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生物多様性なごや戦略(案)について みなさまのご意見をお寄せください 平成22年2月 名古屋市 このパンフレットの内容は、全5章からなる戦略の第4章部分の抜粋となって おり、主に「2050年に向けた戦略」と「100年後の夢のなごやの姿」について お示しします。 50年後、さらに100年後の子どもたちに持続可能ななごやを引き継ぐため、 市民のみなさまと共に考え、将来のなごやをつくっていきたいと考えています。 多くの方々からのご意見をお待ちしています。 なお、戦略(案)の全文(約100ページ)は、名古屋市公式ウェブサイトに掲載 しています。その内容についても是非ご意見をお寄せ下さい。 名古屋市公式ウェブサイト  http://www.city.nagoya.jp 2010年は国連が定める生物多様性年です。そして10月には、生物多様性条約第 10回締約国会議(COP10)が名古屋市で開催されます。 名古屋市では、「人と自然が共生する快適な都市」を目標とした環境基本計画などに 基づく取り組みをこれまでも進めてきました。COP10の開催を契機として、さらに生 物多様性の保全と持続可能な利用という観点からの取り組みを進め、持続可能な環境 首都なごやを目指していきたいと考えています。 そのための長期的な指針として、「生物多様性なごや戦略(案)」の策定を進めてい ます。この戦略(案)は、学識者などによる「専門家会議」と「しみん検討会議」で構成 する「生物多様性なごや戦略策定会議」において、平成20年6月から検討を進めてき たものです。 この戦略をより充実したものとするために、 みなさまのご意見を募集します

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生物多様性なごや戦略(案)についてみなさまのご意見をお寄せください

平成 22年 2月

名古屋市

 このパンフレットの内容は、全5章からなる戦略の第4章部分の抜粋となって

おり、主に「2050年に向けた戦略」と「100年後の夢のなごやの姿」について

お示しします。

 50年後、さらに100年後の子どもたちに持続可能ななごやを引き継ぐため、

市民のみなさまと共に考え、将来のなごやをつくっていきたいと考えています。

 多くの方々からのご意見をお待ちしています。

 なお、戦略(案)の全文(約100ページ)は、名古屋市公式ウェブサイトに掲載

しています。その内容についても是非ご意見をお寄せ下さい。

 名古屋市公式ウェブサイト  http://www.city.nagoya.jp

 2010年は国連が定める生物多様性年です。そして10月には、生物多様性条約第

10回締約国会議(COP10)が名古屋市で開催されます。

 名古屋市では、「人と自然が共生する快適な都市」を目標とした環境基本計画などに

基づく取り組みをこれまでも進めてきました。COP10の開催を契機として、さらに生

物多様性の保全と持続可能な利用という観点からの取り組みを進め、持続可能な環境

首都なごやを目指していきたいと考えています。

 そのための長期的な指針として、「生物多様性なごや戦略(案)」の策定を進めてい

ます。この戦略(案)は、学識者などによる「専門家会議」と「しみん検討会議」で構成

する「生物多様性なごや戦略策定会議」において、平成20年6月から検討を進めてき

たものです。

この戦略をより充実したものとするために、みなさまのご意見を募集します

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1

暮らしにあふれる生態系サービス(自然の恵み)

干潟の生きもののつながり生きものどうしは、「食べる―食べられる」の複雑な関係で結ばれています

 生物多様性とは、生きものや生態系の豊かさを表す言葉ですが、その生きものを育む大地

を創りあげた長い歴史や、人の暮らしと深く結びついています。

 生物多様性に目を向けることは、まちのあり方や地域のあり方、そして私たちの生活その

ものを見つめ直すことともいえます。

 なごやにとっての生物多様性について、わたしたち自身が考えなくてはいけないのです。

わたしたちは、生きるために、食べものだけではなく衣服や住まいの材料、薬の原料など、多くのものを自然の中からもらっています。

たとえば、山に降った雨は川によって運ばれ、わたしたちが毎日利用する水になります。

また、自然とのふれあいの場や、自然の中で感じるいやしの効果など、自然そのものからもさまざまな形で支えられています。

すべての生きものは、互いにつながりや役割をもって生きています。

つながりが切れてしまうと、他の生きものが困ってしまうだけでなく、わたしたちの食べものがとれなくなるなど、安心した暮らしがなくなってしまうかもしれません。

なぜ、生物多様性を保全するの?

わたしたちは、さまざまな生きものに支えられています

生きものは、互いにつながりをもって生きています

この戦略で伝えていくこと1

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わたしたちの生活が世界に与える影響備考:データは日本全体のものです。   フードマイレージとは、食べ物を遠くから運ぶことの影響を示す値で、「食べ物の重さ×運ばれてきた距離(t・km)」で示されます。

現在、わたしたちは、外国から輸入される食品やエネルギー、つまり世界の生きものに多くを依存しています。毎日の食事や衣服、家具など身の回りにあるものはどこから来ているのでしょうか。外国の資源をわたしたちが大量に利用することによって、その地域の生物多様性だけでなく、地域の人々の生活にも影響を与えています。

まずは、あしもとの “わずかに残るなごやの自然”にしっかり目を向け、大切にしましょう。

身近な自然を大切にして、世界の生態系の保全につなげていきましょう。

大都市なごやにも関係があるの?

わたしたちは、世界中の生物多様性に依存し、影響を与えています

身近な自然を保全・再生しましょう 生活スタイルを転換しましょう

現在のようにたくさんの“モノ”を消費する生活を見直していきましょう。

古来からの知恵や文化を生かして、自分たちの力で暮らしを支えていきましょう。

なごやの生物多様性をまもり、世界中の自然の恵みを持続可能な方法で利用する

こうしたわたしたちの行動が必要です

この2つの観点を基本として、2050年に向けた4つの戦略を掲げました

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戦 略

環境負荷の少ない暮らし・ビジネスを創ります

自然とともに生きる文化を創ります

まもり・育て・活かすしくみをつくります

自然に支えられた健康なまちを創ります

戦略1

戦略4

戦略2 戦略3

気候風土や地形を活かし、自然の摂理に逆らわない他の地域からの恵みに感謝し、その生態系に配慮する生きものとの共生を目指し、自然との新しいつきあい方を創造する

視点

2050年のビジョン多様な生物と生態系に支えられた

豊かな暮らしが持続していく都市なごや

 2050年を目標に、わたしたちが目指すべきなごやのビジョンと、その実現に向けた4つの

戦略を立てました。

 みなさんと一緒に進めていくための戦略です。2050年に向けて市民一人ひとりがどのよう

な行動をしていくべきか、ご意見をお寄せ下さい。

わたしたちが進める4つの戦略2

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生きもののすめる場所を拡大していきます~土・水・緑をまもり、ふやす~

2050年のまちと自然

1

●生きもののすめる場所を40%に拡大(緑被率25%→40%)●なごやらしいたくさんの生きものに身近なところでふれあえる●土・水・緑がつながる回廊を、生きものたちが行き来する

2050年の暮らし・ビジネス●自然を活かした快適で環境負荷の少ない暮らし●自然を活かしたビジネスの成長●自然を大切にした生産現場が見える店先

(1)樹林・農地など、まとまりのある生息・生育地を保全していきます

(2)生息・生育地を、身近な場所に広げます(生きものと一緒に暮らせる市街地づくり)

(3)新しいまちづくりで、生息・生育地のまとまりを拡大します

方針 自然を活かした快適な省エネライフを実現します~生物多様性配慮と気候変動対策の統合~1(1)自然を活かして、暮らしのエネルギー消費を削減

します

方針

新たなビジネスモデルを創造します~生物多様性への貢献と活用~2(1)新しい産業を創出します(2)企業の社会的責任として生物多様性保全を促進し

ます

方針

賢い商品選択と流域圏の連携を強めます ~持続可能な農林漁業を支える流通・消費~3(1)商品の生物多様性への配慮を見える化します(2)生物多様性に配慮した商品の利用を広げます(3)伊勢湾流域圏の連携を促進します

方針

自然の質を向上します~風土にあった植生・生物相~2(1)正確な自然環境の情報を収集・蓄積・共有します(2)風土にあった動植物相を回復します

方針

土・水・緑のネットワークづくりをすすめます~緑と緑、緑と水辺をつなぎ、まとめる~3(1)名古屋市をつらぬく土・水・緑の回廊をつくります(2)地域ごとに「生きものの散歩道」を確保します(3)周辺地域とつながるネットワークを再生します

方針

環境負荷の少ない暮らし・ビジネスの創造

戦略2自然に支えられた健康なまちの創造

戦略1

短期目線から長期目線へ転換します~「自然の助けを借りるくらし」への発想転換~

2050年の自然への価値観

1

●葉ずれの音、虫の音、鳥のさえずりがお気に入りのBGM●自然とつきあう知恵が世代をつなぎ、伝統と創造が融合●地域の自然が誇りとなり、コミュニティが生き生き

2050年のしくみ●自然の助けを借りる知恵が、社会のしくみに活かされている●多様な市民活動のネットワークが、都市と自然の共生を支えている

(1)次世代に残すなごやを考えます

方針生物多様性を活かす社会システムづくりをすすめます1(1)行政施策を統合的に推進します(2)生態系サービス(自然の恵み)を見える化します(3)生態系サービスの価値を社会に反映するしくみを

つくります

方針

自然共生まちづくりの拠点となる「情報交流ネットワーク」づくりをすすめます2(1)情報拠点の役割を果たします(2)交流拠点の役割を果たします(3)多様な主体の連携で拠点を支えます

方針

新しい担い手づくりをすすめます ~自然とつきあう知恵の共有~2(1)子どもも大人も学べる場をつくります(2)伝統の知恵を現代に活かします

方針

地域の自然を活かしたコミュニティづくりをすすめます ~共汗・共感による地域づくり~3(1)地域の自然を地域の自慢にします

方針

まもり・育て・活かすしくみづくり

戦略4

自然とともに生きる文化の創造戦略3

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環境デーなごや2009(H21.9

.20)

「みんなで描こう! 100年後の

なごや

    ~生物多様性みんなの

想いの樹~」

第1回しみん検討会議(H21.8.12)「みんなで描こう! 100年後のなごや   ~人と自然が共生する未来のなごや~」

 しみん検討会議やアンケートなどで寄せられた数多くの

意見をもとに、100年後の夢のなごやの姿を描きました。

 アンケートでは487件のご意見が集まり、「生きもの

いっぱい」「緑いっぱい」のなごやの絵を描くことができ

ました。

 みなさんが考える、夢の

なごやはどんな姿ですか?

 ご意見をお寄せ下さい。

なごやの風土にあった生きもののすみかが広がり、オフィス街や住宅地にも、まとまってつながりのあるすみかがみられます。

地域ごとに、その自然を活かした、いきいきとした市民の暮らしが営まれています。

しみんが描く「100年後の夢のなごや」3

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水辺や農地に生きもののすみかが広がっています。

市民農園や農地が広がり、生きものに配慮した農業が行われています。

自然の恵みを活かした祭りや行事、風習がみられます。

西部

中央部

東部

建物や道路を活かした生きもののすみかが広がっています。

エネルギー負荷の少ないまちづくりが行われています。

緑や水がつながり、生きもののすみかが広がっています。

住宅は緑に覆われ、庭や屋上では家庭菜園が行われています。

自然を活かした交流や自然観察、保全活動が行われています。

自然学習や農林業体験など、なごやと上流域の交流がたくさん行われています。

上流域の資源がたくさん活用されています。

流域圏上流部

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氏 名

住 所

意見の内容

性 別 男 ・ 女

歳代(この欄の記入は任意)

年 齢(この欄の記入は任意)

用紙はこれ以外のものでも構いません。

生物多様性なごや戦略(案)に対するご意見

みなさまのご意見は、下記の提出先まで、氏名・住所を添えた書面にて、電子メール、FAX、郵送にてお送りいただくか、ご持参下さい。

名古屋市 環境局 生物多様性企画室(市役所東庁舎5階)

〒460-8508 名古屋市中区三の丸三丁目1-1

電話 : 052-972-2696

FAX :052-972-4134

電子メール:[email protected]

平成22年2月1日(月)~平成22年3月2日(火)必着

このリーフレットは古紙パルプを含む再生紙を使用しています。

個人情報の取扱いについて

1 個人情報の取扱いについては十分注意し、意見公表の際は個人情報が特定できるような内容は掲載しません。

2 住所、氏名、電子メールアドレスなどについては、名古屋市個人情報保護条例に基づき、他の目的に利用・提供しないとともに 適正に管理します。

※電話または来庁による口頭でのお申し出につきましては、受付できませんのでご了承願います。

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