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第4回 CSF 経口ワクチン対策検討会 時:令和2年2月 26 () 15 30 分~17 00 所:農林水産省 第2特別会議室(本館4階 ドア No.本467) (1)ワクチン散布の実績及び評価について (2)春期散布の実施について (3)CSF 経口ワクチンの野外散布実施に係る指針の改訂 について (4)その他 資料2

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第4回 CSF 経口ワクチン対策検討会

議 事 次 第

日 時:令和2年2月 26日(水) 15時 30分~17時 00分

場 所:農林水産省 第2特別会議室(本館4階 ドア No.本467)

1 開 会

2 議 事

(1)ワクチン散布の実績及び評価について

(2)春期散布の実施について

(3)CSF経口ワクチンの野外散布実施に係る指針の改訂

について

(4)その他

4 閉 会

資料2

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資料番号 資料名

資料1 経口ワクチンの散布の実績及び評価について

資料2 サーベイランス検査結果を踏まえた今後の対応方向

資料3 春期散布の考え方について

資料4 CSF経口ワクチンの野外散布実施に係る指針(改訂案)

資料5 空中散布を実施する際に留意すべき事項について(案)

資料6 野生イノシシの捕獲強化にむけた取組

参考1 2019年:経口ワクチン散布計画の実施概要

参考2 2019年:野生イノシシによる経口ワクチンの摂食状況

参考3 野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

参考4 イノシシのCSF検査結果の分析(動衛研)

参考5 ワクチン摂取判定のための参照資料

参考6 野生いのししのCSF浸潤状況調査(岐阜大学)

参考7 野生イノシシのCSFに対する免疫獲得率について(愛知県)

第4回CSF経口ワクチン対策検討会

配付資料一覧

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資料1

経口ワクチンの散布の実績及び評価について

2020 年2月

1 散布の実績(参考1)

(1)春期散布(2019年3月~5月)

・2019年3月に岐阜県及び愛知県で散布を開始。57,000個を散布

(2)夏期及びベルト散布(7月~11月)

・県内又は県周辺において陽性イノシシが確認されたことを契機に、三

重県、福井県及び長野県(7月)、富山県及び石川県(8月)で散布

開始

・9月より、全国へのウイルスの拡散を防止するためのワクチンベルト

の構築を目的とした散布を8県で開始 (愛知県、三重県、福井県、

長野県、富山県、石川県、滋賀県、静岡県)

・夏期、ベルト散布では、11県で、約 158,000個を散布

(3)冬期散布(12月~2020年2月)

・冬期は、新たに7県がベルト散布に参加(群馬県、茨城県、栃木県、

東京都、神奈川県、新潟県、京都府)。18県で、約 175,000個を散布

・2019年3月のワクチン散布開始以降の1年間で、18県で、約 389,000

個を散布

2 散布の結果(参考2~3)

(1)経口ワクチンの摂食状況(2019年3月から1月)

・散布ワクチン個数に占める想定イノシシ摂取個数の割合(摂食率)

は、全県平均 57%(内摂取痕ありは 17%)。

・全期とも、餌付けありの摂食率が高かった(餌付けあり 59%、餌付け

なし 41%)。

・月別摂取状況を比較すると、9月に比べ、10月、11月は摂食率が低

下する傾向

1

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(3)各県における抗原・抗体保有率の推移

(4)早くからワクチンを散布している県においては、徐々に抗体保有率が

上昇している傾向(岐阜県4%(2019年4月)→40%(2020年 1月)、

愛知県北部 40%(2019年4月)→75%(2020年1月))

(3)各県の取組(参考6~7)

・岐阜県における野生いのししの CSF浸潤状況調査について

・愛知県における野生イノシシの CSFに対する免疫獲得率について

両県とも、ワクチン散布回数が多いほど、検査頭数に占める免疫獲

得動物の割合が上昇すると認められた。

3 散布の評価

(1)進め方

・これまでのCSF経口ワクチン対策検討会の議論等を踏まえ、散布実施

県から収集した散布、捕獲、検査等の既存データを整理の上、外部有識

者に経口ワクチンの散布効果の評価を依頼。

・動物衛生研究部門の協力を得て、報告書を取りまとめの上、本年6月

に、CSF経口ワクチン対策検討会に報告。

有識者:農研機構動物衛生研究部門 山本健久 疫学ユニット長

日本獣医生命科学大学 青木博史 准教授

宇都宮大学 小寺裕二 准教授

農研機構中央農業研究センター 平田滋樹 上級研究員

事務局:動物衛生課

(2)評価方法の大枠

・散布回数の違い等による免疫獲得率の上昇速度の差を評価し、その要因

を分析。

・散布回数が同一である市町村を選定し、経口ワクチンの散布個数や散布

面積等の諸条件の違いを考慮しつつ、県内比較、県間比較を実施。

・先ずは、比較的データが蓄積されている岐阜県、愛知県、三重県等につ

いて評価を開始。

・また、未感染エリアにおいて、ワクチン散布効果を検証するためのモニ

タリングエリアを設定し、免疫獲得率の上昇等を調査。

(3)評価手順

① 市町村別に、散布回数を地図上で整理。

2

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② 対象市町村は、国の指針に基づき典型的な散布方法を実施した市町

村、区域のほぼ全域で散布を実施した市町村等を選定。

③ 動物衛生研究部門・疫学ユニットにて、対象市町村の免疫獲得状況

を、時系列で、グラフ及び地図上で整理。

④ 外部有識者による評価を実施。

評価の際、市町村ごとに、散布個数、散布面積、散布時期、摂食率、

陽性エリアからの距離、餌付けの有無等の情報を考慮。

(4)モニタリングエリアの設定

① 統一事項

・検査材料(血清)

・散布方法(1年3期散布、1期2回)

・餌付け、散布、回収の全てを実施

・散布地点の 1/10か所でセンサーカメラ等によるモニタリングを実施

・サーベイランスのための捕獲は、散布地点からおおむね2㎞で実施

・捕獲頭数は、100㎢当たり月5頭を目安で実施

・捕獲個体の分析(体長、体重、齢査定等)を実施

② 候補地

【清浄確認地域】

・サーベイランスにより陰性確認が確実に行われた地域において、経時的

に経口ワクチンによる抗体価の上昇率等をモニタリング(具体的な箇所

は現在選定中)

【既発生地域】

・陽性イノシシが確認されている地域において、経口ワクチンを散布し、

抗体価の上昇等をモニタリング

①愛知県尾張地域(犬山、春日井、瀬戸、小牧等)

②長野県内数地域 等

3

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出典:国土地理院

【各務原市】12/16(300個)

【郡上市】5/7-10(2,880個)7/12-16(5,280個)8/20-24(5,100個)12/18-20(2,120個)計 15,380個【中津川市】5/8,9,11(2,190個)7/14-16(3,100個)8/22-24(3,040個)12/18-20(1,700個)計 10,030個【下呂市】5/7-9(750個)7/12-16(3,620個)8/20-24(3,060個)12/16,17(1,940個)計 9,370個

【坂祝町】3/28(80個)5/7(90個)7/14(80個)8/21(80個)12/18(120個)計 450個【七宗町】3/27(760個)5/8(750個)7/15(460個)8/23(360個)12/20(260個)計 2,590個【富加町】3/29(80個)5/8(90個)7/14(120個)8/21(120個)12/18(160個)計 570個【川辺町】3/28(1,760個)5/10(1,080個)7/15(200個)8/23(180個)12/20(120個)計 3,340個【白川町】3/25(1,080個)5/7(1,110個)7/12(400個)8/21(370個)12/16(660個)計 3,620個【多治見市】3/24,25,28(639個)4/21,22(690個)7/16(160個)8/24(160個)12/18(620個)計 2,269個【土岐市】3/25,26(680個)5/7,8(780個)7/16(280個)8/24(280個)12/19(380個)計 2,400個【瑞浪市】3/25,26(1,198個)5/7-10(1,470個)7/16(740個)8/24(660個)12/19,20(860個)計 4,928個

【大垣市】7/12,14(460個)8/20,22(460個)12/20(320個)計 1,240個【海津市】7/12,14(360個)8/20,22(360個)12/19(120個)計 840個【養老町】7/12(240個)8/21(240個)12/19(120個)計 600個【垂井町】7/12(200個)8/21(200個)12/19(140個)計 540個【関ヶ原町】7/12(260個)8/21(260個)12/20(140個)計 660個【揖斐川町】7/12,15,16(3,280個)8/21,23,24(3,280個)12/16,17(1,080個)計 7,640個【大野町】7/16(60個)8/24(60個)12/17(40個)計 160個【池田町】7/16(260個)8/24(260個)12/17(100個)計 620個【御嵩町】3/25(880個)5/9(690個)12/19(360個)計 1,930個

岐阜県散布実績期間:2019/3/1~2019/12/31散布個数:147,651個:3回散布市町村

:4回散布市町村

:1回散布市町村

:散布エリア(2019年12月)

:5回散布市町村

【八百津町】3/25-27(2,400個)5/7-9(1,650個)12/19(680個)計 4,730個【東白川村】7/13(600個)8/22(600個)12/20(360個)計 1,560個【高山市】7/10-16(6,000個)8/20-24(5,740個)12/16-18,20(2,540個)計 14,280個【飛騨市】8/22,24(800個)9/25,26(560個)12/19(800個)計 2,160個【白川村】8/23(200個)9/27(200個)12/20(200個)計 600個

【岐阜市】3/25,26(600個)5/7,8(630個)7/12(140個)8/20(140個)12/16,17(780個)計 2,290個【山県市】3/25,26(952個)5/7-10(1,380個)7/12,13(1,820個)8/20,21(1,780個)12/18-20(960個)計 6,892個【本巣市】3/25,26,29(1,680個)5/9,10(1,560個)7/13(920個)8/21(860個)12/18,20(580個)計 5,600個【関市】3/26,27(2,289個)5/9,10(1,890個)7/14-16(2,140個)8/22-24(1,730個)12/16-18(2,020個)計 10,069個【美濃市】3/25,27(2,084個)5/7,8(2,280個)7/14(400個)8/22(420個)12/16(440個)計 5,624個【可児市】3/24,25(599個)4/22,5/9(870個)7/14(200個)8/22(130個)12/18(520個)計 2,319個【美濃加茂市】3/27(1,880個)5/9(1,740個)7/14(440個)8/20(290個)12/17(420個)計 4,770個【恵那市】3/25-29(4,360個)5/7-11(3,540個)7/12-14(3,700個)8/20-22(3,660個)12/16-18(2,020個)計 17,280個

春期第1回春期第2回※一部餌付け

無し

夏期第1回※一部餌付け

無し

夏期第2回※一部餌付け

無し

冬期第1回※一部餌付け

無し

岐阜県

散布ワクチン個数合計 [A] 24,001 28,110 35,840 35,640 23,980

回収個数[B+C]8,554 12,370 23,809 24,970 14,792

36% 44% 66% 70% 62%

イノシシ摂取痕有り [B] 9% 10% 11% 19% 6%

それ以外 [C] 26% 34% 56% 51% 56%

未回収個数 [D+E] 64% 56% 34% 30% 38%

周辺にイノシシの痕跡有り[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

21%

[D]以外[E] 18%

(想定)イノシシ摂取個数①[B+D] 27%

(想定)イノシシ摂取②[B+D+E] 74% 66% 44% 49% 44%

4

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【犬山市】 3/24,25(1,200個) 4/21,22(900個) 7/14(600個) 8/22(600個) 計 3,300個

【小牧市】 3/24,25(440個) 4/21,22(330個) 7/13(220個) 8/21(220個) 計 1,210個

【春日井市】 3/24,25(760個) 4/21,22(570個) 7/13(380個) 8/21(380個) 計 2,090個

【瀬戸市(北部)】 5/7(720個) 7/12(480個) 8/20(480個) 計 1,680個

【岡崎市】 7/25,26(1,300個) 8/29,30(1,480個) 計 2,780個

【豊田市】 7/28(700個) 8/31(700個) 計 1,400個

【瀬戸市(南部)】 9/27(430個) 【豊田市】 9/27,28(1,140個)

【新城市】 10/26(160個) 【設楽町】 10/25,26(520個) 【東栄町】 10/24,25(240個) 【豊根村】 10/23,24(480個)

【岡崎市第2区(鉢地町周辺)】 9/30(140個)

【豊田市下山第2区】 11/25(620個)

【西尾市】 11/27(140個)

【岡崎市第2区(国有林・県有林のみ)】 11/27(360個) 【蒲郡市】 11/28(520個) 【幸田町東部】 11/30(520個)

【岡崎市第2区(国有林・県有林以外)第3区) 12/4(1,340個)

【豊川市】 12/6,7(1,840個)

【幸田町西部】 12/10(120個)

【豊橋市】 12/13-16(2,080個) 【新城市】 12/18-20(3,270個) 【田原市(緊急散布)】

12/18(200個)

愛知県散布実績期間:2019/3/1~2019/12/31散布個数:8,850 個

:3、4回散布市町村

:2回散布市町村

:1回散布市町村

_____

5

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出典:国土地理院

【いなべ市】7/19,20(1,200個)8/22,23(1,200個)計 2,400個

:2回散布市町村

:散布エリア(2019年7~9月)

:緊急散布

7/5 (100個)

【四日市市】8/21-24,26(600個)9/23-28(940個)計 1,540個【鈴鹿市】8/22-24,26(400個)9/25-29(600個)計 1,000個【亀山市】8/22-24,26(400個)9/25-27(600個)計 1,000個

三重県散布実績期間:2019/7/1~2019/12/31散布個数:7,440個

【桑名市】7/16,18(400個)8/21(400個)計 800個【菰野町】7/18(300個)8/21(300個)計 600個

夏期第1回※餌付け無し

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

三重県

散布ワクチン個数合計 [A] 100 3,300 4,040

回収個数[B]60 2,534 3,307

60% 77% 82%

イノシシ摂取痕有り [C] 0% 22% 31%

それ以外 [D] 60% 55% 51%

未回収個数 [E] 40% 23% 18%

(想定)イノシシ摂取[C+E] 40% 45% 49%

6

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出典:国土地理院

:2回散布市町村

:散布エリア(2019年10,11月)

:3回散布市町村

:1回散布市町村

【坂井市】8/20(110個)

【南越前町】9/3(2,000個)10/4(2,015個)11/1(2,001個)計 6,016個

【美浜町】10/6(1,001個)10/31(1,000個)計 2,000個

【敦賀市】10/5(1,990個)10/31(1,999個)計 3,989個

【越前市】7/12(150個)8/5(1,000個)計 1,150個

【大野市】7/17(40個)8/9(700個)計 740個

:緊急散布 福井県散布実績期間:2019/7/1~2019/12/31散布個数:14,006個

夏期第1回※餌付け無し

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

※餌付け無し

夏期第2回(ベルト)

冬期第1回

福井県

散布ワクチン個数合計 [A] 300 2,000 1,700 5,006 5,000

回収個数[B+C]160 1,689 816 3,587 3,175

53% 84% 48% 72% 64%

イノシシ摂取痕有り [B] 10% 73% 16% 61% 56%

それ以外 [C] 44% 11% 32% 10% 7%

未回収個数 [D+E] 47% 16% 52% 28% 36%

周辺にイノシシの痕跡有り[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

34%

[D]以外[E] 3%

(想定)イノシシ摂取個数①[B+D] 90%

(想定)イノシシ摂取②[B+D+E] 56% 89% 68% 90% 93%

7

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:1回散布市町村

:散布エリア(2019年7月~12月)

出典:国土地理院

長野県散布実績期間:2019/7/1~2019/12/31散布個数:33,840個:2回散布市町村

:3回散布市町村

:4回散布市町村

【岡谷市】7/29(60個)10/11,15,16

(1,120個)計 1,180個【諏訪市】7/29(140個)11/5-8(800個)計 940個【辰野町】7/29(200個)11/20-27(1,040個)計 1,340個【宮田村】9/3(200個)10/17,18(600個)計 800個【下諏訪町】10/15(300個)10/30(40個)11/6(260個)計 560個【富士見町】10/15-17(780個)11/ 6(200個)計 980個【茅野市】10/16(380個)11/ 6(200個)計 500個【根羽村】7/22(300個)9/7(420個)計 720個【平谷村】7/22(100個)9/8(240個)計 340個【阿智村】9/6,8 (320個)10/29,30(820個)計 1,140個

【塩尻市】7/29(100個)9/10(40個)11/7(420個)計 560個【松本市】9/10(560個)10/28,29(1,340個)11/7(1,260個)計 3,160個

【高森町】10/25(240個)【松川町】10/23(200個)【箕輪町】10/10,11,17,18(1,060個)【千曲市】10/9(160個)【長野市】10/16,29(800個)

【伊那市】7/29(300個)9/3(200個)11/5-7(1,020個)計 1,520個

【軽井沢町】11/5,6(840個)【佐久市】11/7(420個)【佐久穂町】11/8(320個)【北相木村】11/8(320個)【南相木村】11/11(240個)【川上村】11/11(260個)【長和町】12/13(480個)

【木曽町】7/19(200個)【木祖村】7/19(200個)【売木村】9/6(180個)【阿南町】9/6(80個)【天龍村】9/6(160個)【安曇野市】10/7(980個)【筑北村】10/9,10(780個)【麻績村】10/9(340個)【小谷村】10/7,8(2,320個)【松川村】10/7(600個)【白馬村】10/7,8(1,160個)【大町市】10/24,28,29(1,580個)【飯田市】10/10,11(1,540個)【南木曽町】10/15(200個)【駒ヶ根市】10/18(600個)【飯島町】10/17,18(720個)【南箕輪村】11/12(420個)【上田市】10/8,9(960個)【青木村】10/8-11(1,520個)【原村】10/16(220個)

夏期第1回※餌付け無し

夏期第2回(ベルト)

夏期第2回(ベルト)

※餌付け無し

冬期※餌付け無し

長野県

散布ワクチン個数合計 2,000 2,000 29,360 480

回収実施の散布ワクチン個数合計 [A]

1,600 2,400 1,860 60

回収個数[B]1,173 1,765 859 42

73% 74% 46% 70%

イノシシ摂取痕有り [C] 20% 23% 15% 0%

それ以外 [D] 53% 51% 31% 70%

未回収個数 [E] 27% 26% 53% 30%

(想定)イノシシ摂取[C+E] 47% 49% 68% 30%

8

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出典:国土地理院

:1回散布市町村

:散布エリア(2019年8,9,10月)

【氷見市】10/4(750個)

【上市町】10/16(750個)【滑川市】10/24(100個)

:2回散布市町村

:緊急散布

【富山市】8/22(500個)9/7,9,11(700個)9/24,26-28(1,800個)計 3,000個【立山町】8/23(400個)9/25(500個)計 900個

8/8(100個)

【南砺市】8/13(500個)9/26(750個)計 1,250個【小矢部市】8/26(500個)9/25(750個)計 1,250個

富山県散布実績期間:2019/8/1~2019/12/31散布個数:9,100個

【砺波市】8/14(400個)9/25(600個)計 1,000個

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

富山県

散布ワクチン個数合計 [A] 3,000 6,000

回収個数[B]2,588 5,144

86% 86%

イノシシ摂取痕有り [C] 55% 51%

それ以外 [D] 31% 35%

未回収個数 [E] 14% 14%

(想定)イノシシ摂取[C+E] 69% 65%

9

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出典:国土地理院

【志賀町】9/20(600個)12/4(480個)計 1,080個

【津播町】8/20(720個)9/18,22(1,220個)12/2,3(1,220個)計3,160個

:3回散布市町村

:散布エリア(2019年12月)

:4回散布市町村

【かほく市】8/20-22(280個)9/18,20(400個)12/1,2(400個)計1,080個

【羽咋市】9/19,24(680個)12/3,4(680個)計 1,360個

【宝達志水町】9/18,20,21,24,25(1,300個)12/3(1,160個)計 2,460個

【七尾市】9/20(1,000個)12/3,4(980個)計 1,980個

【中能登町】9/20(900個)12/3,4(900個)計 1,800個

石川県散布実績期間:2019/8/1~2019/12/31散布個数:12,920個

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

冬期第1回

石川県

散布ワクチン個数合計 [A] 1,000 6,100 5,820

回収個数[B]75 3,427 1,599

8% 56% 27%

イノシシ摂取痕有り [C] 0% 50% 7%

それ以外 [D] 8% 6% 21%

未回収個数 [E] 93% 44% 73%

(想定)イノシシ摂取②[C+E] 93% 94% 79%

10

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出典:国土地理院

:2回散布市町村

【高島町】9/30(600個)10/1-3(1,800個)12/8-11(2,399個)計4,799個

【彦根市】9/30(270個)12/8,11(790個)計1,060個【東近江市】10/1-3(820個)12/11(499個)計1,319個【多賀町】9/30(60個)10/1-3(1,940個)12/8-11(1,909個)計3,909個

:散布エリア

滋賀県散布実績期間:2019/9/1~2019/12/31散布個数:11,087個

夏期第1回(ベルト)

冬期第1回

滋賀県

散布ワクチン個数合計 [A] 5,490 5,597

回収個数[B+C]3,979 3,403

72% 61%イノシシ摂取痕有り [B] 2% 5%それ以外 [C] 71% 56%

未回収個数 [D+E] 28% 39%周辺にイノシシの痕跡有り[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

17%

[D]以外[E] 22%(想定)イノシシ摂取個数①[B+D] 22%(想定)イノシシ摂取②[B+D+E] 29% 44%

11

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出典:国土地理院

:緊急散布

:散布エリア

【浜松市】9/25,26(176個)(佐久間地区、水窪地区)

10/16,18(388個)(北区、浜北区、天竜区)計 564個【湖西市】10/16,18(120個)

静岡県散布実績期間:2019/7/1~2019/12/31散布個数:2,254個

:1回散布市町村

【静岡市】11/13,14(500個)【藤枝市】11/20(70個)【島田市】11/20,21,29(340個)【川根本町】11/21(100個)

【富士宮市】12/17,18(420個)【小山町】12/19(140個)

夏期第1回(ベルト)

冬期第1回

静岡県

散布ワクチン個数合計 [A] 684 2,714

回収個数[B]506 1,927

74% 71%

イノシシ摂取痕有り [C] 54% 24%

それ以外 [D] 20% 47%

未回収個数 [E] 26% 29%

(想定)イノシシ摂取[C+E] 80% 53%

12

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群馬県散布実績期間:2019/10/1~2019/12/31散布個数:800個

:緊急散布

:1回散布市町村

【藤岡市】10/18(800個)

出典:国土地理院

夏期※餌付け無し

群馬県

散布ワクチン個数合計 [A] 800

回収個数[B]464

58%

イノシシ摂取痕有り [C] 19%

それ以外 [D] 39%

未回収個数 [E] 42%

(想定)イノシシ摂取②[C+E] 61%

13

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埼玉県散布実績期間:2019/11/1~2019/12/31散布個数:710個

:緊急散布

:1回散布市町村

【寄居町】11/1(200個)【嵐山町】11/26(60個)【小川町】12/4(270個)【本庄市】12/19(180個)

出典:国土地理院

夏期※餌付け無し

冬期※餌付け無し

埼玉県

散布ワクチン個数合計 [A] 260 450

回収個数[B+C]191 308

73% 68%

イノシシ摂取痕有り [B] 35% 18%

それ以外 [C] 39% 51%

未回収個数 [D+E] 27% 32%

周辺にイノシシの痕跡有り[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

27% 25%

[D]以外[E] 0% 7%

(想定)イノシシ摂取個数①[B+D] 61% 42%

(想定)イノシシ摂取②[B+D+E] 61% 49%

14

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資料2

サーベイランス検査結果を踏まえた今後の対応方向

2020年2月

1 動物衛生研究部門の分析概要

(1)岐阜県及び愛知県北部(春から散布)

・感染個体の割合が減少傾向

・免疫獲得個体の割合は、増加傾向

・一方、幼獣において感受性個体の割合が高く、集団内での感染が広がり

やすい状態

(2)長野県、滋賀県、埼玉県及び静岡県(夏以降散布)

・感染個体が多く、感染個体の割合も高い。感染が維持している状態

・免疫獲得個体の割合が低く、今後も感染が継続・拡大のおそれ

(3)三重県、福井県、富山県、石川県、群馬県及び山梨県(夏以降散布)

・感染頭数は少ないものの、小規模ながら感染が継続している状態

・免疫獲得個体の割合は低く、今後も感染が維持される可能性

2 今後の対応方向

・春から経口ワクチンを散布している岐阜県及び愛知県北部については、

免疫獲得個体の割合が増えていることから、引き続き経口ワクチンの

散布を実施し、新たな感染を防止していく。

・幼獣での感受性動物の割合が高いことから、関係者と連携しつつ、イノ

シシの捕獲の強化を進めていく。

・夏以降に散布したその他の県については、散布開始が遅く、また、感染

の拡大に応じて散布エリアを移動させてきた県もあるため、同一の散

布地点に対する散布回数が少ないほか、散布個数・密度も岐阜県や愛

知県に及ばない。

このため、サーベイランスを行いつつ、散布ワクチン散布を継続し、

免疫獲得動物の割合を着実に増やしていく。

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春期散布の考え方について

Ⅰ.基本的考え方

〇野生イノシシが飼養豚にCSFウイルスを媒介する機会を減らし、養豚農場の被

害を低減するため、長期的視野に立ってイノシシの抗体付与を推進。

〇捕獲イノシシのサーベイランス結果、専門家の意見等を踏まえ、ベルトの効果検証

を行いつつ、捕獲強化の取組とも連携しつつ、散布対象県及び地域を確定。

〇春期の経口ワクチンの散布は、

・ワクチンベルトについては、令和元年度冬期散布におけるベルト幅が広くなる

よう散布エリアを拡大するとともに、

・ベルト内側においては、養豚農場への感染リスク低減という趣旨に照らし、ウイル

ス濃度低減を目的とした散布を実施。

・具体的な散布エリアは、養豚農場の周囲等、農場の感染リスク低減に資する効果的

なエリアで散布。

〇また、散布実績のデータが的確に整理され、これまでのワクチンの有効性が評価され

ている地域においては、イノシシの清浄化に向けた道筋を検討し、ワクチン散布の

効果を検証するために散布を継続。

Ⅱ.ワクチン散布エリア

(1)ワクチンベルト

主にCSF感染イノシシ未確認地域において、自然の障壁も利用する形で重点

的にワクチンを散布する防疫帯を構築し、ウイルスの全国への拡散を防止するこ

とを目的とする。

・最近の発生事例及びイノシシによるウイルスの拡散速度の予測等を踏まえ、東ベ

ルトについて、一定の緩衝地域を考慮して、感染イノシシ確認エリアの外側にお

いて、現在のベルトの幅を広くする形で散布。

・西ベルトについては、ベルトの位置を見直すとともに、直近のサーベイランス結果

を踏まえ、現在のベルトの幅を広くする形で散布。

資料3

1

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(2)ウイルス濃度低減のための散布

環境中のウイルス濃度を低減し、ウイルスの拡散リスクを低減することを目的

とする。

ウイルス拡散リスク低減のため、より効果的な散布となるよう感染イノシシ確

認地点の周囲に所在する感染源となりうる農場の周囲(地域の実情に応じて農

場からおおむね 5km 程度離れた地域等)を中心に散布。

(3)局所的な緊急ワクチン散布

ベルトの外側で野生イノシシ又は飼養豚でCSF発生が確認された地点につ い

ては、感染確認地点からのウイルス拡散を防止することを目的とする。

(4)データ収集のための継続的な散布

野生イノシシの清浄化に向けた道筋を検討し、ワクチン散布の効果検証に寄

与するデータを収集するため、継続的にワクチンを散布。

(5)空中散布

空中散布の実施に向けて、国有林をはじめとする山岳地帯において、防疫上

の必要性の高い散布候補地を選定し、各方面との調整を進める。

2

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新潟県

栃木県

長野県

石川県

愛知県

福井県

京都府

岐阜県

山梨県

春期ワクチンベルトのイメージ

静岡県

三重県

神奈川県

東京都

埼玉県

茨城県

群馬県

富山県

:冬期散布エリア

実施中

(12~2月、5

kmメッシュ)

:春期ワクチンベルトのイメージ

(3月~5月上旬、

10kmメッシュ)

※実際の散布エリアは現在調整中

:野生イノシシ陽性エリア(

10km圏)

:山

(2,0

00m以上

)

3

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1

資料4

CSF経口ワクチンの野外散布実施に係る指針(改定案)

1 ワクチン散布時期

【現行】

春期(第1期) 3月~5月上旬

夏期(第2期) 7月~9月

冬期(第3期) 12月~2月

<考慮事項>

(4)5月~6は、出産のピークであり、雌はあまり動かなくなる時期である

ことから、散布時期としては不適当

【改定後】

・春期(第1期) 4月~5月上旬

・夏期(第2期) 7月~9月

・冬期(第3期) 12月~3月

<考慮事項>

(4)5月~6月は、出産のピークであり、雌はあまり動かなくなる時期である

が、索餌行動は見られるため、散布時期としても差し支えない。

【変更理由】

・春期の開始月について、事業開始当初、令和元年3月からワクチン散布が開始

されたため3月が開始月とされたが、来年度以降も事業が継続されるに当た

り、3月を冬期、4月を春期と整理したほうが会計年度と整合的であり、事務

が簡素化されるため。

・春期の終了月について、5月から6月は出産のピークであり、雌はあまり動か

なくなるものの、索餌行動は行うため、巣穴の付近等の生息域に工夫して散

布すれば、5月、6月でも摂食が期待されるため。

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2

2 ベイトステーション

【現行】

3 餌付け(誘引:feeding)について

(3)餌付けは、できるだけ経口ワクチンの形状に近い固形物(例えば、キュ

ーブ状の豚用配合飼料等)を土中に埋め、その周囲に少量のトウモロコシ粒

(ペレット)、米ぬか等を撒くなどして行う(注:これら誘引物は、必要か

つ可能な範囲で、毎日、新たなものを撒くよう努める。)。

(4)また、イノシシが土中の経口ワクチンを容易に見つけ、摂取することが

出来るようにするため、トウモロコシ粒や米ぬかなどを土壌中に含ませ

(例:5cm ごとに含ませる。)、掘れば、餌が出てくるようにすることも考

慮する。また、地表にも少量の誘引餌を撒く。

【改訂後】

(5)(3)及び(4)に加え、給餌器(ベイトステーション)を地上に設置し、

誘引餌を置くことができる。イノシシによる誘引餌の摂食が確認された場

合には、経口ワクチンを設置し、その摂食個数を記録する。

【変更理由】

・イノシシ以外の野生動物による誤食を防止し、餌付け散布作業等の効率化のた

めに、イノシシの生態に即した給餌器を利用する。

〈参考〉ベイトステーションの例

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1

2019 年3月 5日

2019 年7月 17日改訂

2019 年 12月6日改訂

2020 年2月 日改訂

野生イノシシに対するCSF経口ワクチン野外散布実施について

野生イノシシへのCSF経口ワクチンの野外散布は、わが国初めての取り組みであることを

鑑み、農林水産省は実行面で中心的な役割を担う県と緊密な連携を図りつつ、国主導のもとに

経口ワクチンの野外散布を実施するため、次のとおり、「CSF経口ワクチンの野外散布実施に

係る指針」を定める。

CSF経口ワクチンの野外散布実施に係る指針

Ⅰ 構成

(1)基本方針について

(2)国の役割等について

(3)県の役割等について

(4)経口ワクチンの散布実施体制(散布地区タスクフォース)の整備について

(5)経口ワクチン野外散布に係る県計画の策定について

(6)有効性評価試験の実施について

(7)経口ワクチンの野外散布の実施に係る基本方針等について

(8)経口ワクチンの効果を評価するために実施するサーベイランスについて

Ⅱ 基本方針について

野生イノシシにおけるCSFの感染拡大を防止し、あわせてわが国における経口ワクチン

の使用方法並びに経口ワクチン散布計画の効果及び有効性を分析・評価することを目的とす

る。

Ⅲ 国の役割等について

(1) 国(農林水産省)は、本指針に定める事項の適正かつ円滑な実施を確保するため、必要

な措置等を講じる。

(2) 国(農林水産省)は、本指針に基づき行われる経口ワクチン野外散布を実施する上で必

要とされる経口ワクチンの調達及び散布に要する費用を全額確保するとともに、使用す

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2

る経口ワクチンの選定、その調達(輸入)等のための調整等を行う。

(3) 国(農林水産省)は、研究者・専門家(動物衛生分野、野生動物生態学・行動学分野等)、

猟友会その他関係機関等から構成される会議(以下「アドバイザリー・グループ」とい

う。)を設置する。

(4) 国(農林水産省)は、定期的にアドバイザリー・グループを開催すること等により、経

口ワクチンの野外散布の方法、実施状況、経口ワクチン散布計画の効果及び有効性の分

析・評価、生態系への影響評価等を行い、県に対し必要な技術的助言等を行う。これに

より、計画、実施方法、モニタリング・評価方法等の見直し、改善等を図るものとする。

(5) アドバイザリー・グループは、本指針に基づき実施される経口ワクチンの野外散布の実

施に関し、県からの求めに応じ、県に対し必要な技術的助言等を行う。

Ⅳ 県の役割等について

(1) 県は、本指針に規定する事項の適正かつ円滑な実施を確保するため、市町村、猟友会、

畜産関係団体等から構成される経口ワクチン散布の実施に係る協議会(以下「協議会」

という。)を設置する。

(2)県は、県の実情に応じた適正な経口ワクチン散布の実施を確保する観点から、必要に応

じアドバイザリー・グループから技術的助言等を受けるものとする。

(3)県は、経口ワクチンの野外散布の実施に先立ち、説明会・研修会・講習会等を開催する等

により、散布地区タスクフォース(後述)に対し、散布方法、交差汚染防止措置等に関する

技術的指導等を行う。

(4)県は、国(農林水産省)及びアドバイザリー・グループからの技術的助言等により、計

画、実施方法、モニタリング方法等の見直し、改善等を図るものとする。

(5)県は、CSFの感染拡大を防止するため、市町村、捕獲関係者その他現場関係機関の理解

と協力の下、経口ワクチン散布と連携し、野生イノシシの捕獲強化を推進する。この際、経

口ワクチン散布による抗体付与の効果を損なわないよう、捕獲重点エリアの設定等を行う。 (6)県は、経口ワクチンの実施状況、その他必要事項について定期的に国(農林水産省)に報

告する。また、国からの要請を受けて、経口ワクチン散布に係る必要な情報を提供する。

Ⅴ 経口ワクチンの散布実施体制(散布地区タスクフォース)の整備について

(1) 県は、経口ワクチン散布作業を行う要員を散布地域・地区(後述)ごとに確保し、散布

地域・地区ごとに、県、散布要員、地域の猟友会、市町村その他関係機関(業務委託す

る場合、当該業務受託事業者を含む。)から成る経口ワクチン野外散布地区タスクフォー

ス(以下「散布地区タスクフォース」という。)を設置する。

(2) 散布地区タスクフォースは、散布地区における経口ワクチンの野外散布に係る作業を実

施する。

(3) 散布地区タスクフォースは、野外散布の実施に係る全てのデータ(散布地点の位置、カ

所数、散布数量、散布時期等)を適正に記録・保管し、定期的に県に報告する。

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3

Ⅵ 経口ワクチン野外散布に係る県計画の策定について

(1) 県は、アドバイザリー・グループの技術的助言等を踏まえ、経口ワクチンの野外散布の

実施計画(以下「県計画」という。)を策定し、国(農林水産省)に協議する。

(2) 国(農林水産省)は、必要がある場合、県に対して、県計画の改善等を要請等する。

(3) 県計画は、以下に掲げる項目を含むものとする。

① 使用する経口ワクチンタイプについて

② 県協議会の設置について

③ 散布地区タスクフォースの設置について

④ 経口ワクチン散布を実施する地域・地区について

⑤ 経口ワクチン散布の具体的方法について

⑥ 経口ワクチン散布の実施期間について

⑦ 豚への経口ワクチン株の伝播を回避するための措置について

⑧ 交差汚染防止措置について(マニュアルの策定等を含む。)

⑨ サーベイランス(ウイルス学的・血清学的検査)の実施計画について

⑩ サーベイランスのための捕獲実施計画について

⑪ データの保管・管理体制及びその計画について

Ⅶ 有効性評価試験の実施について

(1) 国は、経口ワクチン散布の実行性及び有効性の評価・分析を行う。サーベイランス結果

の分析に当たっては,国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構動物衛生研

究部門(以下「動物衛生部門」という。)の協力を得る。

(2) 経口ワクチン散布の実行性及び有効性の評価・分析は、以下の事項について行う。

① 餌付けの状況(イノシシ、他の動物の誘引状況等を監視カメラ、センサーカメラの映像

を用いて分析等)

② 経口ワクチンの摂取状況(イノシシ、他の動物の摂取状況等を監視カメラ、センサーカ

メラの映像を用いて分析)

③ 散布地点における経口ワクチンの機械的な持ち出しについて(同上)

④ 捕獲イノシシについて(年齢、体長、体重、性別、捕獲地点(GPS データ)の記録等)

⑤ 死亡イノシシ(死体)について(年齢、体長、体重、性別、発見地点(GPSデータ)の

記録等)

⑥ 陽性イノシシについて(捕獲個体・死体別、年齢別、雌雄別に抗原・抗体陽性頭数等の

分析)

⑦ 陰性イノシシについて(捕獲個体・死体別、年齢別、雌雄別に分析)

⑧ その他

Ⅷ 経口ワクチンの野外散布の実施に係る基本方針等について

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4

経口ワクチンの野外散布は、以下を基本として実施する。

1 ワクチンの散布実施時期について

<基本方針>

(1) 実施期間は原則として1年間とし、実施期間を3期に分け、ワクチンの散布を実施する。

1期の散布は、おおむね4週間隔で2回行う。ただし、自然条件等その他の事情により

1期2回の実施が困難な場合や、1期1回の実施とすることがイノシシの抗体付与を図

る上でより効果的と判断される場合は、この限りでない。

(2) これは、4.5 ヶ月齢未満の子イノシシは経口ワクチンを摂取しないとされていること及

び成熟イノシシであっても確実に1回の散布でワクチンを摂取するかどうかわからな

いことによる。

(3) 散布時期は、以下を目安とし、散布地域・地区の気候条件、植生、環境中の餌の量等を

踏まえ決定する。

① 春期(第1期)(34月~5月上旬)、② 夏期(第2期)(7月~9月)、

③ 冬期(第3期)(12月~23月)

(4)ワクチン散布時期は、必要に応じアドバイザリー・グループ等の助言等を踏まえ決定す

る。

<考慮事項>

(1)10月から 12月はドングリ(堅果類)の季節。イノシシはドングリを好んで食べるため、

この時期は散布時期としては不適当

(2)7月~9月にかけて、田等を同じイノシシ個体が頻繁に徘徊するのが観察されることも

あることから、散布時期の候補として適当

(3)2月頃から田の畦の掘り返しが増えることから、散布時期として適当

(4)5月~6月は、出産のピークであり、雌はあまり動かなくなる時期であるが、索餌行動は

見られるため、散布時期としても差し支えない。

ことから、散布時期としては不適当

2 ワクチン散布地域・地区の設定について

<基本方針>

(1) 国は、野生イノシシにおけるサーベイランス状況を考慮し、CSF陽性イノシシが確認

されていない地域を中心に、広域的な防疫帯(ワクチンベルト)を構築するための候補

地域を策定する。

(2) 県は、上記(1)で策定されたワクチンベルトに該当する地域について、地域の事情を

考慮し、具体的な経口ワクチン散布地域・地区を設定し、国と協議を行う。

(3) 県は、CSF陽性イノシシが確認されている地域及びその周辺地域について、ワクチン

散布地域・地区を設定しようとする場合は、国と協議を行う。

(4) 散布地域・地区は、イノシシの生息圏の地形、地理的条件(河川、道路、居住地、市街

地等)、その他の物理的障壁(防護柵等)を踏まえ設定する。

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5

(5) ワクチン散布地域・地区は、野生鳥獣の狩猟、許可捕獲(有害鳥獣捕獲、個体数調整等)、

指定管理鳥獣捕獲等事業等によるイノシシの捕獲実績、目撃情報等を基にした、イノシ

シの生息域の推定に基づき、設定する。

(6) 県は、上記(1)~(5)を踏まえ、県計画において具体的なワクチン散布地域・地区

を定める。

<考慮すべき事項>

特に抗原陽性率(感染率)の高いエリアについては、一旦、経口ワクチンの散布を中断し、サー

ベイランス検査により感染動態をモニタリングすることも考慮に入れること

3 餌付け(誘引:feeding)について

<手作業による散布>

(1)経口ワクチンの散布に先立ち、あらかじめ(注:ドイツの場合、散布 10日前とされてい

る。)、散布候補地点で餌付け(誘引)を行い、散布地点の選定を行う。

(2)具体的な散布地点の候補地は、以下の観点を踏まえ、山林部、竹林部、林縁部、耕作放

棄地(特に水田放棄地)、等から適切な場所を選定する。

① 野生イノシシの休息地点(Resting sites)に近いこと

② 散布の作業効率を考慮し、イノシシが出現し易く、餌付け作業やワクチン散布作業が容

易に実施できること

③ 餌付け状況をセンサーカメラ、監視カメラ等で容易にモニタリングできること

④ イノシシによる掘り返しのある場所を優先すること

⑤ 他の動物や周辺の農作物への直接的間接的な影響を回避できる場所であること

⑥ 周辺住民の協力と理解が得られる場所であること

⑦ Ⅷ4(7)(後述)に基づき養豚農家の理解が得られていること

(3)餌付けは、できるだけ経口ワクチンの形状に近い固形物(例えば、キューブ状の豚用配合

飼料等)を土中に埋め、その周囲に少量のトウモロコシ粒(ペレット)、米ぬか等を撒くな

どして行う(注:これら誘引物は、必要かつ可能な範囲で、毎日、新たなものを撒くよう努

める。)。

(4)また、イノシシが土中の経口ワクチンを容易に見つけ、摂取することが出来るようにす

るため、トウモロコシ粒や米ぬかなどを土壌中に含ませ(例:5cmごとに含ませる。)、掘

れば、餌が出てくるようにすることも考慮する。また、地表にも少量の誘引餌を撒く。

(5)(3)及び(4)に加え、給餌器(ベイトステーション)を地上に設置し、誘引餌を置く

ことができる。イノシシによる誘引餌の摂食が確認された場合には、経口ワクチンを設置

し、その摂食個数を記録する。

(56)センサーカメラ、監視カメラを設置する等により、誘引される動物の種類等を確認す

るとともに、餌付け状況を記録し、散布地点として適当かどうかの評価を行う。これまで

の経口ワクチンの散布実績等から、餌付けを行わなくても十分な経口ワクチンの摂食が期

待される場合や、養豚農場周辺でCSF陽性イノシシが発生し、緊急的なワクチン散布が

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6

必要な場合等には、餌付けを省略できる。

(67)カメラの設置箇所数は、少なくとも散布地点数の 1/10か所を目安とし、各々の散布地

点の餌付け状況をモニタリングできる場所を選定して、必要に応じ複数機設置する。

4 ワクチン散布地点(feeding place)と散布数量について

<手作業による散布>

(1)ワクチンの散布地点(feeding place)のか所数は、イノシシの生息状況等を踏まえ、散

布地域・地区におけるイノシシの推定生息圏(山林部、竹林部、林縁部等)の面積1km2(100ha)

当たり 0.5か所から1か所を目安として設定する。

(2)例えば、散布対象地域・地区におけるイノシシの推定生息圏(山林部、竹林部、林縁部

等)の面積が 50km2とすれば、25か所から 50か所の範囲で散布地点を設定する。散布地点

は、必ずしも 1km2メッシュ内に均等に設置するものではなく、イノシシの生息状況、餌付

け状況等を踏まえ、設置するものとする。なお、1つの1km2メッシュ内に複数の散布地点

が存在することは、同一(イノシシ)個体が複数の散布地点のワクチンを摂取することを促

す可能性がある点に留意して、散布地点を設定する。

(3) 1つの散布地点(feeding place)の面積(目安)は 100m2~200m2とし、散布地点の地形

等を踏まえ設定する。なお、一つの散布地点に 20~30個の経口ワクチンを散布する必要が

あることから、散布地点は一定の面積を確保する必要がある。

(4)散布地点には、センサーカメラ、監視カメラを設置する等により、イノシシ及びイノシ

シ以外の野生鳥獣による摂取状況等を記録する。

(5)カメラの設置か所数は、少なくとも散布地点数の 1/10 か所を目安とし、各々の散布地点

の摂取状況をモニタリングできる場所を選定して、必要に応じ複数機設置する。

(6)散布地点の選定は、土地所有者を含む住民等への理解と協力の下に行う。

(7)養豚農場がワクチン散布地域・地区に位置する場合であって、当該農場が散布地点から

おおむね半径1kmの範囲内に位置する場合は、経口ワクチン散布計画及びその趣旨等につ

いて、あらかじめ養豚農家に説明する等により理解を得た上で、散布地点を設定する。

5 ワクチン散布方法について

<手作業による散布>

(1) ワクチンの散布作業は、原則として5日以内とする。

(2) 散布に当たって、ワクチンが4度以上にならないよう、保冷ボックス等を使用するなど

により、適正な温度管理の下で、ワクチンを輸送・散布等する。

(3) ワクチンは、他の小動物等が摂取しないよう、おおむね 10cm 程度の深さの土中に埋め

る。

(4) 一つの散布地点には、少なくとも 10の穴(single bait depot)【多い方が望ましい】を

掘り、各穴には、最大3個の経口ワクチンを、少量のトウモロコシ粒(ペレット)や米

ぬか等の誘引餌とともに投入する。【注:ドイツ等の場合、一つの散布地点に、1~2kg

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7

のトウモロコシ粒を土中及び地表部に撒くとされている。】

(5) イノシシが土中の経口ワクチンを容易に見つけ、摂取することが出来るようにするため、

トウモロコシ粒や米ぬかを土壌中に含ませる等する。

(6) 散布したワクチンは、散布5日後に回収する。ただし、経口ワクチン散布の有効性評価

のために、散布地点数の 1/10か所を上限として、餌付け、散布及び回収並びにセンサー

カメラ、監視カメラ等の設置の全てを実施するモニタリング地域を設定した場合におい

ては、モニタリング地域以外の地域では、捕獲作業や次回散布時に経口ワクチンの回収

を行うことも可とし、カメラの設置は省略することができる。

(7) ワクチンの回収漏れを防止するため、各穴に目印を付し(例えば、小枝や石などイノシ

シの誘引を妨げる恐れのないモノを設置する等)、写真撮影する等の措置を講じる。

(8) 散布期間中は、必要かつ可能な範囲において、毎日、ワクチンの摂食状況をチェックす

る。

(9) ワクチン散布地域では、ワクチン散布(設置)後 10日間、捕獲等を一時的に中止する。

なお、農作物や養豚場への有害鳥獣による被害がある場合は、捕獲を優先する。

<空中散布>

(1) 航空機を用いた空中からのワクチン散布(以下「空中散布」という。)は、人が容易にア

クセスできず、手作業による散布が困難又は効率的ではない山岳地帯等において、イノ

シシに効果的に抗体を付与するために実施するものとする。

(2) 空中散布は、地上に経口ワクチンを存置することから、ワクチンの失活が懸念される夏

場の高温時の散布は避ける。

(3) 空中散布に当たっては、餌付け及び経口ワクチンの回収は要しない。

(4) 空中散布を行う際は、地域住民、捕獲者等に対し、散布計画(散布時期、場所等)を周

知し、経口ワクチン散布後に経口ワクチンを発見したときはみだりに触れないよう依頼

する。

(5) 空中散布を行う飛行ラインは、イノシシの生息域に関する情報を踏まえ、国土地理院の

地図情報等を利用し、設定する。

(6) 空中散布に当たっては、当面、1㎢当たり 50個の経口ワクチンを目安として散布密度を

設定し、散布面積及び必要ワクチン数を含めた散布計画を策定する。

(7) 空中散布は、以下のいずれかの方法により散布する。散布時の飛行高度及び時速は、散

布エリアの地形の特性等を考慮して、個別に設定する。

① イノシシの生息地点(寝床)が具体的に特定されておらず、イノシシによる経口ワクチ

ンの摂食機会を増やすため、広域に経口ワクチンを散布することが効果的である場合に

おいては、航空機の飛行ラインに沿って、一定の飛行距離ごとの散布個数を設定し、散

布を行う(クラスター散布)。

② イノシシの生息地点が特定されており、集中的に経口ワクチンを投下することが効果的

である場合においては、散布地点を設定して、散布を行う(スポット散布)。

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6 交差汚染防止措置について

<基本方針>

(1) 餌付け時、ワクチン散布時、ワクチン回収時及びサーベイランスの捕獲時に豚コレラウ

イルスの交差汚染を防止するため、県は消毒措置等交差汚染防止措置に係るマニュアル

等を策定する。

(2) 県は散布地区タスクフォースに対し、適時適切な時期に、上記マニュアルの周知徹底を

図るため、講習会、研修会等を開催し、交差汚染防止上必要な措置を徹底する。

(3) 県はワクチン散布要員が適正に交差汚染防止措置を講じられているかどうかについて、

定期的に実地による点検等必要な措置を講じる。

7 ワクチン株の飼育豚への機械的伝播を防止するための措置について

<基本方針>

(1) 県は、以下により、散布したワクチンが小動物等により機械的に養豚農場に持ち込まれ

ることを防止するための措置等を講じる。

① ワクチンを埋めた穴の地表部分に石等を置くことで、イノシシ以外の小動物による

掘り返しを防止する。

② センサーカメラ、監視カメラ等でイノシシ以外の小動物による掘り返し等の状況を

監視・確認する。

③ 周辺住民や農家に対し、散布計画(散布時期、場所等)を周知するとともに、万が一、

経口ワクチンの全部又は一部を発見した場合、速やかに現地タスクフォース等に報

告するよう周知する。

(2) 県は、散布地区タスクフォースに対し、適時適切な時期に、上記(1)についての周知

徹底等を図るため、講習会、研修会等を開催する。

(3) 県は、適正に飼育豚への機械的伝播の防止措置を講じられているかどうかについて、定

期的に実地による点検等を行う。

(4) 県及び散布地区タスクフォースは、経口ワクチンが無断で持ち出されること等のないよ

う、厳重に保管管理するとともに、保管個数を確認し、常時把握する。

Ⅸ 経口ワクチンの効果を評価するために実施するサーベイランスについて

<基本方針>

(1)経口ワクチン散布計画の効果を評価するため、サーベイランスを実施する。

(2)サーベイランスは、捕獲イノシシと斃死個体(イノシシの死体)について、遺伝子学的検

査(PCR法)及び血清学的検査(ELISA法)により行う。

(3)サーベイランスのための捕獲は、ワクチン散布 10日後から開始する。

(4)PCR法により抗原陽性と判断された場合であって、経口ワクチンの散布時期及び捕獲時期

から、当該陽性反応がワクチン株(C 株)による可能性がある場合、動物衛生部門の協力を

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得て、塩基配列を解析し野外ウィルス由来か、ワクチン株由来かを判定する。

(5)捕獲ワナ等は、散布対象地域の山林部、竹林部、林縁部等に設置するものとし、地域的な

偏りが生じることのないよう設置場所を決定する。

(6)また、ワナ等は、確実にイノシシを捕獲できる場所に設置し、必要に応じ、設置場所を変

更する。

(7)経口ワクチンの効果測定のためのサーベイランス捕獲頭数は、100 ㎢当たり月5頭とす

る。

(8)斃死個体については、発見通報に基づき検査を行う。イノシシ以外の野生鳥獣の死亡個

体、衰弱個体が発見された場合には、発見日、発見場所、発見した鳥獣種、発見状況等の記

録を取る。

(9)捕獲個体は全て、可能な範囲において、体重、体長を客観的かつ正確に測定し、かつ、歯

列又はその他の適切な方法により、以下の年齢区分に分類する。

①1歳齢未満、②1歳齢~2歳齢、③2歳齢超

(10)散布地区タスクフォースは、サーベイランスに供するため捕獲したイノシシ及び死亡個

体について、捕獲・発見日時・場所、推定年齢の範囲その他必定な情報を記録・保管・管理

し、定期的に県に報告する。

(11)県は、サーベイランス検査の進捗状況を定期的に農林水産省消費・安全局動物衛生課に

報告する。

(以上)

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資料5

空中散布を実施する際に留意すべき事項について(案)

1 季節的特徴に関する留意事項

(1)春期散布(4月~5月上旬)

気温が高い場合は、地表に置かれたワクチンの不活化を避けるため、広

葉樹林の中や下生えのある箇所に散布するなど、直射日光を避ける工夫が

必要

(2)夏期散布(7月~9月)

高気温の下では、地表に置かれたワクチンの不活化及びベイト剤の融解

の可能性があるため、空中散布に適さない。

(3)冬期散布(12~3月)

気温が低いため地表に置かれたワクチンの不活化が進みにくく、また、

ドングリ等の餌が少なくなるため、散布に適した時期である。積雪が多い

所ではイノシシの移動が妨げられるため、積雪のない岩場、沢、温泉等の

周辺は、イノシシが生息する可能性が高い。

2 イノシシが生息する地形的特徴等に関する留意事項

(1)イノシシが生息している可能性が高く、散布に適している箇所

① 獣道となる山の鞍部(尾根の窪み)

② 川沿いかつ尾根沿い

③ 沢沿いに出っ張った尾根(特に V 字となった間の部分)

④ 尾根の南側の緩やかな箇所

⑤ 広葉樹林の中のかつて沢であった地点

⑥ 尾根筋のやや平坦となったエリアの広葉樹部分

⑦ 針葉樹と広葉樹の境界

(2)イノシシが生息する可能性が低い箇所

① 2,000m を超える標高地帯(高標高、急斜面であるほどシカが多い)。

② 1mを越える積雪がある地点(冬期のみ)

(3)その他のイノシシの餌となる植生

① 標高の高い所の広葉樹は、樺(松ぼっくりのような実)などが多く、

イノシシが好む堅果類ではないため、広葉樹周辺の散布にこだわる

必要はない。

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野⽣イノシシの捕獲強化にむけた取組

捕獲強化に向けた取組 取組状況

1. 重点捕獲エリアの設定 〇野生イノシシでCSF陽性が確認されている県及びその隣接県等の22都府県※ に対し、「捕獲重点エリア」を設定し、銃猟の効果的な活用、わな設置数の 増加を行うよう依頼。

※ 岐阜県、愛知県、三重県、石川県、福井県、富山県、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県、千葉県、

東京都、神奈川県、山梨県、静岡県、長野県、新潟県、京都府、滋賀県、奈良県、和歌山県、沖縄県

〇各都府県では、イノシシ生息地域や養豚地域、県境などを捕獲重点 エリアに設定し、

合計で年間22万頭以上(過去平均約15万頭)と 約5割増しの捕獲を目標に設定。

2. 捕獲活動への予算支援 〇捕獲活動従事者への手当支援・猟師等の捕獲活動を後押しするため、鳥獣交付金に、捕獲頭数払いの仕組み以外にも、日当払いの仕組みを導入(愛知県、滋賀県で活用)。

〇ICTわな、大型囲いわな等の導入支援・ICTわな開発企業の協力を得て、技術サポート窓口を設置。・導入する地域に対して鳥獣交付金により支援。

〇指定管理鳥獣捕獲等事業交付金による支援・指定管理鳥獣捕獲等事業交付金により、都道府県による捕獲強化に向けた取組を支援。

3. 捕獲強化のための体制支援 〇(一社)大日本猟友会及び(公社)隊友会に対し捕獲強化への協力を依頼。

〇捕獲サポート業務の要請があった市町村への農政局等職員の派遣を5県16市に対して、のべ208人日を実施(本年も継続実施)。

〇令和元年12月に「CSF・ASF対策としての野生イノシシの捕獲等に関する防疫措置の手引き」を作成・公表し、捕獲行為に伴うCSF感染拡大防止のための防疫措置の考え方を提示。

環境省・農林水産省資料

資料6

1

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Ⓐ感染確認区域

Ⓑ感染拡大防止区域

イノシシ捕獲重点エリアの考え方(イメージ図)

Ⓒ監視区域

①既存の捕獲場所

⑤捕獲重点エリアに隣接する地域

③イノシシの生息可能性が高い地域

④地形等から

侵入・拡散リスクが高い地域

急峻な山

急峻な山

ハンターマップのメッシュ(5km×5km)

未感染イノシシ感染イノシシ農 場

農場(柵設置)

新規捕獲重点エリア

既存の捕獲場所(捕獲重点エリア)

②養豚場を含む地域

2

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捕獲重点エリア

捕獲重点エリアのうち各県で特に重視する地域(「防衛ライン」等)

野生イノシシ陽性地点(一部略)

CSFに係る捕獲重点エリアの設定概要

※ 捕獲重点エリア設定都府県(22都府県)岐阜県、愛知県、三重県、滋賀県、福井県、石川県、富山県、長野県、静岡県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、新潟県、山梨県、京都府、奈良県、和歌山県、沖縄県

〇 CSF陽性の野生イノシシが確認されている県及びその隣接県等の22都府県において、養豚場の周辺や、イノシシの移動制限に重要な地域を捕獲重点エリアに設定。

3

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(参考)イノシシの捕獲数と推定個体数の推移

○ 平成30(2018)年度のイノシシの捕獲数は、イノシシが約60.2万頭。

〇 イノシシの推定個体数は、平成26年(2014)度をピークに、全国的には減

少傾向。

6 6 6 6 6 7 7 8 7 10 11 10 13 15 13 17 14 14 13

17 16 23

17 16 16 17 17 16 14 14 1 1 2 2 2 2 2 2 2 3

4 5 6

8 8

10 8

11 10

14 15

25

22 26 30

35 38 45

40 45

0.3

1

1

1

7 7 8 8 8 8 9 11 9 13

15 15 18

22 21

27 22

25 23

31 31

48

39 43

45

52

55 62

55 60

0

10

20

30

40

50

60

70(万頭) イノシシ捕獲数(全国)

狩猟 有害・数の調整 指定事業

25

114

98

113

0

20

40

60

80

100

120

140

160中央値

50%信頼区間

90%信頼区間88万頭(中央値)

イノシシの推定個体数(万頭)

(年度)

(年度)4

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1.春期(3月~5月上旬)【凡例】

1回目

2回目

1回目

2回目

2.夏期(7月~11月)

1回目

2回目

1回目

2回目(ベルト)

1回目

2回目(ベルト)

1回目

2回目(ベルト)

1回目

2回目(ベルト)

1回目

2回目(ベルト)

1回目

2回目(ベルト)

滋賀県1回目

(ベルト)

静岡県1回目

(ベルト)

群馬県局所的散布

埼玉県局所的散布

40㎢684個

14㎢800個

12㎢260個

150㎢3,000個

204㎢6,000個

59㎢1,000個

321㎢6,100個

170㎢5,490個

580㎢4,040個

161㎢2,300個

343㎢6,706個

160㎢2,000個

1,536㎢31,360個

2020年2月21日時点

2019年:経口ワクチンの散布計画の実施概要

3,600㎢35,920個

3,700㎢35,640個

1,800㎢28,110個

11月

岐阜県

○散布時期:2019年3月散布開始        3期に分けて散布(1期2回散布)        春期(3月~5月上旬)、夏期(7月~11月(ベルト含む))、冬期(12月~2月)○散布個数:春期約57,000個、夏期約158,000個、冬期約175,000個(2月末までの見込み) 計約389,000個○散布面積:春期約3,200㎢、夏期約13,000㎢  計約16,200㎢○散布地点数:春期約1,700か所、夏期約7,300か所  計約9,000か所

217㎢3,680個

1,227㎢(12月含む)9,130個

580㎢3,400個

3月 4月

1,200㎢24,001個

愛知県

7月 8月 9月 10月

80㎢2,400個

112㎢2,520個

5月

富山県

石川県

岐阜県

愛知県

三重県

福井県

長野県

参考1

:餌付け

:散布

:回収:回収

1

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3.冬期(12月~2月)10月

1回目

2回目

1回目

2回目

1回目

2回目

1回目

2回目

長野県 1回目 散布予定

富山県 1回目

1回目

2回目

1回目

2回目

1回目

2回目

1回目

2回目 散布予定

埼玉県局所的散布

1回目

2回目

1回目

2回目

東京都 1回目 散布予定

神奈川県 1回目100㎢2,000個

栃木県

77㎢2,370個

83㎢2,640個

1,300個

静岡県

200㎢7,380個

群馬県

茨城県

247㎢4,940個

247㎢4,940個

2,060個

33㎢620個

82㎢1,570個

124㎢2,382個

20㎢600個

321㎢5,320個

石川県

170㎢5,597個

滋賀県

220㎢5,596個

321㎢5,820個

愛知県

290㎢5,000個

福井県

三重県

580㎢6,140個

580㎢6,160個

290㎢5,000個

1,019㎢(12月を除く)

28,980個

316㎢6,320個

1,966㎢24,020個

岐阜県

12月11月

※面積、個数は2月末までの見込み

2,400㎢23,980個

1月 2月 3月

150㎢2,360個

2

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10月

新潟県 1回目

1回目

2回目

京都府 1回目350㎢7,000個

11月 12月 1月 2月 3月

100㎢960個

山梨県

20㎢400個

20㎢400個

3

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春期第1回春期第2回※※一部餌付

夏期第1回※※一部餌付

夏期第2回※※一部餌付け

無し

冬期第1回※※一部餌付け

無し

600 937 1,792 1,860 1,199 6,388

24,001 28,110 35,840 35,640 23,980 147,571

8,554 12,370 23,809 24,970 14,792 84,49536% 44% 66% 70% 62% 57%

2,253 2,832 3,800 6,861 1,451 17,1979% 10% 11% 19% 6% 12%

6,301 9,538 20,009 18,109 13,341 67,29826% 34% 56% 51% 56% 46%

15,447 15,740 12,031 10,670 9,188 63,076

64% 56% 34% 30% 38% 43%

4,986

21% 0%

4,202

18% 0%

6,437

27% 0%17,700 18,572 15,831 17,531 10,639 80,273

74% 66% 44% 49% 44% 54%

春期第1回 春期第2回 夏期第1回※餌付け無し

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

※餌付け無し

夏期第2回(ベルト)

冬期第1回※餌付け無し

冬期第1回 計

60 84 100 84 388 84 466 635 1,901

2,400 2,520 2,000 1,680 7,450 1,680 8,850 12,450 39,030

1,417 1,257 1,542 966 5,975 1,244 6,511 6,044 24,956

59% 50% 77% 58% 80% 74% 74% 49% 64%

425 319 569 293 1,029 534 337 833 4,339

18% 13% 28% 17% 14% 32% 4% 7% 11%

992 938 973 673 4,946 710 6,174 5,211 20,617

41% 37% 49% 40% 66% 42% 70% 42% 53%

983 1,263 458 714 1,475 436 2,339 6,406 14,07441% 50% 23% 43% 20% 26% 26% 51% 36%

1,327

11% 0%

5,079

41% 0%

2,160

17% 0%1,408 1,582 1,027 1,007 2,504 970 2,676 7,239 18,413

59% 63% 51% 60% 34% 58% 30% 58% 47%

夏期第1回※餌付け無し

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

5 165 202 372

100 3,300 4,040 7,440

60 2,534 3,307 5,901

60% 77% 82% 79%

0 734 1,256 1,990

0% 22% 31% 27%

60 1,800 2,051 3,911

60% 55% 51% 53%

40 766 733 1,539

40% 23% 18% 21%

40 1,500 1,989 3,529

40% 45% 49% 47%

未回収個数(注2) [D+E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

[D]以外(注4)[E]

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

(想定)イノシシ摂取②(注6)[B+D+E]

2019年:野生イノシシによる経口ワクチンの摂食状況(県別)2019年1月末時点

岐阜県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B+C]

イノシシ摂取痕有り [B]

それ以外(注1) [C]

愛知県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B+C]

イノシシ摂取痕有り [B]

それ以外(注1) [C]

未回収個数(注2)[D+E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

[D]以外(注4)[E]

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

(想定)イノシシ摂取(注6)[B+D+E]

三重県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

参考2

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夏期第1回※餌付け無し

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

※餌付け無し

夏期第2回(ベルト)

冬期第1回 計

22 100 43 250 250 665

300 2,000 1,700 5,006 5,000 14,006

160 1,689 816 3,587 3,175 9,427

53% 84% 48% 72% 64% 67%

29 1,462 272 3,068 2,819 7,650

10% 73% 16% 61% 56% 55%

131 227 544 519 356 1,777

44% 11% 32% 10% 7% 13%

140 311 884 1,419 1,822 4,576

47% 16% 52% 28% 36% 33%

1,683

34% 0%

139

3% 0%

4,502

90% 0%169 1,773 1,156 4,487 4,641 12,22656% 89% 68% 90% 93% 87%

夏期第1回※餌付け無し

夏期第2回(ベルト)

夏期第2回(ベルト)

※餌付け無し

冬期※餌付け無し

100 100 93 3 296

2,000 2,000 1,860 60 5,920

1,474 1,465 859 42 3,840

74% 73% 46% 70% 65%

513 366 279 0 1,158

26% 18% 15% 0% 20%

961 1,099 580 42 2,682

48% 55% 31% 70% 45%

526 535 991 18 2,070

26% 27% 53% 30% 35%

1,039 901 1,270 18 3,228

52% 45% 68% 30% 55%

夏期第1回夏期第2回(ベルト)

149 204 353

3,000 6,000 9,000

2,588 5,144 7,732

86% 86% 86%

1,647 3,057 4,704

55% 51% 52%

941 2,087 3,028

31% 35% 34%

412 856 1,268

14% 14% 14%2,059 3,913 5,972

69% 65% 66%

イノシシ摂取痕有り [B]

それ以外(注1) [C]

未回収個数(注2) [D+E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

[D]以外(注4)[E]

福井県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B+C]

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

(想定)イノシシ摂取②(注6)[B+D+E]

長野県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

富山県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

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夏期第1回夏期第2回(ベルト)

冬期第1回 計

50 305 557 912

1,000 6,100 11,140 18,240

75 3,427 4,049 7,551

8% 56% 36% 41%

0 3,068 2,012 5,080

0% 50% 18% 28%

75 359 2,037 2,471

8% 6% 18% 14%

925 2,673 7,091 10,689

93% 44% 64% 59%

925 5,741 9,103 15,76993% 94% 82% 86%

夏期第1回(ベルト)

冬期第1回 計

188 190 378

5,490 5,597 11,087

3,979 3,403 7,382

72% 61% 67%

83 289 372

2% 5% 3%

3,896 3,114 7,010

71% 56% 63%

1,511 2,194 3,705

28% 39% 33%

943

17% 0%

1,251

22% 0%

1,232

22% 0%1,594 2,483 4,077

29% 44% 37%

石川県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [D+E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

[D]以外(注4)[E]

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

(想定)イノシシ摂取②(注6)[B+D+E]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取②(注6)[C+E]

滋賀県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B+C]

イノシシ摂取痕有り [B]

それ以外(注1) [C]

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夏期第1回(ベルト)

冬期第1回 計

40 142 182

684 2,714 3,398

506 1,927 2,433

74% 71% 72%

367 648 1,015

54% 24% 30%

139 1,279 1,418

20% 47% 42%

178 780 958

26% 29% 28%

545 1,428 1,97380% 53% 58%

夏期※餌付け無し

冬期※餌付け無し

12 18 30

260 540 800

191 375 56673% 69% 71%90 82 172

35% 15% 22%101 293 39439% 54% 49%

69 163 232

27% 30% 29%

69 133 202

27% 25% 25%

0 30 30

0% 6% 4%

159 215 374

61% 40% 47%159 245 40461% 45% 51%

夏期※餌付け無し

33 33

800 800

464 46458% 58%154 15419% 19%

310 310

39% 39%

336 336

42% 42%

490 490

61% 61%

静岡県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

埼玉県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B+C]

イノシシ摂取痕有り [B]

それ以外(注1) [C]

未回収個数(注2) [D+E]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取②(注6)[C+E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

[D]以外(注4)[E]

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

(想定)イノシシ摂取②(注6)[B+D+E]

群馬県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

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冬期第1回 計

100 100

2,000 2,000

388 38819% 19%118 1186% 6%

270 27014% 14%

1,612 1,612

81% 81%

599 599

30% 30%

1,013 1,013

51% 51%

717 717

36% 36%1,730 1,730

87% 87%

冬期第1回 計

20 20

400 400

57 5714% 14%38 38

10% 10%19 195% 5%

343 343

86% 86%

213 213

53% 53%

130 130

33% 33%

251 251

63% 63%381 38195% 95%

※福井県、石川県の夏期においては、未回収とは、掘り返し跡、イノシシの跡痕から、イノシシが摂取したものと判断できるとのこと

注1:「[B]以外」とは、①手付かず、②ワクチン無傷、③イノシシ以外の動物(タヌキ等)の噛跡有りのもの

[D]以外(注4)[E]

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

(想定)イノシシ摂取②(注6)[B+D+E]

山梨県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B+C]

イノシシ摂取痕有り [B]

神奈川県

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B+C]

イノシシ摂取痕有り [B]

それ以外(注1) [C]

未回収個数(注2) [D+E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

(想定)イノシシ摂取②(注6)[B+D+E]

注2:「未回収個数」とは、イノシシがワクチンを全て食べたこと等により、ワクチン包み(ブリスター)が見つからなかったケース注3:「周辺にイノシシの痕跡有り」とは、ワクチン埋設穴周辺にイノシシによる掘り返し跡や足跡等のイノシシの痕跡があるものの、 ワクチン包み(ブリスター)が見つからなかったケース注4:「[D]以外」とは、注3以外でワクチン包み(ブリスター)が見つからなかったケース

注5:「(想定)イノシシ摂取個数①」とは、回収個数のうち「イノシシ摂取痕有り[B]」及び未回収個数のうち「周辺にイノシシの痕跡有り[D]」の合計個数

注6:「(想定)イノシシ摂取個数②」とは、「イノシシ摂取痕有り[B]」及び「未回収個数[D+E]」の 合計 個数

それ以外(注1) [C]

未回収個数(注2) [D+E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

[D]以外(注4)[E]

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

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1.7月

愛知県 三重県 福井県 長野県 計 三重県 岐阜県 愛知県 計

100 5 17 80 202 95 1792 84 1,971 2,173

2,000 100 190 1,600 3,890 1,900 35,840 1,680 39,420 43,310

1,542 60 73 1,173 2,848 1,356 23,809 966 26,131 28,97977% 60% 38% 73% 73% 71% 66% 58% 66% 67%569 0 21 324 914 401 3,800 293 4,494 5,40828% 0% 11% 20% 23% 21% 11% 17% 11% 12%973 60 52 849 1,934 955 20,009 673 21,637 23,57149% 60% 27% 53% 50% 50% 56% 40% 55% 54%

458 40 117 427 1,042 544 12,031 714 13,289 14,331

23% 40% 62% 27% 27% 29% 34% 43% 34% 33%1,027 40 138 751 1,956 945 15,831 1,007 17,783 19,739

51% 40% 73% 47% 50% 50% 44% 60% 45% 46%

2.8月

愛知県 福井県 計 三重県 愛知県 岐阜県 石川県 富山県 計

117 48 165 165 84 1810 50 114 2,223 2,388

2,180 1,810 3,990 3,300 1,680 34,880 1,000 2,300 43,160 47,150

1,643 903 2,546 2,633 1,244 24,572 75 1,974 30,498 33,04475% 50% 64% 80% 74% 70% 8% 86% 71% 70%743 280 1,023 746 534 6,587 0 1,179 9,046 10,06934% 15% 26% 23% 32% 19% 0% 51% 21% 21%900 623 1,523 1,887 710 17,985 75 795 21,452 22,97541% 34% 38% 57% 42% 52% 8% 35% 50% 49%

537 907 1,444 667 436 10,308 925 326 12,662 14,106

25% 50% 36% 20% 26% 30% 93% 14% 29% 30%1,280 1,187 2,467 1,413 970 16,895 925 1,505 21,708 24,175

59% 66% 62% 43% 58% 48% 93% 65% 50% 51%

3.9月

愛知県 長野県 計 岐阜県 三重県 福井県 石川県 富山県 静岡県 計

93 127 220 50 107 100 305 186 12 760 980

1,710 2,540 4,250 760 2,140 2,000 6,100 5,100 176 16,276 20,526

1,447 1,872 3,319 398 1,852 1,689 3,427 4,386 118 11,870 15,18985% 74% 78% 52% 87% 84% 56% 86% 67% 73% 74%191 578 769 274 843 1,462 3,068 2,861 95 8,603 9,37211% 23% 18% 36% 39% 73% 50% 56% 54% 53% 46%

1,256 1,294 2,550 124 1,009 227 359 1,525 23 3,267 5,81773% 51% 60% 16% 47% 11% 6% 30% 13% 20% 28%

263 668 931 362 288 311 2,673 714 58 4,406 5,337

15% 26% 22% 48% 13% 16% 44% 14% 33% 27% 26%454 1,246 1,700 636 1,131 1,773 5,741 3,575 153 13,009 14,70927% 49% 40% 84% 53% 89% 94% 70% 87% 80% 72%

4.10月

愛知県 長野県 群馬県 計 福井県 静岡県 滋賀県 富山県 計

70 71 33 174 250 28 188 53 519 693

1,400 1,420 800 3,620 5,006 508 5,490 1,600 12,604 16,224

1,208 610 464 2,282 3,587 388 3,979 1,372 9,326 11,60886% 43% 58% 63% 72% 76% 72% 86% 74% 72%64 244 154 462 3,068 272 83 664 4,087 4,5495% 17% 19% 13% 61% 54% 2% 42% 32% 28%

1,144 366 310 1,820 519 116 3,896 708 5,239 7,05982% 26% 39% 50% 10% 23% 71% 44% 42% 44%

192 800 336 1,328 1,419 120 1,511 228 3,278 4,606

14% 56% 42% 37% 28% 24% 28% 14% 26% 28%256 1,044 490 1,790 4,487 392 1,594 892 7,365 9,15518% 74% 61% 49% 90% 77% 29% 56% 58% 56%

回収実施の散布地点数

2019年:野生イノシシによる経口ワクチンの月別摂取状況(月別)餌付なし 餌付あり

7月計

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

餌付なし 餌付あり8月計

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

餌付なし 餌付あり9月計

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

餌付なし 餌付あり10月計

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

7

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5.11月

愛知県 長野県 埼玉県 計 福井県 静岡県 計

108 15 12 135 250 54 304 439

2,160 300 260 2,720 5,000 1,010 6,010 8,730

1,677 142 191 2,010 3,175 655 3,830 5,840

78% 47% 73% 74% 64% 65% 64% 67%

31 9 90 130 2,819 253 3,072 3,202

1% 3% 35% 5% 56% 25% 51% 37%

1,646 133 101 1,880 356 402 758 2,638

76% 44% 39% 69% 7% 40% 13% 30%

483 158 69 710 1,822 355 2,177 2,887

22% 53% 27% 26% 36% 35% 36% 33%514 167 159 840 4,641 608 5,249 6,08924% 56% 61% 31% 93% 60% 87% 70%

6.12月愛知県 長野県 埼玉県 岐阜県 計 石川県 静岡県 滋賀県 計

466 3 15 1,199 1,683 291 28 190 509 2,192

8,850 60 450 23,980 33,340 5,820 560 5,597 11,977 45,317

6,511 42 308 14,792 21,653 1,599 417 3,403 7,286 28,939

74% 70% 68% 62% 65% 27% 74% 61% 61% 64%

337 0 79 1,451 1,867 383 202 289 2,741 4,608

4% 0% 18% 6% 6% 7% 36% 5% 23% 10%

6,174 42 229 13,341 19,786 1,216 215 3,114 4,545 24,331

70% 70% 51% 56% 59% 21% 38% 56% 38% 54%

2,339 18 142 9,188 11,687 4,221 143 2,194 6,558 18,245

26% 30% 32% 38% 35% 73% 26% 39% 55% 40%2,676 18 221 10,639 13,554 4,604 345 2,483 9,299 22,853

30% 30% 49% 44% 41% 79% 62% 44% 78% 50%

7.1月 餌付なし

埼玉県計

愛知県 三重県(暫定)

石川県 静岡県 神奈川県 山梨県 計

3 635 307 266 60 100 20 1,388 1,391

90 12,450 6,140 5,320 1,144 2,000 400 27,454 27,544

67 6,044 3,628 2,450 854 388 57 13,421 13,488

74% 49% 59% 46% 75% 19% 14% 49% 49%

3 833 1,026 1,629 193 118 38 3,837 3,840

3% 7% 17% 31% 17% 6% 10% 14% 14%

64 5,211 2,602 821 661 270 19 9,584 9,648

71% 42% 42% 15% 58% 14% 5% 35% 35%

21 6,406 2,512 2,870 290 1,612 343 14,033 14,054

23% 51% 41% 54% 25% 81% 86% 51% 51%

21 1,327 0 2,548 282 599 212 4,968 4,989

23% 11% 0% 48% 25% 30% 53% 18% 18%

0 5,079 2,512 322 8 1,013 130 9,064 7,591

0% 41% 41% 6% 1% 51% 33% 33% 28%

24 2,160 1,026 4,177 475 717 250 8,805 8,829

27% 17% 17% 79% 42% 36% 63% 32% 32%24 7,239 3,538 4,499 483 1,730 381 17,870 17,894

27% 58% 58% 85% 42% 87% 95% 65% 65%※福井県、石川県の夏期においては、未回収とは、掘り返し跡、イノシシの跡痕から、イノシシが摂取したものと判断できるとのこと

注1:「[B]以外」とは、①手付かず、②ワクチン無傷、③イノシシ以外の動物(タヌキ等)の噛跡有りのもの

回収実施の散布地点数

餌付なし 餌付あり11月計

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

餌付なし 餌付あり12月計

1月計

回収実施の散布地点数

散布ワクチン個数合計 [A]

散布ワクチン個数合計 [A]

回収個数[B]

イノシシ摂取痕有り [C]

それ以外(注1) [D]

未回収個数(注2) [E]

周辺にイノシシの痕跡有り(注3)[D](イノシシの掘り返し跡、足跡等)

[D]以外(注4)[E]

(想定)イノシシ摂取(注6)[C+E]

餌付あり

回収個数[B+C]

イノシシ摂取痕有り [B]

それ以外(注1) [C]

未回収個数(注2) [D+E]

注6:「(想定)イノシシ摂取個数②」とは、「イノシシ摂取痕有り[B]」及び「未回収個数[D+E]」の 合計 個数

(想定)イノシシ摂取個数①(注5)[B+D]

(想定)イノシシ摂取(注6)[B+D+E]

注2:「未回収個数」とは、イノシシがワクチンを全て食べたこと等により、ワクチン包み(ブリスター)が見つからなかったケース

注3:「周辺にイノシシの痕跡有り」とは、ワクチン埋設穴周辺にイノシシによる掘り返し跡や足跡等のイノシシの痕跡があるものの、 ワクチン包み(ブリスター)が見つからなかったケース

注4:「[D]以外」とは、注3以外でワクチン包み(ブリスター)が見つからなかったケース

注5:「(想定)イノシシ摂取個数①」とは、回収個数のうち「イノシシ摂取痕有り[B]」及び未回収個数のうち「周辺にイノシシの痕跡有り[D]」の合計個数

6

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年4⽉ 173 33 19.1% 52 81 133 76.9% 7 4.0%2019年5⽉ 194 39 20.1% 66 74 140 72.2% 15 7.7%2019年6⽉ 231 39 16.9% 52 89 141 61.0% 51 22.1%2019年7⽉ 211 80 37.9% 42 52 94 44.5% 37 17.5%2019年8⽉ 232 83 35.8% 37 51 88 37.9% 61 26.3%2019年9⽉ 298 112 37.6% 40 60 100 33.6% 86 28.9%2019年10⽉ 186 55 29.6% 24 25 49 26.3% 82 44.1%2019年11⽉ 268 90 33.6% 9 31 40 14.9% 138 51.5%2019年12⽉ 35 8 22.9% 8 5 13 37.1% 14 40.0%2020年1⽉ 163 57 35.0% 17 23 40 24.5% 66 40.5%※ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

<岐⾩県>

検査実施状況

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

検査頭数

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

888 249 28% 746 61 8%

2119 927 44% 1991 1048 53%

ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2018年9月~

 2019年3月)

経口ワクチン散布後(2019年4月~)

PCR(抗原)

参考3

1

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年4⽉ 57 48 84.2% 2 1 3 5.3% 6 10.5%2019年5⽉ 94 86 91.5% 3 0 3 3.2% 5 5.3%2019年6⽉ 153 133 86.9% 3 4 7 4.6% 13 8.5%2019年7⽉ 236 191 80.9% 18 7 25 10.6% 20 8.5%2019年8⽉ 266 211 79.3% 12 9 21 7.9% 34 12.8%2019年9⽉ 110 76 69.1% 2 1 3 2.7% 31 28.2%2019年10⽉ 71 58 81.7% 1 1 2 2.8% 11 15.5%2019年11⽉ 94 66 70.2% 4 1 5 5.3% 23 24.5%2019年12⽉ 40 25 62.5% 1 1 2 5.0% 13 32.5%2020年1⽉ 40 20 50.0% 1 4 5 12.5% 15 37.5%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

<愛知県>

検査実施状況

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

217 13 6% 139 8 6%

1281 106 8% 1161 200 17%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2018年9月~

 2019年3月)

経口ワクチン散布後(2019年4月~

 2020年1月)

2

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年8⽉ 70 65 92.9% 0 0 0 0.0% 5 7.1%2019年9⽉ 340 317 93.2% 6 5 11 3.2% 12 3.5%2019年10⽉ 218 203 93.1% 1 1 2 0.9% 13 6.0%2019年11⽉ 327 314 96.0% 5 2 7 2.1% 6 1.8%2019年12⽉ 93 90 96.8% 0 1 1 1.1% 2 2.2%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

<三重県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査実施状況

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

68 4 6% 22 1 5%

1262 30 2% 1048 47 4%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2018年9月~     2019年7月)

経口ワクチン散布後(2019年8月~ )

3

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年9⽉ 6 6 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年10⽉ 34 32 94.1% 0 0 0 0.0% 2 5.9%2019年11⽉ 10 3 30.0% 0 0 0 0.0% 7 70.0%2019年12⽉ 9 6 66.7% 0 0 0 0.0% 3 33.3%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

<福井県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査実施状況

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

39 7 18% 0 0 0%

409 62 15% 59 12 20%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2019年6月~     2019年7月)

経口ワクチン散布後(2019年8月~)

4

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年5⽉ 11 11 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年6⽉ 15 15 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年7⽉ 52 31 59.6% 10 11 21 40.4% 0 0.0%2019年8⽉ 78 47 60.3% 13 18 31 39.7% 0 0.0%2019年9⽉ 70 45 64.3% 12 9 21 30.0% 4 5.7%2019年10⽉ 59 43 72.9% 2 1 3 5.1% 13 22.0%2019年11⽉ 69 50 72.5% 3 5 8 11.6% 11 15.9%2019年12⽉ 33 13 39.4% 7 8 15 45.5% 5 15.2%2020年1⽉ 52 24 46.2% 8 7 15 28.8% 13 25.0%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

<⻑野県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査実施状況

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

169 41 24% 88 11 13%

438 129 29% 361 94 26%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2018年9月~     2019年7月)

経口ワクチン散布後(2019年8月~)

5

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年7⽉ 4 4 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年8⽉ 51 46 90.2% 3 1 4 7.8% 1 2.0%2019年9⽉ 69 57 82.6% 5 2 7 10.1% 5 7.2%2019年10⽉ 19 13 68.4% 1 3 4 21.1% 2 10.5%2019年11⽉ 35 20 57.1% 3 1 4 11.4% 11 31.4%2019年12⽉ 13 10 76.9% 0 1 1 7.7% 2 15.4%2020年1⽉ 4 3 75.0% 0 0 0 0.0% 1 25.0%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

<富⼭県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査実施状況

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

5 1 20% 4 0 0%

216 35 16% 191 30 16%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2019年7月)

経口ワクチン散布後(2019年8月~)

6

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年8⽉ 99 97 98.0% 2 0 2 2.0% 0 0.0%2019年9⽉ 52 49 94.2% 1 0 1 1.9% 2 3.8%2019年10⽉ 26 25 96.2% 0 0 0 0.0% 1 3.8%2019年11⽉ 17 15 88.2% 0 0 0 0.0% 2 11.8%2019年12⽉ 8 7 87.5% 1 0 1 12.5% 0 0.0%2020年1⽉ 7 6 85.7% 1 0 1 14.3% 0 0.0%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査実施状況

<⽯川県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

115 4 3% 10 0 0%

121 13 11% 110 5 5%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2018年9月~     2019年8月)

経口ワクチン散布後(2019年9月~)

7

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年9⽉ 8 8 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年10⽉ 76 61 80.3% 4 7 11 14.5% 4 5.3%2019年11⽉ 197 138 70.1% 31 19 50 25.4% 9 4.6%2019年12⽉ 113 77 68.1% 17 12 29 25.7% 7 6.2%2020年1⽉ 74 41 55.4% 13 13 26 35.1% 7 9.5%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査実施状況

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

<滋賀県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

40 1 3% 37 0 0%

459 121 26% 460 78 17%経口ワクチン散布後(2019年10月~)

経口ワクチン散布前(2018年9月~     2019年9月)

8

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年7⽉ 6 6 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年8⽉ 118 118 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年9⽉ 140 140 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年10⽉ 105 103 98.1% 0 0 0 0.0% 2 1.9%2019年11⽉ 152 145 95.4% 2 2 4 2.6% 3 2.0%2019年12⽉ 147 138 93.9% 7 1 8 5.4% 1 0.7%2020年1⽉ 151 117 77.5% 17 8 25 16.6% 9 6.0%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査実施状況

<静岡県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

299 0 0% 264 0 0%

656 81 12% 555 26 5%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2018年9月~     2019年9月)

経口ワクチン散布後(2019年10月~ )

9

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年7⽉ 2 2 100.0% 0 0 0 0.0% 0 0.0%2019年9⽉ 12 10 83.3% 1 1 2 16.7% 0 0.0%2019年10⽉ 170 167 98.2% 1 1 2 1.2% 1 0.6%2019年11⽉ 190 188 98.9% 0 0 0 0.0% 2 1.1%2019年12⽉ 117 115 98.3% 0 0 0 0.0% 2 1.7%2020年1⽉ 60 57 95.0% 0 0 0 0.0% 3 5.0%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査実施状況

<群⾺県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

191 6 3% 184 3 2%

610 14 2% 367 7 2%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2018年7月~     2019年10月)

経口ワクチン散布後(2019年11月~)

10

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感受性割合 感染頭数 感染割合 免疫獲得割合

2019年9⽉ 24 18 75.0% 2 2 4 16.7% 2 8.3%2019年10⽉ 169 157 92.9% 4 2 6 3.6% 6 3.6%2019年11⽉ 227 202 89.0% 9 6 15 6.6% 10 4.4%2019年12⽉ 167 140 83.8% 10 6 16 9.6% 11 6.6%2020年1⽉ 85 60 70.6% 9 2 11 12.9% 14 16.5%*ELISA及びPCRの両⽅を実施した検体のみを掲載。

検査実施状況

<埼⽟県>

野生イノシシ・サーベイランス検査の進捗状況

検査頭数

PCR-ELISA-

PCR+ELISA-

PCR+ELISA+

PCR-ELISA+

検査頭数 陽性頭数 陽性率 検査頭数 陽性頭数 陽性率

436 35 8% 10 0 0%

253 28 11% 252 33 13%

PCR(抗原) ELISA(抗体)

経口ワクチン散布前(2019年9月~     2019年11月)

経口ワクチン散布後(2019年12月~ )

11

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(案)

イノシシの CSF検査結果の分析

令和 2年 2月

農業・食品産業技術総合研究機構 動物衛生研究部門

ウイルス・疫学研究領域 疫学ユニット

参考4

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目次

総括 ......................................................................................................................................... 1

1 目的 .................................................................................................................................. 2

2 方法 .................................................................................................................................. 2

3 結果 .................................................................................................................................. 4

(1)岐阜県 ....................................................................................................................... 4

(2)愛知県 ....................................................................................................................... 9

(3)三重県 ..................................................................................................................... 14

(4)福井県 ..................................................................................................................... 17

(5)長野県 ..................................................................................................................... 20

(6)富山県 ..................................................................................................................... 23

(7)石川県 ..................................................................................................................... 26

(8)滋賀県 ..................................................................................................................... 29

(9)埼玉県 ..................................................................................................................... 32

(10)群馬県 ..................................................................................................................... 35

(11)静岡県 ..................................................................................................................... 38

(12)山梨県 ..................................................................................................................... 41

4 まとめ ............................................................................................................................ 44

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1

総括

・イノシシでの CSF 感染が確認され、イノシシへの経口ワクチン散布が行われている 12県(岐阜県、愛知県、三重県、福井県、長野県、富山県、石川県、滋賀県、埼玉県、群馬県、静岡県、及び山梨県)におけるイノシシの検査データを用いて、CSF感染状況と免疫獲得状況について分析した。

・イノシシの経口ワクチンの散布が早くから開始された岐阜県と愛知県北部では、感染個体の割合が減少傾向にあった。免疫獲得個体の割合は増加傾向にあるものの、免疫を獲得しているのは成獣が主体であり、幼獣では感受性個体の割合が増加していた。

・その他の地域は、長野県、滋賀県、埼玉県、静岡県では、感染頭数が多く、感染個体の割合も高い状況であり、感染が継続していた。三重県、福井県、富山県、石川県、群馬県、及び山梨県では、感染頭数は少ないものの、感染は維持されていた。

・免疫の獲得は、自然感染とワクチンの両方の影響を受けていると考えられることから、抗体検査の結果からワクチンのみの効果を評価することは困難である。一方、ワクチン散布地域でも感染が確認されていること、幼獣個体を中心に感受性個体が増加する傾向が認められることから、今後ともイノシシの検査を進め、その結果を分析する必要がある。

・今回分析に用いた検査結果については、調査対象となった個体に限定した情報であることに留意する必要がある。すなわち、立ち入りが困難な山奥などでは、イノシシの捕獲調査や経口ワクチンの散布が困難である。このため、今回の結果は、対象地域におけるイノシシ集団の真の特徴を示しているわけではないことに注意が必要である。

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2

1 目的 イノシシにおける CSF の PCR 検査の結果を分析し、イノシシにおける感染状況の経時

的な推移と地理的分布を把握する。また、イノシシへの経口ワクチンを散布していることから、PCR 検査に加え、ELISA検査の結果も分析することによって、イノシシにおける CSFの感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の状況を把握する。 2 方法 イノシシでの CSFの感染が確認され、イノシシへの経口ワクチン散布が行われている 12県(岐阜県、愛知県、三重県、福井県、長野県、富山県、石川県、滋賀県、埼玉県、群馬県、静岡県、及び山梨県)におけるイノシシの検査データを用いた。分析に用いた期間は、ワクチン散布が 2019 年 3月下旬に始まったことを踏まえて、2019 年 4月~2020 年 1 月までとした。 分析ではまず、県レベルでの感染状況の経時的な推移を把握するため、PCR 検査の結果を県別に集計し、月毎の PCR 陽性頭数と PCR 陽性割合を求めた。また、地理的な分布を把握するために、月毎の感染状況が分かる地図を作成した。 次に、PCR 検査と ELISA検査の結果を合わせて分析し、感受性個体、感染個体、及び免

疫獲得個体の割合を県別・月別に求めた。この分析では、PCR検査と ELISA 検査の結果が両方揃っている必要があるため、PCR 検査の結果のみを用いた分析よりもデータ数が少なくなることに注意が必要である。そのため、PCR検査結果のみから算出した PCR 陽性割合と、PCR検査結果と ELISA 検査結果から算出した感染個体の割合は異なることがある。 さらに、経口ワクチン散布を 2019 年 3 月末から実施している岐阜県と愛知県について

は、追加的な分析を実施した。岐阜県は検査頭数が多かったことから、成獣と幼獣別に区分して、感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の経時的な推移を月別に求めた。また、愛知県については、北部(犬山市、小牧市、春日井市、及び瀬戸市)では、岐阜県と同様に 2019年 3月から経口ワクチン散布を開始し、それ以外の地域では、2019 年 7 月以降に本格的な散布が始まった。そのため、北部とそれ以外の地域(南部)に分けて、感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移を月別に求めた。

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3

感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の割合の算出方法とその結果の解釈については、

以下の通りである。 「感受性個体」の割合 :検査頭数に占める「PCR 陰性・ELISA 陰性」の割合である。

感受性個体の割合が高い場合、集団内で感染が広がりやすい。 「感染個体」の割合 :検査頭数に占める「PCR 陽性・ELISA陰性」と「PCR 陽性・

ELISA 陽性」を足したものの割合である。感受性個体の割合が一定ならば、感染個体の割合が高い場合、集団内で感染が広がりやすい。

「免疫獲得個体の割合」:検査頭数に占める「PCR 陰性・ELISA 陽性」の割合である。免疫獲得個体の割合が高い場合、集団内で感染が広がりにくい。免疫獲得個体の割合の増加は、感染を耐過した個体と、ワクチンによる効果の双方が影響する。

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4

3 結果 (1)岐阜県 岐阜県では、2018年 9月に岐阜市でイノシシの CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、2019 年 3 月下旬からイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。当初、散布地域は県南部を中心としていたが、現在では概ね県全域が対象となっている。 2019 年 4 月時点では、PCR 陽性頭数は 149 頭、PCR 陽性割合は約 79%であったが、2019 年 11 月には、陽性頭数は 50 頭を下回り、PCR 陽性割合は約 16%に低下した。2020年 1月時点では、PCR陽性割合は 25%である。(図表 1-1) 感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移を図表 1-2に示す。図の棒グラフは頭数(左の縦軸)を示し、折れ線グラフは割合(右の縦軸)を示す。感受性個体の割合は、2019年 7月以降、横ばいで、概ね 30~40%で推移している。感染個体の割合は、2019 年 4 月以降減少し、2019 年 11 月は約 15%に低下したが、その後やや増加し、2020 年 1月時点では約 25%である。免疫獲得個体の割合は、2019 年 4月以降、徐々に増加し、2019 年 10 月以降は概ね 40%台で推移している。(図表 1-2) また、成獣・幼獣別に、感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移を分析した。成獣については、検査頭数が少なかった 2019 年 12 月を除くと、感受性個体の割合は、概ね20~25%で推移している。感染個体の割合は、2019 年 4月以降減少し、2020 年 1月時点では約 23%である。免疫獲得個体の割合は、2019 年 4 月以降、徐々に増加し、2019年 10 月以降は 50~60%で推移している。2020 年 1 月時点では約 58%である。幼獣については、2019 年 6月以降、感受性個体の割合が増加し、概ね 50~60%で推移している。感染個体の割合は、2019 年 4~7 月にかけて減少したが、その後は、概ね 20~30%で推移している。免疫獲得個体の割合は、2019 年 11 月に約 38%と他の月よりも高い値を示したが、この月を除くと、10~20%で推移している。(図表 1-3と 1-4)

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5

図表 1-1 岐阜県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

50

100

150

200

250

300

350

1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

岐阜県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1904 189 40 149 78.8%1905 211 55 156 73.9%1906 251 93 158 62.9%1907 231 120 111 48.1%1908 247 152 95 38.5%1909 306 200 106 34.6%1910 193 142 51 26.4%1911 285 240 45 15.8%1912 38 24 14 36.8%2001 168 126 42 25.0%

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6

図表 1-2 岐阜県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

50

100

150

200

250

300

1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

岐阜県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1904 173 33 133 7 19.1% 76.9% 4.0%1905 194 39 140 15 20.1% 72.2% 7.7%1906 231 39 141 51 16.9% 61.0% 22.1%1907 211 80 94 37 37.9% 44.5% 17.5%1908 232 83 88 61 35.8% 37.9% 26.3%1909 298 112 100 86 37.6% 33.6% 28.9%1910 186 55 49 82 29.6% 26.3% 44.1%1911 268 90 40 138 33.6% 14.9% 51.5%1912 35 8 13 14 22.9% 37.1% 40.0%2001 163 57 40 66 35.0% 24.5% 40.5%

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7

図表 1-3 岐阜県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移(成獣)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

020406080

100120140160180200

1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

岐阜県・成獣

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1904 105 19 80 6 18.1% 76.2% 5.7%1905 109 19 79 11 17.4% 72.5% 10.1%1906 155 19 95 41 12.3% 61.3% 26.5%1907 116 23 64 29 19.8% 55.2% 25.0%1908 129 26 51 52 20.2% 39.5% 40.3%1909 174 45 60 69 25.9% 34.5% 39.7%1910 118 18 32 68 15.3% 27.1% 57.6%1911 173 43 28 102 24.9% 16.2% 59.0%1912 25 0 11 14 0.0% 44.0% 56.0%2001 102 19 24 59 18.6% 23.5% 57.8%

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図表 1-4 岐阜県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移(幼獣)

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割合

頭数

岐阜県・幼獣

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1904 68 14 53 1 20.6% 77.9% 1.5%1905 85 20 61 4 23.5% 71.8% 4.7%1906 76 20 46 10 26.3% 60.5% 13.2%1907 95 57 30 8 60.0% 31.6% 8.4%1908 103 57 37 9 55.3% 35.9% 8.7%1909 124 67 40 17 54.0% 32.3% 13.7%1910 68 37 17 14 54.4% 25.0% 20.6%1911 95 47 12 36 49.5% 12.6% 37.9%1912 10 8 2 0 80.0% 20.0% 0.0%2001 61 38 16 7 62.3% 26.2% 11.5%

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(2)愛知県 愛知県では、2018 年 12月に北部の犬山市で CSF感染事例が初めて見つかった。その後、2019 年 3 月下旬からイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。当初、散布地域は県北部を中心としていたが、現在では概ね県全域が対象となっている。 PCR 陽性頭数は隣接する岐阜県と比べると少なく、2019 年 5月までは北部に限局していた。同年 6 月、中部の豊田市で感染イノシシが確認され、同年 6~8 月は PCR 陽性頭数が20~30 頭と他の月よりも多かった。同年 10 月には南部の岡崎市、翌 20年 1月には南部の豊川市と新城市でも感染イノシシが確認されている。2020 年 1 月時点での PCR 陽性割合は約 19%である。(図表 2-1) 感受性個体の割合は、2019 年 4 月以降やや減少し、2020 年 1 月時点では、約 51%である。感染個体の割合は、概ね 10%以下で推移していたが、2020 年 1 月時点ではやや増加し、約 13%となっている。免疫獲得個体の割合は、2019 年 4月以降、徐々に増加し、2020年 1月時点では約 36%である。(図表 2-2) また、岐阜県南部と同様に、経口ワクチン散布を 2019 年 3月から開始した北部(犬山市、小牧市、春日井市、及び瀬戸市)と、それ以外の地位(南部)に分けて分析した。北部は、検査頭数が少ないので、参考程度の結果となるが、2019 年 8 月以降、感染個体は確認されていない。これまでに検査されたもののうち、60%以上が免疫獲得個体だった。一方、南部では、2019 年 6月に豊田市で感染個体が確認されて以降、感染個体が毎月確認されている。感受性個体の割合は減少傾向にあり、2020 年 1 月時点で約 54%である。感染個体と免疫獲得個体の割合は、いずれもやや増加し、2020 年 1 月時点でそれぞれ、14%と 31%である。(図表 2-3と 2-4)

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図表 2-1 愛知県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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PCR陽

性割合

頭数

愛知県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1904 73 70 3 4.1%1905 118 115 3 2.5%1906 174 154 20 11.5%1907 245 215 30 12.2%1908 291 264 27 9.3%1909 111 107 4 3.6%1910 73 70 3 4.1%1911 107 101 6 5.6%1912 45 43 2 4.4%2001 44 36 8 18.2%

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図表 2-2 愛知県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

愛知県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1904 57 48 3 6 84.2% 5.3% 10.5%1905 94 86 3 5 91.5% 3.2% 5.3%1906 153 133 7 13 86.9% 4.6% 8.5%1907 236 191 25 20 80.9% 10.6% 8.5%1908 266 211 21 34 79.3% 7.9% 12.8%1909 110 76 3 31 69.1% 2.7% 28.2%1910 71 58 2 11 81.7% 2.8% 15.5%1911 94 66 5 23 70.2% 5.3% 24.5%1912 40 25 2 13 62.5% 5.0% 32.5%2001 40 20 5 15 50.0% 12.5% 37.5%

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図表 2-3 愛知県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移(北部)

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1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

愛知県・北部

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1904 15 6 3 6 40.0% 20.0% 40.0%1905 9 1 3 5 11.1% 33.3% 55.6%1906 16 4 1 11 25.0% 6.3% 68.8%1907 12 1 4 7 8.3% 33.3% 58.3%1908 13 3 0 10 23.1% 0.0% 76.9%1909 24 2 0 22 8.3% 0.0% 91.7%1910 5 1 0 4 20.0% 0.0% 80.0%1911 13 4 0 9 30.8% 0.0% 69.2%1912 13 7 0 6 53.8% 0.0% 46.2%2001 4 1 0 3 25.0% 0.0% 75.0%

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図表 2-4 愛知県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移(南部)

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1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

愛知県・南部

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1904 42 42 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1905 85 85 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1906 137 129 6 2 94.2% 4.4% 1.5%1907 224 190 21 13 84.8% 9.4% 5.8%1908 253 208 21 24 82.2% 8.3% 9.5%1909 86 74 3 9 86.0% 3.5% 10.5%1910 66 57 2 7 86.4% 3.0% 10.6%1911 81 62 5 14 76.5% 6.2% 17.3%1912 27 18 2 7 66.7% 7.4% 25.9%2001 36 19 5 12 52.8% 13.9% 33.3%

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(3)三重県 三重県では、2019 年 6 月に北部のいなべ市で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年 7 月上旬から県北部を中心にイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。 PCR 陽性頭数は隣接する岐阜県と比べると少なく、北部に限局している。2019 年 9月はPCR 陽性頭数が 12頭と他の月に比べてやや多かったのもの、その後は毎月 10 頭以下で推移している。2020年 1 月時点での PCR陽性割合は約 1.6%である。(図表 3-1) 三重県では、感受性個体の割合が高く 90%以上であり、感染個体割合と免疫獲得個体割合は、2020 年 1月時点で、それぞれ約 1%と 2%である。免疫獲得個体は現在までに、北部を中心に確認されている。(図表 2-2)

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図表 3-1 三重県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

三重県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1905 2 2 0 0.0%1906 10 7 3 30.0%1907 44 43 1 2.3%1908 90 90 0 0.0%1909 345 333 12 3.5%1910 228 223 5 2.2%1911 352 343 9 2.6%1912 186 183 3 1.6%2001 61 60 1 1.6%

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図表 3-2 三重県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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割合

頭数

三重県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1907 23 22 0 1 95.7% 0.0% 4.3%1908 70 65 0 5 92.9% 0.0% 7.1%1909 340 317 11 12 93.2% 3.2% 3.5%1910 218 203 2 13 93.1% 0.9% 6.0%1911 327 314 7 6 96.0% 2.1% 1.8%1912 93 90 1 2 96.8% 1.1% 2.2%

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(4)福井県 福井県では、2019 年 6 月に東部の大野市で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年7月中旬からイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。 PCR 陽性頭数は隣接する岐阜県と比べると少ないが、毎月 5~10 頭程度の PCR 陽性が確認されている。感染個体は大野市とその周辺地域で確認されることが多かったが、2020年1月には南西部の敦賀市でも確認された。2020 年 1 月時点での PCR 陽性割合は約 10%である。(図表 4-1) 福井県では、PCR検査と ELISA 検査の結果が揃っている個体が少ないので、参考程度の結果となる。免疫獲得個体は現在までに、北部の大野市や南西部の敦賀市などで 12 頭確認されている。(図表4-2)

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図表4-1 福井県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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PCR陽

性割合

頭数

福井県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1906 1 0 1 100.0%1907 38 32 6 15.8%1908 22 18 4 18.2%1909 29 23 6 20.7%1910 95 84 11 11.6%1911 119 112 7 5.9%1912 67 58 9 13.4%2001 77 69 8 10.4%

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図表4-2 福井県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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頭数

福井県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1909 6 6 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1910 34 32 0 2 94.1% 0.0% 5.9%1911 10 3 0 7 30.0% 0.0% 70.0%1912 9 6 0 3 66.7% 0.0% 33.3%

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(5)長野県 長野県では、2019 年 7 月に西部の木曽町で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年7月中旬からイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。 PCR 陽性頭数は、2019年 7~9月にかけては約 30~50 頭確認され、PCR陽性率も約 32~47%とやや高かった。同年 10 月と 11 月は、PCR 陽性頭数と PCR 陽性割合ともに低下したが、その後増加し、2020 年 1 月時点での PCR 陽性割合は約 30%である。感染個体は西部を中心に確認されていたが、2019 年 12 月には中部の上田市で、翌年 1 月には東部の軽井沢町で確認されている。(図表 5-1) 感受性個体の割合は、2019 年 9~11 月の間は概ね 60~70%の間で推移していたが、その後やや減少し、2020 年 1月時点で約 46%となっている。感染個体の割合は、2019 年 10月と 11 月にやや減少したものの、2020 年 1 月時点で約 29%となっている。免疫獲得個体の割合は、2019 年以降徐々に増加し、2020 年 1 月時点で 25%となっており、すべて西部で確認されている。(図表 5-2)

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図表5-1 長野県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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PCR陽

性割合

頭数

長野県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1904 6 6 0 0.0%1905 24 24 0 0.0%1906 18 18 0 0.0%1907 87 46 41 47.1%1908 113 59 54 47.8%1909 84 56 28 33.3%1910 69 66 3 4.3%1911 77 68 9 11.7%1912 36 19 17 47.2%2001 59 41 18 30.5%

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図表5-2 長野県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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頭数

長野県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1905 11 11 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1906 15 15 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1907 52 31 21 0 59.6% 40.4% 0.0%1908 78 47 31 0 60.3% 39.7% 0.0%1909 70 45 21 4 64.3% 30.0% 5.7%1910 59 43 3 13 72.9% 5.1% 22.0%1911 69 50 8 11 72.5% 11.6% 15.9%1912 33 13 15 5 39.4% 45.5% 15.2%2001 52 24 15 13 46.2% 28.8% 25.0%

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(6)富山県 富山県では、2019 年 7 月に中央部の富山市で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年 8 月中旬からイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。 PCR 陽性頭数は隣接する岐阜県と比べると少ないが、毎月 1~10 頭程度の PCR 陽性が確認されている。検査頭数は少ないが、2020 年 1月時点では、16頭中 5 頭(31%)で陽性が確認された。(図表 6-1) 富山県では、PCR 検査と ELISA 検査の結果が揃っている個体が少ない月があるので、参

考程度の結果となる。免疫獲得個体は現在までに、富山市とその周辺を中心に 22 頭確認されている。(図表 6-2)

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図表6-1 富山県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

富山県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1907 5 4 1 20.0%1908 54 48 6 11.1%1909 75 62 13 17.3%1910 21 16 5 23.8%1911 36 31 5 13.9%1912 13 12 1 7.7%2001 17 12 5 29.4%

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図表6-2 富山県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

富山県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1907 4 4 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1908 51 46 4 1 90.2% 7.8% 2.0%1909 69 57 7 5 82.6% 10.1% 7.2%1910 19 13 4 2 68.4% 21.1% 10.5%1911 35 20 4 11 57.1% 11.4% 31.4%1912 13 10 1 2 76.9% 7.7% 15.4%2001 4 3 0 1 75.0% 0.0% 25.0%

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(7)石川県 石川県では、2019 年 8 月に南部の白山市で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年 8 月下旬からイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。 PCR 陽性頭数は隣接する岐阜県と比べると少ないが、2019 年 10月を除き、毎月 3~4頭の PCR 陽性が確認されている。検査頭数は少ないが、2020 年 1 月時点では、9 頭中 3 頭(33%)で陽性が確認された。(図表 7-1) 石川県では、PCR 検査と ELISA 検査の結果が揃っている個体が少ない月があるので、参

考程度の結果となる。免疫獲得個体は 2020 年 1 月までに 5 頭確認されている。このうち、3 頭は経口ワクチン散布地域内(津幡町 19 年 9 月、中能登町 19 年 10 月、宝達志水町 19年 11 月)であり、2 頭は散布地域外(加賀町 19年 9月と 11 月)であった。(図表 7-2)

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図表7-1 石川県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

石川県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1907 8 8 0 0.0%1908 104 100 4 3.8%1909 56 52 4 7.1%1910 26 26 0 0.0%1911 20 17 3 15.0%1912 10 7 3 30.0%2001 9 6 3 33.3%

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図表7-2 石川県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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70

80

90

100

1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

石川県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1907 7 7 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1908 99 97 2 0 98.0% 2.0% 0.0%1909 52 49 1 2 94.2% 1.9% 3.8%1910 26 25 0 1 96.2% 0.0% 3.8%1911 17 15 0 2 88.2% 0.0% 11.8%1912 8 7 1 0 87.5% 12.5% 0.0%2001 7 6 1 0 85.7% 14.3% 0.0%

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(8)滋賀県 滋賀県では、2019 年 9 月に東部の多賀町で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年 9 月下旬からイノシシの経口ワクチンの散布が始まった。 PCR 陽性頭数は、2019 年 9月に初発事例が確認されて以降、毎月約 10~50 頭の PCR 陽性個体が確認され、PCR 陽性割合も増加傾向にあり、2020 年 1 月時点での PCR 陽性割合は約 40%である。感染個体は東部から北部にかけて確認されている。(図表 8-1) 感受性個体の割合は、減少傾向にあり、2020 年 1 月時点で約 55%となっている。感染個体の割合は、増加傾向にあり、2020 年 1月時点で約 35%となっている。免疫獲得個体の割合は、やや増加し、2020 年 1月時点で約 9%であり、すべて東部で確認されている。(図表5-2)

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図表8-1 滋賀県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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1904 1905 1906 1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

滋賀県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1904 1 1 0 0.0%1905 1 1 0 0.0%1906 4 4 0 0.0%1907 4 4 0 0.0%1908 3 3 0 0.0%1909 12 11 1 8.3%1910 81 68 13 16.0%1911 200 148 52 26.0%1912 115 84 31 27.0%2001 63 38 25 39.7%

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図表8-2 滋賀県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

滋賀県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1907 4 4 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1908 3 3 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1909 8 8 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1910 76 61 11 4 80.3% 14.5% 5.3%1911 197 138 50 9 70.1% 25.4% 4.6%1912 113 77 29 7 68.1% 25.7% 6.2%2001 74 41 26 7 55.4% 35.1% 9.5%

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(9)埼玉県 埼玉県では、2019 年 9 月に西部の秩父市で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年 11 月上旬に、近隣の寄居町で緊急的にイノシシの経口ワクチンが散布された。 PCR 陽性頭数は、2019 年 9月に初発事例が確認されて以降、毎月約 10~20 頭の PCR 陽性個体が確認され、PCR陽性割合は 10%程度で推移している。感染個体は西部の秩父市とその周辺で主に確認されているが、2019 年 11 月~翌 20 年 1 月には南西部の飯能市でもPCR 陽性が確認されている。(図表 9-1) 感受性個体の割合は、やや減少傾向にあり、2020 年 1月時点で約 70%となっている。感染個体の割合、免疫獲得個体の割合は、ともにやや増加傾向にあり、2020 年 1 月時点での割合は、それぞれ約 13%、約 16%となっている。免疫獲得個体は主に秩父市とその周辺で確認されているが、2020 年 1 月には中部の嵐山町でも確認されている。埼玉県でのワクチン散布は、岐阜県のように県全域で行われているわけではなく、限局的に実施されており、免疫獲得個体は散布地域から離れた地点でも確認されていることから、免疫の獲得はワクチン散布の影響というよりも、感染後に耐過したものである可能性が高い。(図表9-2)

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図表9-1 埼玉県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

埼玉県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1909 27 23 4 14.8%1910 175 164 11 6.3%1911 234 214 20 8.5%1912 168 151 17 10.1%2001 85 74 11 12.9%

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図表 9-2 埼玉県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

埼玉県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1909 24 18 4 2 75.0% 16.7% 8.3%1910 169 157 6 6 92.9% 3.6% 3.6%1911 227 202 15 10 89.0% 6.6% 4.4%1912 167 140 16 11 83.8% 9.6% 6.6%2001 85 60 11 14 70.6% 12.9% 16.5%

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(10)群馬県 群馬県では、2019 年 9 月に南西部の上野村で CSF 感染事例が初めて見つかった。その後、同年 10 月中旬に、隣接する藤岡市で緊急的にイノシシの経口ワクチンが散布された。 PCR 陽性頭数は、2019 年 9月に初発事例が確認されて以降、毎月 2~6 頭の PCR 陽性個体が確認され、PCR陽性割合は 2%程度で推移している。感染個体は上野村などの南西部で確認されている。(図表 10-1) 感受性個体の割合は高く、概ね 90%台で推移している。免疫獲得個体の割合は、やや増加し、2020 年 1月時点での割合は、5%となっている。免疫獲得個体の割合は、藤岡市とその周辺で 8 頭確認されている。群馬県でのワクチン散布は限局的なものなので、免疫獲得個体はワクチン散布の影響なのか、感染後に耐過した個体であるのかは判断できない。(図表 10-2)

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図表 10-1 群馬県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

群馬県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1909 12 10 2 16.7%1910 176 172 4 2.3%1911 267 261 6 2.2%1912 207 202 5 2.4%2001 136 133 3 2.2%

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図表 10-2 群馬県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

群馬県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1909 12 10 2 0 83.3% 16.7% 0.0%1910 170 167 2 1 98.2% 1.2% 0.6%1911 190 188 0 2 98.9% 0.0% 1.1%1912 117 115 0 2 98.3% 0.0% 1.7%2001 60 57 0 3 95.0% 0.0% 5.0%

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(11)静岡県 静岡県では、2019 年 10 月に中部の藤岡市で CSF 感染事例が初めて見つかった。同年 9月下旬には、西部の浜松市を中心にイノシシの経口ワクチンの散布が始まり、現在では中部や東部などほぼ県内全域で経口ワクチンの散布が行われている。 PCR 陽性頭数は、2019 年 9月に初発事例が確認されて以降、PCR 陽性頭数と PCR陽性割合は増加傾向にあり、2020 年 1 月時点の PCR 陽性率は 25%である。PCR 陽性個体は、藤枝市とその周辺で主に確認されているが、2020 年 1 月には藤枝市の西側の掛川市と島田市、藤枝市の東側の静岡市と焼津市でも PCR 陽性個体が確認されている。また、西部の浜松市でも 2020 年 1 月に PCR 陽性個体が確認されている。(図表 11-1) 感受性個体の割合は、やや減少し、2020 年 1 月時点で約 77%となっている。感染個体と免疫獲得個体の割合は、やや増加し、2020 年 1月時点での割合は、それぞれ、約 17%、約6%となっている。免疫獲得個体は 2020 年 1 月までに 15 頭確認されており、このうち 8頭は西部の浜松市で、残り 7 頭は藤枝市など中部で確認された。なお、解析データの期間の範囲外ではあるが、2020 年 2 月には、東部の富士宮市でも免疫獲得個体が 1頭確認されている。(図表 11-2)

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図表 11-1 静岡県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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PCR陽

性割合

頭数

静岡県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1904 1 1 0 0.0%1905 1 1 0 0.0%1906 1 1 0 0.0%1907 8 8 0 0.0%1908 121 121 0 0.0%1909 143 143 0 0.0%1910 119 115 4 3.4%1911 181 165 16 8.8%1912 171 156 15 8.8%2001 185 139 46 24.9%

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図表 11-2 静岡県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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020406080

100120140160180200

1907 1908 1909 1910 1911 1912 2001

割合

頭数

静岡県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1907 6 6 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1908 118 118 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1909 140 140 0 0 100.0% 0.0% 0.0%1910 105 103 0 2 98.1% 0.0% 1.9%1911 152 145 4 3 95.4% 2.6% 2.0%1912 147 138 8 1 93.9% 5.4% 0.7%2001 151 117 25 9 77.5% 16.6% 6.0%

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(12)山梨県 山梨県では、2019 年 10 月に北西部の北杜市で CSF 感染事例が初めて見つかった。イノシシへの経口ワクチン散布は、翌 20 年 1 月下旬から開始された。 PCR 陽性頭数は、2020 年 1月までに 3頭確認されており、北杜市で 1頭(19 年 10月)、韮崎市で 2 頭(19 年 11 月)である。なお、解析データの期間の範囲外ではあるが、2020年 2月には、東部の小菅村でも PCR 陽性個体が確認されている。(図表 11-1) 山梨県では、PCR 検査と ELISA 検査の結果が揃っている個体が少ないので、参考程度の

結果となる。免疫獲得個体は現在までに、2 頭確認されており、北杜市で 1 頭(19 年 11月)と甲州市で 1 頭(20 年 1 月)である。いずれも、経口ワクチン散布前の時期に確認されているので、感染を耐過した個体である可能性が高い。(図表 12-2)

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図表 12-1 山梨県における PCR陽性頭数と PCR陽性割合の推移

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1909 1910 1911 1912 2001

PCR陽

性割合

頭数

山梨県

PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合

年月 合計 PCR陰性 PCR陽性 PCR陽性割合1909 1 1 0 0.0%1910 19 18 1 5.3%1911 43 41 2 4.7%1912 11 11 0 0.0%2001 27 27 0 0.0%

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図表 12-2 山梨県における感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の推移

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割合

頭数

山梨県

感受性個体 感染個体 免疫獲得個体

頭数 割合年月 合計頭数 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体 感受性個体 感染個体 免疫獲得個体1910 17 16 1 0 94.1% 5.9% 0.0%1911 39 36 2 1 92.3% 5.1% 2.6%1912 7 7 0 0 100.0% 0.0% 0.0%2001 28 27 0 1 96.4% 0.0% 3.6%

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44

4 まとめ ・岐阜県では、2019 年 4 月以降、感染個体の割合は減少傾向にある。岐阜県のデータを分析した結果、感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の割合は、成獣と幼獣で異なる傾向が明らかとなった。成獣では、約 58%が免疫獲得個体であった一方で、幼獣では免疫獲得個体の割合は10~20%と低く、感受性個体の割合が50~60%を占めていた。一般に、イノシシの集団では、幼獣の方が成獣よりも多く、幼獣と成獣の比率は 3~4対 1 という報告がある 。そのため、今回、幼獣での感受性個体の増加が確認されたが、地域のイノシシの母集団を踏まえると、幼獣での感受性個体の割合はさらに高い可能性がある。感受性個体の割合が高いとうことは、集団内で感染が広がりやすい状態であることを示している。今後、幼獣や亜成獣での感染の増加や、これに伴う感染の維持・拡大に注視する必要がある。

・愛知県では、北部と南部では、感受性個体、感染個体、及び免疫獲得個体の分布状況が異なっていた。ワクチン散布の開始時期が早かった北部では、2019 年 8 月以降、感染個体は確認されておらず、免疫獲得個体が占める割合が多かった。一方、南部では、2019 年6 月に感染が確認されて以降、感染個体が継続して確認されており、免疫獲得個体の割合は約 30%で、地域内に免疫がまだ十分に付与されていないものと考えられた。

・その他の県では、長野県、滋賀県、埼玉県、及び静岡県では、感染が継続しており、感染個体数が多く、感染個体の割合も高い状態にある。感染個体は限られた地域で確認されることが多いものの、一部の県では、比較的離れた場所でも感染が確認されている。免疫獲得個体の割合は 5~25%程度と低く、今後も感染が継続・拡大するおそれがある。

・三重県、福井県、石川県、群馬県、及び山梨県では、小規模ながらも感染が維持されている。一部の県ではデータ数が少ないため、十分な判断はできないが、免疫獲得個体の割合は 2~3%と低い。一定割合の感染個体が存在している可能性は高く、今後も感染が維持される可能性がある。

留意点 ・今回使用したイノシシの検査結果については、調査対象となった個体に限定した情報であることに留意する必要がある。すなわち、イノシシの捕獲や、死亡したイノシシの発見、経口ワクチンの散布は、人為的な介入が可能な地域内で実施されており、立ち入りが困難な山奥などでは、イノシシの捕獲調査や経口ワクチンの散布が困難である。このため、今回の結果は、地域での母集団となりうるイノシシ集団の真の特徴を示しているわけではないことに注意が必要である。

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経口ワクチン摂食痕(イノシシ)

(岐阜県提供)

(滋賀県提供)

(長野県提供)

L字型の穴がある周囲のアルミ部分が激しく噛まれている 中の部分が激しく潰されている

ぺしゃんこに潰されている(表)

ぺしゃんこに潰されている(裏)

ガミガミ歯形で噛んだと思われる細かい凹凸が

多数ある(裏)

ガミガミ歯形で噛んだと思われる細かい凹凸が

多数ある(表)

左:ぺしゃんこに潰されている

右:ガミガミ歯形で噛んだと思われる細かい凹凸が多数ある

中の部分が激しく潰されている

ワクチン摂取判定のための参照資料

参考5

1

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経口ワクチン摂食痕(食肉目その他の動物)

(岐阜県提供)

特徴:尖った歯で噛んだと思われる細かい穴がある

(長野県提供)

(表) (裏) (表) (裏)

(表) (裏)(滋賀県提供)

2

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足跡(イノシシ)

(滋賀県提供)

(福井県提供)

(出典:【改訂版】野生鳥獣被害防止マニュアル-イノシシ、シカ、サル(実践編)-(平成26年3月発行))

副蹄の跡が見られない

(参考)シカの足跡

副蹄の跡が顕著

副蹄の跡が顕著

3

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掘り返し跡(イノシシ)

(滋賀県提供)

(長野県提供)

(岐阜県提供)

(福井県提供)

特徴:石が飛ばされ餌が残っていない

4

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掘り返し跡(食肉目その他の動物)

(長野県提供)

餌が残っている 石のまわりのみ掘り返されている

石のまわりのみ掘り返されている 石のまわりのみ掘り返されている

5

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(参考)イノシシの歯

(宇都宮大学提供)

下顎 上顎

前歯

6

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野生いのししのCSF浸潤状況調査

(中間報告)

岐阜大学 応用生物科学部

家畜衛生地域連携教育研究センター(GeFAH)

参考6

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アウトライン

1 県内の浸潤状況

(1)陽性・陰性個体の状況

(2)発見地点より半径10km

2 経口ワクチン散布

(1)県全体の抗体保有状況

(2)圏域ごとの抗体保有状況

(3)成獣・幼獣の感染免疫状況

3 参考

(1)国によるシークエンス検査

(2)ワクチン散布地域外の感染免疫状況

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1 県内の浸潤状況

〇検査が行われた野生いのししの状況 (調査捕獲、有害捕獲、死亡発見全体)

-1-

2018年 2019年

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 総数

県全体

検査数 89 222 156 131 100 148 58 188 194 252 206 265 298 175 287 2,769

陽性 10 31 20 24 23 92 40 147 147 161 100 95 94 44 49 1,077

岐阜検査数 57 113 65 41 43 54 14 20 35 40 17 23 16 9 29 576

陽性 10 27 11 10 10 27 4 11 17 28 12 6 8 4 11 196

中濃検査数 16 70 71 83 51 78 27 126 102 113 97 107 70 45 66 1,122

陽性 4 9 14 12 55 21 105 87 80 46 37 20 6 8 504

東濃検査数 8 16 9 5 6 14 17 36 48 77 34 48 70 61 142 591

陽性 1 10 15 31 40 42 26 19 14 10 5 213

飛騨検査数 2 5 1 2 3 10 33 44 61 33 20 214

陽性 2 6 8 18 24 18 14 90

西濃検査数 6 18 10 2 6 6 12 25 43 81 27 30 266

陽性 1 5 8 15 28 6 11 74

※陽性いのしし…PCR検査陽性

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(1)陽性、陰性個体の状況

陽性

陰性

陰性・陽性いのししの分布

-2-

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(2)発見地点より半径10km

陽性いのししを中心とした半径10㎞円内

-3-

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1 考察

【調査結果から】いのししの豚コレラ感染は、・当初は岐阜市から徐々に東に拡大していたが、2019年1月から岐阜市椿洞の北部へと感染が広がった。

・2019年2月以降急速に東へ拡大し、3月になり東・北に拡散した。

・5月には西に広がり、全県域となった。

-4-

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2 経口ワクチン散布

2019年11月

PCR-ELISA+個体

ワクチン抗原検出個体

第1期1回目

第1期2回目

第2期1回目

第2期2回目

ワクチン散布地点

イノシシ発見地点から5㎞円

凡例

-5-

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0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

50

100

150

200

250

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月

2018年 2019年

PCR- ELISA+個体数 PCR+個体数 PCR-ELISA+個体の割合 感受性個体の割合

(1)県全体の抗体保有状況

2018年 2019年

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月

PCR+ 11 30 22 24 25 90 39 147 156 157 110 94 105 51 45

PCR-ELISA+

1 3 1 7 15 50 39 64 87 82 138

県全体

-6-

(頭)

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(2)圏域ごとの抗体保有状況

岐阜圏域

中濃圏域

東濃圏域

飛騨圏域

西濃圏域

2018年 2019年9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月

PCR+ 11 26 13 9 10 26 4 11 17 28 12 10 8 6 9

PCR-ELISA+

1 1 1 1 4 7 3 8 4 7 13

PCR+ 2 4 11 13 29 6 10

PCR-ELISA+

1 7 2

PCR+ 4 9 15 14 53 21 105 90 81 45 42 27 7 7

PCR-ELISA+

2 4 6 29 23 41 33 27 37

PCR+ 1 11 14 31 45 37 31 14 14 10 6

PCR-ELISA+

2 5 14 10 14 39 41 82

PCR+ 2 7 11 15 27 22 13

PCR-ELISA+

3 4 7 4

-7-

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(3)成獣・幼獣の感染免疫状況

84%

65%

12%

21%

4%

13%

0%

1%

45%

19%

22%

21%

22%

30%

11%

30%

PCR- ELISA- PCR+ ELISA- PCR+ ELISA+ PCR- ELISA+

総検査数 PCR-ELISA- PCR+ELISA- PCR+ELISA+ PCR-ELISA+

成獣 915 170 196 275 274

幼獣 633 284 140 142 67

2019年4月から10月まで

総検査数 PCR-ELISA- PCR+ELISA- PCR+ELISA+ PCR-ELISA+

成獣 283 183 60 36 4

幼獣 452 381 53 17 1

2018年9月から2019年3月まで

成獣

幼獣

成獣

幼獣

-9-

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2 考察

【結果から】①感染・免疫状況・早くから発生している岐阜圏域に比べ、中濃及び東濃圏域でPCR陽性が少なく、抗体保有(PCR陰性)個体が多くなっている。

・感染地域の拡大とワクチン散布により感受性個体の割合は減少している。成獣と幼獣を比べると、幼獣の非感染個体の割合が多い。

②今後の課題・岐阜、西濃及び飛騨圏域の免疫獲得個体の比率を上げていく必要がある。

・幼獣の区分けについて、ドイツやリトアニアでの知見を活かし、捕獲の際に月齢を判別できる方法を確立する必要がある。

-10-

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3 参考(1)国によるシークエンス検査

ワクチン散布期間 調査期間 ワクチン由来 野外株

第1期1回目

3/24∼3/29 3/24∼4/8 2 15

第1期2回目

4/21∼4/225/7∼5/11

4/21∼5/25/7∼5/21

0 19

第2期1回目

7/10∼7/16 7/10∼7/26 1 15

第2期2回目

8/20~249/25~27

8/20~9/39/25~10/7

3 26

合計 6 75

※対象個体PCR陽性となった個体の内、捕獲地点から2km の範囲内に経口ワクチン散布箇所があり、かつイノシシによるワクチンの摂取が確認されたもの

-11-

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(2)1回散布と2回散布の比較3 参考(2)経口ワクチン散布地域外の感染免疫状況

0

5

10

15

20

25

散布地域外

PCR- ELISA+ PCR+個体数

(頭)

-12-

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PCR- ELISA+個体数 PCR+個体数 PCR-ELISA+の割合

(2)圏域ごとの抗体保有状況

-8-

0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

20

40

60

80

100

120

中濃圏域

(頭)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

20

40

60

80

100

120

9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月

2018年 2019年

西濃圏域

(頭)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

20

40

60

80

100

120

飛騨圏域

(頭)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

20

40

60

80

100

120

東濃圏域

(頭)

0%

20%

40%

60%

80%

100%

0

20

40

60

80

100

120

岐阜圏域

(頭)

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1

2020年1月17日(金) 愛知県農業水産局農政部農業振興課 野生イノシシ対策室 経口ワクチン対策第二グループ 担当 小出、後藤 内線 5200、5203 ダイヤルイン 052-954-6725

野生イノシシのCSF(豚コレラ)に対する免疫獲得率について

愛知県では、野生イノシシにCSFに対する免疫を獲得させるために、2019年3月

から野生イノシシへの経口ワクチンの野外散布を実施するとともに、野生イノシシ

から検体を採取し遺伝子検査※1及び抗体検査※2を行っています。

この度、2019年12月31日までの検査結果をとりまとめましたので、お知らせします。

1 検査結果について

遺伝子検査及び抗体検査の両方の結果が判明した野生イノシシに関する免疫獲

得率※3について、経口ワクチンを4回散布した地域については70%、3回散布した

地域については62%となり、散布回数が少ない地域と比較し、経口ワクチン散布を

複数回行うことによる一定の免疫付与効果が確認できました。(裏面参照)

なお、欧州委員会(EC)が2010年に作成したガイドライン※4では、野生イノシシの

免疫獲得率が60%を超えると、CSFウイルスが根絶に向かうとされています。

今後も、愛知県に生息する野生イノシシ全体の免疫獲得率をより高めるために、

経口ワクチン散布を継続します。

※1 「陽性」であれば、CSFに感染しており、「陰性」であれば感染していない。※2 「陽性」であれば、CSFに対する抗体を保有しており、「陰性」であれば保有して

いない。※3 遺伝子検査が「陰性」かつ抗体検査が「陽性」であるイノシシの頭数を、検査頭数で

除したものとする。※4 Guidelines on surveillance/monitoring,control and eradication of classicalswine fever in wild boar

(SANCO/7032/2010(Rev4)【June 2010】)

参考7

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2

2 経口ワクチン散布回数ごとの免疫獲得率

散布回数 調査対象頭数

(回収期間)

免疫獲得頭数

(遺伝子検査が「陰性」かつ

抗体検査が「陽性」の頭数)

免疫獲得率

4回散布地域 79 頭

(2019/4/12~12/12) 55 頭 70%

3回散布地域 45 頭

(2019/5/30~12/20) 28 頭 62%

2回散布地域 170 頭

(2019/8/10~12/20) 35 頭 21%

1回散布地域 42 頭

(2019/11/10~12/17) 3頭 7%

【本調査対象となる野生イノシシ】

各市町村の初めての散布から、15 日目以降に回収された野生イノシシを調査対

象としている。

【本調査対象市町村内訳】

・4回散布地域・・・春日井市、犬山市、小牧市

・3回散布地域・・・瀬戸市

・2回散布地域・・・岡崎市、豊田市

・1回散布地域・・・新城市、北設楽郡設楽町

※以下の市町村は、経口ワクチン散布を行っているが本調査の対象となる野生

イノシシが捕獲されていないため集計対象外

豊橋市、豊川市、西尾市、蒲郡市、田原市、額田郡幸田町、北設楽郡東栄

町、北設楽郡豊根村