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数学的活動への取組を促し,生徒の主体的・対話的で深い学びの実現を図るための具体的な授業の在り方と評価方法等の実践研究
令和2年度 国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会
令和3年2月4日(木)
岩手大学教育学部附属中学校
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
数学科研究主題
数学的に考え,自ら学びを築く生徒の育成
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
数学科研究主題設定の理由(全体研究との関わり)
本校研究主題Society5.0を生き抜く『人間の強み』
を育む学びの構想
『人間の強み』を発揮するための資質・能力
「思考力等」「協調性等」「主体性等」
の育成を目指す
本校数学科で育成を目指す人間の強み
事象を数学的に捉え,より創造的に考察しようしようとすること
思考力等 協調性等 主体性等
問題解決及び創造をするために,既習事項を用いて物事を論理的に考えたり,より良い解決方法を追及したりすることができる力
他者の考えに耳を傾け,自分の考えと比較・検討することで,より多面的に物事を捉えようとする力相手意識をもって根拠を明確に説明しようとする力
事象を数理的に捉え,数学の価値や問題を見出そうとする態度数学のよさを実感して粘り強くかつ自らの学習を調整しながら考えようとする態度
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
数学科研究主題
数学的に考え,自ら学びを築く生徒の育成
数学的に考え,自ら学びを築く生徒の育成
もし,条件が変わったらどうなるんだろう?さらに言えることはないかな?もっと簡潔に書けないかな?ここが分かれば解けるんだけどな…
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
数学科研究主題設定の理由(全体研究との関わり)
研究の視点
研究の視点1 主体的・対話的で深い学び
研究の視点2 情報・情報活用技術の効果的な活用
研究の視点3 評価計画の作成
研究の視点1 主体的・対話的で深い学び
研究の視点3 評価計画の作成
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
核となる授業の位置付け
■これまでの学びの価値を自覚できる場面■資質・能力を活用するために、学びを深める場面
■自らの資質・能力の高まりを自覚できる場面■統合的・発展的に考察できる場面
等を検討し,位置付けていく。
数学科研究主題設定の理由(全体研究との関わり)
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
昨年度の研究の成果と課題
〇単元・節の核となる授業を中心とした指導計画の作成→学習のつながりを意識した内容にすることができた。→学びの広がりや深まりを実感することができた生徒が多かった。
〇主体的に学習に取り組む態度の評価→レポートの内容の工夫だけではなく,学習シートを合わせて利用したことで,生徒の主体性をより見取ることができた。
成果
課題
●核となる授業が本当に単元や節の核となっているのか検討が必要。
●自らの学習を調整しようとする側面についての見取り方が特に課題。
●記述内容の評価について、評価指標やルーブリックの必要性。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
本年度の研究の重点
①生徒自身が学びの広がりや深まりを実感できるような単元指導計画の作成及び形成的評価を生かした単元計画の再構築
②生徒の資質・能力が身についているかどうかを見取るための評価問題の検討
③主体的に学習に取り組む態度を見取るためのレポート課題及び行動観察による評価の在り方
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成事例2 評価問題の検討事例3 主体的に学習に取り組む態度を見取るため
の評価の在り方
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
研究内容 各事例について
【学習のまとまり】3年 5章 相似な図形 1節 相似な図形
事例1学習のまとまりにおける指導計画の作成
核となる授業の位置付け
■これまでの学びの価値を自覚できる場面
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
1時間目と7時間目に『核となる授業』を位置付けた。
線分を3等分する方法を考えよう
線分を3等分する方法を考えよう
指導計画
既習事項をどのように活用することで課題を解決することができるのか
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
指導計画
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
指導計画単元の導入で,線分を三等分する方法を考えさせる。これまでの作図方法では3等分することは難しい。【学習のまとまり】を通して,必要が考え方を習得していく必要があることを感じさせる。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
指導計画相似の位置にある図形をかく活動や相似な図形の証明,辺の長さを求める問題等を通して,相似な図形の見方を広げていき,線分を3等分する方法の手掛かりになる考え方を見出せるようにしていく。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
指導計画
線分を3等分する方法を考えよう
本学習のまとまりにおいて習得してきた考えを用いて,線分を3等分する方法について考え,その根拠を説明する活動を行った。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
評価問題
この図のどこをどのように変えれば5等分することができるか。
・相似な図形の性質などを基にして論理的に説明しているか。
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事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
振り返りシート
授業を通して明確な答えがわからなくても,納得できるまで学習しようとしている。
答えが出た後でも,もっと他の考え方がなかったか考えようとしている。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
振り返りシート
今まで学習したことのどれが使えそうか考えている。
さらにいえることはないか考えようとしている。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
12月
5月
数学の学習を通して身につけた力が
役立っていると思う
そう思う まぁまぁ思う あまり思わない 思わない
生徒アンケートの結果(3年:133名)
0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%
12月
5月
私は数学の学習において、
長い時間をかけて達成した目標や課題がある
ある まぁある あまりない ない
肯定的な変容が見られた項目
○学習のつながりを意識した内容にした各授業のつながりを実感できる内容にした→既習事項をどのように活用するかということを生徒自身が自覚し,それらを生かして取り組もうという姿勢につなげることができた。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例1 学習のまとまりにおける指導計画の作成 3年 相似な図形
生徒アンケートの結果(3年:133名)
0% 20% 40% 60% 80% 100%
12月
5月
数学の学習目標や課題に対して、
一度取り組み始めたことは最後までやり遂げる
やり遂げる まぁまぁやり遂げる あまりやり遂げない やり遂げない
0% 20% 40% 60% 80% 100%
12月
5月
数学の学習において目標を決めても、
後から変えてしまうことがよくある
よくある ときどきある あまりない ない
肯定的な変容が見られなかった項目
●どのように目標を設定することで,より主体的な学習につなげられるのか→ゴールを明確にして示すことやルーブリックを共有し,目指す姿をイメージできるようしておくことが有効な手立てになるのではないか。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
研究内容 評価問題の検討
事例2評価問題の検討
【学習のまとまり】1年 5章 平面図形 2節 基本の作図
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例2 評価問題の検討 1年 平面図形
【学習のまとまり】1年 5章 平面図形 2節 基本の作図
教師が【学習のまとまり】を意識する単元の目標として生徒と共有することで目的意識を高め,思考力を働かせながら学ぶ姿勢を育てたいと考えた。そして,その成果をみるための評価問題の在り方について検討した。
○具体的取り組み・節の導入時に,到達課題を提示する。・授業の終わりに到達課題に触れることで,習得した知識を活用して課題を解決できないか考えさせる。
・節のまとめの時間に,到達課題に取り組ませる。・評価問題として,到達課題とは別の形式の問題で学びの定着を確認する。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例2 評価問題の検討 1年 平面図形
【学習のまとまり】1年 5章 平面図形 2節 基本の作図
・今回提示した到達課題
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例2 評価問題の検討 1年 平面図形
【学習のまとまり】1年 5章 平面図形 2節 基本の作図
・評価問題1 ・評価問題21 下の図は,ある町の地図です。来年この町に公園ができることになりました。その場所
は,P と Qの 2つの国道から等しい距離にあり,さらに,A 中学校と B 中学校からも等
しい距離にあるそうです。公園の場所はどのようにすれば求められますか。下の図に公
園の場所を作図し,その方法を説明しなさい。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
【学習のまとまり】1年 5章 平面図形 2節 基本の作図
評価問題1について
事例2 評価問題の検討 1年 平面図形
身の回りの問題を数学的な問題とみなし解決しようという,記述がみられる。
角の二等分線,垂直二等分線がそれぞれどのような点の集合か理解しており,それをもとに問題解決している
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例2 評価問題の検討 1年 平面図形
【学習のまとまり】1年 5章 平面図形 2節 基本の作図
評価問題2について自分の作図したい角が,どんな大きさの角によって構成されているかを考え,作図を考えている。
作図によってできる角の大きさを式で表現しながら,説明しようとしている
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例2 評価問題の検討 1年 平面図形
0% 20% 40% 60% 80% 100%
12月
5月
数学の授業中に新しい話題が出ると、
それが課題と関連してなくてもそちらに気
を取られる。
思う まあまあ思う あまり思わない 思わない
生徒アンケートの結果(1年:140名)肯定的な変容が見られた項目
0% 20% 40% 60% 80% 100%
12月
5月
数学の学習目標や課題に対して、
一度取り組み始めたことは最後までやりと
げる
やり遂げる まあまあやり遂げる あまりやり遂げない やり遂げない
○単元の初めに到達課題を提示した目標を明確にした→その目標の達成に向けて粘り強く学習をする態度を伸ばすことができたと考えられる。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例2 評価問題の検討 1年 平面図形
0% 20% 40% 60% 80% 100%
12月
5月
数学の学習を通して身につけた力は、将来
役に立つとおもう。
思う まあまあ思う あまり思わない 思わない
0% 20% 40% 60% 80% 100%
12月
5月
数学の学習において目標や課題の達成ま
で時間がかかる場合、集中して取り組み続
けることができない
できない あまりできない まあまあできる できる
生徒アンケートの結果(1年:140名)肯定的な変容が見られなかった項目
●学習していることが自分の生活や身の回りの事象にどのように関わっているのか,どのように役立っているのかを実感させる機会が少ないこと。難易度の高い課題に直面したときに,自分の持っている知識を活用して問題解決をしようとする経験が少ないことが,課題としてあげられる。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 主体的に学習に取り組む態度を見取るための評価
事例3
主体的に学習に取り組む態度を見取るための評価の在り方
・行動観察・レポート課題・振り返りシート
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 単元計画・評価計画
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
【1時間目(全3時間)】グラフの式を読み取ったり、垂直に交わるグラフの性質を見
いだしたりすることで、グラフに関する見方を豊かにする。【2・3時間目】各々作品を制作することでグラフに関する知識や技能を深め、
次時以降のグラフを用いた問題解決につなげる。
事例3 行動観察による評価(15時間目 核となる授業)
参考:お茶の水女子大学附属中学校 藤原大樹先生「風車をつくろう!」~2直線の直交条件を見いだす発展的活動~「単元を貫く数学的活動」でつくる中学校数学の新授業プラン
一次関数のよさを実感して粘り強く考え、一次関数について学んだことを生活や学習に生かそうとしている。(→夏休み中に終わらせてもよいことにした。)【行動観察】(1)粘り強さ①難しい課題に直面した時、投げ出さず最後まで取り組もうとしている。→作品
(2)自らの学びを調整②学習の中で自分が納得できない時は、友達や先生に聞くなどして解決するようにしている。→観察
③今まで学習したことのどれが使えそうか考えている。→観察
©アトリエ宮
線
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
物語をつくろう(条件を変える)
(1)粘り強さ説明するときは、数学の用語を正しく使うようにしている。
(2)自らの学習を調整数学の授業で考えたことが、日常の生活にどのように活用できるか考えようとしている。
事例3 今後の指導に生かすための評価(形成的評価)
17・18時間目・「1次関数とみなす」ための前提条件・「条件を変える」という意識を持たせる。・日常の中にある数学に目を向ける。・20時間目や数学の自由研究につなげる。
(1)粘り強ささらに言えることはないか考えようとしている。
(2)自らの学習を調整数学の授業で考えたことが、日常生活にどのように活用できるか考えようとしている。
©大曲花火競技大会HP
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
19時間目
動点問題
事例3 今後の指導に生かすための評価(形成的評価)
教科書の内容に加えて、表を用いて整理し、表・式・グラフを相互に関連付けて考察する
東京書籍「新編 新しい数学2年」
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
パフォーマンス課題(20時間目)
~レポート課題~教科書の条件を変えると、
面積はどのように変化するか調べよう。(形、点の数、秒速等)
事例3 パフォーマンス課題による評価
ルーブリックの共有(前時)
見方や考え方
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
パフォーマンス課題(20時間目)
事例3 パフォーマンス課題による評価
思A 粘A 調A
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
パフォーマンス課題(20時間目)
事例3 パフォーマンス課題による評価
思B 粘A 調A
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 振り返りシートによる評価
評価 評価の視点 生徒の記述例
「おおむね満足できる」状況(B)
学習内容として分かったことを記述している
「十分満足できる」状況(A)
学習内容に加えて、過去の学びとのつながり、さらに考えたいこと、これからの学習に生かしたいこと、考えの変容、自分の疑問とその解決などが具体的に記入されている。
次のスライドで紹介します
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
振り返りシートによる評価
事例3 振り返りシートによる評価
A評価
変容
学習内容の理解にとどまらず、どのように学びが活用できるか考えている。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
振り返りシートによる評価
事例3 振り返りシートによる評価
疑問を自分で解決しようとしている。
A評価
過去の学びとのつながりやこれからの学びについて考えている。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
振り返りシートによる評価
事例3 振り返りシートによる評価
B評価
学習内容の理解にとどまっており、日常生活やこれからの学習に生かそうとする姿勢が弱い
もし,条件が変わったらどうなるんだろう?さらに言えることはないかな?という視点で考える姿勢が弱い
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 評価の割合
A 52%
B 48%
C 0%
振り返りシート
この生徒への迫り方が次の課題
普段の授業から、生徒がさらに考えたくなる問いが必要
思考・判断・表現 (1)粘り強さ (2)自らの学習を調整 割合
A A A 12%
A A B 44%
A B A 0%
A B B 3%
B A A 0%
B A B 9%
B B A 0%
B B B 21%
12%
パフォーマンス課題
見取れない(提出物がなく)
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 総括的評価
行動観察の見取りを行った場面。核となる授業での見取りを行ったが,行動観察については,単元の中で見取る場面を複数位置付け,記録を蓄積していく必要があると感じた。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 成果と課題 生徒アンケートの結果から
〇生徒自身が,「自らの学びを調整する」力が高まっていることを自覚している。学びの変容を生徒自身がアウトプットすることが有効なのではないか。
〇核となる授業を活用場面の前に位置付けたことで,活用場面での学びに深まりができたのではないか。
生徒アンケートの結果(2年:139名)
肯定的な変容が見られた項目
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 成果と課題 生徒アンケートの結果から
肯定的な変容が見られなかった項目
●指導する側と生徒との認識にずれがある。
●指導する側の評価が、十分に生徒にフィードバックされていない可能性がある。
事例1・2のように,単元の最初に見通しを持たせる単元計画が有効なのではないか。また,ルーブリックの提示の時期の検討が必要なのではないか。
生徒アンケートの結果(2年:139名)
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 行動観察による評価の今後について
汎用性のある評価規準を作成し、単元計画にちりばめるとよいのではないか。
参考:平澤・久坂(投稿中)
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
事例3 行動観察による評価の今後について
←B評価 ↓A評価
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
成果と課題
成果
〇核となる授業を位置づけ,それに向かうための単元計画の作成については成果があった。また,形成的評価によって単元計画を修正していくことで,単元で身に付けさせたい資質・能力に深く迫ることができた。
〇単元の最初に生徒とゴールの姿を共有することで,一単位時間の学習が進むごとに,学びを自覚させることができた。
〇レポートにおけるルーブリックを示すことで,生徒の粘り強さにつながった。生徒自身がどのような力を発揮すればよいか見通しをもつことができたのではないか。
国立教育政策研究所教育課程研究指定校事業研究協議会 2021.2.4 岩手大学教育学部附属中学校
成果と課題
課題●行動観察の評価規準やその見取り方に関しては課題が残る。特に,グループ学習の場面では,個人の態度を見取ることが難しい。今後,ICTも活用しながら見取り方についてさらに研究を進めていきたい。
●評価問題の妥当性についてはさらに考えていきたい。単元の導入課題と評価問題,さらに定期テストとのつながりを吟味し,評価計画を検討する必要がある。
●単元の中での主体的に学習に取り組む態度を,どのように総括的評価につなげるかを検討する必要がある。限られた時間の中での評価になるので,評価場面の精選は必要。