マーシュ ブローカー ジャパン株式会社増本 真一

火力発電所輸出プロジェクトと新ISO、保険、

ファイナンスについて

2017年2月6日

資料７

MARSH

日本におけるマーシュのご紹介

MARSH

マーシュアンドマクレナンカンパニーズ

2

マーシュアンドマクレナンカンパニーズは年間総収入130億ドルのグローバルプロフェッショナルサービスファームです。保険仲介およびリスクアドバイザリーの世界的リーディングカンパニーであるマーシュ、リスクおよび再保険スペシャリストであるガイカーペンター、組織・人事マネジメント・コンサルティングファームのマーサー、戦略コンサルティングファームであるオリバー・ワイマンを傘下に置いています。総勢約60,000名以上の従業員が世界130ヵ国以上の顧客にサービスを提供しています。ニューヨーク、シカゴ、ロンドン証券取引所に上場しています（銘柄コードはMMC）。

リスクおよび保険関連サービス コンサルティングサービス

リスクマネジメント、保険関連業務、団体用保険プログラム・マネジメント業務

再保険仲介コンサルティング

組織・人事マネジメント・コンサルティング

各種専門分野向けコンサルティング

コーポレート・アイデンティティおよびブランド・デザイン

経済学、ファイナンス、統計学の原則を応用したコンサルティング

Oliver Wyman

フィナンシャル、企業、組織および

経営に関するコンサルティング

MARSH

マーシュのクオリティ、スコープそしてスケールの優位性

3

26の業界別プラクティスと32の特殊リスクに特化した専門チームを総合的かつ

国際的に配備

130ヵ国以上におよぶグローバルな事業展開

27,000名以上の従業員、世界各国に約500カ所の事業所

約500億ドルにおよぶ保険料の手配（2013年実績）

フォーチュン500のうち80％、フォーチュン100のうち85%との取引実績 (2014年3月時点)

50％ 7％ 32％ 11％

2015年度の年間総収入は57億2,700万ドル

支 店 提 携

駐在員事務所マーシュリージョンオフィスによるサービス提供

世界の事業所

米国およびカナダ ラテンアメリカ 欧州およびアフリカ アジアパシフィック

MARSH4

Business Insurance2015年 世界10大保険ブローカー・代理店 （2014年度の売上に基づく）

Source: BI Survey (July 2015)Percentage of revenue may not add up to 100% due to rounding. 1 British pound = $1.5586. 2 2013 restated. 3 Fiscal year ending April 30. July 20, 2015 Business Insurance

1 Marsh & McLennan Cos. Inc. 12,966,000,0002 Aon P.L.C. 12,019,000,0003 Willis Group Holdings 3,767,000,0004 Arthur J. Gallagher & Co. 3,530,000,0005 Jardine Lloyd Thompson Group P.L.C. 1,713,992,420 1

6 BB&T Insurance Holdings Inc. 1,713,527,2007 Brown & Brown Inc. 1,567,459,9438 Wells Fargo Insurance Services USA Inc. 1,298,884,0009 Hub International Ltd. 1,295,808,00010 Lockton Cos. L.L.C. 1,230,504,000 3

Rank Company Revenues (US$)

MARSH

各業種に精通したMarshのプラクティス

Construction

Aviation & Aerospace

Marine & Energy

Chemical

Financial Institutions

Private Equity

Retail / Wholesale

Tech/Telecom Transportation

Real Estate

Power & UtilitiesMining

Automotive

Infrastructure

Life Sciences

Public Entities

Healthcare

Hospitality & Gaming

各業界特有のリスクに対応するために、業種別・リスク別の専門組織をグローバルに展開しています。それぞれの業界やリスク領域について現在および将来懸念される最新のリスクトレンドおよびソリューションをグローバルな視点で提供します。

5

MARSH6

電力、上下水道、ガスなどのユーティリティ施設、道路、橋、トンネル、空港、港湾、鉄

道、高速鉄道などの社会インフラ整備、さらに鉱山開発や発電所（原子力、火力、水

力、風力、太陽光）などの大型プロジェクトの建設、運営に関わるリスクアドバイスおよ

び保険手配を民間、公共、そしてレンダーに対して行っています。海外大型プロジェクト

については再保険マーケットを活用した複雑なリスクに対応する保険プログラムの策定

及びプロジェクトファイナンスをはじめとするファイナンス組成のバックアップに定評があ

ります。国内案件、とりわけPFI/PPPについても豊富な経験と実績を有しています。

※マーシュ国内外のグループ会社で提供するサービスも含みます

【専門分野】 インフラストラクチャー

MARSH

本日のアジェンダ

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討プロセス

2. プロジェクトリスクファイナンスと保険

3. ビッグデータとサイバーリスク

4. 質疑応答 ／ ディスカッション

7

MARSH

リスクとは…

「リスク」という言葉で何を連想したり、感じられますか？

＊ネガティブな感じ…

＊予想不可能？

＊不確実な感じ…

＊嫌な感じ…

～ 人は見えないもの、経験のないものには恐怖（リスク）を感じる ～

8

MARSH

リスクとは…

•リスクとリワード（リターン） ： リスクのないビジネスはない！

Risk > Reward (Return) : ビジネス成り立たず

Risk = Reward (Return) : リスクマネジメント ー リスク転嫁の検討

Risk < Reward (Return) ： ビジネス成立

⇒ リスクが見える（頻度と大きさがわかっている）と、リスク転嫁検討できる！

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1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

MARSH

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

電力会社,電力小売

SPCプロジェクトカンパニー

出資者スポンサー 銀行団

燃料（石炭・ガス等）供給業者

請負者（EPCコントラクター）

操業・メンテナンス業者

出資 融資契約

燃料供給契約操業保守契約(O&M契約）

EPC契約

銀行側アドバイザー（含む保険）

保険Broker

保険会社

保険契約

保険契約の実質的な交渉 アドバイザリー契約

FA 保険アドバイザー

電力受給（供給）契約（PPA）

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プロジェクトの関係者関連図（例）

MARSH12

・プロジェクトのおかれる“環境”によって、リスクの種類と大きさは変化する。

・プロジェクトの時間的流れ（計画段階、建設段階、オペレーション段階等）によって、リスクの種類と大きさは変化する。

・プロジェクト関係者は、それぞれの“立場”、“定義”、“経験”でプロジェクトに関わるリスクを考えている。

・リスクを最終的に“キャッシュフロー”に置き換えて考えているか？

・リスクを最終的にだれが取り、あるいはどこへ転嫁しているか。そして、自らどのようなリスクをどれくらい取っているか明確か？

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

“環境”とは？

“立場”“定義”“経験”は皆同じか？ “共通言語”を持っているか？最終的に全体を見渡すアンパイヤーはだれか？

“キャッシュフロー”に置き換えるとは？

（１） リスクとリスク鳥瞰図

①プロジェクトにおけるリスクを考える上で念頭におくこと

MARSH13

②事業を取り巻くリスク－概念図

立地条件及び

レイアウト

プロジェクトを

取り巻くリスクの

大分類

地理的要因

O&Mコントラクター

の能力

EPCコントラクター

の能力

プラントの設計

プラントの能力仕様

環境対策

ファイナンス

スキーム

経済性

契約関係

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

（１） リスクとリスク鳥瞰図

MARSH

組織を取り巻くリスクは下図のように大きく４分類される。

ハザード

リスク

信用（格付け）不足

為替レート変動

金利変動

キャッシュフロー

知的財産

Marketing

風評による顧客離れ

サプライ・チェーン

会計/経理管理システム

PL事故労災

賠償責任

財物損壊、喪失

販売チャネル・ネットワーク社員の健康と安全

外的要因

内的要因

事業中断

資産価値業務提携/ジョイント・ベンチャー

契約履行責任

事業

オペレーショナルリスクコンプライアンス

戦略リスク財務・金融リスク

製品品質

規制・法律の改正

人的資本（流出）

株価変動

汚染自然災害

訴訟

ブランド／社会的信用喪失

売上・利益減少

流動性悪化

社員喪失

ユーティティ供給中断

テロ

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組織を取り巻くリスクは下図のように大きく4分類される。

③事業を取り巻くリスク－“リスクレーダー”とリスクの4分類

保険が得意とするリスクは“ハザードリスク”

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

（１） リスクとリスク鳥瞰図

MARSH15

リスクは通常、単独の事象による直接的損害にとどまらず、別のリスク発生の引金となります。これはリスクのドミノ効果と呼ばれている。

ハザード

リスク

信用（格付け）不足

為替レート変動

金利変動

キャッシュフロー

知的財産

Marketing

風評による顧客離れ

サプライ・チェーン

会計/経理管理システム

PL事故労災

賠償責任

財物損壊、喪失

販売チャネル・ネットワーク社員の健康と安全

外的要因

内的要因

事業中断

資産価値業務提携/ジョイント・ベンチャー

契約履行責任

事業

オペレーショナルリスクコンプライアンス

戦略リスク財務・金融リスク

製品品質

規制・法律の改正

人的資本（流出）

株価変動

汚染

自然災害

訴訟

ブランド／社会的信用喪失

売上・利益減少

流動性悪化

社員喪失

ユーティティ供給中断

事業存続の危機

テロ

停電

④事業を取り巻くリスク－ドミノ効果

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

（１） リスクとリスク鳥瞰図

リスクは通常、単独の事象による直接的損害に留まらず、別のリスク発生の引き金となります。これはリスクのドミノ効果とよばれています。

テロ

MARSH16

（2）リスクコストとリスク転嫁手法

①基本

②リスクコスト VS. キャッシュフローのバランス

リスクを一番知っているものがリスクコントロールあるいはリスクマネージメントができ、合理的かつ経済的にも一番良い。

リスク転嫁手法の選択

■保有、保険、デリバティブやスワップ等の金融マーケットによる（金融工学的）手法

■キャプティブ、ART等

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

MARSH1717

処理すべきリスクの優先順位決定

リスク回避リターンに対するリスクが高すぎる

場合

リスク軽減

転嫁しないほうが経済的である場合

リスク軽減その後転嫁

軽減を図った後、転嫁するほうが経済的である場合

リスク転嫁

転嫁したほうが経済的である場合

リスク・エリアから除外

経営戦略の再検討

従業員の教育

業務プロセスの改善

システムの改善

資本市場の活用

保険市場の活用

ハイブリッド手法

リスクを自己保有したほうが経済的で

ある場合

リスク保有

リスクコントロール リスクファイナンス

自家保険

組織運営上の解決手法リスクをより良く管理するためのマネジメントプロセスの強化

財務的解決手法マーケットを利用した

リスク転嫁または自己保有

リスクの把握

リスクの分析と評価

STEP1

STEP2

STEP3

STEP4

Source : Marsh LLC

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

MARSH18

ご参考まで…

保険の担保3要件

急激かつ偶然、外来

保険の嫌うもの

熱いもの、早く回るもの、水と接しているもの、穴（トンネル）、海と山、大数の法則が成り立たない事象(経験のないもの）

1. プロジェクトにおけるリスク分析、リスクマネジメント、リスク転嫁検討のプロセス

MARSH19

保険ブローカーと再保険会社の役割

(1)保険ブローカーと再保険会社

契約者 元受保険会社

元受ブローカー

レンダー

再保険ブローカー

再保険会社のリーダー

再保険会社のフォロワー

再保険会社のフォロワー

再保険会社のフォロワー

再保険会社のフォロワー

再保険会社のフォロワー

再保険パネル

元受ブローカーの役割：リスクマネジメントアドバイス、保険スキームと各保険の条件策定(レンダーとの保険条件交渉）、元受保険会社選定アドバイス、元受マーケティング、保険条件変更手続き、クレーム処理支援、エンジニアリングサービス

再保険ブローカーの役割：再保険スキームと条件策定と再保険会社との交渉、再保険キャパシティの確保と再保険パネルの組成、再保険会社のセキュリティチェック及びモニタリング、保険金回収

再保険会社(リーダー)の役割：再保険引受条件の策定、再保険キャパシティの提供、エンジニアリングサービス

再保険会社(フォロワー)の役割：再保険キャパシティの提供

MARSH

2. プロジェクトファイナンスと保険

MARSH21

プロジェクトファイナンスと保険

プロジェクトファイナンスとは？

特定のプロジェクトから生まれるキャッシュフローを

返済原資として融資し、しかも担保を当該プロジェクトの

関連資産と権利に限定して行なうファイナンスの一手法

よく対比されるのがコーポレートファイナンス

（1）プロジェクトファイナンスにおける保険の位置づけ ～何故保険なのか？～

MARSH22

プロジェクトファイナンスと保険

プロジェクトファイナンスのメリット

■出資者がオフバランス化できる

■事業リスクの分散化ができる

■資産調達力の向上ができる

（1）プロジェクトファイナンスにおける保険の位置づけ ～何故保険なのか？～

MARSH23

保険は万能か？

プロジェクトファイナンスと保険

キャッシュフロー安定化の一手段が“保険”

“保険”により、プロジェクト会社（SPC、SPV）のセキュリティを一部補完

キャッシュフロー

そして、キャッシュフローをいかに安定させるか？

No!ハザードリスクとその他リスクの一部を転嫁できるに過ぎない

プロジェクトファイナンスの鍵1

（1）プロジェクトファイナンスにおける保険の位置づけ ～何故保険なのか？～

MARSH24

リスクをいかに最小化するか？

そして、だれ(どこ)へ転嫁するか？

特にレンダーは、ボロワーがリスクを合理的に外部転嫁しているか、あるいは、合理的に保有しているか注目する。

金利に影響

プロジェクトファイナンスの鍵2

プロジェクトファイナンスと保険

（1）プロジェクトファイナンスにおける保険の位置づけ ～何故保険なのか？～

MARSH25

リスクの前裁き（リスク分析、リスクマネジメント）をしておかないと、

保険料も金利も高くつく！！

プロジェクトファイナンスと保険

（1）プロジェクトファイナンスにおける保険の位置づけ ～何故保険なのか？～

MARSH26

① 世界規準のリスクマネジメントを行なうことにより、プロジェクトに対するリスクマネジメント思想をレンダーと保険会社に理解させる

② 計画。設計段階から再保険会社のアンダーライターにも通用する安全と防災規準を取り入れる

National Fire Protection Association (NFPA)規準Underwriters Laboratories (UL)規準FM Global 規準American Petroleum Institute (ARF)規準Tunnel Code Practice等

③ 適切なリスクマネジメントを行なうことにより、適切な水準の保険を付保するようレンダーと交渉する

不要なカバーとキャパシティを排除し、保険会社あるいは再保険会社に競争させる環境を作る

プロジェクトファイナンスと保険

～どうすれば有利な保険条件がとれるか～

（3）保険のマーケティングのキーポイント

MARSH27

④ 的確な技術情報を含むアンダーライティング情報をアンダーライターに提供する

情報が多ければ･･･というものではない！！

⑤ 必要に応じて、現場をアンダーライターに見せたり、

⑥ アンダーライターの元へ行きプレゼンテーションを行い、リスクマネジメント思想とプロジェクトオーナーが当該リスクに対して精通していることをアピールする

⑦ 特に、プロジェクトの技術者とアンダーライターは積極的に自由に議論させる

エンジニア同士の会話は、言葉を超えてお互いを理解できることが多い

プロジェクトファイナンスと保険

～どうすれば有利な保険条件がとれるか～

（3）保険のマーケティングのキーポイント

MARSH

3. 「リスク」と「保険」を中心に考えたまとめ

MARSH

まとめと考察

基本的な考え

• 初期投資（プラントの値段）だけではなく、ライフサイクルコスト（初期投資、燃料費、O&Mコスト、追加投資コスト、ファインナスコスト、保険料を含むリスクファイナンスコスト、エミッションコスト等）で比較する考えをプラントオーナー及びユーザーに浸透させること

• 新規案件だけではなく、既存案件にもライフサイクルコストを抑えられることを浸透させること。これにより、既存のファイナンスコストや保険料を含むリスクファイナンスコストも下げられる可能性があることを認識させること

• 火力発電所の構造は複雑かつ主要機器の数が多いことから、単一の規格で全てのリスクを下げるとは言えない。また、各種機器の改修等は適宜行われている。

⇒保険会社のアンダーライターが見ている安全基準は保険引受可否を決める最低ライン⇒新しいISO xyzを持っているO&M会社がモニタリングしている故、リスクを下げ、その結果ライフサイクルコストも下げているということを実証して、ビジネスモデルを浸透させること

⇒さらにISOｘｙｚを持っているO&M会社をサポートする個別機器の管理基準をISOｘｙｚ-1、ISOｘｙｚ-2、ISOｘｙｚ-3……を策定すること

2903 February 2017

MARSH

まとめ～保険マーケットにISO xyzが受け入れられるために～保険事故1～事故原因別（損害金額ベース ）

3003 February 2017

MARSH

まとめ～保険マーケットにISO xyzが受け入れられるために～保険事故2～事故原因別（損害金額ベース ）

3103 February 2017

MARSH

まとめ～保険マーケットにISO xyzが受け入れられるために～保険事故～

保険、再保険マーケットの疑問

• 何故、国内で発電機やトランスの事故が極めて少ないのか？

• 何故復旧期間が短いのか？

保険、再保険マーケットにどうやって信じさせるのか？

ISO xyzを持っているO&M会社がモニタリングしているプラントの事故が如何に少なく、かつ復旧期間が短くリスクが少ないのか実証して、積極的に保険、再保険マーケットにアプローチを掛けて行くこと

3203 February 2017

MARSH

4. ビッグデータとサイバーリスク

MARSH

3. ビッグデータとサイバーリスク（1） 保険業界のビッグデータ活用

ビッグデーターの活用

従来保険業界では、大数の法則を基に統計学手法で保険料率を計算

⇒ ビッグデータを活用して事故を事前に予防する方向へ

＜保険業界の課題＞

誰が必要なビッグデータを持っているのか？

ビッグデータ同士をどのようにマッチングさせて必要な結果を得るのか？

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MARSH

グローバルリスクマップ2016

平均

平均

3.53.5 4.0 5.0 5.5 6.04.5

4.9

4.8

5.5

都市計画の失敗

重要なインフラの故障

制御できないインフレ

デフレ

技術進歩の悪影響や新しい技術の悪用

金融メカニズムまたは金融機関の破綻

重要情報インフラの故障

大量破壊兵器感染症の広がり

不正な資金の流れ

国家の崩壊または危機

データの不正利用または窃盗

国家統治の失敗

異常気象

大規模な非自発的移住

気候変動の緩和や適応への失敗水危機

エネルギー価格の急激な変動

生物多様性の喪失、絶滅と生態系の崩壊

食糧危機

テロ攻撃

財政危機

国家間紛争

失業または不完全雇用

サイバー攻撃

資産バブル

自然災害

人為的な環境災害

深刻な社会不安

今後10年間に発生する可能性

発生

した

場合

の影

響（深

刻）度

注：グローバルリスクの実態調査2016（世界各国から742名の回答）⇒可能性ならびに影響度について１～７に指数化。Source: World Economic Forum, Global Risks Report 2016

経済 環境 地政学 社会 テクノロジー

3. ビッグデータとサイバーリスク（2） 世界経済フォーラムにおけるサイバーリスクの位置付け

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MARSH

IoT環境下の2種類のサイバーリスク

IT(Information Technology) サイバー

OT(Operational Technology) サイバー

ITサイバーについては比較的対策が進んでいるが、OTサイバー対策についてはまだ未着手が多く、関心度も低い

＜保険業界の課題＞

ニーズは高まる一方で、過去の経験も統計データもないため、リスク評価、引受ノウハウ、ロスプリベンション、事故の際の査定能力が不足

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3. ビッグデータとサイバーリスク（3）ITサイバーとOTサイバーリスク

＜ご参考＞ プロジェクトリスク分析の実務

～ブローカーは何をみているのか？～

MARSH

プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

- 地図上のどこか？ （何が大きなリスクか）

- ポリティカルリスクは？

- 自分の経験のある地域、場所か？

- Marshの現地オペレーションはあるのか？

- 現地Marshオペレーションで仕事を一緒にしたことがあるスタッフは？

- 現地の法制度、保険制度、再保険が手配できるか？

信頼できる保険会社はあるか？再保険会社の経験は？

- 現地通貨は何か？ ハードカレンシーは流通、送金できるか？

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（１） どこでやるのか？

MARSH

北アメリカ

1 サイバー攻撃

2 異常気象

3 データの流用・盗用

ラテンアメリカ・カリブ諸国

1 国家統治の失敗

2 高い失業率

3 社会的不安定

ヨーロッパ

1 非自発的移住

2 高い失業率

3 財政危機

中近東・北アフリカ・中央アジア・ロシア

1 国家間紛争

2 国家統治の失敗

3 高い失業率

サハラ以南のアフリカ諸国

1 国家統治の失敗

2 高い失業率

3 主要なインフラ（施設）の不足

南アジア・東アジア・オセアニア

1 異常気象

2 巨大自然災害

3 国家統治の失敗

注：グローバルリスク実態調査2016（742名の回答）。回答者はグローバルベースに自国の地域に影響を与える3つのリスクを答えている。Source: World Economic Forum, Global Risks Report 2016

経済 環境 地政学 社会 テクノロジー

MARSH

プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（１） どこでやるのか？①地域別の憂慮すべきリスク

39

MARSH

北アメリカ

1 サイバー攻撃

2 社会的不安定

3 主要なICTシステムの機能停止

ラテンアメリカ・カリブ諸国

1 水危機

2 大量破壊兵器の拡大

3 テロ攻撃

ヨーロッパ

1 非自発的移住

2 サイバー攻撃

3 社会的不安

中近東・北アフリカ・中央アジア・ロシア

1 水危機

2 国家の崩壊

3 巨大自然災害

サハラ以南のアフリカ諸国

1 異常気象

2 水危機

3 巨大自然災害

南アジア・東アジア・オセアニア

1 テロ攻撃

2 異常気象

3 伝染病（パンデミック）

注：グローバルリスク実態調査2016（742名の回答）。回答者はグローバルベースに自国の地域で特に対応が不十分であると考える３つのリスクを答えている。Source: World Economic Forum, Global Risks Report 2016

経済 環境 地政学 社会 テクノロジー

（ICT: Information and Communication Technology 情報通信技術）

プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（１） どこでやるのか？①地域別の対応策が不十分なリスク

40

MARSH

- グリーンフィールド案件か？ ブラウンフィールド案件か？ M&A案件か？

- EPC onlyか？ オペレーションが入るのか？

BTO, BOT, RTO, ROT, PFI, PPP, Concession

- 土地の買収、現場アクセス等は誰が行うのか？

- 環境アセスメントは誰が行うのか？環境団体等の関与は？

- 新技術の絡む案件か？

- 自分の経験のある種類の案件か？応用が効く範囲の案件か？

- Marshの現地オペレーションとリスクエンジニアは経験のある案件か？

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プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（2） 何をやるのか？

MARSH

- ファイナンスの手法は？ ファインナススキームは？

- ファイナンサーはだれか？日系、日本政府系が入るか？

- ファイナンススケジュールは？

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プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（3） ファイナンスは？

MARSH

- 現地出資者と割合、日系がマジョリティを取るか、取れる法制度か？

- 現地出資者を含め政府系出資者の有無と割合

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2. プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（4） 出資者は？

MARSH

- 全体のスケジュール

- ファイナンススケジュール

- 建設スケジュール

- 全体のスケジュール感 (遅れる可能性） に無理はないか？

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プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（5） スケジュールは？

MARSH

- 各出資者の役割は？各々の経験は？

- 出資者以外のパートナーの役割は？経験は？

- 必要なパートナーは揃っているか？代替は利くか？

- EPCコントラクターの実績は？日系か？

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プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（6） パートナーは？

MARSH

- プロジェクトの “入り” と “出” は確かか？

＝サプライチェーンはどこまで見えていて、代替手段を持っているのか？

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プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（7） 収益源は？

MARSH

- プロジェクトのどの段階でもExit Planが確保できているか？

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プロジェクトリスク分析の実務～ブローカーは何をみているのか？～

（8） Exit Planは？

MARSH48

4. 質疑応答 ／ ディスカッション

お問い合わせ

マーシュ ブローカー ジャパン株式会社

住所：東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー38階Tel: 03-5334-8290Fax: 03-5371-4512

増本真一Tel: 03-5334-8233e-mail: shinichi.masumoto@marsh.com

MARSH

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• 本書および本書に記載の当社による推奨事項、分析または助言（以下「当社の分析等」といいます）は、本書において本書の名宛人として記載された貴社（以下単に「貴社」といいます）にご利用頂くことのみを意図しています。本書には、当社が権利を有している情報および当社の機密に属する情報が含まれていますので、当社の事前の書面による同意なしに第三者（他の保険代理店や保険ブローカーを含みます）に開示することはできません。保険数理、税務、会計または法務に関する記載があっても、それらは当社の保険ブローカーおよびリスクコンサルタントとしての経験のみに基づくものであり、保険数理、税務、会計または法務に関する助言として依拠されるべきものではありません。それらの問題については、各自で専門家・アドバイザーに照会頂く必要があります。モデリング、分析や予測等は、それぞれ固有の不確実性を有しているものです。従って、基礎となる仮定、条件、情報または要因が不正確、不完全または可変的である場合、当社の分析等は重大な影響を受ける可能性があります。本書に記載の情報は、信頼に値すると当社が信ずる情報源に基づくものでありますが、当社はその正確性につき何ら表明や保証をするものではありません。別段の契約による定めがある場合を除き、当社は当社の分析等を最新の状態に改定する義務を負うものではなく、当社の分析等または当社もしくは第三者が貴社へ提供するサービスについて、貴社またはその他いかなる第三者に対しても何らの責任も負いません。当社は、保険約款の適用または保険会社（再保険会社を含みます）の財政状態もしくは支払余力について何らの表明または保証をするものではなく、特定の補償内容が入手可能かどうかもしくはそのコストまたは契約条件につき、何らの保証をするものでもありません。保険による補償の金額、種類または条件についての意思決定は、もっぱら貴社の責任においてなされるべきものです。当社の助言または推奨の有無にかかわらず、貴社における特定の状況および財政状態に適した補償内容を貴社が定める必要があります。

•

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