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AutoCAD LT Training Book
Hokuto CAD
AutoCAD LT Training Book
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課題図面の作成
建築平面図
ホクト CAD 人材派遣/紹介予定派遣/図面請負サービス フリーダイヤル:0120-461-077
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何のために作図設定を行うのか
面作業を行うにあたり、『どういったルールで図面を作成するか』を図面
作業にとりかかる前の段階である程度イメージ、および設定してから図面
作業を開始します。ルールを決めることによって複数人で図面作業を行ったとし
ても統一感のある図面を作成することが可能となります。
AutoCADは汎用 CADということもあり、ソフト自体に作図設定を記憶させるの
ではなく、図面ファイルごとに作図設定を行えるようになっています。(さまざま
な分野の図面作成に対応できるようになっています。)
【新規作成】-【ゼロからスタート】から図面作業を開始するとレイヤは 1枚しか
ないので必要なだけ追加設定する必要がありますし、線種は実線でしか表現でき
ないので点線や一点差線などを表現できるように設定が必要となります。文字・
寸法線なども同様でこれから開始する図面作業に合わせた設定が必要になります。
また、紙に印刷する際のペン設定は、『図形の色ごとに線の太さを決める』、『レイ
ヤごとに線の太さを決める』、『図形個々に線の太さを決める』といった考えで線
の太さが決められますので担当者個々で作図設定を決めるのではなく、プロジェ
クト全体で作図設定を決める必要があります。
レイヤの概念
イヤは透明のフィルム(紙)が層のように重なっている常態をイメージ
してください。それぞれのフィルムに図面をグループに分けて作図して
いき、それらをひとつの束とし見ることで、あたかも 1 枚の紙に作図してあるか
のように見せることができます。状況に応じて不必要なフィルムを束から外す(非
表示)こともできますし、指定したフィルムを編集できないように保護(ブロッ
ク)することもできます。
また、フィルムごとに印刷を行う・行わないという設定も行えますので図面の進
行状況に応じてさまざまな対応が可能となります。
図
レ
作図設定を行う STEP.1
AutoCAD LT Training Book
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画層プロパティ管理で一括管理(画層・色・線種・線の太さを設定)
層の設定は画層コントロールの隣にあるアイコン(もしくは【形式メニュ
ー】-【画層管理】)から行うことができます。コマンドを実行すると[画
層プロパティ管理]ダイアログボックスが開きます。このダイアログボックスで基
本的な作図設定を一通り行うことができます。
[新規作成]ボタンをクリックすると新しい紙が追加されます。追加された紙には
自動的に『画層 1、画層 2…』というように名前が決められていますが使用用途が
分かり易くするために名前を変更することができます。
新規作成した画層の名称を defpoints という名前に変更します。defpoints 画層
は AutoCAD 上で非出力レイヤとして認識され、図面作業には必要だが紙に印刷
するときには出力したくない図形を作図(作図補助線など)するための画層とな
ります。画層名称と合わせて色の設定を blueに変更します。
画 AutoCAD ではレイヤのことを
画層と呼んでいます。
基本的な作図設定は【形式メ
ニュー】に格納されています。
【画層プロパティ管理】ダイアログ
ボックス
画層フィルタ
画層をグループ分けすること
ができます。
画層リスト
図面に設定されている画層リストが
表示され、各画層の状態を確認・
編集することができます。
画層の新規作成
画層名称の変更は対象画層
を選択後[F2]キーを押すこと
で編集可能状態になります。
画層名称の設定 色の設定
▲【画層プロパティ管理】
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その他の画層も同じ要領で作成します。通り芯・壁芯画層は線種の指定も行いま
す。
[線種を選択]ダイアログボックスが開きます。現在の図面で表現が可能な線種一
覧がリスト表示されるのですが、現在は Continuous(実線)しかリストされてい
ませんので、今回必要となる Center(一点差線)をダイアログボックス下部にあ
る[ロード]ボタンをクリックし、AutoCAD線種ファイルから必要な線種をロード
します。
AutoCADの線種ファイルが開きますので、ここから必要な線種を選択(複数選択
可)して[OK]ボタンをクリックします。
線種名称をクリック
例
Center : 標準(中)
Center2 : 0.5倍(小)
Centerx2 : 2倍(大)
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追加された線種を選択して[OK]ボタンをクリックします。
通り芯・壁芯画層に対して線種[Center]が割り当てられました。
画層名称の付け方を工夫(画層のグループ分け)
層の並び順は記号→数字→英字→ひらがなカタカナ→漢字の順番でソー
ト(並び替え)されますので画層の設定枚数が多くなることが予測される
場合には名前の付け方に工夫することで作業を行いやすくすることができます。
もしも画層名称の付け方が指定されて、任意の共通文字を名称に割り当てられな
い場合には画層フィルタを利用します。画層フィルタは『自分が携わる図面作業
に必要な画層だけを管理』するための機能で、簡単に画層のグループ分けが行え
ます。
画
画層作成当初 ソート後の表示
画層名の頭に共通文字を入
力、もしくは画層フィルタを使用
してグループ管理できるよう
にすることで図面作業がスムー
ズに行えるようになります。
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グループフィルタを新規作
成
グループフィルタを作成して必要な画層を選択し、ドラッグ&ドロップで
目的のグループに移動させます。
図面作業に必要な画層だけがリストされます。
画層ツールバーにも作業に必要な画層
だけをリストさせます。
グループ単位で画層の表示状態の切り替えな
どが行えます。
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線種設定(グローバル線種尺度をコントロールする)
utoCADでは線種に対して表示倍率の指定が行えます。線種の表示倍率を図
面のサイズに合わせてコントロールするには【形式】-【線種設定】から行
うことができます。コマンドを実行すると[線種管理]ダイアログボックスが開き
ます。このダイアログボックスの右下にある[グローバル線種尺度]で表示倍率を
コントロールします。
グローバル線種尺度を図面の大きさに合わせて設定します。
最終的にイメージしている図面縮尺を基準にして数値を割り出します。
A
例
1mm間隔の点線( )は紙のサイズ(例:A3 420×297)
で図面作業を行えば点線として確認できますが、縮尺という概念を持たない
AutoCAD は図面を実寸で作図しますので大きな建築物を作図する時には建
物に対して 1mmの点線を表現してしまうので結果的には建物全体として見
ると実線に見えてしまいます。
あ あ あ あ
遠くに行けば行くほど文字が小さく見えてきます。
線種の表現の見え方も同様で適切な設定値を割り当てる必要があります。
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これから行う図面作業は最終図面イメージを 1/50 で仕上げますのでグローバル
線種尺度を 12.5に設定します。
グローバル線種尺度の設定値を入力したら[OK]ボタンをクリックしてください。
文字スタイル管理
面中に記入する文字列の設定を行います。【形式メニュー】-【文字スタイ
ル管理】を実効します。文字スタイル管理ダイアログボックスが表示され
ます。
新しく文字設定を定義するので[スタイル名]の項目にある[新規作成]ボタンをク
リックします。
図
例
出力図面イメージ 縮尺を 1/100としてグローバル線種尺度を割り出す。
縮尺の分母の数値×0.25 = 100×0.25 = 25
出力図面イメージ 縮尺を 1/30としてグローバル線種尺度を割り出す。
縮尺の分母の数値×0.25 = 30×0.25 = 7.5
紹介したグローバル線種尺度の
割り出し方は、メートル単位の図
面作業で AutoCAD オリジナル
の線種の表現を行う為のも
のとなります。
(ISO、JISは異なる)
acadiso.lin
acltiso.lin
フィート/インチ単位での図面作業、
及びカスタム線種を使用した場
合は異なります。
acad.lin
aclt.lin
sxf.lin …
▲【文字スタイル管理】
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新しい文字スタイル名を TEXT と入力し[OK]ボタンをクリックします。
フォントを MS ゴシック に指定し[適用]ボタンをクリックし[閉じる]ボタンを
クリックし文字設定が完了します。
寸法スタイル管理
面中に記入する寸法線の設定を行います。【形式メニュー】-【寸法スタイ
ル管理】を実効します。寸法スタイル管理ダイアログボックスが表示され
ます。
図
▲【寸法スタイル管理】
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新しく寸法設定を定義するので右側にある[新規作成]ボタンをクリックします
新しいスタイル名を DIM-50 と入力して[続ける]ボタンをクリックします。
設定内容は参考図を参照して設定してください。
[寸法線と矢印]
[寸法値]
ダイアログボックスに表示されて
いる寸法線記入イメージは設定
を変更するとその設定が反
映されます。実際の記入イメー
ジを確認しながら設定が行
えます。
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[フィット]
[基本単位]
設定が済んだら[OK]ボタンをクリックします。
新しく作成した寸法スタイル名を選択し[現在に設定]ボタンをクリックして[閉じ
る]ボタンから終了します。
[現在に設定]ボタンをクリックす
ることで、以降使用する寸法
設定を指定することになり
ます。
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作図範囲・図面縮尺の概念
常であれば最初に用紙のサイズ、また図面縮尺を指定してから図面作業を
開始しますが、AutoCAD では一般の図面作業とはまったく逆で“図面を
描いてから用紙サイズ・図面縮尺を決める”という手順になります。ですが何も
ない『無限に広がる作図フィールド』にいきなり図面を描こうとしても目安にな
るものがないと描きづらいものです。
建築物を建てる為の土地を作図範囲として利用
物の大きさを確認します。今回の課題図面の大きさは X方向の最大寸法は
13,500、Y方向の最大寸法は 10,000となっています。よって土地は建物
よりも少し広く考え一辺が 20,000というサイズとします。
※作図範囲の指定方法に【形式】-【図面範囲設定】という機能を使って座標点で
作図範囲を指定することも可能です。
また、作図範囲=用紙サイズ×スケール倍という考えでもよい。
例 A1(841×594) 1/100用の作図範囲を指定
84100×59400というサイズが作図範囲(A1用紙を 100倍したサイズ)
現在画層の切り替え
図範囲は図面作業中の目安として表示させておきたいだけで紙には印刷し
たくないものです。印刷時に影響の出ないようにするには図形を
Defpoints画層に作図します。
このように『これから作図する図形はどの画層に作図するのか』ということを注
意しながら作業を行ってください。グループを分けながら図面作業を行うのは基
本です。
通
建
作
▲画面左上にある画層コントロールより現在画層
(作業レイヤ)を選択します。
作図範囲を決める STEP.2
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【長方形】コマンド
面左にある作成ツールバーから【長方形】コマンド(もしくは【作成メニ
ュー】-【長方形】)のアイコンをクリックします。コマンドラインには次
のようなメッセージが表示されます。
コマンド:_rectang
一方のコーナーを指定 または [面取り(C)/高度(E)/フィレット(F)/厚さ
(T)/幅(W):
長方形の描き始めの点を指定するか拡張オプションを設定して特別な作図を行う
のかを求められています。今回の作図では拡張オプションの設定を行わずに通常
の長方形を作図します。
作図ウィンドウ内の任意の点を長方形の描き始めの点として左クリックします。
もう一方のコーナーを指定 または [サイズ(D)]:
現在のメッセージの後に@20000,20000 と入力し[Enter]キーを押す(入力確
定)と X方向のサイズが 20,000、Y方向のサイズが 20,000の長方形が作成され
ます。
画
[サイズ(D)]を実行すると長方
形の長さを指定(Y方向のサイ
ズ)、長方形の幅を指定(X
方向のサイズ)を指定して作図
することができます。
任意の点をクリック
▲【長方形】
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作図ウィンドウから図形がはみ出したらオブジェクト範囲ズームを実行
utoCADの画面範囲の初期値はA3用紙サイズと同じくらいの範囲(X420、
Y297)になっています。今回作図した長方形のサイズは一辺が 20,000と
いうサイズですので、当然作図ウィンドウから図形が大きくはみ出してしまいま
す。AutoCADの作図範囲は大きな図形を作図すればするほど広がっていく『無限
のフィールド』となり画面からはみ出したらはみ出した図形全体が画面全体に見
えるように表示をコントロールするだけで正常に表示することができます。
【表示】-【ズーム】-【オブジェクト範囲】を実行すると作図されている図面全
体が作図ウィンドウいっぱいに表示されるように表示倍率をコントロールしてく
れます。
A
▲図面作業を効率よく行うために各ズームコマン
ドの特徴を理解しましょう。
▲【オブジェクト範囲ズーム】
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作図範囲が決まったので次の工程に移ります。
作図ウィンドウいっぱいに長方形が表示されます。
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通り芯・壁芯画層に切り替えます。
【線分】コマンド
面左にある作成ツールバーから【線分】コマンド(もしくは【作成メニュ
ー】-【線分】)のアイコンをクリックします。コマンドラインには次のよ
うなメッセージが表示されます。
コマンド: _line
1 点目を指定 :
線分の描き始めの点はどこにするのかを求められています。通り芯 X1通りを作図
したいので作図範囲の左下付近の任意の点を描き始めの点として左クリックしま
す。
画
通り芯の作図 STEP.3
線分の始点
▲【線分】
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始点をクリックすると次のメッセージが表示されます。
次の点を指定 または [元に戻す(U)] :
始点からどこまで線分を作図するのかを指示します。線分の長さは距離で指定す
ることも可能ですし、任意の点を終点としてクリックして作図することが可能で
す。今回は任意の点を終点としてクリックしますが、線分を水平または垂直に角
度補正して作図するために【作図補助機能】(ステータスバー)を使用します。
状況に合わせて作図補助機能を有効利用
図補助機能には【スナップ・グリッド】、【直交モード】、【極トラッキング】、
【OSNAP】、【OTRACK】、【線の太さ】などがあり、画面下にあるステー
タスバーに切り替えボタンがあります。
水平・垂直に角度補正する機能が直交モードとなりますので有効にしてください。
直交モードが有効になると画面上の任意の点を終点としてクリックしても始点か
ら水平・垂直に伸びた線分が作図されます。
終点をクリックしたら作図確定という意味で[Enter]キーを押してください。
同じ要領で通り芯 Y1通りも作図してください。
作
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図形を複製利用する
じ形状の図形をその都度作図していたら手書きの作業と何ら変わりあり
ません。CADの機能をフルに活用して、残りの通り芯は今作図した X1通
り、Y1通りの図形を複製して仕上げます。
状況に応じて使い分ける修正コマンド
形を複製する為のコマンドは【複写】、【鏡像】、【オフセット】、【配列複写】
があります。これらの機能の特徴を理解し状況に応じて効率よく使い分け
る必要があります。同じ仕上がりでもそこに辿り着くまでの過程が異なり、結果
作業時間に大きな差が生まれることになってしまいます。
図形を複製する基本機能【複写】コマンド
面左にある修正ツールバーから【複写】コマンド(もしくは【修正メニュ
ー】-【複写】)のアイコンをクリックします。コマンドラインには次のよ
うなメッセージが表示されます。
コマンド : _copy
オブジェクトを選択 :
複写する対象図形を選択するように求められています。基本的な図形の選択方法
は次のようになります。
同
図
画
▲【複写】
クロスヘアカーソルを対象図形に直接重ね
てクリックする。
任意の点をクリックして窓(実線の窓)
を表示させ対象図形全体を囲う。
(左から右に囲う)
任意の点をクリックして交差窓(点線
の窓)を表示させ対象図形を触る。
(右から左に囲う)
<単一選択> <交差窓選択> <窓選択>
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選択対象の図形がひとつだけであれば[単一選択]、複数の図形をまとめて選択す
るのであれば[窓選択]、状況に応じて[交差窓選択]を使用します。
X1通りを選択します。
認識された数 : 1
対象図形の選択は複数行えますのでコマンドラインに表示されているメッセージ
は依然「オブジェクトを選択:」のままです。
今回複写するのは選択した図形だけですので選択を確定させる意味で[Enter]キ
ーを押します。
選択を確定すると次のメッセージが表示されます。
基点 または 移動距離を指定 :
複写する際の基準点を指定します。
複写先を距離指定する場合の基準点は任意の点を指定して構いません。
目的点を指定 または <基点を移動距離として使用> :
任意の点をクリックし、その位置から複写したい方向にクロスヘアカーソルを向
けて複写角度を指定します。(直交モードを有効にして水平(右)に向けます。)
オブジェクトの選択方法
窓(W)/最後(L)/交差(C)/ボ
ックス(BOX)/すべて(ALL)/フェン
ス(F)/ポリゴン窓(WP)/ポリゴン
交差 (CP)/グループ (G)/クラス
(CL)/追加 モ ー ト ゙ (A)/除外
(R)/一括モード(M)/直前(P)/
元に戻す (U)/自動 モ ー ト ゙
(AU)/単一モード(SI)
クイック選択/フィルタ選択
複写の基点
基点からクロスヘアカーソルを右方向に
水平に移動させます。
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目的点を数値で指定します。X2通りまでの距離 4500 を入力し[Enter]キーで確
定します。次に X3通り、X4通りも連続して複写する為に距離を入力するのです
が、基点からの距離を入力しなければいけませんので 9000 、13500 と入力し
ていきます。最終的にこれ以上複写をする必要がなくなったら[Enter]キー(もし
くは[Esc]キー)で複写コマンドを終了させます。
等間隔なら配列複写を使用する
間隔で複数回の複写を行うのであれば配列複写が効果的です。画面左にあ
る修正ツールバーから【配列複写】コマンド(もしくは【修正メニュー】-
【配列複写】)のアイコンをクリックします。コマンドを実行すると[配列複写]ダ
イアログボックスが開きます。
等
<極座標入力>
角度と距離を指定します。
この場合、角度はクロスヘアカーソル
を向けた方向が角度と認識
され、直接距離を指定するこ
とができます。
X1~4通りが完成
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行数と列数の指定、間隔と角度の指定を行います。指定が済んだら[オブジェクト
を選択]ボタンをクリックし、対象図形 X1通りを選択します。
[プレビュー]ボタンをクリックすると配列複写の結果をプレビュー表示すること
ができます。一旦確認(仕上がりがイメージと異なればやり直しが可能)してか
ら確定しても良いですし、直接[OK]ボタンをクリックすれば配列複写が確定され
ます。
数回の連続複写であれば配列複写を実行するまでもありませんが、等間隔に並ぶ
図形が増えれば増えるほど配列複写は非常に有効な機能だと理解いただけると思
います。
Y2、3通りは複写コマンドを使用して仕上げてください。
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建築図画層に切り替えます。
通り芯を基準に柱・外壁を作成
り芯の作成では最初に作図した線分を複写・配列複写で複製しましたが、
今回はオフセット(選択した図形と同じ形状・平行な図形を複製)を使用
して通り芯から柱・外壁になる図形を作成してみます。
画面左にある修正ツールバーから【オフセット】コマンド(もしくは【修正メニ
ュー】-【オフセット】)のアイコンをクリックします。コマンドラインには次の
ようなメッセージが表示されます。
コマンド : _offset
オフセット間隔を指定 または [通過点(T)] <通過点> :
どのくらいの間隔で選択した図形を複製するのか数値、または点をクリックして
指定します。
オフセットの間隔 200 を入力し[Enter]キーで確定します。
オフセットするオブジェクトを選択 または <終了> :
対象となる図形を選択します。X1通りの線分を選択してください。オフセットコ
マンドは単一選択でしか選択できません。(複数の図形をいっぺんにオフセットす
ることはできません。)
通
柱・外壁を作図する STEP.4
▲【オフセット】
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オフセットする側の点を指定 :
選択した図形を基準にしてどちら側に同じ形状の図形を複製するかを指定します。
X1通りの線分より左側の任意の点をクリックしてください。
X1 通りを選択して選択した線分を基準
に左側をクリックする。
X1通りから左側に200離れた位置に線
分が複製されました。
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同じ要領(距離は 200のままですので連続で作業が行えます)で X4通りに右側、
Y1通りの下側、Y3通りの上側に線分をオフセットしてください。
オフセットは同じ図形が複製される 画層の移動が必要
ほどの工程でオフセットで作成された線分は柱・外壁に使用することを目
的として作成したのですが、オフセットされた線分は通り芯の用途のまま
になっています。例え建築図画層が現在の作業画層だとしてもオフセットされる
図形は元の図形情報(通り芯・壁芯)のまま作成されてしまいます。
そこでオフセットされた 4 つの図形の画層を通り芯・壁芯画層から建築図画層に
移動します。
コマンドが何も実行されていない状態([Esc]キーを何度か押すとコマンドライン
の表示がコマンド:になります)で 4つの図形をまとめて選択します。
図形を選択すると画層コントロールには選択した図形の情報(選択した図形はど
の画層に作図されているのか)が表示されます。
先
画層の移動はコマンドが何も実
行されていない状態で対象
図形を選択し、画層コントロールリ
ストから移動先の画層を選択
するだけです。
【オブジェクトプロパティ管理】で
も編集できます。
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画層リストから移動先の画層(建築図)を選択すると選択している図形の画層が
移動されます。
画層が移動されると図形の情報(色・線種など)も変更されますので移動された
ことが確認できたら[Esc]キーを押して選択を解除します。
同じ作業を構築線コマンドで行ってみる
フセットコマンドで作成した線分は、元の図形と同じ情報を持つ図形が複
製されてしまいます。今回の作業のようにオフセットされた図形は通り
芯・壁芯ではなく柱・外壁として使用するのであれば、画層を移動させるような
手間を省き、直接建築図画層に柱・外壁になる線分を作成したいと思います。そ
のような場合には構築線という機能を使用します。
画面左にある作成ツールバーから【構築線】コマンド(もしくは【作成メニュー】
-【構築線】)のアイコンをクリックします。コマンドラインには次のようなメッ
セージが表示されます。
コマンド : _xline
点を指定 または [水平(H)/ 垂直(V)/ 角度(A)/ 2 等分(B)/ オフセット
(O)] :
今回作成する構築線は、ある基準図形から離れた位置に作成したいのでオプショ
ンより オフセット(O) を実行します。
オ
▲【構築線】
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以降の流れは先ほどのオフセットコマンドと同様にオフセット間隔の入力、対象
図形の選択、オフセット方向の指定と続きます。
構築線のオフセットは現在画層に直接描きこまれるので画層の移動という手間を
ひとつ省くことができます。
余分な線をカットする
を伸縮、カットする為のコマンドは【トリム】、【延長】、【部分削除】、【面
取り】、【フィレット】があります。これらの機能の特徴を理解し状況に応
じて効率よく使い分ける必要があります。
フィレットコマンドで 2線を簡単に接続させる
ィレットは指定半径で 2線を接続させる為の機能ですが、半径を 0にす
ることでエッジで接続することも可能です。画面左にある修正ツールバ
ーから【フィレット】コマンド(もしくは【修正メニュー】-【フィレット】)の
アイコンをクリックします。コマンドラインには次のようなメッセージが表示さ
れます。
線
フ
▲【フィレット】
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コマンド : _fillet
現在の設定 : モード = トリム、フィレット半径 = 10.0000
最初のオブジェクトを選択 または [ポリライン(P)/半径(R)/トリム(T)/複数
(U)] :
現在のフィレットの詳細設定が表示され、また必要であればオプションでそれら
の設定を変更できるようになっています。
現在のフィレット半径値を確認し、0以外の数値が設定されているようであればオ
プション 半径(R) を実行し、設定値を 0に変更します。またモードは トリム に
なっていることを確認してください。
最初のオブジェクトを選択 または [ポリライン(P)/半径(R)/トリム(T)/複数
(U)] : r
フィレット半径を指定 <10.0000> : 0
接続したい 2線の内一方の線分を選択(交差する 2線の残したい側を選択)しま
す。
2 つ目のオブジェクトを選択 :
もう一方の線分を選択します。
接続したい 2線(残す側)を選択。
AutoCAD LT Training Book
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同じ要領で四隅にある交差する線分をフィレット処理してください。
フィレットコマンドは一回の処理ごとにコマンドが終了してしまいます(コマン
ド :)ので、連続してフィレット処理を行うには、繰り返しフィレットコマンド
を実行する必要があります。(コマンド : の状態で[Enter]キーを押すと直前の
コマンドが繰り返される)
2線がエッジで接続されます。
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トリム・延長コマンドで指定図形まで線を縮める・伸ばす
ィレットは 2 線分を円弧またはエッジで接続する機能でしたが、トリム
や延長は指定した図形まで線分を伸縮させるための機能となります。画
面左にある修正ツールバーから【トリム】(延長)コマンド(もしくは【修正メニ
ュー】-【トリム】(延長))のアイコンをクリックします。コマンドラインには次
のようなメッセージが表示されます。
コマンド : _trim (_extend)
現在の設定 : 投影モード=UCS、エッジモード=非延長
切り取りエッジを選択 ... (境界エッジを選択 ...)
オブジェクトを選択 :
伸縮する際に長さを揃える基準となる図形を選択(複数選択可)し[Enter]キーで
選択を確定します。
トリム(延長)するオブジェクトを選択 または Shift を押して延長(トリム)
するオブジェクトを選択 または [投影モード(P)/エッジ(E)/元に戻す(U)] :
フ
▲【トリム】 ▲【延長】
切り取りエッジ(境界エッジ)として
選択します。
トリムの場合は選択した部分が基準
線まで縮まります。
延長の場合は選択した部分が基準
線まで伸びます。
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トリムコマンドは切り取りエッジを複数選択することで、切り取りエッジに挟ま
れる箇所を部分削除のようなイメージで編集することもできます。
フィレットやトリム・延長を効率よく使用し、柱・外壁を作成してください。
切り取りエッジを複数指定する。
切り取りエッジに挟まれた箇所を部
分削除することができる。
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一度に 2線が引ける 2重線コマンド
を作図するのにオフセットや構築線といったコマンドだけでは中心線をオ
フセットしたり、余分な線分をカットしたりと何かと手間がかかってしま
います。内壁は幅のある線分を描きたい長さで描ける 2 重線コマンドで作図しよ
うと思います。
最初に壁芯を作成しておいてください。
作成した壁芯を中心に 2重線コマンドを使って内壁を作図していきます。【作成メ
ニュー】-【2重線】コマンドを実行します。コマンドラインには次のようなメッ
セージが表示されます。
コマンド : _dline
始点を指定 または [ブレイク(B)/端部キャップ(C)/ドラッグ線(D)/スナップ
(S)/幅(W)] <始点> :
2 重線コマンドを使いこなすには各オプションの理解と操作の癖に慣れることが
重要です。オプションの設定をひとつずつ行っていきます。
<ブレイク(B)>
2 重線の接続する部分を削除しますか? [削除しない(OF)/削除する(ON)]
<ON>:
2重線と線分が接続する部分を自動的に削除(部分包絡)するか削除しないかを指
定します。状況に応じながら設定を変更するようにしてください。
今回の作業では 削除しない(OF) の設定にします。
<端部キャップ(C)>
端部キャップのオプションを入力 [両方(B)/終点(E)/閉じない(N)/始点(S)/
自動(A)] <Auto>:
壁
内壁を作図する STEP.5
※オプション[ブレイク(B)]は正常
に動作する場合としない場
合があります。交差部分の処
理はトリムや部分削除などで手
動での編集の方が確実です。
AutoCAD LT Training Book
- 33 -
2重線の端部を閉じるか閉じないかを指定します。状況に応じながら設定を変更す
るようにしてください。
今回の作業では 閉じない(N) の設定にします。
<ドラッグ線(D)>
中心線からのオフセット または ドラッグ線の位置オプションを入力
[左側(L)/中心(C)/右側(R)] <中心からのオフセット = 0.0000>:
2重線の基準を指定します。状況に応じながら設定を変更するようにしてください。
今回の作業では 中心(C) に設定します。
<スナップ(S)>
スナップ オプションを入力 [サイズ(S)/オフ(OF)/オン(ON)] <ON>:
2重線独自の自動吸着機能を有効にするか有効にしないかを指定します。この機能
が有効の場合、『同一のライン上には指定できません』というメッセージが表示さ
れ 2重線が作図できない場合があります。
今回の作業では オフ(OF) の設定にします。
<幅(W)>
2 重線の幅を指定 <0.0500>:
2重線の幅を指定します。状況に応じながら設定を変更するようにしてください。
今回の作業では 300 に設定します。
2重線の各オプションの設定が済んだら作図開始となります。2重線コマンドは定
常 OSNAP が利用できませんので、ポイントを指定する際にはその都度一時
OSNAP を利用することになります。[Shift] or [Ctrl] +右クリックで開く一時
OSNAPリストより指定したいポイントを選びながら作業を行います。
その都度一時 OSNAPよりポイントを
選択しながら作業を行う。
一時 OSNAPリスト
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指定した区間に 2重線が作図されます。
2重線の接続部はトリムなどのコマンドで編集してください。残りの内壁も同じよ
うな要領で作成してください。
AutoCAD LT Training Book
- 35 -
建具を作図する前に開口部を作成する
口部を作成し、その部分に建具を記入します。開口部は構築線、オフセッ
ト、2 重線、またトリムなどのコマンドで余分な線分をカットして仕上げ
てください。
ドアを作成してみよう
アは線分と円弧コマンドで作成します。線分コマンドを実行し、開口部の
角から長さ 600 の線分を作図してください。
開
ド
建具(ドア・窓)を作図する STEP.6
※2 重線のオプション[ブレイク
(B)]をオン、[スナップ(S)]をオン
に設定し開口部分を作成す
ると作業効率が上がります。
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画面左にある作成ツールバーから【円弧】コマンド(もしくは【作成メニュー】-
【円弧】)のアイコンをクリックします。コマンドラインには次のようなメッセー
ジが表示されます。
コマンド : _arc
円弧の始点を指定 または [中心(C)] :
円弧の描き始めの点は中心点として指定したいのでオプションの 中心(C) を実
行します。
円弧の中心点を指定 :
円弧の中心点を指定します。
円弧の始点を指定 :
円弧の始点を指定します。
円弧の終点を指定 または [角度(A)/弦の長さ(L)] :
円弧の終点を指定します。
円弧の始点・終点の指示する順序は時計の反対周りになるように指示してくださ
い。
▲【円弧】
AutoCAD LT Training Book
- 37 -
窓を作成してみよう
は 2重線コマンドで作成してください。なお今回の作業では幅を 100 で
設定し、一時 OSNAPから 中点 を指定しながら作業を行います。
残りの建具も同じような要領で作成してください。
窓
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壁面に仕上げ線を付加する
上げ線を付加するのに効果的なのがポリラインを利用することとなります。
ポリラインは線分とは違い連続線として認識されオフセットの処理をした
際に無駄のない編集が行えます。
【修正メニュー】-【オブジェクト】-【ポリライン】を実効します。コマンドラ
インには次のようなメッセージが表示されます。
コマンド : _pedit
ポリラインを選択 または [一括(M)] :
オプションより 一括(M) を実行します。ポリラインとして結合したい線分(太線
部)をまとめて選択し[Enter]キーを押してください。
線分/円弧をポリラインに変更しますか? [はい(Y)/いいえ(N)]? <Y>
選択した線分をポリラインに変更するかしないかを指定します。今回は はい(Y)
を選びます。
オプションを入力
[閉じる(C)/開く(O)/結合(J)/幅(W)/フィットカーブ(F)/スプライン(S)/
カーブ解除(D)/線種生成モード(L)/元に戻す(U)] :
どのような編集を行うのかオプションより指定します。今回は 結合(J) を実行し
ます。
仕
階段室を作図する STEP.7
▲【ポリライン編集】
AutoCAD LT Training Book
- 39 -
結合タイプ = 延長(E)
許容距離を入力 または [結合タイプ(J)] <0.0000>:
許容距離は 0.00 のまま[Enter]キーを押します。
12 セグメントがポリラインに追加されました。
オプションを入力
[閉じる(C)/開く(O)/結合(J)/幅(W)/フィットカーブ(F)/スプライン(S)/
カーブ解除(D)/線種生成モード(L)/元に戻す(U)]:
これ以上ポリラインの編集は行いませんので終了の意味で[Enter]キーを押しま
す。
ポリラインとして結合したことにより、先ほどまでバラバラな線分だった図形が
ひとつの図形(ポリライン)として認識されるようになります。
オフセットコマンドを実行し 30 の距離でポリラインを内側にオフセットしてく
ださい。
ポリラインとして結合していない線分を今回のような編集をしようとすると端部
を接続させる為の手間が発生してしまいます
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階段を作成する
段は同じ間隔で連続複写を行うことになりますので配列複写コマンドを利
用して仕上げます。下図の寸法値を参考にして配列複写を行ってください。
破断線や矢印を記入して階段室を仕上げます。
階
AutoCAD LT Training Book
- 41 -
部屋名称の記入
utoCADには文字記入のコマンドがマルチテキストと 1 行文字の 2 種類あ
ります。文章を入力する際にはマルチテキストの方が便利ですが、それ以外
の一般的な文字列は 1 行文字を使用することをお勧めします。【作成メニュー】-
【文字】-【ダイナミック文字記入】を実効します。コマンドラインには次のよう
なメッセージが表示されます。
コマンド : _dtext
現在の文字スタイル :"TEXT" 文字の高さ : 2.5000
文字列の始点を指定 または [位置合わせオプション(J)/文字スタイル変更
(S)] :
文字の記入位置を指定します。
高さを指定 <2.5000> :
記入する文字の高さを指定します。文字サイズは用紙上でのサイズ×SC倍で指定
します。今回の図面では 6 ミリの文字を 1/50 の図面で記入したいので 300 と
入力し[Enter]キーを押します。
文字列の角度を指定 <0> :
記入する文字列の角度を指定します。今回の図面では水平に記入したいので 0 の
まま[Enter]キーを押します。
文字列を入力 :
記入する内容を入力します。会議室 と入力し[Enter]キーを押します。
文字列の下に入力カーソルが移動されます。2段、3段と続けて入力することもで
A
文字・寸法線を記入する STEP.8
文字の記入位置を指定
▲【1行文字】
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きますし、入力位置を再度指定し異なる場所に文字を記入することもできます。
これ以上入力する内容が無くなったら入力カーソルが文字列の下にある状態でも
う一度[Enter]キーを押すとコマンドが終了されます。
通り芯符号の作図
り芯符号は円の中心に文字を記入します。文字の基点は通常 左下 になっ
ていますが、このような場合は 中央 を基点として文字を記入します。画
面左にある作成ツールバーから【円】コマンド(もしくは【作成メニュー】-【円】)
のアイコンをクリックします。コマンドラインには次のようなメッセージが表示
されます。
コマンド : _circle
円の中心点を指定 または [2 点(2P)/ 3 点(3P)/接、接、半(T)] :
円の中心点の位置を通り芯の端点から離れた点を指定します。コマンドラインに
TK と入力し[Enter]キーを押してください。
通
トラッキングは基点を移動させる
為の機能で、何らかのコマンド
実行中に割り込ませて使用
します。
▲【円】
AutoCAD LT Training Book
- 43 -
トラッキングの 1 点目 :
基点となる通り芯の端点をクリックします。
次の点 (Enter キーを押すとトラッキング終了) :
クリックした通り芯の端点からクロスカーソルを下方へ向け(ラバーバンドの向
きに注意)移動距離 500 と入力し[Enter]キーを押します。
次の点 (Enter キーを押すとトラッキング終了) :
これ以上トラッキングによる基点の移動は行わないので[Enter]キーを押してト
ラッキングを終了させます。トラッキングを終了させると実行と中だった円コマ
ンドに戻ります。
円の半径を指定 または [直径(D)] <25.0000> :
半径 350 を入力し[Enter]キーを押します。
ラバーバンドが思い通りの方向
に向けれない場合は、一旦ク
ロスカーソルをラバーバンドの始点付
近に近づけることで再度ラバ
ーバンドの方向を指定できる
ようになります。
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【作成メニュー】-【文字】-【ダイナミック文字記入】を実効します。コマンド
ラインには次のようなメッセージが表示されます。
コマンド : _dtext
現在の文字スタイル :"TEXT" 文字の高さ : 300
文字列の始点を指定 または [位置合わせオプション(J)/文字スタイル変更
(S)] :
オプションより 位置合わせオプション(J) を実行します。
オプションを入力
[両端揃え(A)/フィット(F)/中心(C)/中央(M)/右寄せ(R)/左上(TL)/上中
心(TC)/右上(TR)/左中央(ML)/中央(MC)/右中央(MR)/左下(BL)/下中心
(BC)/右下(BR)] :
オプションより 中央(M) を実行します。
文字列の中央点を指定 :
文字列の基点として円の中心点をクリックします。
AutoCAD LT Training Book
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文字の高さ、角度を指定し文字列 X1 と入力し[Enter]キーで終了します。
ダブルクリックで文字編集
入した文字列をダブルクリックすると文字列の入力内容の編集が行えま
す。わざわざ【修正メニュー】-【オブジェクト】-【文字】-【編集】と深
い位置にあるメニューを実行する手間が省けます。
文字の高さや位置合わせなどの変更はオブジェクトプロパティ管理ダイアログボ
ックスで行います。
記
【ツールメニュー】-【オブジェクトプロパ
ティ管理】より実行。
選択した図形の情報を見た
り編集することができる。
▲【オブジェクトプロパティ管理】
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寸法線の記入
法線は長さ寸法記入コマンドで記入します。【寸法メニュー】-【長さ寸法
記入】を実効します。コマンドラインには次のようなメッセージが表示さ
れます。
コマンド : _dimlinear
1 本目の寸法補助線の起点を指定 または <オブジェクトを選択> :
計測点の 1点目をクリックします。
2 本目の寸法補助線の起点を指定 :
計測点の 2点目をクリックします。
寸法線の位置を指定 または [マルチテキスト(M)/寸法値(T)/寸法値角度(A)/
水平(H)/垂直(V)/回転(R)] :
寸法線の記入位置をクリックします。
次に記入した寸法線から連続する寸法線を記入する為に直列寸法記入コマンドを
実行します。【寸法メニュー】-【直列寸法記入】を実効します。コマンドライン
には次のようなメッセージが表示されます。
寸
▲【長さ寸法記入】
▲【直列寸法記入】
①
②
③
AutoCAD LT Training Book
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コマンド : _dimcontinue
2 本目の寸法補助線の起点を指定 または [元に戻す(U)/選択(S)] <選択> :
直前に記入した寸法線の終点側から寸法線の記入が開始されます。以降は連続し
て計測したい点を次々とクリックしていきます。
もしも直接寸法線の記入位置が意図した位置から発生しない場合にはオプション
より 選択(S) を実行し、開始側を指定することもできます。
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レイアウト空間で印刷イメージを編集する
デル空間の図面作業は実際の設計を行う作業となり、設計した図面を用
紙に印刷する為のレイアウトを編集するのがレイアウト空間となります。
画面下部にある[レイアウト]タブをクリックします。
ページ設定管理ダイアログボックスが開きます。既存のページ設定を修正したい
ので[修正]ボタンをクリックします。
出力先の指定、用紙サイズ、出力範囲、印刷尺度、ペン設定などの指定を行いま
す。
モ
印刷レイアウトを作成する STEP.9
AutoCAD LT Training Book
- 49 -
作業が済んだら[OK]ボタンをクリックし、直前のページ設定管理ダイアログボッ
クスも[閉じる]ボタンをクリックし閉じます。
表示倍率・表示位置の変更は自由自在
紙の中央にビューポートと呼ばれるモデル空間を覗き込む窓が自動作成さ
れ設計した図面が表示されています。
ビューポートは【表示メニュー】-【ビューポート】より複数作成することで用紙
上に複数図面を表示させることが可能です。また、ビューポートごとに表示倍率
の指定が行えるので異縮尺の図面を 1枚の用紙の中で表現することも可能です。
用
初期設定では図面全体がビュ
ーポートに納まるように尺度は
自動調整(ノンスケール)になって
います。
ビューポートは現在の作図画層
に作成されます。印刷対象外
に す る の で あ れ ば
Defpoints 画層などの非出
力画層に移動してください。
レイアウト空間
モデル空間
穴を開けた用紙(レイアウト空間)
から図面(モデル空間)を覗き込
んでいる状態
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オブジェクトプロパティ管理ダイアログボックスを表示させ、編集対象のビュー
ポートを選択します。
標準尺度より 1:50 を選択します。図面の表示倍率が変更されます。
選択しているビューポートの四隅にグリップが表示されています。そのグリップ
をクリックし、クロスカーソルを移動させるとその位置まで指定した頂点が移動
(変形)されます。図面全体が見えるようにビューポートのサイズを調整してく
ださい。
AutoCAD LT Training Book
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ビューポート内の図面を移動させたい
ビューポート内の図面を移動させるにはステータスバーにある[ペーパー]ボタン
をクリックし[モデル]と表示されている状態で編集が行えます。
画面移動のコマンドを実行すれば用紙に対してビューポート内の図面の表示位置
をコントロールすることができます。
作業が済んだらステータスバーの[モデル]ボタンをクリックし[ペーパー]と表示
されている状態に戻してください。
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ペン設定を決める
ン設定は図面をカラー・モノクロで出力する、線の太さを色・画層・図形
ごと指定するといった印刷ルールを指定することができます。色々な物件
に携わる場合にはそれぞれのプロジェクトごとにペン設定が必要ですし、用紙の
サイズ(縮尺)ごとにもペン設定が必要になります。
一般的なペン設定 色従属印刷スタイルの設定
CADの製図ルールとして色や画層をグループごとに分けながら作業を行うという
説明をしましたが、このようなルールは最終的に印刷する際に非常に重要なルー
ルとなります。
今回は色ごとに線の太さを割り当てて印刷したいと思います。最初に行った設定
を確認しておきます。
実際の出力に関係するのは 0、defpoints 画層を除いた画層で、色は 4 色使用し
ています。
画層 色 線の太さ
建築図 White 0.2mm
通り芯・壁芯 Magenta 0.1mm
寸法線 Red 0.2mm
文字 Green 0.15mm
この設定を印刷スタイルテーブルに割り当てます。【ファイルメニュー】-【印刷
スタイル管理】を実行します。プロットスタイルフォルダが開きます。その中に
ある[印刷スタイル テーブルを追加ウィザード]というファイルをダブルクリッ
クしてください。
ペ
印刷を行う STEP.10
AutoCAD LT Training Book
- 53 -
印刷スタイルテーブルエディタで詳細設定を行います。
[次へ]ボタンをクリックします。
[ゼロからスタート]を選び[次へ]ボタンをクリックします。
[色従属印刷スタイルテーブル]を選び[次へ]ボタン
をクリックします。
ファイル名称を入力し[次へ]ボタンをクリックします。
[印刷スタイルテーブルエディタ]ボタンをクリックします。
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今回の設定はモノクロで印刷する為の設定を行います。
設定対象となる色番号を選択(複数選択可)しプロパティを以下のように設定し
てください。
色 … Black、
ディザ … オフ
ペン番号 … 7
以上がモノクロ設定となります。後は個別に線の太さを指定します。
設定が済んだら[保存して閉じる]ボタンをクリックします。印刷スタイル テーブ
ルを追加ウィザードダイアログボックスも[完了]ボタンをクリックし閉じます。
カラー出力の場合は色はオブジェ
クトの色を使用、ディザはオン、
ペン番号は自動にします。
個別に色を指定しながら線
の太さを割り当てます。
AutoCAD LT Training Book
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印刷を実行
レイアウト空間での印刷レイアウトの編集、ペン設定の作成が済んだら印刷を行
うのみとなります。【ファイルメニュー】-【印刷】を実行します。
レイアウト空間を作成した際にページ設定を行ったので、今回指定する箇所は先
ほど作成した印刷スタイルテーブルの割り当てとなります。
念のために[プレビュー]ボタンより印刷イメージを確認してから[OK]ボタンをク
リックしてください。印刷が実行されます。
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AutoCAD LT Training Book
発効日 2005年 3月 3日
著者 佐藤敏也(北斗株式会社 CAD事業部)
みなさまのご意見を参考にさせていただき、より詳しい書籍を作成したい
と考えておりますので、ご意見・ご感想などありましたら、お聞かせいた
だけると幸いです。
またホームページでもサポートを行っておりますので
そちらもご利用ください。
URL : http:/ / www.g-hokuto.jp
Autodesk<オートデスク製品名>は、米国 Autodesk, Inc.の米国および
その他の国における商標または登録商標です。
その他、本書に記載されている製品名などは、一般に各社の商標または登録
商標です。
※本書を個人のトレーニング以外で使用することは禁じます。