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1 早稲田大学西東京稲門会 会報 39 号 発 行:平成 27 11 28 発行所:西東京稲門会 発行者:竹島亜機雄 編集者:佐野信男 題 字:金子正男 http://www.nishitokyo- tomonkai.info/ 2015秋季懇親会 ~紺碧の空の下・・・の秋満喫~ “秋季懇親会は一度も雨にあたったことがありま せん”。10 月 3 日(土)12:00 紺碧の空の下「いこ いの森公園」で竹島会長が誇らしげに開会を宣言。 マイジョッキ持参の金子前会長の乾杯の音頭でバ ーベキューの開始です。今回も、焼肉、焼きそば、と ころ天、それに飲み物のコーナーが設営されました。 焼肉、焼きそばは焼きあがる前に、まずはビール・ ところてんで喉を潤す。汗ばむような陽気となり、冷 たいところてんの喉ごしが何とも心地よい。 お酒は、ビールと日本酒に加えワインの差し入れも あり充実。ジュースやウーロン茶もすべて飲み放題。 間もなく良 い匂いが漂い 始めると、焼 肉・焼きそばが 大盛況となり、 あちこちで話 の輪が広がる。 メインの焼きそば・焼肉・焼き野菜は、質・量・味 ともに充実し、お変わりする人の列ができました。 今回も小さいお子さんの参加を見込んで、輪投げの コーナーを設けました。公式ゲームに使う用具をそろ えたのですが、残念なことにお子さんの参加はゼロ。 代わりに、オジイちゃん・オバアちゃんたちが、童心 に返ってゲームを楽しみ、景品はお孫さんへのお土産 になりました。来年はお子さんを連れての参加大歓迎。 景品をたくさん用意してお待ちしています。 天候に恵まれた懇親会、1 時間 半余で用意した食材が余すこと なくお腹に収まり、皆さん満足さ れたようでした。 会場が公園のため大声を出すことは禁止。『紺碧の 空』『都の西北』を心の中で歌い、盛況のうちに終了し ました。 参加者は、来賓の小平稲門会、三田会、日中友好協 会、大学東伏見寮の学生・院生を含め 48 人でした。 (取材・原田一彦 写真・佐野信男)

2015秋季懇親会2015秋季懇親会 ~紺碧の空の下・・・の秋満喫~ “秋季懇親会は一度も雨にあたったことがありま せん”。10月3日(土)12:00

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    早稲田大学西東京稲門会

    会報 39 号 発 行:平成 27年 11月 28 日

    発行所:西東京稲門会

    発行者:竹島亜機雄

    編集者:佐野信男

    題 字:金子正男

    http://www.nishitokyo-

    tomonkai.info/

    ■2015秋季懇親会 ~紺碧の空の下・・・の秋満喫~

    “秋季懇親会は一度も雨にあたったことがありま

    せん”。10 月 3 日(土)12:00 紺碧の空の下「いこ

    いの森公園」で竹島会長が誇らしげに開会を宣言。

    マイジョッキ持参の金子前会長の乾杯の音頭でバ

    ーベキューの開始です。今回も、焼肉、焼きそば、と

    ころ天、それに飲み物のコーナーが設営されました。

    焼肉、焼きそばは焼きあがる前に、まずはビール・

    ところてんで喉を潤す。汗ばむような陽気となり、冷

    たいところてんの喉ごしが何とも心地よい。

    お酒は、ビールと日本酒に加えワインの差し入れも

    あり充実。ジュースやウーロン茶もすべて飲み放題。

    間もなく良

    い匂いが漂い

    始めると、焼

    肉・焼きそばが

    大盛況となり、

    あちこちで話

    の輪が広がる。

    メインの焼きそば・焼肉・焼き野菜は、質・量・味

    ともに充実し、お変わりする人の列ができました。

    今回も小さいお子さんの参加を見込んで、輪投げの

    コーナーを設けました。公式ゲームに使う用具をそろ

    えたのですが、残念なことにお子さんの参加はゼロ。

    代わりに、オジイちゃん・オバアちゃんたちが、童心

    に返ってゲームを楽しみ、景品はお孫さんへのお土産

    になりました。来年はお子さんを連れての参加大歓迎。

    景品をたくさん用意してお待ちしています。

    天候に恵まれた懇親会、1時間

    半余で用意した食材が余すこと

    なくお腹に収まり、皆さん満足さ

    れたようでした。

    会場が公園のため大声を出すことは禁止。『紺碧の

    空』『都の西北』を心の中で歌い、盛況のうちに終了し

    ました。

    参加者は、来賓の小平稲門会、三田会、日中友好協

    会、大学東伏見寮の学生・院生を含め 48人でした。

    (取材・原田一彦 写真・佐野信男)

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    事務局からのお知らせ

    ◇新年懇親会のご案内

    ・日 時:2016 年 1 月 17 日(日) 午後 12 時 30 分

    (受 付 午後 12 時 00 分)

    ・会 場:西東京市「保谷こもれびホール 3 階」

    ・会 費:5,000 円(同伴者 3,000 円)

    ・特別ゲスト 早大野球部 高橋 広監督

    早大応援部チアリーダー(8Pに写真)

    *参加申込等詳細は、同封のチラシ・返信はがき参照

    ◇早稲田大学新記念会堂(仮称)

    募金ご支援のお願い

    “WASEDA VISION 150”推進の一翼を担う新記念会

    堂は、2019年 3月完

    成予定です。21 世紀

    の早稲田の新たなシ

    ンボルとなる新記念

    会堂の建設にご支援

    をお願いします。

    (記念会堂完成イメージ)

    <新記念会堂(仮称)募金募集要領>

    ・募集対象:個人様 1口 1万円

    法人様・団体様には 1口の金額は定めず。

    ・募集期間:2015年 9月~2020年 3月

    *詳細は Webサイト(http://kifu.waseda.jp)で。

    (早稲田大学 総長室募金課)

    ◇会員訃報

    平竹 榮氏 6月 14日ご逝去 享年 71歳 S44・政経

    梶原 壽幸氏 8月 12日ご逝去 享年 81歳 S33・商

    ◇稲門会年度会費納入のお願い

    今年度も既に 7 か月が経過、10 月末現在で会費納

    入率は 90%を超えました。

    9 月末時点で未納の方には 10 月に入って個別に郵

    便にて通知し、月内に対象者の半数以上の方から納入

    いただきました。しかし、17 人の方が未納です。

    当会では全員が等しく会費を負担する事を旨とし

    ております。未納の方には、速やかな納入対応をお願

    いします。

    会計幹事 高橋 隆門

    新年懇親会のゲスト紹介

    ◇早大野球部 高橋 広監督

    ことし 1月、早大野球部の第 19

    代監督に就任。1季目の東京六大

    学野球春季リーグで勝ち点 5 の

    完全優勝。秋季も 8 勝 2 敗、勝ち

    点 4 で春秋連覇を成し遂げた。春

    季は全国大学野球選手権も制し、

    早大を大学野球の頂点に導いた。

    1955年生まれ。愛媛県新居浜市出身で、西条高校で

    は主将を務め、早大教育学部に進学。早大では捕手と

    してベンチ入りはしたが、リーグ戦出場の経験はない。

    早くから指導者を目指し、4 年生時に新人監督(学生

    コーチ)として、新人戦の指揮を執った。

    卒業後は徳島県立鳴門高校の教師となり野球部を

    指導。80年監督に就任し、20年の歳月をかけて同校を

    甲子園出場に導いた。以後、春夏通じて 8度の甲子園

    出場を果たし、02年春には準優勝した。

    早大の監督は、大学でキャプテン、最低でもレギュ

    ラー、社会人野球で監督、コーチを歴任してきた人が

    就くポジション。高校の監督からの就任は初めてで、

    本人も「まさに大抜擢」。推薦人の 1人、石山健一元監

    督は「大学でレギュラーでない監督が結果を残せば、

    現役部員の励みになる」とエールを送っている。

    (取材 上田尚亮・編集 佐野信男)

    寺子屋事業報告

    寺子屋は早いもので来年には開講 7年目を迎えます。

    教育の現場も、小学校での英語開始や高校の入試内容

    の変更など、変化が起きつつあります。当教室も、来

    春には現状に合った新しい事業内容、組織、運営を開

    始したいと準備中です。

    当教室の事業内容は、講座開講と普及啓発です。

    このところいくつかの稲門会や団体から授業見学の

    申し込みがあり、他の地区でも地域貢献の機運が高ま

    っているようです。今までの経験を活かしながら、他

    の地区の同じような活動の立ち上げに全面的に協力

    していきたいと思います。今後とも、ご支援ご協力を

    よろしくお願いいたします。

    稲門会会長 竹島 亜機雄

    寺子屋理事長 小嶋 弘

    http://kifu.waseda.jp/

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    早稲田トピックス

    ■2015早稲田スポーツフェスタ in東伏見

    ~輪投げに子どもたちが長蛇の列~

    9 月 21 日(祝)、どこまでも続く爽やかな秋空の下、

    東伏見キャンパスが早稲田ファンに開放されました。

    スポーツ部の学生たちとの交流を、ちびっこから大人

    まで楽しんでもらおうという企画で、今年が 4 回目。

    去年を上回る 5、500人の入場者がありました。

    西東京稲門会も協力の一環で「ブース」を出しまし

    た。稲門会の入会案内、寺子屋の紹介が目的です。

    あわせて、子どもたちの「輪投げ」コーナーも設けま

    した。9 時半に整理券が配布されると、どっと会場に

    人々が押し寄せる。ブース横では、「輪投げ」の準備が

    ままならぬうち、誰かの一言で「輪投げ」スタート。

    いつのまにか子どもたちの長い列を 7なしていました。

    「輪投げ」は予想を超える大人気。230 個用意した景

    品は、昼前には底を尽き、2 度も買出しに行くという

    嬉しい悲鳴。一日でなんと 313 人のちびっこ挑戦者。

    500 個を超える景品は午後 2 時半にはなくなってしま

    いました。

    それに比べて、入会案内等の担当者はのんびりして

    いること…(失礼)。期待に反して、この日の入会者は

    ありませんでしたが、子育て中の早稲田 OB・OGや、将

    来のワセダマン・ウーマンたちに、西東京稲門会ここ

    にありを PRできた一日でした。

    緒方 章(S50・政経)

    ■2015 稲門祭&ホームカミングデー

    10月 18日(日)、秋晴の下、早稲田大キャンパスで

    開催され、ホームカミングデー招待組(卒業 50年・45

    年など)の皆さんを含めて参加者は懐かしい母校で秋

    の一日を楽しみました。

    大隈庭園内の三多摩支部模擬店「サロン・ド・三多

    摩」では、西東京名物「かりん糖」を販売。古賀幹事

    長を筆頭に会員の積極的な販売活動(?)により、な

    んと 12時半にはブースのトップを切り完売。

    午後 3時過ぎから大隈会館で「稲門祭記念品」の当

    選発表。ホテル宿泊券 1 件の他ふるさと賞、職域賞、

    校友会賞などあわせて 17件の当選がありました。

    大久保健仁(S48・商)

    ■ホームページチームからのお知らせ

    HPチームは、会員のみなさまに当稲門会の活動

    をタイムリーにお伝えするため、日々内容の見直しと

    更新を行っています。

    そこで、HPに新着情報があった場合、会員登録して

    いるメール宛てに(BCCで)その都度発信します。

    ご活用ください。 木村 仁(S63・社学)

    同好会の活動

    ■早稲田 FIRST人物列伝①

    卒業生や校友の中には、「初めて」や「一番」を成

    し遂げたパイオニアが多くいます。そんな先人を随

    時紹介します。

    ◇早川徳次(はやかわのりつぐ:1881年~1942年)

    アジア初の地下鉄「東京地下鉄道」創業。

    1908 年早稲田大学法学部卒業。南満州鉄道を経て鉄

    道院に入局し、1914年欧州を訪問。

    ロンドンの発達した地下鉄を目の当たりにし、東京に

    も地下鉄が必要だと考え、地下鉄建設を決意。1927

    年、銀座線の浅草から上野間が開通となった。

    「日本の地下鉄の父」と呼ばれている。

  • 4

    ■カラオケ同好会~切れ目のない歌の競演~ 毎月 1回、第 2水曜日開催のカラオケ同好会の愛称

    は「2水会」。会場は、田無南口のイングビル地下1階

    のスナック“のん”。(市役所の少し手前)

    午後 6:40、“のん”の扉を開けると既に常連のお三

    方が指定席に。「竹森、遅いぞ!」と言われ「20 分前

    だよ」と思いながら末席に。会費 4千円(女性は 3千

    円)を払い、スナックママの手づくりのオードブルを

    食べながら、まず生ビールで乾杯。ここは、ビール、

    焼酎、ウィスキーの飲み放題。

    一息ついたところで、カラオケが始まる。先ずは、

    合唱団で活躍する先輩の「よいとまけの唄」、続いて興

    が乗ると踊りだす先輩の「愛の賛歌」。

    開始時間の 7:00をきちんと守って会長が登場し上

    座へ。会長よりちょっと遅れてマドンナ登場。マドン

    ナの「テネシーワルツ」は絶品。世話役の先輩は“ひ

    ばり”のオンパレード。かなりマニアック。皆様、青

    春の 1 ページどころか青春の 2、3 ページまでをこの

    時とばかり、発散??次々と切れ目無く競演が続く。

    時間も 10:00近くなり、ようやく終演を迎える「東

    京ラプソディー」。参加者全員で「早稲田、早稲田」を

    連呼して合唱。「来月、また会おうね!」の挨拶でお開

    きとなりました。

    参加者全員健康です。唄のうまさなど関係なし。よ

    り多くの方とこの時を過ごせれば良いなと。新会員を

    募集しています。 竹森英次(S51・工研修)

    ■稲門俳句クラブ~“秋ふかし”に多彩な句~ 秋晴れの 10月 9日、稲門俳句サロンに出席のため「田

    無おあしす」へ。今年になって 3人の新入会員があり

    楽しみが増えました。毎月 1回、18 人の会員で運営し

    ています。

    俳句サロンは互選句会という方式を採っています。

    あらかじめ5句の俳句を幹事宛送っておいて、当日参

    加者全員の投句から 5句を選び、これを一句づつ合評

    するというものです。

    さすが早稲田 OB・OG という鋭い評も出て俳句のキ

    ャリアに関わらず勉強になります。今月は「秋深し」

    が兼題でしたが、仲秋の名月や散策の会の金沢八景、

    秋季懇親会の俳句も出て多彩でした。

    ちょっと俳句でも、と軽い気持ちで俳句サロン幹事

    までお問合せください。

    松尾良久(S34・政経)

    ■経済研究会~中国経済の動きなど議論~ 経済研究会の今年度第 1

    回例会を 7 月 12 日(日)

    コール田無で開催しまし

    た。当日は行動経済学につ

    いて、「なぜか投資で損を

    する人の 6つの理由」(川

    口一晃著)を中心に議論をしました。松尾友治さんが

    ファシリテイターとなり、最近の中国経済の動きやメ

    ンバーの経験談を語りあったりして、議論が弾みまし

    た。仕事も業種も違う会員から色々な意見をお聴きす

    ることができて、楽しく有意義な時間を過ごせました。

    参加者は 6人でした。

    第2回は11月28日(土)に「日本経済の今後」につ

    いて自由に議論し、その後懇親会を行います。

    来年2月は「スマホ、ITの最新動向とその応用」に

    ついて議論する予定です。平山尚文(S51・工研修)

    ■テニス同好会~2015軽井沢夏合宿~ テニスといえば、……ハードなスポーツ!無理、無

    理、とてもついていけないよ。錦織?あんなグリップ、

    私らの時代にはなかったよ。……そうお思いの、そこ

    のあなた。そんな思い込みを払拭できるチャンスが、

    西東京稲門会テニス同好会にはあります。

    8 月末の 2 泊 3 日。50 代から 80 代までのテニス好

    きの面々が軽井沢まで繰り出し、中学高校生や大学生

    でもないのに、立派にテニス合宿を行いました。

    東京は猛暑から一転の秋雨続きでしたが、軽井沢も

    同様。初日は生憎の雨に戸惑いながら、体育館で卓球、

    バドミントン……。でも二日目には、早稲田大学軽井

    沢セミナーハウスのコートで、しっかり丸一日ゲーム

    練習ができました。

    夜ともなれば、コート上では知りえない仲間との、

    それこそ学生時代のような飲み会。親睦もしっかり深

    まりました。 松原理恵(S60・文)

    ■第 29回西東京稲門会ゴルフ会開催

    10 月 30 日飯能パークカントリークラブ。少し紅葉

    の中、9時 12分アウト 3組、イン 4組スタート。参加

    者は、西東京三田会からの 6人を含む 25人。「新ぺリ

    ヤ」での成績は、優勝が根岸氏、準優勝が大久保氏で

    した。ベスグロも根岸氏の 83。グロス 80 台が 2 人、

    90台が 4人と好成績でした。 増本靖典(S39・政経)

  • 5

    リレー随想

    ■旧仮名遣い入力変換辞書作成記

    小森 法孝(S47・商)

    パソコンで旧仮名遣いの文を入力するのは非常に

    面倒だと言われてきました。勉強や仕事で古文・近代

    文学などを書き写すとき、俳句や短歌を記録するとき、

    随分イライラさせられるものです。

    私はもう 10年以上前、父が亡くなった頃、無料で使

    いやすい変換辞書を作ってみようと思い立ったので

    すが、それが実は泥沼の入り口でした。

    ・すべての動詞、形容詞とそのすべての活用形

    ・現代仮名遣いと異なる助動詞付加形

    ・普通体、会話体、文語体、漢文訓読体、候文体

    ・動詞転成語、形容詞転成語

    ・拗音、促音の大字形

    をリストアップしなければなりません。田舎の母への

    定期的訪問、同居の手続き、介護という経過の中で少

    しずつ時間をかけて仕上げました。

    ところで、旧仮名遣いの文章を見たり書いたりし続

    けていると、つい動詞・形容詞以外でも旧仮名遣いで

    入力したり古風な表記をしたくなったりするもので

    す。そこで新たに・・・

    ・動詞、形容詞以外の基本和語、重要な古語、漢語

    ・踊り字形(ゝ、ゞなど)

    ・旧漢字形、を追加する必要も出てきました。

    さて、こうやっ

    て作り上げた変

    換辞書を使って

    みると実に快適

    なのです。そこで

    この辞書を「快適

    仮名遣ひ」と名付

    けて一般に無料頒布を始めました。当初は国文学・歴

    史関係からの需要ぐらいかなと予想していたのに、思

    わぬ広範な層から支持を得ました。去年の春、母が亡

    くなった頃にようやくなんとか完成形に近づいたか

    なと思えるところまで辿り着きました。

    私にとっては母との濃密な生活の日々を通して作

    り上げてきたという思いが詰まっているものとなり

    ました。興味のある方は是非一度お試し下さい。

    (「快適仮名遣ひ」で検索)

    次回の随想は緒方 章会員にお願いします。

    ■乗馬を楽しみ座禅に学ぶ

    坂場 正勝(S43・法)

    定年後、乗馬にハマっている。週 1~2回のペースで

    (1鞍は 45 分間のレッスン)既に 1,000 鞍以上騎乗

    している。公認資格があり、

    全乗振 2級,日馬振B級ラ

    イセンスを持っている。

    馬術の主な種目は、障害

    馬術と馬場馬術があり、私

    は馬場を中心に楽しんで

    いる。フィギュアスケート

    に似て、決められた経路を所定の時間内に回る競技。

    乗馬は優雅なスポーツではなく、コースをきっちり乗

    るには相当な体力、精神力が要るが、一旦身につけれ

    ば長続きするのが乗馬の一番の魅力だろう。騎乗の際

    は馬のみに集中するので頭が空っぽになり、風を切っ

    て走る駆け足の爽快感。筋力とバランス感覚のアップ

    に効果は絶大である。

    座禅は学生の頃から始め、今も時々参禅している。

    乗馬に共通するところは、禅は床、座布に座るが、馬

    は鞍に座る。重心を丹田におき、腰を張り、背筋をピ

    ンと伸ばし、頭は天を突くイメージである。まさに静

    の座禅、動の乗馬である。

    これからも体力が続けばスバラシイ馬たちと以心

    伝心、人馬一体を目指し精進したいと願っている。

    お薦め本

    ■パイ ド ・ パ イパー ―自由への越境-

    ネビル・シュート著

    1940年夏、現役を退いたイギリス

    人老弁護士が、スイスに釣り旅行に

    出かける。その頃、戦局が急速に緊迫、

    ドイツ軍が、オランダ、ベルギーを攻

    略してフランスに傾れ込む。

    イギリス軍は、ダンケルク撤退を

    余儀なくされ、老弁護士はイギリスまで子どもを一緒

    に連れて行ってくれないかと頼まれる。2 人を預かる

    破目になるが、更に次々と同行する子どもが増えてい

    く。戦火の中をひたすらイギリスを目指す老人と子ど

    もたちの心あたたまる秀逸な冒険小説。一行は無事辿

    り着くことができるのか!

    高橋るみ子(S51・文)

  • 6

    会員短信(卒業から 50年)

    ■早大闘争で卒業式中止

    ◇水野 聰(S41・法)

    昭和 41年 2月、早稲田では学

    費値上げが発表され、反対の全

    学バリケードで、卒業試験どこ

    ろではなくなってしまっていた。

    前年は慶応が全学ストを行い、

    学費値上げ反対運動の先駆けと

    なっていた。富裕層の学校になってはという正義感と、

    慶応でもストをしたのに・・・という対抗心が渦とな

    って大学を取り巻いていた。

    入試に影響が及ぶのを恐れた学校は機動隊の導入

    を決定、深夜そのことを知った私は、朝一番で学校に

    駆けつけ、機動隊の逆バリケードに涙した。

    卒業試験は結局中止となり、全科目レポート対応と

    なったが、模範解答の丸写しもあった。中には、期限

    に間に合わず、遂には模範答案をいくつかに分解し、

    何人かで手分けし作成。本人は名前だけ自署し、慌て

    て提出に走ったサムライもいた。

    卒業後 25 周年のホームカミングデーで、卒業式も

    できなかった我々のために模擬卒業式が行われたの

    もいい思い出である。

    ■思いもよらず小学校教師の道へ

    ◇吉成 勝好(S41・政経)

    顧みれば、大学最後の1年間は、

    学費値上げ反対の全学ストで授

    業ナシ。仕方なく、乞われるまま

    に某研究所に就職し、たまに集

    会?やサークル活動に駆けつけ

    る生活だった。卒業式も中止にな

    り、事務的に受け取った卒業証書は紙切れ同然、何の

    感慨もなし。以来 10年余、いろいろな職を転々とした

    後、ある出会いをきっかけに 180度方向大転換、小学

    校の先生になろうと思い立つ。

    在学時代には教師の道など露ほども考えず教職科

    目は全く取っていなかったので、玉川大学の通信課程

    で四苦八苦して免許状取得。政経の事務所では「今ま

    で例がない」ということで手続きが分からず一緒に教

    育学部まで行って教えてもらう。年齢制限ぎりぎりの

    33歳で練馬区の小学校教員に採用された。

    ワセダには小学校課程は無かったので、早大出身の

    教師仲間などほとんどいないだろうと思っていた。

    ところがどっこい、管理職になった際に調べてみたら、

    これが「結構いる」んですね。校長・教頭が 30 人余、

    一般教師も 120人は優に超えていた。これら早大出の

    小学教師には2つの系統あった。

    一つは、私のように卒業後ほかの大学の通信教育で

    免許状を取得したグループ。出身学部も様々、ユニー

    クで型破りな教師が多かった。もう一つは、すでに地

    方で小学校の教員をしていたが、向学の念やみがたく、

    早稲田への憧れ抑えがたく、東京に出てきて、教員を

    しながら二部に通ったグループ。頭の切れる優秀な人

    材が多いのが特色だった。

    そこで、平成 3年、先輩の校長らと「稲朋会」とい

    う名称で「早大出身東京都小学教師の会」を設立した。

    この会は、後輩たちの運営で今も続いている。

    ■二つの教訓

    ◇山本 孝之(S41・文)

    けたたましい消防車のサイレンを

    聞いたのは明け方であった。ひばり

    が丘中学校でボヤ騒ぎだ。

    当時、学習塾を開いて間もない頃

    で、この夜は武蔵中入試の算数と悪

    戦苦闘していた。「あー、参った。いっそのこと大地

    震でも起これば、明日の授業は延期になるのだが」と

    半ば本気で念じていた。

    その時、ふと思い出したのが、高校時代に立ち読

    みした久米正雄の『学生時代』。父母の期待を一身

    に背負って上京、学生寮で過ごす学生が登場する。

    翌日に迫る定期考査に全く自信がなく、夜半に寮の

    廊下に佇み、途方にくれる。隅っこにある屑籠を見

    て思うのだ。「これが燃えて火事になれば、考査は

    なくなる…」。その夜、寮は火災に見舞われ、後日

    この学生に嫌疑が及んだ。廊下に佇む学生を見たと

    いう証言によるものだった。

    ひばりが丘中学校の出火原因は、期末テストに脅

    えた生徒が深夜の校舎に火を放ったのだという。

    教訓①『恐怖心』こそ犯罪の元凶かもしれない。

    で、きみはどうしたんだって?ほどなく早大理工

    学部の学生が算数を教えてくれることになった。

    教訓②『餅屋は餅屋』ですね。

  • 7

    新入会員自己紹介

    ◇上田 尚亮(S43・法) (入会:6月28日)

    生まれは静岡市です。静岡の

    男らしくシャイです。富士山を

    見て育ちました。

    静岡高校では野球部に入り

    石山建一先輩(早稲田大学、プ

    リンスホテル監督、読売巨人軍

    編成部長を歴任)と一緒に野球

    をしました。

    彼が3年のとき甲子園で準優勝しました。55年前で

    す。石田勝広投手(早稲田卒)が素晴らしく、法政

    二高の柴田勲投手と投げ合いました。無二のコント

    ロール、伸びのあるストレート。高校時代に見た投

    手ではナンバーワンです。私は、野球の才能がなく

    て苦労したので、大学では野球はしませんでした。

    今「ふじのくに静岡大使」を拝命しています。後

    輩の川勝平太県知事(早稲田大政経学部教授)の応

    援団を任じています。

    今年の春、マンションに野球クラブができたので

    50数年ぶりに野球を始めました。そこで佐野先輩と

    知り合い、西東京稲門会への勧誘を受けて入会しま

    した。ワインを愛する会に入り楽しんでいます。

    活動できる期間は残り少ないのですが、今後もよ

    ろしくご指導お願いします。

    ◇池澤 登(S50・商) (入会:7月27日)

    40年余り勤めた会社を今年 6月

    に定年退職、6年振りに単身赴任

    を終え地元に戻ったのを機に、入

    会させて頂きました。

    大学時代は、学園紛争でロック

    アウトの時期が長く、学部の勉強

    よりもサークル(古美術研究会)

    活動に熱心な学生でした。稲門会では、早速ゴルフ

    同好会に入会。 9月からは土谷隆司さんが講師を務

    める、蕎麦打ち教室に欠かさず出席しています。ま

    た、定年退職後は、社会人も受講可能な大学の講座

    に毎週通学しながら、趣味の水彩画や陶芸なども楽

    しんでいます。

    セカンドライフをスタートさせたばかりで、まだ

    ペースが掴めていない状況ですが、校友の皆様との

    交流を徐々に深めていきたいと考えております。

    どうぞよろしくお願いいたします。

    ◇酒井 誠二(S54・法) (入会:9月 10日)

    昭和27年京都府生まれ。学

    生時代は山のサークル「山岳

    を歩こう会」に所属。北アル

    プスや南アルプスを中心に剱

    岳や八ヶ岳など多くの山に登

    りました。

    去年から退職後を意識して

    日帰り登山を再開しました。

    そして、今年の6月で完全リタイア。まだ時間を持

    て余し気味ですが、体力維持のジョギングが日課に

    なってきました。

    稲門会では、9月から西東京蕎麦打ち教室に入会

    し、現在修行中です。今後も徐々に活動の幅を広げ

    られればと思っています。よろしくお願いします。

    【私のこだわり】

    ■電車の席が空いていたら座る

    ◇鶴田 清司(H2・商)

    私は電車に乗った際に少々

    こだわっていることがありま

    す。それは「席があいていたら

    座る」、いうことです。それも車

    内が満員もしくはそれに近い

    時にこそ、席があいたら座るよ

    うにしています。自分が座りたいからではありません。

    高齢の方や身体が不自由な方、妊娠している女性など

    があとから乗ってきた時のために、席をキープしてお

    くのです。私はシルバーシートがあまり好きではあり

    ません。公共の交通機関は、全席シルバーシートであ

    るべきだと考えます。

    私は電車が駅に着くたびに高齢の方などを探して、

    目をキョロキョロさせます。周りから見ると怪しい人

    間に見えるかもしれません。(笑)

    <会報40号の原稿募集>

    ・会員短信は:卒業から40年・30年(51年・61年卒)の

    皆さん。現役の皆さんの投稿に期待しています。

    ・原稿は400字前後でお願いします。(最大600字)

    ・41号(2月発行)は女性会員の特集です。ご準備を。

    ・締め切り 1月25日(月)

    ・送り先 佐野信男

    メール:[email protected]

    住 所:西東京市谷戸町2-1-24-1507

    mailto:[email protected]

  • 8

    ■東大農場が残った②

    山本孝之(S41・文)

    07年3月。運営委員は、東大農場正門前に集結した。

    3年有余の活動の最終決着としての署名運動である。

    立春を過ぎ、淡い光が路面に戯れる季節であったが、

    朝から寒風が吹き荒れていた。30,000筆の署名を集め

    ようと誓い合ってはいたが、この署名が農場移転を阻

    止する力になるのかどうか、委員の胸には不安が募っ

    ていた。私は、ひばりヶ丘駅頭に立つ。まさに暗い埠

    頭からの船出そのものであった。

    思い起こせば・・・

    04年4月。発足式には国会議員・市長、都議団から

    の熱いメッセージ。混声合唱団コーラス『大地賛頌』

    の歌声が今でも耳に残っている。

    05年7月。東大本部の動向にも注意をはらいながら、

    都市に生きる人間にとって「農」とは何かを検証しよ

    うとした。『東大農場塾』の開講がそれであった。

    東大農学部教授の指導のもと、100人の「都市農民」

    が参加。私たちの会と市民が共同作業で、ナタネやヒ

    マワリの栽培から加工までを実習した。(写真)

    07 年 2 月。「きらっと」で東大農場絵画展を開く。

    190点の絵画が掲げられ、2,500人の入場者で賑わう。

    07 年 7 月。私たち委員は 46,000 筆の署名を風呂敷

    に包みこみ、東大本郷の副学長に提出した。

    07年 8月 8日。忘れもしない記念すべき日が来た。

    執行部に第1報が入った。『今般、東大農場の移転は

    中止する』。

    今年も農場の観桜会に足を運んだ。ソメイヨシノが

    匂うばかりだ。ふと、あの幼子らを思い出した。

    「ボクたち、おじさんたちは、何とかきみたちとの約

    束を守ったよ」。あれから 12年、あの子らは高校生か

    大学生になっているはずだ。「次の時代はきみたちに

    “バトンタッチ”だ。たのむぜ」 (次号につづく)

    ■早大野球部 六大学リーグ戦 春秋連覇

    優勝に舞う!! チアリーダーの超美技

    シリーズ学食めぐり

    ■東京藝大の「バタ丼」

    小高 好人(S47・法)

    上野の東京都美術館に行った帰りに、東京藝大の

    「大浦食堂」に寄った。正面から守衛室を左に見なが

    ら右へ道なりに歩くこと数分で食堂だ。お目当てのバ

    タ丼はメニューには載っていないので、直接厨房の人

    に注文する。他のカレーなどは作り置きがあるのです

    ぐに出てくるが、バタ丼は 2~3分かかる。

    食堂内は東大と違って、男女のカップルやサークル

    の若い人たちで賑やかだ。そんな中、おばあさんたち

    のグループが多いのが印象的だ。一方、厨房では 50~

    60代のおばさんたちがせっせと働いていた。

    そのバタ丼であるが、

    写真にもあるようにライ

    スの上に、豆腐とモヤシ

    を醤油味で炒めて載せた

    もので、あっさりとした

    480 円。肝心のバタ丼の名

    前の由来は聞きそびれた。厨房で唯一の男性が、おっ

    かなそうだったからだ。(次回は大正大)

    編集委員岩田勝孝 大久保健仁 緒方 章 小野 要

    齋藤武子 島崎征郎 高橋るみ子 原田一彦

    【編集後記】 大学闘争で、卒業試験も卒業式も

    なかった 41 年卒。最後の 1 年を棒に振ったとい

    うのに溢れる母校愛。映像の時代、写真は原稿に

    勝るとも劣らない有力な情報源です。 (N・S)