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気仙広域環境未来都市 医療分野 プロジェクト概要について 東日本未来都市研究会 医療介護分野 コーディネーター 山村 友幸

平成25年度第1回陸前高田保健福祉未来図会議ショートプレゼン資料

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気仙広域環境未来都市 医療分野 プロジェクト概要について

東日本未来都市研究会  医療介護分野 コーディネーター 山村 友幸

気仙広域環境未来都市の指定(平成23年12月)

プロジェクトマネージャー 宮田秀明

大船渡市長 戸田公明

陸前高田市長 戸羽 太

住田町長 多田欣一

(コンセプト)2市1町の複合的連携を実現

3 (社)東日本未来都市研究会

幅広いプロジェクトと日本を代表する企業の参画

プロジェクト コーディネーター

研究会参加企業

A 太陽光発電と

エネルギー

宮田 東北電力、日立製作所、CTC、明電舎、オリックス、NEC、横河電機、社会システムデザイン

B コンパクトシティと

新交通システム

矢野 ホーマック、インデックスコンサルティング、日本自動車研究所、オリックス、NTT Docomo、CTC、横河電機、日立製作所、リマテック

C 農業・水産業の 振興

乗松

田中

日立製作所、SCSK、前川製作所、横河電機、 キューピー、社会システムデザイン、リマテック

D 木造住宅モデル開発

野本 インデックスコンサルティング、森林組合(*)、地元建設業者(*)、リマテック

E 医療・介護 山村 現地医療法人/社会福祉法人等(*)、横河電機、横河医療ソリューションズ、NTT Docomo、CTC、NEC、沖電気、社会システムデザイン

4 (社)東日本未来都市研究会

地域医療等連携協議会を通じて議論を深めている

気仙広域環境未来都市 医療・介護・保健・福祉 連携協議会

平成24年度報告書 巻頭の言葉から    

 環境未来都市構想は国家的プロジェクトの一つである。環境問題や超高齢化など21世紀

の本邦が直面する様々な課題に対応したまちづくりを目指している。平成23年3.11東日本大

震災後の復興計画を視野に入れ、わが気仙2市1町は、一般社団法人東日本未来都市研究

会と共同でこのプロジェクトへの参画を国に申請し、同年12月に同都市の一つに選定された。

 もともと気仙は住民の超高齢化と人口流出が進む一方で、

医療・介護・保健・福祉分野資源が人的にも物的にも枯渇

しつつある状況であった。その状況は3.11以後、さらに加速

し顕著となっている。したがって医療・介護・保健・福祉が連

携することによって数少ない資源を効率的に運用し、住民

に益する方策を考えねばならない。  従来から、保健所が主催する地域医療連携の協議会は存在しているが、県が策定する医

療計画に沿った協議となっている。本協議会はこれとは別個に、環境未来都市の理念に基

づき、気仙圏域の医療・介護・保健・福祉分野のエキスパートが一堂に会し、県のみならず2市1町の行政官も交えて、気仙の未来像を構築していくのを目標としている。

平成25(西暦2013)年2月14日

一般社団法人気仙医師会 会長 滝田 有

協議会委員メンバー

気仙医師会長、気仙歯科医師会長、気仙薬剤師会長  岩手県看護協会大船渡支部長  岩手県立大船渡病院長、岩手県立高田病院長  大船渡市地域介護サービス事業者連絡会 社会福祉法人成仁会理事長  陸前高田市地域介護サービス事業者連絡会 社会福祉法人高寿会理事長  住田町地域介護サービス事業者連絡会 社会福祉法人鳴瀬会理事長  気仙地域包括・在宅介護支援センター協議会事務局長  岩手県の保健・医療・福祉を考える会事務局長  希望ヶ丘病院事務長、気仙地域障がい者自立支援協議会事務局長  岩手県沿岸広域振興局大船渡保健所長  大船渡市民生児童委員協議会長、陸前高田市民生児童委員協議会長、住田町民生児童

委員協議会長  大船渡市生活福祉部国保年金課長、大船渡市生活福祉部地域福祉課長、大船渡市生活

福祉部保健介護センター所長  陸前高田市民生部長、陸前高田市民生部健康推進課長、陸前高田市民生部社会福祉課

課長  住田町町民生活課長、住田町保健福祉課長  東京大学高齢社会総合研究機構 秋山特任教授(計26名)

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【大船渡病院 消化器内科医

のある1日】

大船渡病院の消化器内科は、

医師3名で入院と外来の患者を

診ています。朝7時半に出勤

し、入院患者の状況確認とスタ

ッフへの指示出し。9時から14

時までは外来患者の診察。外来

が終わると内視鏡検査などを行

いつつ、検査の合間時間に担当

する入院患者を診察します。夕

刻以降、カンファレンス、カル

テ入力、書類整理を行い、20〜

21時に帰宅します。この他に、

夜間業務として、それぞれの医

師ごとに、月2〜3回の当直

と、月10日の呼び出し待機(オ

ンコール)があります。

【岩渕内科 岩渕正之先生の

ある1日】

7時半に医院を出て、8時に

綾里の往診先に向かいます。往

診を終えて、9時から12時まで

外来患者の診療。昼休みに末崎

の往診先に訪問し、14時から18

時まで外来患者の診療。19時か

ら21時に、専門医による勉強会

に参加して業務終了です。昼休

みには、産業医を担当する事業

所への訪問や、学校への訪問を

行うこともあります。また、夜

には地域の医療関係の会議が入

ることもあります。もちろん、

患者に急変があった場合には夜

間の往診も行います。

このように、県立病院の医師

と開業医の医師の仕事内容には

大きな違いがあります。県立病

院では複数の医師がチーム体制

で勤務し、日中は外来だけでな

く検査や入院患者の対応にかけ

る時間が長く、かつ夜間の救急

対応をしています。開業医は、

1人で外来をこなしつつ、外来

の合間に往診や事業所・学校な

どの保健活動を行い、夜間には

勉強会や地域の会議への参加な

どを行っています。同じ病院だ

と思って通う方もいらっしゃる

と思いますが、病院の得意分野

を知って受診することで、より

自分にあった医療を受けること

ができます。次回は、医療機関

の役割分担について紹介しま

す。(な

お、ここに取り上げたの

は一例であり、医師によって診

療内容や時間配分は異なりま

す)

高齢化率が全国に比べ進み、医療や福祉に関するニーズが高い気仙地方。医師や介護職不足といった課

題も抱える中、被災により医療・福祉分野を取り巻く状況は大きく変化しました。本連載では従前の課題

解決も視野に新しいまちづくりを進めようという、気仙広域環境未来都市構想の医療・介護・保健・福祉

連携協議会の協力のもと、安心して暮らすことのできる環境づくりの方向性、それに向けて住民ができる

ことを探っていきます。(随時掲載)

1・県立病院医師と開業医

仕事内容の違い││││

医師のある1日のうごき県立病院 開 業 医

7:30…出勤、入院患者状況確、   指示出し9:00~14:00  …外来患者診察以降…検査、入院患者診察、カル   テ入力、書類整理20:00~21:00  …帰宅※月2~3回当直、月10日の呼び 出し待機も(大船渡病院・消化器内科)

7:30……綾里へ往診9:00~12:00   …外来患者診察昼休み…末崎へ往診14:00~18:00   …外来患者診察19:00~21:00  …専門医による勉強会

※担当の学校、事業所訪問、患者急 変時の夜間往診も(岩渕医院・岩渕正之医師)

一口に医師といって

も、勤務先によって仕事

の内容が異なります。

「気仙地域の医療・介

護・保健・福祉を考え

る」連載第1回では、県

立病院の医師と開業医の

1日について実例を紹介

し、仕事内容の違いを考

えてみます。

気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える

気仙の医療 1 13/03/28 17:42 ページ 1

一口に病院と言って

も、県立病院と開業医・

診療所では得意分野が異

なります。県立病院で

は、入院させてもらうこ

とができますが、何年も

同じ医師に診てもらうこ

とはできません。逆に、

開業医・診療所では長期

間に渡り診てもらうこと

が可能ですが、手術をし

てもらったり入院したり

することはできません。

では、いつどちらに通え

ばいいのでしょうか。

医療機関は、健康レベ

ルという区分にあわせ役

割分担しています(図参

照)。日常生活に大きな

支障がない健常期の患者

は地域の開業医・診療所

が、手術や入院が必要な

急性期の患者は県立病院

が担当します。症状が改

善し在宅に復帰する間の

回復期や、継続的に医師

の診察や投薬が必要な慢

性期では、在宅生活を支

援するために、医療機関

の他にリハビリ・療養型

病床・訪問看護・ショー

トステイといったサービ

スが連携します。このよ

うに、各医療機関にはそ

れぞれ得意とする領域が

あり、受診する患者も、

医療機関の役割分担を理

解して、上手にお医者さ

んと付き合うことができ

るでしょう。

気仙地域では、多くの医療機関が被災し

たことと、生活環境の変化で一時的に医療

ニーズが高まっているために、県立病院に

外来で診療を求める患者が増えています。

では、このままでいいのでしょうか。「気仙

地域の医療・介護・保健・福祉を考える」

連載第2回では、医療機関の役割分担につ

いて解説します。

気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える気仙の医療・介護・保健・福祉を考える2・県立病院と開業医・診療所の

役割分担について

h-p://www.kesen-­‐conference.jp/

9 (社)東日本未来都市研究会

別件で少し気になること

行政に対する批判の空気  

Googleで「twi-er 陸前高田 行政 怠慢」と検索してみると、「約389,000件」がヒット。  

ヒット数   人口(24年10月)   ヒット数/人口  

女川   174,000   7,885   約21.0  

陸前高田   389,000   19,707   約20.0  

大槌   169,000   12,218   約14.0  

釜石   276,000   36,830   約7.5  

大船渡   240,000   38,942   約6.5  

気仙沼   384,000   69,145   約5.5  

石巻   810,000   171,107   約4.7  

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