ATP 量を正確に測定することにより、ATP 合成能や組織の活性度を知ることが出来ます。また、生物の生存性と相関のある ATPを測定することで、生菌数 / 生細胞数の判定に利用することができます。ATPを必須要素とする

発光反応を利用した弊社各製品は、高感度発光技術と抽出操作後の ATP 量変動制御技術により高い正確性のもと各種測定にご利用頂けます。また、ルシフェラーゼレポーターアッセイで培った長時間発光技術を多検体処理向けに応用し、HTS 仕様の『細胞の』ATP 測定試薬に応用しています。

ATP測定試薬ATP測定試薬

ホタルのルシフェラーゼ

食

品

中

の

組織・血液・細胞の

簡 　 単

×

迅 　 速

×

高 感 度

簡 　 単

×

迅 　 速

×

高 感 度

動物組織中のATP量測定用　　

『組織の』ATP 測定キット

動物全血中のATP量測定用

『血液の』ATP 測定キット

　組織の ATP 量を正確に測定することにより、ATP 合成能や、組織の活性度を知ることが出来ます。また、1 回の測定に必要な組織検体量が最大 100mg であることから、組織の局所的な ATP量の差異を確認することが出来ます。これは、例えばアポトーシスとネクローシスを簡便に識別推測する可能性につながります。ATP を必須要素とするホタルのルシフェラーゼ発光反応を利用した本製品には、独自の技術である高感度発光と ATP量変動制御によって高い正確性が得られ、真の ATP 量が定量可能となりました。

●組織、臓器中のATP量の正確な測定●臓器の局所的なATP量の差異の検証●Viabilityの推定、組織中のATP合成能の測定

●高感度：10-16molのATP量が検出できます。●簡　便：ATPの抽出、発光操作は試薬添加の１ステップ。●迅　速：発光試薬添加後、直ぐに測定可能。

組織のホモジネート → 抽出試薬の添加 → 発光試薬の添加 → ルミノメーターで測定

各臓器の ATP量の測定例各組織（8 週令のマウス）100mg をホモジネート後、ATP を抽出剤により抽出し、発光試薬を添加後、ルミノメーターで発光量を測定した。次に臓器 1mg 当たりのタンパク質量を測定し、タンパク質量当たりの ATP 量に換算した。タンパク質量の定量は Lowry法により行った。

東洋ビーネット株式会社 メーカー略号：TIC品名 品番 　　　　　包装 希望販売価格『組織の』ATP 発光測定キット TA100 100 回用 \49,000

●ATP 発光試薬×1本　●発光試薬溶解液×1本　●ATP 抽出試薬×1本　●ATP 標準試薬×1本構成内容

　『血液の』ATP 測定キットは、動物血液から速やかにATP を抽出し、抽出した ATP 量をホタル・ルシフェラーゼ発光法で迅速に測定する動物の血液用 ATP 抽出・測定システムです。キットに含まれる血液希釈液及び ATP 抽出試薬は、動物全血の希釈・ATP 抽出に最適化されています。またシステム全般で ATP 量の変動を制御し、ATP発光試薬添加後の発光反応の安定にも寄与する試薬組成になっています。

●動物全血中のATP量の正確な測定

血液の希釈 → ATP抽出試薬の添加 → 発光試薬の添加 → ルミノメーターで測定

●高感度：10-16molのATP量が検出できます。●簡　便：サンプルを血液希釈液で希釈後、ATPの抽出、 発光操作は試薬添加の１ステップ。●迅　速：発光試薬添加後、すぐに測定可能。

ATP抽出後のサンプル中の ATP量経時変化希釈した血液サンプルに ATP抽出試薬を等量添加し、添加後 0分、15分、30 分、45 分、60 分にそれぞれのサンプルに発光試薬を等量加え攪拌し、直ぐにルミノメーターで測定 (n=2)。グラフは、抽出試薬添加直後の発光量を 100とし、発光量相対値 (%)で表示。

抗血液凝固剤の発光反応への影響 抗血液凝固剤（アルセバー液＊）を専用血液希釈液で各々希釈し抗凝固剤の発光反応への影響を確認した。A：アルセバー液未添加の血液希釈液使用時の発光量を 100%とし、相対値で示した。＊アルセバー液の組成：クエン酸 5.5ｇ、クエン酸 Na 80ｇ、NaCl 42g、グルコース 205gを 10Lの精製水に溶解。

東洋ビーネット株式会社 メーカー略号：TIC品名 品番 　　　　　包装 希望販売価格『血液の』ATP 発光測定キット 　BA100 　　　　　100 回用 \66,000

●ATP 発光試薬×1本　●発光試薬溶解液×1本　●ATP 抽出試薬×1本　●ATP 標準試薬×1本　●血液希釈液（×5）50mL×２本

構成内容

使用目的

特　長

プロトコール

使用目的

特　長

プロトコール

臓器タンパク質 1mg当りの ATP 量

Intestin

Brain

Kidney

Liver

ATP 量（nmol / mg Protein）

0.00E+00　　　2.00E-02　　　4.00E-02　　　6.00E-02　　　8.00E-02

抗血液凝固剤の発光への影響

相対値（％）

105

100

95

90

85

80

75

A. 血液希釈液のみ

B. 抗血液凝固液：A液（１：１）

B液の 10 倍希釈

B液の 100 倍

希釈

B液の 1000倍希釈

ATP 抽出後のサンプル中 ATP 量の安定性

血液

発光量相対値（％）

抽出試薬添加直後

15 分後30 分後

45 分後60 分後

100

80

60

40

20

0

細胞増殖・毒性試験用　　

『細胞の』ATP 測定試薬TM

　『細胞の』ATP 測定試薬™は、細胞生存性と相関がある細胞中の ATP 量をホタルルシフェラーゼ発光法によって測定する試薬です。生細胞数の指標となる ATP 量を高感度で測定できるため、細胞数の少ない培養初期から生細胞数の変化をみることができます。発色法では困難な浮遊細胞も、接着細胞と同様に測定できます。『細胞の』ATP 測定試薬™ は、可溶化試薬や ATPase ブロッキング試薬を含んだ 1 液型の発光試薬です。試薬を添加・混和するだけの 1 ステップで測定が開始できます。試薬の調製や培地の除去、細胞の洗浄は不要であり、試薬の添加により細胞中から ATP が抽出され、ATP 量に比例した発光を生じます。発光半減期は3時間以上の長時間タイプで、検体との混和性に優れているため、他社試薬で問題となっている 384 ウェルプレート使用時の混和不足により生じる時間経過に伴う発光量のずり上がり現象もなく安定しています。HTS などの 96/384 ウェルプレートを用いた多検体測定に適した仕様です。

●培養細胞の増殖試験・毒性試験

● 高感度　　少ない細胞数から測定可能　 （384ウェルプレートで10細胞から検出）● 安　定　　光が長時間安定（発光半減期３時間以上）● 簡　便　　可溶化試薬を含んだ1液型　　操作は1ステップ（試薬添加・混和→測定）　 試薬の調製や培地除去、細胞洗浄は不要● 迅　速　　試薬添加10分後から測定可能● 広適性　　各種培地（RPMI1640、DMEM、MEM、F12等）で 発光半減期3時間以上● 安　心　　低濃度のDMSO、エタノールによる最大発光量への影響なし

Atsuko Kasahara,Kaori Ishikawa,Makiko Yamaoka,Masahito Ito,Naoki Watanabe,Miho Akimoto,Akitsugu Sato,Kazuto Nakada, Hitoshi Endo,Yoko Suda,Shinichi Aizawa and Jun-Ichi Hayashi Generation of trans-mitochondrial mice carrying homoplasmic mtDNAs with a missense mutation in a structural gene using ES cells. Human Molecular Genetics, 2006, Vol.15, No.6 871-881

384ウェルプレートを用いた測定例少ない細胞数での測定が可能であり、発光量と細胞数の相関性が高く、直線性も優れている。384 ウェルプレートに各細胞の 2 倍希釈系列を調製し、各ウェルに 25μlずつ播種し、6 時間培養後、『細胞の』ATP 測定試薬を 25μl 添加後、ルミノメーターで測定。Jurkat 細胞における０～ 4,000cells/well の範囲の相関係数は、0.999 以上。HepG2 細胞における同範囲の相関係数は、0.996 以上（n=4)。

細胞毒性試験での比較Hep G2 細胞に対するタモキシフェンの毒性を、タモキシフェン無添加培養での発光量と相対比較した。他社 C 製品に比べ『細胞の』ATP 測定試薬はきれいな毒性カーブ得られた。Hep G2細胞を2,500または10,000cell/wellになるように96ウェルプレートに 100μl ずつ播種し、一晩培養。各最終濃度になるように調製したタモキシフェンの DMSO 溶液を培地に添加（DMSO の最終濃度は１％）。さらに 6 時間培養後、検体 100μl に対し、『細胞の』ATP 測定試薬または他社 C製品を 100μl添加後、ルミノメーターで測定（n=3)。

384ウエルプレートでの発光カイネティクス比較『細胞の』ATP 測定試薬は安定した長時間発光を示しているが、他社 C 製品では試薬添加直後から発光カイネティクスのずり上がり傾向を示し、測定時間による測定値のバラツキが懸念される。各細胞 2,000cell/well を 384 ウェルプレートに播種し、一晩培養後、検体25μl に対し、『細胞の』ATP 測定試薬、または他社 C 製品を 25μl 添加後、ルミノメーターで測定（n-4)。なお、発光試薬の分注はすべてルミノメーターの自動分注システムを使用。攪拌はルミノメーター上で 60秒間行った。

東洋ビーネット株式会社 メーカー略号：TIC

●ATP 発光試薬構成内容

品名 品番 　　　　　包装 希望販売価格『細胞の』ATP 測定試薬 TM CA10 10mL× 1 本 (100 回 *) \9,500 CA50 50mL× 1 本 (500 回 *) \20,000 CA100 50mL× 2 本 (1,000 回 *) \37,000 CA1000 10mL×20 本 (10,000 回 *) ご照会-20℃保存の凍結乾燥タイプもございます。詳細は、ご照会ください。

使用目的

特　長

参考文献

発光量相対値（％）

タモキシフェン濃度（μM）

0　　　5　　　10　　　15　　　20　　　25　　　30　　　35　　　40

100

90

80

70

60

50

40

30

20

10

0

『細胞の』ATP 測定試薬　10,000 細胞

『細胞の』ATP 測定試薬　2,500 細胞

他社 C製品　10,000 細胞

他社 C製品　2,500 細胞

時間（min.）

発光量（RLU / 0.5 sec.）

0　　　 30　　　 60　　　 90　　　 120　　　150　　　180

35,000

30,000

25,000

20,000

15,000

10,000

5,000

0

HL60（『細胞の』ATP）Hep G2（『細胞の』ATP）HeLa（他社 C製品）

HaLa（『細胞の』ATP）HL60（他社 C製品）Hep G2（他社 C製品）

細胞数（cells / well）

RLU / 0.5 sec.

JurkatHep G2

120,000

100,000

80,000

60,000

40,000

20,000

00　　　 1,000　　　2,000　　 3,000　　 4,000

0 7 14 21 28 35

1,000

750

500

250

0

* 96ウェルプレート使用時の目安

　● 希望販売価格 ･･･ 「希望販売価格」は参考であり、販売店様からの販売価格ではございません。 記載の希望販売価格は２００9年 3月１日現在の希望販売価格です。 予告なしに改定される場合がありますので、ご注文の際にご確認下さい。消費税は含まれておりません。　● 使 用 範 囲 ･･･ 記載の商品は全て、「研究用試薬」です。 人や動物の医療用・臨床診断用・食品用等としては使用しないよう、十分ご注意ください。

東洋ビーネット株式会社 メーカー略号：TIC品名 品番 　　　　　包装 希望販売価格ATP 標準試薬 AP-5107 　　　　　5mL \10,000

●1×10-7M ATP 溶液　5mL構成内容

生菌数測定用　　

菌士郎® ATP 測定キット

　生物発光を検出するルミノメーターは、ATP標準試薬を用いてダイナミックレンジの確認が必要な場合があります。ATP 標準試薬は ATP の濃度を正確に１×１０ -7 M 調製した試薬であり、精度の高い検量線を作成可能な発光確認済み標準試薬です。

●検出器（ルミノメーター）の直線性、ダイナミックレンジの確認●試薬の劣化確認●検量線（ATP濃度と発光量RLU）の作成

　菌士郎 ® ATP 発光キットは細菌の生存性と相関がある細菌中のアデノシン三リン酸（ATP）量をホタルルシフェラーゼ発光法によって測定する試薬です。生細菌数の指標となる ATP 量を高感度に測定できるため、少ない細菌数でも検出可能です。菌士郎 ® によって得られる発光強度はATP 量に比例し、発光量はルミノメーターなどの測定装置により測定できます。菌士郎 ®は、ATP 測定を迅速・簡便にできるように調製された試薬であり、キットに付属の ATP 標準試薬で検量線をあらかじめ作成し、測定値から ATP 量を算出します。

●生菌数の測定：水、飲料、食品中の生菌数測定（ATP量で推算） ●生存度の測定：天然物中のATPを高感度測定（生存性との相関を応用） ●自主衛生検査：製造ライン、食品加工場などの生物的汚染のチェック

●高感度：10－16 molesのATPが検出できます。（細菌：約103 個、酵母や真菌は数十個から測定可能）●簡　便：ATP抽出、発光操作は試薬添加のみ ●迅　速：1検体あたり数分で測定終了●廉　価：約200円／検体

検量線作成 → 検体(ATP抽出＊済み)の準備 → 発光試薬の添加→ ルミノメーターで測定

大腸菌数の測定例大腸菌を滅菌水で希釈し、希釈サンプルの発光量を菌士郎 ®

で測定。大腸菌：約 100 個から測定できます。

使用目的

特　長

プロトコール

使用目的

大腸菌数（log 個数）

発光量（logRLU）

1　　　　　 10　　　　　 100　　　　 1,000　　 10,000　　 100,000　　 1,000,000 10,000,000 100,000,000

1. E+09

1. E+08

1. E+07

1. E+06

1. E+05

1. E+04

1. E+03

1. E+02

1. E+01

1. E+00

ルミノメーターのキャリブレーション用　　 ATP 標準試薬ATP 標準試薬

東洋ビーネット株式会社 メーカー略号：TIC品名 品番 　　　　　包装 希望販売価格菌士郎 ® ATP 発光キット LL-100-1 100 回用 \20,000

菌士郎 ® ATP 抽出試薬 LL-100-2 100 回用 \10,000

ATP 除去試薬 LL-100-3 100 回用 \7,000

●ATP 発光試薬（100 テスト用）×1本　●発光試薬溶解液（12mL）×1本構成内容

構成内容

構成内容 ●ATP 抽出剤 （界面活性剤タイプ：12mL）×1本

●ATP 除去試薬 （12mL）×1本

関連製品　菌士郎 ® 抗菌 /牛乳テスト

構成内容

東洋ビーネット株式会社 メーカー略号：TIC品名 品番 　　　　　包装 希望販売価格菌士郎 ® 抗菌テスト KKT-100 　100 回用 　　　　\40,000　 KKT-300 　300 回用　　 \80,000

菌士郎 ® 牛乳テスト KGT-100 　100 回用　　 \30,000構成内容

構成内容 ●ATP 発光試薬（100 テスト用）　●発光試薬溶解液（12mL）　●ATP 抽出試薬（62ｍL）（＊300 テスト用は、ATP 発光試薬と発光試薬溶解剤がそれぞれ３本入りです。）

●試薬 A（反応阻害物の分離用）　●試薬 B（バックグラウンド ATP などの処理用）　●ATP 抽出試薬　●ATP 発光試薬溶解液　●ATP 標準試薬　●発光試薬溶解液

*ATP抽出には菌士郎 ®ATP抽出試薬 (LL-100-2)を推奨しております。遊離 ATPを多く含む検体の場合は、ATP抽出の前に ATP除去試薬 (LL-100-3)で遊離 ATPの除去処理をしてください。