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ICT. ノロウイルス (Norovirus) 感染症 臨床症状と感染対策. 今日からあなたは ノロウイルス 感染症対策 の 専門家. ノロウイルスは、いろいろな名前で呼ばれていた. ノ-ウォ-クウイルス ノ-ウォ-ク様ウイルス 小型球型ウイルス( SRSV) ヒトカリシウイルス ノロウイルス. 2002 年の第 12 回国際ウイルス学会において、 小型球形ウイルス( SRSV) からノロウイルスに変更. 名 称 の 由 来. ヒトカリシウイルス : Human calicivirus Calix: くぼみがある . - PowerPoint PPT Presentation
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ノロウイルス (Norovirus) 感染
症
臨床症状と感染対策
今日からあなたはノロウイルス感染症対策
の専門家
ICT
ノロウイルスは、いろいろな名前で呼ばれていた
ノ-ウォ-クウイルス ノ-ウォ-ク様ウイルス 小型球型ウイルス( SRSV) ヒトカリシウイルス ノロウイルス
2002 年の第 12 回国際ウイルス学会において、小型球形ウイルス( SRSV) からノロウイルスに変更
名 称 の 由 来
ノーウォークウイルス: Norwalk virusノーウォークで見つかった。属名は 4 文字の制約、都市名は使えないが由来を残したい。
→ 「 Noro に命名」
ヒトカリシウイルス : Human calicivirusCalix: くぼみがある
小型球形ウイルスSRSV: small round structured virus
Structure (構造物 ) があるように見える 表面はスムース
SRSV ポリオウイルス
カリシウイルスの分類
科Family
属Genus
種type species
カリシウイルスCaliciviridae
ノロウイルスNorovirus
ノ-ウォ-クウイルスNorwalk virus(NV)
サポウイルスSapovirus
サッポロウイルスSapporo virus(SV)
ラゴウイルスLagovirus
Rabbit hemorrhagic disease virus
(RHDV) (ウサギのウイルス)*
ベシウイルスVesivirus
Vesicular exanthema of swine virus
(VESV) (ブタのウイルス ) **人間には感染しないと報告
科 属 種
カリシウイルス科
ノロウイルス属
(旧ノーウォーク様ウイルス属)
ノーウォークウイルスハワイウイルスデザートシールドウイルスチバウイルス(日本)トロントウイルサザンプトンウイルスオトフケウイルス (日本)
サポウイルス属
(旧サッポロ様ウイルス属)
サッポロウイルス(日本)マンチェスターウイルスロンドンウイルスストックホルムウイルス
ヒトカリシウイルスの分類
ノロウイルスの性状
ゲノム: 1本鎖 RNA 粒子: 球形、直径 35nm 酸に強い 熱に弱い 乾燥に強い 培養細胞での増殖系はない 感染実験動物: チンパンジーのみ 感染力がきわめて高い(感染性粒子:数個 10個で感染)ー
ノロウイルスの多様性
遺伝子群(genogroup)
I 群
II 群
遺伝子型( genotype )
15
18
ノロウイルスは遺伝子型、抗原性が多様性であるため終生免疫を得ることなく、再感染する。
ノロウイルス感染症の疫学
季節性:11月〜3月、春、秋もある 冬の食中毒、おなかにくるかぜ 分 布:世界的 抗原性、遺伝子型:きわめて多い 感染源: 食品(生カキ、生野菜)、水、 ヒトの便 ( 108-10 個 /g )、吐物 感染者: 乳幼児、学童、成人 再感染: あり 動物の関与: なし 感染様態: 散発、集団発生
開発国では、幼児、年長児から老人まで、年令が高くなるにつれて感染率が高くなる。開発途上国では、全年齢層にみられる。 Jiang et al., J. Infect. Dis., 2000
020406080
100
4M 1y 5y 10y 15y 21-30y 31-40y 41-50y 51-60y 60y-
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ノロウイルスは、年令が高くなるにつれて感染率が高くなる
北海道
Kuwait
年齢
感染率
London
Dolin et al., J. Infect. Dis. 1971
ボランティアによる人体投与試験における臨床症状
日数 0 1 2 3 4 5
下痢 0 0 0 0
嘔吐 0 0 0 0
腹痛 0 0 0 0
吐気 0 0 0 0
倦怠感 0 0 0 0
頭痛 0 0 0 0
筋肉痛 0 0 0
食欲不振 0 0 0
WBC 8,400
8,450
16,600
41,100
11,200 -
体温 接種98
99
100
101華氏
ノロウイルスによる感染症
① 食中毒 食品から病原体が検出された場合は、食中毒とな
る。
② 感染性胃腸炎 いわゆる「胃腸かぜ」。 冬季に発生する感染性胃腸炎のほとんどがウイル
スによる。 例年初冬から増加し始め12月頃にピークとなる。
→ 食中毒統計
→ 感染症発生動向調査(週報)
ノロウイルスによる食中毒
平成 14 年の食中毒発生状況
患者数では総患者数 27,679名のうち
病因物質別にみると、① サルモネラ属菌( 465件)② カンピロバクター・ジェジュニ /コリ( 447 件)③ ノロウイルス( 268件、 14.5%)
患者数では、① ノロウイルス (7,961, 28.8%)② サルモネラ属菌( 5,833 人)③ カンピロバクター・ジェジュニ /コリ( 2,152 人)
事件数 構成割合 患者数 構成割合一事件あたりの患
者数死者数
1,850 100.0% 27,629 100.0% 14.9 18病因物質判明 1,780 96.2% 26,067 94.3% 14.6 18
総数 1,377 74.4% 17,533 63.5% 12.7 11サルモネラ属菌 465 25.1% 5,833 21.1% 12.5 2ぶどう球菌 72 3.9% 1,221 4.4% 17.0 -腸炎ビブリオ 229 12.4% 2,714 9.8% 11.9 -腸管出血性大腸菌(VT産生) 13 0.7% 273 1.0% 21.0 9その他の病原大腸菌 84 4.5% 1,368 5.0% 16.3 -ウエルシュ菌 37 2.0% 3,847 13.9% 104.0 -セレウス菌 7 0.4% 30 0.1% 4.3 -カンピロバクター・ジェジュニ/コリ 447 24.2% 2,152 7.8% 4.8 -総数 269 14.5% 7,983 28.9% 29.7 -小型球形ウイルス 268 14.5% 7,961 28.8% 29.7 -その他のウイルス 1 0.1% 22 0.1% 22.0 -
化学物質 9 0.5% 154 0.6% 17.1 -総数 123 6.6% 372 1.3% 3.0 7植物性自然毒 81 4.4% 300 1.1% 3.7 1動物性自然毒 42 2.3% 72 0.3% 1.7 6
自然毒
総数
細菌
ウイルス
食中毒発生状況(平成14年)厚労省ホームページより
平成 10年
平成 11年
平成 12年
平成 13年
平成 14年
事件数(件)
123 116 245 269 268
患者数(名)
5,213 5,217 8,080 7,358 7,961
過去5年間のノロウイルス食中毒発生状況
厚生労働省ホームページより
食中毒としてのノロウイルス感染症は、「今シーズンに異常に多い」という訳ではなく、以前から食中毒を起こす代表的なウイルスと知られている。
定 義
細菌あるいはウイルスなどの感染性病原体による嘔吐、下痢を主症状とし、その結果種々の程度の脱水、電解質喪失症状、全身症状が加わるもの。
感染性胃腸炎
届出基準診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、以下の2つの基準を満たすもの。
1) 急に発症する腹痛(新生児や乳児では不明) 嘔吐、 、下痢2) 他の原因によるものの除外
上記の基準は必ずしも満たさないが、診断した医師の判断により、症状や所見から当該疾患が疑われ、かつ、病原体診断や血清学的診断によって当該疾患と診断されたもの。
感染性胃腸炎
①細菌 サルモネラカンピロバクターエルシニア病原性大腸菌腸炎ビブリオ
感染症発生動向調査(週報)の中で感染性胃腸炎関連ウイルスとして集計。
感染性胃腸炎は感染症法の 5 類感染症定点把握疾患で、全国約 3,000 カ所の小児科定点医療機関から報告される。
②ウイルス ノロウイルスロタウイルスアデノウイルスアストロウイルス
③寄生虫
成人については、報告義務がない = データーがない
原因微生物
全数 アメーバ赤痢、急性ウイルス肝炎(A型及びE型を除く)、クリプトスポリジウム症、クロイツフェルト・ヤコブ病、 劇症型溶血性レンサ球菌感染症、後天性免疫不全症候群、 ジアルジア症、髄膜炎菌性髄膜炎、先天性風疹症候群、梅毒、破傷風、バンコマイシン耐性腸球菌感染症
定点 咽頭結膜熱、インフルエンザ、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、 感染性胃腸炎、急性出血性結膜炎、クラミジア肺炎(オウム病を除く) 、細菌性髄膜炎、水痘、性器クラミジア感染症、 性器ヘルペスウイルス感染症、成人麻疹、手足口病、伝染性紅斑、 突発性発疹 、百日咳、風疹、ペニシリン耐性肺炎球菌感染症、 ヘルパンギーナ、マイコプラズマ肺炎、麻疹(成人麻疹を除く)、 無菌性髄膜炎、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌感染症、 薬剤耐性緑膿菌感染症、流行性角結膜炎、 流行性耳下腺炎、淋菌感染症
感染症分類 新5類 平成 15 年 11 月 感染症法改正
1類感染症
2類感染症
3類感染症
新4類感染症
新5類感染症
疾病名の規定方法 法律 法律 法律 政令 省令
擬似症患者への適用 有 有 無 無 無
無症状病原体保有者への適用 有 無 無 無 無
積極的疫学調査の実施
有 有 有 有 有
医師の届け出 直ちに 直ちに
直ちに
直ちに
7日以内
感染症分類別の主な措置
①食中毒統計医師の届出によって保健所が検査
②感染症発生動向調査(週報)全国約 3,000 カ所の小児科定点医療機関から報告
③病原微生物検出情報(月報)地方衛生研究所で検査され、 ノロウイルスであることが確認されたものが集計
わが国のノロウイルスに関するデータは 3 つ
問 題 点 同じウイルスが原因なのに発生報告が全く別に扱わ
れ、厚生労働省の担当部局も異なる。 成人のデーターが乏しい
朝日新聞社説 (1 月 12 日 )
今シーズンのノロウイルス感染は、例年と比較して決して多くない
病原微生物検出状況 (2005 年 1 月 7日報告数)
週別 SRSV検出報告数(過去 3 シーズンとの比較)各都道府県市の痴呆衛生研究所からの検出報告
( 2005 年 1 月 7日)
やっぱり、今シーズンのノロウイルス感染は、例年と比較して決して多くない。
感染性胃腸炎の患者報告数推移
東京都の定点当たり患者報告数2004 年第 52週( 12 月 26日まで)
( 2001~ 2004 年)
感染性胃腸炎 ( ノロウイルス以外のものを含む)の患者数も、例年と比較して決して多くない
谷口ら Clin. Microbiol., 1979
知的障害者施設( 1978 )における集団発生を報告
Pt 年齢 症状 便中のウイルス粒子
1 30 嘔吐 +2 29 嘔吐 +3 22 下痢 +4 36 嘔吐、下痢 +5 30 吐気、痙攣 -6 29 嘔吐、下痢 -7 43 嘔吐 NS
8 36 嘔吐 NS
9 23 嘔吐 NS
10 23 嘔吐 NS
11 31 吐気、下痢 NS
12 44 吐気、嘔吐 NS
13 26 - -14 26 吐気、下痢 NS
ノロウイルスによる集団発生は以前から知られていた
感染経路はほとんどが経口感染
1) 汚染されていた貝類を、生あるいは十分に加熱調理しないで食べた場合(代表的には生カキ) 。
2) 食品取扱者(食品の製造等に従事する者、飲食店における調理従事者、家庭で調理を行う者などが含まる)が感染しており、その者を介して汚染した食品を食べた場合。
3) 患者の糞便や吐物から二次感染した場合。
4) 家庭や共同生活施設などヒト同士の 接 触する機会が多いところでは、ヒトからヒトへ直 接 感染するケースもある。
ノロウイルスの感染経路
原因食品として生カキ等の二枚貝、これらを使用した食品や献立による食事からの発症が大半を占めている。
二枚貝は大量の海水を取り込み、プランクトンなどのエサを取り込んでいる。海水中のウイルスも取り込まれて体内で濃縮される。
われわれが二枚貝を生で食べるのは、主に冬場のカキに限られているため、冬季にこのウイルスによるカキの食中毒の発生が多いと考えられている。
生カキが食中毒の原因として多いと聞きましたが、本当ですか?
ノロウイルス感染対策
潜伏期間(感染から発症までの時間)は 24~ 48時間。
主症状は吐き気、嘔吐、下痢、腹痛。発熱は軽度。頭痛、発熱、悪寒、筋痛、咽頭痛などを伴う こともある。
通常、これら症状が1~2日続いた後、治癒し、後遺症もない。
ウイルスは、症状が消失した後も 3~ 7日間ほど患者の便中に排出されるため、 2次感染に注意が必要である。
感染しても発症しなかったり、軽いかぜ症状の場合もある。
まれに重症化する例もあり、老人や免疫力の低下した乳児では死亡例も報告されてい る ( 1 月 12 日の NHKのまとめでは、昨年 12 月からの急性胃腸炎の感染者数 5,300人、死亡 17人)。
ノロウイルス感染の症状
現在、このウイルスに効果のある抗ウイルス剤、ワクチンははない。
通常、脱水症状がひどい場合に、補液を行うなどの対症療法が行われる。
特に、老人では重篤かしやすいので、積極的な補液が必要。
整腸剤や痛み止めなどの対処療法。
ノロウイルス感染の治療法
このウイルスによる病気かどうか臨床症状からだけでは特定できない。
ウイルス学的な診断患者の糞便や吐物を用いて、
電子顕微鏡法、免疫電子顕微鏡法RT-PCR法 ( RNA抽出、 PCR で約5時間)ELISA (近く市販されるが、感度が低いらしい)
糞便には通常大量のウイルスが排泄されるので、比較的容易にウイルスを検出することができる。
ノロウイルス感染の検査法
実際には SRLへ依頼 (RT-PCR法 )自費 24,000円報告までに約3週間 臨床的には役立たない
接触感染予防策
標準感染予防策 + 接 触感染予防策(MRSA 、 VRE、 O157、ディフィシル菌などと同じです)
ノロウイルス感染対策
個室または集団隔離、患者移送を制限する。 入室時に手袋着用し、退出時にはずして、擦式アルコールの使用 手洗い(・ ノロウイルスはアルコールの効果が弱い)。
患者、環境表面、物品と 接 触する可能性がある場合はプラスチックエプロン着用。
聴診器、血圧計などはできるだけ専用で、専用でない場合は消毒する。
標準感染予防策
院内感染防止対策マニュアルで確認を !
マスク、ゴーグルは不要。 器具
汚染した器具は、粘膜、衣服、環境を汚染しないように注意深く操作。
再使用のものは清潔であることを確認 リネン
汚染されたリネンは、粘膜、衣服、他の患者や環境に 接 触しないように扱う。
ノロウイルス感染対策
ノロウイルスが感染・増殖する部位は小腸と考えられる。
嘔吐症状が強いときには、小腸の内容物とともにウイルスが逆流して、吐物とともに排泄される。
糞便と同様に吐物中にも大量のウイルスが存在し感染源となりうるので、処理には十分注意する必要がある。
ノロウイルスは乾燥すると容易に空中に漂い、これが口に入って感染することがあるので、糞便や吐物は乾燥させないことが重要。
患者の糞便や吐物を処理する際の注意 ①
ノロウイルス感染対策
患者の糞便や吐物を処理する際の注意 ②
ノロウイルス感染対策
使い捨てのマスクと手袋を着用し、汚物中のウイルスが飛び散らないように、糞便、吐物をペーパータオル等で静かに拭き取る。
おむつ等は、できる限り揺らさないように取り扱う。 糞便や吐物が付着した床等は、次亜塩素酸ナトリウム
(当院ではミルトンの原液で)で浸すように拭き取りる。
拭き取りに使用したペーパータオル等は、ビニール袋に密閉して、医療廃棄物として焼却。
便器は便器消毒器を使用。
ノロウイルス感染の予防
便、吐物の取扱に注意
手洗い、うがいの励行
食品、調理器具の取扱い
健康診断 (検便)
ワクチンの開発 (開発中、当分可能性なし)
ノロウイルス感染対策
基本は手洗い!
励行しよう!!患者さんに 接 する前の
院内感染防止の基本①腕時計・指輪をはずす
②長袖白衣は、腕まくり
③手洗いは、手首まで
④顔・髪を触らないICT
医療従事者としての心得下痢の患者をみたら感染症と思え!
この時期の下痢症は、ノロウイルス感染を疑う医療者の健康管理
生のカキ (二枚貝)を食べるのは控える。自分が下痢症状や嘔吐があった場合。→ いっそう手洗いに注意する。
無理せず休養する。症状がなくなっても排菌は続いている!
インフルエンザや風邪でも同じ。休まないとかえって皆が迷惑します。
今からあなたもノロウイルス感染症対策の専門家
感染経路の再確認
食事便、吐物
手指からの感染容易に空中に漂う
対策を充分に
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