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免疫抑制療法下 リウマチ性疾患患者 肺感染症 スクリーニング 予防 · igraとtstを併用し、いずれか陽性の場合に潜在性結核の 治療を行った結果、低い結核発症率が得られたと報告されて

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Page 1: 免疫抑制療法下 リウマチ性疾患患者 肺感染症 スクリーニング 予防 · igraとtstを併用し、いずれか陽性の場合に潜在性結核の 治療を行った結果、低い結核発症率が得られたと報告されて

演者:針谷 正祥 先生東京医科歯科大学大学院薬害監視学講座

座長:羽生 忠正 先生長岡赤十字病院 リウマチ科

免疫抑制療法下のリウマチ性疾患患者における肺感染症のスクリーニングと予防

ランチョンセミナー16

オックスフォード・イムノテック株式会社共 催 第59回日本リウマチ学会総会・学術集会

第6会場(名古屋国際会議場2号館2階 会議室224)会 場

日 時 2015年4月24日(金)11:45~12:45

第59回日本リウマチ学会総会・学術集会

●ランチョンセミナーはチケット制です。【事前参加登録をされた方】 学会参加証と一緒にチケットを発券いたします。【当日参加の方】 学会参加証に記載のQRコードを使用しチケットを発券してください。発券日時 : 4月24日(金)7:15 - 11:15(定員になり次第終了) 発券場所 : 名古屋国際会議場 1号館2階※チケットはお弁当の引換券です。聴講を制限するものではございません。※会場にはチケットをお持ちの方から優先的にご入場いただけます。※セミナー開始後、チケットは無効となります。

本セミナーでは下記の日本整形外科学会単位の内1つを取得できます。● 専門医資格継続単位(N)【14:医療倫理・医療安全・医療制度等】● 専門医資格継続単位(N)【06:リウマチ性疾患、感染症】● リウマチ医資格継続単位(R)

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(※他にも経路がありますが、主要経路を掲載しています)

▲〒456-0036 愛知県名古屋市熱田区熱田西町1番1号 ▲名古屋国際会議場 2号館2階 第6会場(会議室224)

西高蔵駅(新瑞橋方面)

日比野駅(名古屋港行き)

名古屋駅名古屋国 際会議場

地下鉄桜通線

地下鉄東山線

・名鉄線・JR東海道本線・JR中央線

・地下鉄名城線(左回り)

・地下鉄名港線徒歩

約5分

アクセス

主要経路

フロアマップ

名古屋国際会議場

地下鉄名港線

地下鉄名城線

2番出口1番出口

1号館

4号館2号館

3号館

西高蔵駅

日比野駅

224会議室

吹抜

2号館 2階

金山駅

栄駅

久屋大通駅

免疫抑制療法下のリウマチ性疾患患者における肺感染症のスクリーニングと予防針谷 正祥1;2先生   1 東京医科歯科大学大学院薬害監視学講座, 2 東京医科歯科大学医学部附属病院 膠原病・リウマチ内科

節リウマチ(RA)、全身性エリテマトーデスなどの全身性リウマチ性疾患患者は、免疫抑制療法中にさまざ

まな肺感染症を発現する。肺感染症は原疾患の治療を妨げるのみならず、患者の生命予後に強い影響をおよぼすことが知られている。全国11施設と共同で実施した「膠原病における免 疫 抑 制 療 法下の肺 感 染 症に関する前 向き研 究(PREVENT研究)」では膠原病治療のために入院し、免疫抑制療法を開始した763例を前向きに1年間観察し、肺感染症リスク因子を同定した。1年間の観察期間中に61 例(8.0%)が肺感染症を発症した。Cox 回帰分析の結果、年齢 65歳、 20 pack-yearsの喫煙歴、血清Cr 濃度、免疫抑制療法開始後2週間以内のプレドニゾロン(PSL) 最大量が肺感染症発症の有意なリスク因子として同定された。全身性リウマチ性疾患に対する免疫抑制療法中は通常の細菌感染症に加え、抗酸菌感染症、ニューモシスチス肺炎、サイトメガロウイルス感染症、深在性真菌感染症などの日和見感染症に対する注意が必要で

ある。我が国は結核の中等度蔓延地域(2012年度罹患率16.7/10万人)に当り、免疫抑制治療開始前の適切なスクリーニングと治療中のモニタリングが必要である。結核のスクリーニングには、結核の既往歴・家族歴・曝露歴に関する問診、胸部画像、Interferon-releasing assay (IGRA)またはツベルクリン反応(TST)の3者を併用し、総合的に判断する。結核発症に関するIGRAとTSTの陽性・陰性予測率を比較した研究のメタ解析では、IGRAはTSTよりも高い陽性・陰性予測率を示し、特に結核発症ハイリスク群では予測能が優れていた。また、TNF 阻害薬使用予定患者のスクリーニングにIGRAとTSTを併用し、いずれか陽性の場合に潜在性結核の治療を行った結果、低い結核発症率が得られたと報告されている。TNF阻害薬投与中のTST、IGRAの陽転に関しては複数の報告があり、必要に応じて治療経過中の反復測定を考慮する。本セミナーでは、全身性リウマチ性疾患における肺感染症とIGRAに関するエビデンスついて議論したい。

第59回日本リウマチ学会総会・学術集会 ランチョンセミナー