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9797 系列相関の問題 1)系列相関の検定 系列相関の検定はダービン・ワトソン比で行 う。表 919 が前節までの検討を終えた推定式 のダービン・ワトソン比である。 91 9 ダービン・ワトソン比の検定 式番 ダービン・ワトソン式番 ダービン・ワトソン式番 ダービン・ワトソン1 2 3 4 1.525*(1.42) 1.164 * 0.339 ** 0.580 ** 5 6 7 8 0.501 ** 0.338 ** 1.052 ** 0.095 ** 9 1 0 1 1 1.550 * 0.560 ** 1.838 ** :有意水準 5%で有意 * :検定不能領域 ( ):ダービンの H テスト 91 9 を見ると式 11 以外はすべて有意水 5%で有意(正の系列相関)か、または検定 不能領域に入っていることがわかる(ただし式 1 のダービンの H テストは有意になっていない (注 2 6。そこで以下、有意水準 5%で有意になっ た式について系列相関への対応を考えることに する。 2)コックラン・オーカット法 誤差項が一階の正規マルコフ過程に従ってい るときにこれを修正して有効な推定量を得る方 法としてはコックラン・オーカット法がよく使 われる。そこでダービン・ワトソン比の検定で 有意になった式についてコックラン・オーカッ ト法を行った。表 92 0 がその結果である。 (注 2 6)被説明変数の自己ラグが説明変数に含まれ ている場合にはダービン・ワトソン比の検定では正 しい検定が行えないので、次のようなダービンの H テストを行う必要がある。 いま推定する式が Yt β1 Yt1 βr Ytr βr1 X1t βrs Xst Ut (式 1ただし Ut = φUt1 ξ ξ N0、σ 2 Iと表わされるとき、φ= 0 という帰無仮説のもとで 次の統計量 Hrn/(1nV(β1))) 0.5 は、漸近的に平均 0、分散 1 の正規分布に従う。た だし n:サンプルサイズ V (β1):式 1 OLS で推定したときの係数 β1 の推定分散 2 1 t n 2 t 1 t t n 2 t e e e r = = = e:式 1 OLS で推定したときの残差 である。 ただしこの H は、1nV(β1)が負になる式だ と計算できなくなってしまうという問題がある。

系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

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9-7 系列相関の問題 (1)系列相関の検定 系列相関の検定はダービン・ワトソン比で行

う。表 9-19が前節までの検討を終えた推定式のダービン・ワトソン比である。

表 9-1 9 ダービン・ワトソン比の検定

式番 ダービン・ワトソン比 式番 ダービン・ワトソン比 式番 ダービン・ワトソン比

1 2 3 4

1.525*(1.42) 1.164* 0.339** 0.580**

5 6 7 8

0.501** 0.338** 1.052** 0.095**

9 1 01 1

1.550* 0.560** 1.838

**:有意水準 5%で有意 *:検定不能領域 ( ):ダービンのHテスト

表 9-1 9を見ると式 11以外はすべて有意水準 5%で有意(正の系列相関)か、または検定不能領域に入っていることがわかる(ただし式

1のダービンのHテストは有意になっていない(注 2 6)。そこで以下、有意水準 5%で有意になった式について系列相関への対応を考えることに

する。

(2)コックラン・オーカット法 誤差項が一階の正規マルコフ過程に従ってい

るときにこれを修正して有効な推定量を得る方

法としてはコックラン・オーカット法がよく使

われる。そこでダービン・ワトソン比の検定で

有意になった式についてコックラン・オーカッ

ト法を行った。表 9-2 0がその結果である。 (注 2 6)被説明変数の自己ラグが説明変数に含まれている場合にはダービン・ワトソン比の検定では正

しい検定が行えないので、次のようなダービンの Hテストを行う必要がある。 いま推定する式が Yt = β1 Yt-1 + … + βr Yt-r + βr+1 X1t + … + βr+s Xst + Ut (式 1) ただし Ut = φUt-1 + ξ ξ ~ N(0、σ2 I) と表わされるとき、φ= 0という帰無仮説のもとで次の統計量 H=r(n/(1-nV(β1)))0.5 は、漸近的に平均 0、分散 1 の正規分布に従う。ただし n:サンプルサイズ V(β1):式 1を OLSで推定したときの係数 β1の推定分散

21t

n

2t1tt

n

2teeer −

=−

=∑∑=  

 

  /  

e:式 1を OLSで推定したときの残差 である。 ただしこの H は、1-nV(β1)が負になる式だと計算できなくなってしまうという問題がある。

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表 9-2 0 コックラン・オーカット法の結果 ρ̂:一階の系列相関係数の推定値、 2R :自由度修正済決定係数、 D.W.:ダービン.ワトソン比

式番 被説明

変数 説明 変数

係数値 t値 ρ̂、 2R 、D.W.

3 IP 1 2 3 4

-1048.6 0.37252 -72.125 0.010953

-0.182612.6834 -0.477183.1279

ρ̂= 0.889 2R = 0.585

D.W. = 1.567

4 X 1 2 3 4 5

352625 37.592 -15903 0.18103 -645.68

3.4647 1.5396 -1.8919 2.9071 -0.92760

ρ̂= 0.998 2R = 0.192 D.W.= 1.589

5 M 1 2 3

6813.3 0.12351 1440.7

0.8764 4.8946 0.5664

ρ̂= 0.732 2R = 0.381 D.W.= 1.504

6 YP 1 2 3

351926 0.15540 699.21

3.8982 1.2078 2.1509

ρ̂= 0.991 2R = 0.111 D.W.= 0.2536

7 YC 1 2 3 4

22529 0.17427 -1947.2 3518.1

4.9493 13.076 -4.4146 2.1744

ρ̂= 0.519 2R = 0.861 D.W.= 1.956

8 PGNP 1 2 3

72.242 0.0001398-0.063078

7.9418 4.1444 -4.1814

ρ̂= 0.945 2R = 0.426 D.W.= 1.551

1 0 PM 1 2 3

-45.558 0.22099 95.278

-7.2930 11.756 25.064

ρ̂= 0.738 2R = 0.943 D.W.= 1.510

(説明変数番号は表 9-1の順。ただし 1は定数項) 表 9-2 0を見るとすべての式において ρ̂が 0.5を越えていることがわかる。 ρ̂が大きいという

ことは説明変数が説明する部分がそれだけ小さ

いということを意味する。 ρ̂が 0.998 となっている式 4などは説明変数が説明する部分がほとんどゼロに近く、事実上推定式は意味を持たな

いということになる。このような理由からコッ

クラン・オーカット法で ρ̂が大きいときにはそ

の推定結果の採用を控えるべきである。 コックラン・オーカット法は誤差項が一階の

正規マルコフ過程に従っているときに有効な推

定量を得る方法である。しかし実際のモデルで

は真の関係が非線形のときに線形のモデルを当

てはめたり、入れるべき説明変数が落ちていた

り、あるいは推定期間中に構造変化があるため

に、いわゆる見かけ上の系列相関が生じている

ことが多い。現在作成中のモデルでもこうした

原因で見かけ上の系列相関が生じている可能性

が高い。そこで見かけ上の系列相関について以

下のような検討を行う。 (3)非線形性に起因する見かけ上の系列相関ここでは 9-5 で紹介したボックス-コックス回帰を行った。表 9-2 1がその推定結果である。

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表 9-2 1 ボックス-コックス回帰の結果

λ̂:ボックス-コックス変換の係数の推定値、 2R : 自由度修正済決定係数、 D.W.:ダービン.ワトソン比

式番 被説明

変数 説明 変数

係数値 t値 λ̂、 2R 、D.W.

3 IP 1 2 3 4

67819465 0.18784 -5403669 0.0002912

6.567 3.6747 -1.5766 6.5882

λ̂= 1.900 2R = 0.943

D.W.= 0.376

4 X 1 2 3 4

-5.1169 0.0035174 -0.00001985.9139

-13.621 4.040 -9.165 16.407

λ̂= -0.961 2R = 0.962

D.W.= 0.565

5 M 1 2 3

-3.6606 4.45926 0.00000408

-9.703 12.508 1.354

λ̂= -0.945 2R = 0.832

D.W.= 0.519 6 YP 1

2 3

-6.2261 1.6102 0.00002508

-39.374 103.90 5.7255

λ̂= -0.980 2R = 0.996

D.W.= 0.708 7 YC 1

2 3

5.347 0.48664 -1.2250

6.6771 20.162 -5.3792

λ̂= 0.064 2R = 0.956

D.W.= 1.000 8 PGNP 1

2 3

-24.280 8.2333 0.00001874

-26.17 28.854 0.014454

λ̂= -0.300 2R = 0.955

D.W.= 0.088 1 0 PM 1

2 3

-2.4075 0.55599 4.6608

-7.1640 26.915 68.066

λ̂= 0.350 2R = 0.992

D.W.= 0.845 (説明変数番号は表 9-1の順。ただし 1は定数項)

推定されたλの値 λ̂を見るとすべての式で λ̂は

1 と大きく隔たっており、このことは単純に 1次式を用いて線形な式を推定してもそれは必ず

しも望ましい次数の選択ではないということを

意味している。式 3に関して言うと、 λ̂の値は

ほぼ 2であり、2次式で推定するとよいことが示されている。また式 4、5、6において λ̂はほ

ぼ-1 であり、逆数の形がよいことがわかる。式 7では λ̂はほぼ 0であり、対数線形式がよいことがわかる。しかしダービン・ワトソン比を

見ると系列相関の問題はほとんど解決されてい

ないばかりか、式 4、7、8については逆に悪化している。こうしたことから各式とも非線形性

はかなり強いものの、系列相関の問題とは関連

が薄いといえよう。このボックス-コックス回

帰の結果は、第 11 章で内外挿テストと乗数シミュレーションを行って非線形性がモデルに及

ぼす影響の評価を行うときにももう一度用いる。 (4)構造変化に起因した見かけ上の系列相関 推定期間中に構造変化が存在する場合にそれ

を無視して推定を行うと、見かけ上の系列相関

が生ずることがある。図 9-6 のような場合である。この場合には正の系列相関が発生する。 図 9-6 構造変化に起因する見かけ上の系列相関

実績値

推定値

被説明変数の

t

Y

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9-7で構造変化の検討を行った結果、すべての式に構造変化が検出された。その対応策とし

ては推定期間を分割したり最近時点に高いウエ

イトを与えた加重回帰を行うことが考えられ

る。その結果は表 9-1 8のとおりである。表 9-1 8 を見ると推定期間を分割したり加重回帰を行うとダービン・ワトソン比が大きく改善

されることがわかる。このダービン・ワトソン

比の変化の様子を改めてまとめたのが表 9-2 2である。また図 9-7は推定期間の分割前後の残差系列を比較したものである。この結果から

構造変化に起因する見かけ上の系列相関が、現

在作成中のモデルではかなり重大であることが

わかる。

表 9-2 2 推定期間の変更と加重回帰によるダービン・ワトソン比の変化

式番 推定期間 1975~1984

推定期間 1975~1979

推定期間 1980~1984

加重回帰

1 2 3 4 5 6 7 8 9

1 0 1 1

1.525 1.164 0.339 0.580 0.501 0.338 1.052 0.095 1.550 0.560 1.838

1.786 2.503 1.426 1.269 0.690 1.288 0.874 0.482 1.600 1.043 2.266

2.652 1.610 1.401 1.194 0.702 0.928 1.411 1.308 1.741 1.107 2.069

1.915 2.676 1.376 0.767 0.885 2.236 1.009 0.141 0.913 0.927 2.062

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図 9-7 推定期間の変更による残差の変化 (ダービン・ワトソン比の検定かつ有意になった式のみ)

推定期間 1975年~1984年 推定期間 1975年~1979年 推定期間 1980年~1984年(式 4) (式 3)

(式 5) (式 6)

(式 8) (式 7)

(式 10)

(式 4)

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(5)必要な説明変数が落ちているために生ず る見かけ上の系列相関 しかし表9-22を見ると推定期間を分割した

り加重回帰を行っても依然としてダービン・ワ

トソン比が低い式がある。それは式 5(輸入)

である。式 5 については 9-6 で外れ値の検討

を行ったときに原燃料の原単位向上の要因が説

明変数に含まれていないことが判明している。

したがって必要な説明変数の不足が系列相関の

原因になっている可能性がある。そこでまず推

定によって得られた残差の動きが、輸入品の中

のどの品目と似ているかを検討する。国民経済

計算の輸入は品目別に分かれていないので、大

蔵省公表の品目別輸入数量指数を使うことにす

る。表 9-2 3 が残差と品目別輸入数量指数の単

純相関係数である。

表 9-23 残差と品目別輸入数量の相関関係

品目 輸入数量指数と残差との相関係数食料品 原材料

鉱物性燃料加工製品

0.0186 0.5152 0.6082 0.0367

表9-23を見ると残差の動きは鉱物性燃料と

原材料とに高い相関を持っており、原燃料の原

単位向上の要因が不足していることが裏付けら

れている。そこで次に通産省公表の総合エネル

ギー統計にある国内エネルギー最終需要合計

(以下単にエネルギーと略す)を説明変数に加

えて再推定を行った(表 9-2 4)。

表 9-2 4 エネルギーを変数として加えた輸入関数の推定結果

1) 2) 3)

ただし ENERGY:国内エネルギー最終需要合計 その結果、推定期間が 75 年~84 年、75 年~79年、80 年~84 年のいずれの場合においてもエネ

ルギーは有意となる。特に推定期間が 80 年~84年の場合にはダービン・ワトソン比も大きく改

善される。またエネルギーを入れない場合と入

れた場合の残差のプロットを比較しても、エネ

ルギーを入れることによって系列相関が改善さ

れていることがわかる(図 9-8)。 こうしたことから式 5(輸入)にはエネル

ギーを含めることとし、以下の分析はエネル

ギーを含めた推定式(表 9-2 4)を対象とす

る。

M = -21948. + 0.097698 *( SUM(GNP,0,6)/7 )+ 1080.0 *( DEL(PGNP/PM,6))+ 0.40955 *( SUM(ENERGY,0,4)/5 ) (3.390) (10.859) (1.2458) (5.2330) R2C = 0.86320 SE = 1401.5 DW = 0.65610 ( 1975.1-1984.4 ) CONDITION NUMBER = 75.1 M = 4172.6 + 0.80263 * ( SUM(DEL(GNP,1),0,6)/7 ) + 21172. *( SUM(PGNP/PM,0,8)/9 )+ 42514. *( SUM(GR(ENERGY,4),0,2)/3 ) (1.759) (2.1492) (11.406) (3.7238) R2C = 0.93186 SE = 882.55 DW =1.0962 ( 1975.1-1979.4 ) CONDITION NUMBER = 31.8 M = 28566. + 212667. *( SUM(GR(GNP,6),0,6)/7 )+ 18234. *( SUM(GR(PGNP/PM,6),0,1)/2 ) (9.395) (3.9971) (5.6423) + 15642. *( SUM(GR(ENERGY,6),0,2)/3 ) (2.4629) R2C = 0.69924 SE = 1130.3 DW = 1.3577 ( 1980.1-1984.4 ) CONDITION NUMBER = 27.4

tXtXX

tXGR

tXXtXDEL

XittXSUM2t

1ti21

   

, 

, -),(

, -),(

),,(

=

=

∑==

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図 9-8 説明変数の追加による残差の変化

9-8.分散不均一 (1)分散不均一の検定 分散不均一の検定を行うに当ってはどのよう

な原因で分散の不均一性が発生しているか、す

なわち分散不均一の型を特定化しなければなら

ない(注 2 7)。 ここでは誤差項の分散は被説明変数の大きさ

に比例して大きくなるという仮定をおくことに

する。通常はある特定の 1つの説明変数の大きさに比例するという仮定をおくことが多いが、

式に複数の説明変数が含まれている場合には、

その 1つの説明変数を特定化することは困難である。用いた検定方法はゴールドフェルドーク

ウォント法である。具体的には次のような手順

で検定を行う。 1.被説明変数の観測値を大きい順に並び変えて、それに応じて対応する各説明変数の観測

値も並びかえる。ただしダミー変数が入って

いる期は欠測値とする。 2.推定期間が各式 39~40 期であるので、並びかえたデータの中央の 13~14個の観測値を落とし、前半(被説明変数の値が大きいグルー

プ)と後半(被説明変数の値が小さいグルー

プ)の各グループ別に回帰を行ってそれぞれ

残差平方和 ESSbと ESSsを計算する。 3.分散が均一であるという帰無仮説のもとでは、ESSb/ESSsは自由度 fの F分布にしたがう。ただし自由度 fは全観測値数を n0、落

とした観測値数を n1とすると、 f =((n0-n1-4)/2,(n0-n1-4)/2) である。表 9-2 5がゴールドフェルドークォント検定の結果である。

表 9-2 5 ゴールドフェルドークォント検定の結 果 (自由度はすべて(11,11)、有意水準 5%の有意点は

F=2.82、*は有意水準 5%で有意) 式番 F値 式番 F値 式番 F値

1 2 3 4

1.2981.1702.3518.381*

5 6 7 8

0.664 1.612 1.637 0.482

9 1 0 1 1

5.421*0.781 2.495

表 9-2 5を見ると式 4(輸出)と式 9(ドル建て輸出価格)に分散不均一が存在することがわ

かる。そこでこの 2式について分散不均一への対応を検討した。

イ)

ロ)

イ)

ロ)

ハ)

イ):エネルギーを入れる前、推定期間 75~84年

ロ): 〃 を入れた後(表 4-23(2))推定期間

75~79年

ハ): 〃 を入れた後(表 4-23(3))推定期間

80~84年

イ):エネルギーを入れる前、推定期間 75~84年

ロ): 〃 を入れた後(表 4-23(1))推定期間

75~84年

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(2)分散不均一への対応 分散不均一への対応としてここでは加重最小

二乗法を行う(加重最小二乗法については 9-6を参照)。(1)で述べたように、ここでは分散

不均一の型として誤差項の分散が被説明変数の

大きさに比例するという仮定をおいているので、

被説明変数の絶対値をウエイトとすることにす

る。表 9-2 6が加重回帰の結果である。 表 9-2 6 の加重回帰の結果と表 9-18 の1)の結果を比較すると係数値にほとんど差はないことがわかる。したがってこの 2式には分散不均一が存在するが、それは係数の推定値に

影響を与えるほどの大きさではないと考えられ

る。 9- 9.係数の符号と大きさの検討 係数の符号条件については第 6章に示したとおりである。これまで検討したすべての式はこ

れを満たしている。また今回のモデルでは係数

の大きさについて式 1(消費)の自己ラグ項(C.-1)の係数が 1.0をこえてはいけないとい

う先験的制約を除いて、その他の係数にはその

ような制約はない。したがって係数の大きさの

検討は内外挿テストと乗数シミュレーションの

結果に基づいて行うことにする。 9-10. F値の検討 前節までの検討で採用された推定式の全係数

の有意性を F 検定によってまとめて検定する。もしF検定で有意にならなければその推定式が統計的に意味のある説明力を持っていないとい

うことになる。 表 9-2 7が各式の F検定の結果である。

表 9-2 7 F検定の結果 (**は有意水準 1%で有意)

式番 自由度 F値 式番 自由度 F値

1 2 3 4 5 6

4,34 4,34 3,36 4,35 3,36 2,37

6547.1**32.4**

194.8**181.3**83.0**

3572.0**

7 8 9

1 01 1

3,36 2,37 4,35 2,37 1,38

267.8**370.7**317.4**

1652.6**4578.6**

(注 2 7)White[1980]は分散不均一の型を特定化しない検定方法を提案している。 (注 28)刈屋[1986]は|t|≧ 2 を提案してい る。

表 9-27 を見るとすべての式が水準 1%で有意になっており、問題はない。

----< EXPORT >---- X = -20337. + 67.966 *( 0.2*(FXS+FXS.-1+FXS.-2+FXS.-3+FXS.-4))- 57134. *( PX/(TL_PXC&JA*FXS))+ 0.55785 *( TL YV&JA ) (1.950) (4.1479) (7.6057) (13.227) - 6504.0 * ( D801 ) (2.8523) R2C = 0.77163 SE = 11.712 DW = 0.54065 ( 1975.1-1984.4 ) ----< EXPORT PRICE >---- PX/FXS = 0.0024503 + 0.054509 *( TL_PXC&JA-TL_PXC&JA.-4 )+ 0.14708 *( PGNP/FXS-PGNP.-4/FXS.-4 ) (0.2353) (2.7384) (4.8736) + 0.98674 *( PX.-1/FXS.-1 )- 0.028811 *( D791 ) (36.683) (2.7762) R2C = 0.88522 SE = 0.015156 DW = 1.4908 ( 1975.1-1984.4 )

表 9-2 6 加重回帰の結果

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9-11.t値の検討 F 値で係数全体の有意性を確認したあと、個別の係数の有意性を t値で検定する。厳密な検定を行うためには有意水準をもうけて式ごとに

自由度を計算し、t 分布表を用いて検定を行わなければならない。しかし現実にはこのような

厳密な方法が取られることは少なく、自由度が

ある程度大きければ有意水準 5%の両側検定における臨界値(棄却域の限界値)は約 2.0になるので、その係数の t値が 2.0を越えれば有意であると判断することが多い(注 2 8)。ところが

現実にモデルを作る際にすべての係数の t値の絶対値が 2.0を越えるようにすることはかなりむずかしいので、便宜的に|t|≧1.0が基準に選ばれることがある。現在作成中のモデルでも

多重共線性、系列相関その他いくつもの検討項

目を満たすことを要求していることを考えると

|t|≧2.0の基準はきびしすぎるので、便宜的に|t|≧1.0を採用する。 表 9-1および表 9-2 4の推定結果を見ると式 8(PGNP)の第 3 項(PM)の t 値が 0.22であるほかは|t|≧1.0の基準を満たしており、|t|が 2.0を越える係数も多い。式 8については、いくつか代替式を検討したがいずれも他の

検討項目に関して重大な問題が発生するのでこ

の式を採用せざるを得なかった。 9-12.残差の標準偏差 残差の標準偏差が推定式を選択するときの条

件になることはあまりない。ここではこれを当

てはまりのよさの検討に使うことにする。当て

はまりのよさの検討には通常は(自由度修正済)

決定係数が使われるが、たとえば決定係数が

0.8 と 0.9 の 2 つの推定式の間に実質的にどれくらいの当てはまりのよさに差があるかを判断

することはむずかしい。しかし残差の標準偏差

の大きさを被説明変数の大きさと比較すれば相

対的な残差の大きさ、すなわち当てはまりの良

さを簡単に判断することができる。特に推定式

が対数線形の場合には残差の標準偏差はそのま

ま誤差率となる。そこで残差の標準偏差を被説

明変数の平均値で割って百分比にしたもの、す

なわち残差の被説明変数に対する変動係数によ

って当てはまりのよさの判断を行う。表 9-2 8が各式の変動係数である。

表 9-2 8 残差の披説明変数に対する変動係数

式番 変動係数 式番 変動係数 1 2 3 4 5 6

0.38(%)3.83 4.16 5.96 3.74

1.69

7 8 9

1 0 1 1

4.19(%)2.21 2.43 2.34

16.55

表 9-28 を見ると、式 11 を除くといずれも変動係数は 10%以下であり、特に問題はないと思われる。式 11 については定数項以外の説明変数が 1つなのでやむを得ないであろう。

第 1 0章 同時性のバイアス 1 0-1.同時推定の問題 第 9章までの段階で単一方程式を推定する際の種々の問題の検討を終えたので、本章ではモ

デル全体に関わる同時性のバイアスについて検 討を行う。 モデルが同時体系になっているときに個々の

式に OLS を用いると推定にバイアスが生じることは理論的に明らかにされている。一般に単

一方程式法と同時推定法については次のような ことが言える。 1.同時推定法を用いるとしても最初は OLS で推定し、次に同時推定法で再推定するとい

う手順を取ることが一般的である。もし OLSと同時推定法の結果が大きく異なると、事実

上推定法を変えて 2つのモデルを推定することと同じになり、非常に大きな時間と労力を

必要とする。とくにモデルが大きくなればな

るほど OLS と同時推定法の差が大きくなることが多く、時間と労力がかかることにな

る。 2.同時推定法では一般に 1 本の式の変更が他のすべての式に影響を及ぼすことになるの

で、モデル作成の時間と労力は OLS に比べてはるかに大きくなる。

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3.同時推定法を用いる場合、アーモンラグ、シラーラグなどのラグ分布やコックラン・オ

ーカット法などを使うことはできず、モデル

作成上非常に大きな制約となる。 4.実際にそれぞれ OLSと同時推定法でモデルを作成して予測の性能等を比較しても、同時

推定法が常によい結果をもたらすとは限ら

ない。 現在作成中のモデルは構造方程式が 11 本と小さく、アーモンラグ、シラーラグも用いてい

ないので上記の 1~3 はあまり問題とはならない。そこで第 9章までの検討の結果採用された式によって構成されるモデルにいくつかの同時

推定法を適用して推定を行う。 1 0-2.同時推定の結果 ここで用いた同時推定法は次のとおりである。 1.二段階最小二乗法(TSLS) 2.制限情報最尤法(LIML) 3.フラーの修正による制限情報最尤法

(F-LIML) 4.完全情報最尤法(FIIV) 次章の表 11-1 の(1)~(4)および(9)がOLSおよび上記 1~4の各推定法による推定結果である。なお同時推定を行った際に符号が

逆転した係数については変数変換により修正し

た。また FIIV の推定期間は式ごとに変えることはできないので、各式に共通な推定期間を取

って 1975年第 II四半期~1984年第 IV四半期としている。結果を見ると全体としてそれほど

大きな係数の変化は起きていない。また標準偏

差、ダービン・ワトソン比にも大きな変化はな

い。これらの推定結果の評価は次章の内外挿テ

ストおよび乗数シミュレーションの結果によっ

て行うことにする。 第 1 1章 モデルの性能の評価 1 1-1.推定結果のまとめ 各方程式の推定が終了すると次にモデル全体

の性能の評価を行う。ここでは各式について次

の 9本の候補を用意した。いずれも第 9,1 0

章で検討を終えた結果である(注 2 9)。 1.単純最小二乗法(OLS) 推定期間 1975~1984年 2.二段階最小二乗法(TSLS)

〃 3.制限情報最尤法(LIML)

〃 4.フラーの修正による 制限情報最尤法(F-LIML)

〃 5.単純最小二乗法(OLS-1) 〃 1975年~1979年 6.単純最小二乗法(OLS-2) 〃 1980年~1984年 7.加重最小二乗法(W-OLS) 〃 1975年~1984年 8.ボックスーコックス回帰(BOX)

〃 9.完全情報最尤法(FIIV)

〃 表 1 1-1が推定結果である。なお以下各推定法および推定期間の区別は上記の OLS,TSLS,…,FIIVの記号で行うことにする。また表 1 1-1 には定義式も改めて記したうえで,変数名リストもつけておく。 (注 29) 1.式 1(消費)の BOX は推定開始期を 75 年第 II四半期にして再推定した。

2.式 4(輸出)の BOX は 80 年第 1 四半期にダミー変数を入れた再推定した。

3.式 5(輸入)の OLS-1,OLS-2,W-O LS,BOX はエネルギー変数を入れて再推定した。

4.式 7(法人所得)の BOXは 80年第 IV四半期にダミー変数を入れて再推定した。

5.式 9(輸出価格)の BOXは 79年第 1四半期にダミー変数を入れて再推定した。

6.式 4(輸出)、式 5(輸入)、式 6(個人所得)のBOXは、シミュレーションを行うソフトウェアの有効桁数が不十分であるため結果の精度が著しく

悪化してしまう。そこで BOXのシミュレーションではこの 3 本の式については BOX の結果ではなくて OLSの結果を使うことにした。

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1.

----- < P

RIV

ATE

FIN

AL

CO

NS

UM

PTI

ON

(19

80 P

RIC

E) > --

---

1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

C = 19345. + 0.060250 *( 0.20*SUM(YP,0,4))- 355.93 *( DEL(PGNP,1))- 451.79 *( 0.2*SUM(RDIS,0,4))+ 0.82582 *( C.-1 )

(5.448) (3.6558) (1.9689) (5.8895) (20.398)

R2C = 0.99855 SE = 526.62 DW = 1.5251 ( 1975.2-1984.4 )

C = 20058. + 0.060898 *( 0.20*SUM(YP,0,4))- 501.21 * ( DEL(PGNP,1))- 450.35 *( O.2*SUM(RDIS,0,4))+ 0.82069 *( C.-1 )

(5.539) (3.6229) (1.7471) (5.7699) (20.033)

R2C = 0.99852 SE = 531.68 DW = 1.5267 ( 1975.2-1984.4 )

C = 27399. + 0.029705 *( 0.20*SUM(YP,0,4))- 3912.7 *( DEL(PGNP,1))- 309.25 *( 0.2*SUM(RDIS,0,4))

(1.846) (0.43251) (1.0090) (0.98217)

+ 0.81297 *( C.-1 )

(5.6809)

R2C = 0.98205 SE = 1853.5 DW = 1.6978 ( 1975.2-1984.4 )

C = 21421. + 0.056516 *( 0.20*SUM(YP,0,4))- 1063.2 *( DEL(PGNP,1))- 428.86 *( 0.2*SUM(RD1S,0,4))+ 0.81758 *( C.-1 )

(4.806) (2.7335) (1.7075) (4.4818) (16.711)

R2C = 0.99790 SE = 634.23 DW = 1.5923 ( 1975.2-1984.4 )

C = 31322. + 66226. * ( 0.11*SUM(GR(YP,1),0,8))- 55049. * ( GR(PGNP,1))- 1416.4 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))

(4.077) (1.8624) (1.4703) (4.4408)

+ 0.81498 *( C.-1 )

(16.142)

R2C = 0.99625 SE = 537.73 DW = 1.7858 ( 1975.2-1979.4 )

C = 32840. + 0.091737 *( 0.20*SUM(YP,0,4))- 267.32 *( DEL(PGNP,1))- 706.04 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))

(5.322) (4.7675) (1.8540) (4.8234)

+ 0.70868 *( C.-1 )

(12.406)

R2C = 0.99756 SE = 325.87 DW = 2.6524 ( 1980.1-1984.4 )

C = 5265.3 + 4363.5 *( 0.33*SUM(GR(YP,4),0,2))- 3277.8 *( 0.20*SUM(GR(PGNP,8),0,4))- 220.73 *( RDIS )

(1.443) (1.1594) (1.3945) (1.5515)

+ 0.97875 *( C.-1 )

(35.991)

R2C = 0.99997 SE = 11918. DW = 1.9146 ( 1975.2-1984.4 )

(C**0.46-1)/0.46 = 67.345 + 0.065146 *(((0.20*SUM(YP,0,4))**0.46-1)/0.46 )- 0.57101 *( DEL(PGNP,1))

(5.332) (3.8238) (1.9013)

- 1.9582 *(((0.20*SUM(RDIS,0,4))**0.46-1)/0.46 )+ 0.81429 *(((C.-1)**0.46-1)/0.46 )

(6.0546) (19.818)

R2C = 0.99859 SE = 0.87700 DW = 1.5700 ( 1975.2-1984.4 ) λ=

0.46

0 C = 19774. + 0.062640 *( V102 )- 379.81 *( V103 )- 433.61 *( V104 )+ 0.81953 *( V105 )

(6.707) (4.6148) (2.1455) (6.5044) (24.610)

R2C = 0.99854 SE = 528.02 DW = 1.5115 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

02=

0.20

*SU

M(

YP, 0

,4)

V1

03=

DEL(

PGN

P,1)

V1

04=

0.20

*SU

M(

RDIS

,0,4)

V1

05=

C,-

1

表 1 1-1 各種推定法による推定結果

-107-

(

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2.--

--- <

PR

IVAT

E H

OU

SIN

G IN

VE

NS

TME

NT

(198

0 P

RIC

E) > ---

-- 1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

IHP = 23812. + 0.081924 *( DEL(YP,6))- 625.71 * ( 0.20*SUM(RDIS,0,4))- 88.379 *( DEL(PGNP,7))- 0.0073480 *( KHP.-1 )

(16.08) (2.1041) (5.1403) (1.0393) (4.8259)

R2C = 0.76791 SE = 591.51 DW = 1.1635 ( 1975.2-1984.4 )

IHP = 22895. + 0.11124 *( DEL(YP,6))- 734.93 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))- 24993. *( SUM(GR(PGNP,1),0,1)/2 )

(19.20) (2.2988) (5.6492) (0.60181)

- 0.0064140 *( KHP.-1 )

(5.7444)

R2C = 0.75180 SE = 611.69 DW = 1.2236 ( 1975.2-1984.4 )

IHP = 29465. + 0.30679 *( DEL(YP,6))- 1042.6 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))- 344945. *( SUM(GR(PGNP,1),0,1)/2 )

(4.123) (1.4039) (2.3623) (1.0550)

- 0.013589 *( KHP.-1 )

(1.8044)

R2C = -0.69366 SE = 1597.9 DW = 0.98120 ( 1975.2-1984.4 )

IHP = 24092. + 0.15607 *( DEL(YP,6))- 810.97 * ( 0.20*SUM(RD1S,0,4))- 85270. *( SUM(GR(PGNP,1),0,1)/2 )

(12.87) (2.3127) (4.9481) (1.1064)

- 0.0077541 * ( KHP.-1 )

(4.1364)

R2C = 0.66642 SE = 709.13 DW = 1.1849 ( 1975.2-1984.4 )

IHP = 58627. + 0.34902 *( 0.20*SUM(YP,0,4))- 1083.7 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))- 699.63 *( 0.50*SUM(PGNP,0,1))

(2.578) (1.8031) (2.3865) (1.7747)

- 0.023055 * ( KHP.-1 )

(1.4920)

R2C = 0.60542 SE = 484.89 DW = 2.5025 ( 1975.2-19.79.4 )

IHP = 122063. + 0.97358 *( 0.11*SUM(YP,0,8))- 634.99 *( 0.11*SUM(RDIS,0,8))- 1205.0 *( 0.14*SUM(PGNP,0,6))

(2.727) (2.7383) (2.4883) (2.0652)

- 0.15763 * ( KHP.-1 )

(3.0741)

R2C = 0.74451 SE = 401.09 DW = 1.6095 ( 1980.1-1984.4 )

IHP = 23382. + 0.11842 *( DEL(YP,8))- 759.86 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))- 152.82 *( DEL(PGNP,7))- 0.0067907 *( KHP.-1 )

(18.60) (4.1429) (5.8752) (5.6595) (4.6638)

R2C = 0.99936 SE = 7432.1 DW = 2.6759 ( 1975.2-1984.4 )

(IHP**2.782-1)/2.782 = 0.2553E+12 + 641166. *( DEL(YP,6))- 546020500. *(((0.20*SUM(RDIS,0,4))**2.782-1)/2.782 )

(17.04) (0.64433) (4.7638)

- 418824514. *((DEL(PGNP,4)**2.782-1)/2.782 )- 0.7107E-05 *(((KHP.-1)**2.782-1)/2.782 )

(3.7383) (12.927)

R2C = 0.83437 SE = 0.1501E+11 DW = 1.6001 ( 1975.1-1984.4 ) λ=

2.78

2 IHP = 24811. + 0.036467 *( V107 )- 381.88 *( V108 )- 182.92 *( V109 )- 0.0087325 *( V110 )

(19.68) (1.1314) (3.7710) (2.4770) (6.5823)

R2C = 0.73821 SE = 630.26 DW = 0.94766 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

07=

DEL(

YP,6)

V1

08=

0.2*

SUM(

RDIS

,0,4)

V109=

DEL(

PGN

P,7)

V1

10=

KH

P,-

1

-108-

(

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IP = 11502. + 0.17641 *( 0.20*SUM(YC,0,4))- 401.83 *((RDIS-RDIS.-1)-(RDIS.-4-RDIS.-5))+ 0.010136 *( KIP.-1 )

(8.394) (2.5422) (1.4663) (6.4556)

R2C = 0.93713 SE = 1551.3 DW = 0.33896 ( 1975.1-1984.4 )

IP = 11477. + 0.17828 *( 0.20*SUM(YC,0,4))- 403.47 *((RDIS-RDIS.-1)-(RDIS.-4-RDIS.-5))+ 0.010097 *( KIP.-1 )

(8.341) (2.5459) (1.4716) (6.3800)

R2C = 0.93713 SE = 1551.3 DW = 0.33908 ( 1975.1-1984.4 )

IP = 11289. + 0.19230 *( 0.20*SUM(YC,0,4))- 415.76 *((RDIS-RDIS.-1)-(RDIS.-4-RDIS.-5))+ 0.0098020 *( KIP.-1 )

(7.955) (2.5760) (1.5103) (5.8564)

R2C = 0.93704 SE = 1552.4 DW = 0.33967 ( 1975.1-1984.4 )

IP = 11294. + 0.19193 *( 0.20*SUM(YC,0,4))- 415.43 *((RDIS-RDIS.-1)-(RDIS.-4-RDIS.-5))+ 0.0098099 *( KIP.-1 )

(7.965) (2.5752) (1.5093) (5.8696)

R2C = 0.93705 SE = 1552.4 DW = 0.33966 ( 1975.1-1984.4 )

IP = -81352. + 1.4415 *( 0.17*SUM(DEL(YC,7),0,5))- 5507.6 *( 0.20*SUM(GR(RDIS,4),0,4))

(5.801) (11.346) (4.2376)

+ 0.35522 * ( 0.125*SUM(DEL(KIP.-1,9),0,7))

(7.8677)

R2C = 0.91955 SE = 813.35 DW = 1.4255 ( 1975.1-1979.4 )

IP = -8887.2 + 0.19536 *( 0.20*SUM(DEL(YC,9),0,5))- 2814.1 *( 0.5*SUM(GR(RD1S,2),0,1))+ 0.60343 *( DEL(KIP.-1,2))

(1.942) (2.1171) (1.1383) / (11.014)

R2C = 0.89184 SE = 1006.0 DW = 1.4007 ( 1980.1-1984.4 )

IP = 3450.6 + 0.12042 * ( 0.20*SUM(YC,0,4))- 185.48 *( SUM(DEL(RDIS,1),0,4))+ 0.74020 *( DEL(KIP.-1,1))

(1.091) (3.1999) (2.2265) (5.4986)

R2C = 0.99918 SE = 17385. DW = 1.3757 ( 1975.1-1984.4 )

(IP**1.9-1)/1.9 = 67819465. + 0.18784 *(((0.2O*SUM(YC,0,4))**1.9-1)/1.9 ) - 5403669. *((RDIS-RDIS.-1)-(RDIS.-4-RDIS.-5))

(6.567) (3.6747) (1.5766)

+ 0.00029116 *(((KIP.-1)**1.9-1)/1.9 )

(6.5882)

R2C = 0.94321 SE = 19458473. DW = 0.37561 ( 1975.1-1984.4 )λ=

1.90

0 IP = 10543. + 0.18688 *( V112 )- 333.54 *( V113 )+ 0.010379 *( V114 )

(8.499) (3.6113) (2.0409) (9.1044)

R2C = 0.93528 SE = 1569.1 DW = 0.32443 ( 1975.2-1984.4 )

3.

----- < P

RIV

ATE

FIX

ED

AN

D IN

VE

NTO

RY

INV

ES

TME

NT

(198

0 P

RIC

E) > --

---

1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

12=

0.20

*SU

M(

YC,0

,4)

V1

13=(

RDIS-

RDIS

, -1)-(

RDIS

,-4 -

RDIS

, -5)

V114=

KIP

, -1

-109-

(

Page 14: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

X = -28186. + 76.411 *( 0.2*SUM(FXS,0,4))- 54309. *( PX/(TL_PXC&JA*FXS))+ 0.59484 *( TL_YV&JA )- 6452.6 *( D801 )

(2.861) (4.8672) (7.2267) (15.292) (3.0052)

R2C = 0.95106 SE = 2054.6 DW = 0.57959 ( 1975.1-1984.4 )

X = -27844. + 76.325 *( 0.2*SUM(FXS,0,4))- 54704. *( PX/(TL_PXC&JA*FXS))+ 0.59382 *( TL_YV&JA )- 6476.3 *( D801 )

(2.818) (4.8611) (7.2263) (15.237) (3.0152)

R2C = 0,95106 SE = 2054.7 DW =0.58281 ( 1975.1-1984.4 )

X = -21464. + 74.729 *( 0.2*SUM(FXS,0,4))- 62080. *( PX/(TL_PXC&JA*FXS))+ 0.57467 *( TL_YV&JA )- 6919.9 *( D801 )

(2.023) (4.6817) (7.1702) (14.052) (3.1547)

R2C = 0.94957 SE = 2085.7 DW = 0.63253 ( 1975.1-1984.4 )

X = -21553. + 74.751 *( 0.2*SUM(FXS,0,4))- 61977. *( PX/(TL_PXC&JA*FXS))+ 0.57494 *( TL_YV&JA )- 6913.7 *( D801 )

(2.034) (4.6850) (7.1717) (14.071) (3.1534)

R2C = 0.94961 SE = 2084.9 DW = 0.63198 ( 1975.1-1984.4 )

X = -6147.3 + 29.384 *( 0.2*SUM(FXS,0,4))- 21228. *( PX/(TL_PXC&JA*FXS))+ 0.33893 *( TL_YV&JA )

(1.373) (4.4576) (5.9809) (15.185)

R2C = 0.95959 SE = 594.33 DW = 1.2686 ( 1975.1-1979.4 )

X = -6811.4 + 60.285 *( 0.2*SUM(FXS,0,4))- 66593. *( 0.11*SUM(PX/(TL_PXC&JA*FXS),0,8))+ 0.50993 *( TL_YV&JA )

(0.5141) (1.9707) (4.6005) (12.798)

R2C = 0.94997 SE = 1230.3 DW = 1.1938 ( 1980.2-1984.4 )

X = -25281. + 27.654 *( 0.2*SUM(FXS,0,4))- 13786. *( SUM(DEL(PX/(TL_PXC&JA*FXS),1),0,6))+ 0.41327 *( TL_YV&JA )

(4.854) (2.8154) (3.7217) (14.603)

- 926.22 *( D801 )

(0.34236)

R2C = 0.99798 SE = 21163. DW = 0.76703 ( 1975.1-1984.4 )

(X**(-0.96)-1)/(-0.96)= -4.9588+0.0032093* ((0.2*SUM(FXS,0,4))**(-0.96)-1)/(-0.96)

16.4

21) (

14.5

699)

- 0.000021679*((PX/(TL_PXC&JA*FXS))**(-0.96)-1)/(-0.96)+ 5.7573*(TL_YV&JA**(-0.96)-1)/(-0.96)- 0.0000078665*D801

12.1

20) (

19.8

91) (

4.07

04)

R2C =

0.97

52 SE =

0.18

424D-

05) DW =

0.87

20 ( 1975.1-1984.4 ) λ=

-0.

96

X = -25969. + 67.261 *( V116 )- 54974. *( V117 )+ 0.59675 *( V118 )- 4596.4 *( V119 )

(3.318) (5.4658) (8.9454) (18.545) (2.7811)

R2C = 0.95249 SE = 1998.3 DW = 0.49093 ( 1975.2-1984.4 )

4.---

-- < E

XP

OR

TS (1

980

PR

ICE

) > ---

-- 1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

16=

0.20

* SU

M(

FXS,

0,4)

V1

17=

PX/(

TL-

PXC&

JA *

FXS)

V1

18=

TL-

YV&

JA

V119=

D80

1

-110-

(

Page 15: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

5.

----- < IN

PO

RTS

(198

0 P

RIC

E) > ---

-- 1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

M = -21948. + 0.097698 *( SUM(GNP,0,6)/7 )+ 1080.0 *( DEL(PGNP/PM,6))+ 0.40955 *( SUM(ENERGY,0,4)/5 )

(3.390) (10.859) (1.2458) (5.2330)

R2C = 0.86320 SE = 1401.5 DW = 0.65610 ( 1975.1-1984.4 )

M = -19181. + 0.098926 *( SUM(GNP,0,6)/7 )+ 316.54 *( SUM(DEL(PGNP/PM,4),0,5))+ 0.37628 *( SUM(ENERGY,0,3)/4 )

(3.388) (11.903) (1.5457) (5.5753)

R2C = 0.87881 SE = 1319.1 DW = 0.68748 ( 1975.1-1984.4 )

M = -21069. + 0.098515 *( SUM(GNP,0,6)/7 )+ 357.73 *( SUM(DEL(PGNP/PM,4),0,3))+ 0.39758 *( SUM(ENERGY,0,3)/4 )

(3.610) (11.623) (1.2393) (5.6843)

R2C = 0.87484 SE = 1340.6 DW = 0.68391 ( 1975.1-1984.4 )

M = -22297. + 0.098146 *( SUM(GNP,0,6)/7 )+ 554.04 *( SUM(DEL(PGNP/PM,4),0,2))+ 0.41189 *( SUM(ENERGY,0,3)/4 )

(3.628) (11.304) (1.3896) (5.5911)

R2C = 0.86919 SE = 1370.5 DW = 0.66702 ( 1975.1-1984.4 )

M = 4172.6 + 0.80263 *( SUM(DEL(GNP,1),0,6)/7 )+ 21172. *( SUM(PGNP/PM,0,8)/9 )+ 42514. *( SUM(GR(ENERGY,4),0,2)/3 )

(1.759) (2.1492) (11.406) (3.7238)

R2C = 0.93186 SE = 882.55 DW = 1.0962 ( 1975.1-1979.4 )

M = 28566. + 212667. *( SUM(GR(GNP/6),0,6)/7 )+ 18234. *( SUM(GR(PGNP/PM,6),0,1)/2 )

(9.395) (3.9971) (5.6423)

+ 15642. *( SUM(GR(ENERGY,6),0,2)/3 )

(2.4629)

R2C = 0.69924 SE = 1130.3 DW = 1.3577 ( 1980.1-1984.4 )

M = 31246. + 0.57951 *( SUM(DEL(GNP,1),0,4)/5 )+ 6346.3 *( SUM(GR(PGNP/PM,6),0,1)/2 )

(28.75) (1.3455) (2.2856)

+ 16609. *( SUM(GR(ENERGY,8),0,6)/7 )

(1.8097)

R2C = 0.99577 SE = 42321. DW = 0.36890 ( 1975.1-1984.4 )

(M**(-0.88)-1)/(-0.88) = -4.5883+ 2.9256*((SUM(GNP,0,6)/7)**(-0.88)-1)/(-0.88)+ 0.25522D-05* DEL(PGNP/PM,6)

12.2

94) (

12.1

74) (

1.31

97)

+ 2.1122*((SUM(ENERGY,0,4)/5)**(-0.88)-1)/(-0.88)

(5.4702)

R2C = 0.

8971 SE = 0.

3149

3D-

05 DW =

0.65

92 ( 1975.1-1984.4 ) λ=

-0.

88

M = -26747. + 0.099940 *( V121 )+ 2896.4 *( V122 )+ 0.45684 *( V123 )

(4.652) (12.271) (4.1394) (6.8100)

R2C = 0.84138 SE = 1488.8 DW = 0.60020 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

21=

SUM(

GN

P,0,

6)/7

V1

22=

DEL(

PGN

P/PM)

/6

D12

3=SU

M(

ENER

Y,,0

.4)

(

-111-

Page 16: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

6.

----- < P

RIV

ATE

INC

OM

E > --

---

1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

YP = -16661. + 0.69611 *( GNPV )+ 985.53 *( RDIS )

(5.842) (82.453) (3.5143)

R2C = 0.99457 SE = 2486.7 DW = 0.33812 ( 1975.1-1984.4 )

YP = -16749. + 0.69643 *( GNPV )+ 988.27 *( RDIS )

(5.871) (82.457) (3.5240)

R2C = 0.99457 SE = 2486.8 DW = 0.33839 ( 1975.1-1984.4 )

YP = -17275. + 0.69832 *( GNPV )+ 1004.6 *( RDIS )

(6.040) (82.413) (3.5785)

R2C = 0.99456 SE = 2489.0 DW = 0.33946 ( 1975.1-1984.4 )

YP = -17262. + 0.69827 *( GNPV )+ 1004.2 *( RDIS )

(6.036) (82.416) (3.5772)

R2C = 0.99456 SE = 2488.9 DW = 0.33944 ( 1975.1-1984.4 )

YP = -27838. + 0.70584 *( GNPV )+ 2335.6 *( 0.11*SUM(RDIS,0,8))

(2.325) (17.168) (3.2913)

R2C = 0.99343 SE = 1279.1 DW = 1.2879 ( 1975.1-1979.4 )

YP = -21558. + 0.72542 *( GNPV )+ 545.98 *( 0.11*SUM(RDIS,0,8))

(3.830) (42.924) (1.1453)

R2C = 0.98987 SE = 1543.3 DW = 0.92833 ( 1980.1-1984.4 )

YP = -16728. + 0.67658 *( GNPV )+ 163.19 *( SUM(RDIS,0,8))

(4.131) (52.774) (4.9931)

R2C = 0.99979 SE = 28521. DW = 2.2355 ( 1975.1-1984.4 )

(YP**(-0.98)-1)/(-0.98) = -0.62261+1.6102* (GNPV**(-0.98)-1)/(-0.98)+ 0.25084D-05*(RDIS**(-0.98)-1)/(-0.98)

39.3

74)

103.

90) (

5.72

55)

R2C = 0.

9964 SE =

0.13

203D-

06 DW =

0.70

79 (1975.1-1984.4) λ=-

0.98

YP = -17523. + 0.69481 *( V125 )+ 1187.2 *( V126 )

(7.172) (86.946) (5.3111)

R2C = 0.99405 SE = 2539.9 DW = 0.34454 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

25=

GN

PV

V126=

RDIS

-112-

(

Page 17: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

7.--

---< C

OR

PO

RAT

E IN

CO

ME

>---

-- 1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

YC = 23891. + 0.16703 *( GNPV )- 1879.4 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))+ 5879.5 *( D804 )

(8.550) (21.802) (7.2156) (2.6608)

R2C = 0.95354 SE = 2121.6 DW = 1.0523 ( 1975.1-1984.4 )

YC = 23921. + 0.16693 *( GNPV )- 1880.8 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))+ 5883.8 *( D804 )

(8.558) (21.780) (7.2203) (2.6627)

R2C = 0.95354 SE = 2121.6 DW = 1.0527 ( 1975.1-1984.4 )

YC = 24003. + 0.16667 *( GNPV )- 1884.5 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))+ 5895.5 *( D804 )

(8.580) (21.720) (7.2329) (2.6679)

R2C = 0.95353 SE = 2121.6 DW = 1.0536 ( 1975.1-1984.4 )

YC = 23998. + 0.16668 *( GNPV )- 1884.3 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))+ 5894.8 *( D804 )

(8.579) (21.723) (7.2322) (2.6676)

R2C = 0.95353 SE = 2121.6 DW = 1.0535 ( 1975.1-1984.4 )

YC = 46458. + 0.088890 *( GNPV )- 3249.6 *( 0.20*SUM(RD1S,0,4))

(2.054) (1.0678) (2.6563)

R2C = 0.94023 SE = 2117.5 DW = 0.87389 ( 1975.1-1979.4 )

YC = 24524. + 0.14651 *( GNPV )- 1045.8 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))+ 3965.7 *( D804 )

(2.502) (5.5602) (1.6933) (1.8881)

R2C = 0.77939 SE = 1889.2 DW =1.4114 ( 1980.1-1984.4 )

YC = 18114. + 0.17467 *( GNPV )- 1274.1 *( 0.20*SUM(RDIS,0,4))

(1.753) (4.6050) (2.2131)

R2C = 0.99369 SE = 54596. DW =1.0087 ( 1975.1-1984.4 )

(YC**0.18-1)/0.18 = 8.5492 + 0.59955 *((GNPV**0.18-1/0.18 )- 1.1626 *(((0.20*SUM(RDIS,0,4))**0.18-1)/0.18 )

(6.730) (24.495) (7.7034)

+ 0.78649 *( D804 )

(2.6235)

R2C = 0.96145 SE = 0.28779 DW = 1.1898 ( 1975.1-1984.4 ) λ=

0.18

0 YC = 22275. + 0.17162 *( V128 )- 1789.9 *( V129 )+ 4284.5 *( V130 )

(9.553) (24.487) (8.4751) (3.0351)

R2C = 0.95096 SE = 2117.8 DW = 0.99079 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

28=

GN

PV

V129=

0.20*

SUM(

RDIS

,0,4)

V1

30=

D80

4

-113-

(

Page 18: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

8.

-----< G

NP

DE

FLAT

OR

(198

0 =

100)

>---

-- 1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

PGNP = 21.563 + 0.00032788 *( 0.20*SUM(GNP,0,4))+ 0.011035 *( DEL(PM,2))

(7.780) (27.222) (0.22245)

R2C = 0.94990 SE = 2.1306 DW = 0.095062 ( 1975.1-1984.4 )

PGNP = 21.486 + 0.00032805 *( 0.20*SUM(GNP,0,4))+ 0.034051 *( DEL(PM,2))

(7.726) (27.151) (0.63410)

R2C = 0.94961 SE = 2.1367 DW = 0.11313 ( 1975.1-1984.4 )

PGNP = 19.494 + 0.00033311 *( 0.20*SUM(GNP,0,4))+ 0.55568 *( DEL(PM,2))

(3.374) (13.350) (2.4504)

R2C = 0.78665 SE = 4.3966 DW = 0.41420 ( 1975.1-1984.4 )

PGNP = 19.736 + 0.00033249 *( 0.20*SUM(GNP,0,4))+ 0.49385 *( DEL(PM,2))

(3.740) (14.578) (2.4972)

R2C = 0.82161 SE = 4.0203 DW = 0.40600 ( 1975.1-1984.4 )

PGNP = -12.084 + 0.00041459 *( 0.20*SUM(GNP,0,4))+ 0.25765 *( 0.11*SUM(PM,0,8))

(4.070) (29.621) (6.1637)

R2C = 0.98542 SE = 0.80344 DW = 0.48190 ( 1975.1-1979.4 )

PGNP = 62.349 + 0.00011861 *( 0.20*SUM(GNP,0,4))+ 0.12866 *( 0.11*SUM(PM,0,8))

(24.66) (8.2846) (7.1079)

R2C = 0.96602 SE = 0.51217 DW = 1.3082 ( 1980.1-1984.4 )

PGNP = -8.0674 + 0.00041858 *( 0.20*SUM(GNP,0,4))+ 0.019054 *( SUM(PM,0,8))

(2.595) (18.183) (5.1220)

R2C = 0.99976 SE = 25.102 DW = 0.14114 ( 1975.1-1984.4 )

(PGNP**(-0.3)-1)/(-0.3)= -24.280 + 8.2333 *(((0.20*SUM(GNP,0,4))**(-0.3)-1)/(-0.3))+ 0.1874E-05 *( DEL(PM,2))

(26.17) (28.854) (0.014454)

R2C = 0.95515 SE = 0.0055700 DW = 0.087868 ( 1975.1-1984.4 ) λ=

-0.

300

PGNP = 25.586 + 0.00029028 *( V132 )+ 0.059433 *( V133 )

(8.345) (13.001) (1.7233)

R2C = 0.94640 SE = 2.1153 DW = 0.082512 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V1

32=

0.20

* SU

M(

GN

P, 0

, 4)

V1

33=

SUM(

PM.0

,8)

-114-

(

Page 19: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

9.

-----< D

EFL

ATO

R F

OR

EX

PO

RTS

(198

0 =

100)

>---

-- 1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

PX/FXS = 0.0047653 + 0.057498 *( DEL(TL_PXC&JA,4))+ 0.14429 *( DEL(PGNP/FXS,4))+ 0.98113 *( PX.-1/FXS.-1 )

(0.4342) (2.9837) (4.9374) (35.270)

- 0.028667 *( D791 )

(2.8804)

R2C = 0.97009 SE = 0.0094529 DW = 1.5498 ( 1975.1-1984.4 )

PX/FXS = 0.0023435 + 0.058142 *( DEL(TL_PXC&JA,4))+ 0.17531 *( DEL(PGNP/FXS,4))+ 0.98585 *( PX.-1/FXS.-1 )

(0.2094) (2.9695) (5.4521) (34.806)

- 0.030952 *( D791 )

(3.0489)

R2C = 0.96913 SE = 0.0096038 DW = 1.5284 ( 1975.1-1984.4 )

PX/FXS = -0.0041962 + 0.059882 *( DEL(TL_PXC&JA,4))+ 0.25907 *( DEL(PGNP/FXS,4))+ 0.99858 *( PX.-1/FXS.-1 )

(0.3143) (2.5881) (5.7681) (29.666)

- 0.037123 *( D791 )

(3.0621)

R2C = 0.95691 SE = 0.011346 DW = 1.2585 ( 1975.1-1984.4 )

PX/FXS = -0.0033412 + 0.059654 *( DEL(TL_PXC&JA,4))+ 0.24812 *( DEL(PGNP/FXS,4))+ 0.99692 *( PX.-1/FXS.-1 )

(0.2578) (2.6531) (5.7933) (30.499)

- 0.036316 * ( D791 )

(3.0867)

R2C = 0.95931 SE = 0.011026 DW = 1.3001 ( 1975.1-1984.4 )

PX/FXS = 0.018024 + 0.14844 *( DEL(TL_PXC&JA,2))+ 0.19774 *( DEL(PGNP/FXS,4))+ 0.92932 *( PX.-1/FXS.-1 )

(0.5934) (1.0183) (3.7206) (8.9986)

- 0.026372 * ( D791 )

(2.3477)

R2C = 0.96900 SE = 0.0091388 DW = 1.5979 ( 1975.1-1979.4 )

PX/FXS = 0.051501 + 0.17992 *( DEL(TL_PXC&JA,2))+ 0.14620 *( DEL(PGNP/FXS,4))+ 0.87648 *( PX.-1/FXS.-1 )

(1.491) (4.2903) (3.2528) (10.849)

R2C = 0.89745 SE = 0.0081178 DW = 1.7408 ( 1980.1-1984.4 )

PX/FXS = 0.0082374 + 0.20401 *( DEL(TL_PXC&JA,1))+ 0.14971 *( DEL(PGNP/FXS,4))+ 0.95565 *( PX.-1/FXS.-1 )

(0.4016) (1.8021) (2.6866) (14.204)

- 0.021870 *( D791 )

(1.1705)

R2C = 0.99868 SE = 0.22630 DW = 0.91323 ( 1975.1-1984.4 )

((PX/FXS)**0.61-1)/0.61 = -0.016857 + 0.079578 *( DEL(TL_PXC&JA,4))+ 0.20575 *( DEL(PGNP/FXS,4))

(0.8486) (2.8565) (4.8710)

+ 0.98141 *(((PX.-1/FXS.-1)**0.61-1)/0.61 )- 0.040306 *( D791 )

(35.839) (2.8022)

R2C = 0.97101 SE = 0.013665 DW = 1.5085 ( 1975.1-1984.4 ) λ=

0.61

0 PX/FXS= 0.015956 + 0.058316 *( V135 )+ 0.11650 *( V136 )+ 0.95430 *( V137 )- 0.023037 *( V138 )

(1.641) (3.9316) (5.0659) (38.786) (3.2874)

R2C = 0.96976 SE = 0.0094479 DW = 1.5198 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

V135=

DEL(

TL-

PXC&

JA,4)

V1

36=

DEL(

PGN

P/FX

S,4)

V1

37=

PX.-

1/FX

S.-

1 V1

38=

D79

1

-115-

(

Page 20: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

1 0.

----- < D

EFR

ATO

R F

OR

IMP

OR

TS (1

980

= 10

0) > ---

-- 1)

2)

3)

4)

5)

6)

7)

8)

9)

OLS

PM = -50.270 + 0.23453 *( FXS )+ 96.934 *( TL_PM&JA )

(12.92) (19.694) (55.684)

R2C = 0.98843 SE = 1.9370 DW = 0.55952 ( 1975.1-1984.4 )

PM = -50.270 + 0.23453 *( FXS )+ 96.934 *( TL_PM&JA )

(12.92) (19.694) (55.684)

R2C = 0.98843 SE = 1.9370 DW = 0.55952 ( 1975.1-1984.4 )

PM = -50.270 + 0.23453 *( FXS )+ 96.934 *( TL_PM&JA )

(12.92) (19.694) (55.684)

R2C = 0.98843 SE = 1.9370 DW = 0.55952 ( 1975.1-1984.4 )

PM = -50.270 + 0.23453 *( FXS )+ 96.934 *( TL_PM&JA )

(12.92) (19.694) (55.684)

R2C = 0.98843 SE = 1.9370 DW = 0.55952 ( 1975.1-1984.4 )

PM = -37.844 + 0.21061 *( FXS )+ 85.507 *( TL_PM&JA )

(8.447) (20.415) (22.188)

R2C = 0.96650 SE = 1.3532 DW = 1.0427 ( 1975.1-1979.4 )

PM = -16.793 + 0.23985 *( FXS )+ 61.813 *( TL_PM&JA )

(1.541) (9.6458) (9.5500)

R2C = 0.85597 SE = 1.1426 DW = 1.1072 ( 1980.1-1984.4 )

PM = -41.962 + 0.20958 *( FXS )+ 93.394 *( TL_PM&JA )

(8.630) (17.985) (24.855)

R2C = 0.99940 SE = 32.662 DW = 0.92681 ( 1975.1-1984.4 )

(PM**0.35-1)/0.35 = 2.4075 + 0.55599 *((FXS**0.35-1)/0.35 )+ 4.6608 *((TL_PM&JA**0.35-1)/0.35 )

(7.164) (26.915) (68.066)

R2C = 0.99203 SE = 0.093053 DW = 0.84540 ( 1975.1-1984.4 ) λ=

0.35

0 PM = -51.228 + 0.23557 *( FXS )+ 97.836 *( TL_PM&JA )

(17.69) (26.024) (68.461)

R2C = 0.98806 SE = 1.9725 DW = 0.54456 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

-116-

Page 21: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

1 1.

-----

< C

UR

RE

NT

AC

CO

UN

T B

ALA

NC

E O

F B

OP

BA

SIS

> ---

-- 1)

2)

3)

4)

5

6)

7)

8)

9)

OLS

BPC = -1007.7 + 0.99188 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(4.154) (67.666)

R2C = 0.99155 SE = 1293.5 DW = 1.8380 ( 1975.1-1984.4 )

BPC = -1023.4 + 0.99366 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(4.195) (66.495)

R2C = 0.99155 SE = 1293.7 DW = 1.8386 ( 1975.1-1984.4 )

BPC = -1030.3 + 0.99443 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(4.212) (65.997)

R2C = 0.99155 SE = 1294.0 DW = 1.8384 ( 1975.1-1984.4 )

BPC = -1027.9 + 0.99416 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(4.206) (66.170)

R2C = 0.99155 SE = 1293.9 DW = 1.8385 ( 1975.1-1984.4 )

BPC = -695.04 + 1.0155 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(3.762) (59.871)

R2C = 0.99473 SE = 736.75 DW = 2.2658 ( 1975.1-1979.4 )

BPC = -1493.9 + 0.99635 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(3.301) (45.598)

R2C = 0.99094 SE = 1586.3 DW = 2.0685 ( 1980.1-1984 4 )

BPC = -364.44 + 1.0006 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(4.526) (72.018)

R2C = 0.99232 SE = 12524. DW = 2.0623 ( 1975.1-1984.4 )

BPC = -1007.7 + 0.99188 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(4.154) (67.666)

R2C = 0.99155 SE = 1293.5 DW = 1.8380 ( 1975.1-1984.4 )

BPC = -937.55 + 0.98183 *((X*PX-M*PM)/FXS*10.0 )

(3.878) (68.411)

R2C = 0.99158 SE = 1312.9 DW = 1.8255 ( 1975.2-1984.4 )

TSLS

LIM

L

F-LI

ML

OLS-

1

W-

OLS

OLS-

2

BO

X

FIIV

-117-

Page 22: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

(定義式)

表6-

2 変数名リスト

BLOCK:JA

ENDOGENOUS VARIABLE

========= ==================================================== =================

VARIABLE

========= ==================================================== =================

========= ==================================================== =================

BLOCK:JA

ENDOGENOUS VARIABLE

========= ==================================================== =================

VARIABLE

========= ==================================================== =================

========= ==================================================== =================

BLOCK:TL

EXOGENOUS VARIABLE

========= ==================================================== =================

VARIABLE

========= ==================================================== =================

PXC&JA

YV&JA

PM&JA

========= ==================================================== =================

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I

I I I I I I I I I I I

I

I

I

I

I

I

I

I I I I I I I

PRIVATE FINAL CONSUMPTION (1980 PRICE)

PRIVATE HOUSING INVESTMENT (1980 PRICE)

PRIVATE FIXED AND INVENTORY INVESTMENT (1980 PRICE)

EXPORTS OF GOODS & SERVICES & FACTOR INCOME RECEI

VED FROM ABROAD (1980 PRICE)

IMPORTS OF GOODS AND SERVICES AND FACTORINCOME PA

ID ABROAD (1980 PRICE)

PRIVATE INCOME

CORPORATE INCOME(BEFORE INVENTORY VALUATION ADJU

STMENT)

GNP DEFLATOR

DEFLATOR FOR EXPORTS OF GOODS & SERVICES & FACTOR

INCOME RECEIVED FROM ABROAD

DEFLATOR FOR IMPORTS OF GOODS AND SERVICES AND FA

CTOR INCOME PAID ABROAD

CURRENT ACCOUNT BALANCE OF BOP BASIS

GROSS NATIONAL PRODUCT (1980 PRICE)

GROSS NATIONAL PRODUCT (CURRENT PRICE)

STOCK OF PRIVATE HOUSING (1980 PRICE)

STOCK OF PRIVATE FIXED AND INVENTORY INVESTMENT

(1980 PRICE)

COMMENNT

BILLION YEN

BILLION YEN

I BILLION YEN

BILLION YEN

BILLION YEN

BILLION YEN

BILLION YEN

1980=100

1980=100

1980=100

MILLION DOL.

BILLION YEN

BILLION YEN

BILLION YEN

BILLION YEN

1980=1.0

MILLION DOLLARS

1980=1.0

% P.A.

YEN/DOL

KILO CAL.

BILLION YEN

C IHP

IP

X

M

YP

YC

PGNP

PX

PM

BPC

GNP

GNPV

KHP

KIP

RDIS

FXS

ENERGY

G

D801

D804

D791

COMMENNT

COMMENNT

UNIT

UNIT

UNIT

OFFICIAL DISCOUNT RATE

SPOT EXCHANGE RATE

DOMESTIC TOTAL ENERGY DEMAND

GOVERNMENT EXPENDITURE

DUMMY VARIABLE (1980 Q1 = 1.0)

DUMMY VARIABLE (1980 Q4 = 1.0)

DUMMY VARIABLE (1979 Q1 = 1.0)

COMPETITORS EXPORT PRICE FOR JA

TOTAL EXPORTS OF JA(TRADE SHARE AT 1980)

IMPORT PRICE OF JA

12 ----< GROSS NATIONAL PRODUCT (1950 PRICE)>----

13 ----< GROSS NATIONAL PRODUCT (CURRENT PRICE)>----

14 ----< STOCK OF PRIVATE HOUSING INVESTMENT (1980 PRICE)>----

15 ----< STOCK OF PRIVATE FIXED AND INVENTORY INVESTMENT (1980 PRICE)>----

GNP = C + IHP + IP + G + X - M

GNPV = GNP*PGNP/100.0

KHP = IHP + KHP.-1

KIP = IP + KIP.-1

-118-

Page 23: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

-119-

1 1-2.モデルの性能の評価 モデルの性能の評価は次の 3つの観点から行った。 1.内挿テスト 2.外挿テスト 3.乗数シミュレーション 以下順にその結果を報告する。 (1)内挿テスト 表 11-1の各推定法ごとにそれぞれモデルを作り、1975~1984 年、1975~1979 年、1980~1984年の 3つの区間でそれぞれ部分、全体、最終テストを行った。 そしてそれぞれについて実績値と推定値を時系

列のグラフで比較したあと、平均誤差率

(MPE)と平均平方誤差率(RMSPE)を計算した。このうち最終テストにおける MPE とRMSPEを比較したのが表 1 1-2である(注

30)。 (注 3 0)平均誤差率(MPE:Mean Percent Error)と平均平方誤差率(RESPE:Root Mean Square Percent Error)の定義は次のとおりである。

5.02n

1i

n

1i

100nYieiRMSPE

100neiMPE

)/)/((

/   

×∑=

×∑=

=

=

ただし eiは i期の残差、Yiは i期の実績値、nはシミュレーション期間数である。

Page 24: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

-120-

表 11-2 内挿テストにおける MPEと RMSPE 1)内挿テスト 1975年第 I四半期~1984年第 IV四半期

OLS TSLS LIML F-LIML W-OLS BOX FIIV 内生

変数 MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

C -0.73 1.15

-0.76 1.22

0.13 5.85

-0.69 2.70

-1.13 1.44

-0.86 1.17

-0.80 1.13

IHP 0.41 5.71

0.60 6.81

-2.31 42.44

-0.17 11.90

0.66 4.36

-0.09 4.03

-0.00 4.54

IP -0.15 4.56

-0.18 4.56

-0.17 4.86

-0.31 4.53

-3.34 6.91

-0.42 4.39

-0.62 4.67

X -2.97 9.27

-3.52 9.36

-6.11 10.78

-5.48 10.44

-6.77 12.59

-2.62 8.99

-4.79 11.30

M -0.29 3.69

-0.36 3.44

-0.25 4.01

-0.47 3.67

-11.6415.52

-0.34 3.68

-0.60 4.13

YP -1.41 2.95

-1.57 2.95

-1.75 5.00

-2.18 3.84

2.65 4.18

-1.67 3.16

-1.72 2.72

YC -0.78 4.36

-0.89 4.41

-0.92 5.96

-1.27 4.75

1.77 5.45

-1.11 4.27

-1.22 4.59

PGNP -0.50 1.98

-0.56 2.02

-0.59 2.38

-0.80 3.35

3.81 5.90

-0.65 1.94

-0.50 2.04

PX 2.47 5.64

3.12 5.71

5.58 7.69

4.94 7.35

-15.8119.72

2.17 5.26

3.64 7.21

PM 0.04 2.27

0.04 2.27

0.04 2.27

0.04 2.27

-0.56 2.40

0.02 1.94

-0.01 2.28

BPC -316.7 1384.2

-243.2 1088.5

-197.7919.3

-204.2970.9

-446.51788.1

-245.11074.9

-296.2 1257.2

GNP -0.77 1.70

-0.86 1.66

-0.87 6.08

-1.14 2.64

-0.57 1.82

-0.87 1.76

-1.09 1.87

GNPV -1.28 2.10

-1.43 2.16

-1.56 4.81

-1.98 2.97

3.17 4.77

-1.52 2.33

-1.61 2.20

KHP 0.24 -0.42

0.21 0.43

-0.07 1.37

0.07 0.49

0.28 0.33

-0.06 0.24

0.29 0.46

KIP -0.18 0.35

-0.19 0.35

-0.17 0.36

-0.22 0.37

-0.60 1.09

-0.34 0.43

-0.48 0.56

Page 25: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

-121-

2)内挿テスト 1975年第 I四半期~1979年第 IV四半期

OLS TSLS LIML F-LIML OLS-1 BOX FIIV 内生 変数 MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE C -0.79

1.21 -0.72 1.25

0.21 6.59

-0.90 3.11

-0.43 0.72

-1.15 1.36

-0.77 1.24

IHP 1.64 5.20

1.58 5.37

-5.49 35.61

-0.19 7.66

-0.75 4.01

-0.04 4.77

1.40 4.80

IP 0.56 5.45

0.55 5.45

0.58 5.86

0.35 5.45

-5.94 9.22

-0.01 5.12

-0.48 5.53

X -5.64 12.32

-6.32 12.42

-9.67 14.11

-8.73 13.74

-0.65 2.56

-4.94 11.87

-9.52 15.41

M -0.89 3.61

-0.69 3.31

-0.34 4.37

-0.75 3.81

-0.87 2.92

-1.05 3.59

-1.36 4.66

YP -1.58 3.25

-1.73 3.13

-2.20 5.15

-2.67 4.03

-2.28 2.65

-2.60 3.95

-2.34 3.20

YC -0.52 4.68

-0.58 4.76

-0.64 7.31

-1.06 5.56

-0.65 4.90

-1.52 4.38

-1.60 5.00

PGNP -0.59 2.09

-0.63 2.15

-0.40 2.55

-0.79 3.79

-0.86 1.01

-1.24 2.11

-0.74 2.43

PX 6.00 7.58

6.57 7.62

8.24 9.15

7.49 8.70

1.38 3.99

5.37 7.05

8.18 9.89

PM 0.46 2.40

0.46 2.40

0.46 2.40

0.46 2.40

0.02 1.87

0.43 2.19

0.20 2.43

BPC -231.6 1214.7

-228.8 1179.1

-263.01211.8

-253.81241.4

-55.06225.86

-215.71120.9

-241.5 1238.2

GNP -0.83 2.19

-0.92 2.08

-1.34 6.78

-1.49 3.17

1.20 1.56

-1.13 2.34

-1.41 2.45

GNPV -1.45 1.88

-1.57 1.91

-1.87 5.45

-2.34 3.22

-2.05 2.22

-2.38 2.69

-2.19 2.40

KHP 0.45 0.48

0.41 0.43

-0.07 1.53

0.16 0.33

-0.08 0.19

-0.06 0.33

0.54 0.60

KIP -0.19 0.44

-0.20 0.44

-0.19 0.47

-0.24 0.45

-0.86 1.03

-0.33 0.47

-0.47 0.58

Page 26: 系列相関の問題 う。表 が前節までの検討を終えた …-100- 9-7 で構造変化の検討を行った結果、すべて の式に構造変化が検出された。その対応策とし

-122-

3)内挿テスト 1980年第 I四半期~1984年第 IV四半期

OLS TSLS LIML F-LIML OLS-2 W-OLS BOX FIIV 内生 変数 MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE MPE

RMSPE C -0.60

0.94 -0.59 0.95

-0.98 7.33

-0.46 2.39

0.19 0.29

0.10 1.36

-0.44 0.80

-0.38 0.69

IHP 0.15 5.75

0.64 7.50

-4.13 61.11

-0.10 13.94

3.27 4.98

1.75 3.95

0.14 3.11

-0.40 3.94

IP -0.85 3.44

-0.80 3.42

-0.78 3.59

-0.65 3.34

4.31 6.30

-5.95 7.12

-0.69 3.52

-0.41 3.54

X 1.56 4.91

2.07 5.15

4.44 6.86

4.09 6.47

0.81 2.63

-15.4317.02

1.38 4.91

1.88 4.96

M 0.42 3.68

0.26 3.54

0.45 3.77

0.58 3.66

2.17 3.92

-19.8120.06

0.49 3.70

0.42 3.40

YP -0.60 2.34

-0.32 2.35

-0.60 5.85

0.39 2.89

1.08 1.65

6.97 7.10

-0.14 1.94

0.01 1.81

YC -0.58 3.97

-0.39 3.93

-0.63 5.08

0.06 3.63

0.76 3.20

6.01 7.62

-0.24 4.15

-0.00 3.97

PGNP -0.19 1.85

-0.09 1.85

-0.08 2.85

0.22 3.19

0.17 0.52

8.75 9.12

0.15 1.79

0.12 1.55

PX -4.27 4.79

-5.14 5.74

-7.78 9.25

-7.25 8.68

-0.89 2.37

-17.6219.05

-3.94 4.47

-4.17 4.62

PM -0.38 2.12

-0.38 2.12

0.38 2.12

-0.38 2.12

0.01 1.06

-1.38 2.53

-0.39 1.67

-0.22 2.13

BPC -479.11770.6

-389.1 1415.1

-371.91289.1

-367.91276.5

-152.9595.59

-432.91034.0

-346.9 1249.6

-425.5 1488.3

GNP -0.33 0.78

-0.18 0.76

-0.28 7.69

0.18 2.07

0.80 1.09

-0.41 1.74

-0.24 0.68

-0.09 0.75

GNPV -0.52 2.10

-0.27 2.05

-0.56 5.45

0.35 1.98

0.98 1.42

8.26 8.35

-0.09 1.80

0.03 1.56

KHP -0.22 0.34

-0.24 0.41

-0.37 1.18

-0.19 0.46

0.33 0.40

0.30 0.32

0.04 0.07

-0.11 0.21

KIP -0.31 0.35

-0.30 0.34

-0.28 0.32

-0.25 0.29

0.40 0.62

-1.18 1.29

-0.32 0.36

-0.26 0.32

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-123-

表 1 1-2を見ると BPCを除く各変数につい

てほぼ妥当な結果が得られている。たとえ

RMSPEを見ると 1975年第 1四半期~1984年

第 IV 四半期のテストにおいて GNP の場合

LIML と F-LIML 以外はすべて 2%以下、

PGNPの場合W-OLS以外はすべて5%以下で

ある。推定法による RMSPE の相違を見ると

OLS がいちばん小さく、LIML、F-LIML お

よびW-OLSが大きくなっている。 BPCにつ

いては観測値が正負に非常に大きく変動するの

で誤差率が大きくなることはやむを得ないとも

言えるが、説明変数の Xと PXの誤差率が比較

的高いことも原因であると考えられる。さらに

MPEを見ると BPCや LIMLとW-OLSの X

などで非常に大きくなっている。個別式の推定

の段階では推定期間全体の MPE はゼロになっ

ているはずなので、モデル全体を同時に解いた

ときに MPE が大きくなる式には偏よりが発生

していると考えられる。

1975年第 I四半期~1979年第 IV四半期、お

よび 1980年第 I四半期~1984年第 IV四半期

のテストに関しても上の結果はあまり変わらな

い。ただテスト期間と推定期間が一致している

OLS-1とOLS-2は当然のことながらRMSPE

は小さくなっているが、MPEは OLSと比べ

てもあまり改善されているとは言えない。一方

BOXのMPEと RMSPEは OLSより改善され

ている変数が多い。とくにこの傾向は 1980 年

第 I四半期~1984年第 IV四半期のテストにお

いて顕著である。また FIIVも 1980年第 I四半

期~1984年第 IV四半期のテストではMPEと

RMSPE がほとんどの式において OLS よりも

改善されている。

このように各変数のMPEと RMSPEによっ

て各式ごとの性能を評価することが可能である

が、モデル全体の性能の評価を行うことはでき

ない。そこでモデル全体の性能の評価の基準と

して誤差分布の分散の大きさを用いることにし

て、誤差分布の分散が最小になるモデルを最良

のモデルと判断することにする。具体的にはテ

スト期間で計算されたモデル全体の誤差分散共

分散行列の非負の固有値の積を指標とする(経

済分析 100号)。

表 11-3が内挿テストにおける非負の固有値

の積である。この値が小さいほど誤差分布の分

散が小さく、性能が良好であるといえる。

表 1 1-3の OLS-0は第 9章で紹介した

中間段階での推定結果(表 9-1)である。

OLS-0は t値、符号条件、決定係数のみに

注目して OLSで推定したものである。表 11-

表 1 1-3 内挿テストにおけるモデル全体の性能の評価

75年 QI~84年 QIV 75年 QI~79年 QIV 80年 QI~84年 QIV 推定 方法

非負の固有値 の積

推定 方法

非負の固有値

の積 推定 方法

非負の固有値 の積

BOX TSLS OLS

W-OLS FIIV

F-LIML LIML

OLS-0

0.35789E+48 0.13707E+49 0.16882E+49 0.28960E+49 0.17150E+50 0.35657E+51 0.12382E+54 0.16369E+58

OLS-1 BOX TSLS OLS FIIV

F-LIMLLIML

OLS-0

0.17675E+450.78121E+460.15420E+470.26826E+470.12182E+490.75235E+490.55488E+530.64086E+55

OLS-2 BOX OLS TSLS FIIV

W-OLSF-LIMLLIML

OLS-0

0.16281E+44 0.37843E+46 0.17797E+47 0.58985E+47 0.51282E+48 0.95762E+49 0.12884E+52 0.73549E+54 0.219170E+57

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3 を見ると BOX の性能が非常によいことがわかる。 1975年第 I四半期~1979年第 IV四半期のOLS-1と 1980年第 I四半期~1984年第IV 四半期の OLS-2 は推定期間とテスト期間が一致しており、性能が良好であることは当然

なのでこれを除くと、BOX が 3 期間にわたって最もよい性能を持っていることがわかる。

BOXの次が 1975年第 I四半期~1984年第 IV四半期と 1975年第 I四半期~1979年第 IV四半期においては TSLS、その次が OLS、1980年第 I四半期~1984年第 IV四半期においてはOLS、その次が TSLSである。同時推定法の中では TSLSが他の 3者に比べてはるかに性能が良好である。LIML はいずれの期間においても性能が悪い。これは LIML推定量の不安定性が影響しているものと考えられる。また OLS-0は 3期間とも性能は最悪であり、安易に作られたモデルの性能の悪さが明確に現われている。 (2)外挿テスト 内挿テストで行った検討を外挿区間でも行っ

た。期間は 1985 年第 I 四半期~1985 年第 IV四半期の 4四半期間である。表 11-4が外挿テストにおける MPE と RPSPE、表 11-5 が外挿テストにおけるモデル全体の性能の評価であ

る。まず表 11-4 を見ると W-OLS 以外では各推定法によるMPEと RMSPEの違いはあまり大きくない。式別に見ると BPC の誤差は内挿テストに比べて大きく低下している。また

GNPについては、LIML以外は RMSPEが 5%以下、PGNPについては、すべての推定法で 5%以下とかなり精度がよいことがわかる。次に表

11-5 を見ると外挿テストで最も良好な成績を示したのは OLS-2 である。 OLS-2 の推定期間は第 2 次石油危機の構造変化の後の 1980年第 I四半期~1984年第 IV四半期である。構造変化の起きている期間を推定期間からはずす

ことが外挿の精度の向上に非常に大きな貢献を

することを示す好例である。 OLS-2 の次は BOX である。BOX は内挿テストでも非常に良好な性能を示しており、

BOXの優秀さは明かである(ただし BOXの

係数推定値 λ̂の絶対値が 1.0 を越えている式がIHP( λ̂=2.78)と IP( λ̂=1.90)の 2本ある。これらの式は外挿期間が長くなると誤差が急激

に増加する危険性を持つ。IHP と IP については表 1 1-4を見てもMPEとRMSPEが内挿テストに比べて大きく増加していることに注意す

る必要がある)。そして BOXの次が FIIVである。内挿テストでは同時推定法の中で TSLSが他よりはるかに性能がよかったが、外挿テスト

では FIIVが TSLS以上に良好な性能を示している。一方 F-LIMLと LIMLの性能の悪さは内挿テストと同じである。OLS についてはTSLS よりも性能が悪く、内挿テストの結果ともあわせて同時推定法がよりよい結果をもたら

すことが示されている。W-OLS は OLS-2と同じように推定期間中の構造変化に対応する

ために使われた推定法であるが、性能は非常に

悪い。これはウエイトの与え方に問題があると

考えられる。 以上の内挿、外挿テストの結果を全体として

見ると、次のようにまとめることができる。 1. BOX で推定したモデルの性能は内挿、外挿とも大変良好である。

2. TSLSで推定したモデルは OLSで推定した モデルより性能がよいことが多い。

3. 同時推定法の中では、内挿テストでは TSL S、外挿テストでは FIIVがよく、F-LIMLと LIMLは性能が悪い。

4. 内挿、外挿とも構造変化を避けて推定したモデルの性能は非常によい。

5.OLS 推定値のうち、t 値、符号条件、決定係数の 3つの基準のみを満足するものを安易に選択したモデルは、内挿、外挿ともに性能

が悪い。 (3)乗数シミュレーション 内挿、外挿テストで良好な性能を示した

OLS-1、OLS-2、TSLS、BOX、FIIVついて、次のような乗数シミュレーションを行った

(注 31)。 1.財政乗数…シミュレーション開始期から実質政府支出を 3兆円継続して増加させる。

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表 1 1-4 外挿テストにおける MPEと RMSPE (1985年第 I四半期~1985年第 IV四半期)

OLS TSLS LIML F-LIML OLS-2 W-OLS BOX FIIV 内生

変数 MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

MPE RMSPE

C -0.78 0.89

-1.11 1.22

-1.15 5.35

-0.89 2.01

-0.25 0.29

-0.24 0.29

-0.98 1.05

-0.76 0.86

IHP -1.07 1.64

-1.87 2.30

-3.68 48.16

-1.41 8.00

-1.34 1.73

2.72 3.53

-9.98 10.23

-7.01 7.19

IP -8.47 8.84

-8.50 8.87

-9.04 9.42

-8.76 9.15

4.08 4.43

-11.8512.88

-7.36 7.74

-7.84 8.24

X 0.27 2.22

0.39 2.16

1.70 3.24

1.18 2.82

-1.76 2.50

-21.4421.48

0.18 2.19

0.18 2.33

M 3.68 4.89

3.66 4.77

3.10 4.56

3.70 4.88

3.31 5.38

-19.6719.77

3.59 4.83

4.98 6.13

YP 3.29 3.32

3.09 3.14

-1.13 3.90

0.27 0.91

1.78 1.90

11.63 11.67

3.04 3.07

1.87 1.90

YC -1.38 3.51

-1.54 3.52

-4.69 4.83

-3.61 5.10

-5.58 6.39

6.04 7.38

-0.75 3.38

-1.87 3.81

PGNP 4.28 4.29

4.11 4.11

0.18 1.93

1.32 2.43

-0.53 0.56

15.30 15.30

4.41 4.41

3.43 3.44

PX -4.21 6.08

-4.52 6.19

-7.44 9.13

-6.47 8.14

-1.95 3.11

-2.13 3.68

-4.01 5.92

-4.06 6.13

PM -3.04 3.08

-3.04 3.08

-3.04 3.08

-3.04 3.08

1.11 1.14

-3.80 3.82

-2.51 3.08

-2.96 3.00

BPC -18.3423.74

-19.13 23.76

-24.9230.06

-24.6829.13

-28.2330.67

-24.8126.52

-19.94 22.47

-23.31 28.18

GNP -2.56 2.59

-2.59 2.60

-2.69 5.46

-2.54 2.69

-0.25 0.31

-3.39 3.56

-2.90 2.93

-2.93 2.96

GNPV 1.60 1.64

1.42 1.44

-2.60 4.00

-1.27 1.75

-0.77 0.78

11.38 11.48

1.38 1.43

0.40 0.63

KHP -0.02 0.03

0.04 0.06

-0.76 0.86

-0.15 0.16

-0.06 0.06

0.12 0.12

-0.29 0.33

-0.21 0.23

KIP -0.40 0.46

-0.40 0.46

-0.43 0.49

-0.41 0.48

0.14 0.17

-0.52 0.62

-0.35 0.40

-0.37 0.43

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-126-

表 1 1-5 外挿テストにおけるモデル全体の

性能の評価 (1985年第 I四半期~1985年第 IV四半期)

推定方法 非負の固有値の積 OLS-2 BOX FIIV TSLS OLS

F-LIML OLS-0 W-OLS LIML

0.17207E+26 0.28772E+27 0.29037E+27 0.33801E+27 0.36417E+27 0.12835E+28 0.20412E+28 0.48919E+28 0.12058E+30

2.金融乗数…シミュレーション開始期から公定歩合を 1%ポイント継続して低下させる。

3.為替乗数…シミュレーション開始期から為替レートを 10%継続して切り上げる。 シミュレーション期間は 1975 年第 I 四半期~1979 年第 IV 四半期、1980 年第 I 四半期~1984年第 IV四半期、1985年第 I四半期~1985年第 IV四半期の 3期間とした。ただし OLS-1は 1975年第 1四半期~1979年第 IV四半期のみ、OLS-2は 1980年第 I四半期~1984年第 IV 四半期、1985 年第 I 四半期~1985 年第IV四半期のみとした。 また乗数を見る変数は GNP、PGNP、 BPC の 3 変数とした。図 6-1 がシミュ (注 3 1) 乗数シミュレーションとは、モデルに含まれる外生変数を変化させたときに各内生変数に及

ぶ影響を調べる実験である。また乗数とは特定の内

生変数に及ぶ影響の方向(増加あるいは減少)と大

きさのことを言い、通常は外生変数を変化させる前

の値(これを標準ケースと呼ぶ)との符号を含めた

乖離率(あるいは差)で表わす。そして外生変数の

変化の方法には衝撃型と継続型の 2 つがある。前者は 1 期だけ外生変数を変化させて次の期以降はもとに戻す方法であり、後者はもとに戻さない方法であ

る。財政支出の増加の場合は支出額を前期比伸び率

で考えることが多く、一度増加させた支出額を減少

させることはあまりない。また政策金利も経済情勢

に新たな変化が見られるまで固定されるのが普通で

ある。したがって財政(支出)乗数、金利(融)乗

数とも継続型でシミュレーションを行うことが多い。

レーション結果を図示したものである。横軸は

シミュレーション開始期からの期数、縦軸が乗

数である。GNPと PGNPの乗数は、標準ケースからの乖離率、BPC は乖離差で表わしてある。 財政乗数については、G の増加により GNPが増加し、需要の増加によって PGNPも上昇する。BPCは内需拡大による輸入の増加で赤字になる。図 11-1を見ると各推定法とも乗数の符号は正しいが、乗数の大きさは OLS-1、OLS-2 の場合、常識に照らして大きすぎると考えられる。OLS-1、OLS-2 以外の推定法では乗数の大きさにあまり差は見られない。GNP応対する乗数を見ると、各推定法ともシミュレ

ーション開始期が現在に近づくにつれて乗数が

低下していることがわかる。 金融乗数については、RD I Sの引き下げによって消費、住宅投資、設備在庫投資が増加して

GNPが増加する。また YCは RDISの引き下げにより増加して設備在庫投資の増加に寄与する

が、YP は逆に低下する(個人財産所得は減少する)ので消費、住宅投資の増加をある程度相

殺する。PGNP は需要の増加によって上昇し、BPC は内需拡大による輸入の増加で赤字になる。図 1 1-1を見ると各推定法とも乗数の符号は正しいが、財政乗数と同じように OLS-1、OLS-2の乗数は大きすぎる。GNPに対する金融乗数についてもシミュレーション開始期が現

在に近づくにつれて乗数が低下している。 為替乗数については、為替レートの切上げに

より輸出が減少して GNP が低下し、需要の増加によって PGNP も低下する。BPC も輸出の低下によって赤字になる。図 1 1-1 を見るとOLS-1、OLS-2の GNPに対する乗数は少し大きすぎるようであるが、ほかはほぼ妥当な大

きさと考えられる。 以上 3 つの乗数の検討の結果、OLS-1、OLS-2以外はあまり乗数に差がなく、いずれもほぼ妥当な結果であると言える。OLS-1、OLS-2に関しては自由度不足による係