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第10流体

第10章流体gAh である。これと下からの圧力P による力PA が釣り合うので、 よって、 水の密度は =1×103[kg/m3]、重力 加速度はg =10[m/s2]なので、水深

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Page 1: 第10章流体gAh である。これと下からの圧力P による力PA が釣り合うので、 よって、 水の密度は =1×103[kg/m3]、重力 加速度はg =10[m/s2]なので、水深

第10章 流体

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圧力

F LY

S L

同じブロックなのに沈み方が違う。何が違うのかな?

同じブロック:力(重力)は同じ

置き方の違い:

力のかかってる面積の違い

圧力:単位面積あたりの力の大きさ

F :力[N]A :力の加わる面の面積[m2]P :圧力[N/m2 = Pa]

FPA

※ヤング率の式の左辺も圧力と同じ

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大気圧空気にも重さがある。ということは、頭の上には常にその分だけ力がかかっている?

空気の密度は地表面で約1.2[kg/m3]で上空に行

くほど薄くなる。空気の層 の 厚 さ は 約 1000[km]である。

具体的にはどれくらいかわからないけど、相当の質量になる。

実際は・・・

地表面の大気圧1気圧(atm)=101,300[Pa]=1,013[hPa]

じゃぁ、なぜ人は潰れないのか?

内部から同じ圧力で押し返しているから。

大気圧

内部の圧力 内部の

圧力

大気圧+

ゴムの張力

約1,

000k

m

見開き新聞(0.5m2)

50,000[N]

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トリチェリの実験一方の端を閉じたガラス管に水銀を満たし、逆

さまにして容器の中に立てると、ガラス管内の水銀は大気圧が1気圧のとき、76[cm]までの高さに下がって止まる。

このとき、大気圧の大きさと水銀柱の重さによる圧力が釣り合っていると言える。水銀柱の断面積A、水銀の密度、水銀柱の高

さh、重力加速度gとすると、水銀面での圧力Pは、

となり、管の断面積に依存しない値となる。実際の値を入れると、

ghAP gh

A

3

5

13 595 10 9 80665 0 76

1 013 10

3 2( . [kg/m ]) . [m/s ] . [m]

. [Pa]

P

真空

76cm

水銀(密度13.595×103[kg/m3])

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水の深さと水圧高さhで断面積Aの水の一部を考え

ると、この水が静止しているためには、全ての力が釣り合っていなければならない。上面には大気圧P0がかかっている

ため、上面にかかる力は P0A である。また、水の重力は水の密度とするとgAh である。これと下からの圧力 Pによる力 PAが釣り合うので、

よって、

水の密度は = 1×103[kg/m3]、重力加速度は g =10[m/s2]なので、水深10[m]でおよそgh = 105[Pa]となり、大気圧とほぼ等しい。つまり、水に10[m]潜るごとに水圧は1気圧ずつ増える。

0PA P A gAh

0P P gh

水の中で感じる水圧の仕組みは?

水の重量

水圧p断面積A

大気圧P0

h

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パスカルの原理一定の容器内部に液体を満たして、ある面に圧力をかけたとき、その内部のあらゆる部分に均等に圧力が加わる。

1) P2にどれくらいの力を伝えることができるか。

2) P1を1[m]だけ押し下げると、P2はどれくらい上がるか。ただし、水の質量は無視する。

同じ高さ

同じ高さ

同じ圧力なら、力は面積に比例するので、小さな力で大きな力を発生することができる。→ジャッキや油圧ポンプに応用

例題

1) 100[N] / 1[cm2] = x[N] / 10[cm2]より、1000[N]

2) 1[cm2]×100[cm] = 10[cm2]×h[cm]より、10[cm]

10[cm2]

P2

1[cm2]

P1

100[N]

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浮力上下の圧力差から、上向きの力が生じる。これ

を浮力と言う。物体の体積V(断面積A、高さh)、液体の密度f、

大気圧 P0とすると、

上の面にかかる力: P0A+f gh1A (下向き)

下の面にかかる力: P0A+f gh2A (上向き)

より、浮力B(上向き)は、

B = f g(h2 h1)A = f ghA = f Vg

すなわち、物体が押しのけた液体の重力と等しくなる。また、物体の密度をとすると、物体にかかる重

力はVgとなるので、物体に働く力F(上向き)は、

F = f Vg Vg = (f )Vg

となり、物体の密度が液体の密度より小さい(f > )とき、この物体は液体から浮くこととなる。

液体の中に物体を入れると?

h2

h1

h

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流体の性質

たばこの煙最初は規則正しい→整流ある程度上がると規則正しくない→乱流

理想流体・液体間摩擦がない・体積の変化がない

・それぞれの地点での流れの速さに変化がない・乱流がない

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連続の式川の水の流れを

考えるとわかり安い!

川の合流や分岐がなければ、上流の細い川では流れが速く、下流の太い川では流れが遅くなる。

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ベルヌーイの方程式

一見、難しそうだけど・・・全体に体積Vをかけると、V = m なので、

力学的エネルギー保存の法則に PiV が加わっただけ!

2 21 1 1 2 2 2

1 1

2 2P v gy P v gy

2 21 1 1 2 2 2

1 1

2 2PV mv mgy P V mv mgy

ここからわかることは、1) 高さが一定(gyが一定)なら、パイプの断面積が小さい所

では、連続の式から流速が早くなる(運動エネルギーが増える)ので、圧力が低くなる。

2) 圧力が同じ(Pが一定)なら、低い(yが小さい)ところほど、流速は早くなる。

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飛行機はなぜ飛ぶか① エンジン等の動力で推

進力を得て、機体を前方へ進ませる。

② スピードが増し、翼の上側と下側を通る風の速度に差がでる。

③ 速度に差が出ると翼の上と下の圧力に差が生じ、揚力が出現する。

④ 推進力と揚力で機体は前方・上方へ向かって飛び立つ。

⑤ 翼の後方についたフラッパ(舌のようなもの)や尾翼で上下左右への飛行を調節する。

F

A B

飛行機の翼のまわりの流線を示す。翼の前方と後方に点Aと点Bをとる。翼の上の距離:Lu翼の下の距離:LdAからBまでの時間: t上側の速度vu = Lu / t下側の速度vd = Ld / tLu>Ldなので、vu > vd上側の圧力 < 下側の圧力