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. モデリング3 ポリゴン曲⾯ の表現 7. モデリング3 - ポリゴン曲⾯の表現 - コンピュータグラフィックス 1 佐藤証 ⻄9-613 [email protected] 教科書P.79-94

7. モデリング3 -ポリゴン曲⾯の表現-satoh.cs.uec.ac.jp/ja/lecture/ComputerGraphics/7.pdf7. モデリング3 -ポリゴン曲 の表現- 7. モデリング3 -ポリゴン曲

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7. モデリング3- ポリゴン曲⾯の表現 -

7. モデリング3- ポリゴン曲⾯の表現 -

コ ン ピ ュ ー タ グ ラ フ ィ ッ ク ス

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佐藤証 ⻄[email protected]教科書P.79-94

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再分割曲面再分割曲面ポリゴン曲⾯は多数の細かいポリゴンで表現された曲⾯- 頂点で平⾯が決まる三⾓形が良く⽤いられる- パラメトリック曲線のようなパッチ間の接続性の考慮が不要

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再分割曲⾯は初期メッシュに単純な分割操作を再帰的に適⽤無限分割された極限として定義されるが数回の分割で⼗分な曲⾯が得られるレンダリング時にスムーズシェーディングを施すこともある 再分割曲⾯で作られたキャラクタ

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分割ステップ分割ステップ

細分割の操作は分割ステップと平滑化ステップからなる分割ステップでは頂点を追加してメッシュを細分割する- 四辺形や三⾓形の⾯分割がよく⽤いられる平滑化ステップではそれぞれの頂点座標が修正される修正される頂点とそれに接続している頂点の座標を重み付して平均化されるが,その重みをマスクやステンシルと呼ぶ

3分割ステップ

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カットマル・クラーク細分割曲面カットマル・クラーク細分割曲面

四⾓を基本とし,各⾯の中⼼と各辺の中点を結んで分割⾯上の頂点を⾯上点,辺上の頂点を辺上点と呼ぶ⾯上点の座標はその⾯を構成する頂点の座標の平均辺上点の座標は辺の両端点と辺の左右の⾯上点の平均頂点の座標は頂点のもとの座標と⾯上点と辺上点の重み付け平均

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ループ細分割曲面ループ細分割曲面

三⾓形メッシュに対する細分割新しい辺上点の座標は図の頂点の重み付け平均その他の頂点は次式の重み付け平均(kは頂点に接続する辺の数)

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316 3

1 58

38

14cos

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平滑化処理平滑化処理

3次元デジタイザなどの計測機器で実際のデータを直接得たポリゴン曲⾯はノイズ(誤差)を含んでいるポリゴン曲⾯の平滑化によってノイズを除去

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パラメータ化パラメータ化

ポリゴン曲⾯はパラメトリック曲線のようなパラメータ座標からの写像は存在しない煩わしいパラメータ操作が不要な反⾯,⼆次元画像の適切な貼り付けが難しいポリゴン曲⾯にパラメータ座標系からの写像を構築することをパラメータ化と呼ぶ

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詳細度制御詳細度制御

視点からの距離に応じて⾒た⽬に影響を与えないようにポリゴン数を減らして簡単化する⼿法をポリゴン曲⾯の詳細度調整と呼ぶ

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視点の位置の移動に伴いポリゴンの削減も連続的に変化させることで,常に視点に近いところに細かいポリゴンを配置して,効率的なレンダリング処理が⾏える

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電子透かし電子透かし

透かし情報をわからないようにデータに埋め込み取り出す技術ポリゴンデータのネット販売が⾏われており,データの不正使⽤や改ざんを検出するのに⽤いられる幾何(頂点座標)と位相(頂点や稜線の接続関係)に透かしを埋め込む

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ボクセルボクセル

ディスプレイモニタの⼩正⽅形画素の集合ピクセルと同様に,⽴体を3次元の格⼦点の⼩⽴⽅体ボクセルの集合で表すことができるデータ量が膨⼤で精度が劣り,⽴体の表⽰・移動・回転に⼿間がかかる反⾯,データ構造が単純で集合演算が極めて簡単なため,⾃然物の不規則な形状の表現にも向く

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医療のCTやMRIによる⼈体内部組織のデータや,原⼦レベルの反応のシミュレーションなど,物体の内部構造まで表現したボリュームデータに⽤いられる

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四分木と八分木四分木と八分木

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⼆次元図形を覆う正⽅形を縦横で四分割し,図形をまったく含まないか図形に完全に含まれる正⽅形は以外をさらに四分割していく四分⽊構造で,単純なピクセルの配列よりもデータ量を圧縮することができる同様にボクセル表現では,正⽅形を再帰的に⼋分割していく⼋分⽊で表すことができる領域ごとに分割の階層数を指定することもできる

カムシャフトの⼋分⽊表現

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フラクタルフラクタル

縮尺を変えても全体と部分の形状が相似の関係にあるとき⾃⼰相似性を持つという⾃分⾃⾝の縮⼩変換の集合で表される図形をフラクタルと呼ぶ- コッホ曲線,マンデルブロ集合,ジュリア集合

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コッホ曲線 マンデルブロ集合 ジュリア集合

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フラクタル次元フラクタル次元

D次元空間では基本図形を2D個集めると2倍のサイズが図形が得られnD個集めるとn倍の図形が得られるn倍の図形を作るのにA個の基本図形が必要なとき空間は

logA/logn次元である

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フラクタル図形の複雑さは上式のフラクタル次元で表されるコッホ曲線の次元は3倍の図形を作るのに4つの曲線が必要なのでD =log4/log3≒1.26

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中点変位法中点変位法⾃然界には⾃⼰相似性を持つフラクタル的形状が多数存在中間変位法は,与えられた線分の中点を正規分布に従う乱数で上下に変位させる動作を再帰的に繰り返す線分が短くなるにつれて乱数の標準偏差が⼩さくなるようにすると⼭岳の輪郭に似た図形となる三⾓形の辺の中点に同様の操作を⾏い,再帰的に4分割を繰り返すことで⼭岳形状に似たフラクタル⾯を⽣成できる

14中点変位法による⼭岳形状の⽣成

三⾓形の再帰的分割

中点変位法

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IFS(反復関数系)法IFS(反復関数系)法

画像を次式の縮⼩変換wの組合せで表現するもの

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⻑⽅形を下表のパラメータで縮⼩変換を繰り返すと右の図形となる逆に与えられた画像からパラメータを求めて画像を符号化して圧縮に利⽤する⼿法はフラクタル圧縮と呼ばれる

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メタボールメタボール濃度分布を持つ球の集合によって形状を定義濃度の和が⼀定値となる⾯(等値⾯)によって曲⾯を表す濃度が負のメタボールで窪みを表現することができる

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exp

正規分布に基づく濃度分布関数が提案されている

D0:メタボール中⼼の濃度a :濃度の減衰定数r :メタボール中⼼からの距離 メタボールの濃度

メタボールで表現した雲

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パーティクルパーティクル

パーティクルによく似た点の集まりで境界⾯が明確な物体を表現する⽅法にポイントベーストモデリル法がある- 3次元デジタイザ等を⽤いて実際の物体から取得されたデータを表現することも容易

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個々の識別が困難な微粒⼦の集まりとして表現したもの- 葉の集まり⇒樹⽊,⽕の粉の集まり⇒炎,⽔滴の集まり⇒滝

ポイントベーストモデル法による寺院

パーティクルによる炎および雲の表現