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1999/12/16. 1999/12/27. SB2. 0.3-2 keV 2-7keV. 0.3-2 keV 2-7keV. SB1. 2000/8/16. 0.3-2 keV 2-7keV. 2003/9/19. 0.3-2 keV 2-7keV. スターバースト銀河 NGC253 の 電波スーパーバブルと X 線放射の関係. 松本浩典(京都大学理学部) - PowerPoint PPT Presentation
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スターバースト銀河 NGC253の電波スーパーバブルと X線放射の関係
松本浩典(京都大学理学部)坂本和( Harvard-Smithonian CfA SMA/ 国立天文台)、
松下聡樹( Insitute of Astronomy and Astrophysics, Academia Sinica)
ハワイの Submillimeter Array (SMA) による観測で、典型的なスターバースト銀河 NGC253 の中心核近傍に、膨張運動エネルギーが 1053erg にも達するスーパーバブルが発見された。我々は米国 Chandra X-ray Observatory アーカイブデータを解析し、この膨張分子雲のひとつが、円盤中心部の X 線放射の端にいることを発見した。さらに、もう一つの分子雲の中にトランジェント天体を発見した。これは膨張分子雲を形成した大爆発で誕生した高密度天体なのかもしれない。
1.はじめに図1左は、ハワイの Submillimeter Aray による、 NGC253 中心部の 12CO(J=2-1) のイメージである (Sakamoto et al. 2005) 。速度帯を選ぶと、右図にあるように、2つのバブル構造が浮かび上がる。
図1: SMA 分子雲観測で見つかった NGC253 のスーパーバブル (SB; Sakamoto et al. 2005) 。銀河中心は十字で、 SB の中心はアスタリスクで、 SB のおおよその形状は点線の楕円で示してある。
表1: SB の物理パラメター
SB2
SB1
表1に各バブルについて求めた物理パラメターを右表に示す。サイズはどちらも~100pc であり、膨張速度は~100km/s 。膨張の運動エネルギーは ~1053erg に達し、スーパーバブル( SB) と呼ぶにふさわしい。
もしこれら SB が、 ~0.5Myr 昔の大爆発の名残だとすると、その痕跡が X 線観測で見えるかもしれない。また、同じく典型的なスターバースト銀河 M82 にも SB が観測されているが (Matsushita et al. 2000) 、これは M82X-1 という中質量ブラックホール候補天体を中に取り囲んでいる (Matsumoto et al. 2001) 。 NGC253 SB にも同様の天体が潜んでいるかもしれない。そこで、我々は Chandra X-ray Observatory のアーカイブデータを利用し、 X 線放射と SB との関連を探った。
2. X線観測
ObsID Exposure Date
969 14.15ks 1999/12/16
790 44.08ks 1999/12/27
383 2.16ks 2000/08/16
3931 83.61ks 2003/09/19
表2:利用した Chandra Xray Observatory アーカイブデータ一覧
3. X線イメージ
2003/9/19
0.3-2keV 2-7keV
1999/12/27
0.3-2keV 2-7keV
図2: CXO による NGC253 の X 線イメージ。左側がソフトバンド、右側がハードバンド。 SB の位置は緑の楕円で示す。 1999/12/27 の観測の角度分解能が悪いのは、望遠鏡の視野中心が銀河中心から離れたところに向いているため。 2000/8/16 の観測の角度分解能が悪いのは観測時間が短いため。
1999/12/16
0.3-2keV 2-7keV
2000/8/16
0.3-2keV 2-7keV
図2に中心 2 分角領域の X 線イメージを示す。この図から、 SB1 は中心部の diffuse 放射のちょうど端 (kink) に位置することがわかる。図 1 の電波観測でも同様な構造が見えており、 SB が銀河内のおよびガス分布に影響を与えていることを示唆する。
さらに、 2003/9/19 の観測で、 SB2 の中にはトランジエント天体を発見した。そこでこの天体のスペクトルを power-law mode で fit したところ、以下のような結果になった(図3)。
トランジエント天体!
ベストフィット with 90% エラー吸収 NH=(2.9+/-1.3)e21 cm-2
Photon Index = 2.0 (fixed)Flux(0.5-10keV) = (9.9+/-2.0) e-15erg/s/cm^2Luminosity(0.5-10keV) =(2.5+/-0.5)e37 erg/s
Date Lx(0.5-10keV)
1999/12/16 <5.0e36
1999/12/17 <8.6e36
2000/8/16 <2.6e38
2003/9/19 2.0+/-0.5e37
図3: SB 2内のトランジェント天体のスペクトルとベストフィットパラメター
右の表は、他の観測時における上限値とともに、光度の時間変動の様子を示したものである。明るさ、スペクトルから、この天体は中性子星、または恒星質量ブラックホールと考えて矛盾はない。
4.まとめ1. SB1 は diffuse 放射の端に位置する。これは SB1 が銀河系中心部のガス分布に影響を与えていることを示唆する。2. SB2 の中に X 線トランジェント天体がいるが、中性子星もしく恒星質量 BH と考えられる。
表2:トランジエント天体の光度変動
1.Sakamoto et al. 2005, ApJ in print2.Matsushita, S. et al. 2000, ApJ, 618,7123.Matsumoto, H. et al. 2001, ApJ, 547, L25
5. Reference