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細胞の単離と培養が簡便な細胞の単離と培養が簡便なマイクロチャンバーアレイマイクロチャンバーアレイ
創価大学工学部創価大学工学部 生命情報工学科生命情報工学科
教授教授 久保いづみ久保いづみ
kubokubo@@sokasoka.ac..ac.jpjp
22
背景背景
現在の細胞内の分子情報
細胞集団から平均化された分子情報
細胞集団
細胞のスピーディで簡便、かつハイスループットな単一細胞分離
種々の細胞の単一細胞からのその場での培養
目的目的
単一細胞からのクローン集団単一細胞の解析が必要!
従来の細胞単離技術従来の細胞単離技術
・希釈して単離するので手間がかかり、慣れが必要・希釈して単離するので手間がかかり、慣れが必要・培養後でないと単離されたか確認できない・培養後でないと単離されたか確認できない
1.コロニー法(細菌細胞)
サルモネラ菌の寒天培地でのコロニー
2.セルソーター(フローサイトメーター)(動植物細胞)
・装置が非常に高価・装置が非常に高価
3000rpm3000rpm ①①
②②
③③
新規マイクロチャンバーアレイ型流路新規マイクロチャンバーアレイ型流路遠心力による送液遠心力による送液
マイクロチャンバーの数マイクロチャンバーの数12720 12720 個(個(530530××24)24)
マイクロチャンバーのサイズマイクロチャンバーのサイズ180180μμmm××120120μμm m (横(横××縦)縦)
DiskDiskの直径→約の直径→約10cm10cm
断面図断面図 PDMSPDMS
ガラスガラス
5
直径直径33μμmmのビーズのビーズ
直径直径1010μμmmのビーズのビーズ
チャンバーに分離された溶液チャンバーに分離された溶液
100100μμmm
100100μμmm
10mm10mm
チャンバー内に、溶液やビーズが分離されている様子が確認されている
6
0
50
100
150
200
250
300
350
400
0 1 2 3
number of beads
num
ber
of
cham
bers
0
20
40
60
80
100
120
0 1 2 3 4 5 6 7 8
number of beads
num
ber
of
cham
bers
細胞の分離は確率的な分布による細胞の分離は確率的な分布による
200200個個//μμll 40004000個個//μμll
200200個個//μμll以下の濃度において以下の濃度において99%99%以上の確率で単離する事が可能以上の確率で単離する事が可能
新技術の特徴
• 安価な材料(PDMS)でマイクロチャンバーア
レイが作製できる
• 細胞懸濁液を注入して回転(3000rpm,30秒
程度)で簡単に細胞を単離できる
• 1枚のディスクに24レーンあるので、同時に多
数の細胞を単離できる
7
マイクロチャンバーアレイでの細胞培養の実例
• 大腸菌
浮遊性、直径1-2μm• パン酵母
浮遊性細胞、直径約5μm• ヒトリンパ球細胞(Jurkat Cell)
浮遊性細胞、直径約10~15μm• マウス胎児性線維芽細胞
接着性細胞、直径約10~20μm8
溶液の蒸発を防ぐための溶液の蒸発を防ぐための培養装置培養装置
マイクロチャンバーアレイマイクロチャンバーアレイディスクディスク 密閉容器密閉容器
水水水に浸からないための台水に浸からないための台
1010
大腸菌をディスク上で分離、培養大腸菌をディスク上で分離、培養
3737℃℃でで2424時間培養後時間培養後
チャンバー内に大腸菌がチャンバー内に大腸菌がいっぱいに増殖いっぱいに増殖
100100μμmm
100100μμmm
チャンバーに単離された大腸菌
1111
パン酵母の単一細胞分離パン酵母の単一細胞分離
予想細胞数[個/μl] 100
実験から得られた細胞数[個/μl] 103
1212
培養後のチャンバー内の細胞の様子培養後のチャンバー内の細胞の様子
パン酵母がdisk上で培養できることがわかった
培養条件:30℃, 24h
1313
パン酵母の単一細胞からの培養パン酵母の単一細胞からの培養
24時間後には3個/チャンバー 以上に増えているものが多かった。
020406080
100
0 day 1 day
チャ
ンバ
ー中
の細
胞数
の
割合
[%]
培養日数とチャンバー内の細胞数
11
2211
22
33以上以上
1414
JurkatJurkat cellcellの単一細胞分離の単一細胞分離
予想細胞数[個/μl] 140
実験から得られた細胞数[個/μl] 141
1515
JurkatJurkat cellcell培養後のチャンバー内の細胞培養後のチャンバー内の細胞の様子の様子
1
2 34
Jurkat cellがdisk上で培養できることがわかった
培養条件:37℃, 48h
1616
130
160
190
220
250
280
0
20
40
60
80
100
0 day 1 day 2 days
細胞
濃度
[個/μl]
チャ
ンバ
ー中
の細
胞数
の割
合[%
]
JurkatJurkat cellcellの単一細胞培養の単一細胞培養
Jurkat cellは24時間以降増加し、2回以上分裂しているものもみられた。
1
1
1
2
2
2
3
3
4
1717
マウス胎児性線維芽細胞マウス胎児性線維芽細胞の単一細胞分離の単一細胞分離
通常操作 トリプシン操作
予想細胞数[個/μl] 200 180
実験から得られた細胞数[個/μl] 238 188
※ 通常操作:通常継代培養操作通りのトリプシン処理をしたもの
トリプシン操作:トリプシン添加後、37℃で3minインキュベートしたもの
1818
マウス胎児線維芽細胞の単一細胞からの培養マウス胎児線維芽細胞の単一細胞からの培養
0
20
40
60
80
100チ
ャン
バー
中の
細胞
数の
割合
[%]
培養日数とチャンバー内の細胞数
4cells3cells
1cell
5cells
2cells
11
1
1
22
22
33
4 5
1919
培養後のチャンバー内の細胞の様子培養後のチャンバー内の細胞の様子
マウス胎児線維芽細胞をdisk上で培養できることがわかった
0 day
1 day
3 days
12
34
5
培養条件:30℃, 120h
結論結論
・・3000rpm3000rpmでで3030秒間回転させるだけで秒間回転させるだけで
細胞を単離する事ができた。細胞を単離する事ができた。
・大きさ・性質の異なる細胞でも同じ形状・大きさ・性質の異なる細胞でも同じ形状のディスクで単離する事ができた。のディスクで単離する事ができた。
・・DiskDisk上でそのまま単一細胞から培養上でそのまま単一細胞から培養
できた。できた。
想定される用途想定される用途
病原菌、食中毒の原因菌などの検出病原菌、食中毒の原因菌などの検出
癌細胞の検知癌細胞の検知
ウィルス感染細胞の検出ウィルス感染細胞の検出
想定される業界想定される業界臨床検査機器の製作、開発臨床検査機器の製作、開発 業界業界
2121
実用化に向けた課題実用化に向けた課題
細胞分離、培養用ディスクの作製は、発表者細胞分離、培養用ディスクの作製は、発表者のグループですでに行った。のグループですでに行った。
ディスクを回転させる装置として、現在はスピディスクを回転させる装置として、現在はスピンコーターを使用しているが、安価な回転装ンコーターを使用しているが、安価な回転装置の製作が必要置の製作が必要
(小型モータの技術を持つ機械メーカーとの(小型モータの技術を持つ機械メーカーとの共同研究を希望)共同研究を希望)
細胞の培養はできるので、これを取り出す方細胞の培養はできるので、これを取り出す方法を検討する必要あり。法を検討する必要あり。
2222
本技術に関する知的財産権本技術に関する知的財産権
発明の名称:発明の名称:
マイクロチャンバーアレイを用いた細胞培養マイクロチャンバーアレイを用いた細胞培養方法及び該方法に用いられる細胞培養装置方法及び該方法に用いられる細胞培養装置
出願番号:特願出願番号:特願20072007--279545279545
出願人:創価大学,タマティーエルオー㈱出願人:創価大学,タマティーエルオー㈱
発明者:古谷俊介,発明者:古谷俊介, 久保いづみ久保いづみ2323
2424
お問い合わせ先お問い合わせ先創価大学 リエゾンオフィス清水 俊幸TEL 042-691-9400FAX 042-691-9311E-mail: [email protected]
タマティーエルオー株式会社 産学官連携事業部勝浦 雅士TEL:042-631-1325FAX:042-631-1124E-mail:[email protected]