改正社会福祉法法人運営のポイント · ④ 業者・価格決定【稟議書】 ⑤ 契約書の交換・請書の受領 ⑥ 納品・作業実施 ⑦ 請求→支払→領収書→経理

改正社会福祉法法人運営のポイント～規程類の改正と理事会の運営～

平成３０年１月

久喜市社会福祉課

● 平成2９年度久喜市社会福祉法人集団指導

みんなの、あんしん。

久喜の社会福祉法人

■ 本日の内容

H29久喜市社会福祉法人集団指導２

１社会福祉法改正の意義

２平成29年度指導監査の結果

３規程類の改正

４改正法における理事会の運営

５理事長等の職務執行状況報告

１社会福祉法改正の意義

H29久喜市社会福祉法人集団指導３

■ 社会福祉法改正のポイント

H29久喜市社会福祉法人集団指導４

経営にパワーバランス導入

運営の透明性の向上

財務規律の強化

公益性を生かした取り組み

■ なぜこのような改正が？

高い公益性

H29久喜市社会福祉法人集団指導５

不特定多数の市民が利害関係人である

■ 社会福祉法人と福祉ニーズの多様化

H29久喜市社会福祉法人集団指導６

経営者の人格を信頼

誰が経営しても適正に

福祉ニーズの多様化

サービス量増大市場化

■ 社会福祉法人とガバナンス

H29久喜市社会福祉法人集団指導７

ガバナンス＝企業統治

＝企業の民主的運営

多くの人の意見によって運営していくということ

■ ガバナンスの源流

H29久喜市社会福祉法人集団指導８

会社法

一般法人法

社会福祉法

■ 社会福祉法人は特殊な財団である

H29久喜市社会福祉法人集団指導９

利害関係者である市民のために社会福祉事業経営

所有者なし

寄附財産を運用

■ 社会福祉法人は特殊な財団である

H29久喜市社会福祉法人集団指導 10

市民は自ら受けるサービスの内容とその運営者について知る権利がある

■ 改正法に対応するにあたって


利用者である市民を納得させサービスを支持してもらうために必要な対応

実際面倒な内容ではある

２平成29年度指導監査の結果


■ 今年度の法人指導監査の状況

規程類の不備が目立つ


議事録の重要性

経理規程の遵守は課題

■ 指導監査ガイドライン

指摘事項とされている項目は特に重点的に取り組んでください！


■ 業務執行理事


職務範囲を定めること

職務執行状況報告義務あり

本来は、理事長の内部業務を分担して決裁権を有する者

■ 監事監査


業務監査を強化する必要

監事の自発的確認が重要

「会計監査」と「業務監査」の２本立てであることが明確に

■ 人事管理


理事会任命職員を明確に

辞令交付手続を規程に

理事長の専決範囲を明確にする職員の任免を権限ある者が行う

■ 経理規程の遵守


もう一度経理規程を確認

日々の処理へ落とし込みを

経理規程の基本的事項がなかなか遵守されていない実態がある

■ 改正契約通知の概要


改正前改正後

入札必要理事会決議

入札必要理事会決議

３者随契理事会決議

２者随契理事長専決

２者随契理事長専決

250万円

160万円

100万円 100万円

160万円

250万円

1,000万円

工事・製造請負

物品購入その他工事・製造請負

物品購入その他

■ 随意契約の進め方


① 参考見積り② 予定価格の作成【稟議書】③ 本見積りの取得【２社以上】④ 業者・価格決定【稟議書】⑤ 契約書の交換・請書の受領⑥ 納品・作業実施⑦ 請求→支払→領収書→経理

３規程類の改正


■ 定款の改正（評議員会決議）

評議員・役員の報酬の額


評議員の報酬の額（年間総額）

役員の報酬の額（年間総額）

定款に記載しないとだめ

報酬規程でOK（理事監事別）


評議員・役員の任期


任期満了前の退任者が出た場合の後任者の任期

前任者の任期満了までとするには特別の規定が必要ないとずれてしまう


評議員・役員の任期


経過措置期間内に補充した評議員の任期

同様に、当初からの評議員と任期をそろえるには特別の規定が必要

■ 定款施行細則の改正（理事会決議）

評議員会の報告事項


予算・事業計画を報告事項とすることが望ましい

法人の活動を評議員に理解しやすくするため決議事項の承認も得やすくなる


理事会の報告事項


理事長専決事項を報告事項に

毎回の職務執行状況の報告の中で行う


議事録の供覧・欠席者対応


議事録の供覧

定められた期間内に行う

供覧印を

欠席者への議決結果等の送付

これらの規定ない場合は規定すべき


決算の調製


例示では１ヶ月…不可能

県例示を参考にする場合はここは２ヶ月としてよい


監査報告


監事監査の手続き等に関して規定を設けたほうがよい


監査報告


業務監査が重視される

事前の資料検討が重要

監査報告受領予定の２週間程度前に資料送付する必要


監査報告


監査日と決算理事会開催日

理論上同日開催は不適当（監査報告前の招集通知発送）

監査資料送付日を記録する


重要な職員の任免


具体的な職名を記載（施設長、園長、事務長等）

「理事会の決議事項」「理事長の専決事項」２か所


理事長専決事項


契約の専決金額契約通知の随契金額引き上げとは関係ない従来の随契金額のままで十分それ以上は日常業務範囲外？


業務執行理事専決事項


業務執行理事の職務範囲

専決事項として定めてもよい

■ 役員等報酬規程の改正（評議員会決議）

必要記載事項を規定


勤務形態の別（常勤・非常勤）

算定方法（金額の算出のしかた）

支給の方法（支給日・振込か）

支給の形態（現金か現物か）

■役員等報酬規程の改正（評議員会決議）

改正の留意点


役員の年間報酬総額上限を規定（理事と監事を分けて規定）

費用弁償も併せ規定してもよい

職員給与との調整規定は注意


無報酬の場合の報酬規程


無報酬でも報酬規程は必要定款に無報酬と定めていても別途報酬規程は必要報酬の情報公表は報酬規程によることとされているため


支給基準の検討過程資料


以下の２点を説明資料にする単価等の算定根拠不当に高額でないことの確認

評議員会で説明し了承を得る

説明内容を議事録に残す


単価等の算定根拠


考え方はいろいろ可能例：・他事業者を参考にする

※時給換算等で整合性をとること

・自法人の給料表に準ずる・国・自治体の給料表を参考


不当に高額でない確認


民間の役員報酬との比較時給換算して比較する方法あり会議報酬にも適用可能低いことがわかればOK

他の社福法人、財務状況も検討

■経理規程の改正（理事会決議）

契約通知の改正に伴う変更


随意契約の金額引上げ可能に※ 引き上げなくてもよい

「見積りは２者以上」の規定

理事長専決範囲は別の話

※ こちらは必ず入れる

■就業規則等の改正（理事会決議）

職員の任免手続


就業規則に入れ込むのが簡便

入れ込む文言「職員の任用、人事異動及び解職は理事長が辞令を交付することによって行う。」

４改正法における理事会の運営


■改正法における理事会のあり方


すべての業務執行の決定

理事の職務執行の監督

理事は業務の結果責任負う

理事の懈怠も監督責任負う

■改正法における理事会のあり方


理事は経営会議のメンバーとして内容理解し決議

監事は理事の業務執行をチェックし意見する

■理事会開催の流れ


会議日程の調整

招集通知の発送

会議の開催・定足数の確認、議長の互選・議事進行、議決議事録の作成・備置

議事の検討、議案・資料作成

■理事会の日程調整


すべての役員に出席義務あり

２回連続欠席はダメ！

欠席はやむを得ない時のみ

連続欠席が出ないよう調整

欠席理由を記録（議事録）

■理事会の招集通知


原則会議の１週間前までに発送

評議員会と異なりメールも可能

中７日以上空ける

ただし定款細則の改正が必要

必要記載事項の定めはない・評議員会と同様の記載が無難・なるべく議案書・資料も同時に

■理事会当日①開会


開会宣言（招集者）

議長の互選

欠席者の説明特別利害関係理事の確認

定足数の確認、会議成立を宣言

事務局等の同席についての許可議事に進む

■理事会当日②議事


評議員会招集決議

理事会専決（？）事項

利益相反取引・競業取引

理事長等職務執行状況報告

忘れやすい決議・報告事項

評議員会議案提案決議



議題

日時必要決議事項

場所

評議員会招集決議

議案の概要



定款変更議案

役員選任議案

招集決議と別に決議する

決算認定議案

評議員会議案提案決議

■理事会の議事録について


議長の氏名

日時・場所

特別利害関係理事の氏名

法定記載事項

役員の請求・招集による開催

出席理事・会計監査人の氏名



議事の経過の要領及び結果

法定記載事項

以下の意見・発言の内容・競業・利益相反取引の報告・理事の不正行為の報告・監事の意見



欠席者の氏名・欠席理由

そのほか記載すべき事項

反対意見を述べた理事の氏名

「理事○○は反対したが、その他の理事は全員賛成したので、賛成多数により可決された。」



評議員全員の同意あり

評議員会の招集手続省略

招集通知を省略して評議員会を開催できる

理事会決議前に評議員会の招集通知を出さないように！

５理事長等の職務執行状況報告


■理事長等の職務執行状況報告


理事長・業務執行理事

① ３月に１回以上② ４か月を超える間隔を

空けて年２回以上自己の業務執行状況を報告

（①か②かは定款による）



何を報告すればよいか

指針がなく、実際にどうやればいいかが課題

全員まとめて報告できないか



株式会社や財団法人の例あり

だったら社福法人版をみんなで考えるしかない！

業務内容や法人の立ち位置が違うため参考にしづらい

ご清聴ありがとうございました

改正社会福祉法のポイント～規程類の改正と理事会の運営～

久喜市社会福祉課

● 平成2９年度久喜市社会福祉法人集団指導

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