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編集・発行/近江八幡市総合政策部秘書広報課 〒 523-8501 滋賀県近江八幡市桜宮町 236 TEL:0748(33)3111 FAX:0748(32)2695 MAIL [email protected] WEB https://www.city.omihachiman.lg.jp 令和3年1月号 Re:discovery Omihachiman 広報おうみはちまん ●インキ:環境配慮型インキ(植物油インキ or ノンVOCインキ) ●印刷:有害な廃液を排出しない水なし印刷 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、本紙掲載の催しが急に中止や 延期になる場合があります。開催の可否は事前に担当課または主催者へご確 認ください。また、最新情報は、市のホームページ https://www.city. omihachiman.lg.jp/ で随時発信しておりますので、ご確認をお願いします。 人口と世帯 総数  82,262 ( ± 0) 男   40,400 ( ー 11) 女   41,862 ( + 11) 世帯  34,436 世帯 ( + 10) 令和2年 12 月 1 日現在 ( ) は前月比 ※外国人住民 (42 カ国・地域/ 1,498 人 ) を含みます。 25 水行に先立ち町の東端の家で庭 に火を焚き行者の前で導師役の 最年長者らが般若心経を唱える 宿30 姿姿西「行者不動」と唱え冷水をかぶる行者 40 西宿

白王町の行者講...2021/01/01  · 世帯 34,436世帯 ( + 10) 令和2年12月1日現在 ( )は前月比 ※外国人住民(42カ国・地域/1,498人)を含みます。第

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     新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、本紙掲載の催しが急に中止や延期になる場合があります。開催の可否は事前に担当課または主催者へご確認ください。また、最新情報は、市のホームページ https://www.city.omihachiman.lg.jp/ で随時発信しておりますので、ご確認をお願いします。

    人口と世帯

    総数 82,262 人 ( ± 0)男  40,400 人 ( ー 11)女  41,862 人 ( + 11)世帯 34,436世帯 ( + 10)

    令和2年 12 月 1 日現在 ( ) は前月比

    ※外国人住民 (42カ国・地域/ 1,498 人 ) を含みます。

    第25回

    水行に先立ち町の東端の家で庭に火を焚き行者の前で導師役の最年長者らが般若心経を唱える

     

    寒の入りの1月6日、白王町

    で行われる「白王の水みずぎょう行」は近

    年メディアでも多く取り上げら

    れる有名な行事となりましたが、

    もともとは白しらべ部村(江戸時代の

    村名、明治初期に王おのはま

    ノ浜村と合

    併して白王村(町))で行われ

    ていた行者講にもとづきます。

    行者講とは、修しゅげんどう

    験道の始祖

    である役えんのぎょうじゃ

    行者を信仰し、その霊

    場である奈良県吉野郡の大峰

    山・山上ヶ岳を参詣するための

    代参講です。信者は多くは町を

    一つの単位として組織されます

    が、複数に分かれるところもあ

    ります。不動明王の命日とされ

    る六日に講を行いますが、毎月

    行うところもあれば、正月の初

    行者のみのところもあります。

    当日は、講員が当番のヤド(宿)

    に集まり、役行者の掛け軸を祀まつ

    り、般はんにゃしんぎょう

    若心経や因いんがわさん

    果和讃を唱え、

    百万遍の数珠繰りなどを行いま

    す。場所によっては、その後、

    会食をするところもあります。

    大峰山への代参は年に一度、

    5月8日の戸開きから9月30日

    までの戸閉めの間で、主に8月

    下旬から9月中旬までに行われ

    ます。代参者は、先せんだち達に伴われ

    大峰山・山上ヶ岳の金剛蔵王権

    現を祀る蔵王堂に参拝し、講員

    全員分の札を拝受します。中之

    庄町の講では土産に吉野名物の

    伝統薬陀だ

    らにすけ

    羅尼助を買ってきたと

    いい、観光の要素を含むことも

    あります。かつては水行で身を

    清め精進してから参拝をしまし

    た。長田町では、出発一週間前

    に長田川上流で般若心経、不動

    真言を唱える姿が見られたとい

    われます。こうした禊みそぎ行事が

    ほとんど見られなくなった中、

    現在でも伝承されているのが

    「白王の水行」です。

    近年の水行は、新講、旧講

    がそれぞれ町の東端の家に集ま

    り庭で火を炊き、導師役が般若

    心経を二度唱えます。水行をす

    る行者は六尺ふんどしに腰簑の

    みの裸同然の姿で、首に念珠を

    かけ、頭にビニール(かつては

    渋紙)をさらしの鉢巻きで締め

    付けます。

    そして集落の東から西に向

    かって、各家が用意する清めの

    ためにナンテンの葉が入ったバ

    ケツの水を次々にかぶっていき

    ます。まず「お水取り」と呼ば

    れる人が、「この水とったり」

    と唱えてバケツを取り上げ、行

    者を先導します。すると行者が

    「南無行者不動」と叫んで念珠

     新春清めの行事

      白王町の行者講

    「行者不動」と唱え冷水をかぶる行者

    をかみしめながら頭から水をか

    ぶります。新旧および講員であ

    るなしにかかわらず、約40軒分

    の水をかぶっていくため、非常

    に厳しい行といえるでしょう。

    集落の西端の家が温めの風呂を

    焚き、行を終えた行者はゆっく

    りと湯船に浸かります。水行が

    終わると、他の講員が「ただい

    まの志を」と言って家々から代

    参の費用となる白米を集めます。

    一旦解散した後、講員が各家一

    人ずつ宿に集まります。旧講で

    は導師役が錫しゃくじょう杖を鳴らして大峰

    山勤行法を唱えた後、百万遍の

    数珠を繰ります。

    午後9時頃、うどんやぜんざ

    いが振る舞われた後、申し送り

    などが行われ初行者講は終了し

    ます。内湖干拓以前は、代参者

    だけでなくその家族も湖で身を

    清め精進に努めたといわれます。