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趙寿玉チュムパンの会報 2016 9 20 日 第44 1 趙寿玉チュムパンの会 169-0074 新宿区北新宿4-3-11 コモドスクウェア B1 tel:090-6312-7156 E-mail:[email protected] ホームページ:http://www.chosoook.com/ 44 20169 20 201619 21 *1寿宿etc*2宿宿30 使*3*4*1*5調*6*7姿*8*9*1*2*3*4*5*6*7*8*9( )

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趙寿玉チュムパンの会 会報 2016年9月20日 第44号1

趙寿玉チュムパンの会 〒169-0074 新宿区北新宿4-3-11コモドスクウェア B1 tel:090-6312-7156E-mail:[email protected] ホームページ:http://www.chosoook.com/

第44号

2016年9月20日

 2016年8月19日〜21日、高

敞(コチャン)農楽伝授館でのミ

ンサルプリのワークショップに参

加しました。この会場は一昨年8

月に続いて2回目、ミンサルプリ

のワークショップはこの間冬期も

含めて5回目です。춤판(*1)の

会からの参加は9人です。趙寿玉

先生は私的な用事で急遽不参加と

なり、心細い心境での出発となり

ました。伝授館の建物(練習棟)

は新築になった様ですが、宿舎は

そのままの筈でロッカーと畳一畳

余りのすし詰めの空間、暑さ、一

台しかない洗濯機、無い時の多い

トイレットペーパー、遅くなると

タンクの湯が切れるシャワー等、

心配の種はつきず、その上今回は、

寝具類が不足するかもしれないの

で寝袋etcを持参するといいと

の情報もあり、戦々恐々でした。

 

そんな心配をふき払う意味で、

伝授館に着く前の昼食を高敞名物

のうなぎを食べて景気付けとしま

した。海水と淡水(민물(*2)—

ミンサルプリのミン)が交わる川

でとれたうなぎで、キロ単位で注

文する豪勢なもので、焼肉のよう

に焼いて1センチ弱の厚さにハサ

ミで切り並べていく店員さんの手

並みには一同感嘆! 

味は意外に

淡白でいくらでも入り、臨戦体勢

完了です。

 

伝授館に到着してまずは外観に

びっくり。以前は廃校の校舎で無

機質な四角い建物だったのが、軒

先の反った韓屋風の建物に生まれ

変わり、中も広々として防音、エ

アコン完備で鏡も一面に大きく取

り付けられていました。まず、視

聴覚室でオリエンテーション、ゴ

ミの分別からセクハラ対策(若い

男女の練習生が合宿生活するため)

まで細かい案内が続き美善(ミソ

ン)先生から苦言が入る程で、ど

こでも公のお金をもらうと規則や

マニュアル作り等大変なことは同

じらしい。この時宿舎棟でなく視

聴覚室で寝泊まりすることがわか

り暑さ対策は不要で一安心しまし

た。

 

参加者は30人弱でしたが、一昨

年のように助教の人はいず美善先

生のみでマイクもなしでしたが快

適な環境でゆったりとすることが

できました。始めに今回の方針が

話されました。今回は順番は追わ

ない、基本の身体の使い方を徹底

してやる、それだけでは飽きるだ

ろうから順番に添って説明してい

くが順番を憶えるのは二の次で、

하나で動かそうが、하나、둘(*3)

で動かそうが好きなようにしてか

まわない。音楽を幾種類も用意し

たのでそれぞれの音楽に合わせて

踊るように。一つの踊り方にとら

われず、なじんだ音楽以外に아쟁、

해금、구음(*4)ケンガリで始ま

る物等各音楽の特性に合わせて踊

れるように、とのことでした。あ

ちゃー、順番が憶えられずにとい

う言い訳はきかないな、しかし基

本の身体の動かし方を中心にやる

のはまたとないチャンス! 

と複

雑な思いで練習は始まりました。

 序盤で춤판(*1)のメンバーで

踊るように言われ、今まで習った

通りの順番で踊ったところ確か〝성

가시다(*5)〟の一言。手や肩等

無駄な動きが多く見ていてうるさ

く感じるということらしい。手で

上半身で踊るのではなく、全ての

動きは下半身から発してそれが上

半身に、肩に腕に手先に伝わって

いくという原則を一つ一つの動き

を分析しながら説明して下さる。

右足から前進する時、後の左足が

軸になって床を踏み押していく力

で右足が前に出るということは、

散調の一番初めの三歩を歩く時に

心してするようになったが、前進

だけでなく後進、斜め方向、回転

等すべてそのように動かしてとい

うことだ。今まで重たい物を持ち

上げるようにゆっくり手を挙げろ

と言われても、手にばかり神経が

行って挙げる手の反対側の足のこ

とはあまり考えたことはなかった。

体幹を〝통째로(*6)〟、筒のよう

に回して自在に方向をとれば、畳

一枚どころか座布団一枚の上でも

踊ることができると実演して下さ

り、参加者の一人にもするよう言

われたがうまくいかないと次回に

皆やるよう提案された。

 

また、鏡のある正面だけを意識

して踊るのではなく円になって踊

れば、どの方向にも心の向くまま

に踊れるようになると、最後の発

表会の時には、最初のあいさつ以

後は自由に円をなして踊るよう

に言われた。しかし鏡に依存して

しまい、基本の身体の動きを身に

つけるのは一朝一夕ではいかない

ことを思い知った。普段は基本춤

(*7)以外の作品を踊る時、自分

の姿をなかなか鏡で確認できない

くせにだ。

 足を踏みしめると共に오금(*8)

を活用し肩で踊るなとも言われた。

戻ってから動画を見ながら頭の中

で、足を踏みしめその力がお腹に

伝わりと力んでみても、いざ動い

てみるとなかなかできない。右へ

左へと体重移動するという基本の

基本すらうまく習得できたとは言

えない。若い人は説明すれば身に

つくが、古い人は言われたその時

は直ってもすぐに戻ってしまい、

癖となっている動きを直すのは本

当に難しいと言われたことを思い

浮かべ銘心また銘心(*9)とつぶ

やいたしだいです。

(みやうち・しげみ:水曜日クラス)

*1:チュムパン。

*2:ミンムル。ミンは何もない。

ムルは水。ミンムルで真水、淡水

の意。

*3:ハナ

トゥル

一、二の意

*4:アジェン、ヘグム、クウム。

最初の二つは楽器の名前。クウム

は韓国式のスキャット。

*5:ソンガシダ。 

*6:トンチェロ。まるごと。 

*7:チュム。踊りの意。

*8:オグム。膝の裏側。 

*9:銘心。ミョンシムと発音。心

に刻むの意。

銘心(

ミョンシム)

~コチャン、

ワークショップ

   

宮内 茂美

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趙寿玉チュムパンの会 会報2016年9月20日 第44号 2

程の料理がテーブルいっぱいに並

べられ、見ただけでお腹が満たさ

れる程でした。

 

扶余へは、全州からの直行手段

が無く、乗り換えが必要なことと、

大きなトランクを持っていたので、

7万ウォンで交渉し、タクシーで

移動しました。到着したのが、3

時を回っていたため、1か所しか

回れないだろうと思っていたので

すが、たまたま乗ったタクシーの

運転手さんがとても良い方で、タ

クシー料金のみで案内をしながら

回ってくださり、大鳥寺、加林城、

宮南池と効率よく回ることができ

ました。

 

大鳥寺の石像は10メートル位の

高さがあり、迫力がありましたが、

イメージとして持っている仏像と

比べると、繊細さ、神秘性に欠け

ているかなあと感じましたが、何

だか笑いで和ませてくれる印象で

した(当時の流行りのスタイルだ

ったようです)。

 

宮南池は見渡す限り蓮畑で、飛

び石が敷き詰められ蓮の間を歩く

ことができました。蓮の花から有

難いパワーを頂けました。その後

は、蓮葉飯も堪能し、蓮を満喫です。

次の日は扶蘇山に入り、泗沘樓、

落花岩、皐蘭寺、白馬江を船で遊

覧し、扶余国立博物館を回りまし

た。

 

印象的だったのは、落花岩で、

百済義慈王の時代、新羅と唐の連

合軍が白馬江と扶蘇山側の両方か

ら攻め込んで来た時、3千人の宮

女が屈辱を受けるよりはと、絶壁

から白馬江に飛び込み、その姿が、

花が散るようであったということ

から落花岩と名付けられたそうで

す。絶壁に立ってみましたが、そ

の心情は計り知れず、ただただ切

ない気持ちになりました。

 

扶余にはまだ沢山の遺産があり

ます、1泊だけでは回りきれない

し、もっとじっくりと時間を掛け

て回りたいと思い、もう一度必ず

行きたいです。学生時代、歴史に

全く興味がありませんでしたが、

今になって興味津々です。チュム

パンでツアー組んで行きましょう

‼        (かとう・たみ)

 

2016年7月24日日曜日、荒

川区にある日暮里ARTCAFE

百舌で行われた、「東京風流」第11

回の公演に参加させていただきま

した。

 今年4月、趙寿玉先生を通して、

民族音楽院代表の李昌燮さんから

「東京風流」7月のゲスト出演のお

話を頂きました。ソロでの出演、

生伴奏、練習時間の確保等、不安

材料も山積みでしたが、先生は「僧

舞をやってみたら? 

やった方が

間違いなくチャンデの為になると

思う」と言われました。これはも

う、やるしかないと心を決め「墨香」

の公演が終わるや否や、直ぐに準

備にとりかかりました。

 

僧舞を習い始めてから2年くら

い経ちます。踊りの部分に関して

は、一応順番は入っていましたが、

細かい点を注意されればされるほ

ど、迷走し始めました。微妙なと

ころがなかなか体に入っていかず、

いつまでたっても、頭の中がこん

がらがっていました。太鼓にいた

っては、順番もおぼつかず、正確

な拍もとれない、叩き方も下手く

そ、ニュアンスも違う、とダメダ

メだらけでのスタートでした。

 「墨香」での先生の僧舞は、圧巻

でした。心を鷲掴みにされ、鳥肌

が立ち、先生からこの僧舞を学べ

ていることがありがたく、一生く

っついていくぞと心を震わせまし

た。はっと我に帰ると、7月に迫

っている自分の状況に、胃がきゅ

っと縮まりました。先生の踊りと

比べると、まだまだ卵からかえっ

たばかりのひよっこです。実力も

時間も足りず、どうすりゃいいん

だとくじけそうでした。

 

一人での練習は頭の中のぐちゃ

ぐちゃを整理する貴重な時間です。

孤独と戦うってこういうことなん

だな。先生をはじめ、他の舞踊家

の方々も、この道を通ったんだな。

この戦いを何十年もやってきて、

そしてこれからも死ぬまで続けて

いくんだなと、感慨深く感じまし

た。

 

僧舞の伴奏を在日だけで行うの

は初の試みということで、昌燮さ

ん、僧舞に最も重要なピリを吹い

てくれる金秀一さん、テグムをお

願いした朴根鐘さんが、時間の許

す限り、音合わせに駆け付けてく

れました。孤独とはうってかわっ

て、みんなで作り上げていく楽し

さ。経験できて、ありがたかった

です。

 

先生はよく「一人では何もでき

ない。皆に助けてもらったから出

来た事」とおっしゃいます。今回

それが身に染みてわかりました。

長く大切に使っていたチマを下さ

った寿玉先生、衣装に心をくだい

てくれた鮮玉オンニ、自分の練習

時間が短くなっても嫌な顔一つし

ない信江オンニ、当日太鼓を運ん

でくれたミンちゃん、アイロンが

けや着付けを手伝ってくれた多美

ちゃん、応援に来てくてたチュン

パンの仲間達、ほんとにほんとに

ありがとう。助けてくれる仲間が

いるって、一人じゃないって、本

当に幸せです。 (チョウ・チャンデ)

 

高敞(コチャン)のワークショ

ップを終え、少しだけ足を延ばし、

地方を旅しようと、昌代オンニの

故郷である全州と上野国立博物館

で見た、半跏思惟像に刺激され、

扶余に行くことにしました。

 

昌代オンニは全州韓屋村の観光

を選びました。慶基殿(李朝初代

の李成桂の肖像画がある)を見て、

マッコリ通りでマッコリを楽しむ

ことにしました。全州のバスター

ミナルからタクシーで予約した宿

に向かうが、住所を渡したにも関

わらず、少しずれた場所で降ろさ

れ、路地の奥まった所にある宿を

探すのに一苦労。電話してもこち

らの発音が悪いため分かってもら

えず、近くのお店の女の子に尋ね

ると、近くだが分かり難いからと、

宿まで案内してくれました。宿は

新しい韓屋で伝統の良さと、近代

の便利さを融合させていて、居心

地の良い所でした。マッコリのお

店では、二人なのに食べきれない

全州・扶余、満腹、

歴史の旅

   

加藤 多美

韓国伝統音楽公演

「東京風流」第11回

公演に参加して

    趙 

昌代

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趙寿玉チュムパンの会 会報 2016年9月20日 第44号3

対馬市と朝鮮通信使(その2)        

 対馬市 

観光交流商工課 

阿比留正臣

 

前号に引き続き、朝鮮通信使の

ユネスコ世界記憶遺産登録の取り

組みについてお知らせしたいと思

います。まずその前に約40年前か

らのお話をしたいと思います。

 

実を言うと朝鮮通信使は、忘れ

去られた歴史でした。明治から昭

和へと一部の地域や歴史学者しか

知られていないものでした。もち

ろん教科書にも載っていませんで

した。それが1978年、対馬の

厳原町の「港まつり」から復活を

遂げるのです。まずは、李朝通信

使仮装行列から始まりました。こ

れは日本人観光客用に異国情緒を

楽しんでもらうために企画された

のでした。2年後の1980年、

辛基秀(シン・ギス、大阪)とい

う先生が「江戸時代の朝鮮通信使」

という映画を制作されます。もち

ろん対馬でのロケもありました。

映画を見た対馬の庄野さんという

方が、これを是非対馬の観光の目

玉にしようと決意されました。そ

れから私費を投入されながら時代

考証を重ね1980年からまさし

く朝鮮通信使行列再現が始まった

のです。それから約20年間は対馬

と辛基秀先生のお膝元である堺で

のみ通信使行列再現が行われてい

ました。

 1995年、朝鮮通信使の通っ

たルートの自治体・民間団体

の組織が対馬で結成されま

した。「朝鮮通信使縁地連絡

協議会(2014年NPO

法人化、以下縁地連)」です。

これは松原一征(マツバラ

・カズユキ)理事長と役場

の担当職員が、そのルート

の自治体を行脚し、組織加

入を訴えた結果でした。発

足当時は下関市、牛窓町、

高月町など22の自治体から

スタートしました。それか

ら毎年対馬市を中心として

朝鮮通信使ゆかりのまち全

国交流会を開催し、その裾

野を広げています。

 

そのうち松原理事長は韓

国釜山の釜慶大学の総長である姜

南周(カン・ナムジュ)先生と運

命の出会いをします。姜南周先生

に韓国側にも朝鮮通信使の事業団

体結成を要請するのです。これを受

けた先生は、2003年に釜山で

開催された第9回縁地連大会に合

わせて朝鮮通信使事業団を釜山に

発足させます。つまり対馬から逆

輸入的に韓国内に朝鮮通信使が伝

わったわけです。その後2011

年に財団法人釜山文化財団に統合

され、初代代表理事には姜南周先

生が就任されます。このお二人が

代表となった組織が、日本と韓国

における朝鮮通信使事業の中心と

なったのです。

 

世界記憶遺産登録の話は、10年

ほど前からときおり話題にされて

いたそうです。ところによっては

文化遺産を目指した動きもありま

した。2012年、釜山で2回目

に行われた第19回縁地連大会が開

催された際に2代目の南松祐(ナ

ム・ソンウ)代表理事の挨拶の中

で、世界遺産登録を一緒になって

目指しましょうという提案があり

ました。この時をキッカケに世界

遺産の動きが始まったのです。

 

釜山で早速国際シンポジウムが

開催されました。しかし、問題が

ありました。世界遺産を日韓共同

でと言っても、韓国内には通信使

に関連する遺構遺跡が皆無に等し

いのです。それもそのはずです通

信使は日本でしか行列をなしてい

ないのですから。そこで必然的に

関連資料を登録する「記憶遺産」

でということになってきたのです。

また、最初は国家による共同申請

をイメージしていました。しかし

日韓関係の悪い時期で文科省も

外務省もあまりとりあってくれま

せん。その内、文科省から「民間

団体でもできるんですよ」という

アドバイスがありました。そこで

2014年の3月に縁地連側から

文化財団に我々民間でやろうと提

案しました。文化財団は最初驚い

た様子でしたが、韓国の政府関係

筋に確認され、民間レベルによる

日韓共同申請の取り組みが本格化

したのです。

 

その後、両団体に朝鮮通信使ユ

ネスコ記憶遺産日本推進部会と同

韓国推進委員会が発足し、学術委

員会も組織されました。国内にお

ける会議を重ね、日韓共同の会議

も重ねました。この会議も決して

スムーズに行くものではありませ

んでした。学術的な衝突、政府と

の軋轢…事務局長として神経をど

れほどすり減らしたかわかりませ

ん。また、申請書はすべて英語に

しなくてはなりません。この作業

も非常に大変でした。英単語の持

つ意味をめぐり単語一つで2時間

を費やしたこともあります。しか

し平和遺産を何とか申請するため

日韓の学術委員双方が理解し合い、

最後は汗だくの中笑顔で申請書作

成作業を終えたのでした。

 日韓共同学術会議は12回行われ、

これが江戸時代に通信使が使行し

た回数と一緒だったのはおもしろ

い偶然でした。また、ユネスコに

申請した申請件数も日韓合わせて

111件333点とゾロ目となり、

パチンコに行きたくなるような、

何だかいい結果が待っていそうな

予感をさせる数字となりました。

 

こうして、2016年3月30日

に釜山中央郵便局から両国の事務

局長によりユネスコへ共同申請書

が発送されました。2017年の

9月頃には登録が決定されるもの

と思われます。登録のあかつきに

は、大祝賀会を計画したいと思っ

ています。

 

さて、前号でもお知らせしまし

たとおり、来る2016年11月27

日(日)に早稲田大学大隈講堂等

で朝鮮通信使セミナーとミュージ

カル「対馬物語」を公演いたします。

チュムパンの皆様にもご協力いた

だきますので、是非足をお運びい

ただきたいと思います。「こんなこ

とがあったのか〜!」と、あなた

の知らない対馬のおもしろい歴史

に触れることができると思います

よ。   

       (あびる・まさおみ)

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趙寿玉チュムパンの会 会報 42016年9月20日 第44号

 

フラダンスを十数年習っていた

私ですが、川崎カルチャーで韓国

舞踊講座の新規募集を見て、機会

があれば習ってみたいと思ってい

たので受講してみることにしたの

です。

 

一般的にテレビなどで見ていた

踊りとは違った伝統舞踊は楽しい

けれど戸惑うことばかりでした。

微妙な肩の動きやしなやかな手の

動き、そして単純ではない拍子

の取り方。基本の動作も分からな

いことだらけです。フラダンスの

癖がなかなかぬけなくて腰を右左

に振らない様にするのは大変でし

た。でも、できなかった足の動き

が一つ二つと出来てくると何だか

おもしろく、一年通う内にペンノ

レ(*1)やトンチョ スゴン チュ

ム(*2)の短縮バージョンも教え

ていただき、振りを全部覚えた時

は「ヤッター!」と云う気持ちが

嬉しかったです。未だチャンゴの

音が上手く取れずにいますが、い

ずれは短縮ではないトンチョ 

ゴン 

チュムを習い、チマチョゴ

リを着て踊ってみたいと思うよう

になりました。

 まだ上澄みを舐めただけなのに、

トンチョ 

スゴン 

チュムを人前

で披露できるのはいつのことだろ

う…… 遠い道のりになりそうだ。

 

実はカルチャーに通うまで伝統

舞踊を実際に観に行ったことがあ

 

韓国舞踊とフラダンス、全く畑

違いの世界に飛び込んでしまいま

したが、踊ることが大好きな私、

この出会いを大切にしたいと思っ

ています。

(ともだ・ゆきえ:川崎十字屋カル

チャー教室)

編集部注

*1:ペンノレ 

舟歌という意味。

民謡である。それに合わせて踊る。

*2:トンチョ スゴン チュム 

湖南(全羅南北道)地方のサルプ

リチュムの名手、崔ジョンチョル

が踊ったサルプリチュム。

*3:貞洞(チョンドン)劇場 ソ

ウル市中区にある。韓国初の近代

式劇場「円覚社(ウォンガクサ)」

を修復したもの。色んな演劇を楽

しめる。

りませんでした。四月に行われた

銕仙(てっせん)会能楽堂公演は

改めて韓国舞踊の奥深さを感じま

した。楽師の方の演奏は、穏やか

に能楽堂に響き、趙寿玉先生の踊

りと溶け込み、いつまでもその余

韻をのこす心地よさは、とっても

得をした気分でした。

 

韓国旅行に行った折に、貞洞

(チョンドン)劇場(*3)で時代

劇風のファンタジー劇を観たので

すが、劇中、太鼓に合わせ物語を

伝えるパンソリに聴き惚れてしま

い、舞踊や武芸、剣術もあったの

ですが、終わった後はパンソリの

声が心に残り能楽堂で味わったも

のとはまた違った心地よい刺激を

受けたのです。韓国舞踊を習わな

ければ味わうことのなかった心地

よい感動でした。

韓国舞踊に触れて             

共田 幸江

活動報告

◎2016年9月25日(日)第5回 韓国伝統芸能競演日本大会に参加 東京・大田区 池上会館 主催:日韓伝統文化交流協会

◎2016年10月1日(土)熊本を元気にするチュムとソリ 午後2時 開演  主催、公演場所:ギャラリー懐水集(カイスイシュウ) 〒869-0563 熊本県城市不知火町浦上734 tel:0964-32-2268

◎2016年11月27日(日)ミュージカル「対馬物語」 東京・早稲田大学 大隈講堂 主催;対馬市観光交流商工課

◎2016年12月9日(金)「邦楽はやし in Asia」祭り

 東京・日本橋公会堂 主催;歳松会 ※詳しくは事務局までお問い合わせください

◎2016年12月     チュムパンの会 おさらい会 (日にちは未定)    

活動予定

◎2016年5月21日(土)五月(さつき)まつり 扇の舞、鶴舞 初級チーム 主催:新宿・大久保地域センター

◎2016年5月15日(日)及び6月12日(日)プクチュム ワークショップ  講師 金玉星先生 東京・新宿 榎町地域センター 主催;趙寿玉チュムパンの会

◎2016年7月24日(日) 東京伝統音楽公演「東京風流」 僧舞 趙昌代 東京・日暮里 ART CAFE百舌 主催:一般社団法人民族音楽院

◎2016年8月7日(日)夏の茶会 -終わらない庭― 紙銭舞(チジョンチュム) 趙寿玉 主催:東京・銀座 ギャラリー悠玄

◎2016年8月19日(金)~21(日)     ミンサルプリ ワークショップに参加     講師 金美善先生 於:韓国・高敞(コチャン) 農学伝授館