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小特集・ガス絶縁機器 U・D・C・る21・3仏933・4:〔dるd.る51:54る.47-3 ガス絶縁開閉装置用酸化亜鉛避雷器"ZJA” ZincOxide Lightning Arrester"ZLA”forGaslnsulated Switchgear 近年,恨化111i釘‡避一.汀器は従水グ〕爪叫ギャ1ソフ付堪′ポ器に代わり,大巾副二普及Lつ つある、)なかでもガス維紘一i胡閉装iF川J恨化軸批凝`l=打器は,恨化_一郎;丁†素子をSF(うオス 中に+寸人することにより,SF6オスのもつ高い絶縁能力を十分に才一iI用でき,小形で 構造簡単な避`.=汀器を実現できる利山をもつし-)二のたび,66~500kVガス絶縁開閉装 iifこ(′GIS)用恨化頼恥蛙てミi■器(ZLA)を系列化したので,その内容について概説する。 ガス絶縁開閉装置用ZLA(Zinc Oxide Lightning Arrester: 糖化埴釘i避雷器)は,電Jt-1電流の非直線特性の優れた酸化献 納素J′・(Zエレメント)を使用し,二れを接地タンク内のSF6 ガス中に配置して血列キャップを省略し,SF6カ'、スグ〕優れた 絶縁l肘プJをi占用した避ノ.‾汀器であるL=、 この避′.汀器は従来の宙列ギャップ什SF6ガスJ鎚一i‾汀器に比べ, 格段に小形で構造簡単な無アークi壁笛器であることから,オ1 ス絶縁開閉装置そのものの配†貰_Lの自由度を印すとともに, 装置全休とLての縮小化に寄与する利∴■、t二をもっている。 今回66~500kVオ、ス絶縁開閉装i引召ZLAを開発したので以 卜にその内谷を棉柑己する、つ 図lに182kV ZLAの187kVガス絶縁開閉装置への適用例 を示す。 ガス絶縁開閉装置用Z LAの原理・構造 ZLAは憧れた非1白二枚抵抗特竹三をもつZエレメントを,避 `.=汀貨是正倍電圧に対L㌫Lたf呈数を【白二列接続Lて構成きれている。 2.1 Zエレメントの電圧一電;充特性 Zエレメントは酸化亜鉛を主体とし,これに恨化ビスマス, 絶化コバルト,椴化クロム,戸強化マンカ、、ン、酸化アンチモン など徴買の令属酸化物を盲恭加L,焼結されたセラミックスで ある1)。微構造は約1日・Cmの比抵抗を示すZnO枇子と1010日・ I82kV ZLA 図l ガス絶縁開閉装置用ZLA(酸化亜鉛避雷器)の適用例 187kVガス絶縁開閉装置への柑2kV ZLAの適用状況を示す。 白川晋吾* 丸山征-* 赤津 芳** 三吉忠彦*** 5/I~J岬り 5ム~γαふ〟∽(J SpJJ亡ん~〟α・r叩αmα yo5ムJ力んαfざ以 r`1〟α力〆た()+帆yo∫ん/ cm以Lの比j底抗をもつ高地抗の塙界層とで寸溝成され,J境界層 部分が非直線性の電庄一電流特性の役割を果たす。図2にZエレ メントを市二列接続した420kV ZLAの代表的電圧一電ン充特ノ性 と,従来彬(由二列ギャップ付)SF6ガスj壁雷器用特件要素(SiC: 炭化ケイ素)の電圧一電i允特性を示す。 電流は,常規運転電仔,状態でSiCを使った従来形SF6オIス 避雷貨芸では数‾打アンペア流れるのに対L,ZLAでは数「rマ イクロアンペア以↑▲であることから,泊二列ギャップを不要に Lてあるこ、 2.2 従来形避雷器との構造比較 表1に,500kVオス絶縁開閉装置用の従来什ラ避ノ.古器と恨化 封i多言寸避古器との比較同をホす()直列ギャ、ソプ部分の省略により, ニ大のような利点をもっている。(1)構造的に谷帖,車岩とも約 60%に縮′トでき,郎【打-∴モ、】こ数も30%に縮減したL。(2)従来 SFぐ;ガス又はN2か、スの放′戸に及びLや断特惟を利用しているた め,封入カ、'ス圧力州別の11二理を実施Lていた。ZLAでは巾二 列ギャ,ソプ省略により封■入オ'ス仁主力による牛引生羊をろ▲膚する 必要はなくなり,対人SF6ガス斥三力をガス絶縁開閉装置とItfJ 一に設定できるr_つ(3)特性1‾如では,表2にホすように放電規範 でなく,Zエレメントの固体j淫電現象を利用することにより, f士人インパ/レスに対して,従来形のようにう壁′お器端子`豆Jモが 放電電†tまで上汁する必要がなくなり,インパルス応答特竹三 0。。15。。認8。。蒜5。04。0 3。0 つん 1 1, (ゞ三出師盟霹 200 1,350k〉at20kA l1220kVatlOkAサ ZLA:酸化亜鉛素子(Zエレメント) 常時運転電圧448kV (=550漂う 皇宮器:SiC 炭化ケイ素) 10▲510W410‾310‾210‾‾■11が 101102 10:ilO4 105 (Vl川′り 電流(A) (V10kA) 図2 420kV ZLAの代表的電圧一電流特性 従来形避雷器とZ+Aと の電圧 電)充特性を示し,ZLAでは非直線性の良いZエレメントを使用Lている ため直列ギャップが不要となる。 *R+土製作叶いヨ分lリ湯 **fi+二と製作所rl立研究所 ***Hr在製作所H屯研′先所理学悼+ 25

ガス絶縁開閉装置用酸化亜鉛避雷器ZJA”182 日立評論 VO+.62 No.3(1980-3) 表1 500kVガス絶縁開閉器用の従来形避雷器とZLA(酸化亜鉛避 雷器)との構造比重交

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小特集・ガス絶縁機器 U・D・C・る21・3仏933・4:〔dるd.る51:54る.47-3り:る21.31占.5.048.83

ガス絶縁開閉装置用酸化亜鉛避雷器"ZJA”ZincOxide Lightning Arrester"ZLA”for Gaslnsulated Switchgear

近年,恨化111i釘‡避一.汀器は従水グ〕爪叫ギャ1ソフ付堪′ポ器に代わり,大巾副二普及Lつ

つある、)なかでもガス維紘一i胡閉装iF川J恨化軸批凝`l=打器は,恨化_一郎;丁†素子をSF(うオス

中に+寸人することにより,SF6オスのもつ高い絶縁能力を十分に才一iI用でき,小形で

構造簡単な避`.=汀器を実現できる利山をもつし-)二のたび,66~500kVガス絶縁開閉装

iifこ(′GIS)用恨化頼恥蛙てミi■器(ZLA)を系列化したので,その内容について概説する。

山 緒 言

ガス絶縁開閉装置用ZLA(Zinc Oxide Lightning Arrester:

糖化埴釘i避雷器)は,電Jt-1電流の非直線特性の優れた酸化献

納素J′・(Zエレメント)を使用し,二れを接地タンク内のSF6

ガス中に配置して血列キャップを省略し,SF6カ'、スグ〕優れた

絶縁l肘プJをi占用した避ノ.‾汀器であるL=、

この避′.汀器は従来の宙列ギャップ什SF6ガスJ鎚一i‾汀器に比べ,

格段に小形で構造簡単な無アークi壁笛器であることから,オ1

ス絶縁開閉装置そのものの配†貰_Lの自由度を印すとともに,

装置全休とLての縮小化に寄与する利∴■、t二をもっている。

今回66~500kVオ、ス絶縁開閉装i引召ZLAを開発したので以

卜にその内谷を棉柑己する、つ

図lに182kV ZLAの187kVガス絶縁開閉装置への適用例

を示す。

凶 ガス絶縁開閉装置用Z LAの原理・構造

ZLAは憧れた非1白二枚抵抗特竹三をもつZエレメントを,避

`.=汀貨是正倍電圧に対L㌫Lたf呈数を【白二列接続Lて構成きれている。

2.1 Zエレメントの電圧一電;充特性

Zエレメントは酸化亜鉛を主体とし,これに恨化ビスマス,

絶化コバルト,椴化クロム,戸強化マンカ、、ン、酸化アンチモン

など徴買の令属酸化物を盲恭加L,焼結されたセラミックスで

ある1)。微構造は約1日・Cmの比抵抗を示すZnO枇子と1010日・

I82kV ZLA

図l ガス絶縁開閉装置用ZLA(酸化亜鉛避雷器)の適用例

187kVガス絶縁開閉装置への柑2kV ZLAの適用状況を示す。

白川晋吾*

丸山征-*

赤津 芳**

三吉忠彦***

5/I~J岬り 5ム~γαふ〟∽(J

SpJJ亡ん~〟α・r叩αmα

yo5ムJ力んαfざ以

r`1〟α力〆た()+帆yo∫ん/

cm以Lの比j底抗をもつ高地抗の塙界層とで寸溝成され,J境界層部分が非直線性の電庄一電流特性の役割を果たす。図2にZエレ

メントを市二列接続した420kV ZLAの代表的電圧一電ン充特ノ性

と,従来彬(由二列ギャップ付)SF6ガスj壁雷器用特件要素(SiC:

炭化ケイ素)の電圧一電i允特性を示す。

電流は,常規運転電仔,状態でSiCを使った従来形SF6オIス

避雷貨芸では数‾打アンペア流れるのに対L,ZLAでは数「rマ

イクロアンペア以↑▲であることから,泊二列ギャップを不要に

Lてあるこ、

2.2 従来形避雷器との構造比較

表1に,500kVオス絶縁開閉装置用の従来什ラ避ノ.古器と恨化

封i多言寸避古器との比較同をホす()直列ギャ、ソプ部分の省略により,

ニ大のような利点をもっている。(1)構造的に谷帖,車岩とも約

60%に縮′トでき,郎【打-∴モ、】こ数も30%に縮減したL。(2)従来形では,

SFぐ;ガス又はN2か、スの放′戸に及びLや断特惟を利用しているた

め,封入カ、'ス圧力州別の11二理を実施Lていた。ZLAでは巾二

列ギャ,ソプ省略により封■入オ'ス仁主力による牛引生羊をろ▲膚する

必要はなくなり,対人SF6ガス斥三力をガス絶縁開閉装置とItfJ

一に設定できるr_つ(3)特性1‾如では,表2にホすように放電規範

でなく,Zエレメントの固体j淫電現象を利用することにより,

f士人インパ/レスに対して,従来形のようにう壁′お器端子`豆Jモが

放電電†tまで上汁する必要がなくなり,インパルス応答特竹三

0。。15。。認8。。蒜5。04。0

3。0

つん

1

1,

(ゞ三出師盟霹

200

1,350k〉at20kA

l1220kVatlOkAサ

ZLA:酸化亜鉛素子(Zエレメント)

常時運転電圧448kV (=550漂う′

′′

皇宮器:SiC

炭化ケイ素)

10▲510W410‾310‾210‾‾■11が 101102 10:ilO4 105

(Vl川′り 電流(A) (V10kA)

図2 420kV ZLAの代表的電圧一電流特性 従来形避雷器とZ+Aと

の電圧 電)充特性を示し,ZLAでは非直線性の良いZエレメントを使用Lている

ため直列ギャップが不要となる。

*R+土製作叶いヨ分lリ湯 **fi+二と製作所rl立研究所 ***Hr在製作所H屯研′先所理学悼+

25

Page 2: ガス絶縁開閉装置用酸化亜鉛避雷器ZJA”182 日立評論 VO+.62 No.3(1980-3) 表1 500kVガス絶縁開閉器用の従来形避雷器とZLA(酸化亜鉛避 雷器)との構造比重交

182 日立評論 VO+.62 No.3(1980-3)

表1 500kVガス絶縁開閉器用の従来形避雷器とZLA(酸化亜鉛避

雷器)との構造比重交 zLA化することにより,大幅に構造が簡単化L,縮

小化する。

No. 項 目 従 来 形 ZLA

形 式 ODF-160形

420kV

ZLA 78F形

420kV

絶縁スペーサ

21構 造

直列ギャップ

丁≠〕00∞■の

+.一+

特性要素(SiC)

締付FRP

ロッド

避雷器

タンク

¢1,300

直列ギャップ+

特性要素(SiC)

ユニット

シールド

000▼叩丁ち▲

酸化亜鉛素子

1=∈

絶縁スペーサ

同心状分割形

金属シールド

′避雷器タンク酸化亜鉛素子

(Zエレメント)

郎.300

定 格

ガス圧力1.5ゲージ圧力kg.′′cm2

3.5ゲージ圧力kg/cm2

(ガス絶縁開閉装置と同じ)

重 量 100% 60%

タ ン ク

容 積100% 60%

部品点数 100% 30%

特性要素 炭化ケイ素(SiC) 酸化亜鉛素子(ZnO)

放電特性あり

(封入ガス圧力により変動)

なし

制限電圧

特 性あり あり

注:略語説明 FRP(ガラス瓶維強化プラスチック)

が優れる。一方,従来形避雷器では,富サージによる避雷器

動作時に続i充を†充して不要なエネルギーをSiCで消費Lてい

たか,Zエレメントの優れた非直線電圧一電i充特ノlで1三により雷サ

ージによる弟境流.を流.す必要がなくなった亡、

2.3 ガス絶縁開閉装置用Z LAの構造

Zエレメントの形状は,図3に示すように定格電圧420kV糊

に公称外径130mm(78〟F用)、定格電圧84~280kV川に公称外径

90mm(50/`F用)のド【ナツ形Zエレメントを開発して支持構造の

イナ手堅化を図り,部品∴tさ二数を少なく し小形・軽量化を図った。

図4はがス絶縁開閉装置用ZLAの基本構造を示す。84/98kV

三相一括形ZLAでは,ドーナツ形Zエレメントを絶縁支持作

と絶縁筒で組み合わせ,Zエレメントを直線配置した。182kV

以_LのZLAについては,ガス絶縁開閉装置の主将線の高さ、

相聞の距離などを考慮して絶縁支持棒を4簡所に配置し,Z

エレメントの接続を階段・状に直列に積み重ねることにより高

さ方向を縮減させ,かつ電位分布補正用に1司心リング状分割

形令属シ【ルドを設け簡易な構造とし,し、ずれも振動に耐え

る構造とした。図5にオ、ス絶縁開閉装置用266kV ZLAの内

部構造(写真)を示す。

同 ガス絶縁開閉装置用ZJAの主な特長

オ、ス絶縁開閉装置用ZLAの主な特一巨は,二大に述べるとお

りである。(1)焼成寓度の均一化を図り強力な放電l肘呈をもつ

ドーーナツ形Zエレメントの採用により,部,訂,ノ.‡数の縦i成を同

26

表Z 従来形避雷器とZJAとの特性比較

雷器とギヤップレス避雷器ZLAとの特性差を示すし

直列ギャップイ寸従来形避

項目従来形避雷器

(直列ギャップイ寸)ZJA

インパルス応小会特性

直列ギャップ放電 インパルス原波形

避雷器電圧

⊥避雷器

端子電圧

SICの制限電圧

′′

インパルス原油形

∠_ZLA端子電圧

雷サージ動作責務

雷サージ電流

電源電圧

続流

雷サージ電流

電源電圧

無続流

り,払ぃソニ構造の簡一亡iと化,/ト形・鞭‡iヒ化を伺った。(2)構造簡単

ち・†‾l小L、北分1判形1干場シーールドを間写邑L,分拝コンデンサなど

の部.17,を什ノ州することなく,Zエレメント問の`竜位の土与J一化

を【ヌトノた_.(3)l′-j二列キ■ヤップをなくLた無アーク逝`.打貨旨である

ので,ユ寸人材ストfi力の仙別の背理か不要となる。(4)多市′一打に

対する処押能力かある「。

臼 ガス絶縁開閉装置用Z LAの特性及び言式験結果

j駈′.汀器グ‾)規格JE C(電11規格.洞‾在会卜203に定める試験項

Hノ女びZ LA特有の言式験を実施し,ナご束糾′トを検証した。

4.1電位分布

オス絶式壌開閉装iF工呵Z LAの場合,図6(a)にホすようにZ

エレメントとj駈ノー汀器川タンク間のiこプ壬遊客巨岩二Csによる電位分布

をぢ▲える必要かある二.二の対策として二jこ♂〕三つの7バょか名▲え

Jブれる∴.(1)ご禁近寄ぎーミニを補正するため,Zエレメント「H=二椎列

公称外径¢130

(了8/JF用)

図3 Zエレメントの形状及び組立構造

迅公称外径¢90

(5P〃F用)

ドーナツ形素子の開発によ

り,素子の方丈電耐量を上げるとともに焼成密度の均一化を因っている。組立構

造はZエレメントの内径側に絶縁棒を配置し,二れをガイドとLてZエレメントを

積み重ねている。

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ガス絶縁開閉装置用酸化亜鉛避雷器`lzLA''183

シ】ス

SF亡;ガス\

吸着剤

密封端子

スペーサ

高圧シールド

圧稽ばね

//Zエレメント

/絶縁支持棒

/絶縁筒

(a)84~98kV 三相一括形ZLAの構造

図4 ガス絶縁開閉装置用ZLAの基本構造

組立構造の簡単化を匡1っているL、

配管

SFドガス

同心分割形金属シ…ルド

タンク

密封端子

シース

スぺ-サ

圧縮ばね

吸着剤

Zエレメント

絶縁支持棒

絶縁スペーサ

連結導体

(b)182~420kV相分離形ZLAの構造

ドーナツ形Zエレメント及び同心分割形金属シールドの開発により分圧コンデンサを付加することなく,

∨ぷぎ}量さ学

図5 266kVガス絶縁開閉装置用ZJAの内部構造 182kV ZLAの

内部構造(写真参照)を示す∩

コンデンサを付加する。(2)適切なi三1し三選容E孟補正用シールドを

舵遺するr)(3)漂遊容量による電位分布の昌をき響を′受けにくいよ

うに,Zエレメントの自己′存一旨とを_卜げる。ガス絶縁開閉装道

用182~420kV ZLAでは,部品点数を増やさず,かつかス空

間で絶縁をとる上記(2)の方ブ去を採用した〔〕1五イ立分布は向回(b)

にホすように電位分布補正用同心J状分割形金属シールドを設

けることにより,電位分布を殻大1.1†た以下に抑えることができ

る。同同(C)の`丘界解析によるオス絶縁開閉装置用266kV ZLA

の′這イ立分布凶にホすように電気ブJ緑を#J等に分布させ,才妾地

タンクへナ允れる電流.を補僻してZエレメント間♂)印加電圧で

の尼圧分才lしを一定にしたゥ

4.2 ZJAの信頼性試験

ZLAは席本的に非虎視性の優れた才氏抗体のZエレメ ント

を使用し.何列ギ1フツプを不要にした避雷器であることかJ〕,

Zエレメントの課電寿命特性及び避雷器としての開閉サ【シ

l吸収能ブJについて検証しておくことが大切であるし)

4.2.1 課電寿命

Zエレメントの電「仁一電流特一性は三つの区分,すなわち什と電

界領j或,中電界領域及び高電界領域1)に区分される。常時使

用二状態では低電界領域に相当し、′定圧一電i充特性はf比度に大き

く依存される。この導電機構は電界によって低められた電位

障上溝を電了・が費紺勺に越えるいわゆるショ、ソトキMエミッショ

ンによるものである。電丁充は境界層の電位障l王たが†氏‾卜してく

ると抵抗分油芸れ電†允か増加し,Zエレメントは熱妓走するt_,

二の繁凶として周囲fんミ=度と印加電圧とが巧▲えられることから,

これノブをパラメータとして課電寿命加速試験を実施Lて,ア

ルレニウスの式から課電寿命を計算すると,課電平=0.75

(=前石女子充巨「1加電圧波高値

DC流.れるときの直流 転)同国子息J安40℃で100年

以卜の課電寿命が推定される。1)二の素了て課′定率=0-85,周

27

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184 日立評論 VO+_62 No.3=980-3)

電位分布補正用

同心状分割形

金属シールド

補正容量(′、‖…

100

80

(訳)樟呑せ絆

02

一什一

(a)電位構成要素

タンク

Zエレメント

Zエレメント

自己容量(-

漂遊容量〔'J

均等分布

電位分布補正用

同心状分割形金属

シールド付

メシールドなL

〕 12 18 24

ユニット数

(b)266kV ZLAの電位分布

\\

高圧側

(100%電位)\、

電位 95%

85%

Zエレメント 75%

65%

55%

45%

35%

25%

15%

5%

30

電位分布補正用

同心状分割形

金属シールド

タンク

接地側(0%)

(c)266kV ZLAの電界解析

図6 ガス絶縁開閉装置用266kV ZLAの電位分布

電位分布のこ伏;兄を示す。

28

岡≠fl.L度900cでの土民杭分電i允∫月と諜竜一寿命fの一隻J係は図7にホ

すとおりで,一次∫(により去わされる。

logム~=∬1十方2、/丁

二二に 尺1:納期ノi左端三

∬2:′劣化速度を表わすパラノ【タ

ニの∬1,〟2の印加電圧依存性,fエい空依存性を知ることによ

り,Zエレメントのノ、f命を子i叫できる、,すなわち,ZLAグ)

劣化判1主には抵抗分電流を把j雀することか肝懲となる。

Zエレメントの諜電ん‡爺を_l二げるには材料組成,配合,成

形及び焼成方i去を改良し,喘界層のグラス化処f削二よって7E

位障l王.モの′左道化をi切ることにより虹に高寿命のZエレメント

いj肖発できる。二のかラス化処理を実施したZエレメ ントの

抵抗分電流と課竜一まf命との関係は,図7の破線にホすように

同一諜電条件でもJ〃が増えにくい。一々▲,Zエレメント単体

による加速寿命試験ばかりでなく,匡18にホすように実岩旨で

の課電試1強もづ三施Lて寸言鰍性を確認した。

4.2.2 開閉サージ吸収能力

Zエレメントグ)寿命は__卜述の諜竜一ヲ、f爺試験だけでなく,上主

帖ド与】課1盲小のサージ′i‾E流処理能力を検証してお〈必要がある、,

二のたれ 5叫F用Zエレメントの新品と切開iんL度800c、諜乍に

率0.75で4,000時間の加速劣化品(Vl.m八Ⅰ)(1新品峠4.1kV,課′産

後3.73kV低下Lたもの.J)を使用L,開閉サージ処月絹巨力につ

いて検討Iノた。

占式煉ハターンは開閉サージ【吸収時の田岡さ.1よ度400c,逆転状

態200cの条件をそえて.区19にホすような.式験バターンで糊

閉サ【ンとして1,600Ax2ms(=20kJ)を印加した。通常の50

∩)【a

0

0

2

(<∈)媒脚ホ墟瀕

50

0.2

媚.■ノ′

ノム■

熱暴走▲

J一一▲

d■一一--「△▼一一-t--△■---一一-----・・亡■---●■■「△

Zエレメントの種短 課電車 周囲温度

▲ A 0.85 900C

(思驚要認諾雷呈・雪妄言で)● 0.g5 90□c.

△■・一一・●△ 日 0.85 90レC

(業苦悪芸書誌イE警芸呈よりう0■●●一0 0.95 90PC

10 151

時 間(h)す

20 25

266kVZ+Aの 図7 Zエレメントの課電寿命加速試験 5叫F用素子の課電寿命,

課電率0.85∴′0.95,周囲温度90ロCでの抵抗分電流と時間との関係を示す。

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ガス絶縁開閉装置用酸化亜鉛避雷器"ZJA”185

6h

408c

15h

200c

1.0(通電前・後に名・々1分間)0.8

周囲温度

課琶J通電電流

(方形波2ms)

0

0

0

nU

8

(hU

4

2

1,600Ax2ms(方形波EP加)

試験パターン

509----------×・

4

60n------I---¥

4

ヽヽ

図8 ガス絶縁開閉装置用420kV ZLA 420kV ZLAの工場内での課

電試験状う兄を示す。

〃F用再校人サージエネルギーはMax.12kJ程度であり,過酷

なエネルギーを素子に注入している.っ

試験結果は,図9に示すように約10%動作開始電圧が低■F

していても開閉サージ【吸収後の抵抗分電流が増えるだけで,

開閉サージは[吸上根できる。

Lたがって,Zエレメントの課電寿命として加速寿命試験

で寿命を確認Lておけばよいと推定される。

4.3 そ の 他

ZLAとLて動作開始電圧試験,漏れ電流試験,1宮サ【ジ・

開閉サージ動作貰務試験,インパルス応答特性試験,制限電

圧試験,振動試験及び部分放電試験を実施し,仕様を満たす

ことを確認した「,

日 ガス絶縁開閉装置用ZLAの品質管理及び保守点検

出荷前試験としてがい十形ZLAと同様に構造検束,絶縁

抵抗測定,漏れ電流試験及び動作開始電圧試膜を実施すると

ともに,オ、ス絶縁開閉装置用として特に気密試験,部分放電

試験を実施して出荷される(〕

なおZエレメントについて,電気的特性試験を全数実施す

るとともに,寿命につし、ては抜き取I)検査で先行チェックを

実施してある。また,Zエレメントの放電耐電を安定化する

ため,素子内のポイドをZエレメント内部欠陥自動検出装置

によりポイドの有無をチェックしている。本装置は図10に示

0

8

(n)

4

2

(才∈)棋紳頼怒潜

0.8

0.6

0.4

0,2

■l1-0-I-b

ーt.もも

529----------1

lt--11、

ヽヽ

580----------×▲

3 3

50?----…-…¥

2

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589-------I--X

5

J

誤′′ノ\

ヽ、

-1tlO----0-、

正常素子

(新品)

0 10 20 30 40 50 e;0 70

時 間(h)

図9 課電時の開閉サージ処理回数とZエレメント抵抗分・漏れ電;克

との関係 加速試験による劣化素子に,開閉サージl.5倍相当のエネルギー

を6回注入L,いずれも素子が処理できることを示Lている。

すように,非破壊検査による超音波探似器で内部にポイドか

あると自動的に除去される。また製造設備を自動化し,人為

的エラーを極力防止するよう努めている。

現地拙付彼の保守∴!大検は,従来形避富器と同様に絶縁紙杭,

漏れ苛こテ売捌走を2~3年に1回実施し,正常な特惟を確認す

ることが望まれる。

【司 保護性能

ZLAをガス絶縁開閉装置に適用した場fナの絶縁協調につ

いて述べる。ZLAは先に述べたように,直列キャップ付避

′こ有器のようにj壁富器端子電圧は放電電圧まで上昇せずに動作

することから、急峻波インパルス応答特件が良いことよって

近接雷に対する保護特性が優れている。例えば,500kVガス

絶縁開閉装置の線路側入【‾+及び変圧器前に420kV ZLAを配

置することにより,図11の苫サージ計算プログラムによる計

算結果に示すように,絶縁レベルはBIL(BasicInsulation

Level)1,550kV以下に抑制される。

なお表3に84~420kVガス絶縁聞例装置用ZLAの特件をホす。

l】 結 言

以上,オ、ス絶縁開閉装置用ZLAの原王里,特性について述

べたが,従来のガス絶縁開閉装置用避雷器は,寸法が大きく

配置_L困難な点があったが,ZLAを適用することにより,

29

Page 6: ガス絶縁開閉装置用酸化亜鉛避雷器ZJA”182 日立評論 VO+.62 No.3(1980-3) 表1 500kVガス絶縁開閉器用の従来形避雷器とZLA(酸化亜鉛避 雷器)との構造比重交

186 日立評論 VOL.6Z No.3(1980-3)

超書濾センサ

/

_ 水中 _

/〆〆ノ‾山∨‾ゾ叩仙、→、-\

(被検出Zエレメント)

区l川 Zエレメント内部欠陥自動検出装置

0

0

0

0

0

.〇〇

,00

00

.〇〇

5

4

3

2

一卜

({ぎ三世紳ヘ一本舶

鉄塔の電位

Max.4.970kV

パ′ l

′ t

/′-\L

DD

---/

1。550kV

超音波

探傷器による

判別

NO

YES

わ人

欠陥によるパルス

Zエレメントのポイドなどの内部欠陥を,超音波採傷器により検出している。

500kV GIS(全長約150m)線路引込口

420kV ZLAl

透せ

雷撃電涜150kA

/へ「‾ヽノ ヽY▲、

rJ■Jl′

ノ変圧器二端子電圧

(Max.1,050kV)

/

変圧器:?

420kV ZLA二‡

変圧器】

420kV ZLA2

線路引込ロZLA】端子電圧

(Max.1,140kV)

∧へ_と、1Jー、‾■-・・・・一斗;こ;コて‾

ゝ√小八ヽ′、、′

0.5 1.0 1.5 2.0 2.5

時 間(.′ノS)

3.0 3.5

排 除

次工手呈

注二略語説明

GtS(GaslnsL】!aLed

Swi10h芭ear)

BIL(臼asiclnsし山一jon

Leveり

図I1500kVカース絶縁開閉装置の絶縁1茄調 500kVガス絶縁開閉装置の線路引込口及び変圧器前に420kV Z+Aを配置することにより,雷サージによる過

電圧をBル.l′550kV以下に抑制できる。

表3 ガス絶縁開閉装置用84~420kV ZLAの主な仕様

定格電圧と保護性能を示す。

ZLAの

系統電圧

(kVrms)

避雷器定格 所要絶縁強度

(Bl+)kVp

動作開始電圧* 制 限 電 圧

電圧

(kVrms)

(下誌i芸;乙∨。・‾去‾t‾‾‾㌫丁。t‾.ムkA66 84 350 12D 244 269

77 98 1 400 140 284

406

314

110 140 550 200 448

154 196 750 280 568 627

187 182 750 260 528 582

672220 Z10 900 300 609

275 266 l′050 380 丁7I 851

l′220

l(戸芸)550 420 し550

l600

注:* 84~266kVまで直流電圧,420kV ZJAについては交流電圧を印加し,抵抗分電流が1mA。

〉売れたときの端子電圧を示す。

30

配置上の制約が除かれること及び保,護範囲が広がることから

今後ますます要求されるガス絶縁開閉装置の過電圧抑制に大

きな効果を発揮するものと思われる。

終わりに,Z LAの開発に際し種々〒卸指J尊いただいた電力

会社及び社内の関係各付二に対し,深謝の意を表わす次第であ

る。

参考文献

1) Fl川,外:酸化亜釘†避1富者芹"ZLA'\日立評論,61,733~

738(昭54-10)