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平成 24 年 6 月 15 日(金). 第2回 西大阪地区の津波対策に関する技術検討委員会. 資料1. 津波遡上シミュレーションにおける前提条件整理. 1.大阪港での既往津波シミュレーションと再現性確認フロー 2.地形データ作成 3.シミュレーションの再現性確認結果 4.平成 15 年度想定津波モデル(既往想定南海地震津波: M = 8.4 )の シミュレーション結果 5.中央防災会議の断層モデルを基にしたシミュレーション条件の確認 6.今後の検討の方向性. ― 報告内容 -. 1.大阪港での既往津波シミュレーションと再現性確認フロー. - PowerPoint PPT Presentation
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津波遡上シミュレーションにおける前提条件整理
第2回 西大阪地区の津波対策に関する技術検討委員会
平成 24 年 6 月 15 日(金)
1.大阪港での既往津波シミュレーションと再現性確認フロー2.地形データ作成 3.シミュレーションの再現性確認結果 4.平成 15 年度想定津波モデル(既往想定南海地震津波: M = 8.4 )の シミュレーション結果5.中央防災会議の断層モデルを基にしたシミュレーション条件の確認 6.今後の検討の方向性
― 報告内容 -
資料1
1.大阪港での既往津波シミュレーションと再現性確認フロー
今年度の検討に用いるシミュレーション手法の再現性確認については、以下のフローに従い実施。
昭和南海地震時( 1946 )に観測された 潮位、津波痕跡値の調査
※ (3) が確認されれば間接的ではあるが、今年度使用するモデルが、昭和南海地震( 1946 ) を再現できる手法として妥当であると判断
今年度
平成 8年
大阪市港湾局
平成 15 年大阪市港湾局
【 a-1 】 昭和南海地震( 1946 )の津波痕跡をもと に再現シミュレーションを実施【 a-2 】 a-1 の手法を用いて H8 現況( a-2-1) と 10 年後( H18 頃)の地形( a-2-2 )に対する予測 シミュレーションを実施 (波源も M8.4に変更)【 b-1 】 a-2-2 とほぼ同じ地形( H15現況の地 形)でシミュレーションを実施し、 a-2-2 のシ ミュレーション結果と比較 (波源 M8.4 )【 b-2 】 b-1 の手法を用いて 10 年後(H25 頃 ) の 地形に対する予測シミュレーションを実施
【 c-1 】 b-2 と同じ地形でシミュレーションを実施 し、 b-2 のシミュレーション結果と比較
(1) 再現シュミレーションによる
再現性確認
(2) 平成 15 年モデルの妥当性検証
(3) 今年度モデルの妥当性検証
2.地形データ作成について
項 目 基本とした地形データ
地形境界データ
(海域と陸域を判別する格子データ)1 /2,500 の都市計画図
海底地形データ
(河川域を含む水深分布を表現する格子点水深データ)海図・海底地形図・港湾計画平面図・深浅測量結果
地盤高データ(地盤高分布を表現する格子点データ)1/2,500 の都市計画図を参照
構造物データ(河川および港湾施設の位置,天端高データ)水門・鉄扉については位置・敷居高・天端高・幅・閉鎖形式に関する情報
・平成 8 年に実施した津波シミュレーションでは、 3 ケースの地形データを作成している。 a )昭和南海地震(昭和 21年)が起きたころの地形データ(再現シミュレーション用) b )平成 8 年時点の地形データ(予測シミュレーション用) c )平成 8 年時点から 10年後(平成 18年ごろ)を想定した地形データ(予測シミュレーション用)
① 平成 8 年に実施した津波シミュレーションの地形データ
◆ 平成 15 年地形データ (平成 8 年地形データからの改変箇所) 夢洲の埋立、その他の小規模な埋立、航路・河川等の水深データの更新、神戸空港、神戸沖埋立処分場、関西空港2期工事 ⇒ この地形データは、平成8年に実施した「 c ):地形データ」とほぼ同じであった
② 平成 15 年に実施した津波シミュレーションの地形データ
※ 平成 8 年シミュレーション:最小計算格子間隔が 25m 格子、平成 15 年以降のシミュレーション:最小計算格子間隔が 12.5m 格子
・平成 15年に実施した津波シミュレーションでは、 2 ケースの地形データを作成している。 a) 平成 15年時点の地形データ(平成 8 年に実施した結果との比較および予測シミュレーション用) b) 平成 15年時点から 10年後(平成 25年ごろ)を想定した地形データ(予測シミュレーション用)
2.地形データ作成について
③ 平成 15 年から 10 年後の地形データ (今回実施したシミュレーションと同じ地形)
平成 15 年度時点における将来計画の反映
平成 15 年時点の将来計画( 10 年後)として、以下を反映している。① 新島の埋立
②防波堤の新設
③梅町ドックの埋立および 桜島埠頭の一部撤去
④安治川突堤の前面埋立
⑤木材整理場の埋立
⑥南港南埠頭の埋立 および防波堤の新設
⑦南港南防波堤の一部撤去
⑧防波堤の新設
⑨航路浚渫
3.シミュレーションの再現性確認結果
【 a-1 】 昭和南海地震時( 1946 )の再現シミュレーション結果 (平成 8年)
平成 8 年度再現結果 昭和南海地震時( 1946 )の津波高
昭和南海地震時( 1946 )の堺検潮所の記録
〇
3.シミュレーションの再現性確認結果
【 a-1 】 昭和南海地震時( 1946 )の再現シミュレーション結果 (平成 8年)
痕跡高と計算水位の比較結果幾何平均 K= 1.06 ,幾何分散 κ = 1.22 と許容精度の範囲
昭和南海地震時( 1946 )の津波高と平成 8 年度手法による再現結果の比較
位置図
〇〇〇
〇〇〇〇〇 〇
〇
〇〇〇
〇
〇〇〇〇
〇〇〇
目安として、 K= 0.8~ 1.2 κ =1.6 以下が適当とされている
津波の河川溯上解析の手引き ( 案 )H19,(財 ) 国土技術研究センター より
3.シミュレーションの再現性確認結果
【b -1 】 平成 8 年シミュレーション結果( a-2-2 )と平成 15 年シミュレーション結果の比較
津波高の分布傾向に大きな差異はみられないが、場所によっては 20cm程度の差が表れている。しかし、地形条件の違い、水深データの更新を考慮すると、整合性がとれており妥当な結果であると言える。
2.00
1.80
1.60
1.60
1.80
1.80 1.60
1.40
2.40
2.60 2.20
2.00
1.80
1.60
平成 8 年の手法による最大津波高分布
平成 15 年の手法による最大津波高分布(いずれも、潮位基準HWL
=OP+2.1m )
3.シミュレーションの再現性確認結果
【 c-1 】 今回の検討条件
項 目 本検討での計算条件
メッシュ構成 沖合からネスティング処理により接続 ( 1,350m 、 450m 、 150m 、 50m 、 25m 、 12.5m )
支配方程式 2次元非線形長波理論 (運動方程式:流量、流速を計算、支配方程式:水位を計算)
数 値 解 法 有限差分法 (リープフロッグ法)
境 界 条 件 沖合い:外洋自由透過境界、海岸:大領域・中領域は完全反射境界、小領域:移動境界(遡上)
潮 位 条 件 朔望平均満潮位 (= O.P.+ 2.10m )
計 算 時 間 津波の最大波を十分含む時間帯として地震発生から6時間 (計算時間間隔: Δt =0.25sec )
構 造 物 H15 大阪市検討時の将来構造物データ( H25 時)
水門の開閉条件 安治川・尻無川・木津川・正蓮寺・六軒家:開放、出来島・三軒家:閉鎖、猪名川:計算範囲外
海 底 摩 擦 考慮する (マニング粗度係数 n=0.025m-1/3s)
渦粘性係数 最小領域( 12.5mメッシュ)のみ AH=1.0m2/s として考慮
◆ 計算条件は、平成 15 年度シミュレーションと基本的には同様
◆ 平成 15 年度との相違点 解析コードの違いによりネスティング処理方法, 差分法の収束処理等に若干の相違がある。
3.シミュレーションの再現性確認結果
【 c-1 】 今回の検討条件
◆ 震源 平成 15 年度想定津波モデル ( M = 8.4 : H8 大阪市地域防災計画の想定南海地震津波)
3.シミュレーションの再現性確認結果
昭和南海地震 (M=8.0) 断層モデル 〔相田 (1981) モデル〕
【 a-1】 H8再現シミュレーションで使用
【 a-2】 H 8予測シミュレーション【 b-1】 H15再現シミュレーション【 b-2】 H15予測シミュレーション【 C-1】今回の検討 で使用
平成 15 年度想定津波モデル( M = 8.4 : H8 大阪市地域防災計画の想定南海地震津波)
地震相似則によりM=8.4 とした
3.シミュレーションの再現性確認結果
◆ 地殻変動量 (=初期水位) の求め方
【 c-1 】 今回の検討条件
地震の断層運動による永久変位に着目した場合、すべり量が一様な矩形断層モデルは、次の9つのパラメータで表現される。
海底面の鉛直変位分布の算出については、 Manshinha and Smylie (1971) が提示した解析手法を用いる。地震発生地盤が等方で均一な弾性体であるとの仮定のもとで、既往の調査結果で公表されている地震の断層モデルを用いて地震断層運動に伴う変位分布を算出する。
3.シミュレーションの再現性確認結果
【 c-1 】 今回の検討条件
領域図(広域)
領域図(狭域)
◆ 計算領域
3.シミュレーションの再現性確認結果
◆ 代表水門の開閉条件
水門名 開閉条件
安治川水門 開
尻無川水門 開
木津川水門 開
正蓮寺川水門 開
六軒家川水門 開
出来島水門 閉
三軒家水門 閉
旧猪名川水門 シミュレーション範囲外
【 c-1 】 今回の検討条件
3.シミュレーションの再現性確認結果
木津川水門:開放
三軒家水門:閉鎖
尻無川水門:開放
出来島水門:閉鎖
正蓮寺川水門:開放
六軒家川水門:開放
安治川水門:開放
代表水門位置図
3.シミュレーションの再現性確認結果
【 b-2 】 平成 15 年シミュレーション結果と今回実施シミュレーション結果の比較
◆ 最大津波高の比較結果
平成 15 年のシミュレーション結果 今回のシミュレーション結果
Above 43.7 - 43.4 - 3.73.1 - 3.42.8 - 3.12.5 - 2.8
2.25 - 2.52 - 2.25
1.75 - 21.5 - 1.75
1.25 - 1.51 - 1.25
Below 1
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18(kilometer)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
(kilo
me
ter)
同範囲
3.シミュレーションの再現性確認結果
◆ 最大流速の比較結果
平成 15 年のシミュレーション結果
今回のシミュレーション結果
Above 43.75 - 43.5 - 3.75
3.25 - 3.53 - 3.25
2.75 - 32.5 - 2.75
2.25 - 2.52 - 2.25
1.75 - 21.5 - 1.75
1.25 - 1.51 - 1.25
0.75 - 10.5 - 0.75
0.25 - 0.5Below 0.25
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18(kilometer)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
(kilo
me
ter)
同範囲
【 b-2 】 平成 15 年シミュレーション結果と今回実施シミュレーション結果の比較
3.シミュレーションの再現性確認結果
◆ 比較結果 最高水位、最大流速ともに良好な相関が認められ、平成 15 年の手法を再現できている。
最高水位 比較結果 (単位 ,m ) 最大流速 比較結果 (単位 ,m/
s )
よって、昭和南海地震( 1946 )を再現できる手法として妥当と判断できる。
昭和南海地震( 1946 )⇒平成 8 年の手法で再現⇒平成 15 年手法と良好な相関⇒今回手法と良好な相関
【 b-2 】 平成 15 年シミュレーション結果と今回実施シミュレーション結果の比較
4.平成 15 年度想定津波モデル(既往想定南海地震津波: M = 8.4 )のシミュレーション結果
① 地盤変動量
地盤変動量コンター図最高水位・地盤変動量のイメージ図
-0.2
8
-0.2
6
-0.2
8
-0.2
6
-0.2
4
4 6 8 10 12 14 16 18(kilometer)
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
(kilo
me
ter)
-0.24
-0.22
-0.26
-0.26
-0.28
-0.28
-0.2
8
-0.2
6
-0.2
8
-0.2
6
-0.2
4
4 6 8 10 12 14 16 18(kilometer)
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
(kilo
me
ter)
-0.24
-0.22
-0.26
-0.26
-0.28
-0.28
単位 (m)
イメージ図
津波の方向
基準潮位O.P.+2.10m
最高水位 A
B
地盤変動量
B
地震前の地盤高
地震後の地盤高
地震前の水門天端
地震後の水門天端
水門
地震前の水門天端高O.P.+7.40m
イメージ図
津波の方向
基準潮位O.P.+2.10m
最高水位 A
B
地盤変動量
B
地震前の地盤高
地震後の地盤高
地震前の水門天端
地震後の水門天端
水門
イメージ図
津波の方向
基準潮位O.P.+2.10m
最高水位 A
B
地盤変動量
B
地震前の地盤高
地震後の地盤高
地震前の水門天端
地震後の水門天端
水門
地震前の水門天端高O.P.+7.40m
② 津波による最高水位と最大流速の分布
最高水位 ( m, O.P. 表示)
Above 76.5 - 7
6 - 6.55.5 - 6
5 - 5.54.5 - 5
4 - 4.53.5 - 4
3 - 3.52.5 - 3
2 - 2.51.5 - 2
Below 1.5
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18(kilometer)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
(kilo
me
ter)
最大流速 ( m/s )
Above 43.75 - 43.5 - 3.75
3.25 - 3.53 - 3.25
2.75 - 32.5 - 2.75
2.25 - 2.52 - 2.25
1.75 - 21.5 - 1.75
1.25 - 1.51 - 1.25
0.75 - 10.5 - 0.75
0.25 - 0.5Below 0.25
0 2 4 6 8 10 12 14 16 18(kilometer)
0
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
(kilo
me
ter)
4.平成 15 年度想定津波モデル(既往想定南海地震津波: M = 8.4 )のシミュレーション結果
5.中央防災会議の断層モデルを基にしたミュレーション条件の確認
大阪湾に影響が大きい3つの震源を抽出
① 断層モデルの選定 (T . P . 表示)
※ 赤字・・・11ケースの中で、最も波高が高くなるもの※ 青字・・・ 11ケースの中で、2番目に波高が高くなるもの
5.中央防災会議の断層モデルを基にしたミュレーション条件の確認
② 計算条件
項 目 本検討での計算条件
津波断層モデル 中央防災会議公表データ (新波源)
メッシュ構成 沖合からネスティング処理により接続 ( 1,350m 、 450m 、 150m 、 50m 、 25m 、 12.5m )
支配方程式 2次元非線形長波理論 (運動方程式:流量、流速を計算、支配方程式:水位を計算)
数 値 解 法 有限差分法 (リープフロッグ法)
境 界 条 件 沖合い:外洋自由透過境界、海岸:大領域・中領域は完全反射境界、小領域:移動境界(遡上)
潮 位 条 件 朔望平均満潮位 (= O.P.+ 2.10m )
計 算 時 間 津波の最大波を十分含む時間帯として地震発生から12時間
構 造 物 H15 大阪市検討時の将来構造物データ( H25 時)
水門の開閉条件 水門の開閉パターンを実施
摩 擦 係 数 考慮する (マニング粗度係数 n=0.025m-1/3s) ⇒ 陸上部も一律 0.025
渦粘性係数 最小領域( 12.5mメッシュ)のみ AH=1.0m2/s として考慮③ その他の条件
◆ 地盤変動量 (=初期水位) の求め方 ・ 中央防災会議の解析に従い、岡田の式を用いる。◆ 水門の開閉条件 ・ 水門を「開」にした時と、「閉」にした時の解析を実施する。
5.中央防災会議の断層モデルを基にしたミュレーション条件の確認
④ 地形データの更新
① 構造物情報、埋立て地形状の更新 ・計画の変更、未実施を反映②陸域標高 ・ LP (レーザプロファイラ)データの利用③河川水深 ・最新の河川横断測量データの利用④水門・鉄扉 ・旧猪名川水門の追加
◆ 平成 15 年の将来地形データをもとに、地形データを最新情報に更新
6.今後の検討の方向性について
◆ 水門操作に伴う津波挙動の検討
(1) 津波遡上シミュレーション
(2) 津波浸水シミュレーション ・ 断層モデル:中央防災会議の南海トラフ断層モデル ・ 潮位条件:HWLおよびLWLの2ケース ・ 施設条件:大水門及び中小水門の開閉パターン ・ 地形条件:現況地形および将来地形
(3) 津波浸水による被害額の算定 ・ 浸水範囲、浸水深の予測 ・ 被害額の算定 ・ 人的被害の算定
① 実施項目