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平成28年12月22日 一般社団法人 JC総研 野菜や果物を食べる頻度、減少傾向続く ~鮮度・国産・旬より、低価格志向強まる~ (野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2016 年調査-) 当総研では、2009年(平成21年)10月、「野菜・果物の消費行動に関する調査結果」 Web 調査)を公表以来、同様の調査を実施してきました。今回、2016年7月下旬(注)に 実施した7回目の調査結果の概要について報告いたします。 今回の特徴は、前回に続き「野菜・果物を食べる頻度が減少したこと」、そして「鮮度・国産・ 旬より、低価格志向が強まったこと」です。トータルでは、野菜で『毎日(ほぼ毎食+ほぼ毎日食 べる)』が 59.4% (前回 60.9%)と初めて6割を切り、果物では『毎日』が 28.5% (同 28.5%)と前回同 率となったものの、「週に1日未満/食べない」が 32.3%(同 29.5%)と増加し3割を超えました。 野菜・果物ともに、 『毎日』は高年齢層ほどポイントが高まる傾向ですが、40 代で『毎日』が大 きく減少したことは、働き盛りの世代であるがゆえに気がかりです。また、カット野菜と野菜ジュー ス・果物ジュースは、トータルで『週に1日以上食べる』が増加するなど、生鮮品の代替として簡便 化志向がじわり進展している様子がうかがえました。 一方、5割以上の人が野菜不足を感じ、その約4割が「家庭の食事で量を多くしたい」としていま すが、1回あたり購入金額は野菜で『500円以下』が 52.4%(同 50.8%)、果物で『500円以下』 72.6%(同 71.8%)と増加するなど、低価格志向が強まっていることがうかがえました。 (注)本年秋には天候不順により野菜価格が高騰したが、調査時点ではその影響は見られない。 (参考)主要卸売市場の野菜前年同月比価格:7 月中旬 96%7 月下旬 92%(農水省調べ) 解禁日時:2016年(平成28年)12月22日(木)14時 《添付資料》 野菜・果物の消費行動に関する調査結果の概要(プレスリリース) <本件に関するお問合せ先> 162-0826 東京都新宿区市谷船河原町11番地 飯田橋レインボービル5F 一般社団法人 JC総研 経営相談部 主任研究員 青柳 靖元 03-6280-7253 ※なお、本資料は「農政クラブ」「農林記者会」「農協記者クラブ」および報道機関の関係各位 等に配布します。

20162016 年7月22日(金)~7月27日(水) 調査対象 全国の既婚女性・既婚男性・単身女性・単身男性 2016 年 有効回答者数 インテージ・ネットモニター会員

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  • 平成28年12月22日 報 道 各 位

    一般社団法人 JC総研

    野菜や果物を食べる頻度、減少傾向続く

    ~鮮度・国産・旬より、低価格志向強まる~

    (野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2016 年調査-)

    当総研では、2009年(平成21年)10月、「野菜・果物の消費行動に関する調査結果」 (Web 調査)を公表以来、同様の調査を実施してきました。今回、2016年7月下旬(注)に実施した7回目の調査結果の概要について報告いたします。

    今回の特徴は、前回に続き「野菜・果物を食べる頻度が減少したこと」、そして「鮮度・国産・

    旬より、低価格志向が強まったこと」です。トータルでは、野菜で『毎日(ほぼ毎食+ほぼ毎日食

    べる)』が 59.4%(前回 60.9%)と初めて6割を切り、果物では『毎日』が 28.5%(同 28.5%)と前回同

    率となったものの、「週に1日未満/食べない」が 32.3%(同 29.5%)と増加し3割を超えました。

    野菜・果物ともに、『毎日』は高年齢層ほどポイントが高まる傾向ですが、40 代で『毎日』が大

    きく減少したことは、働き盛りの世代であるがゆえに気がかりです。また、カット野菜と野菜ジュー

    ス・果物ジュースは、トータルで『週に1日以上食べる』が増加するなど、生鮮品の代替として簡便

    化志向がじわり進展している様子がうかがえました。

    一方、5割以上の人が野菜不足を感じ、その約4割が「家庭の食事で量を多くしたい」としていま

    すが、1回あたり購入金額は野菜で『500円以下』が 52.4%(同 50.8%)、果物で『500円以下』

    が 72.6%(同 71.8%)と増加するなど、低価格志向が強まっていることがうかがえました。 (注)本年秋には天候不順により野菜価格が高騰したが、調査時点ではその影響は見られない。 (参考)主要卸売市場の野菜前年同月比価格:7 月中旬 96%・7 月下旬 92%(農水省調べ) 解禁日時:2016年(平成28年)12月22日(木)14時

    《添付資料》 野菜・果物の消費行動に関する調査結果の概要(プレスリリース)

    <本件に関するお問合せ先> 〒162-0826

    東京都新宿区市谷船河原町11番地 飯田橋レインボービル5F

    一般社団法人 JC総研 経営相談部 主任研究員 青柳 靖元 ℡ 03-6280-7253

    ※なお、本資料は「農政クラブ」「農林記者会」「農協記者クラブ」および報道機関の関係各位

    等に配布します。

  • 報道発表資料 Press Release

    2016年12月22日(木)14時 解禁

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    飯田橋レインボービル5F URL http://www.jc-so-ken.or.jp

    Copyright 2016 JC General Research Institute. All Rights Reserved 1

    調査の概要 ■調査方法 インターネットリサーチ

    ■調査地域 全 国

    ■調査主体 一般社団法人 JC総研

    ■実施機関 株式会社 インテージ

    ■調査年月日 2016 年7月 22日(金)~7月 27日(水)

    ■調査対象 全国の既婚女性・既婚男性・単身女性・単身男性

    ■2016 年 有効回答者数 インテージ・ネットモニター会員 n=2,217 単位:人(構成比%)

    20代以下 180 (8.1) 53 (5.9) 47 (5.3) 42 (19.2) 38 (18.3)30代 335 (15.1) 141 (15.6) 128 (14.4) 35 (16.0) 31 (14.9)40代 351 (15.8) 142 (15.7) 148 (16.7) 32 (14.6) 29 (13.9)50代 355 (16.0) 135 (15.0) 160 (18.0) 30 (13.7) 30 (14.4)60代 436 (19.7) 178 (19.7) 187 (21.1) 36 (16.4) 35 (16.8)70代以上 560 (25.3) 253 (28.0) 218 (24.5) 44 (20.1) 45 (21.6)

    2,217 (100.0) 902 (100.0) 888 (100.0) 219 (100.0) 208 (100.0)合計

    (100.0) (40.7) (40.1) (9.9) (9.4)

    合計 既婚女性 既婚男性 単身女性 単身男性

    【参考:2015年 有効回答者数】

    20代以下 162 (7.7) 45 (5.2) 40 (4.6) 38 (19.3) 39 (20.9)30代 320 (15.1) 121 (14.0) 138 (15.9) 32 (16.2) 29 (15.5)40代 354 (16.7) 143 (16.6) 155 (17.8) 29 (14.7) 27 (14.4)50代 336 (15.9) 133 (15.4) 148 (17.0) 30 (15.2) 25 (13.4)60代 418 (19.7) 180 (20.8) 180 (20.7) 30 (15.2) 28 (15.0)70代以上 527 (24.9) 242 (28.0) 208 (23.9) 38 (19.3) 39 (20.9)

    2,117 (100.0) 864 (100.0) 869 (100.0) 197 (100.0) 187 (100.0)(8.8)

    合計(100.0) (40.8) (41.0) (9.3)

    合計 既婚女性 既婚男性 単身女性 単身男性

    【エリア区分】

    北海道 東 北 (青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島) 北関東 (茨城、栃木、群馬) 京 浜 (埼玉、千葉、東京、神奈川) 甲信越・北陸(新潟、富山、石川、福井、山梨、長野) 東 海 (岐阜、静岡、愛知、三重) 京阪神 (滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山) 中国・四国 (鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知) 九 州 (福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

    【分析・報告書作成】

    一般社団法人 JC総研 経営相談部 主任研究員 青柳 靖元

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    野菜・果物の消費行動に関する調査結果の概要

    1.野菜を食べる頻度と購入時の重視点:減少傾向続く、鮮度・国産より価格重視

    図1は、野菜を食べる頻度(手作りの野菜ジュース含む。摂食頻度)についてたずねたものであ

    る。トータルでは、『毎日』(「ほぼ毎食」+「ほぼ毎日」)は 59.4%(前回 60.9%)と前回調査に

    続き減少し初めて 6割以下となり、「週に 1日未満/食べない」は 14.4%(同 13.8%)と微増した。

    属性別に見ると、単身女性は『毎日』が 50.7%(同 51.8%)と減少し、「週に 1日未満/食べない」

    は 17.3%(同 16.3%)と増加した。単身男性は、『毎日』が 31.7%(同 36.9%)と大きく減少し、

    「週に 1日未満/食べない」は 22.5%(同 22.4%)と微増した。

    図2は、野菜を購入する際に重視している点をたずね、年次別に示したものである。

    トータルでは、前回に続き 1位は「鮮度がよい」で 61.4%(同 61.9%)と微減し、2位は「販売

    単価が安い」で 53.5%(同 53.5%)と前回同率、3位は「国産品である」で 35.1%(同 38.6%)と

    減少した。「国産品である」は 2014 年以降減少し、国産品へのこだわりが薄れつつあるのが気がか

    りである。次いで、4位は「旬のもの」で 30.7%(同 28.8%)、5位は「特売で安い」で 30.6%(同 28.1%)

    と、それぞれ増加した。

    図1 野菜の摂食頻度(年次別・属性別)

    図2 野菜購入時の重視点 (年次別・5つ回答)

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    2.果物を食べる頻度と購入時の重視点:「週に1日未満/食べない」が増加、「鮮度が

    よい」「販売単価が安い」が増加し「旬のもの」が減少

    図3は、果物を食べる頻度(手作りの果物ジュース含む。摂食頻度)についてたずねたものであ

    る。トータルでは、『毎日』(「ほぼ毎食」+「ほぼ毎日」)は 28.5%(前回 28.5%)と前回同率とな

    った。一方、「週に1日未満/食べない」は 32.3%(同 29.5%)と増加した。

    属性別に見ると、既婚女性は『毎日』が 32.6%(同 36.7%)と減少し、「週に 1日未満/食べない」

    は 27.9%(同 21.7%)と大きく増加した。単身女性は、『毎日』が 29.7%(同 23.3%)と大きく増

    加し、「週に 1日未満/食べない」は 42.4%(同 44.1%)と減少した。既婚男性・単身男性は、『毎日』

    がやや増加した。

    図4は、果物を購入する際に重視する点をたずね、年次別に示したものである。

    トップは、野菜同様「鮮度がよい」が 56.4%(同 54.5%)と増加した。2 位「販売単価が安い」

    は 46.1%(同 45.4%)と増加したが、3位「旬のもの」は 31.8%(同 33.1%)と減少した。4位は

    「特売で安い」25.9%(同 24.8%)で、前年よりランクアップした。「国産品である」は 22.2%(同

    25.9%)で 6位へランクダウンし、5位「味・食味がよい」も 24.3%(同 24.7%)と微減した。

    図3 果物の摂食頻度(年次別・属性別)

    図4 果物購入時の重視点 (年次別・5つ回答)

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    3.市販のカット野菜を食べる頻度と購入時の重視点:サラダ用・料理用ともに男性層

    とすべての年齢層で増加、「価格が安い」重視がトップ

    図5は、市販のサラダ用カット野菜を食べる頻度(摂食頻度)についてたずねたものである。

    トータルでは『週に 1日以上』(「ほぼ毎日」+「週に 4~5日」+「週に 2~3日」+「週に 1日」)

    が 28.8%(前回 25.6%)と増加した。属性別には、『週に 1日以上』が既婚男性で 34.6%(同 29.2%)、

    単身男性で 38.5%(同 32.2%)と大きく増加した。年齢層別には、すべての年齢層で『週に1日以

    上』が増加し、特に 70代以上は 26.0%(同 19.2%)と大きく増加した。

    市販の料理用カット野菜は(図6)、トータルでは『週に 1日以上』が 21.3%(同 18.3%)と増加

    したものの、サラダ用に比べ、摂食頻度は少ない。属性別には、『週に 1日以上』がすべての属性で

    増加し、特に単身男性で 30.3%(同 19.2%)と大きく増加した。年齢層別には、『週に1日以上』が

    すべての年齢層で増加し、特に 50代は 24.5%(同 17.6%)と大きく増加した。

    また、カット野菜購入時の重視点のトータルトップは「価格が安い」で 24.9%(同 24.5%)と微増

    した。(図表省略)

    図5 市販のサラダ用カット野菜の摂食頻度(属性別・年齢層別)

    図6 市販の料理用カット野菜の摂食頻度(属性別・年齢層別)

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    4.野菜・果物の加工品を食べる頻度と購入時の重視点:野菜ジュース・果物ジュース

    ともに『週に1日以上』が増加、味と低価格を重視

    図7は、野菜・果物の加工品(カットフルーツ、ジュース類)を食べる頻度(摂食頻度)につい

    て年次別・品目別に示したものである。『週に 1日以上』(「ほぼ毎日」+「週に4 〜5日」+「週に

    2〜3日」+「週に1日」)は、カットフルーツで 17.5%(前回 17.7%)と微減したが、野菜ジュ

    ースは 34.6%(同 33.9%)、果物ジュースは 28.1%(同 26.7%)と、それぞれ増加した。

    図8は、ジュース類の摂食頻度について属性別に示したものである。『週に1日以上』は、既婚男

    性で野菜ジュース 35.0%(同 32.2%)・果物ジュース 29.9%(同 25.4%)、単身男性で野菜ジュース 35.2%

    (同 32.6%)・果物ジュース 27.3%(同 22.5%)、単身女性で野菜ジュース 33.0%(同 28.5%)・果物ジ

    ュース 24.1%(同 17.8%)と増加した。一方、既婚女性のみ野菜ジュース 34.6%(同 37.0%)・果物

    ジュース 27.2%(同 31.0%)と減少した。

    また、野菜ジュース・果物ジュース購入時の重視点では、前者がトータルトップ「味が良い」47.1%

    (同 45.1%)・2位「価格が安い」26.1%(同 27.4%)、後者がトータルトップ「味が良い」43.0%(同

    42.3%)・2位「価格が安い」24.3%(同 25.6%)となった。(図表省略)

    図7 野菜・果物の加工品の摂食頻度 (年次別・品目別)

    図8 加工食品の摂食頻度 (属性別) 上段:野菜ジュース 下段:果物ジュース 2016年

    (注)図7・8は、すべて市販のもの。野菜ジュース(果実混合含む)は100%汁。果物ジュースは果汁100%

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    5.「野菜不足」を感じる程度:『野菜不足(不足気味)』が5割を超え増加

    図9は、日頃の食生活の中で「野菜不足」を感じる程度についてたずねたものである。

    トータルでは、「野菜不足だと思う」が 14.8%(前回 14.4%)と微増、「野菜は不足気味だと思う」

    も 36.6%(同 36.0%)と微増した。両者を合わせた『野菜不足(不足気味)』は、依然として 5割を

    超え増加している。属性別には、『野菜不足(不足気味)』は、単身女性で 63.0%(同 65.9%)と減少

    した以外、他の属性では増加した。特に、単身男性は 69.7%(同 65.8%)とポイントが一番高い。

    一方、「野菜不足ではない」「野菜は不足していない方」を合わせたポイントは、既婚層が単身層

    に比べ高い傾向にある。既婚層の方が、単身層に比べ野菜をたくさん食べている、ということであ

    ろうか。

    図10は、年齢層別に見たものである。『野菜不足(不足気味)』は、50代は 57.5%(同 58.7%)

    と減少、60 代も 39.2%(同 44.5%)と大きく減少した。一方、20 代以下は 75.0%(同 74.1%)、

    30 代は 66.3%(同 61.6%)、40 代は 63.3%(同 59.9%)、70 代以上は 33.3%(同 29.3%)と、『野菜

    不足(不足気味)』が増加した。総じて言えば、20 代以下~40 代のいわば「育ち盛り・働き盛り世

    代」の『野菜不足(不足気味)』が気がかりである。

    図9 「野菜不足」を感じる程度 (年次別・属性別)

    図10 「野菜不足」を感じる程度 (年次別・年齢層別) 上段:2014年 中段:2015年 下段:2016年

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    6.野菜不足の解消方法:「家庭の食事で量を多くしたい」が約4割に増加し、群を抜き

    トップ

    表1は、「野菜不足だと思う」「野菜は不足気味だと思う」と回答した人に、不足をどのように解

    消したいかをたずねたものである。

    トータルでは、「家庭の食事で野菜料理や使用する野菜の量を多くしたい」が 39.0%(前回 37.8%)

    と増加し、群を抜きトップを保った。2位は「市販の野菜ジュース等を飲むようにしたい」で 16.2%

    (同 18.9%)と減少したが、単身男性は 13.8%(同 22.0%)と大きく減少した。3 位「カット野菜を

    もっと利用するようにしたい」は 12.1%(同 10.8%)と、じわり増加した。一方、「サプリメント(主

    にビタミン類)を飲むようにしたい」は 8.5%(同 8.9%)と微減し、特に単身男性は 13.1%(同 20.3%)

    と大きく減少した。

    また、「対処の必要性は感じるが、特に何もしないと思う」は 26.6%(同 25.3%)と増加した。

    図11は年齢層別に示したものである。前回同様、「家庭の食事で野菜料理や使用する野菜の量を

    多くしたい」がすべての年齢層においてトップであり、おおむね年齢が高まるほどポイントが高い。

    表1 「野菜不足」の解消方法 (年次別・属性別)

    属性年次 2014 2015 2016 2014 2015 2016 2014 2015 2016 2014 2015 2016 2014 2015 2016

    № 人数 1069 1066 1140 429 400 426 421 413 431 100 130 138 119 123 145

    1 家庭の食事で野菜料理や使用する野菜の量を多くしたい 40.2 37.8 39.0 52.4 49.8 52.8 30.4 29.8 33.2 44.0 41.5 34.1 27.7 22.0 20.72 市販の野菜ジュース等を飲むようにしたい 20.3 18.9 16.2 20.7 19.3 16.2 15.9 16.5 14.6 23.0 22.3 23.9 31.9 22.0 13.83 カット野菜をもっと利用するようにしたい 10.7 10.8 12.1 8.2 9.5 10.8 9.7 9.4 11.4 11.0 9.2 12.3 22.7 21.1 17.94 中食や外食時には、野菜が多いものを選んだりしたい 8.4 9.2 8.8 8.2 8.8 7.5 7.6 7.0 7.0 14.0 18.5 15.9 7.6 8.1 11.05 サプリメント(主にビタミン類)を飲むようにしたい 8.3 8.9 8.5 7.5 7.0 4.9 6.2 7.0 8.8 16.0 10.0 13.8 12.6 20.3 13.16 青汁を飲むようにしたい 8.5 8.3 7.8 9.1 8.5 9.2 6.7 8.5 6.7 13.0 7.7 7.2 9.2 7.3 7.67 冷凍野菜や水煮等の野菜の加工品をもっと利用したい 4.8 5.7 7.0 5.1 7.5 8.0 2.9 2.7 5.6 8.0 6.9 5.8 7.6 8.9 9.78 プランターや家庭菜園等で、自分で野菜を作りたい 7.1 7.9 6.1 9.8 10.3 8.5 5.9 7.0 3.9 6.0 5.4 5.8 2.5 5.7 5.59 冷凍食品・加工食品は、野菜が多いものを選びたい 5.1 3.6 5.1 4.7 3.5 5.2 4.3 1.5 5.6 4.0 7.7 4.3 10.1 6.5 4.1

    10 その他 0.3 0.6 0.8 0.5 0.3 1.2 0.0 1.0 0.2 1.0 0.8 0.7 0.0 0.0 1.4

    対処の必要性は感じるが、特に何もしないと思う 26.4 25.3 26.1 20.7 20.3 20.4 34.0 31.0 30.2 23.0 24.6 29.0 22.7 23.6 28.3対処の必要性を感じないので、特に何もしない 5.1 6.3 8.8 3.5 3.8 6.3 6.9 8.7 11.6 4.0 4.6 8.0 5.9 8.1 8.3

    TOTAL 既婚女性 既婚男性 単身女性 単身男性

    (注)5%以上の増減について網掛けした。

    図11 「野菜不足」の解消方法 (年齢層別) 2016年

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    7.野菜の買い物1回あたりの購入金額:トータルで5割以上が『500円以下』で

    増加、一方、『1001円以上』は減少、1回あたりの購入金額は30円ダウン 図12は、野菜の買い物 1回あたりの購入金額をたずねたものである。

    トータルでは、1位「301~500円」32.5%(前回 30.4%)、2位「801~1000円」22.3%(同 22.3%)、

    3位「300円以下」19.9%(同 20.4%)の順位は前回と変わらない。5割以上が『500円以下』(「301

    ~500円」+「300円以下」)で、52.4%(同 50.8%)と増加した。一方、『1001円以上(「1001~1500

    円」+「1501~2000円」+「2001円以上」)』は、13.7%(同 16.6%)と減少した。

    属性別には『500円以下』が、既婚男性で 46.9%(同 49.3%)と減少した以外、すべての属性で

    増加し、既婚女性 48.2%(同 45.0%)、単身女性 67.3%(同 63.4%)、単身男性 73.8%(同 72.8%)と

    なった。これは、低価格志向が依然として続いていることの証左であろうか。 図13は、野菜の買い物1回あたりの平均購入金額を示したものである。トータルでは 802円(同

    832円)で 30円ダウンした。属性別にも全属性で減少し、既婚女性は 858円(同 884円)で 26円ダ

    ウン、既婚男性は 869 円(同 903 円)で 34 円ダウン、単身女性は 638 円(同 681 円)で 43 円ダウ

    ン、単身男性は 495円(同 510円)で 15円ダウンした。

    図12 野菜の買い物 1 回あたりの購入金額 (年次別・属性別)

    図13 野菜の買い物 1 回あたりの平均購入金額 (年次別・属性別)

  • 報道発表資料 Press Release

    2016年12月22日(木)14時 解禁

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    8.果物の買い物1回あたりの購入金額:トータルで7割以上が『500円以下』で

    増加、一方、『801円以上』は減少、1回あたりの購入金額は10円アップ 図14は、果物の買い物 1回あたりの購入金額をたずねたものである。トータルでは、前回に続

    き 1位「301~500円」40.6%(前回 41.1%)、2位「300円以下」32.0%(同 30.7%)、3位「801

    ~1000円」13.6%(同 14.3%)の順となった。7割以上が『500円以下』(「301~500円」+「300

    円以下」)で、72.6%(同 71.8%)と増加した。一方、『801円以上』(「801~1000円」+「1001円以

    上」)は 19.9%(同 21.3%)と減少したが、「1001円以上」のうち「2001円以上」に限っては前回

    比 4割も増えた。属性別には、『500円以下』(「300円以下」+「301~500円」)が既婚男性で 63.5%

    (同 66.7%)と減少した以外、他の属性では増加し、『801 円以上』は既婚男性で 28.7%(同 26.4%)

    と増加した以外、他の属性では減少した。

    図15は、果物の買い物 1回あたりの平均購入金額を示したものである。トータルでは 617円(同

    607円)と 10円アップした。属性別に見ると、既婚男性は 700円(同 661円)と 39円アップ、単

    身男性は 600円(同 442円)と 158円も大幅アップしたのに対し、既婚女性は 595円(同 616円)

    で 21円ダウン、単身女性は 521円(同 553円)で 32円ダウンとなった。

    図14 果物の買い物1回あたりの購入金額 (年次別・属性別)

    図15 果物の買い物 1 回あたりの平均購入金額 (年次別・属性別)

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    野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2016年調査-

    目 次 ページ

    1.野菜・果物の好き嫌い:40代は野菜・果物ともに「好き」が大きく減少 ·························································· 2

    2.野菜を食べる頻度:減少傾向続く、特に単身男性と40代で大きく減少 ······················································· 3

    3.果物を食べる頻度:トータルでは『毎日』が前回同率、「週に1日未満/食べない」が増加 ·················· 4

    4.市販のカット野菜を食べる頻度:サラダ用・料理用ともに男性層とすべての年齢層で増加 ················· 5

    5.野菜・果物の加工品を食べる頻度:野菜ジュース・果物ジュースともに『週に1日以上』が増加 ········· 6

    6.野菜・果物を食べる量や頻度に対する満足度:既婚女性は、野菜・果物ともに減少 ······························ 7

    7.野菜を食べる量・頻度増加の条件:「価格が安くなれば」が大きく減少 ························································· 8

    8.-1「野菜不足」を感じる程度:『野菜不足(不足気味)』が5割を超え増加 ····················································· 9

    8.-2「野菜不足ではない」と思う理由:半数以上が「ほぼ毎食、野菜料理を食べているから」

    と回答、特に単身女性と70代以上は6割を超え増加 ················································································· 10

    8.-3「野菜不足」と思う理由:「目標摂取量350gに足りていない」が大きく増加 ··········································· 11

    8.-4「野菜不足」の解消方法:「家庭の食事で量を多くしたい」が約4割に増加し、群を抜きトップ ········· 12

    9.野菜・果物の買い物の回数:野菜は「週に2~3回」、果物は「週に1回」が最多 ······································ 13

    10.野菜の買い物1回あたりの購入金額:トータルで5割以上が『500円以下』で増加、

    一方、『1001円以上』は減少、1回あたりの購入金額は30円ダウン ······················································ 14

    11.果物の買い物1回あたりの購入金額:トータルで7割以上が『500円以下』で増加、

    一方、『801円以上』は減少、1回あたりの購入金額は10円アップ ··························································· 15

    12.買い物予算に対する実際の支出:「大体予算内で収まる」は半数超え ······················································ 16

    13.野菜の主な購入先:「スーパー」が断然トップで、9割超える ··········································································· 17

    14.果物の主な購入先:野菜同様、「スーパー」が群を抜き、9割超える ···························································· 18

    15.カット野菜の主な購入先:「生協」が1割超で微増、「コンビニ」が2割弱で減少 ······································· 19

    16.野菜の購入先の選択理由:「野菜以外の食材の買い物も一か所で済むから」がトップ ······················· 20

    17.果物の購入先の選択理由:野菜同様、「果物以外の食材の買い物も一か所で済むから」がトップ ······· 21

    18.野菜購入時の重視点:「販売単価が安い」が前回同率、「鮮度がよい」「国産品である」が減少 ······· 22

    19.果物購入時の重視点:「鮮度がよい」「販売単価が安い」が増加、「旬のもの」が減少 ·························· 23

    20.カット野菜購入時の重視点:「価格が安い」がトップ、「味が良い」「適量」も増加 ····································· 24

    21.カット野菜を購入する理由:「料理の手間を省けるから」がトップ、「すぐに食べられる」「少量パック」も増加 …25

    22.野菜・果物加工品購入時の重視点:「国内製造の商品」のポイントが全品目を通じ減少 ···················· 26

    23.野菜売り場や商品への要望:「産地の紹介」がトップ、次いで「農薬の使用状況の紹介」

    「収穫日・出荷日の紹介」と続くが、いずれも減少 ································································································· 27

    24.調理に使った野菜・買い置きのある野菜:上位ランクの野菜は「調理」「買い置き」ともに増加 ········· 28

    25.好きな果物:1位「桃」、同率1位「みかん」、3位「りんご」、いずれも減少··················································· 29

    26.好きな野菜:1位「玉ねぎ」、2位「キヤベツ」、3位「じゃがいも」、いずれも減少 ······································· 30

    27.嫌いな野菜:トップ「セロリ」、次いで「みょうが」「パセリ」「しゅんぎく」の順、4か年変わらず ··············· 31

    28.植物工場で生産される野菜や植物工場のイメージ:1位「安定的な価格で購入できると思う」、

    同率1位「衛生的だと思う」、3位「食べてみたい」、いずれも減少 ·································································· 32

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    29.機能性野菜の購入経験と購入意向等:「購入したことがある」が、約1割に増加 ···································· 33

    これまでに公表した調査結果

    JC総研では 、研究テーマのひとつとして、生産農家等の生産・販売計画策定の参考となる

    データを提供するため、農畜産物等に関する消費者の購買行動・食品に関する知識・嗜好などを

    調査・分析しています。

    【これまでに公表した調査結果と公表年月】

    ①「米の消費行動に関する調査結果」 (平成20年 3月公表) ②「野菜の消費行動に関する調査結果」 (平成20年 6月公表) ③「米の消費に関する調査結果」 (平成20年10月公表) ④「肉の消費行動に関する調査結果」 (平成20年11月公表) ⑤「果物の消費行動に関する調査結果」 (平成21年 2月公表) ⑥「米の消費行動に関する調査結果-2009 年調査-」 (平成21年 6月公表) ⑦「野菜の消費行動について」 (平成21年 8月公表) ⑧「野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2009 年調査-」 (平成21年10月公表) ⑨「畜産物等の消費行動に関する調査結果」 (平成22年 3月公表) ⑩「米の消費行動に関する調査結果-2010 年調査-」 (平成22年 6月公表) ⑪「畜産物等の消費行動に関する調査結果-2010 年調査-」 (平成23年 2月公表) ⑫「米の消費行動に関する調査結果-2011 年調査-」 (平成23年 9月公表) ⑬「野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2011 年調査-」 (平成23年11月公表) ⑭「畜産物等の消費行動に関する調査結果- 2011 年調査-」 (平成24年 3月公表) ⑮「米の消費行動に関する調査結果-2012 年調査-」 (平成24年 7月公表) ⑯「野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2012 年調査-」 (平成24年11月公表) ⑰「畜産物等の消費行動に関する調査結果-2012 年調査-」 (平成25年 3月公表) ⑱「米の消費行動に関する調査結果-2013 年調査-」 (平成25年 7月公表) ⑲「野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2013 年調査-」 (平成25年11月公表) ⑳「畜産物等の消費行動に関する調査結果-2013 年調査-」 (平成26年 3月公表) ㉑「米の消費行動に関する調査結果-2014 年調査-」 (平成26年 6月公表) ㉒「野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2014 年調査-」 (平成26年11月公表) ㉓「畜産物等の消費行動に関する調査結果-2014 年調査-」 (平成27年 3月公表) ㉔「米の消費行動に関する調査結果-2015 年調査-」 (平成27年 7月公表) ㉕「野菜・果物の消費行動に関する調査結果-2015 年調査-」 (平成27年12月公表) ○26「畜産物等の消費行動に関する調査結果-2015 年調査-」 (平成28年 4月公表) ㉗「米の消費行動に関する調査結果-2016 年調査-」 (平成28年 7月公表)

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    公表内容は、JC総研のホームページ(http://www.jc-so-ken.or.jp)でご覧いただけます。

    一般社団法人JC総研は、平成18年4月1日に社団法人JA総合研究所として発足したシンクタンクです。

    平成23年1月に(財)協同組合経営研究所と合併し、JC総研に名称を変更し、平成25年4月に一般社団法人と

    なりました。

    主な活動として、①JAの基本課題に関する理論構築 ②活力あるJA運営の構築 ③農業・農村地域の活性化につ

    ながる調査研究 ④各種協同組合に関する調査研究などを行っています。

    会員は、JA全国機関、JA都道府県中央会、JA・連合会および生活協同組合など各協同組合等です。

    調査の概要