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30 2016
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【牧場概要】牛舎形態 :フリーストール牛舎 10 棟 育成・乾乳・分娩牛舎 3 棟
飼養頭数 :搾乳牛全 2043 頭(育成牛 731 頭, 搾乳牛 1106 頭, 乾乳牛 206 頭) 黒毛和種 162 頭
年間乳量 :12,878t (1 頭当たり 31.9kg/日)
自給飼料 :ビート 18ha, デントコーン 172ha, 採草地 467.9ha, 放牧地 2ha 搾乳機器 :GEA ロータリーパーラー 50P, IQ クラスター, メタトロン 21(搾乳牛情報管理装置)等
国際競争力を身につけて世界に肩を並べる経営を! IQ クラスターは予想を超えるすごい商品!!
Q 設立当時に特に意識されたことは?
法人化というのは、結婚するようなものです。後から、解散することのないように酪農や将来についての思いをぶつけ合い、話し合いを大切にしました。その際に、10 年後には搾乳頭数 600頭にする(当時:240頭)、土地は賃借、資産は会社が購入等のお金の面でのガラス張り経営、効率化とコスト低減等を決めました。生産調整など困難もありましたが、8 年で 600頭になり、その他設立当時の目標も達成できています。 現在は、情報を 1つに集めることを大切にし、月に 1回理事会を行い、2 ヶ月に
1 回各部門の課長と理事会で報告会をするなど話し合いを大切にしています。
北海道広尾郡大樹町にある農事組合法人サンエイ牧場は、地域の勉強会に参加していた 3 戸が意気投合し、平成 6 年に設立されました。平成 14 年にはコントラクター(農作業委託)事業の法人を設立し、本年度は 200 頭搾乳舎と分娩・育成・乾乳舎の 2 棟を建設予定と年々規模を拡大され続けています。現在、理事 3
名、構成員・職員 21 名、パート 4 名、実習生 8 名で運営されています。今回は、5 月にオーストラリアへ乳牛や牧場を視察されるなど、牧場発展に積極的に行動されている辻本 正雄様(代表)にお話を伺いました。
辻本 正雄 代表(48 歳)
GEA オートローターパフォーマー IQクラスターで2本同時ユニット装着 サンエイ牧場事務所
Q 某社パーラーから GEA ロータリーパーラーに更新され、使われてみていかがですか?
搾乳担当のスタッフはとにかく「楽!!」と言っています。以前のパラレルパーラーでは、初めての人は、搾乳作業の早い人についていくのが大変と言っていました。GEA ロータリーパーラーに更新して、搾乳者は担当場所が決まっていてそれに牛が回ってくるので、急かされることもなく「楽!!」と言っています。また、IQクラスターは、ユニット装着時にエアーが入らない構造なので、2本同時に乳頭に装着することができ、初心者でもすぐに使いこなせるので、とても良い商品だと思います。さらにライナースリップも少なく、満足しています。また、搾乳時間については、「以前のパーラーでは 5時間以上かかっていましたが、GEAのロータリーパーラーに変えて、4 時間に減り、搾乳作業が楽になった!!」と言っています。 Q 今後の目標を教えてください。
今後の目標は、主に 2つあります。1 つ目が、バイオガスプラントの運用向上です。バイオガスプラントを稼働させていますが、現在はパーラー舎の給湯施設のみに排熱を使っています。残りの排熱を上手く活用するなどし、将来的には 6 次産業化にもつなげられればと思っています。2 つ目が、増頭です。現在搾乳舎を増築していますが、さらに増築し搾乳頭数を 1,500 頭にしたいと思っています。また、乳牛だけでなく、これから繁殖和牛も増やしていきたいと思っています。
【労働安全衛生法が一部改正されました】
お客様の声
最新酪農トレンドインフォメーション
共同運営していた TMRセンターから法人化を実現!
つなぎ飼い牧場 6戸でフリーストール牧場を作り規模拡大を目指す!!
このコーナーでは現地取材した『お客様の声』を皆様にお届けします。(北海道オリオン㈱広尾営業所 所長:坂 勝善 記)
農事組合法人マジカナ牧場(北海道広尾郡大樹町)は、TMR センターを共同で運営していた 7 牧場の内 6 牧場
が集まって設立し、昨年 11 月にパーラーでの運営が始まりました。6 牧場は全てつなぎ飼いで、施設の老朽化
や後継者問題等を抱えていました。そんな中、TMR センターの将来を話し合う中で、法人化の話になり、マジ
カナ牧場を立ち上げました。今回は、戸枝 勝巳代表と繁殖担当の坂井様にお話を伺いました。
【戸枝 勝巳代表の声】 つなぎ牛舎からフリーストールでの飼育になりましたが、股裂
けをする牛もいなく、牛も 1 週間で慣れました。GEAのパーラーを
使ってみて、特に IQ クラスターは、装着をするときにエアーが漏
れることがなく、ヘルパーや研修生でも簡単に装着することがで
きるので、搾乳作業がとても楽です。6 牧場が集まったこともあ
り、連絡事項や明日やることなどホワイトボードに書き、コミュ
ニケーションを大事にしています。今後 600 頭搾乳を行い、バイ
オプラントなど牧場の規模拡大を図っていきたいと思います。
グローバル 90i のストール
グローバル 90i 搾乳設備
【牧場概要】 ・飼養頭数:飼養頭数 800 頭 (搾乳頭数 420 頭 乾乳牛 70 頭 育成牛 350 頭)
・牛舎形態:フリーストール牛舎 2 棟
・搾乳機器:GEA パラレルパーラー 20W(メタトロン, IQ クラスター), 繁殖管理装置(脚用カウスカウト)
平成28年6月1日より労働安全衛生法が一部改正され、事業場におけるリスクアセスメントが義務付けら
れました。この事により、酪農家は SDS(安全データシート)を所有しなければならなくなりました。洗剤や
薬品・オイル等の対象商品のラベルを見て、化学物質を確認し、SDSを入手してください。
①リスクアセスメントって? 化学物質などの持つ危険性・有害性を理解し、リスクの低減対策をとることです。
②SDS(安全データシート)って? 有害性の恐れがある化学物質を含む製
品について、成分・危険性・保管方法・応急
処置方法などを記した書類です。検索・印
刷し、見える場所に保管してください。
危険有害性のある化学物質(640物質)について
検索又は安全データシートは、こちらからダウンロードしてください。
検 索 オリオン機械 酪農 SDS
http://www.orionkikai.co.jp/rakuno/support/SDS/index.html
③酪農家はどうしたらいいの? ご使用の洗剤などの SDS を保持し、内容を確認してく
ださい。オリオン酪農商品に関する SDSは当社ホームペ
ージから入手できますので、牧場でご使用の商品の SDS
を入手してください。
【繁殖担当の坂井様の声】 カウスカウト(発情発見装置)で汲み取れな
い発情もあるので、みんなで発情を見つけるよ
うにしています。搾乳中にメタトロンを見て、
乳量が極端に少なくなるなど異常があった場
合や、発情予定が近づいているサインがあれ
ば、搾乳者や研修生が教えてくれて、みんなで
繁殖管理を行っています。繁殖の情報はホワイ
トボードに書き、常に情報を共有しています。
戸枝 勝巳 代表
教えて先生!! 酪農の豆知識
乳牛の飼料給与について考える 泌乳能力に合った乳生産してますか?
このところ酪農家の生産乳量が伸び悩んでいる様子が農水省データからう
かがえます。特に牛検未実施農家では平成 21年から漸減傾向にあり、7,000kg
前後で停滞しています。今回は、乳量と飼養管理の関係についてお話します。
乳量が伸び悩んでいる要因
乳量が伸び悩んでいる理由は。2点あります。
① 乳牛の供用日数の短縮化(牛検での廃用産次:4.0産(平成 19年) → 3.5産(平成 24年))
② 受胎率の低下と平均分娩間隔の長期化(平成 10年 421日 → 平成 24年 435日)
乳生産を阻害する要因は、乳房炎などの乳器障害、繁殖障害、肢蹄障害などが直接原因となっても
たらされるものです。これら障害のほとんどが産前産後の飼養管理の失敗からきます。
乳牛の泌乳能力の向上とともに分娩後の高泌乳時には、負の栄養バランス(飼料から摂取するエネルギー量<乳生産に要するエネルギー量)になることが避けられません。また、この時期を上手く乗り越えるためには、産前の乾乳後期の飼養管理がことさら重要になってきます。 図1は、乳量と濃厚飼料の給与量について示されたもの
ですが、平成 20年頃から濃厚飼料給与量が急激に上昇しています。これは近年の飼料価格の高騰が濃厚飼料より輸入粗飼料で顕著になっている結果だと考えられます。 その結果、飼料構成中の濃厚飼料比率が上昇し、ルーメ
ンアシドーシス等の消化器障害を引き起こしやすくなり、ひいては繁殖障害にも繋がっていると思われます。
周産期の飼養管理の失敗がおこるわけ
飼料給与内容を再点検してみましょう!!
吉田 宮雄先生 獣医師・オリオン機械㈱顧問
※「サニタス」の詳細は、デーリィアイテムカタログ 2016 年 4 月号をご覧いただくか、お近くのルートマンにご相談ください。
乳牛の第1胃(ルーメン)が正常に機能するためには、最低でも4割の粗飼料が必要です(図2)。また、粗飼料の質にもよりますが、給与粗飼料の1/2~2/3は反芻を促進できる牧乾草など、いわゆる「長もの」であることが重要です。この際、品質の良い自給粗飼料を用意するのが理想的ですが、粗く硬い低品質な輸入粗飼料しかない場合は、ビートパルプなど消化性の良い繊維を含む飼料も併給する必要があります。 図2
周産期疾病を最小限にするために
これらの条件を満たしたとしても、分娩前後の飼料給与においては、乳牛の体調等により不測の事態も起こりえます。ルーメンアシドーシスを回避するために重曹製剤を使うことも考えてみて下さい。 また、分娩間隔が延びた乳牛は過肥になっているこ
とも多く、ケトーシスなどの代謝障害も起こりやすいので、グリセリン含有製剤を給与するのも効果的です。
「サニタス」
弊社取扱商品の場合
[吉田 宮雄 プロフィール]
北海道大学獣医学部予防治療学修士課程修了後、長野県畜産試験場酪農部。長野県畜産試験場場長を経て、平成 26年よりオリオン機械㈱顧問。著書に「日本飼養標準(乳牛)(1994,99 年版)」TMR(デーリィジャパン別冊)。「高泌乳牛の飼養管理について」(中央畜産会畜産経営情報)。「酪農大事典」 生理・飼養技術・環境管理(農文協)等。
グリセリン含有製剤
図1
新商品紹介
ご用命は下記へ
繁殖が上手くいかず、悩んでいませんか?
「カウスカウト」で、発情発見率・飼養管理を向上!!
Point1:正確な受精適期を把握
牛 1 頭毎の過去の活動量を元に分析し、活動量が増
加した場合に、受精適期をお知らせします。活動量は
グラフで個体毎に見ることができます。
Point2:首用・脚用リスポンダーで健康状態を把握
首用では、活動量や採食時間を測定・分析します。活
動量や採食時間の増減から、発情や疾病等(ルーメンア
シドーシスやケトーシス、跛行)を早期発見することが
できます。異常があった場合は、注意マークがでます。
Point3:リアルタイムに牛の状態を把握
パソコンやスマートフォンなどのタブレット端末など
で牛の状態をどこでも把握することができます。また、
15分間隔で情報を受信・解析するので、リアルタイムの
情報を把握することができます。
【首用リスポンダー】
1 日の採食時間帯
近年、高泌乳牛の発情持続期間は短縮傾向にあり、発情初期・発情中期・発情後期を見分けることが非
常に難しくなってきている状況の中、酪農経営で最も重要な管理項目の 1 つである「繁殖」が世界で注
目されてきています。今回は、そんな繁殖管理をサポートする製品「カウスカウト」をご紹介します。
脚用では、歩数・横臥時間・佇立時間・起立時間等を
測定・分析します。横臥・佇立・歩行時間の変化や起立・
歩行回数の増減から、発情や疾病(蹄病や脚の疾病等)の
早期発見・早期対応をすることができます。
(( )内は経過時間、濃い緑が最適期、●が現在の経過時間を表す)
【脚用リスポンダー】
過去 10 日間の 1 日の採食時間
■ 横臥 ■ 歩行 ■ 佇立
1 日の横臥・歩行・佇立時間帯
過去 10 日の起立・歩行回数、佇立・横臥時間表示
※ 首用と脚用は併用ができます
※詳しくは、カウスカウトカタログをご覧いただくか、お近くのルートマンにご相談ください。