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平成27年度 直接埋設におけるケーブル外傷等に係る調査 報 告 書 平成28年2月 一般社団法人 日本電気協会

平成27年度 直接埋設におけるケーブル外傷等に係 …2 経済産業省 係 外傷等に ブル るケー におけ 直接埋設 員会 る調査委 ) 会 協 気

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平成27年度

直接埋設におけるケーブル外傷等に係る調査

報 告 書

平成28年2月

一般社団法人 日本電気協会

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- 目次 -

1. 直接埋設におけるケーブル外傷等に係る調査委員会の概要………………………… 1

1.1 検討目的……………………………………………………………………………… 1

1.2 委員会の活動内容…………………………………………………………………… 2

1.3 委員会の構成………………………………………………………………………… 2

1.4 委員会の開催状況…………………………………………………………………… 3

2. 低圧ケーブルを直接埋設する場合の要求性能調査…………………………………… 4

2.1 低圧ケーブルを直接埋設する場合の要求性能について………………………… 4

2.2 ケーブルシースの選定について…………………………………………………… 5

2.3 ケーブル接続材料の選定について………………………………………………… 8

3. 平成26年度調査の再現性評価………………………………………………………… 11

3.1 再現性確認のための試験条件について…………………………………………… 11

3.1.1 試験条件設定について……………………………………………………… 11

3.1.2 試験で使用するケーブルについて………………………………………… 11

3.1.3 試験で使用する埋設材料について………………………………………… 12

3.2 再現性確認試験方法について……………………………………………………… 13

3.2.1 供試体作成方法について…………………………………………………… 13

3.2.2 車両走行時を想定した荷重載荷の模擬について………………………… 15

3.2.3 繰返し荷重について………………………………………………………… 15

3.3 再現性評価方法について………………………………………………………… 16

3.3.1 評価する外傷について(砕石の場合)…………………………………… 16

3.3.2 気密試験方法について……………………………………………………… 17

3.3.3 外傷深さの測定方法について……………………………………………… 18

3.4 再現性確認試験結果について……………………………………………………… 18

3.4.1 0年の再現性試験結果……………………………………………………… 18

3.4.2 10年の再現性試験結果…………………………………………………… 19

3.4.3 再現性の評価………………………………………………………………… 20

4. 直接埋設ケーブル外傷に対する長期性能評価………………………………………… 21

4.1 長期性能確認のための試験条件について………………………………………… 21

4.1.1 試験条件設定について……………………………………………………… 21

4.1.2 試験で使用するケーブルについて………………………………………… 22

4.1.3 試験で使用する埋設材料について………………………………………… 22

4.2 長期性能確認試験方法について…………………………………………………… 24

4.2.1 供試体作成方法について…………………………………………………… 24

4.2.2 車両走行時を想定した荷重載荷の模擬について………………………… 24

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4.2.3 繰返し荷重について………………………………………………………… 24

4.3 長期性能評価方法について………………………………………………………… 24

4.3.1 評価する外傷について………………………………………… ……………24

4.3.2 長期性能評価方法について………………………………………………… 25

4.4 長期性能確認試験結果について…………………………………………………… 26

4.4.1 埋設材が砕石の場合の試験結果…………………………………………… 26

4.4.2 埋設材が砂の場合の試験結果……………………………………………… 27

4.4.3 進展性評価結果……………………………………………………………… 28

4.4.4 電気試験ならびに引張り試験結果………………………………………… 31

5. 直接埋設ケーブル接続材料外傷に対する長期性能評価……………………………… 32

5.1 長期性能確認のための試験条件について………………………………………… 32

5.1.1 試験条件設定について……………………………………………………… 32

5.1.2 試験で使用するケーブル接続材料について……………………………… 32

5.1.3 試験で使用する埋設材料について………………………………………… 33

5.2 長期性能確認試験方法について…………………………………………………… 33

5.2.1 供試体作成方法について…………………………………………………… 33

5.2.2 車両走行時を想定した荷重載荷の模擬について………………………… 33

5.2.3 繰返し荷重について………………………………………………………… 33

5.3 長期性能評価方法について………………………………………………………… 33

5.3.1 評価する外傷について………………………………………… ……………33

5.3.2 長期性能評価方法について………………………………………………… 34

5.4 長期性能確認試験結果について…………………………………………………… 35

6. 実証試験結果・評価について…………………………………………………………… 36

6.1 実証試験結果(ケーブル)………………………………………………………… 36

6.2 実証試験結果(ケーブル接続材料)……………………………………………… 37

6.3 実証試験結果の評価………………………………………………………………… 37

7. 結 論……………………………………………………………………………………… 38

7.1 試験結果のまとめ(試験条件)…………………………………………………… 38

7.2 試験結果のまとめ(ケーブル)…………………………………………………… 38

7.3 試験結果のまとめ(ケーブル接続材料)………………………………………… 39

7.4 本事業で得られた知見……………………………………………………………… 39

7.5 今後の課題…………………………………………………………………………… 39

【添付資料】

1.平成26年度調査のまとめ

2.外傷試験結果詳細

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1. 直接埋設におけるケーブル外傷等に係る調査委員会の概要

1.1 検討目的

直接埋設の適用に向けて、ケーブルシースの外傷に対する長期性能評価を実施すると

ともに、コストや安全性を含めた全体最適を実現するために直接埋設を行う際のケーブ

ルの必要条件を調査・検討する。

(1)直接埋設ケーブル外傷に対する長期性能評価

平成26年度調査にて、直接埋設した低圧架橋ポリエチレン絶縁ビニルシース4

心ケーブル(以下、CVQケーブルという。)に発生した外傷について、長期性能評

価を実施する。具体的には、平成26年度調査の試験状況を模擬し(図1のような試

験装置(オートグラフ※)を使用)、ケーブル埋設時の損傷度合及びその後の外傷進展

性を確認し、ケーブル性能への影響を評価する。

(2)直接埋設ケーブルの要求性能調査

平成26年度調査では、舗装構造内の砕石に直接埋設することに加え、砂に直接埋

設する試験も実施されケーブル外傷抑制に寄与する可能性が確認された。

本事業では、砂も含めた舗装構造材に対する低圧用の直接埋設ケーブルが具備す

べき性能について調査し、課題を抽出するとともに、対策(案)を提案する。

具体的には、現行のケーブルシース材料等を幾つか検証することによりケーブル

シース等に要求される事項の整理(性能、材質等)、ケーブル接続材料等に要求され

る事項の整理(性能、材質等)を実施する。なお、検証については、上記で模擬した

試験環境を活用し、砕石・砂の各層に各種ケーブル・ケーブル接続材料等を埋設して

実施する。

※オートグラフ諸元

製造:株式会社島津製作所

型式:AG-100kNE・AG-X/R 最大容量:100kN

図 1-1-1.試験装置(案)

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経済産業省

直接埋設におけるケーブル外傷等に係

る調査委員会

(事務局:(一社)日本電気協会)

委託 結果報告

図 1-3-1 検討体制図

1.2 委員会の活動内容

(1)直接埋設ケーブルの要求性能調査

平成26年度調査の実施結果であるケーブル外傷状況を踏まえ、直接埋設ケーブ

ルの要求性能についての机上検討を実施する。この結果を踏まえ、対策案として実証

試験で使用・評価するケーブルシース等の選定をする。

(2)平成26年度調査状況の模擬

平成26年度電力系統関連設備形成等調査事業(直接埋設等におけるケーブル性

能試験に係る調査)(以下、平成26年度調査という。)で実施した試験状況を模擬し、

試験状況の再現性を評価する。なお、試験の再現については、埋設ケーブルに加圧す

る土圧の考え方について整理する。また、埋設する環境についても複数準備すること

とし、委員会にて決定する。

(3)直接埋設ケーブル外傷に対する長期性能評価

電気設備の技術基準の解釈(平成 27 年 12 月 3 日改正)(以下、電技解釈という)、

日本工業規格(以下、JIS規格という)、電気規格調査会標準規格等で規定された

試験項目の中から、低圧ケーブルの長期性能評価を担保する試験項目を整理する。

(4)実証試験および試験結果の評価

CVQケーブル、ケーブル接続材料、対策案で立案したケーブルシース等を埋設し試

験を実施する。

試験結果について評価するとともに、ケーブルシース等に要求される事項の整理(現

行品の課題整理及び対策品の課題整理)を実施する。

・CVQケーブル、ケーブル接続材料埋設時の損傷度合い及びその後の外傷進展性評

・CVQケーブル、ケーブル接続材料に発生した外傷についての長期性能評価試験

・対策案で立案したケーブルシース等の外傷に対する評価

1.3 委員会の構成

(1)検討体制

以下のとおり検討体制を構築した。

・学識経験者及び産業界等で

構成する本委員会を設置する。

・作業会を設けないことから、

委員会にて基礎的検討、

資料提供等を行う。

・一般社団法人日本電気協会を

事務局とする。

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(2)本委員会の委員構成

(順不同・敬称略)

委員長:大木 義路 早稲田大学

委 員:桑野 二郎 埼玉大学大学院

〃 :高坂 秀世 (一社)日本電線工業会

〃 :古沢 健一 住友電気工業㈱

〃 :木島 孝 ㈱ビスキャス

〃 :三浦 浩二 昭和電線ケーブルシステム㈱

〃 :近藤 雅昭 (一社)日本電力ケーブル接続技術協会

〃 :広瀬 壮一 電気事業連合会

〃 :松本 考司 東京電力㈱

〃 :江口 智也 関西電力㈱

〃 :林 智美 中部電力㈱

〃 :山口 正史 ㈱関電工

〃 :荒川 嘉孝 (一社)日本電気協会

旧委員:岸田 鉄平 東京電力㈱

オブザーバー:(一社)日本電線工業会、東京電力㈱、関西電力㈱、㈱関電工、

国土交通省、経済産業省

1.4 委員会の開催状況

第 1回本委員会:平成 27年 9 月 16 日(水)

第 2回本委員会:平成 27年 10 月 14 日(水)

第 3回本委員会:平成 27年 11 月 25 日(水)

第 4回本委員会:平成 28年 1 月 19 日(火)

第 5回本委員会:平成 28 年 2 月 10日(水)

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2. 低圧ケーブルを直接埋設する場合の要求性能調査

2.1 低圧ケーブルを直接埋設する場合の要求性能について

平成26年度調査の実施結果であるケーブル外傷状況を踏まえ、低圧ケーブル(以下、

ケーブルという。)を直接埋設する場合の必要要件についての机上検討を実施した。検

討方法として、電気設備に関する技術基準を定める省令(平成 24 年 9 月 14 日経済産

業省令第 68 号改正)(以下、電技省令という。)及び電技解釈では、国の基準として求

められる公共の安全の確保の観点から担保すべき規定が定められているが、このうち

ケーブルに求められる必要要件を以下のとおり取り纏めた。

(1)電技省令での地中電線路の必要要件

電技省令ではケーブルについて、以下の5点について規定している。

a.ケーブルは、絶縁体で被覆した上を保護被覆した導体。(省令第1条)

b.地中電線路は大地から絶縁されている必要がある。(省令第5条)

c.地中電線路には使用電圧に応じた絶縁性能を有するケーブルを使用しなければ

ならない。(省令第21条)

d.地中電線路は重量物による圧力に耐えなければならない。(省令第47条)

e.電線を接続する場合は、電線の性能を損なわないよう接続すること。

(省令第7条)

(2)電技解釈でのケーブルの必要要件

電技解釈ではケーブルに求められる性能について、以下の3点について規定してい

る。

a.ケーブルの構造は、絶縁体で被覆した上を外装で保護した電気導体であること。

(解釈第9条)

なお、解釈第9条には厚さの規定として次の記述があるが、これらは製造時のばら

つきなどを考慮し、標準値に対する初期状態での公差を規定しているものであり、

想定耐用年数経過後の構造を定めるものでは無いため、満足すべき項目から外した。

b.外装の厚さは、その最小値が標準値の85%以上であること。(解釈第9条)

c.絶縁体の厚さは、その最小値が標準値の80%以上であること。(解釈第9条)

(3)ケーブル・ケーブル接続材料を直接埋設する場合の必要要件の定義

上記(1)、(2)から、電技省令及び電技解釈で規定されている事項のうち、本委員

会ではケーブル・ケーブル接続材料に求められる性能を以下の3点と定めた。

a.地中電線路の要件は絶縁性能を有したケーブルであること。

b.ケーブルシースを貫通する外傷が入ったケーブルは、ケーブルとしての要件を満

たさない。

c.ケーブル接続材料は、ケーブルと同様に絶縁層の上に保護層が必要である。

(4)ケーブル・ケーブル接続材料の耐用年数

ケーブルの耐用年数は、(一社)日本電線工業会発行の技術資料第 107 号「電線・ケ

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ーブルの耐用年数について」によると、布設環境や使用状況により大きく変化するもの

の、一般的には 20~30 年が基準とされている。

そのため、本事業においては 30年の埋設を模擬した試験においてケーブルの性能を

検証することとした。

なお、ケーブルの性能は電気特性(絶縁性能、通電性能)が電気設備の技術基準(省

令及び解釈)や JIS 等の規格に規定されているが、絶縁体に損傷が無いことを要件と

し、ケーブルシースあるいは保護層の性能検証に特化することから、電気特性は必要要

件から除外した。また、ケーブルの経年劣化による影響については、土圧による物理的

な変化(変形)とは現象が異なり、被覆材料は有機材料であるため、一般的には熱劣化、

酸化劣化、電圧印加に伴う絶縁劣化なども考えられるが、30 年の使用に対しては,通

常問題とならないとされている。有機材料の化学的な変質に伴う劣化影響も考えられ

るが、薬品、油、熱水などによる特殊な周囲環境に限られる現象であり、今回の検証で

は、これらが存在しない通常の使用環境を想定し、埋設条件による物理的変化、すなわ

ち外傷・変形に絞り評価を行った。

以上をもとに、直接埋設する場合のケーブル・ケーブル接続材料に求められる具体的

な性能を以下の4点とし、ケーブル・ケーブル接続材料の外傷に対する長期性能評価の

基準とすることとした。

(ケーブル)

a.ケーブルシースは、埋設後30年において、貫通する傷がないこと。

b.絶縁体に損傷がないこと。

(ケーブル接続材料)

a.保護層は、埋設後30年において、貫通する傷がないこと。

b.絶縁層は損傷がないこと。

(注)損傷とは、材料の塑性変形がないこと。

2.2 ケーブルシースの選定について

(1)検討対象

今回の検証は、現状直接埋設を想定していない汎用性の高いケーブルを対象とし、電

技解釈第 120 条により直接埋設が認められている「がい装を有するケーブル」(一般的

に流通している波付鋼管がい装(コルゲート)付ケーブル等)は、検討対象外とした。

(2)ケーブルシース材質について

ケーブルに使用するシース材料は電気設備の技術基準の解釈第 9 条第 2 項第三号の

9-3 表に定められている(表 2-2-1 参照)。これらのうち、鉛、アルミなどの金属シース

は高価であること、また用途が特殊な例に限られ汎用性が無いため、今回の検討対象外

とした。

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表 2-2-1. ケーブルに使用されるシース材料

ケーブルの種類 材 料

鉛被ケーブル 純度が 99.5%以上の鉛

アルミ被ケーブル 純度が 99.5%以上のアルミニウム

ビニル外装ケーブル ビニル混合物

ポリエチレン外装ケーブル ポリエチレン混合物

クロロプレン外装ケーブル クロロプレンゴム混合物

(3)試験に供試するケーブルの選定について

汎用性を考えた場合、市場に流通しているケーブルを試験に供試することが望まし

い。電線メーカのカタログ及び当該するJIS規格などを調査した結果、前項で述べた

ビニル、ポリエチレン、クロロプレンをケーブルシース材に使用しているケーブルが一

般的に市場に流通していることが確認されたことから、この中から供試ケーブルを選

定することとした(以下、ケーブルの種類は表 2-2-2 に記載の記号により示す。)。

このうち、2PNCT は移動配線用のケーブルで、ケーブルシース厚さなどの構造が CV、

CE と異なる。したがって、移動配線用ケーブルである 2PNCT は今回の試験対象から

除外し、固定配線用ケーブルである CV および CE の 2 種類を試験対象として選定し

た。

なお、より合わせ構造は流通面よりCVは 4 心より合わせ型(CVQケーブル)、CEは 3 心より合わせ型(CETケーブル)とした。なお、CVQケーブルとCETケーブ

ルの構造と仕様について、図 2-2-1、2-2-2 に示す。

また、本事業の目的に最も近いものとして,導体断面積 22mm2のケーブルサイズを

選定した(選定理由は、3.3.1による)。

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表 2-2-2. 市場に流通しているケーブルの一覧

ケーブル種類 記号 用 途シース

材料

シース材の特

徴絶縁材

実証

試験

選定

600V 架橋ポリエ

チレン絶縁ビニ

ルシースケーブ

(JIS C 3605 注 1)

CV 主に固定

配線用ビニル

最も汎用性の

高い材料。

架橋ポ

リエチ

レン

600V 架橋ポリエ

チレン絶縁ポリ

エチレンシース

ケーブル

(JIS C 3605 注 1)

CE 主に固定

配線用

ポ リ エ

チレン

耐薬品、耐水

性がビニルよ

り優れる。一

般的にビニル

より硬い。

架橋ポ

リエチ

レン

2 種 EP ゴム絶縁

クロロプレンゴ

ムシースキャブ

タイヤケーブル

(JIS C 3327 注 2)

2PNCT 主に移動

配線用

ク ロ ロ

プ レ ン

ゴム

ビニル、ポリ

エチレンに比

べ柔軟性と強

靭性が高い。

EPゴ

ム×

(注1)JIS C 3605(2002)「600V ポリエチレンケーブル」(以下、JIS C 3605 という。)

(注2)JIS C 3627(2000)「600V ゴムキャブタイヤケーブル」(以下、JIS C 3327 とい

う。)

図 2-2-1. CVQケーブルの構造と仕様(JIS C 3605 準拠)

(注 3)JIS C 3102(1984)「電気用軟銅線」(以下、JIS C 3102 という。)

(注 3)

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2.3 ケーブル接続材料の選定について

(1)検討対象

ケーブル接続材料はケーブルのように JIS 規格などの公的な製品規格が無く、JCAA

(日本電力ケーブル接続技術協会)が定めた性能基準 JCAA K 1101(2013)「600V 架橋

ポリエチレン絶縁電力ケーブル用接続部」(以下、JCAA K 1101 という。)を満足する

仕様が複数存在する。入手可能でかつ、現状の地中電線路で用いられているケーブル

接続材料を調査し、最も一般的と思われる仕様を選定した。

(2)接続部の構成材料について

現在入手可能なケーブル接続材料については、表 2-3-1 のとおり4種類存在する。

ケーブルのシースにあたる保護層について、電気設備の技術基準上、使用する材料

の制約は存在せず、製品の個別仕様により粘着性ポリエチレンテープ、収縮チューブ、

プラスチック製ケースが主に用いられている。

(3)試験に供試するケーブル接続材料の選定について

ケーブル同様、汎用性を考慮し市場に流通しているケーブル接続材料が望ましく、

ケーブル接続材料メーカのカタログなどを調査した結果を表 2-3-1.に示す。

この中から低圧地中配電線路に最も多く用いられている絶縁シート巻式を選定し、

試験に供試することとした。なお、絶縁シート巻き式の構造について、図 2-3-1~図

2-3-3 に示す。

図 2-2-2. CETケーブルの構造と仕様(JIS C 3605 準拠)

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表 2-3-1.市場に流通しているケーブル接続材料の一覧

種類 構造・特徴 保護層の材料 絶縁層の材料 使用実績

テープ巻き

絶縁層、保護層ともテ

ープによって構成

粘着性ポリエ

チレンテープ

粘着性ポリエ

チレンテープ 少

収縮チュー

ブ式

絶縁層、保護層とも収

縮チューブによって構

収縮チューブ 収縮チューブ 多

絶縁シート

巻き式

導体接続管の外側は絶

縁シートによって絶縁

し、テープにより保護

する構成

粘着性ポリエ

チレンテープ 絶縁シート 多

レジン注入

導体接続後、プラスチ

ック製ケースを被せ、

ケース内にレジンを注

入する。機械的強度は

他の種類と比較して最

も強いものと推定

プラスチック

製ケース レジン 中~多

(注 1)JIS C 2806(2003)「銅線用裸圧着スリーブ」(以下、JIS C 2806 という。)

図 2-3-1. 直線スリーブによる導体接続

(注 1)

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図 2-3-2. 絶縁シート巻きつけ

図 2-3-3. 粘着性ポリエチレンテープ巻きつけ

※ 1/2 ラップで1往復巻きつけ。

(注 2)JCAA D 004(2008)「黒色粘着性ポリエチレン絶縁テープ」

(以下、JCAA D 004 という。)

(注 2)

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3. 平成26年度調査の再現性評価

平成26年度調査において、直接埋設によりケーブルシースに傷が入ることが確認さ

れた。本委員会では、平成26年度調査の試験状況を模擬することにより、ケーブル埋設

時の損傷度合及びその後の進展性を確認し、ケーブル性能への影響を評価することとし

たため、以下のとおり平成26年度調査の再現性について評価を実施した。

3.1 再現性確認のための試験条件について

3.1.1 試験条件設定について

平成26年度調査の試験内容(添付資料1)を本委員会にて確認し、本委員会として

以下の条件にて実証試験を実施することとした。

(1)平成26年度調査と同様な条件として、CVQケーブルを砕石(クラッシャラ

ン C-40(最大粒径 40mm))に埋設して10万輪走行後(以下、10年相当という)

を模擬した外傷試験を実施した。

(2)ケーブルは、より厳しい条件とするため、平成26年度調査で実施したケーブ

ルのうち、今回はケーブルシース厚さが最小である導体断面積 22mm2のケーブル

を選定した。

(3)平成26年度調査と同様に、条件ごとにサンプル数を2本とした。

(4)平成26年度調査では埋設深さ 25cm、49cm、55cm で実施したが、今回の試験

では平成26年度調査の実施結果で最も厳しい条件である、埋設深さ 25cm で試

験を実施した。

(5)平成26年度調査で傷の付き方が厳しい条件であったケーブル通電状態での

外傷試験とした。なお、ケーブル表面に熱電対を設置し、商用電源を図 3-2-4 に

示すような装置構成にてケーブル導体温度が90℃となるよう電流を調整し印

加した。

3.1.2 試験で使用するケーブルについて

平成26年度調査において実施したCVQケーブルについて試験を実施した。今

回の事業では、図 3-1-1 の仕様のケーブルを使用した。

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3.1.3 試験で使用する埋設材料について

平成26年度調査において実施した使用環境を模擬するため、平成26年度調査

において舗装構成(図 3-1-2)として使用した2種類の砕石(クラッシャラン C-40

(図 3-1-3)、粒調砕石 M-30(図 3-1-4))を用意し試験を実施した。

図 3-1-1. CVQケーブルの構造と仕様(JIS C 3605 準拠)

図 3-1-2. 平成 26 年度調査での舗装構成

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3.2 再現性確認試験方法について

3.2.1 供試体作成方法について

(1)実験路盤(路床)作成方針

実験で用いる路盤(路床)には、材料の粒径・バランス・締固め度など、所定の

品質を満足する性能が求められる。一方、実験で用いる実験装置(木箱)(図 3-2-

1)は、L250mm×W200mm×H200mm と小さいため、実現場で使用するマカダムローラ

ーやタイヤローラーなどの重機を用いた締固めは不可能である。

したがって、実験路盤(路床)の作成にあたっては、重機の代わりに転圧機械と

して電動ランマやオートグラフを用いて圧縮荷重を繰り返し載荷し、下層路盤・上

層路盤(路床)における所定の品質を得ることを目指した。

※最大粒径 40mm の砕石

図 3-1-3. クラッシャラン(C-40)

※最大粒径 30mm の砕石

図 3-1-4. 粒調砕石(M-30)

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(2)実験路盤(路床)作成方法

所定の仕上り厚の埋戻し体積に、単位体積質量(表 3-2-1)を乗じた材料を木箱

に投入し、仕上り厚まで圧縮するよう荷重を載荷することを目安とする。なお、最

終の転圧については、電動ランマ(注)を用いて実現場での路盤工事を模擬すること

とした(図 3-2-2)。

(注)電動ランマ諸元

製造者:三笠産業株式会社

型 式:MT-M50Ⅴ

重 量:48kg

プレート幅長:220×340mm

衝撃数:650~750 回/分

・ 仕上がり厚さ50mm分のクラッシャーラン(ま

たは砂)の投入

・ オートグラフを用いて仕上がり厚さ50mmと

なるまで静的に圧縮荷重を載荷する。

・ 所定の位置に低圧ケーブルを設置する。

・ 仕上がり厚100mm分の粒調砕石(または砂)

を投入する。

・ 電動ランマを用いて仕上がり厚さ100mmと

なるまで転圧荷重を載荷する。

表 3-2-1. 国土交通省「土木工事数量算出要領

(案)」による単位体積質量

図 3-2-1. 木箱寸法

図 3-2-2. 供試体作成手順

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3.2.2 車両走行時を想定した荷重載荷の模擬について

JIS-C-3653(2004)「電力ケーブルの地中埋設の施工方法」(以下、JIS C 3653 とい

う。)附属書3に記載の、T-25を想定した土圧計算式は以下のとおり。

○ T-25による土圧計算(土圧W[N/mm2])

W � � � �� ��� � �

P: 載荷荷重[kN](後輪 100kN)

i:衝撃係数(0.5)

H:土被り[mm](250mm)

a:タイヤ接地長[mm](200mm)

今回の想定施工条件である道路下での想定土圧W1[N/mm2]を計算すると以下のとお

り。

W1 � � � �� �� . �� ��� � � � � �� � 0.156� / �

木箱内での土圧の分散はないものと考え以下のとおり必要な載荷荷重P1[N]を求

める。

P1 � 0.156�N � � 200� � � 250� � � 7800� �管路設計と同様にP1に安全率3を乗じて、今回の試験で実際に載荷する荷重P2

[N]を求める。

P2 � 7800� � � 3 � 23400� �

3.2.3 繰返し荷重について

平成26年度調査においては、路盤工事完了時点(以下、0年相当という)と10年

相当について、外傷の発生状況を確認している。今回は、図 3-2-4 のような試験装置を

用いて車の走行を模擬する繰返し荷重として、オートグラフによる荷重の模擬を実施

した。なお、10年相当を模擬するために必要なオートグラフの繰返し回数については、

図 3-2-3. 車両走行を模擬した土圧計算のイメージ図

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以下のとおり算出した。

・走行車両(30km/h:平成 26 年度調査)がタイヤ接地面(長さ 200mm)を通過する

時間(t)を求め、10年相当を模擬するために必要な載荷時間(t1)を求める。

t � 200�mm� � 30�km h� � 0.024�秒� t1 � 0.024�秒� � 10�万輪� � 2,400�秒� � 40�分�

・オートグラフの機械性能は、2ストローク/分で、1ストロークあたりの載荷時間

10秒が最速である。したがって、この条件をもとに10年相当を模擬するために必

要なオートグラフの繰返し回数(N1)を求める。

N1 � 40�分� � 10�秒� � 240�ストローク�※今回の繰返し荷重について、オートグラフの載荷時間によって繰返し回数(N1)

を決定した。上記条件の走行車両が通過する際の載荷時間は 0.024 秒であるが、載

荷時間の違いによる影響については今回考慮していない。

3.3 再現性評価方法について

3.3.1 評価する外傷について(砕石の場合)

砕石環境下での試験は平成26年度調査において実施しているが、平成26年度

調査の傷の定義を妥当と判断し、同様に傷を定義した(図 3-3-1)。

(1)本事業で傷と判断しないもの

直接埋設されていないケーブルにおいて通常発生する傷・汚れは傷と判断しな

い。具体的には以下のとおり。

a.汚れ

表面上、傷のように見えるが、手による触診で引っかかりが無いもの。

b.擦り傷

手による触診で引っかかりがあるが、布などでふき取ると汚れが取れるも

図 3-2-4. 試験装置の全体図

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の。

(2)本事業で傷と判断するもの

直接埋設されていないケーブルにおいて通常発生しないものは傷と判断する。

具体的には以下のとおり。

a.貫通傷

手による触診で引っかかりがあり、ケーブルシースを貫通している傷。

b.切り傷

手による触診で引っかかりがあり、布などでふき取っても汚れが残るもの。

c.ふくらみ傷

表面上に傷の深さはないが、ふくらみが生じており、内部構造に影響を与え

る可能性がある傷。

3.3.2 気密試験方法について

長期性能評価の基準としてケーブルシースの貫通の有無を確認することとした。

ケーブルシースの貫通の有無の確認は本事業において極めて重要な確認項目である

ため、ケーブルの表面から見えない傷を把握することとした。したがって、目に見え

ない傷による貫通有無も把握できるよう、①ケーブルからケーブルシースのみを取

出して円筒形にしたのち、②一端をケーブルキャップで密封し、③ケーブルシースを

水中に入れた状態で、もう一端側から空気を送り(0.049MPa)気密状態を確認するこ

とでケーブルシースの貫通の有無を確認することとした(図 3-3-2)。

図 3-3-1. 外傷の定義

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3.3.3 外傷深さの測定方法について

傷の深さの測定については、貫通傷が無い場合に実施した。測定箇所としては、3.

3.1で傷と評価し、視認によりその傷の大きい順に5点の傷を切断して、マイクロ

スコープ(注)で傷の深さを測定した。

(注)マイクロスコープ諸元

製造者:株式会社ニコン

型 式:Nikon Shuttle Pix P-MFSC

倍 率:100 倍で実施

3.4 再現性確認試験結果について

平成26年度試験の再現性を評価するため、道路路盤施工断面の0年相当と10

年相当を模擬した荷重をかけて、平成26年度試験結果と比較し再現性の評価を実

施した。

3.4.1 0年相当の再現性試験結果

平成26年度試験結果・・・ケーブルシース貫通なし

傷の最大深さ(0.315mm)

今 回 実 施 結 果 ・・・ケーブルシース貫通なし

傷の最大深さ(1.35mm)

傷 の 平 均 深 さ(0.65mm)

(1)試験条件

a.ケーブル種類:CVQケーブル 22mm2

b.土質条件:砕石

c.経年:0年相当

d.転圧方法:電動ランマで転圧(電動ランマの諸元は3.2.1と同様。)

図 3-3-2. 気密試験状況(気泡有例、貫通傷有)

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e.オートグラフ載荷荷重:未実施

f.オートグラフ載荷回数:未実施

(2)試験結果

a.ケーブルシース損傷(貫通なし)

b.傷の深さ・・・5箇所の平均 0.65mm

0.27mm、1.35mm(最大)、0.32mm、0.64mm、0.65mm

3.4.2 10年相当の再現性試験結果

平成26年度試験結果・・・ケーブルシース貫通あり

今 回 実 施 結 果 ・・・ケーブルシース貫通あり

(1)試験条件

a.ケーブル種類:CVQケーブル 22mm2

b.土質条件:砕石

c.経年:10年相当

d.転圧方法:電動ランマで転圧(電動ランマの諸元は3.2.1と同様。)

e.オートグラフ載荷荷重:23,400N

f.オートグラフ載荷回数:240 回

図 3-4-1. 0年相当の再現性試験結果(写真)

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(2)試験結果

a.ケーブルシース貫通(1か所)

3.4.3 再現性の評価

今回の結果は、0年相当では貫通しないが、10年相当では貫通するという点で平成

26年度調査と同様の結果を確認し再現性が確認できたと考える。

なお、「0年相当の再現性」で見ると昨年事業の結果より深い傷が生じているもの

の、「10年相当の再現性」は平成26年度調査と同様の結果であった。傷の深さにつ

いては、砕石の形状や接触状況によって、傷の付き方に影響することから、昨年と差異

があったもの考えられる。

① 気密試験 ② 貫通箇所断面

図 3-4-2. 10年の再現性試験結果(写真)

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4. 直接埋設ケーブル外傷に対する長期性能評価

平成26年度調査の試験状況を模擬する環境下において、ケーブルシースの硬さの異

なる2種類を対象とし、埋設材料として砕石の場合に加えて、粒径の異なる2種類の砂を

用いて直接埋設ケーブル外傷に対する長期性能を評価した。

4.1 長期性能確認のための試験条件について

4.1.1 試験条件設定について

平成26年度調査の再現性が確認された試験条件下で、ケーブルシースの条件及び

粒径の異なる砂の条件を設けて外傷試験を実施した。具体的には、本委員会として以下

の条件にて実証試験を実施することとした(表 4-1-1)。

(1)2.2項で検討した硬さの異なる2種類のシース材料のケーブルとして、ビニ

ルシースのCVQケーブルとポリエチレンシースのCETケーブルの2種類の

ケーブルを評価した。

(2)埋設材料としては、平成26年度調査と同様、砕石と砂の場合について実施し

た。砂の場合には、様々な粒径の粒が含まれておりどのような砂が直接埋設に適

しているのかを把握する観点から、JIS 規格のふるいの目の大きさで規定されて

いる2種類の砂(注)について0年、10年、20年、30年相当を評価し経年傾

向を確認した。

(注)最大粒径5mm、2.5mmの砂の定義について

JIS 規格のふるいの目の大きさ(JIS Z 8801-1(2006)「試験用ふるい」(以下、

JIS Z 8801-1 という。))で規定されている粒度の砂である。最大粒径5mmは、

5mmのふるいの目を使用したものであり、最大粒度2.5mmは2.5mmの

ふるいの目を使用したもの。また、建設物価(建設物価調査会)に参考として記

載されている質量百分率の標準粒度のものと定義する。

(3)CETケーブルの場合、砕石の条件下でのケーブルシースの貫通の有無を評価

することとし、30年相当のみ試験を実施した。また、砂の場合には最大粒径5

mmの砂について0年、10年、20年、30年相当を評価し経年傾向を確認し

た。

(4)長期性能確認のための試験条件として、3.1.1項の試験条件のうち(2)

から(5)の条件については同様の条件とした。

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表 4-1-1.ケーブル外傷試験条件表

土質条件

種類 経年

(シース材料)

砕石 砂(5mm 以下) 砂(2.5mm 以下)

0y 10y 30y 0y 10y 20y 30y 0y 10y 20y 30y

再現性試験 外傷に対する長期性能試験

CVQ

(ビニルシース) ○ ○ - ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○

CET

(ポリエチレンシース) - - ○ ○ ○ ○ ○ - - - -

※凡例:「○」・・・外傷試験実施、「-」・・・評価不要

4.1.2 試験で使用するケーブルについて

CVQケーブルは、3.1.2と同様とする。

CETケーブルについては、以下(図 4-1-1)の仕様のケーブルを使用した。

4.1.3 試験で使用する埋設材料について

砕石については、3.1.3と同様とする。

砂については、JIS 規格のふるいの目の大きさ(JIS Z 8801-1)で規定されている

粒径の異なる砂(最大粒径5mm(図 4-1-2)、2.5mm(図 4-1-3))を用いて試

験を実施した。最大粒径5mmの砂は、建設物価(建設物価調査会)に参考として記

載されている質量百分率の標準粒度(表 4-1-1)のものを購入し、最大粒度2.5m

mの砂は上記 JIS 規格のふるいで作成したものである。

図 4-1-1. CETケーブルの構造と仕様(JIS C 3605 準拠)

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表 4-1-1. 建設物価(注)に参考として記載している標準粒度

砂5mm ふるいの呼び寸法 5mm

ふるいをとおるものの質量百分率 90-100%(注)2015 年 10 月号 建設物価(建設物価調査会)抜粋

図 4-1-2. 最大粒径5mmの砂

※最大粒径:JIS 規格のふるいの目の大きさ

図 4-1-3. 最大粒径2.5mmの砂

※最大粒径:JIS 規格のふるいの目の大きさ

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4.2 長期性能確認試験方法について

4.2.1 供試体作成方法について

3.2.1と同様とする。

4.2.2 車両走行時を想定した荷重載荷の模擬について

3.2.2と同様とする。

4.2.3 繰返し荷重について

10年相当を模擬するために必要なオートグラフの繰返し回数(N1)は、3.2.

3と同様とする。3.2.3のtを用いて、20年、30年相当を模擬するために必

要な載荷時間(t2、t3)とオートグラフの繰返し回数(N2、N3)を求める。

t2 � 0.024�秒� � 20�万輪� � 4,800�秒� � 80�分� t3 � 0.024�秒� � 30�万輪� � 7,200�秒� � 120�分� N2 � 80�分� � 10�秒� � 480�ストローク� N3 � 120�分� � 10�秒� � 720�ストローク�

4.3 長期性能評価方法について

4.3.1 評価する外傷について

砕石の場合の外傷の定義は、3.3.1と同様とする。

砂の場合は、傷が無数に発生することから、写真判定によるものとし、ケーブルシ

ース表面の傷の多寡と大きさの比較を実施した。

傷の深さの測定箇所は、輪郭測定器(注 1)を用いてケーブル表面を立体化し傷の深

さの深いところを5箇所切断しマイクロスコープ(注 2)で測定した。

(注 1)輪郭測定器諸元

製造:株式会社ミツトヨ

測定ピッチ:0.01mm

測定速度:1.00mm/sec

(注 2)マイクロスコープ諸元

製造者:株式会社ハイロックス

型 式:KH-7700

倍 率:50 倍で実施

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4.3.2 長期性能評価方法について

(1)外傷試験

長期性能評価として実施すべき外傷試験項目について、以下のとおり実施する

こととした。

a.試験準拠規格・・・なし

(平成 26 年度事業での試験条件を模擬。荷重条件は T-25 を想定

し、載荷荷重 100kN とした。)

b.試験条件・・・水中に密閉したケーブルシースを入れて気密試験を実施(3.

3.2項 と同様)

絶縁体の表面の観察(視認、触診)

傷の多寡と大きさを写真判定

傷の深さについてはマイクロスコープによる測定

c.判定値・・・埋設後30年相当において、ケーブルシースに貫通する傷がない

こと。

絶縁体に損傷のないこと。

d.進展性評価・・・傷の多寡及び大きさの写真判定による比較及びマイクロスコ

ープによる傷の深さの測定結果より、外傷に対する進展性を

評価する。

(2)電気試験ならびに引張り試験

電技解釈、JIS規格、電気規格調査会標準規格等で規定された試験項目の中か

ら以下Ⅰに示す7項目を抽出した。本委員会にてケーブルの長期性能評価を担保

する試験項目として実施すべき試験について検討を行い、外傷試験を実施し結果

「良」となったサンプルについて、以下の4項目について試験を実施することとし

た。なお、実施不要とした理由については、以下Ⅱのとおり。

Ⅰ.試験実施項目

a.耐電圧試験

(a)準拠規格・・・JIS C 3005(2000)「ゴム・プラスチック絶縁電線試験方法」

図 4-3-1. 傷の深さの測定に関するフロー図

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(以下、JIS C 3005 という。)の 4.6 項。

(b)試験条件・・・試験電圧 2,000V、1 分間。

(c)判 定 値・・・埋設前、取出し後に試験電圧に耐えること。

b.絶縁抵抗試験

(a)準拠規格・・・JIS C 3005 の 4.7 項。

(b)試験条件・・・試験電圧 直流 1,000V、1 分間

(c)判 定 値・・・埋設前、取出し後 1,500MΩ・km 以上

c.導体抵抗試験

(a)準拠規格・・・JIS C 3005 の 4.4 項。

(b)試験条件・・・ホイートストンブリッジ法その他適当な方法によって測定す

る。

(c)判 定 値・・・導体抵抗値の著しい上昇がないこと

d.絶縁体およびケーブルシースの引張り試験

(a)準拠規格・・・JIS C 3005 の 4.16 項。

(b)試験条件・・・絶縁体 引張速度 50~200mm/分

ケーブルシース 引張速度 200~500mm/分

(c)判 定 値・・・絶縁体 引張強さ 10MPa 以上、伸び 200%以上

ケーブルシース 引張強さ 10MPa 以上、伸び 120%以上

Ⅱ.試験実施不要とした項目及び理由

a.交流破壊電圧試験(水中)

ケーブルシースが破壊電圧に影響を与えることから、絶縁体の損傷を明確に

区別できないため不要とする。

b.雷インパルス耐電圧試験

低圧地中ケーブルへの雷侵入の可能性は低くJIS規格に規定していないた

め、低圧ケーブルに求める性能として不要とする。

c.長期課電試験(ヒートサイクル)

低圧ケーブルについては外傷のみで長期性能を評価可能なため不要とする。

4.4 長期性能確認試験結果について

4.4.1 埋設材が砕石の場合の試験結果

3.3.2の試験方法により、ケーブルシースの貫通傷の有無を確認し、CETケー

ブル砕石30年相当で貫通有(結果:否)を確認した(図 4-4-1①、②)。また、絶縁体

にも損傷が確認された(図 4-4-1③)。平成26年度調査結果であるCVQケーブル砕

石10年相当で貫通有(結果:否)と上記CETケーブル砕石30年相当の結果から、

埋設材料が砕石の場合はいずれの場合も不可であることを確認した。

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4.4.2 埋設材が砂の場合の試験結果

CVQケーブル砂(5mm)30年相当、CETケーブル砂(5mm)30年相当で

貫通傷無(結果:良)を確認した(図 4-4-2 の①、②)。また、ケーブルシース表面傷

の最大深さ箇所(図 4-4-2 の③、④)の内側にある絶縁体損傷の有無を確認し、絶縁体

に損傷がないことを確認した(図 4-4-2 の⑤、⑥)。

① CET22 砕石 30y

気密試験結果(貫通有) ② CET22 砕石 30y【ケーブルシース】

マイクロスコープ測定結果(貫通有)

③ CET22 砕石 30y【絶縁体】

マイクロスコープ測定結果(貫通有)

図 4-4-1. 砕石の場合の試験結果

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4.4.3 進展性評価結果

(1)傷の多寡及び大きさの比較

ケーブル表面の傷の多寡及び大きさについての比較結果は、図 4-4-3 のとおり。CV

Qケーブルの砂の最大粒径5mmと2.5mmについて写真判定の結果、ケーブルシー

ス表面の傷の多寡については大きな違いがなかったが、傷の大きさについては、最大粒

図 4-4-2. 砂の場合の試験結果

① CVQ22 砂(5mm)30y

気密試験結果(貫通無)

② CET22 砂(5mm)30y

気密試験結果(貫通無)

⑤ CVQ22 砂(5mm)30y

絶縁体損傷観察結果

⑥ CET22 砂(5mm)30y

絶縁体損傷観察結果

③ CVQ22 砂(5mm)30y

シース表面傷の最大深さ箇所

④ CET22 砂(5mm)30y

シース表面傷の最大深さ箇所

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径5mmの砂の方が大きな傷が見られ、両者に違いが確認された(図 4-4-3①と②の比

較)。また、最大粒径5mmの砂について、CETケーブルとCVQケーブルの場合の

写真判定の結果、ケーブルシース表面の傷の多寡についてCETケーブルの方が少な

いことが確認された(図 4-4-3①と③の比較)。

(2)外傷深さの測定結果

輪郭測定器を使用して傷の深い順に5箇所選定し、マイクロスコープにより外傷の

深さの測定を実施した(図 4-4-4)。CVQケーブルとCETケーブルの外傷の深さの

最大値について、CVQケーブルは0.20mmを超える傷が発生したのに対し、CE

Tケーブルは0.20mmを超える傷は発生しなかった(図 4-4-5)。

CVQケーブルについては、最大粒度5mmと2.5mmの砂について、0年相当か

ら10年相当で傷の深さの進展性が確認され、10年相当から30年相当については、

傷の深さの進展は少なかった。一方、CETケーブルについては、0年相当から30年

相当まで傷の深さの進展は少なかった。

図 4-4-3. ケーブル表面の傷の多寡と大きさについての比較結果

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図 4-4-4. マイクロスコープによる傷の深さの測定

① CVQ22 砂(2.5mm)30y

【ケーブルシース】(貫通無)

② CVQ22 砂(5mm)30y

【ケーブルシース】(貫通無)

③ CET22 砂(5mm)30y

【ケーブルシース】(貫通無)

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4.4.4 電気試験ならびに引張り試験結果

長期性能評価として実施すべき電気試験ならびに引張り試験について、4.3.2項

での検討結果に基づき、最大粒径5mmの条件下にてCVQケーブル、CETケーブル

について試験を実施した。

全ての項目において、結果「良」を確認した(表 4-4-1)。

※同一条件下で試験を実施したサンプルよ

り大きな傷5点をプロット。

図 4-4-5. 傷の深さの測定結果

表 4-4-1. 電気試験ならびに引張り試験結果

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5. 直接埋設ケーブル接続材料外傷に対する長期性能評価

5.1 長期性能確認のための試験条件について

5.1.1 試験条件設定について

ケーブル接続材料については、ケーブルとセットで使用されることから、CVQケ

ーブルで長期性能が確認された最も厳しい条件である砂(5mm)で30年相当の試

験のみ実施した。

5.1.2 試験で使用するケーブル接続材料について

ケーブル接続部については、絶縁シート巻き式とした。材料、仕様、作成手順を図

5-1-1~図 5-1-3 に示す。

(1)ケーブルシースを剥ぎ取り直線スリーブ(JIS C 2806)【無酸素銅】にて導体

を接続する。

(2)絶縁シート【クロロプレンゴム】を巻く。

図 5-1-1. 直線スリーブによる導体接続

図 5-1-2. 絶縁シート巻きつけ

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33

(3)粘着性ポリエチレンテープを巻く。

5.1.3 試験で使用する埋設材料について

使用した砂については、上記4.1.3を参照。

5.2 長期性能確認試験方法について

5.2.1 供試体作成方法について

3.2.1と同様とする。

5.2.2 車両走行時を想定した荷重載荷の模擬について

3.2.2と同様とする。

5.2.3 繰返し荷重について

4.2.3と同様とする。

5.3 長期性能評価方法について

5.3.1 評価する外傷について

ケーブル接続材料の長期性能評価の基準としては、ケーブルシースと同様に保護層

の貫通の有無を確認することとした。保護層がテープであり切断しての傷の深さを測

定できないことから、絶縁層と保護層の間に導電性テープ(注)を巻き付け周囲の水と保

護層間の絶縁抵抗測定を実施することで、保護層の貫通の有無を確認した(図 5-3-1、

図 5-3-2)。

(注)導電性テープ仕様

製造:株式会社ニトムズ

図 5-1-3. 粘着性ポリエチレンテープ巻きつけ

※ 1/2 ラップで1往復巻きつけ。

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34

基材:軟質アルミ箔(0.05mm)

粘着材:アクリル系粘着材

幅:50mm

厚さ:0.1mm

5.3.2 長期性能評価方法について

長期性能評価として実施すべき外傷試験項目について、以下のとおり実施すること

とした。

(1)試験準拠規格・・・なし

(平成 26 年度事業での試験条件を模擬。荷重条件は T-25 を想定

し、載荷荷重 100kN とした。)

図 5-3-2. 絶縁抵抗測定(貫通の有無確認)

図 5-3-1. 貫通の有無確認用サンプル作成手順

※ 1/2 ラップで 1往復巻きつけ。

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(2)試験条件・・・・CVQケーブル同様、埋設深さ25cm、ケーブル通電状態で

の外傷試験とした。

CVQケーブルにおける外傷試験で貫通・外傷なしの粒度条件

で実施した。

経年条件については、30年相当のみ実施した。

(3)判定値・・・・・埋設後30年相当において、保護層に貫通する傷がないこと。

絶縁層に損傷のないこと。

※損傷があれば絶縁層の表面を視認・触診により観察。

5.4 長期性能確認試験結果について

(1)絶縁層と保護層の間に導電性テープを巻き付け、周囲の水と保護層間を1000

Vメガーで測定した結果、絶縁抵抗が無限大と表示されたことから、保護層に貫通

が無いことを確認した(図 5-4-1 参照)。

(2)視認及び触診により絶縁層に損傷が無いことを確認した(図 5-4-2 参照)。

図 5-4-1. 絶縁抵抗測定(貫通の有無確認)

図 5-4-2. 絶縁シートの損傷無

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6. 実証試験結果・評価について

6.1 実証試験結果(ケーブル)

(1)ケーブルシースの貫通の有無

a.平成26年度事業調査で貫通傷が確認されたCVQケーブルと砕石の組み合せ

で、今回の試験条件においても10年相当で貫通傷が発生し平成26年度事業調

査の再現性を確認した。

b.CETケーブルと砕石の組み合せにおいて、30年相当でケーブルシースに貫

通傷が発生した。

c.CVQケーブル、CETケーブルともに最大粒径5mmの砂を用いた場合には、

30年相当でケーブルシースに貫通傷が発生しなかった。

(2)絶縁体の損傷の有無

a.砕石条件下において、CVQケーブル、CETケーブルともに絶縁体に損傷が

発生した。

b.周囲が砂の条件下の全ての外傷試験において絶縁体に損傷が発生しなかった。

(3)ケーブルシース表面の傷の多寡と大きさの比較

a.CVQケーブルの砂の最大粒径5mmと2.5mmについて写真判定の結果、

ケーブルシース表面の傷の多寡については大きな違いがなかったが、傷の大き

さについては、最大粒度2.5mmに比較し、最大粒径5mmの方が大きな傷が

見られ両者に違いが確認された。また、砂の最大粒径5mmの条件下において、

CETケーブルとCVQケーブルの場合の写真判定の結果、ケーブルシース表

面の傷の多寡についてCETケーブルの方が少ないことが確認された。

(4)ケーブルシース表面の外傷深さ測定結果

a.CVQケーブルとCETケーブルの外傷の深さの最大値について、CVQケー

ブルは0.20mmを超える傷が発生したのに対し、CETケーブルは0.20

mmを超える傷は発生しなかった。

b.CVQケーブルの砂の最大粒度5mmと2.5mmについて0年から10年相

当で傷の深さの進展性が確認された。10年から30年相当については、傷の深

さの進展は少なかった。

c.CETケーブルの砂の最大粒度5mmについては、0年から30年相当まで傷

の深さの進展は少なかった。

(5)電気試験ならびに引張り試験結果

長期性能評価として実施した電気試験ならびに引張り試験について、最大粒径5

mmの砂を用いてCVQケーブル、CETケーブルについて試験を実施し、全ての項

目において、結果「良」を確認した。

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6.2 実証試験結果(ケーブル接続材料)

(1)保護層の貫通の有無

保護層の絶縁抵抗の測定値は、外傷試験前と変わらず無限大を示し、絶縁が保たれ

ており貫通傷が発生しなかった。

(2)絶縁層損傷有無

最大粒径5mmの砂において、絶縁層に損傷が発生しなかった。

6.3 実証試験結果の評価

(1)砕石で直接埋設する場合について

CVQケーブル及びCETケーブルのいずれの場合にもケーブルシースに貫通が

発生し、直接埋設における埋設材料として、砕石は使用不可であることを確認した。

(2)ケーブルシース材料の違いについて

a.傷の多寡については、より硬いCETケーブルの方が少ない傾向であった。

b.傷の深さの進展性については、CVQケーブルにおいて0年から10年相当に

おいて進展性がみられ、10年から30年相当においての進展性は少ない傾向で

あった。一方、CETケーブルにおいては0年から30年相当までの進展性は少

なく、初期についた傷の深さが進展しないままと考える。CETケーブルの方が

傷は深くなりにくいと考える。

c.CVQケーブルとCETケーブルの外傷の深さの最大値について比較すると、

CETケーブルの方がより小さかったことからCETケーブルの方が外傷を受

けにくいと考えられる。

(3)砂の粒度の違いについて

a.CVQケーブルの最大粒径5mmと2.5mmの砂について写真判定の結果、

ケーブルシース表面の傷の多寡については大きな違いがなかったが、傷の大きさ

については、最大粒径5mmの方が大きな傷が見られ両者に違いが確認された。

また、傷の深さの進展性については、ほぼ変わらない傾向を示した。ケーブルシ

ース表面の傷の大きさからすると、より粒度の小さい方が外傷の防止に対して有

効であると考えられる。

これは、砂は微粒の集まりであるため、繰返し圧力を加えると、少しずつ隙間を

見つけて流れ込むことから、より粒度の小さい方が外傷の防止に対して有効であ

ると考えられる。

(4)ケーブル接続材料の外傷について

最大粒径5mmの砂において、ケーブル接続材料の保護層に貫通傷がなく、絶縁層

も損傷が確認されなかった。今回の条件であれば、ケーブル接続材料の保護層はその

ままでも良いと考える。

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7. 結 論

7.1 試験結果のまとめ(試験条件)

3.4.3に記載のとおり、平成26年度調査結果の再現性を確認した。本年度、試

験条件として設定した以下の各条件は、適切であったと考える。

(1) 施工方法

電動ランマを使用し、実道路同様の施工を再現した。

(2) 埋戻し材料

実道路で使用されている仕様のものを使用し試験を実施した。

(3) ケーブル使用条件

平成26年度調査結果、傷の付き方が厳しい条件であった、ケーブル通電状態

(導体温度90℃)での試験を実施した。

(4) 荷重条件

T-25の荷重を想定し安全率3を考慮し荷重条件を設定した。なお、繰返し荷

重の載荷回数については、オートグラフの載荷時間によって載荷回数を決定した

ため、一回の載荷時間は実道を車両が走行する場合と異なる。

7.2 試験結果のまとめ(ケーブル)

(1)埋設材料が砕石の場合

CVQケーブル及びCETケーブルのいずれの場合にもケーブルシースに貫通が

発生し、直接埋設における埋設材料として砕石は使用不可であることを確認した。

(2)外傷に対する長期性能評価(ケーブルシース貫通有無、絶縁体損傷有無)

CVQケーブル、CETケーブルともに最大粒径5mmの砂において、30年相当

でケーブルシースに貫通傷が発生しなかった。また、絶縁体に損傷が発生しなかった

ため、砂巻きの場合の有効性を確認した。

(3)外傷比較結果(ケーブルシース材料の違い、砂の粒度の違い)

a.CVQケーブルの砂の最大粒径の違いによるケーブルシース表面の傷の多寡に

ついては大きな違いが見られないが、砂の粒径が大きい場合には大きな傷が見ら

れた。また、ケーブルシース材料の違いによりケーブルシース表面の傷の多寡に

ついて違いが見られCVQケーブルに比べCETケーブルの方が、外傷がつきに

くい傾向であった。

b.傷の深さの進展性については、0年から10年相当においてはCVQケーブル

とCETケーブルにおいて違いが見られた。また、10年から30年相当におい

てはCVQケーブル、CETケーブルともに進展性は少ない傾向であった。CE

Tケーブルにおいては初期についた外傷が進展しないままと考える。

c.上記により、ケーブルシース材料は、CETケーブルは外傷が付きにくく進展

性が少ない。砂の粒度は、より細かい方が望ましいと考える。

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7.3 試験結果のまとめ(ケーブル接続材料)

(1)外傷に対する長期性能評価(保護層貫通有無、絶縁層損傷有無)

最大粒径5mmの砂において、ケーブル接続材料の保護層に貫通傷がなく、絶縁層

も損傷が確認されなかった。今回の条件であれば、ケーブル接続材料の保護層はその

ままでも良いと考える。

7.4 本事業で得られた知見

(1)直接埋設ケーブル外傷に対する長期性能評価について

平成26年度調査を模擬した荷重条件において、ケーブル埋設時にはケーブルシ

ースを貫通する外傷はなく、その後10年ではケーブルシースを貫通する外傷が確

認された。

(2)直接埋設ケーブルの要求性能調査

a.低圧用の直接埋設ケーブル・ケーブル接続材料が具備すべき性能について調査

本事業では、低圧用の直接埋設ケーブル・ケーブル接続材料が具備すべき性能につ

いて、以下のとおりとした。

(ケーブル)

・ケーブルシースは、埋設後30年において、貫通する傷がないこと。

・絶縁体に損傷がないこと。

(ケーブル接続材料)

・保護層は、埋設後30年において、貫通する傷がないこと。

・絶縁層は損傷がないこと。

b.直接埋設する際の対策(案)について

本事業では、外傷試験を行った結果、以下の条件で長期性能を満足することを確認

した。

(a)最大粒径5mmの砂であれば問題ないことが確認された。なお、砕石について

は、直接埋設の埋設材料として適さないことも合わせて確認された。

(b)今回の試験条件において、ケーブルシースはビニル、ポリエチレンともに問題

がないことが確認された。

(c)今回の試験条件において、保護層は粘着性ポリエチレンテープで問題がないこ

とが確認された。

7.5 今後の課題

(1)試験条件について

今回使用したオートグラフの機械性能は、2ストローク/分で、1ストロークあた

りの載荷時間10秒が最速であった。実際の走行車両の通過時間である0.024秒

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と比較して大きな違いがある。また、このことと関連してオートグラフによる載荷回

数も1/420の回数である240ストロークと少ない回数となっている。載荷時

間ならびに載荷回数の両者において、より実道に近い条件を設定した上での検討も

必要である。

(2)埋設材料について

7.2のとおり、ケーブルを直接埋設するためには、JIS規格(JIS Z 8801-1)

上の5mmのふるいを使用した砂を用いる事が必要であり、長期間経っても砕石等

がケーブルと接触しないために必要な砂厚さや地下水・付近掘削等による砂の流出

防止方法などの検討が必要と考える。

(3)最適なケーブルについて

a.ケーブルシース材料について

今回の試験条件下ではCVQケーブル、CETケーブル共にケーブルの外傷に

対する長期性能を満足することがわかった。なお、今回は30年相当の荷重を模擬

した環境下の試験であり、(1)に記載の課題もあることから、より実際の載荷状

況に近い条件で検証する必要があると考える。

b.ケーブルシース厚さについて

今回の試験条件での結果からは、CVQケーブルについては経年による外傷の

進展性が少なかったため現行のケーブルシース厚さで問題ないことを確認した。

なお、今回は30年相当の荷重を模擬した環境下の試験であり、(1)に記載の課

題もあることから、より実際の載荷状況に近い条件で検証し、傷の深さの進展性を

考慮した適切なケーブルシース厚さの検討が必要と考える。

(4)ケーブル接続材料について

今回の試験条件下では、ケーブル接続材料の保護層に貫通傷がなく、絶縁層も損傷

が確認されなかったため、ケーブル接続材料の保護層はそのままでも良いことを確

認した。なお、今回は30年相当の荷重を模擬した環境下の試験であり、また、CV

Qケーブルの接続材料の代表例として選択した絶縁シート巻き式のみでの評価であ

るため、(1)に記載の課題もあることから、より実際の載荷状況に近い条件で検証

し、他のケーブル接続材料も含め、長期性能を確保できるかの確認については今後の

課題である。

以上

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平成27年度直接埋設におけるケーブル外傷等に係る調査

平成26年度調査のまとめ

平成28年2月一般社団法人 日本電気協会

(添付資料1)

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項目 試験結果

(1)車輪の影響による結果 車輪通過位置とその他場所において外傷の個数に違いが見られ車輪通過位置で外傷個数が多い結果であった。

(2)通電に有無による結果 通電の有無において外傷の個数に違いがみられ通電の場合外傷個数が多い結果であった。

(3)走行試験時の埋設深さによる結果 走行試験(路盤工事の転圧+車の通行荷重)においては,埋設深さ25cm(砕石)で個数が多い傾向であった。

(4)路盤材の種類による施工結果 周囲が砂巻と砕石では砕石の場合が傷が多い。

(5)施工と走行試験との比較結果 施工のみと走行試験との比較から,車両通過等により,傷の深さは進行していくことが確認された。

1.全般的な内容(1)目指すべき方向性浅層部(0.25~0.55m)への直接埋設の影響を検証することにより,低コスト化を図る。試験対象は,CVQ250mm2,CVQ22mm2

2.外傷試験関係

項目 試験結果 試験条件 評価基準

(1)交流電圧絶縁耐力試験 良 試験電圧:3000V(250mm2),2000V(22mm2),試験時間:1分

試験電圧に耐えること

(2)絶縁抵抗試験 良 試験電圧:直流1000V,試験時間:1分 930MΩ・km以上(250mm2),1267MΩ・km以上(22mm2)

(3)雷インパルス試験 良 試験電圧:15000V,電圧波形:1-50μs 試験電圧に耐えること

(4)導体抵抗測定 良 試験電圧:直流1000V 導体抵抗の著しい上昇がないこと

(5)耐電圧試験(高電圧破壊試験) 良 破壊電圧を供給 規定なし

(6)引張伸び試験 良 引張速度:50~200mm/分(絶縁体)引張速度:200~500mm/分(シース)

引張強さ10MPa以上(絶縁体,シース)伸び:200%以上(絶縁体),120%以上(シース)

(7)なみのり試験 良 波乗り現象によるケーブル埋設位置のずれを測定 移動量10cm以下(ケーブル10mあたり)

3.電気試験関係

1

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平成27年度直接埋設におけるケーブル外傷等に係る調査

外傷試験結果詳細

平成28年2月

一般社団法人 日本電気協会

(添付資料2)

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1.使用資機材

1.1 使用資材

(1)クラッシャーラン(C-40)

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(2)粒度調整砕石(M-30)

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(3)砂

①2.5mm ②5mm

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(4)木箱形状

1.2 使用機材

(1)スライダック( 注 1 )

(注1)スライダック諸元

製造者:株式会社松永製作所

型 式:SD-2475

入力電圧:200V

出 力:0-240V

容 量:15kVA

定格周波数:50/60Hz

(2)貫通トランス( 注 2 )

(注2)貫通変圧器諸元

製造者:東京変圧器株式会社

型 式:MR-6B(屋外用)

容 量:15kVA

定格周波数:50/60Hz

入力電圧:200V

出力:5V-3000A

質量:300kg

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(3)オートグラフ( 注 3 )

(注3)オートグラフ諸元

製造者:株式会社島津製作所

型 式:AG-100kNE・AG-X/R

最大容量:100kN

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2.実験路盤(路床)作成

①クラッシャーラン(砂)の投入 ②クラッシャーラン(砂)の転圧

③低圧ケーブルの設置 ④ケーブル周りの埋戻し

⑤粒調砕石(砂)の投入 ⑥粒調砕石(砂)の転圧( 注 4 )

⑦転圧後

(注4)電動ランマ諸元

製造者:三笠産業株式会社

型 式:MT-M50V

重 量:48kg

プレート幅長:220×340mm

衝撃数:650~750回/分

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3.土圧分散の有無確認

(1)施工図

(2)土圧計( 注 5 )設置 (3)荷重載荷

(4)測定状況

(注5)土圧計諸元

製造者:東京測器研究所

型 式:KDE-500KPA

容 量:500kPa

(5)測定結果

7kN

土圧計設置位置

No.1 No.2 No.3

材料

載荷荷重(kN)

想定土圧(N/mm2)

土圧計ch1(kPa) 142 137 136

土圧計ch2(kPa) 152 147 147

土圧計ch3(kPa) 143 125 126

平均(kPa) 146 136 136

計測土圧(N/mm2) 0.146 0.136 0.136

伝達率(%) 104 97 97

7.0

0.140

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4.平成26年度試験の再現性の確認

4.1 実施状況

①クラッシャーラン投入 ②クラッシャーラン転圧

③低圧ケーブル設置 ④低圧ケーブル周りの埋戻し

⑤粒調砕石投入 ⑥粒調砕石転圧

⑦転圧後 ⑧車両走行荷重載荷

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⑨車両走行荷重載荷 ⑩温度管理状況

⑪車両走行荷重載荷後 ⑫低圧ケーブル掘り起し状況

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4.2 結果

4.2.1 経年:0年

①掘り起し状況

②シース貫通:無し ③絶縁体の損傷:無し

気密試験 絶縁体確認

④傷の個数 赤相 21個 ⑤傷の深さ 0.27mm

白相 15個 1.35mm(最大)

青相 14個 0.32mm

黒相 18個 0.64mm

合計 68個 0.65mm

平均 0.65mm

⑥損傷個所断面

0.27mm 1.35mm(最大) 0.32mm

0.64mm 0.65mm

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4.2.2 経年:10年

①掘り起し状況

②ケーブルシース貫通:1か所

気密試験

貫通箇所表面 貫通箇所断面

③絶縁体の損傷:有

損傷箇所表面 損傷箇所断面

④傷の個数 赤相 94個

白相 95個

青相 110個

黒相 144個

合計 443個

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5.外傷試験

5.1 CVQ22ケーブル

5.1.1 結線図

5.1.2 通電条件

①電源は、50[Hz]交流、商用電源200[V]。

②通電時の導体表面温度は、JCS0168-1:2004に規定

された架橋ポリエチレンケーブルの常温許容温度

90℃とした。

③導体表面温度を維持するような電流値を適宜変化

させながら通電した。

※右図の場合は、通電電流145.3[A]

④ケーブル導体温度の測定は、熱電対をケーブル導

体に設置し測定とした。

5.1.3 実施状況

①砂2.5mm 0年

実施前 実施中 実施後

温度管理状況

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②砂2.5mm 10年

実施前 実施中 実施後

③砂2.5mm 20年

実施前 実施中 実施後

④砂2.5mm 30年

実施前 実施中 実施後

⑤砂5mm 0年

実施前 実施中 実施後

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⑥砂5mm 10年

実施前 実施中 実施後

⑦砂5mm 20年

実施前 実施中 実施後

⑧砂5mm 30年

実施前 実施中 実施後

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5.1.4 掘り起しケーブル

①砂2.5mm 0年

②砂2.5mm 10年

③砂2.5mm 20年

④砂2.5mm 30年

⑤砂5mm 0年

⑥砂5mm 10年

⑦砂5mm 20年

⑧砂5mm 30年

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5.2 CET22ケーブル

5.2.1 結線図

5.2.2 通電条件

①電源は、50[Hz]交流、商用電源200V。

②通電時の導体表面温度は、JCS0168-1:2004に規定

された架橋ポリエチレンケーブルの常温許容温度

90℃とした。

③導体表面温度を維持するような電流値を適宜変化

させながら通電した。

※右図の場合は、通電電流164.5[A]

④ケーブル導体温度の測定は、熱電対をケーブル導

体に設置し測定とした。

温度管理状況

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5.2.3 実施状況

①砕石 30年

実施前 実施中 実施後

②砂5mm 0年

実施前 実施中 実施後

③砂5mm 10年

実施前 実施中 実施後

④砂5mm 20年

実施前 実施中 実施後

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⑤砂5mm 30年

実施前 実施中 実施後

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5.2.4 掘り起しケーブル

①砕石 30年

②砂5mm 0年

③砂5mm 10年

④砂5mm 20年

⑤砂5mm 30年

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5.3 接続材料

5.3.1 結線図

5.3.2 通電条件

①電源は、50[Hz]交流、商用電源200V。

②通電時の導体表面温度は、JCS0168-1:2004に規定

された架橋ポリエチレンケーブルの常温許容温度

90℃とした。

③導体表面温度を維持するような電流値を適宜変化

させながら通電した。

※右図の場合は、通電電流150.2[A]

④ケーブル導体温度の測定は、熱電対をケーブル導

体に設置し測定とした。

温度管理状況

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5.3.3 実施状況

①砂 2.5mm 30年(導電性( 注 6 )テープ有)

実施前 実施中 実施後

②砂 5mm 30年(導電性テープ無)

実施前 実施中 実施後

③砂 5mm 30年(導電性テープ有)

実施前 実施中 実施後

(注6)導電性テープ仕様

製造者:株式会社ニトムズ

基 材:軟質アルミ箔(0.05mm)

粘着材:アクリル系粘着材

幅 :50mm

厚 さ:0.1mm

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5.3.4 掘り起し接続材料

①砂 2.5mm 30年(導電性テープ有)

②砂 5mm 30年(導電性テープ無)

③砂 5mm 30年(導電性テープ有)

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6.ケーブル洗浄

6.1 洗浄状況

超音波洗浄機( 注 7 ) 時間設定(15分)

洗浄状況 洗浄液

(注7)超音波洗浄機諸元

製造者:アズワン株式会社

型 式:AS33GTU

6.2 洗浄結果

洗浄前 洗浄後

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7.気密試験

7.1 注入圧設定

①注入圧 0.049MPa

7.2 CVQ22ケーブル

①砂2.5mm 0年 ②砂2.5mm 10年

③砂2.5mm 20年 ④砂2.5mm 30年

⑤砂5mm 0年 ⑥砂5mm 10年

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⑦砂5mm 20年 ⑧砂5mm 30年

7.3 CET22ケーブル

①砕石 30年

②砂5mm 0年 ③砂5mm 10年

④砂5mm 20年 ⑤砂5mm 30年

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8.絶縁体の視認及び触診確認

8.1 CVQ22ケーブル

①砂2.5mm 0年

②砂2.5mm 10年

③砂2.5mm 20年

④砂2.5mm 30年

⑤砂5mm 0年

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⑥砂5mm 10年

⑦砂5mm 20年

⑧砂5mm 30年

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8.2 CET22ケーブル

①砂5mm 0年

②砂5mm 10年

③砂5mm 20年

④砂5mm 30年

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9.輪郭測定器による深さの測定

9.1 実施条件

・スタイラス形状:円錐状(先端R=25μm)

・測定長さ:150mm

・測定ピッチ:0.01mm

・測定速度:1.00mm/sec

・測定時の加重:30mN

・試験室温度:23±2℃

9.2 測定状況

輪郭測定器( 注 8 ) 測定モニター

測定状況 測定状況

(注8)輪郭測定器諸元

製造者:株式会社ミツトヨ

型 式:CV-4100

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9.3 測定結果

CVQ22① ② ③ ④ ⑤ 平均

0年 0.07 0.03 0.02 0.02 0.02 0.0310年 0.22 0.12 0.11 0.11 0.10 0.1320年 0.18 0.13 0.13 0.10 0.10 0.1330年 0.21 0.20 0.19 0.15 0.15 0.180年 0.02 0.01 0.01 0.01 0.01 0.0110年 0.19 0.15 0.12 0.10 0.08 0.1320年 0.18 0.17 0.17 0.13 0.12 0.1530年 0.21 0.14 0.12 0.11 0.11 0.14

CET22① ② ③ ④ ⑤ 平均

0年 0.14 0.06 0.05 0.05 0.04 0.0710年 0.12 0.07 0.06 0.06 0.04 0.0720年 0.18 0.11 0.10 0.09 0.09 0.1130年 0.12 0.10 0.10 0.09 0.06 0.09

砂2.5mm

砂5mm

砂5mm

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9.4 測定データ

(1)CVQ22ケーブル

①砂2.5mm 0年

0.07mm 0.03mm 0.02mm

0.02mm 0.02mm

②砂2.5mm 10年

0.22mm 0.12mm 0.11mm

0.11mm 0.10mm

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③砂2.5mm 20年

0.18mm 0.13mm 0.13mm

0.10mm 0.10mm

④砂2.5mm 30年

0.21mm 0.20mm 0.19mm

0.15mm 0.15mm

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⑤砂5mm 0年

0.02mm 0.01mm 0.01mm

0.01mm 0.01mm

⑥砂5mm 10年

0.19mm 0.15mm 0.12mm

0.10mm 0.08mm

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⑦砂5mm 20年

0.18mm 0.17mm 0.17mm

0.13mm 0.12mm

⑧砂5mm 30年

0.21mm 0.14mm 0.12mm

0.11mm 0.11mm

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(2)CET22ケーブル

①砂5mm 0年

0.14mm 0.06mm 0.05mm

0.05mm 0.04mm

②砂5mm 10年

0.12mm 0.07mm 0.06mm

0.06mm 0.04mm

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③砂5mm 20年

0.18mm 0.11mm 0.10mm

0.09mm 0.09mm

④砂5mm 30年

0.12mm 0.10mm 0.10mm

0.09mm 0.06mm

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10.マイクロスコープによる深さの測定

10.1 実施条件

観察する短冊状試験片は、傷(くぼみ)に対し、垂直の線心の軸方向に電線から切り

取る。短冊は、マイクロスコープ(注9)の下に平らに置き、傷の深さを測定する。測定

倍率は50倍とする。

(注9)マイクロスコープ諸元

製造者:株式会社ハイロックス

型 式:KH-7700

倍 率:50倍で実施

10.2 測定状況

マイクロスコープ 測定状況

10.3 測定結果

CVQ22① ② ③ ④ ⑤ 平均

0年 0.07 0.03 0.02 0.02 0.02 0.0310年 0.22 0.12 0.11 0.11 0.10 0.1320年 0.17 0.14 0.13 0.10 0.10 0.1330年 0.22 0.20 0.18 0.16 0.15 0.180年 0.02 0.02 0.02 0.01 0.01 0.0210年 0.20 0.15 0.12 0.09 0.08 0.1320年 0.18 0.18 0.16 0.13 0.12 0.1530年 0.21 0.16 0.13 0.12 0.10 0.14

CET22① ② ③ ④ ⑤ 平均

0年 0.14 0.06 0.06 0.06 0.05 0.0710年 0.12 0.06 0.06 0.06 0.04 0.0720年 0.17 0.12 0.10 0.09 0.08 0.1130年 0.11 0.11 0.11 0.10 0.07 0.10

砂2.5mm

砂5mm

砂5mm

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10.4 測定データ

(1)CVQ22ケーブル

①砂2.5mm 0年

0.07mm 0.03mm

0.02mm 0.02mm

0.02mm

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②砂2.5mm 10年

0.22mm 0.12mm

0.11mm 0.11mm

0.10mm

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③砂2.5mm 20年

0.17mm 0.14mm

0.13mm 0.10mm

0.10mm

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④砂2.5mm 30年

0.22mm 0.20mm

0.18mm 0.16mm

0.15mm

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⑤砂5mm 0年

0.02mm 0.02mm

0.02mm 0.01mm

0.01mm

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⑥砂5mm 10年

0.20mm 0.15mm

0.12mm 0.09mm

0.08mm

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⑦砂5mm 20年

0.18mm 0.18mm

0.16mm 0.13mm

0.12mm

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⑧砂5mm 30年

0.21mm 0.16mm

0.13mm 0.12mm

0.10mm

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(2)CET22ケーブル

①砂5mm 0年

0.14mm 0.06mm

0.06mm 0.06mm

0.05mm

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②砂5mm 10年

0.12mm 0.06mm

0.06mm 0.06mm

0.04mm

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③砂5mm 20年

0.17mm 0.12mm

0.10mm 0.09mm

0.08mm

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④砂5mm 30年

0.11mm 0.11mm

0.11mm 0.10mm

0.07mm

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11.電気特性試験

11.1 ケーブル

(1)耐電圧試験

試験状況 耐電圧試験器( 注 1 0 )

(注10)耐電圧試験器諸元

製造者:山菱電機株式会社

型 式:HVT-50-5N

(2)絶縁抵抗試験

試験状況 絶縁抵抗測定器( 注 1 1 )

(注11)絶縁抵抗測定器諸元

製造者:株式会社東亜ディーケーケー

型 式:SM-8220

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(3)導体抵抗試験

試験状況 導体抵抗器( 注 1 2 )

(注12)導体抵抗器諸元

製造者:日置電機株式会社

型 式:RM3543-01

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11.2 接続材料

(1)絶縁抵抗試験

試験状況 絶縁抵抗測定器( 注 1 3 )

(注13)絶縁抵抗測定器諸元

製造者:横河メータ

&インスツルメンツ株式会社

型 式:MY40-01

11.3 試験結果

交流耐電圧

絶縁抵抗 導体抵抗

黒 良 2,430 0.818

白 良 2,480 0.817

赤 良 2,230 0.817

緑 良 2,910 0.820

黒 良 4,360 0.817

白 良 2,890 0.819

赤 良 3,820 0.819

緑 良 3,530 0.819

黒 良 8,800 0.814

白 良 10,200 0.815

赤 良 11,700 0.815

黒 良 10,100 0.820

白 良 14,000 0.819

赤 良 18,000 0.817

試料名

埋設前

取出後

埋設前

取出後

CVQ22

CET22

絶縁抵抗

黒 ∞

白 ∞

赤 ∞

緑 ∞

黒 ∞

白 ∞

赤 ∞

緑 ∞

試料名

埋設前

取出後

接続材料

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12.材料特性試験

12.1 ケーブル

(1)引張り試験

試験状況 引張試験機( 注 1 4 )

(注14)引張試験機諸元

製造者:株式会社島津製作所

型 式:AGS-J

最大容量:500N

12.2 試験結果

N/mm2 % N/mm2 %

黒 22.4 403 19.5 330

白 24.6 443 19.9 291

赤 19.9 395 20.3 320

緑 19.5 446 20 274

黒 22.8 432 19.6 300

白 23.7 454 19.1 247

赤 21.2 400 19.9 308

緑 19.1 408 19.6 282

黒 17.4 447 17.9 573

白 17.4 547 15.4 412

赤 17.3 532 18.4 428

黒 21 467 13.7 413

白 20.7 494 14.9 468

赤 18.1 397 15.5 469

埋設前

取出後

CVQ22

CET22

絶縁体引張 シース引張試料名

埋設前

取出後