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数学科学習指導案 x x y ( , )

数学科学習指導案 - hiroshima-c.ed.jp · ?Ym7 ^T 9Ó +, ^Tè ^ vl 9ÓZÕ ø\N^kÇY 7v É ¡ s Q Ñ > Y7 ýS oa SD v §Ä\íjkSD F S al Ü °Ý hijf Ü f T Ý\ ¢£ ^7 ^k9 Ô\§

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数学科学習指導案 広島県立呉三津田高等学校 定時制 教諭 時本 直 1 日時・場所 平成 26年6月 24日(火) 2校時 18:25~19:15 A23教室 2 年次・学級 3年次1組 (男子7名,女子5名 計 12名) 3 単元名 数学Ⅰ 「二次方程式と二次不等式」 教科書 『最新 数学Ⅰ』 数研出版 4 単元について ○ 単元観 小・中学校での学習を通して,変化する複数の数量に関する考察を行ってきた。小学校では比や道のり,速さ,時間の関係を通して数量関係の考察を行うことで,異なる数量がお互いに関連しあいながら変化することを実感させている。中学校では関数を導入し,一次関数や2乗に比例する関数で変化する2つの量についての考察を行い,変化する2つの量を文字式で立式し,グラフにすることで未知の量を推測できることを学んでいる。また,本単元を学習する前に二次関数を学習し,二次関数のグラフのかき方やその最大値・最小値を学習しており,中学校で学んだ関数の知識を二次関数でも応用できることを学んでいる。本単元においては,二次関数と x軸との共有点の座標や共有点の個数をグラフと関連付けて学び,二次不等式においても,二次不等式の解を二次関数のグラフと関連付けて学習する。このことによって,二次関数を学ぶことのよさを実感することができる。 ○ 生徒観 本校には,中学校数学の内容の理解が十分ではない生徒が多い。そのことから本校では中学校数学から数学Ⅰへの橋渡しとして,学校設定科目「数学入門」を1年次生全員に履修させている。内容は整数の四則演算から始まり,1年間を通して「分数」「正の数・負の数」「文字式」「式の計算」「乗法公式」「因数分解」「一次方程式」「一次関数」を学んでいる。その後,2・3年次で数学Ⅰを履修中である。今年度は二次関数の単元から学習している。 また,本単元に関連する既習内容についての調査結果は以下の通りである。 番号 問題 正答率 1 次の座標平面の点のうち x座標が正で y 座標が負となる点を 選び,その点の座標をかけ。

点の番号 100% 点の座標 100%

点の番号 点の座標 ( , )

2 (1) 次の1次関数のグラフにおいて, 0=y のときの xの値を求めよ。

(2) 次の1次関数のグラフと x軸との共有点の座標を求めよ。

(1) 55% (2) 27% 3 86

2++ xx を因数分解せよ。 55% 4 2次関数 xxy 4

2−= のグラフの頂点の座標を求めよ。 37% 1については,座標平面の基礎が身に付いているかを問う問題である。クラス全員が正解しており,座標の取り方については知識が身に付いている。2については,グラフをみる力,グラフと x軸の関係性を理解しているかを問う問題である。(1)も(2)も同じことを聞いているのだが「共有点」というフレーズが入るだけで正答率が半減している。語句の意味を十分に伝えていく必要がある。3に関しては当分使っていない知識であること,4に関しては覚えて間もない分野で定着が十分でないことにより正答率が低い状態にある。今後も継続して演習等をさせていく必要がある。 ○ 指導観 本校生徒は基礎学力の定着に課題がある。家庭学習の時間が取れない生徒が多いので,授業中に復習の要素をもった問題演習の時間をとり定着を図っていく。また,学力の定着が十分でないことに伴い,生徒一人一人に本来身に付けるべき思考力が十分に備わっていないと感じている。そこで,本年次生徒については昨年度から「思考力を高める授業の工夫」を題材に協調学習の手法の一つであるジグソー法を取り入れた授業研究を行っており,今回がその二度目である。本研究においては認知心理学の知見を踏まえて,思考力を「複数の物事を関連付ける力や比較検討する力」と捉え,授業中に思考力を養う場をより多く設定していく。 そこで,本単元については,二次不等式,二次関数及び二次方程式を生徒自らが関連付けて学習させる取り組みを行う。本時はその足掛かりとして,二次関数と x軸の共有点の個数を「二次方程式に帰着させる代数的解法(①因数分解での解法,②解の公式を用いた解法)」,「③ 二次関数を描くことによって調べる関数的解法」の3種類を異なる生徒に学習させる。その後,学習者がどの解法がより確実で,使いやすいものかを議論させる。その過程においてどのくらい思考が行われたかを評価することが本時のねらいである。 本時の学習後は,解の公式の一部分を抜出し判別式を導入し,二次不等式を学習する。その際に,本時で学習した代数的処理,関数的処理を相互に関連付けて二次不等式の解が求まることを生徒に実感させる工夫を行う。

5 単元の目標 二次関数について理解させ,基礎的な知識の習得と技能の習熟を図る。 二次関数の知識を活用し,問題を考察させる過程で二次関数を用いることのよさを実感させる。 6 単元の評価規準 ① 関心・意欲・態度 ② 数学的な見方や考え方 ③ 数学的な技能 ④ 知識・理解 ア 二次関数と x 軸の位置関係を,複数の方法で考察しようとしている。 イ 二次関数のグラフと x 軸の位置関係を基に,二次方程式や二次不等式の解について考察しようとしている。 ア 二次関数のグラフと x 軸の位置関係を二次方程式の解に対応させたりグラフをかいたりすることで考察することができる。 イ 二次不等式の解を二次関数のグラフを用いて考察することができる。 ウ 具体的な問題について二次不等式を用いて考察することができる。

ア 二次関数のグラフと x 軸の位置関係を二次方程式の解に関連付けて求めることができる。 イ 二次関数のグラフを活用して二次不等式の解を求めることができる。 ウ 日常的な問題について二次不等式を用いて解決することができる。

ア 二次関数のグラフと x 軸の位置関係と二次方程式の解との関係を理解している。 イ 二次不等式の解の意味を二次関数のグラフとの関係から理解している。 7 指導と評価の計画(全6時間) 次 学習内容 評価 関 考 技 知 評価規準 評価方法 1 課題学習(本時本時本時本時)(1) ○ ◎ ①-ア,②-ア チェックシート・ 行動観察・ プリント 二次関数のグラフと x 軸の共有点(1) ○ ◎ ③-ア,④-ア 行動観察・ノート

2 二次不等式 (3) ○ ◎ ◎ ○ ①-イ ②-イ,④-イ ③-イ 行動観察・ノート・発表 行動観察・ノート 行動観察・ノート 二次不等式の応用(1) ◎ ○ ②-ウ,③-ウ 行動観察・ノート・発表 8 本時の展開 (1) 本時の目標 二次関数と x軸の共有点の個数について,複数の解法を生徒同士で比較検討させながら,最も確実で,使いやすい解法はどれかを思考させる。 (2) 観点別評価規準 二次関数と x軸の位置関係を,複数の方法で考察しようとしている。【関心・意欲・態度】 二次関数のグラフと x軸の位置関係を二次方程式の解に対応させたりグラフをかいたりすることで考 察することができる。【数学的な見方や考え方】

(3) 準備物 パソコン スクリーン プロジェクタ プリント 番号札 (4) 学習の展開 学習活動 指導上の留意点◇ 「努力を要する」状況と 判断した生徒への指 導の手立て◆ 評価規準 (評価方法) 導入 (5分) 1 学習目標を把握する。(2分) 2 本時の課題をつかむ。 (1) 課題を提示する。(1分) (2) グラフと x軸との共有点について説明を行う。 (1分) (3) ジグソー法についての説明を行う。(1分)

◇エキスパートグループで着席させておく。 ◇スライドを用いて簡潔に 行う。 ◇ジグソー活動を円滑にするためにエキスパート活動で学んだことをしっかり理解しておくことが重要であると伝える。

3 エキスパート活動を行う。 ・2~5人の3グループ(A~C)を作り,各グループで課題に取り組ませる。(10分) A:二次関数と二次方程式を関連付けさせ,因数分解を用いて共有点の個数を求める。 (参考資料①) B:二次関数と二次方程式を関連付けさせ,解の公式を用いて共有点の個数を求める。 (参考資料②) C:二次関数のグラフをかき,共有点の個数を求める。 (参考資料③) 4 ジグソー活動を行う。 ・A,B,Cのグループの1名ずつで構成された新しいグループを作る。(1分) ・Aグループから学習したことを班員に伝えさせる。 (5分) ・「今のところ一番確実で,使いやすそうな解法の番号はどれですか?」と問い,全グループに番号札を上げさせる。(2分) 予想される解答 A 理由:簡単に求まるから。 予想される解答 C 理由:見てすぐ分かるから。

◇全員が議論に加われるよう注意する。 ◆課題の解決が難しそうなグループに対しては,つまずいている箇所の解説を適宜行う。 ◇ジグソー活動で説明できるように,課題を整理させる。

二次関数と x軸の位置関係を,複数の方法で考察しようと してい る。【関心・意欲・態度】(行動観察)

課題:2次関数 232

++= xxy のグラフと x軸の共有点の個数を求めよ。 今日の目標;3通りの解法から最も確実で,使いやすいものを選び出そう。

展開 (38分) ・「では,追加して5問検討してみましょう。5問の答えを出した後で,もう一度皆さんに一番確実で,使いやすいと思う解法を聞きたいと思います。」(1分) ・プリント(参考資料④)を配布し,追加した5題を解かせる。(13分) ※ 問題の中には二次関数と x軸の共有点の x座標が ⅰ 因数分解で求められるもの ⅱ 因数分解では求められないもの ⅲ 存在しないもの を入れる。 ・まとめプリント(参考資料⑤)を配布し,各グループで最も確実で,使いやすいと思う解法を記入させ,その理由を記入させる。(6分)

◇各グループの進捗状況を見ながら適宜支援を行う。 ◇手分けして解いてもよいし,一緒に解いてもよいことを伝える。 ◆誤答をしているグループに対しては指導を行う。 ◆グループの進捗状況を見ながら,まとまらないグループに対してはまとめの方向性を示す。

二次関数のグラフと x 軸の位置関係を二次方程式の解に対応させたりグラフをかいたりすることで考察することができる。【数学的な見方や考え方】(チェックシート,プリント) まとめ(7分) 5 クロストークを行う。(6分) ・各班のまとめを発表させる。 時間がない場合は優先的に次の①~③について述べているグループに発表させる。複数いる場合は番号の若いものを扱っているグループを優先的に扱う。 ① 解の公式を用いる解法を取り上げ,かつ acb 4

2−の符号と共有点の個数を関連付けているもの。 ② グラフを用いる解法を取り上げ,2次関数のグラフを用いることのよさを書いているもの。 ③ 解の公式を用いる解法を取り上げているもの。 ※ この段階で因数分解を用いると,問題が解けたり,解けなかったりすることにも触れる。 6 次回の予告を行う。(1分) ・次回は今日学習し,発表したことをさらに深く考えていく授業をすることを伝える。

◇自分のグループとの共通点・相違点を考えながら活動させる。 ◇時間があればグループ間で質問時間をとる。

○ ジグソー法について 学習形態 活動内容 学習問題の確認 (一斉・席配置はジグソー班) 本時の学習問題を確認し,問題解決の見通しを全体で共有する。 エキスパート活動 (エキスパート班) エキスパート資料を元に,自力解決を図り,班内で意見交換をし,資料の要点を話し合う。 ジグソー活動 (ジグソー班) 各エキスパート班で出した要点を伝え合い,本時の問題を解決する際に,どのように活用していくのかを話し合う。 クロストーク (一斉) 全体で意見を出し合い,本時の学習問題を解決するための方法を学級全体で話し合う。まとめの段階にあたる。 宮崎市教育情報研修センター 算数・数学教育研究班 『児童生徒が学び合いの中で確かな学力を身に付ける算数・数学科の学習指導の在り方~協調学習の考え方を取り入れた学習指導を通して~』 http://www.mcnet.ed.jp/kenkyuin-sansuu/nagare/nagare.html を参考にして作成

(参考資料①)

(参考資料②)

(参考資料③)

(参考資料④-1)

(参考資料④-2)

(参考資料④-3)

(参考資料⑤)