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ソフトウェア工学特論 第7回 愛媛大学理工学研究科 電子情報工学専攻ソフトウェア分野 中原 啓貴 ソフトウェア工学特論 1

HirokiNakaharaOboe.Net - ソフトウェア工学特論 第7回 · 2015-11-22 · •使い方のノウハウ蓄積 •セキュリティ・プライバシー •センサの消費電力

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ソフトウェア工学特論第7回

愛媛大学理工学研究科

電子情報工学専攻ソフトウェア分野

中原 啓貴

ソフトウェア工学特論 1

最終回の内容

•今流行りのIoT (Internet of Things)• 説明できます?

• レポート課題について

ソフトウェア工学特論 2

ET2015でもIoT!

ソフトウェア工学特論 3

IoTの定義(Wikipedia)

• モノのインターネット(IoT: Internet of Things)は、一意に識別可能な「モノ」がインターネット・クラウドに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組み

ソフトウェア工学特論 4

IoTの定義(野村総研)

• PCやスマートフォンだけでなく, 日用品・家電・自動車・建物・食物などのさまざまなモノがRFIDや組込みセンサー、無線LANなどによりインターネットに接続し、識別したり、位置を特定したり、コントロール可能にしようとするビジョン

• Internet of Things (モノのインターネット)時代の到来

https://www.nri.com/jp/event/mediaforum/2012/pdf/forum183_1.pdf

ソフトウェア工学特論 5

IoTの定義(Intel)

• 従来の組込みとは異なり、ネットワーク接続機能を持つデバイスやモノ(Thing)とした上で、IoTの特質は5つのポイントだと指摘• スケール(Scale)• 自律性(Autonomous)• 弾力性・回復性(Resiliency)• 耐久性(Durability)• 接続(Connected)

• Cool ChipsにてIoTソフトウェア戦略を説明http://pc.watch.impress.co.jp/docs/kaigai/20140422_645444.html

ソフトウェア工学特論 6

IoTの定義(Microsoft)

• Internet of Your Thingsを創造する

http://www.microsoft.com/windowsembedded/ja-jp/internet-of-things.aspx

ソフトウェア工学特論 7

IoTの定義(Cisco)

•人、プロセス、データ、モノを組合せたIoE時代が来る

• Internet of Everything (IoE)に関するホワイトペーパー

http://www.cisco.com/web/JP/news/pr/2013/022.html

ソフトウェア工学特論 8

つまりIoTとは何だ!?

•◯◯が◯◯に、◯◯と話す

ソフトウェア工学特論 9

2020年までにネットに接続するデバイスの個数(出典: https://www.ncta.com/platform/broadband-internet/behind-the-numbers-growth-in-the-internet-of-things-2/)

ソフトウェア工学特論 10

500億を超える!

現在の普及具合

•インターネットとの接続が機能発揮するなら…

ソフトウェア工学特論 11

出典:http://www.informationweek.com/big‐data/hardware‐architectures/iot‐ipv6‐coming‐to‐the‐connected‐home/a/d‐id/1269437

IoTの歴史

• ユビキタス社会• メインフレーム(みんなで1台)、パーソナルコンピュータ(1人1台)に続くコンセプト• キーボード・アイコン・マウスといった伝統的なUIに代わってペン入力や音声認識等のデバイスを活用したコンピュータ操作、ネットワークを介した能動的な働きかけ

• RFIDの可能性がキモだった• 1999年, Kevin AshtonによりInternet of Things (IoT)が提唱される

• 2009年, RFID Journalに投稿, MIT Auto-ID Labなどから広まる• RFIDのセンサーネットワークが主テーマ

ソフトウェア工学特論 12

ざっと整理

• RFID(要はセンサー)+ネットワーク↓

• IoT!• 語感が良い• ビッグウェーブ(流行り)に乗らねば!↓

•自社のビジネスに会うように拡大解釈!!↓

•カオスな状況…ソフトウェア工学特論 13

狭義と講義のIoT

ソフトウェア工学特論 14

Smart Planet(Smart City)

Industrial Internet (FA, SmartGrid, 

BigData)M2M 

(自動販売機, スマートメータ, Parking)

センサネットワーク (RFID, センサ)

広義のIoT

狭義のIoT

M2Mはデバイス間の通信

IoTの適応分野(出典: http://www.beechamresearch.com/article.aspx?id=4)

ソフトウェア工学特論 15

つまり…

•建設• エネルギー•ホーム&コンシューマ•ヘルスケア•工業•運輸業•小売• セキュリティ• IT&ネットワーク

ソフトウェア工学特論 16

日本の国家予算(96兆円)の2.3倍!

http://bdm.change‐jp.com/?p=1790

◯◯が◯◯に、◯◯と話す

•車が、駐車場に、シャッターを開けてと話す•家のカメラが、スマホに、侵入者ありと話す•不在ボックスが、スマホに、宅配便が届いたよと話す

•植木鉢が、スマホに、水がなくなったと話す•体重メーカーが、スマホに、肥満度指数を教えてくれる

ソフトウェア工学特論 17

ソフトウェア工学特論 18

http://www.bloombergview.com/quicktake/internet‐things

牛にも!

ソフトウェア工学特論 19

出典: http://www.theguardian.com/local‐government‐network/2011/aug/18/internet‐of‐things‐local‐government

出典:http://share.cisco.com/internet‐of‐things.com

センサーを埋め込んで病気や妊娠をリアルタイムに把握

1999年からの動き•クラウドやBigData•小型で安価なセンサー(1兆のセンサー市場!)

ようやくIoTの実現可能性が見えてきた

ソフトウェア工学特論 20

Raspberry Pi 2 Model BRS Onlineで¥4,900

⼀昔前のデスクトップPCの性能を安価&⼿のひらサイズに

IoTの課題

• 使い方のノウハウ蓄積

• セキュリティ・プライバシー• センサの消費電力• 乱立する標準化

• Internet of Things Consortium (2013年1月設立)• AllSeen Alliance (2013年12月設立)

• Qualcomm, Microsoft, パナソニック, シャープ, Haier, LG Electronics, Sony

• Industrial Internet Consortium (2014年3月設立)• GE, Cisco, AT&T, IBM, Intel, 富士通, 日立

• Open Interconnect Consortium (2014年7月設立)• Sumsung, Dell, Intel, Atmel, Broadcom, Dell

ソフトウェア工学特論 21

Internet of Things Consortiumを無視して⾬の⼦乱⽴︕

Google Glassはオワコン︖

バブル?成長?

• 黎明期• 流行期• 幻滅期• 回復期• 安定期

ソフトウェア工学特論 22

IoTはココ?

参考資料

•高岡大介, “IoT概論,”11月AITCオープンラボhttp://www.slideshare.net/dsuket/iotvol1-iot

• Internet of Things (Wikipedia)https://en.wikipedia.org/wiki/Internet_of_Things

•北瀬公彦, “IBM Bluemixで5分でわかった気になるIoT”

http://www.slideshare.net/kkitase/understand-iot-in-5-minutes

•実積寿也, “ウェアラブルデバイスIoTがもたらす産業変革”

http://www.slideshare.net/toshiyajitsuzumi/io-t-40796728?next_slideshow=1

ソフトウェア工学特論 23

さっそくやってみた

ソフトウェア工学特論 24

今回は農業!

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• 都市緑地法34条: 一定規模の緑化を義務付け• 植物工場の市場が急成長• コストではなく栽培ノウハウと手間→自動化

IoTの流れ

ソフトウェア工学特論 26

測定 収集 蓄積 分析 出力

https://www.e‐kakashi.com/

¥749,600(親機1台、子機1台)

自動測定システム

ソフトウェア工学特論 27

まずはデータの測定と収集

ソフトウェア工学特論 28

測定 収集 蓄積 分析 出力

次はデータの蓄積

ソフトウェア工学特論 29

測定 収集 蓄積 分析 出力

分析して出力

ソフトウェア工学特論 30

測定 収集 蓄積 分析 出力

クラウド上で収集・解析

• AWS Kinesis + Redshift• Kinesishttp://aws.amazon.com/jp/kinesis/• クラウド上でリアルタイムにデータ処理• ストリームデータ受付• 機械学習も可能

• Redshifthttp://aws.amazon.com/jp/redshift/• クラウド上のデータウェアハウスサービス• 時系列分析等が可能• センサデータと相性が良い

ソフトウェア工学特論 31

まとめ

• IoTの流れが加速• 抑えておくべきトレンド• 新しいビジネス

•足回り(クラウド・センサ・ネットワーク)が揃った•使いこなしのノウハウが必要• IoTを使いこなせる人材を渇望

ソフトウェア工学特論 32

レポート課題

• IoTについてレポート(A4,PDF1枚以上)を提出• 自分なりに考えたIoTの事例を図・文にまとめる

• 参考文献を付けること!• FPGAの活用を入れると加点

•提出先: [email protected]•提出期限: 12月31日

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