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確率論 小テスト 第1回
番号 氏名
1. 5つのリング上に 0から 9の数字の書かれた鍵があり,リングを回転させて適当に5桁の数字を合わせると開けることができる.以下の問いに答えよ.
(a) いま,どの数字に合わせればよいかわからない状況であるとする.可能な5桁の数字は何通りあるか.
105 = 100, 000通り
(b) ある人から,「この5桁の数字には同じ数が 2回現れることはない」と教えてもらった.可能な数字は何通りあるか.
10P5 = 10 × 9 × 8 × 7 × 6 = 30, 240通り
(c) 上の情報に加えて,「5桁の数字のうち3個は偶数,2個は奇数である」という情報が得られた.可能な数字は何通りあるか.
5C3 ×5 C2 × 5! = 10 × 10 × 5 × 4 × 3 × 2 × 1 = 12, 000通り
2. 図1に示すような東西と南北の直線状の道によって区切られた町がある.
(a) この町のA地点からB地点へ行くための経路は何種類あるか.(解)
9C4 = 126通り
(b) A地点から B地点へ行く経路のうち C地点を通らないで行く経路は何種類あるか.(解)
126 −3 C2 ×6 C3 = 126 − 60 = 66通り
(c) A地点からB地点へ行く経路のうちC地点とD地点を通らないで行く経路は何種類あるか.(解)CまたはDを通過する経路は包除原理より,
3C2 ×6 C3 +7 C3 ×2 C1 −3 C2 ×4 C2 ×2 C1 = 94通り
であることから,126 − 94 = 32通り の経路がCもDも通らない.
A
B
C
D
図 1: 直線状の道で区切られた町
ただし,移動は常に最短経路を利用するものとする.すなわち,進める方向は北↑または東→のみである.
3. NISSEKIという 7つの文字をすべて用いるとき,つぎの総数を求めよ.
(a) 異なる順列の総数(解)Sと Iが 2つずつ入っているので,求める順列の総数は,
7!
2! × 2!= 1, 260通り
(b) 2つの Iが互いに隣り合わずかつ2つの Sがとなり合わない順列の総数(解)2つの Iが隣り合うか 2つの Sが隣り合う順列は包除原理より,
6!
2!+
6!
2!− 5! = 600通り
なので,求める順列の総数は,1260 − 600 = 660通り である.
4. ある玩具店ではカードゲーム,オセロゲーム,囲碁の 3種類のゲームを売っている.8人の子供に一人1つずつ全部で8個ゲームを買って帰りたい.これら3つのゲームの組み合せは何通りか.
(解)3種類のゲームを一列にゲームごとに並べたとき,それぞれのゲームのかたまりを仕切るのに2つの仕切りが必要であることから,求める組み合せは,
8+2C2 =10 C2 = 45通り
5. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第1回(Eクラス)
番号 氏名
1. 5つのリング上に 0から 9の数字の書かれた鍵があり,リングを回転させて適当に5桁の数字を合わせると開けることができる.以下の問いに答えよ.
(a) いま,どの数字に合わせればよいかわからない状況であるとする.可能な5桁の数字は何通りあるか.
105 = 100, 000通り
(b) ある人から,「この5桁の数字には同じ数が 2回現れることはない」と教えてもらった.可能な数字は何通りあるか.
10P5 = 10 × 9 × 8 × 7 × 6 = 30, 240通り
(c) 上の情報に加えて,「5桁の数字のうち3個は偶数,2個は奇数である」という情報が得られた.可能な数字は何通りあるか.
5C3 ×5 C2 × 5! = 10 × 10 × 5 × 4 × 3 × 2 × 1 = 12, 000通り
2. 図1に示すような東西と南北の直線状の道によって区切られた町がある.
(a) この町のA地点からB地点へ行くための経路は何種類あるか.(解)
9C4 = 126通り
(b) A地点から B地点へ行く経路のうち C地点を通らないで行く経路は何種類あるか.(解)
126 −5 C2 ×4 C3 = 126 − 40 = 86通り
(c) A地点からB地点へ行く経路のうちC地点とD地点を通らないで行く経路は何種類あるか.(解)CとDを同時に通過する経路は存在しないので,包除原理より,CまたはDを通過する経路は
5C2 ×4 C3 +5 C4 ×4 C1 = 60通り
であることから,126 − 60 = 66通り の経路がCもDも通らない.
A
B
C
D
図 1: 直線状の道で区切られた町
ただし,移動は常に最短経路を利用するものとする.すなわち,進める方向は北↑または東→のみである.
3. NISSEKIという 7つの文字をすべて用いるとき,つぎの総数を求めよ.
(a) 異なる順列の総数(解)Sと Iが 2つずつ入っているので,求める順列の総数は,
7!
2! × 2!= 1, 260通り
(b) 2つの Iが互いに隣り合わずかつ2つの Sがとなり合わない順列の総数(解)2つの Iが隣り合うか 2つの Sが隣り合う順列は包除原理より,
6!
2!+
6!
2!− 5! = 600通り
なので,求める順列の総数は,1260 − 600 = 660通り である.
4. ある玩具店ではカードゲーム,オセロゲーム,囲碁の 3種類のゲームを売っている.8人の子供に一人1つずつ全部で8個ゲームを買って帰りたい.これら3つのゲームの組み合せは何通りか.
(解)3種類のゲームを一列にゲームごとに並べたとき,それぞれのゲームのかたまりを仕切るのに2つの仕切りが必要であることから,求める組み合せは,
8+2C2 =10 C2 = 45通り
5. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第2回 [3限]
番号 氏名
1. 1から 1000までの番号のついた札から 1枚取り出すとき,札の番号は 4または 9の倍数になっている確率を求めよ.(20点)
1000÷4 = 250, 1000÷9 = 111 . . . 1, 1000÷36 = 27 . . . 28より 250+111−27 = 334 これより,求める確率は,
334
1000.
2. 6つの面で構成されているサイコロがある.このサイコロの 1の目の出る確率が 1/3でそれ以外の 2から 6までの目の出る確率が 2/15 である.このサイコロを振ったとき,つぎの確率をもとめよ.
(a) 偶数の目の出る確率.(10点)
P{2, 4, 6} =2
15× 3 =
2
5
(b) 3以下の目の出る確率.(10点)
P{1, 2, 3} = P{1} + P{2, 3} =1
3+
2
15× 2 =
3
5.
3. ある工場で生産される製品は3つの機械で生産されている.それぞれの機械での生産量は 5:6:7である.また,それぞれの機械で生産すると,それぞれ7%, 5%, 2%の不良品を発生する.いま,この工場で生産された製品から不良品が見つかった.最初の機械で生産された事後確率を計算せよ.(15点)
ベイズの定理より,求める確率は,
P =5 × 7
5 × 7 + 6 × 5 + 7 × 2=
35
79.
4. ある走高飛びの選手は 10回の試技のうち 3回は高さ 1.5mのバーを超えられるという.バーを超えられる確率を 3/10として,この選手が 3回以内でこのバーを超えられる確率を求めよ.ただし,それぞれの試技の結果は互いに独立であるとする.(15点)
最初の3回ともバーを超えられない確率を 1から引けばよいので,
P = 1 −(
7
10
)3
=657
1000
が求める確率である.
5. トランプのスペードのカード(全部で 13枚)からランダムに 2枚のカードを選んでもらった.このカードの数の和が 8であるという事実がわかった.この 2枚カードのうちどちらかが 3以下のカードである条件付き確率を求めよ.(15点)
和が 9である場合の2つのカードの組み合せは (1, 7), (2, 6), (3, 5)である.すべての組み合せについて,いずれかの値が 3以下であるので,求める確率は,
p =3
3= 1
6. ある野球チームの選手の年棒は 100万円単位で 500万円から 5000万円だとする.それぞれの選手の正確な年棒は本人しか知らないが,年棒に関するうわさによる年棒の推定値が 200万円多くなる確率は 10%, 100万円多くなる確率は 20%, ちょうど同じ額である確率は 40%であり,逆に 100万円少なくなる確率は 20%で 200万円少なくなる確率は 10%であるとする.ある中堅選手の今年の年棒はうわさでは 4000万円であった.この事実から,この選手の年棒が 4100万円以上である確率をベイズの定理を用いて計算せよ.(15点)
ベイズの定理より,求める確率は,年棒が 4100万円または 4200万円である確率であるから,
p =10 + 20
10 + 20 + 40 + 20 + 10=
3
10
である.ただし,ここでは事前確率はすべて等しいものと仮定している.
7. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第2回 [4限]
番号 氏名
1. 1から 1000までの番号のついた札から 1枚取り出すとき,札の番号は 9または 6の倍数になっている確率を求めよ.(20点)
1000 ÷ 9 = 111 . . . 1, 1000 ÷ 6 = 166 . . . 4, 1000 ÷ 18 = 55 . . . 10 より
111 + 166 − 55 = 222 これより,求める確率は,222
1000=
111
500.
2. 6つの面で構成されているサイコロがある.このサイコロの 1の目の出る確率が 2/3でそれ以外の 2から 6までの目の出る確率が 1/15 である.このサイコロを振ったとき,つぎの確率をもとめよ.
(a) 偶数の目の出る確率.(10点)
P{2, 4, 6} =1
15× 3 =
1
5
(b) 3以下の目の出る確率.(10点)
P{1, 2, 3} = P{1} + P{2, 3} =2
3+
1
15× 2 =
4
5.
3. ある工場で生産される製品は3つの機械で生産されている.それぞれの機械での生産量は 5:6:7である.また,それぞれの機械で生産すると,それぞれ2%, 3%, 2%の不良品を発生する.いま,この工場で生産された製品から不良品が見つかった.最初の機械で生産された事後確率を計算せよ.(15点)
ベイズの定理より,求める確率は,
P =5 × 2
5 × 2 + 6 × 3 + 2 × 7=
5
21.
4. ある走高飛びの選手は 10回の試技のうち 3回は高さ 1.5mのバーを超えられるという.バーを超えられる確率を 3/10として,この選手が 3回以内でこのバーを超えられる確率を求めよ.ただし,それぞれの試技の結果は互いに独立であるとする.(15点)
最初の3回ともバーを超えられない確率を 1から引けばよいので,
P = 1 −(
7
10
)3
=657
1000
が求める確率である.
5. トランプのスペードのカード(全部で 13枚)からランダムに 2枚のカードを選んでもらった.このカードの数の和が 9であるという事実がわかった.この 2枚カードのうちどちらかが 3以下のカードである条件付き確率を求めよ.(15点)
和が 9である場合の2つのカードの組み合せは (1, 8), (2, 7), (3, 6), (4, 5) である.このうち,最初の 3つがいずれかの値が 3以下であるので,求める確率は,
p =3
4
6. ある野球チームの選手の年棒は 100万円単位で 500万円から 5000万円だとする.それぞれの選手の正確な年棒は本人しか知らないが,年棒に関するうわさによる年棒の推定値が 200万円多くなる確率は 10%, 100万円多くなる確率は 20%, ちょうど同じ額である確率は 40%であり,逆に 100万円少なくなる確率は 20%で 200万円少なくなる確率は 10%であるとする.ある中堅選手の今年の年棒はうわさでは 4000万円であった.この事実から,この選手の年棒が 4100万円以上である確率をベイズの定理を用いて計算せよ.(15点)
ベイズの定理より,求める確率は,年棒が 4100万円または 4200万円である確率であるから,
p =10 + 20
10 + 20 + 40 + 20 + 10=
3
10
である.ただし,ここでは事前確率はすべて等しいものと仮定している.
7. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第2回(再履修クラス)
番号 氏名
1. 1から 1000までの番号のついた札から 1枚取り出すとき,札の番号は 4または 6の倍数になっている確率を求めよ.(20点)
1000÷ 4 = 250, 1000÷ 6 = 166 . . . 4, 1000÷ 12 = 83 . . . 4 より 250+166−83 = 333 これより,求める確率は,
333
1000.
2. 6つの面で構成されているサイコロがある.このサイコロの 1の目の出る確率が 3/4でそれ以外の 2から 6までの目の出る確率が 1/20 である.このサイコロを振ったとき,つぎの確率をもとめよ.
(a) 偶数の目の出る確率.(10点)
P{2, 4, 6} =1
20× 3 =
3
20
(b) 3以下の目の出る確率.(10点)
P{1, 2, 3} = P{1} + P{2, 3} =3
4+
1
20× 2 =
17
20.
3. ある工場で生産される製品は3つの機械で生産されている.それぞれの機械での生産量は 5:6:7である.また,それぞれの機械で生産すると,それぞれ7%, 3%, 5%の不良品を発生する.いま,この工場で生産された製品から不良品が見つかった.最初の機械で生産された事後確率を計算せよ.(15点)
ベイズの定理より,求める確率は,
P =5 × 7
5 × 7 + 6 × 3 + 7 × 5=
35
88.
4. ある走高飛びの選手は 10回の試技のうち 3回は高さ 1.5mのバーを超えられるという.バーを超えられる確率を 3/10として,この選手が 3回以内でこのバーを超えられる確率を求めよ.ただし,それぞれの試技の結果は互いに独立であるとする.(15点)
最初の3回ともバーを超えられない確率を 1から引けばよいので,
P = 1 −(
7
10
)3
=657
1000
が求める確率である.
5. トランプのスペードのカード(全部で 13枚)からランダムに 2枚のカードを選んでもらった.このカードの数の和が 9であるという事実がわかった.この 2枚カードのうちどちらかが 3(5から訂正)以下のカードである条件付き確率を求めよ.(15点)
和が 9である場合の2つのカードの組み合せは (1, 8), (2, 7), (3, 6), (4, 5) である.このうち,最初の 3つがいずれかの値が 3以下であるので,求める確率は,
p =3
4
6. ある野球チームの選手の年棒は 100万円単位で 500万円から 5000万円だとする.それぞれの選手の正確な年棒は本人しか知らないが,年棒に関するうわさによる年棒の推定値が 200万円多くなる確率は 10%, 100万円多くなる確率は 20%, ちょうど同じ額である確率は 40%であり,逆に 100万円少なくなる確率は 20%で 200万円少なくなる確率は 10%であるとする.ある中堅選手の今年の年棒はうわさでは 4000万円であった.この事実から,この選手の年棒が 4100万円以上である確率をベイズの定理を用いて計算せよ.(15点)
ベイズの定理より,求める確率は,年棒が 4100万円または 4200万円である確率であるから,
p =10 + 20
10 + 20 + 40 + 20 + 10=
3
10
である.ただし,ここでは事前確率はすべて等しいものと仮定している.
7. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第3回(3限)
番号 氏名
1. サイコロの6つの面にそれぞれ 1, 3, 3, 5, 9, 10が印刷されているとする.このサイコロの各面の出る確率はすべて等しいとして,以下の問いに答えよ.
(a) それぞれの面の数を値としてとる確率変数をXとする.この確率変数の分布関数 F (x)のグラフを書け (15点).
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
1/6
2/6
3/6
4/6
5/6
6/6
x
F(x)
(b) 確率変数 X の平均 E(X) を計算せよ (15点).
E(X) = 1 · 1
6+3 · 2
6+5 · 1
6+9 · 1
6+10 · 1
6=
1
6(1+6+5+9+10) =
31
6.
(c) 確率変数 X の分散 V (X) を計算せよ (15点).
E(X2) = 12·16+32·2
6+52·1
6+92·1
6+102·1
6=
1
6(1+18+25+81+100) =
75
2.
より,
V (X) = E(X2) − (E(X))2 =75
2−
(31
6
)2
=389
36.
2. 0から 2までの連続的な値をとる確率変数 Xの確率密度関数 f(x)は
f(x) =
{2x/3 (0 ≤ x ≤ 1)
2/3 (1 ≤ x ≤ 2)
となっているとする.以下の問いに答えよ.
(a) f(x)が確率密度関数であることを ∫ ∞−∞ f(x)dx = 1 を計算することに
よって確かめよ (15点).∫ 1
0
2
3xdx +
∫ 2
1
2
3dx =
2
3
[x2
2
]1
0
+2
3[x]21 =
1
3+
2
3= 1
(b) 確率変数 X の平均 E(X)を計算せよ (10点).
E(X) =∫ 1
0
2
3x·xdx+
∫ 2
1
2
3xdx =
2
3
[x3
3
]1
0
+2
3
[x2
2
]2
1
=2
3·13+
2
3·32
=11
9.
(c) 確率変数 X の分散 V (X)を計算せよ (10点).
E(X2) =∫ 1
0
2
3x·x2dx+
∫ 2
1
2
3x2dx =
2
3
[x4
4
]1
0
+2
3
[x3
3
]2
1
=2
3·14+
2
3·73
=31
18
より,分散は,
V (X) = E(X2) − (E(X))2 =31
18−
(11
9
)2
=37
162
3. 確率密度が以下の f(x)によって定義される確率分布の平均と分散を求めよ(平均:10点,分散:10点):
f(x) =
0 (x < 0)3
8(2 − x)2 (0 ≤ x ≤ 2)
0 (x > 2)
まず,平均については,2 − x = tと置いて,
E(X) =∫ 2
0
3
8(2 − x)2xdx =
3
8
∫ 0
2t2(2 − t)(−dt) =
3
8
∫ 2
0(2t2 − t3)dt
=3
8
[2
3t3 − t4
4
]2
0
=3
8
(2
3· 8 − 4
)=
1
2.
また,分散については,まず,二乗の平均を求める.x− 1 = tとおいて以下のように計算する:
E(X2) =∫ 2
0
3
8(2 − x)2x2dx =
3
8
∫ 1
−1(1 − t)2(1 + t)2dt =
3
8
∫ 1
−1(1 − t2)2dt
=3
8
[t − 2
3t3 +
t5
5
]1
−1
=2
5
この結果より,V (X) =2
5−
(1
2
)2
=3
20である.
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第3回(4限)
番号 氏名
1. サイコロの6つの面にそれぞれ 1, 2, 3, 3, 7, 10が印刷されているとする.このサイコロの各面の出る確率はすべて等しいとして,以下の問いに答えよ.
(a) それぞれの面の数を値としてとる確率変数をXとする.この確率変数の分布関数 F (x)のグラフを書け (15点).
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
1/6
2/6
3/6
4/6
5/6
6/6
x
F(x)
(b) 確率変数 X の平均 E(X) を計算せよ (15点).
E(X) = 1· 16
+2· 16
+3· 26
+7· 16
+10· 16
=1
6(1+2+6+7+10) =
26
6=
13
3.
(c) 確率変数 X の分散 V (X) を計算せよ (15点).
E(X2) = 12·16+22·1
6+32·2
6+72·1
6+102·1
6=
1
6(1+4+18+49+100) =
172
6.
より,
V (X) = E(X2) − (E(X))2 =172
6−
(13
3
)2
=89
9.
2. 0から 2までの連続的な値をとる確率変数 Xの確率密度関数 f(x)は
f(x) =
{2/3 (0 ≤ x ≤ 1)
4/3 − 2x/3 (1 ≤ x ≤ 2)
となっているとする.以下の問いに答えよ.
(a) f(x)が確率密度関数であることを ∫ ∞−∞ f(x)dx = 1 を計算することに
よって確かめよ (15点)∫ 1
0
2
3dx +
∫ 2
1
(4
3− 2
3x
)dx =
2
3[x]10 +
[4
3x − 2
3
x2
2
]2
1
=2
3+
4
3− 1 = 1
(b) 確率変数 X の平均 E(X)を計算せよ (10点).
E(X) =∫ 1
0
2
3xdx +
∫ 2
1
(4
3− 2
3x
)xdx =
2
3
[x2
2
]1
0
+
[4
3
x2
2− 2
3
x3
3
]2
1
=1
3+
2
3· 3 − 2
9· 7 =
7
9.
(c) 確率変数 X の分散 V (X)を計算せよ (10点).
E(X2) =∫ 1
0
2
3· x2dx +
∫ 2
1
(4
3− 2
3x
)x2dx =
2
3
[x3
3
]1
0
+
[4
3
x3
3− 2
3
x4
4
]2
1
=2
9+
4
9· 7 − 5
2=
5
6
より,分散は,
V (X) = E(X2) − (E(X))2 =5
6−
(7
9
)2
=37
162
3. 確率密度が以下の f(x)によって定義される確率分布の平均と分散を求めよ(平均:10点,分散:10点):
f(x) =
0 (x < 0)3
8x2 (0 ≤ x ≤ 2)
0 (x > 2)
まず,平均については
E(X) =∫ 2
0
3
8x2xdx =
3
8
[x4
4
]2
0
=3
2
となる.これより,分散を求めるために二乗の平均を求めれば,
E(X2) =∫ 2
0
3
8x2x2dx =
3
8
[x5
5
]2
0
=12
5
となるので,これより,
V (X) =12
5−
(3
2
)2
=3
20
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第3回(再履修クラス)
番号 氏名
1. サイコロの6つの面にそれぞれ 1, 2, 3, 3, 10, 10 が印刷されているとする.このサイコロの各面の出る確率はすべて等しいとして,以下の問いに答えよ.
(a) それぞれの面の数を値としてとる確率変数をXとする.この確率変数の分布関数 F (x)のグラフを書け (15点).
0 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
1/6
2/6
3/6
4/6
5/6
6/6
x
F(x)
(b) 確率変数 X の平均 E(X) を計算せよ (15点).
E(X) = 1 · 1
6+ 2 · 1
6+ 3 · 2
6+ 10 · 2
6+ =
1
6(1 + 2 + 6 + 20) =
29
6.
(c) 確率変数 X の分散 V (X) を計算せよ (15点).
E(X2) = 12 · 1
6+ 22 · 1
6+ 32 · 2
6+ 102 · 2
6+ =
1
6(1 + 4 + 18 + 200) =
223
6.
より,
V (X) = E(X2) − (E(X))2 =223
6−
(29
6
)2
=497
36.
2. 0から 2までの連続的な値をとる確率変数 Xの確率密度関数 f(x)は
f(x) =
{2/3 (0 ≤ x ≤ 1)
4/3 − 2x/3 (1 ≤ x ≤ 2)
となっているとする.以下の問いに答えよ.
(a) f(x)が確率密度関数であることを ∫ ∞−∞ f(x)dx = 1 を計算することに
よって確かめよ (15点).∫ 1
0
2
3xdx +
∫ 2
1
2
3dx =
2
3
[x2
2
]1
0
+2
3[x]21 =
1
3+
2
3= 1
(b) 確率変数 X の平均 E(X)を計算せよ (10点).
E(X) =∫ 1
0
2
3xdx +
∫ 2
1
(4
3− 2
3x
)xdx =
2
3
[x2
2
]1
0
+
[4
3
x2
2− 2
3
x3
3
]2
1
=1
3+
2
3· 3 − 2
9· 7 =
7
9.
(c) 確率変数 X の分散 V (X)を計算せよ (10点).
E(X2) =∫ 1
0
2
3· x2dx +
∫ 2
1
(4
3− 2
3x
)x2dx =
2
3
[x3
3
]1
0
+
[4
3
x3
3− 2
3
x4
4
]2
1
=2
9+
4
9· 7 − 5
2=
5
6
より,分散は,
V (X) = E(X2) − (E(X))2 =5
6−
(7
9
)2
=37
162
3. 確率密度が以下の f(x)によって定義される確率分布の平均と分散を求めよ(平均:10点,分散:10点):
f(x) =
0 (x < 1)3
8(x − 1)2 (1 ≤ x ≤ 3)
0 (x > 3)
まず,平均については x − 1 = tとおいて,
E(X) =∫ 3
1
3
8(x − 1)2xdx =
∫ 2
0
3
8t2(t + 1)dt =
3
8
[t4
4+
t3
3
]2
0
=5
2
となる.これより,分散を求めるために二乗の平均を求めれば,平均と同様に,
E(X2) =∫ 3
1
3
8(x − 1)2x2dx =
∫ 2
0
3
8t2(t + 1)2dx =
3
8
[t5
5+ 2
t4
4+
t3
3
]2
0
=32
5
となるので,これより,
V (X) =32
5−
(5
2
)2
=3
20
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第4回【3限】
番号 氏名
1. Y先生は毎朝,時間があれば駅で電車が来るまでの間,読書をすることにした.電車は 15分おきに来るとし,Y先生は駅にランダムな時間に到着するとする.電車が来るまでの時間が 10分以上ある場合に限り読書をはじめ,10
分未満のときは,読書はしないこととする.読書をする場合,いつも読書時間は 8分間であるとする.以下の問い答えよ.
(a) 30日間毎日通うと仮定したとき,読書の総時間数の平均値はいくらか.(20点)
読書ができる確率はそれぞれの日について 1/3である.読書の出来る日数の確率変数をXとおけば,Xは 2項分布に従うので,求める平均値は,
E(8 · X) = 8E(X) = 8 · 30 · 1
3= 80分 (1)
(b) このとき,読書の総時間数の標準偏差はいくらか.(10点)
求める標準偏差は,
σ =√
V (8 · X) = 8√
V (X) = 8 ·√
30 · 1
3· 2
3=
16√
15
3= 20.7分 (2)
(c) ここに,読破するための総時間数が 60分の本がある.この本を 30日以内に読み終えることのできる確率を求めよ.ただし,2項分布は正規分布で近似することができるとする.必要に応じて教科書 p. 213の正規分布の数表を用いよ. (10点)
読書の総時間が 60分未満だと読み終えることができない.従って,標準正規分布で考えると,
60 − 80
20.7= −0.966 (3)
よりも小さくなると,読了できない.従って,正規分布の表より,その確率は,0.1685であり,読了できる確率は,
1 − 0.1685 = 0.8315 (4)
である.
2. ある交差点では平均 3日に 1度事故が起こる.5日連続で事故が起こらない確率を計算せよ.ただし,1日に起こる事故件数はポアッソン分布に従うものとし,e−1/3 = 0.717とする.(20点)
1日に起こる事故件数をXとおけば,この確率変数はポアッソン分布に従うことから,
p(k) =λk
k!e−λ (5)
である.ある 1日に事故が 1回も起こらない確率は,
p(0) = e−1/3 = 0.717 (6)
である.これより,5日間連続で事故が起こらない確率は,0.7175 = 0.189
である.
3. ある高等学校の 3学年の生徒数は 300名である.身長を測ったところ,平均170cm, 標準偏差 8cmであった.
(a) 身長が 185cmを超える生徒の人数の上限をチェビシェフの不等式を用いて見積もれ.(20点)
チェビシェフの不等式より,
P (X ≥ 185) ≤ P (|X−170| ≥ 15) = P (|X−170| ≥ 15
8·σ) ≤
(8
15
)2
= 0.284
(7)
これより,上限は 0.284 × 300 = 85.3人である.
(b) 生徒の身長の分布が正規分布に従うと仮定したとき,185cmを超える生徒は大体何人くらいか.教科書 p. 213の正規分布の表を用いて答えよ.(20点)
まず,標準正規分布に置き換えると,
185 − 170
8= 1.875 (8)
以上になる確率を求めれば良い.これは表より,0.0307であり,これより,185cmを超える生徒の人数は大体 0.0307 × 300 = 9.21名である.
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第4回【4限】
番号 氏名
1. Y先生は毎朝,時間があれば駅で電車が来るまでの間,読書をすることにした.電車は 15分おきに来るとし,Y先生は駅にランダムな時間に到着するとする.電車が来るまでの時間が 10分以上ある場合に限り読書をはじめ,10
分未満のときは,読書はしないこととする.読書をする場合,いつも読書時間は 7分間であるとする.以下の問い答えよ.
(a) 30日間毎日通うと仮定したとき,読書の総時間数の平均値はいくらか.(20点)
読書ができる確率はそれぞれの日について 1/3である.読書の出来る日数の確率変数をXとおけば,Xは 2項分布に従うので,求める平均値は,
E(7 · X) = 7E(X) = 7 · 30 · 1
3= 70分 (1)
(b) このとき,読書の総時間数の標準偏差はいくらか.(10点)
求める標準偏差は,
σ =√
V (7 · X) = 7√
V (X) = 7·√
30 · 1
3· 2
3=
7 · 2√
15
3= 18.07分 (2)
(c) ここに,読破するための総時間数が 60分の本がある.この本を 30日以内に読み終えることのできる確率を求めよ.ただし,2項分布は正規分布で近似することができるとする.必要に応じて教科書 p. 213の正規分布の数表を用いよ. (10点)
読書の総時間が 60分未満だと読み終えることができない.従って,標準正規分布で考えると,
60 − 70
18.07= −0.53 (3)
よりも小さくなると,読了できない.従って,正規分布の表より,その確率は,0.2912であり,読了できる確率は,
1 − 0.2912 = 0.7087 (4)
である.
2. ある交差点では平均 3日に 1度事故が起こる.連続する 2日間にちょうど 1
回事故が起こる確率を計算せよ.ただし,1日に起こる事故件数はポアッソン分布に従うものとし,e−1/3 = 0.717とする.(20点)
1日に起こる事故件数をXとおけば,この確率変数はポアッソン分布に従うことから,
p(k) =λk
k!e−λ (5)
である.ある 1日に事故が 1回も起こらない確率は,
p(0) = e−1/3 = 0.717 (6)
であり,ちょうど 1回事故が起こる確率は,
p(1) =(1/3)1
1!e−1/3 = 0.717/3 (7)
これより,2日間にちょうど 1回事故がる確率は,2 × 0.7172/3 = 0.343 である.
3. ある高等学校の 3学年の生徒数は 300名である.身長を測ったところ,平均170cm, 標準偏差 8cmであった.
(a) 身長が 180cmを超える生徒の人数の上限をチェビシェフの不等式を用いて見積もれ.(20点)
チェビシェフの不等式より,
P (X ≥ 180) ≤ P (|X−170| ≥ 10) = P (|X−170| ≥ 10
8·σ) ≤
(8
10
)2
= 0.64
(8)
これより,上限は 0.64 × 300 = 192人である.
(b) 生徒の身長の分布が正規分布に従うと仮定したとき,180cmを超える生徒は大体何人くらいか.教科書 p. 213の正規分布の表を用いて答えよ.(20点)
まず,標準正規分布に置き換えると,
180 − 170
8= 1.25 (9)
以上になる確率を求めれば良い.これは表より,0.1056であり,これより,180cmを超える生徒の人数は大体 0.1056 × 300 = 31.68名である.
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第4回(再履修クラス)
番号 氏名
1. Y先生は毎朝,時間があれば駅で電車が来るまでの間,読書をすることにした.電車は 10分おきに来るとし,Y先生は駅にランダムな時間に到着するとする.電車が来るまでの時間が 6分以上ある場合に限り読書をはじめ,6
分未満のときは,読書はしないこととする.読書をする場合,いつも読書時間は 5分間であるとする.以下の問い答えよ.
(a) 30日間毎日通うと仮定したとき,読書の総時間数の平均値はいくらか.(15点)
問題より,読書できる確率は p = 4/10 = 2/5である.読書できる日数の確率変数をXとして,
E(X) = np = 30p = 30 · 2/5 = 12日 (1)
したがって,読書の総時間数の期待値はE(5X) = 5E(X) = 5 · 12 = 60
分.
(b) このとき,読書の総時間数の標準偏差はいくらか.(15点)
V (X) = npqより総時間数の標準偏差は,
σ =√
V (5X) = 5√
V (X) (2)
= 5√
30 · 2/5 · 3/5 = 6√
5 = 13.416分 (3)
(c) ここに,読破するための総時間数が 100分の本がある.この本を 60日以内に読み終えることのできる確率を求めよ.ただし,2項分布は正規分布で近似することができるとする.必要に応じて教科書 p. 213の正規分布の数表を用いよ.(10点)
この場合,E(5X) = 5 · 60 · 2/5 = 120 時間であり,σ =√
V (5X) =
5√
V (X) = 6√
10 = 18.96時間である.これより,
100 − 120
18.96= −1.05 (4)
であるので,読書時間の総和が 100時間未満になる確率は 0.1469である.従って,読了できる確率は 1 − 0.1469 = 0.8531である.
2. ある交差点では平均 3日に 1度事故が起こる.5日連続で事故が起こらない確率を計算せよ.ただし,1日に起こる事故件数はポアッソン分布に従うものとし,e−1/3 = 0.717とする.(20点)
ポアッソン分布に従うことから,ある 1日に事故が起こらない確率は,
f(0) =λ0
0!e−1/3 = 0.717 (5)
である.これより,5日連続で事故が起こらない確率は,0.7175 = 0.189 である.
3. ある高等学校の 3学年の生徒数は 300名である.身長を測ったところ,平均170cm, 標準偏差 6cmであった.
(a) 身長が 185cmを超える生徒の人数の上限をチェビシェフの不等式を用いて見積もれ.(20点)
まず,
m =185 − 170
6= 2.5 (6)
とおけば,チェビシェフの不等式より,
P {|X − 170| ≥ mσ} ≤ 1
m2. (7)
よって,求める人数の上限は,
300 × m2 = 300/2.52 = 48人. (8)
(b) 生徒の身長の分布が正規分布に従うと仮定したとき,185cmを超える生徒は大体何人くらいか.教科書 p. 213の正規分布の表を用いて答えよ.(20点)
m = 2.5より,正規分分布の表から,Φ(2.5) = 0.00621.したがって,求める人数は,
300 × 0.00621 = 1.863 (9)
となり,大体 2名程度存在することになる.
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第5回【3限】
番号 氏名
1. 3枚のコインA, B, Cがあり,それぞれを振る.Aについては,表が出たら0, 裏が出たら 1とし, Bについては表が出たら 1, 裏が出たら 0 とする.Cについては表が出たら 2とし,裏が出たら 1とする.それぞれのコインの状態から得られるこれらの数値を足し合わせたときの値を確率変数Xとおく.それぞれのコインについて表の出る確率は 1/3,裏の出る確率が 2/3とし,それぞれのコインの出方は独立であるとする.以下の問いに答えよ.
(a) 確率変数Xの確率分布を表の形にまとめよ.(30点)
X 1 2 3 4
p4
27
12
27
9
27
2
27
(b) 確率変数Xの平均値 E(X)を計算せよ.(20点)
A, B, Cをそれぞれのコインに対応する確率変数であるとする.
E(A + B + C) = E(A) + E(B) + E(C) =2
3+
1
3+ 1 +
1
3=
7
3
(c) 確率変数Xの分散 V (X)を計算せよ.(10点)
A, B, Cは独立なので,
V (A + B + C) = V (A) + V (B) + V (C) =1
3
2
3+
1
3
2
3+
1
3
2
3= 3× 2
9=
2
3
(d) 今,AとBに関する数値のみを足した確率変数を Y とおく.Xと Y の共分散 C(X,Y )を計算せよ.(10点)
C(A + B + C,A + B) = C(A + B,A + B) + C(A + B,C)
= V (A + B) = V (A) + V (B) =4
9
2. 0から 1まで区間の数をランダムに値としてとる互いに独立な5つの確率変数X1, X2, . . . , X5がある.このとき,確率変数 Z = X1 + X2 + · · · + X5が4を超える確率を求めよ.中心極限定理によって,確率変数Zは正規分布に従うとしてよい.必要に応じて教科書の正規分布表を用いること.(10点)
それぞれの確率変数Xiは一様分布に従うことから,平均は,
E(Xi) =∫ 1
0xdx =
1
2
であり,分散は
E(X2i ) =
∫ 1
0x2dx =
1
3
なので,
V (Xi) =1
3−
(1
2
)2
=1
12
これより,Zの平均は,E(Z) =5
2であり,V (Z) =
5
12である.これより,4
を超えるには,標準正規分布の値が
4 − 5/2√5/12
=3
5
√15 = 2.355
を超えればよい.標準偏差の表から,求める確率は,0.939 % である.
3. まともなサイコロ(各 6面が確率 1/6ずつ出るサイコロ)を 1000回投げたとき,1の目が 150回以下しかでない確率を求めよ.2項分布を正規分布で近似せよ.ただし,正規分布については教科書の正規分布表を用いること.(20点)
平均と分散は確率変数をXとおいて,
E(X) =1000
6, V (X) =
5000
36
なので,150回以下というのは,標準正規分布に置き換えれば,
150 − 1000/6√5000/36
=√
2 = −1.4142
以下になることと同値であるので,求める確率は 7.93% となる.
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第5回【4限】
番号 氏名
1. 3枚のコインA, B, Cがあり,それぞれを振る.Aについては,表が出たら0, 裏が出たら 1とし, Bについては表が出たら 1, 裏が出たら 0 とする.Cについては表が出たら 2とし,裏が出たら 1とする.それぞれのコインの状態から得られるこれらの数値を足し合わせたときの値を確率変数Xとおく.それぞれのコインについて表の出る確率は 3/4,裏の出る確率が 1/4とし,それぞれのコインの出方は独立であるとする.以下の問いに答えよ.
(a) 確率変数Xの確率分布を表の形にまとめよ.(30点)
X 1 2 3 4
p3
64
19
64
33
64
9
64
(b) 確率変数Xの平均値 E(X)を計算せよ.(20点)
A, B, Cをそれぞれのコインに対応する確率変数であるとする.
E(A + B + C) = E(A) + E(B) + E(C) =1
4+
3
4+ 1 +
3
4=
11
4
(c) 確率変数Xの分散 V (X)を計算せよ.(10点)
A, B, Cは独立なので,
V (A+B +C) = V (A)+V (B)+V (C) =1
4
3
4+
1
4
3
4+
1
4
3
4= 3× 3
16=
9
16
(d) 今,AとBに関する数値のみを足した確率変数を Y とおく.Xと Y の共分散 C(X,Y )を計算せよ.(10点)
C(A + B + C,A + B) = C(A + B,A + B) + C(A + B,C)
= V (A + B) = V (A) + V (B) =3
8
2. 0から 1まで区間の数をランダムに値としてとる互いに独立な5つの確率変数X1, X2, . . . , X5がある.このとき,確率変数 Z = X1 + X2 + · · · + X5が4を超える確率を求めよ.中心極限定理によって,確率変数Zは正規分布に従うとしてよい.必要に応じて教科書の正規分布表を用いること.(10点)
それぞれの確率変数Xiは一様分布に従うことから,平均は,
E(Xi) =∫ 1
0xdx =
1
2
であり,分散は
E(X2i ) =
∫ 1
0x2dx =
1
3
なので,
V (Xi) =1
3−
(1
2
)2
=1
12
これより,Zの平均は,E(Z) =5
2であり,V (Z) =
5
12である.これより,4
を超えるには,標準正規分布の値が
4 − 5/2√5/12
=3
5
√15 = 2.355
を超えればよい.標準偏差の表から,求める確率は,0.939 % である.
3. まともなサイコロ(各 6面が確率 1/6ずつ出るサイコロ)を 1200回投げたとき,1の目が 220回以上でる確率を求めよ.2項分布を正規分布で近似せよ.ただし,正規分布については教科書の正規分布表を用いること.(20点)
平均と分散は確率変数をXとおいて,
E(X) = 200, V (X) =1000
6
なので,220回以上というのは,標準正規分布に置き換えれば,
220 − 200√1000/6
=2
5
√15 = 1.55
以上になることと同値であるので,求める確率は 6.06% となる.
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).
確率論 小テスト 第5回【再履修】
番号 氏名
1. 3枚のコインA, B, Cがあり,それぞれを振る.Aについては,表が出たら0, 裏が出たら 1とし, Bについては表が出たら 1, 裏が出たら 0 とする.Cについては表が出たら 2とし,裏が出たら 1とする.それぞれのコインの状態から得られるこれらの数値を足し合わせたときの値を確率変数Xとおく.それぞれのコインについて表の出る確率は 3/4,裏の出る確率が 1/4とし,それぞれのコインの出方は独立であるとする.以下の問いに答えよ.
(a) 確率変数Xの確率分布を表の形にまとめよ.(30点)
X 1 2 3 4
p3
64
19
64
33
64
9
64
(b) 確率変数Xの平均値 E(X)を計算せよ.(20点)
A, B, Cをそれぞれのコインに対応する確率変数であるとする.
E(A + B + C) = E(A) + E(B) + E(C) =1
4+
3
4+ 1 +
3
4=
11
4
(c) 確率変数Xの分散 V (X)を計算せよ.(10点)
A, B, Cは独立なので,
V (A+B +C) = V (A)+V (B)+V (C) =1
4
3
4+
1
4
3
4+
1
4
3
4= 3× 3
16=
9
16
(d) 今,AとBに関する数値のみを足した確率変数を Y とおく.Xと Y の共分散 C(X,Y )を計算せよ.(10点)
C(A + B + C,A + B) = C(A + B,A + B) + C(A + B,C)
= V (A + B) = V (A) + V (B) =3
8
2. 0から 1まで区間の数をランダムに値としてとる互いに独立な5つの確率変数X1, X2, . . . , X5がある.このとき,確率変数 Z = X1 + X2 + · · · + X5が4を超える確率を求めよ.中心極限定理によって,確率変数Zは正規分布に従うとしてよい.必要に応じて教科書の正規分布表を用いること.(10点)
それぞれの確率変数Xiは一様分布に従うことから,平均は,
E(Xi) =∫ 1
0xdx =
1
2
であり,分散は
E(X2i ) =
∫ 1
0x2dx =
1
3
なので,
V (Xi) =1
3−
(1
2
)2
=1
12
これより,Zの平均は,E(Z) =5
2であり,V (Z) =
5
12である.これより,4
を超えるには,標準正規分布の値が
4 − 5/2√5/12
=3
5
√15 = 2.355
を超えればよい.標準偏差の表から,求める確率は,0.939 % である.
3. まともなサイコロ(各 6面が確率 1/6ずつ出るサイコロ)を 1200回投げたとき,1の目が 220回以上でる確率を求めよ.2項分布を正規分布で近似せよ.ただし,正規分布については教科書の正規分布表を用いること.(20点)
平均と分散は確率変数をXとおいて,
E(X) = 200, V (X) =1000
6
なので,220回以上というのは,標準正規分布に置き換えれば,
220 − 200√1000/6
=2
5
√15 = 1.55
以上になることと同値であるので,求める確率は 6.06% となる.
4. 授業について何か気がついたことがあったら,自由に書いてください.内容でも授業の形式でもなんでも結構です(これは点数外です).