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6か月未満 未満 未満 未満 2 カリキュラム カリキュラム カリキュラム カリキュラム全体 全体 全体 全体 (1)年齢別カリキュラム ・手足の動きが活発になる ・首が座り、360 度の追視が可能となる ・寝返りや腹ばいなど全身の動きが活発になる ・握らせるとわずかな間保持したり、物に手を伸ばして握ったりするようになる ・手がもみじ状に開くようになる ・昼夜の区別がつくようになり、生活のリズムができてくる ・母乳やミルクを十分に飲む ・膀胱に尿がたまるとすぐに排尿する ・身近な大人との間に情緒的な絆が形成される ・生理的な快・不快の感覚(感情)が分化する ・泣いたり、ほほ笑んだりすることで感情を表す ・人の顔に対してほほ笑む ・あやされると声を出して笑う ・語りかけに応答し、初期喃語(アーアー、オーオーなど)を発する ・愛着対象を選び、求めていく ・身近な人の声を覚える ・声のする方に顔を向けたり、動くものに興味をもって視線で追ったりする ・見たい、触れたい欲求が高まり、身近なものを手先でいじる、振る、ひっぱる、目の前で見 る、口の中に入れてなめるなどの行動の中で認知し始める 自ら環境に働きかける存在 自ら環境に働きかける存在 自ら環境に働きかける存在 自ら環境に働きかける存在 ~笑顔と人見知り~ 「発達の基礎」 一人一人に応じて受け止め、反応を返してあげることから・・・

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6666かかかか月月月月未満未満未満未満

2222 カリキュラムカリキュラムカリキュラムカリキュラム全体全体全体全体

(1)年齢別カリキュラム

・手足の動きが活発になる

・首が座り、360 度の追視が可能となる

・寝返りや腹ばいなど全身の動きが活発になる

・握らせるとわずかな間保持したり、物に手を伸ばして握ったりするようになる

・手がもみじ状に開くようになる

・昼夜の区別がつくようになり、生活のリズムができてくる

・母乳やミルクを十分に飲む

・膀胱に尿がたまるとすぐに排尿する

・身近な大人との間に情緒的な絆が形成される

・生理的な快・不快の感覚(感情)が分化する

・泣いたり、ほほ笑んだりすることで感情を表す

・人の顔に対してほほ笑む

・あやされると声を出して笑う

・語りかけに応答し、初期喃語(アーアー、オーオーなど)を発する

・愛着対象を選び、求めていく

・身近な人の声を覚える

・声のする方に顔を向けたり、動くものに興味をもって視線で追ったりする

・見たい、触れたい欲求が高まり、身近なものを手先でいじる、振る、ひっぱる、目の前で見

る、口の中に入れてなめるなどの行動の中で認知し始める

自ら環境に働きかける存在自ら環境に働きかける存在自ら環境に働きかける存在自ら環境に働きかける存在

~笑顔と人見知り~ 「発達の基礎」

一人一人に応じて受け止め、反応を返してあげることから・・・

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇手と足を柔軟に使って遊ぶように

なる。

・動くものを目で追ったり、手を伸ば

して握ろうとしたりする。

・寝返り、腹這いなどをしようとする。

★肌と肌との触れ合い、スキンシップを通して、快適な

触覚体験を与える。

・おもちゃを動かして関心を誘うなどしながら、感覚や

機能の発達を促すようにする。

・大人の見守りのもと、一人一人の子どもにとって、快

い体位で遊ばせながら、しだいに寝返りや腹這いへと

導いていく。

〇おなかがすいたり不快を感じたり

すると泣いて表すようになる。

・おむつを取り替えてもらう気持ちよ

さが分かる。

・睡眠、授乳のリズムをつくり、安心

して過ごす。

★一人一人の生理的欲求が、十分に満たされるようにす

る。

・おむつは汚れたらこまめに取り替え、きれいになった

心地よさなどを優しい声で話しかける。

・衛生的で安全な環境をつくるとともに、常に体の状態

を観察して、疾病や異常の早期発見に努める。

〇身近な大人にあやされることを好

み、情緒が安定する。

・生理的な快、不快の感覚が分かるよ

うになる。

★特定の保育者とのスキンシップを十分に図り、気持ち

を込めて笑いかける。

・喃語に込められている思いを子どもの呼びかけとして

受け止め、優しく言葉をかけて応えるようにする。

〇安心できる人との関わりの中で、ほ

ほ笑んだり反応したりする。

・泣いたり笑ったり体を動かしたりし

て、自分の欲求を表現する。

・保育者と目が合うことを喜び、保育

者の語りかけに応えるように喃語

を話す。

★表情豊かにスキンシップを図りながら、一人一人の子

どもの欲求や甘えを十分に受け入れ、安心できるよう

にする。

・泣くという欲求表現を受け止め、表情をよく見て言葉

にならない思いを汲み取り、「抱っこしてほしかったん

だね」等、言葉に表しながら関わる。

・目と目を合わせた「あやし遊び」や子どもの発達に合

った「ふれあい遊び」などを行い、コミュニケーショ

ンを深める。

〇身近な人の声を覚え、声の調子から

感情的な雰囲気を読み取ろうとす

る。

・身近なものをじっと見る、握る、口

の中に入れるなど、興味を示す。

★子どもの感情に合わせ、抑揚をつけてたくさん話しか

ける。

・音の出るおもちゃ、追視するおもちゃ、触ったり振っ

たりして遊べるおもちゃ等、一人一人の発達に合った

環境を整える。

6か月未満

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6666かかかか月月月月~~~~1111歳歳歳歳3333かかかか月月月月

・這う(ずり這い、四つ這い、高這い)、座る、つかまり立ち、つたい歩きといった運動機能

が徐々に発達する

・腕や手足を意図的に動かせるようになる

・下前歯、上前歯の順に、前歯上下合わせて8本程度の乳歯が生え揃い始める

・道具の操作の獲得の始まり→手づかみで食べることからスプーンを使って食べ物を口に

運ぶようになる

・パスを持たせるとなぐり描きをする

・ものをつまむ、ひっぱるができるようになる

・食事(授乳)・睡眠・排泄、遊びのリズムが安定してくる

・離乳食が始まり、どろどろ状のものから歯茎で潰せる硬さのものまで食べられるようになっ

ていく

・尿間隔が空き、尿が溜められるようになる

・便が少しずつ硬くなり、排便回数が減少する

・午睡が3回から2回になる

・食べることへの意欲が出始め、手づかみで食べるようになる

・次第にスプーンに興味をもち、使おうとし始める

・身近な(大好きな)大人との間に、情緒的な絆が深まる

・人見知り、場所見知り、後追いが始まる(三項関係の形成・人の区別ができるようになる)

・人とものが結びつきはじめ、見比べによる選択と「もうひとつへの欲張り」さが出る(外界

への高い意欲)

・見慣れた人にのみ笑う

・自分の意思や欲求を、喃語やしぐさ、指差し、身振りで伝えようとする

・大人の反応を期待する力、物をやりとりする力が育つ

・喃語から一語分へと移行する

・身近な大人に積極的な愛着を示す一方、嫌いなものを拒否したり、自分の意思を通そうとし

て怒ったり、泣いたりと様々な感情表現をする

・指差しは「ことばの前のことば」であり、感動や要求を相手に伝える手段として使うように

なる

・自分の伝えたいことを身近な人に指さしや視線で伝えはじめる

・周囲の人や物に興味を示し、探索活動が活発になる

・大人から自分に向けられた気持ちや簡単な言葉がわかるようになる

・自分でしてみたくなる

・大人や友達の使っているものへの憧れの気持ちをもつ

先生大好き!先生大好き!先生大好き!先生大好き!

~大人依存の期~ 「愛着関係」

一対一の大人との豊かで安定した関係を土台に、友達と触発し

合い共振する関係へ・・・

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇這う、座る、寝返り、つかまり立ち、

つたい歩きなどをしようとする。

・見る、聞く、触るなどして遊び、目、

手、指、などの感覚や機能を働かそ

うとする。

・意図的に腕や手先を動かそうとす

る。

★一人一人の発達の状態を的確に把握し、一対一での安

定した関わりの中で発達を促すよう、適切な援助をし

ていく。

・一人一人に合った移動運動が安全にできる斜面や広い

空間を用意し、おもちゃや言葉かけで誘って楽しめる

ようにする。

・ハイハイを十分に経験できるようにする。

〇保育者に世話をしてもらう心地よ

さを味わう。

・食事(授乳)、睡眠、排せつ、遊び

のリズムを整え、安心して過ごす。

・食べることに興味をもち、楽しく食

べる。

★一人一人の月齢の違いに留意しつつ、生理的欲求を十

分に満たしていく。

・一人一人の生活リズムや発達に合わせ、授乳、離乳食

をすすめ、幼児食へと移行できるようにしていく。

・自分で食べたいという気持ちを大切にしながら、スプ

ーンを使って食べることに興味がもてるように導いて

いく。

〇特定の保育者との応答的な関わり

により、情緒が安定する。

・人見知り、場所見知り、後追いなど、

区別をするようになる。

★なるべく特定の保育者が関わるようにし、欲求を満た

す中で、安心して自分の思いが出せるようにする。

・人見知りや後追いを大切な力の育ちとして受け止めて

関わっていく。

〇特定の保育者との触れ合いの中で、

温かく見守られ、安心感をもつ。

・自分の意思や欲求を指差しや身振り

などで伝えようとする。

・大人とのやりとりの中で、簡単な言

葉が分かるようになる。

★一人一人の子どもの欲求を、その状況に応じた言葉に

置き換えながら丁寧に受け止め、共感してもらう嬉し

さを味わえるようにする。

・子どもの指さしや身振りで伝えようとする姿を受け止

め共感し、保育者が言葉を添えて応答的に関わってい

く。

・やりとり遊びを豊かにし、リズムや表現遊びが楽しめ

るようにする。

〇周囲の人やものに興味を示し、自分

から関わろうとする。

・興味のあるおもちゃで遊んだり、触

れ合い遊びを楽しんだりする。

・視界から見えなくなったものを探そ

うとする。

★自分から身の回りのものを見たり触ったり、いじった

りできるよう、遊びの素材や場を工夫し、子どもの環

境を通しての探索活動を支える。

・簡単なやりとり遊びなどで、動作をやりとりする遊び

を取り入れていく。

・「どっちかな?」と、ものを隠す遊びなどを通して、探

求心を刺激していく。

6か月~1歳3か月

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1111歳歳歳歳3333かかかか月月月月~~~~2222歳歳歳歳

・直立歩行が確立していく

・階段を一段ずつ揃えて上り下りする

・自分の意思で姿勢を変化できるようになる(立ち上がる、かがむ等)

・手の協応ができるようになる

・手指の操作が可能になる(つまむ、おす、めくる等)

・手首のコントロール力が育ち、ねじる、ひねるなどができるようになる

・体の一部を支点とした往復運動により、グルグル丸のなぐり描きができるようになる

・乳歯(上下各10本)が生え揃う

・生活のリズムが安定してくる

・昼間におきて活動する時間が長くなり、午睡が午後の1回になっていく

・幼児食になっていく(1日3回の食事と1~2回のおやつのリズム)

・身の回りのことを自分でしようとする

スプーンを使って自分で食べようとする ~1歳6ヶ月ごろ 手のひら全体で握る

コップを両手で持って飲む ~2歳ごろ 親指、ひとさし指、中指の3本で握る

パンツやズボンを脱ぐ 2歳すぎ~ エンピツの持ち方でにぎる

・膀胱の機能が発達し、昼間の尿の間隔が 2 時間程度あくようになってくる

・自我が芽生え始める(「イヤ」を獲得し連発する、だだをこねる、自分のものに執着する)

・自己主張する姿が見られる

・好奇心が旺盛になってくる

・大人からの言葉がけを理解し、行動できるようになる

・一語文が急激に増える

・他者とのやりとりの中でしてほしいことや、したいことを声や言葉、指差しや動作などで伝え

・子ども同士の争い(主におもちゃのとりあい)から、「かみつき」が起きやすい

・まねてやってみたいという気持ちがふくらむ

・お世話したい、お手伝いをしたいという気持ちが表れる

・頻繁に「何?」の質問をする

・友達と平行遊びをする

・大人に訴え、受け止められて安心することを軸に、見て、触って感じる探索活動を活発に行い、

体験を吸収する

・模倣遊びができるようになる

・積木を並べたり、積んだりして遊ぶことを楽しむ

・自分のものがわかる

・二つのものを見比べて選ぶ力を獲得する

・「大きい」「きれい」など、形容詞を理解し始める

自分でやりたい自分でやりたい自分でやりたい自分でやりたい~一人立ちへの出発~ 「自立の芽生え」

友達と一緒に活動することに魅力やおもしろさを感じ、行為や動作を

共有してつながり合う関係へ・・・

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇一人歩きができるようになり自分が行

きたいところに行こうとする。

・歩行が安定し、探索活動が活発になる。

・手指の機能が発達し、つまんだり、め

くったりして遊ぶことを楽しむ。

★歩行の確立により、盛んになる探索活動が十分にできるように、

安全に配慮しつつ、環境を整え応答的に関わる。

・探索活動が十分に楽しめるよう安全に気を配り、危険のないよ

う見守りながら必要な言葉かけをしたり、要求に応じたりして

いく。

・全身を使うような遊びや手や指を使う遊びでは、子どもの自発

的な活動を大切にしながら、時には保育者がやってみせるなど

保育者と一緒に楽しんで遊べるようにする。

・なぐり描きや積み木を積む、絵本をめくる等、腕全体や指先を

使った遊びを通して腕や手指の動きを促す。

〇自分でしようとする気持ちをもつ。

・食べることに興味をもち、喜んで食べ

ようとする。

・スプーンやフォークを使って自分で食

べようとする意欲をもつ。

・おまるや便器での排泄に慣れ、タイミ

ングが合えばおまるや便器で排泄でき

るようになる。

・生活のリズムを大切にしてもらいなが

ら、安心して午睡ができる。

・衣服の着脱に興味をもったり、靴をは

こうとしたりする。

★安心できる保育者とともに、ゆったりと食事、排泄、着脱を行

いながら自分でしようとする意欲を育むようにする。

・楽しい雰囲気の中でおやつや食事が摂れるようにし、咀嚼を促

し、よく噛んで食べる習慣が身に付くようにする。

・自分で食べようとする姿をしっかり認めながら、食べやすい大

きさに切ったり盛り付けたりして、自分で食べようとする意欲

を育てる。

・おむつがぬれていない時は、ゆったりとした気持ちでおまるへ

誘い、うまく排尿できた時は褒めること等を繰り返し、おまる

での排尿に慣れるようにする。

・入眠時は、心地良く安心して眠れるような関わりを大切にし、

落ち着いた雰囲気の中で眠りにつけるようにする。

・自分でしようとする行動に合わせて、言葉をかけたり手助けを

したりして励まし、できた時にはしっかり褒め、自分でしよう

とする気持ちを大切にする。

〇保育者に親しみ、感情をすなおに表出

する。

・情緒が安定し、自分でやろうとする気

持ちをもつ。

・自分の意思を安心できる保育者に伝え

たいという欲求をもつ。

★子どもの自我の育ちを見守り、その気持ちを大切に受け止めて

いく。

・時間がかかっても、「自分で!」の気持ちに寄り添いながら見守

るようにする。

・子どもの自己主張を受け止めて、できるだけ選択場面を多く設

定し、自分で決める経験ができるようにする。

・行動を抑制する言葉ではなく、子どもの行動を引き出すような

言葉で話しかけるようにする。

〇保育者や友達に興味や関心をもち、関

わりをもとうとする。

・安心できる保育者との関係の中で自分

の気持ちを伸び伸びと表現できるよう

になる。

・友達に興味・関心をもち、同じことを

しようとする。

・保育者の働きかけを喜び、やりとりを

しながら、言葉を使うことを楽しむ。

★子どもの思いを十分に受け止め、受け入れてもらう心地よさが

味わえるようにしていく。

・一人一人の子どもの気持ちを理解し、受け止めていくことによ

り、子どもが自分の気持ちを安心して表すことができるように

する。

・トラブルも多くなるが、状況をよく見て子どもの気持ちが安定

できるように一人一人の思いを受け止めていく。その際、子ど

もの言葉で伝えようとする姿を受け止め共感し、解決の見本と

なるよう、保育者が言葉を添えて応答的に関わっていく。

〇興味や関心をもったことや物に意欲的

に関わろうとする。

・絵本や身近な玩具、自然物に興味を示

し、保育者に見守られながら自ら関わ

って遊ぶ。

・保育者や友達と一緒に、リズム遊びや

体操を楽しむ。

・親しみのもてる自然素材や、動植物な

どを見たり触れたりして、興味や関心

をもつ。

・身の回りの様々なものを使って、保育

者と「・・・のつもり」を楽しむ。

★子どもの発見や驚き、欲求を受け止め共感するとともに、一人

一人の発達を理解しながら見守ったり、援助したりしていく。

・「やってみよう」「あれはなにかな?」などの探索意欲を大切に

し、保育者が連携を取りながら、しっかり見守り安全に遊べる

ようにする。

・子どもの発達や興味・関心に応じて、ままごと、積み木、小麦

粉粘土、ひも通し、絵本などの遊びの環境づくりをし、一人一

人がじっくり落ち着いて遊べるようにする。

・いろいろな歌、音楽に触れる時間を大切にし、保育者や友達と

一緒に表現することの楽しさを味わえるようにする。

・戸外で遊んだり、散歩に行ったりして、花や虫などを見つけた

り、触れたりすることで好奇心や関心を高める。

・ままごと遊びなどをする中で、人形やままごと等のいろいろな

道具を用意し、保育者も一緒に遊びに入り、子どもたちに「・・・

のつもり」を広げ、ごっこ遊びの芽生えを培う。

1歳3か月~2歳

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2222歳歳歳歳

・歩行が安定し機能が整い始める(長い距離を歩く、両足で跳ぶ、全力で走る、しゃがむ、

くぐる、段差から跳び降りる、溝をまたぐ、三輪車にまたがって足で地面をけって進む等)

・動きの調節ができるようになる(「速い、遅い」「強い、弱い」「進む、止まる」を理解して

体を操作できる)

・左右の手の役割分担、機能分化と協応等、手指の機能が発達してくる(はめる、並べる、

ちぎる、折り紙を折る「二つ折、四つ折」等)

・ジャンケンのチョキの形ができるようになる

・手首の回転が可能になり始め、道具への操作が充実してくる(腕の往復運動なぐり描きか

ら、手首を使った「円錯画」へ)

・身の回りのことを自分でしようとする

(「尿意・便意を感じたら保育者に知らせ、トイレに行こうとする」「コップを片手で持

って飲める」「スプーンを上手に使えるようになる」「箸に関心を持ち始める」「服の着脱

ができるようになってくる」「大きなボタンをはめようとする 靴を履こうとする」)

・身近な遊具や生活用品の扱い方がわかり、使った後、促すと片付けようとする

・一定時間、ぐっすり眠るようになり、就寝と生活リズムもほぼ一定になってくる

・自我が拡大していく(「イヤ」と頻繁に言う等) ・自己主張が強くなる

・うまくいかないことがあると癇癪を起こすことがある・自立と依存の間でゆれることが多

い・自立性が育ってくる・見通しをもつ力がつき少し我慢ができるようになる

・自尊心が育ち始める・イメージを共有する力が育つ

・対比的意識(全体と部分、たくさんと少し等)の芽生えから獲得へ

・二分評価(できるかできないか等)の意識が芽生える

・発声が明瞭になり、語彙が著しく増加し、簡単な言葉のやりとりをする

・大人の言葉がけを理解し、2つの指示まで記憶し行動する

・会話に自分の名前を入れて、要求を表現するようになる

・自分でイメージする力がつき、言語機能拡大によって「つもり」になる力が育ち、大人の

支えでごっこ遊びができる(「つもり」は生活の鏡であり、生活経験の広がりとつながる)

・様々なものに好奇心を抱き「どうして」と納得いくまで質問をする

・真似をしたり同じ物で遊ぼうとしたりする

・象徴機能や観察力が増す ・対比的概念を言葉によって弁別できるようになる

・概念の理解が進み、具体物を分類する抽象語が分かる(「大きい、小さい」「沢山、少し」

等)・経験したことを言葉で表そうとする・繰り返しの言葉を楽しむようになる

・二語文、主語述語、形容詞、副詞を組み合わせて使う

・赤、青、黄の色が分かる・好きなことを繰り返して行う

・大人の手を借りずに自分でやってみようとする気持ちが育ってくる

・遊びを通して物事の共通性を見出したり、意思や欲求を言葉で表すことが増えてくる

なんでもやりたい!なんでもやりたい!なんでもやりたい!なんでもやりたい!

~依存しつつ自立する・人間としての能力の獲得~ 「矛盾する年齢」

友達と共通の感動体験を重ねる中で「つもり」の世界を共有し、共感し合う関係

へ・・・

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇走る、跳ぶなど十分に体を動かして遊

ぼうとする。

・走る、跳ぶ、登る、降りるなど全身を

使った遊びを楽しむ。

・指先の機能が発達し、つまむ、めくる

などの手指を使う遊びを楽しむ。

★楽しみながら全身や手を使う活動ができるような遊び

を取り入れる。

・自分の体をコントロールしていくことができるように、

走る、跳ぶ、登る、しゃがむ、くぐるなど全身を使う遊

びを工夫して取り入れる。

・紙や粘土などいろいろな素材を工夫し、つまむ、めくる、

はめるなど、手指を使っての遊びを取り入れ、指先の機

能の発達を促す。

〇自らしようとする気持ちを受け止めて

もらいながら自分でできたという満足

感を味わう。

・保育者と一緒にトイレに行き、尿意や

便意を告げたり、自分で排泄しようと

したりする。

・排尿の後始末を自分でしようとする。

・着脱に興味を示し、簡単な衣服は一人

で脱ぐことができたり、手助けをして

もらって一人で着ようとしたりする。

・箸に関心を持ち始め、使ってみようと

する。

・遊具や生活用品の扱い方がわかり、使

った後、促すと片付けようとする。

★自分でしようとする気持ちを大切にしながら、さりげな

く援助をし、自分でできた喜びや自信が持てるようにす

る。

・一人一人の排尿間隔を把握し、安心して排尿できるよう

に、個人差を考慮しながら、タイミングよく声をかけ、

保育者が一緒にトイレに行ったり見守ったりする。自分

から知らせた時は十分に認める。

・行為を見守りながら、自分で着脱をしようとする姿を見

守り、一緒にやりながら、着脱の方法を知らせていく。

・箸の使用は、箸をもって食べたいという気持ちを大切に

し、手指の発達機能をよく把握し、スポンジを握る遊び

を取り入れるなど遊びの中で箸の扱いを経験できるよ

うにしながら、個々に応じて進めていくようにする。

〇安心して自分の意志や欲求を表そうと

する。

・自分の気持ちを簡単な言葉で表す。

・保育者の姿を真似て、自分でやってみ

ようとする。

★保育者との信頼関係のもとで、安心して自分の気持ちが

出せるようにする。

・自我を通そうとする時には、一人一人の気持ちを汲み取

り、安定を図りながら相手の気持ちにも触れられるよう

にする。

・子どもの要求を先取りせず実際に子ども自身にやらせて

みて、できなかった時に手伝うなど、自律性を見守りな

がら待つことを大切にする。

・命令形ではなく、選択肢を提示して選び取った行動を認

め尊重する。

〇身の回りに様々な人がいることを知

り、友達と関わる楽しさを味わう。

・言語によりイメージを拡大させながら、

見立て遊びやつもり遊びを楽しむ。

・話し言葉が飛躍的に拡大し、自分の思

いや欲求を言葉で伝えようとする。

・保育者や友達の真似をしたり、同じ物

で遊ぼうとしたりする。

★一人一人の気持ちを受容し、保育者が仲立ちをしなが

ら、友達と一緒に遊び楽しさを味わえるようにする。

・見立て遊びやつもり遊びが発展するように、子どもの発

想やイメージが膨らむような玩具や素材を用意する。

・自分の感じたこと、経験したこと、見たことをのびのび

と表現する心地よさを感じられるように、一人一人の思

いをしっかりと受け止め、イメージを引きだす言葉がけ

をしながら、興味や表現の方法を広げていく。

〇身の回りの興味、関心のあることを自

分でやってみようとする。

・身近な小動物や自然に興味を示し、探

索や模倣などをして、遊ぶことを楽し

む。

・保育者や友達と絵本や紙芝居を見たり

簡単なごっこ遊びをしたりする。

・なぐり描きや粘土遊び歌遊びなどを通

して伸び伸びと表現する。

・身の回りの様々な事象に対して、不思

議に思ったことを質問しようとする。

★イメージを膨らませて遊ぶことの楽しさを味わえるよ

うにする。

・言葉を意識し始める時期なので、生活の中で、保育者の

いろいろな直接の語りかけを大切にしていく。

・日々の生活の中で見たり感じたりしたことを模倣して遊

べるよう音楽や用具を用意し、場の構成をするなど環境

を工夫する。

・保育者や友達とごっこ遊びや繰り返しのある絵本などを

楽しみ、いろいろな言葉に触れ、真似をしたやりとりを

楽しんだりできるようにする。

・子どもの発見や驚きに共感し、一緒に考えたり試したり

丁寧に関わり子どもの知りたい気持ちを満足させる。

2歳

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3333歳歳歳歳

・歩行がより安定し、あおり動作を伴う踵、つま先歩行ができるようになる

・走る、跳ぶ、飛び降りる、登る、しゃがむなどの基本動作を獲得していく(片足立ち、よじ

登る、ボールを投げる)

・得意の足でケンケンができるようになる

・階段の昇り降りの時、片足ずつ交互に出せるようになる

・土踏まずが形成されてくる

・目と手と足を同時に使う動作ができるようになる(三輪車をこぎながらハンドルを操作して

方向転換をする等)

・手指の機能がより発達してくる(右手と左手の協同作業ができるようになる、閉じた丸や顔

が描けるようになる)

・昼寝をしない子も見られ始める

・便意、尿意を知らせ、自分でトイレに行くようになったり、少しずつ我慢ができるようにな

ったりする

・トイレの後、自分でおしり拭きができるようになる

・箸、スプーンのどちらかを使って自分で食べることができるようになる

・自分の思ったことや感じたことを様々な方法で表現したがる

・見たり聞いたり興味をもったことを自分も同じようにしてみたいと思うようになる

・自我が充実し、自立性が育ってくる「自律のための反抗期」

・大人に関わってもらって、感情のコントロールができるようになる(「あとでね」)

・話し言葉が豊富になり、三語文や多語文などを話すようになる

・自分の名前(姓と名)が言えるようになる

・お手伝いを喜んでするようになる

・イメージを共有する力、柔軟さがつき、友達とごっこ遊びができるようになる

・意図をもって表現するようになる(何でも丸で表現する、頭足人を描く、積み木を縦と横に

組み合わせる等)

・簡単な曲に合わせて、手を打ったり、身体を動かしてリズムをとったりすることを楽しむ

・物事の因果関係に気づき始め「なぜ」「どうして」と質問するようになる

・少人数での遊びができるようになる

・時間の経過(昨日、今日、明日)がわかるようになる

・音の違いに気づいたり、色がわかったりするようになる(赤、青、黄、緑の理解)

・身近な事物を見て、文字、数、量、形等に興味をもつようになる

・大小、上下が区別できるようになる

・身近な材料や用具を使って、切ったり、貼ったり、折ったり、つなぎ合わせたりして、形を

作って遊ぶようになる

・男と女の区別を理解するようになる

・繰り返す言葉のリズムや絵本、お話のおもしろさがわかるようになる

・身近な自然に興味をもち始め、親しみをもって世話をするようになる

友だち大好き!友だち大好き!友だち大好き!友だち大好き!

~唯我独尊の時代(自我の確立期)~ 「楽しそうな年齢」

他者の気持ちに目を向けはじめ、仲よしの友達を求め合う関係へ・・・

※3歳は、個々の発育発達の幅が特に大きい時期です。また、経験による発育発達の差が大きく表れる時期でもあります。

乳児期から就学前施設で保育を受けてきた子と家庭から離れてはじめて集団生活を経験する子の経験値の質と差がある

ことを考慮の上、活用してください。

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇体を動かして遊ぶ楽しさを味わう。

・保育者や友達と一緒に戸外で体を動

かしたり、様々な遊具や用具を使っ

たりして遊びや運動を楽しむ。

・遊具の安全な遊び方が分かり、気を

つけて遊ぼうとする。

★個々の発達や生活経験を考慮しながら「やってみたい」と思

えるような環境を構成し「楽しかった」という満足感を味わ

えるようにしていく。

・体を動かすことが楽しくなり、何でもやってみたいという意

欲をもつようになるので、様々な運動遊びを経験することで、

力を調整できるようにしていく。固定遊具で体を十分に動か

すことを楽しみながら、思うように体を動かせる満足感を味

わえるようにする。

・子どもと一緒に行動しながら、遊具の使い方や安全な生活の

仕方について具体的に知らせていく。

・危険への判断が難しいので、状況に応じて声をかけ気づかせ

ていく。

〇身の回りのことを自分でしようと

する。

・楽しく食事をしながら、食事のマナ

ーを理解しようとする。

・尿意を感じたら言葉で知らせ、一人

で排泄したり、後始末をしようとし

たりする。

・保育者の手助けを受けながら衣服の

着脱や手洗い、鼻をかむなど、自分

でしようとする。

★一人一人の事情に応じて生活習慣を身に付けていく過程を大

切にし、きめ細やかに関わり、自分でできた満足感を味わえ

るようにする。

・十分に体を動かして遊び、空腹感を感じられるようにしたり、

保育者や友達と共に楽しく食事ができる雰囲気作りをしたり

する。

・ほとんど自分で食べられるようになるので、こぼしてもゆっ

たりと見守り、自分でできた満足感がもてるようにする。

・排泄をぎりぎりまで我慢して、タイミングが合わず、失敗す

ることも見られるので、不安にならないように言葉をかけた

り、手早く着替えの手助けをしたりする。

・「自分でやってみよう」という気持ちを大切にして、個人差に

配慮しながら、「自分でてきた喜び」や「やってみてよかった」

と感じられるよう、認めたり言葉がけしたりなど、繰り返し

支援をしていく。

〇やりたい遊びを見つけて遊ぶ楽し

さを味わう。

・やりたい遊びを楽しみながら約束ご

とがあることに気づいたり、友達の

気持ちに気づいたりする。

・周囲の人を見ながら真似て様々なこ

とをやってみようとする。

★生活や遊びを進めながら、葛藤の中で自分の気持ちを調整し

ようとする姿を受け止め、認めていくようにする。

・揺れ動く気持ちに寄り添い共感しながら見守っていくように

する。

・単に要求を聞いてもらうだけの満足感だけでなく、自分の要

求を抑制して得られる質の違う満足感がもてるよう働きかけ

ていく。

・簡単な手伝いなどを実際にしてみることができるようにし、

やってみたいという気持ちを十分に受け止めていけるように

する。

〇自分の思いを出しながら、保育者や

友達と一緒に遊ぶ楽しさを味わう。

・語彙が豊かになり生活や遊びの中で

必要な言葉を意欲的に使おうとす

る。

・保育者や友達と一緒に簡単なごっこ

遊びなどを楽しみながら、自分なり

のイメージで楽しむ。

・友達と遊ぶ中で、遊具や用具などを

分け合ったり、順番を待ったりする

ことの大切さに気づく。

★保育者や友達と遊ぶ中で、安心して自分を出しながら、楽し

さやおもしろさを味わえるように共感的に関わる。

・保育者や友達と一緒に、遊ぶ楽しさや面白さを味わうことを

通して、一人一人が安心して思ったことや感じたことを表現

する意欲を引き出すようにする。

・イメージや感情体験を共有できるよう、自分の経験を保育者

や友達に伝えるような機会をつくる。

・自分の思いが中心のため、トラブルになった時は、思いが通

らない悔しさを十分に受け止めて気持ちを安定させたり、仲

立ちとなって相手の思いを伝えたりする。

〇身近な環境に興味・関心をもち、自

分から関わろうとする。

・周りの友達への関心を広げ、ごっこ

遊びなどの好きな遊びを、保育者や

友達と一緒に十分に楽しむ。

・絵本や紙芝居などを見たり、聞いた

りして、その内容やおもしろさを楽

しむ。

・身近な動植物や自然事象に親しみ興

味をもって遊ぼうとする。

★保育者が様々な遊びや素材を提供したり、身近な自然と触れ

合える環境づくりをしたりする。

・身の回りのものを何かに見立ててごっこ遊びをしたり「・・

のつもり」になって遊んだりすることを楽しめるように環境

構成し、じっくり遊び込める時間と空間を確保する。

・日々の生活の中で、様々なことを体験しながら、保育者がモ

デルとなって遊びを進めたり、楽しさを共感したりして満足

感を味わえるようにする。

・場面や繰り返しの面白さが感じられるような絵本や紙芝居を

繰り返し読み聞かせ、楽しめるようにしていく。

・水・砂・泥などで、思う存分楽しみ、これらの素材の感触に

気付き、驚きや親しみがもてるようにする。

・散歩に出かけるなどして自然に触れ、においをかいだり、触

ったり、美しさを感じたり、また小動物を飼育する中で、身

近な自然に興味を膨らませるようにする。

3歳

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4444歳歳歳歳

・全身のバランスをとる能力が発達し、体の動きが巧みになる

・手と足、右と左の協応運動が巧みになる

(片足ケンケンが左右どちらの足でもできる、走りながらボールを蹴るなど)

・指先の機能の分化が進み、器用になる(丸や四角など簡単な図形を模写できるようになる)

・用途に応じて、いろいろな用具が使えるようになる

・生活に必要な習慣が身につき、自分でできることは自分で行う

よく噛んで食べる

衣服の着脱、身の回りの片付けができる

ボタン、スナップのとめはずしができる

排泄の後始末がほぼできる

うがいや歯磨きの習慣が身につく

・気持ちよく生活するためのルールやマナーを理解し始める

・自意識が芽生える‐「自己評価の芽生え」(上手‐下手、できる‐できない)

・友達に対して競争心が起きたり、葛藤を体験したりするようになる

・自分の思いを主張し、ぶつかり合いながら友達の思いに気づくようになる

・少しずつ自分の気持ちをコントロールできるようになる

・規範意識が芽生える

・他者の目や言葉が気になり始める

・進んであいさつや「ありがとう」「ごめんなさい」などの言葉が言えるようになる

・友達との共通体験をもとに対話を弾ませる

・経験したことや思ったこと、感じたことを相手にわかるように言葉で伝えようとする

・人の話を聞こうとする態度が見られる

・想像力が豊かになり、目的をもって行動したり、描いたり作ったりすることを楽しんだりする

・相手の反応や表情を見て相手の気持ちに気づくようになる

・ジャンケンで順番を決めて友達と遊べるようになる

・不適切な言葉や悪い言葉を喜んで使い、相手の反応を見る

・土や水など、さまざまなものの特性を知り、それらとの関わり方や遊び方を体得していく

・簡単なルールを理解し、遊びを発展させていく

・大中小が理解できるようになる ・「重い・軽い」の比較ができるようになる

・具体物を通して文字や数量、記号、図形などに興味・関心をもつようになる

・自分の状態と切り離して物事を一般化して考え、解決方法を考えられるようになる

・自然や身近な事象・事物に強い関心をもって触れ合う中で、友達と一緒にイメージを膨らませ

ながら工夫し、遊びを豊かにしていく

・友達との活発な会話を通して、自分の思いをより強く自覚できるようになり、それを伝える手

段や伝えたい気持ちが大きく育つ

・絵本、紙芝居、童話、昔話などを聞き、ストーリーを共有して遊びを楽しめるようになる

トラブルを乗り越えてトラブルを乗り越えてトラブルを乗り越えてトラブルを乗り越えて

~仲間との関わりを通して自分に気づく(基本的人格の形成期)~「発見す

る年齢」友達とつながり、それぞれの思いを理解しながら、認め合う関係へ・・・

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇喜んで運動遊びをしたり、友達と一緒に

遊んだりする楽しさを味わう。

・友達と一緒に体を動かす遊びの楽しさを

感じ、自ら繰り返しやってみようとす

る。

・友達や保育者と戸外で体を十分に動かす

ことの心地良さを味わう。

・物や場所の安全な使い方が分かり、気を

つけて遊ぼうとする。

★伸び伸びと自分のやりたいことに向かって取組めるよう、子どもの

興味・関心にそった遊びや活動を用意したり、体を動かす心地良さ

が味わえるよう支援していく。

・「やってみよう」「できた」という意欲や充実感を十分に認め、一人

一人の取組みや個々の頑張る姿を励ますとともに、周りの子どもの

意欲にもつながっていくような働きかけをしていく。

・いろいろな動きを組み合わせて遊ぶことを楽しむようになってくる

ので、平均台や功技台など、様々な運動遊具や用具を用意し、楽し

める環境を作っていく。

・集団遊びを取り入れ、みんなで遊ぶ楽しさが味わえるようにする。

・好奇心が広がり、危険への判断が難しくなるので、状況に応じて声

をかけ気づかせていく。

〇一日の生活の流れが分かり、必要なこと

を自分でしようとする。

・友達と一緒に楽しく食事をしながら、食

べ物への興味や関心をもち、食事のマナ

ーを守ろうとする。

・生活の流れに応じて、食事、排泄、着脱

衣などの身辺処理を自分でしようとす

る。

・生活や遊びに必要なことを状況に応じて

自分で気づいたり、周りの友達の様子を

見てしようとする。

・遊んだ後の遊具や用具を保育者や友達と

一緒に片付けるようになる。

★自分で考えて動けるように周りの様子に気づかせ、意識や意欲を育

み、生活の仕方が身に付くようにする。

・友達と一緒に食事を楽しみながら、箸の正しい使い方を知らせたり

援助したりして、食事の態度やマナーが身に付くようにする。

・子どもが自分でできないところを援助しながら、次第に自分で排便

後の後始末などの身辺処理ができるようにしていく。

・生活や遊びの中で必要なことを自分でできるという自信や満足感を

味わえるように支援していく。

・時間の流れや場の使い方が自分で分かり、自発的に行動していける

ような環境を整える。

・保育者と一緒に片付けや整頓をしながらきれいになったことの心地

良さを共感できるような言葉がけをする。

〇遊びや園生活を通して、進んで友達と関

わり、一緒に遊ぶ楽しさを味わう。

・様々な活動を通して、達成感を味わい自

信をもつ。

・自分の思いを伝えたり、相手の気持ちを

考えたりする。

・みんなで生活するために必要な約束やき

まりを知り、守ろうとする。

★様々な生活経験を通してきまりの大切さを知ったり、相手の立場を

考え、自分の気持ちをコントロールする力がもてるように援助して

いく。

・一人一人の実態をとらえ、見守ったり励ましたりしながら、自分で

できた喜びを感じられるようにする。

・トラブルではお互いの思いをよく聞き、自分の言葉で気持ちが伝え

られるように橋渡しをしていく。

・生活や遊びに必要な言葉やきまりの必要性を理解し、守ろうとする

気持ちがもてるような支援をしていく。

現 〇気の合う友達とイメージを重ねながら

遊ぶ楽しさを味わう。

・思ったことや感じたことを自分なりの言

葉や行動で友達や保育者に伝えるとと

もに、相手の思いにも気づく。

・感じたことや思ったことを様々な方法で

自由に表現することを楽しむ。

・身近な生活経験をごっこ遊びに取り入れ

たり、友達や保育者とともにイメージを

膨らませて遊ぶ。

★友達と多様な関わりがもてるようにするとともに、一人一人が十分

に自己発揮できるよう援助する。

・生活や遊びの中で、自分と相手の思いやイメージがそれぞれあるこ

とに気づくような機会を作っていく。また、保育者と一緒に考えた

り互いの思いを受け入れたりしながら、心を通わせていく心地よさ

が味わえるようにする。

・役割を意識して友達とともにごっこ遊びを楽しむようになるので、

イメージを共有しやすいものや場の設定を子どもとともに行い、イ

メージをつなげられるような援助をする。

〇身近な環境に自分から関わり、様々なこ

とを感じ、発見したり考えたりする。

・日々の生活の中で、自然などの身近な事

象に主体的に関わって遊ぶ。

・身近な環境を遊びに取り入れたり、数量、

図形などに興味・関心をもったりする。

・友達と一緒に簡単なルールのある遊びを

楽しんだりして自ら繰り返しやってみ

ようとする。

★施設内外の身近な環境に触れる機会を提供し、興味・関心をもって

遊びの中に取り入れていけるよう支援していく。

・施設内外の自然に触れ、季節感を感じられる環境を工夫し、直接体

験を大切にして、大きさ、美しさ、不思議さなど様々な感情体験が

もてるような関わりをしていく。

・身近な素材を使って繰り返し遊ぶ中で、素材の性質を理解したり、

工夫したりすることを大切にする。

・様々な素材や用具をいつでも使えるように準備し、子どものイメー

ジが膨らむように環境を整える。

4歳

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5555歳歳歳歳 ((((前半前半前半前半))))

・すばやい動きが楽しめるようになる(全速力で走る)

・手首を回す運動が速くできるようになる(なわとび等)

・自分の体を重力に対して垂直に保つバランス感覚が成熟してくる(スケーター等)

・さらに手と足、右と左の協応運動が巧みになる(スキップ等)

・ボールの扱いが上手になり、チーム運動を楽しめるようになる(サッカー、ドッジボール等)

・細かい作業に取組めるようになる(鉛筆、折り紙、金づち等)

・大中小の円を描き分けるようになる

・生活に見通しをもって行動するようになる

正しい箸の持ち方や食事マナーを意識できるようになる

衣服の調整ができるようになる ・汗が出たら自分で気づき、ハンカチで拭ける

・野菜の栽培やクッキングなどを通して、食べ物への感謝、食べることの大切さがわかるように

なり、苦手なものでも食べてみようとする

・入浴時に自分で体が洗えるようになる

・状況に合わせて、自分を調節するようになる

予測しながら自分で行動できるようになる

年下の子や困っている子を気遣うようになる

物事の善悪や状況を判断することができる

・決まりや遊びのルールなどを自発的に守るようになる

・自分なりの目当てをもって取組むようになる

・自らの経験をたどたどしくとも、みんなの前で話すことができる

(理由を添えて考えを提案できるようになる ・人の話を注意して聴くようになる)

・「を」「に」などの助詞の使い方が定着してくる

・「大きくなったら」に答えられる

・簡単な文字・数字などが、読んで書けるようになる

・覚えた生活用語は必要に応じて使うことができる

・自分と他人が違う考えをもっていることがわかり、相手の気持ちが想像できるようになる

・トラブルを大人のヒントを得ながら自分たちで解決するようになる

・子ども同士で相談しながら遊びを発展させていく

・人の役に立つことを喜び、役割を果たそうとする

・「だんだん」という認識が成立し始める ・自分の左右が分かるようになる

・生活の積み重ねから物と分類する考えが芽生え、様々な分類・整理ができるようになる

・文字、数字、図形や記号を使ったいろいろな遊びが工夫できる(しりとり、ことばあつめ、さ

かさことば、ジャンケンパズル等)

・「順番だよ」「乱暴な行動はいけないよ」等道徳的なものの見方ができるようになる

・身近な自然や出来事について関心をもち、わからないことを尋ねたり、自分で調べたりする

・いろいろな素材や用具を使って自分なりに表現するようになる

・探究心が深まり、試したり工夫したりするようになる

・物の仕組みや性質に気づき、遊びに活かしていこうとする

・絵本や図鑑に興味をもち、何度でも繰り返し、その世界を味わおうとする

・言葉を理解し、表現する力の成長と共に、人とつながる力が育っていく

・経験したことや考えたことを言葉で伝えられるようになる

・ストーリーを楽しみながら、長い話や読み聞かせに参加し、イメージを膨らませていく

バンザイ!なかまバンザイ!なかまバンザイ!なかまバンザイ!なかま

~小さな市民(社会的人格の形成)~ 「自信を持つ年齢」

自分たちの生活を自分たちですすめながら、仲間として信頼し合う関係へ・・・

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇友達と一緒に体を存分に動かし

ながら遊ぶ楽しさを味わい、自分

なりの目的や課題に向かって意

欲的に取り組もうとする。

・いろいろな運動遊びに興味をも

ち、目的をもって何度も試したり

挑戦したりする。

・巧みに体を動かしながら、いろい

ろな運動遊びを楽しむ。

★いろいろな運動遊びに興味をもち、意欲的に取組む姿

を認めたり、励ましたりし、自分なりの満足感や達成

感が味わえるようにする。

・固定遊具や運動遊具を使ってダイナミックに体を動か

すとともに、いろいろな体の動きを経験できるような

場を幼児とともに整えていく。

・友達と教え合ったり、励まし合ったりする姿を認め、

共通の目的に向かって懸命に取組む心地よさや楽しさ

が味わえるようにする。

〇生活の見通しを立て、必要なこと

を自分たちで進んで行おうとす

る。

・健康に過ごすための必要な習慣を

進んで行う。

・食と体の関係に関心をもち、進ん

で食べる。

・自分の役割を認識して当番活動な

どに取組む。

★1 日の生活の流れに見通しをもち、自分たちで活動を

進めようとしている姿を十分に認め、必要に応じて言

葉をかけたり気づかせたりしていく。

・見通しをもって生活できるように活動内容を表示する

とともに、時間を意識して活動できるようにする。

・食の楽しさや大切さに気づけるよう、野菜の栽培や収

穫、調理等の活動を計画的に取り入れていく。

・任された仕事をやり遂げられるように見守り、達成感

や喜びが味わえるようにする。

〇自分の気持ちをコントロールし

ながら友達と一緒に活動できる

ようになる。

・状況をみて、どうすればいいか考

えて行動する。

・相手の思いに気づき、受け入れる。

・困っている友達に思いを寄せた

り、励ましたりする。

★友達とのトラブルや葛藤を貴重な体験と捉え、自分で

折り合いがつけられるように見守ったり、思いに寄り

添ったりする。

・早期解決を求めず、じっくりと考え、判断して行動し

ようとする姿を見届けるようにする。

・友達と思いが通じ合う喜びや心地良さに共感しながら、

進んで他者とつながろうとする意欲や態度を高めてい

く。

〇自分の思いを伝えたり、相手の思

いを受け入れたりしながら、一緒

に遊びや生活を進める楽しさを

味わう。

・自分なりの言葉で思いを表現す

る。

・自分とは違う考えがあることに気

づき受け入れようとする。

・友達と気持ちが通じ合う心地良さ

を感じ取る。

★思いを伝えようとする姿を大切にするとともに、相手

の話に耳を傾けようとするなど、「話す」、「聞く」意欲

や態度を育んでいくようにする。

・遊びの振り返りなど、思いを伝え合う場を設け、いろ

いろな考えに触れられるようにする。

・思いや考えを伝える力や相手の話を聞く力が身に付く

ように関わる。

・様々な人に出会う場をもち、親しみをもって関われる

るようにするとともに、その中で優しさや思いやりの

気持ちを育む。

〇身近な環境に進んで関わり、見た

り触れたりしながら、興味・関心

をもつ。

・遊びや生活に取り入れて、そのお

もしろさや不思議さに気づく。

・季節の移り変わりや季節の事象に

興味・関心をもつ。

・疑問に感じたことを尋ねたり、自

分で調べたりする。

・友達と一緒にいろいろなお話に親

しむ。

★興味をもった遊びにじっくり取組める時間や空間を確

保し、トライ&エラーをとおして自分なりの発見や気

づきが得られるようにする。

・課題解決に向けて自分なりに考えたり、工夫したりす

る姿を見守り、自分なりの気づきが得られるようにす

る。

・身近な自然に目が向けられるよう、園外に出かける機

会を設け、実際に見たり、触れたりできるようにする。

・継続した時間のなかで、動植物の成長や変化に気づけ

るようにする。

5歳(前半)

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5555歳歳歳歳 ((((後半後半後半後半))))

・全身運動機能が充実する

手や足の動きが器用になる【斜めの線が描ける、縄跳び等】

手と足、右と左の協応運動機能が高まり、動きが巧みになる

手と全身が協応する運動ができるようになる【竹馬、跳び箱、鉄棒、スケーター等】

お手本を見て文字を書くようになるが、左右が逆の鏡文字を書くことがある

・生活に必要な活動の意味がわかり、進んでするようになる

・自分で出来ることに喜びをもちながら、健康、安全などに必要なことを身につけていく

食べ物と身体の関係に関心をもって食事する※6歳臼歯【個人差あり4歳~9歳の間】

排泄や後始末を上手にする

一人で衣服の着脱がスムーズにできる

身の回りの整理整頓を進んでする

清潔にしておくことが病気の予防と関連することを理解し、身体や衣服、持ち物などを清潔

にする仕方を身に付ける

・昼寝をしなくなる(睡眠時間が 10~11 時間になる)

・自分の立場と相手の立場の違いもわかり、さらに自分と相手のつながりも理解し、自分の行動

を律していくことができる

意見を調整し、折り合いをつけて解決しようとする

活動を振り返り、様々なことに気づいたり、満足感等を感じたりする

自分に自信をもち、得意なこと等を生活にいかそうとする

自分の成長を感じ、就学への喜びや期待を膨らませる

過去の自分と照らし合わせて、体の成長だけでなく、~ができるようになったと、能力の成

長にも目を向けることができるようになる

・感じたこと、考えたことを相手にわかるように様々な表現方法で工夫して表す

・注意深く聞いて、内容を理解し行動する

・友達と役割を分担し、互いに考えを出し合い、協力して遊びや生活を進める

・内言(音声を伴わず、心の中で考える力)が育ってきて、内言で思考し始めるようになる

(腹が立つけど、我慢しよう・恥ずかしいけど頑張ってみよう等)

・問題が起きた時に、原因を客観的にみようとするようになる

・年下の子どもに何かを伝える時に、直接手にとって伝える他に、手本をやって見せる

・相手のできるところを認める等間接的な方法がとれるようになる

・身の回りの様々な出来事に関心が深まる

・時間概念がわかり、これまでのいろいろな体験から予想や見通しを立てる力が育つ

・文字や数、言葉、図形などに関心をもち、それらを使って考えたり、表現したりしはじめる

・内容を聞き取りながら、話を聞こうとする

・クラスの友達と共通の話題について話ができるようになる

・絵本や童話等に親しみ、続きに興味をもち、友達同士でイメージの世界を共有できるようにな

・いろいろな素材を生かし、工夫して製作したり、見たり、思い出したりして絵が描けるように

なる

・身近な自然に興味・関心をもち、変化を感じたり遊びに取り入れたりする

・認知・概念が形成され、思考力が高まる(形に見えないものを想像しながら考える等)

・状況に応じて自分で考え、判断できるようになる

・グループ活動等、子ども自らが目的をもって取組む活動(例:設計図を描いて見える形にし、

それに沿って共同制作をする等)を見通しをもって進められるようになる

みんなの中の自分みんなの中の自分みんなの中の自分みんなの中の自分

~一人の人間として信頼できる存在へ~「見通しをもって生活できる年齢」

目標を共有して、協力して生きていく力の芽生えを育みあう関係へ・・・

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視点 〇ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇ルールのある遊びや集団遊びを

通して、友達と一緒に体を動かし

て遊ぶ楽しさを味わう。

・遊びのルールやきまりを理解し、

友達と一緒に存分に体を動かし

て遊ぶ。

・相談したり、作戦を立てたりしな

がら友達と協力し合って遊ぶ。

★個々の意欲を引き出しながら、グループやチームの意

識を高めたり、友達とルールを共有しながら競い合う

楽しさが味わえるようにしたりする。

・自分たちのたてた作戦やルールに沿って遊ぶなかで、

友達と気持ちを合わせ自分の動きを調整して遊ぶ経験

が出来るようにする。

・目標に向かってやり遂げようとする気持ちを支えると

ともにできた喜びに共感し自信につなげていく。

〇就学への期待をもち、自分たちで

生活を進めていこうとする。

・生活に見通しをもって自分で考え

て行動する。

・安全や衛生に関する知識を身につ

け、健康に過ごすためにできるこ

とは自分から行う。

★一人一人が自立した生活をしようとする姿を見守りな

がら状況に応じた働きかけをしていく。

・健康や安全面に気づいて行動できるように環境構成の

工夫や声かけをする。

・小学校見学の機会を設け、授業の様子を見たり、トイ

レの使い方等も経験したりしながら、新しい生活に見

通しをもち、期待がもてるようにする。

〇自分や友達の良さに気づき、互い

に認め合いながら遊びや生活を

進めようとする。

・友達のがんばりに気づき、認めた

り励ましたりする。

・相手の思いに気づき、思いを受け

とめたり、寄り添ったりする。

・自分に自信をもち、いきいきと活

動する。

★自分たちで考え行動する姿を認め、自己有能感・自己

肯定感を高めていくようにする。

・いろいろな友達がいるなかで、一人一人の良さを認め

合えるようなクラス作りを進める。

・聞いて心地よい言葉やうれしい言葉があることに気づ

かせていくようにする。

・自分自身の成長に気づけるような言葉がけをし、さま

ざまなことに自分から関わっていこうとする姿を温か

く見守ったり、価値づけたりしていく。

〇友達とイメージを共有し、共通の

目的に向かって一緒に取組む楽

しさを味わう。

・自分の思いを相手にわかるように

言葉で伝える。

・自分たちで考えてトラブルを解決

しようとする。

・課題に向かって友達と考えたり、

相談したりしながら進める。

★友達と心を通わせ、助け合ったり、協力したりしなが

ら共通の目的に向かってやり遂げる満足感や達成感が

味わえるようにする。

・相手にわかるように話し方や言葉を工夫している姿を

認め、伝えようとする意欲を支えていく。

・自分たちの力でものごとを進めたり、やり遂げたりす

る経験が積み重ねられるように支えていく。

・落ち着いた空間の中で話し合いの場を設け、「聞く」「話

す」経験を積み重ねられるようにする。

〇文字や数に興味をもち、遊びや生

活に取り入れたりしようとする。

・身近な自然に興味をもち、注意深

く観察したり、図鑑で調べたりす

る。

・友達と一緒にカルタやトランプな

どの遊びを楽しむ。

・お話のストーリーを理解して楽し

んだり、友達とイメージを深めた

りする。

★意欲や好奇心、探究心をもって環境に関わり、遊びや

生活が楽しくなっていく経験が積み重ねられるように

する。

・遊びのなかで文字を書いたり、数を数えたりする場を

もち、楽しみながら興味・関心を広げていく。

・直接的な体験を通して自然や社会の事象に好奇心や探

究心を満たせるよう調べたり試したりできる環境を工

夫する。

・絵本や物語に親しみ、友達と一緒に想像する楽しさや

感じたことを様々な方法で表現する楽しさが味わえる

ようにする。

5歳(後半)

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(2)視点別カリキュラム(育ちのみちすじ)

体体体体のののの育育育育ちちちち

・手足の動きが活発になる

・首が座り、360 度の追視が可能となる

・寝返りや腹ばいなど全身の動きが活発になる

・握らせるとわずかな間保持したり、物に手を伸ばして握ったりするようになる

・手がもみじ状に開くようになる

・這う(ずり這い、四つ這い、高這い)、座る、つかまり立ち、つたい歩きといった運動機能が徐々

に発達する

・腕や手足を意図的に動かせるようになる

・下前歯、上前歯の順に、前歯上下合わせて8本程度の乳歯が生え揃い始める

・道具の操作の獲得のはじまり→手づかみで食べることからスプーンを使って食べ物を口に運ぶ

ようになる

・クレパスを持たせるとなぐり描きをする

・ものをつまむ、ひっぱるができるようになる

・直立歩行が確立していく

・階段を一段ずつ揃えて登り降りする

・自分の意思で姿勢を変化できるようになる(立ち上がる、かがむ等)

・両手の協応ができるようになる

・手指の操作が可能になる(つまむ、おす、めくる等)

・手首のコントロール力が育ち、ねじる、ひねるなどができるようになる

・体の一部を支点とした往復運動により、グルグル円のなぐり描きができるようになる

・乳歯(上下各10本)が生え揃う

・歩行が安定し機能が整い始める(長い距離を歩く、両足で跳ぶ、全力で走る、しゃがむ、くぐ

る、段差から跳び降りる、溝をまたぐ、三輪車にまたがって足で地面をけって進む等)

・動きの調節ができるようになる(「速い、遅い」「強い、弱い」「歩く、止まる」を理解して体を

操作できる)

・左右の手の役割分担、機能分化と協応等、手指の機能が発達してくる(はめる、並べる、ちぎ

る、折り紙を折る「二つ折、四つ折」等)

・ジャンケンのチョキの形ができるようになる

・手首の回転が可能になり始め、道具への操作が充実してくる(腕の往復運動なぐり描きから、

手首を使った「円錯画」へ)

※3 歳は、個々の発育発達の幅が特に大きい時期です。また、経験による発育発達の差が大きく表れる時期でもあります。

乳児期から就学前施設で保育を受けてきた子と家庭から離れてはじめて集団生活を経験する子の経験値の質と差がある

ことを考慮の上、活用してください。

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・歩行がより安定し、あおり動作を伴う踵、つま先歩行ができるようになる

・走る、跳ぶ、飛び降りる、登る、しゃがむ等の基本動作を獲得していく(片足立ち、よじ登る、

ボールを投げる)

・得意の足でケンケンができるようになる

・階段の昇り降りの時、片足ずつ交互に出せるようになる

・土踏まずが形成されてくる

・目と手と足を同時に使う動作ができるようになる(三輪車をこぎながらハンドルを操作して方

向転換をする等)

・手指の機能がより発達してくる(右手と左手の協同作業ができるようになる、閉じた円や顔が

描けるようになる)

・全身のバランスをとる能力が発達し、体の動きが巧みになる

・手と足、右と左の協応運動が巧みになる

(片足ケンケンが左右どちらの足でもできる、走りながらボールを蹴るなど)

・指先の機能の分化が進み、器用になる(円や四角など簡単な図形を模写できるようになる)

・用途に応じて、いろいろな用具が使えるようになる

・すばやい動きが楽しめるようになる(全速力で走る)

・手首を回す運動が速くできるようになる(なわとび等)

・自分の体を重力に対して垂直に保つバランス感覚が成熟してくる(スケーター等)

・さらに手と足、右と左の協応運動が巧みになる(スキップ等)

・ボールの扱いが上手になり、チーム運動を楽しめるようになる(サッカー、ドッジボール等)

・細かい作業に取組めるようになる(鉛筆、折り紙、金づち等)

・大中小の円を描き分けるようになる

・全身運動機能が充実する

手や足の動きが器用になる【斜めの線が描ける、縄跳び等】

手と足、右と左の協応運動機能が高まり、動きが巧みになる

手と全身が協応する運動ができるようになる【竹馬、跳び箱、鉄棒、スケーター等】

手本を見て文字を書くようになるが、左右が逆の鏡文字を書くことがある

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基本的生活習慣基本的生活習慣基本的生活習慣基本的生活習慣

・昼夜の区別がつくようになり、生活のリズムができてくる

・母乳やミルクを十分に飲む

・膀胱に尿がたまるとすぐに排尿する

・食事(授乳)・睡眠・排泄、遊びのリズムが安定してくる

・離乳食が始まり、どろどろ状のものから歯茎で潰せる硬さのものまで食べられるようになって

いく

・尿間隔が空き、尿が溜められるようになる

・便が少しずつ硬くなり、排便回数が減少する

・午睡が3回から2回になる

・食べることへの意欲が出始め、手づかみで食べるようになる

・次第にスプーンに興味をもち、使おうとし始める

・生活のリズムが安定してくる

・昼間におきて活動する時間が長くなり、午睡が午後の1回になっていく

・幼児食になっていく(1日3回の食事と1~2回のおやつのリズム)

・身の回りのことを自分でしようとする

スプーンを使って自分で食べようとする ~1歳6ヶ月ごろ 手のひら全体で握る

コップを両手で持って飲む ~2歳ごろ 親指、ひとさし指、中指の3本で握る

パンツやズボンを脱ぐ 2歳すぎ~ エンピツの持ち方でにぎる

・膀胱の機能が発達し、昼間の尿の間隔が 2 時間程度あくようになってくる

・身の回りのことを自分でしようとする

尿意・便意を感じたら保育者に知らせ、トイレに行こうとする コップを片手で持って飲

める スプーンを上手に使えるようになる 箸に関心をもちはじめる 服の着脱が

できるようになってくる 大きなボタンをはめようとする 靴を履こうとする

・身近な遊具や生活用品の扱い方がわかり、使った後、促すと片付けようとする

・一定時間、ぐっすり眠るようになり、就寝と生活リズムもほぼ一定になってくる

・昼寝をしない子も見られ始める

・便意、尿意を知らせ、自分でトイレに行くようになったり、少しずつ我慢ができるようになっ

たりする

・トイレの後、自分でおしり拭きができるようになる

・箸、スプーンのどちらかを使って自分で食べることができるようになる

・生活に必要な習慣が身につき、自分でできることは自分で行う

よく噛んで食べる

衣服の着脱、身の回りの片付けができる

ボタン、スナップのとめはずしができる

排泄の後始末がほぼできる

うがいや歯磨きの習慣が身につく

・気持ちよく生活するためのルールやマナーを理解し始める

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・生活に見通しをもって行動するようになる

正しい箸の持ち方や食事マナーを意識できるようになる

衣服の調整ができるようになる

汗が出たら自分で気づき、ハンカチで拭ける

・野菜の栽培を通して、食べ物への感謝、食べることの大切さがわかるようになり、苦手なもの

でも食べてみようとする

・入浴時に自分で体が洗えるようになる

・生活に必要な活動の意味がわかり、進んでするようになる

・自分で出来ることに喜びをもちながら、健康、安全などに必要なことを身につけていく

食べ物と身体の関係に関心をもって食事する※6歳臼歯【個人差あり4歳~9歳の間】

排泄や後始末を上手にする

一人で衣服の着脱がスムーズにできる

身の回りの整理整頓を進んでする

清潔にしておくことが病気の予防と関連することを理解し、身体や衣服、持ち物などを

清潔にする仕方を身につける

・昼寝をしなくなる(睡眠時間が 10~11 時間になる)

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心心心心のののの育育育育ちちちち

・身近な大人との間に情緒的な絆が形成される

・生理的な快・不快の感覚(感情)が分化する

・身近な(大好きな)大人との間に、情緒的な絆が深まる

・人見知り、場所見知り、後追いが始まる(三項関係の形成・人の区別ができるようになる)

・人とものが結びつきはじめ、見比べによる選択と「もうひとつへの欲張り」さが出る(外界へ

の高い意欲)

・自我が芽生え始める(「イヤ」を獲得し連発する、だだをこねる、自分のものに執着する)

・自己主張する姿が見られる

・好奇心が旺盛になってくる

・自我が拡大していく(「イヤ」と頻繁に言う等) ・自己主張が強くなる

・うまくいかないことがあると癇癪を起こすことがある ・自立と依存の間でゆれることが多い

・自立性が育ってくる ・見通しをもつ力がつき少し我慢ができるようになる

・自尊心が育ち始める ・イメージを共有する力が育つ

・対比的意識(全体と部分、たくさんと少し等)の芽生えから獲得へ

・二分評価(できるかできないか等)の意識が芽生える

・自分の思ったことや感じたことを様々な方法で表現したがる

・見たり聞いたり興味をもったことを自分も同じようにしてみたいと思うようになる

・自我が充実し、自立性が育ってくる「自律のための反抗期」

・大人にかかわってもらって、感情のコントロールができるようになる(「あとでね」)

・自意識が芽生える‐「自己評価の芽生え」(上手‐下手、できる‐できない)

・友達に対して競争心が起きたり、葛藤を体験したりするようになる

・自分の思いを主張し、ぶつかり合いながら友だちの思いに気づくようになる

・少しずつ自分の気持ちをコントロールできるようになる

・規範意識が芽生える

・他者の目や言葉が気になり始める

・状況に合わせて、自分を調節するようになる

予測しながら自分で行動できるようになる

年下の子や困っている子を気遣うようになる

物事の善悪や状況を判断することができる

・決まりや遊びのルールなどを自発的に守るようになる

・自分なりの目当てをもって取組むようになる

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・自分の立場と相手の立場の違いもわかり、さらに自分と相手のつながりも理解し、自分の行動

を律していくことができる

意見を調整し、折り合いをつけて解決しようとする

活動を振り返り、様々なことに気づいたり、満足感等を感じたりする

自分に自信をもち、得意なこと等を生活にいかそうとする

自分の成長を感じ、就学への喜びや期待を膨らませる

過去の自分と照らし合わせて、体の成長だけでなく、○○ができるようになったと、能力

の成長にも目を向けることができるようになる

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コミュニケーションコミュニケーションコミュニケーションコミュニケーション能力能力能力能力・・・・表現表現表現表現

・泣いたり、ほほ笑んだりすることで感情を表す

・人の顔に対してほほ笑む

・あやされると声を出して笑う

・語りかけに応答し、初期喃語(アーアー、オーオーなど)を発する

・愛着対象を選び、求めていく

・見慣れた人にのみ笑う

・自分の意思や欲求を、喃語やしぐさ、指差し、身振りで伝えようとする

・大人の反応を期待する力、物をやりとりする力が育つ

・喃語から一語文へと移行する

・身近な大人に積極的な愛着を示す一方、嫌いなものを拒否したり、自分の意思を通そうとして

怒ったり、泣いたりと様々な感情表現をする

・指差しは「ことばの前のことば」であり、感動や要求を相手に伝える手段として使うようにな

・大人からの言葉がけを理解し、行動できるようになる

・一語文が急激に増える

・他者とのやりとりの中でしてほしいことや、したいことを声や言葉、指差しや動作などで伝え

・子ども同士の争い(主におもちゃのとりあい)から、「かみつき」が起きやすい

・まねてやってみたいという気持ちがふくらむ

・お世話や、お手伝いをしたいという気持ちが表れる

・頻繁に「何?」の質問をする

・友達と平行遊びをする

・発声が明瞭になり、語彙が著しく増加し、簡単な言葉のやりとりをする

・大人の言葉がけを理解し、2つの指示まで記憶し行動する

・会話に自分の名前を入れて、要求を表現するようになる

・自分でイメージする力がつき、言語機能拡大によって「つもり」になる力が育ち、大人の支え

でごっこ遊びができる(「つもり」は生活の鏡であり、生活経験の広がりとつながる)

・様々なものに好奇心を抱き「どうして」と納得いくまで質問をする

・真似をしたり同じ物で遊ぼうとしたりする

・話し言葉が豊富になり、三語文や多語文などを話すようになる

・自分の名前(姓と名)が言えるようになる

・お手伝いを喜んでするようになる

・イメージを共有する力、柔軟さがつき、友達とごっこ遊びができるようになる

・意図をもって表現するようになる(何でも円で表現する、頭足人を描く、積み木を縦と横に組

み合わせる等)

・簡単な曲に合わせて、手を打ったり、身体を動かしてリズムをとったりすることを楽しむ

・物事の因果関係に気付き始め「なぜ」「どうして」と質問するようになる

・少人数での遊びができるようになる

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・進んであいさつや「ありがとう」「ごめんなさい」などの言葉が言えるようになる

・友達との共通体験をもとに対話を弾ませる

・経験したことや思ったこと、感じたことを相手にわかるように言葉で伝えようとする

・人の話を聞こうとする態度が見られる

・想像力が豊かになり、目的をもって行動したり、描いたり作ったりすることを楽しんだりする

・相手の反応や表情を見て相手の気持ちに気づくようになる

・ジャンケンで順番を決めて友達と遊べるようになる

・不適切な言葉や悪い言葉を喜んで使い、相手の反応を見る

・自らの経験をたどたどしくとも、みんなの前で話すことができる

(理由を添えて考えを提案できるようになる ・人の話を注意して聴くようになる)

・「を」「に」などの助詞の使い方が定着してくる

・「大きくなったら」に答えられる

・簡単な文字・数字などが、読んで書けるようになる

・覚えた生活用語は必要に応じて使うことができる

・自分と他人が違う考えをもっていることがわかり、相手の気持ちが想像できるようになる

・トラブルを大人のヒントを得ながら自分たちで解決するようになる

・子ども同士で相談しながら遊びを発展させていく

・人の役に立つことを喜び、役割を果たそうとする

・感じたこと、考えたことを相手にわかるように様々な表現方法で工夫して表す

・注意深く聞いて、内容を理解し行動する

・友達と役割を分担し、互いに考えを出し合い、協力して遊びや生活を進める

・内言(音声を伴わず、心の中で考える力)が育ってきて、内言で思考し始めるようになる

(腹が立つけど、我慢しよう・恥ずかしいけど頑張ってみよう等)

・問題が起きた時に、原因を客観的にみようとするようになる

・年下の子どもに何かを伝える時に、直接手にとって伝える他に、手本をやって見せる

・相手のできるところを認める等間接的な方法がとれるようになる

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学学学学びのびのびのびの芽生芽生芽生芽生ええええ

・身近な人の声を覚える

・声やのする方に顔を向けたり、動くものに興味をもって視線で追ったりする

・見たい、触れたい欲求が高まり、身近なものを手先でいじる、振る、ひっぱる、目の前で見る、

口の中に入れてなめるなどの行動の中で認知し始める

・自分の伝えたいことを身近な人に指さしや視線で伝えはじめる

・周囲の人や物に興味を示し、探索活動が活発になる

・大人から自分に向けられた気持ちや簡単な言葉がわかるようになる

・自分でしてみたくなる

・大人や友達の使っているものへの憧れの気持ちをもつ

・大人に訴え、受け止められて安心することを軸に、見て、触って感じる探索活動を活発に行い、

体験を吸収する

・模倣遊びができるようになる

・積木を並べたり、積んだりして遊ぶことを楽しむ

・自分のものがわかる

・二つのものを見比べて選ぶ力を獲得する

・「大きい」「きれい」など、形容詞を理解し始める

・象徴機能や観察力が増す ・対比的概念を言葉によって弁別できるようになる

・概念の理解が進み、具体物を分類する抽象語が分かる(「大きい、小さい」「沢山、少し」等)

・経験したことを言葉で表そうとする ・2語文、主語述語、形容詞、副詞を組み合わせて使う

・赤、青、黄の色が分かる ・好きなことを繰り返して行う

・繰り返しの言葉を楽しむようになる

・大人の手を借りずに自分でやってみようとする気持ちが育ってくる

・遊びを通して物事の共通性を見出したり、意思や欲求を言葉で表したりすることが増えてくる

・時間の経過(昨日、今日、明日)がわかるようになる

・音の違いに気づいたり、色がわかったりするようになる(赤、青、黄、緑の理解)

・身近な事物を見て、文字、数、量、形等に興味をもつようになる

・大小、上下が区別できるようになる

・身近な材料や用具を使って、切ったり、貼ったり、折ったり、つなぎ合わせたりして、形を作

って遊ぶようになる

・男と女の区別を理解するようになる

・繰り返す言葉のリズムや絵本、お話のおもしろさがわかるようになる

・身近な自然に興味をもち始め、親しみをもって世話をするようになる

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・土や水など、さまざまなものの特性を知り、それらとの関わり方や遊び方を体得していく

・簡単なルールを理解し、遊びを発展させていく

・大中小が理解できるようになる ・ 「重い・軽い」の比較ができるようになる

・具体物を通して文字や数量、記号、図形などに興味・関心をもつようになる

・自分の状態と切り離して物事を一般化して考え、解決方法を考えられるようになる

・自然や身近な事象・事物に強い関心をもって触れ合う中で、友だちと一緒にイメージを膨らま

せながら工夫し、遊びを豊かにしていく

・友達との活発な会話を通して、自分の思いをより強く自覚できるようになり、それを伝える手

段や伝えたい気持ちが大きく育つ

・絵本、紙芝居、童話、昔話などを聞き、ストーリーを共有して遊びを楽しめるようになる

・だんだんという認識が成立し始める ・自分の左右が分かるようになる

・生活の積み重ねから物と分類する考えが芽生え、様々な分類・整理ができるようになる

・文字、数字、図形や記号を使ったいろいろな遊びが工夫できる(しりとり、ことばあつめ、さ

かさことば、ジャンケンパズル等)

・「順番だよ」「乱暴な行動はいけないよ」等道徳的なものの見方ができるようになる

・身近な自然や出来事について関心をもち、わからないことを尋ねたり、自分で調べたりする

・いろいろな素材や用具を使って自分なりに表現するようになる

・探究心が深まり、試したり工夫したりするようになる

・物の仕組みや性質に気づき、遊びに活かしていこうとする

・絵本や図鑑に興味をもち、何度でも繰り返し、その世界を味わおうとする

・言葉を理解し、表現する力の成長と共に、人とつながる力が育っていく

・経験したことや考えたことを言葉で伝えられるようになる

・ストーリーを楽しみながら、長い話や読み聞かせに参加し、イメージを膨らませていく

・身の回りの様々な出来事に関心が深まる

・時間概念がわかり、これまでのいろいろな体験から予想や見通しを立てる力が育つ

・文字や数、言葉、図形などに関心をもち、それらを使って考えたり、表現したりし始める

・内容を聞き取りながら、話を聞こうとする

・クラスの友達と共通の話題について話ができるようになる

・絵本や童話等に親しみ、続きに興味をもち、友達同士でイメージの世界を共有できるようにな

・いろいろな素材を生かし、工夫して製作したり、見たり、思い出したりして絵が描けるように

なる

・身近な自然に興味・関心をもち、変化を感じたり遊びに取り入れたりする

・認知・概念が形成され、思考力が高まる(形に見えないものを創造しながら考える等)

・状況に応じて自分で考え、判断できるようになる

・グループ活動等、子ども自らが目的をもって取組む活動(例:設計図を描いて見える形にし、

それに沿って共同制作をするなど)を見通しをもって進められるようになる

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(3)視点別カリキュラム(「ねらい」「内容」「環境構成と援助」)

体体体体のののの育育育育ちちちち

○ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇手と足を柔軟に使って遊ぶようにな

る。

・動くものを目で追ったり、手を伸ば

して握ろうとしたりする。

・寝返り、腹這い等をしようとする。

★肌と肌との触れ合い、スキンシップを通して、快適な触覚

体験を与える。

・おもちゃを動かして関心を誘う等しながら、感覚や機能の

発達を促すようにする。

・大人の見守りのもと、一人一人の子どもにとって、快い体

位で遊ばせながら、しだいに寝返りや腹這いへと導いてい

く。

〇這う、座る、寝返り、つかまり立ち、

つたい歩き等をしようとする。

・見る、聞く、触る等して遊び、目、

手、指、等の感覚や機能を働かそう

とする。

・意図的に腕や手先を動かそうとする。

★一人一人の発達の状態を的確に把握し、一対一での安定し

た関わりの中で発達を促すよう、適切な援助をしていく。

・一人一人に合った移動運動が安全にできる斜面や広い空間

を用意し、おもちゃや言葉かけで誘って楽しめるようにす

る。

・ハイハイを十分に経験できるようにする。

〇一人歩きができるようになり自分が

行きたいところに行こうとする。

・歩行が安定し、探索活動が活発にな

る。

・手指の機能が発達し、つまんだり、

めくったりして遊ぶことを楽しむ。

★歩行の確立により、盛んになる探索活動が十分にできるよ

うに、安全に配慮しつつ、環境を整え応答的に関わる。

・探索活動が十分に楽しめるよう安全に気を配り、危険のな

いよう見守りながら必要な言葉かけをしたり、要求に応じ

たりしていく。

・全身を使うような遊びや手や指を使う遊びでは、子どもの

自発的な活動を大切にしながら、時には保育者がやってみ

せる等保育者と一緒に楽しんで遊べるようにする。

・なぐり描きや積み木を積む、絵本をめくる等、腕全体や指

先を使った遊びを通して腕や手指の動きを促す。

〇走る、跳ぶなど十分に体を動かして

遊ぼうとする。

・走る、跳ぶ、登る、降りるなど全身

を使った遊びを楽しむ。

・指先の機能が発達し、つまむ、めく

る等の手指を使う遊びを楽しむ。

★楽しみながら全身や手を使う活動ができるような遊びを取

り入れる。

・自分の体をコントロールしていくことができるように、走

る、跳ぶ、登る、しゃがむ、くぐる等全身を使う遊びを工

夫して取り入れる。

・紙や粘土等いろいろな素材を工夫し、つまむ、めくる、は

める等、手指を使っての遊びを取り入れ、指先の機能の発

達を促す。

※3 歳は、個々の発育発達の幅が特に大きい時期です。また、経験による発育発達の差が大きく表れる時期でもあります。

乳児期から就学前施設で保育を受けてきた子と家庭から離れてはじめて集団生活を経験する子の経験値の質と差がある

ことを考慮の上、活用してください。

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〇体を動かして遊ぶ楽しさを味わ

う。

・保育者や友達と一緒に戸外で体を

動かしたり、様々な遊具や用具を

使ったりして遊びや運動を楽し

む。

・遊具の安全な遊び方が分かり、気

をつけて遊ぼうとする。

★個々の発達や生活経験を考慮しながら「やってみたい」

と思えるような環境を構成し「楽しかった」という満足

感を味わえるようにしていく。

・体を動かすことが楽しくなり、何でもやってみたいとい

う意欲をもつようになるので、様々な運動遊びを経験す

ることで、力を調整できるようにしていく。固定遊具で

体を十分に動かすことを楽しみながら、思うように体を

動かせる満足感を味わえるようにする。

・子どもと一緒に行動しながら、遊具の使い方や安全な生

活の仕方について具体的に知らせていく。

・危険への判断が難しいので、状況に応じて声をかけ気づ

かせていく。

〇喜んで運動遊びをしたり、友達と一

緒に遊んだりする楽しさを味わう。

・友達一緒に体を動かす遊びの楽しさ

を感じ、自ら繰り返しやってみよう

とする。

・友達や保育者と戸外で体を十分に動

かすことの心地良さを味わう。

・物や場所の安全な使い方が分かり、

気をつけて遊ぼうとする。

★伸び伸びと自分のやりたいことに向かって取組めるよう、

子どもの興味・関心にそった遊びや活動を用意したり、体

を動かす心地良さが味わえるよう支援していく。

・「やってみよう」「できた」という意欲や充実感を十分に認

め、一人一人の取組みや個々の頑張る姿を励ますとともに、

周りの子どもの意欲にもつながっていくような働きかけを

していく。

・いろいろな動きを組み合わせて遊ぶことを楽しむようにな

ってくるので、平均台や功技台など、様々な運動遊具や用

具を用意し、楽しめる環境を作っていく。

・集団遊びを取り入れ、みんなで遊ぶ楽しさが味わえるよう

にする。

・好奇心が広がり、危険への判断が難しくなるので、状況に

応じて声をかけ気づかせていく。

〇友達と一緒に体を存分に動かしな

がら遊ぶ楽しさを味わい、自分な

りの目的や課題に向かって意欲的

に取組もうとする。

・いろいろな運動遊びに興味をもち、

目的をもって何度も試したり挑戦

したりする。

・巧みに体を動かしながら、いろい

ろな運動遊びを楽しむ。

★いろいろな運動遊びに興味をもち、意欲的に取組む姿を

認めたり、励ましたりし、自分なりの満足感や達成感が

味わえるようにする。

・固定遊具や運動遊具を使ってダイナミックに体を動かす

とともに、いろいろな体の動きを経験できるような場を

幼児とともに整えていく。

・友達と教え合ったり、励まし合ったりする姿を認め、共

通の目的に向かって懸命に取組む心地よさや楽しさが

味わえるようにする。

〇ルールのある遊びや集団遊びを通

して、友達と一緒に体を動かして

遊ぶ楽しさを味わう。

・遊びのルールやきまりを理解し、

友達と一緒に存分に体を動かして

遊ぶ。

・相談したり、作戦を立てたりしな

がら友達と協力し合って遊ぶ。

★個々の意欲を引き出しながら、グループやチームの意識

を高めたり、友達とルールを共有しながら競い合う楽し

さが味わえるようにしたりする。

・自分たちのたてた作戦やルールに沿って遊ぶなかで、友

達と気持ちを合わせ自分の動きを調整して遊ぶ経験が

出来るようにする。

・目標に向かってやり遂げようとする気持ちを支えるとと

もにできた喜びに共感し自信につなげていく。

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基本的生活習慣基本的生活習慣基本的生活習慣基本的生活習慣

○ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇おなかがすいたり不快を感じたりす

ると泣いて表すようになる。

・おむつを取り替えてもらう気持ちよ

さが分かる。

・睡眠、授乳のリズムをつくり、安心

して過ごす。

★一人一人の生理的欲求が、十分に満たされるようにする。

・おむつは汚れたらこまめに取り替え、きれいになった心地

よさなどを優しい声で話しかける。

・衛生的で安全な環境をつくるとともに、常に体の状態を観

察して、疾病や異常の早期発見に努める。

〇保育者に世話をしてもらう心地よさ

を味わう。

・食事(授乳)、睡眠、排せつ、遊びの

リズムを整え、安心して過ごす。

・食べることに興味をもち、楽しく食

べる。

★一人一人の月齢の違いに留意しつつ、生理的欲求を十分に

満たしていく。

・一人一人の生活リズムや発達に合わせ、授乳、離乳食をす

すめ、幼児食へと移行できるようにしていく。

・自分で食べたいという気持ちを大切にしながら、スプーン

を使って食べることに興味がもてるように導いていく。

〇自分でしようとする気持ちをもつ。

・食べることに興味をもち、喜んで食

べようとする。

・スプーンやフォークを使って自分で

食べようとする意欲をもつ。

・おまるや便器での排泄に慣れ、タイ

ミングが合えばおまるや便器で排泄

できるようになる。

・生活のリズムを大切にしてもらいな

がら、安心して午睡ができる。

・衣服の着脱に興味をもったり、靴を

はこうとしたりする。

★安心できる保育者とともに、ゆったりと食事、排泄、着脱

を行いながら自分でしようとする意欲を育むようにする。

・楽しい雰囲気の中でおやつや食事が摂れるようにし、咀嚼

を促し、よく噛んで食べる習慣が身に付くようにする。

・自分で食べようとする姿をしっかり認めながら、食べやす

い大きさに切ったり盛り付けたりして、自分で食べようと

する意欲を育てる。

・おむつがぬれていない時は、ゆったりとした気持ちでおま

るへ誘い、うまく排尿できた時は褒めることなどを繰り返

し、おまるでの排尿に慣れるようにする。

・入眠時は、心地良く安心して眠れるような関わりを大切に

し、落ち着いた雰囲気の中で眠りにつけるようにする。

・自分でしようとする行動に合わせて、言葉をかけたり手助

けをしたりして励まし、できた時にはしっかり褒め、自分

でしようとする気持ちを大切にする。

〇自らしようとする気持ちを受け止め

てもらいながら自分でできたという

満足感を味わう。

・保育者と一緒にトイレに行き、尿意

や便意を告げたり、自分で排泄しよ

うとしたりする。

・排尿後の後始末を自分でしようとす

る。

・着脱に興味を示し、簡単な衣服は一

人で脱ぐことができたり、手助けを

してもらって一人で着ようとしたり

する。

・箸に関心を持ち始め、使ってみよう

とする。

・遊具や生活用品の扱い方がわかり、

使った後、促すと片付けようとする。

★自分でしようとする気持ちを大切にしながら、さりげなく

援助をし、自分でできた喜びや自信が持てるようにする。

・一人一人の排尿間隔を把握し、安心して排尿できるように、

個人差を考慮しながら、タイミングよく声をかけ、保育者

が一緒にトイレに行ったり見守ったりする。自分から知ら

せた時は十分に認める。

・行為を見守りながら、自分で着脱をしようとする姿を見守

り、一緒にやりながら、着脱の方法を知らせていく。

・箸の使用は、箸をもって食べたいという気持ちを大切にし、

手指の発達機能をよく把握し、スポンジを握る遊びを取り

入れるなど遊びの中で箸の扱いを経験できるようにしなが

ら、個々に応じて進めていくようにする。

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〇身の回りのことを自分でしようとす

る。

・楽しく食事をしながら、食事のマナ

ーを理解しようとする。

・尿意を感じたら言葉で知らせ、一人

で排泄したり、後始末をしようとし

たりする。

・保育者の手助けを受けながら衣服の

着脱や手洗い、鼻をかむなど、自分

でしようとする。

★一人一人の事情に応じて生活習慣を身に付けていく過程を

大切にし、きめ細やかに関わり、自分でできた満足感を味

わえるようにする。

・十分に体を動かして遊び、空腹感を感じられるようにした

り、保育者や友達と共に楽しく食事ができる雰囲気作りを

したりする。

・ほとんど自分で食べられるようになるので、こぼしてもゆ

ったりと見守り、自分でできた満足感がもてるようにする。

・排泄をぎりぎりまで我慢して、タイミングが合わず、失敗

することも見られるので、不安にならないように言葉をか

けたり、手早く着替えの手助けをしたりする。

・「自分でやってみよう」という気持ちを大切にして、個人差

に配慮しながら、「自分でてきた喜び」や「やってみてよか

った」と感じられるよう、認めたり言葉がけしたりなど、

繰り返し支援をしていく。

〇一日の生活の流れが分かり、必要な

ことを自分でしようとする。

・友達と一緒に楽しく食事をしながら、

食べ物への興味や関心をもち、食事

のマナーを守ろうとする。

・生活の流れに応じて、食事、排泄、

着脱衣などの身辺処理を自分でしよ

うとする。

・生活や遊びに必要なことを状況に応

じて自分で気付いたり、周りの友達

の様子を見てしようとする。

・遊んだ後の遊具や用具を保育者や友

だちと一緒に片付けるようになる。

★自分で考えて動けるように周りの様子に気づかせ、意識や

意欲を育み、生活の仕方が身に付くようにする。

・友達と一緒に食事を楽しみながら、箸の正しい使い方を知

らせたり援助したりして、食事の態度やマナーが身に付く

ようにする。

・子どもが自分でできないところを援助しながら、次第に自

分で排便後の後始末などの身辺処理ができるようにしてい

く。

・生活や遊びの中で必要なことを自分でできるという自信や

満足感を味わえるように支援していく。

・時間の流れや場の使い方が自分で分かり、自発的に行動し

ていけるような環境を整える。

・保育者と一緒に片付けや整頓をしながらきれいになったこ

との心地良さを共感できるような言葉がけをする。

〇生活の見通しを立て、必要なこと

を自分たちで進んで行おうとす

る。

・健康に過ごすための必要な習慣を

進んで行う。

・食と体の関係に関心をもち、進ん

で食べる。

・自分の役割を認識して当番活動な

どに取組む。

★1 日の生活の流れに見通しをもち、自分たちで活動を進

めようとしている姿を十分に認め、必要に応じて言葉を

かけたり気づかせたりしていく。

・見通しをもって生活できるように活動内容を表示すると

ともに、時間を意識して活動できるようにする。

・食の楽しさや大切さに気づけるよう、野菜の栽培や収穫、

調理等の活動を計画的に取り入れていく。

・任された仕事をやり遂げられるように見守り、達成感や

喜びが味わえるようにする。

〇就学への期待をもち、自分たちで

生活を進めていこうとする。

・生活に見通しをもって自分で考え

て行動する。

・安全や衛生に関する知識を身につ

け、健康に過ごすためにできるこ

とは自分から行う。

★一人一人が自立した生活をしようとする姿を見守りな

がら状況に応じた働きかけをしていく。

・健康や安全面に気づいて行動できるように環境構成の工

夫や声かけをする。

・小学校見学などの機会を設け、授業の様子を見たり、ト

イレ等の使い方なども経験したりしながら、新しい生活

に見通しをもち、期待がもてるようにする。

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心心心心のののの育育育育ちちちち

○ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇特定の保育者との応答的な関わりに

より、情緒が安定する。

・人見知り、場所見知り、後追いなど、

区別をするようになる。

★なるべく特定の保育者が関わるようにし、欲求を満たす中

で、安心して自分の思いが出せるようにする。

・人見知りや後追いを大切な力の育ちとして受け止めて関わ

っていく。

〇特定の保育者との応答的な関わりに

より、情緒が安定する。

・人見知り、場所見知り、後追いなど、

区別をするようになる。

★なるべく特定の保育者が関わるようにし、欲求を満たす中

で、安心して自分の思いが出せるようにする。

・人見知りや後追いを大切な力の育ちとして受け止めて関わ

っていく。

〇保育者に親しみ、感情をすなおに

表出する。

・情緒が安定し、自分でやろうとす

る気持ちをもつ。

・自分の意思を安心できる保育者に

伝えたいという欲求をもつ。

★子どもの自我の育ちを見守り、その気持ちを大切に受け

止めていく。

・時間がかかっても、「自分で!」の気持ちに寄り添いな

がら見守るようにする。

・子どもの自己主張を受け止めて、できるだけ選択場面を

多く設定し、自分で決める経験ができるようにする。

・行動を抑制する言葉ではなく、子どもの行動を引き出す

ような言葉で話しかけるようにする。

〇安心して自分の意志や欲求を表そ

うとする。

・自分の気持ちを簡単な言葉で表す。

・保育者の姿を真似て、自分でやっ

てみようとする。

★保育者との信頼関係のもとで、安心して自分の気持ちが

出せるようにする。

・自我を通そうとする時には、一人一人の気持ちを汲み取

り、安定を図りながら相手の気持ちにも触れられるよう

にする。

・子どもの要求を先取りせず実際に子ども自身にやらせて

みて、できなかった時に手伝うなど、自律性を見守りな

がら待つことを大切にする

・命令形ではなく、選択肢を提示して選び取った行動を認

め尊重する。

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〇やりたい遊びを見つけて遊ぶ楽し

さを味わう。

・やりたい遊びを楽しみながら約束

ごとがあることに気づいたり、友

達の気持ちに気づいたりする。

・周囲の人を見ながら真似て様々な

ことをやってみようとする

★生活や遊びを進めながら、葛藤の中で自分の気持ちを調

整しようとする姿を受け止め、認めていくようにする。

・揺れ動く気持ちに寄り添い共感しながら見守っていくよ

うにする。

・単に要求を聞いてもらうだけの満足感だけでなく、自分

の要求を抑制して得られる質の違う満足感がもてるよ

う働きかけていく。

・簡単な手伝いなどを実際にしてみることができるように

し、やってみたいという気持ちを十分に受け止めていけ

るようにする。

〇遊びや園生活を通して、進んで友達

と関わり、一緒に遊ぶ楽しさを味わ

う。

・様々な活動を通して、達成感を味わ

い自信をもつ。

・自分の思いを伝えたり、相手の気持

ちを考えたりする。

・みんなで生活するために必要な約束

やきまりを知り、守ろうとする。

★様々な生活経験を通してきまりの大切さを知ったり、相手

の立場を考え、自分の気持ちをコントロールする力がもて

るように援助していく。

・一人一人の実態をとらえ、見守ったり励ましたりしながら、

自分でできた喜びを感じられるようにする。

・トラブルではお互いの思いをよく聞き、自分の言葉で気持

ちが伝えられるように橋渡しをしていく。

・生活や遊びに必要な言葉やきまりの必要性を理解し、守ろ

うとする気持ちがもてるような支援をしていく。

〇自分の気持ちをコントロールしな

がら友達と一緒に活動できるよう

になる。

・状況をみて、どうすればいいか考

えて行動する。

・相手の思いに気づき、受け入れる。

・困っている友達に思いを寄せたり、

励ましたりする。

★友達とのトラブルや葛藤を貴重な体験と捉え、自分で折

り合いがつけられるように見守ったり、思いに寄り添っ

たりする。

・早期解決を求めず、じっくりと考え、判断して行動しよ

うとする姿を見届けるようにする。

・友達と思いが通じ合う喜びや心地良さに共感しながら、

進んで他者とつながろうとする意欲や態度を高めてい

く。

〇自分や友達の良さに気づき、互い

に認め合いながら遊びや生活を進

めようとする。

・友達のがんばりに気づき、認めた

り励ましたりする。

・相手の思いに気づき、思いを受け

とめたり、寄り添ったりする。

・自分に自信をもち、いきいきと活

動する。

★自分たちで考え行動する姿を認め、自己有能感・自己肯

定感を高めていくようにする。

・いろいろな友達がいるなかで、一人一人の良さを認め合

えるようなクラス作りを進める。

・聞いて心地よい言葉やうれしい言葉があることに気づか

せていくようにする。

・自分自身の成長に気づけるような言葉がけをし、さまざ

まなことに自分から関わっていこうとする姿を温かく

見守ったり、価値づけたりしていく。

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コミュニケーションコミュニケーションコミュニケーションコミュニケーション能力能力能力能力・・・・表現表現表現表現

○ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇安心できる人との関わりの中で、ほ

ほ笑んだり反応したりする。

・泣いたり笑ったり体を動かしたりし

て、自分の欲求を表現する。

・保育者と目が合うことを喜び、保育

者の語りかけに応えるように喃語を

話す。

★表情豊かにスキンシップを図りながら、一人一人の子ども

の欲求や甘えを十分に受け入れ、安心できるようにする。

・泣くという欲求表現を受け止め、表情をよく見て言葉にな

らない思いを汲み取り、「抱っこしてほしかったんだね」な

ど、言葉に表しながらかかわる。

・目と目を合わせた「あやし遊び」や子どもの発達に合った

「ふれあい遊び」などを行い、コミュニケーションを深め

る。

〇特定の保育者との触れ合いの中で、

温かく見守られ、安心感をもつ。

・自分の意志や欲求を指差しや身振り

などで伝えようとする。

・大人とのやりとりの中で、簡単な言

葉がわかるようになる。

★一人一人の子どもの欲求を、その状況に応じた言葉に置き

換えながら丁寧に受け止め、共感してもらう嬉しさを味わ

えるようにする。

・子どもの指さしや身振りで伝えようとする姿を受け止め共

感し、保育者が言葉を添えて応答的にかかわっていく。

・やりとり遊びを豊かにし、リズムや表現遊びが楽しめるよ

うにする。

〇保育者や友達に興味や関心をもち、

関わりをもとうとする。

・安心できる保育者との関係の中で自

分の気持ちを伸び伸びと表現できる

ようになる。

・友達に興味・関心をもち、同じこと

をしようとする。

・保育者の働きかけを喜び、やりとり

をしながら、言葉を使うことを楽し

む。

★子どもの思いを十分に受け止め、受け入れてもらう心地よ

さが味わえるようにしていく。

・一人一人の子どもの気持ちを理解し、受け止めていくこと

により、子どもが自分の気持ちを安心して表すことができ

るようにする。

・トラブルも多くなるが、状況をよく見て子どもの気持ちが

安定できるように一人一人の思いを受け止めていく。その

際、子どもの言葉で伝えようとする姿を受け止め共感し、

解決の見本となるよう、保育者が言葉を添えて応答的に関

わっていく。

〇身の回りに様々な人がいることを知

り、友達と関わる楽しさを味わう。

・言語によりイメージを拡大させなが

ら、見立て遊びやつもり遊びを楽し

む。

・話し言葉が飛躍的に拡大し、自分の

思いや欲求を言葉で伝えようとす

る。

・保育者や友達の真似をしたり、同じ

物で遊ぼうとしたりする。

★一人一人の気持ちを受容し、保育者が仲立ちをしながら、

友達と一緒に遊ぶしさを味わえるようにする。

・見立て遊びやつもり遊びが発展するように、子どもの発想

やイメージが膨らむような玩具や素材を用意する。

・自分の感じたこと、経験したこと、見たことをのびのびと

表現する心地よさを感じられるように、一人一人の思いを

しっかりと受け止め、イメージを引きだす言葉がけをしな

がら、興味や表現の方法を広げていく。

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〇自分の思いを出しながら、保育者や

友達と一緒に遊ぶ楽しさを味わう。

・語彙が豊かになり生活や遊びの中で

必要な言葉を意欲的に使おうとす

る。

・保育者や友達と一緒に簡単なごっこ

遊びなどを楽しみながら、自分なり

のイメージで楽しむ。

・友達と遊ぶ中で、遊具や用具などを

分け合ったり、順番を待ったりする

ことの大切さに気づく。

★保育者や友達と遊ぶ中で、安心して自分を出しながら、楽

しさやおもしろさを味わえるように共感的に関わる。

・保育者や友達と一緒に、遊ぶ楽しさや面白さを味わうこと

を通して、一人一人が安心して思ったことや感じたことを

表現する意欲を引き出すようにする。

・イメージや感情体験を共有できるよう、自分の経験を保育

者や友達に伝えるような機会をつくる。

・自分の思いが中心のため、トラブルになった時は、思いが

通らない悔しさを十分に受け止めて気持ちを安定させた

り、仲立ちとなって相手の思いを伝えたりする。

〇気の合う友達とイメージを重ねなが

ら遊ぶ楽しさを味わう。

・思ったことや感じたことを自分なり

の言葉や行動で友達や保育者に伝え

るとともに、相手の思いにも気づく。

・感じたことや思ったことを様々な方

法で自由に表現することを楽しむ。

・身近な生活経験をごっこ遊びに取り

入れたり、友だちや保育者とともに

イメージを膨らませて遊ぶ。

★友だちと多様な関わりがもてるようにするとともに、一人

一人が十分に自己発揮できるよう援助する。

・生活や遊びの中で、自分と相手の思いやイメージがそれぞ

れあることに気づくような機会を作っていく。また、保育

者と一緒に考えたり互いの思いを受け入れたりしながら、

心を通わせていく心地よさが味わえるようにする。

・役割を意識して友達とともにごっこ遊びを楽しむようにな

るので、イメージを共有しやすいものや場の設定を子ども

とともに行い、イメージをつなげられるような援助をする。

〇自分の思いを伝えたり、相手の思

いを受け入れたりしながら、一緒

に遊びや生活を進める楽しさを味

わう。

・自分なりの言葉で思いを表現する。

・自分とは違う考えがあることに気

づき受け入れようとする。

・友達と気持ちが通じ合う心地良さ

を感じ取る。

★思いを伝えようとする姿を大切にするとともに、相手の

話に耳を傾けようとするなど、「話す」、「聞く」意欲や

態度を育んでいくようにする。

・遊びの振り返りなど、思いを伝え合う場を設け、いろい

ろな考えに触れられるようにする。

・思いや考えを伝える力や相手の話を聞く力が身に付くよ

うに関わる。

・様々に人に出会う場をもち、親しみをもって関われるよ

うにするとともに、その中で優しさや思いやりの気持ち

を育む。

〇友達とイメージを共有し、共通の

目的に向かって一緒に取組む楽し

さを味わう。

・自分の思いを相手にわかるように

言葉で伝える。

・自分たちで考えてトラブルを解決

しようとする。

・課題に向かって友達と考えたり、

相談したりしながら進める。

★友達と心を通わせ、助け合ったり、協力したりしながら

共通の目的に向かってやり遂げる満足感や達成感が味

わえるようにする。

・相手にわかるように話し方や言葉を工夫している姿を認

め、伝えようとする意欲を支えていく。

・自分たちの力でものごとを進めたり、やり遂げたりする

経験が積み重ねられるように支えていく。

・落ち着いた空間の中で話し合いの場を設け、「聞く」「話

す」経験を積み重ねられるようにする。

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学学学学びのびのびのびの芽生芽生芽生芽生ええええ

○ねらい ・内容 環境構成(状況づくり)と援助のポイント

〇身近な人の声を覚え、声の調子から

感情的な雰囲気を読み取ろうとす

る。

・身近なものをじっと見る、握る、口

の中に入れるなど、興味を示す。

★子どもの感情に合わせ、抑揚をつけてたくさん話しかける。

・音の出るおもちゃ、追視するおもちゃ、触ったり振ったり

して遊べるおもちゃなど、一人一人の発達に合った環境を

整える。

〇周囲の人やものに興味を示し、自分

から関わろうとする。

・興味のあるおもちゃで遊んだり、触

れ合い遊びを楽しんだりする。

・視界から見えなくなったものを探そ

うとする。

★自分から身の回りのものを見たり触ったり、いじったりで

きるよう、遊びの素材や場を工夫し、子どもの環境を通し

ての探索活動を支える。

・簡単なやりとり遊び等で、動作をやりとりする遊びを取り

入れていく。

・「どっちかな?」と、ものを隠す遊び等を通して、探求心を

刺激していく。

〇興味や関心をもったことや物に意欲

的に関わろうとする。

・絵本や身近な玩具、自然物に興味を

示し、保育者に見守られながら自ら

関わって遊ぶ。

・保育者や友達と一緒に、リズム遊び

や体操を楽しむ。

・親しみのもてる自然素材や、動植物

などを見たり触れたりして、興味や

関心をもつ。

・身の回りの様々なものを使って、保

育者と「・・・のつもり」を楽しむ。

★子どもの発見や驚き、欲求を受け止め共感するとともに、

一人一人の発達を理解しながら見守ったり、援助したりし

ていく。

・「やってみよう」「あれはなにかな?」などの探索意欲を大

切にし、保育者が連携を取りながら、しっかり見守り安全

に遊べるようにする。

・子どもの発達や興味・関心に応じて、ままごと、積み木、

小麦粉粘土、ひも通し、絵本等の遊びの環境づくりをし、

一人一人がじっくり落ち着いて遊べるようにする。

・いろいろな歌、音楽に触れる時間を大切にし、保育者や友

達と一緒に表現することの楽しさを味わえるようにする。

・戸外で遊んだり、散歩に行ったりして、花や虫などを見つ

けたり、触れたりすることで好奇心や関心を高める。

・ままごと遊びなどをする中で、人形やままごとなどのいろ

いろな道具を用意し、保育者も一緒に遊びに入り、子ども

たちに「・・・のつもり」を広げ、ごっこ遊びの芽生えを

培う。

〇身の回りの興味、関心のあることを

自分でやってみようとする。

・身近な小動物や自然に興味を示し、

探索や模倣などをして、遊ぶことを

楽しむ。

・保育者や友だちと絵本や紙芝居を見

たり簡単なごっこ遊びをしたりす

る。

・なぐり描きや粘土遊び歌遊び等を通

して伸び伸びと表現する。

・身の回りの様々な事象に対して、不

思議に思ったことを質問しようとす

る。

★イメージを膨らませて遊ぶことの楽しさを味わえるように

する。

・言葉を意識し始める時期なので、生活の中で、保育者のい

ろいろな直接の語りかけを大切にしていく。

・日々の生活の中で見たり感じたりしたことを模倣して遊べ

るよう音楽や用具を用意し、場の構成をする等環境を工夫

する。

・保育者や友達とごっこ遊びや繰り返しのある絵本等を楽し

み、いろいろな言葉に触れ、真似をしたやりとりを楽しん

だりできるようにする。

・子どもの発見や驚きに共感し、一緒に考えたり試したり丁

寧に関わり子どもの知りたい気持ちを満足させる。

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〇身近な環境に興味・関心をもち、自

分から関わろうとする。

・周りの友達への関心を広げ、ごっこ

遊び等の好きな遊びを、保育者や友

達と一緒に十分に楽しむ。

・絵本や紙芝居等を見たり、聞いたり

して、その内容やおもしろさを楽し

む。

・身近な動植物や自然事象に親しみ興

味をもって遊ぼうとする。

★保育者が様々な遊びや素材を提供したり、身近な自然と触

れ合える環境づくりをしたりする。

・身の回りのものを何かに見立ててごっこ遊びをしたり「・・

のつもり」になって遊んだりすることを楽しめるように環

境構成し、じっくり遊び込める時間と空間を確保する。

・日々の生活の中で、様々なことを体験しながら、保育者が

モデルとなって遊びを進めたり、楽しさを共感したりして

満足感を味わえるようにする。

・場面や繰り返しの面白さが感じられるような絵本や紙芝居

を繰り返し読み聞かせ、楽しめるようにしていく。

・水・砂・泥などで、思う存分楽しみ、これらの素材の感触

に気づき、驚きや親しみがもてるようにする。

・散歩に出かけるなどして自然に触れ、においをかいだり、

触ったり、美しさを感じたり、また小動物を飼育する中で、

身近な自然に興味を膨らませるようにする。

〇身近な環境に自分から関わり、様々

なことを感じ、発見したり考えたり

する。

・日々の生活の中で、自然などの身近

な事象に主体的に関わって遊ぶ。

・身近な環境を遊びに取り入れたり、

数量、図形などに興味・関心をもっ

たりする。

・友達と一緒に簡単なルールのある遊

びを楽しんだりして自ら繰り返しや

ってみようとする。

★施設内外の身近な環境に触れる機会を提供し、興味・関心

をもって遊びの中に取り入れていけるよう支援していく。

・施設内外の自然に触れ、季節感を感じられる環境を工夫し、

直接体験を大切にして、大きさ、美しさ、不思議さなど様々

な感情体験がもてるような関わりをしていく。

・身近な素材を使って繰り返し遊ぶ中で、素材の性質を理解

したり、工夫したりすることを大切にする。

・様々な素材や用具をいつでも使えるように準備し、子ども

のイメージが膨らむように環境を整える。

〇身近な環境に進んで関わり、見た

り触れたりしながら、興味・関心

をもつ。

・遊びや生活に取り入れて、そのお

もしろさや不思議さに気づく。

・季節の移り変わりや季節の事象に

興味・関心をもつ。

・疑問に感じたことを尋ねたり、自

分で調べたりする。

・友達と一緒にいろいろなお話に親

しむ。

★興味をもった遊びにじっくり取り組める時間や空間を

確保し、トライ&エラーをとおして自分なりの発見や気

づきが得られるようにする。

・課題解決に向けて自分なりに考えたり、工夫したりする

姿を見守り、自分なりの気づきが得られるようにする。

・身近な自然に目が向けられるよう、園外に出かける機会

を設け、実際に見たり、触れたりできるようにする。

・継続した時間のなかで、動植物の成長や変化に気づける

ようにする。

〇文字や数に興味をもち、遊びや生

活に取り入れたりしようとする。

・身近な自然に興味をもち、注意深

く観察したり、図鑑で調べたりす

る。

・友達と一緒にカルタやトランプな

どの遊びを楽しむ。

・お話のストーリーを理解して楽し

んだり、友達とイメージを深めた

りする。

★意欲や好奇心、探究心をもって環境にかかわり、遊びや

生活が楽しくなっていく経験が積み重ねられるように

する。

・遊びのなかで文字を描いたり、数を数えたりする場をも

ち、楽しみながら興味・関心を広げていく。

・直接的な体験を通して自然や社会の事象に好奇心や探究

心を満たせるよう調べたり試したりできる環境を工夫

する。

・絵本や物語に親しみ、友達と一緒に想像する楽しさや感

じたことを様々な方法で表現する楽しさが味わえるよ

うにする。