22
47 情報処理技術者試験、CCSF 3 つのスキル標準 443 47 情報処理技術者試験、CCSF 3 つのスキル標準 情報処理技術者試験 1969 年(昭和 44 年)に第一種情報処理技術者試験(この原稿を書いている時点(2016 (平成 28 年) 9 月)での試験区分では「応用情報処理技術者試験」に相当)と第二種情報処理 技術者試験(同じく新しい試験区分では「基本情報処理技術者試験」に相当)の 2 科目で開始 された情報処理技術者試験は、開始から 45 年以上が経過した。途中試験科目の増減などが行 われて、最大で 14 科目まで増えた時期があったが、今では春と秋を中心に 13 科目の試験が行 われている 1 2016 年(平成 28 年)秋の時点での試験科目を、図表 47-1 に示す。 図表 47-1 平成 28 年秋の時点での試験制度([IPA16b]より) この間、この試験に累計で 1175 万人が受験し、223 万人強が合格するという、IT 業界にと ってたいへん重要な試験制度となっている。昨年(平成 27 年)一年間でも 25 万人強が受験し、 7 万人が合格するという実績を上げている[IPA16B]1971 年(昭和 46 年)の試験から、例えば「25 歳以上の人のみ受験可」といった年齢制限の ある試験が導入された。当初は特種情報処理技術者試験(今の試験区分では「IT ストラテジス ト試験」の一部に相当)だけだったが、その後順次数が増えてきた。さらに当初は秋だけだっ た試験が 1986 年(昭和 61 年)から春と秋に実施されるようになり、一部の科目では春と秋の 両方で実施されている(図表 47-1 参照)。 この情報処理技術者試験と後述する共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)、および IT スキル標準(ITSS)、情報システムユーザースキル標準(UISS)、および組込みスキル標準 ETSS)の 3 つのスキル標準の間の関係は、図表 47-2 で示される。つまり情報処理技術者試 験は直接 CCSF と相互に参照する関係にあり、さらにその CCSF 3 つのスキル標準(ITSSUISSETSS)がそれぞれ相互に参照する形となっている 2 1 情報セキュリティマネジメント試験が、平成 28 年秋から開始された。 2 歴史的な経緯からいえば、最初に情報処理技術者試験があり、次にそれぞれのスキル標準が No. 試験区分 略号 英文名称 実施時期 1 ITパスポート試験 IP Information Technology Passport Examination 随時 2 情報セキュリティマネジメント試験 SG Information Security Management Examination 春秋 3 基本情報処理技術者試験 FE Fundamental Information Technology Engineer Examination 春秋 4 応用情報処理技術者試験 AP Applied Information Technology Engineer Examination 春秋 5 ITストラテジスト試験 ST Information Technology Strategist Examination 6 システムアーキテクト試験 SA Systems Architect Examination 7 プロジェクトマネージャ試験 PM Project Manager Examination 8 ネットワークスペシャリスト試験 NW Network Specialist Examination 9 データベーススペシャリスト試験 DB Database Specialist Examination 10 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 ES Embedded Systems Specialist Examination 11 情報セキュリティスペシャリスト試験 SC Information Security Specialist Examination 春秋 12 ITサービスマネージャ試験 SM Information Technology Service Manager Examination 13 システム監査技術者試験 AU Systems Auditor Examination

第47章 情報処理技術者試験、CCSF と3つのスキル標準tamakiseoffice.jp/software_engineering/Chap_47.pdf · 2017-03-19 · 第47 章 情報処理技術者試験、ccsf

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

443

第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準 情報処理技術者試験

1969 年(昭和 44 年)に第一種情報処理技術者試験(この原稿を書いている時点(2016 年

(平成 28 年)9 月)での試験区分では「応用情報処理技術者試験」に相当)と第二種情報処理

技術者試験(同じく新しい試験区分では「基本情報処理技術者試験」に相当)の 2 科目で開始

された情報処理技術者試験は、開始から 45 年以上が経過した。途中試験科目の増減などが行

われて、最大で 14 科目まで増えた時期があったが、今では春と秋を中心に 13 科目の試験が行

われている1。2016 年(平成 28 年)秋の時点での試験科目を、図表 47-1 に示す。

図表 47-1 平成 28 年秋の時点での試験制度([IPA16b]より)

この間、この試験に累計で 1175 万人が受験し、223 万人強が合格するという、IT 業界にと

ってたいへん重要な試験制度となっている。昨年(平成 27 年)一年間でも 25 万人強が受験し、

7 万人が合格するという実績を上げている[IPA16B]。 1971 年(昭和 46 年)の試験から、例えば「25 歳以上の人のみ受験可」といった年齢制限の

ある試験が導入された。当初は特種情報処理技術者試験(今の試験区分では「IT ストラテジス

ト試験」の一部に相当)だけだったが、その後順次数が増えてきた。さらに当初は秋だけだっ

た試験が 1986 年(昭和 61 年)から春と秋に実施されるようになり、一部の科目では春と秋の

両方で実施されている(図表 47-1 参照)。 この情報処理技術者試験と後述する共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)、および

IT スキル標準(ITSS)、情報システムユーザースキル標準(UISS)、および組込みスキル標準

(ETSS)の 3 つのスキル標準の間の関係は、図表 47-2 で示される。つまり情報処理技術者試

験は直接CCSF と相互に参照する関係にあり、さらにその CCSF を 3 つのスキル標準(ITSS、UISS、ETSS)がそれぞれ相互に参照する形となっている2。

1 情報セキュリティマネジメント試験が、平成 28 年秋から開始された。 2 歴史的な経緯からいえば、最初に情報処理技術者試験があり、次にそれぞれのスキル標準が

No. 試験区分 略号 英文名称 実施時期

1 ITパスポート試験 IPInformation Technology PassportExamination

随時

2 情報セキュリティマネジメント試験 SGInformation Security ManagementExamination

春秋

3 基本情報処理技術者試験 FEFundamental Information TechnologyEngineer Examination

春秋

4 応用情報処理技術者試験 APApplied Information Technology EngineerExamination

春秋

5 ITストラテジスト試験 STInformation Technology StrategistExamination

6 システムアーキテクト試験 SA Systems Architect Examination 秋7 プロジェクトマネージャ試験 PM Project Manager Examination 春8 ネットワークスペシャリスト試験 NW Network Specialist Examination 秋9 データベーススペシャリスト試験 DB Database Specialist Examination 春

10 エンベデッドシステムスペシャリスト試験 ES Embedded Systems Specialist Examination 春11 情報セキュリティスペシャリスト試験 SC Information Security Specialist Examination 春秋

12 ITサービスマネージャ試験 SMInformation Technology Service ManagerExamination

13 システム監査技術者試験 AU Systems Auditor Examination 春

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

444

図表 47-2 情報処理技術者試験とCCSF、3 つのスキル標準の関係([IPA12c]より)

図表 47-3 CCSF のレベルと情報処理技術者試験の各科目の関係([IPA16b]より)

さらにこの情報処理技術者試験の 13 科目を図示すると、図表 47-3 のようになる。

作られて、3 つのスキル標準を統合する形で CCSF が作られた。しかし今の考え方では図

表 47-2 で示したように、全体の中心にCCSF が位置し、情報処理技術者試験とそれぞれ

のスキル標準はCCSF と相互に参照する形で位置づけされている。

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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共通キャリア・スキルフレームワーク(CCSF)

情報処理技術者試験では、試験科目毎にその出題範囲をシラバスとして明示している3。しか

しシラバスは具体的な出題範囲を明示するだけであって、その背景や考え方までをシラバスか

ら類推することはできない。その背景や考え方は、共通キャリア・スキルフレームワーク

(Common Carrier Skill Framework:CCSF)の中で示されている。 CCSF では、キャリアとして 3 つ(プラス 1 つ)の人材類型と 6 つの人材像を持っている

[IPA12c]。その人材類型と人材像を、図表 47-4 に示す。

図表 47-4 CCSF の人材類型と人材像([IPA12c]より)

この人材像には、それぞれ「知識」と「スキル」が定義されている[IPA12a]。「知識」とは文

字通り IT に関わる知識であって、以下の 3 つの領域がある。 テクノロジ系:コンピュータ言語やアルゴリズム、システムの設計や開発など マネジメント系:開発や運用のマネジメントに関わるもの ストラテジ系:ビジネス知識や製品知識、コンプライアンスや関連法令知識、経営戦

略系知識、など 一方の「スキル」とは、「知識を活用して成果を生み出す能力」である。したがってスキルの

獲得には、その領域での知識がまず必要になる。スキルについての詳細は、後述する。 「知識」は学習することによって、一定の範囲で身につくものである。しかし獲得された「知

3 例えば基本情報処理技術者試験のシラバスは、[IPA13b]に示されている。

人材累計 人材像 人材像の役割 人材像の内訳

マーケット・ストラテジストビジネスモデル・ストラテジスト業務プロセス・ストラテジスト組込み製品ストラテジスト個別プロセスにおける制御系エンジニア

システムアーキテクトビジネス戦略に対して、最適なシステムをデザインする。

プロジェクトマネージャ

与えられた制約条件(品質、コスト、納期等)下で、信頼性の高いシステム構築を統括する。

テクニカルスペシャリスト

データベースやネットワーク等の技術ドメインでの実装を担当する。

サービスマネージャ継続的な高い信頼性を確保しつつ、システムを維持する。

クリエーション系 クリエータ新たな要素技術の創造等により、社会・経済にイノベーションをもたらす。

その他

ITを活用したビジネス価値の創造をリードする。(ITスキル標準の「エデュケーション」が該当する。)

基本戦略系 ストラテジストITを活用したビジネス価値の創造をリードする。

ソリューション系

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

446

識」が直ちに「スキル」に直結して成果が発揮されるものではない。「スキル」は「知識」を活

用して、実際のプロジェクト等で経験を重ねることによって体得されるものである。 「スキル」には技術的スキルと、非技術的スキル(ヒューマン系スキル)の 2 種類がある。

より上位のレベルでは、この非技術的スキルの占める割合が高くなる。しかし上位のレベルの

人材でも、技術的スキルが必要であることはいうまでもない。 CCSF では、人材に必要とされる能力(知識とスキル)と果たすべき役割の程度によって、

7 つのレベルが定義されている4[IPA12c]。そのレベルを、図表 47-5 に示す。

図表 47-5 CCSF におけるレベルの定義([IPA12c]より)

各スキル標準については後述するが、それぞれのスキル標準には「職種」が定義されている。

CCSF の人材類型/人材像と各スキル標準の「職種」の間には、図表 47-6 に示す対応がある。 3 つのスキル標準

既に記述したことだが、3 つのスキル標準とは IT スキル標準(ITSS;IT Skill Standards)、情報システムユーザースキル標準(UISS:Users’ Information Systems Skill Standards)と

組込みスキル標準(ETSS:Embedded Systems Skill standards)である。 IT スキル標準(ITSS)は 2002 年(平成 14 年)12 月に v1 が発表され、それ以降随時改定

されて、この原稿を書いている時点(2016年(平成28年)9月)では、v3になっている[IPA12d]。IT スキル標準は、ソフトウェア会社やユーザー企業でソフトウェア技術者として情報システム

の開発・保守・運用などを担当する人たちに向けたものである。 情報システムユーザースキル標準(UISS)は 2006 年(平成 18 年)6 月に v1 が発表され、

現在は v2.2 になっている。ITSS がソフトウェア技術者向けのものであるのに対し、UISS は

ユーザー企業の IT 部門の中で情報システムの管理、企画、要件定義、運用などを担当する人向

けのものである[IPA10c]。 4 このレベルの考え方は、基本的にそのまま 3 つのスキル標準に継承されている。

レベル

レベル7高度な知識・スキルを有する、世界に通用するハイエンド・プレーヤ

業界全体から見ても先端的な開拓や事業改革、市場化などをリードした実績と経験を有し、世界レベルでも広く認知されている。

レベル6高度な知識・スキルを有する、国内に通用するハイエンド・プレーヤ

社内だけでなく業界においてもプロフェッショナルとしての経験と実績を有し、社内外で広く認知されている。

レベル5高度な知識・スキルを有する、企業内のハイエンド・プレーヤ

プロフェッショナルとしての豊富な経験と実績を有し、社内をリードできる。

レベル4

豊富な知識とスキルを有し、プロフェッショナルとして業務を遂行でき、経験や実績に基づいて作業指示ができる。またプロフェッショナルとして求められる経験を形式値化し、後進指導に応用できる。

レベル3応用的知識・スキルを有し、要求された作業について全て独力で遂行できる。

レベル2基本的知識・スキルを有し、一定以上の難易度又は要求された作業について、その一部を独力で遂行できる。

レベル1情報技術に関わるものに必要な最低限の基礎的な知識を有し、要求された作業について、指導を受けて遂行できる。

定義

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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図表 47-6 CCSF と各スキル標準の「職種」との対応([IPA12c]より)

もう 1 つの組込みスキル標準(ETSS)は、ITSS と UISS が企業でその経営や運営に関わる

情報システムを開発・保守・運用する技術者などを対象にしているのに対して、自動車などに

組み込まれる組込みシステムを開発する技術者を対象としているところに特徴がある。ETSSは 2005 年(平成 17 年)5 月に v1 が発表され、現在は v2 という呼び方はしていないが、2008年(平成 20 年)10 月に発行されたものが最新である[IPA08b]。 これらの 3 つのスキル標準は、言葉の使い方などでまだ完全には統合されていない。しかし

その領域での技術者の職種、必要とされるスキルとキャリア、教育の内容や方法といった点で

統一してそれぞれ議論を展開している。 以降は ITSS をサンプルに、この議論の内容を見ておきたい。

IT スキル標準制定の背景

IT スキル標準を設定した背景について、この IT スキル標準第 2 版・第 1 部概要編の冒頭の

部分で、次のように記載されている[IPA06]。 「情報サービス産業の提供する『商品』は、ハードウェアやソフトウェアといった製品単体か

ら、顧客企業が求める課題解決に対して、ビジネス戦略やソリューションを提案し、実現して

いく『サービス』に移行している。この、サービスの質を大きく左右するのが、サービス提供

に関わる人材のスキルである。売上や利益に占めるサービスの比重が高まったことで、情報サ

ービス産業は、サービスを提供する個々の人材のスキルを育成し、管理していくスキームが、

企業の競争力に直結する状況に直面したのである。」

人材類型 人材像 ITスキル標準情報システムユーザー

スキル標準組込スキル標準

マーケティング ビジネスストラテジスト プロダクトマネージャセールス ISストラテジストコンサルタント プログラムマネージャ

ISアナリストシステムアーキテクト ITアーキテクト ISアーキテクト システムアーキテクト

プロジェクトマネージャブリッジSE開発プロセス改善スペシャリスト

ITスペシャリストアプリケーションデザイナー

ドメインスペシャリスト

アプリケーションスペシャリスト

システムデザイナー ソフトウェアエンジニア

ソフトウェアデベロップメント

開発環境エンジニア

QAスペシャリストテストエンジニア

カスタマサービス ISオペレーションITサービスマネジメント ISアドミニストレータ

ISセキュリティアドミニストレータISスタッフISオーディタ

クリエーション系 クリエータその他 エデュケーション

ソリューション系

プロジェクトマネージャ プロジェクトマネジメント プロジェクトマネージャ

テクニカルスペシャリスト

サービスマネージャ

CCSF 各スキル標準の「職種」

ストラテジスト基本戦略系

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

448

つまり以前は、ソフトウェア技術者には上級 SE、中級 SE、初級 SE といった程度の区分し

かなかった。アーキテクチャの設計ができる人もデータベースの設計ができる人も、プロジェ

クト管理ができる人も、その専門性を特に議論することなく同一に扱われていた。ソフトウェ

ア技術者の立場からすると、大いに不満足な扱いであったといえる。 しかし上記のような業界全体を包みこむ大きな変化があり、もっとそれぞれのソフトウェア

技術者が持っている専門性に注目した処遇が必要になってきた。併せて個々のソフトウェア技

術者も自分の将来像について、一般的に「もっと技術力を高める」といった一般的なことでは

なく、どの分野でどういうことができる技術者になるのかといった、具体的な目標を定める必

要が出てきたし、これが望まれるようにもなってきた。 これが ITSS 制定の背景である。

ITSS とは何か それでは、ITSS とはどういうものだろうか。第 3 版をベースに、その概要を見てみたい。 ITSS はまず大きくキャリアとスキルに分けられ、両方の領域を合わせて、全体として次の 8

つの部分に分かれている[IPA12d]。 キャリア キャリアフレームワーク: 全体を 11 の職種/35 の専門分野に分け、それぞれ

に 7 つのレベルを設定して、IT 技術者(ソフトウェア技術者はこの一部に包含

される)の構造を示したもの 職種の定義:上記 11 の職種について、活動の領域と責任を明確にしたもの 達成度指標:前記職種/専門分野とレベル別に、達成した実績を基に技術者を評

価する基準を設定したもの キャリアパス:個々のソフトウェア技術者が中長期的にキャリアをどう向上させ

てゆくのかの道筋を示したもの スキル スキル領域:職種別に、必要とするスキルと関連知識を網羅的にまとめたもの スキル熟練度:スキル項目別に関連知識と、レベル別に求められる習熟度の度合

いを示したもの スキルディキショナリ:全てのスキル項目、関連知識項目をまとめて整理したも

の 研修ロードマップ:IT サービス企業が研修制度を整備することを想定した参照

モデル ここで、「スキル」という言葉についてひとつ注意を喚起しておきたい。「skill」という言葉

を英和辞典で引くと「手腕」、「腕前」、「技能」、「技量」というような言葉が出てくる。これら

の言葉からは、単に「何かができる能力」という意味合いが感じられる。しかし ITSS でいう

「スキル」は、そのレベルを通り越した「実務能力」を指している。つまり ITSS のスキルは

個別の要素技術を束ねたものではなく、「要素技術をいかに選択し、いかに適用して課題解決

の実現ができるか」という実務能力として捉えている[IPA12d]。 ITSSがIT技術者のスキルを対象としたものであり、技術者は顧客などの問題を解決できて

初めてその仕事の成果が認められるものであるから、スキルという言葉の意味合いがこのよう

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

449

に定義されていることは当然のことといえる。

図表 47-7 ITSS の職種[IPA12d]

キャリアフレームワーク

ITSS は全体としてたいへん膨大な資料であるが、その根幹である「キャリアフレームワー

ク」はただの 1 枚の図表である。それをこの章末に、付 1 として添付する。

職種 概要

マーケティング

顧客ニーズに対応するために、企業、事業、製品及びサービスの市場の動向を予測かつ分析し、事業戦略、販売戦略、実行計画、資金計画及び販売チャネル戦略等ビジネス戦略の企画及び立案を実施する。市場分析等をつうじて立案したビジネス戦略の投資効果、新規性、顧客満足度に責任を持つ。

セールス顧客における経営方針を確認し、その実現のための課題解決策の提案、ビジネスプロセス改善支援及びソリューション、製品、サービスの提案を実施し成約する。顧客との良好なリレーションを確立し顧客満足度を高める。

コンサルタント

知的資産、コンサルティングメソドロジを活用し、顧客の経営戦略やビジネス戦略及びIT戦略策定へのカウンセリング、提言、助言の実施を通じて、顧客のビジネス戦略やビジョンの実現、課題解決に貢献し、IT投資の経営判断を支援する。提言がもたらす価値や効果、顧客満足度、実現可能性等に責任を持つ。

ITアーキテクト

ビジネス及びIT上の課題を分析し、ソリューションを構成する情報システム化要件として再構成する。ハードウェア、ソフトウェア関連技術(アプリケーション関連技術、メソドロジ)を活用し、顧客のビジネス戦略を実現するために情報システム全体の品質(整合性、一貫性等)を保ったITアーキテクチャを設計する。設計したアーキテクチャが課題に対するソリューションを構成することを確認するとともに、後続の開発、導入が可能であることを確認する。また、ソリューションを構成するために情報システムが満たすべき基準を明らかにする。さらに実現性に対する技術リスクについて事前に影響を評価する。

プロジェクトマネジメント

プロジェクトマネジメント関連技術、ビジネスマネジメント技術を活用し、プロジェクトの提案、立上げ、計画、実行、監視コントロール、終結を実施し、計画された納入物、サービスと、その要求品質、コスト、納期に責任を持つ。

ITスペシャリストハードウェア、ソフトウェア関連の専門技術を活用し、顧客の環境に最適なシステム基盤の設計、構築、導入を実施する。構築したシステム基盤の非機能要件(性能、回復性、可用性など)に責任を持つ。

アプリケーションスペシャリスト

業種固有業務や汎用業務において、アプリケーション開発やパッケージ導入に関する専門技術を活用し、業務上の課題解決に係わるアプリケーションの設計、開発、構築、導入、テスト及び保守を実施する。構築したアプリケーションの品質(機能性、回復性、利便性等)に責任を持つ。

ソフトウェアデベロップメント

ソフトウェアエンジニアリング技術を活用し、マーケティング戦略に基づく、市場に受け入れられるソフトウェア製品の企画、仕様決定、設計、開発を実施する。また上位レベルにおいては、ソフトウェア製品に関連したビジネス戦略の立案やコンサルテーションを実施する。開発したソフトウェア製品の機能性、信頼性等に責任を持つ。

カスタマサービス

ハードウェア、ソフトウェアに関連する専門技術を活用し、顧客の環境に最適なシステム基盤に合致したハードウェア、ソフトウェアの導入、カスタマイズ、保守(遠隔保守含む)、修理を実施するとともに、顧客のシステム基盤管理およびサポートを実施する。またIT施設インフラの設計、構築、導入および管理、運営を実施する。導入したハードウェア、ソフトウェアの品質(使用性、保守容易性等)に責任を持つ。

ITサービスマネジメント

システム運用関連技術を活用し、サービスレベルの設計を行い顧客と合意されたサービスレベルアグリーメント(SLA)に基づき、システム運用リスク管理の側面からシステム全体の安定稼動に責任を持つ。システム全体の安定稼動を目指し、安全性、信頼性、効率性を追及する。またサービスレベルの維持、向上を図るためにシステム稼動情報の収集と分析を実施し、システム基盤管理も含めた運用管理を行う。

エデュケーション担当分野の専門技術と研修に関連する専門技術を活用し、ユーザのスキル開発要件に合致した研修カリキュラムや研修コースのニーズの分析、設計、開発、運営、評価を実施する。

共通(レベル1、2)

担当業務の技術領域に関する基本知識を活用し、上位者の指示の下、あるいは既存の作業標準やガイダンスに従い、要求された作業を実施する。自らの担当作業に対する実施責任を持つ。

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

450

この図表は横軸に 11 の職種/35 の専門分野、縦軸に 7 つのレベルを取って、どの部分に IT技術者のスキル領域があるかを示している[IPA12d]。この 11 の職種を図表 47-7 に示す5。 職種の定義

「キャリアフレームワーク」に基づいて、それぞれの職種ごとに全体として何ができ、さら

にそれぞれの専門分野ごとに何ができる必要があるのかを定義したページが用意されている。

それを「職種の定義」と呼んでいる[IPA12d]。 「ソフトウェアデベロップメント」の職種についての職種の定義を、この章末の付 2 として

添付する。 達成度指標 「達成度指標」では、職務別/専門領域別、レベル毎に、どういう実績があればそのレベル

を達成したことになるのかという基準を明確に定義している[IPA12d]。 この「達成度指標」には、2 通りの使い方がある。1 つ目は、ある人がある職種/専門分野で、

あるレベルに達しているかどうかの評価を行う際の基準としての使い方であり、2 つ目は、研

修を計画したり、実際に受講する場合に、その研修の目標としての使い方である。 ある人がある職種/専門分野で、あるレベルに達しているかどうかの評価は、その人の経験

と実績に基づいて判断されなければならない。評価に当たって、潜在能力があるという判断だ

けでは不十分であることに留意する必要がある。 ただし目標としてこれを使う場合は、最終的には実務まで要求するものの、とりあえず研修

を受ける段階では潜在能力までで充分である。 「ソフトウェアデベロップメント」の職種の「応用ソフトウェア開発」の専門領域の、「レベ

ル 4」の達成度指数を、付 3 としてこの章末に添付する。

キャリアパス

それぞれの IT 技術者が自分のスキルをどのように向上させてゆくのかの道筋を示すものと

して、「キャリアパス」が用意されている[IPA12d]。 1 つの専門領域の中で上位に向かって進んでゆく場合には、このようなものは特に必要とし

ない。しかし職種を変えようとする場合には、これは 1 つのガイダンスとして有用である。 「プロジェクトマネージャ」を中心としたキャリアパスの例を、図表 47-8 に示す。

スキル領域

職種別に、その職種全体と個々の専門領域で必要とするスキル項目を整理したものが、「スキ

ル領域」として示されている[IPA12d]。 「ソフトウェアデベロップメント」のスキル領域を、付 4 としてこの章末に添付する。

スキル熟練度

職務別/専門領域別に、さらにスキル領域で定義されたスキル項目別に、関連する知識項目

と、レベル別に何を行うことができるとそのレベルに達したと判定できるのかを示した「スキ

ル熟練度」がある[IPA12d]。 5 7 つのレベルの概要は、図表 47-5 に示した。

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

451

図表 47-8 キャリアパスの例([IPA12d]より)

これまで述べてきたように、ITSS はキャリアとスキルの定義を論理的に積み上げてきたも

ので、これまでのものはそれぞれその位置づけがあって重要なものであるが、このスキル熟練

度の集合が ITSS の本質と、私は捉えている。 このスキル熟練度には、前述のように関連する知識項目も明記されている。この知識項目が

大切でないというつもりはない。しかし ITSS は技術者向けの標準であり、技術者は実際の問

題解決ができて、始めてその活動に意義があるものであることを、ここで再度協調しておきた

い。その問題解決のためには当然知識が必要であるが、知識が充分にあっても問題解決ができ

ないのであれば、残念ながら技術者としては失格といわざるを得ない。 「ソフトウェアデベロップメント」の職種の「応用ソフトウェア開発」の専門領域の、「ソフ

トウェアエンジニアリング」の知識領域でのスキル熟練度を、付 5としてこの章末に添付する。 スキルディキショナリ

「スキルディキショナリ」とは、ITSSで定義されているすべてのスキル項目、知識項目を

網羅し、整理してもの[IPA12d]で、スキル項目と知識項目を階層化し、職種と専門分野との

対応を一覧形式で示している。 研修ロードマップ 「研修ロードマップ」とは、ITSSに対応した教育訓練を実施する際に必要となる研修体系

の参照モデルである[IPA12d]。 研修ロードマップは「体系図」、「研修コース一覧」、および「研修コースの内容」の、3

つの部分から構成されている。体系図は職種別/専門領域別の必要な研修コース全体の概略を

体系的に把握するためのもの、研修コース一覧は体系図で示された研修コースを一覧表にした

もの、研修コースの内容はその具体的な研修の内容を記述したものである。

Page 10: 第47章 情報処理技術者試験、CCSF と3つのスキル標準tamakiseoffice.jp/software_engineering/Chap_47.pdf · 2017-03-19 · 第47 章 情報処理技術者試験、ccsf

第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

452

「スキル熟練度」がITSSの本質を、私は上で述べた。しかしこの研修ロードマップもたい

へん重要な資料で、同時にたいへんな力作である。 「ソフトウェアデベロップメント」の「応用ソフト」の体系図を付6として、その研修コー

ス一覧の一部を付7として、さらにその研修コースの内容の一部を付8と付9として、いずれも

この章末に添付する。 企業としての ITSS の使い方の例 企業が、その経営戦略をしっかりと確立しているとする。そうするとそれを実施するために、

社内の IT 技術者について、どのような専門領域とレベルの技術者をそれぞれ何人ぐらい必要

とするかというスキルマップを、「キャリアフレームワーク」の上に作ることができる。 同時に今の既存の技術者についても、同様のスキルマップを作ることができる。その将来の

スキルマップと今のスキルマップの間のギャップを埋めるために、経営戦略の対象とする期間

内に何人の技術者を、今のどの専門領域のどのレベルから、将来はどの専門領域のどのレベル

に向けて育成するべきかというマクロの育成計画を明確にすることができる。この時に、ITSSのキャリアパスが参考になる。マクロの研修計画を、社員一人ひとりを対象にしたミクロな研

修計画にすることは、難しいことではない。 この育成計画を実現するために、具体的にどのような研修を用意すればよいのかということ

については、「研修ロードマップ」から答が出る。つまりミクロな研修計画から、具体的に誰に、

どの研修を受けさせればよいのかということを明確にできる。 例えば企業はこのように ITSS を使用して、社内の IT 技術者に対してたいへん有効な研修を

実施することができる。 ただし ITSS に基づいて上位のレベルに達したと認定できるためには、既に述べたように単

に関連知識を習得しただけでは不十分で、実務的な経験を積まなければならない。企業が研修

計画を立てる時、この実務経験の習得についても充分に配慮することが必要である。 個人としての ITSS の使い方 個人としても、同様の方法で ITSS を活用して自分自身の研修を実現することができる。 つまり自分が IT 技術者として今どこに位置しているのかを、キャリアフレームワーク上で

位置づける。その上でキャリアパスを参考に、将来自分がどのような専門領域のどのレベルの

技術者になりたいのかを明確にする。このことから研修ローマップを使用して、これからどの

ような研修を受ける必要があるのかが明確になる。 後で述べるように今の ITSS にはカバーされていない IT 技術者がある。だから今の ITSS を

使って目標を立てると、ここに書かれていない技術者は対象になることはない。しかしそれで

も、ITSS がなかった時と比較すると、大きな進歩であることは間違いない。 個人の IT 技術者にとっても、ITSS はたいへんに有効である。

ITSS の評価と課題 上で述べたように私は、ITSS は IT 技術者の育成という面で、たいへん有益な仕組みと高く

評価している。以前はその専門領域に具体的に踏み込むことをせず、単に上級、中級、初級程

度に IT 技術者を区分していたことから見れば、画期的な進歩と評価できる。 個人的な話で恐縮だが、私は大学を定年退職した後で、JICA(独立行政法人国際協力機構)

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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のスペシャリストとして、ミャンマーの IT 技術者の育成に関わる仕事に従事した。このミャ

ンマーの IT 技術者の育成でも ITSS を活用して、具体的にカリキュラムやテキストの作成を

行った。ITSS の英語版ができたことで、現地での説明がたいへんやりやすくなった。 しかし今の ITSS には、まだ不足している技術領域がある。ケイパース・ジョーンズ(Capers

Jones)が提案しているソフトウェア技術者の専門領域6と比較する必要はないにしても、第 20章で述べた「要求エンジニア」は、定義されていない7。テストの専門家も未定義である。「要

求エンジニア」を目指す人たちは、あるいはテストの専門家を目指す人たちは、具体的に自分

自身を対象にしたどのような研修計画を立てればよいのだろうか。このような質問に、今の

ITSS はまだ的確な答えを出せないように見える。 人間が作るものに、完璧なものはない。あるいはあっても、たいへんに少ない。情報処理技

術者試験と CCSF、3 つのスキル標準を合わせた仕組みも、前述のように完璧ではない。しか

し技術者をその領域ごとに特定し、レベルを定義し、キャリアパスを提示し、育成を考える際

に使える研修の内容を示し、目標が達成できたかをチェックする試験制度まで、矛盾なくカバ

ーされている国は世界中に日本以外にはない。あるいはあっても、たいへんに少ないだろう。 このことからこれまでこの仕組みを作り上げた人たちの努力を、大いに賞賛したい。そして

時代と共に代わる技術への要求をこれからもしっかりと反映し続けて、良い仕組みを維持し続

けて頂きたいと念願する。 キィワード

情報処理技術者試験、共通キャリア・スキルフレームワーク、CCSF、知識、スキル、レベ

ル、IT スキル標準、ITSS、情報システムユーザースキル標準、UISS、組込みスキル標準、

ETSS、キャリアフレームワーク、キャリアパス、スキル領域、スキル熟練度、研修ロードマ

ップ

略語

CCSF:Common Carrier Skill Framework ITSS:IT Skill Standards UISS:Users’ Information Systems Skill Standards ETSS:Embedded Systems Skill standards

人名

ケイパース・ジョーンズ(Capers Jones) 規格

共通キャリア・スキルフレームワーク、IT スキル標準(v3)、情報システムユーザースキル

標準(v.2.2)、組込みスキル標準 参考文献とリンク先

6 ソフトウェア技術者の専門領域については、第 46 章で述べた。 7 第 20 章では、要求仕様書の作成方法について述べた。「要求エンジニア」とは、この要求仕

様書を作成できるスキルを持った技術者をいう。

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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[IPA06] 独立行政法人情報処理推進機構 IT 人材育成本部 IT スキル標準センター、「IT スキル

標準 v2」、平成 18 年 4 月 1 日. [IPA08b] 独立行政法人情報処理推進機構ソフトウェア・エンジニアリング・センター、「組込

みスキル標準 ETSS2008」、2008 年 10 月. これに関連する一連の資料は、以下の URL からダウンロードできる。

https://www.ipa.go.jp/sec/softwareengineering/std/download.html [IPA10c] 独立行政法人情報処理推進機構、「情報システムユーザースキル標準 ~IS 機能の可

視化による組織力向上のために~ Ver.2.2」、2010 年 3 月. これに関連する一連の資料は、以下の URL からダウンロードできる。

http://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/uiss/uiss_download_Ver2_2.html [IPA12c] 独立行政法人情報処理推進機構 IT 人材育成本部 IT スキル標準センター、「共通キャ

リア・スキルフレームワーク(第一版・追補版)」、独立行政法人情報処理推進機構 IT 人材育

成本部 IT スキル標準センター、2012 年 6 月 27 日. この資料は、以下の URL からダウンロードできる。

https://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/ccsf/download.html [IPA12d] 独立行政法人情報処理推進機構 IT 人材育成本部 IT スキル標準センター、「IT スキ

ル標準 v3 2011」平成 12 年 3 月 26 日. これに関連する一連の資料は、以下の URL からダウンロードできる。

http://www.ipa.go.jp/jinzai/itss/download_V3.html [IPA13b] 独立行政法人情報処理推進機構 IT 人材育成本部情報処理試験センター、「情報処理

技術者試験 基本情報処理技術者試験(レベル 2)シラバス –情報処理技術者試験における知

識・技能の細目-」、独立行政法人情報処理推進機構 IT 人材育成本部情報処理試験センター、

平成 25 年 4 月. この資料は、以下の URL からダウンロードできる。

https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/syllabus_fe_ver3_0.pdf なおこの資料に限らずこの一連の資料は、次の URL からアクセスすることで全てダウン

ロードできる。 https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_hanni_skill.html#syllabus

[IPA16b] 情報処理技術者試験。https://www.jitec.ipa.go.jp/1_08gaiyou/_index_gaiyou.html/

(2007 年(平成 19 年)10 月 8 日 初版作成) (2015 年(平成 27 年)3 月 25 日 全面改定) (2016 年(平成 28 年)9 月 22 日 一部修正)

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付 1.キャリアフレームワーク

([IPA12b]より)

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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付 2 職種の定義

([IPA12b]より)

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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付 3 達成度指標

([IPA12b]より)

Page 16: 第47章 情報処理技術者試験、CCSF と3つのスキル標準tamakiseoffice.jp/software_engineering/Chap_47.pdf · 2017-03-19 · 第47 章 情報処理技術者試験、ccsf

第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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付 4 スキル領域

([IPA12b]より)

Page 17: 第47章 情報処理技術者試験、CCSF と3つのスキル標準tamakiseoffice.jp/software_engineering/Chap_47.pdf · 2017-03-19 · 第47 章 情報処理技術者試験、ccsf

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付 5 スキル熟練度

([IPA12b]より)

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第 47 章 情報処理技術者試験、CCSF と 3 つのスキル標準

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付 6 研修ロードマップ/体系図

([IPA12b]より)

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付 7 研修ロードマップ/研修コース一覧

([IPA12b]より)

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付 8 研修ロードマップ/研修コースの内容(1)

([IPA12b]より)

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付 9 研修ロードマップ/研修コースの内容(2)

([IPA12b]より)

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