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広報テーマ(7月号) (救急管理課・救急医務課)
≪救急出動件数は過去最高を記録≫
東京消防庁における救急出動件数
は、年々増加しています。令和元年中
の救急出動件数は 2 年連続で 80 万
件を超え、1 日およそ 2,200 件、約
38 秒に1回救急車が出動している
ことになります(図 1 参照)。
この救急出動件数に対応するため、東京消防庁では、119番通報を受けると、対応可
能な最も近くの救急車が出動しています。救急要請が増加し、近くの救急車が全て出動中
となれば、遠くから救急車が出動するので、到着までに時間がかかってしまいます。
令和元年中の、出動から到着するまでの平均時間は6分35秒と前年より27秒短縮しま
したが、「救命曲線」と呼ばれるグラフをみると、より早く救急車が到着することで、命
が助かる可能性が高くなることが分かります(図2参照)。
一方、救急車が搬送した方のうち、入院を必要としない軽症の割合は50%以上を占めて
います(図3参照)。また、アンケート調査の結果では、救急車を要請した理由として、「生
命の危険があると思った」など緊急性がある理由が多い反面、「交通手段がなかった」な
ど緊急性があるとは思えない理由も見受けられました。このような状況が進むと、救急車
の到着が更に遅れ、救えるはずの命が救えなくなる可能性が高まります。
54.2%38.3%
7.4%軽症
中等症
重症以上
図3 初診時の程度
図2 救命曲線
6分 35秒
759,802
777,382 785,184
818,062 825,929
H27 H28 H29 H30 R元
図1 年間出動件数(平成27年~令和元年)
(万件)
R1
84
80
84
76
84
72
84
20
0
1000
2000
3000
4000
≪特に真夏は救急車の出動が増加します≫
月別の救急件数をみると、7月、8月の夏季には、熱中症等で特に救
急車の出動が増加する傾向があります(図4・5参照)。
≪救急車はどんなときに?≫
救急車の出動件数は、毎年増え続けて
いますが、救急車の数には限りがありま
す。
「どんなときに呼んでいいの?」と迷
われる方も多いかと思います。
今回、「こんなときには救急車を」とい
う内容や「これは救急車でしょうか?」と
いう例を挙げてみましたので参考にして
ください。本当に救急車が必要な人へ、少
しでも早く到着できるように、適正な利
用を心がけましょう。
図2
※消防庁発行「救急車を上手に使いましょう」から一部抜粋
図4 令和元年 月別出場件数
図5 令和元年 熱中症搬送者数
8
7
6
5
(万件)
(人)
21
≪救急車の適正利用のために≫
1 病院へ行く? 救急車を呼ぶ? 迷ったら…「#7119」
⑴ 「 #7119」東京消防庁救急相談センター
東京消防庁では、急な病気やケガで「今すぐ病院に
行ったほうがいいのかな?」、「救急車を呼んだほうが
いいのかな?」など迷った際の相談窓口として、東京
消防庁救急相談センターを開設しております。
救急相談医療チーム(医師、看護師、救急隊経験者等
の職員)が、医療機関案内と救急相談に24時間・年中
無休で対応しています。
受付番号#7119は携帯電話、PHS、プッシュ回線からご利用いただけます。
その他の電話、または繋がらない場合、23区は03(3212)2323、多摩地区は
042(521)2323からご利用ください。
⑵ 東京版 救急受診ガイド(日本語・ウェブ版、冊子版)について
東京版救急受診ガイドとは、利用者自らが症状をチェックすることで病
気やケガの緊急度、受診する時期・科目についてアドバイスが得られるサー
ビスです。
日本語・ウェブ版では、令和元年12月より、これまでの19症状から59
症状へ対応できる症状を大幅に増やし、より一層の利便性を図っております。
いつでも利用できるように、下記のQRコードを携帯電話またはスマート
フォンで読み取り、登録しましょう。
なお、東京版救急受診ガイドには、冊子版もあります。是非ご利用下さい。
救急車を呼んだ
方がいいのかし
ら?
1 医療
機関
案内
自動音声ガイダンス
救急相談医療チーム
救急相談センターの業務内容
病院に行った方
がいいか教えて
ほしい!
医療機関
案内
救急車
で搬送
窓口
案内等
#7119
2救急
相談
緊急性
なし
緊急性
あり
救急相談 以外
救急相談看護師
救急相談通信員
救急相談医
アドバイス
アドバイス
冊子版
知ろう 使おう #7119 (作者 古川 康平さん 府中市在勤)
22
携帯電話
⑶ 東京版 救急受診ガイド(英語・ウェブ版)について
都内で外国の方が急な病気やケガをした際に安全・安心を提供するツールとして、東
京版救急受診ガイド(英語・ウェブ版)を当庁ホームページで提供しています。
東京版救急受診ガイド(日本語・ウェブ版)と同様に、59の症状について、利用者
自らが質問に答えることで、ご自身の症状の緊急性や受診科目、受診する時期などを確
認できます。
東京版救急受診ガイド(英語・ウェブ版)パソコン・スマートフォン用URL
https://www.tfd.metro.tokyo.Ig.jp/hp-kyuuimuka/en_guide/main/index.html
スマートフォン・携帯電話やパソコン
から東京消防庁ホームページにアクセス
して『東京版救急受診ガイド』をご利用
ください。
<3つのアドバイスを提供>
●けがや病気の緊急性
●受診する時期
●受診する科目
※リンクから受診可能な
病院検索もできます。
ウェブ版の利用方法・サービス内容
病気やけがの緊急性などは、ウェブ版も冊子版
もチェックした質問によりアドバイスを確認でき
ます。
※緊急性があると思われる場合は、ためらわず救急車(119番)をお呼びください。
携帯電話は
こちらから
はこちらから
高
緊急度
低
赤 救急車を要請(今すぐ119番へ)
橙 今すぐに受診(1時間以内に病院へ)
黄 これから受診(6~8時間以内に病院へ)
緑 明日には受診(24時間以内に病院へ)
23
2 救急車を呼ばれた際のお願い ~救急搬送トリアージについて~
救急隊が救急現状において、傷病者に緊急性が認められないと判断された方には、同意を
得て、ご自身で受診をお願いする「救急搬送トリアージ」を実施しています。救急隊が緊急
性の高い傷病者に対して、迅速かつ的確に対応していくために、ご理解とご協力をお願いし
ます。
このような場合は、対象となる可能性があります。
3 民間救急(患者等搬送事業者)・サポートCab(キャブ)について
「民間救急」とは、転院や入退院、通院などの緊急性がない場合に搬送を行う民間の搬送
事業者です。東京消防庁では、条例に基づき、乗務員が応急手当に関する講習を修了してい
ることや車両に一定の装備や資器材を備えていることなど、基準を満たしている事業所を
認定しています。民間救急には、「寝台自動車」「寝台・車いす兼用車」と「車いす専用車」
があります。
「サポートCab(キャブ)」とは、緊急性のない通院や受診などで、歩行が可能な方を
対象に利用していただくことを目的にした、タクシーのことをいいます。乗務員は、救命講
習の受講修了者が担当しており、いざというときには応急手当をすることができます(移動
の介助等の介護業務は行っておりません。)。
民間救急・サポートCab(キャブ)共に、東京民間救急コールセンター(0570-039-
099)等に連絡することで、利用ができます。
※ 新型コロナウイルス感染症のご相談やお問合せについて
は、東京都福祉保健局の「新型コロナウイルス感染症にか
かる相談窓口について」をご確認ください。
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/
kansen/coronasodan.html
鼻血が出ちゃいま
した。
夜は少し不安になっ
てのー。
右耳に何か入ってし
まってとれません!
お湯で指先をやけ
どしてしまいまし
た!
緊急性が認められない場合、自己受診をお願いしております。
(必要に応じ、診療可能な救急医療機関、東京民間救急コールセンター
や東京消防庁救急相談センター等をご案内します。)
24
対象の方 活用例
民間救急
寝台や車いすのまま利用でき
ます。
サポートCab(キャブ)
車いすのまま利用できます。
※ 東京消防庁認定の民間救急(患者等搬送事業者)については、東京消防庁ホームページで
公表しています。