Upload
others
View
0
Download
0
Embed Size (px)
Citation preview
カップリングについてカップリングについてカップリングについてカップリングについて
カップリングの種類には、フルカップリング(ソケット)、ハーフカップリング、ボスカ
ップリングとあり、配管との接続方法の違いにより、ねじ込み、差込み溶接等があります。
今回は 3種のカップリングの形状並びに使用方法をご説明致します。
フルカップリングとは 2 つの配管を直線状に接続する為に用いられ、フルカップリング
の他にソケットの名称で呼ばれる事が多い継手です。配管の先端形状により、ねじ込み、
差込み溶接、ねじ込み×差込み溶接と接続方法が区分されています。(図1)
ねじ込み 差込み溶接 ねじ込み×差込み溶接
図1 フルカップリングの形状
ハーフカップリングとは、溶接面がフラットの形状をしておりチーズでは配管しにくい
分岐配管が必要な箇所等に主に使用されています。配管(母管)、機器、板等の側面に引き
出し穴を開け継手本体を入れて溶接する他、配管(母管)の外周(R)にあわせたR取り
加工をして溶接する場合もあり、枝配管(取り出し)の接続に使用をします。枝配管(取
り出し)に使用する配管により、ねじ込み又は差込み溶接にて接続します。(図2)
図2 ハーフカップリングの用途
ボスカップリングとは溶接面が溶接開先の形状をしており、ハーフカップリング同様に
配管(母管)等の側面に引き出し穴を開け継手本体を溶接する他、45°カットボスは溶接
パイプ パイプ パイプ
板 板 母パイプ
される場所がR曲面の場合に使用されております。枝配管(取り出し)に使用する配管に
より、ねじ込み又は差込み溶接にて接続します。(図3)
図3 ボス・45°カットボスの使用方法
3種類のカップリングの使用方法について簡単にご説明致しました。
次に実際お問合せいただくことが多い事例を挙げながらカップリングの選定方法につい
てご説明致します。
『片側を溶接して反対側をねじ込みで使用したい場合、ねじ込み×差込み溶接のフルカッ
プリング(ソケット)になりますか?』とお問合せを頂きます。この場合、どの継手が必
要となるのでしょうか?
まず確認事項として、継手がどのように使用するのか(仕様箇所、仕様場所)が重要と
なります。
① 配管(パイプ(片側ネジ加工ありと片側ネジ加工なし)を直線につなぐ為に使用
② 配管(母管)、機器、板配管(取り出し)の為に使用
その他に配管するパイプの形状(ネジ加工ありかネジ加工なしか)の確認となります。
溶接する側とされる側の、接続方法、接続箇所によりカップリングの形状が異なってきま
す。
①の場合配管を直線に接続する為、片側にネジ加工のパイプ、反対側にネジ加工なしのパ
イプがくる事から、ねじ込み×差込み溶接のフルカップリングになります。(図1参照)
②の場合配管(母管)から枝配管(取り出し)として配管に継手を溶接して使用する為、
ねじ込みハーフカップリングかねじ込みボスカップリングとなります。(図2、3参照)
パイプ
パイプ
溶接部
溶接部
板
また『高圧のハーフソケットはありますか?』とのお問合せを頂きます。低圧(SUS)継
手内に規格品としてあるハーフソケット(ソケットを半分に切断した長さ)の高圧継手仕
様のお問合せをよく頂きますが、高圧継手内にソケットを半分に切断した商品が存在しな
い為、ハーフカップリングでの対応となります。(図4)
低圧継手のハーフソケットと高圧継手のハーフカップリングは似た形状をしております
が、長さが異なります。(高圧継手のハーフカップリングの長さはフルカップリングと同等
の長さとなります)
ハーフカップリング ハーフソケット
図4 ハーフカップリングとハーフソケット
以上のように、配管場所、配管方法の違い等により継手の種類が異なってきます。
簡単ではありますが、「カップリング」について事例を挙げながらご説明を致しました。
今後の受注のお役に立てば幸いです。