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0まちづくりの課題 はじめにud.t.u-tokyo.ac.jp/projects/archives/yatsuo/forum2005-11/...0まちづくりの課題 はじめに ワークショップ (7月) 過去の調査・提言

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まちづくりの課題0 はじめに

ワークショップ(7月)

過去の調査・提言

今年度調査(5月/7月/9月/10月)

本提案の流れ

まちづくりの課題/目標/問題点

まちづくりの課題

まちづくり12のアイディア

まちを見直す 西町まちづくりの提案

西町のまちのすがた

現状の問題 現状の問題 現状の問題 現状の問題

町家型敷地における伝統的高密居住を再評価し、現代的ニーズに対応しながら、西町における歴史文化を感じられる新たな住宅タイプやライフスタイルの再構築を図り、人口の維持を目指す。

まちなみ、眺め、祭、歴史的建造物などの有形・無形のまちの資源をいかしたオンリーワンの滞留空間(広場や店舗)と流動空間(みち)を設えることで新たな賑わいの創出を目指す。

西町ぐらし 西町ぶらり

●くらしたい西町 ●誇りたい西町 ●立ち寄りたい西町 ●歩きたい西町

□若者の地区外への転出により、若年人口が減少し、まちの活力が低下している。

□空家、空店舗、空部屋が増加している。

□世帯人員の減少により、一つの敷地のなかでも、低利用のスペースが存在する。

□細長い敷地故に、現代社会における一般的なレベルの住環境(通風や採光)を維持することが困難である。

□おわらや曳き山のような伝統的祭礼に比して、街並みは歴史的市街地として、あるいは祭の背景として相応しいものでるとは言えない。

□石垣風景は比較的歴史の浅いものであり、崖上の建物の外観などを含めて、発展途上の段階にある。

□近年普及している伝統的意匠の「八尾型住宅」とその他の建物の格差がはげしい。

□来訪者を惹きつけるような魅力的な店舗が少ない。

□町家や土蔵などの歴史的建造物の趣を体感することが難しい。

□潤いを与える緑の空間がまちなかに少ない。

□まちなかに屋外でたたずむことのできる場所が少ない。

□自動車の通行によって、西町通りを安全に歩くことが困難な時間帯がある。

□電線や電柱などの路上構造物が煩雑な印象を与える。

□路上構造物や沿道建物のデザインが洗練されておらず、楽しく歩くことができない。

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まちづくり12のアイディア0 はじめに

まちづくり12のアイディア

まちづくり全体構想図

15 30 45 75m

SCALE 1:1500

西町の範囲

町民広場

●立ち寄りたい西町

10

07

09

●くらしたい西町

●誇りたい西町

01

02 0301

02

03

04

04

04

05

まちなみ規範 通り編 -西町通りの街並みを磨く-西町通りの景観をより美しくするためのまちなみのあり方、それらを実現するためのルールの必要性を示す

街路整美 -西町通りの舗装・路上構造物を刷新する-旧町まちなかの主要動線とし景観に配慮するとともにて快適に歩くことのできる街路の環境づくりを行う

11

12

●歩きたい西町

環境町家 -町家により豊かに住み続ける-西町において快適にくらすために住宅内部の改造行ったり、棟や中庭の配置に関するルールを定める

新歓町家 -町家に新顔を誘致する-空家や空き部屋を活用して新たな住民を迎える仕組みを整えたり、やそれを町ぐるみで支援する

駐車場戦略 -駐車場を整理整頓する-利便性を維持しつつ。町並みへの影響を最小限に留める駐車場形態の望ましいあり方を示す

06

07

見世茶場 -公民館にギャラリー兼喫茶を設ける-歴史的建造物である西町公民館の一部を観光客等の利用も視野に入れて、ギャラリーや喫茶として一般開放する

欅の待角パーキング -商店街共同駐車場に小広場を設置する-バス待ち空間として、シンボルツリーの植樹、側面の緑化、屋根付きバス停の整備など行い、快適な小広場を提供する

08欅の中庭パーキング -オレンジマート駐車場を大広場として改修する-駐車場の一部、よこみち、周囲の蔵を利用して、ケヤキの樹をシンボルとして広場を提供する

09眺望亭 -旧スギエ邸を飲食店に転用する-現在空家となっている旧ウイングスギエを井田川等への眺めを売りにしたレストランに転用する

10町望河原 -西町対岸に階段状護岸を設ける-井田川左岸の町民広場前あたりを石垣風景落ち着いて眺められる場とするとともに、並木の整備により新たな風景を創出する

まちなみ規範 石垣編 -石垣風景を洗練させる-石垣風景をより洗練させるために、石垣側の建物の外観を整えたり、コンクリート壁などの非石垣部分を「石垣化」する

横丁発現 -人を誘うT字路をつくる-東町から、崖下から西町へと誘う生活感あふれる街路環境づくりを行う

井田川禅寺橋

八尾大橋

東町

今町

鏡町

福島

上新町

諏訪町

聞名寺

1112

西町ぐらし 西町ぶらり

西町公民館

05

0806

商店街共同駐車場

オレンジマート駐車場

旧スギエ邸

横町

12

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暮らしたい西町 環境町家(その1)-町家により豊かに住み続ける-1

○住み続けられる為の住宅に対する比較的規模の小さい改修案である○主屋前面部を吹き抜けにすることで採光の向上と開放感のある玄関を演出する○中庭の環境を向上させることによって居住環境の総合的な向上を図る○中庭の採光を恒常的に確保する為に中庭ガイドラインを定める

各戸の中庭への日射が隣接する建物によって遮られている。また土蔵の立て替えにより防災性能が低下している。

中庭を揃えることで中庭から採光をしやすくする。

一階玄関上部部分を吹き抜けにすることによって住宅としてだけでなく店舗としても玄関としてもより快適な空間に演出できる。店舗に適応する場合最も効果的である

中庭ガイドライン

○中庭に隣接して二階以上 の建築行為を禁止

○主屋から一定間隔を 空けて離れ(二棟目)を建てること。

新・八尾型ミセの間

新・八尾型ミセの間コンセプト

中庭ガイドライン

中庭ガイドライン

 中庭活用案

 石垣リビング

 東町裏庭案

二階に風の通り道ができ通気性が向上する

二階以上の建築を禁止する部分

 イメージ  イメージ

採光の充実 西町共通

西町共通

東町側

石垣側

採光の充実

開放感のある空間

開放感のある空間

開放感のある空間

空間の有効利用

空間の有効利用

空間の有効利用居住環境 向上

一階は特に採光が採りづらく通気性がよく、二階は再考しやすい一方通気性が損なわれやすい

二階の通り側の窓を天窓として利用することで一階玄関部の採光を確保する

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暮らしたい西町1

○中庭の採光保持とともに中庭の魅力向上をおこなう○東町側の敷地奥部は密度が高い為利用していない建物を空地に変えて開放感を演出する○利用していない建物を空地に変える一方で土蔵等の歴史的資源は有効活用する○石垣側の住棟に積極的にリビングを設けることを推奨する

 環境町家(その2)-町家により豊かに住み続ける-

東町西町通り

中庭に水回りが面し中庭を光庭兼雪下ろし用スペースにのみ利用している為中庭の魅力を生かしきれていない

建て増しを重ねて来た結果、水回りが石垣側に露出することが多かったが近年の下水道工事の際に石垣側にリビングを設ける例が見られるようになった

石垣からの眺めは非常に珍しく、八尾西町特有の素晴らしい資源である。これを住宅が享受できるよう改修してゆくことは西町独自の住宅の魅力の付加という意味で非常に重要である。

建て増しを重ねている結果中庭に水回りが面し中庭の魅力を生かしきれていないことが多く、中庭の魅力向上が住宅の総合的な魅力の向上と密接に関係している。中庭の魅力を享受できるような水回りの再配置が望まれる。

水回り工事と平行して中庭に開いた廊下を設け、積極的に中庭の魅力を生かす

中庭活用案

東町裏庭案

石垣リビング

規則正しく中庭が並び、石垣側に比べ奥行きが無いため、高い密度で建てこんでいる。一方で土蔵が石垣側に比べ多く残っており、有効活用が望まれる。

利用していない離れを一部取り除くことで開放的な裏庭を創出することができる。土蔵は残して裏庭と一体的に寄り合い所等に利用する。また水路も裏庭内に引き込む。

魅力的な外部空間の少ない八尾に置いて、新たに外部空間を創出していくことは総合的な居住環境の向上と密接に関係している。また蔵等の低利用資源の活用にもつながる

イメージ

イメージ

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暮らしたい西町新歓町家-町家に新顔を誘致する-2

○空き家、「おわら別荘」を改築し、通年で利用できるようにする○単体ではなく、地区全体で連携していく仕組みをつくる○まちづくり会社,NPOが機会づくり、計画づくりに関わることで地域に根ざした利用方法を探る○より来訪者、新しい住民が利用しやすいように改築する

事業主(企業) 若物、高齢者

長期契約

利用

意見

WS WS

企画案

定期借地権

サービス 地域貢献

 再生後空き家

八尾まちづくり基金

 賃料

 賃貸

別荘所有者

 賃料

 委託

 補助

 契約

地域住民

空き家・別荘バンク

空き家・別荘

人材バンク

 入居希望者

 入居希望者八尾バンク

まちづくり会社、NPO

 改築

まちづくり会社、NPO

登録

運営

管理

賃金

持続行為

八尾住民

外部の人間

非持続行為

空き家等の資源を把握し、入居希望者とのマッチングを行い再生の機会をつくる

資源の把握、入居希望者とのマッチング、計画づくりまでをまちづくり会社、NPO等が行うことでより地域の需要にあった仕組み、計画内容とすることができる。

また、間接的支援として、公的な補助金以外にも八尾やおわらに造詣が深い企業等からの協賛金や旧町全体の別荘所有者から別荘税のかたちで資金を集め、八尾まちづくり基金を創設する。八尾まちづくり基金は空き家再生等のまちづくりにとって重要なプロジェクトの初期投資の補助といった役割を担う。再生物件の運営方法は単体ではなく地区内の他の再生物件等と連携し地域で管理、運営していく。

再生後空き家 眺望亭等飲食店

地域住民

 管理

 調整

 利用

連携

地域住民

まちづくり会社、NPO

まちづくり会社、NPO

 

 賃金

入居希望者とまちづくり会社、地域住民の三者により、計画案の推敲を行う。まちづくり会社はその仲介、調整をする。具体的な計画案としては例えば他の再生物件、または近隣の商店等と連携できる仕組みが挙げられる。

渡り廊下をとりさることでより棟毎に利用できるようになり汎用性が増す。

地域で運営する民宿としての利用も各棟毎に貸し出しできるためより利用しやすい。

中庭は統合されて一つの大きな広場となり、利用者だけでなく周辺住民も利用できる

空き家再生システム

空き家再生イメージ

  機会づくり  計画づくり 計画例(地域内連携の確立)

 再生と運営

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0 10 20 30 40 60 80M

住民専用 昼:来客 / 夜:住民 昼:就業者 / 夜:住民併用

13台14台(-14)

8台

3台

6台

1 JAなのはな

2 大井歯科医院

3 池内家前5 旧ウイングすぎえ前

6 西田家となり7 オレンジマート

昼夜:来客

29台

4 商店街共同

40台西町側:約16台

(-4)

一時駐車スペースを設ける駐車場

駐車場戦略  -駐車場を整理整頓する-3 暮らしたい西町

ネオ屋台

二層式駐車場(地下タイプ)

○駐車場の利用者の変化や、場所の変化に応じて、適当な台数を適切な場所に確保する事を考える。○それぞれの駐車場のターゲットを決める。○駐車台数を不増やすと同時に、それぞれの既存の駐車場の質をあげる事で駐車場の箇所を抑える。○新たに来客用の駐車場を確保することも検討。○

■今回のまちづくり提案において想定される駐車場の変化

■不足する駐車分を補う

(アンケート結果をもとにした想定)

共同駐車場の必要台数は、西町全体で約75台である。本提案では駐車場が4台が依然不足している

解決策1:「商店街駐車場2層化」

ー西町内での駐車台数の確保ー

・約20台程度の増加が見込まれる・10台以上の共同駐車場の通り側 2台分を来客用としてはどうか?・休日は、ネオ屋台用のスペース

解決策2:「西町外に駐車場所を確保」

ー西町内の駐車車両の総量コントロールー

・各戸が西町に停めている車の台数を、 現在の1.9台より少なくする

・東町裏や鏡町の屋根つきの駐車場を活用する

※空き家再生等による住民増加を考慮する場合は、 解決策1と2を合わせて実施する必要がある。

■一時駐車用のスペースを新設(下西町通り地図赤 )

例:商店街共同駐車場

 西町通りに沿って、上・中・下それぞれどれか一箇所の駐車場の、通りに一番近い2台分を、来客用を含めた一次利用駐車スペースとして昼間は利用する。夜間は、住民用。 これを実現する為に、各駐車場では利用頻度の低い順に、駐車箇所を奥から並べ直すことが必要である。

具体的には...

上 → JAなのはな駐車場中 → 商店街共同駐車場下 → オレンジマート駐車場

1.オレンジマート 駐車場の一部広場化 →4台減少

2.旧ウイングすぎえ の飲食店化  →最大14台減少

3.来客用の駐車場所確保 路上駐車を減らす  →各2台×3箇所

■各駐車場の整備の方向性

平日昼(来客用)

平日夜(住民用)

特別な休日(屋台用)

屋台出店用

一時利用

住民用(二層化)

■提案後の駐車場容量と利用者

現状 提案内容

1.JAなのはな

2.大井歯科医院

3.池内家前

4.商店街共同

6.西田家となり

7.オレンジマート

5.旧ウイングすぎえ前

1.JAなのはな

2.大井歯科医院

3.池内家前

4.商店街共同

6.西田家となり

7.オレンジマート

5.旧ウイング すぎえ前

駐車場機能を確保しつつ広場機能を付加

旧ウイングすぎえの飲食店化により来街者に開放

整備の方向性

※枠の色は下の整備後駐車場全体図の用途凡例に対応

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誇りたい西町4

戸口は引戸にする

イメージ:伝統的な建物と現代的な建物が調和する町並み。

○現代にまで継承されてきた要素を維持する・・・「町並みを守る」○かつて存在していた町のよい部分を取り戻す・・・「町並みを取り戻す」○新たな要素を付加していく・・・「町並みを創る」○これらを実現するために、建物の新築・改築時における西町独自のルールを定める

まちなみ規範 西町通り編 ー西町通りの街並みを磨くー

通りと建物のスケール感を守る

2階建ての高さを保つ

・建物内部の活動が通りににじみだす町並み・おわらや曳き山に映える伝統的和風の外観が連なる町並み

伝統的木造和風の外観を取り戻す

壁面後退しない

1階高を2階高より大きくする

ルールの使われ方

ルールの必要性

町並みを守る 町並みを取り戻す

町並みを創る

家造りの一般的な流れ

家の新築や改築をしたい

による設計

大工さんや設計士さん

建築の許可を受ける

建築工事を開始する

竣工する

ルールに基づいた設計ルールに基づいた建築の許可

建築費の一部補助

■何を守るか? ■何を取り戻すか?

・きらりと光る個性のある町並み・現代的要素を包み込む町並み

■何を創るのか?

・聞名寺や背後の山への眺めのある町並み・ヒューマンスケールな町並み・瓦葺きの屋根が連なる町並み

建築基準法都市計画法

景観法

現在の法規制

建築基準法都市計画法

現在の法規制

これからこれまで

西町独自のルール

新たなの法規制

理想的な町並みの姿 理想的な町並みの姿

個人の努力

慣習

地形や敷地の制約

外壁は、木材・漆喰という伝統的素材に調和した色彩とする

個性を出すたとえば、全戸が玄関前に草花を飾る…

現代的要素を包み込む

室外機やガスボンベを格子の箱で覆って伝統的な意匠、町並みに調和させる…

真っ赤なポストを木材の色彩に調和させる…

店という用途を継承する

イメージ:瓦葺きの屋根が連なる町並み。聞名寺を望む。

深い庇を出す

切妻・平入の屋根を保つ

瓦葺きの屋根を保つ

室外機

ガスボンベ

ポスト

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○建物外観のデザインを石垣風景に調和させる○配管類の色彩を石垣の色に溶け込ませる○コンクリートの壁を「石垣化」する○電線類を地中化する

街路の整備事業に合わせて、電線や電柱の地中化を図る。→想定される街路事業 ・西町通り・・・街路の景観整備(→提案6) ・下島地区・・・県道湯・八尾線の拡幅事業

凡例拡幅予定部分

現在の道路

■崖上の家並み(西町通り裏)

建物の壁面を隠す大きな樹木は植えない

■崖下の家並み(下島地区)

現状

高さは地上3階までとする

石垣を極力隠さないように高さは地上2階までとする

瓦葺き屋根とする

屋根は石垣に溶け込む瓦葺きが望ましい

間口は現状の2~3間を維持する

外壁の明度を低くおさえる

外壁の明度を低くおさえる

建物外観のデザインを石垣風景に調和させる

配管類の色彩を石垣の色に溶け込ませる

コンクリート壁を「石垣化」する

電線類を地中化する

大幅な壁面後退は避ける

修景後(フォトモンタージュ)

下水道の整備によって、今後ますますステンレス製の配管が出現することが懸念される。このことへの対応として、配管を石垣の色と調和するように、濃い灰色の塗料を塗る。

現在、一部コンクリート擁壁になっている箇所がある。これを、景観上・安全上の観点から、整備済部分と同様に、

誇りたい西町まちなみ規範 石垣編 -石垣風景を洗練させる-

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立ち寄りたい西町喫茶展公民館 -西町公民館にギャラリー兼喫茶を設ける-6

■提案俯瞰図

近隣のお店で買ったお菓子屋お弁当をもちこんで食べられる、休憩スペース。

■公民館の特徴

さじきっさイメージギャラリーイメージ

○既存の公民館としての機能は維持しつつ、公民館隣の空家をギャラリーとして開放する。○公民館の2階通り部分を「さじきっさ」として開放する。○来客と地元の住民の動線を分離する。○来客と地元の住民の交流が生まれるようにする。

風の盆の時、もし雨であるなら、桟敷でのおわらを見ることができる。その光景は、ここ、西町独自のものである。

公民館の一番の特徴は、2階に設けられた桟敷である。しかし、平時においては、1階が主におわらの練習に使われ、この桟敷が使われることは殆ど無い。

観光客向けに、八尾やおわらに関する資料、八尾出身アーティストによる作品などを展示する。

桟敷の休憩スペース。おわら以外ではあまり使われない桟敷を一般に開放し、おわらの雰囲気を感じつつ、観光客に2階からの眺望を体験してもらう。

土間にたまって、近所の方同士が話をし、おわらの演奏の舞台ともなる。板張りの部屋では、おわらの練習が行われる。奥の和室は休憩所となる。

おわらに使う道具等を保存しておく。観光客が入れないように、部屋の入り口の防犯性はしきりをつくり、確保しておく。

1F2Fギャラリー

ギャラリー

和室

さじきっさ

和室

地元の方のためのスペース

■平面図

観光客の動線

<1F玄関> 地元の方のスペース

<2F奥> 和室

<隣り空家> ギャラリー

<2F通り側> 「さじきっさ」

1m

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立ち寄りたい西町欅の街角パーキング -商店街共同駐車場に小広場を設ける-7

現在の駐車場の契約者。

石垣側へ降りる階段の入り口。傾斜が急なため、現在閉鎖中。

石垣側から西町通りを見ると、横町を通して東町まで視線が抜ける。

0 10 20 30 40M

西町通りから見ると、石垣側の欅まで視線が抜ける。

横町

○西町の基幹駐車場として収容台数を増やすと同時に、まちなかに潤いを与える場所を提供する。○通り沿いには、バス停を兼ねた小広場を設ける。○駐車場奥には、井田川の眺めを味わうことのできる小広場を設ける。○駐車場側面を緑化し、横町から連続する緑の軸を形成する。

■コンセプト

■駐車場前面と後方に小広場を設ける

■機械式立体駐車場を導入する

 現状の駐車場のコンクリートブロックの塀を緑化し、潤いある駐車場にする。横町から駐車場奥のケヤキの大樹までが、連続する緑の空間となる。

■側面を緑化する

 機械式立体駐車場を導入することで、現在29台の駐車スペースを43台に増やす。 車の出し入れ時以外は、一層分は地下に収納されるため、景観上の問題は少な

地面

空間利用

平面図

イメージスケッチ

 通り沿いの小広場は快適で安全なバス待ちの空間とする。後方の小広場は崖上からの眺めを楽しむ空間として、整備する。

駐車場

眺望

通路

バス停

壁の緑化

壁の緑化

1

2

3

4

5

1

2

3

4

5

側面を緑化する

機械式立体駐車場を導入する

駐車場前面小広場を設ける

駐車場後方小広場を設ける

現在の駐車通路と視線を守る

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西町

東町

歩行者動線

自動車動線

立ち寄りたい西町8 欅の中庭パーキング ‐オレンジマート駐車場を大広場として整備する‐

1:500

�<�a

フリーマーケットゾーン

蔵を中心としたポケットパーク

東町へ抜けるプロムナード

○安全に歩けるように、歩行者専用帯を設置する。○まちなみに調和した趣のある石畳風のブロックで再舗装する。○すっきりしたまちなみのために、電線・電柱等の路上構造物を地中化する。○歩いている人を楽しませる「しかけ」を路側、軒下のところどころに配置する。

○広場の創出:よこみち、及びよこみち両脇の駐車場の一画を一体的に利用して、開放感と同時 に囲まれた心地よさが感じられる広場をつくる。○緑地の創出:西町のシンボルである欅や四季の花々のプランター、駐車場の芝生緑化型改修等 により、広場を緑化する。○街並みの創出:広場周辺の建物の色彩意匠等を揃えるとともに、よこみちに面する蔵を積極的 に店舗やギャラリー等に転用し、町家の並ぶ表通りとは異なる蔵のある街並みを生み出す。

石垣・禅寺橋

おわら資料館

眺望亭

西町茶屋

34

4 5

整備イメージ

現況

欅(けやき)の植樹西町を象徴する欅の樹を広場に植樹し、大胆な緑化をはかる。(写真は商店街駐車場裏の欅の大樹)。

横丁の石畳風舗装による歩行者専用道路化現在の慣行である駐車場部分の通り抜けを追認する代わりに、よこみちは歩行者専用道としての改修を実施する。西町通りの石畳風の路面舗装との連続性を考慮する。

駐車場の緑化芝生緑化型の駐車場へと改修する(写真は枕木併用型)。また、隣地との塀も細やかに緑化を図る。

広場周辺の蔵の積極的活用天井高の高さなどの蔵ならではの空間特性を活かして、蔵をギャラリーや飲食店等の賑わい創出型施設への積極的な転用を図る(写真は内部空間イメージ)。

 駐車場の一角を利用した広場の整備よこみちの両側の駐車スペース(左右4台分づつ)を利用して、西町に欠けている広場的空間を整備する。おわら時等の駐車場全体の広場的利用の可能性を考慮し、駐車場と広場との間には極力、段差、障害物等を設けないようにし、空間としての一体性を維持する。

整備イメージ現況

現状の課題

提案の詳細

オレンジマート駐車場は西町と東町を結ぶ貴重なオープンスペースであるが、アスファルト舗装で覆われており、心地よさを欠いている。一方、よこみちは駐車場や開口部の少ない蔵に挟まれて、活動、人通りともに乏しく、さびしい道となっている。

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駐車場

前庭

カフェテラス

・改装により飲食スペースを確保。合わせて外観も修景。・新たに前庭を設け、通り側からの魅力を向上させる。・客席は畳に座る形式を採り、落ち着きを重視。天井の低さが懸念材料である。・駐車場は来客用(住民併用も可)、イベント時には屋台やおわらの舞台になる。・通り側の棟の2階部分は、地域の人々のための活動場所として確保しておく。

案1:既存建物の改装(改装・駐車場あり)

1:300

地域活動組織の事務所カフェ 前庭 来客用駐車場テラス

駐車場

中庭

カフェ・レストラン

テラス

案2:魅力的なカフェ空間をつくる   (建替・駐車場あり)

1:600

西町ギャラリー中庭カフェ

テラス

案3:ギャラリー併設、集客力を高める   (建替・駐車場なし)

1:600

駐車場

中庭

休憩所

テラス

屋台用駐車場

案4:休憩所機能を屋台が彩る   (建替・駐車場を積極活用)

1:600

立ち寄りたい西町眺望亭 -旧ウイングスギエを飲食店に転用するー9

 旧町には、曳山展示館やおわら資料館、そして西町の石垣といった、観光の「目的施設」が豊富にある。従って今後は、カフェやレストラン、休憩所といった、来街者の回遊の狭間を受け入れる「派生施設」の更なる充実が必要となる。そしてこれらの施設は、周辺の資源の魅力を取り込んだ計画にすることが、成功の鍵を握る。

 他方、旧町の中の西町の特徴は何といっても石垣である。旧ウイングすぎえは、石垣からの眺めを非常に活かせる(上写真)場所であると分かる。ここでは、その眺めを活かした飲食店へ転用する。

0 10 20 30 40 60 80M

石垣福

鶴酒造

西町公民館

井田川

眺望亭候補

(

空き家)

外観改装イメージ

内観改装イメージ

駐車場駐車場屋根

空き家テラス

石垣

↓福鶴酒造

西町通り

←井田川

■現状

○凡例 人の動線

○旧町の回遊に必要な、滞在施設を空間の転用により生み出す。○西町の資源である「石垣上からの眺め」を生かした飲食店をつくる。○現状の空き家を改装し、和風な喫茶空間をつくる。○内部の改装と同時に通りの町並みに配慮したアプローチ空間を設ける。

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立ち寄りたい西町町望河原 -西町対岸に階段状護岸を設ける-10

○石垣風景を座って眺められるよう、井田川左岸の河川敷を緩やかな階段状護岸に整備する。○堤防上に並木を配することによって、石垣側からの新たな眺めを創出する。

ち ょ う ぼ う が わ ら

イメージスケッチ

現状写真

イメージスケッチ

町民広場

禅寺橋井田川

0 10 20 30 50m

石垣の眺め

計画平面図

現在、玉石埋め込みの護岸と芝生として整備されている河川敷を、全面階段状の護岸とし、座ってゆっくりと石垣風景や井田川の流れを眺められるようにする。

眺める場を創る

大規模な駐車場や施設が並び、一見殺風景にみえる井田川左岸に、桜や紅葉などの並木を整備することで、石垣側からの眺めに配慮する。

新たな名所を創る

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歩きたい西町街路整美 -西町通りの舗装や路上構造物を刷新する-11 

○安全に歩けるように、歩行者専用帯を設置する。○街並みに調和した趣のある石畳風のブロックで全面的に再舗装する。○すっきりした街並みを目標として、電線・電柱等の路上構造物を極力地中化する。○歩いている人を楽しませる植栽等の「しかけ」を路側、軒下のところどころに配置する。

○安心して歩くことができない  ●一方通行の直線街路のため飛ばす自動車が多い。    ●特に朝通勤時に通過交通が集中する。  ●日中は道路脇きに駐車する車両が多い。

○楽しく歩くことができない  ●何処にでもあるアスファルト舗装、無機質な電線電柱、   街灯などが、西町ならではの街並みと調和していない。  ●軒下の演出に乏しく、街路と家々との関係が希薄である。

現状の課題

車優先帯

歩行者優先帯

側溝上歩行帯

歩行者優先帯

側溝上歩行帯

車道路側歩行帯

路側歩行帯

1:100

1:100

現状の課題

3.65m

1.00m 0.80m1.00m0.80m

○安全なみち

○趣きのあるみち

○空が広がるみち

○楽しいみち

■木造和風の街並みに調和した石畳風の舗

装とする。  

■街路の先にある聞名寺が映えるように、

路上構造物や看板広告を整理する。

歩く人にとって、

■舗装に変化をつけて、歩行者専用帯を明

確にする(高齢者の横断やおわら時の使用

を考慮して、段差は付けない)。

■駐車場整備により、路上駐車を減らす

(→「03駐車場戦略」)

■電線・電柱等の路上構造物を地中化する。

■街路灯を撤去し、建物外灯等での代替を

検討する。

■軒下を鉢植えや商品等で飾る。

■生活の光を使って優しい夜景をつくる。

■水音を楽しめるような堰め止装置を数箇所

に設置する。

高齢者、車椅子

 整備イメージ

提案の詳細

 整備イメージ

 現状

 現状

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910

N

↓石垣

↑おわら資料館

↑オレンジマート

↓石垣

鏡町↓

↑おわら資料館

↑今町

上新町↓

歩きたい西町横丁発現 -人を誘う「T字路」をつくるー12

■ルールを適用する ■よこみち整備の方向性

向かいの横顔に習って修景

瓦屋根にする

電線を地中化

■「T字路」の考え方

 西町のT字路は、「まちかど」と「よこみち」を一体的に彩ることが、人を惹きつける空間となる。右のルールに則って、場所に応じた個別の計画を立てることが望ましい。

 これらのルールは、"「よこみち」から「まちかど」を眺めた時"に視界に入る建物の表情に関するル

■まちかどのルール

1.西町のまちなみルールに従う

2.突き当たりとなる建物が最重要と位置づけ

3.まちかど単位での表情の統一を図る ■よこみちのルール

1.窓、縁側等を設けることが望ましい

2.たてものの壁面については、景観に配慮し   た素材・色彩とする

3.植栽を置いて通りを彩る

4.灯りやファニチャ-で通りを彩る

 外からの動線と西町のまちかどの関係を考えると、特に重要な「まちかど」・「よこみち」として、おわら資料館から西町通りへの最短経路である「まちかど5」と、石垣から上って福鶴酒造・西町公民館周辺に出る「まちかど6」がある。

まちかどよこみち5「横道再生」

まちかどよこみち6「石垣からの 登りみちを彩る」

■現状 「まちかど」の正面と「よこみち」の右側の建物は伝統的な意匠を持つ。

■提案 右側面の壁面の意匠を参考に、左側面の外観意匠を修景する。

■現状 建物の正面が面している唯一の「よこみち」である。他の「よこみち」よりも幅員が広い。

■提案 各戸からの植栽と灯りを通りに散りばめる。その他、建物の修景・ファニチャの設置も奨励する。

色のトーンを落とす

植栽をはみ出させる

揃った軒の出は維持

○T字路のルールを適用 ○よこみちと周囲を一体で広場利用

→よこみち5,6 →よこみち7(別紙参照)

○人を引き込む「T字路」にするため、「よこみち」と「まちかど」の表情を工夫することでT字 路を際立たせる。○「まちかど」は、西町通りの町並みルールに従って整える。○「よこみち」は、建物の側面に関する新たなルールを設け、整える。