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授 業 形 態(内 容)
・(講義)授業担当教員による解説を主とし、学生との問答及び練習問題の出題と解答を通じて、関連の知識を深めていきます。
・(演習)事前に学修した基礎的な知識を基に、特定の題材や問題を取り上げて、さらに知識等を深めていく形態です。講義とは異なり、学生が主体的に考える学修姿勢が求められます。
・(ディスカッション)特定のテーマに関して複数人で議論をする授業があります。テーマに沿って自身の意見を整理し、その内容を他の学生に伝えることや、他の学生の意見に対して、賛成なのか、あるいは反対なのか自身の立場を示し、その理由とともに自身の意見を再構築し、他の学生との合意点を探ることが求められます。
授 業 の 概 要 1.本講義では『ファイナンシャル・マネジメント』を「資金調達・運用、利益管理、予算管理等を含む企業の財務面から行う経営管理」及び「資本構成、投資、資金調達、配当などの企業の資本活動における意思決定活動」として定義します。
2.必修科目で修得する知識の実践応用のための演習に加え、近年の企業の財務活動と密接な(国際)金融、為替市場や国際企業財務問題などを採り上げる予定です。
授業の進め方 1.講義では教科書の例題等を解きながら解説するとともに、事前出題についての参加者による解答発表に加え、ケースディスカッションも含める可能性があります。
2.受講者には事前の予習が求められる他、自ら選択した企業について、講義に沿った形で各種財務分析、計画策定を行っていただく予定です。
3.主たる資料の提供や課題レポートの提出は Moodle を用いて行う予定です。
授業科目名(講義題目) ファイナンシャル・マネジメント 開 講 学 期
単 位 数前 期2単位
担 当 教 員 平 松 拓講義コード 科 目 区 分
対 象 学 生選 択
2・1年生20176004
開講予定日① 4/14 ② 4/21 ③ 4/28 ④ 5/7(木) ⑤ 5/12 ⑥ 5/19 ⑦ 5/26 ⑧ 6/2 ⑨ 6/16 ⑩ 6/23 ⑪ 6/30 ⑫ 7/7 ⑬ 7/14 ⑭ 7/21 ⑮ 7/28
履 修 条 件
企業財務、アカウンティングを履修済みであることが望ましい。1年生で履修する場合、実務経験又は大学等で上記科目履修経験を有するか、並行してアカウンティングを履修すること。
キーワード
キャッシュフロー、財務予測、投資評価、事業計画、予算管理、投資評価、財務リスク、コーポレートガバナンス
全体の教育目 標
非財務部門においても望まれるファイナンシャル・マネジメントの基礎と、海外仔会社等での財務実務を意識した知識の習得
個別の学習目 標
流動性管理と企業価値評価のためのキャッシュフローの正確な理解と、応用としての財務的意思決定の方法を学ぶ
授 業 形 態(項 目)
・講義・演習 Lecture, Seminar・ディスカッション Discussion 使 用 す る
教 材 等
・テキスト(紙媒体)Textbook, Printed material
・スライド資料(電子媒体)Electronic media
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教科書および参 考 図 書
◎受講前に受講者が入手する必要がある資料●知識を拡げるために読んだ方がよい資料
i) 教科書◎ ダイヤモンド社「ファイナンシャル・マネジメント(改定3版)」ロバート・C・ヒギ
ンズ著、グロービス経営大学院訳(4,400円 +税)ii) 参考書● “Analysis for Financial Management” 10th edition, Robert C. Higgins, McGraw Hill(ペー
パーバック12,000円程度)● 「コーポレートファイナンスの原理」第9版 Stephan A. Ross, Randolph W. Westerfield,
Jeffery F. Jaffe、 金融財政事情研究会(10,000円 +税)● 経済産業省、地域金融人材育成開発プログラムより「キャッシュフロー経営」「リス
クとリターンと資本コスト」「経営計画と財務マネジメント」● かんき出版「中期経営計画の立て方・使い方」井口嘉則、稲垣純一郎著(2,000円)● 税務経理協会「管理会計レクチャー(基礎編)」門田安弘編著(2,800円)● PHP 研究所「MBA のリスク・マネジメント」(2,000円)● 東洋経済新報社「国際金融読本」国際通貨研究所編(2,400円)● 日本 CFO 協会「プロフェッショナル CFO」「グローバル CFO」(これ等はそれぞれ受
験者用テキスト)● “International Financial Management” 12th edition, Jeff Madura, South-Western Cengage
Learning(11,000~12,000円)● “Guide to Financial Management” John Tennent, The Economist(2,000円程度)● “Financial Management----Theory and Practice” 15th edition. E.F.Brigham, M.C.Ehrhardt
(4,500円程度)*外書については価格が大きく変動する可能性があります。
試験・成績評価 の 方 法 等
•コースに対する参加と有益な意見のコントリビューション:40%•小テスト、中間・(期末)試験、レポート等計:60%
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第 1 回 目
<講義テーマ>イントロダクション、財務経営活動の目的と範囲
<講義のねらい>この講義の狙いと範囲についての説明企業における財務の機能と企業価値についての理解の確認コーポレートガバナンスと財務機能の関係の理解
<ディスカッション・ポイント>企業の目的と株主価値最大化、日本型財務管理の歴史的な経緯と方向性
<参考文献等>「CFO―最高財務責任者が企業価値を向上させる」
第 2 回 目
<講義テーマ>財務諸表の理解の確認
<講義のねらい>財務諸表及び利益とキャッシュフローの相互関係についての理解の確認
<ディスカッション・ポイント>資金運用表作成、キャッシュフロー計算の実践
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第1章「コーポレートファイナンスの原理」第2章
第 3 回 目
<講義テーマ>財務業績の評価
<講義のねらい>業績評価指標としての ROE の重要性の理解と各種財務分析指標の確認と実践
<ディスカッション・ポイント>ROE 向上策、ROE の限界
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第2章
授 業 計 画
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第 4 回 目
<講義テーマ>運転資本の原理
<講義のねらい>ROE、「総資産回転率」向上策としての運転資本管理について理解し、改善策を検討する
<ディスカッション・ポイント>運転資本管理策のトレード・オフ
<参考文献等>“Guide To Financial Management” Chapter 14
第 5 回 目
<講義テーマ>財務予測
<講義のねらい>財務予測作成手法の理解と実践
<ディスカッション・ポイント>予測財務諸表の作成
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第3章
第 6 回 目
<講義テーマ>持続可能な成長
<講義のねらい>持続可能な成長限界について学ぶ
<ディスカッション・ポイント>黒字倒産と成長管理政策
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第4章
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第 7 ・ 8 回 目
<講義テーマ>計画・予算とコントローリング
<講義のねらい>財務計画の基礎となる戦略的事業計画と予算の関係、それ等の策定と評価について学ぶ
<ディスカッション・ポイント>事業計画の役割と重要な要素は何か
<参考文献等>「中期経営計画の立て方・使い方」地域金融人材育成プログラム資料「経営計画と財務マネジメント」
第 9 回 目
<講義テーマ>小テスト資金調達方法の決定・資本還元政策(その1)
<講義のねらい>いかなる資金調達方法を選択するかについて社債調達と株式調達を比較して考える
<ディスカッション・ポイント>保守的な資金調達と積極的な資金調達
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第6章
第 10 回 目
<講義テーマ>資金調達方法の決定・資本還元政策(その2)
<講義のねらい>いかなる還元方式を選択するかについて配当と自社株式購入を比較して考える
<ディスカッション・ポイント>企業価値への影響と各種指標への影響
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第6章
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第 11 回 目
<講義テーマ>投資機会の評価
<講義のねらい>投資計画の財務的な評価方法を理解し、実際の資本予算の策定に活かせるようにする
<ディスカッション・ポイント>投資に伴うキャッシュフローの算定、With-Without の原則、余剰能力に対する考え方、排他的な代替案、資本制約などについて理解する
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第7章、第8章
第 12 回 目
<講義テーマ>金融商品と金融市場
<講義のねらい>「資金調達は企業のキャッシュフローと資産の請求権の販売」という考え方の理解国内市場、海外市場、国際金融市場についての理解
<ディスカッション・ポイント>中小企業の資金調達問題
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第5章“International Financial Management” Chapter3, 5
第 13 回 目
<講義テーマ>デリバティブズとグローバル財務経営
<講義のねらい>多通貨キャッシュマネジメント、外国為替市場、オプション、スワップ、国際税制(移転価格税制等)などの基本的理解
<ディスカッション・ポイント>企業のグローバル化に伴う財務リスクの管理の必要性と手法
<参考文献等>“International Financial management” Chapter 1, 10-12「国際金融読本」
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第 14 回 目
<講義テーマ>ハイリスク・ファイナンス
<講義のねらい>ベンチャー・キャピタル方式による事業価値評価
<ディスカッション・ポイント>高い目標収益率の正当性
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第9章補遺
第 15 回 目
<講義テーマ>投資意思決定とリスク
<講義のねらい>投資評価におけるリスクの影響と対応策としてのオプションを理解する
<ディスカッション・ポイント>企業の視点と株主の視点
<参考文献等>「ファイナンシャル・マネジメント(改定第3版)」第8章