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基礎環境学スタートアップセミナー(3)<臨床環境学の3エリアをつなぐテーマを発見するセミナー>
第1回(打ち合わせ)2009.10.22
★本日の議題
1) 自己紹介
2) 打ち合わせ:以下の点についての議論と確認2-1.本セミナーの背景2-2.本セミナーの目的2-3.本セミナーの進め方2-4.日程2-5.役割分担(RAと教員)
基礎環境学臨床を支える共通の基盤を
地域を越えて体系化する学問
拠点形成の構想と目的
診断型学問
・地球科学・生態学・地理学
治療型学問
・工学・農学・社会科学
臨床環境学地域での診断と治療に
一貫して責任が持てる学問
普遍
個別
SELIS地球生命圏研究機構
GELP国際環境人材育成プログラム
地域の環境問題(病気)の究明(診断)と解決(治療)には
診断型研究と治療型研究の協働・連携が必須
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診断・治療双方の研究者が問題の現場を共有することが重要
様々な現場からの知見を共有・体系化
●
●
アジアでの臨床環境学の展開(拠点形成計画)
シベリア寒冷圏生態系・水循環変化
都市と農山漁村の共存
中国:急成長による環境負荷の軽減
ラオス生物多様性保全と伝統的生業の調和
ヒマラヤ氷河変動・氷河湖決壊
アジアでの環境研究・国際協力の豊富な実績→ 臨床環境学の
共通フィールドを設定
経済的発展段階の違う3エリア
東南・南アジア地域
北東・東アジア地域
伊勢湾流域圏
●
●
●
東南・南アジア地域開発途上(ラオス・ヒマラヤ)北東・東アジア地域高度経済成長(中国・シベリア)
伊勢湾流域圏経済成熟
アジアをフィールドに世界の協定大学との共同研究
15/39臨床環境学の世界拠点
少子高齢化
都市の拡大、農地の転用、干潟の埋立、
ダム・河川改修、道路建設
利便性の高い都市生活水・物質循環変調、土地利用混乱、生物多様性低下、災害多発、農山村の疲弊
流域圏の持続不可能性増大
エネルギー節約都市
一次産業の持続性回復
気候変動に強い国土
陸海生物多様性の回復
都市の規模適正化農山村と都市の共存土地利用の正常化
水・物質循環の制御
治療的視点
気候変動の将来水・物質循環の構造地域の持続可能性生物多様性評価
診断的視点
これまで
診断と治療の協働
時代変化
伊勢湾流域圏:「都市と農山漁村の共存」の臨床環境学
高度成長と人口増加に伴う都市の水不足、土地
の不足
治療診断
35/39都市と農山漁村が共存できる人材・資金・物質の循環ネットワークの構築
臨床環境学の展開
列島改造計画
診断 治療
環境政策(CO2吸収源)国際援助
生物多様性低下、水・物質循環変調森林面積維持、現金収入増加
診断的視点
地下水等の水文学的評価森林生態系サービスの評価都市・農村構造変化の評価
治療的視点
法整備の効果インフラ整備の効果
環境教育の効果
ラオス:臨床環境学の具体例
自然と経済活動、地域と世界の、持続的な調和
臨床環境学テキスト(ラオ語・英語)の作成
診断と治療の協働
焼畑禁止・植林
(竹中,岡本,横山:2009.4着任)
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現状
臨床環境学の展開
森林減少
低炭素型の都市交通網
公正な水資源配分制度
気候と調和可能な開発
陸海生態系の安定化
広域の水資源管理都市のエミッション制御
農村と都市の共存地域に根ざした環境管理
治療的視点モンスーン変化と水循環東シナ海の環境変化農村の持続可能性生物多様性の評価
診断的視点
中国:臨床環境学の具体例
更なる経済成長、都市化、農業形態の変化
(林・井村・太田)
温室効果ガス・エアロゾルの排出と気候変動(安成・神沢)
水循環・物質循環の変調と海洋環境の変化(安成・石坂・中塚)
急激な経済発展による人口の増大、水・エネルギーの不足
都市域の拡大巨大水資源開発
診断 治療
資源、エネルギー・水の大量消費(竹内・加藤)
現状
大規模な国土開発
効果と副作用
広域環境と調和した,都市農村間での持続可能なエネルギー・水・物質循環系の構築
診断と治療の協働
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臨床環境学の展開
●
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シベリア寒冷圏生態系・水循環変化
都市と農山漁村の共存
中国:急成長による環境負荷の軽減
ラオス生物多様性保全と伝統的生業の調和
ヒマラヤ氷河変動・氷河湖決壊
東南・南アジア地域
北東・東アジア地域
伊勢湾流域圏
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臨床環境学の3エリアをつなぐテーマとは?
A.エリア間の直接的リンケージ
・ 経済的取引(グローバリズム)・ 汚染物質の伝播(放出と影響)・ 地球温暖化の原因と結果(温室効果ガスの放出と温暖化の被害)
等々
B. エリア毎に起きている現象の相同性
・ 環境問題発生のメカニズム(自然・社会・人文科学的過程)
・ 問題解決の工学的技術、利害関係者間の協力関係の構築方法
・ 問題の発生から克服に至る歴史的展開
等々
私自身が提案した3つのテーマ(8月初旬)その背景と問題点
1.グローバリズムが地域環境に与える影響‐持続可能な地域と地球の関係とは?‐
2.上流‐下流システムの環境学‐非対称な関係を、どう管理するか?‐
3.気候の長期変動に対する人間社会の対応可能性‐その過去・現在・未来‐
○背景: 総合地球環境学研究所における長年のプロジェクト研究の経験を踏まえて、課題及びセミナーの進め方について、練りに練ったもの。
●問題点: 独善的に練られ過ぎている。つまり、このようなテーマを、トップダウン的に設定しても、3つの臨床環境学の具体的な成果と、噛み合うかどうか分らない。他にもっと良いテーマがあるかも…。
本セミナーの目的
臨床環境学の3つのエリアで、現在、計画が立てられつつある、教育・研究プロジェクトの具体的な構想(特に、問題意識)を、持ち寄って、その中から、エリア間で、「直接のつながりが認められるテーマ」や、「共通の相同的なテーマ」を、みんなで発見し、来年度以降の具体的な基礎環境学講究(セミナー)のテーマとしていくこと。
【留意点1】 基礎から臨床へ、検討を要請する課題もあり得るのでは(ある地域の問題を理解し解決するために、他の地域での問題の検討が必要な場合、基礎が臨床の橋渡しをする可能性もある)
【留意点2】 基礎環境学スタートアップセミナー1や2と協力して、「名大で実際に行われている研究」と「行われていない研究」を、今年度中に正確に把握し、基礎環境学の目的を達成していく上で、「必要だけれども、追究不可能な課題」や、「必要なので、外部講師を頼んででも是非追究すべき課題」、等を、明確にしていく。
本セミナーの進め方
●前半『3つの臨床環境学サイトのそれぞれにおける、教育・研究計画のレビュー』(最低3回)
★特に、他の地域(サイトの外部。隣接地域やグローバルな問題)との関係や、普遍的な環境問題の構造について、意識して、レビューして頂く。
●後半『“3つの臨床環境学のサイトをつなぐ共通の課題”であると認定できた課題に関する、ぞれぞれの専門的立場からレビュー』
★(予想される課題例)グローバル経済の現状と展望、地球温暖化が各地に及ぼす様々な影響、越境汚染問題の現状と課題
それぞれ、発表40分、質疑40分を目途とする。
日程
★基本は、隔週木曜日の5限目(第一講義室)
★今後の日程(2009-10年)
・11月5日 (臨床レビュー1): 伊勢湾
・11月19日(臨床レビュー2): ラオス
・12月3日 (臨床レビュー3): 中国
・12月17日(臨床レビューの総括と各論の選定)
・1月7日(各論1)
・1月21日(各論2)
・2月・3月
役割分担●世話人
中塚+臨床3領域の教員1名ずつ
●RAの方の役割★共通する役割(セミナーに参加すること)
★具体的な仕事(以下のどちらかを選択する?)
A.自ら発表する(前半:どこかの臨床環境学の議論に参加している場合‐世話人と相談。後半:個別の課題について、レビューが行えること‐前半の総括時に調整。)
B.他人の発表後に資料を整理して、サマリを作成し、Webに掲載する(Web掲載については、教育推進室の渡邊先生と相談)。
→セミナー1回に付き、対応するRAを、1名(Bのために)選任する(AとBが両方、RAの仕事になった場合は、合計2名)。
次回、担当は、伊勢湾のPD、RA