8
21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 20102050畜産物 砂糖作物 油糧種子 穀物 22.8%(億トン) 1.7倍) 3.1%1.2倍) 24.0%1.8倍) 62.6%1.7倍) 10.2%1.6倍) 62.0%10.6%4.6%世界人口は2050年には97億人まで増加する見込み。(注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し、中所得国も1.6倍に増加する見通し。このため、世界全体の食料生産量は、2010年比で1.7 倍の58.2億トンまで引き上げる必要があると予測。(注2) ○所得階層別の将来人口の推移 ○世界全体の食料生産量の変化 2: 農林水産省「2050年における世界の食料需給見通し」(令和元年9月)より。 2010年において主要穀物のデータが整備可能な123カ国をカバー。所得階層分類は、注1と同じ。 穀物は、15トンの生産増加 が必要 6.7 17.9 16.6 27.1 11.0 13.1 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 20102050高所得国 中所得国 低所得国 (億トン) 32.0%48.5%19.5%22.6%1.2倍) 46.7%1.6倍) 30.8%2.7倍) 1.7倍) 注1: 国連「World Population Prospects 2019」を」を基に、世界銀行 「Analytical Classification」における1990年から 2010年の各国の最頻の所得階層分類を当該国の所得階層分類とし、「Low Income」に分類される国を低所得 国、「Lower middle income」及び「Upper middle income」に分類される国を中所得国、「High income」に分類され る国を高所得国として、農林水産省において作成。世界196カ国をカバー。 ※参考:世界銀行の分類基準額は年によって異なるが、2010年における分類基準額は次のとおり。 一人あたりGNIで、低所得国(1,005ドル以下)、中所得国(1,006-12,275ドル)、高所得国(12,276ドル以上) 需要増加が めざましい 低所得国 ○所得階層別の食料需要量の変化 26.8 31.8 37.0 42.1 46.9 32.7 35.5 37.6 38.8 39.4 10.1 10.6 10.9 11.0 11.1 70 78 85 92 97 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 100 2010 2020 2030 2040 2050 高所得国 中所得国 低所得国 (億人) 13

2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

  • Upload
    others

  • View
    1

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

21.3

36.4

3.6

5.9

1.6

1.8

7.8

14.0

34.3

58.2

0

10

20

30

40

50

60

2010年 2050年

畜産物 砂糖作物 油糧種子 穀物

(22.8%)

(億トン)

(1.7倍)

(3.1%)

(1.2倍)

(24.0%)

(1.8倍)

(62.6%)

(1.7倍)

(10.2%)

(1.6倍)

(62.0%)

(10.6%)

(4.6%)

○ 世界人口は2050年には97億人まで増加する見込み。(注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に増大し、中所得国も1.6倍に増加する見通し。このため、世界全体の食料生産量は、2010年比で1.7倍の58.2億トンまで引き上げる必要があると予測。(注2)

○所得階層別の将来人口の推移

○世界全体の食料生産量の変化

2: 農林水産省「2050年における世界の食料需給見通し」(令和元年9月)より。2010年において主要穀物のデータが整備可能な123カ国をカバー。所得階層分類は、注1と同じ。

穀物は、15億トンの生産増加が必要

6.7

17.9

16.6

27.1

11.0

13.1

34.3

58.2

0

10

20

30

40

50

60

2010年 2050年

高所得国 中所得国 低所得国(億トン)

(32.0%)

(48.5%)

(19.5%)

(22.6%)

(1.2倍)

(46.7%)

(1.6倍)

(30.8%)

(2.7倍)

(1.7倍)

注1: 国連「World Population Prospects 2019」を」を基に、世界銀行 「Analytical Classification」における1990年から2010年の各国の最頻の所得階層分類を当該国の所得階層分類とし、「Low Income」に分類される国を低所得国、「Lower middle income」及び「Upper middle income」に分類される国を中所得国、「High income」に分類される国を高所得国として、農林水産省において作成。世界196カ国をカバー。※参考:世界銀行の分類基準額は年によって異なるが、2010年における分類基準額は次のとおり。

一人あたりGNIで、低所得国(1,005ドル以下)、中所得国(1,006-12,275ドル)、高所得国(12,276ドル以上)

需要増加がめざましい低所得国

○所得階層別の食料需要量の変化

26.8 31.8

37.0 42.1

46.9

32.7

35.5

37.6

38.8 39.4 10.1

10.6

10.9

11.0 11.1

70

78

85

9297

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

2010 2020 2030 2040 2050

高所得国 中所得国 低所得国(億人)

13

Page 2: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

42

1,412

449640

792

453268

93

381676

62

558

1,305

336 551

917

437 559

116 136

1,562

254

107 113 8916

245

516125

291

23

886

192

1,500

1,000

500

0

500

1,000

1,500

2,000

日本

米国

カナダ

フランス

ドイツ

イタリア

英国

スイス

豪州

中国

韓国

輸出額 輸入額 純輸出額 純輸入額(億米ドル)

輸 出

輸 入

資料:FAOSTAT(2017年)注 :中国は、香港、マカオ及び台湾を除く。

○ 我が国の農産物純輸入額は2017年で516億ドルであり、世界有数の食料輸入国。

○ 世界の農産物の輸出入状況

14

Page 3: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

15

○ 令和元年(2019)年における我が国の農産物輸入額は、6兆5946億円となっており、とうもろこし、小麦、大豆、牛肉などの主要農産物で見ると良好な関係にある国からの輸入が大きい。

○我が国の主要農産物の国別輸入割合(2019年)

米国

21.6%

中国

10.9%

豪州

6.9%タイ

6.6%カナダ

6.3%

ブラジル

5.2%イタリア

4.5%

フランス

3.4%

韓国

3.1%

その他

31.5%

農産物全体

65,946億円

輸入額

米国69.3%

ブラジル28.2%

その他2.6%

とうもろこし

輸入額

3,841億円米国

45.9%

カナダ34.8%

豪州17.7%

その他1.6%

小麦

輸入額

1,606億円米国

70.6%

ブラジル14.0%

カナダ13.7%

その他1.6%

大豆

輸入額

1,673億円

豪州47.6%

米国40.5%

カナダ5.5%

NZ3.5%

その他2.9%

牛肉

輸入額

3,851億円

米国25.9%

カナダ24.1%スペイン

12.8%

デンマーク11.6%

メキシコ10.6%

オランダ3.5%

その他11.4%

豚肉

輸入額

5,051億円

資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省作成

Page 4: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

8685 83 77 82

75 74 71 70 70 66 6673

6054 53 53

4843 40 40 39 39 38

45

75

90 90 8782 85

78 76 74 73 7470 6976

6561 61 61

57 5248 48 47 48 47

79

53

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

S40(1965)

45(1970)

50(1975)

55(1980)

60(1985)

H2(1990)

7(1995)

12(2000)

17(2005)

22(2010)

27(2015)

R2(2020)

7(2025)

12(2030)

生産額ベース食料自給率カロリーベース食料自給率生産額ベース食料国産率カロリーベース食料国産率

○ 我が国の食料自給率は、長期的には低下傾向で推移しており、令和元年度にはカロリーベースで38%、生産額ベースで66%。

○ 「食料・農業・農村基本計画」(令和2年3月閣議決定)において、令和12年度までに食料自給率をカロリーベースで45%、生産額ベースで75%に引き上げる目標を設定。

○我が国の食料自給率の推移

(%)

○カロリーベース食料自給率を1%上げるためのアクション

国産小麦100%使用のうどんを月にもう約2玉(603g)食べると1%向上

国産大豆100%使用の豆腐を月にもう約2丁(560g)食べると1%向上

国産米粉パンを月にもう約6枚(398g)食べると1%向上

○ 不測時に輸入食料の減少分を飼料用米で補うと仮定した場合の食料自給率

(カロリーベース、令和元年度)

総合食料自給率 39% (平常時に比べ1ポイント上昇)

R12(目標)

(年度)

R01

ごはんを1日にもうひと口(14g)食べると1%向上

16

Page 5: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

供給熱量割合 [%]

米 100%

33%油脂類

31%砂糖類

魚介類 110%

28%小麦

その他 68%

果実 86%

41%大豆

野菜 100%

畜産物 47% 45%

30

20

0

90

80

70

60

50

40

100

10

0 20 40 60 80 100

供給熱量 2,459kcal / 人・日[国産供給熱量 1,799kcal / 人・日]

298kcal[ 204kcal]

196kcal[ 60kcal]

292kcal[ 81kcal]

39kcal [34kcal]55kcal [23kcal]74kcal [74kcal]

99kcal [108kcal]

157kcal[ 74kcal]

1,090kcal[1,090kcal]

159kcal[ 52kcal]

輸入部分

輸入飼料部分(自給としてカウントせず)

自給部分

凡例

供給熱量 2,426kcal / 人・日[国産供給熱量 918kcal / 人・日]供給熱量割合 [%]

94kcal[50kcal]

292kcal[68kcal]

187kcal[65kcal]

324kcal[54kcal]

63kcal[20kcal]

78kcal[17kcal]73kcal[55kcal]

432kcal[66kcal]

519kcal[511kcal]

364kcal[11kcal]

大豆 21%果 実 32%

大豆 21%

米 98%

畜産物15%

47%

油脂類 3%

小麦17%

砂糖類35%

魚介類 54%野 菜 76%

大豆22%果 実 32%

その他

23%

0 20 40 60 80 1000

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

(カロリーベース総合食料自給率 73%)

○ 昭和40年度と比較すると、食生活の洋風化等が進み、自給率の高い米の消費が減少する一方、飼料や原料を海外に依存している畜産物や油脂類の消費が増大したため、カロリーベース食料自給率は大きく低下。

○供給熱量の構成の変化と品目別供給熱量自給率

品目別供給熱量自給率 [%]

【昭和40年度】品目別供給熱量自給率 [%]

【令和元年度】

(カロリーベース総合食料自給率 38%) 1717

Page 6: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

青実線:R元年度実績値/R12年度目標値令和12年度目標値を上回っていれば赤(100%)の外側、下回っていれば内側(注)米は米粉用米、飼料用米を除く

単位:万トン(注1)米は米粉用米、飼料用米を除く(注2)基準年のH30の数値は、令和2年基本計画策定時の最新値である概算値。

H30基準年度

R1 R12目標年度

カロリーベース

食料自給率 37% 38% 45%

生産額ベース

食料自給率 66% 66% 75%

飼料自給率 25% 25% 34%

カロリーベース

食料国産率 46% 47% 53%

生産額ベース

食料国産率69% 69% 79%

H30基準年度

R1 R12目標年度

米 775 774 723小麦 76 104 108大豆 21 22 34かんしょ 80 75 86ばれいしょ 226 240 239野菜 1,131 1,166 1,302果実 283 270 308てん菜 361 399 368さとうきび 120 117 153生乳 728 736 780牛肉 48 47 57豚肉 128 129 131鶏肉 160 163 170鶏卵 263 264 264魚介類(食用) 335 315 474

○ 食料自給率目標は、主要品目の生産努力目標を前提としている。令和元年度に、既に目標水準を上回る品目もあるが、下回る品目については、目標の達成に向けてさらに取り組んでいく。

○生産努力目標と生産量の実績値 ○生産努力目標の達成状況

0%

50%

100%

小麦

大豆

かんしょ

ばれいしょ

野菜

果実

てん菜さとうきび

生乳

牛肉

豚肉

鶏肉

鶏卵

魚介類(食用)

18

Page 7: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

・国産飼料のみで生産可能な部分を厳密に評価できる。・国産飼料の生産努力が反映される。

食料自給率(飼料自給率を反映)

我が国の食料安全保障の状況を評価

飼料も含めて本当に自給できるのがどれだけかわかるよ。

11%輸入飼料輸入牛肉

国産飼料

飼料自給率反映

国産牛肉

輸入飼料

国産飼料

27%

国産牛の自給率

牛肉の食料自給率11%(カロリーベース)

○ 新たな食料・農業・農村基本計画(令和2年閣議決定)において、飼料が国産か輸入かにかかわらず、畜産農家の増頭・増産努力を反映する指標である「食料国産率」の目標を新たに設定し、国内生産の状況を評価することとした。

日本の畜産業の力がわかるよ。

食料国産率【新規】(飼料自給率を反映しない)

・需要に応じて増頭・増産を図る畜産農家の努力が反映される。・日ごろ、国産畜産物を購入する消費者の実感と合う。

飼料が国産か輸入かにかかわらず、畜産業の活動を反映し、国内生産の状況を評価

牛肉の食料国産率42%(カロリーベース)

42%

輸入牛肉 国産牛肉

100%

国産牛の食料国産率

元年度食料自給率

食料国産率 差

総合 38% 47% 9ポイント

畜産物 15% 62% 47ポイント

牛肉 11% 42% 31ポイント

豚肉 6% 49% 43ポイント

鶏卵 12% 96% 84ポイント

「食料国産率」 と 「飼料自給率」の双方の向上を通じて、「食料自給率」の向上を図る

食料自給率の向上のイメージ(例:牛肉のカロリーベース)

国産率 42%

自給率11%

〇食料国産率の向上⇒輸入畜産物から国産畜産物への置き換え⇒国産畜産物の輸出

〇飼料自給率の向上⇒国産飼料の増産

国産飼料による国産畜産物

輸入飼料による国産畜産物

食料自給率の向上のイメージ(例:牛肉のカロリーベース)

※数値はカロリーベース

19

Page 8: 2050 97 (注1)特に低所得国の食料需要は、2.7倍に 増大し ......21.3 36.4 3.6 5.9 1.6 1.8 7.8 14.0 34.3 58.2 0 10 20 30 40 50 60 2010年 2050年 畜産物 砂糖作物

0 500 1,000 1,500 2,000 2,500 3,000

国内生産+輸入による現在の食生活

国内生産のみによる米・小麦中心の作付け

国内生産のみによるいも類中心の作付け

国産熱量 918(+9)

推定エネルギー必要量2,168kcal

労働充足率123%(▲4ポイント)

労働充足率89%(▲3ポイント)

労働充足率100%

1,754(+27)

2,594(+8)2,332(▲45)

2,537(▲9)

(kcal/人・日)

農地を最大限活用

労働充足率を反映

農地と労働力をともに最大限活用を図る

1,754(+27)①

②-1

②-2

供給熱量2,426kcal

2,008 1,847

1,802 1,773

1,735 1,698

2,939 2,790 2,753 2,730

2,671 2,538

1,718

1,802

2,494

2,567

1,628

2,096

1,259 1,147

1,048 1,023 950 954 918 1,031

1,788 1,744 1,754

2,770 2,598 2,537

0

500

1,000

1,500

2,000

2,500

3,000

H2 H7 H12 H17 H22 H27 R2 R7 R12

R1年度 R12年度

農地確保・単収向上・労働力確保を見込んだ試算

(年度)

(kcal/人・日) いも類中心の作付け(農地と労働力をともに最大限活用を目指す)

米・小麦中心の作付け

国産供給熱量

農産物について再生利用可能な

荒廃農地においても作付けする場合

すう勢等による試算

すう勢等による試算

農地確保・単収向上・労働力確保を見込んだ試算

※推定エネルギー必要量とは、 1人・1日当たりの「そのときの体重を保つ(増加も減少もしない)ために適当なエネルギー」の推定値をいう。

○ 食料自給力指標とは、「国内生産のみでどれだけの食料(カロリー)を最大限生産することが可能か」(食料の潜在生産能力)を試算した指標。

○ いも類中心の作付けでは推定エネルギー必要量(2,168kcal)を上回るものの、米・小麦中心の作付けでは推定エネルギー必要量を下回る。

○食料自給力指標の姿(令和元年度) ○食料自給力指標の推移

20