10.1 概要 10.2 率計上分...10-1 10. 共通仮設 10.1 概要共通仮設費の積算は、「平成29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第2

10-1

10. 共通仮設 10.1 概要共通仮設費の積算は、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費

の積算 ②間接工事費 2 共通仮設費”（p.17～52）を参照する。共通仮設費は率計算による計上と積上げ計算による計上に大別されている。積上げ計上の費目構成は以下のとおりｓであり、①・②・④・⑤について共通仮設費の率計上分に含まれな

い部分について、積上げ計上を行う。 ① 運搬費…重建設機械の運搬・分解・組立について積上げ計上する ② 準備費…伐木、集積について、「ダム工事積算の解説」(p.382)により積上げ計上する。（伐開・除

根・除草は共通仮設費率に含まれる。） ③ 事業損失防止施設費…騒音・振動・地盤沈下・地下水の断絶等に起因する事業損失は想定されない

ことから、積上げ計上しない。 ④ 安全費…発破監視について、「ダム工事積算の解説」(p.383)により積上げ計上する。また、トンネ

ル工事（仮排水トンネル・リムグラウチングトンネル）における呼吸用保護具について積上げ計上

する。 ⑤ 役務費…電力基本料金について、東北電力の電力供給規定に準拠し、施工計画における電力山積み

図をもとに積上げ計上する。 ⑥ 技術管理費…特殊な品質管理試験等積上げ計上の対象となる項目はないことから、積上げ計上しな

い。 ⑦ 営繕費…監督員詰所・火薬庫等は共通仮設費率に含まれることから、積上げ計上しない。

また、現場環境改善経費を計上するものとし、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土

整備部）“第 9 章土木請負工事における現場環境改善費の積算 ①土木請負工事における現場環境改善費の

積算”（p.129～130）により算定する。

10.2 率計上分共通仮設費の率分の算定は、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“2－1 共通

仮設費の率分”別表第 1（第 1 表～第 5 表）（p.25～26 の工種区分に従って対象額ごとに求めた共通仮設費率

を、当該対象額に乗じて得た額の範囲内とする。対象額の算定にあたっては、“2．共通仮設費（2）算定方法 1）率計算による部分”（p.17～18）及び“2．

共通仮設費（2）算定方法 5）間接工事費等の項目別対象表”を参照し、“（ト）「処分費等」の取り扱い”につ

いて計上する。共通仮設費率は、小数第 3 位を四捨五入して 2 位止めとする。共通仮設費率計上分は 1,000 円単位とし、1,000 円未満は切り捨てる。（「ダム工事積算の解説」p.26）

10-2

10-3

10.3 運搬費運搬費の積算は、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費の積

算 ②間接工事費 2 共通仮設費 2‐2 運搬費”（p.28）により行う。運搬費は、共通仮設費率分に含まれるものと積上げによるもの、直接工事費に計上されるものがあり、ここ

では積上げ計上が必要な運搬費を整理する。積上げ計上が必要な運搬費は以下のとおりである。

質量 20t 以上の建設機械の貨物自動車等による運搬…本工事では適用重機無し重建設機械の分解、組立及び輸送

（運搬中の本体賃料・損料および分解・組立時の本体賃料を含む。）仮設材等（H 鋼、敷鉄板等）の運搬

ただし、敷鉄板については敷鉄板設置・撤去工で積上げた敷鉄板を対象とする。なお、共通仮設費率分に含まれる建設機械関係の運搬費には、以下のようなものがある。

質量 20t 未満の建設機械の搬入、搬出及び現場内小運搬（分解・組立を含む）質量 20t 以上の建設機械の現場内小運搬建設機械の自走による運搬建設機械等（重建設機械を含む）の日々回送（分解・組立、輸送）に要する費用

10.3.1 対象物

(1) 対象建設機械

工事現場に搬入搬出する標準的な重建設機械の分解・組立及び輸送に適用する建設機械は、「平成 29 年

度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費の積算 ②間接工事費 2 共通仮設

費 2‐2 運搬費（5）重建設機械分解・組立”（p.40）による。

本工事で適用すべき重建設機械は、ブルドーザ、バックホウ、クローラクレーンが該当し、使用機械工

程を表 10.3.2 に示す。

表 10.3.1 分解、組立及び輸送が必要な重建設機械

10-4

表 10.3.2 駒込ダムにおける重建設機械の使用工程

右岸頂部（EL550ｍ～EL620ｍ）（R-3排土工含む）右岸上段部（EL480ｍ～EL550ｍ）（R-3排土工含む）

仕上げ掘削

仕上げ掘削

ブルドーザ32ｔ 31.7t 2 2 2 3 3 5 5 5 4 4 4 4 2 2 1

バックホウ1.6ｍ3 33.8t 1 1 1 2 2 3 4 4 3 3 3 2 1 1 1

ブルドーザ21ｔ 21.9t 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

造アバクローラクレーン200t 195t 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

減勢工クローラクレーン80t 77.6t 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

クローラクレーン55t 56.9t 1 1 1

クローラクレーン200t 195t 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 1

工　　種区　　分

5年次 6年次 7年次 8年次 9年次 10年次 11年次 12年次4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2 4 6 8 10 12 2

～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～～

5 7 9 11 1 3 5 7 9 11 1 3 5 7 9 11 1 3 5 7 9 11 1 3 5 7 9 911 1 3 5 7 9 1 3 5 7 911 1 3 5 7 11 1 3

基礎掘削工

左岸上部（左岸連絡通廊含む）

左岸アバット部

右岸中段部（EL470ｍ～EL480ｍ）右岸下段部（EL435ｍ～EL470ｍ）河床・減勢工部（EL430ｍ～EL435ｍ）

11

右岸造成アバット工コンクリート打設工

スロットジョイント工

コンクリート打設工

本体部

減勢工部

打設

天端橋梁

連絡通廊

天端構造物工天端橋梁

高欄・舗装・照明

土捨て場

本体掘削

【全体】

(4.3)

(1.6)

(0.6)

(6.5)

(3.5)

(2.4) (3.6)

(2.9) (1.0)

(1.0)

(1.5)

(1.0)

(6.0) (6.5) (6.0)

(2.2)

(5.0)

(3.0)

(3.0)

2台回 5台回 4台回



1台回 1台回

1台回

1台回

1台回 1台回

2台回 2台回

1台回

10-5

(2) 使用建設機械の運搬・分解・組立数量

駒込ダム建設工事に使用する建設重機は、ダム用固定設備以外は冬期休工時に基地まで運搬することを

前提に、使用機械工程表を基に各年の最大使用重機台数を合計して各機械の運搬・分解・組立回数とし、

その数量を表 10.3.3 に示す。

表 10.3.3 使用重機の運搬・分解・組立歩掛

機械区分規格運搬・分解・組立

延台数（台）

ブルドーザ普通 21t 3

リッパ付き 32t 11

バックホウ山積 1.6m3 8

クローラクレーン

55t 吊 1

80t 吊 3

200t 吊 7

(3) 仮設材

仮設材の運搬としては、転流工仮設の仮橋および、天端橋梁架設時に使用する以下の鋼材、敷鉄板が該

当する。

表 10.3.4 仮設材数量（転流工仮橋）

部位単位質量備考

仮橋 No1 上部工 kg 47,397

下部工 kg 1,890

枕材 kg 3,720

土留 kg 3,360

仮橋 No2 上部工 kg 23,856

下部工 kg 1,890

枕材 kg 3,720

土留 kg 2,520

合計 kg 88,353 ≒88.4t

表 10.3.5 仮設材数量（天端橋梁架設用）

部材規格・仕様数量単位単位質量

(kg／m,枚) 質量（t）

H 鋼 H300×300×10×15 L=7.0m 307 本 93 199.9

敷鉄板 22×1524×6096 60 枚 1,604 96.2

10-6

10.3.2 分解、組立及び輸送が必要な重建設機械の運搬費

(1) 分解組立用クレーン規格

重建設機械の分解・組立に使用するクレーン規格は、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青

森県県土整備部）“第 2 章工事費の積算 ②間接工事費 2 共通仮設費 2‐2 運搬費（5）重建設機械分解・

組立”（p.41）により、25ｔ吊及び 50t 吊ラフテレーンクレーンとなる。

表 10.3.6 分解組立用クレーン規格

(2) 分解・組立・運搬歩掛り

「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費の積算 ②間接工事

費 2 共通仮設費 2‐2 運搬費（5）重建設機械分解・組立”（p.42）によって、分解・組立を要する建設

機械については以下のとおりである。

表 10.3.7 分解組立運搬歩掛り

10-7

(3) 駒込ダムで使用する重機の分解・組立歩掛

以上により駒込ダムで使用する重機の分解・組立用クレーン規格、及び適用歩掛を整地した結果を表 10.3.8、表 10.3.9 に示す。

表 10.3.8 駒込ダム使用重機の所在地と分解・組立用クレーン規格

機械区分規格

機械の所在地分解・組立用クレーン

所在地

区分所在地機械名規格

ブルドーザ普通 21t 4 管内全市

ラフテレーンクレーン

油圧伸縮ジブ型

排出ガス対策型

（第 2基準値）

25t 吊

リッパ付き 32t 3 青森市

バックホウ山積 1.6m3 4 管内全市

クローラクレーン

55t 吊 4 管内全市

80t 吊 4 管内全市

200t 吊 3 青森市 50t 吊

表 10.3.9 駒込ダム使用重機の運搬・分解・組立歩掛

機械区分規格

分解・組立 1 台 1 回当り歩掛労務歩掛

特殊作業員

（人）［分解＋組立］

クレーン運転歩掛（日）

［分解＋組立］

運搬費等率

（％）諸雑費率

（％）

ブルドーザ普通 21t 2.8 2.1 134 21

リッパ付き 32t 4.6 3.4 132 21 バックホウ山積 1.6m3 4.5 2.3 221 25

クローラクレーン 55t 吊 5.5 1.5 375 21 80t 吊 5.5 1.5 375 21

200t 吊 20.5 5.7 286 16 ※諸雑費率は、分解・組立のみを計上する場合に適用する。

10.3.3 仮設材の運搬費仮設材の運搬費は、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費の

積算 ②間接工事費 2 共通仮設費 2‐2 運搬費（4）仮設材の運搬”（p.36）の下式によって行う。Ｕ＝[Ｅ・(１＋Ｆ１＋Ｆ２)]・Ｇ＋ＨただしＵ：仮設材の運搬費Ｅ：基本運賃(円/ｔ)…表 10.3.10 によるＦ１：運賃割増率(冬季割増)…12/1～3/31⇒2 割増Ｆ２：運賃割増率(深夜・早朝割増)…PM10～AM5 時⇒3 割増Ｇ：運搬質量(ｔ) Ｈ：その他の諸料金(円)…有料道路使用料等⇒該当なし

表 10.3.10 基本運賃表（抜粋）製品長

距離 12m 以内 12m 超～15m 以内 15m 超

10km まで 2,400（2,070） 2,540（2,540） 2,970（2,950）20km まで 2,500（2,200） 2,750（2,700） 3,250（3,220）30km まで 2,700（2,450） 2,750（2,700） 3,500（3,460）40km まで 2,850（2,690） 3,000（2,940） 3,670（3,670）

（注）東北地方整備局は（）内の運賃を適用する。

また、仮設材の積込み、取卸しに要する費用を見込むものとし、基本運賃等単価は以下のとおりである。な

お運搬距離は、◎機械の所在地(p.38)により所在地区分 3 として青森市内を運搬基地とし、青森市役所から現

場までの 21km とする(図 10.3.1 参照)。

図 10.3.1 市役所から現場まで根拠図

21km

10-8

表 10.3.11 仮設材の運搬単価

費目項目費用（円/t）備考

運搬費

基本運賃（20km～30km まで） 2,700 表 10.3.10 より

冬季割増－適用なし深夜・早朝割増－適用なし

積込み・取卸し費

基地積込み 750 1,500

3,000 ※ 現場取卸し 750 積込み 750

1,500 基地取卸し 750

※「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）ｐ.37

10.3.4 単価表等

作成した単価表、及び明細表を表 10.3.12～表 10.3.14 に示す。

表 10.3.12 共通仮設費運搬費明細表

共第1号　工事費明細書

〔名　称〕運搬費

〔規格１〕 1式当り〔規格２〕

名称仕様・規格数量単位備考

重機分解・組立・運搬 1 式

バックホウ 1.6ｍ3 8 回運搬第1号　施工内訳表

ブルドーザ 21ｔ 3 回運搬第2号　施工内訳表

ブルドーザ32ｔ

（リッパ装置付き）11 回運搬第3号　施工内訳表

クローラクレーン 55t吊 1 回運搬第4号　施工内訳表



仮設材 1 式運搬第6号　施工内訳表

合計 1 式

表 10.3.13 運搬費仮設材単価表

運搬第6号　施工内訳表

〔名　称〕仮設材（県積算　共通編 P.36）

〔規格１〕〔規格２〕天端橋梁架設用　往復分


H型鋼（H300×300×L7000）

積込み、取卸し 185.0 t

運賃

（製品長12m以内　距離30㎞まで）185.0 t

敷鉄板（22×1524×6096）

積込み、取卸し 90.0 t

運賃

（製品長12m以内　距離30㎞まで）90.0 t

合計 1.0 式

7

199.9

199.9

96.2

96.2

10-9

表 10.3.14 運搬費重機分解・組立・運搬単価表


〔名　称〕重機分解・組立・運搬（県積算共通編P.43）

〔規格１〕分解組立輸送1回当り〔規格２〕バックホウ1.6ｍ3


特殊作業員賃対8時間　1日当り単価 4.5 人

分解組立用クレーン25t吊りラフテレーンクレーン

排出ガス対策型（第2次基準値）2.3 日賃料

運搬費等 1.0 式（労務費＋クレーン費）×221％

諸雑費 1.0 式

計



〔規格１〕分解組立輸送1回当り〔規格２〕ブルドーザ21ｔ






諸雑費 1.0 式

計



〔規格１〕分解組立輸送1回当り〔規格２〕ブルドーザ32ｔ






諸雑費 1.0 式

計



〔規格１〕分解組立輸送1回当り〔規格２〕クローラクレーン55t,80t吊






諸雑費 1.0 式

計



〔規格１〕分解組立輸送1回当り〔規格２〕クローラクレーン200t吊






諸雑費 1.0 式

計

10.4 準備費準備費について、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費の積

算 ②間接工事費 2 共通仮設費 2‐3 準備費”（p.45）によると、伐開・除根・除草等は、共通仮設費率に含

まれている。一方、「ダム工事積算の解説」p.382 によると、伐木・集積について積上げ計上することとされていること

から、これに準じて計上する。 (1) 伐木・集積数里

伐木・集積に関する数量は、表 10.4.1 に示すとおりである。

表 10.4.1 伐木・集積数量

項目単位数量伐木・集積 m2 162,872.68 運搬 m3 2,317.14

10-10

表 10.4.2 伐木・集積集計表

「ダム工事積算の解説平成 28 年度版」p.382

面積（m2）材積（m3）単位面積当り材積

204林班は小班 44,620.35 625.52 0.014

204林班に小班 26,721.80 465.79 0.017

204林班ち1小班 18,675.98 188.51 0.010

204林班ち2小班 1,886.81 16.33 0.009

小計 91,904.94 1,296.15 0.014

222林班ろ小班 54,813.14 876.20 0.016

222林班に小班 418.48 0.000

222林班ち小班 15,736.12 144.79 0.009

小計 70,967.74 1,020.99 0.014

162,872.68 2,317.14 0.014合計

右岸

左岸

箇　　所

10-11

図 10.4.1 伐木範囲（赤の着色部分）

伐木範囲

10-12

表 10.4.3 共通仮設費準備費明細表

共第4号　工事費明細書

〔名　称〕準備費



伐木 162,870 m2 準備第1号　施工内訳表

集積人力 162,870 m2 準備第3号　施工内訳表

積込 2,320 m3

運搬ダンプ

DID無し、1.5km2,320 m3

合計

表 10.4.4 共通仮設費準備費単価表

準備第1号　施工内訳表

〔名　称〕伐木ダム工事積算p.382

〔規格１〕 1,000m2当り〔規格２〕


土木一般世話役 0.8 人

特殊作業員 2.0 人

普通作業員 2.0 人

チェンソー運転鋸長 500mm 2.0 日型第2号　施工内訳表

諸雑費 1.0 式

計 1,000 m2

1m2当り


〔名　称〕チェンソー運転ダム工事積算p.382

〔規格１〕 1日当り〔規格２〕


ガソリン 9.1 ℓ 1.3ℓ/hr×7hr＝9.1ℓ

チェンソー損料鋸長 500mm 1.0 日

諸雑費 1.0 式

計


〔名　称〕集積ダム工事積算p.382

〔規格１〕 1,000m2当り〔規格２〕


土木一般世話役 0.6 人

特殊作業員 1.0 人

普通作業員 1.8 人

諸雑費 1.0 式

計 1,000 m2

1m2当り

1) 伐木の積込み、運搬歩掛について

「ダム工事積算の解説平成 28 年度版」では、伐木、集積の歩掛は明示されているが、場外搬出の

積込み、運搬は明示されていない。また集積では、積込までを含むのかどうか不明である。場外搬出の積込み、運搬歩掛は、「平成 29 年度土木工事積算基準書（河川編）」（青森県県土整備

部）“第 2 章河川維持工 ④伐木除根工”（p.94）を準用する。

2,317

2,317

10-13

図 10.4.2 伐木運搬距離根拠図

10-14

10.5 安全費 10.5.1 発破監視発破監視について、「ダム工事積算の解説平成 28 年度版」p.383 により計上する。なお、賃金対象時間は 11 時間であり、実働は 10 時間である。


表 10.5.1 1 日当り本体施工人員

両岸同時施工片側施工

世話役 2(人)÷10(hr)＝0.2(人/日) 1(人)÷10(hr)＝0.1(人/日)普通作業員 3(人) ÷10(hr)＝0.3(人/日) 3(人)÷10(hr)＝0.3(人/日)

掘削計画より、岩石掘削日数は表 10.5.2 に示すとおりである。

表 10.5.2 岩石掘削日数

施工箇所岩石掘削日数

施工箇所岩石掘削日数

右岸頂部 70 左岸Ⅰ 0 右岸上部 54 左岸Ⅱ 36 右岸中段 32 左岸ｱﾊﾞｯﾄ 71 右岸下段 37 河床 24 合計 217 107

岩石掘削の賃金対象時間は 11 時間であるが、1 日当り 1 回の発破回数を原則として、左右岸同時施工時の

施工日数分を両岸同時施工の発破回数に、右岸及び河床部の岩石掘削日数から左岸の日数を控除した日数分を

片側施工として整理すると表 10.5.3 に示すとおりとなる。

表 10.5.3 発破回数

区分発破回数備考

両岸同時施工 107 左右岸施工片側施工 110 右岸・河床部施工

10-15

10.5.2 呼吸用保護具

(1) 仮排水トンネル

仮排水トンネル工事における呼吸用保護具(電動ファン付粉塵用呼吸用保護具等)について、「平成 29 年

度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費の積算 ②間接工事費 2 共通仮設

費 2‐5 安全費（2）積算方法 1）呼吸用保護具の積算”（p.46）により計上する。

「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）p.46

(2) リムグラウチングトンネル

リムグラウチングトンネル工事における呼吸用保護具については、「ダム工事積算の解説平成 28 年度

版」p.383 により計上する。

「ダム工事積算の解説平成 28 年度版」p.383 保護具は、リムグラウチングトンネルの掘削・支保工時の編成人員数を計上することとし、作業期間中

のフィルター等消耗品を併せて計上する。


表 10.5.4 掘削工所要日数(掘削～支保工)

掘削分類名称

C 種

日当り掘削進行 2.528m／日

左岸リムグラウチングトンネル掘進延長 18.05m

所要日数 7.1 日

右岸リムグラウチングトンネル掘進延長 10.53m

所要日数 4.2 日

10-16

10.5.3 単価表共通仮設備の明細表、単価表をに示す。

表 10.5.5 共通仮設備安全費単価表

安全第1号　施工内訳表

〔名　称〕発破監視員費



発破監視員両側施工 107 回安全第1-1号　工事費明細書

片側施工 110 回安全第1-2号　工事費明細書

計

安全第1-1号　施工内訳表

〔名　称〕発破監視員

〔規格１〕 1日当り〔規格２〕両岸同時施工


土木一般世話役賃対11時間

2人編成0.2 人

対象時間1時間／回

発破回数　1回／日

普通作業員賃対11時間

3人編成0.3 人

諸雑費（丸め） 1.0 式

計

安全第1-2号　施工内訳表

〔名　称〕発破監視員

〔規格１〕 1日当り〔規格２〕片側施工


土木一般世話役賃対11時間

1人編成0.1 人

対象時間1時間／回

発破回数　1回／日

普通作業員賃対11時間

3人編成0.3 人

諸雑費（丸め） 1.0 式

計

安全第2号　施工内訳表

〔名　称〕呼吸用保護具

〔規格１〕 1式当り〔規格２〕リムトンネル


呼吸用保護具電動ﾌｧﾝ付粉塵用呼吸用保護具 7 個

ﾄﾝﾈﾙ世話役 1人

ﾄﾝﾈﾙ特殊工 4人

ﾄﾝﾈﾙ作業員 2人

計

10.6 役務費役務費は、「平成 29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第 2 章工事費の積算 ②間

接工事費 2 共通仮設費 2‐6 役務費（2）役務費の積算”（p.47）によって、以下を計上する。 ① 借地料 ② 電力基本料金 ③ 電力設備用工事負担金

駒込ダムにおいて、借地料、電力設備用工事負担金は不要なので、電力基本料金を計上する。電力基本料金

は、契約種別により、転流工工事期間と本体工事期間に分けて計上する。

10.6.1 本体工事期間 (1) 基本条件

本体工事期間の電気の契約種別は、図 10.6.1 に示す電力計画より、東北電力の電気供給条件に従って

契約電力 50～500kW 未満は“高圧電力 S”、500～2,000kW 未満は“高圧電力”として検討する。平成 30 年 4 月以降の高圧電力 S、高圧電力契約の電気料金は以下のとおりであり、まったく電気を使

用しない場合の基本料金は半額とする。また、基本料金割引制度については、力率 85％を基準として力率

改善 1％ごとに基本料金の 1％の割引制度があり、本工事では受変電設備のコンデンサーによる力率改善

を 95％としていることから、10%の基本料金割引を前提として基本料金を設定する。

(2) 契約電力と基本料金

電力計画図を図 10.6.1 に示す。この結果、契約電力と契約期間は表 10.6.1 のとおりとなり、本体施工

時の電気基本料金は表 10.6.2 のとおりとなる。

表 10.6.1 契約電力と契約期間（本体施工時）

使用期間月数（ヶ月）契約区分契約電力

（kW）備考

5 年次 9 月～7 年次 7 月 23 高圧電力 S 70 本体掘削

7 年次 8 月～8 年次 4 月 9 高圧電力 550 造成ｱﾊﾞｯﾄ打設

8 年次 5 月～11 年次 10 月 42 高圧電力 680 本体打設

11 年次 11 月～12 年次 9 月 11 高圧電力 S 350 基礎処理

10-17

表 10.6.2 共通仮設費役務費（本体施工時）明細表（1）

役第1号　施工内訳表

〔名　称〕高圧電力S



高圧電力S契約電力70kW

5年次9月～5年次11月210 ｋW・月

契約電力70kW

5年次12月～6年次4月350 ｋW・月冬期休止期間…基本料金半額

契約電力70kW


契約電力70kW


契約電力70kW


契約電力350kW

11年次11月350 ｋW・月

契約電力350kW

11年次12月～12年次4月1,750 ｋW・月冬期休止期間…基本料金半額

契約電力350kW

12年次5月～12年次9月1,750 ｋW・月

計


〔名　称〕高圧電力



高圧電力契約電力550kW

7年次8月～7年次11月2,200 ｋW・月

契約電力550kW


契約電力680kW


契約電力680kW


契約電力680kW


契約電力680kW


契約電力680kW

10年次5月～10年次11月4,760 ｋW・月

契約電力680kW


契約電力680kW

11年次5月～11年次10月4,080 ｋW・月

計

表 10.6.2 共通仮設費役務費（本体施工時）明細表（2）

名称数量根拠

高圧電力S 契約電力 70kw

5年次 9月～ 5年次 11月 70kw×3ヶ月=210kw･月

契約電力 70kw


契約電力 70kw


契約電力 70kw


契約電力 70kw


契約電力 350kw

11年次 11月 350kw×1ヶ月=350kw･月

契約電力 350kw

11年次 12月～ 6年次 4月 350kw×5ヶ月=1,750kw･月

契約電力 350kw

12年次 5月～ 12年次 9月 350kw×5ヶ月=1,750kw･月

高圧電力契約電力 550kw

7年次 8月～ 7年次 11月 550kw×4ヶ月=2,200kw･月

契約電力 550kw

7年次 12月～ 8年次 4月 550kw×5ヶ月=2,750kw･月

契約電力 680kw

8年次 5月～ 8年次 11月 680kw×7ヶ月=4,760kw･月

契約電力 680kw

8年次 12月～ 9年次 4月 680kw×5ヶ月=3,400kw･月

契約電力 680kw

9年次 5月～ 9年次 11月 680kw×7ヶ月=4,760kw･月

契約電力 680kw

9年次 12月 10年次 4月 680kw×5ヶ月=3,400kw･月

契約電力 680kw

10年次 5月～ 10年次 11月 680kw×7ヶ月=4,760kw･月

契約電力 680kw

10年次 12月～ 11年次 4月 680kw×5ヶ月=3,400kw･月

契約電力 680kw

11年次 5月～ 11年次 10月 680kw×6ヶ月=4,080kw･月

仕様・規格

10-18

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

0.43

70

0.43

550

1,574

0.43

680

2,000kw契約電力〔kw〕

設備容量〔kw〕

5年次

高圧電力S

171

9年次 10年次 11年次

1,272 812

0.43

350

←

負荷設備容量及び契約電力

1,500kw

1,000kw

500kw

契約区分

期間12年次6年次 7年次 8年次

高圧電力S高圧電力

契約電力[kw]

需要率

設備容量[kw]

1,574kw

812kw

1,272kw

171kw

350kw

70kw

680kw

550kw

図 10.6.1 電力計画図

10-19

(3) 電力量料金

役務費計上ではないが、各電動機械の運転経費算定に必要な電力量単価はダム工事積算の解説 p.356 に

従って求めることを基本とする。電力量料金には夏季料金とその他季節料金があり、各設備ごとに使用期間を考慮して積算することは困

難である。したがって、電力量料金単価は下記「算定例」のように簡略化して求める。

電力量料金平均単価＝ Σ(Mn×Pn×SYn×(1-Kn)+Mn×Pn×KYn×Kn)

Σ(Mn×Pn)

P ：契約電力 (kW) KY：夏季料金単価（円） SY：その他料金単価（円） M ：期間（ヶ月） K ：夏季料金適用比率

K ＝夏季料金適用期間

夏季料金適用期間+その他季節料金適用期間

（注）電力量料金平均単価は、小数点第 3 位を四捨五入して 2 位止めとする。

10-20

10.6.2 仮排水トンネル施工時 (1) 契約電力と基本料金

仮排水トンネル施工時の電力工程計画図を図 10.6.2 に示す。これより仮排水トンネル施工時の契約種

別は高圧電力 S であり、その契約電力と契約期間は表 10.6.1 のとおりとなる。仮排水トンネル施工時の基本料金は、表 10.6.2 に示すとおりとなる。

表 10.6.1 契約電力と契約期間（本体施工時）

使用期間月数（ヶ月）契約区分契約電力

（kW）備考

2 年次 10 月～3 年次 7 月 10 高圧電力 S 330

3 年次 8 月～4 年次 8 月 13 高圧電力 S 470

4 年次 9 月～5 年次 6 月 10 高圧電力 S 130

表 10.6.2 共通仮設費役務費（仮排水トンネル施工時）明細表


〔名　称〕高圧電力S

〔規格１〕 1式当り〔規格２〕仮排水トンネル施工時


高圧電力S契約電力330kW


契約電力330kW


契約電力330kW


契約電力470kW


契約電力470kW3年次12月～4年次4月

2,350 ｋW・月冬期休止期間…基本料金半額

契約電力470kW


契約電力130kW


契約電力130kW


契約電力130kW


計

10-21

1000 :設備容量(kW)

:契約電力(kW)

800

電

力 600

(kW)

400

200

0

2年次 3年次 4年次 5年次

4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3

462 462 462 462 462 893 893 893 893 893 893 893 893 143 143 143 143 143

330 330 330 330 330 470 470 470 470 470 470 470 470 130 130 130 130 130

工程

設備容量(kW)

契約電力(kW)

契約種別高圧電力S

462kW

893kW

330kW

470kW

893kW

143kW 143kW

130kW 130kW冬季休止

470kW462kW

330kW

冬季休止

冬季休止

図 10.6.2 電力工程計画図

10-22

10.7 現場環境改善費「平成 29 年度土木工事標準積算基準書(共通編)」(青森県県土整備部)“第Ⅰ編総則第 9 章土木工事”

(p.129)における現場環境改善費の積算では、工事に伴い実施する現場環境改善（仮設備関係、営繕関係、安

全関係）及び地域連携に関するものを対象として計上することとされている。適用範囲は、原則、すべての屋外工事を対象とし、周辺住民への生活環境への配慮及び一般住民への建設事

業の広報活動、現場労働者の作業環境の改善を行うために実施することとされている。積算方法は以下のとおりとして現場環境改善費に計上する。

K = i・Pi＋α ただし、K：現場環境改善費（円、1000 円未満切り捨て） i：現場環境改善費率（％、小数第 3 位四捨五入 2 位止め）

Pi：対象額（直接工事費（処分費等を除く共通仮設費対象分）＋支給品費（共通仮設費対

象分）＋無償貸付機械等評価額）なお、対象額が 5 億円を超える場合は 5 億円とする。

α：積上げ計上分（円、1000 円未満切り捨て）

駒込ダム建設工事では、対象額 Pi は 5 億円を超えるのが明らかであるため、現場環境改善費率 i は大都市、

市街地以外の率 i＝0.71％となる。

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10.1 概要 10.2 率計上分...10-1 10. 共通仮設 10.1 概要 共通仮設費の積算は、「平成29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第2

10.1 概要 10.2 率計上分...10-1 10. 共通仮設 10.1 概要共通仮設費の積算は、「平成29 年度土木工事積算基準書（共通編）」（青森県県土整備部）“第2