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1 1.工程管理の内容 (1)管理の一般手順は、計画→実施→検討→処置 の繰り返し (2)進捗状況に合わせた施工管理が可能な計画であること (3)契約条件を満足し、実行予算に応じて、最も能率的・経済的 におこなう (4)経済性と品質に適合した実効性のある最適工期を選ぶ (5)工程・品質・原価の 3 条件を満たす 工程計画を作成する (6)工程管理図表は工事の規模や種類にあったものを選ぶ (7)工程管理図表は予定と実施の比較が出来るよう作成する (8)実行予算を分析・検討し、工程・品質・原価の 3 条件を満たす工程管理を行う (9)進捗状況を総合的に評価検討し、設備・労務・資材などを効果的に活用 する (10)工程表の作成方法は、順行法(施工順序に沿って作成する)、逆算法(竣工日から 逆に作成する)、重点法(重点時期を固定してその前後を順行法・逆算法で作成す る)の 3 通りがある。

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1.工程管理の内容

(1)管理の一般手順は、計画→実施→検討→処置の繰り返し

(2)進捗状況に合わせた施工管理が可能な計画であること

(3)契約条件を満足し、実行予算に応じて、最も能率的・経済的におこなう

(4)経済性と品質に適合した実効性のある最適工期を選ぶ

(5)工程・品質・原価の 3 条件を満たす工程計画を作成する

(6)工程管理図表は工事の規模や種類にあったものを選ぶ

(7)工程管理図表は予定と実施の比較が出来るよう作成する

(8)実行予算を分析・検討し、工程・品質・原価の 3 条件を満たす工程管理を行う

(9)進捗状況を総合的に評価検討し、設備・労務・資材などを効果的に活用する

(10)工程表の作成方法は、順行法(施工順序に沿って作成する)、逆算法(竣工日から

逆に作成する)、重点法(重点時期を固定してその前後を順行法・逆算法で作成す

る)の 3 通りがある。

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2.工程計画、工程管理の手順

(1)工程計画の手順

①各工程(各部分工事)の施工手順を決める。

②各工程(各部分工事)に必要な施工期間を決める。

③全工事がエ期内に完了するように、各工種別工程の相互調整を行う。

④全工期を通じて、労務、資材、機械の山崩しをして全体工程調整をする。

(2)工程管理の手順

P(計画)→D(実施)→C(検討)→A(処置)のサイクル

3.施工速度:建設機械の時間当り施工量

(1)最大施工速度 : 通常の好条件下の速度、損失時間無し、メーカー公称能力

各工程の機械能力バランス検討に使用する

(2)正常施工速度 : 最大施工速度に正常損失時間を考慮する

各工程の機械能力バランス検討に使用する

(3)平均施工速度 : 正常施工速度に偶発損失時間も考慮する

現実的な値、工程計画・見積もりに使用する

(4)作業時間率(運転時間率)

機械の運転時間には、目的の作業を行なう時間の外、作業のため自走による移動時

間、作業待ち等の空運転時間が含まれる。運転時間率とは運転時間に対する実運転時

間の割合をいう。一般に時間率は 0.8~0.9 程度である。

(5)計画作業量

計画作業量は標準作業量に稼動率と作業効率をかけて求める。

※稼働率:作業員や機械設備の実際稼動時間と全作業時間の比率。機械の運転時間(稼

動時間)とは、一般に機械の主エンジンが作動している時間をいい、主目的

の実作業時間の外に、作業中の機械の移動、エンジンの暖機運転点検調整

などの運転時間およびその間の短時間の作業待ち、運転員(オペレーター)

の休息などの損失を含んでいる。

(6)作業能率

作業能率とは、 定められた標準作業量に対して、実際の作業量との比率のことをいう。

4.損失時間(E=0.6~0.8)

正常損失時間(E≒0.8) : 作業上必要な時間(日常整備・燃料補給など)

偶発損失時間 : 管理によって除去可能な時間(災害・故障・手違い等)

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【問題 1.1】平成 18 年度 B-No.11

工程管理に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1)工程管理の目的は,工事の施工にあたり,設計図書に基づいて契約の工期内に工事

を完成させることである。

(2)一般に,工程と原価の関係は,施工を速め出来高が上がるにつれ原価は安くなり,

さらに施工を速めて突貫作業を行うと原価はより安くなるという関係にある。

(3)工程管理は,施工計画において策定された基本の工程計画をもとに,工程の進捗に

応じ調整しながら行う。

(4)工程管理は,各工程の単なる日程管理ではなく,施工全般について総合的に検討し,

機械,仮設備,労働力,資材などを最も効率的に活用するものでなければならない。

【問題 1.2】平成 18 年度 B-No.13

施工能率に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1)施工計画の詳細計画段階で策定された 1 日当たりの計画作業量は,標準作業量に稼

働率と作業効率をかけて算出したものである。

(2)作業時間率は,建設機械の運転時間に対する主目的の作業時間の割合をいい,運転

時間の中には障害物の出現による機械の停止時間や段取り待ち等による時間損失が

含まれる。

(3)稼働日数率は,在籍供用日数に対する稼働日数の割合をいい,建設機械の場合には

悪天侯による作業の中止や機械の故障などに影響されない。

(4)作業能率は,標準状態の条件下で達成される標準作業量に対する実作業量の比をい

い,建設機械の場合には作動速度の低下や積込み容量の低下などが総合されたもの

と考えられる。

【問題 1.3】平成 17 年度 B-No.11

工程管理の作業手順として,次のうち適当なものはどれか。

ただし,(イ)~(ニ)の内容は次のとおりとする。

(イ)工事の指示,監督を実施する。

(ロ)施工計画,工程計画,使用計画を策定する。

(ハ)進度管理,作業量管理,資源管理を検討する。

(ニ)作業改善,工程促進,再計画等の是正処置をする。

(1)(ロ)→(ハ)→(イ)→(ニ)

(2)(ロ)→(イ)→(ハ)→(ニ)

(3)(ハ)→(ロ)→(ニ)→(イ)

(4)(ハ)→(ニ)→(ロ)→(イ)

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【問題 1.4】平成 16 年度 B-No.12

工程計画の一般的な作成手順として,次のうち適当なものはどれか。

ただし,(イ)~(ニ)の内容は次のとおりとする。

(イ)各工種別工事項目の適切な施工期間を決める。

(ロ)全工事が工期内に完了するように,各工種別工程の相互調整を行う。

(ハ)全工期を通じて,労務,資材,機械の必要数を均し,過度の集中や待

ち時間が発生しないように工程を調整する。

(ニ)工種分類に基づき,基本管理項目である工事項目(部分工事)につい

て施工手順をきめる。

(1)(イ)→(ハ)→(ニ)→(ロ)

(2)(イ)→(ニ)→(ロ)→(ハ)

(3)(ニ)→(イ)一(ロ)→(ハ)

(4)(ニ)→(ハ)→(ロ)→(イ)

【問題 1.5】平成 19 年度 B-No.14

下図の a,b,C の曲線は,工事管理の品質・工程・原価の一般的関連性を示したも

のである。図中の各軸の に当てはまる語句の組合せとして,次のうち適当な

ものはどれか。

ただし,各軸は,原点 0 から遠ざかるにしたがって,品質の場合は「より良い」,工

程の場合は「より早い」、原価の場合は「より高い」ものとする。

(イ) (ロ) (ハ)

(1)工 程・・・・・原 価・・・・・品 質

(2)原 価・・・・・品 質・・・・・工 程

(3)工 程・・・・・品 質・・・・・原 価

(4)品 質・・・・・原 価・・・・・工 程

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【問題 1.6】平成 17 年度 B-No.12

工程管理における工程と品質との一般的な関係を示した図として,次のうち適当なも

のはどれか。

【問題 1.7】平成 16 年度 B-No.11

工程管理における工程と原価との一般的な関係を示した図として,次のうち適当な

ものはどれか。

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5.工程表の種類

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6.曲緑式工程表に関する記述

(1)予定工程曲線がバナナ曲線の許容限界内に入っていても進捗の傾きはできるだけ

緩やかにする。

(2)予定工程曲線が許容限界からはずれた場合は、主工程の位置を調整して許容内に入

れる。

(3)実施工程が下方許容限界を超えた場合は、抜本的な工程の見直しを行う。

(4)実施工程が上方許容限界を超えた場合は、必要以上に機材を投入して、不経済にな

っている可能性があるので、チエックする。

(5)許容限界線は、工程の目安であり、管理の目的・過去の実績を考慮して設定する。

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(6)曲線式工程表は一般にバーチャート式工程と併記する

・ 曲線式工程表(予定工程曲線、実施工程曲線):

工程曲線、S 字カーブとも言う。横軸に工程、

縦軸に出来高をとると S 字の曲線になる。

・ 工程管理曲線:工程のズレの適正限界を示すもの

で、この範囲内であれば突貫工事などにならない

安全区域である。

・ 工程管理曲線の一例として「バナナカーブ」、「機械

化土工の標準作業能力から求めた工程管理曲線」

さらに、「予定曲線式工程表の上下に一定量の安

全ラインを入れたもの」がある。

7.ネットワーク式工定表

(1)アクティビティ(作業):左から右方向の矢線(アロー)(→)、従って矢線の頭は作

業終了。矢線の形は任意。

(2)イベント(結合点):作業の前後に配置し○で示す。○の中には 0 及び正整数を書く。

この数字をイベント番号と呼ぶ。同じ番号をつけてはいけない。

(3)ダミー(擬似作業):作業相互の関係を示すだけで所要時間はゼロ、破線の矢線で表

す。

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(4)デュアレイション(所要時間):所要時間は作業の時間であり矢線の下に書く、建設

工事では単位は日。

(5)フロート(余裕時間):最早結合時刻と最遅結合時刻の差が余裕である。この余裕の

ないイベントをクリティカルイベントと呼ぶ。

トータルフロート(TF)の性質

(1)TF=0 のアクティビティをクリティカルアクティビティと言い、クリティカルパスで

ある。

(2)TF=0 ならば、他のフロートも 0 である。

フリーフロート(FF)の性質

(1)FF は TF より小さいか等しい。

(2)FF は、これを使用しても後続するアクティビティには影響を及ぼさない。

クリティカルパスの性質

(1)クリティカルパスは、開始点から終了点までの全ての経路の中で、最も時間の長い

経路である。したがって、この経路によって工程が決る。

(2)工程短縮の手段はクリティカルパスに着目しなくてはならない。

(3)クリティカルパス上のアクティビティの各フロートはゼロである。

(4)クリティカルパスは、複数の場合もある。

(5)クリティカルパスでなくてもフロートの少ないものは、クリティカルパスとして重

点管理する必要が有る。

(6)クリティカルパス以外のアクティビティでも、フロートを消化してしまうとクリテ

ィカルパスになる。

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【問題 2.1】平成 20 年度 B-No.13

工程管理に使われる工程表の種類と特徴に関する次の記述のうち,適当でないものは

どれか。

(1)グラフ式工程表は,どの作業が未着工か,施工中か,完了したかが一目瞭然であり,

施工中の作業の進捗状況もよくわかる。

(2)ネットワーク手法は,工程遅延の処置をする場合に,どの作業をどの程度早めたら

よいかを的確に判断することができる。

(3)横線式工程表(バーチャート式工程表)は,各作業の進捗度合い,各作業の必要な

日数,全工期に影響を与える作業がどれであるかがよくわかる。

(4)座標式工程表(斜線式工程表)は,トンネル工事のように工事区間が線上に長く,

しかも工事の進行方向が一定の方向に進捗するような工事に適している。

【問題 2.2】平成 17 年度 B-No.13

工程図表に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1)ガントチャートは,各作業の完了時点を 100%として,横軸にその達成度をとる方

法で,各作業の現時点での進捗度合いはよくわかるが,各作業に必要な日数はわか

らず,工事に影響を与える作業がどれであるかも不明である。

(2)グラフ式工程表は,予定と実績との差を直視的に比較するのに不便であり,また,

どの作業が未着工か,施工中か,完了したかなど,進捗状況がわかりにくい。

(3)斜線式工程表は,トンネル工事のように工事区間が線上に長く,しかも工事の進行

方向が一定の方向にしか進捗しない工事によく用いられる。

(4)バーチャートは,横軸に日数をとるので各作業の所要日数がわかり,更に作業の流

れが左から右へ移行しているので漠然と作業間の関係がわかるが,工期に影響する

作業がどれであるかはつかみにくい。

【問題 2.3】平成 17 年度 B-No.14

工程管理に使用するネットワーク手法に関する次の記述のうち適当でないものはど

れか。

(1)各作業の進捗状況及び他作業への影響や全体工期に対する影響を明確にとらえる

ことができる。

(2)横線式,座標式に比べ,一目で全体を把揺することができる。

(3)工事全体に対して,どの作業を重点管理しなければならないかを明確にすることが

できる。

(4)各作業の関連性がはっきりし,施工順序,着工時期,工事期間が明確なため,段取

り等の準備が円滑にできる。

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【問題 2.4】平成 17 年度 B-No.15

曲線式工程表に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1)工程管理曲線は,工程曲線をチェックするための一つの目安として採用されている

ので,必ずしも厳密な正確性を必要とせず,これを上手に運用していく工夫が必要

である。

(2)バナナ曲線は,工程管理曲線として過去の工事実績を統計的に処理して求められた

ものである。

(3)出来高累計曲線は,横軸に工期を,縦軸に出来高比率(%)をとり,各暦日の全体

工事に対する予定出来高比率を求め,これを累計して全体工事を曲線で表したもの

である。

(4)工程管理曲線で,実施工程曲線がバナナ曲線の下方限界を下回るときは,工程が進

み過ぎており,一方,上方限界を超えたときは,工程が遅れていると判断できる。

【問題 2.5】平成 16 年度 B-No.13

工程管理に用いる工程図表のうち,下記のような特徴で表される工程図表に該当す

るものはどれか。

「工事区間が線上に長く,しかも工事の進行方向が一定の方向にしか進捗できない工事

によく用いられ,各工種の作業は 1 本の線で表現し,作業期間,着手地点,作業方向,

作業速度等を示すことができる。」

(1)バーチャート

(2)出来高累計曲線

(3)ネットワーク式工程表

(4)斜線式工程表

【問題 2.6】平成 16 年度 B-No.14

ネットワーク式工程表に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1)クリティカルパスでなくともフロートの非常に小さいものは,クリティカルパスと

して重点管理する必要がある。

(2)クリティカルパス以外のアクティビティでも,フロートを消化してしまうとクリテ

ィカルパスになる。

(3)クリティカルパスは,開始点から終了点までのすべての経路の中で,最も時間が短

い経路である。

(4)クリティカルパスは,トータルフロートがゼロのアクティビティの経路である。

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【問題 2.7】平成 16 年度 B-No.15

工程管理曲線(バナナ曲線)に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1)予定工程曲線が許容限界からはずれる場合は,一般に不合理な工程計画と考えられ

るから主工事の位置を左右にずらして調整する。

(2)ガントチャートに基づいて予定工程曲線を作成し,それが管理曲線の許容限界内に

入るかどうかをチェックする。

(3)予定工程曲線に対する曲線終点からの切線は,工程の危機を示す下方限界であるか

ら,もしこの限界に近づいたときは直ちに対策が必要である。

(4)管理曲線の下方許容限界を実施工程曲線が越えたときは,突貫工事は不可避である

から,突貫工事に対して最も経済的な実施方法を根本的に検討する。

【問題 2.8】平成 20 年度 B-No.12

工程管理に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

(1)工事の進捗状況の確認は,毎日あるいは毎週,毎月定期的に工事進捗の実績を工程

表に記入し,予定工程と実施工程を比較することにより行う。

(2)進捗状況の確認の結果,工程の遅延が判明したときは,直ちに遅延原因を調査し,

他の工種に与える影響などを考慮した工事促進の処置をとる。

(3)予定工程曲線と実施工程曲線のずれ(差)として許容できる範囲とは,一般に突貫

工事をすれば工期を守ることができる範囲のことである。

(4)実施工程曲線が,バナナ曲線(工程管理曲線)の下方許容限界を超えたときは,抜

本的な工程の見直しが必要である。

【問題 2.9】平成 18 年度 B-No.14

バナナ曲線を用いた工程管理に関する次の記述のうち適当でないものはどれか。

(1)バーチャートに基づいて予定工程曲線を作成し,それがバナナ曲線の許容限界内に

入るかどうかを確認する。

(2)予定工程曲線が許容限界から外れる場合は,一般に不合理な工程計画と考えられる

ので,主工事よりも付帯工事や補助工事を優先し,工程を見直す必要がある。

(3)実施工程曲線がバナナ曲線の上方限界を超えたときは,工程が進み過ぎているので,

必要以上に大型機械を入れる等,不経済になっていないかを検討する。

(4)工事の進捗に応じて定期的に実績を調査のうえ実施工程曲線を記入し,予定と実施

との両曲線を比較して遅延の有無を確認する。

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【問題 2.10】平成 19 年度 B-No.13

次の文章は,工事工程の進度管理の一つとして用いられる出来高累計曲線について

の説明である。この文章の に当てはまる適切な語句の組合せとして,次のう

ち適当なものはどれか。

(イ) (ロ) (ハ) (ニ)

(1)工事費……減じた……作業種別ごと…………進捗状況曲線

(2)工事費……加えた……クリティカル工種……バナナ曲線

(3)工期………除した……実績工事………………工程管理曲線

(4)工期………乗じた……全体工事………………実績曲線

【問題 2.11】平成 20 年度 B-No.14

下図のネットワークで示される工事において,8 日目の作業が終わった段階でフォロ

ーアップを行なったところ,作業 A,B はすべて完了しているが,今後,C は 5 日,D は

2日,Eは3日それぞれ必要であることがわかった。次の記述のうち適当なものはどれか。

ただし,図中のイベント間の A~G は作業内容,また,数字は作業日数を表す。

(1)工事は,当初の工期より 2 日遅れている。

(2)工事は,当初の工期より 1 日遅れている。

(3)工事は,すべて順調に進んでおり,当初の工期内に完了することができる。

(4)工事は,予定より早く進んでおり,当初の工期より 1 日早く完了する。

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【問題 2.12】平成 19 年度 B-No.12

下図のネットワーク工程表に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。

ただし,図中のイベント間の A~J は作業内容,また,数字は作業日数を表す。

(1)工事開始から完了までの所要日数は,130 日である。

(2)クリティカルパスは,0→①→④→⑥→⑧→⑨である。

(3)⑦→⑧作業の最早開始日は,工事開始後 60 日である。

(4)③→⑤の作業は,25 日の全余裕日数がある。

【問題 2.13】平成 18 年度 B-No.12

下記のネットワーク工程表のクリティカルパスのルートとして,次のうち適当なも

のはどれか。