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マルチGNSS解析システムの詳細設計及びプロトタイプ開発業務
富士通株式会社日立造船株式会社東京海洋大学
第5回マルチGNSSによる高精度測位技術の開発に関する委員会
資料3
平成24年11月16日
目次
詳細設計
基本設計書との関係
プロトタイプ開発
詳細設計範囲との対応
H23調査検討結果との対応(リアルタイム測位、後処理測位共通)
複数基線解析とPPP-AR(後処理測位)
PPP-ARの流派
基線解析・手簿・記簿・平均計算簿の関係
プロトタイプでできること(機能面)
プロトタイプでできること(準則への対応)
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詳細設計
基本設計書との関係
2
プロトタイプ開発
詳細設計範囲との対応
3
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
L2P(Y)とL2Cの位相差(1/4波長)の扱い
観測データ内の補正情報
• RINEX 2.12/3.00以降、RTCM 3.1 Amendment3以降
• BINEXは情報なし
受信機メーカーによって補正有無がある: Magellan, Trimbleは補正している
Flex Power Modeの状態によっては位相差が0となる場合がある↓
情報伝達ルートが確立されていないと判断
プロトタイプでは、「1/4波長シフトテーブル」に補正している受信機を
記述し、以下を選択する。
•テーブルに従って補正する
•補正しない
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独自に仕様を策定
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
同一衛星系のコード間バイアス-Differential Code Bias(DCB)基線解析では補正不要
精密単独測位(PPP)では、
•衛星DCB/地上局DCB共に補正必須
• L5等、補正値が得られない場合は観測雑音を大きくすることで、同等の測位精度を得ることが可能
↓プロトタイプでは、以下の対応とする。
•基線解析では補正しない
• PPPでは、
• 極力補正する。
• 補正できないときは、画面の設定に従って観測雑音を増やす。
5
調査結果を完全実装
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
電離層遅延量補正
以下を検討している。各々長所/短所がある。
① 線形結合を用いる(補正精度◎、測位精度○、処理量○)
② 外部情報を用いる(補正精度△、測位精度△、処理量◎)
③ 測位時に同時推定(補正精度○、測位精度◎、処理量△)↓
プロトタイプでは、以下の対応とする。
•基線解析
• 短基線向け: 補正しない
• 中~長基線向け: 手法③
•単独測位とPPP• 補正しない/手法①/手法②に対応
• ただし、PPPでは手法①を強く推奨
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RTKLIB 2.4.1を踏襲
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
アンビギュイティ決定手法(単一基線解析において)
以下を紹介している
•二周波 ①WL→NL→rounding、②MW→LC→ILS•三周波 ③TCAR• N周波 ④電離層推定+ILS①③④評価した結果、以下の通りである
•測位精度は、①③が線形結合を使用しているため、④よりやや悪化
•①③はTTFF(Time To First Fix)が長い↓
プロトタイプでは、以下の対応とする。
• N周波 ①ILS、②電離層推定+ILS
WL : Wile-lane、NL : Narrow-lane、MW : Melbourne-WübbenaLC : Linear Combination、ILS : Integer Least-SquareTCAR : Three Carrier Ambiguity Resolution
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RTKLIB 2.4.1を踏襲
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
GLONASS IFB (Inter Frequency Bias)異機種受信機で基線解析を行うときに受信機間一重差に発生し問題となる
バイアス量はGLONASS周波数番号と線形の関係がある
傾きを推定して、使用することで補正可能↓
プロトタイプでは、以下の対応とする。
• RTKLIBのオプション「GLONASS Ambiguity Resolution」に、「Use IFB Table」を追加して、「IFBテーブル」を使用する
•係数推定はRTKLIBの機能を使用する
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調査結果を完全実装
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
観測誤差モデル
受信機、アンテナ、衛星系、信号によってマルチパス特性や観測雑音が異なる
実測した観測誤差モデルでFIX率が向上↓
プロトタイプでは、以下の対応とする。
•受信機、アンテナ、衛星系、信号に応じた観測誤差パラメータを保存した「観測誤差パラメータテーブル」を有する。
•観測誤差パラメータは、アンテナ位相特性推定APが推定する
• Error Modelコンボボックスで従来動作とテーブル利用を選択する
9
調査結果を完全実装
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
時刻系変換
基線解析では不要
PPPでは、
• GLONASS : BIPM Circular T利用または推定、QZS/Galileo :放送暦のパラメータを利用
•統一された時刻系に基づいた暦を使用する↓
プロトタイプでは、以下の対応とする。
•基線解析は補正しない
• PPPは以下から選択①補正しない②BIPM Circular T &放送暦③推定 &放送暦
10
調査結果を完全実装
プロトタイプ開発(H23調査検討結果との対応)
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H23調査検討結果の実装一覧
プロトタイプ開発(複数基線解析、PPP-AR)
複数基線解析とPPP-ARを 後処理測位APに実装
複数基線解析
• L1L2電離層フリー線形結合を利用
•アンビギュイティ決定手法としてMW→LC→roundingを使用(長基線へ対応)
•推定手法として、ゼロ差観測量+アンビギュイティをFIXした二重差観測式の拘束条件を利用するNAPEOS方式を採用
•大規模ネットワークに耐えうるマルチスレッド化された最小二乗法
•衛星クロック推定(High-rate PPP用)
• WL/NL FCB推定(PPP-AR用)
PPP-AR•複数基線解析の出力するWL/NL FCBを使用して、アンビギュイティを解く精密単独測位(PPP-AR)を行う。
PPP-AR : Precise Point Positioning -Ambiguity Resolution
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プロトタイプ開発(PPP-ARの流派)
Fractional Cycle Bias (FCB)M. Ge et al., (2008)WL-UPD/NL-UPD ※FCBとUPDは同義(論文の表記に従った)
Integer Recovery Clock (IRC)D. Laurichesse et al., (2008)本来整数化されないNL-FCB一重差を整数化したのち、clockを推定WL-FCB/NL-FCB in clockP. Collins et al., (2008)Decupled clock model (pseudorange clockとphase clockは異なる)本来整数化されないNL-FCB一重差を整数化したのち、clockを推定結局はWL-FCB/NL-FCB in clock
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基線解析・手簿・記簿・平均計算簿の関係
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プロトタイプでできること(機能面)
測量RTK法/ネットワーク型RTK法(VRS方式)/スタティック法(複数基線解析)
RTKは数100km基線、スタティック法は数1000km基線へ対応
観測手簿、観測記簿、平均計算簿の作成
RTKLIBの有する衛星配置、パス表示、SNR表示、各種測位結果表示
マルチGNSS対応アルゴリズムL2P(Y)とL2Cの間の1/4波長補正
DCBが得られないときの観測誤差制御
アンビギュイティFIXの手法• RTKにおける電離層推定+ILS•複数基線解析における長基線対応FIX手法(NAPEOS方式)
異機種受信機利用時のGLONASS IFB対応
各測位信号に最適な観測誤差モデルの適用
異なる衛星系の時刻系同期(時系変換)
PPP-AR(精密単独測位におけるFIX解)
アンテナ位相特性推定
動作環境Windows7 PC
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New
New
New
RTKLIB 2.4.1相当
RTKLIB 2.4.1を拡張(補正テーブル利用)
RTKLIB 2.4.1を拡張(補正テーブル利用)
RTKLIB 2.4.1を拡張(補正テーブル利用)
New
ANTTOOL 2.1をリファクタリング(MATLAB不要)
プロトタイプでできること(準則への対応)
作業規程の準則 第2編 基準点測量 の以下を実現できる
第37条(観測の実施)
• 2の二(GNSS観測)のスタティック法/RTK法/ネットワーク型RTK法(VRS方式)
第38条(観測値の点検及び再測)
•ニ(GNSS観測)におけるFIX解第41条(計算の方法等)
• 4の二(放送暦の利用)
• 4の三(PCV補正)
• 4の五(スタティック解析の基線距離に応じた一波/二波利用の区別)
第43条(平均計算)
• 2の一(基線解析の共分散利用、固定値の利用)
• 3の二のイ(1)国土地理院が提供するジオイドモデルによる補正
• 3のニのハ(セミダイナミック補正)
第46条(成果等)
•一)観測手簿、二)観測記簿、三)計算簿 の出力
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