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平成 26 年度 卒業論文 大学生におけるデイリーアップリフツが心理的居場所感と大学への適応 感に及ぼす影響 指導教員 進藤 貴子 川崎医療福祉大学 医療福祉学部 臨床心理学科 学籍番号 W1211071 氏名 太田 昇吾

26...1 1.序論 大学に入学したが休学や退学をしてしまう者がいる。内閣府が作成し ている平成25 年版子ども・若者白書によると大学・短期大学への進学率

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平成 26 年度 卒業論文

大学生におけるデイリーアップリフツが心理的居場所感と大学への適応

感に及ぼす影響

指導教員 進藤 貴子

川崎医療福祉大学 医療福祉学部 臨床心理学科

学籍番号 W1 2110 7 1

氏名 太田 昇吾

目次

1.序論・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1

2.方法

2- 1 調査時期および調査場所・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

2- 2 調査対象・方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

2- 3 質問紙の構成・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5

2- 4 データの整理法と統計処理・・・・・・・・・・・・・・・ 6

3.結果

3- 1 各尺度の男女別の平均値および標準偏差・・・・・・・・・ 7

3- 2 デイリーアップリフツの経験頻度と学校適応感との関連・・ 8

3- 3 デイリーアップリフツの良好性と学校適応感との関連・・・ 9

3- 4 デイリーアップリフツの経験頻度と心理的居場所感との関

連・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12

3- 5 デイリーアップリフツの良好性と心理的居場所感との関連 ・ 12

4.考察

4- 1 デイリーアップリフツと学校適応感との関連・・・・・・・ 14

4- 2 デイリーアップリフツと心理的居場所感との関連・・・・・ 16

4- 3 デイリーアップでの自由記述・・・・・・・・・・・・・・ 17

4- 4 本研究に残された課題・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17

5.要約・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 8

引用文献

謝辞

付録

1

1.序論

大学に入学したが休学や退学をしてしまう者がいる。内閣府が作成し

ている平成 25 年版子ども・若者白書によると大学・短期大学への進学率

は平成 17 年度に 50%を超え、平成 2 4 年度には 53 .6%に達した。すなわ

ち同一世代の半数以上が大学・短期大学に進学している。 一方、このよ

うに多くの生徒が入学するようになった大学・短期大学では、近年、大

学生活 への 不適応 を示す 学生 の多さ が問題 とさ れるよ うにな って いる

(田中・管, 20 06)。

池田( 2 011)によると不適応の指標のひとつである休学率は、平成 14

年度から平成 20 年度は、約 0 . 8%と横ばいであるが、平成 21 年度から

徐々に増加し、平成 23 年度には約 1%となっており、 1 0 0 人に1人は何

らかの理由で休学している(この数値は、文部科学省が作成している学

校基本調査をもとに算出した)。休学理由を見てみると、昭和 63 年度頃

には、留学や司法試験の勉強などを理由とした積極的理由が、アルバイ

ト、サークルなどの学外活動に専念するという理由や、単位不足・意欲

減退などを理由とする消極的理由の約 2 倍であった。平成 1 5 年から 1 7

年にかけて、 3 年連続で消極的理由が積極的理由を上回り、近年では積

極的理由の割合と消極的理由の割合が接近する傾向が持続していると述

べている。

このような休学理由の変化の背景として、池田( 2 012)は、次の 2 つ

の要因を提起している。第1の要因は学力面での適応困難である。推薦

入試の多様化や A O 入試の普及により、大学への入学において学力より

も意欲や生活態度が重視されるようになっていることや、大学によって

は入学者が定員割れであることによって、無選抜で入学させていること

から、基礎学力が不足しているために授業についていけない学生が増え

2

ている(谷島,20 05)。第 2 の要因は、大学での人間関係や社会生活にお

いての適応困難である。心理的に未熟なまま大学に入学し、人間関係や

社会生 活に 適応で きない 学生 が増加 してい ると 考えら れてい る。 白石

( 19 98)は、このような大学生の特徴を大学生の幼稚化現象と呼んでい

る。

従来、学生の大学への適応は本人の努力に任されてきたが、最近にな

って大学側は学生の適応困難問題に対して様々な対策を立てるようにな

ってきた。たとえば、学生の授業満足度を高めるために、教員による授

業改善の取り組みが行われている(宇田,200 5)。さらに学生の学習を支

援するためのサポートセンターを設置し、学生同士によるサポート制度

を導入している大学もある(山下, 20 04)。谷島( 2 005)は、このような

大学の対応の重点は、学生の視点というより教務的な視点に置かれてお

り、学習面が重視され過ぎていると指摘し、学習面での改善に加えて、

人間関係や社会生活において適応困難を示す学生に対する支援が必要で

あると主張している。

この支援と関連する概念および学校適応を高めるきっかけとして以下

の 2 つをあげる。1 つめは居場所である(文部省初等中等教育局,1 99 2)。

2 つめは、デイリーアップリフツ(日常生活の中で比較的頻繁に経験す

るポジティブな出来事)である(三浦・細田, 201 2)。

1 つめの居場所という言葉が広く用いられるようになったのは、 19 80

年代以降のことである。この頃、不登校児の増加が学校教育における大

きな問題になった。そこから、不登校児が安心していられる場所、自由

に活動できる場所、すなわち、居場所を設けようという運動 を保護者が

おこした。その運動の成果として、昭和 60 年には、不登校児童、生徒を

対象にした学校外の学びの場所、子どもが自由に通ってくる居場所とし

3

て、東京シューレが開設された。平成 4 年に、文部省初等中等教育局(当

時)が、学校適応対策調査研究協力者会議報告において、学校は児童生

徒にとって心の居場所としての役割を果たすことが、求められていると

示唆して以来、心理的な意味を持った居場所という言葉が広く用いられ

るようになった(石本, 20 10)。

居場所とは、本来は物理的な場所を指す概念であるが、ここでの居場

所という概念は、生き生きと生きるために必要なもの、かつ私が私であ

ることを認識し実感するものであり、自分の可能性を実現し、それを他

人に認めさせるものである(小澤,199 8)。居場所の心理的な側面に着目

し物理的居場所との区別を提示するために、則定( 20 07b)は、心理的

居場所という用語を用い、心理的居場所がある感覚のことを心理的居場

所感と呼んだ。心理的居場所感とは、心の拠り所となる関係性および、

安心感があり、ありのままの自分を受容される場があるという感情と定

義されている。

2 つめのデイリーアップリフツとは、デイリーハッスルズ(日常生活

の中で比較的頻繁に経験するネガティブな出来事)に対照する概念であ

り日常生活の中で比較的頻繁に経験するポジティブな出来事の意味であ

る。ストレッサーとしてのデイリーハッスルズや抑うつ、不安をはじめ

としたストレス反応に焦点をあてた心理的ストレス研究は数多く行われ

てきた(三浦, 20 02;岡田, 20 02 など)。その中で、岡安・嶋田・丹羽・

森・矢富( 19 92)や嶋田( 199 8)は、日常的経験する学校ストレッサー

が生徒にストレス反応や不登校傾向に影響することを報告している。

しかし近年、個人の心身の健康を考える際にはネガティブな出来事や

感情だけでなく、ポジティブな出来事や感情についても考慮する必要が

あるといった指摘がなされている( Fr ed r i c ks on,2 00 1)。こうしたデイリ

4

ーアップリフツは、大学生が心理的居場所感を持てるようになることと

関連しているのではなかろうか。

そこで本研究では、大学生におけるデイリーアップリフツが心理的居

場所に関連しているか、そして大学生におけるデイリーアップリフツが

学校適応感を高めるきっかけになるのかを研究した。

中学生では、学校生活における様々なデイリーアップリフツを経験す

ると「学校が嫌だ」「学校を休みたい」といったネガティブな感情が低減

される。また、デイリーアップリフツにあるような出来事を経験できる

機会を積極的に設けることで、不登校を予防できると報告されている(三

浦正江, 2 012)。

デイリ ーア ップリ フツの 体験 につい ての 性 差は 、「友人 からの 援助」

「友人との余暇的かかわり」「恋愛」のみでみられ、いずれも女子の得点

が高いと報告されている。しかしまだまだデイリーアップリフツに着目

した研究は少なく、また性差についての研究も少ない。San t a Lu c i a e t a l .

( 20 00)は、様々なデイリーアップリフツの中で、学校に関する出来事

は、ほかの出来事に比べて、学校不適応との関連が強い可能性を示唆し

ている(三浦, 201 2)。

心理的居場所と学校適応感との関連については、数多く研究が行われ

ていて、関連性も確認できている(杉本・庄司, 2 00 6 など)。しかし心

理的居場所がデイリーアップリフツに関連しているかの研究は見当たら

ない。

そこで私は以下の仮説を立て研究を行った。中学生の結果と同様に、

日常で様々なデイリーアップリフツを経験している大学生は、学校適応

感が高く、性差としては、男性よりも女性の方が得点が高いと推測した。

また日常で様々なデイリーアップリフツを経験している者は、心理的居

5

場所感の得点が高いと推測した。

2.方法

2- 1 調査時期および調査場所

本調査は、 20 14 年 10 月に川崎医療福祉大学内にておこなった。

2- 2 調査対象・方法

川崎医療福祉大学の学生を対象に質問紙を配布し、調査後に回収した。

本調査は無記名でおこなった。講義後の時間を利用し、調査者が配布し

た。配布の際、対象者へは、調査協力のお願いや回答に関する留意点、

データは厳重に保管され個人が特定されることはないこと、回答は強制

ではないことを口頭で教示した。

質問紙のうち、記入に不備があったものを除外し、得られた有効活用

を分析の対象とした。回収率は、97 .9%であり、有効回答率は 82 .1 %であ

った。分析対象者は、 115 名(男子 39 名、女子 76 名)であり、平均年

齢は 19 .7 歳、標準偏差は、 1 .4 であった。

2- 3 質問紙の構成

質問紙の作成には、フェイスシートと 3 つの尺度を用いた。構成は以

下のとおりである。配布した質問紙を付録に添付した。

( 1)フェイスシート

調査依頼、調査内容、教示文を表記し、その下に学年、年齢、性別を

記入する欄を設けた。

6

( 2)大学生版デイリーアップリフツ尺度(三浦・細田, 2 0 11)

大学生のデイリーアップリフツ(日常生活の中で比較的頻繁に経験す

るポジティブな出来事)に関して、身近な他者とのかかわりに関するポ

ジティブな出来事( 15 項目)、私生活に関するポジティブな出来事( 11

項目)、友達・外出に関するポジティブな出来事( 6 項目)、恋愛に関す

るポジティブな出来事( 3 項目)、アルバイトに関するポジティブな出来

事( 3 項目)の 5 つの下位尺度、 38 項目から構成されている。各項目は

その出来事をどのように感じるかという良好性と、その出来事をどの程

度経験したかという経験頻度を、それぞれ 4 件法(良好性: 1=全く良く

ない、 2=少し良い、 3=ある程度良い、 4=非常に良い。経験頻度: 1=

全然なかった、2=あまりなかった、3=ときどきあった、4=よくあった。)

で回答を求めた。また上記の項目以外で、日常生活の中で比較的頻繁に

経験するポジティブな出来事を、質問紙に自由に記述してもらった。

( 3)大学生用学校適応感尺度(吉田・鈴木・古川・浅川・東, 20 05)

大学生の学校適応感に関して、学業評価( 6 項目)、メンタルヘルス( 5

項目)、学習意欲( 4 項目)、対人関係( 5 項目)、の 4 つの下位尺度、 20

項目から構成されている。各項目はそれぞれ 4 件法( 1=全く当てはまら

ない、2=あまり当てはまらない、3=かなり当てはまる、4=とてもよく

当てはまる)で回答を求めた。

( 4)居場所感尺度(石本, 2 006)

居場所があるかどうかを測定するものではなく、どの程度その関係性

を居場所と感じているかについて測定する尺度である。「自己有用感」、

7

「本来感」の 2 つの下位尺度、 13 項目から構成されている。各項目はそ

れぞれ 5 件法( 1=あてはまらない、2=あまりあてはまらない、3=どち

らでもない、 4=少しあてはまる、 5=あてはまる)で回答を求めた。第

7 問、第 9 問、第 10 問、第 12 問、第 14 問、第 19 問は逆転項目であり、

得点が高いほどその因子名が表わす心理的居場所感を強く感じているこ

とを表す。

2- 4 データの整理法と統計処理

本研究において、質問紙の結果の整理には M ic ro so f t E xc e l 2010 を使用

した。統計処理には、 IB M SP SS S t a t i s t i c s 22 . 0 J a pa ne se を使用した。整

理・統計をする際、無記入や記入漏れの質問紙は調査の対象から除外し

た。

3.結果

3- 1 各尺度の男女別の平均値および標準偏差

各尺度の男女別(男性 39 名、女性 76 名)の平均値および標準偏差を

示す。Ta b l e 1 に示すように、デイリーアップリフツの良好性の平均値は、

男性 124 .74( S D= 2 3 .6 9)、女性 1 27 . 96( S D= 16 .6 2)であった。デイリ

ーアップリフツの経験頻度の平均値は、男性 93 . 74( S D= 17 . 61)、女性

98 . 48( 14 .66)であった。学校適応感の平均値は、男性 4 9 . 82( S D= 9 .06)、

女性 50 . 60( S D= 7 . 4 7)であった。心理的居場所感の平均値は、男性 41 .15

( S D= 10 .4 6)、女性 41 .93( S D= 8 .0 5)であった。

各尺度得点の性差の有無を検討するために、対応のないt検定を行っ

た。

8

デイリーアップリフツの良好性については、 t ( 11 4 )= . 75 8, n . s .、デイ

リーアップリフツの経験頻度については、 t ( 114 )= 1 .44 5,n . s .、学校適応

感については、 t ( 11 4 )= . 4 95, n . s .、心理的居場所感については、 t ( 114 )

= . 443, n . s .、であり、どの尺度についても性差はみとめられなかった。

3- 2 デイリーアップリフツの経験頻度と学校適応感との関連

デイリーアップリフツの経験頻度が学校適応感に関連しているかを検

討した。まず、デイリーアップリフツを多く経験している者とあまり経

験していない者に群わけを行った。群わけの方法は、経験頻度の平均値

( 96 .8 7)を基準とし、この値以下を低群、この値を超えるものを高群と

した。Tab le 2 に示すように低群は 5 7 名、高群は 58 名となった。学校適

応感の平均値は、低群 47 .35( S D= 6 .9 6)、高群 5 3 .2 7( S D= 7 .9 5)であ

った。両群の平均値の差に有意差があるかどうかを検討するため、 対応

のないt検定を行った。その結果、有意差が見られ( t( 11 3)= 4 . 2 4 7,

p< .0 01)、デイリーアップリフツの経験頻度が高い群の方が学校適応感が

高かった。

男 女 t値n=39 n=76

デイリーアップリフツ(良好性) 124.74 127.96 0.758デイリーアップリフツ(経験頻度) 93.74 98.48 1.445

学校適応感 49.82 50.6 0.495心理的居場所感 41.15 41.93 0.443

Table 1 各尺度の男女別平均値(標準偏差)とt検定結果

9

3- 3 デイリーアップリフツの良好性と学校適応感との関連

続いて、デイリーアップリフツの良好性と学校適応感それぞれの下位

尺度間の関連について検討を行った。

まずデイリーアップリフツの 5 つの下位尺度ごとに平均値を基準とし

て高群と低群の 2 群に被験者を分類した。「身近な他者とのかかわりに関

するポジティブな出来事」(以下、「身近な他者とのかかわり」と表記す

る)尺度では平均点 50 点を基準に高群 6 6 名、低群 49 名に分割した。「私

生活に関するポジティブな出来事」(以下、「私生活」と表記する) 尺度

では平均点 36 点を基準に高群 66 名、低群 49 名に分割した。「友達・外

出に関するポジティブな出来事」(以下、「友達・外出」と表記する)尺

度では平均点 1 9 点を基準に高群 6 6 名、低群 49 名に分割した。「恋愛に

関するポジティブな出来事」(以下、「恋愛」と表記する)尺度では平均

点 9 点を基準に高群 66 名、低群 49 名に分割した。「アルバイトに関する

ポジティブな出来事」(以下、「アルバイト」と表記する)尺度では平均

点 9 点を基準に高群 66 名、低群 49 名に分割した。

以上の各郡ごとに学校適応感の 4 つの下位尺度の平均値を算出し、高

群・低群間に差がみられるかどうか、対応のない t 検定を行った。その

結果を Ta b le 3 から Tab le 7 に示す。

経験頻度 高群 経験頻度 低群 t値n=57 n=58

学校適応感 47.35(6.96) 53.27(7.95) 4.247******:p<.001

Table 2 デイリーアップリフツ(経験頻度)高群・低群における学校適応感の平均値(標準偏差)とt検定結果

10

学校適応感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値学業評価 13.59(2.95) 15.42(3.25) 3.10**

メンタルヘルス 12.67(3.75) 11.84(3.95) 1.15 n.s.学習意欲 8.77(2.14) 10.10(2.43) 3.05**対人関係 12.69(2.57) 14.89(2.67) 4.43***

** ;p<.01 ***;p<.001

Table 3 「身近な他者とのかかわり」の高・低群における学校適応感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

学校適応感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値学業評価 13.69(2.93) 15.27(3.3) 2.62*

メンタルヘルス 12.76(3.78) 11.82(3.81) 1.29 n.s.学習意欲 8.78(2.28) 10.04(2.34) 2.84**対人関係 13.3(2.89) 14.39(2.73) 2.03*

* ;p<.05 ** ;p<.01

Table 4 「私生活」の高・低群における学校適応感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

学校適応感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値学業評価 13.97(2.94) 15.1(3.38) 1.84+

メンタルヘルス 12.48(3.78) 12(3.83) 0.67 n.s.学習意欲 9.27(2.12) 9.72(2.56) 0.97 n.s.対人関係 12.78(2.2) 14.76(2.95) 3.89***

‘  +;p<.10 *** ;p<.001

Table 5 「友達・外出」の高・低群における学校適応感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

学校適応感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値学業評価 13.95(3.07) 15.11(3.29) 1.90+

メンタルヘルス 12.95(3.49) 11.67(3.94) 1.79+学習意欲 9.17(2.38) 9.79(2.38) 1.37 n.s.対人関係 12.72(2.74) 14.8(2.59) 4.13***

‘  +;p<.10 *** ;p<.001

Table 6 「恋愛」の高・低群における学校適応感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

11

各下位尺度の平均値に有意差があるかどうか検討するため、対応のな

いt検定を行った。その結果、「身近な他者とのかかわり」では、メンタ

ルヘルス以外で有意差がみられた(「学業評価」: t ( 113 )= 3 .1 0,p< . 01;「メ

ンタルヘルス」: t ( 11 3 )= 1 .1 5,n . s .;「学習意欲」: t ( 113 )= 3 .0 5,p< .0 1;「対

人関係」: t ( 113 )= 4 .4 3, p< . 001)。「私生活」でもメンタルヘルス以外で有

意差がみられた(「学業評価」: t( 113)= 2 .6 2,p< . 05;「メンタルヘルス」:

t( 11 3) = 1 .2 9, n . s .;「学習意欲」: t( 113) = 2 . 84, p< .01;「対人関係」:

t( 11 3) = 2 .0 3, p< . 0 5)。「友達・外出」では学業評価が有意傾向であっ

た( t( 113) = 1 .84, p< .1 0)。またメンタルヘルス、学習意欲では有意差

がみられず、対人関係のみ有意差がみられた(「メンタルヘルス」:t( 113)

= .67,n . s .;「学習意欲」: t( 113)= .97,n . s .;「対人関係」: t( 113)= 3 .8 9,

p< .0 01)。「恋愛」では、「学業評価」「メンタルヘルス」で有意傾向がみ

られた(「学業評価」: t( 113)= 1 .9 0,p< . 10;「メンタルヘルス」: t( 113)

= 1 .7 9=, p< .1 0)。「学習意欲」では有意差がみられず、「対人関係」のみ

で有意差がみられた(「学習意欲」: t( 113) = 1 . 37, n . s .;「対人関係」: t

( 11 3) = 4 . 13, p . 00 1)。「アルバイト」では、「学習意欲」は有意傾向が

みられ、「メンタルヘルス」では有意差がみられず「学業評価」「対人関

係」で有意差がみられた(「学業評価」: t( 11 3) = 2 .0 6, p< . 0 5;「メンタ

学校適応感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値学業評価 13.8(3.14) 15.09(3.22) 2.06*

メンタルヘルス 13(3.82) 11.77(3.74) 1.66 n.s.学習意欲 9(2.4) 9.82(2.35) 1.77+対人関係 12.62(2.6) 14.66(2.71) 3.89***

‘+;p<.10 *;p<.05 *** ;p<.001

Table 7 「アルバイト」の高・低群における学校適応感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

12

ルヘルス」: t( 11 3) = 1 .6 6, p< n . s .;「学習意欲」: t( 11 3) = 1 . 7 7, p < . 1 0;

「対人関係」: t( 11 3) = 3 .8 9, p< . 001)。

3- 4 デイリーアップリフツの経験頻度と心理的居場所感との関連

デイリーアップリフツの経験頻度が心理的居場所感に関連している

かを検討した。Tab l e 8 はデイリーアップリフツが心理的居場所感に関係

しているか検討した。平均値は、低群 3 7 . 89( S D= 9 . 17)、高群 45 .37( S D

= 6 .90)であった。両群の平均値の差に有意差があるかどうか検討する

ため、上記と同じように対応のないt検定を行った。その結果、有意差

が見られた( t( 113)= 4 . 937, p< .0 01)。

3- 5 デイリーアップリフツの良好性と心理的居場所感との関連

続いて、デイリーアップリフツの良好性と心理的居場所感の下位尺度

ごとに比較を行った。心理的居場所感の 2 つの下位尺度の平均値を算出

し、高群・低群間に差がみられるかどうか、対応のないt検定を行った。

その結果を Tab l e 9 から Tab le 13 に示す。

経験頻度 高群 経験頻度 低群 t値n=57 n=58

心理的居場所感 45.37(6.90) 37.89(9.17) 4.937******:p<.001

Table 8 デイリーアップリフツ(経験頻度)高群・低群における心理的居場所感の平均値(標準偏差)とt検定結果

13

心理的居場所感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値自己有用感 20.18(4.64) 22.56(4.83) 2.64**

本来間 19.04(20.12) 20.92(4.71) 2.18**;p<.05 ** ;p<.01

Table 9 「身近な他者とのかかわり」の高・低群における心理的居場所感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

心理的居場所感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値自己有用感 20.76(4.78) 22.07(4.91) 1.41 n.s.

本来間 19.56(4.31) 20.49(4.85) 1.04 n.s.

Table 10 「私生活」の高・低群における心理的居場所感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

心理的居場所感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値自己有用感 19.82(4.21) 22.73(4.98) 3.26**

本来間 18.59(4.11) 21.17(4.73) 3.02****;p<.01

Table 11 「友達・外出」高・低群における心理的居場所感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

心理的居場所感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値自己有用感 20.29(4.87) 22.41(4.73) 1.73+

本来間 19.19(4.81) 20.76(4.45) 0.79 n.s.‘ +;p<.10

Table 12 「恋愛」高・低群における心理的居場所感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

心理的居場所感下位尺度 低群 (n=49) 高群 (n=66) t値自己有用感 20.47(5) 22.12(4.75) 1.73

本来間 19.65(4.62) 20.37(4.62) 0.79‘ +;p<.10 

Table 13 「アルバイト」高・低群における心理的居場所感の下位尺度得点(標準偏差)とt検定結果

14

各下位尺度の平均値に有意差があるかどうか検討するため、対応のな

いt検定を行った。その結果、「身近な他者とのかかわり」では、「自己

有用感」「本来感」ともに有意差がみられた(自己有用感: t( 113)= 2 .6 4,

p< .0 1;「本来感」: t( 11 3)= 2 .18,p< .0 5)。「私生活」では、「自己有用感」

「本来感」ともに有意差はみられなかった(「自己有用感」:t( 113)= 1 .4 1,

n . s .;「本来感」: t( 113) = 1 . 04, n . s .)。「友達・外出」では、「自己有用

感」「本来感」ともに有意差がみられた(「自己有用感」: t( 113)= 3 . 26,

p< .0 1;「本来感」: t( 11 3) = 3 . 02, p< . 01)。「恋愛」では「自己有用感」

では有意差がみられ、「本来感」では、有意傾向がみられた(「自己有用

感」: t( 113) = 2 .3 2, p< .05;「本来感」: t( 113) = 1 .8 0, p< .10)。「アル

バイト」では「自己有用感」では有意傾向がみられ、「本来感」では有意

差がみられなかった(「自己有用感」: t( 113) = 1 . 7 3, p < . 1 0;「本来感」:

t( 11 3) = 0 .7 9, n . s .)。

4.考察

本研究では、大学生において、デイリーアップリフツ(日常生活の中

で比較的頻繁に経験するポジティブな出来事)が学校適応感、心理的居

場所感とどのような関連があるかを明らかにし、考察することであった。

4- 1 デイリーアップリフツと学校適応感との関連

デイリーアップリフツと学校適応感の関連を調べるために、デイリー

アップリフツを多く経験しているものは、学校適応感が高く、性差とし

15

ては、男性よりも女性の方が得点が高いという仮説を立てた。その結果、

デイリーアップリフツを多く経験している者は、学校適応感が高いとい

う結果が認められた。しかし男性よりも女性の方が得点が高いという結

果は認められなかった。

「身近な他者とのかかわり」を好ましく感じている者ほど 、学校適応

感のなかで学業評価、学習意欲、対人関係の得点が高かった。これは、

親や友人などとのかかわりを好ましく思っているということは、講義の

ことなどでわからないことを相談できるため、学業評価や 、学習意欲が

高くなると考えられる。対人関係によっては、身近な人にいろいろなこ

とを話すことによって、ポジティブな気持ちが促進されたと考えられる。

「私生活」においても学業評価、学習意欲、対人関係の得点が高かっ

た。私生活でのポジティブな出来事を好ましく感じている者ほど、心に

余裕があり、様々な面での学校適応感が高いのではないかと考えられる。

「友達・外出」においては、対人関係で得点が高かった。これは、友

達と遊んだり、話したりすることを好ましく感じている者ほど、実際に

対人関係面の適応が良いと考えられる。

「恋愛」でも対人関係の得点が高かった。また有意傾向ではあるもの

のメンタルヘルスでも関連が確認できた。これは、恋人との関係がうま

くいっていることによって心のよりどころができるためメンタルヘルス

でも関連が確認できたのではないかと考えられる。

「アルバイト」では、学業評価、対人関係での得点が高かった。これ

は、アルバイト先の良い出来事を好ましく感じることから、将来のとの

や、学校での勉強に関することを話せるため学業への取り組みの意識が

高くなるのではないかと考えられる。こうした者はアルバイト先でも良

16

好な対人関係を得ていると考えられ、大学生活における対人関係でも適

応感が高いのではないかと考えられる。

これらのことから、デイリーアップリフツに感じる良好性を高めるこ

とで、学習への意欲や対人関係などのストレスが減少し、学校へ適応す

ることを促進でき、それが、休学や退学を抑制するのではないかと考え

られる。

4- 2 デイリーアップリフツと心理的居場所感との関連

デイリーアップリフツと心理的居場所感との関連を調べるため、 デイ

リーアップリフツを多く経験しているものは、心理的居場所感の得点が

高いという仮説を立てた。その結果、デイリーアップリフ ツを多く経験

しているものは、心理的居場所感の得点が高いという仮説が認められた。

「身近な他者とのかかわり」では、自己有用感、本来感の両方で関連

が見られた。身近な他者と話を聞いたり、アドバイスを求められたりす

ることを好ましく感じている者ほど、自己本来感が高くなり、身近な他

者と話すことによって、自分自身をさらけ出せるのではないかと考えら

れる。

「私生活」では、どの下位尺度でも関連は見られなかった。これは、

一人でのポジティブな出来事があったとしても、あまり関連がないのだ

と考えられる。

「友達・外出」では、自己有用感、本来感の両方で関連が見られた。

友達と話すことやアドバイスを求められることを好ましく感じている者

ほど、関連が見られたのだと考える。そして、外出をすることで、自分

の着たい服を着るなど、自分をさらけ出して行動できているのではない

かと考えられる。

17

「恋愛」では自己有用感でのみ有意傾向がみられた。恋愛では、 恋人

は友達よりも特別な存在なので自分は相手にとって、役に立っていると

思うことがあまりできないのではないかと考えられる。本来感において

も、相手の理想に近づこうと努力しているなどの理由から関連が見られ

なかったのではないかと考えられる。

「アルバイト」においても、自己有用感でのみ有意傾向が見られた。

ミスなどで怒られたりするため、自分は、役に立っているや必要な存在

だとは、思うことができないのではないかと考えられる。本来感では、

いろいろなお客さんや社員さんなどがいるため、本来の自分をさらけ出

すことは、難しいのではないかと考えられる。

このことからデイリーアップリフツに感じる良好性を高めることによ

り心理的な居場所がうまれ、自分本来の姿をさらけ出すことができ、ス

トレスを感じることが減少し、休学や退学を抑制するのではないかと考

えられる。

4- 3 デイリーアップでの自由記述

今回の研究では、自由記述の欄を設けた。しかし、回答が「ペットと

戯れること」、「大笑いをすること」の2つの内容しかなかった。しかし

個人個人にとってデイリーアップリフツを感じるときは、いろいろあり、

違ってくるのだと考えられる。

4- 4 本研究に残された課題

今回の研究ではどの尺度でも性差が示されなかったが、男性と女性の

人数に大きな偏りがあったため、データとしての信頼性が低いのではな

いと考えられる。男性の人数を増やして、再検討することが望ましいと

18

考えられる。また経験されたデイリーアップリフツが本人にとって、実

際にどの程度、意味のあるものであったか(良好性)を的確に点数化で

きてないのではないかと考えられる。今回の研究では一般的なデイリー

アップリフツ項目をどの程度経験したかを中心に行い、加えて、それら

がどの程度、個人にとって良好な、胸に響く経験であると思うかという

ことと学校適応感、心理的居場所感との関連を検討したので、間接的な

分析にとどまったのかもしれない。今後はデイリーアップリフツの経験

頻度と良好性を掛け合わせて分析を行うことが望まれる。

5.要約

本研究の目的は、大学生を対象に、デイリーアップリフツ(日常生活

の中で比較的頻繁に経験するポジティブな出来事)と心理的居場所感、

学校適応感との関係を明らかにすることであった。

調査は、本学の大学生 115 名(男子 3 9 名、女子 76 名)を対象に行っ

た。質問紙は、大学生版デイリーアップリフツ尺度、大学生用学校適応

感尺度、居場所感尺度をから構成されたものを使用した。

結果として、デイリーアップリフツを多く経験しているものはしてな

いものに比べて、心理的居場所感も学校適応感も得点が高いことが明ら

かとなった。性差はどの尺度においても出なかった。このことから日常

的にポジティブな出来事を経験することによって学校への適応ならびに、

心理的な居場所が高くなり、休学や退学が抑制されるのではないかと考

察した。

Ke y wo rd s;デイリーアップリフツ 心理的居場所感 学校適応感

19

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21

謝辞

本論文を作成するにあたって、多くの方のご協力のもと、完成させる

ことができました。この場をおかりして、厚く御礼申し上げます。

調査にご協力いただいた川崎医療福祉大学の学生の皆さま、支えてく

ださったゼミの仲間や、臨床心理学科の皆さま、そして、質問紙配布の

ために、貴重な講義のお時間を提供してくださった臨床心理学科の先生

方には、心から感謝申し上げます。

最後となりましたが、お忙しい中、本研究の計画から完成に至るまで

ご指導いただきました進藤貴子先生には、深く感謝いたします。ゼミで

の 2 年間お世話になりました。

平成 26 年 12 月 8 日

太田 昇吾

22

付録

1

質問1.

日常生活の中で比較的頻繁に経験するポジティブな出来事が以下にあげてあります。

そうした出来事があったとしたらあなたはどの程度嬉しい・楽しいと思うでしょうか。

嬉しさ、楽しさ(良好性)について1~4の当てはまる数字に○をつけてください。

加えてあなたはそのような出来事をどの程度頻繁に経験しましたか。過去1か月のこと

を思い出して、1~4の当てはまる数字に○をつけてください。

良好性 過去一か月の経験

頻度

全く良くない

少し良い

ある程度良い

非常に良い

全然なかった

あまりなかった

ときどきあった

よくあった

1 自分が必要とされていると感じ

ること

1 2 3 4 1 2 3 4

2 早く帰宅すること 1 2 3 4 1 2 3 4

3 友達が自分の悩みに共感してく

れること

1 2 3 4 1 2 3 4

4 いい映画をみること(または、い

い音楽を聴くこと、いい本を読む

ことなど)

1 2 3 4 1 2 3 4

5 友達に誘われること(食事、遊び

など)

1 2 3 4 1 2 3 4

6 収入が入ること 1 2 3 4 1 2 3 4

7 ちょうどよく電車に乗れること 1 2 3 4 1 2 3 4

8 連休があること 1 2 3 4 1 2 3 4

9 笑顔がいいと言われること 1 2 3 4 1 2 3 4

10 家族、友達、先輩などによいアド

バイスをもらうこと

1 2 3 4 1 2 3 4

11 アルバイトの仕事を覚えること 1 2 3 4 1 2 3 4

12 「好きだよ」と言われること 1 2 3 4 1 2 3 4

13 友達と遊びに行くこと 1 2 3 4 1 2 3 4

14 自分のこと/名前を覚えてもらう

こと

1 2 3 4 1 2 3 4

15 自分に与えられた課題が終わる

こと

1 2 3 4 1 2 3 4

16 恋人とデートをすること 1 2 3 4 1 2 3 4

17 アルバイト先で仕事がうまくで

きること

1 2 3 4 1 2 3 4

次のページに続きます。

2

つづき。

良好性 過去一か月の経験

頻度

18 時間に間に合うこと 1 2 3 4 1 2 3 4

19 おいしいものを食べること/飲む

こと

1 2 3 4 1 2 3 4

20 人から信頼されること 1 2 3 4 1 2 3 4

21 料理が上手にできること 1 2 3 4 1 2 3 4

22 朝、目覚めが良いこと 1 2 3 4 1 2 3 4

23 家族、友達、恋人などに励まされ

ること

1 2 3 4 1 2 3 4

24 遊びに行く予定ができること 1 2 3 4 1 2 3 4

25 褒められること 1 2 3 4 1 2 3 4

26 家族、友達、先輩などが自分を心

配してくれること

1 2 3 4 1 2 3 4

27 「ありがとう」と言われること/

感謝されること

1 2 3 4 1 2 3 4

28 おもしろいテレビ番組をみるこ

1 2 3 4 1 2 3 4

29 困っているとき家族、友達、恋人、

先生などが助けてくれること

1 2 3 4 1 2 3 4

30 友達から連絡(電話、手紙、メー

ルなど)がくること

1 2 3 4 1 2 3 4

31 友達などと飲み会をすること 1 2 3 4 1 2 3 4

32 友達と食事に行くこと 1 2 3 4 1 2 3 4

33 睡眠時間を多くとること 1 2 3 4 1 2 3 4

34 自分を理解してもらうこと 1 2 3 4 1 2 3 4

35 恋人が優しくしてくれること 1 2 3 4 1 2 3 4

36 あたたかい言葉をかけられるこ

1 2 3 4 1 2 3 4

37 目標を達成すること 1 2 3 4 1 2 3 4

38 自分の話を聞いてもらうこと 1 2 3 4 1 2 3 4

・あなたが日常生活の中で経験する嬉しい、楽しいことで上記以外に思いつくことがあ

りますか。あれば記入してください。

3

質問2

大学での生活についてお尋ねします。あなたは次の項目にどの程度当てはまりますか。

最も当てはまると思う数字一つだけに○をつけて下さい。

全く当てはまらない

あまり当てはまらない

かなり当てはまる

とてもよく当てはまる

1 私の担任やゼミの先生は、私の勉強を評価して

くれる

1 2 3 4

2 私の大学の先生たちは、私のことをよく思って

いる

1 2 3 4

3 私は、この大学での勉強が楽しい 1 2 3 4

4 私の担任やゼミの先生は、私のことをよく思っ

ている

1 2 3 4

5 私は最近、一生懸命自分の勉強をしている 1 2 3 4

6 私は卒業するまでに、価値のある学習成果をあ

げる自信がある

1 2 3 4

7 私は最近、勉強する気があまりしない 1 2 3 4

8 私は、自分の大学の友達と勉強以外の面でも個

人的な付き合いがある

1 2 3 4

9 私は最近、感情の変化が激しい 1 2 3 4

10 私は最近、ゆううつになりがちだ 1 2 3 4

11 私は、人とつきあおうと思う 1 2 3 4

12 私は最近、なんとなく不安になる 1 2 3 4

13 この大学で私が受ける授業は、私の勉強に役立

1 2 3 4

14 私は最近、神経質になってきた 1 2 3 4

15 私は、集団に参加することができる 1 2 3 4

16 私の大学の先生たちは、私の勉強を評価してく

れる

1 2 3 4

17 私はこの大学で勉強を続けていく私の能力に自

信がある

1 2 3 4

18 私が話すとき、人は私に心を開いてくれる 1 2 3 4

19 私は最近、イライラしがちだ 1 2 3 4

20 私は、自分の大学内に何でも話せる友達がいる 1 2 3 4

4

質問3

大学での友人と一緒にいるときの自分を思い浮かべてください。あなたは次の項目にど

の程度当てはまりますか。

最も当てはまると思う数字一つだけに○をつけて下さい。

あてはまらない

あまりあてはまらない

どちらでもない

少しあてはまる

あてはまる

1 私がいないと友達が困る 1 2 3 4 5

2 自分のやりたいことをすること

ができる

1 2 3 4 5

3 私がいないと友達がさびしがる 1 2 3 4 5

4 自分の存在が認められていると

感じる

1 2 3 4 5

5 ありのままの自分が出せる 1 2 3 4 5

6 関心を持たれている 1 2 3 4 5

7 いつも自分らしくいられる 1 2 3 4 5

8 いつも自分を見失わないでいら

れる

1 2 3 4 5

9 自分が役に立っていると感じる 1 2 3 4 5

10 これが自分だ、と実感できるもの

がある

1 2 3 4 5

11 自分に役割がある 1 2 3 4 5

12 いつでも揺るがない「自分」をも

っている

1 2 3 4 5

13 自分が必要とされていると感じ

1 2 3 4 5

ご協力ありがとうございました。今一度記入漏れがないかご確認お願いいたします。