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2017グローバルコンタクトセンターサーベイ 調査レポート デロイト トーマツ コンサルティング合同会社 2017 7

2017グローバルコンタクトセンターサーベイ 調査レポート · 2020. 9. 24. · 2017グローバルコンタクトセンターサーベイ 調査レポート デロイト

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Page 1: 2017グローバルコンタクトセンターサーベイ 調査レポート · 2020. 9. 24. · 2017グローバルコンタクトセンターサーベイ 調査レポート デロイト

2017グローバルコンタクトセンターサーベイ調査レポートデロイト トーマツ コンサルティング合同会社2017年7月

和訳版_2017 Global Contact Center_H1.indd 1 2017/07/14 10:41:13

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エグゼクティブ・サマリー顧客は、企業に対して、自身の話を聞いてほしい、理解してほしい、大切にしてほしいという要望を持つ。顧客とのエンゲージメント強化を通じ、これらの難題に取り組むのがコンタクトセンターである。

世界各国の企業は、カスタマーエクスペリエンスが顧客が企業を選択する上でのカギだと確信し、コンタクトセンターに投資することで、顧客ニーズや嗜好の充足に焦点を当てている。

コンタクト量の増加に伴い、企業はチャネルミックスを多様化している。簡単な対話には自己解決型のテクノロジーを活用する一方で、対話内容の複雑化に対応するため、コンタクトセンター人員の採用や育成の強化が求められている。

デロイトのグローバルコンタクトセンターサーベイは、2013年に始まり、今回で第3回を迎える。世界各国の450以上の企業を対象とし、今後数年で自社のコンタクトセンターがどのように変化すると考えているか、アンケートを実施した。

主な考察

カスタマーエクスペリエンスが最重要事項に

対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

和訳版_2017 Global Contact Center.indd 1 2017/07/14 10:40:23

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主な考察

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

調査結果から得た主な考察

音声対話の減少と非音声の増加。音声は、今後も最重要チャネルとして位置づけられるが、対話に占める比率では現在の64%から、2019年には47%へ減少すると予想される。一方で、チャットは6%から16%へ増加すると予想される。回答者の31%が、ビデオチャットは2019年に対話の8%を占めるだろうと考えている。

SNSのさらなる台頭。SNSは、カスタマーサービス向けの主要なメディアとして台頭する可能性が高い。コンタクトセンターにおける対話のうち、現在は4%のみだが、2019年に9%まで拡張すると予想される。

自動化への備えを。回答者のうち33%が、「人工知能(AI)およびロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)が2019年までに成熟し、戦略的投資の対象となる」と述べた。

「エクスペリエンス」を定義。回答者は、「カスタマーエクスペリエンスは、情報の正確性(66%)および対話のしやすさ(62%)に圧倒的な影響を受ける」と述べた。

収益重視からの移行。収益拡大が自社のコンタクトセンターにとって最重要目標になるという回答は3%のみ。一方で、カスタマーエクスペリエンス向上を戦略的目標と位置づける企業は約90%に上る。

調査の結果、ビジネスモデルは今後も急速に進化すると言える。2019年には半数以上の対話が非音声チャネルで行われると予測される。簡単な対話はセルフサービスやAI支援による対応に移行する一方で、コンタクトセンターは、多様なチャネルを通じてさらに複雑な対話を管理するために、より質の高い人材やテクノロジーを必要とするだろう。オムニチャネル環境への移行が続き、ビジネスリーダーにとっては手探りで進まざるを得ない状況となる。

詳細な分析については、次ページ以降を参照。

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対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

カスタマーエクスペリエンスが最重要事項に

主な考察コンタクトセンターの成長促進要因

カスタマーエクスペリエンスやサービス向上は、コンタクトセンターにとって明らかな優先事項となっている。回答企業は、自社のコンタクトセンターを、顧客との関係向上の拠点として位置づける傾向がより強まっている。経済が中長期的に安定しており、多くのコンタクトセンターが規模拡大よりはサービス向上の視点から成長を捉えている。

貴社コンタクトセンターにおける成長の促進要因

0

20

40

60

80

100

24% 29%71% 88% 78% 43% 33% 16%59% 36%57% 73% 49% 35%競争圧力カスタマー

エクスペリエンス事業の成長 オペレーション

領域の拡大サービス/

製品の範囲拡張サービスの向上 戦略的重要性の

増加

2015 2017

和訳版_2017 Global Contact Center.indd 2 2017/07/14 10:40:25

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3

対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

カスタマーエクスペリエンスが最重要事項に

主な考察コンタクトセンターの最重要事項

回答企業は、収益拡大よりもコスト最適化やカスタマーエクスペリエンス向上をコンタクトセンターに求めている。回答者の46%が、2年後には、カスタマーエクスペリエンス/顧客満足度向上が最重要事項になると回答し、収益が最重要事項という回答は3%に留まる。

2年後を想定した場合、貴社コンタクトセンターでは、コスト、収益、カスタマーエクスペリエンス/顧客満足のうち、どれを最も重要とみなすか?

0

10

20

30

40

50

35% 37% 10% 15%34% 46% 13%すべてが同等に重要 コストが最も重要カスタマーエクスペリエンス/

顧客満足が最も重要収益が最も重要

3%

2015 2017

1.データは、小数点以下を四捨五入。2.2015年調査では「ビジネスに関する考察収集」が選択肢として設けられていたが、2017年調査では選択肢から除外。

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対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

カスタマーエクスペリエンスが最重要事項に

主な考察顧客の声の位置づけ

カスタマーエクスペリエンス向上への焦点を強めるとともに、企業はますます顧客の声を意思決定の上で重要視している。実際、回答者の80%以上が、顧客の声は「自社DNAの中核」または「ビジネス面での意思決定の中核的インプット」であると述べている。2013年の調査においては、これらの回答はわずか45%にとどまっていた。

2年後を想定した場合、顧客の声の重要性はどのように位置づけられているか?

54% 28% 13%5%

顧客の声は必要なタイミングで収集され適宜エスカレーションされる

顧客の声は特定の事業分野において重要になるが、全社的な参考情報とはならない

顧客の声はビジネス面での意思決定における中核のインプットとなるが、全社での集約は難しい

顧客の声は自社DNAの中核となり広く共有される

1.データは、小数点以下を四捨五入。

和訳版_2017 Global Contact Center.indd 4 2017/07/14 10:40:25

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5

対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

カスタマーエクスペリエンスが最重要事項に

主な考察顧客の声の収集方法

企業が顧客の声を収集する方法は多様である。多くの企業は、顧客アンケート(77%)および対話モニタリング(64%)に注力している。しかし、音声分析・テキスト分析の使用やソーシャルリスニングも、金融サービス(FSI)、消費財および産業用製品(C&IP)の業界において過去5年間で徐々に増加している。テキスト分析やソーシャルリスニングの増加は、関連テクノロジーのコスト低下や品質向上が要因と考えられる。また、オペレーショナル・カスタマーエクスペリエンス・マネジメント(OCEM)ソリューションの向上も要因として挙げられるだろう。OCEMソリューションでは、対応策の所管部門に顧客の声を共有することで、プロセスをより合理化できる。

2年後を想定した場合、コンタクトセンターで顧客の声を収集する際に、最も効果的な方法は何か?

77%

33% 27% 22% 18% 15%

39%64% 45%

外部機関調査詳細なコンタクト履歴の記録

マーケティング、販売、研究開発

webやメールでの意見収集

音声分析/テキスト分析

従業員アンケート/フォーカスグループ

ソーシャルリスニング対話モニタリング顧客アンケート/フォーカスグループ

1.複数回答可

和訳版_2017 Global Contact Center.indd 5 2017/07/14 10:40:26

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対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

カスタマーエクスペリエンスが最重要事項に

主な考察コンタクトセンターが顧客に提供する価値

何がより良いカスタマーエクスペリエンスをもたらすのか?一般的に、調査対象のコンタクトセンター担当役員層は、正確な情報を得られること(66%)を最も重要な顧客価値として認識している。僅差で、簡単に対話ができること(62%)が続く。この状況は、EC企業やオンラインサービス企業がカスタマーエクスペリエンスにおいて新スタンダードを作り上げてきたことを考慮すれば驚くに値しない。対話の相手が誰であれ、多くの顧客は対話のしやすさを期待する。おそらくこのことが、より多くの組織が顧客満足において「簡単に対話ができること」を重要視している要因である。

本質問については、業種や企業規模ごとに差異が見られた。保険会社は時代を先取りし、「簡単に対話ができること」を他項目より重視している。一方で、テクノロジー企業は「コンタクトセンターにつながりやすいこと」を最重要視している。小規模の企業においても「コンタクトセンターにつながりやすいこと」を最重要視している。

コンタクトセンターが顧客に提供する価値として重要と思われるものはどれか?

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100

42%

63%

17%

9%

29%

7%

7%

25% 25% 50%

27% 66%

31% 62%

48% 23%

46% 46%

57% 26%

27% 11%

38% 21%

コンタクトセンターにつながりやすいこと

正確な情報を得られること

簡単に対話ができること

対話中に共感が得られること

1回の問い合わせで解決すること

応対者の意欲が高いこと

先進的なテクノロジーを活用していること

過去履歴に応じて対応を変えられること

高中低

1.データは、小数点以下を四捨五入。

和訳版_2017 Global Contact Center.indd 6 2017/07/14 10:40:26

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テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

主な考察

対話の複雑化とチャネルの多様化

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

コンタクト量の変化や対話の複雑性に対応するチャネル

コンタクトセンターでの対話は、今後2年間で量だけでなく複雑性も増加すると予想される。例えば、消費財および産業用製品企業の93%は、今後もコンタクト量が変わらないか増加すると予想する。ライフサイエンスおよびヘルスケア企業の回答者の95%は、対話はより複雑化すると回答し、全業種合計においても、回答者の85%が複雑化を予想している。

より複雑かつ多面的になっているのは、対話内容だけではない。チャネルの内訳も変化しつつある。対話のうち電話の比率は、現在の64%から2019年には47%へ低下すると予想される。電話の比率低下は以前から予想されており、移行先の多くがチャットやSNSと予想されるが、選択肢はそれだけではない。主要なチャネルとして確固たる位置づけとなるものが出現するのはこれからであろう。

複雑な対話と簡単な対話それぞれにおいて、2年後に主に使用されるのはどのチャネルか?

今後2年間でコンタクト量は どのように変化するか?(横軸) また顧客対応はより複雑になるか?(縦棒)

05

101520253035404550

簡単 中程度複雑さの程度

平均頻度

複雑

チャット/コラボレーション(インターネット)

メール

音声(電話)

ビデオ郵便

ファックス

SMS ソーシャルメディア

0

10

20

30

40

50

60

70

80

15% 13%2% 3%4%

7%

56%回答者%

増加変化なし減少

対話の複雑さの変化(縦棒)減少 変化なし 増加

1.データは、小数点以下を四捨五入。

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テクノロジーの導入計画

人材への投資

調査方法

主な考察

対話の複雑化とチャネルの多様化

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

対話に利用されるチャネル内訳

チャットが電話の有力な代替手段となる一方で、チャット導入に消極的な企業も8%存在する。顧客視点ではチャットの利用ニーズは高まるが、企業視点では運用効率化に向けた課題がある。具体的には、人員配置最適化や複数顧客の同時対応などが挙げられる。AIやチャットボットが、これらの課題への取り組みとして、今後の急速なチャット普及を促すだろう。これが、回答企業が、チャットでの対話が2019年に16%にまで増えると期待する理由として考えられる。SNSでの対話も、大幅な増加が見込まれ、今後2年間での潜在的成長率は125%に至る。

もっとも複雑な問い合わせに対して電話は重要なチャネルであり続ける可能性が高い。それに続くのがビデオチャットで、2019年には31%の企業で使用され、対話全体の8%を占めると予測される。SNSやテキスト通話は、より簡単な問い合わせや定型的なやりとりのために残る可能性が高い。

現在 2017

1%ビデオ

2%SMS/テキスト

2%ファックス

4%ソーシャル メディア

4%郵便(紙)

6%チャット/

コラボレーション(インターネット)

18%メール

64%音声(電話)

将来 2019

2%ビデオ

6%SMS/テキスト

1%ファックス

9%ソーシャル メディア

2%郵便(紙)

16%チャット/

コラボレーション(インターネット)

16%メール

47%音声(電話)

1.データは、小数点以下を四捨五入。

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人材への投資

調査方法

主な考察

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

テクノロジーの導入計画

対話の複雑化とチャネルの多様化

先進テクノロジーへの投資計画

対話内容やチャネルの複雑化に従い、対話を支援するテクノロジーへのニーズが高まっている。全回答者が、先進テクノロジーへの投資を計画中と述べている。特に、アナリティクス、顧客の声の収集(VOC)、新規チャネル、ルーティング、RPAへの投資計画が多い。感情分析やトラフィック管理への投資計画は少ない。金融サービス業やテクノロジー、メディア、通信業では、他業種よりもRPAやAIへの投資に積極的であることは、特筆に値する。

今後2年間でカスタマーエクスペリエンスやコンタクトセンター関連で投資を計画している テクノロジーはどれか?

66% 38%

34% 33% 28% 19% 4% 4%

48%54% 49%

その他計画無しトラフィック管理プロセスアナリティクス

RPA人工知能(AI)

人員配置最適化新規チャネルルーティング顧客の声先進型アナリティクス

1.複数回答可

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人材への投資

調査方法

主な考察

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

テクノロジーの導入計画

対話の複雑化とチャネルの多様化

問い合わせ量を減らすための手段

コンタクトセンターへの問い合わせ量を減らす上で、どの手段が最も費用対効果を伴うか?セルフ化を最適な手段とみなす場合、Webサイトやモバイルアプリへの投資を優先する傾向がある。一方で、それらの手段は、社内の他のデジタル関連投資よりも優先させることが困難な場合もある。それでも、回答者の多くが、バーチャルアシスタントやチャットボットは、対話チャネルの多様化に対応するソリューションとして、投資対効果を伴いやすいと考えている。

コンタクトセンターへの問い合わせ量を減らすための、投資対効果の最も高い(最も低い) 手段はどれか?

-1% 29%

-13% 16%

-4% 23%

-15% 7%

-19% 1%

-10% 10%

-16% 4%

-11% 3%

-9% 4%

-3% 4%その他

分析ツール

FAQ

ユーザーコミュニティ

IVR

ビデオチュートリアル/ビデオガイド

自動発信

モバイルアプリ

バーチャルアシスタント/チャットボット

Webサイト

ROIが最も低い ROIが最も高い

回答者%

1.複数回答可

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人材への投資

調査方法

主な考察

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

テクノロジーの導入計画

対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジー導入にあたっての課題

投資対効果の目標達成に向けて、最大の課題は既存システムとの統合と考えられている。これは、企業データを統合管理することへのニーズを反映しており、究極的なオムニチャネルエクスペリエンスを提供しようというものである。その他の課題として、チェンジマネジメントや予算管理も上位に挙げられているが、これらは変革におけるガバナンスを改善する機会にもなる。

今後2年間で戦略的投資や変革を実行するにあたり貴社が直面するであろう最大の課題は何か?

0

10

20

30

40

50

60

70

80

62% 57% 56% 36% 25% 24% 18% 14% 14%2%

その他

スコープ肥大化

スコープ定義

ユーザーの受け入れ

レポート作成と分析

ROIの測定

実行能力

チェンジマネジメント

予算管理

既存システムとの統合

1.複数回答可

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調査方法

主な考察

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

対話の複雑化とチャネルの多様化

人材への投資

テクノロジーの導入計画

人材への投資

コンタクトセンター人材の品質は、より重要性が高まる可能性が高い。なぜなら、対話内容の複雑化、チャネルの多様化、新規テクノロジーへの対応がますます求められるからだ。全回答者が、今後2年間で人材への投資を計画している。具体的な投資内容として、最も多いものは、「アナリティクスによる人員配置最適化」や「人材育成」である。これらは、複雑なタスクに対応するために、適切な人材に適切なスキルを持たせる必要性を示唆している。

インハウスと外部委託に関する優劣は明確になっていない。外部委託の拡大と専門人材の確保はほぼ同数である。在宅勤務やフレックス勤務の導入または拡張も回答が多く、人材維持を目的として、従業員により多くの選択肢を与えるという意図と思われる。

今後2年内に計画している人材に関連するイニシアチブはどれか?

73% 38%

20% 19% 19% 12% 10% 3%

40%63% 53%

その他外部委託人員の削減

インハウス人員の縮小

外部委託の拡大専門人材の確保インハウス化の拡大

報酬制度の見直し

離職率の低下フレックス勤務の導入人材育成アナリティクスによる人員配置最適化

1.複数回答可

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主な考察

カスタマーエクスペリ エンスが最重要事項に

対話の複雑化とチャネルの多様化

テクノロジーの導入計画

調査方法

人材への投資

調査方法

デロイトでは、世界各国のコンタクトセンター担当役員層に対して、現在のビジネス状況および2019年に実行しているだろうと認識するものについて、2016年11月から12月において調査を行った。回答者は、世界各国における450以上のコンタクトセンター、6の業種分類と17の業種から構成される。これら回答者の本部所在地は16か国にまたがり、コンタクトセンター所在地は世界各国に分散している。66%の回答者が本社を米国またはカナダに置き、24%が本部をヨーロッパに置く。本調査は、2013年以降、隔年で実施されており、今回が3回目の調査となる。

回答企業の業種 売上規模業種分類 業種 %

金融サービス(FSI)31%

銀行、証券保険アセットマネジメント、不動産

13%16%

2%

消費財および産業用製品

(C&IP)25%

旅行、娯楽小売り、流通消費財加工、産業用製品自動車

10%9%4%1%1%

ライフサイエンスおよびヘルスケア(LS&HC)15%

ヘルスケアプロバイダーヘルスプランライフサイエンス

7%5%3%

テクノロジー、メディア、通信(TMT)14%

通信テクノロジーメディア、エンターテイメント

7%6%1%

公的機関(PS)9% 公的機関(国家/地方) 9%エネルギーおよび資源(E&R)6%

電気、ガス、水道石油、ガス、鉱業

5%1%

0

5

10

15

20

25

24% 9% 8% 19% 19% 4% 13% 5%

不明$250億~

$150億~$250億

$50億~$150億

$10億~$50億

$5億~$10億

$2.5億~$5億

~$2.5億

本社所在地:北中米・南米 66%、ヨーロッパ 24%、オセアニア 2%、アジア 1%、アフリカ 1%、不明 6%従業員数:1千名以下 23%、1千名超1万名以下 36%、1万名超2.5万名以下 15%、2.5万名超10万名以下 13%、10万名超 8%、不明 5%コールセンターの人員規模:1百名以下 31%、1百名超5百名以下 32%、5百名超1千名以下 14%、1千名超3千名以下 9%、3千名超 14%対応顧客・サービス種類:BtoC サービス/サポート 77%、BtoC 販売 47%、BtoB サービス/サポート 63%、BtoB 販売 37%、社内向け 30%

1.データは、小数点以下を四捨五入。

和訳版_2017 Global Contact Center.indd 13 2017/07/14 10:40:30

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デロイト トーマツ グループは日本におけるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(英国の法令に基づく保証有限責任会社)のメンバーファームおよびそのグループ法人(有限責任監査法人トーマツ、デロイト トーマツ コンサルティング合同会社、デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社、デロイト トーマツ税理士法人およびDT弁護士法人を含む)の総称です。デロイト トーマツ グループは日本で最大級のビジネスプロフェッショナルグループのひとつであり、各法人がそれぞれの適用法令に従い、監査、税務、法務、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリー等を提供しています。また、国内約40都市に約9,400名の専門家(公認会計士、税理士、弁護士、コンサルタントなど)を擁し、多国籍企業や主要な日本企業をクライアントとしています。詳細はデロイト トーマツ グループWebサイト(www.deloitte.com/jp)をご覧ください。

Deloitte(デロイト)は、監査、コンサルティング、ファイナンシャルアドバイザリーサービス、リスクアドバイザリー、税務およびこれらに関連するサービスを、さまざまな業種にわたる上場・非上場のクライアントに提供しています。全世界150を超える国・地域のメンバーファームのネットワークを通じ、デロイトは、高度に複合化されたビジネスに取り組むクライアントに向けて、深い洞察に基づき、世界最高水準の陣容をもって高品質なサービスをFortune Global 500®の8割の企業に提供しています。“Making an impact that matters”を自らの使命とするデロイトの約245,000名の専門家については、Facebook、LinkedIn、Twitterもご覧ください。

Deloitte(デロイト)とは、英国の法令に基づく保証有限責任会社であるデロイト トウシュ トーマツ リミテッド(“DTTL”)ならびにそのネットワーク組織を構成するメンバーファームおよびその関係会社のひとつまたは複数を指します。DTTLおよび各メンバーファームはそれぞれ法的に独立した別個の組織体です。DTTL(または“Deloitte Global”)はクライアントへのサービス提供を行いません。Deloitteのメンバーファームによるグローバルネットワークの詳細は www.deloitte.com/jp/about をご覧ください。

本資料は皆様への情報提供として一般的な情報を掲載するのみであり、その性質上、特定の個人や事業体に具体的に適用される個別の事情に対応するものではありません。また、本資料の作成または発行後に、関連する制度その他の適用の前提となる状況について、変動を生じる可能性もあります。個別の事案に適用するためには、当該時点で有効とされる内容により結論等を異にする可能性があることをご留意いただき、本資料の記載のみに依拠して意思決定・行動をされることなく、適用に関する具体的事案をもとに適切な専門家にご相談ください。

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