国土地理院 GPS 観測網を利用した電離圏電子密度不規則構造の解

析

* 荒牧　徹 [1] 、大塚　雄一 [1] 、小川忠彦 [1] 、斉藤　昭則 [2] 、津川　卓也 [2]

[1] 名古屋大学太陽地球環境研究所[2] 京都大学理学研究科

背景衛星電波の受信電界強度、位相の変動

目的

国土地理院の GPS 観測点から得られる TECのデータを利用した電子密度不規則構造の統

計解析

電離圏シンチレーション

ROTI(Rate of TEC Index)

TEC から求まる不規則構造

ROT(Rate of TEC) ３０秒間でのTEC 変動

22 ROTROTROTI

数 km から数十 km スケールの電子密度不規則構造の大きさを表す。

FD

z

サイクルスリップ、位相データの欠測

３００ m 程度

GSP シンチレーション

フレネルスケール

zDF

kmkmz

cmLcmL

400300:

)4.24(),0.19(: 21

～

解析内容

１． ROTI と MSTID との関連

２．サイクルスリップの発生とTEC との関連

３．位相データの欠測とプラズマバブルの関連

信楽 [35 、 136]

ROTI （数 km ～数十km ）

MSTID （数百km ）

2001/10/18 佐多 [31 、 130]

まとめ（１）

高緯度側→春、秋夜間（地磁気嵐）

中緯度→夏夜間（ MSTID ）

低緯度側→春、秋夜間（赤道異常）

＜ ROTI の発生＞

夏季夜間に中緯度で発生する MSTID には ROTI が含まれている。

まとめ（２）＜サイクルスリップの発生＞

＜位相データの欠測＞

春、秋の夕方から夜間

低緯度の春、秋の夜間

TEC の絶対値の高い時に発生する ROTIと関連しているように見られた。

プラズマバブルに伴い位相データの欠測が起こる。