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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法) -1- 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 I JC08モード法 1. 適用範囲 この技術基準は、ガソリン、液化石油ガス(以下「LPG」という。)、圧縮天然ガス(以下「CNG」とい う。)又は軽油を燃料とする普通自動車及び小型自動車(二輪自動車(側車付二輪自動車を含む。以下 同じ)を除く。)であって、車両総重量が3.5t以下のもの又は専ら乗用の用に供する乗車定員9人以下 のもの並びに軽自動車(二輪自動車を除く。)を7.1のJC08Hモード法又は7.2のJC08Cモード法により運 行する場合に発生し、当該排気管から大気中に排出される排出物(以下「排出ガス」という。)に含ま れる一酸化炭素(以下「CO」という。)、全炭化水素(以下「THC」という。)、非メタン炭化水素(以下 「NMHC」という。)、メタン(以下「CH4」という。)、窒素酸化物(以下「NOx」という。)、二酸化炭素(以 下「CO2」という。)及び粒子状物質(以下「PM」という。)の排出量の測定について適用する。 なお、ガソリン、LPG、CNG又は軽油以外を燃料とする自動車の排出量の測定については、当該自動車 が運行の用に供する段階において必要に応じ別途定めるものとする。 2. 用語及び略語 この技術基準に用いる用語は別表1に、略語は別表2に、それぞれよるものとする。 3. 試験自動車 試験自動車は、次の要件に適合すること。 (1) 自動車点検基準等に基づき点検・整備されていること。 (2) エンジンフードは、閉じていること。 (3) タイヤの空気圧は、試験自動車が走行前(冷間)に水平面で静止している状態で測定したときに 諸元表に記載された値であること。 ただし、シャシダイナモメータに設置する際、シャシダイナモメータのローラの直径が500mm未満 の場合は、試験自動車が舗装された平坦路面(以下「平坦舗装路」という。)を走行している時の状 態に近似するようにタイヤの空気圧を諸元表記載値の1.5倍を限度として調整することができる。 4. 試験燃料 試験自動車に使用する燃料の標準規格は、別紙1のとおりとする。 5. 測定装置の調整等 5.1. 測定装置の精度・校正等 測定装置は、5.1.1.に規定する精度を有するとともに当該装置の製作者の定める取扱要領に基づい て点検・整備され、かつ、必要に応じて検定・校正されたものであること。 5.1.1. 測定装置の精度 測定装置の精度は、次のとおりとする。 (1) 温度計の精度は、±1K(±1℃)以内であること。 (2) 気圧計の精度は、±0.1kPa以内であること。 (3) 風速計の精度は、±1m/s以内であること。 (4) 速度計の精度は、±0.5km/h以内であること。 (5) 惰行時間の測定装置の精度は、±0.1秒以内であること。 (6) ホイールトルクメータの精度は、フルスケールの±2%以内であること。

別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法

I JC08モード法

1. 適用範囲

この技術基準は、ガソリン、液化石油ガス(以下「LPG」という。)、圧縮天然ガス(以下「CNG」とい

う。)又は軽油を燃料とする普通自動車及び小型自動車(二輪自動車(側車付二輪自動車を含む。以下

同じ)を除く。)であって、車両総重量が3.5t以下のもの又は専ら乗用の用に供する乗車定員9人以下

のもの並びに軽自動車(二輪自動車を除く。)を7.1のJC08Hモード法又は7.2のJC08Cモード法により運

行する場合に発生し、当該排気管から大気中に排出される排出物(以下「排出ガス」という。)に含ま

れる一酸化炭素(以下「CO」という。)、全炭化水素(以下「THC」という。)、非メタン炭化水素(以下

「NMHC」という。)、メタン(以下「CH4」という。)、窒素酸化物(以下「NOx」という。)、二酸化炭素(以

下「CO2」という。)及び粒子状物質(以下「PM」という。)の排出量の測定について適用する。

なお、ガソリン、LPG、CNG又は軽油以外を燃料とする自動車の排出量の測定については、当該自動車

が運行の用に供する段階において必要に応じ別途定めるものとする。

2. 用語及び略語

この技術基準に用いる用語は別表1に、略語は別表2に、それぞれよるものとする。

3. 試験自動車

試験自動車は、次の要件に適合すること。

(1) 自動車点検基準等に基づき点検・整備されていること。

(2) エンジンフードは、閉じていること。

(3) タイヤの空気圧は、試験自動車が走行前(冷間)に水平面で静止している状態で測定したときに

諸元表に記載された値であること。

ただし、シャシダイナモメータに設置する際、シャシダイナモメータのローラの直径が500mm未満

の場合は、試験自動車が舗装された平坦路面(以下「平坦舗装路」という。)を走行している時の状

態に近似するようにタイヤの空気圧を諸元表記載値の1.5倍を限度として調整することができる。

4. 試験燃料

試験自動車に使用する燃料の標準規格は、別紙1のとおりとする。

5. 測定装置の調整等

5.1. 測定装置の精度・校正等

測定装置は、5.1.1.に規定する精度を有するとともに当該装置の製作者の定める取扱要領に基づい

て点検・整備され、かつ、必要に応じて検定・校正されたものであること。

5.1.1. 測定装置の精度

測定装置の精度は、次のとおりとする。

(1) 温度計の精度は、±1K(±1℃)以内であること。

(2) 気圧計の精度は、±0.1kPa以内であること。

(3) 風速計の精度は、±1m/s以内であること。

(4) 速度計の精度は、±0.5km/h以内であること。

(5) 惰行時間の測定装置の精度は、±0.1秒以内であること。

(6) ホイールトルクメータの精度は、フルスケールの±2%以内であること。

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(7) 分析計は別紙2に規定する精度を有すること。

(8) 定容量採取装置(以下「CVS装置」という。)の精度は、測定流量の±2%以内であること。

(9) 希釈排出ガス(排出ガス分析に必要な量の排出ガス及び希釈空気の混合物をいう。以下同じ。)サ

ンプル流量計の精度は、測定流量の±2%以内であること。

(10) PMの測定装置は、別紙9に規定する精度を有すること。

5.1.2. 校正ガス、燃料ガス及びオゾン発生源ガス

分析計の校正に用いる校正ガス、測定に用いる燃料ガス及びオゾン発生源ガスは、別紙3に規定する

ものであること。

5.2. 等価慣性重量の設定

シャシダイナモメータに設定する等価慣性重量は、表1の左欄に掲げる試験自動車重量(車両重量+

110kg)に応じ、それぞれ同表右欄に掲げる等価慣性重量の標準値であること。ただし、同表右欄の等

価慣性重量の標準値を設定できないときは、当該標準値と当該標準値にその10%を加えた値の範囲内

で等価慣性重量を設定することができる。

表1

試験自動車重量(kg) 等価慣性重量の標準値(kg)

~ 480 455

481~ 540 510

541~ 595 570

596~ 650 625

651~ 710 680

711~ 765 740

766~ 850 800

851~ 965 910

966~1080 1020

1081~1190 1130

1191~1305 1250

1306~1420 1360

1421~1530 1470

1531~1640 1590

1641~1760 1700

1761~1870 1810

1871~1980 1930

1981~2100 2040

2101~2210 2150

2211~2380 2270

2381~2625 2500

2626~2875 2750

2876~3250 3000

3251~3750 3500

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以下500kgごと 以下500kgごと

5.3. 試験自動車の設置等

試験自動車をシャシダイナモメータに設置する際には、次の点に留意すること。

(1) 試験自動車は、人員1人が乗車した状態であること。この場合において、その重量は試験自動車重

量であることを要しない。

(2) 試験自動車の駆動車輪のタイヤから、水、砂利等スリップの原因となるようなもの及び危険物を

除去しておくこと。

(3) 試験自動車は、運転中の動揺等が少ないように設置すること。

(4) シャシダイナモメータ上でモード走行時にタイヤスリップを発生するおそれがある場合には、当

該試験自動車の車両総重量の範囲内で重量調整することにより、タイヤスリップ発生防止の適切な

対策を行うこと。

(5) 走行中は、送風機等により、実際の走行状態と同等となるように試験自動車を冷却すること。

5.4. 負荷設定

シャシダイナモメータの負荷設定は、別紙4の規定により試験自動車を試験路において走行抵抗測定

を行い、当該自動車の走行抵抗値を再現するよう、シャシダイナモメータに負荷を設定すること。この

場合において、試験自動車及びシャシダイナモメータは、60km/h以上の速度で連続して運転し十分暖

機された状態であること。

5.5. 測定装置の接続等

試験自動車の排気管開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続する際には、次の各号によること。

なお、PMの排出量を測定する試験自動車にあっては、別紙9に規定する希釈トンネル装置を接続する

こと。

(1) 排出ガスの採取に影響を及ぼすことのないよう接続すること。

(2) 接続部は、振動等により破損若しくは離脱し、又は排出ガスが漏れないように確実に取り付けら

れていること。

(3) 排気背圧を用いて制御する一酸化炭素等発散防止装置を備えた自動車にあっては、CVS装置を用い

ることが当該装置の作動に悪影響を及ぼすことのないように、脈動の状態が変化することを緩和す

る対策等適切な措置をとることができる。

この場合において、70±2km/hの定速で走行している試験自動車の排気管開口部における静圧と当

該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

内とする。

6. 試験室

試験室は、次に掲げる状態とすること。

(1) 試験室内の温度は298±5K(25±5℃)とし、相対湿度(以下「湿度」という。)は30%から75%ま

での範囲であること。なお、温度測定位置は送風装置付近とし、別紙6に規定するモード走行の開始

前と終了後に測定すること。

(2) 試験室内のCO、THC、NMHC、CH4、NOx及びCO2(以下「CO等」という。)の濃度は、安定しているこ

と。

7. 試験自動車の運転方法等

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7.1. JC08Hモード法

別紙5に規定する試験前の車両条件設定を行い、別紙6-1に規定する方法により走行を行う運転方法

(以下「JC08Hモード法」という。)をいう。

7.2. JC08Cモード法

別紙5に規定する試験前の車両条件設定を行い、別紙6-2に規定する方法により走行を行う運転方法

(以下「JC08Cモード法」という。)をいう。

8. 排出ガスの測定

排出ガスの測定は8.1から8.3までに規定する方法により行うこと。なお、電気式ハイブリッド自動

車にあっては別紙10に基づき、周期的制御自動車にあっては別紙11に基づき、電気式プラグインハイ

ブリッド自動車にあっては別紙12に基づき、それぞれ排出ガスの排出量を補正して算出すること。

8.1. アイドリング運転における排出ガスの測定

ガソリン又はLPGを燃料とする自動車においては、別紙7に示すアイドリング排出ガス濃度測定を行

う。

8.2. JC08Hモード法における排出ガスの測定

JC08Hモード法における排出ガスの測定は、別紙6-1に規定する排出ガス採取開始時期から終了時期

までの間に採取されたCO等及び捕集されたPMを、それぞれ別紙8及び別紙9に規定する方法により測定

してそれらの排出量を算出すること。

8.3. JC08Cモード法における排出ガスの測定

JC08Cモード法における排出ガスの測定は、別紙6-2に規定する排出ガス採取開始時期から終了時期

までの間に採取されたCO等及び捕集されたPMを、それぞれ別紙8及び別紙9に規定する方法により測定

してそれらの排出量を算出すること。

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別表1(2.関係)

参照 用 語 定 義

別紙9 PM 希釈した排出ガスをフィルタ上に捕集して得られた全ての

物質

PMb 測定運転におけるフィルタ上に捕集した希釈空気中の全て

の物質又はPMサンプリングシステムを使用し試験開始前若

しくは試験終了後に排出ガスを希釈トンネルに導入しない

状態でフィルタ上に捕集した希釈空気中の全ての物質

別紙10 電気式ハイブリッ

ド自動車

ガソリン、LPG、CNG又は軽油を燃料とする自動車であって、

原動機として内燃機関及び電動機を備え、かつ、当該自動

車の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して電動機駆

動用蓄電装置(以下「蓄電装置」という。)に充電する機能

を備えたもの(ただし、電気式プラグインハイブリッド自

動車を除く。)

蓄電装置の電気量

収支

蓄電装置への電流の収支を連続測定して得られる、ある時

間内における蓄電装置の総充電量と総放電量の差をAhで表

したもの

排出量補正係数 蓄電装置の電気量収支による排出ガス等の排出量への影響

を補正するための係数

各排出ガスモード

JC08Hモード法及びJC08Cモード法による排出量補正係数を

求めるための運転方法

別紙11 周期的制御自動車 排出ガス等の排出量に影響を与える可能性のある制御を周

期的に行う自動車(DPF若しくは触媒を装着した自動車で強

制的にそれらの再生制御を行うもの又はバッテリ保護のた

めに周期的な強制充電等を実施するもの等をいう。)であっ

てJC08Cモード法及びJC08Hモード法による排出ガスの測定

中に1回以上当該制御が行われる自動車以外のもの

基本サイクル JC08Cモード法による走行(この場合にあっては、別紙5に

規定するJC08Cモード法による走行前の車両の条件設定に

おいて、「シャシダイナモメータ上の試験自動車で別紙6に

掲げるJC08モードを1回走行した後、298±5K(25±5℃)の

室内に原動機を6時間以上36時間以内停止させた状態で放

置(ソーク)」とあるのを「298±5K(25±5℃)の室内に原

動機を6時間以上停止させた状態で放置(ソーク)」と読み

替えるものとする。)を行った後、引き続きJC08モードによ

る走行を3回連続して行う運転サイクル

別紙12 電気式プラグイン

ハイブリッド自動

ガソリン、LPG、CNG又は軽油を燃料とする自動車であって、

原動機として内燃機関及び電動機を備え、かつ、当該自動

車の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して蓄電装置

に充電する機能及び蓄電装置を充電するための外部充電装

置を備えたもの

CS試験 電気式プラグインハイブリッド自動車において、外部充電

による電力を用いないで走行する際(以下「CS状態」とい

う。)の排出ガス量を測定する試験(電気式ハイブリッド自

動車に適用する試験と同様である。)

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CD試験 電気式プラグインハイブリッド自動車において、外部充電

による電力を用いて走行する際の排出ガス量及び蓄電装置

の電気量収支等を測定する試験

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別表2(2.関係)

1. 略語

参照 記号 単位 内容

別紙4 F N 各指定速度における走行抵抗

W kg 試験自動車の重量(走行抵抗測定時)

W4 kg 試験自動車の回転部分の相当慣性重量

t s 各指定速度における平均惰行時間

a N 惰行法により走行抵抗を測定するときに使用される

ころがり抵抗に相当する値

b N/(km/h)2 惰行法により走行抵抗を測定するときに使用される

空気抵抗係数に相当する値

V km/h 速度

F0 N 目標走行抵抗

υ km/h 試験路に平行な風速成分の平均値

a0 N 惰行法により走行抵抗を測定するときに使用される

標準状態におけるころがり抵抗に相当する値

b0 N/(km/h)2 惰行法により走行抵抗を測定するときに使用される

標準状態における空気抵抗係数に相当する値

Te K 試験路における平均気温

P kPa 試験路における平均大気圧

T N・m 走行トルク

c N・m ホイールトルク法により走行抵抗を測定するときに

使用されるころがり抵抗に相当する値

d N・m/(km/h)2 ホイールトルク法により走行抵抗を測定するときに

使用される空気抵抗係数に相当する値

T0 N・m 目標トルク

c0 N・m ホイールトルク法により走行抵抗を測定するときに

使用される標準状態におけるころがり抵抗に相当す

る値

d0 N・m/(km/h)2 ホイールトルク法により走行抵抗を測定するときに

使用される標準状態における空気抵抗係数に相当す

る値

Fc N 設定走行抵抗

IW kg 等価慣性重量

W2 kg 試験自動車の駆動系の回転部分の相当慣性重量

tc s 惰行時間の平均

別紙7 COm % CO濃度測定値

HCm ppm HC濃度測定値

CO2m % CO2濃度測定値

別紙8 DF 希釈率

CO2e % 希釈排出ガス中のCO2濃度

THCe ppmC 希釈排出ガス中のTHC濃度

COe ppm 希釈排出ガス中のCO濃度

Vmix l/km 標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量

Ve l/回転 正置換型ポンプ1回転当たりに排出される希釈排出

ガスの全量

N 希釈排出ガスをサンプリングバッグに採取している

間の正置換型ポンプの積算回転数

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Pp kPa 正置換型ポンプの入口における希釈排出ガスの絶対

圧(大気圧から正置換型ポンプに入る混合気の圧力

降下を減じた圧力)

Tp K 正置換型ポンプ入口における希釈排出ガスの平均絶

対温度

Vp l モード運転における標準状態での希釈排出ガスサン

プル量

K2 ベンチュリ校正係数

Qc l/s 実測ガス流量

Pc kPa 実測大気圧

Tc K 実測大気絶対温度

T0 K ベンチュリ入口の絶対温度

P0 kPa ベンチュリ入口の絶対圧

te s モード運転における総走行時間

Pv(t) kPa ベンチュリ入口における希釈排出ガスの絶対圧

Tv(t) K ベンチュリ入口における希釈排出ガスの絶対温度

t s 時間

COmass g/km COの排出量

CO密度 g/l 標準状態におけるCO1リットル当たりの質量

COconc ppm COの正味濃度

COd ppm 希釈空気中のCO濃度

R % 希釈空気の相対湿度

COem ppm 吸着剤を使用した場合の希釈排出ガス中のCO濃度

COdm ppm 吸着剤を使用した場合の希釈空気中のCO濃度

THCmass g/km THCの排出量

THC密度 g/l 標準状態におけるTHC1リットル当たりの質量

THCconc ppmC THCの正味濃度

THCd ppmC 希釈空気中のTHC濃度

CH4e ppmC 希釈排出ガス中のCH4濃度

CH4d ppmC 希釈空気中のCH4濃度

HCNMC ppmC NMC-FID分析計で測定したHC濃度

THC ppmC FID分析計で測定したTHC濃度

CEM メタン効率

CH4W ppmC NMC-FID分析計で測定したCH4の濃度

CH4W/O ppmC FID分析計で測定したCH4の濃度

CEE エタン効率

C2H6W ppmC NMC-FID分析計で測定したC2H6の濃度

C2H6W/O ppmC FID分析計で測定したC2H6の濃度

NMHCmass g/km NMHCの排出量

NMHC密度 g/l 標準状態におけるNMHC1リットル当たりの質量

NMHCconc ppmC NMHCの正味濃度

CH4conc ppmC CH4の正味濃度

γ CH4に対する分析計(FID)の感度係数

e kPa 空気の水蒸気圧

e’s kPa T2における飽和水蒸気圧

T1 K モード運転開始時及び終了時における試験室乾球温

度の測定値の平均絶対温度

T2 K モード運転開始時及び終了時における試験室湿球温

度の測定値の平均絶対温度

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Pa kPa 試験室大気圧

KH 湿度補正係数

H 試験室内の空気中の水分(g)と乾燥空気(kg)との

質量比

NOxmass g/km NOxの排出量

NOx

密度

g/l NOxの全量がNO2であるとみなしたときの標準状態に

おけるNOx1リットル当たりの質量

NOxconc ppm NOxの正味濃度

NOxe ppm 希釈排出ガス中のNOx濃度

NOxd ppm 希釈空気中のNOx濃度

CO2mass g/km CO2の排出量

CO2密度 g/l 標準状態におけるCO21リットル当たりの質量

CO2conc % CO2の正味濃度

CO2d % 希釈空気中のCO2濃度

別紙9 PMmass g/km PMの排出量

Vp l モード運転における標準状態での希釈排出ガスサン

プル量

Vb l モード運転における標準状態でのPMbの希釈空気サ

ンプル量

別紙10 KEW g/km/Ah 排出量補正係数

EWi g/km 各排出ガスモード法における排出ガス成分ごとの排

出量

Ci Ah 各排出ガスモード法における電気量収支

n データの数

EWO g/km 電気量収支ゼロの補正排出量

EWS g/km 基本試験における排出ガス成分ごとの排出量

CS Ah 基本試験における電気量収支

別紙11 Ki g/km 各測定物質(i)の周期的制御補正値

Mpi g/km 通常運転及び周期的制御運転時の測定物質(i)の加

重平均排出量

Msi(m) g/km 周期的制御運転終了直後の通常運転時の測定物質

(i)の排出量

Msi g/km 通常運転における測定物質(i)の平均排出量

Msij g/km 通常運転における測定物質(i)の基本サイクルごと

の平均排出量

Mri g/km 周期的制御運転における測定物質(i)の平均排出量

Mrij g/km 周期的制御運転における測定物質(i)の基本サイク

ルごとの平均排出量

D km 通常運転の全走行距離

d km 周期的制御運転の全走行距離

nS 通常運転における基本サイクルの試験回数

nr 周期的制御運転における基本サイクルの試験回数

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別紙1

試験燃料の性状等(4.関係)

1. ガソリン

試験自動車に使用するガソリンの標準規格は、表1のとおりとする。

表1

燃料の性状又は物質名 基 準

試験方法 レギュラー プレミアム

鉛 検出されない JIS K2255 硫黄分 10wt-ppm以下 JIS K2541-1、

JIS K2541-2、 JIS K2541-6、 JIS K2541-7

総芳香族 20~45vol% JIS K2536-1、 JIS K2536-2、 JIS K2536-3

オレフィン 15~25vol% JIS K2536-1、 JIS K2536-2

ベンゼン 1.0vol%以下 JIS K2536-2、 JIS K2536-3、 JIS K2536-4

酸素分 検出されない JIS K2536-2、 JIS K2536-4、 JIS K2536-6

MTBE 検出されない JIS K2536-2、 JIS K2536-4、 JIS K2536-5、 JIS K2536-6

メタノール 検出されない JIS K2536-2、 JIS K2536-4、 JIS K2536-5、 JIS K2536-6

エタノール 検出されない JIS K2536-2、 JIS K2536-4、 JIS K2536-6

実在ガム 5mg/100ml以下 JIS K2261 灯油 検出されない JIS K2536-2、

JIS K2536-4

オクタン価 RON 90~92 99~101 JIS K2280 MON 80~82 86~88

密度 0.720~0.734g/cm3 0.740~0.754g/cm3 JIS K2249-1、 JIS K2249-2、 JIS K2249-3

蒸留性状 10%留出温度 318~328K(45~55℃) 50%留出温度 363~373K(90~100℃) JIS K2254 90%留出温度 413~443K(140~170℃) 終点 488K(215℃)以下 蒸気圧 56~60kPa JIS K2258-1、

JIS K2258-2

2. LPG

試験自動車に使用するLPGは、JIS K2240相当の性状等を有し、かつ、プロパン+プロピレンが20モ

ル%以上30モル%以下の組成を、ブタン+ブチレンが70モル%以上80モル%以下の組成を、それぞれ

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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有するものとする。

3. CNG

試験自動車に使用するCNGの標準規格は、「13A」相当とし、表2に掲げるとおりとする。

表2

燃料の性状又は物質名 仕 様 総発熱量 (kcal/Nm3) 10,410~11,050 ウオッベ指数 (WI) 13,260~13,730 燃焼速度指数 (MCP) 36.8~37.5 メタン (モル%) 85.0以上 エタン (モル%) 10.0以下 プロパン (モル%) 6.0以下 ブタン (モル%) 4.0以下 C3+C4のHC (モル%) 8.0以下 C5以上のHC (モル%) 0.1以下 その他のガス(H2+O2+N2+CO+CO2) (モル%) 1.0以下 硫黄 (mg/Nm3) 10以下

4. 軽油

試験自動車に使用する軽油の標準規格は、表3のとおりとする。

表3

燃料の性状又は物質名 基 準 試験方法 硫黄分 10wt-ppm以下 JIS K2541-1

JIS K2541-2 JIS K2541-6 JIS K2541-7

セタン指数 53~57 JIS K2280 密度 0.824~0.840g/cm3 JIS K2249-1、

JIS K2249-2、 JIS K2249-3

蒸留性状 50%留出温度 528~568K(255~295℃) 90%留出温度 573~618K(300~345℃) JIS K2254 終点 643K(370℃)以下 総芳香族 25vol%以下 JPI法 HPLC 多環芳香族 5.0vol% JPI法 HPLC 脂肪酸メチルエステル 0.1%以下 濃度測定方法告示

に規定する方法 トリグリセリド 0.01%以下 濃度測定方法告示

に規定する方法 引火点 331K(58℃)以上 JIS K2265-3 動粘度 (試験温度303K(30℃))

3.0~4.5mm2/s JIS K2283

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別紙2

分析計(5.関係)

1. 分析計

別紙7による測定を除いて、排出ガスの濃度の測定は、次によるものとする。

(1) 排出ガス濃度の測定は、表1の左欄に掲げる使用燃料に応じた同表中欄に掲げる排出ガス成分につ

いて、同表右欄に掲げる分析計により測定する。

表1

使用燃料 排出ガス成分 分 析 計

ガソリン LPG CNG

CO 非分散形赤外線分析計(NDIR) THC 水素炎イオン化形分析計(FID) CH4 選択燃焼式メタン分析計(NMC-FID)

又は、ガスクロマトグラフ式分析計(GC-FID) NOx 化学発光分析計(CLD) CO2 非分散形赤外線分析計(NDIR)

軽油

CO 非分散形赤外線分析計(NDIR) THC 加熱型水素炎イオン化形分析計(HFID) CH4 選択燃焼式メタン分析計(NMC-FID)

又は、ガスクロマトグラフ式分析計(GC-FID) NOx 化学発光分析計(CLD) CO2 非分散形赤外線分析計(NDIR)

(2) 加熱型水素炎イオン化形分析計(HFID)のHCの採取流路の加熱温度は、463±10K(190±10℃)と

する。

(3) 分析計は次に掲げる精度を有すること。

① 応答性については、校正ガスを流したときに、当該校正ガス濃度の90%の指示値に達する時間

が3.0秒以内であること。(ただし、GC-FIDによる場合を除く。)

② 安定性については、全ての使用レンジでゼロ及びフルスケールの80%±20%内の指示値の変動

は、分析計が指示値に達した後15分の間、フルスケールの2%以内であること。(ただし、GC-FID

による場合を除く。)

③ 再現性については、全ての使用するレンジにて、ゼロ及びフルスケールの80±20%での標準偏

差がフルスケールの1%以内であること。

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別紙3

校正ガス等(5.関係)

1. 校正ガス、燃料ガス及びオゾン発生源ガス

(1) 校正ガス、燃料ガス及びオゾン発生源ガスの成分は、排出ガス成分に応じ表1のとおりとする。

表1

排出ガス成分 ガスの種類 ガスの成分

CO 校正ガス ゼロ調整時

N2 高純度N2(HC:1ppmC等価以下、CO:1ppm以下、CO2:400ppm以下、NO:0.1ppm以下)

スパン調整時 CO、N2バランス

THC (FID、 HFID)

校正ガス ゼロ調整時

空気 高純度空気(HC:1ppmC等価以下、CO:1ppm以下、CO2:400ppm以下、NO:0.1ppm以下、酸素含有率:18~21vol%)

スパン調整時 C3H8、空気バランス

燃料ガス H2:40±2%、バランスガス:He(HC:1ppmC等価以下、CO2:400ppm以下)

HC (NDIR)

校正ガス ゼロ調整時

N2 高純度N2(HC:1ppmC等価以下、CO:1ppm以下、CO2:400ppm以下、NO:0.1ppm以下)

スパン調整時 C6H14、N2バランス(分析計のプロパン/ヘキサン感度係数が既知の場合は、C3H8、N2バランス)

NOx

校正ガス ゼロ調整時

N2 高純度N2(HC:1ppmC等価以下、CO:1ppm以下、CO2:400ppm以下、NO:0.1ppm以下)

スパン調整時 NO、N2バランス

オゾン発生源ガス

酸素(純度99.5vol%以上)又は高純度空気(HC:1ppmC等価以下、CO:1ppm以下、CO2:400ppm以下、NO:0.1ppm以下、酸素含有率:18~21vol%) ※オゾン発生器の原理による。

CH4

校正ガス

ゼロ調整時 空気 高純度空気(HC:1ppmC等価以下、CO:1ppm以下、

CO2:400ppm以下、NO:0.1ppm以下、酸素含有率:18~21vol%)

スパン調整時 CH4、空気バランス(GC-FIDの場合)

C3H8、空気バランス (NMC-FIDの場合)

燃料ガス H2:40±2%、バランスガス:He (HC:1ppmC等価以下、CO2:400ppm以下)

メタン効率算出用ガス CH4、空気バランス

エタン効率算出用ガス C2H6、空気バランス

CO2 校正ガス ゼロ調整時

N2 高純度N2(HC:1ppmC等価以下、CO:1ppm以下、CO2:400ppm以下、NO:0.1ppm以下)

スパン調整時 CO2、N2バランス

(2) 校正ガスは、ガス分割器によることができる。

(3) 校正ガスの濃度表示の精度は、表示濃度の±2%以内であること。

また、ガス分割器による場合は分割される濃度の±2%以内であること。

(4) 分析計のスパン調整に用いる校正ガスの濃度は、当該分析計のフルスケールの70%以上100%以下

程度であること。

(5) THC(FID、HFID)並びにCH4(NMC-FID、GC-FID)の校正ガスの濃度は、等価炭素濃度ppmCで表す

こととし、ppmで表されたC3H8又はCH4の濃度の値に3を乗ずる。

別紙4

走行抵抗測定方法及びシャシダイナモメータへの負荷設定方法(5.関係)

1. 走行抵抗測定方法等の概要

シャシダイナモメータへの負荷設定は、本別紙2.(以下、別紙中の特記なき項番号は当該別紙中の項

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番号とする。)の試験自動車及び試験機器等を用いて、3.で示す走行抵抗測定方法に基づき試験路にお

いて測定した走行抵抗を基に標準大気状態(気温293K(20℃)、大気圧101.3kPa、無風状態)における

目標走行抵抗を算出し、試験自動車を設置したシャシダイナモメータに、目標走行抵抗に相当する負

荷を4.で示す負荷設定方法により設定することにより行うものとする。

2. 試験自動車等

試験路において走行抵抗を測定するときの試験自動車等は次に掲げる状態とする。

2.1. 試験自動車

(1) 試験自動車の重量は、走行抵抗測定に必要な試験機器等を搭載し、運転者が乗車した状態で、道

路運送車両の保安基準(昭和26年運輸省令第67号)第1条第1項第3号に定める空車状態の自動車に2

人の人員(人員1人の重量は、55kgとする。)が乗車した重量又は110kgの物品が積載された重量に相

当する重量であること。

(2) 試験自動車は、十分暖機された状態であること。

2.2. 試験路

(1) 試験路は、乾燥した直線平坦舗装路とし、不連続な防風板等がないこと。

(2) 試験路には、大気圧、気温及び風の状態が観察できる設備があること。

大気圧及び気温については、走行抵抗測定の開始時及び終了時の平均値を求めるものとし、風速

については、試験路に平行な風速成分及び試験路に垂直な風速成分を、随時観察又は記録すること。

(3) 試験路における走行抵抗測定時の風の状態は、試験路に平行な風速成分が平均5m/s以下、垂直な

風速成分が平均2m/s以下であること。

3. 走行抵抗測定方法

走行抵抗測定方法は、3.1.の惰行法又は3.2.のホイールトルク法とする。

3.1. 惰行法

3.1.1. 試験路における走行抵抗の測定

(1) 走行抵抗の測定を行う速度(以下「指定速度」という。)は、20km/h、30km/h、40km/h、50km/h、

60km/h、70km/h、80km/h及び90km/hとする。

(2) 走行抵抗の測定は、試験自動車を指定速度+5km/hを超える速度から変速機を中立して惰行させ、

指定速度+5km/hから指定速度-5km/hに至るまでの惰行時間を0.1秒以下の単位で測定することに

より行う。

惰行時間の測定中は、ブレーキ操作及びハンドル操作を行わないものとし、クラッチはつないだ

状態とする。

(3) 各指定速度における惰行時間の測定は、連続して測定した往路及び復路の測定値(以下「測定値

ペア」という。)を1組として、連続した3組以上30組以下の測定値ペアが次式により定義される統

計的精度 を満たすまで行うこと。

=n × t

h ×≦ 0. 0 3

:統計的精度

n:測定値ペアの数

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t:各指定速度における平均惰行時間(s)であり、式t = 1

n

n

i = 1t i で与えられる。この場合に

おいて、tiは各指定速度におけるi番目の測定値ペアの調和平均惰行時間(s)であり、式

t i =

t a i

1 +t b i

1

2

で与えられ、tai及びtbiは、各方向a及びbにおける各指定速度のi番目に測定

した惰行時間(s)を指す。

:次式により定義される標準偏差(s)

=n -11 n

i= 1t i-t

2

h:表1に示す係数

表1 nの関数としての係数h

n h

3 4.3

4 3.2

5 2.8

6 2.6

7 2.5

8 2.4

9 2.3

10 2.3

11 2.2

12 2.2

13 2.2

14 2.2

15 2.2

16 2.1

17 2.1

18 2.1

19 2.1

20 2.1

21 2.1

22 2.1

23 2.1

24 2.1

25 2.1

26 2.1

27 2.1

28 2.1

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29 2.0

30 2.0

(4) 一方向の測定中、外的要因又は運転者により走行抵抗試験に影響を及ぼすことが発生した場合に

は、当該測定及びその逆方向の測定を不合格とする。この場合において、(3)に定義する統計的精

度を満たす全ての測定値ペアを評価するものとし、不合格とされた測定値ペアの数が測定値ペア総

数の1/3を超えないこと。

(5) 各指定速度における惰行時間の測定を1回の走行で行うことができない場合にあっては、当該走

行を分割して惰行時間の測定を行ってもよい。この場合において、各分割点において試験自動車の

安定性を可能な限り維持すること。

3.1.2. 目標走行抵抗の算出

(1) 次の式により、各指定速度における走行抵抗を求める。

F=0.36t

WW 4

F :各指定速度における走行抵抗 N

W :試験自動車の重量(走行抵抗測定時) kg

W4 :試験自動車の回転部分の相当慣性重量 kg

(通常は諸元表に記載された車両重量の3.5%とする。なお、実測又は計算で求めてもよ

い。)

t :各指定速度における平均惰行時間 s

(2) (1)で求めた各指定速度における走行抵抗をもとに、最小二乗法により走行抵抗を速度の二乗の関

数として次のように表す。

F=a+bV2

a=2

i2

i

iiii2

i

)K(KnFKKFK

b=2

i2

i

iiii

)K(KnFKFKn

K=V2

F :走行抵抗 N

a :ころがり抵抗に相当する値 N

b :空気抵抗係数に相当する値 N/(km/h)2

V :速度 km/h

(3) (2)で求めた各係数について、次の式により標準大気状態への補正を行い、その結果を目標走行抵

抗とする。

F0=a0+b0V2

a0=(a-bυ2)[1+0.00864(Te-293)]

b0=0.346bP

Te

F0 :目標走行抵抗 N

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υ :試験路に平行な風速成分の平均値 km/h

a0 :標準状態におけるころがり抵抗に相当する値 N

b0 :標準状態における空気抵抗係数に相当する値 N/(km/h)2

Te :試験路における平均気温 K

平均気温が℃の場合 Te=Te0+273

Te0:試験路における平均気温 ℃

P :試験路における平均大気圧 kPa

3.2. ホイールトルク法

3.2.1. ホイールトルクメータの調整等

(1) ホイールトルクメータは、試験自動車の左右の駆動輪に装備すること。

(2) 試験路において走行抵抗を測定するとき使用するホイールトルクメータとシャシダイナモメータ

上で負荷設定するとき使用するホイールトルクメータは同一のものであること。

(3) 試験自動車に装備されたホイールトルクメータは、試験路における走行抵抗測定の直前及びシャ

シダイナモメータの負荷設定を行う直前に、ゼロ調整及びスパン調整を行うこと。

3.2.2. 試験路における走行抵抗の測定

(1) 指定速度は、20km/h、30km/h、40km/h、50km/h、60km/h、70km/h、80km/h及び90km/hとする。

(2) 各指定速度において試験自動車が定常走行している状態で、試験自動車の速度及び左右のホイー

ルトルクの和を同時に0.10秒以下のサンプリング周期で5秒間以上測定する。

(3) 測定中の試験自動車の速度の平均値(以下「測定車速」という。)及び測定中の左右のホイールト

ルクの和の平均値(以下「走行トルク」という。)を求める。

(4) 各指定速度での測定における、(5)により算定した測定車速からの速度偏差は、表3の値の範囲

内であること。また、各指定速度における測定車速は、±1km/h又は指定速度の2%のいずれか大き

い値を上限として、各指定速度から超えないこと。

表3 速度偏差

期間(秒) 速度偏差(km/h)

5~10 ±0.2

10~15 ±0.4

15~20 ±0.6

20~25 ±0.8

25~30 ±1.0

30~ ±1.2

(5) 次式に基づき、(2)において測定した往路及び復路のデータセットから各測定の測定車速及び走行

トルクを算定すること。

v m=k

1 k

i = 1v i

T m=k

1 k

i = 1T i-T s

vm:測定車速(km/h)

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Tm:走行トルク(Nm)

vi:各指定速度におけるi番目のデータセットの車速(km/h)

k:単一測定におけるデータセットの数

Ti:i番目のデータセットのトルク(Nm)

Ts:次式により算定される補正項(Nm)

Ts=(mav+mr)× ×r

mav:走行抵抗測定の開始時及び終了時における試験自動車の重量の平均値(kg)

mr:ギヤがニュートラルである場合に回転するすべての車両構成部品の等価慣性重量(kg)

ただし、Tsは0.05以下とし、 が±0.005m/s2以内の場合は無視してもよい。rは80km/hで測定

したタイヤの動的半径(m)であり、次式により算定される。

r =3 . 6

1 ×2× N '

v m

この場合において、N'は駆動タイヤの回転周波数(Hz)である。

は平均加速度(m/s2)であり、次式に基づき算定される。

=3 . 6

1 ×k

k

i= 1t iv i-

k

i = 1t i

k

i= 1v i

k ×k

i = 1t i

2-k

i = 1t i

2

ただし、tiはi番目のデータセットが取得された時間(s)とする。

(6) 各指定速度における走行トルクの測定は、連続して測定した往路及び復路の測定値(以下「測定

値ペア」という。)を1組として、連続した3組以上30組以下の測定値ペアが次式により定義される

統計的精度を満たすまで行うこと。

=n × T

h×≦ 0 . 0 3

n:Tmに関する測定値ペアの数

T:各指定速度における走行抵抗(Nm)であり、次式により算定される。

T = 1

n

n

i = 1T mi

ただし、Tmiは各指定速度におけるi番目の測定値ペアの平均トルク(Nm)であり、次式により算定

される。

T mi= 1

2× T m ai+ T mb i

Tmai及びTmbiは、それぞれ、各方向について各指定速度におけるi番目の測定値の走行トルク(Nm)

s:次式により算定される標準偏差(Nm)

s =k -11 k

i = 1T m i- T

2

h:3.1.1.(3)の表1に示すnの関数としての係数

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(7) 各指定速度における走行トルクの測定を1回の走行で行うことができない場合にあっては、当該

走行を分割して走行トルクの測定を行ってもよい。この場合において、各分割点において試験自動

車の安定性を可能な限り維持すること。

3.2.3. 目標走行抵抗の算出

(1) 3.2.2.で求めた各指定速度における走行トルクを基に最小二乗法により走行トルクを速度の二乗

の関数として次のように表す。

なお、Tiについては、往路及び復路における走行トルクをそれぞれ代入するものとし、Kiについて

は、往路及び復路における測定車速をそれぞれ二乗して代入すること。

T=c+dV2

c=2

i2

i

iiii2

i

)K(KnTKKTK

d=2

i2

i

iiii

)K(KnTKTKn

K=V2

T :走行トルク N・m

c :ころがり抵抗に相当する値 N・m

d :空気抵抗係数に相当する値 N・m/(km/h)2

V :速度 km/h

(2) (1)で求めた各係数について、次の式により標準大気状態への補正を行い、その結果を目標走行抵

抗に相当するもの(以下「目標トルク」という。)とする。

T0=c0+d0V2

c0=(c-dυ2)[1+0.00864(Te-293)]

d0=0.346dP

Te

T0 :目標トルク N・m

υ :試験路に平行な風速成分の平均値 km/h

c0 :標準状態におけるころがり抵抗に相当する値 N・m

d0 :標準状態における空気抵抗係数に相当する値 N・m/(km/h)2

Te :試験路における平均気温 K

平均気温が℃の場合 Te=Te0+273

Te0:試験路における平均気温 ℃

P :試験路における平均大気圧 kPa

4. 負荷設定方法

シャシダイナモメータの負荷は、平坦舗装路を運行する状態において、当該試験自動車が受ける走

行抵抗を再現するように設定するものとし、惰行法、ホイールトルク法その他の方法により行うもの

とする。なお、惰行法により走行抵抗を測定した場合にあっては、惰行法により負荷設定し、ホイール

トルク法により走行抵抗を測定した場合にあっては、ホイールトルク法により負荷設定するものとす

る。

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4.1. 惰行法

4.1.1. シャシダイナモメータの調整

試験自動車をシャシダイナモメータに設置し、試験自動車の駆動系の摩擦抵抗とシャシダイナモメ

ータの摩擦抵抗の和(以下「総摩擦損失」という。)を求め、シャシダイナモメータの制動力が3.1.2.

で求めた目標走行抵抗と総摩擦損失の差に相当する値となるようシャシダイナモメータを調整する。

なお、多点設定方式のシャシダイナモメータにおける0km/hの制動力の状態は、10km/hの場合と同じ

状態とする。

4.1.2. 設定された負荷の検証

設定された負荷(以下「設定走行抵抗」という。)が目標走行抵抗に相当する値であることについて

以下に示す方法により検証する。

(1) 検証を行う速度(以下「検証速度」という。)は、シャシダイナモメータの種類に応じ、次のとお

りとする。

① 多点設定方式の場合は、10km/h、20km/h、30km/h、40km/h、50km/h、60km/h、70km/h、80km/h及

び90km/hとする。

② 係数設定方式の場合は、20km/h、50km/h及び80km/hとする。

(2) 試験自動車を検証速度+5km/hを超える速度から変速機を中立にして惰行させ、検証速度+5km/h

から検証速度-5km/hに至るまでの惰行時間を0.1秒以下の単位で測定する。惰行中は、ブレーキ操

作は行わないものとし、クラッチはつないだ状態とする。

なお、惰行時間の測定は各検証速度について2回行い、その平均値を求める。

(3) (2)で求めた惰行時間の平均値よりシャシダイナモメータの設定走行抵抗を次の式により算出す

る。

Fc=0.36tc

WIW 2+

Fc :設定走行抵抗 N

IW :等価慣性重量 kg

W2 :試験自動車の駆動系の回転部分の相当慣性重量 kg

(諸元表に記載された車両重量の1.8%とする。なお、実測又は計算で求めてもよい。)

tc :惰行時間の平均 s

(4) 各検証速度における設定走行抵抗と当該速度における目標走行抵抗との差は、当該目標走行抵抗

の±5%以内でなければならない。

4.2. ホイールトルク法

4.2.1. シャシダイナモメータの調整

試験自動車をシャシダイナモメータに設置し、左右のホイールトルクの和が3.2.3.で求めた目標ト

ルクに相当する値となるようシャシダイナモメータを調整する。

なお、多点設定方式のシャシダイナモメータにおける0km/hの制動力の状態は、10km/hの場合と同じ

状態とする。

4.2.2. 設定された負荷の検証

設定された負荷が目標トルクに相当する値であることについて以下に示す方法により検証する。

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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(1) 検証速度は、シャシダイナモメータの種類に応じ、次のとおりとする。

① 多点設定方式の場合は、10km/h、20km/h、30km/h、40km/h、50km/h、60km/h、70km/h、80km/h及

び90km/hとする。

② 係数設定方式の場合は、20km/h、50km/h及び80km/hとする。

(2) 各検証速度で試験自動車が定常走行している状態において、試験自動車の速度及び左右のホイー

ルトルクの和を同時に0.25秒以下のサンプリング周期で5秒間以上測定する。

(3) 測定中の試験自動車の速度の平均値(以下「検証実車速」という。)及び測定中の左右のホイール

トルクの和の平均値(以下「設定トルク」という。)を求める。

(4) 試験自動車の速度は、測定開始時におけるものと測定終了時におけるものとの相違が0.5km/h以下

で、測定中の最大値と最小値の差が検証速度の5%以下であり、検証実車速と検証速度との差は、±

1km/h以内であること。

(5) 左右のホイールトルクの和は、測定中の最大値と最小値の差が最大値の5%以下であること。

(6) 各検証速度における設定トルクと当該速度における目標トルクとの差は、当該目標トルクの±5%

以内であること。

別紙5

モード走行前の車両条件設定(7.関係)

1. JC08Hモード法の場合

1.1. ガソリン又はLPGを燃料とする場合

JC08Hモード法による走行前の車両条件設定は、シャシダイナモメータ上の試験自動車を60±2km/h

の定速で15分間以上の暖機運転させた後、速やかにアイドリング状態に戻すものとする。

ただし、別紙7に規定するアイドリング運転における排出ガスの測定後、直ちにJC08Hモード法走行

前の条件設定を行う場合にあっては、本文中「15分間以上」とあるのを「5分間以上」と読み替えるこ

とができる。

1.2. 軽油又はCNGを燃料とする場合

JC08Hモード法による走行前の車両条件設定は、シャシダイナモメータ上の試験自動車を60±2km/h

の定速で15分間以上暖機運転させた後、速やかにアイドリング状態に戻すものとする。

2. JC08Cモード法の場合

JC08Cモード法による走行前の車両条件設定は、シャシダイナモメータ上の試験自動車で別紙6に掲

げるJC08モードにより1回走行した後、298±5K(25±5℃)の室内に原動機を6時間以上36時間以内の間

停止させた状態で放置(ソーク)することにより行う。

この場合において、室内の温度はほぼ一様とし、かつ、当該試験自動車を放置している間にその調

整、整備等は行わないこととし、条件設定後、試験自動車を移動する場合においては、当該原動機を作

動させてはならない。

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別紙6

モード運転方法等(7.及び8.関係)

別紙6-1 JC08Hモード法の場合

1. 試験自動車の走行方法等

1.1. 運転及び走行方法

(1) 試験自動車は、シャシダイナモメータ上において、別表に掲げるJC08モードの1032秒から1204秒

までの間運転し、引き続き別表に掲げるJC08モードにより運転する。なお、加速時において別表に掲

げる速度に到達できない自動車にあっては、アクセルペダル全開で運転することとする。

(2) 試験自動車を運転する場合における速度及び時間の許容誤差については、別表に掲げる運転状態

のあらゆる時点において、速度については±2.0km/h以内とし、かつ、時間については±1.0秒以内と

し、図1に掲げる塗りつぶしの範囲内にあるものとする。なお、表1の左欄に掲げる設定項目に応じた

許容値以内の場合においては、許容誤差の範囲内とみなす。ただし、発進時及び変速操作時の逸脱時

間は総積算時間には含めないこととする。

また、加速時においてアクセルペダルを全開にして別表に掲げる速度に到達できない自動車にあ

っては、この限りでない。

表1

設定項目 許容値

1. 逸脱1回当たりの許容時間 1.0秒

2. 逸脱時間の総積算値の許容時間 2.0秒

図1

(3) (1)の運転における変速操作は、円滑かつ迅速に行うほか、次のとおりとする。

① 手動変速機(動力伝達系統にトルクコンバータを有さず、かつ、変速段の切換えを手動で行う変

速機をいう。)を備えた自動車の場合

(a) アイドリング運転中は、アクセルペダルは操作しない状態とすること。

(b) 変速操作を行う速度及び変速位置は別表によるものとするほか、次によること。

ⅰ. 4段変速機においては別表標準変速位置の欄中5及び6を4に、5段変速機においては同欄中6

を5に、それぞれ読み替えるものとする。

ⅱ. 減速運転において、試験自動車の原動機の回転速度が当該自動車のアイドリング回転速度

を下回ることとなる場合においては、アイドリング回転速度における車速でクラッチを断つ

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ことができるものとする。

ⅲ. 試験自動車の運転中に、当該自動車の原動機の回転速度が最高出力時の回転速度の90%を

超えることとなる場合においては、この際に使用していた変速段より1段上位のものを使用す

ることができる。この場合において、変速段切替えを行う車速は、原動機の回転速度が最高出

力時の回転速度の90%における車速とすること。

(c) 標準変速位置は、表2の自動車の種別の欄に応じた別表の標準変速位置とする。

ただし、表2の2.に掲げる自動車であって、次に掲げる項目に全て該当するものにあっては、

標準変速位置Aを用いること。

ⅰ. 最大積載量を車両総重量で除した値が0.3以下となるもの

ⅱ. 乗車装置及び物品積載装置が同一の車室内に設けられており、かつ、当該車室と車体外と

を固定された屋根、窓ガラス等の隔壁により仕切られているもの

ⅲ. 運転者室の前方に原動機を有しているもの

表2

自動車の種別 別表の標準

変速位置

1. 細目告示第41条第1項第3号表イに掲げる自動車 A

2. 第41条第1項第3号表ロ、ハ及びニに掲げる自動車 B

3. 3速+OD手動変速機を備えた自動車 C

② 自動変速機(変速段の切換えが自動的に行われる変速機をいう。)又は自動無段変速機(変速段

を有しない自動変速機をいう。)を備えた自動車の場合

変速位置をドライブとし、変速操作は行わないこと。

③ その他の変速機を備えた自動車の場合

当該自動車の走行特性を考慮して定められた変速操作によること。

1.2. 排出ガス採取又は捕集時期

CO等排出ガスの採取又はPM及びPMbの捕集は、1.1.(1)に規定する最初に運転するJC08モードによる

1032秒から1204秒までの間の運転を終えた時点から開始し、引き続き運転するJC08モードによる運転

を終えた時点で終了する。

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別紙6-2 JC08Cモード法の場合

1. 試験自動車の走行方法等

1.1. 運転及び走行方法

(1) 試験自動車は、変速機の変速位置をニュートラル又はパーキングとして原動機を始動した後、別

表に掲げるJC08モードにより運転する。

この場合において、チョーク弁操作、アクセルペダル操作等の原動機始動方法は、当該試験自動車

の製作者の定める方法によること。

また、加速時において別表に掲げる速度に到達できない自動車にあっては、アクセルペダル全開

で運転することとする。

(2) 試験自動車を運転する場合における速度及び時間の許容誤差については、別表に掲げる運転状態

のあらゆる時点において、速度については±2.0km/h以内とし、かつ、時間については±1.0秒以内と

し、図1に掲げる塗りつぶしの範囲内にあるものとする。なお、表1の左欄に掲げる設定項目に応じた

許容値以内の場合においては、許容誤差の範囲内とみなす。ただし、発進時及び変速操作時の逸脱時

間は総積算時間には含めないこととする。

また、加速時においてアクセルペダルを全開にして別表に掲げる速度に到達できない自動車にあ

っては、この限りでない。

表1

設定項目 許容値

1. 逸脱1回当たりの許容時間 1.0秒

2. 逸脱時間の総積算値の許容時間 2.0秒

図1

(3) (1)の運転における変速操作は、円滑かつ迅速に行うほか、次のとおりとする。

① 手動変速機(動力伝達系統にトルクコンバータを有さず、かつ、変速段の切換えを手動で行う変

速機をいう。)を備えた自動車の場合

(a) アイドリング運転中は、アクセルペダルは操作しない状態とすること。

(b) 変速操作を行う速度及び変速位置は別表によるものとするほか、次によること。

ⅰ. 4段変速機においては別表標準変速位置の欄中5及び6を4に、5段変速機においては同欄中6

を5に、それぞれ読み替えるものとする。

ⅱ. 減速運転において、試験自動車の原動機の回転速度が当該自動車のアイドリング回転速度

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を下回ることとなる場合においては、アイドリング回転速度における車速でクラッチを断つ

ことができるものとする。

ⅲ. 試験自動車の運転中に、当該自動車の原動機の回転速度が最高出力時の回転速度の90%を

超えることとなる場合においては、この際に使用していた変速段より1段上位のものを使用す

ることができる。この場合において、変速段の切替えを行う車速は、原動機の回転速度が最高

出力時の回転速度の90%における車速とすること。

(c) 標準変速位置は、表2の自動車の種別の欄に応じた別表の標準変速位置とする。

ただし、表2の2.に掲げる自動車であって、次に掲げる項目に全て該当するものにあっては、

標準変速位置Aを用いること。

ⅰ. 最大積載量を車両総重量で除した値が0.3以下となるもの

ⅱ. 乗車装置及び物品積載装置が同一の車室内に設けられており、かつ、当該車室と車体外と

を固定された屋根、窓ガラス等の隔壁により仕切られているもの

ⅲ. 運転者室の前方に原動機を有しているもの

表2

自動車の種別 別表の標準

変速位置

1. 細目告示第41条第1項第3号表イに掲げる自動車 A

2. 細目告示第41条第1項第3号表ロ、ハ及びニに掲

げる自動車 B

3. 3速+OD手動変速機を備えた自動車 C

② 自動変速機(変速段の切換えが自動的に行われる変速機をいう。)又は自動無段変速機(変速段

を有しない自動変速機をいう。)を備えた自動車の場合

原動機を始動した後、別表に掲げるJC08モードの21秒時点で変速位置をドライブとし、その後

は変速操作は行わないこと。

③ その他の変速機を備えた自動車の場合

当該自動車の走行特性を考慮して定められた変速操作によること。

1.2. 排出ガス採取又は捕集時期

CO等排出ガスの採取又はPM及びPMbの捕集は、1.1.(1)に規定する試験自動車の原動機が始動した直

後を開始時期とし、別表に掲げるJC08モードの1204秒の時点を終了時期とする。

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別表 JC08モード

経過 時間 (秒)

速度 (km/h)

50 32.8 3 3 3 102 33.4 2 3 2 51 32.4 3 3 3 103 35.6 3 3 2 52 31.7 3 3 3 104 35.9 3 3 3

1 0.0 N N N 53 30.4 3 3 3 105 35.4 3 3 3 2 0.0 N N N 54 29.1 3 3 3 106 35.3 3 3 3 3 0.0 N N N 55 28.6 3 3 3 107 35.8 3 3 3 4 0.0 N N N 56 28.6 3 3 3 108 37.1 3 3 3 5 0.0 N N N 57 28.6 3 3 3 109 38.8 3 3 3 6 0.0 N N N 58 28.7 3 3 3 110 40.3 3 3 3 7 0.0 N N N 59 29.1 3 3 3 111 41.8 3 3 3 8 0.0 N N N 60 29.8 3 3 3 112 43.7 3 4 3 9 0.0 N N N 61 30.9 3 3 3 113 45.1 3 4 3 10 0.0 N N N 62 32.5 3 3 3 114 46.1 3 4 3 11 0.0 N N N 63 35.1 3 3 3 115 47.9 3 4 3 12 0.0 N N N 64 37.5 3 3 3 116 50.1 3 4 3 13 0.0 N N N 65 38.9 3 3 3 117 51.2 4 4 3 14 0.0 N N N 66 39.0 3 3 3 118 52.1 4 4 3 15 0.0 N N N 67 37.7 3 3 3 119 54.1 4 4 3 16 0.0 N N N 68 35.1 3 3 3 120 56.1 4 4 OD 17 0.0 N N N 69 32.9 3 3 3 121 56.9 4 5 OD 18 0.0 N N N 70 32.1 3 3 3 122 57.7 4 5 OD 19 0.0 N N N 71 31.0 3 3 3 123 59.5 4 5 OD 20 0.0 N N N 72 27.4 3 3 3 124 61.3 4 5 OD 21 0.0 1 1 1 73 23.7 3 3 N 125 61.8 5 5 OD 22 0.0 1 1 1 74 20.2 3 3 N 126 61.6 5 5 OD 23 0.0 1 1 1 75 17.5 N 3 N 127 61.2 5 5 OD 24 0.0 1 1 1 76 15.9 N N N 128 60.5 5 5 OD 25 0.0 1 1 1 77 14.5 N N N 129 59.7 5 5 OD 26 0.0 1 1 1 78 12.7 N N N 130 59.3 5 5 OD 27 4.9 1 1 1 79 10.9 N N N 131 59.4 5 5 OD 28 9.8 1 1 1 80 9.5 N N N 132 59.4 5 5 OD 29 13.8 1 1 1 81 8.1 N N N 133 58.5 5 5 OD 30 16.6 1 2 1 82 6.9 N N N 134 57.0 5 5 OD 31 18.4 1 2 1 83 5.8 N N N 135 55.6 5 5 OD 32 20.1 2 2 1 84 4.5 N N N 136 54.2 5 5 OD 33 21.7 2 2 1 85 2.5 N N N 137 52.9 5 5 OD 34 22.7 2 2 2 86 0.0 N N N 138 51.8 5 5 OD 35 23.5 2 2 2 87 0.0 N N N 139 51.3 5 5 OD 36 24.7 2 2 2 88 0.0 1 1 1 140 51.5 5 5 OD 37 26.1 2 2 2 89 0.0 1 1 1 141 52.6 5 5 OD 38 27.6 2 2 2 90 0.0 1 1 1 142 54.3 5 5 OD 39 29.9 2 3 2 91 0.0 1 1 1 143 56.0 5 5 OD 40 32.8 2 3 2 92 0.0 1 1 1 144 57.9 5 5 OD 41 37.1 3 3 2 93 0.0 1 1 1 145 59.9 5 5 OD 42 37.8 3 3 3 94 2.6 1 1 1 146 61.2 5 5 OD 43 36.6 3 3 3 95 6.7 1 1 1 147 61.8 5 5 OD 44 36.5 3 3 3 96 10.6 1 1 1 148 62.2 5 5 OD 45 37.7 3 3 3 97 14.6 1 1 1 149 62.6 5 5 OD 46 38.9 3 3 3 98 19.7 1 2 1 150 62.1 5 5 OD 47 39.2 3 3 3 99 24.4 1 2 1 151 61.4 5 5 OD 48 37.3 3 3 3 100 27.5 2 2 2 152 61.3 5 5 OD 49 34.1 3 3 3 101 30.2 2 2 2 153 61.7 5 5 OD

154 61.3 5 5 OD 209 25.1 2 3 2 264 31.0 2 2 2 155 60.3 5 5 OD 210 23.4 2 3 2 265 34.3 2 3 2 156 59.5 5 5 OD 211 20.8 2 3 2 266 37.1 3 3 2 157 59.2 5 5 OD 212 19.2 2 3 2 267 39.1 3 3 3

標準変則位置

A B C

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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158 59.3 5 5 OD 213 19.0 2 3 2 268 39.7 3 3 3 159 59.1 5 5 OD 214 17.9 2 3 2 269 39.2 3 3 3 160 58.3 5 5 OD 215 16.1 2 3 2 270 39.0 3 3 3 161 57.6 5 5 OD 216 15.4 2 N 2 271 39.6 3 3 3 162 57.4 5 5 OD 217 15.1 2 N 2 272 40.4 3 3 3 163 57.1 5 5 OD 218 13.6 2 N N 273 41.6 3 3 3 164 56.1 5 5 OD 219 12.1 2 N N 274 43.1 3 4 3 165 54.4 5 5 OD 220 12.1 N N N 275 44.2 3 4 3 166 52.2 5 5 OD 221 11.1 N N N 276 44.9 3 4 3 167 49.7 5 5 OD 222 7.5 N N N 277 46.4 3 4 3 168 47.5 5 5 OD 223 3.5 N N N 278 48.4 3 4 3 169 45.9 5 5 OD 224 1.6 N N N 279 48.8 3 4 3 170 44.1 5 5 OD 225 0.0 N N N 280 47.6 3 4 3 171 41.8 5 5 OD 226 0.0 N N N 281 47.0 3 4 3 172 39.6 5 5 OD 227 0.0 N N N 282 47.7 3 4 3 173 37.8 5 5 OD 228 0.0 N N N 283 49.0 3 4 3 174 34.7 5 5 OD 229 0.0 N N N 284 50.5 4 4 3 175 31.9 5 5 OD 230 0.0 N N N 285 51.3 4 4 OD 176 29.8 5 5 OD 231 0.0 N N N 286 50.8 4 4 OD 177 28.2 5 5 OD 232 0.0 1 1 1 287 49.5 4 4 OD 178 26.7 5 5 OD 233 0.0 1 1 1 288 48.0 4 4 OD 179 25.0 5 5 OD 234 0.0 1 1 1 289 45.8 4 4 OD 180 23.2 5 5 OD 235 0.0 1 1 1 290 43.2 4 4 OD 181 21.1 5 5 OD 236 0.0 1 1 1 291 42.1 4 4 OD 182 18.2 5 5 OD 237 0.0 1 1 1 292 43.0 4 4 OD 183 14.9 5 5 OD 238 2.6 1 1 1 293 43.9 4 4 OD 184 12.4 5 5 OD 239 7.9 1 1 1 294 42.5 4 4 OD 185 11.6 2 2 2 240 13.6 1 1 1 295 38.2 4 4 OD 186 12.4 2 2 2 241 18.4 1 2 1 296 34.6 4 4 OD 187 13.7 2 2 2 242 21.3 2 2 1 297 33.0 3 4 OD 188 16.2 2 2 2 243 22.6 2 2 2 298 33.5 3 4 3 189 16.9 2 2 2 244 23.5 2 2 2 299 35.0 3 4 3 190 15.0 2 2 2 245 23.7 2 3 2 300 37.4 3 4 3 191 12.6 2 2 2 246 21.7 2 3 2 301 40.1 3 4 3 192 11.9 2 2 2 247 18.6 2 3 2 302 43.2 3 4 3 193 11.6 2 2 2 248 17.1 2 3 2 303 45.9 3 4 3 194 11.8 2 2 2 249 16.7 2 3 2 304 48.1 3 4 3 195 12.3 2 2 2 250 16.4 2 3 2 305 50.4 3 4 3 196 13.4 2 2 2 251 15.7 2 3 2 306 52.7 4 4 3 197 14.6 2 2 2 252 15.0 2 3 2 307 53.9 4 4 OD 198 16.0 2 2 2 253 14.2 2 3 2 308 54.4 4 4 OD 199 18.8 2 2 2 254 13.5 2 3 2 309 55.0 4 5 OD 200 20.5 2 2 2 255 13.0 2 3 2 310 55.3 4 5 OD 201 19.8 2 2 2 256 12.4 2 3 2 311 55.2 4 5 OD 202 18.9 2 2 2 257 11.9 2 3 2 312 54.9 4 5 OD 203 19.8 2 2 2 258 11.6 2 2 2 313 55.2 4 5 OD 204 22.2 2 2 2 259 11.7 2 2 2 314 55.6 4 5 OD 205 25.1 2 2 2 260 12.4 2 2 2 315 55.3 4 5 OD 206 27.1 2 3 2 261 15.3 2 2 2 316 54.0 4 5 OD 207 27.2 2 3 2 262 20.1 2 2 2 317 52.5 4 5 OD 208 26.1 2 3 2 263 26.2 2 2 2 318 51.5 4 5 OD 319 50.3 4 5 OD 374 1.8 1 1 1 429 61.4 4 5 OD 320 48.7 4 5 OD 375 6.9 1 1 1 430 61.7 5 5 OD 321 46.2 4 5 OD 376 12.5 1 1 1 431 61.7 5 5 OD 322 42.5 4 5 OD 377 17.2 1 1 1 432 61.6 5 5 OD 323 38.6 4 5 OD 378 21.4 1 2 1 433 61.8 5 5 OD 324 35.1 4 5 OD 379 25.3 2 2 1 434 61.7 5 5 OD 325 32.2 4 5 OD 380 28.3 2 2 2 435 61.0 5 5 OD 326 29.7 4 5 N 381 31.2 2 3 2 436 60.2 5 5 OD

Page 28: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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327 27.6 4 N N 382 34.2 2 3 2 437 59.2 5 5 OD 328 25.5 4 N N 383 35.7 3 3 2 438 57.3 5 5 OD 329 23.2 N N N 384 35.9 3 3 3 439 55.2 5 5 OD 330 20.5 N N N 385 36.8 3 3 3 440 54.5 5 5 OD 331 17.9 N N N 386 37.9 3 3 3 441 54.5 5 5 OD 332 15.4 N N N 387 37.3 3 3 3 442 53.5 5 5 OD 333 12.8 N N N 388 35.2 3 3 3 443 51.9 5 5 OD 334 9.9 N N N 389 33.9 3 3 3 444 51.6 5 5 OD 335 6.9 N N N 390 33.4 3 3 3 445 52.2 5 5 OD 336 4.2 N N N 391 32.6 3 3 3 446 52.4 5 5 OD 337 2.5 N N N 392 31.8 3 3 3 447 51.8 5 5 OD 338 0.0 N N N 393 31.2 3 3 3 448 50.7 5 5 OD 339 0.0 N N N 394 29.8 3 3 3 449 49.5 5 5 OD 340 0.0 N N N 395 28.0 3 3 3 450 48.2 5 5 OD 341 0.0 N N N 396 28.3 3 3 3 451 46.6 5 5 OD 342 0.0 N N N 397 30.3 3 3 3 452 44.9 5 5 OD 343 0.0 N N N 398 31.3 3 3 3 453 43.8 5 5 OD 344 0.0 N N N 399 30.7 3 3 3 454 43.1 5 5 OD 345 0.0 N N N 400 31.0 3 3 3 455 42.3 5 5 OD 346 0.0 N N N 401 33.1 3 3 3 456 42.0 4 5 OD 347 0.0 N N N 402 34.9 3 3 3 457 42.8 4 5 OD 348 0.0 N N N 403 35.6 3 3 3 458 43.5 4 5 OD 349 0.0 N N N 404 36.1 3 3 3 459 44.0 4 5 OD 350 0.0 N N N 405 37.4 3 3 3 460 44.9 4 5 OD 351 0.0 N N N 406 38.8 3 3 3 461 45.5 4 5 OD 352 0.0 N N N 407 40.1 3 3 3 462 45.6 4 5 OD 353 0.0 N N N 408 41.5 3 3 3 463 46.1 4 5 OD 354 0.0 N N N 409 43.4 3 4 3 464 47.1 4 5 OD 355 0.0 N N N 410 45.0 3 4 3 465 47.8 4 5 OD 356 0.0 N N N 411 46.2 3 4 3 466 48.3 4 5 OD 357 0.0 N N N 412 47.3 3 4 3 467 49.1 4 5 OD 358 0.0 N N N 413 48.5 3 4 3 468 49.8 4 5 OD 359 0.0 N N N 414 49.5 4 4 3 469 50.3 4 5 OD 360 0.0 N N N 415 49.9 4 4 3 470 51.1 4 5 OD 361 0.0 N N N 416 50.3 4 4 3 471 52.2 4 5 OD 362 0.0 N N N 417 50.7 4 4 3 472 52.9 4 5 OD 363 0.0 N N N 418 51.2 4 4 3 473 52.8 4 5 OD 364 0.0 N N N 419 51.9 4 4 3 474 52.7 4 5 OD 365 0.0 N N N 420 52.9 4 4 3 475 52.8 4 5 OD 366 0.0 N N N 421 54.0 4 4 OD 476 53.0 4 5 OD 367 0.0 N N N 422 55.1 4 4 OD 477 52.9 4 5 OD 368 0.0 1 1 1 423 56.9 4 4 OD 478 52.5 4 5 OD 369 0.0 1 1 1 424 58.6 4 5 OD 479 51.9 4 5 OD 370 0.0 1 1 1 425 59.4 4 5 OD 480 51.5 4 5 OD 371 0.0 1 1 1 426 59.6 4 5 OD 481 51.8 4 5 OD 372 0.0 1 1 1 427 60.1 4 5 OD 482 52.5 4 5 OD 373 0.0 1 1 1 428 60.9 4 5 OD 483 52.9 4 5 OD 484 52.9 4 5 OD 539 0.0 N N N 594 22.7 2 3 2 485 53.1 4 5 OD 540 0.0 N N N 595 23.4 2 3 2 486 53.4 4 5 OD 541 0.0 N N N 596 25.2 2 3 2 487 53.9 4 5 OD 542 0.0 N N N 597 26.9 2 3 2 488 54.2 4 5 OD 543 0.0 N N N 598 28.9 2 3 2 489 54.1 4 5 OD 544 0.0 N N N 599 31.3 2 3 2 490 54.1 4 5 OD 545 0.0 N N N 600 32.7 2 3 2 491 54.1 4 5 OD 546 0.0 N N N 601 32.5 2 3 2 492 53.8 4 5 OD 547 0.0 N N N 602 32.3 2 3 2 493 53.2 4 5 OD 548 0.0 N N N 603 33.1 2 3 2 494 52.8 4 5 OD 549 0.0 N N N 604 34.5 2 3 2 495 52.7 4 5 OD 550 0.0 N N N 605 36.0 3 3 2

Page 29: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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496 52.8 4 5 OD 551 0.0 N N N 606 37.3 3 3 3 497 52.9 4 5 OD 552 0.0 N N N 607 38.0 3 3 3 498 53.0 4 5 OD 553 0.0 N N N 608 38.5 3 3 3 499 53.1 4 5 OD 554 0.0 N N N 609 39.8 3 3 3 500 53.2 4 5 OD 555 0.0 N N N 610 41.0 3 3 3 501 53.4 4 5 OD 556 0.0 N N N 611 40.6 3 3 3 502 53.8 4 5 OD 557 0.0 N N N 612 39.8 3 3 3 503 53.7 4 5 OD 558 0.0 N N N 613 40.5 3 3 3 504 53.7 4 5 OD 559 0.0 N N N 614 42.2 3 3 3 505 53.9 4 5 OD 560 0.0 N N N 615 43.4 3 4 3 506 53.2 4 5 OD 561 0.0 N N N 616 44.5 3 4 3 507 51.8 4 5 OD 562 0.0 N N N 617 45.9 3 4 3 508 51.1 4 5 OD 563 0.0 N N N 618 47.7 3 4 3 509 51.2 4 5 OD 564 0.0 N N N 619 49.3 3 4 3 510 50.2 4 5 OD 565 0.0 N N N 620 50.8 4 4 3 511 48.2 4 5 OD 566 0.0 N N N 621 52.0 4 4 3 512 46.9 4 5 OD 567 0.0 N N N 622 53.2 4 4 OD 513 46.3 4 5 OD 568 0.0 N N N 623 54.1 4 4 OD 514 44.7 4 5 OD 569 0.0 N N N 624 53.4 4 4 OD 515 42.2 4 5 OD 570 0.0 N N N 625 51.3 4 4 OD 516 40.1 4 5 OD 571 0.0 1 1 1 626 49.6 4 4 OD 517 39.3 4 4 OD 572 0.0 1 1 1 627 48.3 4 4 OD 518 39.6 4 4 OD 573 0.0 1 1 1 628 46.5 4 4 OD 519 40.4 4 4 OD 574 0.0 1 1 1 629 45.2 4 4 OD 520 40.3 4 4 OD 575 0.0 1 1 1 630 45.7 4 4 OD 521 38.9 4 4 OD 576 0.0 1 1 1 631 46.6 4 4 OD 522 36.2 4 4 OD 577 1.6 1 1 1 632 45.9 4 4 OD 523 32.2 4 4 OD 578 6.0 1 1 1 633 45.0 4 4 OD 524 28.1 4 4 N 579 10.7 1 1 1 634 42.5 4 4 OD 525 25.2 4 4 N 580 15.5 1 1 1 635 38.6 4 4 OD 526 22.9 N N N 581 20.1 1 2 1 636 35.1 4 4 OD 527 19.4 N N N 582 22.2 2 2 2 637 32.2 4 4 OD 528 16.7 N N N 583 21.8 2 2 2 638 29.7 4 4 N 529 14.2 N N N 584 22.0 2 2 2 639 27.6 4 4 N 530 10.7 N N N 585 24.4 2 2 2 640 25.5 4 4 N 531 6.7 N N N 586 26.2 2 3 2 641 23.2 N N N 532 3.5 N N N 587 25.0 2 3 2 642 20.5 N N N 533 0.0 N N N 588 22.4 2 3 2 643 17.9 N N N 534 0.0 N N N 589 20.6 2 3 2 644 15.4 N N N 535 0.0 N N N 590 20.5 2 3 2 645 12.8 N N N 536 0.0 N N N 591 21.7 2 3 2 646 9.9 N N N 537 0.0 N N N 592 23.1 2 3 2 647 6.9 N N N 538 0.0 N N N 593 23.2 2 3 2 648 4.2 N N N 649 2.5 N N N 704 0.0 N N N 759 6.9 N N N 650 0.0 1 1 1 705 0.0 N N N 760 6.3 N N N 651 0.0 1 1 1 706 0.0 N N N 761 5.4 N N N 652 0.0 1 1 1 707 0.0 N N N 762 4.4 N N N 653 0.0 1 1 1 708 0.0 N N N 763 3.1 N N N 654 0.0 1 1 1 709 0.0 N N N 764 1.5 N N N 655 0.0 1 1 1 710 0.0 N N N 765 0.0 N N N 656 3.0 1 1 1 711 0.0 N N N 766 0.0 N N N 657 4.7 1 1 1 712 0.0 1 1 1 767 0.0 N N N 658 6.1 1 1 1 713 0.0 1 1 1 768 0.0 N N N 659 8.6 1 1 1 714 0.0 1 1 1 769 0.0 N N N 660 11.1 1 1 1 715 0.0 1 1 1 770 0.0 N N N 661 11.9 1 2 1 716 0.0 1 1 1 771 0.0 N N N 662 11.9 1 2 1 717 0.0 1 1 1 772 0.0 N N N 663 12.7 1 2 1 718 2.7 1 1 1 773 0.0 N N N 664 13.7 1 2 1 719 5.0 1 1 1 774 0.0 N N N

Page 30: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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665 13.3 1 2 1 720 5.9 1 1 1 775 0.0 N N N 666 11.7 1 2 1 721 6.0 1 1 1 776 0.0 N N N 667 9.7 1 N 1 722 5.9 1 1 1 777 0.0 N N N 668 7.7 N N N 723 6.5 1 1 1 778 0.0 N N N 669 5.6 N N N 724 8.0 1 1 1 779 0.0 N N N 670 3.3 N N N 725 9.1 1 1 1 780 0.0 N N N 671 1.2 N N N 726 8.8 1 1 1 781 0.0 N N N 672 0.0 N N N 727 8.0 1 1 1 782 0.0 N N N 673 0.0 N N N 728 8.9 1 1 1 783 0.0 N N N 674 0.0 N N N 729 11.2 1 1 1 784 0.0 N N N 675 0.0 N N N 730 13.1 1 2 1 785 0.0 N N N 676 0.0 N N N 731 14.3 1 2 1 786 0.0 N N N 677 0.0 N N N 732 15.5 1 2 1 787 0.0 N N N 678 0.0 N N N 733 16.7 1 2 1 788 0.0 N N N 679 0.0 N N N 734 17.6 1 2 1 789 0.0 N N N 680 0.0 N N N 735 18.2 2 2 1 790 0.0 N N N 681 0.0 N N N 736 18.9 2 2 1 791 0.0 N N N 682 0.0 N N N 737 19.5 2 2 1 792 0.0 N N N 683 0.0 N N N 738 19.2 2 2 2 793 0.0 N N N 684 0.0 N N N 739 17.4 2 2 2 794 0.0 N N N 685 0.0 N N N 740 15.5 2 2 2 795 0.0 N N N 686 0.0 N N N 741 13.8 2 2 2 796 0.0 N N N 687 0.0 N N N 742 12.5 2 2 2 797 0.0 N N N 688 0.0 N N N 743 12.3 2 2 2 798 0.0 N N N 689 0.0 N N N 744 13.3 2 2 2 799 0.0 N N N 690 0.0 N N N 745 15.6 2 2 2 800 0.0 N N N 691 0.0 N N N 746 19.2 2 2 2 801 0.0 N N N 692 0.0 N N N 747 23.0 2 2 2 802 0.0 N N N 693 0.0 N N N 748 26.4 2 2 2 803 0.0 N N N 694 0.0 N N N 749 29.1 2 3 2 804 0.0 N N N 695 0.0 N N N 750 29.4 2 3 2 805 0.0 N N N 696 0.0 N N N 751 27.9 2 3 2 806 0.0 N N N 697 0.0 N N N 752 26.0 2 3 2 807 0.0 N N N 698 0.0 N N N 753 23.2 2 3 2 808 0.0 N N N 699 0.0 N N N 754 19.6 2 3 2 809 0.0 N N N 700 0.0 N N N 755 16.3 2 N 2 810 0.0 N N N 701 0.0 N N N 756 13.6 N N N 811 0.0 N N N 702 0.0 N N N 757 10.6 N N N 812 0.0 N N N 703 0.0 N N N 758 8.1 N N N 813 0.0 N N N 814 0.0 N N N 869 22.1 2 2 2 924 0.0 N N N 815 0.0 N N N 870 21.0 2 2 2 925 0.0 N N N 816 0.0 N N N 871 19.9 2 2 2 926 0.0 N N N 817 0.0 N N N 872 19.2 2 2 2 927 0.0 N N N 818 0.0 N N N 873 20.0 2 2 2 928 0.0 N N N 819 0.0 N N N 874 22.5 2 2 2 929 0.0 N N N 820 0.0 N N N 875 25.0 2 2 2 930 0.0 N N N 821 0.0 N N N 876 26.5 2 2 2 931 0.0 N N N 822 0.0 N N N 877 27.7 2 3 2 932 0.0 N N N 823 0.0 N N N 878 28.5 2 3 2 933 0.0 N N N 824 0.0 N N N 879 28.5 2 3 2 934 0.0 N N N 825 0.0 N N N 880 28.7 2 3 2 935 0.0 N N N 826 0.0 N N N 881 29.0 2 3 2 936 0.0 N N N 827 0.0 N N N 882 27.6 2 3 2 937 0.0 N N N 828 0.0 N N N 883 24.9 2 3 2 938 0.0 N N N 829 0.0 N N N 884 23.8 2 3 2 939 0.0 N N N 830 0.0 N N N 885 24.4 2 3 2 940 0.0 N N N 831 0.0 N N N 886 25.5 2 3 2 941 0.0 N N N 832 0.0 N N N 887 28.0 2 3 2 942 0.0 N N N 833 0.0 N N N 888 30.5 2 3 2 943 0.0 N N N

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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834 0.0 N N N 889 30.4 2 3 2 944 0.0 N N N 835 0.0 N N N 890 28.3 2 3 2 945 0.0 N N N 836 0.0 1 1 1 891 25.5 2 3 2 946 0.0 N N N 837 0.0 1 1 1 892 23.2 2 3 2 947 0.0 N N N 838 0.0 1 1 1 893 20.5 2 3 2 948 0.0 N N N 839 0.0 1 1 1 894 17.9 2 3 2 949 0.0 N N N 840 0.0 1 1 1 895 15.4 2 N N 950 0.0 N N N 841 0.0 1 1 1 896 12.8 N N N 951 0.0 N N N 842 2.5 1 1 1 897 9.9 N N N 952 0.0 N N N 843 5.1 1 1 1 898 6.9 N N N 953 0.0 N N N 844 9.4 1 1 1 899 4.2 N N N 954 0.0 N N N 845 11.2 1 1 1 900 2.5 N N N 955 0.0 N N N 846 11.7 1 1 1 901 0.0 N N N 956 0.0 N N N 847 11.4 1 1 1 902 0.0 N N N 957 0.0 N N N 848 10.4 1 1 1 903 0.0 N N N 958 0.0 N N N 849 9.6 1 1 1 904 0.0 N N N 959 0.0 N N N 850 9.2 1 1 1 905 0.0 N N N 960 0.0 N N N 851 8.9 1 1 1 906 0.0 N N N 961 0.0 1 1 1 852 8.7 1 1 1 907 0.0 N N N 962 0.0 1 1 1 853 8.7 1 1 1 908 0.0 N N N 963 0.0 1 1 1 854 8.7 1 1 1 909 0.0 N N N 964 0.0 1 1 1 855 8.7 1 1 1 910 0.0 N N N 965 0.0 1 1 1 856 8.6 1 1 1 911 0.0 N N N 966 0.0 1 1 1 857 8.6 1 1 1 912 0.0 N N N 967 1.2 1 1 1 858 8.4 1 1 1 913 0.0 N N N 968 3.2 1 1 1 859 8.7 1 1 1 914 0.0 N N N 969 4.4 1 1 1 860 9.7 1 1 1 915 0.0 N N N 970 4.9 1 1 1 861 11.2 1 1 1 916 0.0 N N N 971 6.5 1 1 1 862 13.3 1 2 1 917 0.0 N N N 972 9.0 1 1 1 863 14.8 1 2 1 918 0.0 N N N 973 10.8 1 1 1 864 15.7 1 2 1 919 0.0 N N N 974 11.4 1 1 1 865 16.4 1 2 1 920 0.0 N N N 975 11.3 1 1 1 866 18.0 1 2 1 921 0.0 N N N 976 10.2 1 1 1 867 20.5 1 2 1 922 0.0 N N N 977 7.8 N 1 N 868 22.2 2 2 2 923 0.0 N N N 978 5.5 N N N 979 4.3 N N N 1034 0.0 N N N 1089 75.2 5 6 OD 980 3.5 N N N 1035 0.0 N N N 1090 73.3 5 6 OD 981 1.9 N N N 1036 0.0 N N N 1091 71.2 5 6 OD 982 0.0 N N N 1037 0.0 N N N 1092 69.8 5 6 OD 983 0.0 N N N 1038 0.0 N N N 1093 69.3 5 6 OD 984 0.0 N N N 1039 0.0 N N N 1094 69.4 5 6 OD 985 0.0 N N N 1040 0.0 N N N 1095 69.6 5 6 OD 986 0.0 N N N 1041 0.0 1 1 1 1096 69.7 5 6 OD 987 0.0 N N N 1042 0.0 1 1 1 1097 69.6 5 6 OD 988 0.0 N N N 1043 0.0 1 1 1 1098 69.6 5 6 OD 989 0.0 N N N 1044 0.0 1 1 1 1099 69.8 5 6 OD 990 0.0 N N N 1045 0.0 1 1 1 1100 70.0 5 6 OD 991 0.0 N N N 1046 0.0 1 1 1 1101 70.3 5 6 OD 992 0.0 N N N 1047 3.2 1 1 1 1102 70.5 5 6 OD 993 0.0 N N N 1048 7.5 1 1 1 1103 70.3 5 6 OD 994 0.0 N N N 1049 11.6 1 1 1 1104 69.9 5 6 OD 995 0.0 1 1 1 1050 14.8 1 1 1 1105 70.0 5 6 OD 996 0.0 1 1 1 1051 17.5 1 2 1 1106 70.8 5 6 OD 997 0.0 1 1 1 1052 20.2 1 2 1 1107 71.8 5 6 OD 998 0.0 1 1 1 1053 23.1 2 2 1 1108 72.8 5 6 OD 999 0.0 1 1 1 1054 25.9 2 2 1 1109 73.8 5 6 OD

1000 0.0 1 1 1 1055 28.6 2 2 2 1110 74.8 5 6 OD 1001 2.9 1 1 1 1056 30.8 2 3 2 1111 75.6 5 6 OD 1002 8.6 1 1 1 1057 32.8 2 3 2 1112 76.3 5 6 OD

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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1003 13.6 1 1 1 1058 35.0 2 3 2 1113 77.1 5 6 OD 1004 17.9 1 2 1 1059 37.0 3 3 2 1114 77.8 5 6 OD 1005 22.2 1 2 1 1060 38.8 3 3 3 1115 78.3 6 6 OD 1006 23.6 2 2 2 1061 40.6 3 3 3 1116 78.8 6 6 OD 1007 21.9 2 2 2 1062 42.7 3 3 3 1117 79.3 6 6 OD 1008 21.4 2 2 2 1063 44.6 3 4 3 1118 79.7 6 6 OD 1009 23.0 2 2 2 1064 46.2 3 4 3 1119 80.2 6 6 OD 1010 23.0 2 2 2 1065 48.1 3 4 3 1120 80.4 6 6 OD 1011 20.6 2 2 2 1066 50.2 3 4 3 1121 80.4 6 6 OD 1012 18.9 2 2 2 1067 52.0 4 4 3 1122 80.6 6 6 OD 1013 18.4 2 2 2 1068 53.6 4 4 3 1123 81.0 6 6 OD 1014 18.1 2 2 2 1069 55.4 4 4 OD 1124 81.1 6 6 OD 1015 18.3 2 2 2 1070 56.9 4 5 OD 1125 81.3 6 6 OD 1016 20.0 2 2 2 1071 58.2 4 5 OD 1126 81.6 6 6 OD 1017 23.4 2 2 2 1072 59.7 4 5 OD 1127 81.5 6 6 OD 1018 27.3 2 2 2 1073 61.8 4 5 OD 1128 80.6 6 6 OD 1019 30.5 2 3 2 1074 63.9 4 5 OD 1129 79.7 6 6 OD 1020 32.6 2 3 2 1075 65.5 5 5 OD 1130 79.2 6 6 OD 1021 33.8 3 3 3 1076 66.7 5 5 OD 1131 78.8 6 6 OD 1022 31.8 3 3 3 1077 67.8 5 5 OD 1132 78.2 6 6 OD 1023 28.6 3 3 3 1078 69.1 5 5 OD 1133 77.8 6 6 OD 1024 24.9 3 3 3 1079 70.1 5 5 OD 1134 77.4 6 6 OD 1025 22.6 3 3 N 1080 71.0 5 5 OD 1135 74.2 6 6 OD 1026 19.4 N 3 N 1081 72.1 5 6 OD 1136 71.7 6 6 OD 1027 16.7 N N N 1082 73.3 5 6 OD 1137 69.0 6 6 OD 1028 14.2 N N N 1083 74.2 5 6 OD 1138 65.6 6 6 OD 1029 10.7 N N N 1084 75.0 5 6 OD 1139 63.2 6 6 OD 1030 6.7 N N N 1085 75.9 5 6 OD 1140 60.0 6 6 OD 1031 3.5 N N N 1086 76.7 5 6 OD 1141 57.4 6 6 OD 1032 0.0 N N N 1087 77.1 5 6 OD 1142 54.9 6 6 OD 1033 0.0 N N N 1088 76.4 5 6 OD 1143 51.4 6 6 OD 1144 47.4 6 6 OD 1165 24.0 3 3 2 1186 22.2 2 3 2 1145 44.1 6 6 OD 1166 23.4 3 3 2 1187 22.6 2 3 2 1146 41.6 6 6 OD 1167 22.8 3 3 2 1188 23.7 2 3 2 1147 38.7 6 6 OD 1168 22.1 3 3 2 1189 25.9 2 3 2 1148 37.2 6 6 OD 1169 21.8 3 3 2 1190 28.5 2 3 2 1149 35.4 6 6 OD 1170 21.7 2 3 2 1191 30.9 2 3 2 1150 33.8 6 6 OD 1171 22.3 2 3 2 1192 33.3 2 3 2 1151 30.7 6 6 OD 1172 24.4 2 3 2 1193 34.7 3 3 2 1152 28.7 3 3 2 1173 27.5 2 3 2 1194 31.8 3 3 2 1153 28.7 3 3 2 1174 29.2 2 3 2 1195 28.1 3 3 2 1154 29.1 3 3 2 1175 29.0 2 3 2 1196 24.9 3 3 2 1155 29.1 3 3 2 1176 29.1 2 3 2 1197 22.6 3 3 2 1156 29.4 3 3 2 1177 31.1 2 3 2 1198 19.4 N 3 2 1157 29.8 3 3 2 1178 32.9 2 3 2 1199 16.7 N N N 1158 29.6 3 3 2 1179 33.0 3 3 2 1200 14.2 N N N 1159 29.7 3 3 2 1180 32.9 3 3 2 1201 10.7 N N N 1160 31.4 3 3 2 1181 33.5 3 3 2 1202 6.7 N N N 1161 33.2 3 3 2 1182 32.9 3 3 2 1203 3.5 N N N 1162 32.4 3 3 2 1183 29.4 3 3 2 1204 0.0 N N N 1163 29.1 3 3 2 1184 25.1 3 3 2 1164 25.7 3 3 2 1185 22.6 3 3 2

(注)標準変速位置のNはニュートラル、1から6の数値及びODは変速機の変速位置をそれぞれ示す。

(参考図)JC08モード

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別紙7

アイドリング運転における排出ガスの測定(8.関係)

1. アイドリング運転における排出ガス測定

(1) アイドリング運転における排出ガスの測定は、試験自動車をシャシダイナモメータ上に置き60±

2km/hの定速で15分間以上暖機した後、速やかに、変速位置を中立又は駐車とし試験自動車の排気管

から大気中に排出される排出物に含まれるCO、HC及びCO2の濃度を非分散形赤外線分析計(NDIR)に

より測定することにより行う。

また、濃度測定時の原動機回転速度及び必要に応じ吸気マニホールド内圧力を併せて測定する。

なお、排出ガスの採取は、CVS装置によらず、排気管から直接に行うものとする。

(2) 二次空気を用いる一酸化炭素等発散防止装置を備えた自動車にあっては、CO及びHCについては、

次の式による濃度測定値を補正する。

CO又はHCの濃度補正値

=COm又はHCm×mCOCOmHCm 2

4 0.51061.814.5

++-

COm :CO濃度測定値 %

HCm :HC濃度測定値 ppm

CO2m :CO2濃度測定値 %

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別紙8

CO等の測定方法及び排出量の計算(8.関係)

1. CO等の排出量の測定方法

(1) CO等(軽油を燃料とする場合のTHCを除く。)については、試験自動車の排出ガスの全量をCVS装置

又は希釈トンネル装置に取り入れ、希釈排出ガス及び希釈空気をCVS装置のサンプリングバッグに

別々に採取し、当該採取した希釈排出ガス及び希釈空気中における別紙2表1の左欄に掲げる排出ガ

ス成分の濃度について、同表の右欄に掲げる分析計により別々に測定する。

なお、希釈排出ガス及び希釈空気の採取は、JC08Hモード法の場合においては別紙6-1(JC08Cモー

ド法の場合には別紙6-2)に規定する採取開始時期に開始し、その採取終了時期に終了すること。

(2) 軽油を燃料とする場合のTHCについては、試験自動車の排出ガスの全量を希釈トンネル装置に取り

入れ、希釈排出ガス中のTHC濃度について、別紙2表1の右欄に掲げる分析計により連続測定を行い、

その濃度を積分することにより平均THC濃度を測定する。

なお、希釈排出ガス中のTHC濃度の連続測定は、JC08Hモード法の場合においては別紙6-1(JC08C

モード法の場合には別紙6-2)に規定する採取開始時期に開始し、その採取終了時期に終了するこ

と。

2. CO等の測定手順

2.1. 分析計の暖機

使用する分析計は試験に先立って、装置の製作者の推奨する方法に従って暖機すること。

2.2. 分析計の確認等

測定開始前に、別紙3に規定する校正ガスを用いて、使用する分析計のゼロ及びスパン応答を確認し

なければならない。

希釈測定法によりサンプリングバッグで希釈排出ガスを採取する場合には、あらかじめ真空ポンプ

等によりサンプリングバッグを空にすること。

3. CO等の排出量の計算方法

CO等の排出量の計算は、以下のとおりとする。ただし、測定した希釈空気中のCO等の濃度がマイナス

となった場合には、希釈空気中のCO等の濃度をゼロであるとみなす。

3.1. 希釈率

希釈率は、次の式により求めること。

3.1.1. ガソリン、LPGの場合

DF= 42 10COe)(THCeeCO

13.4-++

DF :希釈率

CO2e :希釈排出ガス中のCO2濃度 %

THCe :希釈排出ガス中のTHC濃度 ppmC

COe :希釈排出ガス中のCO濃度 ppm

3.1.2. CNGの場合

DF= 42 10COe)(THCeeCO

9.9-++

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-36-

3.1.3. 軽油の場合

DF= 42 10COe)(THCeeCO

13.3-++

3.2. 希釈排出ガス量

希釈排出ガス量は、CVS装置の方式に応じ、次に掲げる方法により算出すること。

3.2.1. 正置換型ポンプ(PDP)式CVS装置による場合

(1) 標準状態(293K(20℃)、101.3kPaの状態をいう。以下同じ。)における1km走行当たりの希釈排出

ガス量は、次の式により求めること。

Vmix=K1×Ve×N×172.81

TpPp

K1= 2.892kpa3.101K293 =

Vmix :標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量 l/km

Ve :正置換型ポンプ1回転当たりに排出される希釈排出ガスの全量 l/回転

N :希釈排出ガスをサンプリングバッグに採取している間の正置換型ポンプの積算回転数

Pp :正置換型ポンプの入口における希釈排出ガスの絶対圧

(大気圧から正置換型ポンプに入る混合気の圧力降下を減じた圧力)kPa

Tp :正置換型ポンプ入口における希釈排出ガスの平均絶対温度 K

ただし、捕集フィルタを通過した希釈排出ガスを主希釈トンネル後端に戻し、かつ、別紙9におけ

る二段希釈方式による場合にあっては、次の式により求めること。

Vmix= 1Pp 1K Ve N VsecTp 8.172

Vsec:モード運転における標準状態での二次希釈空気量 l

(2) 標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量(Vmix)は、捕集フィルタを通過した希釈排出

ガスを主希釈トンネル後端に戻さない場合においては、(1)の式に替えて次の式により求めること。

Vmix= 1Pp 1K Ve N VpTp 8.172

Vp :モード運転における標準状態での希釈排出ガスサンプル量 l

ただし、別紙9における二段希釈方式による場合にあっては、Vpを次の式に置きかえること。

Vp=Vtot-Vsec

Vtot :モード運転におけるPM捕集フィルタを通過した標準状態での二次希釈排出

ガス量 l

Vsec:モード運転における標準状態での二次希釈空気量 l

3.2.2. 臨界流ベンチュリ(CFV)式CVS装置による場合

(1) ベンチュリ校正係数は、次の式により求めること。

K2=K1×Qc×0

0

PT

TcPc

K1= 2.892kPa3.101K293 =

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K2 :ベンチュリ校正係数

Qc :実測ガス流量 l/s

Pc :実測大気圧 kPa

Tc :実測大気絶対温度 K

T0 :ベンチュリ入口の絶対温度 K

P0 :ベンチュリ入口の絶対圧 kPa

(2) 標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量は、次の式により求めること。

Vmix=K2te0

Pv(t) 1dt8.172Tv(t)

Vmix :標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量 l/km

K2 :ベンチュリ校正係数

te :モード運転における総走行時間 s

Pv(t) :ベンチュリ入口における希釈排出ガスの絶対圧 kPa

Tv(t) :ベンチュリ入口における希釈排出ガスの絶対温度 K

t :時間 s

ただし、捕集フィルタを通過した希釈排出ガスを主希釈トンネル後端に戻し、かつ、別紙9におけ

る二段希釈方式による場合にあっては、次の式により求めること。

Vmix=172.8

secVdt)t(Tv

)t(PvK te02

Vsec:モード運転における標準状態での二次希釈空気量 l

(3) 標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量(Vmix)は、捕集フィルタを通過した希釈排出

ガスを主希釈トンネル後端に戻さない場合においては、(2)の式に替えて次の式により求めること。

Vmix=172.8

Vpdt)t(Tv

)t(PvK te02 +

Vp :モード運転における標準状態での希釈排出ガスサンプル量 l

ただし、別紙9における二段希釈方式による場合にあっては、Vpを次の式に置き替えること。

Vp=Vtot-Vsec

Vtot :モード運転におけるPM捕集フィルタを通過した標準状態での二次希釈排出ガス量

Vsec:モード運転における標準状態での二次希釈空気量 l

3.2.3 亜音速ベンチュリ(SSV)式CVS装置による場合

(1) ベンチュリ流出係数は、次の式により求めること。

Cd=

. .v x x .

y x

PcK QcTc

. d P rT r r

1

1 4286 1 71430 4 1 4286

0

1 10 10182 r

1

2

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K1= 892.2kPa3.101K293

Cd :ベンチュリ流出係数

Qc :実測ガス流量 l/s

Pc :実測大気圧 kPa

Tc :実測大気絶対温度 K

T0 :ベンチュリ入口の絶対温度 K

P0 :ベンチュリ入口の絶対圧 kPa

dv :スロート部内径 mm

rx :スロート部絶対圧力のベンチュリ入口絶対圧力に対する比率

(1-Δp/P0(Δpはベンチュリ入口とスロート部との差圧(kPa)))

ry :スロート部内径(dv)のベンチュリ入口配管内径(D)に対する比率(dv/D)

(2) 標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量は、次の式により求めること。

Vmix=172.81dt)t(Qssv

te0

2ssv v dQ (t) 0.10182 d C Pv(t)

4286.1

x4

y

7143.1x

4286.1x

)t(rr11)t(r)t(r

)t(Tv1

Vmix :標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量 l/km

te :モード運転における総走行時間 s

t :時間 s

Qssv :標準状態における測定流量 l/s

Pv :ベンチュリ入口における希釈排出ガスの絶対圧 kPa

Tv :ベンチュリ入口における希釈排出ガスの絶対温度 K

ただし、捕集フィルタを通過した希釈排出ガスを主希釈トンネル後端に戻し、かつ、別紙9におけ

る二段希釈方式による場合にあっては、次の式により求めること。

Vmix=172.81secVdt)t(Qssv

te0

Vsec:モード運転における標準状態での二次希釈空気量 l

(3) 標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量(Vmix)は、捕集フィルタを通過した希釈排出

ガスを主希釈トンネル後端に戻さない場合においては、(2)の式に替えて次の式により求めること。

Vmix=172.81Vpdt)t(Qssv

te0

Vp:モード運転における標準状態での希釈排出ガスサンプル量 l

ただし、別紙9における二段希釈方式による場合にあっては、Vpを次の式に置き換えること。

Vp=Vtot-Vsec

Vtot :モード運転におけるPM捕集フィルタを通過した標準状態での二次希釈排出

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ガス量 l

Vsec:モード運転における標準状態での二次希釈空気量 l

3.3. COの排出量

COの排出量は、次の式により求めること。

COmass=Vmix×CO密度×COconc×10-6

COconc=COe-COdDF11-

COmass :COの排出量 g/km

CO密度 :1.17(標準状態におけるCO1l当たりの質量) g/l

COconc :COの正味濃度 ppm

COe :希釈排出ガス中のCO濃度 ppm

COd :希釈空気中のCO濃度 ppm

なお、水蒸気等及びCO2を除去する目的で吸着剤を使用する場合にあっては、COe及びCOdを次の式

により補正すること。

COe=(1-0.01925CO2e-0.000323R)COem

COd=(1-0.000323R)COdm

CO2e :希釈排出ガス中のCO2濃度 %

R :希釈空気の相対湿度 %

COem :吸着剤を使用した場合の希釈排出ガス中のCO濃度 ppm

COdm :吸着剤を使用した場合の希釈空気中のCO濃度 ppm

3.4. HCの排出量

HCの排出量は、次の式により求めること。

なお、HC単位がppmの場合は、ppmCに換算すること。

3.4.1. THC測定

THCmass=Vmix×THC密度×THCconc×10-6

THCconc=THCe-THCdDF11-

THCmass :THCの排出量 g/km

THC密度 :標準状態におけるTHC1l当たりの質量で燃料の種類により次のとおりとする。

ガソリン・LPG :0.577(CとHの割合を1:1.85としたとき) g/l

CNG :0.653(CとHの割合を1:3.66としたとき) g/l

軽油 :0.579(CとHの割合を1:1.90としたとき) g/l

THCconc :THCの正味濃度 ppmC

THCe :希釈排出ガス中のTHC濃度 ppmC

THCd :希釈空気中のTHC濃度 ppmC

3.4.2. NMHC測定

3.4.2.1. CH4濃度の補正

分析計の形式により測定したCH4濃度を次に掲げる方法で補正するものとする。ただし、測定したCH4

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濃度がマイナスになった場合又はCH4を測定していない場合は、CH4濃度はゼロであるものとみなす。

(1) NMC-FID分析計による場合

測定したCH4濃度を次の式により補正する。

CH4e又はCH4d={HCNMC-THC×(1-CEE)}/{CEE-CEM}

CH4e :希釈排出ガス中のCH4濃度 ppmC

CH4d :希釈空気中のCH4濃度 ppmC

HCNMC :NMC-FID分析計で測定したHC濃度 ppmC

THC :FID分析計で測定したTHC濃度 ppmC

CEM :メタン効率

CEM=1-CH4W/CH4W/O

CH4W :NMC-FID分析計で測定したCH4の濃度 ppmC

CH4W/O :FID分析計で測定したCH4の濃度 ppmC

※CEMは分析計によって決まる値であるので、あらかじめ求めておくこと。

CEE :エタン効率

CEE=1-C2H6W/C2H6W/O

C2H6W :NMC-FID分析計で測定したC2H6の濃度 ppmC

C2H6W/O :FID分析計で測定したC2H6の濃度 ppmC

※CEEは分析計によって決まる値であるので、あらかじめ求めておくこと。

(2) GC-FID分析計による場合

測定したCH4濃度をそのまま用いるものとする。

CH4e :希釈排出ガス中のCH4濃度 ppmC

CH4d :希釈空気中のCH4濃度 ppmC

3.4.2.2. NMHCの排出量は次の式により求めること。

NMHCmass=Vmix×NMHC密度×NMHCconc×10-6

NMHCconc=THCconc -γ×CH4conc

CH4conc=CH4e-CH4d×(1-1/DF)

NMHCmass :NMHCの排出量 g/km

NMHC密度 :標準状態におけるNMHC1l当たりの質量で燃料の種類により次のとおりとする。

ガソリン・LPG :0.577(CとHの割合を1:1.85としたとき) g/l

CNG :0.615(CとHの割合を1:2.75としたとき) g/l

軽油 :0.579(CとHの割合を1:1.90としたとき) g/l

NMHCconc :NMHCの正味濃度 ppmC

THCconc :THCの正味濃度(本別紙3.4.1項による。) ppmC

CH4conc :CH4の正味濃度 ppmC

γ :CH4に対する分析計(FID)の感度係数

分析計によって決まる値で、校正ガス(CH4及び空気バランス)を用いて次の

式によりあらかじめ求めておくこと。

γ=FID測定値(ppmC)/校正ガス濃度値(ppmC)

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NMC-FID分析計にあっては、γ=1.00とする。

CH4e :希釈排出ガス中のCH4濃度 ppmC

CH4d :希釈空気中のCH4濃度 ppmC

3.5. NOxの排出量

(1) 空気の水蒸気圧は、通風乾湿球湿度計を用い、次の式により求めること。

e=e's-0.5(T1-T2)755Pa

e :空気の水蒸気圧 kPa

e's :T2における飽和水蒸気圧(表による。) kPa

T1 :モード運転開始時及び終了時における試験室乾球温度の測定値の平均絶対

温度 K

T2 :モード運転開始時及び終了時における試験室湿球温度の測定値の平均絶対

温度 K

Pa :試験室大気圧 kPa

(2) 湿度補正係数は、次の式により求めること。

ガソリン、LPG、CNGの場合

KH=10.71)0.0329(H1

1--

H=ePae622

軽油の場合

KH=)71.10H(0.01821

1--

H=ePae622

KH :湿度補正係数

H :試験室内の空気中の水分(g)と乾燥空気(kg)との質量比

e :空気の水蒸気圧 kPa

Pa :試験室内大気圧 kPa

(3) NOxの排出量は、次の式により求めること。

NOxmass=Vmix×NOx密度×NOxconc×KH×10-6

NOxconc=NOxe-NOxdDF11-

NOxmass:NOxの排出量 g/km

NOx密度 :1.91(NOxの全量をNO2であるとみなしたときの標準状態における

NOx1l当たりの質量 ) g/l

NOxconc :NOxの正味濃度 ppm

NOxe :希釈排出ガス中のNOx濃度 ppm

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NOxd :希釈空気中のNOx濃度 ppm

3.6. CO2の排出量

CO2の排出量は、次の式により求めること。

CO2mass=Vmix×CO2密度×CO2conc×10-2

CO2conc=CO2e-CO2dDF11-

CO2mass :CO2の排出量 g/km

CO2密度 :1.83(標準状態におけるCO21l当たりの質量) g/l

CO2conc :CO2の正味濃度 %

CO2e :希釈排出ガス中のCO2濃度 %

CO2d :希釈空気中のCO2濃度 %

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表 水の飽和水蒸気圧表

単位:kPa 温度

K(℃) .0 .1 .2 .3 .4 .5 .6 .7 .8 .9

273(0) 0.61121 0.61567 0.62015 0.62467 0.62921 0.63378 0.63838 0.64301 0.64767 0.65236 274(1) 0.65708 0.66183 0.66661 0.67142 0.67626 0.68114 0.68604 0.69098 0.69594 0.70094 275(2) 0.70597 0.71103 0.71613 0.72126 0.72641 0.73161 0.73683 0.74209 0.74738 0.75270 276(3) 0.75806 0.76345 0.76888 0.77434 0.77983 0.78536 0.79092 0.79652 0.80215 0.80782 277(4) 0.81352 0.81926 0.82503 0.83084 0.83669 0.84257 0.84849 0.85445 0.86044 0.86647 278(5) 0.87254 0.87864 0.88479 0.89097 0.89719 0.90344 0.90974 0.91607 0.92245 0.92886 279(6) 0.93531 0.94180 0.94834 0.95491 0.96152 0.96817 0.97486 0.98160 0.98837 0.99519 280(7) 1.0020 1.0089 1.0159 1.0299 1.0299 1.0370 1.0441 1.0512 1.0584 1.0657 281(8) 1.0729 1.0803 1.0876 1.0951 1.1025 1.1100 1.1176 1.1252 1.1328 1.1405 282(9) 1.1482 1.1560 1.1638 1.1717 1.1796 1.1876 1.1956 1.2037 1.2118 1.2199 283(10) 1.2281 1.2364 1.2447 1.2530 1.2614 1.2699 1.2784 1.2869 1.2955 1.3042 284(11) 1.3129 1.3217 1.3305 1.3393 1.3482 1.3572 1.3662 1.3753 1.3844 1.3935 285(12) 1.4028 1.4121 1.4214 1.4308 1.4402 1.4497 1.4593 1.4689 1.4785 1.4882 286(13) 1.4980 1.5078 1.5177 1.5277 1.5377 1.5477 1.5579 1.5680 1.5783 1.5886 287(14) 1.5989 1.6093 1.6198 1.6303 1.6409 1.6516 1.6623 1.6730 1.6839 1.6948 288(15) 1.7057 1.7167 1.7278 1.7390 1.7502 1.7614 1.7728 1.7842 1.7956 1.8071 289(16) 1.8187 1.8304 1.8421 1.8539 1.8658 1.8777 1.8897 1.9017 1.9138 1.9260 290(17) 1.9383 1.9506 1.9630 1.9755 1.9880 2.0006 2.0133 2.0260 2.0388 2.0517 291(18) 2.0647 2.0777 2.0908 2.1040 2.1172 2.1305 2.1439 2.1574 2.1709 2.1845 292(19) 2.1982 2.2120 2.2258 2.2397 2.2537 2.2678 2.2819 2.2961 2.3104 2.3248 293(20) 2.3392 2.3538 2.3684 2.3831 2.3978 2.4127 2.4276 2.4426 2.4577 2.4729 294(21) 2.4882 2.5035 2.5189 2.5344 2.5500 2.5657 2.5814 2.5973 2.6132 2.6292 295(22) 2.6453 2.6615 2.6777 2.6941 2.7105 2.7271 2.7437 2.7604 2.7772 2.7941 296(23) 2.8110 2.8281 2.8452 2.8625 2.8798 2.8972 2.9148 2.9324 2.9501 2.9679 297(24) 2.9858 3.0037 3.0218 3.0400 3.0583 3.0766 3.0951 3.1136 3.1323 3.1511 298(25) 3.1699 3.1889 3.2079 3.2270 3.2463 3.2656 3.2851 3.3046 3.3243 3.3440 299(26) 3.3639 3.3838 3.4039 3.4240 3.4443 3.4647 3.4852 3.5057 3.5264 3.5472 300(27) 3.5681 3.5891 3.6102 3.6315 3.6528 3.6742 3.6958 3.7174 3.7392 3.7611 301(28) 3.7831 3.8052 3.8274 3.8497 3.8722 3.8947 3.9174 3.9402 3.9631 3.9861 302(29) 4.0092 4.0325 4.0558 4.0793 4.1029 4.1266 4.1505 4.1744 4.1985 4.2227 303(30) 4.2470 4.2715 4.2960 4.3207 4.3455 4.3705 4.3955 4.4207 4.4460 4.4715 304(31) 4.4970 4.5227 4.5485 4.5745 4.6005 4.6267 4.6531 4.6795 4.7061 4.7328 305(32) 4.7597 4.7867 4.8138 4.8410 4.8684 4.8959 4.9236 4.9514 4.9793 5.0074 306(33) 5.0356 5.0639 5.0924 5.1210 5.1497 5.1786 5.2077 5.2368 5.2662 5.2956 307(34) 5.3252 5.3550 5.3848 5.4149 5.4451 5.4754 5.5059 5.5365 5.5672 5.5981 308(35) 5.6292 5.6604 5.6918 5.7233 5.7549 5.7868 5.8187 5.8508 5.8831 5.9155 309(36) 5.9481 5.9808 6.0137 6.0468 6.0800 6.1133 6.1469 6.1805 6.2144 6.2484 310(37) 6.2825 6.3169 6.3513 6.3860 6.4208 6.4558 6.4909 6.5262 6.5617 6.5973 311(38) 6.6331 6.6691 6.7052 6.7415 6.7780 6.8147 6.8515 6.8885 6.9256 6.9630 312(39) 7.0005 7.0382 7.0760 7.1141 7.1523 7.1907 7.2292 7.2680 7.3069 7.3460 313(40) 7.3853 7.4248 7.4644 7.5042 7.5443 7.5845 7.6248 7.6654 7.7062 7.7471 314(41) 7.7882 7.8296 7.8711 7.9128 7.9546 7.9967 8.0390 8.0815 8.1241 8.1670 315(42) 8.2100 8.2532 8.2967 8.3403 8.3841 8.4282 8.4724 8.5168 8.5615 8.6063 316(43) 8.6513 8.6965 8.7420 8.7876 8.8335 8.8795 8.9258 8.9723 9.0189 9.0658 317(44) 9.1129 9.1602 9.2077 9.2555 9.3034 9.3516 9.3999 9.4485 9.4973 9.5463 318(45) 9.5956 9.6450 9.6947 9.7446 9.7947 9.8450 9.8956 9.9464 9.9974 10.049 319(46) 10.100 10.152 10.204 10.256 10.308 10.361 10.414 10.467 10.520 10.573 320(47) 10.627 10.681 10.735 10.790 10.845 10.899 10.955 11.010 11.066 11.122 321(48) 11.178 11.234 11.291 11.348 11.405 11.462 11.520 11.578 11.636 11.694 322(49) 11.753 11.812 11.871 11.930 11.990 12.049 12.110 12.170 12.231 12.292 323(50) 12.353 12.414 12.476 12.538 12.600 12.663 12.725 12.788 12.852 12.915

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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別紙9

PM測定方法及び排出量の計算(8.関係)

1. PMの測定方法

PMの測定は、希釈空気と排出ガスの全流を混合した後、希釈排出ガスの一部を分岐しPM捕集システ

ムに通す全流単段希釈方式(以下「単段希釈方式」という。)又は希釈した排出ガスの一部をさらに希

釈しPM捕集システムに通す全流二段希釈方式(以下「二段希釈方式」という。)のいずれかの方法によ

ること。

1.1 単段希釈方式による場合

単段希釈方式による場合は、主希釈トンネル内の希釈排出ガスをPM用サンプリングプローブからPM

捕集フィルタを内蔵するフィルタホルダを通して、PMを捕集すること。希釈排出ガスはサンプリング

吸引ポンプにより吸引され、サンプル流量はサンプル流量計にて測定すること。

1.2 二段希釈方式による場合

二段希釈方式による場合は、主希釈トンネル内の希釈排出ガスをサンプリングトランスファチュー

ブから二次希釈トンネルに導入し、そこで再度空気で希釈された二次希釈排出ガスの全流をPM用サン

プリングプローブからPM捕集フィルタを内蔵するフィルタホルダを通して、PMを捕集すること。また、

サンプリング吸引ポンプにより吸引された二次希釈排出ガスの流量は、サンプル流量計で測定するこ

と。

2. 測定装置、機器等の構造、性能等

2.1 秤量室

PM及びPMbの捕集に使用するフィルタ(以下「捕集フィルタ」という。)の質量測定等を行う秤量室

は、次に掲げる状態とすること。

(1) 秤量室内の温度は、295±3K(22±3℃)であること。

(2) 秤量室内の湿度は、45±8%であること。

(3) 秤量室内の浮遊塵埃は、できる限り少なくすること。

2.2 主希釈トンネル

排出ガスとこれを希釈する希釈空気を混合する主希釈トンネルは、次の要件に適合すること。

(1) 主希釈トンネルは直管とし、試験室内に設置すること。

(2) 主希釈トンネルの内径は、単段希釈方式に係るものにあっては200mm以上、二段希釈方式に係るも

のにあっては75mm以上であること。

(3) 主希釈トンネルの内表面は、フランジ接合部に凹凸がないなど平滑であること。

(4) 主希釈トンネルのフランジ接合部は、希釈排出ガスの漏れがないこと。

(5) 主希釈トンネルの排気導入部付近には、希釈排出ガスの混合を十分に促進するための混合オリフ

ィスを設けること。

(6) 主希釈トンネル(PM用サンプリングプローブ、混合オリフィス等を含む。)は、導電性及び耐食性

を有すること。また、接地を行うこと。

(7) 主希釈トンネル内の希釈排出ガスに係るレイノルズ数は、4000より十分大きい値であること。

(8) 主希釈トンネルに取り付けるTHC用サンプリングプローブ及びPM用サンプリングプローブは、主希

釈トンネルの排気導入部からの距離が主希釈トンネル内径の10倍程度の位置に取り付けること。

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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(9) 主希釈トンネルに取り付けるTHC用サンプリングプローブ及びPM用サンプリングプローブは、その

先端を希釈排出ガスの流れの上流方向に向け、主希釈トンネル内径の2分の1の値を直径とする円周

(トンネル断面と同心)内に位置するように取り付けること。

(10)主希釈トンネルに取り付けるPM用サンプリングプローブは、内径12mm以上、長さ(当該PM用サンプ

リングプローブ先端からフィルタホルダまでの距離をいう。)1020mm以下とし、その屈曲部は可能な

限り緩やかなものであること。

(11)主希釈トンネルの希釈空気導入部に防塵フィルタを取り付けること。また、これに加えて次のフ

ィルタを取り付けることができる。

(a) HEPA以上の性能を有するフィルタ

(b) 活性炭フィルタ

(12)PMb用サンプリングプローブを備える場合には、主希釈トンネル前端に取り付けることとし、当該

PMb用サンプリングプローブにはPMb用サンプリング吸引ポンプにより吸引される希釈空気の流量

(以下「希釈空気サンプル流量」という。)を測定する流量計を接続すること。

(13)希釈空気の温度は288Kは(15℃)以上であること。

(14)主希釈トンネル内において水分が凝縮しないように必要な措置を講ずること。

2.3 二次希釈トンネル

希釈排出ガスとこれを希釈する二次希釈空気を混合する二次希釈トンネルは、次の要件に適合する

こと。

(1) 二次希釈トンネルは、直管とし、試験室等屋内であって主希釈トンネルの外側に設置すること。

(2) 二次希釈トンネルは、二次希釈排出ガス(希釈排出ガス及び二次希釈空気の混合物をいう。以下

同じ。)の通過時間が0.25秒以上となる長さを有し、その内径は75mm以上であること。

(3) 二次希釈排出ガスを二次希釈トンネルからフィルタホルダに取り入れるPM用サンプリングプロー

ブは、内径12mm以上、長さ(二次希釈トンネル出口又は分級器を設置する場合にあっては、分級器出

口からフィルタホルダまでの距離をいう。)300mm以下とし、その屈曲部は可能な限り緩やかなもの

であること。

(4) 二次希釈トンネル及びPM用サンプリングプローブは、導電性及び耐食性を有すること。また、接

地を行うこと。

2.4 サンプリングトランスファチューブ

希釈排出ガスを主希釈トンネルから二次希釈トンネルの排気導入部に取り入れるためのサンプリン

グトランスファチューブは、次の要件に適合すること。

(1) サンプリングトランスファチューブの長さ(主希釈トンネル内先端から二次希釈トンネルの排気

導入部までの距離をいう。)は915mm以下、内径は12mm以上であること。

(2) サンプリングトランスファチューブの屈曲部は、できる限り緩やかにすること。

(3) サンプリングトランスファチューブは、導電性及び耐食性を有すること。また、接地を行うこと。

2.5 排気導入管

排出ガスを希釈トンネル本体の排気導入部に取り入れる排気導入管は、次の要件に適合すること。

(1) 試験自動車の排気管出口から希釈トンネル本体の排気導入部までの長さは、6.1m以下とし、でき

る限り短くすること。

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(2) 排気導入管の内径は、105mm以下であること。

(3) 排気導入管の材質はステンレス製とし、その内表面は平滑であること。

(4) 排気導入管は、その先端を排出ガス及び希釈空気の流れの下流方向に向け、希釈トンネルの断面

の中心に取り付けること。

(5) 排気導入管におけるフレキシブル管は、できる限り短くすること。

なお、使用する個所は、試験自動車の排気管との接触部とすること。

(6) 排気導入管(フレキシブル管を含む。)には断熱材を巻くこと。

なお、断熱材の厚さは25mm以上とし、熱伝導率は673K(400℃)において0.1W/(m・K)(W/(m・℃))

を超えないこと。

2.6 フィルタホルダ

捕集フィルタを装着するフィルタホルダは、次の要件に適合すること。

(1) フィルタホルダは希釈トンネル本体の外側に設置すること。

(2) PM用サンプリングプローブ及びPMb用サンプリングプローブについて、それぞれ同一構造のフィル

タホルダを取り付けること。

(3) フィルタホルダに捕集フィルタを装着するときは、PM捕集中の希釈排出ガスの漏れ及びPMb捕集中

の希釈空気が漏れないように確実に固定すること。

2.7 サンプリング吸引ポンプ

希釈排出ガス、二次希釈排出ガス及び希釈空気を吸引するサンプリング吸引ポンプは、次の要件に

適合すること。

(1) サンプリング吸引ポンプは、PM用フィルタホルダ及びPMb用フィルタフォルダに備えること。この

場合において、PM用フィルタホルダについては、単段希釈方式に取り付けるものと二段希釈方式に

取り付けるものを兼用できるものとする。

(2) サンプリング吸引ポンプの設置に当たっては、主希釈トンネル、二次希釈トンネル及びフィルタ

ホルダに振動が伝わらないように行うこと。

(3) サンプル流量制御の場合は、PM用サンプリングプローブ又はサンプリングトランスファチューブ

の中のサンプル流量が設定流量に対し±5%以内に収まるようにPM用サンプリングポンプを調整す

ること。

(4) サンプル流量比例制御の場合は、主希釈トンネル中の希釈排出ガス流量とPMサンプル流量(PM捕

集フィルタを通過する流量と二次希釈空気流量との差)の比が設定した流量比に対し±5%以内に収

まるようにPM用サンプリングポンプを調整すること。

(5) 希釈排出ガスに係るPM用サンプリング吸引ポンプ後の配管は、主希釈トンネルの後端に戻すこと。

ただし、別紙8の3.2.1(2)、3.2.2(3)及び3.2.3(3)の規定による場合は、この限りでない。

なお、当該配管は、PMの捕集及びTHCの採取に影響のないように設置すること。

2.8 希釈排出ガスサンプル流量計及び二次希釈排出ガス流量計

PM用サンプリング吸引ポンプにより吸引される希釈排出ガスサンプルの流量(以下「希釈排出ガス

サンプル流量」という。)又は二次希釈排出ガスの流量を測定する流量計は、次の要件に適合すること。

(1) 流量計は、PM用サンプリング吸引ポンプに取り付けること。

(2) 流量計の入口ガス温度(ベンチュリ式にあっては出口ガス温度とする)の変動幅は、測定値の平

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均に対して±3K(±3℃)以内であること。

2.9 二次希釈空気流量計

二段階希釈方式における二次希釈空気流量を測定する流量計は、次の要件に適合すること。

(1) 流量計は、二次希釈トンネルの入口側に取り付けること。

(2) 流量計の入口空気温度(ベンチュリ式の流量計にあっては出口空気温度とする。以下同じ。)の変

動幅は、試験中の測定値の平均に対して±5K(±5℃)以下であること。

なお、流量計の入口空気温度は、288K(15℃)以上であること。

(3) 二次希釈空気導入部には、防塵フィルタを取り付けること。ただし、捕集フィルタに炭化フッ素

皮膜ガラス繊維フィルタを使用しPMbの測定にPMサンプリング装置を使用しない場合には、HEPAフィ

ルタ及び活性炭フィルタを取り付けること。

2.10 二次希釈空気ポンプ

二次希釈空気ポンプは、二次希釈空気を288K(15℃)以上の温度で供給できるように配置すること。

2.11 分級器

分級器を設置する際には、次の要件に適合すること。

(1) 分級器は、捕集効率が50%となる粒子径が2.5μmと10μmの間にあるものであること。

(2) 分級器は、フィルタホルダの上流直前に設置すること。

(3) 分級器は、サイクロン方式又はインパクタ方式であること。

2.12 捕集フィルタ

2.12.1 要件

捕集フィルタは、次の要件に適合すること。

(1) 捕集フィルタは、炭化フッ素皮膜ガラス繊維フィルタ又はポリテトラフルオロエチレン(以下

「PTFE」という。)膜フィルタとすること。

(2) 捕集フィルタは、ガス表面流速が35cm/s以上100cm/s以下の範囲内において、粒子径0.3μmのジオ

クチルフタレート(DOP)の捕集効率が99%以上であること。

(3) 捕集フィルタの直径は47mm(有効径37mm)以上であること。

2.12.2 捕集フィルタの取扱

捕集フィルタは、本測定方法の8.2及び8.3に規定するPMの捕集前及び捕集後並びにPMbの捕集前及び

捕集後に、秤量室内において、次の方法によりソーク及び重量測定を行うこと。

2.12.2.1 PM及びPMbの捕集前

(1) 捕集フィルタは、秤量室内に24時間の間以上ソークすること。

(2) (1)によるソークを行った後、秤量室内において捕集フィルタの重量測定を行うこと。

なお、重量測定を行った捕集フィルタは、速やかにPM及びPMbの捕集に使用すること。

2.12.2.2 PM及びPMbの捕集後

(1) PM及びPMbの捕集に使用した捕集フィルタは、PM及びPMbの捕集終了後直ちに秤量室内に1時間以上

80時間以下の間ソークすること。

(2) (1)によるソークを行った後、秤量室内において捕集フィルタの重量測定を行うこと。

2.13 CVS装置

CVS装置は、次の要件に適合すること。

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(1) CVS装置は、熱交換器を有するものであること。

(2) 正置換型ポンプ(PDP)式CVS装置のポンプ入口ガス温度の変動幅は、測定値の平均に対して±6K

(±6℃)以下であること。

(3) 臨界流ベンチュリ(CFV)式CVS装置のベンチュリ入口ガス温度の変動幅は、測定値の平均に対して

±11K(±11℃)以下であること。

また、CFV式CVS装置のノズルは、十分な清掃が行われていること。

(4) 亜音速ベンチュリ(SSV)式CVS装置のベンチュリ入口ガス温度の変動幅は、測定値の平均に対して

±11K(±11℃)以下であること。

2.14 秤量天秤

捕集フィルタの重量測定に使用する秤量天秤は、次の要件に適合すること。

(1) 秤量天秤は、振動の影響を受けないように秤量室内に設置すること。

(2) 秤量天秤の読取限度は0.1μg以下、標準偏差は0.25μg以下であること。

(3) 秤量天秤の校正は、捕集フィルタの重量測定前に行うこととし、その方法は内部校正(内部校正

分銅による感度校正)又は外部校正(外部基準分銅による感度校正)によること。

なお、使用する外部基準分銅は、E2又はそれ以上とすること。

(4) 捕集フィルタの秤量に先立ち、ポロニウム静電除去装置又は同様の効果のある装置を使用して静

電気除去を行うこと。

3. PM及びPMbの捕集

(1) 試験測定中、試験開始前又は試験終了後におけるPMbの捕集を行うことができる。

(2) 排出ガスの全量を希釈トンネル装置に取り入れ、PM用サンプリングポンプにより吸引した希釈排

出ガス中のPM及び希釈空気中のPMbを別々の捕集フィルタにより捕集する。

なお、PM及びPMbの捕集は、別紙6に規定する捕集開始時期に開始し、捕集終了時期に終了するこ

と。

また、PMサンプリング装置を使用しPMbを測定する場合は、PM捕集と同じ時間の間希釈トンネルに

排出ガスを流さない状態で、試験開始前又は試験終了後にPM捕集と同じ時間の間希釈空気を捕集す

ることにより測定し、試験開始前及び試験終了後の両方で測定した場合は、それぞれの測定値を平

均したものとする。

(3) PM捕集フィルタを通過する希釈排出ガスの流速は35cm/s以上100cm/s以下であることとする。この

場合において、測定終了時のPM捕集フィルタによる圧力損失は、測定開始時からの増加量が25kPaを

超えてはならない。

(4) PM捕集フィルタ直前の希釈排出ガスの温度は325K(52℃)(別紙11の周期的制御運転における排出

ガスの測定にあっては464K(191℃))以下であること。

4. 標準フィルタ

標準フィルタは、2枚の未使用のフィルタをあらかじめ秤量室内にソークし、捕集フィルタを測定す

る試験前及び試験後と同時に秤量を行うこと。この際、2枚の標準フィルタの平均重量が10μg以上変

化した場合には、当該捕集フィルタを廃棄し、排出ガス試験を再度行うこと。なお、標準フィルタは捕

集フィルタと同一径、同一材質のものを使用すること。ただし、交換は1ヵ月に1回以上とする。

5. PM排出量の算出

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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5.1 PM及びPMb捕集質量の算出

5.1.1 フィルタ重量の浮力補正

PM及びPMbの質量を求める前に、それぞれの捕集前後のフィルタ重量を、次式により浮力補正する。

Wcorr=Wuncorr

med

air

wei

air

1

1

ρ

ρ-

ρ

ρ-

Wcorr :浮力補正後のPM又はPMbの捕集フィルタ重量 μg

Wuncorr :浮力補正前のPM又はPMbの捕集フィルタ重量 μg

ρair :秤量室内の空気密度 g/l

ρwei :天秤の校正に用いる校正分銅の密度 g/l

校正分銅の密度は、当該機器製造者の定める仕様によることとするが、ステンレス鋼を

用いたものは、8000g/lとする。

ρmed :捕集フィルタの密度

(1) 炭化フッ素皮膜ガラス繊維フィルタ:2300g/l

(2) フィルタ質量の95%を占めるポリメチルペンテンのサポート・リングがついたPTFE

膜フィルタ:920g/l

(3) PTFEのサポート・リングがついたPTFE膜フィルタ:2144g/l

ρair =amb

mixabs

TRMP

Pabs :秤量室内の絶対圧力 kPa

Mmix :秤量室内の標準湿度状態(温度282.65Kの飽和湿度)における空気のモル質量:28.836

g/mol

R :分子ガス定数:8.3144

Tamb :秤量室内の絶対温度 K

5.1.2 PM及びPMb捕集質量

PM及びPMbの質量は次の式により求めること。

Wp=Wpa-Wpb

Wb=Wba-Wbb

Wp :浮力補正後の希釈排出ガス中のPMの捕集質量 μg

Wb :浮力補正後のPMbの捕集質量 μg

Wpb :浮力補正後のPM捕集前のソーク終了後におけるフィルタ重量 μg

Wbb :浮力補正後のPMb捕集前のソーク終了後におけるフィルタ重量 μg

Wpa :浮力補正後のPM捕集後のソーク終了後におけるフィルタ重量 μg

Wba :浮力補正後のPMb捕集後のソーク終了後におけるフィルタ重量 μg

5.2 PMの排出量

(1) 単段希釈方式の場合

単段希釈方式の場合のPMの排出量は、次の式により求めること。

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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ただし、測定したPMbの捕集質量(Wb)がマイナスとなった場合又はPMbの捕集を行わない場合は、

PMbの捕集質量(Wb)をゼロであるものとみなす。

PMmass=Vmix×DF11

VbWb

VpWp

-- ×10-6

PMmass :PMの排出量 g/km

Vmix :標準状態における1km走行当たりの希釈排出ガス量(別紙8の3.2.に示

す。) l/km

Vp :モード運転における標準状態での希釈排出ガスサンプル量 l

Vb :モード運転における標準状態でのPMbの希釈空気サンプル量 l

DF :希釈率

(2) 二段希釈方式の場合

二段希釈方式の場合のPMの排出量は、(1)の式において、Vpを次の式に置き換えること。

Vp=Vtot-Vsec

Vtot :モード運転におけるPM捕集フィルタを通過した標準状態での二次希釈排

出ガス量 l

Vsec :モード運転における標準状態での二次希釈空気量 l

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別紙10

電気式ハイブリッド自動車の排出ガスの測定方法(8.関係)

電気式ハイブリッド自動車又は電気式プラグインハイブリッド自動車のCS状態での排出ガスの測定方

法については、以下に定める方法により行うものとする。なお、その他排出ガスの測定に係る規定につい

ては、電気式ハイブリッド自動車以外の自動車と同様に適用するものとする。

ただし、第119条第1項第2号、第4号及び第6号の適用を受ける自動車にあっては別途定める方法による

ものとする。

1. 試験自動車

1.1 試験自動車には、電流計及び充電状態モニタをあらかじめ取り付けること。

ただし、別途蓄電装置の充電状態を表示する装置が自動車に装備されている場合においては、充電

装置モニタに代えて当該装置を用いることができる。

1.2 電流計は、測定した電流の値を積算して表示できるものであり、かつ、その測定精度はフルスケー

ルの±1%以内とし、測定できる最小の積算量は最大50A以下の電流測定を行う場合には0.0001Ah、最

大50Aを超える電流測定を行う場合にあっては0.001Ahであること。

1.3 充電状態モニタは、蓄電装置の電気量収支、端子電圧、蓄電装置温度等により、蓄電装置の充電レ

ベル(ある充電状態の蓄電装置から取り出せることのできる電気量(Ah)を満充電状態の電気量(Ah)

で除した割合をいう。)を表示するものであること。

2. 蓄電装置の状態

2.1 蓄電装置は、自動車製作者が定める方法により充電されていること。

ただし、4.2及び5.1の規定により排出量補正係数を求めるための各排出ガスモード法における蓄電

装置の状態についてはこの限りでない。

2.2 各排出ガスモード法における蓄電装置の状態は、通常の充電レベル(当該車両において想定される

通常の使用状況下において設定している充電レベル)の範囲内であること。

2.3 蓄電装置への電流の充放電効率(放電電気量の充電電気量に対する比率を%で表示したものをい

い、以下「アンペア・アワー効率」という。)は、通常の充電レベルの範囲内において98%以上である

こと。

ただし、アンペア・アワー効率が98%未満の場合であっても、あらかじめ自動車製作者が提示する方

法により電気量収支を補正することにより、本測定方法を適用することができるものとする。

3. 惰行法による負荷設定等〈別紙4〉

3.1 通常状態で走行抵抗を測定できない場合においては、安定した惰行時間が得られ、かつ、通常状態

の走行抵抗を再現できる方法によりそれを測定することができる。

3.2 3.1の方法により走行抵抗を測定した場合には、シャシダイナモメータへの負荷設定についても同

一の状態で実施することとする。

4. 各排出ガスモード法

4.1 充電レベル及び電気量収支の範囲等

各排出ガスモード法による走行において、蓄電装置の充電レベル及び電気量収支が自動車製作者が

定める範囲を超えた場合にあっては、当該排出ガスモード法による再試験を行うこととする。

4.2 補正等

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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4.2.1 蓄電装置の充電レベル及び電気量収支が自動車製作者が定める範囲にある場合における排出ガ

ス成分ごとの排出量の補正は、次に掲げるいずれかの方法によるものとする。

ただし、蓄電装置の充電レベル及び電気量収支が自動車製作者が定める範囲にある場合において、

5.1の排出ガス成分のうちその排出量補正係数に統計的有意性が認められないものについては、補正を

行わないものとする。

(1) 各排出ガスモード法による走行の終了後に排出量補正係数を求めるために数回の当該モード法に

よる排出ガス試験を実施し、5.1に規定する排出量補正係数を求め、5.2の規定により電気量収支に

よる補正を行い、電気量収支ゼロの状態の排出量を求める方法

(2) 自動車製作者により事前に実施された数回の排出量補正係数を求めるための各排出ガスモード法

による測定結果から5.1に規定する排出量補正係数を求め、5.2の規定により電気量収支による補正

を行い、電気量収支ゼロの状態の排出量を求める方法

4.2.2 排出量補正係数を求めるための排出ガス試験は、蓄電装置の電気量収支を相違させるため、必要

に応じて次に掲げる方法により行うことができる。

(1) JC08Hモード法の場合

試験機器及び試験自動車が暖機された状態である場合に限り、別紙6-1中1.2に規定する開始時期

から終了時期の間以外の運転及び別紙5の運転を省略又は追加すること。

(2) JC08Cモード法の場合

蓄電装置条件等が異なる走行を実施した場合において、別紙6に規定するJC08モードによる走行を

1回行ったものとみなすこと。

5. 補正計算式等

5.1 排出量補正係数(KEW)

各排出ガスモード法による排出ガス試験におけるCO等及びPMの排出ガス成分ごとに次の式により排

出量補正係数を求めること。

KEW= 2i

2i

wiiwii

)C(CnECECn

KEW :排出量補正係数 g/km/Ah

EWi :各排出ガスモード法における排出ガス成分ごとの排出量 g/km

Ci :各排出ガスモード法における電気量収支 Ah

(1.2に記載されている最小単位まで使用すること。)

n :データの数

5.2 電気量収支ゼロの補正排出量(EW0)

電気量収支ゼロ状態の排出ガス成分ごとの補正排出量は、次の式により求めること。

EW0=EWS-KEW×CS

EW0 :電気量収支ゼロの補正排出量 g/km

EWS :基本試験における排出ガス成分ごとの排出量 g/km

CS :基本試験における電気量収支 Ah

(1.2に記載されている最小単位まで使用すること。)

6. アイドリング試験〈別紙7〉

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試験自動車のアイドリング試験を通常状態で行うことができない場合においては、擬似的にアイドリ

ング状態とすることによりアイドリング試験を行うことができる。

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別紙11

周期的制御自動車の排出ガスの測定方法(8.関係)

周期的制御自動車の排出ガスの測定については、以下に定める方法により実施するものとする。なお、

その他排出ガスの測定に係る規定については、周期的制御自動車以外の自動車と同様に適用するものと

する。

ただし、第119条第1項第2号、第4号及び第6号の適用を受ける自動車にあっては別途定める方法によるも

のとする。

1. 周期的制御補正値(Ki)の測定方法

周期的制御補正値(Ki)は、PM等を後処理装置へ溜め込むための運転又はバッテリが通常充電状態で

の運転その他の通常運転(以下「通常運転」という。)及び後処理装置を初期状態に戻すための運転又

はバッテリが強制充電状態での運転その他の周期的制御運転(以下「周期的制御運転」という。)にお

ける排出ガス成分ごとの排出量より求めるものとする。なお、通常運転及び周期的制御運転における

運転方法及び排出ガスの測定においては、次に掲げるものによるものとする。

(1) 通常運転は、次のいずれかの方法により行うこととする。なお、通常運転の終了時において、周期

的制御運転が行われないように処置することができるものとする。

① 基本サイクルを適宜繰り返した運転

② ①の運転(運転開始直後の基本サイクルと運転終了直前のそれによる運転を除く。)と同程度の

走行距離及びPMの溜まり具合等であることが証明された走行モードによる運転

(2) 通常運転における排出ガスの平均排出量の算出方法は、次のいずれかの方法により行うこととす

る。この場合において、基本サイクルにおける排出ガスの排出量については、第1回目及び第2回目の

JC08モード走行について測定した排出ガスの排出量の重み付け排出ガス値(第1回目のJC08モードに

よる走行時の排出ガス値(g/km)×0.25+第2回目のJC08モードによる走行時の排出ガス値(g/km)

×0.75)とすることができる。

① (1)①による場合にあっては、全ての基本サイクルについて測定した排出ガスの排出量の平均値

(g/km)

② 通常運転の開始直後及び終了直前の基本サイクルについてそれぞれ測定した排出ガスの排出量

の平均値(g/km)

(3) 周期的制御運転は、全て基本サイクルで測定するものとする。

(4) 周期的制御運転における排出ガスの平均排出量の算出方法は、全ての基本サイクルについて測定

した排出ガスの排出量の平均値(g/km)とする。なお、基本サイクルによる運転を行っているときに

周期的制御が終了した場合にあっては、当該基本サイクルを構成するJC08モードのうち、周期的制

御の終了時点を含むJC08モードによる走行時に測定された排出ガスの排出量をその直前のJC08モー

ドによる走行時に測定されたものと同量とみなし、当該サイクルの平均排出量を算出することがで

きる。

(5) 基本サイクルにおいて、排出ガス分析等のためにJC08モードによる走行を連続して運転すること

ができない場合にあっては、JC08モードによる走行が終了した時点で原動機を停止又はアイドリン

グ運転の状態にすることができる。

2. 周期的制御補正値及び補正排出ガス量の算出方法

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(1) 周期的制御補正値(Ki)は、次の式により算出する。

Ki=Mpi-Msi(m)

Ki :各測定物質(i)の周期的制御補正値 g/km

Mpi :通常運転及び周期的制御運転時の測定物質(i)の加重平均排出量 g/km

Msi(m) :周期的制御運転終了直後の通常運転時の測定物質(i)の排出量 g/km

Mpi=dD

dMriDMsi++

Msi=s

n

1j

n

Msijs

Mri=r

n

1jn

Mrijr

Msi :通常運転における測定物質(i)の平均排出量 g/km

Msij :通常運転における測定物質(i)の基本サイクルごとの平均排出量 g/km

Mri :周期的制御運転における測定物質(i)の平均排出量 g/km

Mrij :周期的制御運転における測定物質(i)の基本サイクルごとの平均排出量

g/km

D :通常運転の全走行距離 km

d :周期的制御運転の全走行距離 km

i :各測定物質(CO、THC、NMHC、NOx、CO2、PM)

ns :通常運転における基本サイクルの試験回数

nr :周期的制御運転における基本サイクルの試験回数

(2) 補正排出ガス量は、次の式により算出し、当該自動車の排出ガス等の排出量とする。

補正COmassk=COmassk+KCO

補正THCmassk=THCmassk+KTHC

補正NMHCmassk=NMHCmassk+KNMHC

補正NOxmassk=NOxmassk+KNOx

補正CO2massk=CO2massk+KCO2

補正PMmassk=PMmassk+KPM

COmassk、THCmassk、NMHCmassk、NOxmassk、CO2massk、PMmassk

:別紙8又は別紙9による各排出ガスモード法(k)の通常運転中の各測定物質排出

量 g/km

KCO、KTHC、KNMHC、KNOx、KCO2、KPM

:(1)により算出した各測定物質の周期的制御補正値 g/km

図1 周期的制御自動車の排出ガス量変化のイメージ

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3. その他

Msi及びDの測定を省略し、かつ、Mriの値を2.(2)における補正排出ガス量とすることができる。

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別紙12

電気式プラグインハイブリッド自動車の排出ガスの測定方法(8.関係)

電気式プラグインハイブリッド自動車の排出ガスの測定方法については、以下に定める方法により行

うものとする。ただし、第41条第1項第4号、第8号及び第12号並びに第119条第1項第2号、第4号及び第6号

の適用を受ける自動車にあっては、CS試験のみを行うものとする。なお、その他排出ガスの測定に係る規

定については、電気式プラグインハイブリッド自動車以外の自動車と同様に適用するものとする。

1. 排出ガスの測定方法

CS試験は1.1により行い、CD試験は1.2により行うものとする。

1.1 CS試験

別紙10に定める方法により、JC08Hモード法及びJC08Cモード法による走行において、排出ガス成分ご

との排出量及び電気量収支をそれぞれ測定する。

1.2 CD試験

次の手順により測定すること。

(1) 別紙5の2.JC08Cモード法の場合と同様にモード走行前のCS状態で車両条件設定を行う。ただし、

(2)で放電を行う必要がある場合にあっては、所定の充電レベルに設定するのに必要な走行(電動機の

みによる走行等)を追加して行うこともできるものとする。

(2) (1)における車両の放置(ソーク)と並行して、気温293K(20℃)以上303K(30℃)以下の環境下

で、任意の充電レベルになるまで蓄電装置の充電又は放電を行う。任意の充電レベルとは、通常の使用

において想定され、かつ、(3)の走行にてガソリン、LPG、CNG又は軽油を燃料とする原動機が起動する

範囲内とする。なお、任意の充電レベルでの測定方法と同等の測定方法であると証明することが可能

である場合には、当該測定方法によることもできる。

(3) 別紙6-2により、JC08Cモード法と同様にモード走行を開始し、JC08モードを1回走行して、別紙

10に準拠した走行前後の電気量収支測定、別紙8によりCO等の測定及び必要に応じた別紙9によるPMの

測定をすること。

2. 排出ガス量の算定

2.1 CS試験における排出ガス量の算定

1.1で測定された各排出ガスモード法における走行前後の電気量収支と排出ガス成分ごとの排出量に

より、別紙10の5.に規定する補正計算式を用いての電気量収支ゼロ状態の排出量(JC08HCS及び

JC08CCS)を算定すること。

2.2 CD試験における排出ガス量の算定

1.2で採取又は測定された各成分の排出量(JC08CCD)を、別紙8に規定する計算式により算定すること。

3. 補正排出量の算定

2.1による排出量(JC08HCS)をJC08Hモード法の補正排出量とし、2.1による排出量(JC08CCS)又は2.2

による排出量(JC08CCD)のうちいずれか大きい方の排出量をJC08Cモード法の補正排出量とする。

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II WLTC モード法

1. 適用範囲

この技術基準は、ガソリン、液化石油ガス(以下「LPG」という。)、圧 縮天然ガス(以下

「CNG」という。)又は軽油を燃料とする普通自動車、小型自動車及び軽自動車(二輪自動車(側車

付二輪自動車を含む。以下同じ。)を除 く。)であって、車両総重量が 3.5t 以下のもの又は専ら乗

用の用に供する乗車定員9人以下のものを別紙1の世界統一試験サイクル(以下「WLTC」とい

う。)により運行する場合に発生し、排気管から大気中に排出される排出物(以下「排出ガス」とい

う。)に含まれる一酸化炭素(以下「CO」という。)、非 メタン炭化水素(以下「NMHC」とい

う。)、窒素酸化物(以下「NOx」という。)及び粒子状物質(以下「PM」という。)の排出量の測

定について適用 する。

2. 定義

2.1. 試験機器

2.1.1. 「正確度」とは、測定値と基準値の差をいう。

2.1.2. 「二段希釈法」とは、PM フィルタより上流で、総排出ガスの一部を分離し、適切な量の希釈空

気と混合する方法をいう。

2.1.3. 「総排出ガス希釈装置」とは、総排出ガスと CVS 装置により採取された希釈空気と連続で混合

する装置をいう。

2.1.4. 「線形化」とは、濃度と装置応答の数学的関係を確立するために、ある範囲の濃度又は特定の

物質を用いることをいう。

2.1.5. 「大規模メンテナンス」とは、影響を受けた可能性がある事項について検定又は校正を行うた

め、測定の正確度に影響を及ぼす可能性がある構成機器等について調整、修理又は交換を行うことを

いう。

2.1.6. 「精密度」とは、同一条件の下での複数回の計測結果が同一の結果を示す度合いをいう。本技

術基準において、精密度の要件は常に1標準偏差とする。

2.1.7. 「基準値」とは、測定すべき真の値をいう。

2.1.8. 「スパン校正」とは、計測器の計測幅又は想定される計測幅における最大値の 75%から 100%

に相当する校正基準に対して、適切な応答が得られるように機器を調整することをいう。

2.1.9. 「検証」とは、測定装置の出力が、受諾用に事前に定められた閾値の適用基準信号の範囲内で

あるかどうかを評価することをいう。

2.1.10. 「ゼロガス」とは、分析計におけるゼロ応答を「二段希釈法もいう。当該ガスは、純窒素、

純空気又は純空気及び純窒素の組合せのいずれかとすることができる。

(参考図)

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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2.2. 走行抵抗及びシャシダイナモメータ負荷

2.2.1. 「風速影響」とは、風速計による測定に及ぼす自動車の影響をいう。

2.2.2. 「制約付き分析」とは、独立して定められた自動車の前面投影面積と空気抵抗係数を運動方程

式に適用することをいう。

2.2.3. 「非積載重量」とは、自動車に乗員が乗車せず、かつ、非積載状態において燃料、冷却液、潤

滑油、工具、連結装置及びスペアタイヤ(自動車製作者等が標準装備品として備えている場合に限

る。)が搭載された重量として、自動車製作者等が設定するものをいう。ただし、すべての燃料タン

クについて当該タンクの容量の 90%の燃料が充填された状態であること。

2.2.4. 「最大荷重」とは、技術的最大許容質量から非積載重量、100kg 及び最大オプション装置重量

を減じた値をいう。

2.2.5. 「オプション装置」とは、自動車製作者等が備える標準装備以外の装置をいう。

2.2.6. 「最大オプション装置重量」とは、自動車に備えられるオプション装置の組合せの中で最大重

量となるものの重量として、自動車製作者等が設定するものをいう。

2.2.7. 「基準環境条件」とは、走行抵抗を測定する場合において、別に特段の定めがない場合に限

り、次に掲げる値をいう。

(a) 大気圧:P0=100kPa

(b) 大気温度:T0=293K

(c) 乾燥空気密度:ρ0=1.189kg/m3

(d) 風速:0m/s

2.2.8. 「基準速度」とは、走行抵抗の決定時又はシャシダイナモメータ負荷の検証時に、基準となる

自動車の速度をいう。

2.2.9. 「再現走行抵抗」とは、別紙4の惰行法に基づき測定された惰行データから求められる走行抵

抗をいう。

2.2.10. 「定置型風速測定」とは、代表的な風況が生じる場所において、試験路の路面レベルよりも

上方の位置で風速計により風速及び風向を測定することをいう。

2.2.11. 「標準装置」とは、公道走行のために必要な最小限の機能を有する自動車に備えられる装置

をいう。

2.2.12. 「目標走行抵抗」とは、シャシダイナモメータで再現されるべき走行抵抗をいう。

2.2.13. 「全抵抗」とは、自動車の動きに抵抗するすべての力の合計をいう。

2.2.14. 「自動車惰行モード」とは、全抵抗の正確な決定及びシャシダイナモメータの正確な設定に

資する動作モードをいう。

2.2.15. 「風補正」とは、定置型又は車載型の風速計による風速測定の結果に基づき走行抵抗におけ

る風の影響を補正することをいう。

2.2.16. 「技術的最大許容質量」とは、自動車の構造、装置及び性能を勘案し、安全性の確保及び公

害の防止その他の環境の保全の観点から十分許容される最大の質量をいう。

2.2.17. 「試験自動車重量」とは、非積載重量、自動車に装着されるオプション装置の重量及び代表

的積載重量の合計に 100kg を加えたものをいう。

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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2.2.18. 「代表的積載重量」とは、乗用自動車にあっては最大荷重の 15%、貨物自動車にあっては最

大荷重の 28%をいう。

2.3. 電気自動車及び電気式ハイブリッド自動車

2.3.1. 「充電消費航続距離」(以下「RCDA」という。)とは、充電消費運転状態における WLTC の走

行により充電状態の蓄電装置から取り出すことのできる電気量(Ah)が0になるまでの走行距離をい

う。

2.3.2. 「充電消費サイクル航続距離」(以下「RCDC」という。)とは、充電消費試験終了時のサイク

ル(自動車が充電消費運転状態及び充電維持運転状態で走行するサイクルを含む。)の一つ前のサイ

クルが終了するまでに自動車が走行した距離をいう。

2.3.3. 「充電消費運転状態」とは、電気式ハイブリッド自動車において、外部充電による電力を用い

た状態で走行する状態をいう。

2.3.4. 「充電維持運転状態」とは、電気式プラグインハイブリッド自動車において、外部充電による

電力を用いない状態で走行する状態をいう。

2.3.5. 「電気式ハイブリッド自動車」とは、原動機として内燃機関及び電動機を備え、かつ、当該自

動車の運動エネルギーを電気エネルギーに変換して電動機駆動用蓄電装置(以下「蓄電装置」とい

う。)に充電する機能を備えた自動車をいう。

2.3.6. 「正味エネルギー変化」とは、蓄電装置のエネルギー変化を自動車のサイクルエネルギー要求

量で除した値をいう。

2.3.7. 「非車外充電式ハイブリッド電気自動車」とは、外部から充電する機能を有していない電気式

ハイブリッド自動車をいう。

2.3.8. 「車外充電式」とは、蓄電装置が外部から充電できることをいう。

2.3.9. 「電気式プラグインハイブリッド自動車」とは、外部から充電する機能を有している電気式ハ

イブリッド自動車をいう。

2.3.10. 「再充電エネルギー」(以下「EAC」という。)とは、コンセントに接続して電力グリッドか

ら再充電される交流電気エネルギーをいう。

2.3.11. 「蓄電装置充電収支」(以下「RCB」という。)とは、Ah単位で測定される蓄電装置の充電バ

ランスをいう。

2.4. パワートレイン

2.4.1. 「パワートレイン」とは、原動機、燃料装置、周辺装置、動力伝達装置その他の推進力を得る

ために必要な装置により構成される機構をいう。

2.4.2. 「補助装置」とは、エネルギーの消費、変換、貯蔵又は供給を行う装置のうち、当該エネルギ

ーが自動車の推進以外に使用されるもの(周辺装置を除く。)をいう。

2.4.3. 「周辺装置」とは、エネルギーの消費、変換、貯蔵又は供給を行う装置のうち、当該エネルギ

ーが自動車の推進以外に使用されるものであって、パワートレインの動作に必要な装置をいう。

2.4.4. 「手動変速機」とは、手動操作によりクラッチを切断し、ギヤを切り換える変速機をいう。

2.5. 補助装置等

2.5.1. 「乗用自動車」とは、専ら乗用の用に供する自動車及びその形状が当該自動車の形状に類する

自動車をいう。

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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2.5.2. 「貨物自動車」とは、貨物の運送の用に供する自動車及びその形状が当該自動車の形状に類す

る自動車をいう。

2.5.3. 「サイクルエネルギー要求量」とは、自動車が適用 WLTC を走行するために必要な正のエネル

ギーをいう。

2.5.4. 「モード」とは、排出ガス排出量及び燃料消費率に影響を及ぼすものとして、運転者が選択可

能な自動車の設定をいう。

2.5.5. 「主モード」とは、直前の運転停止時に選択されていたモードにかかわらず、自動車の始動時

に常に選択されるモードをいう。

2.5.6. 「基準条件」とは、ガス密度の基準となる条件をいい、101.325kPa 及び 273.15K(0℃)であ

る。

2.6. WLTC

2.6.1. 「エンジン出力」(Prated)とは、諸元表に記載されたエンジン出力をいう。

2.6.2. 「最高速度」(vmax)とは、試験自動車の諸元表記載の最高速度を km/h で表した値をいう。

2.6.3. 「定格エンジン回転速度」とは、エンジン出力が最大となるエンジンの回転速度をいう。

2.7. 手順

2.7.1. 「周期的再生制御装置」とは、通常、自動車の走行距離が 4,000km に達するまでの間に後処理

装置を初期状態に戻す運転、その他の周期的再生運転を必要とする排出ガス発散防止装置をいう。こ

の場合において、再生が発生するサイクル期間には、排出ガス基準を超過してもよい。

2.8. その他

2.8.1. 「CO 等」とは、CO、THC、NMHC、CH4、NOx 及び CO2 をいう。

2.8.2. 「アイドリング排出ガス試験」とは、別紙9に規定するアイドリング運転時に行う排出ガス測

定試験をいう。

2.8.3. 「適用 WLTC」とは、試験自動車について、別紙1に規定された当該自動車クラスに応じ適用さ

れる走行サイクルをいう。

3. 略語

3.1. 一般的略語

AC 交流

CFV 臨界流ベンチュリ

CFO 臨界流オリフィス

CLD 化学発光検出器

CLA 化学発光分析計

CVS 定容量採取装置

DC 直流

FID 水素炎イオン化形分析計

FSD フルスケールの流れ

GC ガスクロマトグラフ

HEPA 高効率粒子捕集エア(フィルタ)

HFID 加熱型水素炎イオン化形分析計

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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High2 クラス2車両に関するWLTC高速フェーズ

High3-1 vmax<120km/hのクラス3車両に係るWLTC高速フェーズ

High3-2 vmax≧120km/hのクラス3車両に係るWLTC高速フェーズ

Low1 クラス1車両に関するWLTC低速フェーズ

Low2 クラス2車両に関するWLTC低速フェーズ

Low3 クラス3車両に関するWLTC低速フェーズ

Medium1 クラス1車両に関するWLTC中速フェーズ

Medium2 クラス2車両に関するWLTC中速フェーズ

Medium3-1 vmax<120km/hのクラス3車両に係るWLTC中速フェーズ

Medium3-2 vmax≧120km/hのクラス3車両に係るWLTC中速フェーズ

LPG 液化石油ガス

NDIR 非分散形赤外線分析計

NMC 非メタンカッター

NOVC-HEV 非車外充電式ハイブリッド電気自動車

OVC-HEV 車外充電式ハイブリッド電気自動車

PAO ポリアルファオレフィン

PCF 粒子分級機

PDP 正置換型ポンプ

Percent FS パーセントフルスケール

PM 粒子状物質

PTT 粒子移送管

REESS 蓄電装置

SSV 亜音速ベンチュリ

USFM 超音波流量計

WLTC 世界統一試験サイクル

3.2. 化学記号及び略語

C1 カーボン1換算炭化水素

CH4 メタン

C2H6 エタン

C2H5OH エタノール

C3H8 プロパン

C6H14 ヘキサン

CO 一酸化炭素

CO2 二酸化炭素

DOP ジオクチルフタレート

THC 全炭化水素

H2O 水

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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NMHC 非メタン炭化水素

NOx 窒素酸化物

4. 一般要件

4.1. 自動車及び当該自動車の装置のうち、排出ガス排出量に影響するものは、運行に十

分耐える構造及び性能を有すること。

4.2. 試験条件

4.2.1. 排出ガス試験に使用する潤滑油及び冷却液の種類及び量は、自動車製作者等によ

って自動車の通常走行用に指定されたものとする。

4.2.2. 排出ガス試験に使用する燃料の種類は別紙3に規定するものとする。

4.2.3. 排出ガス発散防止装置についてすべての機能が作動していること。

4.2.4. 排出ガス発散防止装置は、ブローバイ・ガスを排出しないものとして設計されて

いること。

4.2.5. 排出ガス試験に使用するタイヤは、別紙6の1.2.4.5.に定義されたものであるこ

と。

4.3. 電子装置のセキュリティ

4.3.1. 排出ガス発散防止装置を制御する電子装置は、改変を防止する機能を有するもの

であること。ただし、自動車の検査、整備等のために改変が必要なものとして自動車製

作者等が指定したものを除く。

4.3.2. コンピュータコード化されたエンジン動作パラメータは、特別な工具及び手順を

使用しなければ変更できないものであって、ISO15031-7の規定と同程度以上の保護に係

る機能を有するものであること。

4.3.3. 着脱可能な校正メモリチップは、注型封止し、密閉容器に封入し、又は電子アル

ゴリズムによって保護するとともに、特別な工具及び手順を使用しなければ変更できな

いものとする。

4.3.4. 4.4.1.の規定にかかわらず、自動車製作者等からの申請により、4.4.1.の規定の

適用を除外することができる。

4.3.5. プログラム可能なコンピュータコードシステムを使用する自動車製作者等は、当

該システムについて不正なプログラミングの変更を防止するものとする。

5. 試験

試験は、別紙1から別紙9までに従って行うものとする。

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別紙1 WLTC

1. 一般要件

走行サイクルは、試験自動車の最高速度vmaxにより決定する。

2. 走行サイクル

2.1 分類

2.1.1 vmaxが120km/h未満のクラスa自動車

2.1.1.1 走行サイクルは、低速フェーズ、中速フェーズa及び高速フェーズaにより構成

される。

2.1.1.2 低速フェーズは表1に規定する。

2.1.1.3 中速フェーズaは表2に規定する。

2.1.1.4 高速フェーズaは表3に規定する。

2.1.2 vmaxが120km/h以上のクラスb自動車

2.1.2.1 走行サイクルは、低速フェーズ、中速フェーズb及び高速フェーズbにより構成

される。

2.1.2.2. 中速フェーズbは表4に規定する。

2.1.2.3. 高速フェーズbは表5に規定する。

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-65-

表1 低速フェーズ

時間 速度

38 39.9

78 39.3

118 0.0

158 14.1

198 12.0

(s) (km/h)

39 37.0

79 39.5

119 0.0

159 17.2

199 12.5

0 0.0

40 34.6

80 39.0

120 0.0

160 20.1

200 13.0

1 0.0

41 32.3

81 38.5

121 0.0

161 23.4

201 14.0

2 0.0

42 29.0

82 37.3

122 0.0

162 25.5

202 15.0

3 0.0

43 25.1

83 37.0

123 0.0

163 27.6

203 16.5

4 0.0

44 22.2

84 36.7

124 0.0

164 29.5

204 19.0

5 0.0

45 20.9

85 35.9

125 0.0

165 31.1

205 21.2

6 0.0

46 20.4

86 35.3

126 0.0

166 32.1

206 23.8

7 0.0

47 19.5

87 34.6

127 0.0

167 33.2

207 26.9

8 0.0

48 18.4

88 34.2

128 0.0

168 35.2

208 29.6

9 0.0

49 17.8

89 31.9

129 0.0

169 37.2

209 32.0

10 0.0

50 17.8

90 27.3

130 0.0

170 38.0

210 35.2

11 0.0

51 17.4

91 22.0

131 0.0

171 37.4

211 37.5

12 0.2

52 15.7

92 17.0

132 0.0

172 35.1

212 39.2

13 1.7

53 13.1

93 14.2

133 0.0

173 31.0

213 40.5

14 5.4

54 12.1

94 12.0

134 0.0

174 27.1

214 41.6

15 9.9

55 12.0

95 9.1

135 0.0

175 25.3

215 43.1

16 13.1

56 12.0

96 5.8

136 0.0

176 25.1

216 45.0

17 16.9

57 12.0

97 3.6

137 0.0

177 25.9

217 47.1

18 21.7

58 12.3

98 2.2

138 0.2

178 27.8

218 49.0

19 26.0

59 12.6

99 0.0

139 1.9

179 29.2

219 50.6

20 27.5

60 14.7

100 0.0

140 6.1

180 29.6

220 51.8

21 28.1

61 15.3

101 0.0

141 11.7

181 29.5

221 52.7

22 28.3

62 15.9

102 0.0

142 16.4

182 29.2

222 53.1

23 28.8

63 16.2

103 0.0

143 18.9

183 28.3

223 53.5

24 29.1

64 17.1

104 0.0

144 19.9

184 26.1

224 53.8

25 30.8

65 17.8

105 0.0

145 20.8

185 23.6

225 54.2

26 31.9

66 18.1

106 0.0

146 22.8

186 21.0

226 54.8

27 34.1

67 18.4

107 0.0

147 25.4

187 18.9

227 55.3

28 36.6

68 20.3

108 0.0

148 27.7

188 17.1

228 55.8

29 39.1

69 23.2

109 0.0

149 29.2

189 15.7

229 56.2

30 41.3

70 26.5

110 0.0

150 29.8

190 14.5

230 56.5

31 42.5

71 29.8

111 0.0

151 29.4

191 13.7

231 56.5

32 43.3

72 32.6

112 0.0

152 27.2

192 12.9

232 56.2

33 43.9

73 34.4

113 0.0

153 22.6

193 12.5

233 54.9

34 44.4

74 35.5

114 0.0

154 17.3

194 12.2

234 52.9

35 44.5

75 36.4

115 0.0

155 13.3

195 12.0

235 51.0

36 44.2

76 37.4

116 0.0

156 12.0

196 12.0

236 49.8

37 42.7

77 38.5

117 0.0

157 12.6

197 12.0

237 49.2

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-66-

238 48.4

278 30.9

318 30.0

358 28.0

398 20.9

438 23.0

239 46.9

279 25.5

319 28.0

359 26.9

399 24.2

439 18.2

240 44.3

280 21.4

320 26.1

360 25.0

400 25.6

440 12.9

241 41.5

281 20.2

321 25.6

361 23.2

401 25.6

441 7.7

242 39.5

282 22.9

322 24.9

362 21.9

402 24.9

442 3.8

243 37.0

283 26.6

323 24.9

363 21.1

403 23.3

443 1.3

244 34.6

284 30.2

324 24.3

364 20.7

404 21.6

444 0.2

245 32.3

285 34.1

325 23.9

365 20.7

405 20.2

445 0.0

246 29.0

286 37.4

326 23.9

366 20.8

406 18.7

446 0.0

247 25.1

287 40.7

327 23.6

367 21.2

407 17.0

447 0.0

248 22.2

288 44.0

328 23.3

368 22.1

408 15.3

448 0.0

249 20.9

289 47.3

329 20.5

369 23.5

409 14.2

449 0.0

250 20.4

290 49.2

330 17.5

370 24.3

410 13.9

450 0.0

251 19.5

291 49.8

331 16.9

371 24.5

411 14.0

451 0.0

252 18.4

292 49.2

332 16.7

372 23.8

412 14.2

452 0.0

253 17.8

293 48.1

333 15.9

373 21.3

413 14.5

453 0.0

254 17.8

294 47.3

334 15.6

374 17.7

414 14.9

454 0.0

255 17.4

295 46.8

335 15.0

375 14.4

415 15.9

455 0.0

256 15.7

296 46.7

336 14.5

376 11.9

416 17.4

456 0.0

257 14.5

297 46.8

337 14.3

377 10.2

417 18.7

457 0.0

258 15.4

298 47.1

338 14.5

378 8.9

418 19.1

458 0.0

259 17.9

299 47.3

339 15.4

379 8.0

419 18.8

459 0.0

260 20.6

300 47.3

340 17.8

380 7.2

420 17.6

460 0.0

261 23.2

301 47.1

341 21.1

381 6.1

421 16.6

461 0.0

262 25.7

302 46.6

342 24.1

382 4.9

422 16.2

462 0.0

263 28.7

303 45.8

343 25.0

383 3.7

423 16.4

463 0.0

264 32.5

304 44.8

344 25.3

384 2.3

424 17.2

464 0.0

265 36.1

305 43.3

345 25.5

385 0.9

425 19.1

465 0.0

266 39.0

306 41.8

346 26.4

386 0.0

426 22.6

466 0.0

267 40.8

307 40.8

347 26.6

387 0.0

427 27.4

467 0.0

268 42.9

308 40.3

348 27.1

388 0.0

428 31.6

468 0.0

269 44.4

309 40.1

349 27.7

389 0.0

429 33.4

469 0.0

270 45.9

310 39.7

350 28.1

390 0.0

430 33.5

470 0.0

271 46.0

311 39.2

351 28.2

391 0.0

431 32.8

471 0.0

272 45.6

312 38.5

352 28.1

392 0.5

432 31.9

472 0.0

273 45.3

313 37.4

353 28.0

393 2.1

433 31.3

473 0.0

274 43.7

314 36.0

354 27.9

394 4.8

434 31.1

474 0.0

275 40.8

315 34.4

355 27.9

395 8.3

435 30.6

475 0.0

276 38.0

316 33.0

356 28.1

396 12.3

436 29.2

476 0.0

277 34.4

317 31.7

357 28.2

397 16.6

437 26.7

477 0.0

Page 67: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-67-

478 0.0

518 21.9

558 13.8

479 0.0

519 21.9

559 14.5

480 0.0

520 21.3

560 16.5

481 0.0

521 20.3

561 17.0

482 0.0

522 19.2

562 17.0

483 0.0

523 17.8

563 17.0

484 0.0

524 15.5

564 15.4

485 0.0

525 11.9

565 10.1

486 0.0

526 7.6

566 4.8

487 0.0

527 4.0

567 0.0

488 0.0

528 2.0

568 0.0

489 0.0

529 1.0

569 0.0

490 0.0

530 0.0

570 0.0

491 0.0

531 0.0

571 0.0

492 0.0

532 0.0

572 0.0

493 0.0

533 0.2

573 0.0

494 0.0

534 1.2

574 0.0

495 0.0

535 3.2

575 0.0

496 0.0

536 5.2

576 0.0

497 0.0

537 8.2

577 0.0

498 0.0

538 13.0

578 0.0

499 0.0

539 18.8

579 0.0

500 0.0

540 23.1

580 0.0

501 0.0

541 24.5

581 0.0

502 0.0

542 24.5

582 0.0

503 0.0

543 24.3

583 0.0

504 0.0

544 23.6

584 0.0

505 0.0

545 22.3

585 0.0

506 0.0

546 20.1

586 0.0

507 0.0

547 18.5

587 0.0

508 0.0

548 17.2

588 0.0

509 0.0

549 16.3

589 0.0

510 0.0

550 15.4

511 0.0

551 14.7

512 0.5

552 14.3

513 2.5

553 13.7

514 6.6

554 13.3

515 11.8

555 13.1

516 16.8

556 13.1

517 20.5

557 13.3

Page 68: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-68-

表2 中速フェーズa

時間 速度

628 46.0

668 19.0

708 12.8

748 48.6

788 65.3

(s) (km/h)

629 46.0

669 23.2

709 12.0

749 49.4

789 65.3

590 0.0

630 46.1

670 28.0

710 13.2

750 49.8

790 65.4

591 0.0

631 46.7

671 32.0

711 17.1

751 49.8

791 65.7

592 0.0

632 47.7

672 34.0

712 21.1

752 49.7

792 66.0

593 0.0

633 48.9

673 36.0

713 21.8

753 49.3

793 65.6

594 0.0

634 50.3

674 38.0

714 21.2

754 48.5

794 63.5

595 0.0

635 51.6

675 40.0

715 18.5

755 47.6

795 59.7

596 0.0

636 52.6

676 40.3

716 13.9

756 46.3

796 54.6

597 0.0

637 53.0

677 40.5

717 12.0

757 43.7

797 49.3

598 0.0

638 53.0

678 39.0

718 12.0

758 39.3

798 44.9

599 0.0

639 52.9

679 35.7

719 13.0

759 34.1

799 42.3

600 0.0

640 52.7

680 31.8

720 16.3

760 29.0

800 41.4

601 1.0

641 52.6

681 27.1

721 20.5

761 23.7

801 41.3

602 2.1

642 53.1

682 22.8

722 23.9

762 18.4

802 43.0

603 5.2

643 54.3

683 21.1

723 26.0

763 14.3

803 45.0

604 9.2

644 55.2

684 18.9

724 28.0

764 12.0

804 46.5

605 13.5

645 55.5

685 18.9

725 31.5

765 12.8

805 48.3

606 18.1

646 55.9

686 21.3

726 33.4

766 16.0

806 49.5

607 22.3

647 56.3

687 23.9

727 36.0

767 20.4

807 51.2

608 26.0

648 56.7

688 25.9

728 37.8

768 24.0

808 52.2

609 29.3

649 56.9

689 28.4

729 40.2

769 29.0

809 51.6

610 32.8

650 56.8

690 30.3

730 41.6

770 32.2

810 49.7

611 36.0

651 56.0

691 30.9

731 41.9

771 36.8

811 47.4

612 39.2

652 54.2

692 31.1

732 42.0

772 39.4

812 43.7

613 42.5

653 52.1

693 31.8

733 42.2

773 43.2

813 39.7

614 45.7

654 50.1

694 32.7

734 42.4

774 45.8

814 35.5

615 48.2

655 47.2

695 33.2

735 42.7

775 49.2

815 31.1

616 48.4

656 43.2

696 32.4

736 43.1

776 51.4

816 26.3

617 48.2

657 39.2

697 28.3

737 43.7

777 54.2

817 21.9

618 47.8

658 36.5

698 25.8

738 44.0

778 56.0

818 18.0

619 47.0

659 34.3

699 23.1

739 44.1

779 58.3

819 17.0

620 45.9

660 31.0

700 21.8

740 45.3

780 59.8

820 18.0

621 44.9

661 26.0

701 21.2

741 46.4

781 61.7

821 21.4

622 44.4

662 20.7

702 21.0

742 47.2

782 62.7

822 24.8

623 44.3

663 15.4

703 21.0

743 47.3

783 63.3

823 27.9

624 44.5

664 13.1

704 20.9

744 47.4

784 63.6

824 30.8

625 45.1

665 12.0

705 19.9

745 47.4

785 64.0

825 33.0

626 45.7

666 12.5

706 17.9

746 47.5

786 64.7

826 35.1

627 46.0

667 14.0

707 15.1

747 47.9

787 65.2

827 37.1

Page 69: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-69-

828 38.9

868 71.5

908 41.3

948 55.8 988 0.0

829 41.4

869 72.4

909 42.1

949 56.2 989 0.0

830 44.0

870 73.0

910 44.7

950 56.1 990 0.0

831 46.3

871 73.7

911 46.0

951 55.1 991 0.0

832 47.7

872 74.4

912 48.8

952 52.7 992 0.0

833 48.2

873 74.9

913 50.1

953 48.4 993 0.0

834 48.7

874 75.3

914 51.3

954 43.1 994 0.0

835 49.3

875 75.6

915 54.1

955 37.8 995 0.0

836 49.8

876 75.8

916 55.2

956 32.5 996 0.0

837 50.2

877 76.6

917 56.2

957 27.2 997 0.0

838 50.9

878 76.5

918 56.1

958 25.1 998 0.0

839 51.8

879 76.2

919 56.1

959 27.0 999 0.0

840 52.5

880 75.8

920 56.5

960 29.8 1000 0.0

841 53.3

881 75.4

921 57.5

961 33.8 1001 0.0

842 54.5

882 74.8

922 59.2

962 37.0 1002 0.0

843 55.7

883 73.9

923 60.7

963 40.7 1003 0.0

844 56.5

884 72.7

924 61.8

964 43.0 1004 0.0

845 56.8

885 71.3

925 62.3

965 45.6 1005 0.0

846 57.0

886 70.4

926 62.7

966 46.9 1006 0.0

847 57.2

887 70.0

927 62.0

967 47.0 1007 0.0

848 57.7

888 70.0

928 61.3

968 46.9 1008 0.0

849 58.7

889 69.0

929 60.9

969 46.5 1009 0.0

850 60.1

890 68.0

930 60.5

970 45.8 1010 0.0

851 61.1

891 67.3

931 60.2

971 44.3 1011 0.0

852 61.7

892 66.2

932 59.8

972 41.3 1012 0.0

853 62.3

893 64.8

933 59.4

973 36.5 1013 0.0

854 62.9

894 63.6

934 58.6

974 31.7 1014 0.0

855 63.3

895 62.6

935 57.5

975 27.0 1015 0.0

856 63.4

896 62.1

936 56.6

976 24.7 1016 0.0

857 63.5

897 61.9

937 56.0

977 19.3 1017 0.0

858 63.9

898 61.9

938 55.5

978 16.0 1018 0.0

859 64.4

899 61.8

939 55.0

979 13.2 1019 0.0

860 65.0

900 61.5

940 54.4

980 10.7 1020 0.0

861 65.6

901 60.9

941 54.1

981 8.8 1021 0.0

862 66.6

902 59.7

942 54.0

982 7.2 1022 0.0

863 67.4

903 54.6

943 53.9

983 5.5

864 68.2

904 49.3

944 53.9

984 3.2

865 69.1

905 44.9

945 54.0

985 1.1

866 70.0

906 42.3

946 54.2

986 0.0

867 70.8

907 41.4

947 55.0

987 0.0

Page 70: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-70-

表3 高速フェーズa

時間 速度

1061 13.4

1101 58.9

1141 15.1

1181 74.9

1221 93.9

(s) (km/h)

1062 12.0

1102 58.4

1142 16.4

1182 75.6

1222 94.0

1023 0.0

1063 12.1

1103 58.8

1143 19.1

1183 76.3

1223 94.1

1024 0.0

1064 12.8

1104 60.2

1144 22.5

1184 77.1

1224 94.3

1025 0.0

1065 15.6

1105 62.3

1145 24.4

1185 77.9

1225 94.4

1026 0.0

1066 19.9

1106 63.9

1146 24.8

1186 78.5

1226 94.6

1027 0.8

1067 23.4

1107 64.5

1147 22.7

1187 79.0

1227 94.7

1028 3.6

1068 24.6

1108 64.4

1148 17.4

1188 79.7

1228 94.8

1029 8.6

1069 27.0

1109 63.5

1149 13.8

1189 80.3

1229 95.0

1030 14.6

1070 29.0

1110 62.0

1150 12.0

1190 81.0

1230 95.1

1031 20.0

1071 32.0

1111 61.2

1151 12.0

1191 81.6

1231 95.3

1032 24.4

1072 34.8

1112 61.3

1152 12.0

1192 82.4

1232 95.4

1033 28.2

1073 37.7

1113 61.7

1153 13.9

1193 82.9

1233 95.6

1034 31.7

1074 40.8

1114 62.0

1154 17.7

1194 83.4

1234 95.7

1035 35.0

1075 43.2

1115 64.6

1155 22.8

1195 83.8

1235 95.8

1036 37.6

1076 46.0

1116 66.0

1156 27.3

1196 84.2

1236 96.0

1037 39.7

1077 48.0

1117 66.2

1157 31.2

1197 84.7

1237 96.1

1038 41.5

1078 50.7

1118 65.8

1158 35.2

1198 85.2

1238 96.3

1039 43.6

1079 52.0

1119 64.7

1159 39.4

1199 85.6

1239 96.4

1040 46.0

1080 54.5

1120 63.6

1160 42.5

1200 86.3

1240 96.6

1041 48.4

1081 55.9

1121 62.9

1161 45.4

1201 86.8

1241 96.8

1042 50.5

1082 57.4

1122 62.4

1162 48.2

1202 87.4

1242 97.0

1043 51.9

1083 58.1

1123 61.7

1163 50.3

1203 88.0

1243 97.2

1044 52.6

1084 58.4

1124 60.1

1164 52.6

1204 88.3

1244 97.3

1045 52.8

1085 58.8

1125 57.3

1165 54.5

1205 88.7

1245 97.4

1046 52.9

1086 58.8

1126 55.8

1166 56.6

1206 89.0

1246 97.4

1047 53.1

1087 58.6

1127 50.5

1167 58.3

1207 89.3

1247 97.4

1048 53.3

1088 58.7

1128 45.2

1168 60.0

1208 89.8

1248 97.4

1049 53.1

1089 58.8

1129 40.1

1169 61.5

1209 90.2

1249 97.3

1050 52.3

1090 58.8

1130 36.2

1170 63.1

1210 90.6

1250 97.3

1051 50.7

1091 58.8

1131 32.9

1171 64.3

1211 91.0

1251 97.3

1052 48.8

1092 59.1

1132 29.8

1172 65.7

1212 91.3

1252 97.3

1053 46.5

1093 60.1

1133 26.6

1173 67.1

1213 91.6

1253 97.2

1054 43.8

1094 61.7

1134 23.0

1174 68.3

1214 91.9

1254 97.1

1055 40.3

1095 63.0

1135 19.4

1175 69.7

1215 92.2

1255 97.0

1056 36.0

1096 63.7

1136 16.3

1176 70.6

1216 92.8

1256 96.9

1057 30.7

1097 63.9

1137 14.6

1177 71.6

1217 93.1

1257 96.7

1058 25.4

1098 63.5

1138 14.2

1178 72.6

1218 93.3

1258 96.4

1059 21.0

1099 62.3

1139 14.3

1179 73.5

1219 93.5

1259 96.1

1060 16.7

1100 60.3

1140 14.6

1180 74.2

1220 93.7

1260 95.7

Page 71: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-71-

1261 95.5

1301 77.9

1341 79.9

1381 29.6

1421 40.9

1461 0.0

1262 95.3

1302 77.6

1342 80.0

1382 28.7

1422 38.3

1462 0.0

1263 95.2

1303 77.3

1343 80.4

1383 29.3

1423 35.3

1463 0.0

1264 95.0

1304 77.0

1344 80.8

1384 30.5

1424 34.3

1464 0.0

1265 94.9

1305 76.7

1345 81.2

1385 31.7

1425 34.6

1465 0.0

1266 94.7

1306 76.0

1346 81.5

1386 32.9

1426 36.3

1466 0.0

1267 94.5

1307 76.0

1347 81.6

1387 35.0

1427 39.5

1467 0.0

1268 94.4

1308 76.0

1348 81.6

1388 38.0

1428 41.8

1468 0.0

1269 94.4

1309 75.9

1349 81.4

1389 40.5

1429 42.5

1469 0.0

1270 94.3

1310 76.0

1350 80.7

1390 42.7

1430 41.9

1470 0.0

1271 94.3

1311 76.0

1351 79.6

1391 45.8

1431 40.1

1471 0.0

1272 94.1

1312 76.1

1352 78.2

1392 47.5

1432 36.6

1472 0.0

1273 93.9

1313 76.3

1353 76.8

1393 48.9

1433 31.3

1473 0.0

1274 93.4

1314 76.5

1354 75.3

1394 49.4

1434 26.0

1474 0.0

1275 92.8

1315 76.6

1355 73.8

1395 49.4

1435 20.6

1475 0.0

1276 92.0

1316 76.8

1356 72.1

1396 49.2

1436 19.1

1476 0.0

1277 91.3

1317 77.1

1357 70.2

1397 48.7

1437 19.7

1477 0.0

1278 90.6

1318 77.1

1358 68.2

1398 47.9

1438 21.1

1279 90.0

1319 77.2

1359 66.1

1399 46.9

1439 22.0

1280 89.3

1320 77.2

1360 63.8

1400 45.6

1440 22.1

1281 88.7

1321 77.6

1361 61.6

1401 44.2

1441 21.4

1282 88.1

1322 78.0

1362 60.2

1402 42.7

1442 19.6

1283 87.4

1323 78.4

1363 59.8

1403 40.7

1443 18.3

1284 86.7

1324 78.8

1364 60.4

1404 37.1

1444 18.0

1285 86.0

1325 79.2

1365 61.8

1405 33.9

1445 18.3

1286 85.3

1326 80.3

1366 62.6

1406 30.6

1446 18.5

1287 84.7

1327 80.8

1367 62.7

1407 28.6

1447 17.9

1288 84.1

1328 81.0

1368 61.9

1408 27.3

1448 15.0

1289 83.5

1329 81.0

1369 60.0

1409 27.2

1449 9.9

1290 82.9

1330 81.0

1370 58.4

1410 27.5

1450 4.6

1291 82.3

1331 81.0

1371 57.8

1411 27.4

1451 1.2

1292 81.7

1332 81.0

1372 57.8

1412 27.1

1452 0.0

1293 81.1

1333 80.9

1373 57.8

1413 26.7

1453 0.0

1294 80.5

1334 80.6

1374 57.3

1414 26.8

1454 0.0

1295 79.9

1335 80.3

1375 56.2

1415 28.2

1455 0.0

1296 79.4

1336 80.0

1376 54.3

1416 31.1

1456 0.0

1297 79.1

1337 79.9

1377 50.8

1417 34.8

1457 0.0

1298 78.8

1338 79.8

1378 45.5

1418 38.4

1458 0.0

1299 78.5

1339 79.8

1379 40.2

1419 40.9

1459 0.0

1300 78.2

1340 79.8

1380 34.9

1420 41.7

1460 0.0

Page 72: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-72-

表4 中速フェーズb

時間 速度

628 46.0

668 19.0

708 12.8

748 48.6

788 65.3

(s) (km/h)

629 46.0

669 23.2

709 12.0

749 49.4

789 65.3

590 0.0

630 46.1

670 28.0

710 13.2

750 49.8

790 65.4

591 0.0

631 46.7

671 32.0

711 17.1

751 49.8

791 65.7

592 0.0

632 47.7

672 34.0

712 21.1

752 49.7

792 66.0

593 0.0

633 48.9

673 36.0

713 21.8

753 49.3

793 65.6

594 0.0

634 50.3

674 38.0

714 21.2

754 48.5

794 63.5

595 0.0

635 51.6

675 40.0

715 18.5

755 47.6

795 59.7

596 0.0

636 52.6

676 40.3

716 13.9

756 46.3

796 54.6

597 0.0

637 53.0

677 40.5

717 12.0

757 43.7

797 49.3

598 0.0

638 53.0

678 39.0

718 12.0

758 39.3

798 44.9

599 0.0

639 52.9

679 35.7

719 13.0

759 34.1

799 42.3

600 0.0

640 52.7

680 31.8

720 16.0

760 29.0

800 41.4

601 1.0

641 52.6

681 27.1

721 18.5

761 23.7

801 41.3

602 2.1

642 53.1

682 22.8

722 20.6

762 18.4

802 42.1

603 4.8

643 54.3

683 21.1

723 22.5

763 14.3

803 44.7

604 9.1

644 55.2

684 18.9

724 24.0

764 12.0

804 48.4

605 14.2

645 55.5

685 18.9

725 26.6

765 12.8

805 51.4

606 19.8

646 55.9

686 21.3

726 29.9

766 16.0

806 52.7

607 25.5

647 56.3

687 23.9

727 34.8

767 19.1

807 53.0

608 30.5

648 56.7

688 25.9

728 37.8

768 22.4

808 52.5

609 34.8

649 56.9

689 28.4

729 40.2

769 25.6

809 51.3

610 38.8

650 56.8

690 30.3

730 41.6

770 30.1

810 49.7

611 42.9

651 56.0

691 30.9

731 41.9

771 35.3

811 47.4

612 46.4

652 54.2

692 31.1

732 42.0

772 39.9

812 43.7

613 48.3

653 52.1

693 31.8

733 42.2

773 44.5

813 39.7

614 48.7

654 50.1

694 32.7

734 42.4

774 47.5

814 35.5

615 48.5

655 47.2

695 33.2

735 42.7

775 50.9

815 31.1

616 48.4

656 43.2

696 32.4

736 43.1

776 54.1

816 26.3

617 48.2

657 39.2

697 28.3

737 43.7

777 56.3

817 21.9

618 47.8

658 36.5

698 25.8

738 44.0

778 58.1

818 18.0

619 47.0

659 34.3

699 23.1

739 44.1

779 59.8

819 17.0

620 45.9

660 31.0

700 21.8

740 45.3

780 61.1

820 18.0

621 44.9

661 26.0

701 21.2

741 46.4

781 62.1

821 21.4

622 44.4

662 20.7

702 21.0

742 47.2

782 62.8

822 24.8

623 44.3

663 15.4

703 21.0

743 47.3

783 63.3

823 27.9

624 44.5

664 13.1

704 20.9

744 47.4

784 63.6

824 30.8

625 45.1

665 12.0

705 19.9

745 47.4

785 64.0

825 33.0

626 45.7

666 12.5

706 17.9

746 47.5

786 64.7

826 35.1

627 46.0

667 14.0

707 15.1

747 47.9

787 65.2

827 37.1

Page 73: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-73-

828 38.9

868 76.0

908 41.3

948 55.8

988 0.0

829 41.4

869 76.6

909 42.1

949 56.2

989 0.0

830 44.0

870 76.5

910 44.7

950 56.1

990 0.0

831 46.3

871 76.2

911 48.4

951 55.1

991 0.0

832 47.7

872 75.8

912 51.4

952 52.7

992 0.0

833 48.2

873 75.4

913 52.7

953 48.4

993 0.0

834 48.7

874 74.8

914 54.0

954 43.1

994 0.0

835 49.3

875 73.9

915 57.0

955 37.8

995 0.0

836 49.8

876 72.7

916 58.1

956 32.5

996 0.0

837 50.2

877 71.3

917 59.2

957 27.2

997 0.0

838 50.9

878 70.4

918 59.0

958 25.1

998 0.0

839 51.8

879 70.0

919 59.1

959 26.0

999 0.0

840 52.5

880 70.0

920 59.5

960 29.3

1000 0.0

841 53.3

881 69.0

921 60.5

961 34.6

1001 0.0

842 54.5

882 68.0

922 62.3

962 40.4

1002 0.0

843 55.7

883 68.0

923 63.9

963 45.3

1003 0.0

844 56.5

884 68.0

924 65.1

964 49.0

1004 0.0

845 56.8

885 68.1

925 64.1

965 51.1

1005 0.0

846 57.0

886 68.4

926 62.7

966 52.1

1006 0.0

847 57.2

887 68.6

927 62.0

967 52.2

1007 0.0

848 57.7

888 68.7

928 61.3

968 52.1

1008 0.0

849 58.7

889 68.5

929 60.9

969 51.7

1009 0.0

850 60.1

890 68.1

930 60.5

970 50.9

1010 0.0

851 61.1

891 67.3

931 60.2

971 49.2

1011 0.0

852 61.7

892 66.2

932 59.8

972 45.9

1012 0.0

853 62.3

893 64.8

933 59.4

973 40.6

1013 0.0

854 62.9

894 63.6

934 58.6

974 35.3

1014 0.0

855 63.3

895 62.6

935 57.5

975 30.0

1015 0.0

856 63.4

896 62.1

936 56.6

976 24.7

1016 0.0

857 63.5

897 61.9

937 56.0

977 19.3

1017 0.0

858 64.5

898 61.9

938 55.5

978 16.0

1018 0.0

859 65.8

899 61.8

939 55.0

979 13.2

1019 0.0

860 66.8

900 61.5

940 54.4

980 10.7

1020 0.0

861 67.4

901 60.9

941 54.1

981 8.8

1021 0.0

862 68.8

902 59.7

942 54.0

982 7.2

1022 0.0

863 71.1

903 54.6

943 53.9

983 5.5

864 72.3

904 49.3

944 53.9

984 3.2

865 72.8

905 44.9

945 54.0

985 1.1

866 73.4

906 42.3

946 54.2

986 0.0

867 74.6

907 41.4

947 55.0

987 0.0

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-74-

表5 高速フェーズb

時間 速度

1061 13.4

1101 58.9

1141 15.1

1181 74.9

1221 93.9

(s) (km/h)

1062 12.0

1102 58.4

1142 16.4

1182 75.6

1222 94.0

1023 0.0

1063 12.1

1103 58.8

1143 19.1

1183 76.3

1223 94.1

1024 0.0

1064 12.8

1104 60.2

1144 22.5

1184 77.1

1224 94.3

1025 0.0

1065 15.6

1105 62.3

1145 24.4

1185 77.9

1225 94.4

1026 0.0

1066 19.9

1106 63.9

1146 24.8

1186 78.5

1226 94.6

1027 0.8

1067 23.4

1107 64.5

1147 22.7

1187 79.0

1227 94.7

1028 3.6

1068 24.6

1108 64.4

1148 17.4

1188 79.7

1228 94.8

1029 8.6

1069 25.2

1109 63.5

1149 13.8

1189 80.3

1229 95.0

1030 14.6

1070 26.4

1110 62.0

1150 12.0

1190 81.0

1230 95.1

1031 20.0

1071 28.8

1111 61.2

1151 12.0

1191 81.6

1231 95.3

1032 24.4

1072 31.8

1112 61.3

1152 12.0

1192 82.4

1232 95.4

1033 28.2

1073 35.3

1113 62.6

1153 13.9

1193 82.9

1233 95.6

1034 31.7

1074 39.5

1114 65.3

1154 17.7

1194 83.4

1234 95.7

1035 35.0

1075 44.5

1115 68.0

1155 22.8

1195 83.8

1235 95.8

1036 37.6

1076 49.3

1116 69.4

1156 27.3

1196 84.2

1236 96.0

1037 39.7

1077 53.3

1117 69.7

1157 31.2

1197 84.7

1237 96.1

1038 41.5

1078 56.4

1118 69.3

1158 35.2

1198 85.2

1238 96.3

1039 43.6

1079 58.9

1119 68.1

1159 39.4

1199 85.6

1239 96.4

1040 46.0

1080 61.2

1120 66.9

1160 42.5

1200 86.3

1240 96.6

1041 48.4

1081 62.6

1121 66.2

1161 45.4

1201 86.8

1241 96.8

1042 50.5

1082 63.0

1122 65.7

1162 48.2

1202 87.4

1242 97.0

1043 51.9

1083 62.5

1123 64.9

1163 50.3

1203 88.0

1243 97.2

1044 52.6

1084 60.9

1124 63.2

1164 52.6

1204 88.3

1244 97.3

1045 52.8

1085 59.3

1125 60.3

1165 54.5

1205 88.7

1245 97.4

1046 52.9

1086 58.6

1126 55.8

1166 56.6

1206 89.0

1246 97.4

1047 53.1

1087 58.6

1127 50.5

1167 58.3

1207 89.3

1247 97.4

1048 53.3

1088 58.7

1128 45.2

1168 60.0

1208 89.8

1248 97.4

1049 53.1

1089 58.8

1129 40.1

1169 61.5

1209 90.2

1249 97.3

1050 52.3

1090 58.8

1130 36.2

1170 63.1

1210 90.6

1250 97.3

1051 50.7

1091 58.8

1131 32.9

1171 64.3

1211 91.0

1251 97.3

1052 48.8

1092 59.1

1132 29.8

1172 65.7

1212 91.3

1252 97.3

1053 46.5

1093 60.1

1133 26.6

1173 67.1

1213 91.6

1253 97.2

1054 43.8

1094 61.7

1134 23.0

1174 68.3

1214 91.9

1254 97.1

1055 40.3

1095 63.0

1135 19.4

1175 69.7

1215 92.2

1255 97.0

1056 36.0

1096 63.7

1136 16.3

1176 70.6

1216 92.8

1256 96.9

1057 30.7

1097 63.9

1137 14.6

1177 71.6

1217 93.1

1257 96.7

1058 25.4

1098 63.5

1138 14.2

1178 72.6

1218 93.3

1258 96.4

1059 21.0

1099 62.3

1139 14.3

1179 73.5

1219 93.5

1259 96.1

1060 16.7

1100 60.3

1140 14.6

1180 74.2

1220 93.7

1260 95.7

Page 75: 別添42 軽・中量車排出ガスの測定方法 - MLIT該開口部にCVS装置の排出ガス採取部を接続したときの接続部における静圧との差は、±0.10kPa以

道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-75-

1261 95.5

1301 77.9

1341 79.9

1381 29.6

1421 40.9

1461 0.0

1262 95.3

1302 77.6

1342 80.0

1382 27.3

1422 38.3

1462 0.0

1263 95.2

1303 77.3

1343 80.4

1383 29.3

1423 35.3

1463 0.0

1264 95.0

1304 77.0

1344 80.8

1384 32.9

1424 34.3

1464 0.0

1265 94.9

1305 76.7

1345 81.2

1385 35.6

1425 34.6

1465 0.0

1266 94.7

1306 76.0

1346 81.5

1386 36.7

1426 36.3

1466 0.0

1267 94.5

1307 76.0

1347 81.6

1387 37.6

1427 39.5

1467 0.0

1268 94.4

1308 76.0

1348 81.6

1388 39.4

1428 41.8

1468 0.0

1269 94.4

1309 75.9

1349 81.4

1389 42.5

1429 42.5

1469 0.0

1270 94.3

1310 75.9

1350 80.7

1390 46.5

1430 41.9

1470 0.0

1271 94.3

1311 75.8

1351 79.6

1391 50.2

1431 40.1

1471 0.0

1272 94.1

1312 75.7

1352 78.2

1392 52.8

1432 36.6

1472 0.0

1273 93.9

1313 75.5

1353 76.8

1393 54.3

1433 31.3

1473 0.0

1274 93.4

1314 75.2

1354 75.3

1394 54.9

1434 26.0

1474 0.0

1275 92.8

1315 75.0

1355 73.8

1395 54.9

1435 20.6

1475 0.0

1276 92.0

1316 74.7

1356 72.1

1396 54.7

1436 19.1

1476 0.0

1277 91.3

1317 74.1

1357 70.2

1397 54.1

1437 19.7

1477 0.0

1278 90.6

1318 73.7

1358 68.2

1398 53.2

1438 21.1

1279 90.0

1319 73.3

1359 66.1

1399 52.1

1439 22.0

1280 89.3

1320 73.5

1360 63.8

1400 50.7

1440 22.1

1281 88.7

1321 74.0

1361 61.6

1401 49.1

1441 21.4

1282 88.1

1322 74.9

1362 60.2

1402 47.4

1442 19.6

1283 87.4

1323 76.1

1363 59.8

1403 45.2

1443 18.3

1284 86.7

1324 77.7

1364 60.4

1404 41.8

1444 18.0

1285 86.0

1325 79.2

1365 61.8

1405 36.5

1445 18.3

1286 85.3

1326 80.3

1366 62.6

1406 31.2

1446 18.5

1287 84.7

1327 80.8

1367 62.7

1407 27.6

1447 17.9

1288 84.1

1328 81.0

1368 61.9

1408 26.9

1448 15.0

1289 83.5

1329 81.0

1369 60.0

1409 27.3

1449 9.9

1290 82.9

1330 81.0

1370 58.4

1410 27.5

1450 4.6

1291 82.3

1331 81.0

1371 57.8

1411 27.4

1451 1.2

1292 81.7

1332 81.0

1372 57.8

1412 27.1

1452 0.0

1293 81.1

1333 80.9

1373 57.8

1413 26.7

1453 0.0

1294 80.5

1334 80.6

1374 57.3

1414 26.8

1454 0.0

1295 79.9

1335 80.3

1375 56.2

1415 28.2

1455 0.0

1296 79.4

1336 80.0

1376 54.3

1416 31.1

1456 0.0

1297 79.1

1337 79.9

1377 50.8

1417 34.8

1457 0.0

1298 78.8

1338 79.8

1378 45.5

1418 38.4

1458 0.0

1299 78.5

1339 79.8

1379 40.2

1419 40.9

1459 0.0

1300 78.2

1340 79.8

1380 34.9

1420 41.7

1460 0.0

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-76-

別紙2 手動変速機を備えた自動車におけるギヤ選択及び変速位置の決定

1. 一般的方法

1.1. 本別紙における変速手順は、手動変速機(動力伝達系統にトルクコンバータを有さないものであ

って、変速段の切替えを手動で行う変速機をいう。)を備えた自動車について試験する場合に適用す

る。

1.2. 使用ギヤは、エンジン回転速度及び全負荷出力曲線に基づき決定するものとする。

1.3. 副変速機を備える自動車については、通常の路上走行用に設計されたエンジン回転速度及び全負

荷出力曲線の範囲に限り使用ギヤの決定の対象とするものとする。

1.4. クラッチが運転者の操作によらず、自動的に操作される場合には、本別紙のクラッチ操作に係る

規定は適用しないものとする。

1.5 別紙8に従って試験する自動車については本規定を適用しない。

2. データ

下記のデータに基づき、シャシダイナモメータにおいて WLTC を走行するときに使用するギヤを定

めること。

(a) Prated:定格エンジン出力(kW)

(b) nrated:定格エンジン回転速度(rpm)。ただし、特定の範囲のエンジン回転速度で最大出力が発生

する場合は、当該範囲において最小となる回転速度 nratedを定格エンジン回転速度とする。

(c) nidle:アイドリング回転速度(rpm)。ただし、暖機状態でエンジン稼働中は、変速位置はニ

ュートラル位置、かつ、クラッチをつないだ状態とし、1秒間に1回以上の頻度で1分以上 nidleを

測定するものとし、本別紙で使用する値は、測定期間全体における算術平均の一の位を四捨五入し

て得られた値とする。この場合において、温度、補助装置、周辺装置等の条件は、別紙6の規定を

準用する。

(d) ng:前進ギヤ数。ただし、通常の路上走行用に設計された前進ギヤに対し、エンジン回転速度

(rpm)と車速(km/h)の比率の降順で番号を付けるものとする。この場合において、ギヤ1は比

率が最も高いギヤ、ギヤ ng は比率が最も低いギヤであり、ngによって前進ギヤの数が決定され

る。

(e) ndvi:各ギヤ i(i≦ngmax)についてエンジン回転速度 nを車速 vで除して得られる比率

(rpm/(km/h))

(f) f0、f1及び f2:それぞれ N、N/(km/h)及び N/(km/h)2を単位とする走行抵抗係数

(g) nmax:nmax_95又は nmax(ngvmax)のいずれか大きい値(rpm)

nmax_95:定格出力の 95%を出力する最小エンジン回転速度(rpm)

ただし、nmax_95が nratedの 65%未満である場合は、nmax_95を nratedの 65%に設定するものとし、nrated

×ndv3/ndv2×0.65<nidle+0.125×(nrated-nidle)である場合は、nmax_95を 1.1×(nidle+0.125×

(nrated-nidle)×ndv2/ndv3に設定するものとする。

nmax(ngvmax)=ndv(ngvmax)×vmax,cycle

ただし、

ngvmax:(i)に規定する値

vmax,cycle:別紙 1に規定する各サイクルにおける最高速度(km/h)

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

-77-

(h) Pwot(n):nidleから nratedまで又は nmax若しくは ndv(ngvmax)×vmaxのいずれか高い値までのエンジン回

転速度範囲にわたる全負荷出力曲線。

ndv(ngvmax):ギヤ ngvmaxについてエンジン回転速度 nを車速 vで除して得られる比率

(rpm/(km/h))

ただし、線形補間によって連続的なデータセットの中間点の計算を実行できるように、全負荷

出力曲線は十分な数のデータセット(n,Pwot)からなるものとする。また、協定規則第 85 号に規

定する全負荷出力曲線からの線形補間の偏差は2%を超えないものとし、1番目のデータセット

は、nidle又はそれより低い位置とする。ただし、協定規則第 85号に規定されていないエンジン

回転速度における全負荷出力は、同規則に規定する方法により求めること。

(i) ngvmax

ngvmaxは、最大車速到達時の使用ギヤであり、次式に基づき決定するものとする。

vmax(ng)≧vmax(ng-1)の場合

ngvmax=ng

その他の場合

ngvmax=ng-1

この場合において、

vmax(ng):ギヤ ngにおいて、走行抵抗出力が利用可能出力 Pwotに等しくなる車速

vmax(ng-1):ギヤ ng の次に低いギヤにおいて、走行抵抗出力が利用可能出力 Pwotに等しくなる車速

走行抵抗出力(kW)は、次式により算定するものとする。

この場合において、

vmax: 最大車速(km/h)

また、全負荷出力曲線 Pwot(n)から、ギヤ ng又はギヤ ng-1 における最大車速 vmaxでの利用可能

出力を次式により算定する。ただし、全負荷出力曲線の出力値を 10%減少させること。

nng=ndvng×vmax(ng)、nng-1=ndvng-1×vmax(ng-1)

(j) 特殊な用途に用いる1速ギヤの除外

自動車製作者等からの申請に基づき、1速ギヤを使用ギヤから除外し、2速ギヤをギヤ1として各

ギヤの番号を付け直すもことができる。

(k) nmin_driveの定義

nmin_driveは、走行時の最小エンジン回転速度(rpm)とし、次式に基づき決定するものとする。この

場合において、nmin_driveの小数点第一位を四捨五入すること。ただし、自動車製作者等からの申請に基

づき、決定した値より高い値を使用してもよい。

ngear=1のとき

nmin_drive=nidle

ngear=2のとき

(1) 1 速ギヤから 2 速ギヤへ移行するとき

nmin_drive=1.15×nidle

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(2) 停止まで減速するとき

nmin_drive=nidle

(3) 上記以外のとき

nmin_drive=0.9×nidle

ngear>2 のとき

nmin_drive=nidle+0.125×(nrated-nidle)

(l) TM:試験自動車重量(kg)

3. 所要出力、エンジン回転速度、利用可能出力及び有効ギヤの計算

3.1. 所要出力の計算

WLTC 走行開始から tj後(以下「tj」という。)において自動車の加速に必要な出力を次式により算

定する。

Prequired, j=(f0×vj+f1×(vj)2+f2×(vj)3)/3600+((kr×aj)×vj×TM))/3600 (2)

Prequired, j:tjにおける所要出力(kw)

vj:tjにおける車速(km/h)

aj:tjにおける加速度(m/s2)、aj=(vj+1-vj)/(3.6×(tj+1-tj))

kr:加速中の駆動系の回転部慣性抵抗に係る係数(1.03)

3 . 2 . エンジン回転速度の決定

v j <1k m / h の場合、試験自動車が停止状態であるものとして、エンジン回転速度を

n i d l e に設定し、クラッチをつないで変速位置をニュートラルにする。ただし、停止状態

から加速を開始する1秒前までに、クラッチを切断し、1 速ギヤを選択するものとする。

v j ≧1k m / h の場合、各ギヤ i ( i =1~n g m a x )におけるエンジン回転速度 n i , j を次式

により算定する。

n i , j = n d v i ×v j

3 . 2 . 1 . エンジン回転速度に関する使用可能ギヤの選択

v j での速度トレースの走行のために以下のギヤを選択することができる。

( a ) 全てのギヤ i<n g v m a x (ただし n m i n _ d r i v e ≦n i , j ≦n m a x _ 9 5 )

( b ) 全てのギヤ i≧n g v m a x (ただし n m i n _ d r i v e ≦n i , j ≦n m a x ( n g v m a x ))

( c ) ギヤ 1(n 1 , j <n m i n _ d r i v e の場合)

a j ≦0 かつ n i , j <n i d l e のとき

n i , j を n i d l e に設定し、クラッチを切断する。

a j >0 かつ n i , j <( 1 . 1 5×n i d l e )のとき

n i , j を( 1 . 1 5×n i d l e )に設定し、クラッチを切断する。

3 . 3 . エンジン出力の計算

ギヤ i 及び車速 v j におけるエンジン出力を次式により算定する。

この場合において、

P w o t :全負荷出力曲線に基づく、全負荷状態の n i , j において利用可能な出力

S M:静止全負荷状態出力曲線と遷移状態での利用可能出力の差を考慮した安全率

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(1 0 %)

A S M:追加の指数関数的出力安全率であり、自動車製作者等からの申請により、以下の

要件に基づき適用することができる。

n i , j ≦n s t a r t のとき

A S M=A S M 0

n i , j > n s t a r t のとき

A S M = A S M 0 ×e x p ( l n ( 0 . 0 0 5 / A S M 0 )×( n s t a r t - n ) / ( n s t a r t - n e n d ) )

ただし、A S M 0 、n s t a r t 及び n e n d は以下の要件を満たす範囲で自動車製作者等からの申

請に基づくものとする。

( a ) n s t a r t ≧n i d l e

( b ) n e n d > n s t a r t

この場合において、a j >0 であって、i=1又は i=2かつ P a v a i l a b l e _ i , j <

P r e q u i r e d , j のとき P a v a i l a b l e _ i , j =P r e q u i r e d , j になるまで n i , j を1r p m 刻みで増加さ

せるとともに、クラッチを切断する。

3 . 4 . 使用ギヤの決定

次に定める要件を満たすギヤのうち、最も高速のギヤ i m a x を使用するものとする。ただ

し、始動時にあっては、1速ギヤのみを使用する。

( a ) 3 . 2 . 1 .の条件に適合すること。

( b ) P a v a i l a b l e _ i , j ≧P r e q u i r e d , j であること。

4. ギヤの変更に関する追加要件

3 . 4 で求めたギヤは必要に応じて、下記要件に基づき変更することができる。この場合

において、加速フェーズとは、3秒よりも長く、車速≧1k m / h で車速の単調増加が生じ

る期間とし、減速フェーズとは、3秒よりも長く、車速≧1k m / h で車速の単調減少が生

じる期間とする。

( a) 加速フェーズにおいて、より高速の時点でより低いギヤが必要とされる場合、それ

までの高いギヤをより低いギヤに修正するものとする。

( b ) 加速中に使用するギヤは、少なくとも 2 秒間、使用するものとし、加速フェーズ中

は一度に2段以上ギヤを変化させないものとする。

( c ) 減速フェーズ中、エンジン回転速度が低下して n m i n _ d r i v e を下回らない限り、

n g e a r >2のギヤを使用するものとする。ただし、1つのギヤシーケンスの継続時間につ

いて、1秒の場合にあっては、使用ギヤをギヤ0に置き換え、クラッチを切断するもの

とし、2秒の場合にあっては、最初の1秒間は使用ギヤをギヤ0に置き換え、クラッチ

を切断することとし、次の1秒間は後続ギヤに置き換えるものとする。

( d ) 所定サイクルのショートトリップ内での減速フェーズ中は、エンジン回転速度が

0 . 9×n i d l e を下回らない限り、2速ギヤを使用するものとする。ただし、エンジン回

転速度が n i d l e を下回る場合は、クラッチを切断すること。

( e ) その減速フェーズが停止フェーズの直前にあり、2速ギヤが最長2秒間使用される

場合、クラッチを切断し、又は変速位置をニュートラル位置にしてクラッチをつないだ

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ままにすることができる。この場合において、1速ギヤへのシフトダウンを行ってはな

らない。

( f ) 1秒から5秒までの間において、ギヤ i が使用され、その直前に使用する先行ギヤ

の方が低く、かつ、その直後に使用する後続ギヤが先行ギヤと同じ、又はそれより低い

場合、ギヤ i を先行ギヤに修正するものとする。ただし、先行ギヤは 3 . 4 .に規定する

要件を満たすギヤのうち、最も低速のギヤ i m i n よりも高速のギヤであること。

5 . 4 .に基づきギヤシーケンスを変更した場合は、それらの新しいギヤシーケンスを3回確

認し、必要に応じて修正するものとする。この場合において、小数第5位を四捨五入した

場合における v≧1k m / h に対する平均ギヤを計算して記録するものとする。

6 . 本別紙の規定によるギヤ選択及び変速位置の決定にあっては、国連ウェブサイト上の

G R P E 関連項の W L T C 項へ記載されているシフト計算プログラムを使用することができ

る。

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別紙3 試験燃料の性状等

1. ガソリン

試験自動車に使用するガソリンの標準規格は、表1のとおりとする。

表1

燃料の性状又は物質名 基 準 試 験 方 法

レギュラー プレミアム

鉛 検出されない JIS K2255

硫黄分 10wt-ppm 以下 JIS K2541-1、

JIS K2541-2、

JIS K2541-6、

JIS K2541-7

総芳香族 20~45vol% JIS K2536-1、

JIS K2536-2、

JIS K2536-3

オレフィン 15~25vol% JIS K2536-1、

JIS K2536-2

ベンゼン 1.0vol%以下 JIS K2536-2、

JIS K2536-3、

JIS K2536-4

酸素分 検出されない JIS K2536-2、

JIS K2536-4、

JIS K2536-6

MTBE 検出されない JIS K2536-2、

JIS K2536-4、

JIS K2536-5、

JIS K2536-6

メタノール 検出されない JIS K2536-2、

JIS K2536-4、

JIS K2536-5、

JIS K2536-6

エタノール 検出されない JIS K2536-2、

JIS K2536-4、

JIS K2536-6

実在ガム 5mg/100ml 以下 JIS K2261

灯油 検出されない JIS K2536-2、

JIS K2536-4

オクタン価 RON 90~92 99~101 JIS K2280

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MON 80~82 86~88

密度

0.720~

0.734g/cm3

0.740~

0.754g/cm3

JIS K2249-1、

JIS K2249-2、

JIS K2249-3

蒸留性状

10%留出温度

50%留出温度

90%留出温度

終点

318~328K(45~55℃)

363~373K(90~100℃)

413~443K(140~170℃)

488K(215℃)以下

JIS K2254

蒸気圧 56~60kPa JIS K2258-1、

JIS K2258-2

2. LPG

試験自動車に使用する LPG は、JIS K2240 相当の性状等を有し、かつ、プロパン+プロピレンが 20モ

ル%以上 30モル%以下の組成を、ブタン+ブチレンが 70 モル%以上 80モル%以下の組成を、それぞ

れ有するものとする。

3. CNG

試験自動車に使用する CNG の標準規格は、表2のとおりとする。

表2

燃料の性状又は物質名 仕 様

総発熱量(kcal/Nm3) 10,410~11,050

ウオッベ指数(WI) 13,260~13,730

燃焼速度指数(MCP) 36.8~37.5

メタン(モル%) 85.0 以上

エタン(モル%) 10.0 以下

プロパン(モル%) 6.0 以下

ブタン(モル%) 4.0 以下

C3+C4の HC(モル%) 8.0 以下

C5以上の HC(モル%) 0.1 以下

その他のガス(H2+O2+N2+CO+CO2)(モル%) 1.0 以下

硫黄(mg/Nm3) 10 以下

4. 軽油

試験自動車に使用する軽油の標準規格は、表3のとおりとする。

表3

燃料の性状又は物質名 基 準 試 験 方 法

硫黄分 10wt-ppm 以下 JIS K2541-1

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JIS K2541-2

JIS K2541-6

JIS K2541-7

セタン指数 53~57 JIS K2280

密度 0.824~0.840g/cm3 JIS K2249-1、

JIS K2249-2、

JIS K2249-3

蒸留性状

50%留出温度 528~568K(255~295℃) JIS K2254

90%留出温度 573~618K(300~345℃) JIS K2254

終点 643K(370℃)以下 JIS K2254

総芳香族 25vol%以下 JPI 法 HPLC

多環芳香族 5.0vol% JPI 法 HPLC

脂肪酸メチルエステル 0.1%以下 濃度測定方法告示に規定する方法

トリグリセリド 0.01%以下 濃度測定方法告示に規定する方法

引火点 331K(58℃)以上 JIS K2265-3

動粘度

(試験温度 303K(30℃))

3.0~4.5mm2/s JIS K2283

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別紙4 走行抵抗及びシャシダイナモメータ設定

1. 適用範囲

試験自動車の走行抵抗の測定及びその走行抵抗のシャシダイナモメータへの設定は本別紙に基づき

行うものとする。

2. 用語及び定義

2.1. 本別紙では、ISO 3833及び本文に示された用語及び定義を適用する。

2.2. 「基準速度点」とは、20km/hから最高基準速度点までの10km/hごとの速度をいう。

2.3. 「最高基準速度点」とは、次に掲げる速度をいう。

(a) 最高基準速度点は、130km/h又は適用WLTCの最高速度を超えるもののうち最も低い基準速度点

の、いずれか低い方とする。ただし、自動車製作者等の申請があった場合には、必要に応じて、最

高基準速度を適用WLTCの最も高速なフェーズの次に高速なフェーズの最高速度を超えるもののうち

最も低い基準速度点まで増加させてもよいが、130km/h以下とする。この場合、路面抵抗の測定と

シャシダイナモメータの設定を同じ基準速度点で行うものとする。

(b) (a)にかかわらず、適用WLTCに適用される基準速度点に14km/h加えたとき速度が最大車速vmax以

上である場合、この基準速度点を惰行走行試験及びシャシダイナモメータの設定から除外するもの

とする。この場合において、次に低速な基準速度点が当該試験自動車の最高基準速度点になるもの

とする。

2.4. 「f0」、「f1」及び「f2」とは、本別紙により算定される路面抵抗式F=f0+f1×v+f2×v

2の路面抵抗係数をいい、それぞれ次のとおりである。この場合において、別に特段の定めの無い場

合に限り、基準速度点の全範囲において最小二乗回帰分析を用いて路面抵抗係数を計算するものとす

る。

f0:一定路面抵抗定数(N)

f1:1次路面抵抗係数(N/(km/h))

f2:2次路面抵抗係数(N/(km/h)2)

2.5. 回転質量

2.5.1. mrの決定

ギヤがニュートラルである場合に回転するすべての車両構成部品の等価有効質量mr(kg)を測定す

ること。ただし、非積載重量と100kgの合計に0.03を乗じた値をmrとみなすことができる。

2.5.2. 路面抵抗に対する回転質量の適用

試験自動車重量及びmrを考慮に入れ、惰行走行時間から力への転換及びその逆の転換を行うものと

する。これをシャシダイナモメータ上の測定とともに路上測定にも適用するものとする。

2.5.3. 慣性設定に対する回転質量の適用

四輪駆動用のシャシダイナモメータ上において試験を行うときに、シャシダイナモメータの測定結

果に影響を及ぼす場合にあっては、シャシダイナモメータの等価慣性質量を試験自動車重量に設定す

るものとする。それ以外の場合にあっては、測定結果に影響を及ぼさないホイールの等価有効質量又

はmrの50%のいずれかを試験自動車重量に加え、シャシダイナモメータの等価慣性質量を当該値に設

定するものとする。

3. 測定基準

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3.1. 測定精度

試験時は、次に掲げる事項ごとにそれぞれに定める測定精度を有すること。

(a) 車速:1秒に10回以上の測定頻度で±0.2km/h

(b) 時間精度、精密度及び分解能:最小±10ms

(c) ホイールトルク:1秒に10回以上の測定頻度で車両全体を対象とし、±6Nm又は合計トルク最

大測定値±0.5%のいずれか大きい値

(d) 風速:1秒に1回以上の測定頻度で±0.3m/s

(e) 風向:1秒に1回以上の測定頻度で±3°

(f) 気温:10秒に1回以上の測定頻度で±1℃

(g) 大気圧:10秒に1回以上の測定頻度で±0.3kPa

(h) 同一の計量器で試験前後に測定した車両質量:±10kg(4,000kgを超える自動車については±

20kg)

(i) タイヤ空気圧:±5kPa

(j) ホイール回転数:±0.05s-1又は1%のいずれか大きい値

3.2. 風洞基準

3.2.1. 風速

測定中の風速は、試験セクションの中心において±2km/h以内であること。

3.2.2. 気温

測定中の気温は、試験セクションの中心において±3℃以内であること。また、噴出口位置におけ

る気温分布は、±3℃以内であること。

3.2.3. 乱流

噴出口において、次式により算定される乱流強度Tuは1%以下であること(図1参照)。

図1 乱流強度

Tu=( u′ ) /( U∞ )≦0.01

Tu:乱流強度

u':乱流速度変動(m/s)

U∞:自由流速度(m/s)

3.2.4. 自動車閉塞

次式により算定される自動車閉塞比εsbは、0.35 以下であること。

εsb=( Af ) /( Anozzle )≦0.35

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εsb:自動車閉塞比

Af:自動車の前面投影面積(m2)

Anozzle:噴出口の面積(m2)

3.2.5. ホイール

試験自動車のホイールは、自動車速度が風速の±3km/h 以内となる速度で回転すること。

3.2.6. ムービングベルト

風洞には試験自動車の前部から後部に、風速との速度差が3km/h 以内となる速度で延伸するムービ

ングベルトを備えること。

3.2.7. 流体の流れ角度

ノズルエリア全体に均等に分散した9個の点において、噴出口における水平方向及び鉛直方向の角

度 α及びβの標準偏差が1°以下であること。

3.2.8. 空気圧

ノズルエリア全体に均等に分散した9個の点において、噴出口における合計圧力の標準偏差が 0.02

以下であること。

σPt( ΔPt ) /( q )≦0.02

σPt:圧力の標準偏差

ΔPt:各測定点における合計圧力の変動(N/m2)

q:動的圧力(N/m2)

空のテストセクションにおける均衡の中心からの前方3mと後方3mの間隔に対し、かつ噴出口の

中心高さにおいて、圧力係数 cp の絶対差が、0.02 以下であること。

|cpx=+3m-cpx=-3m|≦0.02

cp:圧力係数

3.2.9. 境界層の厚さ

x=0(平衡中心点)において、境界層の厚さは 30mm 以下であること。

3.2.10. 拘束閉塞比

拘束装置は、自動車の前部には取り付けないこと。また、次式に基づき算定される拘束装置による

自動車の前面投影面積の相対的閉塞比 εrestrは 0.10 以下であること。

εrestr=( Arestr ) /( Af )≦0.10

εrestr:拘束装置の相対的閉塞比

Arestr:ノズル面に投影された拘束装置の前面面積(m2)

Af:自動車の前面投影面積(m2)

3.2.11. x 方向のバランスの測定精度

x 方向に生じる力の不正確さは±5N以内であること。この場合において、測定される力の分解能

は±3N以内であること。

3.2.12. 測定の再現性

測定される力の再現性は、±3N以内であること。

4. 路上の走行抵抗測定

4.1. 路上試験の要件

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4.1.1. 路上試験の環境条件

4.1.1.1. 許容風速

4.1.1.1.1.及び 4.1.1.1.2.に規定する方法に基づき風 速及び風向を測定すること。この場合にお

いて、最も代表的な風速が発生する試験路沿いの場所及び路面からの高さにおいて、一般的な気象機

器を使用し、連続して測定し た風速の算術平均を算術平均風速とする。ただし、試験走行路の同じ

区間において逆方向に走行する試験を行えない場合にあっては、試験走行路の各区間における風速及

び風向を測定すること。

4.1.1.1.1. 定置型風速測定

5秒間における風速が平均5m/s 未満であって、2秒未満の時間における最大風速が8m/s 未満で

あること。この場合において、試験路に直交する風速は5秒間の時間において平均2m/s 未満である

こと。風補正は、4.5.3.に規定する方法で計算するものとする。ただし、最低算術平均風速が2m/s

以下のときは、風補正を省略してもよい。

4.1.1.1.2. 車載型風速測定

4.3.2.に規定された装置を使用し、試験時の試験路上における算術平均風速は7m/s 未満であっ

て、最大風速は 10m/s であること。この場合において、試験路に直交する風速は4m/s 未満とである

こと。

4.1.1.2. 気温

試験時の気温は、5℃以上 40℃以下であること。ただし、自動車製作者等からの申請に基づき、

1℃以上5℃未満の気温で試験を行うことができる。

4.1.1.3. 温度補正

惰行走行ごとに、最大の測定温度の差が5℃を超える場合は、各惰行走行ごとに、当該走行におけ

る周囲温度の算術平均を用いて別々に温度補正を適用すること。この場合において、個別の走行につ

いて走行抵抗係数 f0、f1及び f2の値を算定及び補正するものとし、個別に補正された各係数 f0、f1

及び f2の算術平均を算定するものとする。

4.1.2. 試験路

4.1.2.1. 路面

路面は、平坦で均一かつ清浄で、乾燥し、走行抵抗の測定の妨げになりうる障害物又は遮風物がな

いものとし、当該路面の面粗度及び組成が現在の市街路及び高速道路の路面の代表性を有するもので

あること。

4.1.2.2. 勾配

試験路の縦方向の勾配は、±1%以内であり、3m間隔の任意の2点間の局 所勾配は、試験路の縦

方向勾配の±0.5%以内であること。また、試験路の同一区間で逆方向に走行する試験を行えない場

合にあっては、試験路のそれぞれの区間の縦方向勾配の合計は、0%から 0.1%の上り坂までの範囲

とする。

4.1.2.3. 反り

試験路の最大の反りは、1.5%とする。

4.2. 準備

4.2.1. 試験自動車

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4.2.1.1. 計量

走行抵抗の測定の前後に、自動車の重量を試験運転者及び機器を含めて測定し、算術平均重量 mav

を計測すること。

4.2.1.2. 試験自動車構成

試験自動車構成を記録するものとし、惰行試験を実施する場合は、その試験に使用するものとす

る。

4.2.1.3. 試験自動車の状態

4.2.1.3.1. 慣らし運転

試験自動車は、後続試験のために 10,000km 以上 80,000km 以下の慣らし運転を行うものとする。た

だし、自動車製作者等からの要請があった場合にあっては、3,000km 以上を走行した自動車を使用し

てもよい。

4.2.1.3.2. 自動車の仕様

試験自動車は、4.2.2.3.に規定するタイヤ空気圧及び 4.2.1.3.3.に規定するアライメント、最低地

上高、自動車の高さ、ドライブトレイン及びホイールベアリング潤滑油に並びに意図しない内部引き

ずりを回避するためのブレーキ調整に関し、自動車製作者等が定める仕様であること。

4.2.1.3.3. アライメント

トー及びキャンバーは、自動車製作者が定義する範囲内で自動車の縦軸からの最大偏差に設定する

ものとし、トー及びキャンバーに関する値を自動車製作者が規定している場合は、それらの値を用い

るものとする。ただし、自動車製作者 等の要請がある場合は、自動車の縦軸からの偏差が規定値よ

り高い値を使用してもよい。その他の調節可能なアライメントパラメータ(キャスターなど)は、自

動車製作者が推奨する値に設定するものとする。ただし、推奨値がない場合は、自動車製作者が定義

する範囲の算術平均値に設定するものとする。これらの調整 可能なアライメントパラメータ及び設

定値については記録するものとする。

4.2.1.3.4. エンジンルームカバー等

走行抵抗の測定中は、エンジンフード、荷物室カバー、手動式可動パネル及びすべての窓は閉じる

ものとする。

4.2.1.3.5. 惰行モード

再現不能な力が原因で、シャシダイナモメータの設定が 6.1.3.又は 6.2.3.の規定を満たすことが

できない場合は、当該自動車に自動車惰行モードを備えるものとする。

4.2.1.3.5.1. 自動車が自動車惰行モードを備える場合、走行抵抗決定の過程とシャシダイナモメータ

上の両方で試験を実施するものとする。

4.2.1.4. 可動式のエア・スポイラ等

可動式のエア・スポイラその他の空気抵抗を動的に変化させる装置(以下「可動式のエア・スポイ

ラ等」という。)が備えられている場合は、走行抵抗の測定時に作動させること。

4.2.2. タイヤ

4.2.2.1. タイヤ

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タイヤは、協定規則第 117 号第2改訂版の附則6の技術的な要件に基づき測定した転がり抵抗を有

すること。この場合において、転がり抵抗係数は、表1により分類された転がり抵抗のクラスに応

じ、表2に定める走行抵抗係数とする。

表1 転がり抵抗係数(RRC)のクラス

クラス 乗用自動車 貨物自動車

1 RRC≦6.5 RRC≦5.5

2 6.5<RRC≦7.7 5.5<RRC≦6.7

3 7.7<RRC≦9.0 6.7<RRC≦8.0

4 9.0<RRC≦10.5 8.0<RRC≦9.2

5 10.5<RRC≦12.0 9.2<RRC≦10.5

6 RRC>12.0 RRC>10.5

4.2.2.2. タイヤの状態

試験に使用するタイヤは、次に掲げる要件に適合していること。

(a) 製造日から2年以内であること。

(b) トレッドの元の形状での研削を除き、特別なコンディショニング、加熱又は人為的な経年劣化

の処理が施されていないこと。

(c) 走行抵抗の測定前に路上で少なくとも200kmの慣らし運転を行うこと。

(d) 試験前のトレッドの深さが100%から80%の範囲で一定であること。

4.2.2.2.1. 測定後の走行距離が500kmを超えた場合、トレッドの深さを再測定するものとする。

4.2.2.3. タイヤ空気圧

フロントタイヤ及びリアタイヤは、自動車製作者の規定値に従い、惰行試験において選択するタイ

ヤの、各軸に関するタイヤ空気圧の範囲の下限まで空気を入れるものとする。

4.2.2.3.1. タイヤ空気圧の調整

周囲温度とソーク温度の差が5℃を超える場合、タイヤ空気圧を次のように調整すること。

(a) 目標圧力よりも10%高い圧力でタイヤを1時間以上ソークする。

(b) 試験前に、タイヤ空気圧を4.2.2.3.に規定する空気圧まで低下させ、ソーク環境温度と周囲試

験温度の差に対し、次式に基づき1K当たり0.8kPaの割合で調整する。

Dpt=0.8×(Tsoak-Tamb)

Dpt:4.2.2.3.に規定するタイヤ空気圧に追加するタイヤ空気圧調整値(kPa)

Tsoak:タイヤソーク温度(℃)

Tamb:試験周囲温度(℃)

(c) 圧力調整から自動車暖機までの間、タイヤを直射日光等の外部熱源から遮蔽する。

4.2.3. 計測器の設置

すべての計器は、試験自動車の空気力学的特性に及ぼす影響が最小となるように設置すること。設

置した計器の(CD×Af)に対する影響が0.015m2より大きい場合は、3.2.の基準に適合する風洞内に

おいて計器を有する自動車と計器を有しない自動車についてそれぞれ測定し、測定差をf2から減算

するものとする。

4.2.4. 自動車暖機

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4.2.4.1. 路上

暖機は試験自動車を走行させることにより行うこと。

4.2.4.1.1. 暖機前に、クラッチを切断した状態又は自動変速機をニュートラルにした状態で車速を5

秒から10秒以内に80km/hから20km/hへと減速させ、その後制動動作を行わないこと。ただし、自動車

製作者等からの要請がある場合は、必要な場合に限り、暖機後に制動装置を作動させて減速を行って

もよい。

4.2.4.1.2. 暖機及び安定化

安定状態に達するまで、少なくとも20分間、自動車を別紙1に規定するWLTCの最高速度の90%で走

行すること。

4.3. 惰行法による走行抵抗の測定及び計算

定置型風速測定又は車載型風速測定により走行抵抗を求めること。

4.3.1. 定置型風速測定

4.3.1.1. 走行抵抗曲線を決定するための基準速度の選択

2.2.及び2.3.に基づき走行抵抗を決定するための基準速度を選択すること。

4.3.1.2. データ収集

試験中、経過時間及び車速を測定し、1秒間に5回以上記録すること。

4.3.1.3. 自動車の惰行手順

4.3.1.3.1. 4.2.4.に規定する自動車暖機手順に基づき、各試験測定の直前に、最高基準速度を10km/h

から15km/h上回る速度となるまで試験自動車を加速させ、当該速度で最大1分間走行させ、その直後

から惰行走行を開始すること。

4.3.1.3.2. 惰行走行の間は、変速機はニュートラルとし、ハンドルの動きは可能な限り避け、制動装

置を操作しないこと。

4.3.1.3.3. 惰行走行により得られたデータが4.3.1.4.2.に規定する統計的精度の要件を満たすまで、

試験を反復すること。

4.3.1.3.4. 各惰行走行において、速度範囲全体について連続的なデータを収集できない場合にあって

は、分割して惰行走行を行ってもよい。この場合において、各分割点において試験自動車の安定性を

可能な限り維持すること。

4.3.1.4. 惰行走行時間測定による走行抵抗の決定

4.3.1.4.1. 基準速度vjに対応する惰行走行時間を車速(vj+5)から(vj-5)までの経過時間とし

て測定する。

4.3.1.4.2. 各基準速度における惰行時間の測定は、連続して測定した往路及び復路の測定値(以下

「測定値ペア」という。)を1組として、連続した3組以上30組以下の測定値ペアが次式により定義

される統計的精度を満たすまで行うこと。

pj=( h×σj ) /( √n×Δtj )≦0.03

pj:統計的精度

n:測定値ペアの数

Δtj:基準速度vjにおける平均惰行走行時間(秒)であり、式 で与えられ

る。この場合において、Δtjiは速度vjにおけるi番目の測定値ペアの調和平均惰行走行時間

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(秒)であり、式 で与えられ、Δtjai及びΔtjbiは、各方向a及び

bにおける基準速度vjにおけるi番目に測定した惰行走行時間(秒)を指す。

j:次式により定義される標準偏差(秒)

h:表1に示す係数

表1 nの関数としての係数h

n h

3 4.3

4 3.2

5 2.8

6 2.6

7 2.5

8 2.4

9 2.3

10 2.3

11 2.2

12 2.2

13 2.2

14 2.2

15 2.2

16 2.1

17 2.1

18 2.1

19 2.1

20 2.1

21 2.1

22 2.1

23 2.1

24 2.1

25 2.1

26 2.1

27 2.1

28 2.1

29 2.0

30 2.0

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4.3.1.4.3. 一方向の測定中、外的要因又は運転者により走行抵抗試験に影響を及ぼすことが発生した

場合には、当該測定及びその逆方向の測定を不合格とする。この場合において、4.3.1.4.2.に定義す

る統計的精度を満たす全ての測定値ペアを評価するものとし、不合格とされた測定ペアの数が測定ペ

ア総数の1/3を超えないこと。

4.3.1.4.4. 走行抵抗は交互惰行走行時間の調和平均を使用し、次式により算定すること。

tj:速度viにおける交互惰行走行時間測定値の調和平均(秒)であり、式

で与えられる。

この場合においてΔtja及びΔtjbは、次式に基づき算定すること。

mav:走行抵抗測定の開始時及び終了時における試験自動車重量の平均値(kg)

mr:回転する構成部品に係る2.5.1.に規定する等価慣性重量(kg)。走行抵抗の式における係数

f0、f1及びf2は、最小二乗回帰分析を用いて計算するものとする。

4.3.2. 車載型風速測定

4.2.4.に基づき自動車を暖機し、安定させるものとする。

4.3.2.1. 車載型風速測定のための校正

暖機の過程において、試験自動車を操作することにより風速計を校正すること。この場合において、

自動車閉塞による補正を行うものとする。

4.3.2.1.1. 1秒間に1回以上、0.3m/sの精度で相対的風速を測定すること。

4.3.2.1.2. 自動車の前方に対して相対的な風向(ヨー角)を3度の精度で測定し、分解能1度で記録

すること。この場合において、計器の不感帯は、10度を超えないものとし、その方向が自動車後方に

向かわないこと。

4.3.2.1.3. 惰行走行の前に、ISO 10521-1付属書Aに規定された方法に基づき風速計の速度及びヨー

角オフセットを校正すること。

4.3.2.1.4. 流速計閉塞を、ISO 10521-1付属書Aに規定する校正手順に基づき補正すること。

4.3.2.2. 走行抵抗曲線を決定するための速度範囲の選択

2.2.及び2.3.に基づき試験速度範囲を選択すること。

4.3.2.3. データ収集

試験時に、経過時間、車速並びに自動車に対して相対的な風速及び風向を1秒間に5回測定するこ

と。ただし、周囲温度を同調させ、1秒間に1回以上サンプリングするものとする。

4.3.2.4. 自動車の惰行手順

各方向5回以上の合計10回以上の連続走行を行うまで、両方向で測定を実行すること。ただし、各測

定において車上流速測定に係る要件を満たすことができなかった場合は、当該測定及びその逆方向の

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測定を不合格とし、5組以上の惰行走行ペアのうち、有効なものをすべて最終分析に含めるものとす

る。この場合において、4.3.1.4.2.に規定する統計的精度を有すること。

4.3.2.4.1. 風速計は、試験自動車に及ぼす影響が最小となるものとして、次のいずれかに基づき路面

と平行に取り付けること。

(a) 取付用治具を使用して、自動車の空気力学的な前方淀み点の前方約2mの位置に取り付ける。

(b) 可能な限り自動車の天井部に、車両中心線上のフロントガラスの上端から30cm以内の位置に取

り付ける。

(c) 自動車のエンジンフードに、車両中心線上の自動車前部とウインドシールド基部の中点位置に

取り付ける。

この場合において、(b)又は(c)により取り付ける場合にあっては、風速計の空力抵抗を、風洞内

で試験自動車について風速計を設置した場合と非設置の場合のそれぞれで試験することにより補正

することとし、算定された差を増分抵抗係数(CD)とし、前面投影面積と組み合わせて、惰行結果

の補正に用いるものとする。

4.3.2.4.2. 4.2.4.に規定する自動車暖機手順に基づき、各試験測定の直前に、最高基準速度を10km/h

から15km/h上回る速度となるまで試験自動車を加速させ、当該速度で最大1分間走行させ、その直後

から惰行走行を開始すること。

4.3.2.4.3. 惰行走行の間は、変速機はニュートラルとし、ハンドルの動きは可能な限り避け、制動装

置を操作しないこと。

4.3.2.4.4. 各惰行走行において、全ての基準速度点におけるデータを1回の走行で収集できない場合

にあっては、分割して惰行走行を行ってもよい。この場合において、各分割点において試験自動車の

安定性を可能な限り維持すること。

4.3.2.5. 運動方程式の決定

車載型風速計の運動方程式に用いる記号は表2のとおりとする。

表2 車載型風速計の運動方程式に使用される記号

記 号 単 位 説 明

Af m2 自動車の前面投影面積

a0‥an degrees-1 ヨー角の関数としての空気抵抗の係数

Am N 機械的抵抗係数

Bm N/(km/h) 機械的抵抗係数

Cm N/(km/h)2 機械的抵抗係数

Cd(Y)

ヨー角 Yにおける空気抵抗の係数

D N 抵抗

Daero N 空気抵抗

Df N フロントアクスル抵抗(駆動系を含む。)

Dgrav N 重力抵抗

Dmech N 機械的抵抗

Dr N リアアクスル抵抗(駆動系を含む。)

Dtyre N タイヤ転がり抵抗

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(dh/ds) - 移動方向における走行路の勾配の正弦(+は上りを示す)

(dv/dt) m/s2 加速

g m/s2 重力定数

mav kg 走行抵抗決定の前後における試験自動車の算術平均質量

me kg 回転する構成部品を含む有効自動車質量

ρ kg/m3 空気密度

t s 時間

T K 温度

v km/h 車速

vr km/h 自動車に対する相対的風速

Y degrees 自動車の走行方向に対する相対的な風のヨー角

4.3.2.5.1. 一般的形式

運動方程式の一般的形式は次のとおりである。

この場合において、試験路の勾配が全体で 0.1%以下である場合は、Dgrav を0とみなすことができ

る。

4.3.2.5.2. 機械的抵抗のモデル化

機械的抵抗 Dmechは、タイヤの摩擦損失 Dtyre並びにフロントアクスル及びリアアクスルの摩擦損失 Df

及び Dr(伝達損失を含む。)からなり、速度 vの関数として次式により算定する。

この場合において、Am、Bm及び Cmは、最小二乗回帰分析により、データ分析に基づき算定すること。

4.3.2.5.3. 空気抵抗のモデル化

空気抵抗係数 Cd(Y)は、ヨー角 Y の関数として次式により算定すること。

a0~a4:データ分析において求められる定数係数

4.3.2.5.4. 運動方程式

車載型風速計の運動方程式を次のように算定する。

4.3.2.6. データ整理 走行抵抗力を 4.3.2.6.1.から 4.3.2.6.10.までに基づき、基準周囲温度、圧

力条件及び静止空気に対して補正された速度関数として算定する。

4.3.2.6.1. 校正係数の決定

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相対的風速及びヨー角について自動車閉塞を補正するための校正係数を算定する。この場合におい

て、暖機過程における車速 v、相対的風速 vr及びヨー角 Y の測定値を記録し、80km/h の定速により、

試験路上の走行を交互方向のペアで実行し、各走行における v、vr及び Yの算術平均値を算定するも

のとする。ただし、すべての走行ペアに関する向かい風と横風の総誤差が最小となるよう校正係数を

選択すること。

4.3.2.6.2. 1秒ごとの観察結果の取得

惰行走行中に収集したデータに基づき、4.3.2.1.3.及び 4.3.2.1.4.で算定した校正係数により、

v、 、 、 及び Y の値を決定するものとする。この場合において、データフィルタリングを用

いて、

1秒間に1回サンプリングを行うこと。

4.3.2.6.3. 予備的な分析

最小二乗回帰分析を用いて、すべてのデータ点を同時に分析し、Am、Bm、Cm、a0、a1、a2、a3及び

a4を算定すること。

4.3.2.6.4. 「異常値」の識別

を計算し、観察データ点と比較し、標準偏差の3倍を大幅に越えたデータ等の異常値を

除外すること。

4.3.2.6.5. データフィルタリング

適切なデータフィルタリングを行い、残りのデータ点は平坦化してもよい。

4.3.2.6.6. データ除去

自動車の走行方向に対するヨー角が±20°より大きい収集データ、相対的な風速が+5km/h より小

さい収集データを除去すること。この場合において、データ分析は、4.3.2.2.に基づき選択した速度

レンジの範囲内の車速に限定するものとする。

4.3.2.6.7. 最終的なデータ分析

除外されていないデータについて最小二乗回帰分析を用いて、Am、Bm、Cm、a0、a1、a2、a3及び a4

を算定すること。

4.3.2.6.8. 制約付き分析

自動車の空力抵抗と機械的抵抗を明確に区別するため、制約付き分析を行っても良い。この場合に

おいて、自動車の前面投影面積 Af及び抵抗係数 CDが算定されている場合にあっては、それらの値に

より固定してもよい。

4.3.2.6.9. 基準条件に基づく補正

4.5.に規定する風補正に基づき運動方程式を補正すること。

4.3.2.6.10. 車載型風速測定の統計的基準

惰行走行の各測定値ペアを除外し、全ての i及び jについて、次に規定する収束要件より小さい各

惰行走行基準速度 vjの 算定走行抵抗を変更すること。ただし、収束要件が満たされない場合、算定

走行抵抗の中で最大の変化を示すペアを起点とし、収束要件が満たされるまでの範囲 で、複数のペ

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アを分析から除外するものとする。この場合において、最終的な走行抵抗決定には5個以上の有効ペ

アを使用すること。

ΔFi(vj):すべての惰行走行に関する算定走行抵抗と惰行走行の i番目のペアを除外した算定走

行抵抗の差(N)

F(vj):すべての惰行走行を含む算定走行抵抗(N)

vj:基準速度(km/h)

n:すべての有効ペアを含む惰行走行のペア数

4.4. ホイールトルク法による走行抵抗の測定及び計算

4.3.にかかわらず、基準速度点で駆動ホイールのホイールトルクを5秒間測定することによって走

行抵抗を算定するホイールトルク法により走行抵抗を算定してもよい。

4.4.1. ホイールトルクメータの設置

ホイールトルクメータを各駆動ホイールのホイールハブとリムの間に設置 し、自動車を定速に保

つために必要なホイールトルクを測定すること。この場合において、必要な正確度及び精密度を有

し、国内規格又は国際規格へのトレーサ ビリティを有するものとして、年1回以上、定期的にトル

クメータを校正すること。

4.4.2. 手順及びデータサンプリング

4.4.2.1. 走行抵抗曲線を決定するための基準速度の選択

2.2.及び 2.3.に基づき走行抵抗を決定するための基準速度点を降順で測定することにより選択する

こと。この場合において、各測定間に安定化速度が次の基準速度を超えない範囲で安定化期間を設け

ることができる。

4.4.2.2. データ収集

実速度 vji、実トルク Cji及び5秒以上の時間のデータセットを各 vjについて1秒間に 10回以上の

頻度で測定すること。この場合において、基準速度 vjで1つの期間において収集したデータセットを

1回の測定とする。

4.4.2.3. ホイールトルクメータの測定手順

ホイールトルク法によるホイールトルクの測定前において、4.2.4.に基づき自動車を暖機するこ

と。

4.4.2.3.1. 測定中は、ハンドルの動きは可能な限り避け、制動装置を操作しないこと。

4.4.2.3.2. 走行抵抗データが 4.4.3.2.に規定する測定精度要件を満たすまで、測定を繰り返すこと。

4.4.2.3.3. 各基準速度における走行トルクの測定を1回の走行で行うことができない場合にあって

は、分割して走行してもよい。この場合において、各分割点において試験自動車の安定性を可能な限

り維持すること。

4.4.2.4. 速度偏差

各基準速度点での測定における、4.4.3.により算定した算術平均速度 vjmからの速度偏差 vji-vjm

は、表3の値の範囲内であること。また、各基準速度点における算術平均速度 vjmは、±1km/h 又は

基準速度 vjの2%のいずれか大きい値を上限として、基準速度 vjからを超えないこと。

表3 速度偏差

期間(秒) 速度偏差(km/h)

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5~10 ±0.2

10~15 ±0.4

15~20 ±0.6

20~25 ±0.8

25~30 ±1.0

30~ ±1.2

4.4.3. 算術平均速度及び算術平均トルクの計算

4.4.3.1. 計算手順

次式に基づき、4.4.2.2.において測定した往路及び復路のデータセットから各測定の算術平均速度

vjm(km/h)及び算術平均トルクCjm(Nm)を算定すること。

vji:基準速度jにおけるi番目のデータセットの車速(km/h)

k:単一測定におけるデータセットの数

Cji:i番目のデータセットのトルク(Nm)

Cjs:次式により算定される速度ドリフトの補正項(Nm)

Cjs=(mav+mr)×ajrj

ただし、Cjsは0.05以下とし、ajが±0.005m/s2以内の場合は無視してもよい。rjは80km/hの基準

点又は自動車の最高基準速度点のいずれか低い点で測定したタイヤの動的半径mであり、次式に

より算定される。

この場合において、Nは駆動タイヤの回転周波数(Hz)である。

ajは算術平均加速度(m/s2)であり、次式に基づき算定される。

ただし、tiはi番目のデータセットがサンプリングされた時間(s)とする。

4.4.3.2. 測定精度

各基準速度点における走行トルクの測定は、連続して測定した測定値ペアを1組として、連続した

3組以上30組以下の測定値ペアが次式により定義される統計的精度を満たすまで行うこと。

n:Cjmに関する測定値ペアの数

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:速度vjにおける走行抵抗(Nm)であり、次式により算定される。

ただし、Cjmiは速度vjにおけるi番目の測定値ペアの平均トルク(Nm)であり、次式により算

定される。

Cjmai及びCjmbiは、それぞれ、各方向について4.4.3.1.で算定される速度vjにおけるi番

目の測定値の算術平均トルク(Nm)

s:次式により算定される標準偏差(Nm)

h:4.3.1.4.2.の表1に示すnの関数としての係数

4.4.4. 走行抵抗曲線の決定

各基準速度点における算術平均速度及び算術平均トルクを次式により算定するこ

と。

Vjm=½×(vjma+vjmb)

Cjm=½×(Cjma+Cjmb)

係数c0、c1o及びc2を決定するため、算術平均走行抵抗に関する最小二乗回帰曲線を4.4.2.1.に規

定するすべての基準速度における全データペア(vjm,Cjma)に合わせるものとする。シャシダイナモ

メータで測定した時間とともに、係数c0、c1及びc2を記録すること。

4.5. 基準条件及び測定機器に対する補正

4.5.1. 空気抵抗の補正率

空気抵抗K2に対する補正率を次式により算定すること。

T:すべての走行時の算術平均気温(絶対温度:K)

P:算術平均大気圧(kPa)

4.5.2. 転がり抵抗の補正率

特定の自動車及びタイヤ試験に関するデータにより算定し、転がり抵抗(K-1)の補正率K0を適切な

ものと認められたもの又は次の値として求めること。

K0=8.6×10-3

4.5.3. 風補正

4.5.3.1. 定置型風速測定による風補正

4.5.3.1.1 交互走行により補正できない測定差を4.3.1.4.4.に規定する定数項f0又は4.4.4.に規

定するc0から減ずることにより、試験路に沿った絶対風速に係る風補正を行うものとする。

4.5.3.1.2. 惰行法に係る風補正抵抗w1又はホイールトルク法に係る風補正係数w2を次式により算定

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すること。

w1:惰行法の風補正抵抗(N)

f2:4.3.1.4.4により算定した係数

vw:試験中の試験路沿い両方向の風速のうち、より低い算術平均風速(m/s)

w2:ホイールトルク法の風補正抵抗(Nm)

c2:4.4.4.により算定したホイールトルク法による係数

4.5.3.2. 車載型風速測定の風補正

惰行法が車載型風速測定に基づく場合、4.5.3.1.2の式のw1及びw2を0とする。

4.5.4. 試験自動車重量の補正率

試験自動車重量に関する補正率K1を次式により算定すること。

f0:定数項(N)

TM:試験自動車重量(kg)

mav:4.3.1.4.4.により算定した実試験自動車重量(kg)

4.5.5. 走行抵抗曲線の補正

4.5.5.1 4.3.1.4.4.により算定した曲線を基準条件に対して次式に基づき補正すること。

F*:補正された走行抵抗(N)

f0:定数項(N)

f1:1次項の係数(N・(h/km))

f2:2次項の係数(N・(h/km)2)

K0:4.5.2.に定義する転がり抵抗の補正率

K1:4.5.4.に定義する試験自動車重量の補正率

K2:4.5.1.に定義する空気抵抗の補正率

T:算術平均気温(°C)

v:車速(km/h)

w1:4.5.3.に定義された風抵抗補正

6.1.に規定するシャシダイナモメータ負荷設定の計算における目標走行抵抗係数Atとして、

(f0-w1-K1)×(1+K0×(T-20))の計算結果を用いるものとする。

6.1.に規定するシャシダイナモメータ負荷設定の計算における目標走行抵抗係数Btとして、

f1×(1+K0×(T-20))の計算結果を用いるものとする。

6.1.に規定するシャシダイナモメータ負荷設定の計算における目標走行抵抗係数Ctとして、

K2×f2の計算結果を用いるものとする

4.5.5.2. 以下の手順に基づき、4.4.4.により算定した曲線を基準条件及び設置された測定機器に対

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して補正すること。

4.5.5.2.1 基準条件に対する補正

C*:補正された走行抵抗(Nm)

c0:定数項(Nm)

c1:4.4.4により算定した1次項の係数(Nm・(h/km))

c2:4.4.4.により算定した2次項の係数(Nm・(h/km)2)

K0:4.5.2.に定義する転がり抵抗の補正率

K1:4.5.4.に定義する試験自動車重量の補正率

K2:4.5.1.に定義する空気抵抗の補正率

v:車速(km/h)

T:算術平均気温(°C)

w2:4.5.3.に定義する風補正抵抗

4.5.5.2.2. ホイールトルクメータに対する補正

走行抵抗をホイールトルク法によって求める場合、車外に設置されたトルク測定機器が自動車の

空気力学的特性に及ぼす影響について、走行抵抗を補正すること。

走行抵抗係数c2を次式により補正すること。

c2corr=K2×c2×(1+(∆(CD×Af))/(CD’×Af’))

この場合において、

∆(CD×Af)=(CD×Af)-(CD’×Af’)

CD’×Af’:3.2.を満たす風洞内における測定により、空力抵抗係数にホイールトルクメ

ータ測定機器を設置した自動車の前面投影面積を乗算した積(m2)

CD×Af:3.2.を満たす風洞内における測定により、空力抵抗係数にホイールトルクメータ

測定機器を設置していない自動車の前面投影面積を乗算した積(m2)

4.5.5.2.3. 目標走行抵抗係数

6.2.に規定するシャシダイナモメータ負荷設定の計算における目標走行抵抗係数atとして、(c0

-w2-K1)×(1+K0×(T-20))の計算結果を用いるものとする。

6.2.に規定するシャシダイナモメータ負荷設定の計算における目標走行抵抗係数btとして、c1×

(1+K0×(T-20))の計算結果を用いるものとする。

6.2.に規定するシャシダイナモメータ負荷設定の計算における目標走行抵抗係数ctとして、c2c

orr×rの計算結果を用いるものとする。

4.6. 自動車パラメータに基づくデフォルト走行抵抗の計算方式

4.6.1. 自動車パラメータに基づくデフォルト走行抵抗の計算

4.6.1.1. 4.3.及び4.4.にかかわらず、走行抵抗をデフォルト走行抵抗の計算方式により算定してもよ

い。この場合において、基準速度点に対してデフォルト走行抵抗Fcを計算すること。

4.6.1.2. デフォルト走行抵抗を次式により算定すること。

Fc:自動車速度の関数としてのデフォルト走行抵抗の計算値(N)

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f0:次式によって算定される一定走行抵抗係数(N)

f1:1次走行抵抗係数であり、0とする。

f2:次式によって定義される2次走行抵抗係数(N·(h/km)²)

v:自動車速度(km/h)

TM:試験自動車重量(kg)

width:ISO612:1978規格の6.2.に定義された自動車の幅(m)

height:ISO612:1978規格の6.3.に定義された自動車の高さ(m)

4.7. 風洞法

4.7.1. 測定方法

4.7.1.1. 次のいずれかの方法に基づき走行抵抗を求めるものとする。この場合において、測定に使用

する風洞は、当該風洞により測定された値が、惰行法により測定された値と同等であると認められ

る性能を有するものであること。

(a) 風洞及びフラットベルト型シャシダイナモメータにより測定する方法

(b) 風洞及びローラ型シャシダイナモメータにより測定する方法

4.7.1.2. 風洞内で空気抵抗を測定するものとする。

4.7.1.3. フラットベルト型シャシダイナモメータ又はローラ型シャシダイナモメータを使用し、フロ

ントアクスル及びリアアクスルを同時に測定して、転がり抵抗及び動力伝達損失を測定するものと

する。

4.7.2. 試験自動車の準備及び温度

フラットベルト型シャシダイナモメータ又はローラ型シャシダイナモメータ及び風洞による走行

抵抗の測定時は、4.2.1.及び 4.2.2.に基づき、試験自動車の準備を行う。ただし、4.7.4.2.1.3.に

規定する代替的な暖機手順を適用する場合、目標試験重量の調整、試験自動車の測定は、当該自動

車内に運転者がいない状態で行うこと。フラットベルト型シャシダイナモメータ又はローラ型シャ

シダイナモメータの試験室は、許容差が±3℃以内で 20℃に設定すること。ただし、自動車製作者

等からの申請により、許容差が±3℃以内で 23℃に設定することができる。

4.7.3. 風洞手順

4.7.3.1. 風洞の基準

風洞設計、試験方法及び補正は、路上の(CD×Af)値を代表するものであり、±0.015m2の精度

で、(CD×Af)が得られるものであること。また、(CD×Af)測定時において、3.2.の規定に次の修

正を加えた風洞基準を満たしていること。

(a) 3.2.4 に規定する自動車閉塞比が 0.25 未満であること。

(b) タイヤに接触するベルト面について、長さはタイヤの接触面の長さの 20%以上の長さであり、

幅は当該接触面の幅以上の長さであること。

(c) 3.2.8.に規定する噴出口における合計圧力の標準偏差が 0.01 未満であること。

(d) 3.2.10.に規定する拘束装置閉塞比が 0.03 未満であること。

4.7.3.2. 風洞測定

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4.7.3.2.1. トンネルの縦方向中心線に平行に最大偏差 10mm で、ヨー角0°±0.1°で試験自動車を配

置すること。

4.7.3.2.2. 1秒間に5回以上の頻度で 60秒以上又は1秒間に1回以上の頻度で 300 回以上空気抵抗を

測定するものとする。この場合において、空気抵抗はこれらの値の算術平均とする。

4.7.3.2.3. 試験自動車が可動式のエア・スポイラ等を備える場合は、4.2.1.4.の規定を適用する。た

だし、可動部品が速度に依存して可動する場合にあっては、風洞内において、全ての可動位置を測

定するものとする。

4.7.4. フラットベルト型シャシダイナモメータによる測定

4.7.4.1. フラットベルトの基準

路上と比較して、タイヤの転がり特性を変化させないフラットベルト上でタイヤを回転させるこ

と。ただし、x方向で測定される力は動力伝達装置内の摩擦力を含むものとする。

4.7.4.1.2. 車両拘束装置

シャシダイナモメータは、z軸周りの回転について、試験自動車を公差±0.5°以内で位置合わせ

するセンタリング装置を備えるものであること。この場合において、試験自動車は、惰行走行によ

る試験走行を行い、4.7.4.1.2.1.から 4.7.4.1.2.3.までの規定に適合するよう駆動輪の中心位置を

維持すること。

4.7.4.1.2.1. 横方向の位置(y軸)

試験自動車は y方向の正しい位置を維持し、当該方向の動きを最小限に抑えること。

4.7.4.1.2.2. 前部及び後部位置(x 軸)

前部及び後部の車軸がベルトの横方向中心線から±10mm 以内にあること。

4.7.4.1.2.3. 垂直力

拘束装置は、駆動輪に垂直力を加えないよう設計されていること

4.7.4.1.3. 測定力の精度

ホイールを回転させる反力のみを測定するものとし、x方向の力を±5Nの精度で測定するものと

する。

4.7.4.1.4. フラットベルト速度の制御

フラットベルト速度を±0.1km/h の精度で制御するものとする。

4.7.4.1.5. フラットベルト面

フラットベルト面は、清浄で乾燥し、タイヤの滑りの原因になりうる異物がないものとする。

4.7.4.1.6. 冷却

可変速の空気流を試験自動車に送風することにより冷却することとする。この場合において、送

風口における空気流の速度は、対応するシャシダイナモメータの測定速度が 5 km/h を越えないもの

であること。また、送風口における空気流の速度の偏差は、±5 km/h 又は対応するシャシダイナモ

メータの測定速度の±10%のいずれか大きい値の範囲内にあること。

4.7.4.2. フラットベルト測定

4.7.4.2.2.又は 4.7.4.2.3.のいずれかに基づき測定手順を実行することができる。

4.7.4.2.1. プレコンディショニング

4.7.4.2.1.1. 4.2.4.1.1 から 4.2.4.1.3.までの規定に基づき、ダイナモメータ上で試験自動車をプレ

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コンディショニングするものとする。この場合において、シャシダイナモメータ負荷設定 Fd は次式

に基づき算定すること。

Fd=ad+bd×v+cd×v2

ad=0

bd=0

この場合において、シャシダイナモメータの等価慣性重量は、試験質量とする。

4.7.4.2.1.2. 負荷設定に用いる空気抵抗は、4.7.6.2.に基づき算定されたものとし、直接設定するこ

とができる。負荷設定以外に用いる場合は、4.7.4.2.1.1.による ad、bd、及び cdを用いること。

4.7.4.2.1.3. 自動車製作者等の申請により、4.2.4.1.2.の規定にかかわらず、シャシダイナモメータ

で車両を走行させることによって暖機を実施してもよい。この場合において、暖機速度は適用 WLTC

の最高速度の 110%とし、継続時間は 1,200 秒以上であって、200 秒間にわたって測定される力の変

化が5N未満となるようにすること。

4.7.4.2.2. 安定速度での測定手順

4.7.4.2.2.1. 基準速度点の最高点から最低点まで試験を実施するものとする。

4.7.4.2.2.2. 次の基準速度点への減速は直前の速度点における測定直後に、約1m/s2で円滑に行うこ

と。

4.7.4.2.2.3. 基準速度を測定開始後4秒以上 10 秒以内で安定させるものとする。

4.7.4.2.2.4. 車速を一定に保ちながら、各基準速度点における力を6秒以上測定するものとする。こ

の場合において、当該基準速度点において得られる力 FjDynoは、測定中の力の算術平均とする。

4.7.4.2.2.5. 各基準速度点について 4.7.4.2.2.2.から 4.7.4.2.2.4.までを繰り返すものとする。

4.7.4.2.3. 減速による測定手順

4.7.4.2.3.1. 4.7.4.2.1.に基づきプレコンディショニング及びシャシダイナモメータ設定を実行する

こと。この場合において、各惰行走行前に、最高基準速度(4.7.4.2.1.3.に基づき暖機を実施する

場合は最高基準速度の 110%。この項において同じ。)で、1分以上、試験自動車を走行させるもの

とする。その後、最高基準速度を少なくとも 10km/h 上回る速度まで試験自動車を加速し、惰行走行

を開始するものとする。

4.7.4.2.3.2. 4.3.1.3.1.から 4.3.1.4.4.までに基づき、測定すること。この場合において、両方向の

惰行走行は不要とし、4.3.1.4.2.のΔtjiを計算するための式は適用しないものとする。また、減速

を2回行った後、各基準速度点におけるそれぞれの惰行走行力が±10N 以内であれば測定を停止し、

±10N を越えた場合は、4.3.1.4.2.の規定に基づき、少なくとも3回の惰行走行を行うものとする。

4.7.4.2.3.3. 空気抵抗を除き、各基準速度 vjにおける力 fjDynoを計算するものとする。

fjDyno=fjDecel-cd×vj2

fjDecel:基準速度点 jにおいて、4.3.1.4.4.の Fjの計算式により算定される力(N)

cd:4.7.4.2.1.1.に規定するシャシダイナモメータ設定係数(N/(km/h)2)

ただし、自動車製作者等の申請により、惰行走行時及び fjDynoの計算として cdを0に設定してもよ

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い。

4.7.4.2.4. 測定条件

試験自動車は、4.3.1.3.2.に規定する状態にあるものとし、惰行走行の間は、変速機はニュート

ラルとし、ハンドルの動きは可能な限り避け、制動装置は操作しないものとする。

4.7.4.3. フラットベルト法の測定結果

フラットベルト型シャシダイナモメータによる測定の結果 fjDynoを fjとし、4.7.6.の追加計算に用

いるものとする。

4.7.5. ローラ型シャシダイナモメータによる測定

4.7.5.1. 基準

別添5の 1.及び 2.の規定に加え、4.7.5.1.1.から 4.7.5.1.6.までに規定する基準を適用するもの

とする。

4.7.5.1.1. シャシダイナモメータ

フロントアクスル及びリアアクスルは、直径 1.2m 以上の1ローラを備えるものとする。この場合

において、x方向で測定される力は、動力伝達装置内の摩擦力を含むものとする。

4.7.5.1.2. 車両拘束装置

シャシダイナモメータは、試験自動車を位置合わせするセンタリング装置を備えるものとする。

この場合において、拘束装置は、走行抵抗測定の惰行走行結果を用いて、次に掲げる範囲内に駆動

輪の中心位置を維持すること。

4.7.5.1.2.1. 車両位置

5.3.3.の規定に基づき、試験自動車をシャシダイナモメータのローラ上に設置するものとする。

4.7.5.1.2.2. 垂直力

拘束装置は、4.7.4.1.2.3.の要件を満たすものとする。

4.7.5.1.3. 測定される力の精度

測定される力の精度は 4.7.4.1.3.の規定を適用するものとし、x方向の力は、別紙5の 2.4.1 に

規定するした精度で測定するものとする。

4.7.5.1.4. シャシダイナモメータ速度の制御

ローラ速度を±0.2km/h の精度で制御するものとする。

4.7.5.1.5. ローラ面

ローラ面は、4.7.4.1.5.の規定を適用する。

4.7.5.1.6. 冷却

冷却ファンは、4.7.4.1.6.の規定を適用する。

4.7.5.2. シャシダイナモメータの測定

4.7.4.2.の規定に基づき測定を実行するものとする。

4.7.5.3. シャシダイナモメータローラ曲線の補正

シャシダイナモメータ上で測定される力を路上に相当する基準に合わせて補正し、その結果を fj

とする。

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c1:fjDynoのタイヤ転がり抵抗分

c2:シャシダイナモメータ固有の半径補正係数

fjDyno:各基準速度点 jについて 4.7.4.2.3.3.に基づき算定した力(N)

RWheel:公称設計タイヤ径の 2 分の 1(m)

RDyno:シャシダイナモメータローラの半径(m)

4.7.6. 計算

4.7.6.1. フラットベルト型シャシダイナモメータ及びローラ型シャシダイナモメータ測定結果の補正

次式に基づき、4.7.4.及び 4.7.5.により算定された力の測定値を基準条件に対して補正するもの

とする。

FDj:基準速度点 j においてフラットベルト型シャシダイナモメータ又はローラ型シャシダイナモ

メータで測定した補正済みの抵抗(N)

fj:基準速度点 jにおける力の測定値(N)

K0:4.5.2 に規定する転がり抵抗の補正係数(K-1)

K1:4.5.4 に規定する試験質量補正(N)

T:測定中の試験室の算術平均温度(K)

4.7.6.2. 空気抵抗の計算

次式に基づき空気抵抗を計算するものとする。この場合において、試験自動車が速度に依存して

可動するエア・スポイラ等を備える場合にあっては、当該基準速度点について、対応する(CD×Af)

値を適用するものとする。

FAj:基準速度点 j において風洞内で測定された空気抵抗(N)

(CD×Af)j:特定の基準速度点 jにおける抵抗係数と前面投影面積の積(m2)

ρ0:乾燥空気密度(kg/m3)

vj:基準速度 j(km/h)

4.7.6.3. 走行抵抗の計算

全ての基準速度点 j について、4.7.6.1.及び 4.7.6.2.に基づき、走行抵抗(N)を次式により算定

するものとする。

Fj*=FDj+FAj

算定された Fj*について、最小二乗回帰分析により、走行抵抗係数 f0、f1及び f2を計算し、6.1.1 の

初期係数 Ad、Bd及び Cdとして使用するものとする。

5. シャシダイナモメータへの走行抵抗の設定

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5.1. シャシダイナモメータ試験の準備

5.1.1. 試験施設の条件

5.1.1.1. ローラ

シャシダイナモメータのローラは、清浄で乾燥しているものであって、タイヤの滑りを生じさせる

可能性がある異物が付着していないものとする。複数のローラを有するシャシダイナモメータにあっ

ては、後続のWLTC試験と同じ連結の状態でシャシダイナモメータを動作させるものとする。動力吸収

ユニットに連結されたローラからシャシダイナモメータの速度を測定すること。

5.1.1.1.1. タイヤスリップ

タイヤスリップ防止のため、自動車上又は自動車内に追加ウェイトを載せてもよい。この場合にお

いて、追加ウェイトを用いてシャシダイナモメータ上で負荷設定を行うこと。ただし、追加ウェイト

は、負荷設定、排出ガス試験及び燃料消費試験に使用し、追加ウェイトを使用したときは、それを記

録すること。

5.1.1.2. 室温

試験施設の温度は、特別な規定がある場合を除き、標準条件を23℃とし、試験中は±5℃以内とす

る。

5.2. シャシダイナモメータの準備

5.2.1. 慣性重量の設定

シャシダイナモメータの等価慣性重量を2.5.3.に基づき設定すること。ただし、シャシダイナモメ

ータの等価慣性重量を正確に設定できない場合にあっては、10kgを超えない範囲の増量で次に高い慣

性設定を使用すること。

5.2.2. シャシダイナモメータの暖機

シャシダイナモメータ製作者が推奨する方法又は適切な方法により、シャシダイナモメータを暖機

すること。

5.3. 自動車の準備

5.3.1. タイヤ空気圧の調整

WLTC試験のソーク温度におけるタイヤ空気圧は、4.2.2.3.に規定するタイヤ空気圧範囲の下限を最

大50%上回るように設定し、それを記録すること。

5.3.2. 再現不能な力が原因で、シャシダイナモメータ設定を6.1.3.に基づき決定できない場合にあっ

ては、当該自動車に自動車惰行モードを備えること。

5.3.2.1. 自動車が自動車惰行モードを備える場合、走行抵抗測定時及びシャシダイナモメータ上のそ

れぞれで測定すること。

5.3.3. シャシダイナモメータ上の自動車の配置

試験自動車をシャシダイナモメータ上の直進方向に配置し、安全な方法で固定すること。1軸ロー

ラのシャシダイナモメータを使用する場合にあっては、ローラ上のタイヤの接触面の中心は、ローラ

上端から±25mm又はローラ径の±2%のいずれか小さい値以内にあること。

5.3.4. 自動車の暖機

5.3.4.1. 別紙1に規定されたWLTCにより自動車を暖機すること。

6. シャシダイナモメータの負荷設定

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6.1. 惰行法によるシャシダイナモメータ設定

走行抵抗係数f0、f1及びf2が既に決定されている場合にあっては、次に定める方法によりシャシダ

イナモメータ負荷設定を行うこと。

6.1.1. 初期負荷設定

係数制御方式のシャシダイナモメータにあっては、シャシダイナモメータの動力吸収ユニットを次

式の任意の初期係数Ad、Bd及びCdにより調整すること。

Fd=Ad+Bdv+Cdv2

Fd:シャシダイナモメータ設定負荷(N)

v:シャシダイナモメータローラの速度(km/h)

折れ線制御方式のシャシダイナモメータにあっては、シャシダイナモメータの動力吸収ユニットに対

して各基準速度における適切な負荷値を設定すること。

6.1.2. 惰行

6.1.3.4.1.又は6.1.3.4.2.に示す手順によりシャシダイナモメータ上の惰行走行試験を暖機の完了

後120秒以内に実行すること。この場合において、連続惰行走行を行う場合にあっては、各回をただ

ちに開始するものとする。ただし、惰行のための適切な自動車の設定を確保するために必要なものと

認められる場合にあっては、反復方式による暖機から惰行走行開始までの時間を延長することができ

る。

6.1.3. 検証

6.1.3.1. 各基準速度vjについて目標走行抵抗係数At、Bt及びCtを用いて次式により目標走行抵抗値を

計算すること。

Ftj=At+Btvj+Ctvj2

At、Bt及びCt:それぞれ目標走行抵抗パラメータf0、f1及びf2

Ftj:基準速度vjにおける目標走行抵抗(N)

vj:j番目の基準速度(km/h)

6.1.3.2. 走行抵抗の測定値を次式により算定すること。

Fmj:各基準速度vjに対する走行抵抗の測定値(N)

TM:試験自動車重量(kg)

mr:2.5.1.に規定する回転する構成部品の等価有効質量(kg)

Δtj:速度vjに対応する惰行走行時間(s)

6.1.3.3. 4.3.1.4.に規定する方法(両方向の測定を除く。)に基づき、4.5.に規定する補正を行い、

シャシダイナモメータ上の再現走行抵抗を計算することで、次の再現走行抵抗曲線を算定する。

Fs=As+Bs×v+Cs×v²

上式に基づき、次式から、算定されたAs、Bs及びCsを用いて、各基準速度vjに対する再現走行抵抗を

算定すること。

6.1.3.4. シャシダイナモメータの負荷設定において、自動車をシャシダイナモメータによって加速

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する場合は、6.1.3.4.1.に規定する方法により行い、自動車が自らの動力で加速する場合は、

6.1.3.4.1.又は6.1.3.4.2.に規定する方法により行うこととする。この場合において、加速度に速度

を乗じた値の最小値は6m2/s3とし、6m2/s3を達成できない場合にあっては、アクセルコントロール

を全開にして走行すること。

6.1.3.4.1. 固定走行方式

6.1.3.4.1.1. シャシダイナモメータソフトウェアにより合計4回の惰行走行を行うこと。

6.1.3.4.1.2. 1回目の惰行走行の結果に基づき、6.1.4.により、次の惰行走行のためのシャシダイナ

モメータ設定係数を算定し、残りの3回の惰行走行を行うこと。この場合において、1回目の惰行走

行後に求めた固定ダイナモメータ設定係数又は6.1.4.による調整済みダイナモメータ設定係数を用い

ること。

6.1.3.4.1.3. 最終的なシャシダイナモメータ設定係数A、B及びCを次式により算定すること。

At、Bt及びCt:目標路面抵抗パラメータf0、f1及びf2

Asn、Bsn及びCsn:n回目の走行の再現路面抵抗係数

Adn、Bdn及びCdn:n回目の走行のシャシダイナモメータ設定係数

n:1回目の安定化走行を含む惰行走行の添字番号

6.1.3.4.2. 反復方式

規定の速度範囲で計算された力が2回の連続惰行に関する力の最小二乗回帰分析を行った結果、±

10N以内であるものとし、又は6.1.4.によるシャシダイナモメータ負荷設定の調整後、許容値が満た

されるまで追加の惰行走行を実行するものとする。

6.1.4. 調整

次式により、シャシダイナモメータ設定負荷を調整すること。

Fdj:初期シャシダイナモメータ設定負荷(N)

:調整済みシャシダイナモメータ設定負荷(N)

Fj:(Fsj-Ftj)に等しい調整済み路面抵抗(N)

Fsj:基準速度vjにおける再現路面抵抗(N)

Ftj:基準速度vjにおける目標路面抵抗(N)

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この場合おいて、新しいシャシダイナモメータ設定係数として、、及びを次式により定義する。

6.2. ホイールトルク法によるシャシダイナモメータ負荷設定

4.4.に規定するホイールトルク法によって走行抵抗を算定する場合にあっては、以下に基づきシャ

シダイナモメータ負荷設定を行うこと。

6.2.1.初期負荷設定

係数制御方式のシャシダイナモメータにあっては、シャシダイナモメータの動力吸収ユニットを次

式の任意の初期係数Ad、Bd及びCdで調整すること

Fd=Ad+Bdv+Cdv2

Fd:シャシダイナモメータ設定負荷(N)

v:シャシダイナモメータローラの速度(km/h)

折れ線制御方式のシャシダイナモメータにあっては、シャシダイナモメータの動力吸収ユニットに対

して各基準速度における適切な負荷値を設定すること。

6.2.2. ホイールトルク測定

4.4.2.に基づきシャシダイナモメータ上のホイールトルク測定試験を行うこと。この場合におい

て、ホイールトルクメータは、路上試験で使用したものと同一のものを使用すること。

6.2.3. 検証

6.2.3.1. 4.5.5.2.1.により目標走行抵抗曲線を次式として算定すること。

6.2.3.2. 4.4.3.に規定する方法及び測定精度並びに4.4.4.に規定する走行抵抗曲線に基づき、4.5.に

基づく補正を行うこと。ただし、すべての場合に両方向の測定を除外して、次式としてシャシダイナ

モメータ上の再現走行抵抗曲線を計算すること。

6.2.3.2.1. 再現走行抵抗は、すべての速度基準点において目標走行抵抗から±10N×r’以内であるこ

と。この場合においてr’は、80km/hにおけるシャシダイナモメータ上のタイヤの動的半径(m)であ

る。ただし、いずれかの基準速度における許容値が本項に説明する方法の基準を満たさない場合に

は、6.2.3.3.に基づき、シャシダイナモメータの負荷設定を調整すること。

6.2.3.3. 調整

次式によりシャシダイナモメータ負荷設定を調整すること。

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Fdj:新しいシャシダイナモメータ設定負荷(N)であり、(Fsj-Ftj)(Nm)に相当する。

Fej:(Fsj-Ftj)に等しい調整走行抵抗(Nm)

Fsj:基準速度vjにおける再現走行抵抗(Nm)

Ftj:基準速度vjにおける目標走行抵抗(Nm)

r’:80km/hで得られたタイヤのシャシダイナモメータ上の動的半径(m)

この場合おいて、新しいシャシダイナモメータ設定係数として、、及びを次式により定義する。

6.2.3.4. 6.2.3.2.の要件が満たされたときの駆動軸の質量、タイヤの仕様及びシャシダイナモメータ

負荷設定を記録すること。

6.2.3.5. 6.2.2.及び6.2.3.を繰り返すこと。

6.2.4. 走行抵抗係数から路面抵抗係数f0、f1及びf2への変換

6.2.4.1 路面抵抗の式における係数f0、f1及びf2は6.2.4.2.から6.2.4.4.までの規定により算定する

こと。ただし、反復可能な形で惰行走行を行うことができない場合であって、4.2.1.3.5.による惰行

モードによる走行を行えない場合にあっては、路面抵抗の式における係数f0、f1及びf2を6.2.4.1.1.

の式により算定すること。

6.2.4.1.1.

c0、c1、c2:4.4.4.により算定する走行抵抗係数(Nm、Nm/(km/h)、Nm/(km/h)2)

r:走行抵抗を算定するときに使用した自動車の動的タイヤ半径(m)

1.02:ドライブトレイン損失を補正する近似係数

6.2.4.1.2. 算定したf0、f1及びf2の値は、次に掲げる場合に使用し、シャシダイナモメータ設定、排

出ガス試験及び航続距離試験には使用しないこと。

(a) ギヤシフトポイントの決定(別紙2)

(b) 電気自動車に関する結果の計算(別紙8の4.)

6.2.4.2. 規定された許容値範囲内にシャシダイナモメータを設定し、4.3.1.3.に基づきシャシダイナ

モメータ上で惰行走行を行うこと。この場合において、惰行走行時間を記録すること。

6.2.4.3. 基準速度vjにおける路面抵抗Fj(N)を次式により算定すること。

Fj:基準速度vjにおける路面抵抗(N)

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TM:試験自動車重量(kg)

mr:2.5.1.に規定する回転する構成部品の等価有効質量(kg)

Δv=10km/h

Δtj:速度vjに対応する惰行走行時間(s)

6.2.4.4. 基準速度範囲全体の最小二乗回帰分析により、路面抵抗の式における係数f0、f1及びf2を計

算するものとする。

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別紙5 試験機器及び校正

1. 試験装置の仕様及び設定

1.1. ファンの仕様

1.1.1. 送風機により、試験自動車を冷却すること。この場合において、シャシダイナモメータのロー

ラ速度が5km/hを超えるときは、ファンの出口における当該試験自動車の車両中心線に平行な風速成

分が車速に等しいものであり、ファンの出口における当該風速成分と車速の差は、5km/h又は車速の

10%のいずれか大きい値より小さいものであること。

1.1.2. 1.1.1.の風速成分は、下記の測定点において測定される風速成分を平均することにより求める

こと。ただし、当該風速成分を測定する場合にあっては、ファンの前方に自動車その他の障害物のな

い状態で行い、風速成分の測定装置は出口から20cm以内の距離に配置すること。

(a) 出口が矩形であるファンにあっては、その出口を9等分することによって得られる各領域の中

心点とする。ただし、中心の矩形領域は測定しない(図1参照)。

図1 矩形出口のファン

(b) 出口が円形であるファンにあっては、その出口を8等分することによって得られる扇形の各領

域中、出口の中心からの距離が出口の半径の3分の2である円と、各円弧を等分する半径方向の直

線との各交点(図2参照)。

図2 円形出口のファン

1.1.3. ファンの出口は次の要件に適合すること。

(a) 出口面積が0.3m2以上であること。

(b) 出口の幅又は直径が0.8m以上であること。

1.1.4. ファンは次の位置に取り付けられていること。ただし、試験に影響を及ぼさない範囲で当該位

置を変更することができる。この場合において、冷却ファンの位置(高さ及び距離)を記録するこ

と。

(a) 床面から当該ファン出口の下端までの高さが約20cmの位置

(b) 自動車前部から当該ファン出口までの距離が約30cmの位置

2. シャシダイナモメータ

2.1. 一般要件

2.1.1. シャシダイナモメータは、別紙4に規定する走行抵抗を設定すること。

2.1.2. シャシダイナモメータは、1本又は2本のローラを備えていること。ただし、2本のローラを

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備えている場合にあっては、それらのローラが連結されていること、又はフロントローラが慣性質量

及び動力吸収装置を駆動すること。

2.2. 特定要件

シャシダイナモメータは次の要件に適合すること。

2.2.1. すべての測定位置で横振れは0.25mm以下であること。

2.2.2. すべての測定位置でローラの直径の誤差は公称値の±1.0mm以内であること。

2.2.3. シャシダイナモメータには、加速度及び惰行時間を±0.001%以内の精度で計測できる測定装

置を備えること。また、当該装置を設置したときは、基準を満たす測定精度を有することを検定する

こと。

2.2.4. シャシダイナモメータには、±0.080km/h以内の測定精度を有する速度測定装置を備えるこ

と。また、当該装置を設置したときは、基準を満たす測定精度を有することを検定すること。

2.2.5. シャシダイナモメータは、3m/s2以上の加速度における応答時間(牽引力のステップ変化に対

する90%応答)が100msより小さいこと。また、シャシダイナモメータを設置したとき及び大規模メ

ンテナンスを行ったときは、応答時間を検定すること。

2.2.6. シャシダイナモメータの基本慣性重量は、当該装置の製作者によって指定されるものとし、基

本慣性重量の各測定値が指定値の±0.5%以内であり、任意の算術平均値に対して±0.2%以内の精度

であることを確認すること。

2.2.7. ローラ速度は1秒間に1回以上記録すること。

2.3. 四輪駆動(以下「4WD」という。)モードで試験する自動車に係るシャシダイナモメータの追加

要件

2.3.1. 4WD制御装置は、試験時において次の要件に適合すること。

2.3.1.1. シャシダイナモメータには、4WDモードの動作において、円滑で乾燥した平坦な路面上で自

動車を走行させたときと同じ走行抵抗が再現されるように負荷を設定すること。

2.3.1.2. 4WD制御装置を設置したとき及び大規模メンテナンスを行ったときは、次の要件のいずれか

に適合することを確認すること。

(a) フロントローラ及びリアローラにおいて測定される走行距離の差は、任意の200ms間において

0.1m未満であること。

(b) フロントローラ及びリアローラのローラ速度の差は、±0.16km/h以内であること。

2.3.1.3. フロントローラ及びリアローラにおいて測定される走行距離の差(絶対値の積分)は、WLTC

の走行距離の0.2%未満であること。

2.4. シャシダイナモメータの校正

2.4.1. 荷重測定装置

荷重測定装置は、その入力荷重と出力荷重の差が10N以内であること。また、当該装置の設置した

とき、大規模メンテナンスを行ったとき及び試験前370日以内に、荷重測定装置を検定すること。

2.4.2. シャシダイナモメータロスの校正

測定値のうち、現行のロス曲線との差が9.0Nを超えるものがある場合にあっては、シャシダイナモ

メータロスを測定及び更新すること。また、シャシダイナモメータの設置時、大規模メンテナンスを

行ったとき及び試験前35日以内に、シャシダイナモメータロスについて検定すること。

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2.4.3. 走行抵抗再現試験の検定

シャシダイナモメータを設置したとき、大規模メンテナンスを行ったとき及び試験前7日以内に無

負荷惰行試験を行い、シャシダイナモメータ性能を検定すること。この場合において、算術平均惰行

力誤差は、基準速度点において10N又は平均惰行力の2%のいずれか大きい方より小さい値であるこ

と。

3. 排出ガス希釈装置

3.1. 装置の仕様

3.1.1. 概要

3.1.1.1. 総排出ガス希釈装置を使用し、定容量採取装置(以下「CVS」という。)により排出ガスを希

釈空気で連続的に希釈すること。

3.1.1.2 臨界流ベンチュリ(以下「CFV」という。)には、正置換型ポンプ(以下「PDP」という。)、亜

音速ベンチュリ(以下「SSV」という。)又は超音波流量計(以下「UFM」という。)を使用することが

できる。この場合において、複数のCFVを配置する場合は並列に配置すること。

3.1.1.3 排出ガスと希釈空気の混合気体(以下「希釈排出ガス」という。)からサンプルを収集し、当

該サンプルに含まれる排出ガス化合物及び希釈空気の各含有量を求めること。

3.1.1.4. 排出ガス希釈装置は、接続管、混合装置、希釈トンネル、希釈空気調整装置、吸引装置及び

流量測定装置により構成すること。また、4.1.及び4.2.に規定する方法に基づき、サンプリングプロ

ーブを希釈トンネル内に設置すること。

3.1.1.5. 混合装置は、サンプリング位置において均一な希釈排出ガスが得られるように排出ガスと希

釈空気を混合するものであること。

3.2. 一般要件

3.2.1. 試験中にサンプリング装置及び計測装置に発生する結露を防止するため、排出ガスを十分な量

の希釈空気と混合すること。

3.2.2. 希釈排出ガスにおける各ガス化合物は、サンプリングプローブが配置された位置において均一

であること。

3.2.3. 計測装置は、希釈排出ガスの全流量を測定することができる性能を有するものであること。

3.2.4. サンプリング装置は、気密性を有するものであって、当該装置の材料及び構成機器等は、希釈

排出ガス中の排出ガス化合物の濃度に影響を及ぼさないこと。

3.2.5. 排出ガス又は希釈排出ガスと接触する希釈装置の部品は、粒子状物質(以下「PM」という。)

の堆積及び変質が最小限となるように設計されていること。また、当該部品は、排出ガスと反応しな

い導電性を有しているものであって、静電効果を防止するために電気的に接地すること。

3.2.6. 試験自動車の排気管が複数の分岐管により構成されている場合にあっては、希釈装置の接続管

は、当該自動車の動作に影響を及ぼさない位置であって、当該自動車に可能な限り近い位置に接続す

ること。

3.3. 特定要件

3.3.1. 自動車の排気管との接続

3.3.1.1. 接続管の始点は排気管の出口とし、終点はサンプリング位置又は排出ガス等の希釈が開始さ

れる位置とする。複数の排気管を有する場合、全ての排気管が組み合わされた最後の接合部を接続管

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の始点とする。

3.3.1.2. 接続管は、熱損失が最小となるように設計されていること。

3.3.1.3. 接続管は、次の要件を満たすこと。

(a) 長さが3.6m未満(断熱措置が施されているものにあっては6.1m未満)であって、内径が105mm以

下であること。この場合において、断熱措置は、厚さが25mm以上であり673Kにおける熱伝導率が

0.1W/mK以下である断熱材を用いるか、若しくは管を露点よりも高い温度又は70℃以上に加熱する

ことにより行うものとする。

(b) 試験自動車の排気管に接続管を接続した状態の出口における静圧と自動車の排気管に接続管を

接続していない状態の出口における静圧との差は、車速が50km/hのときに0.75kPa以下又は試験中

常に1.25kPa以下であること。この場合において、静圧は、当該自動車の排気管又は同一径の延長

管内であって排気管の出口に可能な限り近い位置で測定すること。なお、静圧を±0.25kPa以内に

維持することができるサンプリング装置を使用してもよい。

(c) 接続管には、排出ガス組成に影響を及ぼす可能性のある材料を使用しないこと。また、エラス

トマーコネクタからの粒子の生成を防ぐために、可能な限り熱的に安定し、かつ、排出ガスに対す

る曝露が最小限となるエラストマーコネクタを使用し、自動車の排気管と接続管の接続部分には可

能な限りエラストマーコネクタを使用しないこと。

3.3.2. 希釈空気の調整

3.3.2.1. 希釈トンネルにおいて排出ガスの希釈に使用する希釈空気は、高効率粒子捕集エア(以下

「HEPA」という。)フィルタ(最大透過粒子径の粒子を99.95%以上減少させることができるフィルタ

又はEN1822:2009のH13クラスのフィルタ)を通過させること。また、HEPAフィルタの通過前に希釈空

気は活性炭フィルタを通過させてもよく、追加の粗粒子フィルタを配置する場合にあっては、HEPAフ

ィルタより上流側(活性炭フィルタを使用している場合にあっては、HEPAフィルタの上流側であって

活性炭フィルタの下流側)に配置することが望ましい。

3.3.2.2. 必要に応じ、バックグラウンド微粒子質量に対する希釈トンネルの寄与を確定するための適

切な工学手法によって希釈空気をサンプリングしてもよい。この場合において、その結果を希釈ガス

中で測定した値から減算することができる。

3.3.3. 希釈トンネル

3.3.3.1. 排出ガスと希釈空気を混合するための装置を備えること。この場合において、混合装置を使

用してもよい。

3.3.3.2. サンプリングプローブ位置における希釈排出ガスの排出ガス濃度は、排出ガス流の直径上に

ある等間隔な5箇所以上の点における平均値との差が2%以内であること。

3.3.3.3. PMのサンプリングを行うときは、次の要件を満たす希釈トンネルを使用すること。

(a) 導電性材料の直管で構成され、その管が接地されていること。

(b) レイノルズ数4000以上の乱流を生じさせるものであり、かつ、排出ガスと希釈空気を完全に混

合するのに十分な長さを有すること。

(c) 直径が200mm以上であること。ただし、二次希釈トンネルにあってはこの限りでない。

3.3.3.4. 希釈トンネルには断熱又は加熱に係る措置を施してもよい。

3.3.4. 吸引装置

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3.3.4.1. 吸引装置は、結露を防止するための十分な流量を確保するために、次のいずれかに該当する

場合にあっては、一定の流量で希釈排出ガスを吸引してもよい。

(a) 吸引流量が走行サイクルの加速時に発生する排出ガスの最大流量の2倍となる場合

(b) 希釈サンプルバッグ内のCO2濃度がガソリン及びディーゼルにあっては3vol%未満、LPGにあっ

ては2.2vol%未満、CNGにあっては1.5vol%未満となるものであること。

3.3.4.2. 3.3.4.1.にかかわらず、CVSについて結露を防ぐものとして次に掲げる機能を有する場合に

あっては、吸引装置は一定の流量で排出ガスを吸引してもよい。

(a) 希釈空気の除湿のため、CVSが希釈空気の水分含有量を減少させる機能を有すること。

(b) CVS内の希釈空気を加熱し、当該装置から測定装置までの全ての構成部品を加熱する機能を有す

ること。この場合において、サンプルバッグを含むバッグサンプリング装置及びバッグ濃度の測定

用装置を加熱することができる。

3.3.5. 一次希釈装置内の体積測定

3.3.5.1. CVS内の希釈空気の全量を測定する場合にあっては、すべての動作条件下における測定精度

が2%以下となること。この場合において、当該装置により測定点における希釈排出ガスの温度変動

を一定とすることができない場合にあっては、熱交換器を使用することにより、PDP CVSにあっては

規定動作温度の±6K、CFV CVSにあっては規定動作温度の±11K、UFM CVSにあっては規定動作温度の

±6K、SSV CVSにあっては規定動作温度の±11K以内に維持すること。

3.3.5.2. 3.3.5.1.において、必要に応じて体積測定装置のために分級器、バルク流フィルタ等の保護

装置を使用してもよい。

3.3.5.3. 温度センサは体積計測装置の直前に設置すること。この場合において、当該温度センサの正

確度及び精密度は±1Kとし、応答時間は所与の温度変動の62%で0.1秒とする(シリコンオイル内の

測定値)。

3.3.5.4. 大気圧との圧力差は体積計測装置の上流で測定するものとし、必要に応じて下流でも測定す

ること。

3.3.5.5. 試験時は、±0.4kPaの精密度及び正確度で圧力測定を行うこと。

3.4. CVS校正手順

3.4.1. 一般要件

3.4.1.1. 流量計及び調整装置を使用して、CVS装置を校正すること。装置内の流量をさまざまな圧力

読み値で測定するものとし、装置の制御パラメータを測定して流量と関係づける。この場合におい

て、校正済みベンチュリ、層流型流量計、校正済みタービン流量計等の流量計については、CVSの試

験中に生じる高流量に対して動的かつ適合性を有するものであり、認可された国内規格又は国際規格

へのトレーサビリティを有する保証精度を有すること。

3.4.1.2. 次の要件に従い、必要な精度を有する層流型流量計によりPDP、CFV、SSV及びUFMを校正し、

統計的検査を行うこと。

3.4.2. PDPの校正

3.4.2.1. ポンプ及び当該ポンプと直列に接続された流量計に係るパラメータを測定し、ポンプに係る

パラメータを含む相関関数に対して、計算された流量(測定された圧力及び温度に対してポンプ入口

におけるm3/minを単位とする値)をプロットする。

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3.4.2.2. 各測定点における排出ガス流量に係るポンプ及び流量計のパラメータの絶対値によりPDPを

校正すること。この場合において次の要件に適合すること。

3.4.2.2.1. ポンプ圧力はポンプのタップで測定すること。

3.4.2.2.2. 校正中は温度安定性を維持すること。

3.4.2.2.3. 流量計とCVSポンプの間でガスの漏れがないこと。

3.4.2.3. 排出ガス試験中、測定されたポンプパラメータを使用して校正式から流量を計算すること。

3.4.2.4. 校正装置を接続し、可変調整装置を全開位置に設定し、校正前にCVSポンプを20分間運転す

ること。

3.4.2.4.1. ポンプ入口圧力を約1kPa漸減させ、調整装置のバルブを再設定し、流量を絞った状態に

して、6個以上のデータを得ること。この場合において、校正装置を3分間安定させること。

3.4.2.4.2. 当該装置の製作者が定める方法に基づき、流量計データから各測定点における空気流量

(Qs)をm3/min単位で算定する。

3.4.2.4.3. 空気流量を次式に基づきポンプ入口の温度及び圧力におけるポンプ流量(V0)(単位:

m3/rev)に換算する。

p

ps0 P

325.10115.273

Tn

QV

V0:Tp、Ppにおけるポンプ流量(m3/rev)

Qs:101.325kPa、273.15Kにおける空気流量(m3/min)

Tp:ポンプ入口の温度(K)

Pp:ポンプ入口の絶対圧力(kPa)

n:ポンプ回転数(min-1)

3.4.2.4.4. ポンプ位置におけるポンプ回転数及び圧力変動とポンプ滑り率の相互作用を補正するもの

として、ポンプ回転数(n)、ポンプ入口からポンプ出口までの圧力差及びポンプ出口の絶対圧力につ

いての相関関数(x0)を次式により算定する。

x0:相関関数

ΔPp:ポンプ入口からポンプ出口までの圧力差(kPa)

Pe:出口の絶対圧力(PPO+Pb)(kPa)

3.4.2.4.5. 3.4.2.4.4.で算定した相関関数及び最小二乗回帰分析により、次の校正式を求める。

V0=D0-M×x0

n=A-B×ΔPp

3.4.2.5. 複数速度を設定することができるCVS装置は、使用する各速度において校正すること。

3.4.2.6. 3.4.2.4.4.により得られた値は、測定値V0の0.5%以内であること。

3.4.2.7. PDPの校正は最初の設置時及び大規模メンテナンス時に行うこと。

3.4.3. CFVの校正

3.4.3.1. CFVの校正は、次式に基づき行う。

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-118-

TPKQ v

s

Qs:流量(m3/min)

Kv:校正係数

P:絶対圧力(kPa)

T:温度(K)

3.4.3.2. CFVの流量校正の測定を行う場合にあっては、次の値はそれぞれに定める精度を有している

こと。

気圧(補正値)Pb ±0.03kPa

LFEの気温,流量計ETI ±0.15K

LFE上流の圧力降下EPI ±0.01kPa

LFEマトリクス全体の圧力降下EDP ±0.0015kPa

空気流量Qs ±0.5%

CFV入口の圧力降下PPI ±0.02kPa

ベンチュリ入口の温度Tv ±0.2K

3.4.3.3. 図4のとおり校正装置を組み合わせ、ガスの漏れがないことを確認すること。

図4 CFV校正装置組合せ

3.4.3.3.1. 可変流量調整装置を開位置に設定し、吸引装置を始動して、校正装置を安定させ、すべて

の計器のデータを記録すること。

3.4.3.3.2. 流量調整装置の設定を変化させ、ベンチュリの臨界流量範囲で8個以上のデータを得るこ

と。

3.4.3.3.2.1. 当該装置の製作者が定める方法に基づき、各測定点の空気流量(Qs)を流量計データか

ら算定し、各測定点における校正係数の値を次式に基づき算定する。

v

vsv P

TQK

Qs:273.15K、101.325kPaにおける流量(m3/min)

Tv:ベンチュリ入口の温度(K)

Pv:ベンチュリ入口の絶対圧力(kPa)

3.4.3.3.2.2. Kvをベンチュリ入口圧力の関数としてプロットする。ただし、圧力が低下したKv値は、

その後の計算に用いないこと。

3.4.3.3.2.3. 臨界領域内における各測定点について、Kvの算術平均値と標準偏差を計算すること。

3.4.3.3.2.4. 標準偏差がKvの算術平均値の0.3%を超えないようにすること。

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3.4.4. SSVの校正

3.4.4.1. データ分析

3.4.4.1.1. 当該装置の製作者が定める方法に基づき、流量計データから16以上の絞り設定で空気流量

Qssvをそれぞれm3/s単位で計算し、各設定の校正データを使用し、次式に基づき流量係数Cdを算定す

る。

1.426p

4D

1.713p

1.426pp

2V

SSVd

rr11rr

T1pd

QC

QSSV:標準条件(101.325kPa、273.15K)における空気流量(m3/s)

T:ベンチュリ入口の温度(K)

dV:SSVスロート部の直径(m)

rp:SSVスロート部圧力と入口絶対静圧の比

rD:SSVスロート直径dVと入口管内径Dの比

Cd:SSVの流量係数

Pp:ベンチュリ入口の絶対圧力(kPa)

亜音速流量の範囲を決定するものとして、次式に基づき算定したSSVスロート部におけるレイノルズ

数Reの関数としてCdをプロットする。

V

SSV1 d

QARe

TS

Tb 5.1

A1:SI単位で25.5515

QSSV:標準条件(101.325kPa、273.15K)における空気流量(m3/s)

dV:SSVスロート部の直径(m)

μ:ガスの絶対粘度又は動的粘度(kg/ms)

b:1.458×106(kg/msK0.5)

S:110.4(K)

3.4.4.1.2. QSSVはReの式の入力値であるため、QSSV又は校正ベンチュリのCdを推測して計算を開始

し、QSSVが収束するまで反復すること。この場合において、収束法の精度は誤差が0.1%以内である

こと。

3.4.4.1.3. 亜音速流の領域内における各設定点について、校正曲線適合式に基づき得たCdの計算値

は、各校正点におけるCd測定値の±0.5%以内であること。

3.4.5. 超音波流量計(以下「UFM」という。)の校正

3.4.5.1. UFMは適切な基準流量計と照合して校正すること。

3.4.5.2. 希釈ガス配管、吸引装置等のCVS装置組合せで、UFMを校正し、ガスの漏れがないか確認する

こと。

3.4.5.3. UFM装置に熱交換器が含まれていない場合には、校正流を調整するためにヒータを設置する

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こと。

3.4.5.4. CVS流量設定について、室温から試験中に到達する最高温度までの温度差で校正を行うこ

と。

3.4.5.5. UFMの電子部分の校正については、当該装置の製作者が定める方法に基づき校正すること。

3.4.5.6. UFMの流量校正のための測定を行うため、層流素子を使用する場合にあっては、次に掲げる

事項がそれぞれに掲げる精度以内であること。

気圧(補正値)Pb ±0.03kPa

LFEの気温、流量計ETI ±0.15K

LFE上流の圧力降下EPI ±0.01kPa

LFEマトリクス全体の圧力降下EDP ±0.0015kPa

空気流量Qs ±0.5%

UFM入口の圧力降下Pact ±0.02kPa

UFM入口の温度Tact ±0.2K

3.4.5.7. 手順

3.4.5.7.1. 図5のとおり機器を組み合わせ、ガスの漏れがないことを確認すること。

図5 UFM校正装置組合せ

3.4.5.7.2. 吸引装置を始動する。この場合において、妥当性確認のための設定流量を得られるよう、

吸引装置の速度又はフローバルブを調節し、装置を安定させ、すべての計器のデータを記録するこ

と。

3.4.5.7.3. 熱交換器を有しないUFM装置にあっては、ヒータを作動させて校正空気の温度を上昇さ

せ、安定した後にすべての計器のデータを記録すること。

3.4.5.7.4. 記録後、ヒータを切り、吸引装置の吸入速度及びフローバルブを調節して流量を設定し、

排出ガス試験に使用する流量ごとに上記の校正手順を繰り返すこと。

3.4.5.8. 校正中に記録したデータを使用し、当該装置の製作者が定める方法により、各測定点の空気

流量Qsを流量計データに基づき計算する。

3.4.5.9. 校正係数を次式により算定する。ただし、熱交換器がないUFM装置にあっては、KvをTactの

関数としてプロットする。この場合において、Kvの最大変動は、異なる温度で得られたすべての測定

値に係るKvの算術平均値の0.3%以内であること。

Qs:標準条件(101.325kPa、273.15K)における空気流量(m3/s)

UFM

必要な温度セ

ンサ及び圧力

センサを含む

校正流量計

(LFE、SSV) ヒータ 吸引

装置 フロー

UFM を通過する流量は設定可

能なものであって、流速調節又

はフローバルブによって調節す

ることができる

P T

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Qreference:標準条件(101.325kPa、273.15K)における校正流量計の空気流量(m3/s)

Kv:校正係数

3.5. 装置検定手順

3.5.1. 一般要件

3.5.1.1. 以下の方法に基づき、稼働中の装置に既知の質量の排出ガス化合物を導入し、別紙7に基づ

き排出ガス化合物を分析し、計算することにより、CVSサンプリング装置及び分析装置の合計精度を

求めること。この場合において、導入された排出ガスの量と測定された排出ガスの量の最大許容偏差

は2%であること。

3.5.1.1.1. CFO法

臨界流量オリフィス(以下「CFO」という。)を使用して一定流量の純粋ガス(CO、CO2又はC3H8)を計

測する。

3.5.1.1.1.1. 校正したCFOを透過させ、既知の量の純粋ガス(CO、CO2又はC3H8)をCVS装置に注入す

る。偏差が2%を超えた場合には、その異常の原因を特定して是正すること。CVS装置は、通常の排

出ガス試験と同様に作動させ、その後の分析のために十分な時間をかけること。サンプリングバッグ

に収集されたガスを通常の機器によって分析し、その結果を事前に確認されているガスサンプルの濃

度と比較する。

3.5.1.1.2. 重量法

限定量の純粋ガス(CO、CO2又はC3H8)を測定する。

3.5.1.1.2.1. 純粋ガス(CO、CO2又はC3H8)を充填した小型シリンダの重量を±0.01gの精度で測定す

る。この場合において、その後の分析のために十分な時間をかけて純粋ガスを装置に注入し、CVS装

置を稼働させる。

3.5.1.1.2.2. サンプリングバッグに溜まったガスをガス分析計で分析し、注入前後の測定重量差と比

較する。

4. 排出ガス測定機器

4.1. ガス状排出ガス測定機器

4.1.1. 装置概要

4.1.1.1. 希釈排出ガスのサンプルを分析するために収集する。

4.1.1.2. サンプル中の排出ガス濃度及び試験中に測定した希釈排出ガスの全量から排出ガスの質量を

求める。この場合において、希釈空気に含まれる排出ガス化合物の濃度を考慮し、サンプル濃度を補

正すること。

4.1.2. サンプリング装置の要件

4.1.2.1. 吸引装置の上流で希釈排出ガスのサンプルを採取する。

4.1.2.1.1. 4.1.3.1.及び4.2.に規定するHCサンプリング装置及びPM測定機器を除き、希釈排出ガスの

サンプルを調整装置の下流で採取することができる。

4.1.2.2. 希釈排気バッグ充填体積が積算CVS体積に追加される場合を除き、希釈排出ガス流量の0.3%

以内となるようバッグサンプリング流量を設定すること。

4.1.2.3. 希釈空気のサンプルは、希釈空気の取入口(フィルタが付いている場合はフィルタの後ろ)

付近で採取すること。

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4.1.2.4. 希釈空気のサンプルは、混合領域からの排出ガスの流入による影響を受けないものであるこ

と。

4.1.2.5. 希釈空気のサンプルは、排出ガスと同等に採取すること。

4.1.2.6. サンプリングに使用する装置は排出ガス化合物の濃度に影響を及ぼさない素材であること。

4.1.2.7. サンプルから固体粒子を抽出するものとしてフィルタを使用してもよい。

4.1.2.8. 排出ガスを導くために使用するバルブは、急動式迅速調節型であること。

4.1.2.9. 三方バルブとサンプリングバッグの間に迅速締結式ガス気密接続部を使用し、当該接続部が

バッグ側で自動的に密閉される仕様にしてもよい。また、サンプルを分析計に送るために、三方スト

ップバルブその他の装置を使用してもよい。

4.1.2.10. サンプルの保管

4.1.2.10.1. サンプルの流れを妨げないものとして、十分な容量のサンプリングバッグにサンプルを

収集すること。

4.1.2.10.2. サンプリングバッグの素材は、測定値及びガスサンプルの化学組成に排出ガスの収集か

ら30分後に±2%を超える影響を与えないものであること。

4.1.3. サンプリング装置

4.1.3.1. HCサンプリング装置(加熱水素炎イオン化形分析計)

4.1.3.1.1. HCサンプリング装置は、加熱サンプリングプローブ、ライン、フィルタ及びポンプで構成

すること。この場合において、加熱サンプリングプローブの最小内径は4mmとし、ガス取入口からの

距離がPMサンプリングプローブと同じになる位置に、いずれのプローブも他方のサンプル採取を妨げ

ないように、いずれのプローブも設置すること。

4.1.3.1.2. 熱交換器が備えられている場合にあっては、サンプルは、当該熱交換器の上流で採取する

こと。

4.1.3.1.3. 加熱部品は、加熱装置によって温度463±10Kに維持すること。

4.1.3.1.4. 測定されたHCの平均濃度は、1秒ごとのデータを積算し、各フェーズに要する時間で除す

ることにより算定すること。

4.1.3.1.5. 加熱サンプリングラインには、0.3μm以上の粒子の捕集効率が99%の加熱フィルタ(FH)

を装着すること。

4.1.3.1.6. サンプルがプローブから分析計に流入するまでのサンプリング装置遅延時間は、4秒以内

であること。

4.1.3.1.7. CVS体積流量の変化を補正する場合を除き、代表的なサンプルを得るために加熱水素炎イ

オン化形分析計(以下「HFID」という。)を熱交換器その他の一定質量流量装置とともに使用するこ

と。

4.1.4. 分析計(別紙9の測定を除く)

4.1.4.1. ガス分析の一般要件

4.1.4.1.1. 分析計は、排出ガスサンプルの濃度を測定するために必要な精度に適合する測定レンジを

有すること。

4.1.4.1.2. 特段の定めがない場合は、校正ガスに関する基準値にかかわらず、測定誤差は±2%以内

であること。

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4.1.4.1.3. 希釈空気のサンプルは、同一の分析計の同一のレンジで測定すること。

4.1.4.1.4. ガス乾燥装置は、希釈排出ガス流内の化合物含有量に影響を及ぼさない場合を除き、分析

計の上流で使用しないこと。

4.1.4.2. CO及びCO2分析

4.1.4.2.1. 分析は、非分散形赤外線分析計(以下「NDIR」という。)を使用すること。

4.1.4.3. ディーゼル燃料以外のすべての燃料に関するHC分析

4.1.4.3.1. 分析は、炭素原子(以下「C1」という。)換算のプロパンガスで校正された水素炎イオン

化形分析計(以下「FID」という。)を使用すること。

4.1.4.4. ディーゼル燃料及びその他の燃料のHC分析

4.1.4.4.1. 分析は、検出器、バルブ、配管等を備えるHFIDを使用し、463±10Kに加熱すること。ただ

し、HFIDはC1換算のプロパンガスで校正すること。

4.1.4.5. CH4分析

4.1.4.5.1. 分析は、FIDと組み合わせたガスクロマトグラフ又は非メタンカッター付きFIDを使用する

こと。ただし、当該分析計はC1換算のメタン又はプロパンガスで校正すること。

4.1.4.6. NOx分析

4.1.4.6.1. 分析は、化学発光分析計(以下「CLA」という。)又は非分散形紫外線分析計(以下

「NDUV」という。)を使用すること。

4.2. PM測定機器

4.2.1. 仕様

4.2.1.1. 装置概要

4.2.1.1.1. PMサンプリング装置は、希釈トンネル内に配置されたサンプリングプローブ(PSP)、粒子

移送管(PTT)、フィルタホルダ(FH)、ポンプ、流量調整器及び測定装置で構成すること。

4.2.1.1.2. サイクロン又は衝撃装置等の粒径分級器(PCF)を使用してもよい。この場合において、

当該装置は可能な限りフィルタホルダの上流に配置すること。

4.2.1.2. 一般要件

4.2.1.2.1. PMに関する試験用ガス流のサンプリングプローブは、代表的サンプルを均一な希釈排出ガ

スから採取できるように希釈トンネル内に配置すること。この場合において、熱交換器を備えている

場合にあっては、当該熱交換器の上流に配置すること。

4.2.1.2.2. PMサンプル流量は、誤差が希釈トンネル内におけるPMサンプル流量の±5%以内であっ

て、希釈排出ガス流量に比例するものであること。この場合において、PMサンプリングの比例性の検

定は、装置作動中に実施すること。

4.2.1.2.3. 希釈排出ガスのサンプルは、捕集フィルタの上流又は下流20cm以内の位置において温度が

293Kから325Kまでの範囲に維持されていること。この場合において、PMサンプリング装置の構成部品

に対して加熱又は断熱の措置を施してもよい。定期再生作業が発生しない試験中に325Kの限度値を超

えた場合には、CVS流量を増加させるか、又は二段希釈を使用すること。ただし、既にCVS流量が十分

であり、CVS、サンプルバッグ又は分析装置内部で結露を生じないものとする。

4.2.1.2.4. PMサンプルは希釈排出ガス流内のホルダに取り付けられた単一フィルタにより収集するこ

と。

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4.2.1.2.5. 排出ガス及び希釈排出ガスと接触する、排気管からフィルタホルダまでの希釈装置及びサ

ンプリング装置は、PMの堆積及び変質を最小限とするものであること。この場合において、当該装置

は排出ガス成分と反応しない導電性材料で構成されているものであり、かつ、静電効果を防止するた

めに電気的に接地されていること。

4.2.1.2.6. 流量変動を一定とすることができない場合にあっては、3.3.5.1.及び3.3.6.4.2.に規定す

る熱交換器及び流量制御装置を使用すること。

4.2.1.2.7. PM測定時は温度±1K以内、かつ、応答時間(t10-t90)15秒以下の精度で測定するこ

と。

4.2.1.2.8. 希釈トンネルからのPMサンプル流量を読み値±2.5%又はフルスケール±1.5%のいずれか

小さい方の精度で測定すること。PMフィルタを通過する二次希釈空気流量及び希釈流量の測定並びに

調節は、より高い精度でなければならない。

4.2.1.2.9. PM測定に必要なデータは1秒間に1回以上データ処理装置に記録すること。

4.2.1.2.10. 二段希釈を行う場合にあっては、二段希釈装置における希釈排出ガスの体積は、次式に

基づき、流量差測定により算定すること。

Vep=Vset-Vssd

Vep:標準条件の下で捕集フィルタを流れる希釈排出ガスの体積

Vset:捕集フィルタを通過する二段希釈された排出ガスの体積

Vssd:二次希釈空気の体積

この場合において、捕集フィルタを通過する二段希釈された希釈排出ガスの測定及び調節並びに二

次希釈空気の測定及び調節に使用する流量計は、体積差Vepが単段希釈に係る精度及び比例サンプリ

ング要件を満たすために十分な精度を有すること。

4.2.1.2.11. CVS希釈トンネル、希釈排気流量測定装置、CVSバッグ収集及び分析装置内の排出ガスの

結露に係る二段希釈装置の要件は単段希釈装置の要件を準用する。

4.2.1.2.12. PMサンプリング及び二段希釈装置に使用する各流量計は、必要に応じて線形性の検定を

行うこと。

(参考図) 二段希釈PMサンプリング装置

4.2.1.3. 特定要件

4.2.1.3.1. PMサンプリングプローブ

4.2.1.3.1.1. サンプリングプローブは、可能な限り流れの方向を尖端形開口プローブ及びサイクロ

ン、衝撃装置等の分級器を組み合わせること。ただし、これにかかわらず、4.2.1.3.1.6.に規定する

粒径分級性能を有する図6のサンプリングプローブを使用してもよい。

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図6 PMサンプリングプローブ

4.2.1.3.1.2. サンプルプローブの内径は8mm以上であることとし、排出ガス取入口からトンネル下流

側のトンネル径の10倍以上の位置に配置すること。

4.2.1.3.1.3. 単一のサンプルプローブから同時に複数のサンプルを収集する場合にあっては、当該プ

ローブから収集する流れを複数の同一副流に分割し、サンプリングに対し人為的な影響を及ぼさない

ようにすること。

4.2.1.3.1.4. 複数のプローブを使用する場合、各プローブは、流れの方向を向いた尖端形開口プロー

ブを使用することとし、当該プローブを希釈トンネルの中心縦軸の周りに5cm以上の間隔で等間隔に

配置すること。

4.2.1.3.1.5. サンプリングチップからフィルタマウントまでの距離は、プローブ径の5倍以上、か

つ、2,000mm以内であること。

4.2.1.3.1.6. サイクロン、衝撃装置等の分級器をフィルタホルダの上流に配置すること。この場合に

おいて、分級器の捕集効率が50%となる粒子径は、分級器を通過する体積流において2.5μmから10μ

mまでのものとし、分級器に流入する1μm粒子の質量濃度の99%以上が分級器の出口を通過する性能

を有すること。

4.2.1.3.2. 粒子移送管(以下「PTT」という。)

4.2.1.3.2.1. PTTの湾曲部は、円滑であり、かつ、可能な範囲で最大の半径を有すること。

4.2.1.3.3. 二次希釈

4.2.1.3.3.1. PM測定のためにCVSから抽出されたサンプルは、次の要件に従い、二段希釈を行っても

よい。

4.2.1.3.3.1.1. 二次希釈空気は、フィルタ材料の最大透過粒子径の粒子を99.95%以上減少させるこ

とができるろ材又はEN1822:2009のH13クラスのHEPAフィルタを通過及びろ過させること。この場合に

おいて、HEPAフィルタの通過前に二次希釈空気は活性炭フィルタを通過させてもよく、追加の粗粒子

フィルタを配置する場合にあっては、可能な限りHEPAフィルタより上流側(活性炭フィルタを使用し

ている場合にあっては、HEPAフィルタの上流側であって活性炭フィルタの下流側)に配置すること。

4.2.1.3.3.1.2. 二次希釈空気は希釈トンネルから希釈排出ガス出口に可能な限り近い位置でPTTに導

入すること。

4.2.1.3.3.1.3. フィルタ面への二次希釈空気の導入時からの滞留時間は0.25秒以上5秒以内であるこ

と。

4.2.1.3.3.1.4. 二段希釈されたサンプルは他のサンプルの抽出を妨げない位置でCVSに返送するこ

と。

4.2.1.3.4. サンプルポンプ及び流量計

4.2.1.3.4.1. サンプルガス流量測定装置は、ポンプ、ガス流量調整器及び流量測定装置で構成するこ

と。

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-126-

4.2.1.3.4.2. 流量計内のガス流の温度は、次に掲げる場合を除き、±3Kを超えて変動してはならな

い。

(a) サンプリング流量計が常時監視機能を有し、流量制御の作動頻度が1秒間に1回以上である場

(b) 定期再生の後処理装置をを有する自動車の再生試験を行う場合

4.2.1.3.4.3. サンプル質量流量は、サンプル質量流量の±5%以内で、混合気体の全流量との比例関

係を有するものであること。

4.2.1.3.5. フィルタ及びフィルタホルダ

4.2.1.3.5.1. フィルタの下流にバルブを流れの方向で配置すること。この場合において、当該バルブ

は試験の開始時及び終了時の1秒以内に開閉すること。

4.2.1.3.5.2. ガスフィルタ面速度は試験の開始時に20cm/sから105cm/sまでの範囲の初期値に設定す

ること。ただし、希釈装置がCVS流量に比例したサンプリング流量で動作している場合には、ガスフ

ィルタ面速度は105cm/s以内となるようにすること。

4.2.1.3.5.3. フィルタにはフッ化炭素被覆のガラス繊維フィルタ又はフッ化炭素メンブレンフィルタ

を使用すること。ただし、すべてのフィルタタイプについて、0.3μmDOP(ジオクチルフタレート)

又はPAO(ポリアルファオレフィン)のCS68649-12-7又はCS68037-01-4の収集効率は、次に掲げるい

ずれかの規格に従って測定された5.33cm/sのガスフィルタ面速度において、少なくとも99%とする。

(a) 米国国防総省試験法規格MIL-STD-282方式102.8:DOP-エアロゾルフィルタエレメントのスモーク

透過

(b) 米国国防総省試験法規格MIL-STD-282方式502.1.1:DOP-ガスマスクキャニスタのスモーク透過

(c) 米国環境科学技術研究所IEST-RP-CC021:HEPA及びULPAフィルタ材試験

4.2.1.3.5.4. フィルタホルダは、フィルタ着色域全体にわたって均一な流れが得られるものであるこ

と。この場合において、フィルタは円形、かつ、着色域の面積が1,075mm2以上であること。

4.2.2. 秤量室(秤量チャンバを含む。以下同じ。)及び秤量天秤の仕様

4.2.2.1. 秤量室は次に掲げる要件に適合すること。

(a) 捕集フィルタを安定化し、測定する秤量室の温度は、安定化及び測定の全過程において295K±

2K以内に維持すること。

(b) 湿度は、露点283.5K未満及び相対湿度45±8%に維持すること。

(c) 安定化の過程において捕集フィルタに付着する秤量室環境内の物質が混入することを最低限度

に抑えること。

(d) 測定中は、フィルタ安定化の期間において、秤量室の温度及び湿度条件から逸脱している時間

が合計で30分以内である場合を除き、規定条件から逸脱しないこと。

4.2.2.2. 秤量天秤

フィルタ重量の測定に使用する秤量天秤は、下記表1の線形性検定基準を満たすこと。

表1 秤量天秤の検定基準測

測定装置 切片a0 傾きa1 標準誤差SEE 決定係数r2

秤量天秤 1μg以下 0.99~1.01 最大1%以下 0.998以上

4.2.2.3. 静電気の除去

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天秤は、静電気防止マット上に配置して天秤を接地することが望ましい。また、ポロニウム中和装

置又は同様の効果を有する装置を使用して秤量前に捕集フィルタを中和又は静電荷を等電位にするこ

とにより、静電気を除去すること。

4.2.2.4. 浮力補正

4.2.2.4.1. サンプル及び基準フィルタ重量をそれぞれの空気浮力に対して補正すること。この場合に

おいて、浮力補正は、サンプリングフィルタの密度、空気密度及び天秤校正分銅の密度に基づき、PM

自体の浮力は考慮しないこと。フィルタ材料の密度は、既知である場合を除き、次に掲げる密度を使

用すること。

(a) PTFE被覆のガラス繊維フィルタ:2,300kg/m3

(b) PTFEメンブレンフィルタ:2,144kg/m3

(c) ポリメチルペンテン製支持リング付きPTFEメンブレンフィルタ:920kg/m3

(d) ステンレス鋼校正分銅:8,000kg/m3。ただし、校正分銅の材料が異なる場合は、校正分銅に関

する国際法定計量機関の国際勧告OIMLR111-12004年版(E)に従い、その密度を確認すること。

4.2.2.4.2. 浮力補正は次式により行うこと。

f

a

w

a

uncorrf

-1

1PePe

Pef:補正されたPMサンプル質量(mg)

Peuncorr:未補正のPMサンプル質量(mg)

ρa:空気の密度(kg/m3)

ρw:天秤校正分銅の密度(kg/m3)

ρf:捕集フィルタの密度(kg/m3)

この場合において、空気の密度ρaは次式により算定する。

Pb:秤量室内絶対圧力(kPa)

Ta:秤量室内温度(K)

5. 校正の間隔及び手順

5.1. 校正は、表 3 から表 5 に掲げる事項ごとに、それぞれの間隔及び基準で行うこと。

表 3 機器校正

項目 間隔 基準

ガス分析計の直線化 6 ヶ月に 1 回 読み値の±2%

中間スパン 6 ヶ月に 1 回 ±2%

CO NDIR:CO2/H2O 干渉 月 1 回 -1 から 3%

NOx コンバータ検査 月 1 回 >95%

CH4カッター検査 年 1 回 エタンの 98%

FID CH4応答 年 1 回 5.4.3.による

FID 空気/燃料流量 大規模メンテナンス後 機器メーカーの指定する基準

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NO/NO2 NDUV:H2O,HC 干渉 大規模メンテナンス後 機器メーカーの指定する基準

秤量天秤の線形性 年 1回又は大規模メンテナンス後 4.2.2.2.による

表 4 CVSの校正

項目 間隔 基準

CVS流量 オーバーホール後 ±2%

希釈流量 年 1回 ±2%

温度センサ 年 1回 ±1K

圧力センサ 年 1回 ±0.4kPa

CVS装置検定 週 1回 ±2%

表 5 環境データの校正

項目 間隔 基準

温度 年1回 ±1K

湿度 年1回 ±5%RH

周囲圧力 年1回 ±0.4kPa

冷却ファン オーバーホール後 1.1.1.による

5.2. 分析計の校正手順

5.2.1. 分析計の製作者が定める方法に基づき、表5に掲げる間隔以下で、各分析計を校正すること。

5.2.2. 通常使用する各作動レンジについて、以下の手順に基づき線形化すること。

5.2.2.1. 可能な限り等間隔である5個以上の校正点に基づき、分析計の線形化曲線を求めること。こ

の場合において、最高濃度の校正ガスの公称濃度はフルスケールの80%以上とする。

5.2.2.2. 校正ガス濃度を得るためにガス分割器を使用し、精製N2又は精製合成空気で希釈してもよ

い。

5.2.2.3. 最小二乗回帰分析によって線形化曲線を計算する。得られた多項式の次数が3より大きい場

合は、校正点の数を少なくとも当該次数に2を加えたものとすること。

5.2.2.4. 線形化曲線は、各校正ガスの公称値との差が±2%以内であること。

5.2.2.5. 線形化曲線と線形化点のトレースに基づき、校正が正しく実行されたか検定すること。この

場合において、以下を含む分析計の各種特性パラメータを明記すること。

(a) 分析計及びガス成分

(b) レンジ

(c) 線形化の実施日

5.2.2.6. コンピュータ、電子制御のレンジスイッチ等により同等の精度を得ることができる場合にあ

っては、それらを使用してもよい。

5.3. 分析計のゼロ検定及び校正検定手順

5.3.1. 通常使用する各作動レンジについて、以下の手順に従い、各分析の前に確認すること。

5.3.1.1. 試験前に別紙6の1.2.13.2.3.に基づき、ゼロガス及び校正ガスを使用して校正の確認を行

うこと。

5.3.1.2. 試験後に1.2.13.2.4.に基づき、ゼロガス及び校正ガスを使用して校正の再確認を行うこ

と。

5.4. FIDのHC応答検査手順

5.4.1. 検出器応答の最適化

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FIDの製作者が定める方法に基づきFIDを調整すること。この場合において、最頻使用の作動レンジ

において空気中のプロパンを使用すること。

5.4.2. HC分析計の校正

5.4.2.1. 空気中のプロパン及び精製合成空気を使用して分析計を校正すること。

5.4.2.2. 5.2.2.に規定する校正曲線を求めること。

5.4.3. HCの応答係数

5.4.3.1. 試験用ガスの濃度は、作動レンジについて、フルスケールの振れの約80%に相当するものと

する。

5.4.3.2. 試験用ガスの濃度は体積で表された重量標準に対し、±2%の精度であること。

5.4.3.3. 293Kから303Kまでの温度でガスシリンダを24時間静置すること。

5.4.3.4. 分析計の使用を開始したとき及び大規模メンテナンスを行ったときには応答係数を求める。

この場合において、校正に使用するガスの応答係数は次に掲げるものであること。

プロピレンと精製空気:0.90<Rf<1.10

トルエンと精製空気:0.90<Rf<1.10

ただし、これらは、プロパンと精製空気の応答係数Rfを1.00とする相対値である。

5.5. NOxコンバータ効率の測定手順

5.5.1. 図15のとおりに装置を配置し、次の手順に基づき、NO2をNOに変換するコンバータ効率を測定

する。

5.5.1.1. ゼロガス及び校正ガスを使用し、当該装置の製作者の定める方法に基づき、最頻使用の作動

レンジにおいて分析計を校正する。この場合において、校正ガスは、NO含有量が当該作動レンジの約

80%に相当するものであり、混合気体のNO2濃度がNO濃度の5%未満であること。

5.5.1.2. NOx分析計について、校正ガスがコンバータを通過しないようにNOモードに設定し、表示さ

れた濃度を記録すること。

5.5.1.3. スリーウェイを介して校正ガス流に酸素又は合成空気を連続的に追加し、濃度指示値が

5.5.1.1.で得られた校正濃度よりも約10%低くなるまで継続し、表示された濃度cを記録する。この

場合において、オゾン発生器は停止させること。

5.5.1.4. オゾン発生器を作動させてオゾンを発生させ、NO濃度を5.5.1.2.で得られた校正濃度の10%

以上20%以下の範囲まで下げ、表示された濃度dを記録する。

5.5.1.5. NOx分析計をNOxモードに切り替え、表示された濃度aを記録する。

5.5.1.6. オゾン発生器を停止させ、表示された濃度bを記録する。

図7 NOxコンバータ効率の検定機器構成

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5.5.1.6. オゾン発生器を停止した状態で、酸素及び合成空気の流れを遮断する。この場合において、

分析計のNO2の値は、5.5.1.2.で得られた値の5%を超えて当該値を上回らないこと。

5.5.1.7. NOxコンバータ効率は、5.5.1.3.から5.5.1.6.まで測定した濃度a、b、c及びdを用いて、次

式により算定し、95%以上であること。

効率(%)=≧0.95

5.6. 秤量天秤の校正

5.6.1. 捕集フィルタの測定に使用する秤量天秤の校正は、国内規格又は国際規格へのトレーサビリテ

ィを有すること。

5.6.2. 天秤は、4.2.2.2.に規定する線形性の要件に適合するものであり、少なくとも12カ月ごと、又

は校正に影響を及ぼす可能性がある装置の修理若しくは変更が行われたときに、線形性の検定を行う

こと。

5.7. 混合装置の精度

5.2.に規定する校正を実行するためにガス分割器を使用する場合、混合装置は、希釈された校正ガスの

濃度を±2%の範囲で確定する精度を有するものであること。この場合において、5.3.に掲げる中間

スパン検査によって校正曲線を検定し、濃度が分析計レンジの50%未満である校正ガスについては、

そのガスの認証濃度の2%以内であること。

6. 基準ガス

6.1. 純粋ガス

6.1.1. ppm単位のすべての値は、volppm(vpm)とする。

6.1.2. 校正及び稼働に使用する純粋ガスは次に定める要件に適合すること。

6.1.2.1. 窒素:(純度:≦1ppmCHC、≦1ppmCO、≦400ppmCO2、≦0.1ppmNO、<0.1ppmNO2、<

0.1ppmN2O、<0.1ppmNH3)

6.1.2.2. 合成空気:(純度:≦1ppmCHC、≦1ppmCO、≦400ppmCO2、≦0.1ppmNO);酸素含有量18~

21vol%

6.1.2.3. 酸素:(純度:>99.5vol%O2)

6.1.2.4. 水素(ヘリウム及び窒素を含む。):(純度:≦1ppmCHC、≦400ppmCO2,水素含有量39~

41vol%)

6.1.2.5. 一酸化炭素:(最低純度99.5%)

6.1.2.6. プロパン:(最低純度99.5%)

6.2. 校正ガス

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6.2.1. 校正ガスの濃度は、規定された値の±1%以内又は次に掲げるとおりとする。

6.1.2.1.又は6.1.2.2.の仕様によるバルクガスを使用し、以下の組成を有するガスの混合気体を用意し

ておく。

(a) C3H8 空気バランス

(b) CO N2バランス

(c) CO2 N2バランス

(d) CH4 空気バランス

(e) NO N2バランス(この校正ガスに含まれるNO2の量はNO含有量の5%以内であること)

(f) C6H14、N2バランス

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別紙6 WLTC試験手順及び試験条件

1. 試験手順及び試験条件

1.1. 試験の説明

1.1.1. 本試験により、CO等及びPMを検証する。

1.1.1.1. 1.2.に規定する方法に基づき、試験を行いCO等及びPMを分析すること。

1.1.1.2. 試験回数は、図 1 のフローチャート並びに表 1 及び表 2に掲げる判定基準値に従って決定さ

れるものとする。この場合において、図 1のフローチャートは適用 WLTC 全体の試験結果に対し適用

するものとする。

図 1 試験回数のフローチャート

表1 内燃機関を原動機とする自動車の試験及び電気式ハイブリッド自動車の充電維持試験に係る判定

基準値

試験 判定パラメータ 判定基準値

1回目 1回目の試験結果 各排出ガス成分の排出ガス基準×0.9

2回目 2回の試験結果のいずれも 各排出ガス成分の排出ガス基準×1.0

3回目 3回の試験結果のいずれも 各排出ガス成分の排出ガス基準×1.0

表2 電気式プラグインハイブリッド自動車の充電消費試験に係る判定基準値

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試験 判定パラメータ 判定基準値

1回目

1回目の試験結果

各排出ガス成分の排出ガス基準×0.9(充電消費試験において

適用WLTCを複数回走行した場合は1.0)

2回目 2回の試験結果のいずれも 各排出ガス成分の排出ガス基準×1.0

3回目 3回の試験結果のいずれも 各排出ガス成分の排出ガス基準×1.0

1.2. WLTC試験条件

1.2.1. 概要

1.2.1.1. WLTC試験について、CVSにより、混合気体を連続的に収集すること。

1.2.1.2. 混合気体の測定対象であるCO等についてバックグラウンド濃度を測定すること。

1.2.1.2.1. バックグラウンドPM質量

1.2.1.2.1.1. 排出ガス測定値について、次の要件に基づき、希釈空気又は希釈トンネルのPMバックグ

ラウンド値を補正することできる。

1.2.1.2.1.1.1. バックグラウンド値の補正は、最大で試験流量における1mg/kmに相当するデフォル

ト値とすること。

1.2.1.2.1.1.2. バックグラウンド値が1.2.1.2.1.1.1.に規定する質量を超えた場合にあっては、1

mg/kmに補正すること。

1.2.1.2.1.1.3. PMバックグラウンド補正によりPM質量が負の値になった場合、PM質量は0とみなす。

また、バックグラウンド測定は、試験日に行うこと。

1.2.1.2.1.2. 希釈空気のPMバックグラウンド値は、ろ過した希釈空気を捕集フィルタに透過させるこ

とにより求めること。この場合において、希釈空気フィルタの下流直下において採取し、少なくとも

毎週1回の測定により、μg/m3を単位とするバックグラウンド値を14回以上の測定値の移動平均とし

て算定すること。

1.2.1.2.1.3. 希釈トンネルのPMバックグラウンド値は、ろ過した希釈空気を捕集フィルタに透過させ

ることにより求めること。この場合において、PMサンプルの場合と同じ位置において採取し、試験時

に二次希釈を行う場合にあっては、バックグラウンド測定のために二次希釈システムを作動させるこ

と。

1.2.2. 一般的な試験室機器

1.2.2.1. 測定対象のパラメータ

1.2.2.1.1. 次に掲げる温度を±1.5℃の精度で測定すること。

(a) 試験室の周囲空気

(b) 希釈装置及びサンプリング装置の温度(別紙5に規定する排出ガス測定装置の測定が必要な場

合に限る。)

1.2.2.1.2. 大気圧が±0.1kPaの分解能で測定可能であること。

1.2.2.1.3. 比湿Hが±1gH2O/kg乾燥空気の分解能で測定可能であること。

1.2.2.2. 試験室及びソーク室

1.2.2.2.1. 試験室

1.2.2.2.1.1. 試験室の温度は許容差が±5℃以内で23℃であること。また、自動車冷却ファン出口に

おいて1秒間に1回以上、気温及び湿度を測定すること。この場合において、試験開始時の温度につ

いては、1.2.8.1.によること。

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1.2.2.2.1.2. 試験室内又はエンジン吸気の比湿Hは、次の範囲内にあること。

5.5≦H≦12.2(gH2O/kg乾燥空気)

1.2.2.2.1.3. 1秒間に1回以上連続的に湿度を測定するものとする。

1.2.2.2.2. ソーク室

ソーク室の温度は5分間の移動平均で±3℃以内で23℃となるよう設定し、設定値からの規則的な

偏りを生じないものであること。この場合において、1秒間に1回以上連続的に温度を測定するもの

とする。

1.2.3. 試験自動車

1.2.3.1. 試験前に自動車製作者等の定める方法に従い、試験自動車を3,000kmから15,000kmまでの範

囲で慣らし運転を行うこと。

1.2.4. 設定

1.2.4.1. シャシダイナモメータの設定及び検証を別紙4に基づき行うこと。

1.2.4.2. シャシダイナモメータ走行

1.2.4.2.1. シャシダイナモメータ走行の間は補助装置の電源を切断、又は不作動状態とすること。

1.2.4.2.2. シャシダイナモメータ走行モードを作動させる場合は、自動車製作者等の定める方法に基

づき行うこと。この場合において、自動車製作者等は、不作動状態にした装置のリスト及びその不作

動化の理由を明らかにすること。

1.2.4.2.3. シャシダイナモメータ走行モードを作動させる場合にあっては、試験条件下において排出

ガスに影響する部品の動作について始動、変化、遅延又は停止させないこと。ただし、シャシダイナ

モメータ上の走行に影響を及ぼす装置があれば、適切な走行を確保するように、その装置を設定する

ものとする。

1.2.4.3. 自動車に備える装置は、収集された排出ガスを減少させる可能性のある漏洩がないこと。

1.2.4.4. パワートレイン及び自動車のコントロール装置の設定は、自動車製作者等により指定された

ものであること。

1.2.4.5. 試験に用いるタイヤは、自動車製作者等により指定されたものとする。この場合において、

タイヤ空気圧は別紙4の4.2.2.3.に規定する圧力より50%まで増加させてもよい。ただし、シャシダ

イナモメータの設定及びその後の試験において同じタイヤ空気圧を使用するものとし、試験に用いる

タイヤの空気圧を記録すること。

1.2.4.6. 基準燃料

1.2.4.6.1. 別紙3に規定する燃料を試験に使用すること。

1.2.4.7. 試験自動車の準備

1.2.4.7.1. 試験時は、自動車をおおよそ水平に維持すること。

1.2.5. 予備的試験サイクル

1.2.5.1. 規定された制限範囲内において速度トレースを行うため、必要に応じて予備的試験サイクル

を実行することができる。

1.2.6. 試験自動車のプレコンディショニング

1.2.6.1. 燃料タンクには、指定された燃料を充填すること。燃料タンクに残っている燃料が1.2.4.6.

の仕様を満たしていない場合は、基準燃料の充填前に当該燃料を排出すること。この場合において、

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燃料蒸発ガス防止装置は、異常なパージ及びロードを行わないこと。

1.2.6.2. 蓄電装置の充電プレコンディショニングの試験サイクルの前に、蓄電装置を満充電するこ

と。ただし、必要に応じて、プレコンディショニング前の充電を省略してもよいものとし、この場合

において、試験前に蓄電装置を再充電しないこと。

1.2.6.3. 試験自動車を試験室に移動させ、次に規定する手順に従い測定を行うこと。

1.2.6.3.1. 試験自動車をシャシダイナモメータ上に配置し、適用WLTCに従って走行させる。この場合

において、試験自動車は低温でなくともよく、当該自動車を使用してシャシダイナモメータの負荷設

定をしてもよい。

1.2.6.3.2. 別紙4の5.及び6.に従ってシャシダイナモメータの負荷設定をする。

1.2.6.3.3. プレコンディショニング中、試験室の温度は、1.2.2.2.1.に規定するWLTC試験に関する規

定と同じ温度とする。

1.2.6.3.4. 1.2.4.5.に基づき駆動輪のタイヤ空気圧を設定する。

1.2.6.3.5. 1番目のガス状基準燃料による試験と2番目のガス状基準燃料による試験の間にガソリ

ン、LPG又はCNGを燃料とすることができるように装備された強制点火エンジン搭載車については、2

番目の基準燃料による試験前に自動車をプレコンディショニングする。

1.2.6.3.6. プレコンディショニングのために適用WLTCで走行するものとする。この場合において、

1.2.4.1.に基づきシャシダイナモメータ設定を行い、パワートレインの始動及び走行を1.2.6.4.に基

づき行うこと。

1.2.6.3.7. 自動車及び制御システムを安定した状態にするために、追加で適用WLTCによる走行を行っ

ても良い。

1.2.6.3.8. 追加で行ったプレコンディショニングの程度を記録すること。

1.2.6.4. 自動車製作者等が定める方法に基づき、パワートレインを始動すること。ただし、始動時の

主モードから別のモードへ切り替える場合は、自動車の他の性能に影響を及ぼさない範囲で運転者の

意思に反した切り替えを行わないこと。

1.2.6.4.1. 自動車が始動しない場合、その試験は無効とし、再度プレコンディショニング試験から試

験をやり直すこと。

1.2.6.4.2. エンジンの始動時にサイクルを開始すること。

1.2.6.4.3. 燃料としてLPG又はCNGを使用する場合は、エンジンをガソリンで始動し、運転者が変更で

きない所定の時間経過後に燃料をLPG又はCNGに自動的に切り替えることができる。

1.2.6.4.4. 自動車の静止段階又はアイドリング段階において、駆動輪が回転することを防ぐために適

切な力でブレーキを働かせること。

1.2.6.4.5. 実際の走行速度を評価するために、試験時は、速度を時間とともに記録又はデータ取得装

置により1秒間に1回以上収集すること。

1.2.6.4.6. 適用WLTCの各フェーズにおいて試験自動車が実際に走行した距離を記録すること。

1.2.6.5. 変速機の使用

1.2.6.5.1. 手動変速機

別紙2の変速に係る規定に従うこと。ただし、別紙8に基づき試験を行う自動車にあっては、別紙

8の1.6.に基づき走行すること。また、適用WLTCにおいて必要な加速度及び最高速度値を達成できな

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い自動車にあっては、要求される運転曲線に到達するまで、アクセル操作を全開にして走行し、その

逸脱について記録すること。この場合において、これらの状況における速度トレース違反により試験

を無効とみなさないこととする。

1.2.6.5.1.1. 1.2.6.6.に規定する許容差に基づくこと。

1.2.6.5.1.2. 規定された変速位置の±1.0秒以内に変速を開始し、変速を完了すること。

1.2.6.5.1.3. 規定されたクラッチ作動の±1.0秒以内にクラッチを切断すること。

1.2.6.5.2. 自動変速機

1.2.6.5.2.1. 自動変速機を備える自動車については、主モードで試験を行い、速度トレースに正確に

従うようアクセル操作を行うこと。この場合において、1.2.6.6.に示す許容差を適用するものとす

る。また、最初にギヤを接続した後は、試験中は変速操作を行わないこと。

1.2.6.5.2.2. 運転者が選択可能な運転モードを有する自動変速機を備える自動車は、前進走行に使用

されるすべての自動変速モードにおいて排出ガス基準を満たすものであること。ただし、メンテナン

スモード等特殊な用途に使用されると認められるモードについてはこの限りでない。

1.2.6.5.2.3. 1.2.6.6.に示す許容差を適用すること。また、最初にギヤを接続した後は、試験中は変

速操作を行わないこと。この場合において、最初のギヤ接続は、最初の加速開始の1秒前に行うこ

と。

1.2.6.5.3.2. 手動モード付き自動変速機を備える自動車にあっては、1.2.6.5.2.に基づき試験を行う

こと。

1.2.6.6. 速度トレースの許容差

適用WLTCの各時点における車速と規定速度の差について以下の許容差が認められるものとする。た

だし、当該許容差は試験自動車の運転者には示さないものとする。

(a) 上限は所与の時点から±1.0秒の範囲でトレースを2.0km/h上回る。

(b) 下限は所与の時点から±1.0秒の範囲でトレースを2.0km/h下回る。

これらの規定値を上回る又は下回る速度差については、その値を逸脱する時間が任意の一時点で1秒

以内である場合であり、1回の試験について逸脱が10回以内である場合に限り認められるものとす

る。

(参考図) 速度トレースの許容差

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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1.2.6.7. 加速

速度トレースに従うために適切なアクセル操作を行い、自動車を走行させること。この場合におい

て、代表的な変速速度及び手順に基づき、円滑に自動車を走行させるものとする。

1.2.6.7.1. 手動変速機を備える自動車にあっては、各変速操作中はアクセルを戻し、最小時間で変速

を完了すること。

1.2.6.7.2. 自動車が速度トレースに従うことができない場合にあっては、車速が所与の時点における

規定速度に達するまで、最大利用可能出力で走行すること。

1.2.6.8. 減速

1.2.6.8.1. 減速中、運転者はアクセル操作を行わないこと。また、別紙2の4.(c)に規定する位置ま

で手動でクラッチを切断しないこと。

1.2.6.8.1.1. 減速したときに車速が速度トレースの規定値を下回っている場合にあっては、速度トレ

ースに従うようアクセル操作を行うこと。

1.2.6.8.1.2. 減速したときに車速が速度トレースの規定値を上回っている場合にあっては、速度トレ

ースに従うようブレーキを操作すること。

1.2.6.9. 予期しないエンジン停止

1.2.6.9.1. 予期しない時点においてエンジンが停止した場合、プレコンディショニング試験又はWLTC

試験は無効とみなす。

1.2.6.10. サイクル走行の終了後、エンジンのスイッチを切ること。この場合において、試験のため

に車両をプレコンディショニングした後、そのテスト開始まで車両を再始動させないものとする。

1.2.7. ソーク

1.2.7.1. プレコンディショニング後及び試験前に、1.2.2.2.2.に規定する条件を有する室内に自動車

をソークすること。

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1.2.7.2. 6時間から36時間までの間自動車をソークすること。この場合において、別に特段の定めの

ある場合を除き、温度設定値になるまで、強制的に冷却することができる。ただし、冷却にファンを

使用する場合にあっては、動力伝達系統、エンジン及び後処理装置の最大冷却が一様に達成されるよ

うにファンを配置すること。

1.2.8. 排出ガス試験(WLTC試験)

1.2.8.1. 試験開始時の試験室の温度は、1秒間に1回以上測定し、23±3℃であること。ただし、エ

ンジンオイル温度及び冷却剤温度を計測している場合は、23℃±2℃であること。

1.2.8.2. 試験自動車は、手押しによりシャシダイナモメータ上へ移動させること。

1.2.8.2.1. エンジンを始動させずに自動車の駆動輪をシャシダイナモメータ上に配置すること。

1.2.8.2.2. 1.2.4.5.の規定に基づき駆動輪のタイヤ空気圧を設定すること。

1.2.8.2.3. エンジンフードを閉じること。

1.2.8.2.4. パワートレインを始動する直前に接続管を自動車の排気管に取り付けること。

1.2.8.3. パワートレインの始動及び走行

1.2.8.3.1. 自動車製作者等が定める方法に基づき、パワートレインを始動すること。

1.2.8.3.2. 1.2.6.4.から1.2.6.10.までに基づき、適用WLTCを走行させること。

1.2.8.3.3. 実車速を1秒間に10 回の頻度で測定すること。

1.2.9. ガス状サンプル

ガス状サンプルをサンプリングバッグに収集し、その試験又は試験フェーズの終了後にCO等を分析

すること。ただし、連続的ガス分析にあっては、フェーズごとに積算してもよい。

1.2.9.1. 各試験を行う前に以下の手順を実施すること。

1.2.9.1.1. パージされた空のサンプリングバッグを希釈排出ガス及び希釈空気採取装置に接続する。

1.2.9.1.2. 計器製造者の指示に基づき測定計器を作動させること。

1.2.9.1.3. CVS熱交換器が設置されている場合にあっては、当該装置を別紙5の3.3.5.1.に規定する

動作試験温度許容差の範囲内まで予熱し、又は予備冷却する。

1.2.9.1.4. 安定した動作温度に達するまで、必要に応じてポンプ等の構成機器を加熱又は冷却する。

1.2.9.1.5. 別紙5の3.3.4.に基づきCVS流量を設定し、サンプル流量を適切な流量に設定する。

1.2.9.1.6. 電子積算装置をゼロ調整する。この場合において、任意のサイクルフェーズの開始前に再

ゼロ調整を行ってもよい。

1.2.9.1.7. 連続的ガス分析計について、適切なレンジを選択する。ただし、切り替えは、計器のデジ

タル分解能の適用範囲における校正を変更することによって行われる場合にすることができる。ただ

し、試験中に分析計のアナログオペアンプの利得を切り替えないこと。

1.2.9.1.8. 別紙5の6.に規定する要件を適合するガスを使用して、連続ガス分析計をゼロ調整し、及

び校正する。

1.2.10. PM質量サンプル

1.2.10.1. 各試験を行う前に以下の手順を実施すること。

1.2.10.1.1. フィルタの選択

1.2.10.1.1.1. バックアップが備えられていない単一捕集フィルタを使用する。

1.2.10.1.2. フィルタの準備

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1.2.10.1.2.1. 試験前に、フィルタを1時間以上ペトリ皿に入れて粉じん汚染から保護するとともに

空気交換を行えるようにし、安定化のため秤量室又は秤量チャンバー(以下「秤量室等」という。)に

放置する。安定化期間の最後にフィルタを測定し、その重量を記録する。

1.2.10.1.2.2. フィルタを閉じたペトリ皿又は密閉されたフィルタホルダに入れ、試験のために必要

とされるまで保管する。ただし、秤量室等から取り出したフィルタは、その後8時間以内に使用する

こと。

1.2.10.1.2.3. フィルタホルダにPM捕集フィルタを慎重に取り付け、管内に流れがないサンプリング

ライン内にフィルタホルダを取り付ける。この場合において、フィルタの取り扱いには、ピンセット

又はトングを使用するものとする。

1.2.10.1.2.4. 試験後1時間以内にフィルタを秤量室等に戻し、測定前に1時間以上安定化を行う。

1.2.10.1.2.5. サンプル測定の24時間以内にて、各測定開始時に約100mgの基準分銅1個を測定するこ

とにより、微量天秤を検査することを推奨する。この分銅を3回測定し、平均値を記録するものとす

る。その測定結果の平均が前回測定の結果の±5μgであれば、その測定及び天秤は有効とみなされ

る。

1.2.11. 試験中のサンプリング

1.2.11.1. 希釈装置、サンプリングポンプ、データ収集装置及びPMサンプリング装置を始動させるこ

と。

1.2.11.2. パワートレインの始動前又は始動時にサンプリングを開始し、サイクル終了時に終了する

こと。

1.2.11.3. サンプルの切り替え

1.2.11.3.1. CO等

1.2.11.3.1.1. 適用WLTCの各フェーズ終了時に、混合気体及び希釈空気を採取するサンプリングバッ

グを新しいものに切り替えること。

1.2.11.3.2. PM

1.2.11.3.2.1. バックアップが備えられていない単一捕集フィルタを使用する。

1.2.11.4. 各フェーズの過程でシャシダイナモメータにより測定した走行距離を記録すること。

1.2.12. 試験の終了

1.2.12.1. 試験の終了直後にエンジンを切ること。

1.2.12.2. CVS若しくは吸引装置を停止させること又はチューブを自動車の排気管から切り離すこと。

1.2.12.3. 自動車をシャシダイナモメータから移動させてもよい。

1.2.13. 試験後手順

1.2.13.1. ガス分析計の検査

1.2.13.1.1. 連続的な希釈測定に使用した分析計のゼロガス及び校正ガス読み値を確認すること。こ

の場合において、試験前と試験後の結果の差が校正ガス値の2%未満であること。

1.2.13.2. バッグの分析

1.2.13.2.1. 適用WLTCの走行終了後30分以内にサンプリングバッグに捕集した排出ガス及び希釈空気

を可能な限り早急に分析すること。この場合において、バッグ内のCO等に関するガス反応性時間を考

慮すること。

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1.2.13.2.2. 分析前には、CO等について適切なゼロガスにより、可能な限り早急に、使用する分析計

のレンジを0に設定すること。

1.2.13.2.3. 公称濃度がレンジの70%から100%までの校正ガスにより、分析計の校正曲線を設定する

こと。

1.2.13.2.4. 分析計のゼロ設定を再確認すること。この場合において、いずれかの読み値と

1.2.13.2.2.に基づき設定した値との差がレンジの2%を超える場合、当該分析計について上記の手

順を反復すること。

1.2.13.2.5. サンプルの分析

1.2.13.2.5.1. サンプル分析後、同じガスを使用してゼロ点及び校正点を再確認すること。この場合

において、その差が校正ガス値の2%未満であること。

1.2.13.2.5.2. 分析計を通過する各種ガスの流量及び圧力が当該分析計の校正において用いた値と同

一であること。

1.2.13.2.5.3. 測定されたCO等の含有量を測定装置の安定後に記録すること。

1.2.13.2.5.4. 必要に応じ、別紙7に基づきすべての排出ガスの排出量を計算すること。

1.2.13.2.5.5. 次に掲げるいずれかの時点において、分析計の検査及び校正を行うこと。この場合に

おいて、希釈空気及び排出ガスサンプリングバッグについて分析計の同一レンジを使用するものと

し、⒝においては全ての分析計について、試験に使用する全てのレンジにおいて検査及び校正を行う

こと。

⒜ 各サンプリングバッグの分析前後

⒝ 試験前後

1.2.13.3. 捕集フィルタの測定

1.2.13.3.1. 試験の終了後1時間以内に捕集フィルタを秤量室等に戻すこと。この場合において、粉

じん汚染から保護され、空気交換が可能なペトリ皿内で、当該フィルタを1時間以上安定化した後、

フィルタの総重量を測定し、記録すること。

1.2.13.3.2. サンプルフィルタ測定の8時間以内に少なくとも2つの未使用の基準フィルタを測定す

ること。この場合において、基準フィルタはサンプルフィルタと同じ大きさ及び材質のものであるこ

と。

1.2.13.3.3. 試験前後におけるサンプルフィルタ測定の間に、いずれかの基準フィルタの重量変化が

±5μgを超えた場合は、当該サンプルフィルタ及び基準フィルタを秤量室等内で再び安定化し、フ

ィルタの総重量を再測定すること。

1.2.13.3.4. 基準フィルタの重量比較は、得られた重量と当該基準フィルタの重量の移動平均により

行なうこと。この場合において、当該移動平均は、基準フィルタを秤量室等に入れた後に収集された

当該基準フィルタの重量から算定すること。ただし、平均の算定においては1日以上15日以内の期間

で行うこと。

1.2.13.3.5. 排出ガス試験における排出ガスの測定後80時間以内は、サンプル及び基準フィルタの再

安定化及び再測定は複数回行うことができる。この場合において、測定後80時間以内に、半数を超え

る基準フィルタの重量変化が±5μg以下であること。ただし、基準フィルタを2個使用している場

合において、測定後80時間が経過したときに、一方の基準フィルタの重量変化が±5μgを超えた場

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合は、2個の基準フィルタの重量と移動平均との絶対差の合計が10μg以下である場合は、サンプル

フィルタの測定を有効とみなす。

1.2.13.3.6. 重量変化が±5μg以下となる基準フィルタが半数未満である場合は、再度排出ガス試験

を行うこと。この場合において、すべての基準フィルタを48時間以内に交換すること。

1.2.13.3.7. 基準フィルタは少なくとも30日ごとに交換すること。この場合において、秤量室等に1

日以上放置された基準フィルタと比較することなくサンプルフィルタの測定が行なわれないように交

換すること。

1.2.13.3.8. 別紙5の4.2.2.1.に規定する秤量室等について、安定性の基準が満たされず、基準フィ

ルタの測定がその基準を満たしている場合には、試験を無効とし、秤量室等制御装置を調整して再試

験を行うことができる。

1.2.14. 次に掲げるいずれかの時点において、分析計の検査及び校正を行うこと。この場合におい

て、周囲空気及びサンプリングバッグについて分析計の同一レンジを使用するものとし、(b)におい

ては全ての分析計について、試験に使用する全てのレンジにおいて検査及び校正を行うこと。

(a) 各サンプリングバッグの分析前後

(b) 試験前後

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別紙6-付録 周期的再生制御装置を備える自動車に関する排出ガス試験手順

1. 全般

1.1. 本付録において、本文中2.7.1.に定義する周期的再生制御装置を備える自動車の試験に関して規

定する。ただし、エンジンベンチ又はシャシダイナモメータにおいて、当該試験と同等であると認め

られる手法に基づき、当該試験を実施してもよい。

1.2. 再生を伴うサイクル期間中は、排出ガス基準を超過してもよい。ただし、周期的再生が各WLTC試

験において少なくとも1回発生し、かつ、既にプレコンディショニングサイクル中に少なくとも1回

再生が発生している場合にあっては、連続再生制御装置とみなし、本付録の規定は適用しない。

1.3. 必要に応じ、再生を伴うサイクル期間中の排出ガスが基準値を下回ると認められる場合にあって

は、本付録の規定を適用しないことができる。

2. 試験手順

試験自動車は、排出ガス制御に影響を及ぼさない範囲で、再生プロセスを禁止又は許可する機能を

有すること。この場合において、再生制御装置のローディング中及びプレコンディショニングサイク

ル中に限り再生プロセスは禁止することができ、再生フェーズの排出ガス測定中には禁止しないこ

と。また、排出ガス試験は、自動車製作者等の制御ユニットが改変されていない状態で実行するこ

と。ただし、自動車製作者等の申請に基づき、排出ガス制御に影響を及ぼさない範囲で、エンジニア

リングコントロールユニットをKiを算定する過程で使用することができる。

2.1. 再生制御運転終了から次の再生制御運転開始までの排出ガス測定

2.1.1. 再生制御運転終了から次の再生制御運転開始までの運転(以下「通常運転」という。)における

排出ガスの平均排出量は、通常運転期間をほぼ等間隔にして3回以上のWLTC試験の算術平均から求め

ること。ただし、通常運転の間の適用WLTCで排出ガスが±15%を維持することが認められる場合は、

WLTC試験の過程において測定した排出ガスの測定結果を用いてもよい。それ以外の場合には、少なく

とも2回の適用WLTCについて排出ガス測定を実施しなければならない。1回は再生直後、1回は再生

フェーズのできるだけ直前とする。排出ガスの測定及び計算は本別紙に基づき行うこと。

2.1.2. シャシダイナモメータ上における適用WLTC走行又はエンジンテストベンチ上での適用WLTC走行

同等の過程においてローディング手順及びKi決定を行うこと。この場合において、適用WLTC走行を連

続的に行ってもよく、また、任意の回数のサイクル終了後、自動車をシャシダイナモメータから移動

させ、試験を中断してもよい。

2.1.3. 通常運転期間におけるサイクル数D、排出ガス測定が行われるサイクル数n及び各サイクルjに

おける各排出ガス成分iの排出量測定値M’sijを記録すること。

2.2. 再生制御運転中の排出ガス測定

2.2.1. 再生フェーズ中の排出ガス試験のために自動車の準備が必要な場合は、2.1.2.において選択し

たローディング手順に応じ、1.2.6.に規定するプレコンディショニングサイクル又はそれと同等なエ

ンジンテストベンチサイクルを用いて準備を行うことができる。

2.2.2. 本別紙に規定する要件は、排出ガスの試験前に適用される。

2.2.3. 自動車の準備中に再生が発生しないものとして次のいずれかによる方法を行うこと。

2.2.3.1. プレコンディショニングサイクルのためにダミー再生制御又は部分的制御を行う方法

2.2.3.2. 自動車の準備中に再生が発生しないと認められる方法

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2.2.4. 適用WLTCに基づき、再生工程を含むコールドスタート排出ガス試験を行うこと。

2.2.5. 再生工程において複数の適用WLTC走行が必要な場合にあっては、各適用WLTC走行を終了させる

こと。この場合において、再生を終了させるために必要な各適用WLTC走行において、単一のPM捕集フ

ィルタを使用してもよい。

2.2.5.1. 複数の適用WLTC走行が必要な場合にあっては、エンジンを切らずに、次の適用WLTC走行を前

の適用WLTC走行の終了後すぐに開始し、再生を終了させること。この場合において、複数の適用WLTC

走行に必要な排出ガスのサンプリングバッグの数が用意されたバッグ数を超える場合には、エンジン

を切らず、可能な限り短い時間で新たな試験を準備すること。

2.2.6. 3.に基づき、各排出ガス成分iに関する再生制御運転中の排出ガス値Mriを計算すること。ま

た、再生完了までに測定された運転サイクル数dを記録すること。

3. 計算

3.1. 単一再生制御装置における排出ガスの計算

M = ∑ (n≧1のとき)

M = ∑ (d≧1のとき)

M = M × D + M × dD + d

M :通常運転中の試験サイクルj全体の各排出ガス成分iの排出量(g/km)

M :再生制御運転中の試験サイクルj全体の各排出ガス成分iの排出量(g/km)

M :通常運転中の各排出ガス成分iの平均排出量(g/km)

M :再生制御運転中の各排出ガス成分iの平均排出量(g/km)

M :各排出ガス成分iの平均排出量(g/km)

n:再生制御運転が発生するサイクル間の試験サイクル数

d:再生に必要な完全運転サイクル数

D:再生制御運転が発生する2つのサイクル間の完全運転サイクル数

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(参考図)再生が発生するサイクル中及びサイクル間の排出ガス試験で測定されるパラメータ

3.1.1. 検討対象の各排出ガス成分iに関する再生係数Kiの算定

各排出ガス成分について、それぞれ次のいずれかにより再生係数Kiを算定することができる。

K 係数:

K オフセット:

M 、M 及びK 並びに係数の種類について記録すること。再生制御運転の実行前、実行中及び実行後

の測定からなる単一再生制御の完了後にK を決定してもよい。

3.2. 複数の周期的再生制御装置における排出ガスの計算

M = ∑ , (n ≧1 のとき)

M = ∑ , (d ≧ 1 のとき)

M = ∑ M × D∑ D

M = ∑ M × d∑ d

M = M × ∑ D + M × ∑ d∑ (D + d )

M = ∑ (M × D + M × d )∑ (D + d )

K 係数: K =

M ri

D d

d D

d M D M M ri si pi

si

pi i M

M K

M pi

M si

M , sij

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K オフセット: K = M −M

M :通常運転の期間における各排出ガス成分iの全イベントkの平均排出量(g/km)

M :再生制御運転の期間における各排出ガス成分iの全イベントkの平均排出量(g/km)

M :各排出ガス成分iの全イベントkの平均排出量(g/km)

M :通常運転の期間における各排出ガス成分iのイベントkの平均排出量(g/km)

M :再生制御運転の期間における各排出ガス成分iのイベントkの平均排出量(g/km)

M , :点j(1≦j≦n )で測定された通常運転中の各排出ガス成分iのイベントkの排出量

(g/km)

M , :運転サイクルj(1≦j≦d )で測定された再生制御運転中の各排出ガス成分iのイベントk

の排出量(g/km)

n :再生フェーズが発生する2つのサイクル間のイベントkの完全試験サイクルの数(≧2)

d :完全再生に必要とされるイベントkの完全運転サイクル数

D :再生フェーズが発生する2つのサイクル間のイベントkの完全運転サイクル数

x:完全再生イベントの数

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(参考図)再生が発生するサイクル中及びサイクル間の排出ガス試験で測定されるパラメータ(簡略

例)

各装置に関する一定回数の再生制御運転実行後に限り、複数の周期的再生制御装置に関するK を算

定することができる。完全手順(AからB)の実行後、元の開始条件Aに再び到達すべきものとする。

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別紙7 計算

1. 一般要件

1.1. 本別紙の規定は、内燃機関を有する自動車(ハイブリッド電気自動車、電気式プラグインハイブ

リッド自動車及び圧縮水素燃料電池自動車を除く。)に適用する。

1.2. 試験結果は当該排出ガス基準の小数桁数に有効数字を2桁加えた値を四捨五入するものとし、計

算の過程では末尾処理を行わないものとする。

1.3. NOxの湿度補正係数(KH)は小数第3位を四捨五入すること。

1.4. 希釈率(DF)は小数第3位を四捨五入すること。

1.5. 規格に関係しない情報については、適切な工学的判断を用いるものとする。

2. 希釈排出ガス量の測定

2.1. 一定流量又は可変流量で動作可能な可変希釈装置による希釈排出ガス量の計算

2.1.1. 体積流量を示すパラメータを連続して記録するとともに、試験中の全量を記録すること。

2.2. 正置換型ポンプを使用する可変希釈装置(PDP式CVS)の体積計算

2.2.1. 体積は次式により算定すること。

V:試験1回当たりの希釈排出ガスの体積(補正前)(l)

V0:正置換型ポンプ1回転につき送られる希釈排出ガスの体積(l/回転)

N:試験1回当たりの正置換型ポンプの回転数

2.2.1.1. 希釈排出ガス体積の基準条件への補正

2.2.1.1.1. 次式に基づき、希釈排出ガスの体積Vを基準条件に補正すること。

Vmix:試験1回当たりの希釈排出ガスの体積を基準条件に補正した値(l/test)

PB:試験室の気圧(kPa)

P1:周囲の気圧に対する正置換型ポンプ入口の相対的な真空度(kPa)

Tp:試験中に正置換型ポンプに流入する希釈排出ガスの算術平均温度(K)

3. 排出ガスの排出量

3.1. 一般要件

3.1.1. 自動車から排出される排出ガスの排出量Mは、基準条件において、次の物質ごとにそれぞれに

定める密度を使用し、当該ガスの体積濃度と希釈排出ガスの体積の積から求めるものとする。

一酸化炭素(CO):ρ=1.25g/l

二酸化炭素(CO2):ρ=1.964g/l

炭化水素(燃料別):

ガソリン(E0)(C1H1.85)ρ=0.620g/1

ディーゼル(B0)(C1Hl.56)ρ=0.620g/1

LPG(C1H2.525)ρ=0.649g/l

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CNG ρ=0.653g/1

窒素酸化物(NOx):ρ=2.05g/1

NMHC排出量の計算のための密度は、各燃料毎における基準条件におけるTHCの密度に等しいものと

する。

別紙5の3.5.において、プロパンの密度は基準条件において1.967g/lとする。

その他の燃料については、3.1.2.に示す式を用いて、燃料の密度を計算するものとする。

3.1.2. 平均組成が CXHYOZである各基準燃料の総炭化水素密度は次式に基づき算定すること。

ρTHC: 総炭化水素及び非メタン炭化水素の密度(g/l)

MWC: 炭素のモル質量(12.011 g/mol)

MWH: 水素のモル質量(1.008 g/mol)

MWO: 酸素のモル質量(15.999 g/mol)

VM: 273.15 K(0°C)及び 101.325 kPa(22.413 l/mol)における理想ガスのモル体積

H/C: 特定燃料 CXHYOZの水素対炭素比

O/C: 特定燃料 CXHYOZの酸素対炭素比

3.2. 排出ガスの排出量の計算

3.2.1. 各サイクルフェーズにおける排出ガス成分iの排出量を次式により算定すること。

M , = V , × ρ × KH × C , × 10d

Mi:各サイクルフェーズにおける各排出ガス成分iの排出量(g/km)

Vmix:試験1回当たりの希釈排出ガスの体積を基準条件に補正した値(l/test)

:基準条件における各排出ガス成分iの密度(g/l)

KH:NOxの排出量に適用する湿度補正係数

Ci:各希釈排出ガス中の成分iの濃度を希釈空気中のガス状成分iの濃度で補正した値(ppm)

d:各サイクルフェーズにおける実走行距離(km)

3.2.1.1. 混合気体中のガス成分の濃度を希釈空気中のガス成分の濃度から次式に基づき補正するこ

と。

C = C − C × 1− 1DF

Ci:混合気体中の各ガス成分iの濃度を希釈空気中のガス成分iの濃度で補正した値(ppm)

Ce:混合気体中のガス成分iの濃度(ppm)

Cd:希釈空気中のガス成分iの濃度(ppm)

DF:希釈率

3.2.1.1.1. 希釈率 DF を次に掲げる燃料ごとにそれぞれに定める式により算定すること。

(a) ガソリン(EO):

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(b) ディーゼル(BO):

(c) LPG:

(d) CNG:

その他の燃料については、次式に基づき DF を計算するものとする。

(e)平均組成が CxHyOzである燃料の希釈率 DF:

CCO2: サンプリングバッグに採取された混合気体中の CO2の濃度(%)

CHC: サンプリングバッグに採取された混合気体中の HCの濃度(ppmC)

CCO: サンプリングバッグに採取された混合気体中の COの濃度(ppm)自動車製造者は、複数

のフェーズを含む DFを使用する場合、当該フェーズに関するガス成分の平均濃度を用い

て DFを計算するものとする。

ガス成分の平均濃度を次式によって計算するものとする。

Ci: ガス成分の平均濃度

Ci,phase: 各サイクルフェーズの濃度

Vmix,phase: 各サイクルフェーズの Vmix

3.2.1.1.2. CH4測定

3.2.1.1.2.1. GC-FIDによるCH4測定により、NMHCを次式基づき計算すること。

CNMHC:混合気体中のNMHCの濃度(ppmC)

CTHC:希釈空気中のTHC濃度で補正した混合気体中のTHCの濃度(ppmC)

CCH4:希釈空気中のCH4濃度で補正した混合気体中のCH4の濃度(ppmC)

RfCH4:別紙5の5.4.3.4.に定義されたCH4に対するFID応答係数

3.2.1.1.2.2. NMCと直列に接続されたFIDにあっては、次に掲げる場合ごとにそれぞれに定める方法に

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基づきCH4及びNMHCの濃度を算定すること。

(a) プロパン、空気からなる校正ガスがNMCをバイパスする場合

(1)

(b) メタン、空気からなる校正ガスがNMCを通過する場合

(2)

(3)

CHC(w/NMC):サンプルガスがNMCを通過する場合のHC濃度(ppmC)

CHC(w/oNMC):サンプルガスがNMCをバイパスする場合のHC濃度(ppmC)

rh:別紙5の5.4.3.4.で求めたメタン応答係数

EM:3.2.1.1.2.3.1で求めたメタン効率

EE:3.2.1.1.2.3.2で求めたエタン効率

ただし、rh<1.05のとき、その値を式(2)及び(3)で省略することができる。

3.2.1.1.2.3. 非メタンカッター(NMC)の変換効率

CNMHCを正確に測定するためにCH4及びC2H6の変換効率を算定し、NMHC排出量の計算に使用すること。

3.2.1.1.2.3.1. CH4変換効率

NMCを通過し、バイパスする設定でCH4及び空気により構成される校正ガスをFIDに流して得られるHC

濃度を記録し、CH4変換効率を次式により算定すること。

CHC(w/NMC):CH4がNMCを通過する場合のHC濃度(ppmC)

CHC(w/oNMC):CH4がNMCをバイパスする場合のHC濃度(ppmC)

3.2.1.1.2.3.2. エタン変換効率

NMCを通過し、バイパスする設定でエタン及び空気により構成される校正ガスをFIDに流して得られ

るHC濃度を記録し、エタン変換効率を次式により算定すること。

CHC(w/NMC):C2H6がNMCを通過する場合のHC濃度(ppmC)

CHC(w/oNMC):C2H6がNMCをバイパスする場合のHC濃度(ppmC)

ただし、NMCのエタン変換効率が0.98以上の場合にあっては、EEを1とする。

3.2.1.1.2.4. メタン及び空気により構成される校正ガスがNMCを通過してメタンFIDを校正する場

合にあっては、CH4及びNMHCの濃度は(2)及び(3)に代えて次式により算定すること。

3.2.1.1.3. 流量加重算術平均濃度の計算

熱交換器を有していないCVSシステム又は熱交換器を有しているが別紙5の3.3.5.1.に適合しな

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いCVSシステムにおいて、試験中のCVS流量(qVCVS)の変化が平均流量の±3%を超える場合にあっ

ては、連続希釈測定するすべての物質について、次式により流量加重平均濃度の値を算定すること。

Ce:流量加重平均濃度

qVCVS(i):時間t=i× におけるCVS流量(m3/min)

C(i):時間t=i× における濃度(ppm)

:サンプリング間隔(s)

V:合計CVS体積(m3)

3.2.1.2. NOxの湿度補正係数の計算

NOxの測定結果に対し、湿度の影響を補正するため、次式に基づき、各サイクルフェーズの湿度補

正係数を算定すること。

H = 6.211 × R × PP − P × R × 10

KH:湿度補正係

H:比湿(乾燥空気1kg当たりの水蒸気量)(g)

Ra:周囲空気の相対湿度(%)

Pd:周囲温度の飽和蒸気圧(kPa)

PB:室内の大気圧(kPa)

この場合において、周囲温度及び相対湿度は、各サイクルフェーズ中の連続測定値の算術平均値

とする。

3.2.2. 軽油を燃料とする場合のHC排出量

3.2.2.1. 軽油を燃料とする場合のHC排出量を計算するため、平均HC濃度を次式により算定するこ

と。

C = ∫ C dtt − t

∫ C dt:試験期間(t1~t2)における加熱FIDの記録値の積分

Ce:希釈排出ガス中のHC濃度(ppm)

3.2.2.1.1. HCの希釈空気濃度は希釈空気を採取したサンプリングバッグの測定値とし、3.2.1.1.

に基づき補正すること。

3.2.3. 各排出ガス成分(i)の排出量は、3.2.1.で算定した各サイクルフェーズにおける各排出ガス成分

(i)の排出量を用いて、次式により算定すること。

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Mi,c,2:走行サイクル全体の各排出ガス成分(i)の排出量(g/km)

Mi,p,1:各サイクルフェーズの各排出ガス成分(i)の排出量(g/km)

dp:各サイクルフェーズの走行距離(km)

3.3. PMの排出量

3.3.1. PMの排出量の計算

PMの排出量Mp(mg/km)を次に掲げる場合ごとにそれぞれに定める式により算定すること。

(a) 排出ガスがトンネル外に排出される場合

(b) 排出ガスがトンネルに戻る場合

Vmix:基準条件における希釈排出ガスの体積(2.参照)(l/test)

Vep:基準条件におけるPM捕集フィルタを通過する希釈排出ガスの体積 (l)

Pe:捕集フィルタによって収集されたPMの質量(mg)

d:各サイクルフェーズにおける実走行距離(km)

Mp:PMの排出量(mg/km)

3.3.1.1. 希釈システムによるPM排出量をバックグラウンドの排出量で補正する場合は、その値を別

紙6の1.2.1.2.1.により算定すること。この場合において、PMの排出量(mg/km)を次に掲げる場

合ごとに、それぞれに定める式により算定すること。

(a) 排出ガスがトンネル外に排出される場合

(b) 排出ガスがトンネルに戻る場合

Vap:基準条件においてバックグラウンドのPM捕集フィルタを通過するトンネル空気の体積(l)

Pa:別紙6の1.2.1.2.1.により算定した希釈空気又は希釈トンネルのバックグランドのPMの重

量(mg)

DF:3.2.1.1.1.により算定した希釈率

ただし、バックグラウンド補正の適用によってPMの排出量(mg/km)が負の値になった場合は、PMの

排出量を0(mg/km)とみなすこと。

3.3.2. 二段希釈法によるPMの排出量は次式により算定すること。

V = V − V

Vep:基準条件におけるPM捕集フィルタを通過する希釈排出ガスの体積(l)

Vset:基準条件におけるPM捕集フィルタを通過する二次希釈された排出ガスの体積(l)

Vssd:基準条件における二次希釈空気の体積 (l)

ただし、二次希釈されたPMサンプルガスをトンネルに戻さない場合は、CVS体積を単一希釈として次

式により算定すること。

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V = V + V

V :基準条件におけるPMサンプルガス採取後の希釈システム内の希釈排出ガスの測定体

積 (l)

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別紙8 電気自動車及び電気式ハイブリッド自動車

1. 一般要件

本別紙の規定は、電気自動車及び電気式ハイブリッド自動車に適用する。ただし、本別紙に特段の

定めのない場合にあっては、別紙6の規定を適用するものとする。

1.1 エネルギー収支

エネルギー収支とは、蓄電装置の∆EREESS(各蓄電装置のRCB値と公称VREESSの積)の合計をいう。

1.2 電気エネルギー消費試験

表1に掲げる電気エネルギー消費試験に係る測定パラメータは、それぞれに掲げる単位、精度及び

分解能で測定すること。

表1 測定パラメータ、単位及び精度

測定パラメータ 単位 精度 分解能

電気エネルギー(1) Wh ±1% 0.001kWh(2)

電流 A ±0.3%FSD又は読み値の±1%(3,4) 0.1A

電圧 V ±0.3%FSD又は読み値の±1%(3) 0.1V

(1) 機器は能動エネルギー用の静的計器

(2) AC積算電力量計計(IEC 62053-21クラス1又はそれと同様のもの)

(3) いずれか大きい方

(4) 電流積算周波数20Hz以上

1.3. 排出ガス試験

排出ガス試験に係る測定パラメータは、別紙5に規定する自動車と同一の単位及び精度で測定する

こと。

1.4. 定単位及び試験結果の端数処理

表2に掲げる測定単位及び試験結果に係るパラメータは、それぞれに掲げる単位で測定し、試験結

果について端数処理を行うこと。

表2 測定パラメータ、単位及び試験結果の端数処理

パラメータ 単位 試験結果の端数処理

RCDA km 整数となるよう小数第一位を四捨五入する。

RCDC km 整数となるよう小数第一位を四捨五入する。

距離

km

整数となるよう小数第一位を四捨五入する。ただし、計算の過程で使用する場

合は小数第二位を四捨五入する。

NEC Wh 小数第二位を四捨五入する。

NEC比 % 小数第二位を四捨五入する。

1.5. 電気式ハイブリッド自動車及び電気式プラグインハイブリッド自動車におけるWLTC試験の走行

サイクル

1.5.1. WLTC試験

1.5.1.1. クラスa車両は、低速フェーズ、中速フェーズa及び高速フェーズaにより構成される走行

サイクルを走行すること。

1.5.1.2. クラスb車両は、低速フェーズ、中速フェーズb及び高速フェーズbにより構成される走行

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サイクルを走行すること。

(参考)表3 試験マトリクス

WLTP

基準排出ガス、RCDC、RCDA、EAC 基準排出ガス

充電消費試験 充電維持試験

電気式プラグインハイ

ブリッド自動車

クラスa

低速フェーズ+中速フェーズa+

高速フェーズa

低速フェーズ+中速フェーズa

+高速フェーズa

クラスb

低速フェーズ+中速フェーズb+

高速フェーズb

低速フェーズ+中速フェーズb

+高速フェーズb

非車外充電式ハイブリ

ッド電気自動車

クラスa

低速フェーズ+中速フェーズa

+高速フェーズa

クラスb

低速フェーズ+中速フェーズb

+高速フェーズb

1.6. 手動変速機を備える電気式ハイブリッド自動車及び電気式プラグインハイブリッド自動車は、自

動車製作者等及び変速装置製作者の定める方法に基づき走行すること。

2. 蓄電装置の準備

2.1. 電気式ハイブリッド自動車及び電気式プラグインハイブリッド自動車は試験を行う前に次に掲げ

る要件を満たすこと。

(a) 試験自動車は、蓄電装置を搭載した状態で300km以上走行させること。

(b) 蓄電装置の動作温度が周囲温度より高い場合は、自動車製作者等が定める手順に基づき蓄電装

置の温度を通常の作動範囲内に維持すること。この場合において、蓄電装置の熱管理システムは無

効化されていないこと、又は制限されていないことが実証されること。

3. 試験手順

3.1. 一般要件

3.1.1. 電気式プラグインハイブリッド自動車及びハイブリッド自動車について、必要に応じ、次の

要件を満たすこと。

3.1.1.1. 本別紙に特段の定めがない場合は、別紙6に規定する自動車の試験手順に基づき、試験自

動車をコンディショニング及びソークすること。

3.1.1.2. 自動車が速度トレースに従うことができない場合にあっては、車速が所与の時点における

規定速度に達するまで、最大利用可能出力で走行すること。この場合において、重量対出力の計算及

び分類方法は、当該試験自動車には適用しない。

3.1.1.3. 通常使用時と同様の方法により試験自動車を始動させること。

3.1.1.4. 各試験サイクルにおいて、試験自動車の始動手順の開始前又は開始時に排出ガスのサンプ

リング及び電気測定を開始し、各試験サイクルの終了時に終了するものとする。

3.1.1.5. 内燃機関が燃料消費を開始した時点で、各WLTCフェーズについて排出ガスをサンプリング

し、分析すること。

3.1.2. 別紙6の1.2.7.2.に規定する強制的冷却は、充電維持試験及びハイブリッド自動車の試験に

限り行うことができる。

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3.2. 電気式プラグインハイブリッド自動車

3.2.1. 1.5.1.に規定する走行サイクルにより、充電消費(CD)及び充電維持(CS)条件下で試験自

動車を試験すること。

3.2.2. 次に掲げる試験手順により試験を行うこと。

3.2.2.1. オプション1:充電消費試験と後続の充電維持試験(CD+CS試験)

3.2.2.2. オプション2:充電維持試験と後続の充電消費試験(CS+CD試験)

3.2.2.3. オプション3:後続の充電維持試験の無い充電消費試験(CD試験)

3.2.2.4. オプション4:後続の充電消費試験の無い充電維持試験(CS試験)

(参考図) 電気式プラグインハイブリッド自動車の試験の場合に選択可能な試験手順

3.2.3. 運転者が選択可能な運転モードのスイッチは、試験条件に基づき設定すること。

3.2.4. 後続の充電維持(CS)試験の無い充電消費(CD)試験(オプション3)

3.2.4.1. プレコンディショニング

付録3の2.2.に規定する手順に基づき試験自動車を準備すること。

3.2.4.2. 試験条件

3.2.4.2.1. 付録3の2.2.5.に規定する充電要件に基づき、蓄電装置が満充電状態で試験を行うこ

と。

3.2.4.2.2. 運転モードの選択

3.2.4.2.2.1. 適用WLTCを走行するときに、最も電気エネルギーを消費するモードにより充電消費試

験を行うこと。ただし、試験自動車が速度トレースに従うことができない場合は、その他の推進装置

を使用し、当該走行サイクルに従う走行を行うこと。

3.2.4.2.2.2. 運転者選択モードのうち、メンテナンスモード等の特殊な用途に使用されるモードに

ついては、充電消費条件試験を行わないものとする。

3.2.4.3. WLTC試験手順

3.2.4.3.1. 充電消費試験は複数の連続した走行サイクルにより行い、各走行サイクルを走行するご

とに、充電維持動作が達成されるまで、最大30分間のソークを行うこと。

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3.2.4.3.2. 各走行サイクル間のソーク中、キースイッチは「オフ」位置にあるものとし、蓄電装置

を外部充電により再充電しないこと。ただし、各試験サイクルフェーズ間はRCB計測装置の電源を切

らないこと。また、積算電流計測定を行う場合は、試験終了まで積算動作を継続すること。その後、

要求される運転者選択の運転モードにより試験自動車を走行させること。

3.2.4.3.3. 別紙5の5.3.1.(5.3.1.2.を除く。)にかかわらず、充電消費試験の前後に分析計の

補正及びゼロチェックを実施してもよい。

3.2.4.4. 充電消費試験の終了

走行サイクルを走行中に3.2.4.5.に規定する中止基準に達した場合、その直前に走行したサイク

ルの終了時に充電消費試験が終了したとみなす。

3.2.4.4.1. WLTCサイクルを完走できるほどの充電維持能力を有していない自動車については、当該

を停止させる標準的な車載計器盤の表示によって、又は自動車が規定の走行許容差から4秒以上逸脱

した時点で、試験の終結点に達したものとみなす。加速コントローラを切り、自動車のブレーキを働

かせ、60秒以内に静止させるものとする。

3.2.4.5. 中止基準

3.2.4.5.1. 走行する各所定 WLTC 試験サイクルについて中止基準に達したか評価するものとする。

3.2.4.5.2. 次式により算定される相対的な電気エネルギー変化 REECi が 0.04 を下回った時点で、充

電消費試験の中止基準に達したものとみなす。

ここで、

R E E C i :充電消費試験の検討対象の所定試験サイクル i に関する相対的な電気エネル

ギー変化

|ΔE R E E S S , i |:4 . 3 .に従って計算される検討対象の充電消費試験サイクル i に関す

る全 R E E S S の電気エネルギーの変化(W h)

E c y c l e :別紙 7 の 5 .に従って計算される検討対象の所定 W L T C 走行サイクルのサイク

ルエネルギー要求量(W s)

i:検討対象の所定 W L T C 走行サイクルの添字番号

1 / 3 6 0 0:サイクルエネルギー要求量の W h への変換係数

3.2.5. 後続のCD試験の無い場合のCS試験(オプション4)

3.2.5.1. プレコンディショニング

本別紙付録3の2.1.に規定する手順に基づき試験自動車を準備すること。

3.2.5.2. 試験条件

3.2.5.2.1. 蓄電装置に充電されたエネルギーが変動した場合であっても、平均すると走行中に充電

中立収支レベルに維持されるような充電維持運転状態にある自動車で試験を行うこと。

3.2.5.2.2. 運転者が選択可能な運転モードを有する自動車にあっては、走行サイクルに最も一致す

る充電収支中立ハイブリッドモードにより充電維持試験を行うこと。

3.2.5.2.3. 付録1及び2に、それぞれCD及びCSモードでのWLTC試験の異なる各段階における蓄電

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装置充電状態のプロファイルを示す。

3.2.5.2.4. 必要に応じ、充電維持試験のための駆動蓄電装置の充電の開始状態を設定することがで

きる。

3.2.5.3. WLTC試験手順

3.2.5.3.1. 必要に応じて、排出ガス試験及び燃料消費に係る試験の結果を付録2に規定するRCB補

正に従って補正するものとする。

3.2.6. CD試験と後続のCS試験(オプション1)

3.2.6.1. 3.2.4.1.から3.2.4.5.までに基づきCD試験を行うこと。

3.2.6.2. その後、3.2.5.1.から3.2.5.3.までに基づきCS試験を行うこと。

3.2.7. CS試験と後続のCD試験(オプション2)

3.2.7.1. 3.2.5.1.から3.2.5.3.までに基づきCS試験を行うこと。

3.2.7.2. その後、本別紙3.2.4.3.から3.2.4.7.までに基づきCD試験を行うこと。

3.3. ハイブリッド自動車

3.3.1. 1.5.1.に規定する走行サイクルに従い、充電維持(CS)条件下で試験を行うこと。

3.3.2. 試験自動車及び蓄電装置のコンディショニング

3.3.2.1. 充電維持試験のための駆動蓄電装置の充電状態のレベルを自動車製作者が定める方法に基

づき設定し、代替的に充電収支中立の充電維持試験を行うことができる。

4. 計算

4.1. 排出ガス成分の計算

別紙6に基づき排出ガスを分析すること。

4.1.1. 充電維持モードの排出ガス

4.1.2. ハイブリッド自動車(運転者が選択可能な運転モード装備/非装備)

4.1.2.1. 別紙7に基づき、必要に応じて従来型自動車の排出ガスを算定するものとする。

4.1.2.2. 排出ガス成分の排出量の確定に充電収支補正(RCB)の計算は不要である。

4.2.1. ハイブリッド自動車(運転者が選択可能な運転モード装備/非装備)

4.2.1.1. 別紙6に基づき、ガスを分析するものとする。

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別紙8-付録1 RCBプロファイル電気式プラグインハイブリッド自動車充電消費及び充電維持試験

1. RCBプロファイル電気式プラグインハイブリッド自動車-充電消費試験と後続の充電維持試験

(図1)

図1 電気式ハイブリッド自動車充電消費試験

2. RCBプロファイル電気式プラグインハイブリッド自動車-充電消費試験が先行する充電維持試験

(図2)

図2 電気式プラグインハイブリッド自動車充電維持試験

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道路運送車両の保安基準の細目を定める告示【2019.02.15】 別添42(軽・中量車排出ガスの測定方法)

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別紙8-付録2 RCBプロファイル電気式プラグインハイブリッド自動車及び電気式プラグインハイブ

リッド自動車ハイブリッド自動車充電維持試験

1. RCBプロファイル電気式プラグインハイブリッド自動車充電維持試験(図1)

図1 電気式プラグインハイブリッド自動車充電維持試験

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別紙8-付録3 電気式プラグインハイブリッド自動車のプレコンディショニング

1. 本付録において、電気式プラグインハイブリッド自動車について蓄電装置及び内燃機関のプレコン

ディショニングの試験手順を規定する。

(a) 電気式プラグインハイブリッド自動車試験時の電気航続距離、充電消費及び充電維持測定

2. 電気式プラグインハイブリッド自動車の内燃機関及び蓄電装置のプレコンディショニング充電維持

状態での試験後に充電消費状態での試験を行う場合、充電維持状態試験と充電消費試験をそれぞれ独

立して行ってもよい。この場合において、充電消費試験又は充電維持試験の開始前に、2.1.1.の規

定に基づき試験自動車を準備すること。

2.1. 充電維持試験から試験を開始する場合における電気式プラグインハイブリッド自動車の内燃機関

及び蓄電装置のプレコンディショニング

2.1.1. 内燃機関のプレコンディショニングのために、WLTCを1サイクル以上して連続して電気式プ

ラグインハイブリッド自動車を走行させること。この場合において、試験自動車が充電維持状態で走

行することが保証されていること。

2.1.2. 運転者が選択可能な運転モードを備える電気式プラグインハイブリッド自動車を試験する場

合、本別紙3.2.5.に規定する充電維持試験と同じ運転状態でプレコンディショニングサイクルを実

行すること。

2.1.3. 2.1.2.のプレコンディショニングサイクル中、駆動蓄電装置の充電収支を記録すること。こ

の場合において、本別紙3.2.4.5.に基づき、中止基準が満たされた場合は、当該サイクルの走行終了

後にプレコンディショニングを中止すること。

2.1.4. 自動車製作者等が定める方法に基づき、充電維持試験のための蓄電装置の充電状態を設定

し、充電収支中立の充電維持試験を行うことができる。この場合において、別紙6の1.2.6.に規定

する追加のプレコンディショニングを行うことができる。

2.1.5. 別紙6の1.2.7.に基づき試験自動車のソークを行うこと。この場合において、充電消費試験

のためにプレコンディショニングを行った試験自動車には強制的冷却を行わないこと。

2.2. 充電消費試験から試験を開始する場合における電気式プラグインハイブリッド自動車の内燃機関

及び蓄電装置のプレコンディショニング

2.2.1. 内燃機関のプレコンディショニングのために、適用WLTCを1サイクル以上連続して電気式プ

ラグインハイブリッド自動車を走行させること。この場合において、試験自動車が充電維持状態で走

行することが保証されていること。

2.2.2. 運転者が選択可能な運転モードを備える電気式プラグインハイブリッド自動車を試験する場

合、本別紙の3.2.5.に規定する充電維持試験と同じ運転状態でプレコンディショニングサイクルを

実行すること。

2.2.3. 別紙6の1.2.7.に基づき試験自動車のソークを行うこと。この場合において、試験のために

プレコンディショニングを行った試験自動車には強制的冷却を行わないこと。

2.2.4. ソーク中、本付録2.2.5.に規定する通常充電手順に基づき電気エネルギー貯蔵装置を充電す

ること。

2.2.5. 通常充電の適用

2.2.5.1. 電気エネルギー貯蔵装置を次に掲げるいずれかの方法により充電すること。

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(a) 車載充電器を使用する。

(b) 通常充電と同様の充電パターンによる外部充電器を使用する。

2.2.5.2. 周囲温度を別紙6の1.2.2.2.2.に基づき設定すること。この場合において、修理充電等

特殊な充電を除き、試験中に特殊な充電手順を用いていないことが保証されていること。

2.2.5.3. 充電終了基準

車載器又は外部計器により蓄電装置の満充電が検出された時点で充電を終了すること。

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別紙9 アイドリング運転における排出ガスの測定

1. アイドリング運転における排出ガス測定

(1) アイドリング運転における排出ガスの測定は、試験自動車をシャシダイナモメータ上に配置し、

60±2km/hの定速で15分間以上暖機した後、速やかに、変速位置をニュートラル又は駐車とし試験

自動車の排気管から大気中に排出される排出物に含まれるCO、HC及びCO2の濃度を非分散形赤外線

分析計(NDIR)により測定することにより行う。この場合において、濃度測定時のエンジン回転速

度、及び必要に応じ、吸気マニホールド内圧力を併せて測定する。ただし、排出ガスの採取は、CVS

装置によらず、排気管から直接に行うものとする。

(2) 二次空気を用いる一酸化炭素等発散防止装置を備えた自動車にあっては、CO及びHCについて

は、次式により濃度測定値を補正する。

CO又はHCの濃度補正値

COm:CO濃度測定値 %

HCm:HC濃度測定値 ppm

CO2m:CO2濃度測定値 %