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Automation TODAY ASIA PACIFIC Japan Automation October 2006 サラ・リー社が ロックウェル・オートメーションの ソリューションを採用 Melbourne Waterが 環境への取り組みを強化 DeviceLogix TM がもたらす ローカルレベルでの 意思決定 石炭火力発電所が ACドライブを活用し エネルギー消費量を削減 モーション制御と シーケンス制御を ひとつのデバイスで統合

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AutomationTODAY ASIA PACIFIC

Japan

AutomationOctober 2006

サラ・リー社がロックウェル・オートメーションのソリューションを採用

Melbourne Waterが環境への取り組みを強化

DeviceLogixTMがもたらすローカルレベルでの意思決定

石炭火力発電所がACドライブを活用しエネルギー消費量を削減

モーション制御とシーケンス制御をひとつのデバイスで統合

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EDITOR: Gail Anderson – [email protected]

ロックウェル オートメーション ジャパン株式会社〒104-0033 東京都中央区新川1-3-17 TEL:03-3206-2783

Automation Todayに関するお問い合わせ先E-mail:[email protected]

Copyright© 2006 Rockwell Automation, Inc. All rights reserved. ロックウェル・オートメーションの許可なく本書の一部または全部を複製することを禁じます。

1336 PLUS, Allen-Bradley, ArmorBlock MaXum, ArmorPoint, ArmorStart, Compact I/O, CompactBlock I/O, CompactLogix, ControlLogix, DeviceLogix, Encompass, Entek,

FactoryTalk, Kinetix, LaserSight, On-Machine, PanelView, PLC-5, PowerFlex, Powermonitor, Rockwell Software, RSAdvantage, RSAssetSecurity, RSEnergyMetrix,

RSLogix, RSNetWorx, RSView Supervisory Edition, SLC, SMC Flex, SoftLogix, XM 160 および XM 441 はロックウェル・オートメーションの商標です。

その他、会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。

CONTENTSEDITORIAL

インテリジェントな選択

ロックウェル・オートメーションは、

100年以上にわたってモータの制

御および保護技術の開発を専門領域の

中核としてきました。我々は、モータを制

御しながら速度を向上させる方法、モー

タや他の機械部品の磨耗を抑える方法、

オートメーション装置の保護方法などに

ついて熟知しており、これらは当社のイン

テリジェントモータ制御戦略全体を通して活用されています。

インテリジェントモータ制御により、モータの制御と保護を

ネットワーク化された環境に統合し、インテリジェンス機能を内

蔵した先進の制御デバイスで情報の交換ができるようになりま

した。これにより、障害診断機能、シャットダウン前の警告、迅

速なトラブルシューティングなどによるメリットが、工場全体およ

びモータにももたらされます。

ロックウェル・オートメーションのモータ制御に対するデータ

主導のアプローチによって、メーカーは重大な情報の取得と利

用が可能になり、運用全体にわたって、より情報に基づいた意

思決定、そして効率的なモータの通信と監視が可能になりまし

た。ArmorStart®モータスタータ、PowerFlex®ドライブ、電子

過負荷リレー、インテリジェント・モータ・コントロール・センタ、

ネットワーク通信といったインテリジェントモータ制御製品を戦

略的に使用すれば、メーカーはダウンタイムの予測と防止を適

切に行うことができ、製造プロセスの変更に迅速に対応でき

るようになり、効率の改善とエネルギーの節約が実現します。

インテリジェントモータ制御の優れた点は、ネットワーク通信

を利用する能力にあります。DeviceNetTM、ControlNetTM、

EtherNet/IPTMなどのネットワーク標準を使用することで、工場

の生産現場から企業全体まで、シームレスな情報フローを実現

できます。ネットワークは、インテリジェントモータ制御製品に組

み込まれた機能を活用することで付加価値をもたらします。

例えば、DeviceNetは、DeviceLogixTMを装備したインテリ

ジェントモータ制御コンポーネントをサポートします。この技術

により、インテリジェントデバイスがPLCに情報を返すことなく

ローカルレベルで関数やロジックを処理できるようになりまし

た。ローカル処理は、入力検知と出力動作の高速化、ネット

ワーク全体のトラフィックの削減、コントローラのプログラムの

小型化、プロセスの継続と計画的なシャットダウンにおける

ローカルネットワーキングの冗長性につながります。

ロックウェル・オートメーションには、市場で最も完成度の高

いインテリジェントモータ制御製品ラインがあります。本号の

『Automation Today』では、これらのインテリジェントデバイス

の戦略的な実装により、製造現場の効率を向上し、エネル

ギーを節約し、収益を改善する方法をご紹介いたします。

スコット・サマヴィルロックウェル・オートメーションアジア・パシフィック地域社長

スコット・サマヴィル

2 October 2006 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

4 Feature Story – インテリジェントモータ制御:工場の稼動をさらに効率的にモータ保護とネットワーク統合を組み合わせたデータ駆動型モータ制御が、最良のモータ性能を提供

3 News & Events世界各国からのニュース

8 Application StoryMelbourne Waterの西部処理場における新しい下水処理設備で、ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャにより最終的な放流水質が向上

11 Technology WatchDeviceLogixTMコンポーネントが分散制御環境において出力を制御し、ステータス情報を管理

14 Value Proposition中国の発電所がACドライブを活用しエネルギー消費量を削減

15 Product Focusロックウェル・オートメーション製品の最新情報

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サラ・リー社がロックウェル・オートメーションのソリューションを採用

ロックウェル・オートメーションがおよそ65万米ドルに相当する契約を勝ち取りました。

この契約は、サラ・リー・フーズ社のブラジルにある焙煎コーヒー工場にオート

メーション製品とサービスを提供するというものです。このプロジェクトには、MPSサービ

スと統合アーキテクチャに基づく製品であるLogix、RSView® Supervisory EditionTM、

ArmorPoint® I/O、ArmorStart®モータスタータ、

SMCTM Flex ソ フトスタ ー タ お よ び

PowerFlex®ACドライブが含まれています。

焙煎器はブラジルのOEMであるLeogap社

が受注し、同社の標準ソリューションSLCの代わりにロックウェル・オートメーションの

RSView SEを使用したControlLogix®、そして同社独自のSCADAを納品する予定です。

こちらの発注の総額はおよそ13万米ドルになります。

ロックウェル・オートメーションのノスブッシュ会長、インドのお客様を訪問

先日、ロックウェル・オートメーションの会長および最高経営責任者のキース・ノス

ブッシュが、6日間にわたりインド国内の視察を行いました。訪問中、ノスブッ

シュはインド産業同盟(CII)に対し、オートメーション企業初の代表として講演を行うと

いう栄誉を受け、その基調演説で、卓越した競争力を持つ世界規模の製造業にお

ける可能性に焦点を当てました。CIIはインドの開発プロセスを主導する非営利・非

政府の産業振興組織です。

また、ノスブッシュは、インドに

事業所を所有するグローバル顧

客であるキンバリー・クラーク社や

Steel Authority of India Limited、そ

してOEMであるUttam Galva

SteelおよびLakshmi Machine

Works Ltd.と会見しました。さら

に、当社初の統合状態監視に関する学習イベントや、カスタマーサポートおよびメン

テナンス修士号のトレーニングプログラムの開始式、統合アーキテクチャの研究室の

落成式などに参加、PSG College of Technologyの見学も行いました。

食品産業におけるエネルギーコスト管理

ロックウェル・オートメーションの新しい白書“How a Well-Planned Strategy Can

Help the Food Industry More Effectively Manage Its Energy-Related Costs(巧み

な戦略で食品産業におけるエネルギー関連コストをより効果的に管理する方法)”は、

食品製造業者がエネルギーコストを削減し、電力品質を改善するためのステップを概

説しています。

この白書では、食品製造業者がエネルギー管理システムを活用して、エネルギー消

費の管理とコスト削減を実施した幾つかの事例を紹介しています。また、製造プロセ

スで使用するエネルギー量を削減するには、可変速ドライブのような電力最適化ツー

ルをどのようにモータシステムに適用すればよいかが述べられています。この白書(英

語のみ)は次のURLにて入手できます。

www.rockwellautomation.com/industries/food

NEWS & EVENTS

2社がEncompass パートナーにこのたび、パンドウィット社とECT International

社が、新しくGlobal EncompassTMおよび

Encompass Asia Pacificのパートナー

になりました。シンガポールに拠点を置く

パンドウィット社は、光ファイバと銅線コネ

クタ、光ファイバと銅線パッチコード、通信

用コンセント、レースウェイシステム、ラック

システム、ケーブル・タイ・システム、ネット

ワーク識別システムなどのネットワークお

よびケーブル接続ソリューションを提供して

います。ECT社は中国とオーストラリアに

拠点があり、電気的制御システム設計およ

びドキュメンテーション用のpromis-eソフ

トウェアを提供しています。

詳細は、www.ab.com/db/encompass/

bps_ext.dir_list_dynam(英語)をご覧く

ださい。

高い評価を誇るロックウェル・オートメーションのカスタマーサービスロックウェル・オートメーションは先日、世界

の高圧ドライブ市場に対して優れた貢献を

行ったことにより、フロスト&サリバン社の

カスタマーサービスリーダーシップ賞を受

賞しました。この賞は、お客様の要件を理

解し、高品質の製品およびサービスを世界

中で提供してきた当社の姿勢が評価された

ものです。ロックウェル・オートメーションの

PowerFlex®ファミリーのドライブは、お客

様に幅広い性能を提供すると同時に、簡略

化された設計によって導入時のトレーニン

グやメンテナンス時間、所有コストを低減

します。

買収によりMESソリューション販売の道を開くMES(製造実行システム)販売の第一歩と

して、ロックウェル・オートメーションは、

FactoryTalk®スイートの一部である新しい

RSAdvantageTM製品を、食品、飲料、医療

機器、エレクトロニクスおよび自動車産業

のお客様向けに市場投入する予定です。当

社は2005年にDatasweep Inc.を買収

し、それによってこのソフトウェアを獲得し

ました。Datasweep Inc.は、さまざまな

産業に対してMESソリューションを提供す

るために複数の生産分野をサポートする、

高度でスケーラブルなソフトウェア開発に

おけるパイオニアです。

トピックス

AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2006 3

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4 October 2006 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

モータ保護とネットワーク統合を組み合わせた

データ駆動型モータ制御は、最良のモータ性能を

提供します。

最近の調査によると、「効率や機能」、

「保護」、そしてモータの取付け、

プログラミングおよびトラブルシューティン

グにおける「使い易さ」という3つの属性

が、モータ制御デバイスを選択する上で

重要な役割を担っています。

世界中の製造業者は、モータのパ

フォーマンスを改善し、電力消費を低減

して、モータへの投資を活かすべく努力

しています。ここ数年、従来型、もしくは

受動型のモータ制御デバイスは、短絡保

護、絶縁、スイッチング、負荷保護などの

シンプルな機能を効率的に実行するよう

になりました。

しかし、新世代のモータ制御コンポー

ネントおよびシステムは次のレベルに進ん

でいます。モータ制御および保護をネット

ワーク化された環境に統合することで、

情報機能が内蔵された最新の制御デバ

イスを使用し、モータスタータとリレーが

情報を交換できるようになりました。これ

で、内蔵型障害診断、シャットダウン前の

警告、迅速なトラブルシューティングなど、

プラント全体と同じレベルのメリットが

モータにも利用できるようになります。

ロックウェル・オートメーションの「インテ

リジェントモータ制御」戦略は、データ駆

動型モータ制御ソリューションと、単一制

御基盤である「統合アーキテクチャ」にリ

ンクしています。Logix制御プラットフォー

ムとFactoryTalk®製造ソフトウェアスイート

に基づいた「統合アーキテクチャ」は、製

造業者による、より適確なダウンタイムの

予測と保護を可能にし、制御とモータの

効率を最大化して、スタートアップと操作

の簡略化を求めるユーザの要件に対応

します。

制御に対する期待ロックウェル・オートメーションのモータ

制御製品は、ソフトスタータ、ドライブから

電子過負荷リレーにまで及び、わずかな

馬力から最大34,000馬力に至る高圧ア

プリケーションまで、幅広い用途で強力

インテリジェントモータ制御:

工場の稼動をさらに効率的に

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2006 5

ロックウェル・オートメーションのインテリジェントモータ制御戦略は、データ駆動型モータ制御ソリューションおよび単一制御基盤のモータ保護と連携しています。

携帯電話へのアラームメッセージ

RSView HMIソフトウェアを使用したリモート制御およびモニタリング

産業用PC PanelView Plus HMIPowerMonitor

ControlLogix

な保護を提供します。モータ制御は、制

御下のモータ速度を向上し、モータおよ

び他の機械部品の磨耗を抑制し、オー

トメーション機器を保護します。

効率的なモータ運用は、モータ制御

の適切な選択から始まります。ロックウェ

ル・オートメーションのアプリケーションエ

ンジニアGary Woltersdorfによれば、直

入れスタータは、モータのオン/オフを行

うために固定速度のアプリケーションで

使用できます。ソフトスタータは、モータを

初期トルク値から全電圧まで上昇させて

固定速度アプリケーションにさらなる柔軟

性を与えます。可変周波数ドライブは、

ゼロから定格速度まで、アプリケーション

によっては基本モータ速度動作を超える

まで、速度制御を行います。

直入れスタータのモータ過負荷デバイ

スは、モータが設計限界を超えて動作し

ないようにします。また、すべての三相

ACモータのモータ電流を継続的にモニ

タし、過負荷トリップ機能に加えて、装置

を保護するために、欠相、漏電、ストー

ル、電流不均衡などの異常を検知しま

す。さらに、インテリジェントな過負荷デバ

イスがネットワーク化されており、動作を

リアルタイムで把握できます。

ソフトスタートでは、ロックウェル・オート

メーションのスマート・モータ・コントローラ

(SMC)が全電圧でのAC誘導モータ始

動による機械的な磨耗を最小限に抑え、

システムの寿命を延ばし、突入電流から

の回線障害を制限します。

SMCにはプロセスを最適化する機能

があり、オペレータは装置の保護措置に、

障害/警告データを利用できます。通常

の状態をモデル化するために負荷プロ

ファイルを作成でき、その情報をメンテナ

ンスのスケジューリングに使用できます。

ロックウェル・オートメーションの可変速

ドライブ PowerFlex®低圧および高圧ドラ

イブ製品はさまざまな制御ニーズに対応

し、シンプルなアプリケーションの電圧/周

波数制御から、難しいトルクおよび位置

決め操作も処理します。さらに、統合さ

れたファクトリー・オートメーション・システ

ムに接続し、統合アーキテクチャの利点

を共有して、節約状況を正確にモニタし、

個別の動作の効率を確認できます。

「チェーンコンベヤなど複数のモータで

マシンの負荷を共有している場合、各ド

ライブがネットワーク接続されているため

に、ドライブ間で速度およびトルク信号を

迅速に伝達できます。各ドライブで情報

を処理し、素早く修正を行って、各モー

タが必要な速度とトルクを確実に共有で

きます。さらに、負荷状態をモニタでき、

自動オイルディスペンサが機能しないな

ど、未解決のマシントラブルにつながる

ような異常を検知する『しきい値』を設定

できるので、どんな問題でも発生前に修

正処置ができます」とWoltersdorfは述べ

ています。

投資の保護モータの寿命を延ばすため、電子過

負荷保護リレーなどのインテリジェント制

御デバイスは、電圧および電流の情報を

測定して収集し、障害状態によって発生

するモータの過熱による影響をモデル化

します。予測型アラームは、発生前に障

害状態を識別して装置のオペレータに

警告します。

また、インテリジェント製品は、障害、

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6 October 2006 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

モータ状態およびリアルタイムの処理状態

を取得して報告します。これにより製造

業者は、コンピュータやプログラミング可

能なオートメーションコントローラ(PAC)を

使用したデータのログやトレンディングが

でき、プラントのアップタイム増加につなが

る、より包括的な事前対応型のメンテナ

ンススケジュールを作成できます。

インテリジェントモータ制御のもうひとつ

のメリットは、何が、どこで、なぜ発生し

ているかを、オペレータに伝えることがで

きる点です。これを活用し、製造業者は

システム障害のトラブルシューティング時

間を短縮し、メンテナンスコストを低減で

きます。

インテリジェントモータ制御ソリューショ

ンは、プログラミングツールやインターフェ

イスの共通性による利点、例えば、内蔵

スタートアップルーチン、わかりやすいパ

ラメータ名、ロジカルなパラメータ配列を

備えており、導入と使用が容易です。

スタート・アップ・ウィザードとオンライン

制御ブロックダイアグラムもロックウェル・

オートメーションのソフトウェアに組み込ま

れています。

ネットワーク化のメリットロックウェル・オートメーションのプロダク

トマネージャKevin Retlichは、NetLinx

アーキテクチャによって、さまざまなレベ

ルで製造業者の企業全体にわたるオー

プンな接続性が実現すると言います。単

純なシステムの場合、DeviceNetTMを使用

すると中央から装置のモニタや診断が可

能になり、I/Oデバイス、電子過負荷、

サーキットブレーカ、電力の監視および

管理装置などの製品をネットワークに適

切に接続できます。これにより、ユーザは

モータ制御を個別のコンポーネントでは

なく、システムとして扱うことができます。

DeviceNetは単なる産業用通信ネット

ワークにとどまりません。

例えば、DeviceNetはDeviceLogixTMを

内蔵したインテリジェントコンポーネン

トをサポートします。内蔵された

DeviceLogixは出力を制御し、ステータ

ス情報を管理します。ネットワーク化され

た環境では、これらのインテリジェントデ

バイスがPLCに情報を戻すことなくローカ

ルレベルで関数やロジックを処理でき、

これは入力検知と出力動作の高速化、

ネットワーク全体のトラフィックの削減、コ

ントローラのプログラムの小型化、プロセ

スの継続と計画シャットダウンにおける

ローカルネットワーキングの冗長性につな

がります。(DeviceLogixの詳細について

は、11ページをご参照ください)

DeviceNetの機能は自動デバイス置換

(ADR)時にも生かされ、交換後の部品

が交換前と同じ状態で正確に動作する

よう、自動的にセットアップされます。ネッ

トワークDeviceNet PLCスキャナはデバイ

スの構成を保存し、元のパラメータを交

換デバイスにダウンロードして、ダウンタイ

ムを大幅に削減します。動作パフォーマ

ンスの損失は最小限に抑えられます。

システムがより複雑になるほど、

DeviceNetを使用してControlNetTMおよび

EtherNet/IPTMをシームレスに統合し、大

規模なソリューションを作成できます。従

来の制御アーキテクチャとは異なり、ロッ

クウェル・オートメーションの統合アーキテ

クチャは、規模の大小を問わないファク

トリー・オートメーション・アプリケーション

の全範囲をカバーする単一の制御基盤

を提供します。統合アーキテクチャにより、

情報を必要とする各アプリケーションは、

データがどこにあってもアクセスできるよ

うになります。

また、統合アーキテクチャは、モータ・

コントロール・センタ(MCC)を配備する中

心的な役割を担っています。電気機械機

器を収容するキャビネットとしての役割か

ら、スマートモータ制御、可変周波数ド

ライブ、PLCを含むオートメーションの中

枢へと発展したMCCは、インテリジェント

なモータ制御コンポーネント、工場全体

での高速なネットワーク、そしてデータ監

視と予知保全の実践を行うソフトウェア

を兼ね備えています。

インテリジェントデバイスのパラメータ

は、ネットワーク経由でビューおよび修正

もできるため、生産の切り替え時間を節

約できます。先進の診断機能により、緊

急の障害を事前に予測して防止でき、

ダウンタイムを最小限に抑え、生産の質

を向上させて安全性を改善します。

このように、データ駆動型モータ制御

は、モータシステム情報へのアクセスを容

易にし、モータのパフォーマンス改善に

役立ち、電力消費を減らしてモータへの

投資を保護するものです。より正確な知

識、より確実な製造プロセス制御が、運

用を改善し、コストを低減して、市場投

入時間を短縮するのです。AT

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2006 7

米 国アリゾナ州Clarkdaleを拠点

とするPhoenix Cement TM

Companyのプラントは、1959年に建

設され、1990年代初めには年産約65

万トンの最大生産能力に達していました。

そこで同社は1998年、5ステージの

予熱装置 / 仮焼炉、垂直型の原料ミル

および垂直型のセメント仕上げミルを

備えた、最新式のキルン(セメント炉)ラ

イン建設を計画しました。このラインは

従来の65%以上、110万トンを超える

生産能力があります。

今回の更新には、強制通風(ID)ファン、

メインの処理装置、マテリアル・ハンド

リング・コンベヤを稼動させるオート

メーション制御システム、そして、時間と

費用の節約に役立つスマート診断およ

び通信システムが必要でした。

そのため同社は、ロックウェル・オー

トメーションに支援を仰ぎ、統合アーキ

テクチャ設計に基づいたインテリジェン

トモータ制御ソリューションについて問

い合わせました。Phoenix Cement社

のチームは、すでに既存のラインで動作

するアレン・ブラドリー製PLC-5®のシ

ステムに満足しており、ControlLogix®

の機能に好印象を持っていました。また、

チームはDeviceNetTMを使用してE3

Plus電子過負荷リレーやDeviceNet

Starter Auxiliary(DSA)など、他のア

レン・ブラドリーのソリューションを介し

て重要なモータデータにアクセスする、

インテリジェント・モータ・コントロー

ル・センタ(MCC)のメリットも理解して

いました。

制御システムは、主な機能エリアであ

る原料ミル、余熱装置、石炭ミル、セメ

ントミルおよび貯蔵庫に、それぞれ6つ

のControlLogixプロセッサを使用しま

す。DeviceNet経由でControlLogix

に接続されているのは、定格2000 hp

および800 hp の2つのアレン・ブラド

リー製 PowerFlex® 7000高圧ドライ

ブ、20のアレン・ブラドリー製低圧ドラ

イブ、500を超える

E3 Plus電子過負荷

リレーを搭載した

152のアレン・ブラ

ドリーのインテリ

ジェントMCCセク

ション、そして重要な

ファンに取り付けら

れた6つのEntek®振

動モニタシステムで

す。統合DeviceNet

ネットワーク通信機

能により、Phoenix

Cement社はインテ

リジェントセンサおよびアクチュエータ

内のデータにアクセスできます。

PowerFlex 7000可変速高圧ドライ

ブは、改善されたプロセス制御をサ

ポートすると同時に、エネルギー節約に

よるコスト削減、メンテナンスコスト削

減、機械装置寿命の延長を実現します。

最適な動作ポイントでのファンのソフト

スタートおよび速度制御によって効率は

最大化され、実質的なエネルギー節約

につながります。

Entek 6600振動モニタシステムは、

高い振動をモニタし、損傷からマシンを

保護します。また、温度、圧力、フローな

どの関連するプロセスパラメータもモ

ニタします。

インテリジェントMCCは多くの制御

デバイスを1つのパッケージに集約して

います。多機能でソリッドステート型、マ

イクロプロセッサベースのE3電子過負

荷リレーは、誘導モータを保護し、周囲

環境に影響されない過負荷保護を提供

します。E3過負荷リレーには、警告診

断、可変周波数、実際のRMS電流検知、

I/O機能などの先進の機能も含まれ、ソ

フトウェアを介した遠隔監視および診断

ができます。

建設作業は2001年に開始され、

2002年の10月18日に最初のセメン

トが新しい炉のラインで製造されまし

た。2004年にセメント需要が急増した

ため、同社にとって今回の近代化は重要

な役割を果たしました。

DeviceNetの機能により、大幅なコ

スト増となる電気請負業者への発注変

更がなくなり、立上げ時間は20パーセ

ント節約されたと推定されています。

ロックウェル・オートメーションの技術

者は、効率的なスタートアップを実行し、

アレン・ブラドリーの制御システムおよ

びドライブの運用に関するトレーニング

を提供しました。

モータスタータの大半がDeviceNet

に接続され、配列パネルとMCC間の配

線が大幅に削減されるため、追加の先

行投資コストの約20パーセントが節約

されました。インテリジェントMCCから

の情報を効果的に利用し、DeviceNet

を使用してモータや装置のトラブル

シューティングを制御室から実施するこ

とによって、安全性も向上します。制御

室にいる責任者は装置の問題を判別し、

現場担当者が対応する前に問題の内容

を警告できるようになります。

「今回の更新によって達成されたコス

ト効率と生産能力の増大は、当社の将

来を全面的に見直すよい機会でした」と

同工場のSalt River Materials Group

セメント製造責任者Gregg St. Clair氏

は述べています。

プロセス制御における具体的な改善例

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8 October 2006 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

よれば、下水処理の最初のステージは1

号池と呼ばれる嫌気エリアで、ここで60

パーセントの汚染物質が、メタンガス、炭酸

ガス、硫化水素といったガスの形になって

除去されます。「下水はここから1日約180

メガリットルの割合で、ポンプを使用して

活性汚泥プラントに送られます。そこで

窒素含有量は1リットル当たり60mgから

15mgに削減されるのです」と同氏。

メインの活性汚泥プラントで、下水は

プロセスの最後から送られてくる返送活

性汚泥(RAS)と混ぜられ、嫌気無酸素

ゾーンでの処理用にバクテリアが供給さ

れます。さらに下水は隣接する好気ゾー

ンに移動し、水面下の拡散器を通じて

酸素が送り込まれ、アンモニアから硝酸

への変換が促進されます。硝酸を窒素

ガスに変換するため、大量の下水が好

気ゾーンから嫌気ゾーンにポンプで送ら

れ、ここで反応が発生します。

「処理を実行するループには他でも利

用できるものがあり、リサイクル率は非常

に高くなります」とGulvosen氏は言います。

バクテリアは西25活性汚泥プラントの第3

ゾーンにある5つの重力浄化タンクの底に

沈殿し、それが返送活性汚泥としてプロ

セスの最初でリサイクルされます。浄化さ

れた排水の上澄みは2号池にあふれ出

て、元の沈殿池システムに送られます。

西25にあるロックウェル・オートメーショ

ンの制御システムは、プロセス全体が確

実に、効率的かつ自動的に動作するよう

にしています。「このプロセスの最も重要

な部分が酸化ゾーンです」とGulvosen氏。

「溶存酸素レベルを間違えるとバクテリアが

死滅するため、酸素レベルはダイレクト酸素

プローブで測定します。これに基づき、制

御システムがブロワの動作周期を割り当て

ます。池に沿って、異なる通気配分を持つ

5つの制御ゾーンがあります」。

APPLICATION STORY

ロックウェル・オートメーションの統合アーキテクチャが、処理

場の設備の制御に対して重要な役割を担い、その結果、新しい

下水処理工程における最終的な放流水質が向上しました。

ロックウェル・オートメーションのシステムは、無数の流量メータやレベルセンサだけでなく、複数のポンプステーションを制御しています。

を加えた下水を、一連の酸素化ゾーンと

脱酸素化ゾーンの間でポンプによって流

動させるものです。

2001年に沈殿池の機能が向上して、

東55沈殿池の更新が成功した後、

Melbourne Waterでは西25沈殿池でもさ

らに改良できる点が数多くあることがわ

かりました。一つは、地上の機械的通気

装置ではなく、大型のブロワを導入して

拡散した酸素をプロセスに送り込む方法

でした。もう一つは異なる制御原理の統

合です。これには最新の分散プロセスと、

ロックウェル・オートメーションの統合アー

キテクチャからインテリジェントモータ制

御技術を採用しています。

下水と汚泥Melbourne Water西部処理場のプロセ

スエンジニアであるTrevor Gulvosen氏に

1990年代の環境調査により、オース

トラリア・ビクトリア州にあるポート

フィリップ湾に流入する窒素負荷量の削

減が十分に行われていないことが明らか

になりました。そこで、同州ウェリビーに

ある1万1千ヘクタールの国内最大の下

水処理施設Melbourne Waterの西部処

理場で、下水処理設備を段階的に更新

することになりました。

従来の沈殿池を使用した処理では、

浅い池の間を流れる下水の重力流を利

用しながら、紫外線(UV)処理や微生物

および生物処理により、有機性廃棄物や

他の微生物を分解します。このシステム

は現在も稼働しているものの、窒素除去

能力を強化するために、東55および西25

と呼ばれる沈殿池のシステムの最前部に

活性汚泥処理が追加されました。これ

は自然処理を促進するためにバクテリア

Melbourne Waterが環境への取り組みを強化

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2006 9

オートメーションシステムは、プラント全

体に設置されている無数の流量メータと

レベルセンサもモニタしています。流量

測定は、さまざまなリサイクルフローと共

にステージ間で下水を流す、異なるポン

プステーションの可変速度制御に不可欠

です。これらの流量はプラント全体で最

適な流量となるよう、制御システムですべ

て調整されています。

コードの分割メルボルン地区のシステム・エンジニア

リング・グループであるSEMF(旧Austek)

が、ロックウェル・オートメーションおよび

Melbourne Waterと緊密に連携して西25

活性汚泥プラントの制御ソリューションを

提供しました。これはSinclair Knight

Merz社のコンセプトデザインに基づき、イ

ンテリジェントモータ制御を提供するため

に、ロックウェル・オートメーションの強力

なハイブリッドコントローラであるアレン・

ブラドリーのCon t r o l L o g i x ®および

DeviceLogixTMをベースにしています。ま

た、この設計には光ファイバによるデュア

ル冗長E t h e r N e t / I P TM通信と冗長

DeviceNetTMフィールドバスネットワークも

含まれています。

SEMFのメカトロニクス技術者である

James Manners氏は、デュアル冗長機能

を持つ産業用の強固なEtherNet/IP通信

バックボーンにより、広大なプラントの屋

外に設置された連続する6つのモータ・

コントロール・センタ(MCC)が接続されて

いると言います。このMCCが、3つの750

KWのブロワ、ミキサ(バクテリアが浮遊

できるように池の中を十分に撹拌させる

装置)、さまざまなポンプステーションなど、

活性汚泥プラントの異なるセクションの制

御を担っています。

それぞれのMCCには少なくとも1つの

ControlLogixと冗長DeviceNetネットワーク

が採用され、ローカルのアレン・ブラド屋外にある6つに分散されたモータ制御センタは、デュアル冗長EtherNet/IP光ファイバ通信バックボーンによってリンクされ、異なるセクションの活性汚泥プラントを制御しています。

アレン・ブラドリーのDeviceLog ix内蔵CompactBlock I/Oは、ポンプの完全な手動運用に不可欠な冗長機能を備えた、インテリジェントなモータ制御を提供します。

リー製PanelViewTM 550ヒューマンマシン

インターフェイス(HMI)、ローカルのアレ

ン・ブラドリー製PowermonitorTMおよび

CompactBlock I/OTMを接続しています。

制御システムから独立したローカルの

手動モータ制御用には、独自のアレン・

ブラドリー製DeviceLogixを使用してい

ます。「小型のDeviceLogixプログラムは、

マイクロプロセッサが内蔵された

CompactBlock I/Oにそれぞれダウンロー

ドされています」とM a n n e r s 氏。

「各CompactBlock I/Oは、可変速ドライブ

(VSD)または直入れ(DOL)モータスター

タ内の電子過負荷リレーとペアになって

います。ハード配線されたアナログ処理

機器も同様です」。

同氏はさらに次のように語っています。

「通常の稼動中に、Contro lLogixは

DeviceLogixプログラムを通じてコマンド

を各ドライブやモータスタータに送信し、

そこから情報を受け取ります。この場合、

DeviceLogixプログラムは、従来PLCに

実装され、冗長性のためにPLCと直接

接続で二重化されていたドライブのイン

ターロックと安全機能を保持しています。

何らかの理由でPLCとの通信が途絶え

てもDeviceLogixプログラムは実行を続

け、すべての手動ドライブ機能を維持し

続けます」。

Melbourne Waterのプロセス制御およ

び装置専門家David Ellis氏によれば、こ

の手動制御機能は、重要な公共インフ

ラストラクチャプラントでは必須の機能で

あり、「冗長性という面で大きな意味があ

ります」とのことです。「PLCに障害が発

生しても、CompactBlockを通じてドライブ

を『稼動』の状態にすることが出来ます。

モータスタータ内のコンポーネント数も簡

略化され、冗長機能のための大量のリ

レーが不要になりました」。

ControlLogixはプラントのシーケンス制

御面の処理に長けているだけでなく、複

合型の特性により重要なプロセス制御パ

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10 October 2006 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

APPLICATION STORY

o n t h e w e b

インテリジェント・モータ・コントロールに関する詳細は下記をご覧ください。(英語)www.rockwellautomation.com/solutions/intelligentcontrol/

MCC設備内部のPanelViewスクリーンを点検するMelbourne Waterのシニアプロセスエンジニア、Trevor Gulvosen氏。

ラメータ、例えば溶存酸素レベルやさまざ

まなフローおよびレベルのループにとって

理想的です。Ellis氏は「ControlLogixは

堅牢なシステムであり、我々はこの技術

に大変満足しています」と語っています。

光ファイバ上のEthernet西25プラントのマスタ制御は、1号池近くの

小さな制御棟にある中央のControlLogix

およびPanelViewTM 1400 HMIによって行

われます。ここではロックウェル・オート

メーションのEncompassTMパートナーであ

るHirschmann社も技術を提供しており、

これはデュアル冗長EtherNet/IP通信ネッ

トワークの完全性を確実にするもので、

ハイパーリング構成内に構築されていま

す。

「Hirschmann社のリング・マネージャ・

スイッチは、信号を一方向に送信し、反

対側からそれが返された場合のみ、ス

イッチがネットワーク内で意図的な中断

を発生させます」とSEMFのManners氏。

「ただし、Ethernet通信内で中断が検知

されると、リングマネージャがバリアを取

り除いて接続を回復します」。制御棟と

さまざまなMCCとの間のEtherNet/IPネッ

トワークは、数メートル離れて埋設されて

いる2本の光ファイバケーブルで提供され

ます。同様に、ControlLogixにはデュアル

ネットワークと統合するための2つの

Ethernetカードが含まれています。

Ellis氏によると、Melbourne Waterでは

デュアル冗長のHirschmann社製ハイパー

リング装置を西部処理場全体で採用し

ています。個々のEtherNet/IPハイパー・

リング・アーキテクチャは、東55やさまざ

まなポンプステーション、周辺の新規プラ

ントに展開されています。現在、これらは

同じ制御棟の中央ControlLogixゲート

ウェイを介してリンクされています。

ControlLogixゲートウェイにより、設備

のさまざまなセクション間でシームレスな

接続が可能となりました。広大な西部処

理場の端に位置する中央サイト運用セン

ターにある、敷地全体のSCADAシステム

にも直接接続できます。このSCADA端末

は、西部処理場とプラント外部や、市内

にあるMelbourne Waterの数々のプラント

およびポンプステーションをつないでいま

す。

容易な複製SEMFは、ロックウェル・オートメーション

の技術を使用した東55での類似プロ

ジェクトが成功した後、まず2003年の初

めに西25の更新プロジェクトに参加しま

した。「2003年の8月頃、西25のソフト

ウェア開発作業とベンチテストから開始し

ました」とManners氏。

同氏は、ハードウェアとソフトウェアの

開発にモジュール式手法を採用したと言

います。「例えば、ポンプステーションにあ

るすべてのポンプのスタータは、コード、

配線、構成が同一です。MCCには10個

のポンプがありますが、モジュールのコー

ドは1つだけデバッグすればよいので、

MCC内の他のドライブにスタータをいく

つでも容易に複製できました。最終的に、

試運転はたった4カ月で済み、MCCは2

日以内で完全に運転開始できました」。

このモジュール式の手法は、ロックウェ

ル・オートメーションのRSLogixTM 5000プ

ログラミングソフトウェアによって可能にな

りました。これは、プログラミングや試運

転の時間を削減し、メンテナンスや診断

においても継続的なメリットがあります。

さらに、SEMFは制御システムの方針をこ

の現場の次のプロジェクト、最近完成し

たバイオガス再生および水リサイクルのプ

ラントにも拡張しました。バイオガスプラ

ントでは、嫌気ステージで放出されたバ

イオガスを発電用に変換し、水リサイクル

プラントでは、西25と東55からの高品質

の排水を潅漑用に最適化します。

新しい西25活性汚泥プラントは2004

年9月20日に試運転を開始しました。西

25および東55の処理能力は現在、従来

の1日100メガリットルから180メガリットル

に達しています。これにより、西部処理

場で1日あたり500メガリットルの下水の約

30%を処理していた、土地を利用した従

来のろ過システムは不要になりました。さ

らにMelbourne Waterは、ポートフィリップ

湾に流入する1年間の窒素量を、東55の

更新前の3,700トンから2,700トンに減らす

という目標も達成したのです。AT

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2006 11

TECHNOLOGY WATCH

スマートデバイスがもたらすローカルレベルでの意思決定DeviceLogixコンポーネントは、分散制御環境において出力を

制御し、ステータス情報を管理します。

ロックウェル・オートメーションのDeviceLogix を使用してプログラムされたArmorStartコンポーネントにより、高速ダイバータのような高速応答アプリケーションを管理するようにパレット・コンベヤ・システムを制御できます。

ロックウェル・オートメーションのDeviceLogix を使用してプログラムされたArmorStartコンポーネントにより、高速ダイバータのような高速応答アプリケーションを管理するようにパレット・コンベヤ・システムを制御できます。

ロックウェル・オートメーションのDeviceLogix を使用してプログラムされたArmorStartコンポーネントにより、高速ダイバータのような高速応答アプリケーションを管理するようにパレット・コンベヤ・システムを制御できます。

工場現場のデバイスは、世代が新し

くなるにつれ、「より賢く」なってい

ます。制御システムアーキテクチャにおけ

るスマートコンポーネントの出現は、低コ

ストの計算力を、アクチュエータ、I/Oブ

ロック、モータスタータおよび他の汎用制

御システムコンポーネントに統合させる能

力が向上した証です。システムレベルの

エンドユーザおよびOEMは、スマート制

御システムコンポーネントによって、ブール

論理実行、信号処理、イベント検出やア

ラーム生成など、シンプルな制御機能を、

ローカルで実行できるようになります。

DeviceLogixの役割5年前に発表されたロックウェル・オー

トメーションのDeviceLogixTMは、出力を

制御し、スマートデバイス内のステータス

情報を管理する機能があります。

DeviceLogix対応コンポーネントは、入出

力とローカルのロジック関数を組み合わ

せ、その動作を判断します。入出力は、

デバイスの物理的接続によって発生した

物理入出力を使用する、あるいは他の

ネットワーク化されたデバイスから入力を

受け入れ、ネットワークに出力を生成す

ることもできます。

DeviceLogixコンポーネントのローカル

ロジックは、内蔵された入力、出力およ

び診断情報以外に、さまざまな関数ブ

ロックによってプログラミングされます。こ

れらの関数には、AND、OR、XOR、

NAND、NOR、XNORなどのブール演算

子が含まれています。アップカウンタ、ダウ

ンカウンタ、パルスタイマ、オンディレイおよ

びオフディレイカウンタに加え、RSやSRな

どの双安定のラッチも使用可能です。

RSNetWorxTM for DeviceNetTMを通じ

てユーザはDeviceLogixを設定できます。

ソフトウェアツールであるDeviceLogix Editor

はRSNetWorxの一部として販売されて

おり、オフラインまたはオンライン・ネット

ワーク・モードで動作します。

制御の実行ロックウェル・オートメーションのスマー

ト・モータ・コントローラのプロダクトマネー

ジャであるAndy Jaapによれば、分散制

御環境におけるDeviceLogixコンポーネ

ントの最も重要な違いは、ローカルでの

ロジック制御の提供です。中央のマスタ

コントローラではなく、デバイスレベルでロ

ジック制御を実行すると、高速な入力検

知と出力始動が可能になります。操作に

必要なロジックがスマートデバイス内に常

駐しているため、入力検知時間と出力の

始動時間が大幅に削減されます。

「スマートデバイスは、ネットワーク通信

およびI/Oスキャンにかかる時間をカット

できます」とJaap。製品に応じて1~2ミリ

秒の応答時間が可能です。これに比べ

て、あるプロセスアプリケーションでは、

ネットワーク通信が一巡するのに500ミリ

秒もかかります。

ローカルロジック制御ではメッセージ

ングがさほど必要でないため、ネットワー

ク全体のトラフィックが減少します。

DeviceNetのCOS(Change Of State)メッ

セージングと組み合わせると、さらにパ

フォーマンスが向上します。COSメッセー

ジングにより、ローカル制御している出力

状態が変化した時や、タイマやカウンタが

設定値に到達した場合、マスタコントロー

ラに通知を送信できます。また、ローカル

で制御の一部を担うことは、コントローラ

側のプログラムを小さくすることにもつなが

り、これによってプロセッサのメモリが節

約され、スキャン時間も短縮されます。

ローカルネットワークの冗長性を確保す

る場合にも、DeviceLogixコンポーネント

はシステムの信頼性を向上させ、診断機

能を改善し、トラブルシューティングにかか

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12 October 2006 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

TECHNOLOGY WATCH

る時間を低減します。従来のシステムで

は、マスタコントローラに障害が発生した

場合、分散I/Oノードの出力は通常「最終

状態の保持」状態になるか、ユーザが定

義した安全状態になり、さまざまな分散

I/Oノードで制御が失われていました。

プロセス継続や制御されたシャットダ

ウンにおいては、ローカルネットワークの

冗長性が重要だとJaapは言います。ス

マートコンポーネントはPLCから独立して

いるため、ユーザには障害検知時にさら

に複雑な動作シーケンスを実行するオプ

ションがあり、ネットワーク中断時にプロ

セスを実行し続けたり、重要な操作の安

全なシャットダウンができます。

マテリアルハンドリング業界では、例え

ば「ゼロ・プレッシャー・アキュムレーション」

(重量物が一カ所に偏らず、モータが過負

荷にならない)を実現する能力が、プロ

セス運用の効率に違いを生みます。ロッ

クウェル・オートメーションのDeviceLogix

プログラムマネージャであるEd Joeは「こ

のタイプのアプリケーションでは、コンベヤ

システムのセクションは通常、ゾーンまた

は小さなエリアで管理されます。企業は

コンポーネントに直接組み込まれている

DeviceLogixプログラミングロジックを使用

して、それらを制御します」と説明します。

Joeは、ロックウェル・オートメーションの

ArmorStart®分散制御などの製品は、生

産ラインのローカライズされたゾーン内で

プロセスを制御するだけでなく、ライン上に

ある他のゾーンで発生したイベントに対

して、2ミリ秒以下という非常に迅速な反

応ができると指摘します。「ArmorStart製

品は、ダイバータなどのコンベヤシステムで

よく見られる、馬力の大きいモータアプリ

ケーションを制御できます」。

さらにJaapはDeviceLogixの別の例を

挙げています。食品処理プラントでPLCが

ダウンした際、製品不良の発生する危険

性が高いプロセスが全体のほんの一部

である場合は、事前にプログラミングされ

たロジックに基づいて、DeviceLogixコン

ポーネントを動作し続けてプロセスを最

終状態まで実行する、またはシャットダウ

ン手順を実行して不良品をなくす、ある

いは低減することが可能です。倉庫、梱

包プロセス、個別生産、バッチ処理など、

このようなアプリケーションは他にもたくさ

んあり、要求の厳しい製造上の問題に

対して、DeviceLogixは効果的なソリュー

ションを提供します。

分散インテリジェンスJaapによれば、ロックウェル・オートメー

ションはここ数年、多くのDeviceLogix対

応コンポーネントを発表しており、そのす

べてがさらに強化された、ローカルでの

能力と診断機能を提供するように設計さ

れています。

例えばスマートI/Oシステムは、検知か

ら動作までの時間が早くなり、誤動作した

デバイス、短絡およびその他の想定され

る問題を提示できます。CompactBlock

I/OTMは、狭いエンクロージャ、オペレータ

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2006 13

o n t h e w e b

DeviceLogix対応コンポーネントに関する詳細は下記をご覧ください。(英語)www.ab.com

のワークステーションパネル、プッシュボタ

ンステーション、または電線ケースにも格

納できます。ArmorBlock® MaXumTMおよ

び高電流ArmorBlock I/O製品は、密封

されたハウジングブロックを装備し、

On-MachineTMまたはバックパネル取付け

に最適です。

1799組込み型I/O製品はマシン内蔵型

アプリケーション用のプリント基板です。

800E、800Fおよび800T押しボタンス

テーションは、モータのE-stop(非常停止)

通知や迅速なジョギング動作など、応答

時間が重要なアプリケーション用に設計

されています。2穴、3穴および4穴構成

のエンクロージャで、水平および垂直モ

デルがあります。

E3 Plus電子過負荷リレーは、継続的

にモータ動作を監視し、トレンドを追跡し

て、潜在的な障害が発生する前に対応

できます。地絡およびサーミスタ機能を

装備し、熱過負荷、欠相、負荷不足、ス

トール、ジャム、電流不均衡などから保

護します。825-Pモジュール式保護システ

ムは、電流、ライン電圧、温度などの、三

相低圧および高圧モータの重要な要素

をモニタし、製造ダウンタイムを回避すべ

き高資本コストの施設やアプリケーション

に適しています。

ArmorStart分散モータコントローラ製品

は、3種類のアプリケーションタイプを持つ

統合型の初期設定済みスタータです。

Bulletin 280/281 ArmorStartモデルは、全

電圧および可逆アプリケーション用に設

計され、Bulletin 283 ArmorStartは、モー

タが初期トルク値から全電圧に上昇する

ソフトスタートを装備していています。

Bulletin 284 ArmorStartはV/f動作モード

を装備しています。これはドライブ動作の

速度全体にわたって速度調整と高トルク

を提供する手法で、負荷が増えても高い

速度調整を提供します。

100-DNY DeviceNet Starter Auxiliary

は、密閉型スタータや、マルチ・モータ・

スタータ制御パネルなどに最適です。コ

ントローラ入力に対して迅速に応答し、

信号処理、イベント検出およびアラーム

生成などの機能を実行し、メカニカルタイ

マやリレーなどの追加コンポーネントは不

要です。

インテリジェンスの発達現在、DeviceLogixの新リリースを開発

中で、追加の新しいアナログ・ファンクショ

ン・ブロックを含む、ランタイム・ファームウェ

ア・ライブラリを拡張します。EtherNet/IP対

応用バージョンの開発も検討中です。さ

らに、ソフトウェア設定ツールにはラダー・

ロジック・プログラム・エディタが含まれま

す。DeviceLogixによるスマートコンポー

ネント技術を使用したロックウェル・オート

メーション製品は、今後数年でさらに増

える予定です。AT

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14 October 2006 AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC

VALUE PROPOSITION

発電所がエネルギー消費量の削減にACドライブを活用ロックウェル・オートメーションのアレン・ブラドリー製ACドライブにより、

中国の石炭火力発電所でエネルギー効率が改善されました。

中華人民共和国の発電量は増加の

一途をたどっており、民営化により

新たな投資家と独立系電力会社が市場

に参入してきました。政府の新しい環境

保護政策は、特に国内の発電量の75

パーセント近くを占める石炭火力発電に

対し、より効率的でクリーンなエネルギー

生産を求めています。

上海近郊の浙江省にある官営の鎮海

火力発電所、そして中国北部にある天

津軍糧城発電所、これら2つの石炭火力

発電所は、コスト削減、プラント効率の改

善、そして成長著しい市場での地位の

向上に努めています。

鎮海発電所は200MW4基と125MW2

基の発電ユニットを備え、年間50~60億

kWhを発電しています。発電所には3つ

の排水ポンプがあり、各発電ユニットに

必要な3つの給水熱交換器に対応して

います。排水ポンプは、排水口のメカニ

カル・チョーク・バルブを使用し、熱交換

器から流れ出る水量を調整します。

変化する電力需要に応じて、ポンプの流

量はすぐに変更されます。今まではそれに

よってポンプがより高速に動作し、必要以

上のエネルギーを消費していました。流量

レベルが低いときも、ポンプチャンバ内の一

部に充満している空気の蓄積により、ポン

プがすぐに排気してしまい、キャビテーショ

ンという気泡が生じる現象が起きました。

鎮海発電所は、北京を拠点とするエネ

ルギー産業に特化したOEM企業である

Zhongneng Great Wall Control Companyの

協力を得てソリューションを開発しまし

た。従来のチョーク・バルブ・システムは

排水口と流量を制御していましたが、

Zhongneng Control社は負荷需要に応じ

てポンプモータの速度を直接制御する、

ドライブによる流量調整を推奨しました。

この改良により、Zhongneng Control社は

各発電機で使用されている3つの排水ポ

ンプそれぞれに、75kW、55kWおよび

37kW定格の3つのアレン・ブラドリー1336

PLUSTMII可変周波数ACドライブを選択し

ました。このソリューションは4つの200MW

発電ユニットすべてに適用されました。

鎮海発電所はポンプの性能が安定

し、エネルギーを節約できたことに満足

しています。75kWのポンプはドライブソ

リューションを取り付けるまで通常145A

の電流を消費していましたが、現在は

98Aほどです。

今回のエネルギー節約は30パーセント

を超え、同発電所の新規ドライブへの投

資はわずか16カ月で回収されました。さ

らに、取付けから4年が経過しています

が、同発電所では腐食による排水ポン

プの交換をしていません。その結果、発

電所は年間の交換費用約1万9,300米ド

ル、つまりドライブの取付けから4年間で

7万7,324米ドルの交換費用を節約でき

たと推定されます。

一方、天津軍糧城発電所は政府条項

により、200MW未満の発電機を5年以

内に新たな排出ガス基準に準拠させる

必要に迫られていました。同発電所では

200MWを下回る発電機が4基あったた

め、同じくZhongneng Control社にソ

リューションを依頼しました。

天津軍糧城発電所は、微粉炭フィーダ

の速度変更を電磁クラッチシステムに依

存しており、これで燃焼室に送る粉炭の

量を調整していました。しかし、変化す

る負荷状態に合わせてフィーダのモータ

速度をすぐに調整できず、その結果、ボ

イラーの燃焼が不安定になり、排出ガス

の量が現在の負荷状態より増加するこ

とさえあったのです。

Zhongneng Control社は、微粉炭フィー

ダの制御がソリューションの鍵であるとし

て、電磁クラッチ機構を完全に統合され

たデジタル制御システムに交換するよう推

奨し、アレン・ブラドリーのBulletin 1305

AC可変速度ドライブを選定しました。合

計64の1305 /5HPドライブは、4基の

200MV発電機の微粉炭フィーダを取り囲

むように設置されました。

1305 ACドライブによる微粉炭フィーダ

の速度制御の結果、ボイラーに投入され

る粉炭の量は負荷要件と正しく相関す

るようになりました。フィーダは40パーセ

ントのエネルギーを節約し、天津軍糧城

発電所ではドライブの取付け費用を20カ

月で回収しています。A T

o n t h e w e b

アレン・ブラドリー製ACドライブに関する詳細は、下記をご覧ください。(英語)www.ab.com/drives/

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AUTOMATION TODAY ASIA PACIFIC October 2006 15

パッケージ、組立て、マテリアルハンドリングおよび自動車

産業などの産業用アプリケーション向けに作られた42CM

は、円筒型で金属性筐体の光電センサです。最新の

42CM LaserSightTMは、長距離アプリ

ケーション、小さな対象物の検知および位

置決め用マークの検知に最適です。

42CM LaserSightには、送信ビーム、

拡散および偏光逆反射の3つの検知モード

があるため、多くの複雑なアプリケーション

に使用できます。

さらに、このセンサは通常の光電センサではできない、長

距離のアプリケーションに対応しています。送信ビームの検

知距離は最大50メートル、偏光逆反射モードで30メートル、

標準拡散で300ミリの検知が可能です。特に目に見えない

赤外線ビームを使用する典型的な光電センサと比較した場

合、目に安全なクラス1の可視赤色レーザーによって、セン

サ調節が簡略化されています。

このセンサには次の特長があります。

● 極性反転、出力短絡保護(SCP)および過負荷保護● 100mmの検知距離で0.1mmの小さなスポットサイズ● NPN またはPNP出力● 0.7ミリ秒以下の高速な応答時間● 堅牢な18mmの円筒型金属製筐体● 2メートルのケーブル、またはマイクロQD接続

詳細は下記のサイトをご覧ください。(英語)

www.ab.com/sensors/products/

photoelectric_sensors/42CM.html

PRODUCT FOCUS

CompactLogix 1768-L43が省スペースでモーション制御とシーケンス制御を統合

部である、Logix制御エンジン、モーション、ネットワーク技

術および通信サービスを使用しています。さらに1768-L43

プラットフォームは、38のモーション命令をサポートし、命令

に使用されるパラメータはあらかじめ定義されています。

ロックウェル・ソフトウェアのRSLogixTM5000プログラミ

ングソフトウェアを使用していますので、Logix向けアプリ

ケーションの移行が容易にできます。

詳細は下記のサイトをご覧ください。(英語)

www.ab.com/programmablecontrol/pac/

compactlogix/index.html

ロックウェル・オートメーションのKinetix®統合モーション

製品に、アレン・ブラドリー製CompactLogixTM1768-L43

コントローラが加わりました。モジュール式、省スペース、高

速処理、モーション制御、同期化および情報共有が必要な、

マテリアルハンドリング、パッケージング、金属成形およびそ

の他のアプリケーションで、最大4軸のモーションを制御し

ます。

このコントローラはSERCOSインターフェイスと

EtherNet/IPTMの利点を併せ持つ、パワフルでコスト効率

の高いプロセッサです。DeviceNetTMとControlNetTMを

サポートし、最小のデバイスから企業全体のビジネスシステ

ムにおよぶシームレスな情報フローを可能にします。バッテ

リが不要なため、メンテナンスとサポートのわずらわしさを

軽減し、取り外し可能なコンパクトフラッシュメモリをプログ

ラムおよびファームウェアの保存領域として使用できます。

CompactLogixは、アレン・ブラドリーのControlLogix®

およびSoftLogixTMコントローラと同様に、ロックウェル・

オートメーションのスケーラブルな統合アーキテクチャの一

レーザーセンサが予期せぬ事態でも作動

Page 16: Automation...Automation Today is published by ROCKWELL AUTOMATION ASIA PACIFIC LTD Level 14, Core F, Cyberport 3, 100 Cyberport Road, Hong Kong Tel: +852 2887 4788 • Fax: +852 2508

企業全体にわたる接続性を�トラックターミナルのオートメーションへ�

企業のホスト管理システムに対するシームレスなデータベース接続を実現したい―そんな需要が高まっています。�その需要に対応するために設計されたのが、画期的なトラックターミナル管理システムTermLinxです。�

このソリューションに備わっているのは―� ● Microsoft Windows 2000/XP プラットフォーム� ● ORACLE データベース� ● タッチ・スクリーン・インターフェイス� ● メーカー独自でなく、世界規模で入手可能な� 容易なサポートのハードウェアおよび� ソフトウェアプラットフォーム� ● ほとんどのPLCコントローラと統合可能� ● 下記の機能を提供するホスト/ポータブルTermLinxクライアント・データ・ターミナル・� ソフトウェア�    ● データベース編集およびメンテナンス�    ● レポート生成�    ● データベースのバックアップ�

TermLinxの使用により、荷積場と企業レベルを迅速に、�効果的に、そしてコスト効率よく統合できます。�

荷積み場1�Accuload/Batch�コントローラ�

企業の遠隔ホスト�

Ethernet スイッチ�

TermLinx�不揮発性ローカル�データベース�

BOLプリンタ�

RadioLinx�産業用�

HotspotTM

ControlLogix

RS485

製品の大量貯蔵所�

荷積み場2�Accuload/Batch�コントローラ�