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2019-6020000666-01 宇宙天体物理学「物理科学コース」 期別:後期 単位数:2 開講年次: 2 授業形態:講義 実務経験: 科目水準:初級 試験実施:有り 授業時間割:後期:火・4時限 試験時間割:後日発表 固武 ◎--- 概要 ---◎ 21世紀の宇宙天体物理学の飛躍的進展を支えてきたのは、 「3つの望遠鏡」である。1つ目はこれまでの性能を遥かに超え る大型望遠鏡で、WMAP衛星を始めとして宇宙のかなたの微細 構造を明らかにすることで、宇宙進化の標準シナリオが確立さ れた。2つ目の望遠鏡は、従来の電磁波を用いた天体観測に加 え宇宙を見る「新しい目」として注目されるニュートリノ・重 力波を使った新しい天文学である。このような観測的な発展に 加え、宇宙で起こっている非線形現象を理論的に解明するため には、微視・巨視物理過程を的確に取り込んだ数値シミュレー ションを行うことが不可欠である。宇宙の謎を明らかにするの に欠かせないコンピュータシミュレーションは、3つ目の「理 論の望遠鏡」と位置付けられる。 本講義では、特に天体物理学の中で最も研究が進んでいる ファイナルフロンティアの中の一つ、恒星進化論に着目する。 星がどのように生まれ、そして死んでいくのか、3つの望遠鏡 の進展に後押しされてどこまで研究が進んでおり、今後どう いった展開が期待されるのかについて学んでいく。 ◎--- 到達目標 ---◎ 恒星の進化を決定している物理過程(核燃焼と重力崩壊)につ いて、理解している。(知識・理解) 太陽を中心とする惑星の運動について、ニュートンの運動方程 式を出発点として、式を用いて説明することができる。(技能) 宇宙・天体物理学において、ニュートリノを始めとする素粒子 物理や相対性理論の重要性を、例を挙げて説明することができ る。(技能) ◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎ 宇宙の様々な謎を解明するためには、力学・電磁気・量子物 理・原子核物理・統計物理など様々な物理学分野を縦横無尽に マスターしていくことが不可欠である。事前学習としてこれま での既習分野(力学・電磁気)の中で、講義中に指定された箇 所について学習・確認しておくこと(60分)。事後学習として講 義内容についてよく復習し(60分)、不明な点・興味を持った点 について授業中に質問することを推奨する。余力がある場合、 授業計画に従い該当する箇所について参考書を読んでおくこと が推奨される。 ◎--- 成績評価基準および方法 ---◎ 達成目標の到達度を調べるためにレポート課題の評価と定期 試験を行う。レポートおよび定期試験では、解答の正解・不正 解だけでなく、解答の過程、方法、説明等も評価対象となる。 物理学の法則に従って、論理的かつ正しく記述できているかを 評価の基準とする。なお、レポートのフードバックとして、解 答の解説を適宜行う。 定期試験の成績(70%)、レポートの評価(30%)を基本と して、総合的に評価する。 ◎--- テキスト ---◎ 使用しない。 ◎--- 参考書 ---◎ S.L. Shapiro and S.A. Teukolsky, Black holes, white dwarfs, and neutron stars: the physics of compact objects ISBN 978-0471873167 ◎--- 履修上の留意点 ---◎ 力学をはじめとする大学一年次の必修科目に関して、基礎 的知識を有することが望ましい。 ◎--- 授業計画 ---◎ 1.イントロダクション 現代宇宙物理の重要未解決問題 2.惑星の運動I 万有引力の法則 3.惑星の運動II 解析解の導出 4.惑星の運動III 軌道の分類 5.恒星進化I 星の状態方程式 6.恒星進化II 静水圧平衡 7.恒星進化III 動的安定性解析 8.恒星進化IV 密度温度相図 9.重力崩壊の開始 電子捕獲 10.ニュートリノ閉じ込め 弱い相互作用 11.コアの反跳 核物質の状態方程式 12.爆発 ニュートリノ加熱 13.爆発後の進化 中性子星の構造 14.マルチメッセンジャー 重力波・ニュートリノ放射 15.まとめ 今後の展望

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2019-6020000666-01宇宙天体物理学「物理科学コース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・4時限  試験時間割:後日発表  

固武 慶

◎--- 概要 ---◎

 21世紀の宇宙天体物理学の飛躍的進展を支えてきたのは、「3つの望遠鏡」である。1つ目はこれまでの性能を遥かに超える大型望遠鏡で、WMAP衛星を始めとして宇宙のかなたの微細構造を明らかにすることで、宇宙進化の標準シナリオが確立された。2つ目の望遠鏡は、従来の電磁波を用いた天体観測に加え宇宙を見る「新しい目」として注目されるニュートリノ・重力波を使った新しい天文学である。このような観測的な発展に加え、宇宙で起こっている非線形現象を理論的に解明するためには、微視・巨視物理過程を的確に取り込んだ数値シミュレーションを行うことが不可欠である。宇宙の謎を明らかにするのに欠かせないコンピュータシミュレーションは、3つ目の「理論の望遠鏡」と位置付けられる。 本講義では、特に天体物理学の中で最も研究が進んでいるファイナルフロンティアの中の一つ、恒星進化論に着目する。星がどのように生まれ、そして死んでいくのか、3つの望遠鏡の進展に後押しされてどこまで研究が進んでおり、今後どういった展開が期待されるのかについて学んでいく。

◎--- 到達目標 ---◎

恒星の進化を決定している物理過程(核燃焼と重力崩壊)について、理解している。(知識・理解)

太陽を中心とする惑星の運動について、ニュートンの運動方程式を出発点として、式を用いて説明することができる。(技能)

宇宙・天体物理学において、ニュートリノを始めとする素粒子物理や相対性理論の重要性を、例を挙げて説明することができる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 宇宙の様々な謎を解明するためには、力学・電磁気・量子物理・原子核物理・統計物理など様々な物理学分野を縦横無尽にマスターしていくことが不可欠である。事前学習としてこれまでの既習分野(力学・電磁気)の中で、講義中に指定された箇所について学習・確認しておくこと(60分)。事後学習として講義内容についてよく復習し(60分)、不明な点・興味を持った点について授業中に質問することを推奨する。余力がある場合、授業計画に従い該当する箇所について参考書を読んでおくことが推奨される。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 達成目標の到達度を調べるためにレポート課題の評価と定期試験を行う。レポートおよび定期試験では、解答の正解・不正解だけでなく、解答の過程、方法、説明等も評価対象となる。物理学の法則に従って、論理的かつ正しく記述できているかを評価の基準とする。なお、レポートのフードバックとして、解答の解説を適宜行う。 定期試験の成績(70%)、レポートの評価(30%)を基本として、総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。

◎--- 参考書 ---◎

S.L. Shapiro and S.A. Teukolsky, Black holes, white dwarfs, andneutron stars: the physics of compact objects  ISBN978-0471873167

◎--- 履修上の留意点 ---◎

力学をはじめとする大学一年次の必修科目に関して、基礎的知識を有することが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1.イントロダクション 現代宇宙物理の重要未解決問題2.惑星の運動I 万有引力の法則3.惑星の運動II 解析解の導出4.惑星の運動III 軌道の分類5.恒星進化I 星の状態方程式6.恒星進化II 静水圧平衡7.恒星進化III 動的安定性解析8.恒星進化IV 密度温度相図9.重力崩壊の開始  電子捕獲10.ニュートリノ閉じ込め  弱い相互作用11.コアの反跳 核物質の状態方程式12.爆発  ニュートリノ加熱13.爆発後の進化  中性子星の構造14.マルチメッセンジャー  重力波・ニュートリノ放射15.まとめ  今後の展望

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2019-6020000666-01宇宙天体物理学「物理科学コース」

固武 慶

◎物理物理科:A-1,B-1

1.恒星の進化を決定している物理過程(核燃焼と重力崩壊)について、理解している。 (A-1)

2.太陽を中心とする惑星の運動について、ニュートンの運動方程式を出発点として、式を用いて説明することができる。 (B-1)

3.宇宙・天体物理学において、ニュートリノを始めとする素粒子物理や相対性理論の重要性を、例を挙げて説明することができる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000533-01エレクトロニクス

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:水・3時限  試験時間割:後日発表  

赤星 信

◎--- 概要 ---◎

 エレクトロニクス(電子工学)は電子の振舞いを利用してエネルギーや信号を伝送したり変換したりする技術であり、産業と生活に広く応用されて現代文明を支えている。本科目では、電気信号の伝送や変換にかかわる基礎的な概念とそれに関係する計算法を学ぶ。 信号とは何らかの情報を担っている物理的変化のことである。電位や電流、電場や磁場は比較的制御し易く、有線や無線の形で変化を遠くまで速く確実に伝えることができ、また、いろいろな物理現象と絡み得るので、通信のみならず、計測や制御、記録や計算を行うシステムで信号として広く使われている。 この電磁気信号は情報の担い手として非常に有用だが情報そのものではなく、その伝送と変換には必ずエネルギーの伝送と変換という物理的過程をともなう。そこで本科目では、まずはLCR回路における電磁気的なパワーとインピーダンスについて学習する。次に、便利な回路素子として抵抗などと同じように使われる集積回路(IC)や種々のセンサなどについて、その働きを学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

1.直流回路の動作をオームの法則にもとづいて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。(技能)

2.正弦波交流に対するLCR2端子回路やLCR4端子回路の動作を複素表示を用いて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。(技能)

3.基本的なオペアンプ回路の働きを理解し、その応用回路の働きを式で示すことができる。(知識・理解)

4.基本的な論理回路の働きを理解し、その応用回路の働きを図で示すことができる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 授業の初回に、授業で取り上げる主なテーマそれぞれの典型的な問題のプリントが配布される。各テーマの授業日程の前にそのテーマの問題に取り組むことが望ましい。説明を聞く前だから解けなくてもよいが、どんな知識や計算方法が必要かを想像することはできる。これが予習である(40分)。授業中は不明部分に注目して話を聞く。説明を受けた後は、何を記憶し、どんな計算技能を身につければよいかを整理する。覚えることを必要最小限に絞り込み、計算方法については、素早く確実に計算ができるように練習する。これが復習である(80分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 到達目標の達成度は、それを評価すべく出題された定期試験問題に対する答案の要所要所の正誤をもとに、0%から100%までの数値として算出される。毎回の小テストでは、その回の授業内容についての一応の理解ができたかどうかが測られる。最終的な成績評価(評点)は、定期試験の結果約95%、毎回行われる小テストの結果約5%の重みを目安として算出される。

◎--- テキスト ---◎

 定められていない。適宜、プリントが配布される。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 原則として毎回、授業内容に関する小テストがあるので、まずは自分の頭で取り組むこと。分からない場合は放棄せず、友人と一緒に考えて時間内に何らかの結論まで到達すること。友人との議論は、社会的存在として生きていく上で必須の「コミュニケーション能力」を磨く重要なプロセスである。理解しないまま友人の言う通りに答案を書くというのは友人と一緒に考えることにはならず、コミュニケーション能力は磨かれない。

◎--- 授業計画 ---◎

 授業の順番の予定は次の通りである。

1 定常電流とオームの法則    電圧と電流、起電力と抵抗、電力、    オームの法則、電源の内部抵抗2 直流回路    電位と電位差、直列と並列、    ブリッジ回路と抵抗値の計測3 電気信号と正弦波交流    情報と信号、交流の振幅と位相、    三角関数と指数関数、微分積分、    オイラーの公式、交流の複素表示4 LCR2端子回路の複素インピーダンス    電流と電圧の比例関係と位相差、    オームの法則の拡張5 交流電力    電源(信号源)と負荷、    瞬時電力と平均電力、力率6 LCR4端子回路    行列とその積、入力と出力、    4端子行列、4端子の接続7 LCR4端子回路の働き    インピーダンス変換、フィルタ、    分布定数回路とその4端子行列8 アナログIC(1)    理想的オペアンプの動作と基本回路9 アナログIC(2)    抵抗のみのオペアンプ回路10 アナログIC(3)    他の素子も含むオペアンプ回路11 デジタルIC(1)    信号と雑音、アナログとデジタル、    論理演算、負論理記号、組合せ回路12 デジタルIC(2)    種々の組合せ回路13 デジタルIC(3)    順序回路、FF、タイミング図14 種々の電気素子    センサ、マイクロコンピュータ15 まとめ

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2019-6020000533-01エレクトロニクス

赤星 信

◎物理物理科:A-1,B-2

1.1.直流回路の動作をオームの法則にもとづいて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。 (B-2)

2.2.正弦波交流に対するLCR2端子回路やLCR4端子回路の動作を複素表示を用いて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。 (B-2)

3.3.基本的なオペアンプ回路の働きを理解し、その応用回路の働きを式で示すことができる。 (A-1)

4.4.基本的な論理回路の働きを理解し、その応用回路の働きを図で示すことができる。 (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.1.直流回路の動作をオームの法則にもとづいて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。 (A-2)

2.2.正弦波交流に対するLCR2端子回路やLCR4端子回路の動作を複素表示を用いて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。 (A-2)

3.3.基本的なオペアンプ回路の働きを理解し、その応用回路の働きを式で示すことができる。 (A-2)

4.4.基本的な論理回路の働きを理解し、その応用回路の働きを図で示すことができる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000533-01エレクトロニクス

赤星 信

◎化学ナノサ:A-2

1.1.直流回路の動作をオームの法則にもとづいて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。 (A-2)

2.2.正弦波交流に対するLCR2端子回路やLCR4端子回路の動作を複素表示を用いて解析し、指定された物理量の値を算出することができる。 (A-2)

3.3.基本的なオペアンプ回路の働きを理解し、その応用回路の働きを式で示すことができる。 (A-2)

4.4.基本的な論理回路の働きを理解し、その応用回路の働きを図で示すことができる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000012-01解析力学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:金・3時限  試験時間割:後日発表  

河辺 哲次

◎--- 概要 ---◎

力学で学ぶ「ニュートンの運動方程式」は、特定の問題に適用して解こうとするとき、問題ごとに「座標系の選択」と「その座標系での運動方程式の導出」が必要です。この選択と導出がやっかいなので、現実的な問題を解くのは一般に易しくありません。この難点を取り除いたものが解析力学です。解析力学では、「ラグランジュの方程式」によって、どんな座標系でも簡単に運動方程式が導出できます。解析力学を学ぶ目的は、単に有力な計算手法を習得するというだけではありません。量子力学、統計力学、カオス現象などの広範な領域を理解するために、解析力学の修得は欠かせないものです。

[授業の進め方]講義は「授業計画」にしたがって行います。なるべく授業時間内に講義内容が理解できるように、質問や議論を取り入れた双方向の授業にしていきたいと思います。

[学習の方法] 講義は、「解析力学」が「ニュートン力学」を基礎にして如何に構築されたかを丁寧に説明しながら、理工系の具体的な問題や演習を通して、「解析力学」をわかって使えるようにしたいと考えています。

◎--- 到達目標 ---◎

解析力学が生まれた背景や動機が説明できる.(知識・理解)

解析力学のメリットが説明できる.(知識・理解)

ラグランジアンやハミルトニアンの意味が説明できる.(知識・理解)

解析力学とニュートン力学との違いを説明できる.(知識・理解)

ハミルトン形式と量子力学・統計力学との関連が理解できる.(知識・理解)

力学問題を解くツールとして、解析力学が使える.(技能)

振動や波動問題を解くツールとして、解析力学が使える.(技能)

拘束問題に対してラグランジュの未定乗数法が確実に使える(技能)

多自由度系の問題に適用できる.(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

「授業計画」に基づく授業範囲を、教科書で事前に読んでおくことを勧めます。授業後に、理解があいまいな部分や式の導出法や解釈で分からないところは、なるべく次回の授業時に質問することを勧めます。そのため、毎回授業の最初に前回授業の簡単なまとめ(10分間程度)を行います。このときに、疑問点などを質問するように事前に復習しておいてください。予習、復習ともに30分程度行ってください。

 

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

[評価方法]期末試験の成績に基づいて評価します.

[評価基準]・設定した問題に対して、「解析力学」の手法を適用して解答できること.・「解析力学」の基礎的な事項や考え方を習得していること.

◎--- テキスト ---◎

河辺哲次著「工科系のための 解析力学」(裳華房)ISBN978-4-7853-2240-3定価(2400円+税)2012年刊

◎--- 参考書 ---◎

小出昭一郎著「解析力学」(岩波書店) ISBN 4-00-007642-6河辺哲次著「ベーシック数学」(裳華房) ISBN 978-4-7853-1562-7河辺哲次著「スタンダード 力学」(裳華房) ISBN 978-4-7853-2224-3

◎--- 履修上の留意点 ---◎

「力学」の基本的な項目については、よく復習をしてください。解析力学を「わかって使える」ようにするために、双方向的な授業を心がけます。そのため、みなさんには授業中の素朴な質問や活発な議論を期待します。

◎--- 授業計画 ---◎

第1章「ニュートン力学と解析力学」を4回の講義で終える:

【1回目】 1.1 なぜ解析力学を学ぶのだろう 1.2 ニュートンの運動方程式  1.2.1 ニュートンの運動方程式の制約【2回目】  1.2.2 運動方程式のベクトル表現 1.3 解析力学の2つの形式  1.3.1 ラグランジュ形式【3回目】  1.3.1 ラグランジュ形式【4回目】  1.3.1 ラグランジュ形式  1.3.2 ハミルトン形式

第2章「ラグランジュ形式の基礎」を6回の講義で終える:

【5、6回目】 2.1 自由度と一般座標  2.1.1 自由度  2.1.2 一般座標 2.2 ラグランジュの運動方程式  2.2.1 運動方程式の導出【7回目】  2.2.2 循環座標と保存則 2.3 一般力  2.3.1 一般力と仕事  2.3.2 減衰力と散逸関数【8回目】 2.4 変分法  2.4.1 停留値問題  2.4.2 仮想変位とオイラー方程式【9回目】 2.5 ハミルトンの原理と運動方程式【10回目】 2.6 束縛運動とラグランジュの未定乗数法

第3章「ハミルトン形式の基礎」を2回の講義で終える:

【11回目】 3.1 ハミルトンの運動方程式  3.1.1 ハミルトニアン  3.1.2 ハミルトンの運動方程式の導出 3.2 配位空間と位相空間【12回目】 3.2 配位空間と位相空間 3.3 リウヴィルの定理  3.3.1 位相空間の測度  3.3.2 保存系と散逸系

第4章「力学問題へのアプローチ」のなかの問題を2回行う:

【13回目】 4.1 簡単な運動  4.1.1 物体と滑車  4.1.2 自由落下【14回目】 4.2 斜面を滑る質点 4.3 斜面を転がる剛体 4.4 ロボットアームの力学 第5章「振動問題へのアプローチ」のなかの問題を1回行う:

【15回目】 5.1 いろいろな振り子  5.1.1 単振り子  5.1.2 球面振り子

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2019-6020000012-01解析力学

河辺 哲次

◎物理物理科:A-1,B-1

1.解析力学が生まれた背景や動機が説明できる. (A-1)

2.解析力学のメリットが説明できる. (A-1)

3.ラグランジアンやハミルトニアンの意味が説明できる. (A-1)

4.解析力学とニュートン力学との違いを説明できる. (A-1)

5.ハミルトン形式と量子力学・統計力学との関連が理解できる. (A-1)

6.力学問題を解くツールとして、解析力学が使える. (B-1)

7.振動や波動問題を解くツールとして、解析力学が使える. (B-1)

8.拘束問題に対してラグランジュの未定乗数法が確実に使える (B-1)

9.多自由度系の問題に適用できる. (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.解析力学が生まれた背景や動機が説明できる. (A-2)

2.解析力学のメリットが説明できる. (A-2)

3.ラグランジアンやハミルトニアンの意味が説明できる. (A-2)

4.解析力学とニュートン力学との違いを説明できる. (A-2)

5.ハミルトン形式と量子力学・統計力学との関連が理解できる. (A-2)

6.力学問題を解くツールとして、解析力学が使える. (A-2)

7.振動や波動問題を解くツールとして、解析力学が使える. (A-2)

8.拘束問題に対してラグランジュの未定乗数法が確実に使える (A-2)

9.多自由度系の問題に適用できる. (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000012-01解析力学

河辺 哲次

◎化学ナノサ:A-2

1.解析力学が生まれた背景や動機が説明できる. (A-2)

2.解析力学のメリットが説明できる. (A-2)

3.ラグランジアンやハミルトニアンの意味が説明できる. (A-2)

4.解析力学とニュートン力学との違いを説明できる. (A-2)

5.ハミルトン形式と量子力学・統計力学との関連が理解できる. (A-2)

6.力学問題を解くツールとして、解析力学が使える. (A-2)

7.振動や波動問題を解くツールとして、解析力学が使える. (A-2)

8.拘束問題に対してラグランジュの未定乗数法が確実に使える (A-2)

9.多自由度系の問題に適用できる. (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000760-01科学プレゼンテーション「ナノサイエンスコース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:無し   授業時間割:後期:月・6時限  試験時間割:定期試験なし  

香野 淳、赤星 信、武末 尚久、永田 潔文、西田 昭彦、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔、大熊 健太郎、勝本 之晶、川田 知、倉岡 功、栗崎 敏、小柴 琢己、塩路 幸生、仁部 芳則、祢宜田 啓史、林田 修、福田 将虎、松原 公紀、山口 敏男

◎--- 概要 ---◎

 本科目は卒業論文と一組になっている。この科目の目的は、ゼミや中間報告ならびに卒業論文発表会において、各自に与えられた研究について、その内容や成果を他者に分かりやすく説明できる能力をつけることにある。他者に研究内容を理解してもらうことができれば、問題点を指摘されたり、多くの助言を得ることができ、各自の研究をより発展させることにつながる。 そして、その経験は社会に出たときに大いに役立つこととなる。例えば、仕事等で良い成果をあげることができても、他者にうまく伝えることができなければ良い評価を得ることはできないであろう。そのような観点からも、他者に仕事内容やその成果等をわかりやすく伝えることのできる能力、すなわちプレゼンテーション能力は重要である。 また、研究成果の発表を通じて、直面している問題点を見出し、内容を深く理解することが研究の質の向上や卒業論文の仕上げに役立つことになる。 研究室での議論がプレゼンテーション能力の涵養に大きな役割を果たすので、指導教員との議論を常に行う必要がある。

◎--- 到達目標 ---◎

文献紹介で自分の研究に関連した文献を読み込んでまとめた結果を発表できる。(態度・志向性)

中間報告書をまとめる。見やすい報告書と発表原稿スライド(パワーポイント)を作成できる。(態度・志向性)

中間報告のプレゼンテーションを行うことができる。(態度・志向性)

最終中間報告会のプレゼンテーションを準備し発表することができる。(態度・志向性)

中間報告会のコメントをまとめ、その意見を踏まえてプレゼンテーションをやり直すことができる。(態度・志向性)

卒業論文に向けて発表の準備をすることができる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 ゼミの前にはあらかじめ文献をしっかり読み内容を把握するとともに参考文献を調査する(90分程度)。これはゼミの発表において非常に重要である。また、ゼミで議論した内容を振り返り、構成内容を整理すること(90分程度)。これにより知識を確実に身につけることができる。 発表・報告においてはスライドやレジメなどを用いて内容をまとめる(90分程度)。発表後は得られたコメントや質問をまとめてさらに良質のプレゼンテーションができるように改善する(90分程度)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:自らの発表内容の理解度、発表原稿やスライドのでき(分かりやすさ等)、発表の仕方(説明のわかりやすさ等)、コメントを基に発表がどの程度改善されたか等、到達目標がどの程度達成されたかを評価基準とする。

評価方法:ゼミにおける発表や質問の内容や回数(40%程度)、中間発表や予備発表などにおける発表や質疑応答とその姿勢や態度、ならびに自らの卒業論文テーマの内容の説明(60%程度)で総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。個々に与えられたテーマを理解し、それぞれの発表に望む。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

授業以外でも、研究に関連の講演会や研究会等で発表する機会があれば、プレゼンテーションの能力をさらに高めることが可能となる。チャンスがあれば積極的に取り組むことを勧める。

◎--- 授業計画 ---◎

各研究室のゼミにおいてプレゼンテーションの能力を高めるために次のようなことを実践する。

1)文献紹介 卒業論文に関連する文献を読み、内容を発表する。その内容の構成を考えそれぞれの研究の内容と比較をして問題点や改善点を見出す。その繰り返しにより卒業論文の骨子がまとめていくとともに、他者にわかりやすく説明できるようになる。

2)中間発表 研究室ごとに報告会を重ねる。コース全体あるいは複数グループによる中間報告会等においてプレゼンテーションを行う。得られたコメントをまとめ、分かりやすく簡潔な報告になるように努める。これによりプレゼンテーションの能力を磨いていく。

3)卒業論文の予備発表 最終の中間報告を終えた後、卒業論文の構成をあらためて考える。指導教員や研究室の同僚および先輩の助言を得て、少しづつ内容をまとめることが重要である。予備の発表会を各研究室で行い、プレゼンテーションの能力を高め、卒業論文の内容をわかりやすく説明する力を高めていく。

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2019-6020000760-01科学プレゼンテーション「ナノサイエンスコース」

香野 淳、赤星 信、武末 尚久、永田 潔文、西田 昭彦、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔、大熊 健太郎、勝本 之晶、川田 知、倉岡 功、栗崎 敏、小柴 琢己、塩路 幸生、仁部 芳則、祢宜田 啓史、林田 修、福田 将虎、松原 公紀、山口 敏男

◎物理ナノサ:C-1,C-2

1.文献紹介で自分の研究に関連した文献を読み込んでまとめた結果を発表できる。 (C-1)

2.中間報告書をまとめる。見やすい報告書と発表原稿スライド(パワーポイント)を作成できる。 (C-2)

3.中間報告のプレゼンテーションを行うことができる。 (C-2)

4.最終中間報告会のプレゼンテーションを準備し発表することができる。 (C-2)

5.中間報告会のコメントをまとめ、その意見を踏まえてプレゼンテーションをやり直すことができる。 (C-2)

6.卒業論文に向けて発表の準備をすることができる。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:C-1,C-2

1.文献紹介で自分の研究に関連した文献を読み込んでまとめた結果を発表できる。 (C-1)

2.中間報告書をまとめる。見やすい報告書と発表原稿スライド(パワーポイント)を作成できる。 (C-2)

3.中間報告のプレゼンテーションを行うことができる。 (C-2)

4.最終中間報告会のプレゼンテーションを準備し発表することができる。 (C-2)

5.中間報告会のコメントをまとめ、その意見を踏まえてプレゼンテーションをやり直すことができる。 (C-2)

6.卒業論文に向けて発表の準備をすることができる。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000702-01基礎電磁気学Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:水・1時限  試験時間割:後日発表  

眞砂 卓史

◎--- 概要 ---◎

 基礎電磁気学Iでは、主に静電気学(電荷は静止)を学んだ。基礎電磁気学IIでは電流(電荷は動いている)とそれに付随した磁気現象について学ぶ。 まず、電流の定義とオームの法則から始める。微視的な電子運動から、電圧は電流に比例し、その比例係数が抵抗を示すというオームの法則を導く。次に磁場を定義する。磁場中で荷電粒子が運動すると、粒子にはローレンツ力が働く。荷電粒子に働く電磁場の影響とその運動に関連して、トムソンの実験やホール効果を考える。また、電流が流れるとその周りには磁場が生じ、逆に磁場が変化すると起電力が生じる(電流が流れる)。これらの現象について、電流がまわりにつくり出す磁場(ビオサバールの法則、アンペールの法則)と、磁場の変化が誘起する起電力(ファラデーの電磁誘導の法則)など、電気と磁気の結びつきについて学ぶ。さらに、電磁誘導に関連してコイル(インダクタンス)の過渡現象や性質について理解する。コンデンサ(キャパシタンス)についても過渡現象や性質について理解し、さらに変位電流の概念を学ぶ。最後にこれらの法則をすべて整理し、積分形のマクスウェルの方程式としてまとめる。最後に、磁性体における磁性の分類や磁石の性質について簡単に触れる。 講義中は、式の導出過程、論理の展開を理解することを中心に学習すること。

◎--- 到達目標 ---◎

電流の定義を説明することができる。(知識・理解)

微視的なオームの法則を説明することができる。(知識・理解)

磁場中の電子の運動を説明できる。(知識・理解)

インダクタンスやキャパシタンスの性質を説明することができる(知識・理解)

電流が作る磁場を計算することができる。(技能)

誘導起電力を計算することができる。(技能)

インダクタンスやキャパシタンスの計算をすることができる。(技能)

誘導磁場と変位電流を計算することができる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業前には、次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味などを理解しておくこと(90分)。授業後には、式の変形や例題を自分の手を動かして計算・確認して知識を定着させ、授業の最初に行われる小テストのための復習をしておくこと。(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

設定した問題に関して、論理的に解答を記述できるかについて、定期試験80%、演習課題20%で評価する。

◎--- テキスト ---◎

D.Halliday, R. Resnickand J. Walker 著、野崎光昭 監訳、「物理学の基礎 3.電磁気学」、培風館

◎--- 履修上の留意点 ---◎

基礎電磁気学演習Ⅱとセットになっている。単位は講義と演習で別であるが、両単位とも同時に取れるように学習すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1 電流と抵抗 電荷の移動と電流の定義、抵抗について2 オームの法則 オームの法則の物理的意味について3 磁場と磁力線 磁場の定義と粒子に働く磁気力について4 直交電磁場 電子の発見とホール効果ついて5 荷電粒子・電流に働く磁気力 荷電粒子の円運動と電流に働く力について6 ビオ・サバールの法則 電流がつくる磁場について7 アンペールの法則 ループ電流の作る磁場について8 磁気双極子モーメント  磁気双極子モーメントの定義について9 ファラデーの電磁誘導の法則 誘導電流、誘導起電力について10 誘導電場 磁場の変化と電場の誘導について11 インダクタンス インダクタンスの定義とその性質について12 磁場に蓄えられるエネルギー 磁場のエネルギーとエネルギー密度について13 キャパシタンス  コンデンサと過渡現象14 マックスウェルの方程式 誘導磁場と変位電流について15 磁性体 磁性体の分類と磁石の性質について

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2019-6020000702-01基礎電磁気学Ⅱ

眞砂 卓史

◎物理物理科:A-1,B-1

1.電流の定義を説明することができる。 (A-1)

2.微視的なオームの法則を説明することができる。 (A-1)

3.磁場中の電子の運動を説明できる。 (A-1)

4.インダクタンスやキャパシタンスの性質を説明することができる (A-1)

5.電流が作る磁場を計算することができる。 (B-1)

6.誘導起電力を計算することができる。 (B-1)

7.インダクタンスやキャパシタンスの計算をすることができる。 (B-1)

8.誘導磁場と変位電流を計算することができる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.電流の定義を説明することができる。 (A-2)

2.微視的なオームの法則を説明することができる。 (A-2)

3.磁場中の電子の運動を説明できる。 (A-2)

4.インダクタンスやキャパシタンスの性質を説明することができる (A-2)

5.電流が作る磁場を計算することができる。 (A-2)

6.誘導起電力を計算することができる。 (A-2)

7.インダクタンスやキャパシタンスの計算をすることができる。 (A-2)

8.誘導磁場と変位電流を計算することができる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000702-01基礎電磁気学Ⅱ

眞砂 卓史

◎化学ナノサ:A-2

1.電流の定義を説明することができる。 (A-2)

2.微視的なオームの法則を説明することができる。 (A-2)

3.磁場中の電子の運動を説明できる。 (A-2)

4.インダクタンスやキャパシタンスの性質を説明することができる (A-2)

5.電流が作る磁場を計算することができる。 (A-2)

6.誘導起電力を計算することができる。 (A-2)

7.インダクタンスやキャパシタンスの計算をすることができる。 (A-2)

8.誘導磁場と変位電流を計算することができる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000703-01基礎電磁気学演習Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:水・2時限  試験時間割:定期試験なし  

眞砂 卓史、西村 秀紀

◎--- 概要 ---◎

 演習は、講義のあとすぐに講義の内容に沿った問題を学生自らの力で解いてみる時間として設けられており、その際に数人の指導の教員およびTA(Teaching Assistant)が手助けをする。 本講義では,基礎電磁気学IIの講義内容(電流の定義、オームの法則、ローレンツ力、ビオサバールの法則、アンペールの法則、ファラデーの法則、コイルやコンデンサの性質、誘導磁場と変位電流など)について、直前に行われた講義内容に関連した演習問題を解く。問題を解くにあたって、講義の内容を復習し現象が十分に理解できているか、論理の展開はきちんとできているかについて、重点を置いて評価される。毎回問題用紙が配られるので,演習時間内に論理的な文章と式を用いて解答を作成し、教員のチェックを受ける。チェックにおいては途中の過程を重視し、文章なしの式や数字だけの解答は認めない。演習時間中は学生同士で問題の考え方について話しあってよいし,指導の教員にどんどん質問をしてかまわない。問題を自らの手で解くことにより、講義内容を十分に理解することが重要である。 なお、到達度を見るため前半と後半に分けて小テストを行なう。テストの内容はそれまでに行った問題の中から適当な問題を選び出して出題する。

◎--- 到達目標 ---◎

毎回の演習問題に自ら積極的に取り組むことができる。(態度・志向性)

電流の定義を理解し、微視的なオームの法則を説明できる。(知識・理解)

磁場中の電子の運動を説明できる。 (知識・理解)

電流がつくる磁場を計算できる。 (技能)

誘導起電力が計算できる。 (技能)

インダクタンスの計算ができる。(技能)

キャパシタンスの計算できる。(技能)

誘導磁場と変位電流が計算できる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業前に、次回の演習範囲の教科書に目を通し、予習しておくこと(90分)。授業後に、解いた問題の復習を行い、類似の問題を解くことによって理解を深めておくこと(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

設定した問題に関して、論理的に解答を記述できるかについて、演習50%,小テスト50%で評価する。小テストは前半と後半の計2回あり、片方しか受けていない場合は放棄とみなす。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。各演習時間に用意した問題を配布する。

◎--- 参考書 ---◎

D.Halliday, R. Resnickand J. Walker 著、野崎光昭 監訳、「物理学の基礎 3.電磁気学」、培風館 ISBN4-563-02257-8

◎--- 履修上の留意点 ---◎

基礎電磁気学Ⅱの講義とセットになっている。単位は講義と演習で別であるが、両単位とも同時に取れるように学習すること。演習は実験と同じであり、出席して演習を提出していることが評価の基本となる。また2回ある小テストは必ず受けること。受けていない場合は放棄とみなす。

◎--- 授業計画 ---◎

1 電流と抵抗 電荷の移動と電流の定義、抵抗について2 オームの法則 オームの法則の物理的意味について3 磁場と磁力線 磁場の定義と粒子に働く磁気力について4 直交電磁場 電子の発見とホール効果ついて5 荷電粒子・電流に働く磁気力 荷電粒子の円運動と電流に働く力について6 ビオ・サバールの法則 電流がつくる磁場について7 アンペールの法則 ループ電流の作る磁場について8 前半小テスト 1̃7回までの到達度を確認9 ファラデーの電磁誘導の法則 誘導電流、誘導起電力について10 誘導電場 磁場の変化と電場の誘導について11 インダクタンス インダクタンスの定義とその性質について12 磁場に蓄えられるエネルギー 磁場のエネルギーとエネルギー密度について13 キャパシタンス コンデンサと過渡現象14 マックスウェルの方程式 誘導磁場と変位電流 15 後半小テスト 9̃14回までの到達度の確認

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2019-6020000703-01基礎電磁気学演習Ⅱ

眞砂 卓史、西村 秀紀

◎物理物理科:A-1,B-1,C-1

1.毎回の演習問題に自ら積極的に取り組むことができる。 (C-1)

2.電流の定義を理解し、微視的なオームの法則を説明できる。  (A-1)

3.磁場中の電子の運動を説明できる。  (A-1)

4.電流がつくる磁場を計算できる。  (B-1)

5.誘導起電力が計算できる。  (B-1)

6.インダクタンスの計算ができる。 (B-1)

7.キャパシタンスの計算できる。 (B-1)

8.誘導磁場と変位電流が計算できる (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,C-1

1.毎回の演習問題に自ら積極的に取り組むことができる。 (C-1)

2.電流の定義を理解し、微視的なオームの法則を説明できる。  (A-2)

3.磁場中の電子の運動を説明できる。  (A-2)

4.電流がつくる磁場を計算できる。  (A-2)

5.誘導起電力が計算できる。  (A-2)

6.インダクタンスの計算ができる。 (A-2)

7.キャパシタンスの計算できる。 (A-2)

8.誘導磁場と変位電流が計算できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000703-01基礎電磁気学演習Ⅱ

眞砂 卓史、西村 秀紀

◎化学ナノサ:A-2,C-1

1.毎回の演習問題に自ら積極的に取り組むことができる。 (C-1)

2.電流の定義を理解し、微視的なオームの法則を説明できる。  (A-2)

3.磁場中の電子の運動を説明できる。  (A-2)

4.電流がつくる磁場を計算できる。  (A-2)

5.誘導起電力が計算できる。  (A-2)

6.インダクタンスの計算ができる。 (A-2)

7.キャパシタンスの計算できる。 (A-2)

8.誘導磁場と変位電流が計算できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000768-01基礎物理学特別講義「物理科学コース」(原子核の物理学)

期別:前期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・3時限  試験時間割:後日発表  

田崎 茂

◎--- 概要 ---◎

 原子核は陽子と中性子(合わせて核子という)が核力によって強く結合した複合粒子です。密度は3億t/㎝3 、核子間の結合エネルギーは原子間あるいは分子間の結合エネルギーの百万倍です。これが「核エネルギー」の源です。核力は中間子によって媒介され、短距離にしか働かず、斥力や非中心力の部分があるなど、電磁力や万有引力と全く異なる性質を持っています。 核子は互いに強く相互作用しているにもかかわらず、丁度原子の中の電子の様に、基本的には互いに独立な軌道運動をします。しかし、原子核の表面振動や原子核全体の回転運動などのように、多くの核子が集団的に運動したりもします。 この講義では、原子核の基本的性質についてよく理解し、原子核の多彩な振る舞いについて学びます。さらに、自然に存在する元素(地球上で、92種)がどのようにして創られたと考えられているか,宇宙の歴史,恒星の一生との関連も含めて,宇宙核物理学の入門的な内容を学びます。

◎--- 到達目標 ---◎

原子核の構成や原子核の基本的な性質について,説明することができる。(知識・理解)

原子核を構成している粒子間の相互作用について説明することができる。(知識・理解)

原子核の結合エネルギー,原子核の崩壊確率などについて定量的な計算ができる。(技能)

原子核の魔法数と殻模型についての説明ができる。(技能)

原子核の殻模型を基に,原子核の性質を説明することができる。(知識・理解)

原子核の集団運動について説明することができる。(知識・理解)

自然界に存在する様々な元素がどのようにして作られたかを説明することができる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 前もって資料を配布しますので、授業計画を見て、当日行う内容を予習しておいて下さい(60分程度)。授業終了後は理解できたかどうかを、プリントやノートを見てもう一度確かめておいて下さい(60分程度)。この分野は最近特に注目されている分野ですので,ネット上に様々な情報があります。ネット上の情報も含めて周辺の知識の修得をお勧めします。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 評価は基本的には定期試験の結果を100%として行います。定期試験の出題基準は、到達目標の達成度を確認することを目的とします。

◎--- テキスト ---◎

 使用しない。資料を配布する。

◎--- 参考書 ---◎

 特に指定しないが、図書館には多くの参考書があるので、自分に合った本を探して読む事を勧める。

◎--- 授業計画 ---◎

 §1 原子核の初期の研究1 原子核の発見2 自然放射能3 中性子の発見 §2 原子核の基本的性質4 原子核の大きさ及び質量5 質量の半経験公式、安定性 §3 核 力6 交換力7 テンソル力8 中心力の動径関数 §4 原子核の模型9 液滴模型10 原子核の魔法数11 殻模型12 集団運動模型 §5 宇宙核物理学入門13 Big Ban における核生成14 恒星の中における核融合15 超新星爆発と重い核の生成

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2019-6020000768-01基礎物理学特別講義「物理科学コース」(原子核の物理学)

田崎 茂

◎物理物理科:A-1,B-1

1.原子核の構成や原子核の基本的な性質について,説明することができる。 (A-1)

2.原子核を構成している粒子間の相互作用について説明することができる。 (A-1)

3.原子核の結合エネルギー,原子核の崩壊確率などについて定量的な計算ができる。 (B-1)

4.原子核の魔法数と殻模型についての説明ができる。 (B-1)

5.原子核の殻模型を基に,原子核の性質を説明することができる。 (A-1)

6.原子核の集団運動について説明することができる。 (A-1)

7.自然界に存在する様々な元素がどのようにして作られたかを説明することができる。 (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000550-01計算物理学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:水・3時限  試験時間割:後日発表  

宮原 慎

◎--- 概要 ---◎

 この講義のキーワードはアルゴリズム(Algorithm)である。コンピュータを単に利用するときは,気にしなくてよいが,将来自分でコンピュータに何か仕事をさせようと思ったときは,アルゴリズムを考えなければならない。また将来,ソフトウェア産業に従事する人,プログラム開発の仕事をする人もいるだろう。そのときに必要な技術の一つである。数値計算の学習を通して、コンピュータ、情報処理に関する一般的包括的理解を深める。特に、本講義では,C言語を用いて数値計算アルゴリズムを学習することで、C言語の基礎についても学ぶ。一つの言語に習熟することで、様々な言語に対応するための基礎能力を養う。 数値計算を行なう場合,いろいろな数学公式を使う。数学的には同等な公式でも,コンピュータの数値計算では誤差が発生するなど,数値計算独自の問題点がある。こうした数値計算における根本的な誤差問題について認識するとともに,数値計算の各解法についてのアルゴリズムを理解する。数値計算は,研究開発,データ解析など幅広く利用されており,将来様々な分野で数値計算の基礎知識が有用となることが期待される。

◎--- 到達目標 ---◎

数値計算アルゴリズムの基礎知識を説明できる。(知識・理解)

コンピュータを用いて適切にプログラムが作れるようになる。(技能)

日常生活でも、コンピュータを活用できる可能性について、考えるようになる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

参考書「新版 明解 C言語 入門編」などを学習し、C言語を用いたプログラミングを事前に学習しておくこと。(30分) 授業中に扱った例題の数値計算プログラムを,自分で作成し,実行すること。(60分)授業で示された課題プログラムを作成すること。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 定期試験では到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。また、アルゴリズムおよびプログラムと関連した実技の理解度を測るために演習課題を課す。評価は定期試験(60%)および演習課題(40%)で行う。

◎--- テキスト ---◎

「数値計算」 高橋大輔著 (岩波書店) ISBN:978-4000079785

◎--- 参考書 ---◎

「数値計算」 宮下精二著 (朝倉書店) ISBN978-4254115772計算物理学 坂井徹著(共立出版)  ISBN978-4320035201「新版 明解 C言語 入門編」 柴田望洋著 (ソフトバンククリエイティブ) ISBN 978-4797327922

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 数値計算を行う上では,プログラミング言語の知識は必要不可欠である。講義中に,必要最低限のC言語に関する説明も行うが,参考書などを参照に、各自でC言語の学習を行うことを期待する。 演習の時間がないので,講義時間の一部で行う。必ず演習を行うこと。

◎--- 授業計画 ---◎

第1回 コンピュータおよび情報処理 コンピュータ、情報処理第2回 数値計算のガイド Ⅰ C言語の基礎(コンパイル,最初のプログラム)第3回 数値計算のガイド Ⅱ C言語の基礎(演算と型),計算量と誤差 第4回 数値計算のガイド Ⅲ  C言語の基礎(if 文,for 文,while 文) 数値計算の手順とPAD第5回 方程式の根 Ⅰ 方程式の根,2分法の原理と収束判定条件第6回 方程式の根 Ⅱ ニュートン法の原理と収束判定条件第7回 方程式の根 Ⅲ C言語の基礎(関数,数学関数の使い方) 2分法とニュートン法の計算量第8回 曲線の推定 Ⅰ C言語の基礎(配列の使い方),曲線の推定 ラグランジュ補間第9回 曲線の推定 Ⅱ 実験と推定,最小2乗法の原理第10回 積分 Ⅰ 微分と積分,積分の数値計算第11回 積分 Ⅱ 台形則の原理,台形則の誤差第12回 連立1次方程式 Ⅰ 連立1次方程式,ガウスの消去法第13回 連立1次方程式 Ⅱ LU分解 第14回 乱数 乱数,モンテカルロ・シミュレーション第15回 まとめ コンピュータおよび情報処理の有効性,総括

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2019-6020000550-01計算物理学

宮原 慎

◎物理物理科:A-1,B-2,C-2

1.数値計算アルゴリズムの基礎知識を説明できる。 (A-1)

2.コンピュータを用いて適切にプログラムが作れるようになる。 (B-2)

3.日常生活でも、コンピュータを活用できる可能性について、考えるようになる。 (C-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,C-1

1.数値計算アルゴリズムの基礎知識を説明できる。 (A-2)

2.コンピュータを用いて適切にプログラムが作れるようになる。

3.日常生活でも、コンピュータを活用できる可能性について、考えるようになる。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000550-01計算物理学

宮原 慎

◎化学ナノサ:A-2

1.数値計算アルゴリズムの基礎知識を説明できる。 (A-2)

2.コンピュータを用いて適切にプログラムが作れるようになる。

3.日常生活でも、コンピュータを活用できる可能性について、考えるようになる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000654-01計測・制御論

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:月・4時限  試験時間割:後日発表  

原 一広

◎--- 概要 ---◎

 実験科学におけるどの様な分野も計測および制御技術なしにはあり得ない。新たな科学の所産は、新たな計測・制御技術を供するが、また逆に、新たな計測・制御技術により、科学が新たな局面を迎える事は、個々の例を挙げるまでもなく良く知られている事である。奇しくも計測・制御技術と科学の間にも、上述の様なフィードバック機構に似た関係が存在する事は、この技術が至る所で有用であると言う普遍性を物語っていると考えられる。 本講義では現代科学に大きな影響を与えている計測・制御技術についての概論を行う事を目的として、計測・制御に関する様々要素を含んでいるロボティクスの初歩について学ぶ。 授業では、まず、現代のロボットとからくり人形を例に取り、その差異からロボティクスの概念を学ぶ。その後、最も簡単なロボットの1例として1軸マスタースレーブアームを考え、制御や計測機構を学ぶ。その過程おいて、ブロック線図、ラプラス変換、ボード線図、センサー、演算増幅器、加算・減算回路、積分・不完全積分回路、比例・積分制御、フィードバック制御、電力増幅、アクチュエータ、直流モーターの原理と制御工学的特性等、計測や制御の基礎となる各事項について学ぶ。授業の終盤においては、それまで学んできた事を組み合わせる事により、1軸マスタースレーブアームにおける簡単なフィードバック制御システムが構築できる事を学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

ロボティクスの概念について知り、説明できるようになる。(技能)

計測と制御の初歩的事項について知り、説明できるようになる。 (技能)

センサー、演算増幅器、アクチュエータ等の計測・制御素子の概要について知り、説明できるようになる。 (技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業計画に基づき、参考書などを用いて、授業時間1時限を目安に予習しておくこと。授業中に筆記したノート、図書館での調査、下記参考書参照等により、各回の授業で出てきた項目について、授業時間1時限を目安に復習し理解しておくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

成績は原則として、到達目標の達成度をはかる問題を出題する定期試験を基に評価する。

◎--- テキスト ---◎

新教科書シリーズ「ロボティクス入門」(裳華房)神奈川工科大学教授 工博 高橋良彦 著A5判/200頁/2004年5月ISBN978-4-7853-6111-2

◎--- 参考書 ---◎

電子回路に関連する基礎的な知識を有することが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 ロボティクスについて(導入)  ロボティクスについて現代のロボットとからくり人形を例に取り紹介を行う。2 制御工学の基礎1  制御工学における構成要素について紹介を行う。3 制御工学の基礎2  因果関係とラプラス変換について説明を行う。4 制御工学の基礎3  制御システムの特性評価についての説明を行う。5 センサーの基礎1  センサーの役割と種類についての紹介を行う。  ポテンショメータの動作についての説明を行う。6 センサーの基礎2  ロータリーエンコーダの動作についての説明を行う。7 演算増幅器の基礎1  演算増幅器の動作原理ついて紹介する。  演算増幅器を用いた電圧増幅回路について説明する。8 演算増幅器の基礎2  演算増幅器を用いた加算回路について説明する。9 演算増幅器の基礎3  演算増幅器を用いた減算回路と帰還回路について説明する。10 アナログ制御回路1  電力増幅回路とトランジスタの動作について説明する。11 アナログ制御回路2  積分制御と演算増幅器を用いた積分回路、不完全積分回路について説明する。12 アクチュエータの基礎1  アクチュエータの種類と特性について紹介する。13 アクチュエータの基礎2  直流モータの動作原理、制御工学的特性について説明する。14 制御システムの構成1  これまで学んだ事を用いてアナログ制御システムを構成し特性解析を行う。15 制御システムの構成2  コンピュータ制御システムの紹介を行う。

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2019-6020000654-01計測・制御論

原 一広

◎物理物理科:B-2

1.ロボティクスの概念について知り、説明できるようになる。 (B-2)

2.計測と制御の初歩的事項について知り、説明できるようになる。  (B-2)

3.センサー、演算増幅器、アクチュエータ等の計測・制御素子の概要について知り、説明できるようになる。  (B-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1

1.ロボティクスの概念について知り、説明できるようになる。 (A-1)

2.計測と制御の初歩的事項について知り、説明できるようになる。  (A-1)

3.センサー、演算増幅器、アクチュエータ等の計測・制御素子の概要について知り、説明できるようになる。  (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000557-01結晶物理学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:月・3時限  試験時間割:後日発表  

武末 尚久

◎--- 概要 ---◎

 すべての物質は原子からなっており、ある場合にはこれらの原子は分子と呼ばれるはっきりとしたグループを作っている。物質は、原子の集合状態によって気体、液体、固体の三つの状態に分類される。本講義において学習対象として取り扱うものは、これらの中の固体、特に結晶である。結晶においては、原子(あるいは分子)が空間に規則正しく配列しており、その配列の中には原子の並びのくり返しが見出せる。くり返しの様式は配列の対称性と言われ、物質が持つ力学的性質、電気的性質、磁気的性質などと密接に関係している。したがって、結晶にはどのような対称性があるのかを知ることは大変重要なことであり、それを学ぶことが本講義の目的の一つである。 ところで、結晶における原子の規則配列が実証されたのは、1912年、ラウエたちがX線の回折現象を発見したときにまで遡る。当時の発見から物質の原子観は明確なものになり、この現象は、結晶の原子配列を実験的に調べる手法として利用され始めた。現在では、この手法の方法論、技術、装置、設備は大きな進歩を遂げ、それらは、理学、工学、医学、薬学などの基礎および応用の広範な分野で用いられており、物質を取り扱うにあたって必要不可欠なものとなっている。本講義では、この強力な実験手法の方法論を学ぶことも目的の一つとする。

◎--- 到達目標 ---◎

空間格子と結晶の対称性を表現できる。(技能)

X線とは何かが分かるようになる。(知識・理解)

X線の発生原理を理解できる。(知識・理解)

X線と物質の相互作用を理解できる。(知識・理解)

X線の散乱強度を数式で表現できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業計画を参照してじゅうぶんに予習すること。また、復習としてノートの内容を見直し、補足することがあれば追記すること。少なくとも予習に2時間、復習に2時間かけること。また、演習問題、宿題には確実に取り組むこと。必要に応じて図書館の書籍を利用すること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。定期試験を70%、演習を15%、宿題を15%として評価する。

◎--- テキスト ---◎

 講義中にプリントを配布する。

◎--- 参考書 ---◎

X線回折技術、高良和武・菊田惺志著、東京大学出版会結晶の物理、吉岡英著、三省堂X線結晶学の基礎、平林真・岩崎博著、丸善X線結晶学、仁田勇監修、丸善X線回折要論、カリティ著、松村源太郎訳、アグネ社

◎--- 履修上の留意点 ---◎

簡単な幾何学、波と光の性質、ベクトルについて理解しておくこと。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 空間格子、単位格子  空間格子と単位格子の定義と性質につい  て学ぶ。2. 格子点、格子点列、格子面  空間格子における点、方向、面の表現の  仕方について学ぶ。3. ミラー指数、晶帯  格子面の方位の決め方、晶帯軸の決め方  について学ぶ。4. ステレオ投影  格子面の方位の測り方について学ぶ。5. 結晶の対称性Ⅰ  結晶系、点群、空間群について学ぶ。6. 結晶の対称性Ⅱ  ブラベ格子について学ぶ。7. 結晶構造と組織  代表的な結晶構造と実際の物質中におけ  る結晶の形態について学ぶ。8. X線の発生  特性X線と連続X線の発生メカニズムにつ  いて学ぶ。9. X線のスペクトル  特性X線と連続X線のスペクトルの形状と  両者が異なる理由について学ぶ。10. X線の物質との相互作用Ⅰ  X線が物質に吸収されるメカニズムとその  効果について学ぶ。11. X線の物質との相互作用Ⅱ  X線が物質より散乱されるメカニズムと一  般的な散乱強度の表現について学ぶ。12. X線の電子による散乱、原子による散乱  物質中の電子・原子により散乱されたX線  の強度の表現について学ぶ。13. X線の結晶による散乱、回折  結晶で散乱されたX線の強度の表現と、結  晶におけるX線の回折について学ぶ。14. 逆格子空間、エバルト球  逆格子空間の定義と逆格子空間における  回折条件の表現について学ぶ。15. X線回折強度の数式表現  結晶で回折したX線の強度を計算する方法  を学ぶ。

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2019-6020000557-01結晶物理学

武末 尚久

◎物理物理科:A-1,B-1

1.空間格子と結晶の対称性を表現できる。 (B-1)

2.X線とは何かが分かるようになる。 (A-1)

3.X線の発生原理を理解できる。 (A-1)

4.X線と物質の相互作用を理解できる。 (A-1)

5.X線の散乱強度を数式で表現できる。 (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.空間格子と結晶の対称性を表現できる。 (A-2)

2.X線とは何かが分かるようになる。 (A-2)

3.X線の発生原理を理解できる。 (A-2)

4.X線と物質の相互作用を理解できる。 (A-2)

5.X線の散乱強度を数式で表現できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000557-01結晶物理学

武末 尚久

◎化学ナノサ:A-2

1.空間格子と結晶の対称性を表現できる。 (A-2)

2.X線とは何かが分かるようになる。 (A-2)

3.X線の発生原理を理解できる。 (A-2)

4.X線と物質の相互作用を理解できる。 (A-2)

5.X線の散乱強度を数式で表現できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000712-01現代物理学入門

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・2時限  試験時間割:後日発表  

山本 大輔

◎--- 概要 ---◎

17世紀末から19世紀にかけて体系化された、力学・電磁気学・熱力学を中心とする学問体系を古典物理学と総称する。古典物理学は、目に見える巨視的な物体の運動や、我々が直接に感じとることのできる電磁気や熱現象を扱う科学であり、これまでに皆さんが慣れ親しんできた学問でもある。18-19世紀における産業革命への物理学の大きな関わりもあって、自然界の現象は当時の物理学ですべて理解できるとすら考えられた。しかし一点の曇もないように見えたこの体系にもやがて僅かな陰りが生じ、20世紀にはいると全く予想もされなかったような大嵐を迎えることになる。この嵐はそれまでの日常的な感覚とは相入れない奇妙な原子の世界を暴き出した。即ち、これまで波として扱われてきた光が粒子の性質を示し、反対に粒子として扱われてきた電子が波の性質を併わせ持つことが明らかとなってきたのである。その後様々な実験事実に基づいて、こうした微視的な世界の現象を扱う学問である量子力学が体系化されていくことになるが、量子力学はその物理的・数学的な概念が古典物理学的思考とはかなり異なっているので段階をおった学習が必要である。本講義では、はじめに原子や電子をはじめとする物質粒子と光や波との一般的な関連性を広く概観し、つぎに古典物理学が適用できない様々な現象や実験を取り上げながら、物質粒子と光が織りなす微視的な世界を覗き見ていくことにする。このことを通じて諸君の自然界を見る目が一段と発展したレベルに到達し、現代物理学への入門となれば幸いである。

◎--- 到達目標 ---◎

原子、分子の振る舞いや光の粒子性、物質粒子の波動性について基礎的な知識をもっている(知識・理解)

光の粒子性や物質粒子の波動性に関する物理現象を論理的に考察することができる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業計画を参考に、プリントの該当箇所を事前に読んでおくこと(90分)。講義後にはノートに記録した内容を見直して、講義の内容を十分に理解すること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

定期試験の成績により評価する。定期試験では、微視的な世界の物理学に関する問題について、学説に基づき正しく説明することができるか、正しく問題を解くことができるかを評価の基準とする。

◎--- テキスト ---◎

プリントを配布する

◎--- 参考書 ---◎

阿部龍蔵著:「現代物理入門」(サイエンス社) ISBN978-4-7819-1093-2朝永振一郎著:「量子力学(1)」 (みすず書房) ISBN978-4622025511江沢洋著:「現代物理学」 (朝倉書店) ISBN978-4254130683

◎--- 履修上の留意点 ---◎

物理学に関する基礎的な知識を有することが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 物質:原子の大きさとアボガドロ数2 気体分子運動論:気体の圧力・温度と分子運動、エネルギー等分配則3 気体・固体の比熱と分子運動:内部エネルギーと比熱、固体の熱振動、デュロン・プティの法則4 気体分子の速度分布:ボルツマン因子、運動エネルギー、マクスウェルの速度分布則5 熱放射:黒体、熱と電磁波、エネルギー等分配、レイリージーンズの古典論、紫外破局6 量子論の誕生:プランクの量子仮説、プランクの公式、プランク定数、エネルギー量子7 輻射公式の性質と意味:プランクの公式とレイリージーンズの公式、連続性と離散性8 光の粒子性:光子、光電効果、コンプトン散乱9 電子の発見:陰極線とトムソンの実験、比電荷、ミリカンの実験、電気素量10 原子の構造:ラザフォードの散乱実験、原子核11 ボーアの量子論:原子の構造と古典論、原子と光、軌道の量子化、線スペクトル12 物質波:ド・ブロイ波、ダビソン・ジャーマーの実験、電子波、電子線の干渉13 波動と粒子の2重性:波動関数と存在確率、井戸型ポテンシャル、トンネル効果14 不確定性原理:位置と運動量15 振動子の量子状態:零点エネルギー

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2019-6020000712-01現代物理学入門

山本 大輔

◎物理物理科:A-1,B-1

1.原子、分子の振る舞いや光の粒子性、物質粒子の波動性について基礎的な知識をもっている (A-1)

2.光の粒子性や物質粒子の波動性に関する物理現象を論理的に考察することができる (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.原子、分子の振る舞いや光の粒子性、物質粒子の波動性について基礎的な知識をもっている (A-2)

2.光の粒子性や物質粒子の波動性に関する物理現象を論理的に考察することができる

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000712-01現代物理学入門

山本 大輔

◎化学化学:A-3

1.原子、分子の振る舞いや光の粒子性、物質粒子の波動性について基礎的な知識をもっている (A-3)

2.光の粒子性や物質粒子の波動性に関する物理現象を論理的に考察することができる

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.原子、分子の振る舞いや光の粒子性、物質粒子の波動性について基礎的な知識をもっている (A-2)

2.光の粒子性や物質粒子の波動性に関する物理現象を論理的に考察することができる

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000556-01光学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:金・3時限  試験時間割:後日発表  

永田 潔文

◎--- 概要 ---◎

 光とは本来、目に見える電磁波のことであるが、赤外線や紫外線、さらには長波長の電波、短波長のX線やγ線を光に含めることがあり、そのときは本来の意味の光を“可視光(目に見える光)”という。ここでは一応、可視光を念頭に置いているが、電磁波一般に通ずる内容も多い。 光は古くから物理学的に研究されており、多くの光学現象が電磁気学や量子力学によって解明されている。しかし、近年の新しい材料や加工技術によって、以前には作り得なかった様々な光学系が作り出され、光の新しい物理や新しい工学的可能性が続々と姿を現してきている。そして新しい光学系は電子系や機械系と結合して、通信、記録、計算、計測、制御、表現の世界で新しい応用分野を切り開いている。光学は古くて新しい学問である。 光は電磁波の1つであるので、光は全ての電磁波に当てはまる理論的原理で説明できる。すなわちマクスウェル方程式を解いて得られる電場と磁場の2つのベクトルの波動として光をとらえるのが電磁光学であり、これは光に対して古典光学の中でもっとも完全な取り扱いを提供する。しかし多くの光学現象は、光は電場と磁場のベクトルの波動として正確に取り扱わなくても、方向性を持たないスカラー量の波動として取り扱って説明することができる。このように光をスカラー量の波動として取り扱うのが、波動光学である。さらに光が波長より大きな物体の中や周りを伝わるとき光の波動性は現れず、光は直進するとして取り扱うことができる。光に対するこのとらえ方を光線光学、あるいは幾何光学という。一方19世紀末より、光学現象には量子効果を入れないと説明できない現象が多数見つかるようになり、量子電磁力学が出来上がった。この分野の光学を量子光学という。したがって、光線光学は波動光学に含まれ、波動光学は電磁光学に含まれ、電磁光学は量子光学に含まれるといえる。また歴史的にも、光線光学、波動光学、電磁光学、量子光学の順で光学の発展がなされてきたし、この順で、より複雑で精密、完全な学問体系となっている。ここでは、この歴史的発展の順で、光学について学んでいく。

◎--- 到達目標 ---◎

フェルマーの原理を説明できる。(知識・理解)

フェルマーの原理から、反射や屈折の法則が説明できる。(技能)

反射鏡やレンズによる結像の仕組みが理解できる。(知識・理解)

波動方程式から、その解を見つけることができる。(知識・理解)

波動の式とホイヘンスの原理から、回折や干渉の仕組みが理解できる。(知識・理解)

望遠鏡や顕微鏡の分解能について説明できる。(知識・理解)

マクスウェル方程式の意味が理解でき、電磁波の式を導きだすことができる(技能)

偏光や誘電率の分散が理解できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 光学に関する本は、図書館や書店に多数ある。これらの本を読んで、授業計画に書いてあるテーマや言葉について、あるいは授業中に配布する予習問題を事前に学習し(90分)、わからないことは授業当日に質問すること。また宿題や演習問題を解いて復習する(90分)こと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 定期試験80%、宿題20%として総合的に評価する。 設定した問題が、既存の学説に基づいて正しく解けることを評価の基準とする。

◎--- テキスト ---◎

 特には定めない。適宜、プリントを配る。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 基礎電磁気学Ⅰ、Ⅱ、電磁気学Ⅰ、振動波動論Ⅰを受講しておくこと。電磁気学Ⅱ、振動波動論Ⅱも受講するのが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1.光線光学1   光の直進性、反射の法則、屈折の法則2.光線光学2   フェルマーの原理3.光線光学3   反射鏡、プリズム、光ファイバー4.光線光学4   レンズ5.波動光学1   波動方程式とその解6.波動光学2   ホイヘンスの原理、平面波の表現7.波動光学3   回折(2穴、多穴)8.波動光学4   回折(矩形、円形)、分解能9.波動光学5   薄膜による干渉10.波動光学6   多光束干渉11.電磁光学1   マクスウェル方程式112.電磁光学2   マクスウェル方程式213.電磁光学3   偏光14.電磁光学4   吸収と分散15.量子光学

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2019-6020000556-01光学

永田 潔文

◎物理物理科:A-1,B-1

1.フェルマーの原理を説明できる。 (A-1)

2.フェルマーの原理から、反射や屈折の法則が説明できる。 (B-1)

3.反射鏡やレンズによる結像の仕組みが理解できる。 (A-1)

4.波動方程式から、その解を見つけることができる。 (A-1)

5.波動の式とホイヘンスの原理から、回折や干渉の仕組みが理解できる。 (A-1)

6.望遠鏡や顕微鏡の分解能について説明できる。 (A-1)

7.マクスウェル方程式の意味が理解でき、電磁波の式を導きだすことができる (B-1)

8.偏光や誘電率の分散が理解できる。 (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.フェルマーの原理を説明できる。 (A-2)

2.フェルマーの原理から、反射や屈折の法則が説明できる。 (A-2)

3.反射鏡やレンズによる結像の仕組みが理解できる。 (A-2)

4.波動方程式から、その解を見つけることができる。 (A-2)

5.波動の式とホイヘンスの原理から、回折や干渉の仕組みが理解できる。 (A-2)

6.望遠鏡や顕微鏡の分解能について説明できる。 (A-2)

7.マクスウェル方程式の意味が理解でき、電磁波の式を導きだすことができる (A-2)

8.偏光や誘電率の分散が理解できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000556-01光学

永田 潔文

◎化学ナノサ:A-2

1.フェルマーの原理を説明できる。 (A-2)

2.フェルマーの原理から、反射や屈折の法則が説明できる。 (A-2)

3.反射鏡やレンズによる結像の仕組みが理解できる。 (A-2)

4.波動方程式から、その解を見つけることができる。 (A-2)

5.波動の式とホイヘンスの原理から、回折や干渉の仕組みが理解できる。 (A-2)

6.望遠鏡や顕微鏡の分解能について説明できる。 (A-2)

7.マクスウェル方程式の意味が理解でき、電磁波の式を導きだすことができる (A-2)

8.偏光や誘電率の分散が理解できる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000616-01行動生物学「物理科学コース」

期別:前期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・5時限  試験時間割:後日発表  

伊東 綱男

◎--- 概要 ---◎

 本講義では、動物の行動の神経的仕組みを探求する神経行動学という生物学の一分野を扱う。神経行動学は、K.ローレンツやN.ティンバーゲンなどが今世紀半ばに基礎固めをした動物行動学の影響化で生まれ、その後、動物行動学で提起された問題を神経生理学的な側面から実験的に検証する方向で発展してきた。さらに近年は、神経機構や行動の遺伝子レベルで解析する行動遺伝子学などの領域の進展とともに新たな広がりを見せている。 神経行動学が取り組む主要な問題は(1)対象の検出、認知の神経機構、すなわち動物が敵や配偶者などの行動の対象を検出、認知する感覚神経機構、(2)行動の組立ての神経機構、すなわち多数の筋肉の活動を時空間的に微妙に制御して、特定の行動型を組み立てる神経機構、および(3)動機づけの生理機構、すなわち行動の発現を適切に制御する神経機構の3つである。 本講義を受講する諸君の多くは、2年次の生物学Aもしくは生物学Bで、神経細胞の機能、感覚、行動などに関する話題のいくつかに既に触れてきたことと思う。そこで、なるべく重複を避け、上述の3つの問題に関するいくつかの研究例を取り上げて、神経行動学の一端を解説する。

◎--- 到達目標 ---◎

動物行動の基本概念を理解できる。(知識・理解)

行動とその起因となる感覚刺激との関係を神経系の働きも含めて知ることができる。(知識・理解)

個体間および社会内でのコミュニケーションについて知ることができる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

事前学習としては,図書館等を利用して授業予定の項目に関する本に目を通すように努めること(60分)。事後学習としては,配布プリントとノートで重要な言葉とその定義を確認し,理解に努めること(60分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

成績評価基準:動物行動の基本概念や行動に関わる神経系のはたらき、および個体間および社会内でのコミュニケーションの意味を理解し説明できるかを評価の基準とする。成績評価方法:定期試験の成績により評価し、60点以上を合格とする。

◎--- テキスト ---◎

特定のテキストは用いず、随時プリントを配布する。

◎--- 参考書 ---◎

ニューロバイオロジー ISBN 4-7622-3615-2

事前に購入する必要はない。その他講義の中で適宜紹介する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

講義は主にスライドを用いて進め、重要なポイントについては板書も併用する。

◎--- 授業計画 ---◎

1 行動のとらえ方-神経行動学とは-2 走性3 反射4 本能行動の基本概念  -鍵刺激と生得的解発機構-5 鍵刺激の認識機構6 定型行動と神経回路7 行動と動機づけ8 学習行動-慣れと鋭敏化-9 学習行動-連合学習- 10 動物の行動と遺伝子  -ショウジョウバエの行動突然変異-11 さまざまな感覚系と行動(1)  -ゴキブリの逃避行動-12 さまざまな感覚系と行動(2)  -コオロギの聴覚コミュニケーション-13 さまざまな感覚系と行動(3)  -コウモリの音響定位とガの逃避行動-14 昆虫の社会行動-ミツバチコロニー内の  コミュニケーション-15 まとめ  

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2019-6020000616-01行動生物学「物理科学コース」

伊東 綱男

◎物理物理科:A-2

1.動物行動の基本概念を理解できる。 (A-2)

2.行動とその起因となる感覚刺激との関係を神経系の働きも含めて知ることができる。 (A-2)

3.個体間および社会内でのコミュニケーションについて知ることができる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000653-01コンピュータシミュレーション

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:月・2時限  試験時間割:後日発表  

寺田 貢

◎--- 概要 ---◎

 この科目では、微分方程式などを用いて、数学的に表現された物理現象などを、実在のものや装置を使うことなく、数式の計算や方程式の解をコンピュータに求めさせ、これを画像や動画などとして表現するコンピュータシミュレーションを学ぶ。これとともに、教科「情報」に関する教職科目として、「マルチメディア表現および技術」を題材とし、「マルチメディアの基礎」と題し、情報の特徴と情報化が社会に及ぼす影響、情報を適切にコミュニケーションに活用する方法、情報技術の役割とその活用などについて学ぶ。 講義の大部分は、PC教室にて、e-LearningシステムのMoodleを使って行う。 以下の(1)~(5)の内容に関する課題について学ぶことを通して、三次元表示されたグラフや計算結果のアニメーション表示などを修得し、(6)によりマルチメディア表現および技術の基礎・技術を理解する。(1)関数による計算とその結果のグラフ表示方法について(2)フーリエ解析の演算方法について(3)オイラー法による微分方程式の解法について(4)ルンゲクッタ法による微分方程式の解法について(5)偏微分方程式の解法について(6)マルチメディアの構成要素と表現・技術 講義担当者は、複数の企業において各種の装置開発に従事しコンピュータによる計測・制御・通信に携わった経験をもち、公益社団法人私立大学情報教育協会物理学教育FD/ICT活用研究委員会委員長・教育改革ICT戦略大会運営委員会委員ならびに一般社団法人日本技術者教育認定機構物理・応用物理学関連分野審査員として活動しており、これらの実務経験に基づいた知見により構成したコンピュータの利活用に関する内容の講義を実施する。

◎--- 到達目標 ---◎

ア:シミュレーションの対象である物理現象に関する基礎的な事項について説明できる。(知識・理解)

イ:物理現象を数学的なモデルで表現し、計算により数値化する手法について説明できる。(知識・理解)

ウ:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。(技能)

エ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。(技能)

オ:社会現象など物理学と直接関係ない現象についてシミュレーションの知識に基づいて考えることができる。(態度・志向性)

ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解)

イ:コンピュータによるシミュレーションを適用し、物理・化学・ナノサイエンスに関する知識を深化・発展させようとすることができる。(態度・志向性)

ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習:Moodleにアクセスし、課題の内容について熟読し、ソフトウェアなどの操作方法について考えておくこと(60分~90分)復習:Moodleにアクセスし、提出した課題のファイルをよく見直し、修正・訂正すべき箇所がある場合は、修正後のファイルを再提出すること(60分~90分)上記の毎回の予復習に加え、定期試験の準備には、ふりかえりに十分な学習に時間が必要となる。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準: コンピュータシミュレーションおよびマルチメディア表現・技術に関する理解の程度を基準として評価を行う。評価方法: 定期試験の成績と毎回の講義で出題する課題の提出状況と内容割合: 物理科学科物理科学コース  到達目標ア~エ:定期試験の成績60%、課題の提出状況と内容の結果20%  到達目標オ:課題の提出状況と内容の結果20% 物理科学科ナノサイエンス・インスティテュート・コース  到達目標ア:定期試験の成績60%、課題の提出状況と内容の結果20%  到達目標イ:課題の提出状況と内容の結果20% 化学科ナノサイエンス・インスティテュート・コース  到達目標ア:定期試験の成績60%、課題の提出状況と内容の結果40%

◎--- テキスト ---◎

 講義は、この科目のためにe-Learningシステム上に構築した専用の教材コンテンツを利用して行うため、特に教科書を定めることはしない。

◎--- 参考書 ---◎

文部科学省:高等学校学習指導要領解説 情報編http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/01/26/1282000_11.pdf その他、必要な場合には講義の際に適宜指示する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 この科目では、PC教室の授業支援システムやe-Learning教材などを利用するため、履修者がパーソナルコンピュータの基本的な操作方法を理解していると想定している。 演習はパーソナルコンピュータを実際に用いて行われるため、「教わる」という受け身の態度ではなく、自ら「学ぶ」という態度が重要である。この科目で出題される課題に対して、主体的かつ積極的に取り組むことはもちろん大事なことであるが、課題の解法やパーソナルコンピュータの操作方法などがどうしてもわからないときは、そのままにせず、挙手をして質問することが重要である。 毎回、授業支援システムを使って、時間内の在席状況と学習状況を常時調査する。

◎--- 授業計画 ---◎

1.イントロダクション マルチメディア表現と技術の基礎的な内容について高校までの学習内容を振り返る。2.三角関数の描画 Excelの関数を使った計算とグラフの描画法を確認する。3.フーリエ解析:Excelの機能を用いて関数のフーリエ解析を行う方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎1:アナログとディジタルの基礎について学ぶ。4.リサージュ図形の描画:三角関数の計算を用いて、振動の合成に関するシミュレーションを行う方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎2:マルチメディアを構成する要素について学ぶ。5.1階常微分方程式(RC回路の過渡現象):抵抗とコンデンサーを接続したRC回路の過渡現象に関するシミュレーションを行う方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎3:コンピュータなどディジタル端末の構成について学ぶ。6.1階常微分方程式(LR回路の過渡現象):抵抗とコイルを接続したLR回路の過渡現象に関するシミュレーションを行う方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎4:コンテンツ制作のメディア処理について学ぶ。7.2階常微分方程式(LCR回路の過渡現象):抵抗、コンデンサーとコイルを接続したLRC回路の過渡現象に関するシミュレーションを行う方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎5:インターネットと通信について学ぶ。8.2階常微分方程式(LCR回路の過渡現象別解):LRC回路の過渡現象を記述する微分方程式を第7回と異なる方法で解を求める方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎6:インターネットで提供されるサービスについて学ぶ。9.非線型常微分方程式:解析的に解を求めることの困難な非線型常微分方程式の解を数値計算で求める方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎7:インターネットビジネスについて学ぶ。10.ルンゲクッタ法による解法:微分方程式の解をルンゲクッタ法で求め、オイラー法との比較を行い、両者の相違について学ぶ。 マルチメディアの基礎8:マルチメディアと社会について学ぶ。11.空気抵抗を考慮した落体の運動:放物運動に空気抵抗を考慮して、運動する物体の軌道を計算する方法について学ぶ。 マルチメディアの基礎9:セキュリティについて学ぶ。12.一次元偏微分方程式と差分による解法:マクロ機能を使って、ラプラス方程式を解き、三次元グラフ表示させる方法について学ぶ。13.一次元偏微分方程式:マクロ機能を使って、時間と位置に関する一次元の拡散方程式を解き、時間の経過とともに変化する状態の分布をアニメーション表示する方法について学ぶ。14.二次元偏微分方程式:マクロ機能を使って、時間と位置に関する二次元の拡散方程式を解き、時間の経過とともに変化する状態の分布を三次元のアニメーション表示する方法について学ぶ。15.まとめ:講義のまとめとして、毎回の講義で取り扱った内容に関する演習問題を解くことで、講義の全体について確認する。

◎--- URL ---◎

情報基盤センターMoodleシステム(https://moodle.cis.fukuoka-u.ac.jp/)

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2019-6020000653-01コンピュータシミュレーション

寺田 貢

◎物理物理科:A-1,B-2,C-2

1.ア:シミュレーションの対象である物理現象に関する基礎的な事項について説明できる。 (A-1)

2.イ:物理現象を数学的なモデルで表現し、計算により数値化する手法について説明できる。 (A-1)

3.ウ:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。 (B-2)

4.エ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。 (B-2)

5.オ:社会現象など物理学と直接関係ない現象についてシミュレーションの知識に基づいて考えることができる。 (C-2)

6.ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解)

7.イ:コンピュータによるシミュレーションを適用し、物理・化学・ナノサイエンスに関する知識を深化・発展させようとすることができる。(態度・志向性)

8.ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,C-1

1.ア:シミュレーションの対象である物理現象に関する基礎的な事項について説明できる。

2.イ:物理現象を数学的なモデルで表現し、計算により数値化する手法について説明できる。

3.ウ:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。

4.エ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。

5.オ:社会現象など物理学と直接関係ない現象についてシミュレーションの知識に基づいて考えることができる。

6.ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解) (A-2)

7.イ:コンピュータによるシミュレーションを適用し、物理・化学・ナノサイエンスに関する知識を深化・発展させようとすることができる。(態度・志向性) (C-1)

8.ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000653-01コンピュータシミュレーション

寺田 貢

◎化学ナノサ:A-2

1.ア:シミュレーションの対象である物理現象に関する基礎的な事項について説明できる。

2.イ:物理現象を数学的なモデルで表現し、計算により数値化する手法について説明できる。

3.ウ:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。

4.エ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。

5.オ:社会現象など物理学と直接関係ない現象についてシミュレーションの知識に基づいて考えることができる。

6.ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解)

7.イ:コンピュータによるシミュレーションを適用し、物理・化学・ナノサイエンスに関する知識を深化・発展させようとすることができる。(態度・志向性)

8.ア:物理的および化学的な現象に関する基本的な知識である実験技術の構成要素のひとつであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎的な事項について説明できる。(知識・理解) (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000614-01神経生物学「物理科学コース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・1時限  試験時間割:後日発表  

藍 浩之

◎--- 概要 ---◎

現在注目を集めている人工知能は、脳にヒントを得て1950年代に提唱された理論モデルから誕生した。また我々人間の心は、脳が作り出す生命現象である。このように脳は、我々人間の知の源であり、また、未だ謎に包まれた臓器である。この脳を理解するためには、長い歴史の中で進化してきた様々な動物の脳の秘密にヒントを得ることが必要であろう。本講義は、脳を構成するニューロンと神経回路の構造と機能、これらが制御する様々な行動との関わり、さらに異なる動物間での脳の共通性と特殊性について理解することを目標とする。

◎--- 到達目標 ---◎

様々な動物の脳神経系の構造と機能の概略を説明できる。(知識・理解)

脳の情報処理を神経回路の視点で説明できる。(知識・理解)

様々な動物の脳の特徴を、進化と適応という視点で説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

FUポータルにある授業資料をプリントアウトし、各自で予習しておくこと(60分)。プリントアウトは講義中に書き込みをするとより理解が深まる。講義後は必ず復習し、わからないことは自分で調べること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

成績評価基準は、上述の到達目標をそれぞれ正確に理解し、説明できるかを評価の基準とする。評価方法は、定期試験の結果で評価する。

◎--- テキスト ---◎

FUポータルに授業資料をアップロードする。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

授業計画の項目に従い、講義をする。授業資料を講義の際にプリントアウトし持参することを勧める。講義内容は授業資料に書かれていることだけでなく、より深く理解するため、その背景や研究歴も講義する。講義ごとにスライドを使用するので、必ず出席してほしい。遅刻や受講中の態度は授業の理解に大いに関わるので慎み、講義を適宜ノートに取ること。

◎--- 授業計画 ---◎

1.ヒトの脳の構造と機能2.神経細胞の構造と機能3.静止電位の発生4.活動電位の発生5.活動電位の伝導6.シナプス伝達7.興奮性シナプスと抑制性シナプスによる 神経回路の機能8.嗅覚9.聴覚10.運動制御11.学習と記憶、知能12.動物の環境適応行動113.動物の環境適応行動214.様々な脳の共通性と特殊性15.システム神経科学

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2019-6020000614-01神経生物学「物理科学コース」

藍 浩之

◎物理物理科:A-2

1.様々な動物の脳神経系の構造と機能の概略を説明できる。 (A-2)

2.脳の情報処理を神経回路の視点で説明できる。 (A-2)

3.様々な動物の脳の特徴を、進化と適応という視点で説明できる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000710-01振動波動論Ⅰ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・1時限  試験時間割:後日発表  

武末 尚久

◎--- 概要 ---◎

 振動、波動の現象は自然界のいたるところで見られる。ばねにつるされたおもりの振動、振り子、地震、風にゆらされる建物や橋の振動、自動車や電車の振動、回路を流れる電荷の振動、声を出す声帯、物質を作る分子や原子の振動、水の波、電磁波、音波などがある。このように振動、波動の現象は力学や電磁気学、光学などいろんな分野に見られるにもかかわらず、物理量の時間的変化や空間を伝わっていく様子などに共通の性質と論理がある。振動波動論I、IIを通して、その共通の性質や論理を学ぶ。 振動波動論Iでは、まず振動の基本となる単振動を扱う。一般に安定な位置にある質点が変位したとき、その変位が小さいときは質点には変位に比例した復元力が働く。この時生ずる運動が単振動である。また一般の振動は、考えている系が多数の粒子や連続体から成るので複雑である。しかし変位が小さいときは、基準振動と呼ばれる単振動の重ね合わせで複雑な振動が表現できる。このように単振動は広く見られ、しかも複雑な振動の解析に必要となるため、ここでは単振動を詳しく学ぶ。単振動をしている質点に、速度に比例する抵抗力が働くと減衰振動が起こる。この系にさらに周期的外力が働くときには、共振(共鳴)現象が起こる。これらを学んだ後に、多粒子からなる系の振動が、基準振動の重ね合わせとして表せることを学ぶ。 振動の現象には減衰振動や共振などのように具体的に物性値を変えて数値計算する方が理解しやすい場合が多い。その結果を視覚化することによって、驚きと感銘を受けることも多々ある。ここではExcelを用いて、数値計算に適した例題で授業や演習、宿題を行ない、計算機がいかに解析的手法だけでは理解が難しい物理の世界をイメージ化し、その理解を助けることができるかも学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

振動について知識を身につけて、振動を理解する。(知識・理解)

単振動、減衰振動、強制振動、連成振動の運動方程式をたてて、一般解を求めることができる。(技能)

パソコンを用いて運動方程式を解くことができる。(技能)

学んだことを基本にして、様々な振動現象をモデル化できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業計画を参照してじゅうぶんに予習すること。また、復習としてノートの内容を見直し、補足することがあれば追記すること。少なくとも予習に2時間、復習に2時間かけること。また、演習問題、宿題には確実に取り組むこと。必要に応じて図書館の書籍を利用すること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。定期試験を70%、宿題を15%、パソコン演習を15%として評価する。

◎--- テキスト ---◎

長岡 洋介著、振動と波(裳華房)

◎--- 参考書 ---◎

フレンチ著/平松 惇・安福精一監訳、MIT物理 振動・波動(培風館)ファインマン、レイトン、サンズ著、坪井忠二訳、ファインマン物理学 力学(岩波書店)同 富山 小太郎訳、光・熱・波動(岩波書店)長岡 洋介編著、基礎演習シリーズ 振動と波(裳華房) 振動・波動に関する書物は数多くある。図書館や書店で見られたい。どの講義でもそうだが、日本だけでなく外国(訳本でよい)の教科書も含めて3種類ほどの参考書を読み、自分の感覚に合う参考書を探すことを勧める。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 力学を使うので、理解しておくこと。Excelを用いて簡単な表計算ができるようになっておくこと。複雑な振動は良く知っている単振動(基準振動)の和で表される。これは線形代数の具体例である。量子力学、さらには物質中の電子の振る舞いを理解し表現する時には、振動・波動におけるこの表現方法を用いることになる。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 単振動1  運動方程式とその解法、ならびに解に含  まれる物理量について学ぶ。2. 単振動2  重ね合わせの原理による解法と複素数を  用いた解法について学ぶ。3. 単振動3  2次元系の運動方程式とその解法、なら  びに調和近似について学ぶ。4. 減衰振動1  抵抗力が小さい場合の運動方程式とその  解法について学ぶ。5. 減衰振動2  抵抗力が大きい場合の運動方程式とその  解法について学ぶ。6. 減衰振動3  抵抗力が中くらいの場合の運動方程式と  その解法について学ぶ。7. 強制振動  運動方程式とその解法について学ぶ。8. 共振  共振とは何か、ならびに共振が起こる条  件について学ぶ。9. 連成振動1  2質点の連成振動の運動方程式とその解  について学ぶ。10. 連成振動2  基準振動について学ぶ。11. 連成振動3  一般的な2質点の連成振動について学  ぶ。12. 多粒子系の振動  質点の数が3つ以上の連成振動について  学ぶ。13. パソコン演習1 単振動  マクローリン展開による波形の表現、リ  サジュー図形の作成、運動方程式の数値  解析を行う。14. パソコン演習2 減衰振動・強制振動  運動方程式の数値解析を行う。  15. パソコン演習3 連成振動  運動方程式の数値解析を行う。

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2019-6020000710-01振動波動論Ⅰ

武末 尚久

◎物理物理科:A-1,B-1

1.振動について知識を身につけて、振動を理解する。 (A-1)

2.単振動、減衰振動、強制振動、連成振動の運動方程式をたてて、一般解を求めることができる。 (B-1)

3.パソコンを用いて運動方程式を解くことができる。 (B-1)

4.学んだことを基本にして、様々な振動現象をモデル化できる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.振動について知識を身につけて、振動を理解する。 (A-2)

2.単振動、減衰振動、強制振動、連成振動の運動方程式をたてて、一般解を求めることができる。 (A-2)

3.パソコンを用いて運動方程式を解くことができる。 (A-2)

4.学んだことを基本にして、様々な振動現象をモデル化できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000710-01振動波動論Ⅰ

武末 尚久

◎化学ナノサ:A-2

1.振動について知識を身につけて、振動を理解する。 (A-2)

2.単振動、減衰振動、強制振動、連成振動の運動方程式をたてて、一般解を求めることができる。 (A-2)

3.パソコンを用いて運動方程式を解くことができる。 (A-2)

4.学んだことを基本にして、様々な振動現象をモデル化できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000731-01振動波動論Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:火・1時限  試験時間割:後日発表  

武末 尚久

◎--- 概要 ---◎

 ここでは、振動波動論Iで学んだことを基に、金属棒や気柱、弦など連続体の振動を扱い、連続体における一般の複雑な振動は、単振動に相当する基準振動の重ね合わせで表せることを学ぶ。この過程でフーリエ級数の具体的応用例を見ることができる。フーリエ級数は、数値計算をして、関数をグラフ化するとわかりやすい。そこでExcelを使ってフーリエ級数で得られる関数をグラフ化したり、弦の振動の時間変化をExcelのマクロ機能を使ってアニメーション化することで連続体の振動の理解を深める。 連続体が十分に広いと、1点で生ずる周期的変位は連続体(媒質)を伝わり、波動という現象が現れる。後半では、この波動の考え方や表し方、方程式とその解、エネルギーの伝わり方を学ぶ。この過程で波動のインピーダンスという物理量が出てくる。インピーダンスは連続体の境界で、波動の透過と反射を考えるときに重要な物理量となる。1方向に伝わる波動(1次元の波動)が理解できると、それを3次元の任意の方向に伝わる波動に拡張することはやさしい。時間があれば、波動の性質として重要な干渉・回折の現象を扱う。

◎--- 到達目標 ---◎

波動についての知識を身に付けて、波動を理解する。(知識・理解)

波動方程式をたてることができる。(技能)

基準振動を理解する。(技能)

波動方程式の一般解を求めることができる。(技能)

パソコンを用いて波動を表現できる。(技能)

学んだことを基本にして、様々な波動現象をモデル化できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業計画を参照してじゅうぶんに予習すること。また、復習としてノートの内容を見直し、補足することがあれば追記すること。少なくとも予習に2時間、復習に2時間かけること。また、演習問題、宿題には確実に取り組むこと。必要に応じて図書館の書籍を利用すること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。定期試験を70%、宿題を15%、パソコン演習を15%として総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

長岡 洋介著、振動と波(裳華房)

◎--- 参考書 ---◎

フレンチ著/平松 惇・安福精一監訳、MIT物理 振動・波動(培風館)ファインマン、レイトン、サンズ著、坪井忠二訳、ファインマン物理学 力学(岩波書店)同 富山 小太郎訳、光・熱・波動(岩波書店)長岡 洋介編著、基礎演習シリーズ 振動と波(裳華房) 振動・波動に関する書物は数多くある。図書館や書店で見られたい。どの講義でもそうだが、日本だけでなく外国(訳本でよい)の教科書も含めて3種類ほどの参考書を読み、自分の感覚に合う参考書を探すことを勧める。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 力学を使うので、理解しておくこと。Excelを用いて簡単な表計算ができるようになっておくこと。複雑な振動は良く知っている単振動(基準振動)の和で表される。これは線形代数の具体例である。量子力学、さらには物質中の電子の振る舞いを理解し表現する時には、振動・波動におけるこの表現方法を用いることになる。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 連続体の振動1  弾性棒を伝わる縦波の波動方程式をた  てて、基準振動の解を求める。2. 連続体の振動2  弦を伝わる横波の波動方程式をたてて、  基準振動の解を求める。3. 連続体の振動3  気柱の中の縦波の波動方程式をたてて、  基準振動の解を求める。4. 連続体の振動4  フーリエ級数について学ぶ。5. 連続体の振動5  フーリエ級数により波動を表現する。6. 1次元の波1  波動方程式の解の性質について学ぶ。7. 1次元の波2  一般的な波動の解を表現する。8. 1次元の波3  フーリエ変換について学ぶ。9. 波動のエネルギー  波動のエネルギー、エネルギー密度の求  め方について学ぶ。10. 反射と透過  波動方程式の解を用いて反射と透過につ  いて学ぶ。11. 3次元の波  1次元の波動を3次元に拡張する。12. 干渉と回折  波動の観点から干渉と回折について学  ぶ。13. パソコン演習1  波動の解析解の計算14. パソコン演習2  フーリエ級数の計算15. パソコン演習3  フーリエ級数による波動の数値解析

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2019-6020000731-01振動波動論Ⅱ

武末 尚久

◎物理物理科:A-1,B-1

1.波動についての知識を身に付けて、波動を理解する。 (A-1)

2.波動方程式をたてることができる。 (B-1)

3.基準振動を理解する。 (B-1)

4.波動方程式の一般解を求めることができる。 (B-1)

5.パソコンを用いて波動を表現できる。 (B-1)

6.学んだことを基本にして、様々な波動現象をモデル化できる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.波動についての知識を身に付けて、波動を理解する。 (A-2)

2.波動方程式をたてることができる。 (A-2)

3.基準振動を理解する。 (A-2)

4.波動方程式の一般解を求めることができる。 (A-2)

5.パソコンを用いて波動を表現できる。 (A-2)

6.学んだことを基本にして、様々な波動現象をモデル化できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000731-01振動波動論Ⅱ

武末 尚久

◎化学ナノサ:A-2

1.波動についての知識を身に付けて、波動を理解する。 (A-2)

2.波動方程式をたてることができる。 (A-2)

3.基準振動を理解する。 (A-2)

4.波動方程式の一般解を求めることができる。 (A-2)

5.パソコンを用いて波動を表現できる。 (A-2)

6.学んだことを基本にして、様々な波動現象をモデル化できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000658-01情報システム論

期別:集中前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:集中前期  試験時間割:後日発表  

多川 孝央

◎--- 概要 ---◎

近年の情報技術の発達により、日常生活で接する多くのものがデジタル情報として収集・把握可能となり、ネットワークを介して蓄積・交換・利用可能となってきている。このようなデジタル情報を取り扱うことを可能とするのが、社会的な目的に沿って設計された様々な情報システムである。本講義では、社会において利用されている情報システムや、それを構成するネットワークおよびコンピュータのインフラについて解説し、その応用について学習する。インターネットに関する基本的な技術や通信方式とマルチメディアについてとりあげ、歴史に触れるとともに、日常的な情報システムの活用との関連について解説する。またこれら情報システムの活用と関連するセキュリティ、知的財産権、プライバシー、情報倫理といった社会的要素についても学習する。課題として、情報システムとインターネットとの関わりについての調査を課し、これによって講義内容への理解を深める。この授業は、配布資料を中心とした座学の講義による学習と、その内容について教員の与える課題について調査し報告を作成・提出する演習から構成する。

◎--- 到達目標 ---◎

情報システムの原理と技術について自らの言葉によって説明できる。(技能)

情報システムの社会における位置づけと機能について自らの言葉によって説明できる。(技能)

情報システムの原理と技術、社会における位置づけと機能を踏まえ、情報技術に関連する現実の社会問題について分析し、個人および社会がどのように対応するべきかを考え、自らの言葉によって説明できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

moodle上で配布する予定の資料に各回授業の前に目を通すこと。わからない言葉・項目については調べておくこと(60分)。講義において出す課題については復習を兼ねて取り組むこと(60分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

課題と試験の内容・成果をそれぞれ50%の比率で評価する。課題は授業と関連する設問についての理解を問う。試験は授業で扱った内容、またそれと関連する内容についての理解を評価する。

◎--- テキスト ---◎

特に指定しない。授業に必要な資料は第1回および各回にて配布を行う。

◎--- 授業計画 ---◎

1 情報システムとは2 情報の表現・符号化3 アルゴリズムとプログラミング4 言語5 通信とネットワーク、プロトコル6 ネットワーク、IPアドレス7 ネットワーク応用/インターネットの仕組み8 通信プロトコル/セキュリティ9 情報セキュリティマネジメント10 データベース11 情報システムの導入から運用12 情報技術と技術者倫理13 暗号技術14 著作権15 総論

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2019-6020000658-01情報システム論

多川 孝央

◎物理物理科:B-2

1.情報システムの原理と技術について自らの言葉によって説明できる。 (B-2)

2.情報システムの社会における位置づけと機能について自らの言葉によって説明できる。 (B-2)

3.情報システムの原理と技術、社会における位置づけと機能を踏まえ、情報技術に関連する現実の社会問題について分析し、個人および社会がどのように対応するべきかを考え、自らの言葉によって説明できる。 (B-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1

1.情報システムの原理と技術について自らの言葉によって説明できる。 (A-1)

2.情報システムの社会における位置づけと機能について自らの言葉によって説明できる。

3.情報システムの原理と技術、社会における位置づけと機能を踏まえ、情報技術に関連する現実の社会問題について分析し、個人および社会がどのように対応するべきかを考え、自らの言葉によって説明できる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000651-01情報処理概論

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・5時限  試験時間割:後日発表  

寺田 貢

◎--- 概要 ---◎

 この科目では、ソフトウェアの開発環境などを用いて、コンピュータに情報通信をはじめとする各種の処理を実行させるためのプログラミングの基礎を学ぶ。これとともに、教科「情報」に関する教職科目として、「情報通信ネットワーク」を題材とし、コンピュータの構成と情報ネットワーク、情報システム・コンピュータとプログラミングなどについて学ぶ。 以下の(1)~(3)のような内容について学ぶことを通して、情報を伝送する情報通信ネットワークおよび情報通信を実行するコンピュータについて、それらの動作原理および応用の基礎的な事項について理解する。(1)プログラム作成の基礎について(2)コンピュータの動作、機能およびその応用について(3)コンピュータネットワークの基礎について それぞれの概要については、授業計画を参照のこと。また、講義の大部分は、PC教室にて、e-LearningシステムのMoodleを使って行う。 講義担当者は、複数の企業において各種の装置開発に従事しコンピュータによる計測・制御・通信に携わった経験をもち、公益社団法人私立大学情報教育協会物理学教育FD/ICT活用研究委員会委員長および教育改革ICT戦略大会運営委員会委員ならびに一般社団法人日本技術者教育認定機構物理・応用物理学関連分野審査員として活動しており、これらの実務経験に基づいた知見により構成したたコンピュータの利活用に関する内容の講義を実施する。

◎--- 到達目標 ---◎

ア:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。(技能)

イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。(技能)

ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解)

イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解)

ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解)

イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習:Moodleにアクセスし、課題の内容について熟読し、ソフトウェアなどの操作方法について考えておくこと(60分~90分)復習:Moodleにアクセスし、提出した課題のファイルをよく見直し、修正・訂正すべき箇所がある場合は、修正後のファイルを再提出すること(60分~90分)上記の毎回の予復習に加え、定期試験の準備には、ふりかえりに十分な学習に時間が必要となる。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準: コンピュータのプログラミングおよび情報通信ネットワークに関する理解の程度を基準として評価を行う。評価方法: 定期試験の成績と毎回の講義で出題する課題の提出状況と内容割合: 物理科学科物理科学コース  到達目標ア・イ:定期試験の成績60%、課題の提出状況と内容の結果40% 物理科学科・化学科ナノサイエンス・インスティテュート・コース  到達目標ア・イ:定期試験の成績60%、課題の提出状況と内容の結果40%

◎--- テキスト ---◎

 講義および実習は、この科目のためにe-Learningシステム(情報基盤センターMoodleシステム)上に構築した専用の教材コンテンツを利用して行うため、特に教科書を定めることはしない。

◎--- 参考書 ---◎

文部科学省:高等学校学習指導要領解説 情報編http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/micro_detail/__icsFiles/afieldfile/2012/01/26/1282000_11.pdf その他、必要な場合には講義の際に適宜指示する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 この科目では、PC教室の授業支援システムやe-Learning教材などを利用するため、履修者がパーソナルコンピュータの基本的な操作方法を理解していると想定している。 演習はパーソナルコンピュータを実際に用いて行われるため、「教わる」という受け身の態度ではなく、自ら「学ぶ」という態度が重要である。この科目で出題される課題に対して、主体的かつ積極的に取り組むことはもちろん大事なことであるが、課題の解法やパーソナルコンピュータの操作方法などがどうしてもわからないときは、そのままにせず、挙手をして質問することが重要である。 毎回、授業支援システムを使って、時間内の在席状況と学習状況を常時調査する。

◎--- 授業計画 ---◎

1.イントロダクション コンピュータネットワークの基礎的な内容について高校までの学習内容を振り返る。2.プログラム作成の基礎とラベルの表示 Microsoft VisualStudioを使ったプログラム作成の方法の基本について、ラベルを表示するプログラムを作成することを通して学ぶ。3.テキストの表示 テキストの表示を行うプログラムの作成について、テキストボックスにテキストを表示するプログラムを作成することを学ぶ。4.図形の描画1とソフトウェア 図形の描画について、ピクチャーボックス上で、座標を設定して直線を描画するプログラムを作成することおよびコンピュータを動作させるソフトウェアの基礎について学ぶ。5.図形の描画2とマルチプログラミング 図形の描画について、ピクチャーボックス上で、色彩を設定した図形を描画するプログラムを作成することおよび複数のプログラムを同時に実行するためのマルチプログラミングの基礎について学ぶ。6.数値データの入力とマルチプログラミング データの入力について、テキストボックスに入力された数値データを処理するプログラムを作成することおよび複数のプログラムを同時に実行するためのマルチプログラミングの応用について学ぶ。7.関数の使用とオペレーティングシステム 演算処理について、四則演算や三角関数の値を表示するプログラムを作成することおよびオペレーティングシステムの基礎について学ぶ。8.繰返し処理と流れ図 繰返し処理について、九九の計算を行い、その解を表示するプログラムを作成し、アルゴリズムの流れを示す流れ図の読解について学ぶ。9.条件判断と分岐処理とデータ構造 条件判断と分岐処理について、平方根の計算を行い、その値を表示するプログラムを作成し、プログラムが処理を行う対象であるデータの格納および取り出しの方法を定めるデータ構造について学ぶ。10.関数とグラフとアルゴリズム 図形の描画、繰返し処理および条件判断と分岐処理を組み合わせて、関数をグラフ表示するプログラムを作成し、プログラムの処理手順を定めるアルゴリズムについて学ぶ。11.配列の使用方法と流れ図 繰返し処理および条件判断と分岐処理を組み合わせて、配列を使って最大値と最小値を求めるプログラムを作成し、アルゴリズムの流れを示す流れ図の記述について学ぶ。12.データベースの基礎1 Excelの演算機能を使って、データベースにおけるデータ検索・転記の操作法および処理言語であるSQLについて学ぶ。13.データベースの基礎2・ネットワークの基礎1 データベースとコンピュータネットワークに関するデータ通信の基礎について学ぶ。14.ネットワークの基礎2 コンピュータネットワークに関するデータ通信の基礎について学ぶ。15.まとめ 講義のまとめとして、毎回の講義で取り扱った内容に関する演習問題を解くことで、講義全体について確認する。

◎--- URL ---◎

情報基盤センターMoodleシステム(https://moodle.cis.fukuoka-u.ac.jp/)

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2019-6020000651-01情報処理概論

寺田 貢

◎物理物理科:B-2

1.ア:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。 (B-2)

2.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。 (B-2)

3.ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解)

4.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解)

5.ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解)

6.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1

1.ア:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。

2.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。

3.ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解) (A-1)

4.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解) (A-1)

5.ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解)

6.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000651-01情報処理概論

寺田 貢

◎化学ナノサ:A-1

1.ア:物理現象に関する基本的な実験技術の構成要素の一つであるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎を身につける。

2.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して情報リテラシーの基礎を身につける。

3.ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解)

4.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解)

5.ア:自然科学の基礎的な知識の基盤となるコンピュータの構成やその周辺技術の基礎について説明できる。(知識・理解) (A-1)

6.イ:コンピュータのプログラミングやネットワークのしくみを学ぶことを通して社会と理学の関わりについて説明できる。(知識・理解) (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000679-01情報伝送工学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・3時限  試験時間割:後日発表  

大橋 正良、森 慎太郎

◎--- 概要 ---◎

近年ディジタル通信技術が急速に進歩し、光ファイバによるインターネットアクセス、WiFi無線LANの高速化が進む一方で、携帯電話では間もなく第5世代システムの開始が見込まれ、一層のブロードバンド化が進んでいる。本講義では、通信工学Iの後継の講義として、情報通信システムの各種方式からアーキテクチャ、プロトコルまで学び、これをふまえ例として現在の移動通信システムを俯瞰する。講義では携帯事業者での在籍経験を持つ担当教員が、発達の歴史も踏まえた通信全体像の説明を実施する。

(1)情報通信ネットワークの構成とアーキテクチャ(2)情報通信ネットワークの各レイヤにおけるプロトコル(3)情報通信ネットワークのセキュリティとトラフィック理論の概要(4)移動通信システムの概要

◎--- 到達目標 ---◎

高度情報化社会を支えるコア技術の一つである情報通信の最も基礎的な理論と実例について学び、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる上記項目を理解することを目標とする。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

講義に際しては事前に教科書を予習しておくこと。理解できない所、難解な所は自分なりに自由に想像し、何らかのイメージを持っておくこと。予習時には前回講義範囲のテキストとノートを読み返し、復習しておくこと(30分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

(1)情報通信ネットワークの構成とアーキテクチャについて理解していること(2)情報通信ネットワークの各レイヤにおけるプロトコルについて理解していること(3)情報通信ネットワークのセキュリティとトラフィック理論の概要について理解していること(4)移動通信システムの概要について理解していること

評価方法期末試験70%、平常点(レポート・課題・小テストなど)30%

◎--- テキスト ---◎

田坂修二,「情報ネットワークの基礎第2版」,2013年11月,2,625円,数理工学社 , サイエンス社 ,ISBN-9784864810081

◎--- 参考書 ---◎

服部武、藤岡雅宣著:「改訂三版 ワイヤレスブロードバンド教科書 高速IPワイヤレス編」、2008年,4,300円,インプレスR&D, ISBN ISBN978-4-8443-2642-7鈴木博著:「ディジタル通信の基礎」,2012年,2,400円,数理工学社,サイエンス社 ISBN ISBN978-4-901683-84-5

◎--- 履修上の留意点 ---◎

「通信工学 I」での学習事項を基礎に講義するので、同科目を履修していることを強く推奨する。加えて、「計算機ネットワーク」を履修していることが望ましい。ここで学習した理論と、日頃使用している携帯電話などの通信システムとの関連について考えること。

◎--- 授業計画 ---◎

1~15回:大橋1,15回:森

1.情報ネットワーク概観2.データリンク層プロトコル3.各種交換方式とコネクション制御4.ルーティングと輻輳制御5.IPv4.アドレス構造6.IPルーティング、IPv67.TCP/UDPとQoS保証技術8.QoS保証技術、DNS、HTTP9.ネットワークセキュリティ110.ネットワークセキュリティ211.現在の移動通信ネットワークシステム概要12.性能評価:待ち行列モデル13.性能評価:リトル、ポラゼック-ヒンチンの公式ならびにポワソン過程14.指数分布ならびにM/G/1待ち行列15.まとめ

この科目の授業時間数は試験を含めて23.5時間である。

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2019-6020000679-01情報伝送工学

大橋 正良、森 慎太郎

◎物理物理科:B-2

1.高度情報化社会を支えるコア技術の一つである情報通信の最も基礎的な理論と実例について学び、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる上記項目を理解することを目標とする。 (B-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1

1.高度情報化社会を支えるコア技術の一つである情報通信の最も基礎的な理論と実例について学び、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる上記項目を理解することを目標とする。 (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000631-01生物学実験

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:後期:月・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

中川 裕之、香月 美穂

◎--- 概要 ---◎

 生物の特徴を正確に把握すること、つまり観察は生物学の出発点であり、またすべての領域の基本である。しかし何を見るべきかをしっかりと理解し、適切な観察法を選択し観察機器を使いこなさないと見えているのに見えないという事態に陥る。また、生物は無生物にはない特徴を持つ。それを理解するためには適切な実験が必要である。実験者は、原理を正確に理解し、正確な操作を行い、実験結果を解析する技能を必要とする。本実験では、形態観察を通して、顕微鏡の操作法、生の材料の扱い方、試料作成法、観察スケッチの要領などとともに、実験を通して、原理の理解、操作、結果の解析を行なう基本能力を身につけることを目的とする。

◎--- 到達目標 ---◎

光学顕微鏡の操作を正確にできる。(知識・理解)

生物標本を適切に作成し、観察することができる。(知識・理解)

生物の標本を正確に観察し、その意義を理解できる。(知識・理解)

生物実験の結果を適切に解析・考察し、論理的に説明できる。(知識・理解)

生物実験の原理を理解し、専門知識を身につける。(知識・理解)

生物学に関する課題を自ら学修する態度を身につける。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 実験をスムーズに進めるために、事前にテキストの該当箇所を読み実験操作等を理解して実験に臨むこと(60分)。また、各回の実験について、操作や、レポートの記述が適切であったかをテキストやその他の資料と照らし合わせて確認をすること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準 生物科学の専門知識を身につけ、そこで観察される現象を正しく理解できているか、生物科学の知識・理解を適切に運用し、理論的かつ明快な記述ができるか、また、生物学に関する課題を自ら学修する態度をもっているかを評価の基準とする。方法 成績は各項目ごとのレポートの評点を合計して評価し、60点以上を合格とする。欠席した場合には、欠席連絡の有無と理由によって補講の実施を考慮する場合がある。

◎--- テキスト ---◎

福岡大学理学部地球圏科学科生物学分野編「生物学実習テキスト 第7版」新幸印刷

◎--- 履修上の留意点 ---◎

実験第1回目に受講者を確認し座席の指定を行なうので、必ず出席すること。 各回の最初に実験の詳細な説明を行なうので、遅刻しないこと。 【各自準備するもの】染色液などを使用するので、白衣または汚れてもよい服装。スケッチ用にHの鉛筆。 【実習教室】18号館3階 生物第1実習室(318)実験や実習等に際しては,実験・実習中の万一の事故の備えとして「学研災付帯賠償責任保険」に事前に加入することを推奨します。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 全体説明と準備2. 顕微鏡の取り扱い方:光学顕微鏡の操作法 観察、スケッチ法の習熟練習3. 微生物の観察と分類:微生物の形態的特徴 の観察および種の同定4. 植物組織の観察:植物の茎の徒手切片によ る維管束の光学顕微鏡観察5. 原形質分離の観察と浸透圧測定:植物細胞 での原形質分離の観察による細胞の浸透圧調 節の解析6. 動物の解剖:魚の解剖を通しての脊椎動物 の内臓器官の観察7. 動物組織の観察:動物の組織標本(小腸、 腎臓、血液)を用いた組織・器官の構成 の光学顕微鏡観察8. 動物の行動実験:ダンゴムシの行動実験を 通しての行動観察手法と解析法の修得9. 体細胞分裂の観察:植物根端細胞での核分 裂過程の光学顕微鏡観察10. 動物の発生:カエルの胚発生の時の卵割 と形態形成の過程を観察11. ショウジョウバエの観察と飼育:ショウ ジョウバエの野生型と突然変異個体の形態 観察および次回実験のための準備飼育12. 唾腺染色体の観察:ショウジョウバエ幼 虫の唾腺染色体の光学顕微鏡観察13. 口腔粘膜細胞の観察とDNAの抽出:口腔 粘膜細胞からのDNAの抽出14. 大腸菌の形質転換:抗生物質耐性遺伝子 とオワンクラゲ由来緑色蛍光タンパク質遺 伝子の大腸菌への導入15. まとめ

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2019-6020000631-01生物学実験

中川 裕之、香月 美穂

◎物理物理科:A-2,C-1

1.光学顕微鏡の操作を正確にできる。 (A-2)

2.生物標本を適切に作成し、観察することができる。 (A-2)

3.生物の標本を正確に観察し、その意義を理解できる。 (A-2)

4.生物実験の結果を適切に解析・考察し、論理的に説明できる。 (A-2)

5.生物実験の原理を理解し、専門知識を身につける。 (A-2)

6.生物学に関する課題を自ら学修する態度を身につける。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1,B-2

1.光学顕微鏡の操作を正確にできる。 (B-2)

2.生物標本を適切に作成し、観察することができる。 (B-2)

3.生物の標本を正確に観察し、その意義を理解できる。 (B-2)

4.生物実験の結果を適切に解析・考察し、論理的に説明できる。 (B-2)

5.生物実験の原理を理解し、専門知識を身につける。 (A-1)

6.生物学に関する課題を自ら学修する態度を身につける。 (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000610-01生物学A「物理科学コース」

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

伊東 綱男

◎--- 概要 ---◎

 今日の生物学は、自己増殖の仕組みを担う遺伝子(DNA)の解明が発端となって、「生きている」という現象の基盤となる物質分子を確認し、その機能を探るところまで進んでいる。また、1970年代に組換えDNAの技術が開発されて以来、遺伝子工学を基盤とするバイオテクノロジーは、医学、薬学、農学、工学など広い分野で活用されるようになった。それとともに、遺伝子が関係する事象は、我々の日常生活のあらゆる場面に登場することとなった。ウィルスや細菌の遺伝子の変異がもたらす病気、エイズ、遺伝子治療、遺伝子診断、ヒトゲノム計画、クローン、胚性幹細胞(ES細胞)など、遺伝子が関わる事項の記事が掲載されていない新聞や雑誌を目にすることがない程である。一方で、遺伝子関連の技術の進歩が必ずしも肯定的な側面ばかりでないことも、しばしば指摘されており,このような事項を正しく理解し、対処を自ら選択していくことも必要になってくる。 本講義では、細胞と遺伝子に関する基礎的な事項を解説するとともに、その応用と身のまわりで出会うトピックを紹介する。

◎--- 到達目標 ---◎

細胞の構造と働きに関する基礎的な事項を知ることができる。(知識・理解)

遺伝子の構造と働きの基礎を理解できる。(知識・理解)

私たちの生活と遺伝子との関わりの一端を知ることができる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習としては、テキストの第1~第3章、第5章、第9章のうち授業予定に関連する項目によく目を通すとともに、新聞,雑誌の科学記事を日頃から読むこと(60分)。復習としては、授業後に、テキストの授業内容に該当する記述を手がかりに、書籍やPCを利用して関連情報を検索し内容理解を深めること(60分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

成績評価基準:細胞の構造や遺伝子の構造に関する用語の意味を理解し、それらの働きについて説明できかどうかを評価の基準とする。成績評価方法:定期試験の成績のみによって評価し、60点以上を合格とする。

◎--- テキスト ---◎

福岡大学生物学教室編『生物科学』2019年改訂版(新幸印刷)

◎--- 参考書 ---◎

講義の中で、適宜紹介する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

講義は主にスライドを用いて進め、同時にテキストの該当個所を指示する。重要なポイントについては板書も併用する。また、必要に応じて資料を配付する。

◎--- 授業計画 ---◎

1 分子から生物個体までの包括的概要2 原核生物と真核生物3 細胞の構造-細胞膜-4 細胞の構造-タンパク合成と修飾に関わる  構造5 細胞の構造-エネルギー変換に関わる構造-6 細胞の構造-核と染色体7 遺伝子の概念(メンデルの遺伝の法則)8 遺伝子の本体(DNAの構造)9 遺伝子情報とは何か10 遺伝情報の発現の仕組み11 ヒトの遺伝形質と遺伝子12 細菌とウィルスの遺伝子13 遺伝子組み換え14 免疫(生体防御の仕組みとHIV)15 まとめ

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2019-6020000610-01生物学A「物理科学コース」

伊東 綱男

◎物理物理科:A-2

1.細胞の構造と働きに関する基礎的な事項を知ることができる。 (A-2)

2.遺伝子の構造と働きの基礎を理解できる。 (A-2)

3.私たちの生活と遺伝子との関わりの一端を知ることができる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000610-02生物学A「ナノサイエンスコース」(動物の感覚の世界)

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:火・2時限  試験時間割:後日発表  

横張 文男

◎--- 概要 ---◎

 動物の系統樹をみると、動物界は哺乳類を頂点とする脊椎動物と昆虫を頂点とする節足動物の2つの大きな枝に分かれている。そのために哺乳類と昆虫との間には共通性は乏しいと考えられてきたが、最近の分子生物学の発展によって体制を決める遺伝子や発生過程に共通したものが多いことが次第にわかってきた。そのような研究成果に基づいて、生物学的には哺乳類と昆虫との間には従来考えられていた程の大きな違いはないとの認識に変わってきた。 生物進化の過程で、神経系が初めて現れるのはクラゲやヒドラなどの腔腸動物からである。これらの動物の神経系は散在神経系と呼ばれているが、一様に神経細胞が散らばっているわけではなく、中枢の萌芽的な構造があることも最近わかってきた。これらの動物がもつ神経細胞は基本的には我々のヒトの神経細胞と同じしくみで働いている。神経系は進化の過程で、個々の神経細胞の基本的な働きはあまり大きく変わらなかったが、神経系を構成する神経細胞数が増加し、ネットワークシステムとして構成は脊椎動物では管状神経系となり、節足動物でははしご状神経系になった。ヒトでは1011ほどの神経細胞があるのに対し昆虫では106程度の神経細胞しかない。それにも関わらず昆虫はそれぞれの環境に適応して棲息し、その種数と個体数でははるかに哺乳類を凌いでおり、最も地球上で繁栄している動物群ともいえる。先にも述べたように、この二つの動物群は進化の早い段階で分かれたために、神経系についての一方の知識は他方には通用しないと考えられてきたが、最近の研究ではショウジョウバエと我々との間には、従来考えられていたほどの大きな違いがないことがわかってきた。 本講では、そのような新しい視点に立って、動物の一般的特徴をわかるように留意しながら、動物の感覚系と神経系について脊椎動物(哺乳類)を中心に話をすすめ、できるだけ無脊椎動物(節足動物)の場合と比較し、その共通性と特異性の意味を考えていきたい。具体的には、先ず動物一般の神経系と脳の役割を最初に学ぶ。次いで動物一般に共通する神経細胞の構造について学び、静止電位のできるしくみや神経繊維を電気信号(活動電位)が伝わるしくみについて学ぶ。神経系は多数の神経細胞からできており、その神経細胞間での情報を伝達する役割を果たすシナプスの構造と働きについて学ぶ。これらの神経系の基礎単位について理解した後に、神経系の進化についての大略を学ぶ。個々の神経細胞は動物で共通しているが、システムである脳神経系には脊椎動物と無脊椎動物では大きく異なり、脊椎動物では管状神経系であり無脊椎動物(節足動物)でははしご状神経系である。この違いを理解できるようにする。更に、感覚系について視覚、味覚、嗅覚、温度・湿度・電気感覚などを脊椎動物と無脊椎動物を比較しながら解説し、受講生がそれぞれの特徴を理解できるようにする。最後に脳内での情報統合作用の基礎と学習と記憶がどのようなしくみで成立するかを理解できるようにする。

◎--- 到達目標 ---◎

神経系のついての基礎的な事柄が説明できる。(知識・理解)

動物の感覚のしくみを説明できる(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 受講者は予習と復習を併せて1~2時間程度してほしい。神経生物学を含む生物科学の分野は日進月歩の激しい分野ですから、研究の進展によって今まで曖昧であったところが明瞭になり、より理解しやすくなることがよくあります。自宅学習では、単に講義でとったノートだけの復習にとどめず、インターネットなども利用して最新のことを知り、理解を深めるようにしましょう。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 定期試験の結果で評価する。テキストを使用するが、理解しやすくするためにスライドも使用する。講義内容はテキストに書かれていることだけでなく、理解を深めるためにその背景などにも触れるので、講義には必ず出席してほしい。授業出席状況を点数化して成績評価に加味することはしないが、授業に出席しなかった場合には定期試験で及第点を得るのは難しくなる。

◎--- テキスト ---◎

福岡大学生物学教室編「生物科学」2019

◎--- 参考書 ---◎

デルコミン著「ニューロンの生物学」(翻訳書)南江堂 ISBN 978-4-524-22431-9

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 できるだけ基礎的な部分から講義するが、高校基礎生物または生物Ⅰに記載されている程度の理解があることが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 生物とは?、脳とは?、神経とは? 2 細胞の基本的な構造および神経細胞の構造3 神経細胞の働き(1)4 神経細胞の働き(2)5 シナプスの構造と働き6 神経系の進化7 管状神経系とはしご状神経系の比較8 感覚総論9 視覚系10 嗅覚系11 味覚系12 聴覚・平衡感覚系13 温度感覚・湿度感覚・赤外線受容14 脳の統合作用15 学習と記憶

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2019-6020000610-02生物学A「ナノサイエンスコース」(動物の感覚の世界)

横張 文男

◎物理ナノサ:A-1,A-2

1.神経系のついての基礎的な事柄が説明できる。 (A-1)

2.動物の感覚のしくみを説明できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000611-01生物学B「物理科学コース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

伊東 綱男

◎--- 概要 ---◎

 どのような生物も、その生存のためには外界のさまざまな刺激に反応する必要がある。単細胞に始まる進化の過程は、迅速な反応のために動物において神経細胞を生み出した。さらに、神経細胞の集中化により誕生した中枢神経系に、情報の伝達、処理、記憶など、より複雑で高度な機能をもつ脳が誕生した。脳の進化は、無脊椎動物では昆虫で、また脊椎動物では私たちヒトで極致に達した。 私たちは、様々な感覚情報をもとに脳の中に世界を作り出し、脳のはたらきで喜び、悲しみ、思考し、記憶し、そして行動する。つまり私たちの日常は、脳の活動そのものであり、脳を理解することは私たち自身を理解することに他ならない。 本講義では、神経細胞の機能や脳の構造とはたらき、感覚情報の処理の概略などを、ヒトを中心に他の動物との比較やトピック的な事項を交えながら解説をする。

◎--- 到達目標 ---◎

神経細胞が働く仕組みを理解できる。(知識・理解)

感覚が生じる仕組みを理解できる。(知識・理解)

脳の働きの概略を知ることができる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習としては、テキストの第1章、第6章、第8章、第9章のうち、授業予定に関連する項目によく目を通すとともに新聞,雑誌の科学記事を日頃から読むこと(60分)。復習としては、授業後に、テキストの授業内容に該当する記述を手がかりに、書籍やPCを利用して関連情報を検索し内容理解を深めること(60分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

成績評価基準:脳を含む神経系に関する基本的な用語の意味を理解し、関連する事象を説明できるかどうかを評価の基準とする。成績評価方法:定期試験の成績によって評価し、60点以上を合格とする。 

◎--- テキスト ---◎

福岡大学生物学教室編『生物科学』2019年改訂版(新幸印刷)

◎--- 参考書 ---◎

講義の中で、適宜紹介する

◎--- 履修上の留意点 ---◎

講義は主にスライドを用いて進め、同時にテキストの該当個所を指示する。重要なポイントについては板書も併用する。また、必要に応じて資料を配付する。

◎--- 授業計画 ---◎

1 動物の反応と環境適応の包括的概要2 神経細胞の構造と興奮のしくみ3 神経回路でのシナプスの役割4 脳と化学物質1-神経伝達物質-5 感覚と脳 -外界をどう受け取るか-  6 視覚-網膜の構造と光刺激の受容ー 7 ヒトを含めた動物の色覚 8 脳での視覚情報処理ー情報の抽出9 脳での視覚情報処理ー情報の統合ー 10 視覚以外の感覚11 左右の脳のはたらきの違い 12 性に伴う脳の差異13 学習と記憶のしくみ14 脳と行動の進化15 まとめ

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2019-6020000611-01生物学B「物理科学コース」

伊東 綱男

◎物理物理科:A-2

1.神経細胞が働く仕組みを理解できる。 (A-2)

2.感覚が生じる仕組みを理解できる。 (A-2)

3.脳の働きの概略を知ることができる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000611-02生物学B「ナノサイエンスコース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:水・2時限  試験時間割:後日発表  

中川 裕之

◎--- 概要 ---◎

 古典遺伝学では概念上の存在であった遺伝子の物質的実体は、半世紀ほど前にDNAとして同定された。それ以後、遺伝子を物質として扱う技術が急速に発展し、現代生物学では遺伝子の組換えがごく一般的な研究技術となっている。基礎研究だけではなく農業や工業などの産業でも、遺伝子組換え技術は微生物や作物の品種改良技術として利用されている。医療の分野でも、遺伝性難病の治療法として遺伝子組換え技術の利用が試みられている。 本講義では、主に細胞生物学と分子生物学に関する次の4つの項目を学ぶ。(1)細胞を構成する主要な分子(核酸、タンパク質、脂質)とそれらが構成する細胞内構造。(2)DNAに保持された遺伝情報を複製するしくみ。(3)遺伝情報に基づいて機能分子であるタンパク質を生合成するしくみ。(4)遺伝情報の発現を調整するしくみ。

◎--- 到達目標 ---◎

生命化学の基本的な知識を身につけ、実社会での利用について理解している。(知識・理解)

生命化学の基本的・専門的な知識を持ち、生命現象を説明することができる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

講義資料を講義までに参照し、講義の概要を把握しておくこと。(60分)講義後は、配布資料を利用して講義内容をまとめること。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準 生命化学の基礎的な知識を使って生命現象および応用技術を説明できるかを評価の基準とする。

方法 定期試験で評価する。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。講義資料(プリント)を講義の進行にしたがって配布する。

◎--- 参考書 ---◎

プロッパー細胞生物学 ISBN 978-4-7598-1533-7

◎--- 授業計画 ---◎

1. 細胞の構成分子 細胞を構成する分子の概説2. 細胞内構造体 細胞小器官の概説3. DNAの機能 DNAと遺伝情報4. DNAのパッケージング DNAの細胞内パッケージング5. タンパク質の構造 アミノ酸とポリペプチド6. タンパク質の機能 タンパク質の構造と機能の関連7. リン脂質 リン脂質と膜8. 生体膜 生体膜の構造9. 細胞核とDNA 遺伝情報を保持する仕組み10. DNAの複製 複製機構の仕組み11. 転写 転写機構の仕組み12. 翻訳 翻訳機構の仕組み13. 遺伝子発現の調節Ⅰ 調節情報の伝達機構14. 遺伝子発現の調節Ⅱ 発現の調節機構15. まとめ(必要に応じて講義内容の順序を入れ替えることがある。)

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2019-6020000611-02生物学B「ナノサイエンスコース」

中川 裕之

◎物理ナノサ:A-1,A-2

1.生命化学の基本的な知識を身につけ、実社会での利用について理解している。 (A-1)

2.生命化学の基本的・専門的な知識を持ち、生命現象を説明することができる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000555-01相対論「物理科学コース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・3時限  試験時間割:後日発表  

固武 慶

◎--- 概要 ---◎

「相対論」という言葉を聞いて最初に思い浮かべるイメージは何であろうか?まず思い浮かべるのはアインシュタインの名前、もしくは有名なE = m c^2 の公式であろうか。相対論は20世紀の初頭にアインシュタインという天才がほとんど独力で作り上げた理論である。アインシュタインがまず注目したのは、それまでのニュートン力学では説明することができない、ごくささいなある種(電磁現象、光の伝搬)の観測結果である。このわずかなデータの食い違いを説明することからスタートして、相対性という基本概念「物理法則は異なる座標系においても同様に表される」を物理現象に適応することで、相対性理論を導き出したのである。 量子力学とならんで相対論は20世紀に大発展を遂げた現代物理学の金字塔であり、宇宙、原子核、光、レーザー物理など数多くの物理学の分野で必須の基礎重要課目となっている。相対論には特殊相対論と一般相対論の二種類がある。「特殊」相対論はその名に反して極めて一般的な理論で、物理の全領域に渡って広く利用されている。一方で一般相対論は重力という特殊な問題を扱う理論で、その効力を発揮するのは天文学的な問題に限られる。本講義では、特殊相対論を学んでいく。 本講義ではまず、相対論を生み出すきっかけとなった実験の歴史を紐解くことから始め、ローレンツ変換、相対論的運動力学を学習する。その際に重要になるテンソル計算についても、多くの具体例を自ら計算することで計算法を習得する。特に電荷と電磁場の相互作用を例に取って場の解析力学についても学習する。

◎--- 到達目標 ---◎

物理学における、特殊相対性理論の必要性を理解している。(知識・理解)

ローレンツ変換に関する重要な考え方(ローレンツ不変量など)を理解し、特殊相対論的効果(時間の遅れ、ローレンツ収縮など)について自ら計算することが出来る。(技能)

特殊相対論的な運動方程式(一様重力場中の粒子の運動など)を解くことができる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

講義内容は、系統的に積み上げられてゆく。事前学習として、適宜指定された課題について予習を行っておくこと(60分)。毎回講義内容を復習し、考え方の道筋と専門用語の意味を順次理解しておくこと(60分)。余力がある場合、授業計画に従い該当する箇所について参考書を読んでおくことが推奨される。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

達成目標の到達度を調べるためにレポート課題と定期試験を課す。レポート課題および定期試験では、解答の正解・不正解だけでなく、解答の過程、方法、説明等も評価対象となる。物理学の法則に従って、論理的かつ正しく記述できているかを評価の基準とする。なお、レポートのフードバックとして、解答の解説を適宜行う。 定期試験の成績(70%)、レポート課題の評価(30%)を基本として、総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。

◎--- 参考書 ---◎

シュッツ 相対論 ISBN 621083104高原文郎 特殊相対論 ISBN 563024430

◎--- 履修上の留意点 ---◎

力学、電磁気学、熱力学など大学3年までに習得すべき重要科目を十分に理解した上で履修するのが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1.イントロダクション 相対性理論序論2.ローレンツ変換 変換式の導出3.長さ、時間、速度の測定 マイケルソンモーレーの実験について4.運動量とエネルギー ニュートン力学との比較5.相対論的運動学 I 特殊相対論的運動方程式6.相対論的運動学 II  エネルギー・運動量保存則について7.相対論的力学I 一様外場中の運動8.相対論的力学II  衝突問題9.共変形式 ベクトル・テンソル10.いくつかの幾何学量  光円錐について11.変分法   古典力学の場合12.場の解析力学I  場の方程式の導出13.場の解析力学II  電磁場について14.電磁場のローレンツ変換  マックスウェル方程式の共変形15.まとめ  一般相対論にむけて

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2019-6020000555-01相対論「物理科学コース」

固武 慶

◎物理物理科:A-1,B-1

1.物理学における、特殊相対性理論の必要性を理解している。 (A-1)

2.ローレンツ変換に関する重要な考え方(ローレンツ不変量など)を理解し、特殊相対論的効果(時間の遅れ、ローレンツ収縮など)について自ら計算することが出来る。 (B-1)

3.特殊相対論的な運動方程式(一様重力場中の粒子の運動など)を解くことができる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000672-01卒業論文「物理科学コース」

期別:通年  単位数:4  開講年次: 4   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:無し   授業時間割:通年:火・6時限, 水・6時限  試験時間割:定期試験なし  

林 壮一、赤星 信、香野 淳、固武 慶、武末 尚久、寺田 貢、永田 潔文、西田 昭彦、端山 和大、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔

◎--- 概要 ---◎

◎香野研究室 エレクトロニクス材料として注目される誘電体及び強誘電体の薄膜を対象として、X線反射率解析、X線回折、走査プローブ顕微鏡などを用いて構造物性(結晶構造、配向、電子構造など)の研究を行う。◎固武研究室 本研究室では、超新星爆発を始めとする高エネルギー天体現象の理論的研究を行っている。ゼミを通して研究の背景を学習しながら、主に数値シミュレーションを用いた研究テーマに取り組む。◎武末研究室 本研究室では無機固体と金属の物質設計・創成を行っている。卒論では、材料解析法と第一原理計算法を初歩から学び、それらの手法を用いて、金属材料の力学物性制御や変形挙動の解析ならびに無機固体材料の開発に取り組む。◎寺田研究室 個々の通信ノードが自律的にネットワークを構築する自己編成ネットワークを応用したセンサネットワークシステム、インターネットの通信プロトコルを利用した遠隔制御システム、コンピュータを用いた各種のシステムについて研究を行う。◎永田研究室 ダイヤモンドアンビルセルを使い、種々の物質が圧力とともに絶縁体から半導体を経て金属になる仕組みを、原子配列と電子状態の圧力変化を調べることにより明らかにしていく。また、走査プローブ顕微鏡を使って、物質表面や薄膜の観察を行う。◎西田研究室 固体物理学に関連した発展的な実験とゼミを行う。具体的には高温超伝導体の希土類元素置換、高温超伝導多結晶体の配向試料の作成と評価、セラミックス高温超伝導体のキャリアドーブ依存性、などのテーマから選択する。◎平松研究室 脂質をはじめとする生体由来物質の物性、構造に関する実験的研究を行う。具体的テーマとしては、脂肪酸結晶多形の相転移に関する研究や、ゲルの体積相転移、プラスチックの物性の研究などがあげられる。また、英文による情報収集の訓練もかねて英文のゼミを行う。◎眞砂研究室 磁性体や半導体を対象とした薄膜作製やリソグラフィによる素子の微細加工を行い、作製した試料の電気磁気物性・構造物性の測定、数値シミュレーション等を含めた解析により、電気伝導やスピン流などの研究を行う。◎御園研究室 原子・分子分光学など、レーザーとその応用の研究を行う。レーザーや光計測システムの製作から始め、分子スペクトルの測定や周波数安定化レーザーの研究へと進む。コンピューターや電子回路技術を活用した実験システムの制御についても学ぶ。◎宮原研究室 コンピュータを用いた理論研究、データ解析、シミュレーションを行う。たとえば、フラストレート系の異常量子効果に関する数値計算研究に取り組む。◎山本研究室 生物の構成成分であるタンパク質あるいはその集合体に関する研究を行う。主に原子間力顕微鏡を用いてそれらの構造やダイナミクスを解析することで、生体超分子の構造と機能発現機構の解明に取り組む。◎赤星研究室 エネルギーや信号を変換する実用系や玩具系、泡模様や音響などの形象系、その他の様々な系の解析を通じて物理や数理や心理についての理解を深める。◎林研究室 中学校や高等学校を中心とする物理教育全般を対象とした研究を行う。たとえば、より学習効果の高い教材・教具や実験機器のの開発、新しい学習単元やカリキュラムの創出などに取り組む。◎端山研究室 観測的宇宙物理学に関する研究を行う。小型の重力波検出器を製作し、そのそれを用いた重力波の探査や、世界の重力波望遠鏡の観測データを用いた探査、重力波で探る物理学、電磁波望遠鏡を用いた観測的研究を行う。

◎--- 到達目標 ---◎

物理学あるいは科学技術の中における自らの研究テーマの位置づけを理解している。(知識・理解)

英語で書かれた学術論文や図書を読み、基本的な内容を理解することができる。(知識・理解)

研究結果を検討し、グループや教員との議論を通して、考察することができるようになる。(技能)

調査・実験・製作・計算・解析などの研究を行うことができる。(技能)

研究結果や考察した内容を他者に分かりやすく説明することができる。(技能)

自ら文献等を調査し、その内容を卒業研究に活用することができる。(態度・志向性)

卒業研究を遂行する一連の過程を通して学んだ知識を社会で活用することを意識するようになる。(態度・志向性)

学んだ知識を活用し様々な分野で貢献することを意識するようになる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

研究の進捗に合わせ、各担当者からの指示を仰ぎながら、事前に文献調査や実験準備等を行い(90分以上)、事後には研究や学習内容を整理して自ら課題を見つけて取り組むこと(90分以上)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価方法:日頃の実験・研究態度や意欲および結果報告内容をもとに評価する。評価基準:実験・研究態度や意欲は、課題等に取り組んだ時間と内容、研究に対する積極性の有無が評価基準となる。また、研究報告内容は論文や発表内容に加えて、論文作成や発表準備への取り組みも評価基準となる。

◎--- テキスト ---◎

必要に応じて、担当者から印刷物などが配布される。

◎--- 参考書 ---◎

必要に応じて、担当者から印刷物などが配布される。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

研究室ごとの研究テーマ、配属調査や配属方法などの詳細については、掲示および説明会において提示される。掲示を確認し、必ず説明会に参加し、調査票の提出などを確実に期間内に行うこと。 卒業論文研究は自ら考え積極的に行動しなくてはならない。時間割表によらず授業以外の時間は卒業論文研究を行う時間と考え、自主的に進めること。

◎--- 授業計画 ---◎

 概要に挙げたいずれかの研究室に所属し、配属先のスタッフから個別指導を受けながら、1年間かけて卒業論文を作成する。 授業計画の流れは次の通りである。まず、卒業研究テーマを具体的に検討し、研究計画を立案・策定する。次に、学術論文や参考文献をインターネットなどを用いて調査する方法や、卒業研究テーマを遂行するために必要な実験方法・解析方法などについて学ぶ。調査・実験・製作・計算など、卒業研究のテーマに即した研究を行うとともに、得られた研究結果について研究室で発表・議論を行う。最後に、卒業研究の集大成として卒業論文を作成し、卒業論文発表会で発表・議論を行う。 ※具体的な卒業論文研究の進め方は、所属する研究室によって異なる。

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2019-6020000672-01卒業論文「物理科学コース」

林 壮一、赤星 信、香野 淳、固武 慶、武末 尚久、寺田 貢、永田 潔文、西田 昭彦、端山 和大、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔

◎物理物理科:A-1,A-2,B-1,B-2,B-3,C-1,C-2,C-3

1.物理学あるいは科学技術の中における自らの研究テーマの位置づけを理解している。 (A-1)

2.英語で書かれた学術論文や図書を読み、基本的な内容を理解することができる。 (A-2)

3.研究結果を検討し、グループや教員との議論を通して、考察することができるようになる。 (B-1)

4.調査・実験・製作・計算・解析などの研究を行うことができる。 (B-2)

5.研究結果や考察した内容を他者に分かりやすく説明することができる。 (B-3)

6.自ら文献等を調査し、その内容を卒業研究に活用することができる。 (C-1)

7.卒業研究を遂行する一連の過程を通して学んだ知識を社会で活用することを意識するようになる。 (C-2)

8.学んだ知識を活用し様々な分野で貢献することを意識するようになる。 (C-3)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000672-02卒業論文「ナノサイエンスコース」

期別:通年  単位数:4  開講年次: 4   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:無し   授業時間割:通年:火・6時限, 水・6時限  試験時間割:定期試験なし  

川田 知、赤星 信、香野 淳、武末 尚久、永田 潔文、西田 昭彦、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔、大熊 健太郎、勝本 之晶、倉岡 功、栗崎 敏、塩路 幸生、小柴 琢己、仁部 芳則、祢宜田 啓史、林田 修、福田 将虎、松原 公紀、山口 敏男

◎--- 概要 ---◎

 3年次までに講義で学んできた物理学・化学の基礎知識、学生実験を通して身に付けた実験技術を基礎として、研究室に所属し、きめ細やかな指導のもとにテーマを定めて研究を行う。「卒業論文」は学部での学びのまとめ、総仕上げとして位置づけられる。 各自の研究テーマに関する情報の収集、実験計画の立案、実験、測定データの解析、グループでの議論、報告会、論文の作成などについて、自ら積極的に取り組むことにより、ナノサイエンスについての理解を深め、問題を解決するための科学的手法、並びに研究レポートや論文の書き方、プレゼンテーションの方法を学ぶことができる。したがって、この「卒業論文」を通じて、社会に出た後に様々な分野で活躍する実践的能力を培うことができる。 物理学分野・化学分野の研究室・研究グループの中のいずれか一つに所属し、卒業論文研究を行う。それぞれの担当教員の指示に従い、与えられたテーマに関する文献調査、計画研究などの事前学習、実験データ整理、解析などの事後学習を確実に行うこと。 卒業論文のテーマ・内容、配属方法等の詳細については履修上の留意点の項を参照のこと。

◎--- 到達目標 ---◎

研究計画を策定し、調査・実験・製作・計算などの研究を遂行することができる。(技能)

研究結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。(技能)

卒業論文研究を実施する一連の過程を通して、研究テーマに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。(態度・志向性)

研究室でのゼミなどにおいて、科学的知識をわかりやすく人に伝えようとする姿勢をもっている。(態度・志向性)

研究室における自己の役割を理解し、他者と協力しながら卒業研究を遂行しようとする姿勢をもっている。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 各自のテーマについて事前に文献調査を行い、実験計画を立てること。実験終了後はデータを解析し、科学的議論、成果報告を行うこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 上記の目標に対する到達度を基準に、日ごろの実験・研究への取り組みおよび、研究報告、発表会、卒業論文などによって評価する。

◎--- テキスト ---◎

 研究室・研究グループごとによって異なる。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

(1)研究室・研究グループごとの研究テーマ、配属調査や配属方法などの詳細については、掲示および説明会において提示される。掲示を確認し、必ず説明会に参加し、調査票の提出などを確実に期間内に行うこと。また、物理分野と化学分野で配属決定の時期や配属方法が異なるので、その点も留意しておくこと。質問があれば、担当の教員のいずれかに相談すること。(2)卒業論文研究は自ら考え積極的に行動しなければならない。他人任せにすることはできない。また、就職活動や大学院進学の準備と並行して研究を進めなければならない。したがって、担当教員に進捗を報告し、相談しながら進めて行かなくてはならない。(3)安全に実験研究を行うためには、装置、器具の使い方をはじめとして、全てに細心の注意を払う必要がある。安全に研究を行う力、危険を察知する力を養うためにも、必ず教員の指導を受け、その指導に従って実験を進めること。

◎--- 授業計画 ---◎

 物理学分野・化学分野の研究室・研究グループの中のいずれか一つに所属し、配属先のスタッフから個別指導を受けながら、卒業論文研究を行う。 論文ゼミ、テキスト輪講、試料作製や測定などの実験、グループ討論、発表会などを行う。具体的な卒業論文研究の進め方は、所属する研究室および分野によって異なる。

*卒業論文研究テーマの概要【物理学分野】香野研究室 ナノ粒子・薄膜の構造と物性に関する研究武末研究室 X線・粒子線散乱と第一原理計算による 物性の研究永田研究室 走査プローブ顕微鏡を用いたナノ領域の 表面構造の研究西田研究室 高温超伝導体の高機能特性平松研究室 生体由来物質に関する研究赤星研究室 応対メディアのための信号変換に関する研究眞砂研究室 ナノスケールの材料の電子物性の研究御園研究室 レーザー分光に関する研究宮原研究室 数値計算を用いた磁性体の研究山本研究室 タンパク質とその集合体に関する研究

【化学分野】有機生物化学グループ  ヘテロ原子を用いる複素環化合物合成 両親媒性ナノ分子の細胞内挙動 ナノ分子システムの創製と機能 生理活性ペプチドの合成と性質 有機金属錯体を用いた高分子化合物の 合成とその機能 発光性錯体の合成と性質機能生物化学グループ 蛇毒及び植物たんぱく質に関する研究 高圧化の細胞の挙動に関する研究 脳におけるmRNA配列編集に関する研究 合成系・生体系界面活性物質及びこれら の混合系の界面及びコロイド科学的研究物質機能化学グループ ポリアザ錯体の触媒能と溶存構造解析 メソポーラス多孔性物質中のナノ流体の 構造とダイナミクス ナノ金属錯体集積体の合成と機能 金属錯体ユニットの機能性の探索 生体関連分子の機能発現に対する 溶媒効果の分子論的研究 超臨界流体の構造と機能特性に関する研究 金属酸化物ナノ粒子の合成・構造と機能構造物理化学グループ 極低温気体中における分子クラスター及び ラジカルの電子及び振動スペクトルの観測 界面活性物質の分子集合系の物理化学 界面活性物質の分子集合体の構造と物性 複雑流体の構造とレオロジー 複雑流体における相転移現象 合成高分子の機能性と構造に関する研究

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2019-6020000672-02卒業論文「ナノサイエンスコース」

川田 知、赤星 信、香野 淳、武末 尚久、永田 潔文、西田 昭彦、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔、大熊 健太郎、勝本 之晶、倉岡 功、栗崎 敏、塩路 幸生、小柴 琢己、仁部 芳則、祢宜田 啓史、林田 修、福田 将虎、松原 公紀、山口 敏男

◎物理ナノサ:B-1,B-2,C-1,C-2,C-3

1.研究計画を策定し、調査・実験・製作・計算などの研究を遂行することができる。 (B-1)

2.研究結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。 (B-2)

3.卒業論文研究を実施する一連の過程を通して、研究テーマに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。 (C-1)

4.研究室でのゼミなどにおいて、科学的知識をわかりやすく人に伝えようとする姿勢をもっている。 (C-2)

5.研究室における自己の役割を理解し、他者と協力しながら卒業研究を遂行しようとする姿勢をもっている。 (C-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000659-01ソフトウェア工学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:火・3時限  試験時間割:後日発表  

中西 恒夫

◎--- 概要 ---◎

「ソフトウェア開発=プログラミング(コーディング)」ではない。一人のエンジニアの手には余る,数万行超(現在,自動車や複合機に含まれるソフトウェアの総コード行数は優に1000万行を超えている)の巨大かつ複雑なソフトウェアシステムをチームで開発するには,定義されたプロセスに沿い,モレ・ヌケ・曖昧さを排したコミュニケーションに基づくソフトウェア開発が必要となる。このような開発をする場合,コーディングは工期のごく何割程度かを占めるに過ぎず,残りの半分はソフトウェアシステムの分析と設計,もう半分はテストに費やされている。本講義では,オブジェクト指向,ならびにオブジェクト指向によるソフトウェア開発プロセスの考え方を学ぶとともに,要求定義からテストに到るまでの諸工程を演習を通して体験する。

◎--- 到達目標 ---◎

ソフトウェア開発プロセスの基本の考え方(段階的詳細化,抽象度の分離,観点の分離等)を理解していること。(技能)

オブジェクト指向分析,設計,プログラミングの基本概念(オブジェクト,クラス,インスタンス,カプセル化(データ隠蔽),継承等)とプロセスを理解していること。(技能)

UML(Unified Modeling Language)の各種図によるソフトウェアのモデルを読み解け,また記述できること。(技能)

代表的なソフトウェアアーキテクチャを知っていること。(技能)

分析モデルを設計モデルに詳細化する方法論を理解していること。(技能)

代表的なデザインパターンを知っていること。(技能)

与えられた設計モデルをJava ならびにC 言語のコードとして実装できること。(技能)

テストの基本的技法を知っていること。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

事前に講義資料をMoodle上で配付するので,次の回で学ぶ内容を把握し,理解し難いところには印をつけておくこと。(90分)講義では枝葉末節までは説明せず,極めて基本的かつ重要なトピックに集中する。細かな知識については講義資料や参考書を用いて授業時間外に自分で学ぶこと。(90分)ソフトウェアモデルの模範例が配付されたときは,それを読み解いて分析者,設計者の意図を理解すること。(30分)この授業の第13講では,オブジェクト指向言語JavaとC言語の知識が問われるため,両言語についてよく予習しておくこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

成績評価基準: 中間,期末試験では,到達目標に挙げた知識に関する用語,さらには知識そのものを理解しているかどうかが確認される。また,UMLで記載されたシステムのつくりや振舞いを読み解けるかが試験される。

成績評価方法: 中間試験の得点を20%,期末試験の得点を60%,宿題レポートを20% の重みで評価する。

◎--- テキスト ---◎

板書,ならびに講義中に配布する講義資料ベースで講義を行うためテキストを購入する必要はない。講義資料はMoodleシステムからダウンロードできる。

◎--- 参考書 ---◎

『組込みソフトウェア開発のためのオブジェクト指向モデリング』 ISBN 4798111767Software Modeling and Design: UML, Use Cases, Patterns, and SoftwareArchi-tectures ISBN 0521764149『独習UML 第4 版』 ISBN 4798118540

◎--- 履修上の留意点 ---◎

履修の条件

C言語およびJavaに関する基本知識を有すること

◎--- 授業計画 ---◎

ソフトウェア開発プロセス: ソフトウェア開発プロセス,すなわちソフトウェア開発の段取りとソフトウェアのドキュメンテーション法について学ぶ。ユースケースによる機能要求記述: ユースケースアプローチによる(これから開発しようとする)ソフトウェアの機能要求記述法,ならびにその中で用いるUML のユースケース図とアクティビティ図を理解する。ユースケースモデリング演習: ユースケースによるソフトウェアの機能要求記述の演習を実施する。オブジェクト指向の諸概念: ソフトウェアを分析,設計,実装するためのパラダイム(世界観)であるオブジェクト指向の諸概念を理解する。静的モデリング: ソフトウェアやソフトウェアが関係する事物をオブジェクトに分解し,それらの物理的あるいは概念的な構造を分析する工程を理解する。ならびにその中で用いるUML のクラス図やオブジェクト図を理解する。静的モデリング演習: 静的モデリング工程の演習を実施する。中間試験: これまでの学習内容を理解できているか試験する。動的モデリング(1): ユースケースに記述された機能要求を実現すべく,オブジェクトがどのように相互作用すべきかを分析する工程を理解する。ならびにその中で用いるUML のシーケンス図やコミュニケーション図を理解する。動的モデリング(2): オブジェクトの挙動を状態遷移機械としてモデリングする工程を理解する。ならびにその中で用いるUML のステートマシン図を理解する。動的モデリング演習: 動的モデリング工程の演習を実施する。ソフトウェアアーキテクチャ: システムをサブシステム,さらにはコンポーネントに分割する際の定石を実例を交えて学ぶ。並行分散処理の基礎: 並行分散処理システムの設計において知っておくべき基本概念と機構について学ぶ。オブジェクト指向設計とオブジェクト指向プログラミング: オブジェクト指向設計の「定石集」であるデザインパターンについて学び,さらにこれまでの講義で作成してきた分析モデルを利用してクラスの設計を行う。また,作成した設計モデルをJava,ならびにC言語において実現する方法論を学ぶ。ソフトウェアのテスト(1): ソフトウェアに欠陥が潜んでいないか検査するテストの基本概念と諸技法について学ぶ。ソフトウェアのテスト(2): テスト開発の演習を行う。

この科目の授業時間数は,試験時間を含めて23.5 時間である。

◎--- URL ---◎

Moodle システムサービス(https://moodle.cis.fukuoka-u.ac.jp/)

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2019-6020000659-01ソフトウェア工学

中西 恒夫

◎物理物理科:B-2

1.ソフトウェア開発プロセスの基本の考え方(段階的詳細化,抽象度の分離,観点の分離等)を理解していること。 (B-2)

2.オブジェクト指向分析,設計,プログラミングの基本概念(オブジェクト,クラス,インスタンス,カプセル化(データ隠蔽),継承等)とプロセスを理解していること。 (B-2)

3.UML(Unified Modeling Language)の各種図によるソフトウェアのモデルを読み解け,また記述できること。 (B-2)

4.代表的なソフトウェアアーキテクチャを知っていること。 (B-2)

5.分析モデルを設計モデルに詳細化する方法論を理解していること。 (B-2)

6.代表的なデザインパターンを知っていること。 (B-2)

7.与えられた設計モデルをJava ならびにC 言語のコードとして実装できること。 (B-2)

8.テストの基本的技法を知っていること。 (B-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1

1.ソフトウェア開発プロセスの基本の考え方(段階的詳細化,抽象度の分離,観点の分離等)を理解していること。 (A-1)

2.オブジェクト指向分析,設計,プログラミングの基本概念(オブジェクト,クラス,インスタンス,カプセル化(データ隠蔽),継承等)とプロセスを理解していること。 (A-1)

3.UML(Unified Modeling Language)の各種図によるソフトウェアのモデルを読み解け,また記述できること。 (A-1)

4.代表的なソフトウェアアーキテクチャを知っていること。 (A-1)

5.分析モデルを設計モデルに詳細化する方法論を理解していること。 (A-1)

6.代表的なデザインパターンを知っていること。 (A-1)

7.与えられた設計モデルをJava ならびにC 言語のコードとして実装できること。 (A-1)

8.テストの基本的技法を知っていること。 (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000630-01地学実験

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2 ・ 3   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:木・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

田口 幸洋、田上 響

◎--- 概要 ---◎

 この実験では,地殻表層部の物質と環境を主な対象として扱う。実験の目的は、地球環境に対する理解を深めるとともに、自然に対する科学的な見方を学ぶこと、地学分野における実験の基礎的な手法を修得することにある。実験は室内13回と野外観察1日(2回分)からなる。初回に教職課程科目として中高理科「地学」の指導要領に関する内容を包括的に概説し、その後室内実験および野外観察を行う。 室内実験の内容は次のとおりである。地質図学(尾根線-谷線図、地形断面図、地質平面図)、地質調査法、岩石鉱物の観察法(火成岩・堆積岩・変成岩の肉眼および偏光顕微鏡観察)、化石の観察法(化石のスケッチ・計測・形質の記載)、鉱物の「かたち」を表す(結晶面の測角とステレオ投影)。 野外観察は6月15日(土)に福岡市西区能古島で行う。能古島では代表的な岩石とその産状、地層の新旧関係などさまざまな地質現象を観察することができる。観察事項は各自が地形図に記録し、それをもとに能古島のおいたち(地史)を考える。野外観察の集合場所(福岡市西区姪浜の市営渡船場)までの交通費およびフェリー代は、受講者の負担となる。野外観察では事故防止のため、車の往来、落石、海況に細心の注意を払ってもらいたい。なお、天候により順延となる可能性もあるので6月13日(木)に行う室内実験の注意(事前説明)をよく聞くこと。

◎--- 到達目標 ---◎

地質図学、地質調査法、岩石鉱物や化石の観察法に関する専門知識を身につけている。(知識・理解)

実験と考察について自ら積極的に取り組む態度をもっている。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習:実験用テキストを配布するので、当該箇所をあらかじめ読んで理解を深めておくこと。復習:実験ごとに課題を課すので、実験で行なった内容を参考に取り組み,レポートをまとめること。目安時間は、両者をあわせて90分である。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 評価基準は、上記の到達目標に到達しているであり,以下の2項目から判断する。実験項目ごとのレポート8割と実験の遂行態度(予習状況や実験後の片付けなどを含む)2割を原則とする。

◎--- テキスト ---◎

テキストは、実験初回時に配布する。

◎--- 参考書 ---◎

 参考書の詳細は、上記テキストを参照すること。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

1.学生教育研究災害傷害保険および学研災付帯賠償責任保険Aコースへの事前加入を自動証明書発行機で行っておくことが必要である。2.野外観察では必ず公共交通機関を利用すること。3.すべての実験項目に出席し、期日までに必要な水準のレポートを提出すること。4.天候や潮の状況などにより、順番を変更することがある。

◎--- 授業計画 ---◎

1 地質調査法:距離と方位の測りかた2 地質調査法:簡易測量による地図の作成3 地質図学:地形図の理解を深める4 地質図学:地質図の作りかた(地層境界線作図の基礎)5 地質図学:地質図の作りかた(断層を含む地質図)6 地質図学:地質図の作りかた(不整合を含む地質図)7・8 野外観察(6月15日、8時間相当)9 鉱物の「かたち」を表す:結晶面の測角と投影10 岩石鉱物の観察法:火成岩・堆積岩・変成岩の肉眼観察11 岩石鉱物の観察法:偏光顕微鏡の操作法、花崗岩の顕微鏡観察と鉱物の識別12 岩石鉱物の観察法:玄武岩の顕微鏡観察と鉱物の識別13 化石の観察法:形態に基づく分岐分類14 化石の観察法:代表的な示準化石の観察とスケッチ15 まとめ

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2019-6020000630-01地学実験

田口 幸洋、田上 響

◎物理物理科:A-2,C-1

1.地質図学、地質調査法、岩石鉱物や化石の観察法に関する専門知識を身につけている。 (A-2)

2.実験と考察について自ら積極的に取り組む態度をもっている。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1,B-2

1.地質図学、地質調査法、岩石鉱物や化石の観察法に関する専門知識を身につけている。 (A-1)

2.実験と考察について自ら積極的に取り組む態度をもっている。 (B-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000613-01地球環境進化学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3 ・ 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:水・2時限  試験時間割:後日発表  

杉山 哲男

◎--- 概要 ---◎

 地球表層の構成(これを地質という)は、まさに地球環境進化の歴史的過程を記録してきた唯一の証拠である。地球の自然環境と共存する我々にとって、正確な地質学的情報に裏付けられた古生物群集の研究が、過去の環境変動史を理解する上でいかに重要であるかを理解しておく必要がある。 本講義の前半では、古生物学の基礎として記載分類学の手法を解説する。次に化石化とタフォノミーについて講義し、さらに古生態復元のための基本概念と具体的手法について詳しく講述する。 後半では、海洋古生物の記録を大量に保存している炭酸塩岩に焦点を絞り、炭酸カルシウム中の炭素および酸素安定同位体比を用いて、古環境変動を解読する手法について詳しく講究する。さらに生物礁石灰岩の具体例として、古生代後期に大洋型高エネルギー礁として形成された秋吉石灰岩を取り上げ、古生物群集による古環境復元の例と、炭素・酸素同位体比解析による古環境解析の最新成果を紹介する。

◎--- 到達目標 ---◎

地球環境の変遷を解析するために必要な地球科学の専門知識を身につけることができる。(知識・理解)

地球とその環境で観察される過去の環境変遷の現象を化石を用いて解析・復元する手法を正しく理解できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 事前学習として予定される講義のキーワードについて情報収集を求める(30分程度)。事後学習では毎回講義ノートを見直すことを重視する。課題として提示する演習問題を中心に復習する(60分)とともに、気付いた点や気になる点は、インターネットなどを用いて探究し、自主的に知識を増幅させ、次の講義には問題意識を明確にして出席することが重要である。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 評価は学則に従って学期末試験によって行う(100%)。到達目標の到達度を問う内容の試験を行い、100点満点で60点以上を合格とする。

◎--- テキスト ---◎

 講義の進展にあわせて、適時プリントを配布する。

◎--- 参考書 ---◎

(1)古生物学および生物層序学について・速水格・森啓(編)、古生物の科学第1巻、古生物の総説・分類、朝倉書店(4-254-16641-9)・ラウプ&スタンレー、古生物学の基礎、どうぶつ社(4-88622-101-7)(2)分類学について・動物命名法国際審議会、国際動物命名規約第4版、日本動物分類学関連学会連合(4-9980895-1-X)(3)同位体地球化学について・J.ヘフス、同位体地球化学の基礎、シュプリンガー・ジャパン(978-4-431-71245-9)なお、( )内はISBN番号。(4)関連分野の研究雑誌について・化石(日本古生物学会)・Palaeontological Research (Palaeontological Society of Japan)・地学雑誌(東京地学協会)・Coral Reef (Elsevier)・Journal of Sedimentary Research (SEPM)これらは図書館理学部分室に収蔵されている。

◎--- 授業計画 ---◎

1 古生物学の基本的手法2 化石の分類(形態分類の現状と問題点)3 形態種認定のプロセス4 記載古生物学の要点5 化石化の過程(タフォノミー)6 現地性と異地性7 古生態学の方法8 古生物の生活様式の復元9 プレートテクトニクスと古生物地理学10 安定同位体比による古環境変動の解析(基本原理)11 自然界における同位体分別の例12 安定同位体比から見た石灰岩13 炭素循環と古気候変動の復元ー生物礁の果たす役割について14 地球史における大量絶滅と生物進化15 まとめと演習

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2019-6020000613-01地球環境進化学

杉山 哲男

◎物理物理科:A-2

1.地球環境の変遷を解析するために必要な地球科学の専門知識を身につけることができる。 (A-2)

2.地球とその環境で観察される過去の環境変遷の現象を化石を用いて解析・復元する手法を正しく理解できる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.地球環境の変遷を解析するために必要な地球科学の専門知識を身につけることができる。 (A-2)

2.地球とその環境で観察される過去の環境変遷の現象を化石を用いて解析・復元する手法を正しく理解できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000615-01地球物質循環学「物理科学コース」

期別:前期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・1時限  試験時間割:後日発表  

田口 幸洋

◎--- 概要 ---◎

 近年、エネルギー資源ばかりでなく鉱物資源も枯渇傾向にあり、ますます資源は国家間獲得競争が激しくなるとともに、国策として資源の確保が重要になってきている。 資源の濃集には水がいろいろな形でその役割をはたしている。本講義では、地殻からマントル上部における物質循環により生成された資源をとりあげて、その循環過程のメカニズムを循環媒体としての水の視点から解説する。我々が住んでいる日本は、サブダクションに伴う島弧環境下にあり、火山活動が活発なところである。この講義では特に、火山活動に伴う物質の循環、具体的には地熱資源の形成機構、温泉水の地球化学的特性、陶土資源と浅熱水性金銀鉱床、ポーフィリー銅鉱床などの特徴やその成因について講義し、火山周辺の資源形成に関する水の役割とその循環過程を理解する。

◎--- 到達目標 ---◎

高温地熱系の資源形成場の地質学的背景の理解ができるようになる。(知識・理解)

熱水が卓越する地熱系の基本的な構造と特徴が理解できるようになる。(知識・理解)

熱水、変質岩、熱水から沈殿した鉱物を用いて地下の化学的状態,物理的状態などを推定する基本的な技術を身につけることができる。(知識・理解)

化石地熱系の形成過程が現生の地熱系を通してより理解できるようになる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 ノートと講義中に配布した資料を用いて、当日の授業で色分けして示した要点を復習し理解を深めること(30分)。 また、予習としては、講義終了時に翌週の講義内容で重要な言葉(キーワード)を呈示するので、それについて調べておくこと(30分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 評価は到達目標に関する理解がどれくらい深まっているかについて問い合わせる期末試験の結果により行う。60点以上を合格、59点以下を不合格とする。

◎--- テキスト ---◎

 特に教科書は使用しない。講義中にプリントを配付し、それを用いて講義を行う予定である。

◎--- 参考書 ---◎

Berger et al. (1985) Geology and geochemistry of epithermalsystem, Reviews in Economic Geology, Vol.2, Society ofEconomic Geologists, 298p.Henley et al. (1984) Fluid‐mineral equilibia in hydrothermalsystems. Reviews in Economic Geology, Vol.1, Society ofEconomic Geologists, 267p.ISBN 0-9613074-0-4.鎌田政明・小沢竹二郎・村上悠紀雄・吉田 稔編(1985)地熱流体の化学-環境科学の視点から-、東京大学出版会、215p. ISBN 4-13-061086-4.松尾禎士監修(1989)地球化学、講談社サイエンティフィク、266p. ISBN 4-06-153320-7.森 康雄、陶山 淳(1980)地熱エネルギー読本、オーム社、232p. ISBN 978-4-274-02032-2.Nicholson, K. (1993) Geothermal Fluids. Springer‐Verlag,263p. ISBN 3-540-56017-3.鹿園直健(1997)地球システムの化学、東京大学出版会、319p. ISBN 4-13-066703-3.井澤英二(1996)資源の探査、平 朝彦他、岩波講座地球惑星学4「地球の観測」、291-323. ISBN 4-00-010724-0.立見辰雄編(1977)現代鉱床学の基礎、東京大学出版会、257p. ISBN-13: 978-4130610247.

◎--- 履修上の留意点 ---◎

第3講目以降は関数機能付き計算機を持参すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1 水の地球規模循環と資源2 地熱系を構成する基本的な地質学的背景3 熱水卓越系と蒸気卓越系の物理学的規制と特徴4 火山周辺の水の分布と特徴ーマグマ水から温泉までー5 地熱流体の化学組成を規制する岩石・水相互反応6 地下の温度推定(地球化学温度計)7 地下の物理・化学的状態の推定(流体包有物)8 熱水変質作用9 火山ガスの特徴と火山を巡る水の大循環10 地熱系における特定元素の移動と濃集11 浅熱水性金銀鉱床(低硫化系と高硫化系)12 焼きものの原料:酸性白土鉱床とろう石鉱床13 マグマ近傍における元素の移動濃集:斑岩銅鉱床14 現生の海底熱水活動と黒鉱鉱床15 まとめと演習

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2019-6020000615-01地球物質循環学「物理科学コース」

田口 幸洋

◎物理物理科:A-2

1.高温地熱系の資源形成場の地質学的背景の理解ができるようになる。 (A-2)

2.熱水が卓越する地熱系の基本的な構造と特徴が理解できるようになる。 (A-2)

3.熱水、変質岩、熱水から沈殿した鉱物を用いて地下の化学的状態,物理的状態などを推定する基本的な技術を身につけることができる。 (A-2)

4.化石地熱系の形成過程が現生の地熱系を通してより理解できるようになる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000573-01地球物理学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

高島 久洋

◎--- 概要 ---◎

本講義では、特に地球の「大気」環境を理解するために、現在の地球大気を維持している基本的な過程 (力学過程、熱力学過程、放射過程、化学過程) を学んだあと、エルニーニョ等の地球規模の自然現象、並びに大気環境問題 (地球温暖化、オゾン層破壊) などの人為的環境変動について、最新の研究成果を交えて講述する。地球規模の環境問題の特徴は、人為起源物質の排出が地域によって偏りがあるが、その影響は全世界に及ぶ点である。このような人為的な地球環境の変動が進行しつつあることは定説となってきており、その原因物質も主要なものは特定されているが、その物質がどのような条件下でどのような過程を経て、最終的にどのような環境変化を引き起こすかは、まだ完全には理解されていない。しかし、地球資源の恩恵を得てきた我々人類は、現在の地球環境をきちんと理解する必要がある。

◎--- 到達目標 ---◎

地球(気圏、水圏)で起こる様々な現象とそのメカニズムについての基礎知識を持っている。(知識・理解)

地球(気圏、水圏)で起こる様々な現象についての知識・理解を適切に運用できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

講義の進行に合わせて講義中に事後学習のポイントを説明するので復習しておくこと。 この復習には1時間半程度かかるであろう。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

期末試験50%、レポート50% の割合で評価を行う。

◎--- テキスト ---◎

特に定めない。講義の進行にあわせてプリントを配布する。

◎--- 参考書 ---◎

折りに触れて紹介する。

◎--- 授業計画 ---◎

1. ガイダンス2. 太陽系における地球3. 地球の形と大きさ4. 地球の物体にはたらく力5. 地球の内部構造・地震6. 気圏・水圏の構造7. 大気と海洋の循環 (1)8. 大気と海洋の循環 (2)9. 重力と気圏・水圏の静力学平衡10. コリオリ力と大気の運動11. 身近な気象現象12. 大気放射と温室効果 (1)13. 大気放射と温室効果 (2)14. 成層圏オゾン層15. まとめ

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2019-6020000573-01地球物理学

高島 久洋

◎物理物理科:A-2

1.地球(気圏、水圏)で起こる様々な現象とそのメカニズムについての基礎知識を持っている。 (A-2)

2.地球(気圏、水圏)で起こる様々な現象についての知識・理解を適切に運用できる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.地球(気圏、水圏)で起こる様々な現象とそのメカニズムについての基礎知識を持っている。 (A-2)

2.地球(気圏、水圏)で起こる様々な現象についての知識・理解を適切に運用できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000558-01地球流体力学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3 ・ 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・1時限  試験時間割:後日発表  

西 憲敬

◎--- 概要 ---◎

大気や海洋にはいろいろなスケールの興味深い現象がみられる。これらを理解するためには、回転する球面上で、重力によって密度成層した流体の運動に親しむことが必要である。これらは決して難しいものではないが、ふだんなじみのないふるまいをするので、習得に努力を要する面がある。 台風や低気圧などを題材によって、基本的な渦・波動・不安定現象を紹介する。流体力学や熱力学がこのような現象にどんな形で現れているのかを見ていこう。連続体力学の内容が身についていることを前提にしている。大気科学を本格的に学びたいという学生の方には受講を強くおすすめする。

◎--- 到達目標 ---◎

地球大気を考えるための基本的な力学が理解できる。(知識・理解)

地球大気における波動現象や不安定現象の例を説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業中に指示する内容について予習を行い、配布物などを中心として復習を行う。それぞれ90分程度の内容である。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

講義内容の理解度を評価する。定期試験の成績によって評価を行う。(ただし、評価最大を10としたとき、試験の成績が4-6であれば、通常の提出物による評価を最大2となるように加算して、それが6に達している場合、評価を6とする。)

◎--- テキスト ---◎

使用しない。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

“よく考えること”を大切にしてください。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 流体力学の復習2. ナビエストークス方程式3. 回転する場での方程式系4. 地衡風近似と静水圧近似5. 圧力座標系とジオポテンシャル6. 熱力学の方程式7. 現象の紹介I (台風について)8. ポテンシャル渦度9. ブジネスク近似10. 準地衡風運動11. 重力波12. ロスビー波13. 不安定現象14. 現象の紹介II (温帯低気圧)15. まとめと演習

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2019-6020000558-01地球流体力学

西 憲敬

◎物理物理科:A-2

1.地球大気を考えるための基本的な力学が理解できる。 (A-2)

2.地球大気における波動現象や不安定現象の例を説明できる。 (A-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.地球大気を考えるための基本的な力学が理解できる。 (A-2)

2.地球大気における波動現象や不安定現象の例を説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000678-01通信工学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・4時限  試験時間割:後日発表  

太郎丸 眞、太田 真衣

◎--- 概要 ---◎

 近年ディジタル通信技術が急速に進歩し、ADSLや光ファイバ,LTEスマートフォンによるインターネットアクセスが一般家庭でもごく普通のこととなった。さらにWiMAX、WiFi無線LAN等のモバイルアクセスシステムが普及し、ブロードバンド化が進んでいる。本講義ではこれらの身近な通信システムやネットワーク機器を活用し、または新たなシステムや装置を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる以下の事項について学習する。・情報通信ネットワークアーキテクチャ・通信プロトコルの基礎事項・信号波形と周波数スペクトルとの関係・変調と復調なお講義では,企業において携帯電話システムや無線通信機器の設計開発を行った経験を踏まえ,実際の通信システムの具体例を交えて解説する.

◎--- 到達目標 ---◎

情報リテラシーとして基本となる技術の一つである電気通信について、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる情報伝送技術を理解し、簡単な伝送システムの設計ができる。(技能)

物理学の応用としての電気通信について、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる情報伝送に関する基礎理論を理解し説明できる。

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 講義に際しては事前に教科書を予習し、キーワードだけでも頭に入れておくこと。理解できない所、難解な所は自分なりに自由に想像し、何らかのイメージを持っておくこと。予習時には前回講義範囲のテキストとノートを読み返し、復習しておくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

以下の観点により期末試験で評価する。(1)ネットワークアーキテクチャの基礎的知識を有していること(2)フーリエ変換によりスペクトルの計算ができること(3)変調と復調の各種方式を理解していること(4)メディアアクセス制御プロトコルの基本を理解していること

◎--- テキスト ---◎

田坂修二著:「情報ネットワークの基礎」[第2版](数理工学社)ISBN:978-4-86481-008-1※このテキストは「情報伝送工学」でも使用するものである

◎--- 参考書 ---◎

植松友彦著:「よくわかる通信工学」(オーム社) ISBN978-4-274-13041-X

◎--- 履修上の留意点 ---◎

ここで学習した理論と、日頃使用している携帯電話や地デジなどの通信システムとの関連について考えること。なお、演習問題等のプリントをFUポータル「授業支援/講義照会」等により配布するので、定期的にチェックすること。

◎--- 授業計画 ---◎

1~11,14,15回:太郎丸12.13回:太田

1. 情報ネットワークの構成と分類 2. 通信プロトコルにおける基礎概念 3. 交換方式とOSIにおける階層化 4. サービス品質(QoS)と体感品質(QoE) 5. 信号伝送と同期方式 6. 基底帯域伝送と変調を用いた伝送 7. フーリエ変換とスペクトラム 8. 変調の基礎 9. 各種ディジタル変調10. 多重化方式11. 誤り制御方式12. MACプロトコルの基礎13. ランダムアクセス方式と要求割り当て方式14. 有線LANのMACプロトコル15. 無線LANのMACプロトコルこの科目の授業時間数は、試験時間を含めて23.5時間である。

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2019-6020000678-01通信工学

太郎丸 眞、太田 真衣

◎物理物理科:B-2

1.情報リテラシーとして基本となる技術の一つである電気通信について、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる情報伝送技術を理解し、簡単な伝送システムの設計ができる。 (B-2)

2.物理学の応用としての電気通信について、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる情報伝送に関する基礎理論を理解し説明できる。

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1

1.情報リテラシーとして基本となる技術の一つである電気通信について、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる情報伝送技術を理解し、簡単な伝送システムの設計ができる。

2.物理学の応用としての電気通信について、通信システムやネットワーク機器を設計・開発・維持管理するうえで基礎となる情報伝送に関する基礎理論を理解し説明できる。 (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000709-01電磁気学Ⅰ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:金・1時限  試験時間割:後日発表  

御園 雅俊

◎--- 概要 ---◎

 電磁気学は基礎物理学から応用物理学、工学の多くの分野の基礎となるものであり、現代の科学技術の柱の一つである。基礎電磁気学I,IIでは積分形での表現によってこれを学んだが、本講義では主に微分形による記述を学ぶことによって、より深く統一された観点からの理解を目指す。 電磁気学の理解を困難にする原因の一つとして、ベクトル解析や微分積分等、電磁気学において多用される数学の難しさが挙げられる。本講義においては、これらの数学についても学び、具体的な応用例を示しながら、電磁気現象を記述するための数学を身に付けることも目的とする。 電磁気学Iでは、真空中における静的な電磁場について学ぶ。初めに、静電場についての諸法則を微分形で表現し、同時にベクトルの微分演算を修得する。この法則の様々な具体例への応用についても学ぶ。次に、電流と静磁場について学ぶ。定常電流の性質、電流の作る磁場とその性質について詳細に学ぶ。力学における基礎方程式がニュートンの運動方程式であったように、電磁気学についての基礎方程式はマクスウェル方程式としてまとめられる。本講義では、真空中の静的な電磁場に対するマクスウェル方程式を導く過程を学ぶ。 教科書は指定しない。参考書は下にいくつかの例を示すが、電磁気学に関する書籍は数多く出版されているので、書店などで自分にあったものを1つ(以上)選ぶことを薦める。自ら良書を選ぶことは、物理学に限らず、あらゆる事物を修得する上で成否を決する事項である。この重要性を学生のうちに認識し、自ら選ぶ習慣を身につけておくこと。

◎--- 到達目標 ---◎

真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。(知識・理解)

真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業の前には参考書等の当該箇所を読んでおくこと。(90分)授業時に示す課題について、自分の手を動かして問題を解くこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

上記の到達目標の達成度を、定期試験80%、平常点20%を目安として評価する。授業態度に問題がある場合は上記の評価から減点する。課題は回収して採点し、平常点とする。採点後に返却し、その際に必要に応じて解説を行う。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。

◎--- 参考書 ---◎

砂川重信著「電磁気学の考え方」(岩波書店)長岡洋介著「電磁気学Ⅰ」(岩波書店)戸田盛和著「ベクトル解析」(岩波書店)砂川重信著「電磁気学演習」(岩波書店)ファインマン他著 宮島龍興訳「ファインマン物理学Ⅲ電磁気学」(岩波書店)砂川重信著「理論電磁気学」(紀伊国屋書店)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 基礎電磁気学I,IIの内容を修得しておくこと。また、本講義に続いて電磁気学IIを履修することを強く勧める。

◎--- 授業計画 ---◎

1. はじめに この講義の位置づけと概要, 学習の目標2. ベクトルの勾配 ベクトルの微分法の基礎:勾配(gradient)3. 静電ポテンシャルと電場 静電ポテンシャルから電場を求める4. ベクトルの発散 ベクトルの微分法の基礎:発散(divergence)5. ガウスの法則 ガウスの法則の積分形から微分形を導く6. ベクトルの回転 ベクトルの微分法の基礎:回転(rotation)7. 渦なし場 静電場の回転はゼロとなる8. ベクトル場の微分法のまとめ ベクトルの発散、勾配、回転のまとめ9. ポアソン方程式とラプラス方程式I 方程式の導出10. ポアソン方程式とラプラス方程式II 球対称な系のポテンシャルと電場11. 静電場のエネルギー 電場のエネルギーの一般論12. 電気伝導のミクロな機構 導体中の電子の動きをもとに電気伝導を考える13. 定常電流と磁場 定電流の作る磁場, 磁場と磁束密度14. 閉電流の磁気モーメント, 静磁場についてのガウスの法則, アンペールの法則 磁気双極子, 磁束密度の発散, 磁束密度の回転15. ベクトル・ポテンシャル 磁場のポテンシャル

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2019-6020000709-01電磁気学Ⅰ

御園 雅俊

◎物理物理科:A-1,B-1

1.真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-1)

2.真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000709-01電磁気学Ⅰ

御園 雅俊

◎化学ナノサ:A-2

1.真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.真空中で,時間変化のない場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000730-01電磁気学Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:金・1時限  試験時間割:後日発表  

御園 雅俊

◎--- 概要 ---◎

 電磁気学は基礎物理学から応用物理学、工学の多くの分野の基礎となるものであり、現代の科学技術の柱の一つである。基礎電磁気学I,IIでは積分形での表現によってこれを学んだが、本講義では主に微分形による記述を学ぶことによって、より深く統一された観点からの理解を目指す。 電磁気学の理解を困難にする原因の一つとして、ベクトル解析や微分積分等、電磁気学において多用される数学の難しさが挙げられる。本講義においては、これらの数学についても学び、具体的な応用例を示しながら、電磁気現象を記述するための数学を身に付けることも目的とする。 電磁気学Iでは、真空中における静的な電磁場について学んだが、電磁気学IIでは、物質中の電磁場や変動する電磁場について学ぶ。まず、誘電体とその中における静電場、磁性体とその中における静磁場について学ぶ。続いて、電場や磁場が時間変化する場合へと進む。この講義の後半では、マクスウェル方程式から導かれる最も重要な結果である電磁波、その発生、および物質との相互作用について学ぶ。 教科書は指定しない。参考書は下にいくつかの例を示すが、電磁気学に関する書籍は数多く出版されているので、書店などで自分にあったものを1つ(以上)選ぶことを薦める。自ら良書を選ぶことは、物理学に限らず、あらゆる事物を修得する上で成否を決する事項である。この重要性を学生のうちに認識し、自ら選ぶ習慣を身につけておくこと。

◎--- 到達目標 ---◎

物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。(知識・理解)

物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業の前には参考書の当該箇所を読んでおくこと。(90分)授業時に示す課題について、自分の手を動かして問題を解くこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

上記の到達目標の達成度を、定期試験80%、平常点20%を目安として評価する。授業態度に問題がある場合は上記の評価から減点する。課題は回収して採点し、平常点とする。採点後に返却し、その際に必要に応じて解説を行う。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。

◎--- 参考書 ---◎

砂川重信著「電磁気学の考え方」(岩波書店)長岡洋介著「電磁気学Ⅱ」(岩波書店)戸田盛和著「ベクトル解析」(岩波書店)砂川重信著「電磁気学演習」(岩波書店)ファインマン他著 宮島龍興訳「ファインマン物理学Ⅲ電磁気学」(岩波書店)砂川重信著「理論電磁気学」(紀伊国屋書店)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

基礎電磁気学I,II、および電磁気学Iの内容を修得しておくこと。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 電磁気学Iの復習 真空中における静電場・静磁場のマクスウェル方程式2. 物質中の静電場 分極電荷, 誘電体中のガウスの法則3. 物質中の静磁場 磁化電流, 磁性体中のアンペールの法則4. 電磁誘導 ファラデーの電磁誘導の法則5. 変位電流と分極電流 マクスウェル-アンペールの法則6. 電磁場のエネルギー マクスウェル方程式と電磁場のエネルギー保存則7. 真空中の電磁波 真空中のマクスウェル方程式から波動方程式を導く8. 電磁波の伝播 波動方程式の解, 真空中の光速, エネルギー密度, ポインティング・ベクトル9. 電磁波の波長と性質・応用 長波から超短波, マイクロ波, テラヘルツ波, 赤外線, 可視光線, 紫外線, X線, γ線, 各々の性質と応用 10. 電磁ポテンシャル 時間的に変動する電磁場のポテンシャル, ゲージ変換11. 電磁波の放射I 遅延ポテンシャル, 電気双極子近似12. 電磁波の放射II 運動する荷電粒子による放射13. アンテナ アンテナによる電磁波の送受信14. 電磁波の散乱 レイリー散乱とミー散乱15. 導体と電磁波 導体中の電磁波, 金属光沢

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2019-6020000730-01電磁気学Ⅱ

御園 雅俊

◎物理物理科:A-1,B-1

1.物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-1)

2.物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000730-01電磁気学Ⅱ

御園 雅俊

◎化学ナノサ:A-2

1.物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.物質中や,時間変化のある場合の電磁気学の論理的思考方法を身に付けている。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000733-01統計力学Ⅰ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:水・3時限  試験時間割:後日発表  

宮原 慎

◎--- 概要 ---◎

 本講義では、統計力学の初歩的、基本的な部分を学習する。アボガドロ数程度の分子や電子のマクロな集団に対して、分子や電子が示すミクロな世界の法則を用いることで、マクロな世界の性質を理解する。 本講義では、まず、気体分子運動論を扱い、統計力学的考え方を身につけることから始める。次に、ミクロカノニカル分布、カノニカル分布の問題を扱うことで、統計力学の基礎を学ぶ。更に、古典的理想気体、黒体放射、固体の比熱、磁性体など、相互作用のない系のいくつかの問題に取り組むことで、ミクロカノニカル分布、カノニカル分布についての理解を深める。最後に、粒子の量子性について学び、フェルミ-ディラックの統計、ボーズ-アインシュタインの統計を理解する。 統計力学は、特に量子力学、熱力学との関係が深い。これらの分野に関する基礎的な知識を学生には期待するが、必要に応じて量子力学の問題についての説明も行う(主に、調和振動子の量子力学)。

◎--- 到達目標 ---◎

統計的手法を用いて、比熱の温度依存性などの物理現象を説明できる。(知識・理解)

ミクロカノニカル分布やカノニカル分布で求められる物理量を計算できる。 (技能)

フェルミ粒子とボーズ粒子の性質を説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 授業の後にはノートを見直して復習すること。特に、数式は、その物理的意味を良く考えながら、確認をすること。(60分) 授業で配布するプリントにある演習問題を解くこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 定期試験では到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。評価は、定期試験(100%)または、定期試験(60%)および演習課題(40%)のうち成績の良い方で行う。

◎--- テキスト ---◎

統計物理学入門 上田和夫著(共立出版)ISBN:978-4320034020

◎--- 参考書 ---◎

統計力学 久保亮五著(共立出版) ISBN978-4320034235大学演習 熱学・統計力学 久保亮五著(裳華房) ISBN 978-4785380328

◎--- 授業計画 ---◎

第1回 気体分子運動論 気体分子運動論、理想気体の状態方程式第2回 ボルツマン分布 気体分子の速度分布、ガウス積分第3回 調和振動子の古典統計 調和振動子の運動、熱平衡にある調和振動子、比熱第4回 調和振動子の量子力学 調和振動子のシュレディンガー方程式とその解第5回 ミクロカノニカル分布 ミクロカノニカル分布、スターリングの公式第6回 カノニカル分布 温度と熱平衡、カノニカル分布第7回 古典的理想気体 希薄な理想気体の統計力学第8回 黒体放射 プランクの仮説、ステファノ-ボルツマンの法則第9回 固体の比熱 格子振動、デバイ比熱第10回 磁性体の磁化、磁化率 磁気モーメント、キュリーの法則第11回 ブラウン運動 酔歩の問題、ブラウン運動第12回 量子統計の基礎 フェルミ粒子、ボーズ粒子第13回 フェルミ-ディラックの統計 フェルミ-ディラックの分布関数第14回 ボーズ-アインシュタインの統計 ボーズ-アインシュタインの分布関数第15回 復習 まとめと復習

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2019-6020000733-01統計力学Ⅰ

宮原 慎

◎物理物理科:A-1,B-1

1.統計的手法を用いて、比熱の温度依存性などの物理現象を説明できる。 (A-1)

2.ミクロカノニカル分布やカノニカル分布で求められる物理量を計算できる。 (B-1)

3.フェルミ粒子とボーズ粒子の性質を説明できる。 (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.統計的手法を用いて、比熱の温度依存性などの物理現象を説明できる。 (A-2)

2.ミクロカノニカル分布やカノニカル分布で求められる物理量を計算できる。

3.フェルミ粒子とボーズ粒子の性質を説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000733-01統計力学Ⅰ

宮原 慎

◎化学ナノサ:A-2

1.統計的手法を用いて、比熱の温度依存性などの物理現象を説明できる。 (A-2)

2.ミクロカノニカル分布やカノニカル分布で求められる物理量を計算できる。

3.フェルミ粒子とボーズ粒子の性質を説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000757-01統計力学Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:前期:水・4時限  試験時間割:後日発表  

宮原 慎

◎--- 概要 ---◎

 統計力学Iで学習したことを発展させ、統計力学的概念の理解を深める。まずは、統計力学的な平衡の概念について学習する。エントロピー、温度、圧力といった巨視的な状態量について、統計力学的な立場から考察する。次に、熱力学と統計力学の対応について説明し、熱力学の基本法則について考える。最後に統計力学の応用例として、イジング模型における常磁性・強磁性相転移について学習する。簡単に言うと、ある温度(転移温度)以下では強磁性(磁石の状態)であった物が、その温度以上では常磁性(磁石でない状態)に変わる。これは二次相転移といわれるものの典型である。 授業ののちに、数式などをチェックし、授業内容を理解する。 統計力学Iで学習したことを理解しておくこと。履修していない学生は事前に参考書の教科書の内容を学習しておくこと。

◎--- 到達目標 ---◎

統計力学的な概念を理解し、熱力学と統計力学の関係を説明できる。(知識・理解)

平均場近似によるイジング模型における強磁性・常磁性転移など、統計力学的手法を用いた計算ができる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 授業で配布するプリントにある演習問題のプリントを解くこと。(90分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 定期試験では到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。評価は、定期試験(100%)または、定期試験(60%)および演習課題(40%)のうち成績の良い方で行う。

◎--- テキスト ---◎

統計力学 久保亮五著(共立出版)ISBN 978-4-320-03423-5

◎--- 参考書 ---◎

統計物理学入門 ISBN 4-320-03402-3ゼロから学ぶ統計力学 ISBN 978-4-06-154676-9

◎--- 授業計画 ---◎

1 平衡条件と巨視的状態量 I  孤立系および結合系、エントロピー2 平衡条件と巨視的状態量 II  カノニカル分布、温度、圧力3 平衡条件と巨視的状態量 III  外部変数への応答、化学ポテンシャル  グランドカノニカル分布4 演習 I5 熱力学の基本法則 I  熱力学の第一法則、熱力学の第二法則6 熱力学の基本法則 II 熱力学と分配関数7 熱力学の基本法則 III 熱力学第三法則8 演習 II9 統計力学の応用 I  相転移、臨界現象10 統計力学の応用 II  強磁性イジング模型11 演習 III11 統計力学の応用 III  強磁性イジング模型 (その2)12 統計力学の応用 IV  強磁性体のイジング模型 (その3)13 統計力学の応用 V 強磁性体のイジング模型 (その4)14 演習 IV15 復習とまとめ

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2019-6020000757-01統計力学Ⅱ

宮原 慎

◎物理物理科:A-1,B-1

1.統計力学的な概念を理解し、熱力学と統計力学の関係を説明できる。 (A-1)

2.平均場近似によるイジング模型における強磁性・常磁性転移など、統計力学的手法を用いた計算ができる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.統計力学的な概念を理解し、熱力学と統計力学の関係を説明できる。 (A-2)

2.平均場近似によるイジング模型における強磁性・常磁性転移など、統計力学的手法を用いた計算ができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000757-01統計力学Ⅱ

宮原 慎

◎化学ナノサ:A-2

1.統計力学的な概念を理解し、熱力学と統計力学の関係を説明できる。 (A-2)

2.平均場近似によるイジング模型における強磁性・常磁性転移など、統計力学的手法を用いた計算ができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000759-01ナノ構造科学「ナノサイエンスコース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・2時限  試験時間割:後日発表  

眞砂 卓史

◎--- 概要 ---◎

 近年の先端科学技術分野では、微細構造を作製・制御して様々な新しい機能や素子に応用する「ナノテクノロジー」が欠かせない。ナノテクノロジーは21世紀の基盤技術であり、情報機器やITに限らず、環境・エネルギー分野の発展にも期待されている。 本講義では、ナノテクノロジーの基礎として、まずナノ構造の物理と化学からナノスケールになって現れる特有の現象について学ぶ。特徴的な物性の発現には、電子の波長などの特性長が重要である。その特性長と構造物のサイズの大小関係により、電子状態、そして物性も大きく変化する。その後、ナノ加工に関して、トップダウンとボトムアップによる作製法の違いを知り、Siプロセスに代表される微細構造作製のための装置・プロセスの概要について、薄膜形成、フォトリソグラフィー、エッチングなどの知識を身につける。後半では、最近のナノテクノロジーについて、半導体ナノ構造を用いた量子井戸や2次元電子ガスの応用、HDDの高密度化や不揮発性メモリの研究開発が進んでいるスピントロニクス、カーボンナノチューブやグラフェンの応用、DDSやDNAチップなどへの応用が期待されるナノバイオなど、それぞれの原理や特徴、応用例などの話題について紹介する。 先端技術の動向を知ることは、今後社会で活躍するため様々な面で重要である。

◎--- 到達目標 ---◎

ナノテクノロジーの概念が説明できる。 (知識・理解)

ナノ構造にすることによって現れる物理や化学の現象を理解する。 (知識・理解)

微細加工装置の原理と利用に関する知識を習得する。 (知識・理解)

最近のナノテクノロジーの話題や応用について説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業前は、次回の授業内容に関連した話題について調べ、専門用語等の予習を行うこと(90分)。授業後は、専門用語および授業内容を復習し、演習課題は確実に理解しておくこと(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

設定した問題に関して、概念・背景などを理解し、現象や原理・利点を適切に説明できるかについて評価する。定期試験70%、演習課題30%で評価する。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。スライド資料など必要に応じて配布する。

◎--- 参考書 ---◎

基礎から学ぶナノテクノロジー ISBN 4-8079-0560-0ナノテクノロジー その全貌と未来 ISBN 4-7612-6147-1デバイスプロセス ISBN 4-563-03342-1半導体のすべて ISBN 4-534-04109ナノテクノロジーの世界 ISBN 4-410-13819

◎--- 授業計画 ---◎

1 ナノテクノロジー概論 ナノテクノロジーの学問分野と歴史2 ナノ構造の物理・化学 ナノスケールに現れる特有の現象について3 ナノ加工概論 トップダウンとボトムアップのナノ加工4 Siデバイスの基礎とプロセス Siデバイスの構造と必要な微細加工について5 Siウエハ ウエハの作製法6 真空技術 真空を用いる利点と真空の作り方7 薄膜形成 真空蒸着法・スパッタリング等について8 リソグラフィ 微細パターンの形成について9 エッチング、不純物添加 不要部分の除去・ドーピング10 ICの組み立てとクリーンルーム パッケージングとクリーンルームの定義11 化合物半導体デバイスI 化合物半導体の基礎とLED・レーザー12 化合物半導体デバイスⅡ 量子構造の基礎と量子井戸デバイス13 スピントロニクスI 磁性体の基礎と磁気抵抗効果とその応用14 スピントロニクスⅡ 強磁性半導体、スピン注入15 ナノカーボン・ナノバイオ カーボンナノチューブ、グラフェン、フラーレン、ドラッグデリバリー、DNAチップ  

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2019-6020000759-01ナノ構造科学「ナノサイエンスコース」

眞砂 卓史

◎物理ナノサ:A-2,A-3

1.ナノテクノロジーの概念が説明できる。  (A-2)

2.ナノ構造にすることによって現れる物理や化学の現象を理解する。  (A-3)

3.微細加工装置の原理と利用に関する知識を習得する。  (A-2)

4.最近のナノテクノロジーの話題や応用について説明できる。 (A-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2,A-3

1.ナノテクノロジーの概念が説明できる。  (A-2)

2.ナノ構造にすることによって現れる物理や化学の現象を理解する。  (A-3)

3.微細加工装置の原理と利用に関する知識を習得する。  (A-2)

4.最近のナノテクノロジーの話題や応用について説明できる。 (A-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000761-01ナノサイエンス特別講義A「ナノサイエンスコース」

期別:集中後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:無し   授業時間割:集中後期  試験時間割:定期試験なし  

内橋 貴之

◎--- 概要 ---◎

ナノサイエンス/テクノロジーはエレクトロニクスからバイオまで、現代科学の多くの分野で重要な位置を占める基盤となる学問です。ナノサイエンスの発展には、目で見えない微小な物質を観察して、さらには操作するといった計測技術の発明と進化が大きな貢献をしてきました。電子顕微鏡やプローブ顕微鏡に代表される顕微観察技術の発展は、金属や半導体などの微細構造の実空間観察を可能にし、さらに電子状態などの物性マッピングは半導体デバイスの特性評価に利用されてきました。また、光学顕微鏡による生体分子の一分子観察技術は、タンパク質が働く仕組みを分子レベルで理解し、一分子生理学の発展に繋がりました。本講義では、ナノサイエンス/テクノロジーの進展を概観するとともに、そこで利用されている主要な計測技術(光学顕微鏡、電子顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡)の動作原理の基礎と応用について学びます。

◎--- 到達目標 ---◎

ナノサイエンスに関する主要な研究の歴史的流れを学び、どのような分野で利用してきたかを理解する。(知識・理解)

固体材料及び生物試料での物理化学現象をナノサイエンスの観点から理解する。(知識・理解)

ナノサイエンスに利用されている基本的な計測技術の動作原理、その長所と欠点を理解し、自らの研究活動に活かせるようにする。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

必ず授業後の復習を行行ってください(60分)。適宜、質問時間を設けますので、理解できなかった場所があった場合には質問するようにしてください。次回の授業内容を予習し、専門用語の意味を理解しておいてください(60分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:到達目標の達成度をどの程度解答できるかを評価の基準とする。

評価方法:授業中での質疑応答(30%)とレポート(70%)を目安に総合的に評価します。

◎--- テキスト ---◎

特に指定しません。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

事前学習は特に必要としませんが、講義中の板書は漏れなくノートに取り、それを参考に事後のレポートを作成してください。カメラによる撮影は許可しません。定期試験を実施しないため、再試験を受験することはできません。

◎--- 授業計画 ---◎

1. ナノサイエンスの歴史概観2. 汎用顕微鏡技術   電子顕微鏡、光学顕微鏡、そのほか解析技術3. 走査型プローブ顕微鏡の一般事項  歴史と発展、プローブ顕微鏡ファミリー4. トンネル顕微鏡の基礎  トンネル電流、探針、制御技術5. トンネル顕微鏡の応用事例  原子分解能観察、原子操作6. 原子間力顕微鏡の基礎  ファンデルワールス力、フォースカーブ、制御技術7. 原子間力顕微鏡による原子分解能観察I  コンタクトモード、絶縁体表面8. 原子間力顕微鏡による原子分解能観察II  ノンコンタクトモード。半導体表面、原子操作9. 静電気力顕微鏡と磁気力顕微鏡  接触帯電、電荷分布観察、交換力顕微鏡10. 生体分子の一般事項 -タンパク質と核酸  タンパク質、核酸、構造と機能 11. 光学顕微鏡による1分子計測  全反射顕微鏡、GFP12. 原子間力顕微鏡によるタンパク質の観察  膜タンパク質、構造解析13. 原子間力顕微鏡の高速化技術  カンチレバー、ピエゾ、制御技術14. 高速原子間力顕微鏡による1分子ダイナミクス計測  モータータンパク質、タンパク質2次元結晶15. まとめ - ナノサイエンスの最近の展開  デバイス開発、バイオエンジニアリング

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2019-6020000761-01ナノサイエンス特別講義A「ナノサイエンスコース」

内橋 貴之

◎物理ナノサ:A-2,A-3,C-1

1.ナノサイエンスに関する主要な研究の歴史的流れを学び、どのような分野で利用してきたかを理解する。 (A-3)

2.固体材料及び生物試料での物理化学現象をナノサイエンスの観点から理解する。 (A-2)

3.ナノサイエンスに利用されている基本的な計測技術の動作原理、その長所と欠点を理解し、自らの研究活動に活かせるようにする。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2,A-3,C-1

1.ナノサイエンスに関する主要な研究の歴史的流れを学び、どのような分野で利用してきたかを理解する。 (A-3)

2.固体材料及び生物試料での物理化学現象をナノサイエンスの観点から理解する。 (A-2)

3.ナノサイエンスに利用されている基本的な計測技術の動作原理、その長所と欠点を理解し、自らの研究活動に活かせるようにする。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000738-01ナノ材料科学実験Ⅱ「ナノサイエンスコース」

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:前期:月・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

永田 潔文、匠 正治、竹内 千寿、田尻 恭之、西田 昭彦

◎--- 概要 ---◎

 ナノ材料科学実験Ⅰではナノサイズの物つくりを体験したが、ナノ材料科学実験Ⅱでは作った物がどのような構造をしているのか、またどのような性質を示すのかなど、ナノサイズの材料を評価する技術を学ぶ。ナノサイズの物を評価するには拡大して観察する必要があるが、ここではナノサイズの物の拡大像を得る顕微鏡として代表的な透過型電子顕微鏡(TEM)、走査型電子顕微鏡(SEM)、走査プローブ顕微鏡(SPM)の3つの装置を扱う。1.TEMは光学顕微鏡よりはるかに高い分解能で物質の像を観察することができると同時に、電子線回折により結晶構造を調べることができるのが特徴である。ここでは真空蒸着法により金の金属薄膜試料を作成し、金属粒界を観察するとともに電子線回折から結晶の格子定数を求める。またナノサイズの粘土鉱物などの単結晶試料の実像観察と電子線回折実験を行う。2.SEMはTEMより試料作成が簡単であるが、TEMと同様に光学顕微鏡よりはるかに高い分解能で物質の像を観察することができる。またX線蛍光分析により、観察している場所がどのような元素から成っているかを調べること(元素分析)ができるのが特徴である。ここでは高温超伝導体の試料を作成し、グレインサイズの観察を行う。次にエネルギー分散型分光装置を用いて元素分析を行い、各組成相を色分けしたカラーマップを作成する。3.SPMは約30年前に発明された装置で、物質の表面を針がなぞることで表面の原子配列を観ることができる装置である。また原子を1個1個動かすことができ、このことによってナノテクノロジーを可能とした装置である。ここでは走査型トンネル顕微鏡(STM)と原子間力顕微鏡(AFM)を用い、原子スケールからサブミクロンスケールで物質表面の観察、評価を行う。またプローブ顕微鏡を用いた微細加工も行う。4.ナノサイズの物質を評価するうえで注意しなければならないことは、物質のサイズによって物質定数が変化することである。ここでは磁性体微粒子の試料を挿入した高周波コイルとコンデンサーで構成された共振回路の発振周波数から、磁性体微粒子の帯磁率の磁場による変化を観測し、強磁性体のサイズ効果について検討する。5.微細素子を作製するためには、微細加工技術が必須である。リソグラフィや真空蒸着を用いた薄膜形成を行うことにより、微細素子を作製する。またプローバーを用いて、作製した素子の抵抗率などの物性評価を行う。 

◎--- 到達目標 ---◎

透過型電子顕微鏡(TEM)について、原理を理解し、使い方を習得する。(技能)

走査型電子顕微鏡(SEM)について、原理を理解し、使い方を習得する。(技能)

走査プローブ顕微鏡(SPM)について、原理を理解し、使い方を習得する。(技能)

磁性ナノ微粒子の帯磁率の測定方法を習得し、磁性材料に及ぼすサイズ効果を検証する。 (技能)

微細素子の作製法および評価法を習得する。(技能)

実験の目的や方法、理論、実験結果とその考察を、人が読んでわかる報告書として期限内に仕上げ、提出する。(技能)

実験テーマに関した論文や書籍、ニュース記事などに関心を持ち、それらを読む。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 事前にテキストを読んで、実験内容を理解してくる。(60分) 実験を行ったその日に、実験結果をまとめておく。(60分) また実験テーマに関した論文や書籍、ニュース記事などを読む。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 この科目は実験科目なので定期試験を行わない。したがって、実験を行ってレポートを提出し、口頭試問を受けたとき、実験が終了したと認める。実験態度を50%、レポートを50%で評価するが、全ての実験テーマを終了しておかなければならない。 熱心に実験に取り組み、書式に従ったレポートを提出し、そのレポートにはこの科目の到達目標が達成されたことがわかるものになっていることを評価の基準とする。

◎--- テキスト ---◎

 テキスト、「ナノ材料科学実験Ⅱ」を実験初回に配布する。

◎--- 授業計画 ---◎

1.実験の準備と説明  透過型電子顕微鏡試料作成Ⅰ  金薄膜と粘土鉱物微結晶試料作成2.透過型電子顕微鏡による観察Ⅰ  拡大像と制限視野回折像3.透過型電子顕微鏡による観察Ⅱ  回折像の解析と結晶の格子定数4.走査型電子顕微鏡試料作成Ⅰ  試料の熱処理と熱処理前のSEM観察5.走査型電子顕微鏡による観察Ⅰ  熱処理後のSEM観察とX線分析6.走査型電子顕微鏡による観察Ⅱ  SEM観察写真の現像処理と計測7.走査型プローブ顕微鏡による観察I  AFMによるナノ粒子の観察8.走査型プローブ顕微鏡による観察II  STMによる原子像の観察9.走査型プローブ顕微鏡による微細加工  AFMによるサブミクロンスケールでのスクラッチ加工   10.磁性体微粒子試料の準備  フェライト系試料と磁性11.高周波コイルを含む電子回路の作成  測定原理と発振回路の作成12.外部磁場による磁気ヒステリシス効果の観測と解析  発振周波数の磁場変化とグラフ化13.微細素子の作製Ⅰ  リソグラフィによる微細パターン作製14.微細素子の作製Ⅱ  金属膜の真空蒸着とリフトオフ15.微細素子の電気特性評価  プローバーを用いた電気抵抗測定と解析

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2019-6020000738-01ナノ材料科学実験Ⅱ「ナノサイエンスコース」

永田 潔文、匠 正治、竹内 千寿、田尻 恭之、西田 昭彦

◎物理ナノサ:B-1,B-2,C-1

1.透過型電子顕微鏡(TEM)について、原理を理解し、使い方を習得する。 (B-1)

2.走査型電子顕微鏡(SEM)について、原理を理解し、使い方を習得する。 (B-1)

3.走査プローブ顕微鏡(SPM)について、原理を理解し、使い方を習得する。 (B-1)

4.磁性ナノ微粒子の帯磁率の測定方法を習得し、磁性材料に及ぼすサイズ効果を検証する。  (B-1)

5.微細素子の作製法および評価法を習得する。 (B-1)

6.実験の目的や方法、理論、実験結果とその考察を、人が読んでわかる報告書として期限内に仕上げ、提出する。 (B-2)

7.実験テーマに関した論文や書籍、ニュース記事などに関心を持ち、それらを読む。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:B-1,B-2

1.透過型電子顕微鏡(TEM)について、原理を理解し、使い方を習得する。 (B-1)

2.走査型電子顕微鏡(SEM)について、原理を理解し、使い方を習得する。 (B-1)

3.走査プローブ顕微鏡(SPM)について、原理を理解し、使い方を習得する。 (B-1)

4.磁性ナノ微粒子の帯磁率の測定方法を習得し、磁性材料に及ぼすサイズ効果を検証する。  (B-1)

5.微細素子の作製法および評価法を習得する。 (B-1)

6.実験の目的や方法、理論、実験結果とその考察を、人が読んでわかる報告書として期限内に仕上げ、提出する。 (B-2)

7.実験テーマに関した論文や書籍、ニュース記事などに関心を持ち、それらを読む。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000766-01ナノ物理学特別講義「物理科学コース」

期別:集中後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:無し   授業時間割:集中後期  試験時間割:定期試験なし  

内橋 貴之

◎--- 概要 ---◎

ナノサイエンス/テクノロジーはエレクトロニクスからバイオまで、現代科学の多くの分野で重要な位置を占める基盤となる学問です。ナノサイエンスの発展には、目で見えない微小な物質を観察して、さらには操作するといった計測技術の発明と進化が大きな貢献をしてきました。電子顕微鏡やプローブ顕微鏡に代表される顕微観察技術の発展は、金属や半導体などの微細構造の実空間観察を可能にし、さらに電子状態などの物性マッピングは半導体デバイスの特性評価に利用されてきました。また、光学顕微鏡による生体分子の一分子観察技術は、タンパク質が働く仕組みを分子レベルで理解し、一分子生理学の発展に繋がりました。本講義では、ナノサイエンス/テクノロジーの進展を概観するとともに、そこで利用されている主要な計測技術(光学顕微鏡、電子顕微鏡、走査型プローブ顕微鏡)の動作原理の基礎と応用について学びます。

◎--- 到達目標 ---◎

ナノサイエンスに関する主要な研究の歴史的流れを学び、どのような分野で利用してきたかを理解する。(知識・理解)

ナノサイエンスに利用されている基本的な計測技術の動作原理、その長所と欠点を理解し、自らの研究活動に活かせるようにする。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

必ず授業後の復習を行行ってください(60分)。適宜、質問時間を設けますので、理解できなかった場所があった場合には質問するようにしてください。次回の授業内容を予習し、専門用語の意味を理解しておいてください(60分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:到達目標の達成度をどの程度解答できるかを評価の基準とする。

評価方法:授業中での質疑応答(30%)とレポート(70%)を目安に総合的に評価します。

◎--- テキスト ---◎

特に指定しません。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

事前学習は特に必要としませんが、講義中の板書は漏れなくノートに取り、それを参考に事後のレポートを作成してください。カメラによる撮影は許可しません。定期試験を実施しないため、再試験を受験することはできません。

◎--- 授業計画 ---◎

1. ナノサイエンスの歴史概観2. 汎用顕微鏡技術   電子顕微鏡、光学顕微鏡、そのほか解析技術3. 走査型プローブ顕微鏡の一般事項  歴史と発展、プローブ顕微鏡ファミリー4. トンネル顕微鏡の基礎  トンネル電流、探針、制御技術5. トンネル顕微鏡の応用事例  原子分解能観察、原子操作6. 原子間力顕微鏡の基礎  ファンデルワールス力、フォースカーブ、制御技術7. 原子間力顕微鏡による原子分解能観察I  コンタクトモード、絶縁体表面8. 原子間力顕微鏡による原子分解能観察II  ノンコンタクトモード。半導体表面、原子操作9. 静電気力顕微鏡と磁気力顕微鏡  接触帯電、電荷分布観察、交換力顕微鏡10. 生体分子の一般事項 -タンパク質と核酸  タンパク質、核酸、構造と機能 11. 光学顕微鏡による1分子計測  全反射顕微鏡、GFP12. 原子間力顕微鏡によるタンパク質の観察  膜タンパク質、構造解析13. 原子間力顕微鏡の高速化技術  カンチレバー、ピエゾ、制御技術14. 高速原子間力顕微鏡による1分子ダイナミクス計測  モータータンパク質、タンパク質2次元結晶15. まとめ - ナノサイエンスの最近の展開  デバイス開発、バイオエンジニアリング

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2019-6020000766-01ナノ物理学特別講義「物理科学コース」

内橋 貴之

◎物理物理科:A-1,B-1

1.ナノサイエンスに関する主要な研究の歴史的流れを学び、どのような分野で利用してきたかを理解する。 (A-1)

2.ナノサイエンスに利用されている基本的な計測技術の動作原理、その長所と欠点を理解し、自らの研究活動に活かせるようにする。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000705-01熱力学Ⅰ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・3時限  試験時間割:後日発表  

端山 和大

◎--- 概要 ---◎

我々が日常経験している自然現象は、多かれ少なかれ“熱”と関連している。熱現象は巨視的体系に特有なものであり、そのもとをたずねれば巨視的体系が非常に多数の分子(或いは原子)で成り立っているために生じるのである。熱力学は、その膨大な自由度と非線形相互作用からなる巨視的体系について、少数の物理量を用いてその本質を記述する。熱力学は、内部エネルギー、エントロピーなど直接感性に訴えることのできない量を用いるのでかなり抽象的なところがあり異質な存在のように見えるが、他の物理学とお互いに依存しあって、物理学の根幹の一つをなしている。 はじめに、理想気体を例にして熱力学的状態とそれを表す熱力学変数について学ぶ。さらに熱力学の第1法則や比熱等の幾つかの熱力学的関係式を学び,熱力学を体系的に理解することを目指す。そして、熱現象の不可逆性と熱力学第2法則を学んで,エントロピーの概念を導入し、熱の本性に迫る。熱力学の理論体系の理解ととともに、それが我々の生活に欠かせないエアコン、車のエンジンといった工学的な応用に大きく貢献していることを学ぶ。 熱力学は抽象性の高い理論体系であり、授業を受けただけで直ちに理解することは難しい。数式の持つ意味を理解する上でも、偏微分を必ず予習しておくこと。更に、授業内容を、必ず復習しておくことが望まれる。 熱力学を学習することで、力学、電磁気学と併せ、古典物理学の原理体系をすべて学習したことになる。一般的な立場から物理学的な原理体系を再認識することで、包括的な理解を深める。

◎--- 到達目標 ---◎

少数の熱力学量で構築される理論体系を理解し、説明できる。(知識・理解)

身の回りの熱現象をエネルギー保存則(熱力学第1法則)、可逆・非可逆過程(熱力学第2法則)、エントロピーを用いて考察できるようになる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習:授業の該当箇所を、1時間程度を使って調べることを推奨する。復習:週に3時間程度、授業中に出すレポートを解いたり、参考書に挙げた本の中の問題を解いたりすることによって理解を深めていくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:到達目標の達成度をはかる問題を解くことができる。レポートを解き、期限内に提出する。評価方法:定期試験の結果を70%程度、授業中の演習問題・レポートへの取り組みを30%程度として評価します。

◎--- テキスト ---◎

小出昭一郎、熱学(東京大学出版会) ISBN-13: 978-4130620727

◎--- 参考書 ---◎

久保亮伍、熱学・統計力学(裳華房) ISBN-13: 978-4785380328清水明、熱力学の基礎(東京大学出版会) ISBN-13:978-4130626095熱学思想の史的展開〈1〉熱とエントロピー (ちくま学芸文庫) ISBN-13: 978-4480091819熱学思想の史的展開〈2〉熱とエントロピー (ちくま学芸文庫) ISBN-13: 978-4480091826熱学思想の史的展開〈3〉熱とエントロピー (ちくま学芸文庫) ISBN-13: 978-4480091833

◎--- 履修上の留意点 ---◎

熱力学の取り扱いには偏微分や全微分が不可欠なので、これらを習得しておくことが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 古典物理学:物理学とは、古典物理学の原理、力学・電磁気学・熱力学とは2 物理数学の復習熱力学で頻繁に用いられる全微分、偏微分、ヤコビアンについて3 熱力学的状態:熱平衡、熱伝達、温度目盛の説明4 理想気体と実在気体(1):状態方程式、状態量、示量変数、示強変数5 理想気体と実在気体(2):状態方程式様々な状態方程式、ファンデアワールス気体6 熱力学第一法則:準静的過程、ジュールの実験、熱力学第一法則7 比熱:定積比熱、定圧比熱、定積比熱と定圧比熱の間の関係式の導出8 準静的過程:等温変化と断熱変化の説明、ポアソンの式の導出9 カルノーサイクル:カルノーサイクルの効率の導出、冷蔵庫、ヒートポンプの仕組み10 熱力学第二法則:トムソンの原理とクラウジュウスの原理の説明、トムソンの原理とクラウジュウスの原理の同等性の証明11 カルノーの定理熱力学的温度目盛、カルノーの定理12 クラウジュウスの不等式:可逆機関と不可逆機関の効率13 エントロピー(1):エントロピーの導入、エントロピー増大則、ネルンストの定理の説明14 エントロピー(2):熱機関、断熱膨張とエントロピー、15 エントロピー(3):トムソンの原理とクラウジュウスの原理とエントロピー増大則の間の関係の説明、混合のエントロピー

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2019-6020000705-01熱力学Ⅰ

端山 和大

◎物理物理科:A-1,B-1

1.少数の熱力学量で構築される理論体系を理解し、説明できる。 (A-1)

2.身の回りの熱現象をエネルギー保存則(熱力学第1法則)、可逆・非可逆過程(熱力学第2法則)、エントロピーを用いて考察できるようになる (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.少数の熱力学量で構築される理論体系を理解し、説明できる。

2.身の回りの熱現象をエネルギー保存則(熱力学第1法則)、可逆・非可逆過程(熱力学第2法則)、エントロピーを用いて考察できるようになる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000705-01熱力学Ⅰ

端山 和大

◎化学ナノサ:A-2

1.少数の熱力学量で構築される理論体系を理解し、説明できる。

2.身の回りの熱現象をエネルギー保存則(熱力学第1法則)、可逆・非可逆過程(熱力学第2法則)、エントロピーを用いて考察できるようになる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000732-01熱力学Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・1時限  試験時間割:後日発表  

端山 和大

◎--- 概要 ---◎

熱力学は、巨視的体系を構成する個々の分子の振る舞いには立ち入らず、少数の物理量を用いて現象の本質を記述する。熱力学Iでは、熱力学第1法則や熱力学第2法則、エントロピーの概念などを導入することによって、熱の本性を明らかにした。しかしながら、熱力学Iの範囲だけでは、物質の特性や振る舞いを記述することは困難である。 熱力学IIでは、はじめに、熱力学的特性関数を導入し、有効な仕事や熱力学Iで導入された熱力学的量の間に成り立つ関係を明らかにする。ここでは環境との相互作用の様式が重要になることを学ぶ。相平衡やゴム弾性など巨視的体系の性質や現象を対象にして、熱が物質の特性に如何に関与するかを学ぶ。講義の後半では、熱力学の理論体系がどのように応用・融合されていくかについて、宇宙物理学などからの話題を例にして学ぶ。 熱力学は抽象性の高い理論体系であり、授業を受けただけで直ちに理解することは難しい。数式の持つ意味を理解する上でも、偏微分を必ず予習しておくこと。

◎--- 到達目標 ---◎

熱力学の枠組みを論理的に、かつ直感的に理解できるようになる。(技能)

熱力学的諸量の間に成り立つ関係式を理解し、巨視的体系の性質や現象に適用できるようになる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習:授業の該当箇所を、1時間程度を使って調べることを推奨する。復習:週に3時間程度、授業中に出すレポートを解いたり、参考書に挙げた本の中の問題を解いたりすることによって理解を深めていくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:到達目標の達成度をはかる問題を解くことができる。レポートを解き、期限内に提出する。評価方法:定期試験の結果を70%程度、授業中の演習問題・レポートへの取り組みを30%程度として評価します。

◎--- テキスト ---◎

特になし。必要に応じて参考書に挙げた文献を参照すること。

◎--- 参考書 ---◎

小出昭一郎、熱学(東京大学出版会) ISBN-13:978-4130620727久保亮伍、熱学・統計力学(裳華房) ISBN-13:978-4785380328清水明、熱力学の基礎(東京大学出版会) ISBN-13:978-4130626095熱学思想の史的展開〈1〉熱とエントロピー (ちくま学芸文庫) ISBN-13: 978-4480091819熱学思想の史的展開〈2〉熱とエントロピー (ちくま学芸文庫) ISBN-13: 978-4480091826熱学思想の史的展開〈3〉熱とエントロピー (ちくま学芸文庫) ISBN-13: 978-4480091833

◎--- 履修上の留意点 ---◎

熱力学の取り扱いには偏微分や全微分が不可欠なので、これらを習得しておくことが望ましい。熱力学Ⅰの内容を理解しておくこと。

◎--- 授業計画 ---◎

1 熱力学的特性関数:内部エネルギー、エンタルピー、ヘルムホルツの自由エネルギー、ギプスの自由エネルギーの導入2 熱力学的変化の方向:孤立系、等温系、等温等圧系について3 マクスウェルの関係式:マクスウェルの関係式の導入4 ゴム弾性:断熱過程、張力一定過程での伸びと温度の関係の導出5 ジュール・トムソン過程:ジュール・トムソン係数、断熱過程との関係の説明6 最大仕事の原理:孤立系と等温等圧系での関係式、エクセルギーの導入7 相平衡と化学平衡:化学ポテンシャルの導入、孤立系、等温系、等温等圧系について8 相平衡(1):クラペイロン・クラウジュスの式の導出、潜熱の説明9 相平衡(2):相転移、相図と共存状態、臨界点の説明10 相平衡(3):マクスウェルの等面積則の説明、1次相転移の説明11 相律、理想気体の化学ポテンシャル12 混合気体の化学ポテンシャル13 質量作用の法則:ルシャトリエの原理の説明14 熱力学の応用115 熱力学の応用2

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2019-6020000732-01熱力学Ⅱ

端山 和大

◎物理物理科:A-1,B-1

1.熱力学の枠組みを論理的に、かつ直感的に理解できるようになる。 (B-1)

2.熱力学的諸量の間に成り立つ関係式を理解し、巨視的体系の性質や現象に適用できるようになる。 (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.熱力学の枠組みを論理的に、かつ直感的に理解できるようになる。 (A-2)

2.熱力学的諸量の間に成り立つ関係式を理解し、巨視的体系の性質や現象に適用できるようになる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000732-01熱力学Ⅱ

端山 和大

◎化学ナノサ:A-2

1.熱力学の枠組みを論理的に、かつ直感的に理解できるようになる。 (A-2)

2.熱力学的諸量の間に成り立つ関係式を理解し、巨視的体系の性質や現象に適用できるようになる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000775-01熱力学・量子力学演習

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:前期:木・2時限  試験時間割:定期試験なし  

宮原 慎

◎--- 概要 ---◎

 2年次に学習した熱力学、3年次で学習する量子力学に関する演習を行う。 熱力学は、巨視的体系を構成する個々の分子の振る舞いには立ち入らず、温度や圧力など巨視的に観測される少数の物理量を用いて現象を記述する。熱力学第一法則および熱力学第二法則に基づき、熱現象を理解することを目指す。一方、ミクロの世界で起こる奇妙な現象を理解するための力学が量子力学である。確率解釈や不確定性原理などの量子力学固有の原理を理解し、量子力学固有の現象を理解することを目指す。現代のテクノロジーを理解するためには、熱力学や量子力学をしっかりと学習する必要がある。講義で得られた知見を更に深め、自分自身の能力とするためにこれらの分野の演習問題に取り組む。 演習問題を配布するので、全員自らの手で解答を試みる。演習終了時に解答を配布するので、その週のうちに各自で自習し、演習問題の内容を理解する。前回の理解度の確認として、次の週のはじめに20分程度の小テストを行う。 小テストの問題は、前週の演習問題と関連した問題とする。最後の回には、第1回~第14回の確認テストを行い、全体の理解度を確認する。

◎--- 到達目標 ---◎

熱力学の第一法則および第二法則を説明できる。(知識・理解)

粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。 (知識・理解)

理想気体について、仕事やエントロピーなどの熱力学量を計算できる。(技能)

シュレディンガー方程式を解き、エネルギー固有値を求めることができる。 (技能)

演習問題を毎回解くことで、自ら学習する姿勢を身に付ける。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 毎回演習問題を配布するので、演習問題の内容をよく学習しておくこと。(120分) 小テストの問題は、演習問題と関連した内容となる。小テストで間違ったところは、どのような考え違いかとか、どこの計算で間違えたかなど、よく見直しておくこと。(30分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:到達目標を測る問題(小テスト、確認テスト)を解くことができる。グループディスカッションを通して、自身の学習姿勢を自己分析することができる。評価方法:第2回~7回、9回~14回に実施する小テストの結果(90%)と第8回のグループディスカッションで課す課題(10%)の合計、または、第15回に実施する確認テスト(100%)のうち、成績の良い方で評価する。

◎--- テキスト ---◎

 演習専用のテキストはないが、熱力学Iおよび量子力学Iのテキストが参考になる。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 

◎--- 授業計画 ---◎

1. 偏微分と全微分 偏微分、全微分、微分方程式2. フーリエ変換 規格直交関数、フーリエ変換3. 状態方程式(熱) 物理量、状態方程式、偏微分と物理量4. 波動関数と演算子 I(量) 波動関数、演算子、交換関係5. 熱力学第一法則 I(熱) 熱と熱容量、仕事、定圧過程6. 波動関数と演算子 II(量) 定常状態、期待値、古典力学との関係7. 熱力学第一法則 II(熱) 定積過程、等温過程、断熱過程8. グループディスカッション 学習姿勢の評価、量子力学の解釈9. シュレディンガー方程式の解き方 I 無限井戸型ポテンシャル10. 熱機関(熱) 効率、カルノーサイクル11. シュレディンガー方程式の解き方 II(量) 有限井戸型ポテンシャル(束縛状態、散乱状態)12. 熱力学第二法則(熱) エントロピー、不可逆過程13. 調和振動子(量) エルミート多項式、演算子の方法14. 不確定性(量) 不確定性、同時固有値15. 確認テスト 確認テスト、総括

*各回の内容は記載項目関連のものを含む。*状況によって予定変更があり得る。

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2019-6020000775-01熱力学・量子力学演習

宮原 慎

◎物理物理科:A-1,B-1,C-1

1.熱力学の第一法則および第二法則を説明できる。 (A-1)

2.粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。  (A-1)

3.理想気体について、仕事やエントロピーなどの熱力学量を計算できる。 (B-1)

4.シュレディンガー方程式を解き、エネルギー固有値を求めることができる。 (B-1)

5.演習問題を毎回解くことで、自ら学習する姿勢を身に付ける。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,C-1

1.熱力学の第一法則および第二法則を説明できる。 (A-2)

2.粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。  (A-2)

3.理想気体について、仕事やエントロピーなどの熱力学量を計算できる。

4.シュレディンガー方程式を解き、エネルギー固有値を求めることができる。

5.演習問題を毎回解くことで、自ら学習する姿勢を身に付ける。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000775-01熱力学・量子力学演習

宮原 慎

◎化学ナノサ:A-2,C-1

1.熱力学の第一法則および第二法則を説明できる。 (A-2)

2.粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。  (A-2)

3.理想気体について、仕事やエントロピーなどの熱力学量を計算できる。

4.シュレディンガー方程式を解き、エネルギー固有値を求めることができる。

5.演習問題を毎回解くことで、自ら学習する姿勢を身に付ける。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000660-01発明と特許

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:前期:木・4時限  試験時間割:定期試験なし  

坪内 寛

◎--- 概要 ---◎

 我国は国家戦略として「知的財産立国」を掲げ、「研究活動や創造活動の成果を知的財産として戦略的に保護・活用し、産業の国際競争力を強化する」ことを目標としています。この目標を達成するためには、知的財産に関する知識をもった人材の育成が急務です。 この授業では知的財産についての初歩的な知識とその知識を活用するスキルを身に着けることを目標とします。知的財産の専門家である弁理士が講師を務め、具体的な実例を交えながら講義します。知的財産管理技能検定3級の受験用テキストに沿って授業を進めますので、授業を通して受験準備をすることも可能です。

◎--- 到達目標 ---◎

知的財産の概要について説明できる。(態度・志向性)

特許制度(実用新案制度を含む)の概要について説明できる。(知識・理解)

商標制度の概要について説明できる。(態度・志向性)

著作権と営業秘密保護の概要について説明できる。(態度・志向性)

意匠制度の概要について説明できる。(態度・志向性)

知的財産権制度のあるべき姿について日常的に考えるようになる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 学生が能動的に参加するアクティブ・ラーニングの形態を取り入れつつ授業を進めていきます。授業計画をもとにテキストを用いて予習し、専門用語の意味等を事前に理解しておいてください(90分)。 授業内容に係る小テストを実施しますので、復習しておいてください(60分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 定期試験は実施しません。 ①小テスト6回(・・第3回・第5回・第7回・第9回・第10回・第14回の授業開始時に実施します)と②レポート1回(・・第12回の授業で課題を提示します。第14回の授業までに提出してください。)で成績を評価します。 ①は知的財産権に関する初歩的な内容を理解できているかを評価の基準とし、②は知的財産に関する課題に対する自己の考察が表現されているかを評価の基準とします。 また、①に7割、②に3割、の重みを付けて総合的に評価します。

◎--- テキスト ---◎

知的財産教育協会編「知的財産管理技能検定3級 公式テキスト[改訂9版]」¥3000+税ISBN 978-4-909189-01-1

◎--- 履修上の留意点 ---◎

定期試験を実施しないため、再試験を受験することはできません。

◎--- 授業計画 ---◎

第1回 イントロダクション第2回 特許法の目的と保護対象/特許要件第3回 特許出願の手続き/特許出願後の手続き第4回 特許権の管理と活用/特許権の侵害と救済/実用新案法第5回 意匠法の保護対象と登録要件/意匠登録を受けるための手続き第6回 意匠権の管理と活用/意匠権の侵害と救済第7回 商標法の保護対象と登録要件/商標登録を受けるための手続き第8回 商標権の管理と活用/商標権の侵害と救済第9回 パリ条約/特許協力条約(PCT)/その他の条約第10回 著作権法の目的と著作物/著作者第11回 著作者人格権/著作(財産)権第12回 著作権の制限/著作隣接権/著作権の侵害と救済第13回 不正競争防止法等第14回 J-PlatPatを使った調査第15回 まとめ

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2019-6020000660-01発明と特許

坪内 寛

◎物理物理科:A-2,C-2,C-3

1.知的財産の概要について説明できる。 (C-2)

2.特許制度(実用新案制度を含む)の概要について説明できる。 (A-2)

3.商標制度の概要について説明できる。 (C-2)

4.著作権と営業秘密保護の概要について説明できる。 (C-2)

5.意匠制度の概要について説明できる。 (C-2)

6.知的財産権制度のあるべき姿について日常的に考えるようになる。 (C-3)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1,A-2,C-1

1.知的財産の概要について説明できる。 (C-1)

2.特許制度(実用新案制度を含む)の概要について説明できる。 (A-2)

3.商標制度の概要について説明できる。 (A-1)

4.著作権と営業秘密保護の概要について説明できる。 (A-1)

5.意匠制度の概要について説明できる。 (A-1)

6.知的財産権制度のあるべき姿について日常的に考えるようになる。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000660-01発明と特許

坪内 寛

◎化学化学:A-3

1.知的財産の概要について説明できる。 (A-3)

2.特許制度(実用新案制度を含む)の概要について説明できる。 (A-3)

3.商標制度の概要について説明できる。 (A-3)

4.著作権と営業秘密保護の概要について説明できる。 (A-3)

5.意匠制度の概要について説明できる。 (A-3)

6.知的財産権制度のあるべき姿について日常的に考えるようになる。 (A-3)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-1,A-2,C-1

1.知的財産の概要について説明できる。 (A-1)

2.特許制度(実用新案制度を含む)の概要について説明できる。 (A-2)

3.商標制度の概要について説明できる。 (A-1)

4.著作権と営業秘密保護の概要について説明できる。 (A-1)

5.意匠制度の概要について説明できる。 (A-1)

6.知的財産権制度のあるべき姿について日常的に考えるようになる。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000735-01物性物理学Ⅰ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・3時限  試験時間割:後日発表  

香野 淳

◎--- 概要 ---◎

 物性物理学は物質の性質を理解することを目的とする物理学の一分野である。物質の種類や性質は非常に多種多様であり、その複雑な振る舞いを理解することは決して容易なことではない。例えば、硬い・柔らかいという違いがあるのはなぜか、或いは変形に異方性が生じるのはなぜか、温まりやすい物とそうでない物との違いは何か、熱の伝わりやすさは何によって決まっているのか等々。このような疑問に対して、物質を多数の原子(原子核と電子)からなる系として取り扱い、主に量子力学と統計力学を土台として統一的に説明を与えようとするのが物性物理学である。 本講義では、広範な物性論のうち、固体物質(特に、結晶)を対象として、以下の重要な論点に絞って学んでいく。はじめに物性物理学の基本的な考え方について学んだ後、大きな項目として「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」について学習する。基本的な事柄から講義するように努めるので、数式による理解とその奥にある物理学的意味を理解するようにしてほしい。 次回の授業項目に関する予習および、授業内容の確認、演習問題の解答による復習を行うこと。まとまった内容が終わった時点で単元についてテストを行い、理解度を確かめる。物理学では基礎から積み重ねて理解していくことが求められるので、毎回の講義を確実に理解していく必要がある。

◎--- 到達目標 ---◎

物質の性質を理解するための物理学の基本的な考え方、方法を理解し、具体的な事例について説明することができる。(知識・理解)

「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」について量子力学、原子の電子構造などを基本として理解し、言葉や数式を用いて説明することができる。(技能)

「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」に関する諸量について基礎的な計算を行うことができる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

事前に次回の授業項目について調べ、関連する基礎物理学、基礎知識を確認すること(90分程度)。また、毎回の講義後にはノート、資料を参考として復習して内容を着実に理解していくこと(90分以上)。また、復習・演習問題を提示するので、事後にそれを例として復習を行うこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:到達目標の達成度を評価基準とする。具体的には、「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」について説明できるか、また、それらの諸性質について数式を用いた表現、計算ができるかを評価基準とする。評価方法:定期試験の結果を8割、授業時間内に行うテストや提出物の解答内容の評価を2割として、総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

特に定めない。講義中に参考のプリントを配布する。

◎--- 参考書 ---◎

黒沢達美著,「物性論」(裳華房)溝口 正著,「物性物理学」(裳華房)キッテル著,「固体物理学入門」(丸善)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

学習内容の理解を深めるため、講義中に課題・問題を与える。他人の解答を写すようなことをしても理解することはできない。必ず自ら考えて解いていくこと。間違った場合こそ、理解できていなかった部分を知ることができ、理解を深めるチャンスである。間違いを恐れず、自らの考えで解答していくことが重要である。

◎--- 授業計画 ---◎

1.序論:物理学の中の物性物理学   物質の成り立ち、基本事項2.物性物理学を理解するための基礎:   量子力学の基礎3.物性論の基礎:   原子核と電子4.原子の電子配置:   殻構造、パウリの排他律、周期律5.原子間の結合と物質の凝集機構Ⅰ:   イオン結合6.原子間の結合と物質の凝集機構Ⅱ:   共有結合、水素分子   ダイヤモンド構造、グラファイト、   カーボンナノチューブ7.原子間の結合と物質の凝集機構Ⅲ:   金属結合8.原子間の結合と物質の凝集機構Ⅴ:   ファン デル ワールス結合、水素結合9.ここまでのまとめと演習・中間テスト10.固体の弾性的性質Ⅰ:    フックの法則、応力テンソルなど11.固体の弾性的性質Ⅱ:    弾性定数、弾性率など12.固体の熱的性質Ⅰ:    格子振動、比熱など13.固体の熱的性質Ⅱ:    アインシュタインモデル、    調和振動子とフォノンなど14.固体の熱的性質Ⅲ:    デバイモデル、状態密度など15.固体の熱的性質Ⅳ:    熱伝導、フォノンの平均自由行路など(注)理解度に応じて、振り返りや演習問題の詳しい解説を行う。その場合、授業計画は若干変更される。

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2019-6020000735-01物性物理学Ⅰ

香野 淳

◎物理物理科:A-1,B-1

1.物質の性質を理解するための物理学の基本的な考え方、方法を理解し、具体的な事例について説明することができる。 (A-1)

2.「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」について量子力学、原子の電子構造などを基本として理解し、言葉や数式を用いて説明することができる。 (B-1)

3.「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」に関する諸量について基礎的な計算を行うことができる (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.物質の性質を理解するための物理学の基本的な考え方、方法を理解し、具体的な事例について説明することができる。 (A-2)

2.「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」について量子力学、原子の電子構造などを基本として理解し、言葉や数式を用いて説明することができる。 (A-2)

3.「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」に関する諸量について基礎的な計算を行うことができる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000735-01物性物理学Ⅰ

香野 淳

◎化学ナノサ:A-2

1.物質の性質を理解するための物理学の基本的な考え方、方法を理解し、具体的な事例について説明することができる。 (A-2)

2.「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」について量子力学、原子の電子構造などを基本として理解し、言葉や数式を用いて説明することができる。 (A-2)

3.「原子間の結合と物質の凝集機構」、「物質の弾性的性質」、「結晶の熱的性質」に関する諸量について基礎的な計算を行うことができる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000736-01物性物理学Ⅱ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・4時限  試験時間割:後日発表  

西田 昭彦

◎--- 概要 ---◎

 物性物理学の大きな特徴の一つは、研究対象とその性質が多岐・多彩にわたることである。例えば、鉄などの金属は電気をよく通すが、光は透さずに金属光沢を呈している。それに対して石英の結晶は絶縁性が高く、透明である。また鉛筆の芯は炭素を主成分とするが、黒色で電気をある程度は通すことができる。これらの物質は何故、電気を通したり、通さなかったりするのだろうか。このような疑問に、原子論的な立場から統一的な理解を与えようとするのが、物性物理学である。 本講義では物性物理学のうち、主として電子が担う物性、特に電気的性質について学ぶ。最初に物性物理学が、1~2年次で学んだ基礎的な物理学や現在学びつつある量子力学などの現代物理学、および工学や化学などの周辺学問に対してどのような位置関係にあるかを考える。次に、物性物理学の理解に欠かせない量子力学について、簡潔に復習する。続いて電子物性の基礎となる金属の自由電子論について、やや掘り下げた議論を行う。前半は結晶中の原子によるポテンシャルは考慮せずに、わずかな基本原理と仮定から、金属中の自由電子の状態について検討し、大胆な仮定にもかかわらず、金属の性質をかなりよく説明できることを学ぶ。次に結晶格子による周期的なポテンシャルを導入することによって、金属・絶縁体・半導体といった具体的な性質の違いが説明できることを理解する。さらに時間があれば、半導体や磁性体の種類についても、簡潔に学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

物性物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学や量子力学の知識をもち、科学技術の中での物性物理学の位置付けを理解している。(知識・理解)

量子力学を復習し、固有値や固有関数の意味を理解できる。(知識・理解)

フェルミ気体の特徴を理解し、金属中の電子の速度やエネルギーの値を概算することができる。(知識・理解)

物性物理学の論理的思考方法を身に付けている。(技能)

自由電子モデルの問題点を踏まえ、バンド構造に基づいて、金属・絶縁体・半導体の区別を論理的に説明できる。 (技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 初回講義の前に、1~3年前期で学んだ基礎的な物理学や現在学びつつある現代物理学についてよく復習しておくこと。特に量子力学が重要ではあるが、講義の中でもなるべく物性物理学を量子力学の応用問題と考えながら、量子論理解の向上にも繋がるように心掛ける(教員も学生も)。毎回講義の前には、前回の内容をおさらいし、これから受ける講義内容をシラバスで確認しておくこと(90分程度)。授業中はノートをしっかり取り、各回講義後にはノートや参考書で学習内容をよく復習し、課題に対する解説や授業内容における疑問点などを整理すること(90分程度)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 成績評価は定期試験による結果を最も重視するが、授業中にも必要に応じて小課題に基づく演習を行う。小課題の主たる目的は、学習したばかりの内容についてその場で自力で考えながら問題を解くことによって、学習内容の理解を深めることであるが、さらに提出物を2割程度まで成績判断の参考にする予定である(定期試験8割、提出物2割)。定期試験では、適切なキーワードを記入したり、物理的内容を論理的に説明したり、正しく計算したりできるかどうかを評価する。

◎--- テキスト ---◎

 特に指定しない。

◎--- 参考書 ---◎

黒沢達美著:「物性論」(裳華房) ISBN 978-4-7853-2138-3溝口 正著:「物性物理学」(裳華房) ISBN 978-4-7853-2034-8キッテル著:「第8版固体物理学入門〈上〉」(丸善) ISBN978-4-621-07653-8

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 これまでに学んだ物理学の基礎をよく復習・理解しておくこと。授業中はしっかりノートを取ること。また授業の理解には論理的な思考力も必要になるので、留意すること。学生証を忘れないこと(忘れても自己責任)。

◎--- 授業計画 ---◎

1 物性物理学の特徴と位置づけ: 基礎物理学、分類学から微視的統一理論へ、周辺学問との相互作用2 量子力学の復習: シュレディンガー方程式、演算子、固有値と固有関数3 金属の自由電子論: 箱型ポテンシャル、周期的境界条件、自由電子気体、平面波の波動関数4 フェルミ・エネルギー: 状態の数、波数とエネルギー、パウリの排他律、フェルミ温度、フェルミ波数、フェルミ速度、状態密度、平均エネルギー5 自由電子気体の性質: 密度、圧力、体積弾性率、フェルミ気体の特徴6 有限温度の効果: 電子の熱励起、占有率、フェルミ分布関数、内部エネルギー変化7 電子比熱: 半古典論、電子比熱係数と格子比熱係数、有効質量、低温物理学、データ解析の工夫8 電気伝導: 電場による電子の加速、現象論的運動方程式、粘性抵抗と定常解、緩和時間とその意味、電気伝導率と電気抵抗率、平均速度とフェルミ速度9 温度依存性: 熱振動と不純物散乱、平均自由行程、波動性、自由電子モデルの問題点10 バンド理論: 結晶の周期ポテンシャルとブラッグ反射、平面波の重ね合わせと電子密度分布11 エネルギー・ギャップ:エネルギー・ギャップの発生、エネルギーバンドとブリルアンゾーン12 金属・絶縁体・半導体: 許される状態の数、供給される価電子数、半杯・満杯13 バンド構造の特徴と電場に対する応答: エネルギー・ギャップの大小と有限温度の効果、電場応答と電気伝導性14 半導体の種類と性質、物質の磁気的性質: 真性半導体と不純物半導体、電荷担体、磁石の源、磁性の種類15 まとめ: 物性物理学の論理展開

 (学生の理解度や講義の進み具合によって、多少の変更が行われる場合がある。)

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2019-6020000736-01物性物理学Ⅱ

西田 昭彦

◎物理物理科:A-1,B-1

1.物性物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学や量子力学の知識をもち、科学技術の中での物性物理学の位置付けを理解している。 (A-1)

2.量子力学を復習し、固有値や固有関数の意味を理解できる。 (A-1)

3.フェルミ気体の特徴を理解し、金属中の電子の速度やエネルギーの値を概算することができる。 (A-1)

4.物性物理学の論理的思考方法を身に付けている。 (B-1)

5.自由電子モデルの問題点を踏まえ、バンド構造に基づいて、金属・絶縁体・半導体の区別を論理的に説明できる。  (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.物性物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学や量子力学の知識をもち、科学技術の中での物性物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.量子力学を復習し、固有値や固有関数の意味を理解できる。 (A-2)

3.フェルミ気体の特徴を理解し、金属中の電子の速度やエネルギーの値を概算することができる。 (A-2)

4.物性物理学の論理的思考方法を身に付けている。 (A-2)

5.自由電子モデルの問題点を踏まえ、バンド構造に基づいて、金属・絶縁体・半導体の区別を論理的に説明できる。  (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000736-01物性物理学Ⅱ

西田 昭彦

◎化学ナノサ:A-2

1.物性物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学や量子力学の知識をもち、科学技術の中での物性物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.量子力学を復習し、固有値や固有関数の意味を理解できる。 (A-2)

3.フェルミ気体の特徴を理解し、金属中の電子の速度やエネルギーの値を概算することができる。 (A-2)

4.物性物理学の論理的思考方法を身に付けている。 (A-2)

5.自由電子モデルの問題点を踏まえ、バンド構造に基づいて、金属・絶縁体・半導体の区別を論理的に説明できる。  (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000767-01物性物理学特別講義「物理科学コース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:後期:月・5時限  試験時間割:後日発表  

原 一広

◎--- 概要 ---◎

 材料は用途による分類により構造材料と機能材料に区分される。構造材料が主に物質の力学的性質を利用して各種装置や製品の構造要素を支えるものであるのに対し、機能材料は物質の電気、光、熱などに関する性質を利用して様々の機能を発現させる為に用いる。また材料は構成元素による1つの分類として主に炭素から構成される有機材料とそれ以外の無機材料に区分される。有機材料は、無機材料に比べて、軽量、優れた成型加工性、柔軟性、分子設計の自由度の高さなどの利点を持っている。この様に材料は幾つかの側面に注目する事により様々に分類される。炭素原子が大変多く繋がって出来ている高分子材料は1つの有機材料であり、これまで構造材料として幅広い用途に用いられている。 最近では、優れた光機能、電気・電子機能、界面・表面機能、高強度・高弾性、分離機能、生体機能などの側面が注目され、有機材料は機能材料としても多方面で用いられてはじめており、新しい応用分野への展開が期待されている。本講義では、有機分子・材料に関する基礎的事項と機能性発現に関与する相互作用や構造についての原理と応用例について学ぶ。 講義内容を理解するためには物理学の広範な分野にわたる基礎知識が要求されるので、基礎知識に欠ける者は特に、教養課程程度の物理学を復習して受講に備えること。講義で取りあげた材料が、身の回りのどんなところに利用されているかに関心を持つことで、その材料の機能性をより良く理解できるし、また、応用力も養われる。

◎--- 到達目標 ---◎

有機分子・材料の構造について、基礎的事項の概略が説明出来る。(知識・理解)

有機分子・材料における相互作用について、基礎的事項の概略が説明できる。(技能)

有機分子・材料の光・電子機能について、基礎的事項の概略が説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業計画に基づき、参考書などを用いて、授業時間1時限を目安に予習しておくこと。授業中に筆記したノート、図書館での調査、下記参考書参照等により、各回の授業で出てきた項目について、授業時間1時限を目安に復習し理解しておくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

成績評価基準 有機分子・材料の構造、材料内における相互作用、光学的・電気電子的機能に関する基礎的事項である授業計画に書かれた各テーマについて、その概略を簡潔に説明できる事を審査する。

成績評価方法 成績は、原則として、定期試験により評価する。

◎--- テキスト ---◎

 テキストは使用しないが、主として下記の参考書の内容に沿って講義を行う。

◎--- 参考書 ---◎

有機機能材料 ISBN 978-4807906109荒木孝二、明石 満、高原 淳、工藤一秋 著 「有機機能材料」東京化学同人出版 ISBN-10: 4807906100 ISBN-13:978-4807906109

◎--- 履修上の留意点 ---◎

光学、電磁気学、量子力学に関連する基礎的な知識を有することが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 機能性有機材料について 有機材料の歴史や機能化への道のりについて説明を行う。2 多くの有機材料  汎用材料と機能性材料の違いについて、幾つかの有機材料の例を挙げ説明を行う。3 有機材料の機能 有機機能材料について、分子の集合構造が与える影響について説明を行う。4 共有結合 有機材料において基本構造を構築する共有結合について説明を行う。5 静電相互作用 分子間に働く相互作用である静電相互作用について説明を行う。6 中性分子間の相互作用 分子間に働く相互作用の1つである中性分子間の相互作用について説明を行う。7 水素結合 極性溶媒や分子が関わる機能発現や構造形成に大きく関わる水素結合についての説明を行う。8 疎水性結合 有機材料における疎水性結合についての説明を行う。9 その他の相互作用 4~8までに挙げた以外の相互作用について説明を行う。10 有機分子・材料の組成と構造 分子から巨視的スケールに亘る有機物質の構造の基礎について説明を行う。11 光機能の基礎 光の電磁気学特性の復習や色彩の基礎について説明を行う。12 光と有機分子 有機分子と光の相互作用の基礎について説明を行う。13 プラスチック光ファイバー プラスチック光ファイバーについての説明を行う。14 有機光機能材料 光機能性を有する有機材料について説明を行う。15 電子機能材料  電子機能性を有する有機材料について説明を行う。

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2019-6020000767-01物性物理学特別講義「物理科学コース」

原 一広

◎物理物理科:A-1,B-1

1.有機分子・材料の構造について、基礎的事項の概略が説明出来る。 (A-1)

2.有機分子・材料における相互作用について、基礎的事項の概略が説明できる。 (B-1)

3.有機分子・材料の光・電子機能について、基礎的事項の概略が説明できる。 (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000728-01物理科学研究Ⅰ「物理科学コース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:後期:水・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

林 壮一、赤星 信、香野 淳、固武 慶、武末 尚久、寺田 貢、永田 潔文、西田 昭彦、端山 和大、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔

◎--- 概要 ---◎

これまでの物理学実験や物理科学実験Ⅰ、Ⅱでの経験を基礎として、卒業論文を作成するために必要な実験・研究を、主体的に企画し実行する経験を積むことを目的とする。次に示すテーマのなかの1つについて、1学期間を通して指導を受ける。また、平行して物理学に関するゼミナールも行う。

1.物性研究に必要不可欠な基礎学力を身につけることを目的として、物性物理学に関係するゼミを行う。希望によりX線回折や紫外・可視分光測定などを行い、計測の基本を学ぶ。2.物質の分析・解析法を学ぶ。3.パーソナルコンピュータを組み立て、各種ソフトウェアのインストールを行うことで、コンピュータの構造を理解するとともに、電子部品の取り扱い方法を学ぶ。4.物質の性質(電気を通すか通さないか、軟らかいか硬いか、光を通すか通さないか等)は、その物質の原子配列と密接な関係がある。これらの物性に関するセミナーを行う。5.物理学・固体物理学の基礎についての外書講読を行い、英語による科学コミュニケーションの初歩を経験する。6.光と物質の相互作用についてのセミナーおよび実習を行う。7.小学生や中学生が,興味を持って取り組めるような実験競技についての考察を通じて,基礎的な実験の楽しさとその重要性について体験的に学んでいく。その際,例えば,科学の甲子園ジュニアや,創造性の育成塾の選考問題などを参考にする。8.熱測定などの基本的な測定法について原理を学び、実際に装置を製作したり測定したりして、これらの測定法について詳しく知る。9.音、光、熱、化学反応、電磁気、機械的運動などが相互に絡み合っている現象を観察して物理学的に解析する。10.宇宙・天体物理分野における様々な重要未解決問題の中から学生の興味に合わせ課題を選び、まず基礎的内容を学習した上で洋書文献に進み、その内容をゼミ形式で発表する。11. 重力波とその検出技術についてその基礎を身につけるためにゼミを行う。また要素技術に関して実際に装置を製作しそれを用いた精密測定技術を学ぶ。12. 微細加工に関する基礎知識と実験技術を身につけ、グラフソフトを用いたデータの解析方法について学ぶ。13.量子力学と関連したゼミを行う。また、コンピュータを利用して、プログラミング言語(basicまたはC)について学習する。14.生物物理学に関連するゼミを行い、生体分子や細胞の運動など、生命活動に関する現象を物理学の手法を用いて取り扱う方法を学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

物理科学に関する研究について基礎的な知識をもち、研究を行うことの意味を理解できる。(知識・理解)

実施したゼミの内容や実験の結果を論理的に考察する方法を身に付けている。(技能)

物理科学についての実験あるいは解析・装置の取り扱い・数値計算などに関する基本的な技術を身に付けている。(技能)

実験結果やゼミで考察した内容を他人に分かりやすく説明することができる。(技能)

実施したゼミの内容や実験に関する事柄について、自ら学習しようとする態度をもっている。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

ゼミや研究の進捗に合わせ、各担当者からの指示に従って次回の内容の予習を行う(90分以上)とともに、事後には内容を深く理解できるように事後学習を行い、与えられた課題に取り組むこと(90分以上)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価方法:毎回のゼミや実験にのぞむ姿勢、実験・研究態度、報告書などをもとに評価する。評価基準:実験・研究態度は、研究に対する積極性の有無が評価基準となり、報告書はその出来不出来だけではなく、作成過程の取り組みの姿勢が評価基準となる。

◎--- テキスト ---◎

必要に応じ、担当者から印刷物などが配布される。

◎--- 参考書 ---◎

必要に応じ、担当者から印刷物などが配布される。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

物理科学研究Ⅱも同時期に履修すること。

◎--- 授業計画 ---◎

 概要に示されたテーマのうちの1つについて、実験、計算、発表、ゼミ等を行う。週2コマの15回を通して指導を受ける。 授業の具体的な進め方はテーマごとの研究計画により異なり、研究の進捗状況により逐次変更される場合がある。

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2019-6020000728-01物理科学研究Ⅰ「物理科学コース」

林 壮一、赤星 信、香野 淳、固武 慶、武末 尚久、寺田 貢、永田 潔文、西田 昭彦、端山 和大、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔

◎物理物理科:A-1,B-1,B-2,B-3,C-1

1.物理科学に関する研究について基礎的な知識をもち、研究を行うことの意味を理解できる。 (A-1)

2.実施したゼミの内容や実験の結果を論理的に考察する方法を身に付けている。 (B-1)

3.物理科学についての実験あるいは解析・装置の取り扱い・数値計算などに関する基本的な技術を身に付けている。 (B-2)

4.実験結果やゼミで考察した内容を他人に分かりやすく説明することができる。 (B-3)

5.実施したゼミの内容や実験に関する事柄について、自ら学習しようとする態度をもっている。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000729-01物理科学研究Ⅱ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:後期:金・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

林 壮一、赤星 信、香野 淳、固武 慶、武末 尚久、寺田 貢、永田 潔文、西田 昭彦、端山 和大、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔

◎--- 概要 ---◎

これまでの物理学実験や物理科学実験Ⅰ、Ⅱでの経験を基礎として、卒業論文を作成するために必要な実験・研究を、主体的に企画し実行する経験を積むことを目的とする。次に示すテーマのなかの1つについて、1学期間を通して指導を受ける。また、平行して物理学に関するゼミナールも行う。

1.実験データの解析や簡単な理論数値計算を行うため、PCを使った数値演算処理の基本を習得する。また、希望に応じてX線回折、X線反射率などの測定を行い、測定データの解析の基礎を学ぶ。2.計算機プログラミングを学び、物質の熱力学計算を行う。3.光センサやステッピングモータを組み合わせ、壁面を感知することにより進行方向を変化させながら走行する小型ロボットを制作することを通して、計測と制御の基礎について学ぶ。4.結晶構造や原子配列を調べるため、電子顕微鏡、X線回折装置等を使って、物質の構造を明らかにする方法を学ぶ。5.固体物理学の基礎的な実験を行う。Y系、Gd系、Yb系などの高温超伝導体の作成法と評価法を経験し、結晶性、不純物や、酸素量の影響などを研究する基礎を学ぶ。6.光学装置や電子回路等、光学実験における実験技術の基礎を学ぶ。7.大学で学習した知識や数学的手法を活用しながら,高等学校で学習した物理の内容について再学習を行う。たとえば,力学分野や電磁気分野で,微積分や微分方程式等を利用するなどして、大学生の視点から改めて高等学校の教科書を見直す。8.熱測定や熱物性に関する簡単な内容の英文で書かれたものの輪読を行う。9.音、光、熱、化学反応、電磁気、機械的運動などが相互に絡み合っている現象を、各種観測システムや日常生活あるいは娯楽に応用するシステムを作る。10.主として物理科学研究I で選んだテーマ(宇宙・天文分野)に関する文献購読を進め、幾つかのテーマに関しては自ら数値プログラムを作成し、現象の理解を深める。また英語でのプレゼンテーションにも挑戦する。11. 物理科学研究 I で基礎を学ぶとともに、観測データを解析するためのプログラミング言語を習得し、実際にデータ解析を行う。12. 磁性体や半導体に関するセミナーを行い、これらの物性の基礎と最近の研究の流れについて学ぶ。13.統計力学や情報物理と関連したゼミを行う。また、物理と関連した簡単な内容の英文テキストの講読を行う。14.タンパク質の定量・物性測定に関する実験を行い、生体試料の取り扱いと生物物理に関する基礎的な実験技術を学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

物理科学に関する研究について基礎的な知識をもち、研究を行うことの意味を理解できる。(知識・理解)

物理学に関連する基本的な知識をもち、ゼミの内容や実験の結果を論理的に考察する方法を身に付け、自らの言葉で説明することができる。(技能)

物理科学についての実験あるいは解析・装置の取り扱い・数値計算などに関する基本的な技術を身に付けている。(技能)

実験結果やゼミで考察した内容をまとめ、他人に分かりやすく説明することができる。(技能)

実施したゼミの内容や実験に関する事柄について、自ら学習しようとする態度をもっている。(態度・志向性)

ゼミや研究における自分の課題や役割を理解し、実践しようとする姿勢をもっている。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

ゼミや研究の進捗に合わせ、各担当者からの指示に従って次回の内容の予習を行う(90分以上)とともに、事後には内容を深く理解できるように事後学習を行い、与えられた課題に取り組むこと(90分以上)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価方法:毎回のゼミや実験にのぞむ姿勢、実験・研究態度、報告書などをもとに評価する。評価基準:実験・研究態度は、研究に対する積極性の有無が評価基準となり、報告書はその出来不出来だけではなく、作成過程の取り組みの姿勢が評価基準となる。

◎--- テキスト ---◎

必要に応じて担当者から印刷物などが配布される。

◎--- 参考書 ---◎

必要に応じて担当者から印刷物などが配布される。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

物理科学コースの学生は、物理科学研究Ⅰも同時期に履修すること。

◎--- 授業計画 ---◎

 概要に示されたテーマのうちの1つについて、実験、計算、発表、ゼミ等を行う。週2コマの15回を通して指導を受ける。 授業の具体的な進め方はテーマごとの研究計画により異なり、研究の進捗状況により逐次変更される場合がある。

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2019-6020000729-01物理科学研究Ⅱ

林 壮一、赤星 信、香野 淳、固武 慶、武末 尚久、寺田 貢、永田 潔文、西田 昭彦、端山 和大、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔

◎物理物理科:A-1,B-1,B-2,B-3,C-1

1.物理科学に関する研究について基礎的な知識をもち、研究を行うことの意味を理解できる。 (A-1)

2.物理学に関連する基本的な知識をもち、ゼミの内容や実験の結果を論理的に考察する方法を身に付け、自らの言葉で説明することができる。 (B-1)

3.物理科学についての実験あるいは解析・装置の取り扱い・数値計算などに関する基本的な技術を身に付けている。 (B-2)

4.実験結果やゼミで考察した内容をまとめ、他人に分かりやすく説明することができる。 (B-3)

5.実施したゼミの内容や実験に関する事柄について、自ら学習しようとする態度をもっている。 (C-1)

6.ゼミや研究における自分の課題や役割を理解し、実践しようとする姿勢をもっている。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,A-3,B-1,B-2,C-1,C-3

1.物理科学に関する研究について基礎的な知識をもち、研究を行うことの意味を理解できる。 (A-3)

2.物理学に関連する基本的な知識をもち、ゼミの内容や実験の結果を論理的に考察する方法を身に付け、自らの言葉で説明することができる。 (A-2)

3.物理科学についての実験あるいは解析・装置の取り扱い・数値計算などに関する基本的な技術を身に付けている。 (B-1)

4.実験結果やゼミで考察した内容をまとめ、他人に分かりやすく説明することができる。 (B-2)

5.実施したゼミの内容や実験に関する事柄について、自ら学習しようとする態度をもっている。 (C-1)

6.ゼミや研究における自分の課題や役割を理解し、実践しようとする姿勢をもっている。 (C-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000729-01物理科学研究Ⅱ

林 壮一、赤星 信、香野 淳、固武 慶、武末 尚久、寺田 貢、永田 潔文、西田 昭彦、端山 和大、平松 信康、眞砂 卓史、御園 雅俊、宮原 慎、山本 大輔

◎化学ナノサ:A-2,A-3,B-1,B-2,C-1,C-3

1.物理科学に関する研究について基礎的な知識をもち、研究を行うことの意味を理解できる。 (A-3)

2.物理学に関連する基本的な知識をもち、ゼミの内容や実験の結果を論理的に考察する方法を身に付け、自らの言葉で説明することができる。 (A-2)

3.物理科学についての実験あるいは解析・装置の取り扱い・数値計算などに関する基本的な技術を身に付けている。 (B-1)

4.実験結果やゼミで考察した内容をまとめ、他人に分かりやすく説明することができる。 (B-2)

5.実施したゼミの内容や実験に関する事柄について、自ら学習しようとする態度をもっている。 (C-1)

6.ゼミや研究における自分の課題や役割を理解し、実践しようとする姿勢をもっている。 (C-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000706-01物理科学実験Ⅰ「物理科学コース」

期別:後期  単位数:4  開講年次: 2   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:後期:水・4時限, 5時限, 金・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

坂本 文隆、江口 智士、大槻 かおり、小隈 龍一郎、椿原 晋介、藤 昇一、中村 忠嗣、中村 航、中山 和之、武藤 梨沙

◎--- 概要 ---◎

本科目では、測定や観測などの実験を通して行う物理学の研究手法や実験技術について学習する。実験テーマは、物理学の基礎的な分野から、最先端の分野まで広範囲の内容を含んでいる。本科目では、10テーマの実験課題の中から5テーマについて実験を行う。受講者は班に分かれ、テーマの割り当ては班に対して行われる。1つのテーマ毎に担当者がつき、指導・監督に当たる。1つのテーマが終了する度に、受講者は実験報告書を提出する。報告書は、実験テーマに対して実験者がどのような問題意識のもとに、それをどう解決し、結果についてどう考えたかを、文章や図表で表現したものである。

◎--- 到達目標 ---◎

実験で扱う物理現象の基本と使用する数式の意味を理解し、さらに、他の関連する物理現象の知識を持っている。(知識・理解)

得られた測定結果を物理的に解釈し、結果に対する問題点を指摘した上で、レポートに的確に表現することができる。(技能)

測定装置や実験器具を適正かつ安全に取り扱い、必要なすべてのデータを実験ノートに記録することができる。また、コンピュータを使って、簡単なデータ処理や解析を行うことができる。(技能)

担当者や共同実験者との議論、参考文献、インターネット上の情報などから、実験テーマに対する理解を深めることができる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

実験開始前に、実験テキストをよく読み、何をするのかを理解すること(60分)。その際、分からないところや疑問か あったならは実験ノートにメモをしておくこと。また、実験終了後は、実験報告書を作成するための準備として、データを整理し、担当者の説明・テキスト・参考書などをもとにして、実験結果を考察すること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

1. 成績評価の前提条件所定の実験を行い、指示された要件を満たす報告書を所定の期日までに提出し、それが受理されてはじめてその実験テーマが完了となる。未完了の実験テーマが1つでも存在すると、不合格となる。2. 評価基準

主体的に実験を行ったか実験テーマ・実験装置の科学的原理を理解したか実験を遂行するのに必要な技術を習得したか正確なデータを測定し、ノートに適切に記録したか実験結果について科学的な考察をしたか

を評価の基準とする。3. 評価方法テーマごとに、平常点10点、実験報告書10点の合計20点満点で採点され、5テーマの合計点(100点満点)が評価点となる。平常点には、実験態度や実験技術の習得度、実験ノートの評価が含まれる。

◎--- テキスト ---◎

各テーマの担当者が作成したものを、初回実験開始日のガイダンスの時に配布する。

◎--- 参考書 ---◎

内容が広範囲にわたるので、ここでは特に書名を挙げることはできないが、テーマによってはテキスト中に参考書を紹介している。理学部図書室はもちろん、他の学部の図書室にも関係する参考書が多数あるので、図書室を大いに利用することを勧める。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

正確な測定を行うため、そして、けが・装置の破損などの事故を防止するために、集中して実験に取り組むこと。共同実験者と実験を進めるため、正当な理由のない遅刻や欠席をしてはならない。ノートは初回に配布する専用の実験ノートを使用し、テキスト・ノートは毎回必ず持参すること。専用掲示板に履修に関する重要な情報が掲示されるので、見落としがないよう注意すること。

◎--- 授業計画 ---◎

物理科学実験Iでは、週2回(1回は2時限分)、合計30回の中で班ごとに分かれて5テーマの実験を行う。班分け、実験スケジュール等の詳細は1回目に説明される。

全体の説明:実施要領、実験テーマ、実験報告書の書き方、実験上の諸注意など実験:下記のテーマ1~10の中から5テーマの実験を行い、実験報告書を提出する。

[実験テーマ]

半導体素子:トランジスタ回路、ディジタルIC論理回路、太陽電池、半導体のバンドギャップエネルギー電子回路:テスターの使用法と抵抗値の測定、直流反転増幅回路の製作と増幅率の測定、マルチバイブレーターの製作と周期の測定、温度計の製作と測定コンピュータ・シミュレーション:次元測定の練習、フラクタル次元の測定、凝集現象、浸透現象表面張力:表面張力係数の測定、セッケン膜の2次元的な模様の解析光電効果:光電流の測定、プランク定数の測定、電子の比電荷測定、フランク‐ヘルツの実験液晶:物理化学的性質、熱的相転移、電場によるフレデリクス転移、偏光顕微鏡による観察光と物理:偏光の基礎、光と対称性、光と相補性、光と時空回折:スリットによるレーザー光の回折、粉末X線回折法による結晶の格子定数の計算天文:光速の測定、電波の周波数測定、光学望遠鏡の観測データの解析熱の実験:熱電対の校正、冷却曲線法、示差熱分析

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2019-6020000706-01物理科学実験Ⅰ「物理科学コース」

坂本 文隆、江口 智士、大槻 かおり、小隈 龍一郎、椿原 晋介、藤 昇一、中村 忠嗣、中村 航、中山 和之、武藤 梨沙

◎物理物理科:A-1,B-1,B-2,C-1

1.実験で扱う物理現象の基本と使用する数式の意味を理解し、さらに、他の関連する物理現象の知識を持っている。 (A-1)

2.得られた測定結果を物理的に解釈し、結果に対する問題点を指摘した上で、レポートに的確に表現することができる。 (B-1)

3.測定装置や実験器具を適正かつ安全に取り扱い、必要なすべてのデータを実験ノートに記録することができる。また、コンピュータを使って、簡単なデータ処理や解析を行うことができる。 (B-2)

4.担当者や共同実験者との議論、参考文献、インターネット上の情報などから、実験テーマに対する理解を深めることができる。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000727-01物理科学実験Ⅱ

期別:前期  単位数:4  開講年次: 3   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:水・4時限, 5時限, 金・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

中山 和之、江口 智士、武藤 梨沙、小隈 龍一郎、椿原 晋介、坂本 文隆、藤 昇一、大槻 かおり、中村 忠嗣、笠原 健司

◎--- 概要 ---◎

本科目では、測定や観測などの実験を通して行う物理学の研究手法や実験技術について学習する。実験テーマは、物理学の基礎的な分野から、最先端の分野まで広範囲の内容を含んでいる。本科目では、10テーマの実験課題の中から5テーマについて実験を行う。受講者は班に分かれ、テーマの割り当ては班に対して行われる。1つのテーマ毎に担当者がつき、指導・監督に当たる。1つのテーマが終了する度に、受講者は実験報告書を提出する。報告書は、実験テーマに対して実験者がどのような問題意識のもとに、それをどう解決し、結果についてどう考えたかを、文章や図表で表現したものである。

◎--- 到達目標 ---◎

実験で扱う物理現象の基本と使用する数式の意味を理解し、さらに、他の関連する物理現象の知識を持っている。(知識・理解)

得られた測定結果を物理的に解釈し、結果に対する問題点を指摘した上で、レポートに的確に表現することができる。(技能)

測定装置や実験器具を適正かつ安全に取り扱い、必要なすべてのデータを実験ノートに記録することができる。また、コンピュータを使って、簡単なデータ処理や解析を行うことができる。(技能)

担当者や共同実験者との議論、参考文献、インターネット上の情報などから、実験テーマに対する理解を深めることができる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

実験開始前に、実験テキストをよく読み、何をするのかを理解すること(60分)。その際、分からないところや疑問か あったならは実験ノートにメモをしておくこと。また、実験終了後は、実験報告書を作成するための準備として、データを整理し、担当者の説明・テキスト・参考書などをもとにして、実験結果を考察すること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

1. 成績評価の前提条件所定の実験を行い、指示された要件を満たす報告書を所定の期日までに提出し、それが受理されてはじめてその実験テーマが完了となる。未完了の実験テーマが1つでも存在すると、不合格となる。2. 評価基準

主体的に実験を行ったか実験テーマ・実験装置の科学的原理を理解したか実験を遂行するのに必要な技術を習得したか正確なデータを測定し、ノートに適切に記録したか実験結果について科学的な考察をしたか

を評価の基準とする。3. 評価方法テーマごとに、平常点10点、実験報告書10点の合計20点満点で採点され、5テーマの合計点(100点満点)が評価点となる。平常点には、実験態度や実験技術の習得度、実験ノートの評価が含まれる。

◎--- テキスト ---◎

各テーマの担当者が作成したものを、初回実験開始日のガイダンスの時に配布する。

◎--- 参考書 ---◎

内容が広範囲にわたるので、ここでは特に書名を挙げることはできないが、テーマによってはテキスト中に参考書を紹介している。理学部図書室はもちろん、他の学部の図書室にも関係する参考書が多数あるので、図書室を大いに利用することを勧める。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

正確な測定を行うため、そして、けが・装置の破損などの事故を防止するために、集中して実験に取り組むこと。共同実験者と実験を進めるため、正当な理由のない遅刻や欠席をしてはならない。ノートは初回に配布する専用の実験ノートを使用し、テキスト・ノートは毎回必ず持参すること。専用掲示板に履修に関する重要な情報が掲示されるので、見落としがないよう注意すること。

◎--- 授業計画 ---◎

物理科学実験IIでは、週2回(1回は2時限分)、合計30回の中で班ごとに分かれて5テーマの実験を行う。物理科学コースの学生には、2年次後期の物理科学実験Iで履修していない5テーマが、割り当てられる。班分け、実験スケジュール等の詳細は1回目に説明される。

全体の説明:実施要領、実験テーマ、実験報告書の書き方、実験上の諸注意など実験:下記のテーマ1~10の中から5テーマの実験を行い、実験報告書を提出する

[実験テーマ]

半導体素子:トランジスタ回路、ディジタルIC論理回路、太陽電池、半導体のバンドギャップエネルギー電子回路:テスターの使用法と抵抗値の測定、直流反転増幅回路の製作と増幅率の測定、マルチバイブレーターの製作と周期の測定コンピュータ・シミュレーション:次元測定の練習、フラクタル次元の測定、凝集現象、浸透現象表面張力:表面張力係数の測定、セッケン膜の2次元的な模様の解析光電効果:光電流の測定、プランク定数の測定、リュードベリー定数の測定、フランク-ヘルツの実験液晶:物理化学的性質、熱的相転移、電場によるフレデリクス転移、偏光顕微鏡による観察光と物理:偏光の基礎、光と対称性、光と相補性、光と時空回折:スリットによるレーザー光の回折、粉末X線回折法による結晶の格子定数の計算天文:光速の測定、電波の周波数測定、光学望遠鏡の観測データの解析熱の実験:熱電対の校正、冷却曲線法、示差熱分析

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2019-6020000727-01物理科学実験Ⅱ

中山 和之、江口 智士、武藤 梨沙、小隈 龍一郎、椿原 晋介、坂本 文隆、藤 昇一、大槻 かおり、中村 忠嗣、笠原 健司

◎物理物理科:A-1,B-1,B-2,C-1

1.実験で扱う物理現象の基本と使用する数式の意味を理解し、さらに、他の関連する物理現象の知識を持っている。 (A-1)

2.得られた測定結果を物理的に解釈し、結果に対する問題点を指摘した上で、レポートに的確に表現することができる。 (B-1)

3.測定装置や実験器具を適正かつ安全に取り扱い、必要なすべてのデータを実験ノートに記録することができる。また、コンピュータを使って、簡単なデータ処理や解析を行うことができる。 (B-2)

4.担当者や共同実験者との議論、参考文献、インターネット上の情報などから、実験テーマに対する理解を深めることができる。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:B-1,B-2

1.実験で扱う物理現象の基本と使用する数式の意味を理解し、さらに、他の関連する物理現象の知識を持っている。 (B-1)

2.得られた測定結果を物理的に解釈し、結果に対する問題点を指摘した上で、レポートに的確に表現することができる。 (B-2)

3.測定装置や実験器具を適正かつ安全に取り扱い、必要なすべてのデータを実験ノートに記録することができる。また、コンピュータを使って、簡単なデータ処理や解析を行うことができる。 (B-1)

4.担当者や共同実験者との議論、参考文献、インターネット上の情報などから、実験テーマに対する理解を深めることができる。 (B-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000727-01物理科学実験Ⅱ

中山 和之、江口 智士、武藤 梨沙、小隈 龍一郎、椿原 晋介、坂本 文隆、藤 昇一、大槻 かおり、中村 忠嗣、笠原 健司

◎化学ナノサ:B-1,B-2

1.実験で扱う物理現象の基本と使用する数式の意味を理解し、さらに、他の関連する物理現象の知識を持っている。 (B-1)

2.得られた測定結果を物理的に解釈し、結果に対する問題点を指摘した上で、レポートに的確に表現することができる。 (B-2)

3.測定装置や実験器具を適正かつ安全に取り扱い、必要なすべてのデータを実験ノートに記録することができる。また、コンピュータを使って、簡単なデータ処理や解析を行うことができる。 (B-1)

4.担当者や共同実験者との議論、参考文献、インターネット上の情報などから、実験テーマに対する理解を深めることができる。 (B-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000413-01物理学実験

期別:後期  単位数:2  開講年次: 1 ・ 2   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:入門  試験実施:無し   授業時間割:後期:金・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

田尻 恭之、大坪 慎一、宮川 賢治、 田 哲夫

◎--- 概要 ---◎

 実験は物理学における最も重要な研究方法であるが、読書や聴講だけではその実際をなかなか把握できない。百聞は一「験」に如かず。本科目では物理学実験を体験する。 物理学的事実は実験的に得られた物理量の値、すなわち実験値に基づいて把握されるものであるから、正確で精密な実験値を求めて実験技術は発達してきた。本科目で使う道具や数値処理法なども先人の努力の賜物であり、本科目の目的のひとつはそのような実験技術の習得である。 もうひとつの目的は実験報告書の書き方の習得である。学問的な研究であれ製品開発のための研究であれ、社会的な活動としての実験はその成果が他の人に伝わってこそ価値がある。従って、実験報告書が必要になる。実験において最も重要なことは「事実」をつかむことだから、実験で得られた値が本当に注目した物理量の値かどうかという結果の事実性と、それを読者に納得させる論理性が要求される。明快な報告書をいかに書くか、これも本科目の重要課題である。 この科目は、教職課程の教科の必修科目でもあるので、物理学実験に関して、以下のように一般的包括的内容を含んでいる。授業には講義2回が含まれる(第1回目の「物理学実験の概要と測定の基本事項」と学期の中程の回に行われる「誤差計算」)。他の回は1回に1テーマの実験で授業計画に記載されているA~Dの4群それぞれから数テーマずつが各人に割り当てられる。これらのテーマは、高校や大学初年度で習う「力学」、「熱」、「電磁気学」、「振動・波動」、「原子」の分野の基本的物理量の計測や実験から構成されている。実験をスムーズに行うためには事前にテキストをよく読んで測定原理や段取りを理解しておくこと。毎回、実験が一通り終ったら、指導教員に実験ノートを見せて報告書が書ける段階になっているかどうかのチェックを受ける。報告書は次の回の実験が始まる前に提出しなければならない。

◎--- 到達目標 ---◎

テキストの各テーマの「目的」、「理論」、「実験方法」を正しく理解して実験ができる。 (技能)

ノギスや電流計などの基本的な道具や機器を正しく使用できる。 (技能)

測定値から測定量の最確値やその誤差(不確かさ)を算出できる。(技能)

一定の要件を満たす報告書を期限内に仕上げて提出できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 事前にテキストをよく読んで目的や測定原理、段取りを理解しておく必要がある(60分)。実験装置などは現物を見なければ分からないこともあるが、テキストの記載内容や物理の教科書を参考に、事前に把握できることについては十分勉強して実験ノートに記録しておけば、実験もスムーズに運べるし報告書を書く際にも役に立つ。 報告書は次の回の実験が始まる前に提出しなければならない。実験後は速やかに報告書の作成に取り掛かる(120分)。報告書の作成は実験室を離れた後に行なうことになるから、実験中に気付いたことなどを実験ノートに書き残しておけば、実験データの処理や結果についての考察の際の参考になる。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 実験科目であるため遅刻せずに出席することが成績評価の前提である。 講義後の宿題 (一部Moodle を利用した小テスト) に対する答案と、毎回の実験終了時のノート検査(口頭試問を含む)、および各実験の報告書で評価される。 宿題とノート検査については合否判定のみで、否の場合は合格になるまで再提出が要求される。ノート検査では、口頭試問により「目的」「理論」「実験方法」を正しく理解して実験できているかどうかを評価するとともに、道具や機器を正しく使用できているか、測定量の最確値を正しく算出できているかなどを、各値の妥当性やその精度なども基準として評価される。 実験報告書については一定の様式で書かれているかどうか、必要なデータがそろっているかどうか、測定値の処理が適切であるかどうか、結論や考察がきちんと書かれているかどうか、などを基準として評価される。

◎--- テキスト ---◎

福岡大学理学部物理科学教室編「2019年度版 物理学実験」テキストの販売については、初回の1週間以上前に掲示される。

◎--- 参考書 ---◎

 物理学関係の科目で使われている教科書

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 ノートは、初回に配布する専用の実験ノートを必ず使用すること。また、測定値の計算に関数電卓が必要なため、各自使いやすい関数電卓を予め購入して、配布された実験ノート及び別途購入したテキストと共に毎回持参する必要がある 。スマートフォンやタブレットPCの使用は認めない。 実験室に近い9号館1階の西側と中程の廊下 (9103A室前と 9109 室前) 2 箇所に、物理学実験専用の掲示板が設置されている。履修に関する重要な情報(実験割当表など)が掲示されるので、毎週の実験時に必ず確認すること。 定期試験を実施しないため、再試験を受験することはできない 。

◎--- 授業計画 ---◎

 第1回目に「物理学実験の概要と測定の基本事項」についての講義及び諸注意、学期の中程の回に「誤差計算」についての講義が行われる。講義日程や講義室は事前に掲示される。他の13回は1回に1テーマの実験で下記A~Dの4群それぞれから数テーマずつが割り当てられる。実験割当表は物理学実験専用の掲示板2箇所にそれぞれ掲示される。

実験テーマA群(1~5)1  ばね振り子  ばね定数を静的および動的方法で求める2  ヤング率(サールの装置)  針金の伸びから金属のヤング率を求める3  球面計(1人テーマ)  球面計を用いて球面の曲率半径を求める4  ボルダの振り子  振り子を用いて重力加速度を求める5  面積計(1人テーマ)  面積計で地図上の島の面積を求めるB群(6~10)6  熱の仕事当量  水熱量計を用いて熱の仕事当量を求める7  簡単なモーター(1人テーマ)  1巻モーターを作ってその特性を調べる8  液体の比熱   冷却法でグリセリンの比熱を求める9  液体の粘性率  毛細管の流水量から水の粘性率を求める10 ヤング率(ユーイングの装置)  板のたわみから金属のヤング率を求めるC群(11~15)11 オシロスコープ  交流電圧計の周波数特性などを求める12 インピーダンス  コイルのインダクタンスとコンデンサの  電気容量を求める13 ダイオード  ダイオードの電流電圧特性を求め、  整流・平滑回路の働きを調べる14 トランジスタ  トランジスタの静特性曲線を求め、  電流増幅率などを求める15 ホイートストンブリッジ  ニクロム線の電気抵抗を求めるD群(16~20)16 分光計  プリズムガラスの屈折率を求める17 交流の周波数  共鳴弦の長さから交流の周波数を求める18 屈折率(読取顕微鏡)  水とガラスの屈折率を求める19 気柱の共鳴  共鳴気柱長から音叉の振動数を求める20 原子スペクトル  水素の発光スペクトルから、  リュードベリ定数を求める

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2019-6020000413-01物理学実験

田尻 恭之、大坪 慎一、宮川 賢治、 田 哲夫

◎物理物理科:B-1,B-2

1.テキストの各テーマの「目的」、「理論」、「実験方法」を正しく理解して実験ができる。  (B-1)

2.ノギスや電流計などの基本的な道具や機器を正しく使用できる。  (B-2)

3.測定値から測定量の最確値やその誤差(不確かさ)を算出できる。 (B-2)

4.一定の要件を満たす報告書を期限内に仕上げて提出できる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:B-1,B-2

1.テキストの各テーマの「目的」、「理論」、「実験方法」を正しく理解して実験ができる。  (B-1)

2.ノギスや電流計などの基本的な道具や機器を正しく使用できる。  (B-1)

3.測定値から測定量の最確値やその誤差(不確かさ)を算出できる。 (B-2)

4.一定の要件を満たす報告書を期限内に仕上げて提出できる。 (B-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000673-01物理実験学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:金・3時限  試験時間割:後日発表  

御園 雅俊

◎--- 概要 ---◎

 「物理実験学」は講義科目である。実験を行う上で必要となる実践的な知識を、教室の中で机の前に座って学ぶ。似た名前の「物理学実験」のように、実際に実験を行う科目とは異なる。 「物理実験学」では、はじめに実験技術について学ぶ。自然界における物理量はアナログ量であるから、アナログ回路技術は必須である。アナログは語感や字面の似たアナクロと混同され、古い技術と誤解されることが多いが、れっきとした先端技術である。本講義ではこのアナログ回路を中心に電子回路の初歩を学ぶ。真空技術についても概要を学ぶ。 つづいて、現代の最先端の実験的研究の例について学ぶ。時間(あるいはその逆数である周波数)は最も精度よく測定されている物理量であり、近年その測定技術や関連科学が飛躍的な発展を遂げている。これを学ぶことによって、現代科学への展望を得ることができる。 つぎに、データ処理、とくに、不確かさの解析について学ぶ。不確かさという言葉よりも誤差という言葉に親しんでいるかもしれない。誤差と不確かさの違いから始めて、統計的な扱いや最小二乗法などについて学ぶ。 以上のように一通り実験について学んだところで、どのようにすれば実験を改善できるか、とくに、より精度のよい測定、より感度の高い測定を行うための方法について学ぶ。 最後に、安全と倫理について学ぶ。怪我や装置の破壊を引き起こさないようにするにはどうしたらよいか、また、データのねつ造や改ざん、剽窃などの不正の防止について学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

物理実験学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。(知識・理解)

物理実験学の論理的思考方法を身に付けている。(技能)

物理現象に関する基本的な実験技術についての理論と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業の前には参考書の当該箇所を読んでおくこと。(90分)授業時に示す課題について、自分の手を動かして問題を解くこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

上記の到達目標の達成度を、定期試験80%、平常点20%を目安として評価する。授業態度に問題がある場合は上記の評価から減点する。課題は回収して採点し、平常点とする。採点後に返却し、その際に必要に応じて解説を行う。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。

◎--- 参考書 ---◎

「計測における誤差解析入門」J.R. Taylor著,林茂雄・馬場凉訳(東京化学同人),ISBN: 978-4-8079-0521-8.「物理実験者のための13章」兵藤申一著(東京大学出版会),ISBN: 3350-63216-5149.

◎--- 授業計画 ---◎

1. はじめに 実験するとはどういうことか2. アナログとデジタル アナログ≠アナクロ3. 電子回路I 交流回路と複素表示4. 電子回路II 受動素子と能動素子、基本的な回路5. 真空技術 真空ポンプとその利用6. 単位と定数 新しい単位系7. 実験の最前線-時間の精密測定1 原子時計,時間の定義8. 実験の最前線-時間の精密測定2 これからの原子時計,重力による時間の遅れ9. 不確かさ1 不確かさと誤差,AタイプとBタイプ10. 不確かさ2 不確かさの伝播11. 不確かさ3 統計的な扱い12. 不確かさ4 正規分布13. 不確かさ5 最小二乗法14. よりよい実験のために 高精度な測定法,高感度な測定法15. 安全と倫理 やっていいことといけないこと

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2019-6020000673-01物理実験学

御園 雅俊

◎物理物理科:A-1,B-1,B-2

1.物理実験学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-1)

2.物理実験学の論理的思考方法を身に付けている。 (B-1)

3.物理現象に関する基本的な実験技術についての理論と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。 (B-2)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.物理実験学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.物理実験学の論理的思考方法を身に付けている。

3.物理現象に関する基本的な実験技術についての理論と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000673-01物理実験学

御園 雅俊

◎化学ナノサ:A-2

1.物理実験学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。 (A-2)

2.物理実験学の論理的思考方法を身に付けている。

3.物理現象に関する基本的な実験技術についての理論と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000765-01物理情報計測特別講義「物理科学コース」(変形体力学の理論と応用)

期別:前期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

東藤 貢

◎--- 概要 ---◎

 本講義でとり扱う「変形体力学」は、物質や材料のマクロな力学的応答特性を対象とする力学の1分野である。理工系の学生が企業に就職し技術者や研究者として働くようになると、そのほとんどの人達が、何らかの形で、金属、セラミックス、プラスチック、あるいはゴム等の材料を取り扱うことになり、自分が使う材料がどのように変形し最終的に壊れるのかを考えることになる。たとえば、セラミックスのような硬い材料であれば、連続体力学の中で学ぶ弾性論の基礎(線形弾性論)である程度は対応できるが、金属の塑性変形や、プラスチックやゴムの特殊な非線形弾性(超弾性)変形については、学部レベルの講義では対応が難しく、大学院レベルでも自分の専門分野として勉強しない限り出会うことはほとんどないであろう。 本講義は、近い将来、企業において技術者や研究者として活躍する学生諸君が困らない程度に、「硬い材料からやわらかい材料のための力学」の基礎について理解し頭の隅に留めておいてもらうことを目的とする。最初に、連続体力学の中で基礎について学ぶ弾性論の基礎について再確認し、弾性問題の解法について紹介する。次に、金属において重要な弾性を超えると現れる塑性現象を取り扱うための数理モデル、プラスチックにおいて顕著な時間とともに変形状態が変化する現象を扱うための粘弾性論、ゴム材料が示す超弾性変形などの基礎理論について学ぶ。さらに複雑な構造体(工業製品として作られるほとんどすべての構造体)の変形現象をコンピュータ・シミュレーションで解析する場合に必要不可欠となる代表的数値解析法である有限要素法の基礎について学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

変形体の力学基礎理論と関連する計測法の基礎的知識をもち、基礎的な材料の変形問題の解法を理解している。(知識・理解)

様々な種類の工業材料に対して、どのように変形体力学を応用するかについて論理的思考方法を身に付けている。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 授業後は、できるだけその日のうちに、1-2時間程度、資料や講義ノートを用いて講義内容を理解し、宿題で与えられた問題を解くことでより理解を深めておくことが望ましい。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 上記の到達目標の達成度を、授業中に行う演習、中間試験、および定期試験によって評価し、成績評価を行う。具体的な評価割合は、定期試験40%、中間試験40%、演習20%である。

◎--- テキスト ---◎

 オリジナルの資料を配布。

◎--- 参考書 ---◎

固体力学の基礎 ISBN 4-563-03156-9弾塑性力学の基礎 ISBN 978-4-320-08114-7有限要素法はじめの一歩 ISBN 978-4-06-156500-5そのほか必要に応じて講義中に紹介。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 連続体力学(特に固体力学)や物理数学の基礎を一通り習得しているとよい。

◎--- 授業計画 ---◎

1.変形体の力学について2.線形弾性の基礎3.弾性問題の解法4.弾塑性の基礎I5.弾塑性の基礎II6.粘弾性の基礎I7.粘弾性の基礎II8.超弾性(ゴム弾性)の基礎I9.超弾性(ゴム弾性)の基礎II10.破壊力学の基礎11.シミュレーション法(有限要素法)の基礎I12.シミュレーション法(有限要素法)の基礎II13.材料変形の計測技術の基礎I14.材料変形の計測技術の基礎II15.まとめと復習

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2019-6020000765-01物理情報計測特別講義「物理科学コース」(変形体力学の理論と応用)

東藤 貢

◎物理物理科:A-1,B-1

1.変形体の力学基礎理論と関連する計測法の基礎的知識をもち、基礎的な材料の変形問題の解法を理解している。 (A-1)

2.様々な種類の工業材料に対して、どのように変形体力学を応用するかについて論理的思考方法を身に付けている。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000774-01物理数学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:金・2時限  試験時間割:後日発表  

香野 淳

◎--- 概要 ---◎

 自然法則は数学という言葉によって書き表され、物理学では特に線形代数学と解析学がその基礎となっている。この授業では物理学の数学的な構造を理解することを強く意識しながら、特に線形代数を中心として、物理学と関連のある内容を取り上げ、基礎概念と計算の方法を学修する。定理や表現の数学的な厳密さにはあまりこだわらず、直観的に理解することを大切にしながら学んでいく。 はじめにベクトルと行列を良く理解した上で、固有値問題を学ぶ。次に、直交関数系を用いた級数展開を学んだ上で、直交関数展開の中で最も良く利用されるフーリエ級数展開とフーリエ変換を学ぶ。さらに、量子力学や電磁気学など物理学によく登場する直交多項式について学ぶ。 講義内容の節目では、講義で学んだ内容を物理学の問題に応用する具体的な例について学ぶとともに、演習問題に取り組む。 この授業では微分積分を用いるので、基本的な微分積分学を事前に予習しておくこと。授業の内容を理解するための課題、演習問題には必ず自ら取り組むこと(提出を課されることがある)。

◎--- 到達目標 ---◎

物理学が線形代数学と解析学を用いて記述されることを理解できるようになる。(知識・理解)

行列の演算、行列式を理解し、行列を用いた連立方程式の解き方などの基礎的な問題について計算できるようになる。(技能)

固有値、固有ベクトルを理解し、具体的な問題について計算できるようになる。(技能)

直交関数展開の意味を理解し、自らの言葉で説明できるようになる。また、基礎的な計算ができるようになる。(技能)

フーリエ展開やフーリエ変換の意味を理解し、具体的な問題について計算ができるようになる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 本授業の事前学習として、配布資料や参考書に目を通しておくこと(90分程度)。事後学習としてノートと参考書を照合しながら復習して理解を深めること(90分以上)。また、演習問題などの課題については必ず自ら解答に取り組むこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:到達目標の達成度を確認する課題や問題にどの程度解答できるかを評価の基準とする。

評価方法:定期試験の成績を8割程度、レポート提出状況や演習の解答状況を2割程度として評価する。割合は課題を与える回数等によって若干変わる。

◎--- テキスト ---◎

特に定めない。必要に必要に応じて資料を配布する。

◎--- 参考書 ---◎

G. Arfken, MATHEMATICAL METHODS FOR PHYSICISTS(ACADEMIC PRESS) ISBN 978-9381269558和達 三樹,物理のための数学 ISBN 978-4000298704小野寺 嘉孝,物理のための応用数学 ISBN 978-4785320317

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 基本的な微分積分学を習得しておくことが望ましい。公式を覚えてただ単に使えればよいというのではなく、全体を貫く数学的な考え方も理解して欲しい。

◎--- 授業計画 ---◎

1. イントロダクション,ベクトル: 何を学ぶか、ベクトルの性質と演算の復習2. 行列と行列式(1)  行列の演算、転置行列、エルミート行列、 行列式3. 行列と行列式(2)  ベクトルの線形独立と線形従属、逆行列、 ユニタリー行列・直交行列4. 行列と連立一次方程式  連立一次方程式を行列式で解く方法、 クラメルの公式5. 行列の固有値と対角化  固有値と固有ベクトル、固有値方程式、 行列の対角化、2次形式の標準形6. 物理学における応用例と演習  第1回から第5回までの内容の復習と演習7. 座標変換  座標軸の平行移動、回転、ベクトルと座標変換8. テンソルとその例  テンソルの性質、テンソルと座標変換、 主軸変換9. デルタ関数  デルタ関数の性質、デルタ関数の表現10. 直交関数系(1)  フーリエ級数の展開定理、内積、直交関数系11. 直交関数系(2)  シュミットの直交化、一般フーリエ級数、 完全系、ワイヤシュトラスの近似定理12. フーリエ解析(1)  周期関数のフーリエ級数、奇関数と偶関数、 半区間での展開、複素表示、パーセバルの等式13. フーリエ解析(2)  フーリエ積分、フーリエ変換、たたみ込み14. 直交多項式  母関数による多項式の定義、 エルミート多項式、ルジャンドル多項式、 その他の多項式15 物理学における応用例と演習:  第7回から第14回までの内容の復習と演習※内容の理解度に応じて演習問題の詳しい解説や難しい単元の追加説明を行う場合がある。その場合、上記の授業計画は多少変更される。

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2019-6020000774-01物理数学

香野 淳

◎物理物理科:A-1,B-1

1.物理学が線形代数学と解析学を用いて記述されることを理解できるようになる。 (A-1)

2.行列の演算、行列式を理解し、行列を用いた連立方程式の解き方などの基礎的な問題について計算できるようになる。 (B-1)

3.固有値、固有ベクトルを理解し、具体的な問題について計算できるようになる。 (B-1)

4.直交関数展開の意味を理解し、自らの言葉で説明できるようになる。また、基礎的な計算ができるようになる。 (B-1)

5.フーリエ展開やフーリエ変換の意味を理解し、具体的な問題について計算ができるようになる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.物理学が線形代数学と解析学を用いて記述されることを理解できるようになる。 (A-2)

2.行列の演算、行列式を理解し、行列を用いた連立方程式の解き方などの基礎的な問題について計算できるようになる。 (A-2)

3.固有値、固有ベクトルを理解し、具体的な問題について計算できるようになる。 (A-2)

4.直交関数展開の意味を理解し、自らの言葉で説明できるようになる。また、基礎的な計算ができるようになる。 (A-2)

5.フーリエ展開やフーリエ変換の意味を理解し、具体的な問題について計算ができるようになる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000774-01物理数学

香野 淳

◎化学ナノサ:A-2

1.物理学が線形代数学と解析学を用いて記述されることを理解できるようになる。 (A-2)

2.行列の演算、行列式を理解し、行列を用いた連立方程式の解き方などの基礎的な問題について計算できるようになる。 (A-2)

3.固有値、固有ベクトルを理解し、具体的な問題について計算できるようになる。 (A-2)

4.直交関数展開の意味を理解し、自らの言葉で説明できるようになる。また、基礎的な計算ができるようになる。 (A-2)

5.フーリエ展開やフーリエ変換の意味を理解し、具体的な問題について計算ができるようになる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000713-01物理と社会「物理科学コース」

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:金・4時限  試験時間割:定期試験なし  

林 壮一、石川 隆稔、石丸 学、江藤 徹二郎、武内 宏文、田中 正太、東藤 貢、中村 博雄、原 一広、松村 晶、丸山 勲、吉竹 顕彰

◎--- 概要 ---◎

 本講義の目的は、受講生が広く社会に目を向け、物理学を主とする理学を大学で学ぶ意義や、物理学と社会とのつながり等を学び、将来への希望と勉学への目的意識を持てるようになることにある。そのため、社会の多様な分野において実績をあげられている方々を講師陣とするオムニバス形式の講義となっている。 自分にはどのような進む道があるのか? 卒業後に社会でどのような仕事に取り組めるのか? 在学中はどのようなことに気を使いながら科目の選択をし、日常の学業を進めていったら良いのか? 大学で学ぶことにどのような意義を見出したらよいのか? など、そのような学生諸君の悩みを解決するためのヒントを与えること、将来の夢を実現する参考になることを意図して開設されている。講義は質疑応答も含むので、学生が日頃疑問に思っていること、聞きたいことなどについて積極的に講師に質問することができる。

講師名は次の通り(五十音順):石川 隆稔(卒業生、株式会社ザイキューブ 福岡開発センター)石丸 学(九州工業大学 大学院工学府 物質工学専攻 教授)江藤 徹二郎(久留米工業大学 准教授)武内 宏文(卒業生、NTT西日本ビジネスフロント株式会社 九州支店)田中 正太(卒業生、株式会社みらい福祉 代表取締役)東藤 貢(九州大学 応用力学研究所 准教授)中村 博雄(日本アマチュア無線連盟 福岡県支部役員)林 壮一(福岡大学 理学部 准教授)原 一広(九州大学大学院 工学研究院 教授)松村 晶(九州大学大学院 工学研究院 教授)丸山 勲(福岡工業大学 情報工学部 准教授)吉竹 顕彰(日本気象協会 調査役 気象予報士)

◎--- 到達目標 ---◎

物理学をはじめとする自然科学(理学)およびその社会とのつながりに関する知識をもっている。(知識・理解)

物理学をはじめとする自然科学(理学)を大学で学ぶ意義や、物理学と社会とのつながり等を自ら考え、将来の希望や勉学への目的意識をもって学習に取り組めるようになる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 授業計画をもとに、事前に、各テーマに関連する事項を調査し、講義タイトルに関連する項目を調べ、考えておく(90分)。また、事後には、レポートの課題を中心に、新しく分かったことをまとめ、自ら考察すること(90分以上)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:各講師から出される課題に関して、どの程度調べ、自ら考察し、理解することができたかを評価基準とする。

評価方法:各講師からの課題・レポートで評価する。各講師がそれぞれの課題について内容を10点満点で採点し、その合計点を100点満点に換算した点数を基本とし、受講態度を加味して総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

必要に応じてプリントを配布する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 レポートの課題は各講師が講義時に出題する。課題ごとにA4レポート用紙1枚程度にまとめ、次週の講義時に提出する。 また出席調査をサイン他の方法により行う(調査時における不正行為は厳しく処断されるので絶対に行わないこと)。 定期試験を実施しないため、再試験を受験することはできません。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 本学応用物理学科出身者の企業活動からⅠ  (田中正太) ※オムニバス講義全体に関する事前説明  5分程度含む(林 壮一)2. 電子顕微鏡でみる材料のミクロな世界  (松村 晶)3. 物質の物理分析とその応用  (松村 晶)4. 再生医療のための物理工学  (東藤 貢)5. 骨の力学シミュレーション  (東藤 貢)6.-7. 大気物理学と社会    ~天気予報の現場から~   (吉竹顕彰)8. 本学応用物理学科出身者の企業活動からⅡ  (武内宏文)9. 本学応用物理学科出身者の企業活動からⅢ   (石川隆稔)10. 無線の歴史とアマチュア無線   (中村博雄)11. イメージセンサーデバイスにおける物理  (江藤徹二郎)12. 材料の原子配列と欠陥  (石丸 学)13. 物理と計算機の進歩  (丸山 勲)14. 限りある資源と環境問題の関わりについて  (原 一広)15 大学で学ぶ自然科学・物理学を社会で活かす  (林 壮一)※注意:順番が変更される場合があります。

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2019-6020000713-01物理と社会「物理科学コース」

林 壮一、石川 隆稔、石丸 学、江藤 徹二郎、武内 宏文、田中 正太、東藤 貢、中村 博雄、原 一広、松村 晶、丸山 勲、吉竹 顕彰

◎物理物理科:A-2,C-1

1.物理学をはじめとする自然科学(理学)およびその社会とのつながりに関する知識をもっている。 (A-2)

2.物理学をはじめとする自然科学(理学)を大学で学ぶ意義や、物理学と社会とのつながり等を自ら考え、将来の希望や勉学への目的意識をもって学習に取り組めるようになる。 (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000652-01プログラミング

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・3時限  試験時間割:後日発表  

大坪 慎一

◎--- 概要 ---◎

われわれの身の回りにある情報機器や電化製品から自動車や飛行機などの中には,様々な電子機器が組み込まれている.これらのハードウェアやデバイスは,ソフトウェアやアプリケーションのもとで制御されている.また,数式処理,シミュレーションやデータ解析などの多岐にわたるソフトウェアやアプリケーションが存在するが,必ずしも目的の処理ができるわけではない.このような場合,問題のテーマに沿ったプログラムやアプリケーションの作成が必要となり,プログラミングの技能が必要とされる. 授業の内容は, 高級プログラミング言語であるC言語の学修と実習をPC教室のコンピュータを使用しながら行う. 授業は,受講者がプログラミングの知識の全くない初心者であるものとして,プログラミングに必要なコンピュータの知識からプログラムの作成の手順や仕方,C言語の文法などの学修を行い,これらと並行してPC教室のコンピュータを使用しながら, これらの学修や実習を行う. 学修方法は,自分自身の手でプログラムを作成することにより授業の内容を理解し,プログラミングの基礎を習得することである.

◎--- 到達目標 ---◎

物理現象の理解を深めるための手段・道具としてプログラムを作成できるようになる.(技能)

プログラミングを通じて, 論理的思考ができるようになる.

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

事前にFUポータルサイトに講義資料を準備しておくので, 授業でどのようなこと学修するのか確認する.(30分) 事後学習として授業の内容を復習して,「理解できたこと」と「理解できなったこと」を明確にして,理解できなかったことは質問等で理解すること. また, 実習授業中に完成できなかった課題は完成させて理解すること.(60分) 個人でC言語環境を整えることは, 初心者にはハードルが高いので, 授業中や時間外を有効に使って, プログラミングの学修を行うこと.

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準は, C言語の文法などの習得度や課題に対するプログラムの完成度などに応じて評価する. 評価方法は, 定期試験とレポートで総合的に評価する.その割合は,定期試験30%,演習レポート70%を目安に総合的に評価する. PC教室での実習・演習でのプログラミングが習熟度の評価になるので, レポートの割合を高く設定している.

◎--- テキスト ---◎

テキストは使用しない.講義資料は, FUポータルサイトを通じて配布する.

◎--- 参考書 ---◎

新・ 明解 C言語 入門編 ISBN 978-4-7973-7702-6

◎--- 履修上の留意点 ---◎

プログラミングの知識の全くない初心者やパソコンを不得意とする受講者を考慮に入れて, 授業・実習を進行する.

◎--- 授業計画 ---◎

1 実習で使用するコンピュータの設定とプログラムの作成方法等の学修と実習. 2 数値,文字列と演算子の扱い方の学修と実習. 3 コンソールやファイルでの入出力の学修と実習. 4 これまでの学修内容の総合演習. 5 for文を使った繰り返しの学修と実習. 6 while文を使った繰り返しの学修と実習. 7 if文を使った条件分岐の学修と実習. 8 switch文を使った条件分岐の学修と実習. 9 これまでの学修内容の総合演習.10 1次元配列と多次元配列の学修と実習.11 これまでの学修内容の総合演習.12 関数の作り方の学修と実習.13 ポインタの学修と実習.14 総合演習.15 まとめ.

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2019-6020000652-01プログラミング

大坪 慎一

◎物理物理科:B-2

1.物理現象の理解を深めるための手段・道具としてプログラムを作成できるようになる. (B-2)

2.プログラミングを通じて, 論理的思考ができるようになる.

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1

1.物理現象の理解を深めるための手段・道具としてプログラムを作成できるようになる.

2.プログラミングを通じて, 論理的思考ができるようになる. (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000652-01プログラミング

大坪 慎一

◎化学ナノサ:A-1

1.物理現象の理解を深めるための手段・道具としてプログラムを作成できるようになる.

2.プログラミングを通じて, 論理的思考ができるようになる. (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000902-01理科教育法Ⅱ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・3時限  試験時間割:後日発表  

林 壮一

◎--- 概要 ---◎

中学校や高等学校の理科(物理)教師として,理科(物理)教育や学習指導に必要な基礎的な知識や技能を習得するために,中学校や高等学校の理科(物理)教育の現状と課題,理科(物理)教育の変遷,学習指導要領(理科)の趣旨・要点,各科目の目標や内容について理解を深め,授業の学習指導,観察・実験・探究活動,学習評価,教材研究・教材開発,授業デザイン等を学習する。理科(物理)教育の基礎理論や授業の理論を学ぶとともに,学習指導案を作成し,模擬授業・振り返りを通して授業分析・受講者間での相互評価を行い,理科(物理)における教材研究・授業設計・授業展開などの基礎的な授業技術力や理科指導力を身に付ける。なお,担当教員は,これまで中学校や高等学校の理科(物理)教員として,生徒の指導にあたってきた。この授業では,理科教育と進路指導や生活指導との関係など,より具体的な学校現場についても考えていきたい。

◎--- 到達目標 ---◎

理科教育や理科学習指導の目標や学習内容を理解し,授業場面を想定した授業設計についての知識を身につける。(知識・理解)

科学を通したコミュニケーションやプレゼンテーション技術を用いて,理科授業をデザインし,適切な学習指導案を作成することができる。(技能)

物理学をはじめ,様々な学問を通して,自ら授業を改善するための工夫に取り組むことができる。(態度・志向性)

これまでに学んだ知識を活用して,科学(物理)教育の分野に貢献しようとする姿勢をもつことができる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

学習指導案の作成や授業の準備,教科書や学習指導要領を熟読するなど,授業時間外に行う課題がある。また,模擬授業前には,教科書をしっかり読み,授業案,板書案,ノート案等を作成し,黒板で授業ができるように準備が必要である。(予習:90分)これまでの中学校,高等学校での学習内容で不十分な点や不安な部分について,時間をかけて復習をしておくこと。(復習:90分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

定期試験(5割)理科の学習内容や理科教育に関する基本的な理解と適切な授業案・指導案の作成を評価の基準とする。

授業への取り組み(5割)学習指導案,模擬授業,授業評価表,発表(取り組みや内容),教科教育に対する意欲などを総合して評価する。

◎--- テキスト ---◎

・中学校学習指導要領解説 理科編(平成20年9月 文部科学省/平成29年3月 文部科学省)・高等学校学習指導要領解説 理科編(平成21年12月 文部科学省)・文部科学省検定 中学校理科/高等学校物理基礎/高等学校物理 教科書・新指導要領対応 新訂 授業に活かす!理科教育法ー中学・高等学校編ー,左巻健男,吉田安規良/編著,東京書籍・必要に応じて,プリントや資料を配付する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

中学校,高等学校で使用した教科書(中学校理科,物理基礎,物理)を用意すること。手元にない場合は,親戚や友人から譲り受けるか,書店で購入すること。

◎--- 授業計画 ---◎

第1回:理科(物理)教育の目的第2回:理科(物理)教育の現状(学力調査・国際比較)第3回:理科(物理)学習の系統性第4回:学習指導要領(理科)と理科(物理)教科書第5回:理科(物理)の学習指導案の作成(基礎編)第6回:理科(物理)の学習指導案の作成(実践編)第7回:物理実験における演示実験と生徒実験第8回:理科(物理)の授業デザイン第9回:模擬授業の実施と協議・評価(授業技術、授業分析、授業評価を含む)第10回:模擬授業の実施と協議・評価(授業技術、授業分析、授業評価を含む)第11回:模擬授業の実施と協議・評価(授業技術、授業分析、授業評価を含む)第12回:模擬授業の実施と協議・評価(授業技術、授業分析、授業評価を含む)第13回:模擬授業の実施と協議・評価(授業技術、授業分析、授業評価を含む)第14回:模擬授業の実施と協議・評価(授業技術、授業分析、授業評価を含む)第15回:理科指導の課題と理科授業の工夫改善、全体のまとめ

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2019-6020000902-01理科教育法Ⅱ

林 壮一

◎物理物理科:A-2,B-3,C-1,C-3

1.理科教育や理科学習指導の目標や学習内容を理解し,授業場面を想定した授業設計についての知識を身につける。 (A-2)

2.科学を通したコミュニケーションやプレゼンテーション技術を用いて,理科授業をデザインし,適切な学習指導案を作成することができる。 (B-3)

3.物理学をはじめ,様々な学問を通して,自ら授業を改善するための工夫に取り組むことができる。 (C-1)

4.これまでに学んだ知識を活用して,科学(物理)教育の分野に貢献しようとする姿勢をもつことができる。 (C-3)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1,A-2,C-2

1.理科教育や理科学習指導の目標や学習内容を理解し,授業場面を想定した授業設計についての知識を身につける。 (A-1)

2.科学を通したコミュニケーションやプレゼンテーション技術を用いて,理科授業をデザインし,適切な学習指導案を作成することができる。 (A-2)

3.物理学をはじめ,様々な学問を通して,自ら授業を改善するための工夫に取り組むことができる。 (C-2)

4.これまでに学んだ知識を活用して,科学(物理)教育の分野に貢献しようとする姿勢をもつことができる。 (C-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000724-01理学と社会「ナノサイエンスコース」

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:金・4時限  試験時間割:定期試験なし  

林 壮一、石川 隆稔、石丸 学、江藤 徹二郎、武内 宏文、田中 正太、東藤 貢、中村 博雄、原 一広、松村 晶、丸山 勲、吉竹 顕彰

◎--- 概要 ---◎

 本講義の目的は、受講生が広く社会に目を向け、物理学を主とする理学を大学で学ぶ意義や、物理学と社会とのつながり等を学び、将来への希望と勉学への目的意識を持てるようになることにある。そのため、社会の多様な分野において実績をあげられている方々を講師陣とするオムニバス形式の講義となっている。 自分にはどのような進む道があるのか? 卒業後に社会でどのような仕事に取り組めるのか? 在学中はどのようなことに気を使いながら科目の選択をし、日常の学業を進めていったら良いのか? 大学で学ぶことにどのような意義を見出したらよいのか? など、そのような学生諸君の悩みを解決するためのヒントを与えること、将来の夢を実現する参考になることを意図して開設されている。講義は質疑応答も含むので、学生が日頃疑問に思っていること、聞きたいことなどについて積極的に講師に質問することができる。

講師名は次の通り(五十音順):石川 隆稔(卒業生、株式会社ザイキューブ 福岡開発センター)石丸 学(九州工業大学 大学院工学府 物質工学専攻 教授)江藤 徹二郎(久留米工業大学 准教授)武内 宏文(卒業生、NTT西日本ビジネスフロント株式会社 九州支店)田中 正太(卒業生、株式会社みらい福祉 代表取締役)東藤 貢(九州大学 応用力学研究所 准教授)中村 博雄(日本アマチュア無線連盟 福岡県支部役員)林 壮一(福岡大学 理学部 准教授)原 一広(九州大学大学院 工学研究院 教授)松村 晶(九州大学大学院 工学研究院 教授)丸山 勲(福岡工業大学 情報工学部 准教授)吉竹 顕彰(日本気象協会 調査役 気象予報士)

◎--- 到達目標 ---◎

物理学をはじめとする自然科学(理学)およびその社会とのつながりに関する知識をもっている。(知識・理解)

物理学をはじめとする自然科学(理学)を大学で学ぶ意義や、物理学と社会とのつながり等を自ら考え、将来の希望や勉学への目的意識をもって学習に取り組めるようになる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 授業計画をもとに、事前に、各テーマに関連する事項を調査し、講義タイトルに関連する項目を調べ、考えておく(90分)。また、事後には、レポートの課題を中心に、新しく分かったことをまとめ、自ら考察すること(90分以上)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:各講師から出される課題に関して、どの程度調べ、自ら考察し、理解することができたかを評価基準とする。

評価方法:各講師からの課題・レポートで評価する。各講師がそれぞれの課題について内容を10点満点で採点し、その合計点を100点満点に換算した点数を基本とし、受講態度を加味して総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

必要に応じてプリントを配布する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 レポートの課題は各講師が講義時に出題する。課題ごとにA4レポート用紙1枚程度にまとめ、次週の講義時に提出する。 また出席調査をサイン他の方法により行う(調査時における不正行為は厳しく処断されるので絶対に行わないこと)。 定期試験を実施しないため、再試験を受験することはできません。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 本学応用物理学科出身者の企業活動からⅠ  (田中正太) ※オムニバス講義全体に関する事前説明  5分程度含む(林 壮一)2. 電子顕微鏡でみる材料のミクロな世界  (松村 晶)3. 物質の物理分析とその応用  (松村 晶)4. 再生医療のための物理工学  (東藤 貢)5. 骨の力学シミュレーション  (東藤 貢)6.-7. 大気物理学と社会    ~天気予報の現場から~   (吉竹顕彰)8. 本学応用物理学科出身者の企業活動からⅡ  (武内宏文)9. 本学応用物理学科出身者の企業活動からⅢ   (石川隆稔)10. 無線の歴史とアマチュア無線   (中村博雄)11. イメージセンサーデバイスにおける物理  (江藤徹二郎)12. 材料の原子配列と欠陥  (石丸 学)13. 物理と計算機の進歩  (丸山 勲)14. 限りある資源と環境問題の関わりについて  (原 一広)15 大学で学ぶ自然科学・物理学を社会で活かす  (林 壮一)※注意:順番が変更される場合があります。

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2019-6020000724-01理学と社会「ナノサイエンスコース」

林 壮一、石川 隆稔、石丸 学、江藤 徹二郎、武内 宏文、田中 正太、東藤 貢、中村 博雄、原 一広、松村 晶、丸山 勲、吉竹 顕彰

◎物理ナノサ:A-1

1.物理学をはじめとする自然科学(理学)およびその社会とのつながりに関する知識をもっている。 (A-1)

2.物理学をはじめとする自然科学(理学)を大学で学ぶ意義や、物理学と社会とのつながり等を自ら考え、将来の希望や勉学への目的意識をもって学習に取り組めるようになる。 (A-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-1,C-1

1.物理学をはじめとする自然科学(理学)およびその社会とのつながりに関する知識をもっている。 (A-1)

2.物理学をはじめとする自然科学(理学)を大学で学ぶ意義や、物理学と社会とのつながり等を自ら考え、将来の希望や勉学への目的意識をもって学習に取り組めるようになる。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000700-01力学Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:金・1時限  試験時間割:後日発表  

山本 大輔

◎--- 概要 ---◎

物理学は基礎科学の1つであり、さらにその中の基礎をなす分野が力学である。天体運動の予測、人工衛星や惑星探査機の打ち上げなどは力学なくしては為し得ない。それだけではなく、力学は物理学のさまざまな分野の基礎であるから、物理学の概念や取り扱いを理解する上で、力学の体系を理解し問題解法の能力を培うことが必須である。力学Ⅱは、1年次後期で学んだ力学Ⅰに続くものである。力学Ⅰでは質点の力学を取り扱ったが、力学Ⅱでは多数の質点よりなる質点系の力学と、有限の体積をもつ剛体の力学を取り扱う。力学の基本法則を基に、質点系の力学に関する物理法則を導き、設定された問題に適用することで、質点系の論理体系を理解する。すなわち、運動方程式を変形して運動量と力積あるいは力のモーメントと角運動量の関係式を導き、ある条件の下では運動量保存則や角運動量保存則が成立することを示す。次に、質点系の物理法則を剛体に適用し、剛体に関する運動方程式を導出する。それらの関係をもとに、物体の衝突、半径が変化するような回転運動、惑星の運動、剛体でできた振り子の運動、質量のある滑車の一軸まわりの回転運動、斜面上を転がる円柱のような一平面内での運動などに関する問題などについて学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている(知識・理解)

質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

受講前には、指定教科書の授業項目に相当する箇所を予習しておくこと(90分)。受講後は講義で示した数式や論理の展開を復習し、また、章末の相当する演習問題を解き理解を深めること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

定期試験の成績を80%、提出されたレポートの評価を20%で評価する。定期試験では、質点系ならびに剛体の力学に関する問題に対して方程式を正しく設定することができ、その解が求められることを評価の基準とする。レポートの課題については、与えられた問題について正しく説明できているかを評価の基準とする。

◎--- テキスト ---◎

原 康夫 著「理工系の基礎物理 力学」(学術図書出版社)、ISBN: 978-4-7806-0541-9

◎--- 参考書 ---◎

小出 昭一郎 著 「力学」(岩波書店) ISBN978-4000077415後藤 憲一 編 「基礎力学演習」(共立出版) ISBN978-4320032293後藤 憲一 他編 「詳解力学演習」(共立出版) ISBN978-4320030251

◎--- 履修上の留意点 ---◎

力学Ⅰを履修していること。また、「力学演習Ⅱ」を受講することが望ましい。講義を聞いただけでは真の理解はえられない。演習問題を解くことによって理解が深まるので、演習問題を数多く解くよう心がけること。

◎--- 授業計画 ---◎

1 質点系の運動Ⅰ:運動量と力積2 質点系の運動Ⅱ:弾性衝突と非弾性衝突3 質点系の運動Ⅲ:質量が変化する場合の運動方程式4 質点系の運動Ⅳ:力のモーメントと角運動量5 質点系の運動Ⅴ:中心力と角運動量保存則6 質点系の運動Ⅵ:惑星の運動と角運動量保存則7 質点系の運動Ⅶ:万有引力と位置エネルギー8 質点系の運動Ⅷ:惑星の軌道9 剛体の運動Ⅰ:剛体の重心10 剛体の運動Ⅱ:剛体の慣性モーメント11 剛体の運動Ⅲ:固定軸の周りの剛体の回転運動12 剛体の運動Ⅳ:剛体の平面運動13 剛体の運動Ⅴ:剛体の種々の平面運動14 剛体の運動Ⅵ:静止している剛体のつり合い15 剛体の運動Ⅶ:剛体の歳差運動

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2019-6020000700-01力学Ⅱ

山本 大輔

◎物理物理科:A-1,B-1

1.質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている (A-1)

2.質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている (A-2)

2.質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000700-01力学Ⅱ

山本 大輔

◎化学ナノサ:A-2

1.質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている (A-2)

2.質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000701-01力学演習Ⅱ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:金・2時限  試験時間割:定期試験なし  

山本 大輔

◎--- 概要 ---◎

本演習では、「力学Ⅱ」の質点系と剛体の力学に関する講義内容をより深く理解し問題解法の実力を培うために、講義に沿って具体的な問題を解いてゆく。平易な問題から、数学的な力を必要とする問題まで、質点系と剛体の力学の中で典型的な問題について解いてゆく。学んでゆく中で力と運動の関係についての物理的なイメージの把握ができるようになることに重点を置いている。「力学Ⅱ」の講義に沿った内容のプリントを配布する。次回の演習の時間にプリントの問題に関係する内容の小試験を行う。小試験後に解法を記したプリントを配布するので、各試験をひとつの区切りとして内容の理解と問題解法の能力の向上に努められたい。質点系と剛体の力学では「運動量」、「力積」、「力のモーメント」、「角運動量」、「慣性モーメント」などの概念が必要となる。これらの概念は独立したものでなく互いに関連したものであるから、それらの関係性を把握しながら本演習の問題にあたることが、質点系と剛体の力学を包括的に理解するうえで重要である。力と運動の関係を理解し具体的に問題を解法してゆく能力は、自らの手を動かして初めて身につくものである。復習により問題解法の考え方の道筋を理解し、問題を繰り返し解くことが必須である。

◎--- 到達目標 ---◎

質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている(知識・理解)

質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている(技能)

質点系と剛体の力学を自ら学習しようとする態度をもっている(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

各回の演習時間中に解答した演習問題を自分で復習し、問題解法の考え方の道筋を理解し、繰り返し問題を解くこと(90分)。毎回小試験を行うので、試験範囲の問題を確実に解けるようになっておくこと(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

毎回授業時間内に実施する小テストによって評価する。小テストでは、前回の授業の演習に関係する問題を出題する。与えられた問題に対して方程式を正しく設定することができ、その解が求められることを評価の基準とする。

◎--- テキスト ---◎

毎回プリントを配布する

◎--- 参考書 ---◎

後藤憲一編「基礎力学演習」(共立出版) ISBN978-4320032293原 康夫 著「理工系の基礎物理 力学」(学術図書出版社) ISBN 978-4873610931今井、高見、高木、吉澤共著「演習力学」(サイエンス社) ISBN 978-4-7819-1138-0

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 「力学演習Ⅱ」では「力学Ⅱ」で行う講義内容に対応して、関係する例題や具体的な問題を解いてゆくので、「力学Ⅱ」の履修が強く望まれる。

◎--- 授業計画 ---◎

1 質点系の運動Ⅰ:運動量と力積2 質点系の運動Ⅱ:弾性衝突と非弾性衝突3 質点系の運動Ⅲ:質量が変化する場合の運動方程式4 質点系の運動Ⅳ:力のモーメントと角運動量5 質点系の運動Ⅴ:中心力と角運動量保存則6 質点系の運動Ⅵ:惑星の運動と角運動量保存則7 質点系の運動Ⅶ:万有引力と位置エネルギー8 質点系の運動Ⅷ:惑星の軌道9 剛体の運動Ⅰ:剛体の重心10 剛体の運動Ⅱ:剛体の慣性モーメント11 剛体の運動Ⅲ:固定軸の周りの剛体の回転運動12 剛体の運動Ⅳ:剛体の平面運動13 剛体の運動Ⅴ:剛体の種々の平面運動14 剛体の運動Ⅵ:静止している剛体のつり合い15 剛体の運動Ⅶ:剛体の歳差運動

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2019-6020000701-01力学演習Ⅱ

山本 大輔

◎物理物理科:A-1,B-1,C-1

1.質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている (A-1)

2.質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている (B-1)

3.質点系と剛体の力学を自ら学習しようとする態度をもっている (C-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,C-1

1.質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている (A-2)

2.質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている

3.質点系と剛体の力学を自ら学習しようとする態度をもっている (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000701-01力学演習Ⅱ

山本 大輔

◎化学ナノサ:A-2,C-1

1.質点系と剛体の力学に関する基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもっている (A-2)

2.質点系と剛体の力学に関する諸問題を解き考察する方法を身に付けている

3.質点系と剛体の力学を自ら学習しようとする態度をもっている (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000704-01量子力学Ⅰ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・3時限  試験時間割:後日発表  

宮原 慎

◎--- 概要 ---◎

 1個の電子が2つの穴が開いた壁に向かって進んでいる。この1個の電子がどちらか一方の穴ではなく,両方の穴を通過して壁を通り抜ける…。ミクロの世界では,マクロの世界に住む我々にとっては奇妙な現象が数々おこる。このようなミクロの世界を司る力学を量子力学という。現代のハイテクノロジーを支える半導体やレーザー,あるいは超電導などの原理を理解するには,この量子力学をきちんと理解する必要がある。さらに,宇宙物理学,素粒子物理学をはじめ,現代物理学を学ぶためにも量子力学は必須の学問である。 量子力学は高校の物理ではほとんど教授されておらず,また概念的にも古典物理学の世界とは大きく異なっているので,学習者には難しい学問と感じるかもしれない。しかしながら,着実に学習すれば間違いなく理解でき,非常に面白い学問であることが分かるはずである。 量子力学に関する講義は本講義量子力学Ⅰと量子力学Ⅱがある。本講義,量子力学Ⅰでは量子力学の基本的な部分についての理解を目指す。物質の波動性と粒子性について正しく理解し,シュレディンガー方程式の導入,波動関数の確率解釈などについて学ぶ。また,1次元の簡単な具体例を基にして,量子力学で問題を解く方法を学び,井戸型ポテンシャルの問題,調和振動子の問題など,具体的な問題で,波動関数やエネルギー固有値を求めることができるようになることを目指す。また,量子力学が与える結果の吟味を通して,ミクロの世界で起こる特有な現象についても学ぶ。 

◎--- 到達目標 ---◎

粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。(知識・理解)

シュレディンガー方程式を解き,エネルギー固有値を求めることができる。(技能)

ゼロ点エネルギ-,ゼロ点運動などの量子力学特有の現象について説明できる。 (知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 教科書に沿って講義を進めるので,教科書を予め読んでおく等,予習をすること。(60分) 教科書の演習問題や演習の授業で与えられた演習問題を解くこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。定期試験の結果を100%として評価する。

◎--- テキスト ---◎

猪木慶治・川合光著 基礎量子力学 講談社 3,500円ISBN978-4-06-153240-3 

◎--- 参考書 ---◎

ファインマン物理学(5) ISBN 978-4-00-0077156

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 初めて学ぶ分野であり,また,我々の通常の生活では経験しない現象を取り扱うので,イメージするのが難しいかもしれないが,だからこそ,面白い。多少の数学的な煩雑さもあるが,分かってしまえば非常に面白い内容が満載の分野であるので,数学的な煩雑さを多少辛抱して乗り越えて欲しい。聴講の際の集中力を欠かさないように。

◎--- 授業計画 ---◎

1 古典物理学と量子力学 エネルギー量子, 光電効果,コンプトン効果等を思い出し,なぜ量子力学が必要になったかを歴史的な観点から学ぶ2 物質粒子の波動性と粒子性 -ドブロイ・アインシュタインの関係式-物質の粒子性と波動性等,古典物理学と量子力学の考え方の違いを学ぶ3 自由粒子の波動方程式 自由粒子の場合について,物質に伴う波動を表す波動関数が従う方程式を考える4 力が作用する一般的な波動方程式 量子化とシュレディンガー方程式について学ぶ5 波動関数の統計的解釈 波動関数の解釈としてコペンハーゲン解釈について学ぶ6 位置の期待値,運動量の期待値 代表的な物理量である位置の期待値とその時間微分や運動量の期待値について学ぶ7 物理量と演算子,交換関係 一般的な物理量と演算子,及びそれらの間の交換関係について学ぶ8 量子力学の古典的極限 量子力学と古典力学の関係について学ぶ9 1次元井戸型ポテンシャル 1次元の有限な深さの井戸型ポテンシャルのシュレディンガー方程式とその一般解について学ぶ10 1次元井戸型ポテンシャル(続き) 境界条件から離散的なエネルギー固有値を求める11 無限の深さの井戸型ポテンシャル 無限の深さをもつ井戸型ポテンシャルの場合について波動関数の形やゼロ点運動等について学ぶ12 1次元調和振動子   1次元調和振動子のシュレディンガー方程式とその一般解について学ぶ13 1次元調和振動子(続き) 波動関数の有限性からエネルギー固有値を得る事や波動関数の具体的な関数形を学ぶ14 ポテンシャル障壁 ポテンシャル障壁がある場合のシュレディンガー方程式とその波動関数について学ぶ15 透過係数と反射係数 境界条件を適用し,波動関数を求め,透過係数,反射係数を求め,トンネル効果について学ぶ

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2019-6020000704-01量子力学Ⅰ

宮原 慎

◎物理物理科:A-1,B-1

1.粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。 (A-1)

2.シュレディンガー方程式を解き,エネルギー固有値を求めることができる。 (B-1)

3.ゼロ点エネルギ-,ゼロ点運動などの量子力学特有の現象について説明できる。  (A-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。 (A-2)

2.シュレディンガー方程式を解き,エネルギー固有値を求めることができる。

3.ゼロ点エネルギ-,ゼロ点運動などの量子力学特有の現象について説明できる。  (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000704-01量子力学Ⅰ

宮原 慎

◎化学ナノサ:A-2

1.粒子性と波動性の二重性や不確定性原理を説明できる。 (A-2)

2.シュレディンガー方程式を解き,エネルギー固有値を求めることができる。

3.ゼロ点エネルギ-,ゼロ点運動などの量子力学特有の現象について説明できる。  (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000734-01量子力学Ⅱ

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:金・2時限  試験時間割:後日発表  

宮原 慎

◎--- 概要 ---◎

 1885年,スイスの高校の教師バルマーは水素原子から発せられる光の振動数に劇的な特徴があることを発見した。この発見は後の量子力学建設の重要な柱となる。これを理論的に記述するために,デンマークの科学者ニールス・ボーアは,それまで正しいと信じられてきた物理学の理論とは矛盾する仮説を導入する。 量子力学Ⅱの前半では,量子力学建設の柱となった水素原子の問題を量子力学で解明することから始める。量子力学Ⅰでは,量子力学の基本的な考え方を理解する為に,分かりやすい1次元の問題に限って講義を行ったが,水素原子の問題は3次元の問題として取り組むことが不可避である。そのため,まず3次元の問題から講義を始める。そこでは孤立系を量子力学で扱う際の重要な物理量である角運動量について学ぶ。更に上記の量子力学建設の際の中心的な課題であった水素原子の構造について,量子力学での決められた道筋,すなわちシュレディンガー方程式の一般解を求め,その解のうち,有限・一価・連続の解を求める事で,水素原子のエネルギー固有値や波動関数が得られることを学び,バルマーが発見した水素原子から発せられる光のスペクトルの劇的な特徴や,水素原子がなぜ有限の大きさ,ボーア半径をもつかなどが導かれることを学ぶ。 量子力学Ⅱの後半では,量子力学をさらに一般的な系に適用するために,量子力学での物理量の表し方,演算子と固有値方程式,量子力学系の観測と固有値,固有関数の関係など,量子力学の一般的な枠組みなどについても学ぶ。 量子力学Ⅰのシラバスでも述べたように,量子力学は,現代の科学技術を支える原理を理解する上でも,また,宇宙物理学,原子核物理学,素粒子物理学など,現代物理学を学ぶ上でも重要な学問である。その量子力学は半期の講義で完結できるようなものではない。将来の進路として,現代科学技術の担い手として社会で活躍することを目指している諸君,或いは大学院に進学してより専門的な物理学を学ぼうと考えている諸君は,是非とも量子力学Ⅱも受講して頂きたいと願うものである。 

◎--- 到達目標 ---◎

物理量と演算子,固有値,固有関数などの関係について説明できる。(知識・理解)

量子力学での角運動量の表式が理解でき,その交換子を計算できる。(技能)

量子力学の問題を行列形式を用いて,計算できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 教科書に沿って講義を進めるので,教科書の該当箇所を予め読んでおく等,予習をすること。(60分) 教科書の演習問題や授業で配布するプリントにある演習問題を解くこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 定期試験では到達目標の達成度を確認するための問題を出題する。評価は、定期試験(100%)または、定期試験(60%)および演習課題(40%)のうち成績の良い方で行う。

◎--- テキスト ---◎

猪木慶治・川合光著 基礎量子力学 ISBN978-4-06-153240-3 C3042 3,500円

◎--- 参考書 ---◎

猪木慶治・川合光著 量子力学Ⅰ (講談社)ISBN4-06-153209-X C3042,4,660円

◎--- 授業計画 ---◎

1 極座標で書いたシュレディンガー方程式  ラプラシアンを極座標で書き,シュレディンガー方程式を極座標で書く2 変数分離 シュレディンガー方程式を動径部分,角度部分等に変数分離を行う3 球面調和関数 角度部分の固有関数と球面調和関数について学ぶ4 角運動量 シュレディンガー方程式の角度部分の固有関数と角運動量演算子の固有関数について学ぶ5 角運動量の交換関係 角運動量の2乗やその各成分の間の交換関係を学ぶ6 水素原子の問題(1) 動径方向の微分方程式とその解7 水素原子の問題(2) 波動関数の有限性とエネルギー固有値,対称性と縮退等について学ぶ8 物理量と演算子 量子力学の一般的な枠組みの中で物理量と演算子について学ぶ9 固有値,固有方程式 演算子の固有値,固有方程式について学ぶ10 物理量を表す演算子の固有値の実数性 物理量を表す演算子のエルミート性と固有値の実数性について学ぶ11 物理量を表す演算子の固有関数の直交性 物理量を表す演算子のエルミート性と固有関数の直交性について学ぶ12 量子力学での測定と確率解釈 量子力学における観測の問題について学ぶ13 量子力学の行列表現(1) 量子力学の行列形式による表現,ヒルベルト空間等について学ぶ 14 量子力学の行列表現(2) 状態のベクトルによる表現,演算子の行列表現等について学ぶ15 摂動論  摂動論を用いた近似計算の手法について学ぶ

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2019-6020000734-01量子力学Ⅱ

宮原 慎

◎物理物理科:A-1,B-1

1.物理量と演算子,固有値,固有関数などの関係について説明できる。 (A-1)

2.量子力学での角運動量の表式が理解でき,その交換子を計算できる。 (B-1)

3.量子力学の問題を行列形式を用いて,計算できる。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.物理量と演算子,固有値,固有関数などの関係について説明できる。 (A-2)

2.量子力学での角運動量の表式が理解でき,その交換子を計算できる。

3.量子力学の問題を行列形式を用いて,計算できる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000734-01量子力学Ⅱ

宮原 慎

◎化学ナノサ:A-2

1.物理量と演算子,固有値,固有関数などの関係について説明できる。 (A-2)

2.量子力学での角運動量の表式が理解でき,その交換子を計算できる。

3.量子力学の問題を行列形式を用いて,計算できる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000516-01連続体力学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:火・2時限  試験時間割:後日発表  

固武 慶

◎--- 概要 ---◎

 連続体力学では物体の変形や流動に関する力学、具体的には弾性体の力学と流体の力学について学んでゆく。連続体力学は古くて新しい学問である。その基礎をなす弾性体のフックの法則やニュートンの運動の法則から数えても、300年以上にわたって新たな展開と拡張が行われ、内容は整備され、磨き抜かれてきているが、基本的な内容は変わることなく今日に至っている。物体に力を加えたときどのように変形や流動をするか、あるいは流体中をどのように運動するかといった問題は、身近な衣・食・住に始まって、エネルギー、環境、宇宙開発、生命科学等々のどれをとりあげてみても、直接間接に関係している。それゆえ、理学と工学のほとんど全ての分野の基礎学問のひとつになっている。 物質の構成要素は原子や分子という粒子であり、原子・分子のサイズでみると不連続であるが、連続体力学では物質が連続的に分布しているものと仮定(連続体の仮定または連続体近似とよぶ)する。その結果、密度、運動量、エネルギー、温度、圧力などの物理量はすべて場所の連続関数であると考え、連続体に関する現象の厳密で論理的な数学的記述の展開がなされる。本講義では、2年次までに学ぶ数学、力学などに関する教科と整合性を取りながら、この連続体力学の基礎的な考え方を丁寧に説明していく。例題を数式を用いて解くことができるようになるだけでなく、連続体力学における基本となる考え方をもとに、関連する種々の物性を理解し、説明できるようになることを期待する。

◎--- 到達目標 ---◎

連続体力学の基礎方程式(連続の式、オイラー方程式など)を、自分で導出することが出来る。(知識・理解)

連続体の時間発展を追うために必要な数式、変数(の数)を説明することが出来る。(知識・理解)

連続体力学におけるいくつかの重要な法則(ベルヌーイの法則など)の導出と、その具体例を説明することが出来る。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 講義内容は、系統的に積み上げられてゆく。事前学習として、適宜指定された課題について予習を行っておくこと(60分)。毎回講義内容を復習し、考え方の道筋と専門用語の意味を順次理解しておくこと(60分)。余力がある場合、授業計画に従い該当する箇所について参考書を読んでおくことが推奨される。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

達成目標の到達度を調べるために、レポート課題の評価と定期試験を行う。レポートおよび定期試験では、解答の正解・不正解だけでなく、解答の過程、方法、説明等も評価対象となる。物理学の法則に従って、論理的かつ正しく記述できているかを評価の基準とする。なお、レポートのフードバックとして、解答の解説を適宜行う。 定期試験の成績(70%)、レポートの評価(30%)を基本として、総合的に評価する。

◎--- テキスト ---◎

使用しない。

◎--- 参考書 ---◎

佐野 理著「連続体の力学」(裳華房) ISBN978-4785321376巽 友正著「連続体の力学」(岩波書店) ISBN978-4000079228松信八十男著「連続体力学」(サイエンス社) ISBN978-4781907734

◎--- 履修上の留意点 ---◎

力学を十分に理解したうえで履修するのが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 序、連続体力学への導入  連続体近似とは2 連続体力学の基礎方程式1  オイラー記述とラグランジュ記述3 連続体力学の基礎方程式2  連続の式4 応力テンソル  テンソルの性質5 連続体力学の基礎方程式3  オイラー方程式6 連続体の変形  ベクトル解析7 変形テンソル  伸縮・ひずみ・回転8 連続体の変形速度  演習9 流体の運動方程式  ナビエ・ストークス方程式10 流れの可視化  流線・流跡線・渦線11 完全流体  ベルヌーイの諸定理12 ベルヌーイの定理の応用  静止流体と運動する流体13 弾性体の静的変形1  弾性係数の意味14 弾性体の静的変形2  ヤング率とポワソン比15 棒のたわみ変形  設計などへの応用

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2019-6020000516-01連続体力学

固武 慶

◎物理物理科:A-1,B-1

1.連続体力学の基礎方程式(連続の式、オイラー方程式など)を、自分で導出することが出来る。 (A-1)

2.連続体の時間発展を追うために必要な数式、変数(の数)を説明することが出来る。 (A-1)

3.連続体力学におけるいくつかの重要な法則(ベルヌーイの法則など)の導出と、その具体例を説明することが出来る。 (B-1)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2

1.連続体力学の基礎方程式(連続の式、オイラー方程式など)を、自分で導出することが出来る。 (A-2)

2.連続体の時間発展を追うために必要な数式、変数(の数)を説明することが出来る。 (A-2)

3.連続体力学におけるいくつかの重要な法則(ベルヌーイの法則など)の導出と、その具体例を説明することが出来る。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000516-01連続体力学

固武 慶

◎化学ナノサ:A-2

1.連続体力学の基礎方程式(連続の式、オイラー方程式など)を、自分で導出することが出来る。 (A-2)

2.連続体の時間発展を追うために必要な数式、変数(の数)を説明することが出来る。 (A-2)

3.連続体力学におけるいくつかの重要な法則(ベルヌーイの法則など)の導出と、その具体例を説明することが出来る。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6020000612-01化学実験「物理科学コース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し  勝本 之晶、永留 重実、長洞 記嘉、水城 恵美子

◎--- 概要 ---◎

化学とは、物質の構造や性質および変化の仕組みをその構成単位である原子・分子・イオンのレベルで明らかにし、さらには得られた知識を駆使して有用な物質を自然界から取り出し、あるいは新たに合成することを目的とする学問である。自然科学で物質を取り扱わない分野はないので、化学は基盤科学(base science)と言われることもある。したがって、物理科学科でも、化学の目で見たり、化学的センスで考えたりすることを要求される場合が多い。 ところが受験勉強優先のため、ほとんどの高校では化学教育に実験を取り入れていない。一方、化学は錬金術時代からの実験に基づく知識の集大成によって確立された学問であるので、化学実験を通じてしかその本質に触れる、あるいは面白さを実感することができない。 本実験の目標は、実験を通して化学の面白さを体験するように設定されているので、定性分析で取り扱う大半の金属イオンならびに個別実験で採用したテーマは、いずれも高校の教科書に採り上げられているものばかりである。各実験の背景や理論、種々の実験操作の意味と正しい手順、データの処理法などをよく理解し、本実験を有意義なものにすることを強く望む。

◎--- 到達目標 ---◎

水溶液中の金属イオンを分離・同定する方法について説明できる。(知識・理解)

酸塩基滴定およびキレート滴定から、定量法の理論を説明できる。(知識・理解)

過酸化水素の分解実験から、速度定数や活性化エネルギーを求める方法を説明できる。(知識・理解)

反応速度のデータをパソコンを用いて解析することができる。(態度・志向性)

クロマトグラフィーにより、水溶液中の金属イオンを分離・同定できる。(態度・志向性)

アセトアニリドを合成し、分離・精製することができる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

各実験テーマについてテキストを熟読し,実験の目的および原理を理解するとともに実験手順の概略を把握しておく。 (60分)実験の後に、実験結果をまとめて考察を行い、また、実験に関する課題について調べ、レポートを作成する。(120分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

① 評価方法実験報告書(レポート、アセトアニリドの合成では合成物の提出も含む)と 平素の実験態度(実験中の口頭試問、説明会における諸注意事項の理解と遵守など)。② 評価基準実験報告書では、テキストの報告事項が正しく簡潔に記述されているか、また実験結果に基づいた考察がなされているかを評価の基準とする。数値計算では有効数字や単位にも注意が払われているかも評価の対象とする。平素の実験態度では、実験の目的を理解しているか(予習をしているのか)、積極的に実験を実施しているのか、服装などを評価の基準とする。③ 割合原則として、実験報告書を7割、平素の実験態度を3割として評価する。

◎--- テキスト ---◎

大学基礎化学教育研究会編、「21世紀の大学の基礎化学実験-指針とノート-(改訂版)」、学術図書出版社の2016年版。なお、レポート用紙は本実験専用のもの(学術図書出版社)を使用すること。なお、テキストとレポート用紙は予め購入し、説明会当日に持参すること。

◎--- 参考書 ---◎

上記テキスト中の各実験の末尾に示した「引用および参考文献」を活用してもらいたい。また、他大学の同様な実験書も参考になる。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

実験時には白衣を着用し、名札(説明会で指示する)をつけること。毎回実験の最初に、安全面を含む操作上の諸注意を行うので、遅刻をしてはならない(この説明を受けず、実験内容の理解が不十分な場合には危険防止のため、実験をさせないことがある)。また、実験中の万一の事故の備えとして、「学研災付帯賠償責任保険」に事前に加入することを推奨する。

◎--- 授業計画 ---◎

1 説明会(スケジュールの説明、各実験の実施要領と事故防止を含む諸注意)および無機陽イオンの定性分析の概説(教室は事前に掲示する)2 個別実験(8~13)の概説(教室は事前に掲示する)3 第Ⅰ族陽イオンの分析4 第Ⅱ族陽イオンの分析5 第Ⅲ族陽イオンの分析6 第Ⅳ族および第Ⅴ族陽イオンの分析7 未知イオンの分析(試験)8 すすぎの効果の検証(酸塩基滴定)9 水の硬度の測定(キレート滴定)10 ペーパークロマトグラフィー11 アセトアニリドの合成12 過酸化水素の分解速度の測定13 コンピューターによるデータ解析14,15 まとめ注1)項目8と12を除く実験は基礎化学実験室(9号館本館1階北西部)、8と12の実験は基礎化学実験室別棟で行う。注2)クラスを二分して「無機陽イオンの定性分析」と「個別実験」を並行して実施し、中間で入れ替える。また、個別実験8~13はローテーションで行うので、実施日をスケジュール表(説明会において配布)で確認しておくこと。注3)説明会および個別実験の概説には必ず出席すること。注4)病気や事故などで欠席する場合は、事前に電話連絡をするとともに(当日でもよい)、後で必ず欠席届を提出すること。これによって補習の可否を判断する(欠席届を出さないと、補習の対象にならない)。

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2019-6020000612-01化学実験「物理科学コース」

勝本 之晶、永留 重実、長洞 記嘉、水城 恵美子

◎物理物理科:A-2,C-1

1.力学が多くの物理現象の基礎になることを理解できる.

2.力学が身の回りの現象と密接に関わっていることが説明できる.

3.「力学」の習得により,ロジカルで物理的思考が身につく.

4.単純な運動を数式で記述することができる.

5.ニュートンの運動方程式の立て方と解き方が理解できる.

6.力学的エネルギー保存則から質点の運動が解析できる.

7.振動現象は普遍的な現象であることが理解できる.

8.非慣性系での運動と見かけの力を説明できる.

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000664-01科学英語「ナノサイエンスコース」

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義(外国語による)  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:火・1時限  試験時間割:後日発表  

山口 敏男

◎--- 概要 ---◎

 3年次の「材料科学国際演習」(選択必修科目)は蔚山大学校の教員により英語で講義を受ける。したがって、ナノサイエンス・インスティテュートコースの学生は全員が「科学英語」を履修することを勧める。  グローバル化が進む今日、科学においても世界の共通言語は英語である。四年次の卒業研究や大学院での研究においては、英語で書かれた専門分野の文献やテキストを読むことになる。また、学会(特に国際会議)では、自分の研究成果を英語で発表して、討論しなければならない。これまで、高校や大学1・2年次で学んだ英語には、科学的表現、たとえば数式や化学式、実験器具、物理や化学の単位などの英語での表し方、読み方、図や表の説明の仕方などはあまり取り上げられていない。特に、日本語としても使われている無機や有機の化合物名は、英語での発音は異なることが多い。また、英語での討論においては、正しいアクセントで正しい発音をしないと相手に通じない。 本講義では、科学分野で使われる英語で、特に物理や化学の分野で共通に使われる、基礎的で、かつ必須の科学英語について、読み、話し、聴く力を学ぶ。そのために、講義はすべて英語で行う。 また、講義の最後では、自分で講演のテーマを選び、PowerPointを用いて英語のプレゼンを行う。

◎--- 到達目標 ---◎

・数字(整数、分数、小数、序数)を英語で発音できる。(技能)

・数式を英語で発音できる。(技能)

・図や表を英語で作成し説明できる。(技能)

・実験器具名を英語で発音できる。(技能)

・元素名、無機化学物名、有機化合物名を英語で発音できる。(技能)

・研究課題を英語でPowerPointファイルを作成して発表できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

・講義後に履修した英単語や英文を暗記すること(30分)。教科書にはCDが付いているので、正しい発音、アクセントに注意して声に出して反復練習すること(15分)。・毎日英語を聴く(15分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

・毎週講義の最初に行う前週の内容の確認テスト(30点)、英語でのプレゼンと討論(20点)と定期試験(50点)。定期試験問題は英語で出題する。

◎--- テキスト ---◎

Judy先生の耳から学ぶ科学英語(野口ジュディ著)講談社サイエンティフィク(ISBN4-06-153937-X)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 英語で討論ができるためには、まずヒアリング力を身に付けることが必要である。そのためには毎日15分間でも英語を聴くことを心がけること。次に基本的な英語表現力を身に付ける。また、できるだけ英字新聞や英語の教科書を読む機会を増やして、専門分野の語彙を覚えることが必要である。 講義に関する連絡事項はすべてFUポータルの「授業管理」上で行うので、定期的に閲覧すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1. Integers(整数)

2.Simple Units(寸法)

3.Fractions and decimal numbers  (分数、小数)

4.Equations(数式)

5.Everyday numbers(日常的な数)

6.Modifying numbers(数詞)

7.Ordinal numbers (序数)

8.Number affixes, Unit prefixes  (数の接頭語、単位の接頭語)

9.Complex equations(複雑な数式)

10.Laboratory equipment(実験器具)

11.Tables and graphs(図表)・Presentation in English(英語でプレゼン)

12.Element names(元素名)・Presentation in English(英語でプレゼン)

13.Inorganic compound names(無機化合物名)・Presentation in English(英語でプレゼン)

14.Organic compound names(有機化合物名)・Presentation in English(英語でプレゼン)

15.Colors,shapes and forms(色と形)・Presentation inEnglish(英語でプレゼン)

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2019-6030000664-01科学英語「ナノサイエンスコース」

山口 敏男

◎化学ナノサ:B-3

1.・数字(整数、分数、小数、序数)を英語で発音できる。 (B-3)

2.・数式を英語で発音できる。 (B-3)

3.・図や表を英語で作成し説明できる。 (B-3)

4.・実験器具名を英語で発音できる。 (B-3)

5.・元素名、無機化学物名、有機化合物名を英語で発音できる。 (B-3)

6.・研究課題を英語でPowerPointファイルを作成して発表できる。 (B-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:B-3

1.・数字(整数、分数、小数、序数)を英語で発音できる。 (B-3)

2.・数式を英語で発音できる。 (B-3)

3.・図や表を英語で作成し説明できる。 (B-3)

4.・実験器具名を英語で発音できる。 (B-3)

5.・元素名、無機化学物名、有機化合物名を英語で発音できる。 (B-3)

6.・研究課題を英語でPowerPointファイルを作成して発表できる。 (B-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000708-01化学国際演習

期別:集中後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:無し   授業時間割:集中後期  試験時間割:定期試験なし  

山口 敏男

◎--- 概要 ---◎

 グローバル化が加速するわが国において国内で働く研究者・技術者であっても英語によるコミュニケーション能力はもはや必要不可欠なものです。国際社会において主体的に行動できる人材になるためには、諸外国との相互理解の増進や友好関係の深化も重要課題のひとつです。この科目では、蔚山大学校化学科の教員や学生の皆さんとともに英語による研究発表会やグループ討論をとおして、科学的内容の英語によるプレゼンテーション能力やコミュニケーション能力を養成することと、国際的視野を身につけることを目標とします。なお、本演習の実施形態は年度によって、蔚山大学校化学科の教員や学生らを本学に迎えて演習を行なう場合と、逆に蔚山大学校化学科を訪れて演習を行なう場合があります。

◎--- 到達目標 ---◎

外国の学生と友達になれる(態度・志向性)

自分が発表する研究のねらいを把握できている(技能)

外国人相手に簡単な日常会話を英語で話せる(技能)

英語でポスターなどの資料を作成できる(技能)

研究内容の概略を英語で話せる(技能)

ポスターを使いながら英語で研究内容の概略を説明する姿勢をもっている(態度・志向性)

外国人が発表する研究内容の概略を理解できる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 英語によるコミュニケーション能力の向上には継続的な学習が必要です。また、その能力はすぐには身につかず、すぐ衰えます。したがって、福岡大学コンピュータ支援語学学習(F-CALL)等を利用した自主学習を受講前後に継続的に行うこと。また、合同セミナー前には外国人英語講師によるプレゼンの指導があります。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 英語による研究発表会では、各自の卒業研究に関するポスターを作成し、その概要を英語で口頭発表します。「研究内容を明確に伝えられているか」「聞き取りやすいプレゼンテーションであったか」「質問に対して的確に答えられたか」を評価の基準として、ポスター(50%)、口頭発表(50%)の割合で評価します。

◎--- テキスト ---◎

特に使用しない。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 本年度は、蔚山大学校の化学科教員及び学生が福岡大学化学科を訪れて国際演習を行なう年度にあたります。

◎--- 授業計画 ---◎

1 事前指導2-4 ポスター作成、口頭発表の準備、外国人英語講師による指導5-6 蔚山大学化学科の学生とのグループ討論7-10 口頭発表11-12 ポスター発表と質疑応答13-14 工場見学15 事後指導

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2019-6030000708-01化学国際演習

山口 敏男

◎化学化学:B-2,B-3,C-2,C-3

1.外国の学生と友達になれる (C-3)

2.自分が発表する研究のねらいを把握できている (B-2)

3.外国人相手に簡単な日常会話を英語で話せる (B-3)

4.英語でポスターなどの資料を作成できる (B-2)

5.研究内容の概略を英語で話せる (B-3)

6.ポスターを使いながら英語で研究内容の概略を説明する姿勢をもっている (C-2)

7.外国人が発表する研究内容の概略を理解できる (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000303-01環境化学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・2時限  試験時間割:後日発表  

今任 稔彦

◎--- 概要 ---◎

 科学の進歩は人類に快適な生活をもたらしたが、一方では地球を構成している物質系のバランスを崩している。即ち、人類の活動によって、本来、地球が有している物質循環作用と自然の浄化作用の限界を超える化学物質が排出されている。そのため自然環境にかかる負荷が急増し、地球は危機的状況に向かっているといわれている。従って人類は自然環境問題に真剣に取り組まなければならない転換期をむかえている。 環境中に排出された化学物質は、通常、低濃度である試料が多いため、その定量には高い感度と選択性を備えた分析法の適用が必要である。 本講義では序論で人類の活動と環境破壊について述べ、次に環境分析に利用されるいくつかの分析法を取り上げる。さらに実際に環境分析を行う上で必要ないくつかの事柄を重点的に扱い、将来、環境化学問題に携わる上で直面する勉学に資する。 最後に最近問題になっている放射性廃棄物の影響とその評価について基礎から概説する。

◎--- 到達目標 ---◎

環境分析に利用される分析法を説明することができる。(知識・理解)

環境分析を実際に行う上で、必要な事柄を理解できる。(知識・理解)

環境化学の問題に直接あるいは間接的に携わることになる場合の基本的知識と理解を身につけている。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業前に教科書を読んでくること。講義資料を講義前にウエッブにアップしておくので、各自PCやスマホにダウンロードしておくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

定期試験結果を主体とするが、中間テスト、演習などの提出状況を加味して総合的に学年点をつける。成績評価は定期試験が6-7割、中間テスト2-3割、演習による評価が1-2割の重みで行う。

◎--- テキスト ---◎

合原 眞・今任稔彦・岩永達人・氏本菊次郎・吉塚和治・脇田久伸共著「環境分析化学第3版」三共出版

◎--- 参考書 ---◎

船造浩一・田中 稔・庄野利之・角井伸次共著「環境化学概論第2版」丸善

◎--- 授業計画 ---◎

1環境化学の概要について2環境問題への取り組み(その1)3環境問題への取り組み(その2)4サンプリング 試料採取方法 大気・水・河川水・排水・海水・低質・土壌(その1) 5サンプリング 試料採取方法 大気・水・河川水・排水・海水・低質・土壌(その2)6大気環境の分析(その1)大気汚染物質7大気環境の分析(その2)悪臭と酸性雨など 8水環境の分析(その1)物理的性質の測定9水環境の分析(その2)溶存物質の化学分析10水環境の分析(その3)懸濁物質、海水など11大気環境と水環境のまとめと中間テスト12土壌環境の分析(その1)土壌汚染物質13土壌環境の分析(その2)ダイオキシンなど14放射性物質の分析(その1) 15放射性物質の分析(その2)

 これらの項目について、序論を除き授業内容の大小と諸君の理解の程度に応じ演習をも行う予定であるので関数付電卓を持参してほしい。

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2019-6030000303-01環境化学

今任 稔彦

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.環境分析に利用される分析法を説明することができる。 (A-1)

2.環境分析を実際に行う上で、必要な事柄を理解できる。 (A-2)

3.環境化学の問題に直接あるいは間接的に携わることになる場合の基本的知識と理解を身につけている。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.環境分析に利用される分析法を説明することができる。 (A-2)

2.環境分析を実際に行う上で、必要な事柄を理解できる。 (A-2)

3.環境化学の問題に直接あるいは間接的に携わることになる場合の基本的知識と理解を身につけている。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000303-01環境化学

今任 稔彦

◎物理ナノサ:A-2

1.環境分析に利用される分析法を説明することができる。 (A-2)

2.環境分析を実際に行う上で、必要な事柄を理解できる。 (A-2)

3.環境化学の問題に直接あるいは間接的に携わることになる場合の基本的知識と理解を身につけている。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000305-01環境分析化学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・2時限  試験時間割:後日発表  

栗崎 敏、岩永 達人

◎--- 概要 ---◎

 人類の社会活動によって、本来、地球が有している物質循環作用と自然の浄化作用の限界を超える化学物質が排出されている。そのため自然環境にかかる負荷が急増し、地球は危機的状況に向かっているといわれている。従って人類は自然環境問題に真剣に取り組まなければならない転換期をむかえている。 環境中に排出された化学物質は、通常、低濃度であるため、その定量には高い感度と選択性を備えた分析法の適用が必要である。 本講義では序論で人類の活動と環境汚染について理解し、次に環境化学分析に利用されるいくつかの機器分析法を学ぶ。また、後半は企業で環境アセスメントに従事している教員により、従事してきた実務経験を活かし、実際に携わった事例等を講義し、将来、環境化学分析に携わる上で取得する必要のある環境計量士や公害防止管理者の国家資格の知識を習得することを目的とする。

◎--- 到達目標 ---◎

環境化学分析に利用される重要な機器分析法の原理と特徴について自分の言葉で説明できる。(知識・理解)

実際に環境化学分析を行う上で必要な事例を理解し説明できる。(知識・理解)

環境化学分析に携わる上で取得する必要のある環境計量士や公害防止管理者の国家資格に必要な実務レベルの基礎的知識を有している。 (技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 事前に教科書を読んで予習し、専門用語の意味等を理解しておくこと。(90分)また、授業終了時に章末問題等の課題を出すのでレポートを作成し次の講義開始時間までに提出すること。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 環境化学分析で用いられる機器分析法と環境分析を行う上で必要な事例に関して基本的な事柄を自分の言葉で説明できるかを評価の基準とする。評価は定期試験と授業終了時に出した課題の提出状況によりおこないます。定期試験の成績を9割、授業の最後に出した課題(6回)の評価を1割として評価する。

◎--- テキスト ---◎

庄野利之・脇田久伸共編著「入門機器分析化学」三共出版、[ISBN 978-4-7827-0738-8]

◎--- 参考書 ---◎

泉 美治他編「機器分析のてびき」化学同人田中誠之・飯田芳男「機器分析」裳華房日本分析化学会九州支部編「機器分析入門」南江堂庄野利之・脇田久伸共編著「入門機器分析化学演習」三共出版

◎--- 履修上の留意点 ---◎

授業では、演習問題も解くので関数付電卓を持参すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1 序論……環境分析化学の概要について(栗崎)2 原子吸光分析、フレーム分析および発光分光分析……原子吸光分析法、フレーム分析法、発光分光分析法の原理と実際について(その1)(栗崎)3 原子吸光分析、フレーム分析および発光分光分析(その2)(栗崎)4 クロマトグラフィー……ガスクロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、ペーパークロマトグラフィーの原理と実際について(その1)(栗崎)5 クロマトグラフィー(その2)(栗崎)6 電気分析法……電位差分析法、サイクリックボルタンメトリー、電解分析法、電量分析法、電導度分析法の原理と実際について(その1)(栗崎)7 電気分析法(その2)(栗崎)8 1から7までのまとめ (栗崎)9 環境六法……これらの法律が日常生活とどの ようにかかわっているのか、法令の基準値と化学分析を組み合わせて考えていく (岩永)10 環境分析に関わる安全衛生……有害元素の除去技術の実例を取り上げ、処理および除去技術を示しながら課題の抽出・解決方法を説明する(岩永)11 サンプリング……得られた結果が、すべてを代表することの意義を説明しサンプリングの重要性を理解する (岩永)12 化学分析……得られた結果の有効桁数、定量 下限、誤差の依存度について (岩永)13 信頼性確保……得られた結果の信頼性を確保する技術(外部機関が行うクロスチェック参加等)を学習する(岩永)14 計量法、ISO9001、ISO14000とISO17025……計量法、ISO9001、ISO14000とISO17025の理解 (岩永)15 計量従事者の規範……データ偽装問題を引き起こさないようにするためには、法の遵守や企業と個人の社会的責任が重要であることを理解する (岩永) 

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2019-6030000305-01環境分析化学

栗崎 敏、岩永 達人

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.環境化学分析に利用される重要な機器分析法の原理と特徴について自分の言葉で説明できる。 (A-2)

2.実際に環境化学分析を行う上で必要な事例を理解し説明できる。 (A-1)

3.環境化学分析に携わる上で取得する必要のある環境計量士や公害防止管理者の国家資格に必要な実務レベルの基礎的知識を有している。  (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.環境化学分析に利用される重要な機器分析法の原理と特徴について自分の言葉で説明できる。 (A-2)

2.実際に環境化学分析を行う上で必要な事例を理解し説明できる。 (A-2)

3.環境化学分析に携わる上で取得する必要のある環境計量士や公害防止管理者の国家資格に必要な実務レベルの基礎的知識を有している。  (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000305-01環境分析化学

栗崎 敏、岩永 達人

◎物理ナノサ:A-2

1.環境化学分析に利用される重要な機器分析法の原理と特徴について自分の言葉で説明できる。 (A-2)

2.実際に環境化学分析を行う上で必要な事例を理解し説明できる。 (A-2)

3.環境化学分析に携わる上で取得する必要のある環境計量士や公害防止管理者の国家資格に必要な実務レベルの基礎的知識を有している。  (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000334-01機器分析化学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:月・1時限  試験時間割:後日発表  

栗崎 敏

◎--- 概要 ---◎

 分析化学は、化学の一分野であり、物理化学、有機化学、生物化学、無機化学などと並立するものである。また、分析化学とは、天然および人工的に作られた物質の化学組成などを測定する新しい方法を追求する学問である。そのため、分析化学的な研究方式は化学の研究の一つの基本をなすものであり、化学科の学生としてこれを習得する。分析化学的研究方式とは、試料中の化学種の定性・定量を行うことで、試料の特徴を正確に理解し、そこから考えを進めていくということである。このため長年にわたって全国の化学科で分析化学の講義や実習が化学教育の重要な一環として課されてきている。このような分析化学の重要性を考慮して、本化学科においてもこれを化学的な部分と機器分析的な部分とに分け、カリキュラムに入れてある。 分析化学の領域においても技術革新に対応して状態分析や極微量分析、あるいは産業や経済の発展に伴う環境問題の解決に必要な、動態解析ともいうべき高度な分析技術、材料構造とその機能の相関の分析、生体関連現象の解析技術などが要望されるようになってきている。これらの要望にこたえるために電子工学の発展を背景として各種分析機器の開発が活発に行われている。 以上のことから、機器分析化学の講義で扱う範囲は極めて膨大で、しかも、時代に即応したものである必要がある。一方、諸君の学習時間は、半年間で週1回に限られているため学習内容を絞らざる得ない。本講義では、機器分析法として代表的なものの原理と応用を、時に演習を交えながら学ぶ。選択科目ではあるが学生諸君の積極的な受講を期待する。

◎--- 到達目標 ---◎

代表的な機器分析法の原理・特徴を自分の言葉で説明できる。(知識・理解)

将来の化学・技術研究を視野に入れ、状況に応じて的確な機器分析法を選択することができる。(知識・理解)

測定で得られたデータを解析し、必要な情報を得ることが出来る。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 事前に教科書を読んで予習し、専門用語の意味などを理解しておくこと。(90分)また、授業終了時に章末問題等の課題を出すので、レポートを作成し次の授業開始時間までに提出すること。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

各種機器分析法の原理と特徴を自分の言葉で正確に説明することができるかを評価基準とする。定期試験と中間テストおよび課題の提出状況で評価を行う。定期試験を7割、中間テストを2割、授業の最後に出した課題(10回)を1割で評価する。

◎--- テキスト ---◎

庄野利之・脇田久伸共編著「入門機器分析化学」三共出版、[ISBN 978-4-7827-0738-8]

◎--- 参考書 ---◎

泉 美治他編「機器分析のてびき」化学同人田中誠之・飯田芳男「機器分析」裳華房日本分析化学会九州支部編「機器分析入門」南江堂庄野利之・脇田久伸共編著「入門機器分析化学演習」三共出版

◎--- 履修上の留意点 ---◎

時に演習を行う予定であるので関数付電卓を持参してほしい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 序論……機器分析化学の概要について2 吸光光度分析と蛍光光度分析……吸光光度法、蛍光光度法(その1)3 吸光光度法と蛍光光度法(その2)4 吸光光度法と蛍光光度法(その3)5 赤外吸収・ラマンスペクトル分析……赤外吸収スペクトル法、ラマンスペクトル法(その1)6 赤外吸収・ラマンスペクトル分析(その2)7 X線分析……X線回折法、蛍光X線法、X線吸収法(EXAFS分光法、XANES分光法)(その1)8 X線分析(その2)9 中間テスト10 磁気共鳴分析……核磁気共鳴法(NMR法)、電子スピン共鳴法(ESR法)(その1)11 磁気共鳴分析(その2)12 磁気共鳴分析(その3)13 質量分析……質量分析法(その1)14 質量分析(その2)15 まとめ 

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2019-6030000334-01機器分析化学

栗崎 敏

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.代表的な機器分析法の原理・特徴を自分の言葉で説明できる。 (A-1)

2.将来の化学・技術研究を視野に入れ、状況に応じて的確な機器分析法を選択することができる。 (A-2)

3.測定で得られたデータを解析し、必要な情報を得ることが出来る。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.代表的な機器分析法の原理・特徴を自分の言葉で説明できる。 (A-2)

2.将来の化学・技術研究を視野に入れ、状況に応じて的確な機器分析法を選択することができる。 (A-2)

3.測定で得られたデータを解析し、必要な情報を得ることが出来る。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000334-01機器分析化学

栗崎 敏

◎物理ナノサ:A-2

1.代表的な機器分析法の原理・特徴を自分の言葉で説明できる。 (A-2)

2.将来の化学・技術研究を視野に入れ、状況に応じて的確な機器分析法を選択することができる。 (A-2)

3.測定で得られたデータを解析し、必要な情報を得ることが出来る。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000317-01基礎物理化学実験

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:水・3時限, 4時限  試験時間割:定期試験なし  

祢宜田 啓史、勝本 之晶、真田 雄介、渡辺 啓介

◎--- 概要 ---◎

 基礎物理化学実験は、物理化学の講義で学ぶ現象および熱力学的変数や定数の物理的意味を、実験を通してより深く理解することを目的とする。実験は、三人または四人一組で授業計画に示した5つのテーマについて行う。一つのテーマは原則として実験そのものは一日または二日間で終了するように計画されている(実験データの解析を含めて二日間または三日間で終了)。履修に必要なものは、テキスト・実験ノート・電卓・グラフ用紙などである。 受講者は予習を行い、実験手順を前もって整理し把握しておき、時間の始まりと同時に実験にとりかかれるようにしておく。データは実験ノートに記録し、テーマによってはその場で計算しグラフを作成する。実験中には、適宜、実験ノートやグラフの閲覧がなされ、簡単な質問が行われる。この際、実験ミスが見つかれば、実験をやり直す。 レポートは必ず提出締切日までに提出しなければならない。データの解析については提出されたその日のうちに担当教員が目を通し、ミスがなければレポート受理表に記入する。記入されていない学生は、レポートの書き直しがあるので担当教員のところに取りに来る。レポートを受理されたところで、そのテーマの実験が終了したことになる。 やむを得ない事情で欠席する場合は欠席届を提出し、補修実験を受ける。

◎--- 到達目標 ---◎

実験を安全に行う方法を知っている(態度・志向性)

各実験内容が物理化学の教科書でどこに書いてあるかを知っている(知識・理解)

凝固点降下の測定方法を理解し,溶質の分子量を決定できる(知識・理解)

最小二乗法を用いて,実験データの解析ができる(技能)

気体の流出速度と分子量の関係を理解している(知識・理解)

ガスボンベの扱い方を理解している(技能)

熱とエンタルピーの関係を理解し,溶解エンタルピーを測定できる(知識・理解)

吸熱過程が自発的に起こることを熱力学的に説明できる(知識・理解)

液体の蒸気圧と蒸発エンタルピーの関係を理解している(知識・理解)

液体の蒸気圧を測定する原理を知っている(知識・理解)

化合物の分配平衡と,分子の親水性と疎水性との関係を説明できる(知識・理解)

分配係数を実験から求めることができる(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

次回の実験テーマについてテキストを熟読し、実験の目的および原理を理解するとともに実験手順の概略を把握しておくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

実験への取り組み方(2割)、レポートの提出状況(締切日までに提出されているかどうか)(2割)、レポートの内容(6割)によって評価する。

◎--- テキスト ---◎

物理化学研究室編「物理化学実験」鮫島実三郎著「物理化学実験法」(裳華房)

◎--- 参考書 ---◎

杉原剛介・井上 亨・秋貞英雄共著「基礎物理化学」(学術図書)。その他の物理化学の教科書も参考になる。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

実験科目では自身で体験することが重要である。グループ実験の場合でも積極的に実験に取り組むよう心がけること。また、実験はレポートの提出で完了するので、締切日までに必ず提出すること。また、実験中の万一の事故の備えとして「学研災付帯賠償責任保険」に事前に加入することを推奨する。

◎--- 授業計画 ---◎

1  実験全般についての説明  テーマの内容、テーマの割当、レポート  の書き方などの説明を行う。2~4 凝固点降下  純ベンゼンおよびベンゼンにナフタレン  を溶かした溶液の凝固点を測定し、凝固  点降下度からナフタレンの分子量を求め  る。5~6 気体の分子量  Grahamの法則を利用して、気体の流出  速度を測定し、アルゴンの分子量および  都市ガスの平均分子量を求める。7~8 溶解熱  熱量計を用いて塩化カリウムの水への溶  解熱を測定する。9~11 蒸気圧  アセトンの蒸気圧を種々の温度で測定し  、クラペイロン・クラウジウスの式を使  ってアセトンの蒸気圧および蒸発のエン  トロピーを求める。12~14 分配係数  水相とベンゼン相の二相分離系に安息香  酸を溶解させ、それぞれの相中の濃度を  測定して安息香酸の水相とベンゼン相へ  の分配係数を求める。15 まとめ

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2019-6030000317-01基礎物理化学実験

祢宜田 啓史、勝本 之晶、真田 雄介、渡辺 啓介

◎化学化学:A-1,A-2,B-1,B-2,C-3

1.実験を安全に行う方法を知っている (C-3)

2.各実験内容が物理化学の教科書でどこに書いてあるかを知っている (A-2)

3.凝固点降下の測定方法を理解し,溶質の分子量を決定できる (A-1)

4.最小二乗法を用いて,実験データの解析ができる (B-2)

5.気体の流出速度と分子量の関係を理解している (A-1)

6.ガスボンベの扱い方を理解している (B-1)

7.熱とエンタルピーの関係を理解し,溶解エンタルピーを測定できる (A-1)

8.吸熱過程が自発的に起こることを熱力学的に説明できる (A-1)

9.液体の蒸気圧と蒸発エンタルピーの関係を理解している (A-1)

10.液体の蒸気圧を測定する原理を知っている (A-1)

11.化合物の分配平衡と,分子の親水性と疎水性との関係を説明できる (A-1)

12.分配係数を実験から求めることができる (A-1)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:B-1,B-2

1.実験を安全に行う方法を知っている (B-1)

2.各実験内容が物理化学の教科書でどこに書いてあるかを知っている (B-2)

3.凝固点降下の測定方法を理解し,溶質の分子量を決定できる (B-1)

4.最小二乗法を用いて,実験データの解析ができる (B-2)

5.気体の流出速度と分子量の関係を理解している (B-1)

6.ガスボンベの扱い方を理解している (B-1)

7.熱とエンタルピーの関係を理解し,溶解エンタルピーを測定できる (B-1)

8.吸熱過程が自発的に起こることを熱力学的に説明できる (B-1)

9.液体の蒸気圧と蒸発エンタルピーの関係を理解している (B-1)

10.液体の蒸気圧を測定する原理を知っている (B-1)

11.化合物の分配平衡と,分子の親水性と疎水性との関係を説明できる (B-1)

12.分配係数を実験から求めることができる (B-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000317-01基礎物理化学実験

祢宜田 啓史、勝本 之晶、真田 雄介、渡辺 啓介

◎物理ナノサ:B-1,B-2

1.実験を安全に行う方法を知っている (B-1)

2.各実験内容が物理化学の教科書でどこに書いてあるかを知っている (B-2)

3.凝固点降下の測定方法を理解し,溶質の分子量を決定できる (B-1)

4.最小二乗法を用いて,実験データの解析ができる (B-2)

5.気体の流出速度と分子量の関係を理解している (B-1)

6.ガスボンベの扱い方を理解している (B-1)

7.熱とエンタルピーの関係を理解し,溶解エンタルピーを測定できる (B-1)

8.吸熱過程が自発的に起こることを熱力学的に説明できる (B-1)

9.液体の蒸気圧と蒸発エンタルピーの関係を理解している (B-1)

10.液体の蒸気圧を測定する原理を知っている (B-1)

11.化合物の分配平衡と,分子の親水性と疎水性との関係を説明できる (B-1)

12.分配係数を実験から求めることができる (B-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000315-01基礎有機化学実験

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:前期:火・3時限, 4時限  試験時間割:定期試験なし  

大熊 健太郎、古賀 裕二、塩路 幸生、長洞 記嘉、松原 公紀

◎--- 概要 ---◎

 1年で学んだ有機化学A,Bと2年で学ぶ有機化学Cの内容を実際に行ってみるものである。有機化学の重要な基本操作が理解でき,実践できるように組んである。諸君がきちんと準備をし,実際に手を下すようにすれば理解できるように組み合わせてある。とはいえ,合成実験であり,加熱操作及びガラス器具をふんだんに使用するので,やけどや切り傷などの危険も多い。酸や塩基などの危険な薬品を使用することも多いので,十分な注意が必要である。実際には有機化学研究室の教員及びティーチングアシスタントが全員協力して指導するので,疑問や質問があれば相談して欲しい。わからないままに実験をしないように望む。

 大学入学時に「学生教育研究災害傷害保険」に全員加入しているので身体的傷害に対しては保険の適用ができるが,物的損害には対応できない。そこで,「学研災付帯賠償責任保険」に加入することを奨励する。保険の加入は理学部事務室にある機械を使ってできる。保険(1年間): Aコース

◎--- 到達目標 ---◎

有機化学実験用ガラス器具をケガをせずに取り扱うことができる。(技能)

有機化合物及び酸、塩基を安全に取り扱うことができる。(技能)

有機化学の基本的な反応を理解できる。(知識・理解)

有機化学の基本的な反応を実験を行い説明できる。(知識・理解)

有機化学の転位反応を理解できる。(技能)

レポートをまとめることができる。(技能)

行った全ての実験の意味を理解し説明できる。(態度・志向性)

実験室内で安全を確認しながら共同実験者と協力し教員の助言を得ながら結果を出すことができる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 実験書の事前の熟読は必須です。どんなことをするかを想定しながら読んで下さい。レポートの作成のための文献や教科書を調べ、実験で気が付いたことをまとめて下さい。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 提出されたサンプル(40%)とレポートの成績(40%)および実験中の質疑応答(20%)によって評価する。

◎--- テキスト ---◎

有機生物化学研究室で編集した実験書を渡す。

◎--- 参考書 ---◎

Fieser and Williamson  Organic Experiments右田俊彦編       実験有機合成化学

◎--- 履修上の留意点 ---◎

有機化学実験における注意事項1)実験室ではつねに保護メガネを使用せよ。  通常のケガは治すことができるが目の損傷は治すことが難しい。2)反応混合物を入れたフラスコの口は、決してのぞき込んではいけない。3)酸・塩基を目の高さで計り取ってはいけない。  メスシリンダーは机の上におき液体は少量ずつ加える。使用したメスシリンダーは実験台に寝かせておくかあるいはすぐに洗って洗いかごに保存する。4)使った有機溶媒は流しに捨てない。5)ガラスの破損によるケガに注意すること。ガラス器具の取り扱いの不注意が原因でケガをすることが多い。6)加熱や蒸留をする実験では沸石を反応容器に必ずいれておくように。突沸による被害も多い。

◎--- 授業計画 ---◎

1、全体の説明、器具の使い方2~3, Ethyl Acetate酸触媒によるエステル化の技術を学ぶ。4~5, Diazoaminobenzene最も単純なジアゾカップリングを学ぶ。5~6, Anthranilic Acid複雑な化合物から転位反応を利用してカルボン酸を合成する。7, o-Chlorobenzoic Acidジアゾ化を行い、典型的な反応(Sandmeyer reaction)を行う。8, Sulfanilic Acid芳香族のスルホン化反応を学ぶ。9~10, Caffeine紅茶の中のカフェインを抽出し茶葉の中に存在するカフェインの量を調べる。11, p-Nitroacetanilide芳香族のニトロ化反応を学ぶ。12, Diels-Alder Reaction単純な化合物を加熱するだけで、複雑な化合物を合成できることを学ぶ。13, Benzil酸化反応によりカルボニル化合物が合成できることを学ぶ。

14~15、演習及び質疑応答

これらの実験において強い酸塩基を用いるので、実験室内では常に白衣と保護メガネを着用すること。実験中は、疑問点あるいは注目すべき点を詳細に記述し、指導者の質問に答えられるように調べておくことが涵養である。4年次の卒業研究の基礎となるので実験技術の修得及び器具の操作に慣れるようにすること。 余裕があれば予備の実験を準備しているのでそれを行っても良い。

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2019-6030000315-01基礎有機化学実験

大熊 健太郎、古賀 裕二、塩路 幸生、長洞 記嘉、松原 公紀

◎化学化学:A-1,A-2,B-1,B-2,C-3

1.有機化学実験用ガラス器具をケガをせずに取り扱うことができる。 (B-1)

2.有機化合物及び酸、塩基を安全に取り扱うことができる。 (B-1)

3.有機化学の基本的な反応を理解できる。 (A-1)

4.有機化学の基本的な反応を実験を行い説明できる。 (A-2)

5.有機化学の転位反応を理解できる。 (B-2)

6.レポートをまとめることができる。 (B-2)

7.行った全ての実験の意味を理解し説明できる。 (C-3)

8.実験室内で安全を確認しながら共同実験者と協力し教員の助言を得ながら結果を出すことができる。 (C-3)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:B-1,B-2

1.有機化学実験用ガラス器具をケガをせずに取り扱うことができる。 (B-1)

2.有機化合物及び酸、塩基を安全に取り扱うことができる。 (B-1)

3.有機化学の基本的な反応を理解できる。 (B-2)

4.有機化学の基本的な反応を実験を行い説明できる。 (B-2)

5.有機化学の転位反応を理解できる。 (B-2)

6.レポートをまとめることができる。 (B-2)

7.行った全ての実験の意味を理解し説明できる。 (B-2)

8.実験室内で安全を確認しながら共同実験者と協力し教員の助言を得ながら結果を出すことができる。 (B-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000315-01基礎有機化学実験

大熊 健太郎、古賀 裕二、塩路 幸生、長洞 記嘉、松原 公紀

◎物理ナノサ:B-1,B-2

1.有機化学実験用ガラス器具をケガをせずに取り扱うことができる。 (B-1)

2.有機化合物及び酸、塩基を安全に取り扱うことができる。 (B-1)

3.有機化学の基本的な反応を理解できる。 (B-2)

4.有機化学の基本的な反応を実験を行い説明できる。 (B-2)

5.有機化学の転位反応を理解できる。 (B-2)

6.レポートをまとめることができる。 (B-2)

7.行った全ての実験の意味を理解し説明できる。 (B-2)

8.実験室内で安全を確認しながら共同実験者と協力し教員の助言を得ながら結果を出すことができる。 (B-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000676-01機能新素材科学「ナノサイエンスコース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・1時限  試験時間割:後日発表  

川田 知、林田 修

◎--- 概要 ---◎

 ナノサイエンスやナノテクノロジーの分野では、機能性分子や機能性材料の開発において超分子の考え方を取り入れた分子設計が盛んに行われている。超分子は、二つ以上の分子が配位結合や水素結合などの比較的弱い分子間相互用により集まって創製されるもので、個々の分子では得られないような機能が発揮できる。これら超分子には、ターゲットのゲスト分子を認識するホスト分子などの単純な系から、配位高分子や金属錯体の集積体などの複雑な系まで多岐にわたる。 本講義では、前半でホストゲストに着目した超分子の基礎、分子間相互作用、分子認識、分子設計と合成などの基礎的概念を学ぶ。後半では、金属錯体集積化に着目した超分子の基礎、合成、機能、電子構造や物性などの基礎的概念を学ぶ。とりわけ、有機化学、物理化学、錯体化学などの基本的な考え方にもとづいて理解することが重要であることから、これらの学問の基礎についても学ぶ。超分子に関する基礎的な学力を修得した後に、ナノチューブなどの機能性分子や最先端材料の開発などに関する最近のトピックスについても学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

超分子科学の概要について説明できる(知識・理解)

超分子と先端材料との関わりについて説明できる(知識・理解)

ナノサイエンスにおける超分子科学の位置づけを説明できる(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 事前に配布したプリントの予習と復習を行い、専門用語の意味を理解すること。講義中に紹介した研究例について調べること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

新素材に関する様々な、物性、機能に関して理解できているかを、中間テスト(授業計画を参照)と定期試験の成績の平均(80%)に平常点(授業内で提示される課題への積極的な取り組み: 20%)を加味して評価する。

◎--- テキスト ---◎

 プリントを配布する。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 超分子サイエンスの基礎(林田) 超分子とナノサイエンスの基礎2. 超分子における分子間相互作用(林田) 分子間での特異な相互作用3. 超分子における分子認識(林田) 分子間相互作用に基づく分子認識4. 超分子センシング(林田) 分子認識を利用した検出法5. ホストゲスト科学(林田) ホストゲストの分子設計と合成6. ナノ分子とナノスフィア(林田) 機能性分子の設計と開発7. ナノチューブとナノファイバー(林田) 機能性材料の設計と開発8. 中間テスト(林田)9. 金属錯体における超分子化学(川田) 分子認識と金属錯体集積体10. 錯体化学の基礎(川田) 金属錯体の立体構造 金属錯体の電子状態 結晶場理論11. 金属錯体集積化の方法(川田) 自己集合と配位結合 自己集合と水素結合 配位高分子、超分子錯体の基本的構造12. 金属錯体集積体の合成(川田) 配位子の設計と金属イオンの選択13. 金属錯体集積体の電子構造(川田) 金属錯体集積体の構造と電子状態の相関14. 金属錯体集積体の物性(川田) 金属錯体集積体の磁性、伝導性15. 金属錯体集積体の機能(川田) 金属錯体集積体の吸着挙動

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2019-6030000676-01機能新素材科学「ナノサイエンスコース」

川田 知、林田 修

◎化学ナノサ:A-2,A-3

1.超分子科学の概要について説明できる (A-2)

2.超分子と先端材料との関わりについて説明できる (A-3)

3.ナノサイエンスにおける超分子科学の位置づけを説明できる (A-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,A-3

1.超分子科学の概要について説明できる (A-2)

2.超分子と先端材料との関わりについて説明できる (A-3)

3.ナノサイエンスにおける超分子科学の位置づけを説明できる (A-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000354-01構造有機化学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:水・1時限  試験時間割:後日発表  

林田 修

◎--- 概要 ---◎

 有機化合物は、生命体を構成する重要な物質であるばかりでなく、材料科学の分野においても重要な役割を果たしている。本講義では、このような有機化合物の特徴や性質を理解し、その構造を分子レベルで解明するための分析機器を使った解析法について学ぶのがねらいである。なかでも、核磁気共鳴(NMR)分光法は有機化学者が使うことができる最も有効な分光法であり、有機化学者が最初に頼る構造決定の方法である。NMR 分光法は炭素̶水素の構成に関する化学的な情報を提供してくれる。分子式に関する情報を与える質量分析法と分子の官能基に関する情報が得られる赤外分光法を併用すると、非常に複雑な分子であっても、構造を解くことが可能になる。このように、NMR 分光法は構造決定に最も価値の高い分光法の一つであることから、低分子化合物にかぎらず、生物化学の分野においてはタンパク質の構造や折りたたみを調べるためにも NMR 分光法の技術が使われている。これらNMR を主体とした分析法の原理およびそれらのスペクトルの解釈と構造決定について基礎から学ぶ。毎回授業の最後には講義内容の理解を高めるためにレポートも実施する。

◎--- 到達目標 ---◎

核磁気共鳴(NMR)とはどのような現象なのか、簡単な説明ができる。(知識・理解)

¹H NMR スペクトルから、化学シフト、分裂パターン、積分比のような分子構造に関する情報を説明できる。(知識・理解)

同様に、¹³C NMR スペクトルから、化学シフトのような分子構造に関する情報を説明できる。(知識・理解)

質量分析スペクトルから、分子量に関する情報を説明できる。(知識・理解)

赤外スペクトルから、分子中に存在する官能基に関する情報を説明できる。(知識・理解)

分子構造に関する簡単な考察ができる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 授業計画に記されている次回の授業範囲を予習し、専門用語の意味を理解しておくこと(90分)。復習も大切である。翌週に返却するレポートを使って復習し、講義内容の理解に努めること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

<評価基準> NMR を主体とした分析法について理解し、有機化合物の構造解析のための基本的技能が修得できているかを評価の基準とする。<評価方法> 毎回のレポート、中間テストおよび定期試験の結果をもとに、到達目標に照らして評価する。<割合> レポート(2割)、中間テスト(4割)、定期試験の結果(4割)を原則として評価する。

◎--- テキスト ---◎

ブルース 有機化学(上) 第7版 化学同人 

◎--- 参考書 ---◎

マクマリー有機化学(上)第9版 J. McMurry著 伊東ら訳 東京化学 同人 ISBN 978-4-8079-0698-7

◎--- 授業計画 ---◎

1.スペクトル法の概説 各種の分光学的手法から得られるスペクトル2.NMR吸収の性質 核スピン、局所磁場、遮へいなど3.化学シフト 高磁場側と低磁場側、内部標準4.13C NMR 分光法と FT NMR シグナルの平均化とフーリエ変換5.13C NMR 分光法の特徴 化学シフトの相関と予測6.13C NMR 分光法における DEPT 法 ブロードバンドデカプッリングとDEPTスペクトル7.13C NMR 分光法の利用 化学構造と化学シフトの帰属8.1H NMR 分光法の特徴 NMR におけるプロトンの等価性、中間テスト9.1H NMR 分光法の化学シフト 化学シフトと環境の相関。エナンチオトピック、ジアステレオトピック10.1H NMR 吸収の積分 プロトン数の比と積分強度。J-分解11.1H NMR スペクトルにおけるスピン―スピン分裂、カップリングと結合定数、分裂パターン12.複雑なスピン―スピン分裂 分裂パターンの解析と構造決定13.1H NMR 分光法の利用 反応追跡と核磁気共鳴イメージング14.赤外分光法による構造決定 一般的な官能基の赤外スペクトルとその解釈15.質量分析スペクトルによる構造決定 一般的な官能基の質量分析法とその解釈

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2019-6030000354-01構造有機化学

林田 修

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.核磁気共鳴(NMR)とはどのような現象なのか、簡単な説明ができる。 (A-1)

2.¹H NMR スペクトルから、化学シフト、分裂パターン、積分比のような分子構造に関する情報を説明できる。 (A-2)

3.同様に、¹³C NMR スペクトルから、化学シフトのような分子構造に関する情報を説明できる。 (A-2)

4.質量分析スペクトルから、分子量に関する情報を説明できる。 (A-2)

5.赤外スペクトルから、分子中に存在する官能基に関する情報を説明できる。 (A-2)

6.分子構造に関する簡単な考察ができる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.核磁気共鳴(NMR)とはどのような現象なのか、簡単な説明ができる。

2.¹H NMR スペクトルから、化学シフト、分裂パターン、積分比のような分子構造に関する情報を説明できる。 (A-2)

3.同様に、¹³C NMR スペクトルから、化学シフトのような分子構造に関する情報を説明できる。 (A-2)

4.質量分析スペクトルから、分子量に関する情報を説明できる。 (A-2)

5.赤外スペクトルから、分子中に存在する官能基に関する情報を説明できる。 (A-2)

6.分子構造に関する簡単な考察ができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000354-01構造有機化学

林田 修

◎物理ナノサ:A-2

1.核磁気共鳴(NMR)とはどのような現象なのか、簡単な説明ができる。

2.¹H NMR スペクトルから、化学シフト、分裂パターン、積分比のような分子構造に関する情報を説明できる。 (A-2)

3.同様に、¹³C NMR スペクトルから、化学シフトのような分子構造に関する情報を説明できる。 (A-2)

4.質量分析スペクトルから、分子量に関する情報を説明できる。 (A-2)

5.赤外スペクトルから、分子中に存在する官能基に関する情報を説明できる。 (A-2)

6.分子構造に関する簡単な考察ができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000680-01材料科学国際演習「ナノサイエンスコース」

期別:集中後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:演習  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:集中後期  試験時間割:定期試験なし  

塩路 幸生、香野 淳、永田 潔文、西田 昭彦、眞砂 卓史、山本 大輔、大熊 健太郎、川田 知、林田 修、松原 公紀、サンフンキム、ジウォンハ、ジョンウォクホン

◎--- 概要 ---◎

グローバル化の中で、製造業に携わる技術者も国際社会の中で仕事をする機会が多くなった。ここでは、英語を使った国際交流とプレゼンテーションを実践することで、国際感覚や英語によるコミュニケーション能力を身に付ける。すなわち、外国の人との信頼関係を築く、あるいは信頼関係を築く手法を学ぶ。また科学的および技術的な交流を通して外国の文化にも触れる。 例えば繊維強化プラスティックに代表される複合材料は、複数の素材を組み合わせてつくられている。その結果、個々の素材より優れた性能(高強度、軽量性、防錆性)を有する材料となる。そのため航空機、自動車、新幹線車両はもとより介護用具やゴルフクラブなどの運動用具に至るまで、機能性材料として盛んに応用されるとともに、さらなる発展が期待されている。複合材料の開発では個々の素材の特性値と複合材料として組み合わせた体積分率との関係から、得られる複合材料の特性値を予測するなどの解析を行うことができる。また、蝶の羽など、自然界にすでに存在している構造を解析することによって、同様な機構を人工的に再現して、複合素材に応用する研究もされている。これは生物模倣技術と呼ばれ、近年、材料や医療への応用に向けて注目されている分野である。 本実習では、複合材料の基礎に関して実習先で行われている研究の材料に関して講義を受け、実習で得られたことや理解したことについてプレゼンテーションを行い、さらに講師の先生方とディスカッションを行うことで、英語によるコミュニケーション能力を養成する。

◎--- 到達目標 ---◎

英語による講義の受講し、講師の先生方とのディスカッションを行うことができる。(技能)

英語を使った国際交流とプレゼンテーションを実践することで、国際感覚や英語によるコミュニケーション能力を身に付けるようになる。(態度・志向性)

科学的および技術的な交流を通して知識と理解を自ら深化させるようになる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

事前学習で出された課題、および事後指導で出された課題を行うこと。また、英会話の訓練を日ごろから行っておくこと。1日15分なら週に3回以上、週2回なら、1日30分以上行うと良い。福岡大学共通教育研究センターのe-leaningシステムなども活用すること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

原則として、実習実技5割、レポート5割の合計によって評価する。レポートは、指定期日までに提出すること。

◎--- テキスト ---◎

特になし。資料を配付する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

演習中の万一の事故の備えとして「学研災付帯賠償責任保険」に事前に加入することを推奨します。また、実習先への移動中の万一の事故の備えとして「通学中等傷害危険担保特約」に加入することを推奨します。 受講人数に制限があります。(実習施設)実習先への移動には必ず公共交通機関を利用してください。

◎--- 授業計画 ---◎

1.実習概要および事前学習方法の紹介2.事前研修Ⅰ3.事前研修Ⅱ4.材料基礎に関する講義Ⅰ (サンフンキム)5.材料基礎に関する演習Ⅰ (サンフンキム)6.材料基礎に関する講義Ⅱ (ジウォンハ)7.材料基礎に関する演習Ⅱ (ジウォンハ)8.材料基礎に関する講義Ⅲ (ジョンウォクホン)9.材料基礎に関する演習Ⅲ (ジョンウォクホン)10. 企業、工場の見学をとおして学ぶ英語によるコミュニケーション11. スタッフ・大学院生との交流12. プレゼンテーションの準備13. プレゼンテーションとディスカッションⅠ14. プレゼンテーションとディスカッションⅡ15. まとめと事後指導

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2019-6030000680-01材料科学国際演習「ナノサイエンスコース」

塩路 幸生、香野 淳、永田 潔文、西田 昭彦、眞砂 卓史、山本 大輔、大熊 健太郎、川田 知、林田 修、松原 公紀、サンフンキム、ジウォンハ、ジョンウォクホン

◎化学ナノサ

1.英語による講義の受講し、講師の先生方とのディスカッションを行うことができる。 (B-3)

2.英語を使った国際交流とプレゼンテーションを実践することで、国際感覚や英語によるコミュニケーション能力を身に付けるようになる。 (C-2)

3.科学的および技術的な交流を通して知識と理解を自ら深化させるようになる。 (C-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000643-01生物化学A

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・3時限  試験時間割:後日発表  

福田 将虎

◎--- 概要 ---◎

「生物化学」はその名のとおり化学と生物学の中間領域であり、生体を構成する物質の構造と機能について学ぶ学問です。その最初の履修科目となる「生物化学A」では、生体内で最も重要な役割を担う生体高分子の代表例であるタンパク質と核酸について講義します。アミノ酸が連なった分子であるタンパク質は、大きいものでは分子量が100万にもおよび、一般的な「化学物質」よりもずっと巨大で複雑な構造をもっています。生体内のタンパク質は、アミノ酸配列によってその構造と機能が非常に多種多様であることから、「分子のかたちが捉えにくくあいまいなもの」と誤解されやすいですが、実際は、一つ一つのタンパク質はそれぞれ固有の形と機能をもつ分子であり、生体内で各々の特徴を生かした役割を担っています。一方で核酸の代表例であるDNAは、生物の遺伝情報が書かれた分子であり、生物の設計図とも言われています。 この講義では、タンパク質および核酸の基盤分子である、アミノ酸とヌクレオチドの化学構造と性質について学習し、それを踏まえて、多数のアミノ酸やヌクレオチドがどのようにタンパク質やDNAの全体の形状を築いているのかを理解します。また、これらアミノ酸・ヌクレオチドを基盤とし、特徴的な分子構造をもつ生体高分子が、私たちの生体内でどのような役割を果たしているかを理解します。さらに、タンパク質の中でも生体内で触媒機能を担う酵素については、その機能と動力学について基礎的な知識を修得します。

◎--- 到達目標 ---◎

タンパク質及び核酸の構成要素の化学構造と化学的性質について説明できる。(知識・理解)

化学的な視点から、タンパク質と核酸の性質および生体における機能について説明できる。(知識・理解)

タンパク質酵素がもつ触媒作用の動力学について、式やグラフと関連づけて説明できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 次回の授業範囲を予習し、大まかな内容と専門用語の意味を理解しておくこと。受講後には、テキスト及びノート等で重要事項を再度確認し、理解を深めるよう努めること。必要に応じて、高校で用いた化学あるいは生物の教科書中の該当部分を参照すること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

①平常点:30%授業中に課した課題及び授業態度などで評価します。また、遅刻・欠席などにより課題を提出できない場合は、減点の対象となりますので注意してください②期末試験:70%到達目標の達成度をはかる問題を解くことができるかを評価の基準とする

◎--- テキスト ---◎

ライフサイエンスの化学安藤祥司 他(化学同人)ISBN978-4-7598-1827-7

◎--- 参考書 ---◎

講義中に示す。また、適宜プリント資料を配布する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

本科目で学ぶタンパク質の構造と機能に関する知識が生物化学B・C・Dを学ぶ上で重要な基盤となるので、その点をふまえて学習すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1 生体を形づくる元素と化合物2 生体の階層性・細胞とオルガネラ3 アミノ酸の構造と性質4 ペプチドの構造と役割5 タンパク質の一次構造と高次構造6 タンパク質の分類7 アロステリック効果8 タンパク質の分離精製法9 タンパク質の構造解析法10 酵素の性質と機能11 酵素の動力学(1)12 酵素の動力学(2)13 DNAの構造と役割14 ヌクレオチドの構造と性質15 生体内でのタンパク質と核酸の役割

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2019-6030000643-01生物化学A

福田 将虎

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.タンパク質及び核酸の構成要素の化学構造と化学的性質について説明できる。 (A-2)

2.化学的な視点から、タンパク質と核酸の性質および生体における機能について説明できる。 (A-1)

3.タンパク質酵素がもつ触媒作用の動力学について、式やグラフと関連づけて説明できる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.タンパク質及び核酸の構成要素の化学構造と化学的性質について説明できる。 (A-2)

2.化学的な視点から、タンパク質と核酸の性質および生体における機能について説明できる。

3.タンパク質酵素がもつ触媒作用の動力学について、式やグラフと関連づけて説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000643-01生物化学A

福田 将虎

◎物理ナノサ:A-2

1.タンパク質及び核酸の構成要素の化学構造と化学的性質について説明できる。 (A-2)

2.化学的な視点から、タンパク質と核酸の性質および生体における機能について説明できる。

3.タンパク質酵素がもつ触媒作用の動力学について、式やグラフと関連づけて説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000644-01生物化学B

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

倉岡 功

◎--- 概要 ---◎

 歴史的に見ると、生物化学(生化学,biochemistry)は生理学から派生している。その知識の量は近年増加の一途をたどり、また、他の自然科学分野との関わりを強めてきている。特に、分子生物学との接点が極めて多くなっているのが現状である。しかし、講義の内容は自然系各学部の研究ターゲットを反映して、それぞれに特色があり違いが見られる。例えば、理学部では物質生化学に重点を置き、薬学部では薬理学、医学部では生理学に関連する項目に重点が置かれる。 理学部の学生を対象とする生化学の講義は、カリキュラム上では2年次の「生物化学A、B」と3年次の「生物化学C、D」で大部分が完成する形になっている(残りは大学院で講義している)。学部時代に生化学を少しでもかじりたいと思う学生は、これら4つの科目をすべて履修する必要がある。「生物化学C、D」が動的な生化学と分子生物学(遺伝子の化学)に重点をおいているのに対して、「生物化学A、B」は物質生化学を中心に据えた学習体系をとっている。つまり、生体物質に関する基礎知識を生物化学全体の中ではっきりと位置づけながら学習する。「生物化学A」に続いて、本講義ではヌクレオチド、DNA、RNA、アミノ酸、ペプチド、タンパク質、さらに生理活性物質の構造や働きなども学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる(知識・理解)

生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる(知識・理解)

生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 次回の授業範囲を予習し、最低限、何を学習するかを把握しておくこと。また、知らない専門用語をマークしておく。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

①授業中に課した課題および授業態度など30%遅刻、欠席をすると課題を提出できないことがあり、減点対象になりますので、注意してください。②期末試験70%到達目標をはかる問題を解くことができるかを評価の基準とする。

◎--- テキスト ---◎

ライフサイエンスのための化学安藤祥司 他(化学同人)ISBN978-4-7598-1827-7また、講義資料として、各章ごとにプリントを配布する。

◎--- 参考書 ---◎

 生物化学に関する参考書は数多くあるが、大部なものが多い。図書館で選んで、借りて読むとよい。ヴォート「生化学(上・下)」(東京化学同人)、リッター「生化学」(東京化学同人)、ホートン「生化学」(東京化学同人)、マッキー「生化学」(化学同人)、ストライヤー「生化学」(東京化学同人)など、翻訳ものに良書が多い。 他に、林 寛(編著)「わかりやすい生化学」(三共出版)、奥野和子 他著「生化学(改訂4版)」(南山堂)、前野正夫他著「はじめの一歩のイラスト生化学・分子生物学」(羊土社)などもよい。これらは「生物化学C、D」でも使える。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

教科書だけでは知識が不足なので追加情報を講義しますから、毎回、適切にノートをとることをお勧めします。

◎--- 授業計画 ---◎

1. はじめに 生物化学B2. 細胞の構造3. 細胞の機能4. 細胞内の化学反応5. DNAの化学構造6. DNAの機能7. DNAの合成反応18. DNAの合成反応29. RNAの化学構造 10. RNAの機能11. RNAの合成反応12. タンパク質の化学構造13. タンパク質の機能14. タンパク質の合成反応 15. まとめ 生物化学B

◎--- URL ---◎

生化学の基礎(http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/̃bc1/Biochem/index.htm)

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2019-6030000644-01生物化学B

倉岡 功

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる (A-1)

2.生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる (A-2)

3.生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる (A-2)

2.生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる (A-2)

3.生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000644-01生物化学B

倉岡 功

◎物理ナノサ:A-2

1.生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる (A-2)

2.生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる (A-2)

3.生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000673-01生物化学C

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:金・2時限  試験時間割:後日発表  

倉岡 功

◎--- 概要 ---◎

 生物化学は、生体関連物質の構造や性質を扱う物質生化学と、それらの物質の動的変化を扱う代謝生化学に大別される。前者に関しては既に「生物化学A、B」で学習したことと思う。本講義「生物化学C」の内容は主として後者の動的生化学に関するものである。ここでは、物質生化学の基本的事項として不可欠な知識を学習する。 生体内では絶えず複雑な物質変化が起こっている。この変化は生物が生命を維持するために必要なものである。「生物化学C」では、このような変化の過程や意義とそれに伴う分子機構について解説する。この講義の基礎事項として、各種生体物質の構造、性質の理解が必要である。また、特に、酵素の性質や補助因子としての補酵素の知識が必須である。従って、それらの知識がまだ身についていない人は、「生物化学A、B」の講義内容をしっかり復習しておこう。 なお、授業内容に関する講義資料を、化学科機能生物化学研究室のホームページの「代謝マップ」(右下のURLを参照)に公開しているので、試験前などに参考にするとよい。

◎--- 到達目標 ---◎

生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる。(知識・理解)

生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる。(知識・理解)

生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 次回の授業範囲を予習し、最低限、何を学習するかを把握しておくこと。また、事後、代謝経路の略図や個別の反応を紙に書いて復習するように。試験直前には講義資料を中心に復習すること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

①授業中に課した課題および授業態度など30%遅刻、欠席をすると課題を提出できないことがあり、減点対象になりますので、注意してください。②期末試験70%到達目標をはかる問題を解くことができるかを評価の基準とする。

◎--- テキスト ---◎

テキストは指定しません。講義資料として、各章ごとにプリントを配布する。

◎--- 参考書 ---◎

 図書館で適宜選んで読むとよいが、基本的には、TheCell 細胞の分子生物学 第5版の第3章、第4章および研究手法の章を中心として講義を進める。また、ヴォート「生化学(上・下)」(東京化学同人)、リッター「生化学」(東京化学同人)、ホートン「生化学」(東京化学同人)、マッキー「生化学」(化学同人)、ストライヤー「生化学」(東京化学同人)なども良書である。 他に、林 寛(編著)「わかりやすい生化学」(三共出版)、奥野和子 他著「生化学(改訂4版)」(南山堂)、前野正夫他著「はじめの一歩のイラスト生化学・分子生物学」(羊土社)などもおすすめである。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

教科書だけでは知識が不足なので追加情報を講義しますから、毎回、適切にノートをとることをお勧めします。試験はノート中心になります。

◎--- 授業計画 ---◎

1. オリエンテーション2. DNAの構造と機能3. 染色体DNAとクロマチン4. 染色体の全体構造①5. 染色体の全体構造②6. 塩基配列の維持①7. 塩基配列の維持②8. DNAの複製機構①9. DNAの複製機構②10. DNAの解析手法11. DNA修復①12. DNA修復②13. 組換え①14. 組換え②15. まとめ 生物化学C

◎--- URL ---◎

代謝マップ(http://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/̃bc1/Biochem/index.htm)

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2019-6030000673-01生物化学C

倉岡 功

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる。 (A-1)

2.生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる。 (A-2)

3.生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる。 (A-2)

2.生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる。 (A-2)

3.生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000673-01生物化学C

倉岡 功

◎物理ナノサ:A-2

1.生物が有する化学物質としての生体分子についてその構造および性質を説明できる。 (A-2)

2.生体分子の解析方法およびその解析結果を理解し、説明できる。 (A-2)

3.生物内で生じている生体反応およびその分子機構を考察し、自分の言葉で説明できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000674-01生物化学D

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:水・3時限  試験時間割:後日発表  

福田 将虎

◎--- 概要 ---◎

 生物化学Dでは、これまでに生物化学A~Cで学んだことを活かし、「ゲノム情報をどのように使って生物が生きているのか」を学びます。近年の生命科学分野の発展は目覚ましいものがあり、「DNA」や「遺伝子」「ゲノム」「クローン」などの言葉を耳にする機会も多くなってきました。また最近では、ゲノム編集と呼ばれる遺伝情報を改変する技術が開発され、基礎研究だけでなく医療や創薬など実社会において遺伝情報の書き換え技術が使われ始めています。そこで本講義ではまず、細胞の情報を司る物質、すなわち核酸(DNAとRNA)に重点を置き、化学の観点から構造・性質と機能について学習します。同時に、細胞内でDNA情報がRNAに写し取られる「転写」と、RNA情報を使って機能物質であるタンパク質を合成する「翻訳」について、その分子機構を詳しく解説します。その後、転写後修飾や翻訳後修飾を始めとする遺伝子発現・機能の調節機構について学習します。さらに、生命科学研究を行うための基礎的な研究手法とその原理を学びつつ、「遺伝子工学」あるいは「バイオテクノロジー」と呼ばれる手法についての知識を深めます。最後に、DNAを人工的に操作することにより遺伝子の機能を解明し、生体の性質を改変する実際の研究トピックに触れ、現在の遺伝子治療・遺伝子診断やクローン動物の作出などのバイオテクノロジーについて紹介する。

◎--- 到達目標 ---◎

核酸分子の化学構造と化学的性質について説明できる(知識・理解)

転写・翻訳機構を分子レベルで理解し、ゲノム情報からどのようにして生体分子が合成されるかについて説明できる。(技能)

遺伝情報を操作・改変する遺伝子工学的実験手法の原理を説明できる。(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 次回の授業範囲を予習し、大まかな内容と専門用語の意味を理解しておくこと。受講後には、ノート等で重要事項を再度確認し、理解を深めるよう努めること。学習した項目に関連した動画・画像をインターネット上で検索し閲覧することも、理解に役立つ。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

①平常点:30%授業中に課した課題及び授業態度などで評価します。また、遅刻・欠席などにより課題を提出できない場合は、減点の対象となりますので注意してください②期末試験:70%到達目標の達成度をはかる問題を解くことができるかを評価の基準とする

◎--- テキスト ---◎

テキストは使用しない。講義中に適宜プリント資料を配布する。

◎--- 参考書 ---◎

THE CELL 細胞の分子生物学(第5版) ISBN978-4315518672

◎--- 履修上の留意点 ---◎

「機能生物化学実験」と併せて履修することを勧める。

◎--- 授業計画 ---◎

1 序論・ゲノム情報の読み取り2 転写機構:DNAからRNAへ その①3 転写機構:DNAからRNAへ その②4 翻訳機構:RNAからタンパク質へ その①5 翻訳機構:RNAからタンパク質へ その②6 RNA世界と生命の起源7 遺伝子発現の調節 その①8 遺伝子発現の調節 その②9 転写後の調節(RNA修飾)10 DNAの単離、クローニング、塩基配列決定11 タンパク質構造と機能の解析12 遺伝子の発現と機能の解析13 ゲノム編集技術14 遺伝子研究実例の紹介15 まとめ

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2019-6030000674-01生物化学D

福田 将虎

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.核酸分子の化学構造と化学的性質について説明できる (A-1)

2.転写・翻訳機構を分子レベルで理解し、ゲノム情報からどのようにして生体分子が合成されるかについて説明できる。 (B-2)

3.遺伝情報を操作・改変する遺伝子工学的実験手法の原理を説明できる。 (A-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.核酸分子の化学構造と化学的性質について説明できる

2.転写・翻訳機構を分子レベルで理解し、ゲノム情報からどのようにして生体分子が合成されるかについて説明できる。

3.遺伝情報を操作・改変する遺伝子工学的実験手法の原理を説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000674-01生物化学D

福田 将虎

◎物理ナノサ:A-2

1.核酸分子の化学構造と化学的性質について説明できる

2.転写・翻訳機構を分子レベルで理解し、ゲノム情報からどのようにして生体分子が合成されるかについて説明できる。

3.遺伝情報を操作・改変する遺伝子工学的実験手法の原理を説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000307-01生物物理化学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・3時限  試験時間割:後日発表  

小柴 琢己

◎--- 概要 ---◎

生物のゲノム内にコードされた遺伝子情報に基づき、その翻訳産物としてタンパク質が作られる。本講義では、主にタンパク質の構造、機能、及びそれら分子同士の相互作用を理解する上で必要と考えられる実験的な技術やその原理を中心に、化学科の学生を対象とした講義形式の授業を進めていく。第1部(1~5)では、生体を構成する主な分子として、水・アミノ酸・タンパク質・核酸などの特性について生物物理化学な観点から解説する。第2部(6~8)では、ライフサイエンスを学ぶ上で必須の熱力学の話題をとりあげ、熱力学第一法則や第二法則などを中心に解説する。第3部(9~11)では、反応速度論を中心に説明し、特に酵素反応速度式の習得を目指す。第4部(12~15)では、タンパク質同士の相互作用や高次構造の解析法などに関する説明を行う。

◎--- 到達目標 ---◎

ライフサイエンス現象を分子レベルに基づいて説明できる。(知識・理解)

ライフサイエンスで用いられる化学反応を熱力学的な観点から解釈できる。(知識・理解)

与えられたデータを使い、定量的な計算ができる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

講義内で理解できなかった箇所をノートや教科書を基に再度、その内容を確認する(復習)。また、関連した計算問題等も積極的に復習すること。予習においては、教科書にあらかじめ目を通しておくことが望ましい。授業時間外の学習には一時間程度を費やしてほしい。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

① 評価方法定期試験、クイズ、及び講義内の質疑応答② 評価基準定期試験では、講義内で扱った生命現象の熱力学やタンパク質を中心とした分子レベルでの理解度を確認する。各講義内ではその最後に内容の理解度をはかるためのクイズ形式の出題を行う。また、講義内では適宜、質疑応答による基礎化学の理解度も評価の基準とする。③ 割合原則として、定期試験を8割、クイズを2割とした総合評価で行う。

◎--- テキスト ---◎

クーパー 生物物理化学 -生命現象への新しいアプローチ-(2014) ISBN 9784759815627A. Cooper 著 有坂文雄 訳 株式会社 化学同人 価格3,500円

◎--- 参考書 ---◎

ライフサイエンスのための物理化学(1983年) ISBN 9784807902194J. R. Barrante 著 清水博・山本晴彦・桐野豊 訳 株式会社 東京化学同人 価格2,800円

◎--- 履修上の留意点 ---◎

必ず授業に出席し、定期試験を受験すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 生物物理化学を学ぶ上での基本事項の解説2. 水の特性について3. アミノ酸・ペプチドの構造、及び特性について4. タンパク質の構造、及び特性について5. 核酸(DNA、RNA)の構造、及び特性について6~7. ライフサイエンスを理解する上での熱力学(熱力学第一、第二、エントロピー、エンタルピー、ギプス自由エネルギー論)の解説8. 熱力学を利用したライフサイエンスの具体的な例の紹介9~10. 反応速度論(ゼロ次反応、一次反応、二次反応)11. 酵素反応速度論(一基質反応;ミカエリス・メンテン式)12~13. タンパク質間相互作用解析について(熱量測定、表面プラズモン共鳴法、超遠心分析法など)14 タンパク質の溶解度と結晶化について15. タンパク質の立体構造解析の解説(X線結晶構造解析の基本原理、及びその解析法)

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2019-6030000307-01生物物理化学

小柴 琢己

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.ライフサイエンス現象を分子レベルに基づいて説明できる。 (A-1)

2.ライフサイエンスで用いられる化学反応を熱力学的な観点から解釈できる。 (A-2)

3.与えられたデータを使い、定量的な計算ができる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.ライフサイエンス現象を分子レベルに基づいて説明できる。 (A-2)

2.ライフサイエンスで用いられる化学反応を熱力学的な観点から解釈できる。 (A-2)

3.与えられたデータを使い、定量的な計算ができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000307-01生物物理化学

小柴 琢己

◎物理ナノサ:A-2

1.ライフサイエンス現象を分子レベルに基づいて説明できる。 (A-2)

2.ライフサイエンスで用いられる化学反応を熱力学的な観点から解釈できる。 (A-2)

3.与えられたデータを使い、定量的な計算ができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000308-01生物有機化学

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:火・2時限  試験時間割:後日発表  

松原 公紀、塩路 幸生

◎--- 概要 ---◎

 生物有機化学では、生態系の様々な物質や化学現象を有機化学の側面から捉えることになる。すなわち有機化学の反応・有機化合物の性質を生化学の反応や生体物質の性質にリンクさせ、さらには生理活性物質の実験室的合成法などを扱う。したがって本講義は、2年次までに学んだアルコール、アルケン、芳香族の化学を踏まえ、下の①~⑦に示したように、生体物質であるケトン・アルデヒド、糖類、カルボン酸、アミンの有機化学を学ぶ。また、酵素が触媒する有機合成反応について学ぶ。さらに、この20年ほどで主流になった、生理活性物質・医薬品合成に用いられる金属試薬を用いたいくつかの新しい有機合成反応について学ぶ。 ①有機化学的なケトン・アルデヒドの反応について学ぶ。付加反応のしくみとバリエーションについて学ぶ。 ②糖類の化学研究においてアルコール、ケトン、アルデヒドの性質がどのように応用されているかを学ぶ。また、製薬研究で行われている糖類の変換反応、構築反応についても一部触れる。 ③カルボン酸誘導体の反応について学ぶ。また生体内でどのようにカルボン酸が合成されるか、について有機化学的な解釈に触れる。またペプチド合成法に触れ、保護と脱保護について学ぶ。 ④エノラートについて学ぶ。Aldol縮合、Claisen縮合、Micheal付加反応等の主だった反応を学び、エノラートが有機合成および生合成における炭素骨格形成においてどのように重要であるのか学ぶ。 ⑤最近のノーベル化学賞をみればわかるように、現在有機合成化学の主流は金属試薬を使った有機合成反応である。この新しい分野を概説し、いくつかの重要な反応について解説する。 ⑥アミンは生体物質のほとんどに含まれる官能基である。この性質を理解し、実験室的合成法および反応性について学ぶ。 ⑦生命活動を維持する化学反応のほとんどは酵素によって触媒されている。いくつかの酵素反応を例にとり、酵素が触媒となっている有機化学反応を解説する。

◎--- 到達目標 ---◎

カルボニル化合物の反応(求核付加反応、求核アシル置換反応、エノラートの反応)、アミンの反応の反応様式を理解し、反応機構を説明できる。(知識・理解)

ケトン、アルデヒド、カルボン酸誘導体、アミンの基本的な化学反応が生体内でどのように役立てられているか理解し、説明できる。(知識・理解)

糖類やペプチド等、立体化学を含む複雑な生体分子の化学反応では、これまでに習った基本的な化学反応がどのように適用できるか、説明できる。(知識・理解)

金属触媒や酵素などが触媒する化学反応の基本的な反応様式を理解し、説明できる。(知識・理解)

簡単な有機化合物の合成経路を推測し、適当な原料を選んで反応式で表すことができる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

1回の講義における情報量が多いため、講義内容の復習が重要となる。予習ではテキストを使うので、事前に必要な所を見て、分からない箇所を見つけておくようにする。復習では、ノートを見直して関連のテキストを参照することで理解を深めたり、配布された宿題を行ったり、講義中に行った演習問題を解き直したりする必要がある。授業前に1時間程度、授業後に1時間程度の予習・復習時間が最低限必要である。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

評価基準:講義中に取り扱った有機反応等を十分に理解し、その特徴や反応機構等を明確に説明できるか、を評価の基準とする。評価方法:出席を前提とし、定期試験の結果を90%、宿題への取り組みを10%で評価する。

◎--- テキスト ---◎

下記の参考書1を持っておくことを薦める。

◎--- 参考書 ---◎

1. Bruice著、ブルース有機化学(上)・(下)(化学同人)2. Hegedus著、村井訳、遷移金属による有機合成(東京化学同人)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

講義内容は2年次までの有機化学の応用面を扱うため、2年次までの有機化学を事前に見直しておくことを強く薦める。初回の講義で確認する。毎回の講義は板書あるいは液晶プロジェクタを使って行う。いずれの場合も、理解を進めるために予習の中で理解しにくい点、疑問点等を洗い出しておくことを強く薦める。また、有機化学・生物化学に関連した最新のトピックなども紹介する。興味ある内容を見つけて欲しい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 有機化学の基礎と生物有機化学の概要(松原)2 アルデヒド、ケトンの還元(求核付加反応1)(松原)3 アルデヒド、ケトンの付加反応(求核付加反応2)(松原)4 炭水化物の構造と異性化(単糖の反応1)(松原)5 炭水化物の化学反応(単糖の反応2)(松原)6 カルボン酸の反応(求核アシル置換反応)(松原)7 エノラートとカルボニル化合物のα置換反応(松原)8 金属試薬を使った新しい有機合成反応(松原)9 アミン1(構造と塩基性)(塩路)10 アミン2(合成と反応、Hofmann脱離)(塩路)11 ペプチド合成の基礎(塩路)12 有機化学的観点からみた生体分子の構造とはたらき(塩路)13 酵素反応の有機化学1(塩路)14 酵素反応の有機化学2(塩路)15 まとめ(塩路)

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2019-6030000308-01生物有機化学

松原 公紀、塩路 幸生

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.カルボニル化合物の反応(求核付加反応、求核アシル置換反応、エノラートの反応)、アミンの反応の反応様式を理解し、反応機構を説明できる。 (A-1)

2.ケトン、アルデヒド、カルボン酸誘導体、アミンの基本的な化学反応が生体内でどのように役立てられているか理解し、説明できる。 (A-2)

3.糖類やペプチド等、立体化学を含む複雑な生体分子の化学反応では、これまでに習った基本的な化学反応がどのように適用できるか、説明できる。 (A-2)

4.金属触媒や酵素などが触媒する化学反応の基本的な反応様式を理解し、説明できる。 (A-1)

5.簡単な有機化合物の合成経路を推測し、適当な原料を選んで反応式で表すことができる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.カルボニル化合物の反応(求核付加反応、求核アシル置換反応、エノラートの反応)、アミンの反応の反応様式を理解し、反応機構を説明できる。 (A-2)

2.ケトン、アルデヒド、カルボン酸誘導体、アミンの基本的な化学反応が生体内でどのように役立てられているか理解し、説明できる。 (A-2)

3.糖類やペプチド等、立体化学を含む複雑な生体分子の化学反応では、これまでに習った基本的な化学反応がどのように適用できるか、説明できる。 (A-2)

4.金属触媒や酵素などが触媒する化学反応の基本的な反応様式を理解し、説明できる。 (A-2)

5.簡単な有機化合物の合成経路を推測し、適当な原料を選んで反応式で表すことができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000308-01生物有機化学

松原 公紀、塩路 幸生

◎物理ナノサ:A-2

1.カルボニル化合物の反応(求核付加反応、求核アシル置換反応、エノラートの反応)、アミンの反応の反応様式を理解し、反応機構を説明できる。 (A-2)

2.ケトン、アルデヒド、カルボン酸誘導体、アミンの基本的な化学反応が生体内でどのように役立てられているか理解し、説明できる。 (A-2)

3.糖類やペプチド等、立体化学を含む複雑な生体分子の化学反応では、これまでに習った基本的な化学反応がどのように適用できるか、説明できる。 (A-2)

4.金属触媒や酵素などが触媒する化学反応の基本的な反応様式を理解し、説明できる。 (A-2)

5.簡単な有機化合物の合成経路を推測し、適当な原料を選んで反応式で表すことができる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000681-01ナノ科学応用実習「ナノサイエンスコース」

期別:集中後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:実習  実務経験:有り  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:集中後期  試験時間割:定期試験なし  

大熊 健太郎、永田 潔文

◎--- 概要 ---◎

本講義科目はインターンシップを利用して単位を認定する科目である。インターンシップは学生が企業などの協力を得て、一定期間の実習・研修などの就業体験をする制度である。自分の専門分野を活かし、将来自分の目指す仕事を視野に入れて就業体験を行うことにより自分の適性を知り、将来像を明確にすることを第一の目的とする。大学で学ぶことと実社会で働くことがどのように異なり、かつ似ているかを知り、学習意欲を高め卒業までの期間をより有意義に過ごすことを第二の目的とする。

特徴 この科目は通常の科目とは、科目登録、受講の順序が異なることに注意してほしい。学生を受け入れる企業に制限があるため、科目登録をしてもインターンシップに参加できるとは限らない。従って2年次から3年次へ進級する春季あるいは3年次夏季休暇中にインターンシップに参加したのちに、報告書を作成し当該年次もしくは次年度以降にあらためて科目登録を行う。

インターンシップの対象 担当教員がナノ科学応用実習にふさわしい研修内容のインターンシップであると認めたものは評価の対象となる。本学では、就職・進路支援センターにて受け入れ企業を紹介している。その他、福岡県推進協議会が主催するもの、学科が独自に行っているものがある。また、自分でインターンシップの募集に応募して参加したものでも構わない。いずれの場合にもインターンシップに応募あるいは決定後に必ず担当教員まで相談に来ること。

終了後 研修日誌、研修先による評価、所定の事前計画書、所定の事後報告書からなるレポートを提出すること

◎--- 到達目標 ---◎

社会で仕事をするうえで必要な教養や能力を知ることができる。(知識・理解)

将来像を明確にすることで、社会で必要とされる専門的能力を計画的に身につけようとする意欲が出る。(態度・志向性)

社会における自分の適性を知り、広い面から、専門の科目や共通教育科目を学び、正課外活動をも行おうとする意欲が出る。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 新聞や雑誌、様々な書籍を読み、最新の動向を取り入れることにより社会や企業に対する関心を深める。 社会人としてのマナーを学んでおく。 研修日誌を書き、研修先より課された課題を実行する。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 研修日誌、研修先による評価、事後報告書などからなるレポートにより評価する。 到達目標に向かって、どのような努力をしてどの程度達成されたか、今後の学生生活にどのように役立てるかを読み取れるレポートを作成すること。

◎--- テキスト ---◎

なし

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 履修希望者は、大学の就職・進路支援センター主催のインターンシップ募集説明会と事前事後研修会に出席すること。これらに参加することは単位取得の条件であるので、参加していない学生は単位取得を認めないこともあるので注意すること。従って自分でインターンシップを探す学生についても上記の会へ参加を義務付けるものである。 「学生教育研究災害保険」ならびに「インターンシップ・教育資格活動等 賠償責任保険」に加入すること。また移動に際しては公共交通機関を利用すること。

◎--- 授業計画 ---◎

 就職・進路支援センターが行うインターンシップ計画に従う。およそ下記のスケジュールで春と夏に実施する。春季10月 ナノコースが行う説明会11月 インターンシップ募集説明会12月 学生と企業とのマッチング。オリエンテーション。事前学習1月  春季インターンシップ事前説明会2月  春季インターンシップ実施3月  春季インターンシップ事後研修会

夏季4月 ナノコースが行う説明会5月 インターンシップ募集説明会6月 学生と企業とのマッチング。オリエンテーション。事前学習8月  夏季インターンシップ事前説明会8月  夏季インターンシップ実施9月  夏季インターンシップ事後研修会

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2019-6030000681-01ナノ科学応用実習「ナノサイエンスコース」

大熊 健太郎、永田 潔文

◎化学ナノサ:A-1,C-1,C-3

1.社会で仕事をするうえで必要な教養や能力を知ることができる。 (A-1)

2.将来像を明確にすることで、社会で必要とされる専門的能力を計画的に身につけようとする意欲が出る。 (C-1)

3.社会における自分の適性を知り、広い面から、専門の科目や共通教育科目を学び、正課外活動をも行おうとする意欲が出る。 (C-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1,C-1,C-3

1.社会で仕事をするうえで必要な教養や能力を知ることができる。 (A-1)

2.将来像を明確にすることで、社会で必要とされる専門的能力を計画的に身につけようとする意欲が出る。 (C-1)

3.社会における自分の適性を知り、広い面から、専門の科目や共通教育科目を学び、正課外活動をも行おうとする意欲が出る。 (C-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000700-01ナノサイエンス特別講義B「ナノサイエンスコース」

期別:集中後期  単位数:2  開講年次: 4   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:上級  試験実施:無し   授業時間割:集中後期  試験時間割:定期試験なし  

大熊 健太郎、喜多條 鮎子、笹森 貴裕

◎--- 概要 ---◎

[笹森]有機化学においては、炭素、窒素、酸素などの第二周期元素が中心的な役割を果たし、多様な化合物群を形成している。沢山の元素がある中で、私たち生体を含め、身の回りの様々な物質の大半は、第二周期元素中心の有機化合物である。本講義では、周期表の三行目以降にある「高周期元素」に焦点をあてて、有機化学の観点から、周期表を幅広く俯瞰し、高周期元素の特徴を原子軌道・分子軌道に基づいて解説する。講義題目を「有機元素化学入門」とし、主な内容としては①化学と周期表:遷移金属と典型元素、②周期表のなりたち、③化学結合の理解:原子軌道、分子軌道、④高周期典型元素:C vs Si、⑤軌道の混成、⑥低配位化学種・高配位化学種、⑦有機典型元素化学の最先端、について講義を行う。 本講義では、有機化学の代表元素と言える炭素、無機化学の代表元素といえるケイ素、を例に挙げ、同じ14族元素であるが、どのような点が類似し、どのような点で異なるか、という観点で、第二周期元素と高周期典型元素の類似点・相違点を学ぶ。

[喜多條] 地球温暖化問題に対する一つの対策として、再生可能エネルギーの高効率利用が進められているが、自然環境により発電効率が変化するため、バッファーとなる蓄電デバイスが必要不可欠となっている。この蓄電デバイスとして、リチウムイオン二次電池を始めとした、新奇電池の開発が進められている。講義では、電池の歴史や原理などについて学んだあと、リチウムイオン二次電池の動作原理などについて概説する。

◎--- 到達目標 ---◎

典型元素と遷移金属元素との違いを認識できる(知識・理解)

元素の特徴を知ることができる(知識・理解)

典型元素が果たす役割を知りナノサイズの分子の構築について考えるることができる(態度・志向性)

一次電池と二次電池の違いについて理解ができる(知識・理解)

電池の動作原理について理解ができる(知識・理解)

電気化学的評価法について理解ができる(知識・理解)

無機材料の結晶構造についての理解ができる(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

[笹森]予習:講義で扱う内容(有機化学における一般的な構造論、分子軌道論)に関して、関連分野のテキスト等を用いて、用語の意味が分かる程度に予習しておくこと。復習:講義で扱った内容についてまとめ、学習した内容を論理的かつ正確に表現できるようにする。それらを通して基礎的な分野の復習を行うとともに、最新の発展領域に関して調査を行う。

[喜多條]予習:市販化されている一次電池・二次電池の種類について調べておくこと。復習:参考書などを用いて、電池の作動原理や電機化学的評価法についての基礎を復習すること。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

[笹森]講義への参加姿勢(質疑応答等)(25%)および講義の後に提出するレポート課題(25%)で評価する。

[喜多條]レポートの評価を50%で評価する。

◎--- テキスト ---◎

なし

◎--- 履修上の留意点 ---◎

定期試験を実施しないため、再試験を受験することはできません。

◎--- 授業計画 ---◎

[笹森]1.化学と周期表:遷移金属と典型元素2.周期表のなりたち、周期表の歴史3.化学結合の理解、原子軌道、分子軌道4.高周期典型元素の性質5.炭素とケイ素の違い、軌道の混成6.低配位化学種、高配位化学種7.有機典型元素化学の最先端

[喜多條]1. 一次電池の動作原理2. 二次電池の動作原理3. リチウムイオン二次電池の作動原理(電池に使用されている材料や電池構造)4. リチウムイオン二次電池の正極・負極材料5. リチウムイオン二次電池の電解液6. 電池の電気化学的評価法及び、分析手法について7. 次世代電池の研究開発について

[大熊]全体のまとめ(典型元素の役割)

講義の順番が変わる可能性がある。

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2019-6030000700-01ナノサイエンス特別講義B「ナノサイエンスコース」

大熊 健太郎、喜多條 鮎子、笹森 貴裕

◎化学ナノサ:A-2,A-3,C-1

1.典型元素と遷移金属元素との違いを認識できる (A-2)

2.元素の特徴を知ることができる (A-3)

3.典型元素が果たす役割を知りナノサイズの分子の構築について考えるることができる (C-1)

4.一次電池と二次電池の違いについて理解ができる (A-2)

5.電池の動作原理について理解ができる (A-2)

6.電気化学的評価法について理解ができる (A-3)

7.無機材料の結晶構造についての理解ができる (A-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-2,A-3,C-1

1.典型元素と遷移金属元素との違いを認識できる (A-2)

2.元素の特徴を知ることができる (A-3)

3.典型元素が果たす役割を知りナノサイズの分子の構築について考えるることができる (C-1)

4.一次電池と二次電池の違いについて理解ができる (A-2)

5.電池の動作原理について理解ができる (A-2)

6.電気化学的評価法について理解ができる (A-3)

7.無機材料の結晶構造についての理解ができる (A-3)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000649-01ナノ材料科学実験Ⅰ「ナノサイエンスコース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:無し   授業時間割:後期:水・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

林田 修、山田 啓二

◎--- 概要 ---◎

本実験では、(1)アニオンを認識・捕捉できるカリックスピロール、(2)生命科学分野で利用可能な水溶性フラーレン、(3)光触媒として実用化されている酸化チタンなどを実験テーマとして取り上げた。これらは低学年の学生実験用としてアレンジしているものの、いずれも今日の最先端科学において活発に研究されているナノ分子もしくはナノ材料である。是非、主体的かつ積極的にナノ材料科学実験に取り組んで、ナノ科学の魅力を十分に感じてほしい。1.ホストゲスト化学  ホスト分子がゲスト分子を認識して結合するホストゲスト化学の分野について、実験を通して理解を深める。具体的には、アニオン分子を特異的に認識し結合できるカリックス[4]ピロールを合成する。さらに、化学的性質の異なるアニオン分子に対するカリックス[4]ピロールの結合特性を評価することで分子認識について考察する。2.水溶性フラーレンの合成と性質 フラーレンは、その表面に有機化合物を修飾することで、抗ウイルス剤としてのはたらきをもつことが知られている。本実験ではフラーレン表面に水酸基を修飾して水溶性フラーレンを合成する。実験はフラーレンの懸濁溶液に相間移動触媒の入った水酸化ナトリウム水溶液と少量の過酸化水素を加えて攪拌する。遠心分離して得られた沈殿を採取し、赤外吸収スペクトルの測定からフラーレンへの水酸基の導入を確認する。3.酸化チタンの合成と光触媒反応 光触媒酸化チタンは、太陽光で汚染有機化合物を分解することから建物の外壁や窓ガラス表面等に使用され注目を浴びている。実験ではゾルゲル法で酸化チタン前駆体を生成したあと、電気炉で加熱して酸化チタンを合成する。合成した酸化チタンと色素(メチレンブルー)を共存した状態で紫外光を照射し、色素の色が消えていくことを観察することで、光触媒分解反応を理解する。

◎--- 到達目標 ---◎

カリックス[4]ピロールを合成し、その性質を評価できる。(技能)

水溶性フラーレンを合成し、その性質を評価できる。(技能)

酸化チタンを合成し、その性質を評価できる。(技能)

実験結果を整理・解析し、レポートが書ける。(技能)

レポートに書いた内容を説明できる。(技能)

ナノサイエンスに関する理解を深めようという姿勢をもっている。(態度・志向性)物理科学科ナノサイエンス

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

これらナノ材料科学実験を安全に行い、最大限の教育効果を得るために予めテキストの項目を熟読することが必要である。テキストにある次回の実験操作を和訳し、内容を理解しておくこと(90分)。実験結果を整理・解析し、レポートを作成すること(90分)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

1評価基準機能性分子・材料として興味が持たれているホストゲスト、水溶性フラーレン、酸化チタンをそれぞれ合成し、それらの機能がしっかりと解析されているかを評価の基準とする。たとえ実験が成功しなかったとしても、得られた実験データに基づいて結果がまとめてあり、十分に考察されているかが大切である。2評価方法説明会に出席し、各テーマの実験を行ってレポートを指定された日までに提出し、さらに口頭試問を受けたのちに、その実験が終了したものと認める。実験への積極的な取り組みと、レポートおよび口頭試問での出来具合いを到達目標に照らして評価する。3割合 各テーマごとに、実験への積極的な取り組み10%、レポート70%、口頭試問20%を原則として評価する。

◎--- テキスト ---◎

実験の全体説明において配布する。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

実験を安全に行うためにテキストに記載の「実験上の注意」を厳守する必要がある。実験中の万一の事故への備えとして「学研災付帯賠償責任保険」に事前に加入することを推奨します。

◎--- 授業計画 ---◎

1. 実験の全体説明 実験内容や実験上の注意と事故防止2. ホストゲスト化学I カリックス[4]ピロールの合成3. ホストゲスト化学II カリックス[4]ピロールの精製と同定4. ホストゲスト化学III カリックス[4]ピロールのアニオン認識5. ホストゲスト化学(口頭試問) ホストゲスト化学の実験に関する口頭試問6. 水溶性フラーレンの合成と性質I 水溶性フラーレンの合成7. 水溶性フラーレンの合成と性質II 水溶性フラーレンの合成(つづき)8. 水溶性フラーレンの合成と性質III 赤外吸収スペクトルの測定と解析9. 水溶性フラーレンの合成と性質(口頭試問) 水溶性フラーレンの合成と性質の実験に関する口頭試問10. 酸化チタンの合成と光触媒反応I 酸化チタンの合成11. 酸化チタンの合成と光触媒反応II リン担持酸化チタンの合成12. 酸化チタンの合成と光触媒反応III 色素の光触媒分解13. 酸化チタンの合成と光触媒反応(口頭試問) 酸化チタンの合成と光触媒反応の実験に関する口頭試問14. 実験のまとめI15. 実験のまとめII

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2019-6030000649-01ナノ材料科学実験Ⅰ「ナノサイエンスコース」

林田 修、山田 啓二

◎化学ナノサ:B-1,B-2

1.カリックス[4]ピロールを合成し、その性質を評価できる。 (B-1)

2.水溶性フラーレンを合成し、その性質を評価できる。 (B-1)

3.酸化チタンを合成し、その性質を評価できる。 (B-1)

4.実験結果を整理・解析し、レポートが書ける。 (B-2)

5.レポートに書いた内容を説明できる。 (B-2)

6.ナノサイエンスに関する理解を深めようという姿勢をもっている。(態度・志向性)物理科学科ナノサイエンス

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:B-1,B-2,C-1

1.カリックス[4]ピロールを合成し、その性質を評価できる。 (B-1)

2.水溶性フラーレンを合成し、その性質を評価できる。 (B-1)

3.酸化チタンを合成し、その性質を評価できる。 (B-1)

4.実験結果を整理・解析し、レポートが書ける。 (B-2)

5.レポートに書いた内容を説明できる。 (B-2)

6.ナノサイエンスに関する理解を深めようという姿勢をもっている。(態度・志向性)物理科学科ナノサイエンス (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000679-01ナノ材料評価実験「ナノサイエンスコース」

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:実験  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:無し   授業時間割:後期:水・4時限, 5時限  試験時間割:定期試験なし  

川田 知、石川 立太、市川 慎太郎、栗崎 敏、濱口 智彦、山口 敏男、吉田 亨次

◎--- 概要 ---◎

 天然に存在する物質や人工的に合成された物質の性質や機能は,そのミクロ構造に深く係わっている。また,生理活性物質や金属酵素などの機能発現は関与する金属イオンや配位子の酸化還元反応に起因している。したがって,機能性物質の合成や設計のためには,物質の構造や性質を分子レベルで調べることが必須である。この実験では無機分析化学や物質機能化学で学習してきた知識を基礎に,より高度な機器分析装置を用いた金属錯体の構造と性質を調べる方法を習得する。まず,各自が鉄錯体を合成する。合成した鉄錯体の結晶および溶液中の構造をそれぞれ単結晶X線回折法およびNMR法を用いて決定する。また,サイクリックボルタンメトリー(CV)を用いて,合成した鉄錯体の酸化還元挙動を明らかにする。 本実験で用いられる手法の理論や測定法の詳細は,本実験と併行して開講される物質機能化学Cで講義される。実験では,全員が鉄錯体を合成した後,3つのグループに分かれて,X線回折実験,NMR実験,サイクリックボルタンメトリー測定を順番に行う。したがって,グループによっては講義内容と実験内容が前後することもありうるので,テキストや参考書で予習をしておく必要がある。(a)鉄錯体の合成 2,2'-ビピリジンを配位子に用いた鉄錯体を合成する。吸収スペクトルを測定し,合成した錯体を同定する。(b)サイクリックボルタモグラムの測定 合成した鉄錯体のCV測定を行い,得られたサイクリックボルタモグラムから鉄錯体の酸化還元挙動の解析(酸化還元電位の決定,酸化還元化学種の同定など)を行う。(c)単結晶のX線回折測定 合成した鉄錯体の単結晶を選び,単結晶X線回折計を用いてX線回折測定を行う。得られたX線回折データを用いて鉄錯体の結晶構造(格子定数,空間群,原子座標,温度因子,原子間距離,3次元構造)を決定する。(d)溶液中の鉄錯体の構造解析 合成した鉄錯体とキレート配位子の1H-NMR測定を行い,得られた化学シフトや緩和時間の結果より,溶液中の鉄錯体や配位子の構造やダイナミクスを調べる。

◎--- 到達目標 ---◎

錯体の合成およびその化合物の同定ができる。(技能)

サイクリックボルタモグラムを測定できる。(技能)

電気化学的パラメータを導出し,物性(電気化学的性質)を考察できる。(技能)

単結晶X線回折測定の基本操作ができる。(技能)

測定データを用いて3次元結晶構造を決定できる。(技能)

NMR分光法の原理を理解して,1次元スペクトル測定などの基本的な操作ができる。(技能)

NMR測定で得られたデータ(化学シフト,積分強度,緩和時間など)から,錯体の構造を推測し,考察できる。(技能)

習得した知識、技能を他のナノ関連科目の理解に活用できる。

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

実験ノート(とじてあり,ばらばらにならないもの,ルーズリーフはよくない,A4サイズが望ましい)を準備すること。実験の前に実験書を読んで実験の内容を把握しておくこと。実験終了後は,必ず当日中に必要な計算や実験結果を実験ノートに整理しておくこと。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 説明会に出席し,実験を行ってレポートと合成物を提出したとき,その実験が終了したと認める。各実験項目について,測定データの取り扱いやそのデータに基づいて考察出来ているかを評価の基準とする。評価方法:提出したレポートによって評価するが,すべての実験項目を終了していなければならない。

◎--- テキスト ---◎

「ナノ材料評価実験」(物質化学コース・物質機能化学グループ編)をテキストとする。実験説明会までにhttp://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/̃ic/text/からダウンロードしておくこと。

◎--- 参考書 ---◎

 サイクリックボルタンメトリー藤島・相澤・井上著「電気化学測定法(上)」(技報堂出版)逢坂・小山・大坂著「電気化学法 基礎測定マニュアル」(講談社)X線回折大場 茂・矢野重信編著「X線構造解析」朝倉書店桜井敏雄著「X線結晶解析の手引き」裳華房Stout・Jensen著、飯高洋一訳「X線構造解析の実際」(東京化学同人)NMR安藤喬志・宗宮創著「これならわかるNMR:そのコンセプトと使い方」(化学同人)宗像恵他著「多核NMR入門:状態分析へのアプローチ」(講談社)J. W. Akitt著、広田穣訳「NMR入門」(東京化学同人)Edwin D. Becker著、斎藤肇・神藤平三郎訳「高分解能NMR」(東京化学同人)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

「ナノ材料評価実験」で行う実験の理論や詳細は,並行して開講される「物質機能化学C」で講義されるので履修するのが望ましい。また,実験中の万一の事故の備えとして「学生教育研究災害傷害保険の付帯賠償責任保険」に事前に加入することを推奨します。

◎--- 授業計画 ---◎

1 実験実施要領の説明および実験上の諸注意2 鉄錯体の合成と精製3 合成した鉄錯体の吸収スペクトル測定4 合成した鉄錯体の純度決定5 合成した鉄錯体のサイクリックボルタモグラム測定6 サイクリックボルタモグラムから得られる電気化学的パラメータの決定7 合成した鉄錯体の電気化学的性質の考察8 単結晶X線回折の準備9 結晶の密度測定10 単結晶のX線回折測定11 X線回折データの処理と構造解析12 NMR測定の基本操作13 鉄錯体の化学シフト測定14 鉄錯体の緩和時間測定15 NMR測定データによる溶液中の鉄錯体の構造とダイナミクス解析

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2019-6030000679-01ナノ材料評価実験「ナノサイエンスコース」

川田 知、石川 立太、市川 慎太郎、栗崎 敏、濱口 智彦、山口 敏男、吉田 亨次

◎化学ナノサ:B-1,B-2

1.錯体の合成およびその化合物の同定ができる。 (B-1)

2.サイクリックボルタモグラムを測定できる。 (B-1)

3.電気化学的パラメータを導出し,物性(電気化学的性質)を考察できる。 (B-2)

4.単結晶X線回折測定の基本操作ができる。 (B-1)

5.測定データを用いて3次元結晶構造を決定できる。 (B-2)

6.NMR分光法の原理を理解して,1次元スペクトル測定などの基本的な操作ができる。 (B-1)

7.NMR測定で得られたデータ(化学シフト,積分強度,緩和時間など)から,錯体の構造を推測し,考察できる。 (B-2)

8.習得した知識、技能を他のナノ関連科目の理解に活用できる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:B-1,B-2,C-1

1.錯体の合成およびその化合物の同定ができる。 (B-1)

2.サイクリックボルタモグラムを測定できる。 (B-1)

3.電気化学的パラメータを導出し,物性(電気化学的性質)を考察できる。 (B-2)

4.単結晶X線回折測定の基本操作ができる。 (B-1)

5.測定データを用いて3次元結晶構造を決定できる。 (B-2)

6.NMR分光法の原理を理解して,1次元スペクトル測定などの基本的な操作ができる。 (B-1)

7.NMR測定で得られたデータ(化学シフト,積分強度,緩和時間など)から,錯体の構造を推測し,考察できる。 (B-2)

8.習得した知識、技能を他のナノ関連科目の理解に活用できる。 (C-1)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000669-01物質機能化学A

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:金・1時限  試験時間割:後日発表  

川田 知

◎--- 概要 ---◎

分子の対称性と結合、電子状態は密接に関係している。この講義では、分子の対称性からどんなことがわかるかを調べ、群論という系統的概念を導入する。さらに、分子軌道や分子振動の解析に群論を用いた対称性の考え方が不可欠であることを学ぶ。とりわけ、一見しただけでは対称性の重要性がわからないような分光学的データから、群論を用いることにより、分子構造と電子構造に関する情報を引き出すことが可能であることを学ぶ。 群論は高度な数学的内容を含む理論であるため、本講義では理論的背景は最小限にとどめ、対称操作、点群の種類、表現、指標の表、及び直積など解析に必要な群論の概念について学ぶ。続いて、無機化学への群論の具体的な応用の例として、金属錯体の基準振動型の対称性、分子軌道の対称性の求め方を学び、さらに、振動及び電子エネルギー準位間の遷移に対する選択則について学習する。 本講義では錯体化学に関する知識が必要となるため、この講義に並行して、 3年次前期 物質機能化学Bの履修を推奨する。

◎--- 到達目標 ---◎

分子の属する点群を見つけることができる(知識・理解)

指標表を使って分子の対称性を理解できる(知識・理解)

指標表を使って分子軌道、分子振動等の解析ができる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習:教科書の各項目を事前に熟読し、疑問点を整理しておくこと(2時間)。復習:章末問題と演習問題を解き、学んだ事項をまとめること(2時間)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

対称性に関する基礎概念を群論をもとに系統的に理解し、無機化合物の対称性と電子状態の相関をどの程度まで説明できるかを、中間テスト(50%)と定期試験(50%)の結果で評価する。

◎--- テキスト ---◎

シュライバー・アトキンス無機化学(上)、(下)第4版あるいは第6版田中、平尾、北川 訳東京化学同人

◎--- 参考書 ---◎

講義の中で紹介する。

◎--- 授業計画 ---◎

1 対称性解析入門   群論と分子の対称性2 対称操作と対称要素   分子が持つ対称性を抽出する方法3 分子の点群   分子が持つ対称要素と点群4 対称性の応用   様々な分子の対称性5 極性分子   永久双極子モーメントを持つ分子の対称性6 キラル分子   キラル分子と光学活性7 軌道の対称性   分子軌道と対称標識8 対称標識と指標表および中間テスト   指標表を用いた分子の対称性の解析9 原子軌道の線型結合と対称性(1)   対称適合線型結合10 原子軌道の線型結合と対称性(2)    分子軌道の組み立て   11 赤外およびラマンスペクトルの解釈(1)    分子振動と対称性   12 赤外およびラマンスペクトルの解釈(2)    対称性の考察13 表現14 表現の簡約15 射影演算子

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2019-6030000669-01物質機能化学A

川田 知

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.分子の属する点群を見つけることができる (A-1)

2.指標表を使って分子の対称性を理解できる (A-2)

3.指標表を使って分子軌道、分子振動等の解析ができる (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.分子の属する点群を見つけることができる (A-2)

2.指標表を使って分子の対称性を理解できる (A-2)

3.指標表を使って分子軌道、分子振動等の解析ができる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000669-01物質機能化学A

川田 知

◎物理ナノサ:A-2

1.分子の属する点群を見つけることができる (A-2)

2.指標表を使って分子の対称性を理解できる (A-2)

3.指標表を使って分子軌道、分子振動等の解析ができる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000670-01物質機能化学B

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

川田 知

◎--- 概要 ---◎

生命科学や材料科学における物質の機能やその発現には、その活性中心である金属錯体が関与している。金属錯体は、中心金属イオンの周りに、ある数の分子やイオン(配位子)が取り囲んでいる化合物を指し、たとえば、植物の光合成に重要な葉緑素(マグネシウムの錯体)、動物の細胞に酸素を運ぶヘモグロビン(鉄の錯体)など、古くから重要な役割を果たしてきた。金属イオンを分離・抽出する分子認識物質、高温超伝導物質、磁性材料、金属触媒、金属酵素だけでなく、最近では、分子素子(分子メモリー、分子ワイヤー、分子モーター、分子磁石、スイッチ、ディスプレーなど)の研究において金属錯体が重要な役割を果たしている。 そこで物質機能化学Bでは様々な機能性金属錯体の性質を理解するために、金属錯体化学の基礎から応用までを学ぶ。前半では金属錯体化学の歴史、金属錯体の種類と命名法、金属錯体の構造とその決定法、金属錯体の物性と機能発現の原理、溶液中で生成する金属錯体の性質と反応など、金属錯体を取り扱う上で必要な基礎的概念を学び、後半では、21世紀の金属錯体化学として、生命科学や材料科学に関与する金属錯体の応用および機能発現物質の設計について学ぶ。 錯体化学に関する高度な内容も含んでいる。したがって、それを理解するために、教科書を使って予習、復習をしっかり行うこと。 また、本講義では群論に関する知識が必要となるため、この講義に並行して、 3年次前期 物質機能化学Aの履修を推奨する。

◎--- 到達目標 ---◎

金属錯体の立体構造を支配する要因を説明できる。(知識・理解)

結晶場理論を使って金属錯体の電子状態、電子配置を説明できる。(技能)

田辺̶菅野ダイヤグラムを使って金属錯体の電子遷移を解析できる。(知識・理解)

金属錯体の安定性、反応性を支配する要因を説明できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

予習:教科書の各項目を事前に熟読し、疑問点を整理しておくこと(2時間)。復習:章末問題と演習問題を解き、学んだ事項をまとめること(2時間)。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

錯体化学に関する基礎概念を系統的に理解し、金属錯体の機能、性質をどの程度まで説明できるかを、中間テスト(50%)と定期試験(50%)の結果で評価する。

◎--- テキスト ---◎

シュライバー・アトキンス無機化学(上)、(下)第4版あるいは第6版田中、平尾、北川 訳東京化学同人

◎--- 参考書 ---◎

講義の中で紹介する。

◎--- 授業計画 ---◎

1 金属錯体化学とは   金属錯体化学とはどのような学問か   金属錯体を形成する結合 2 金属錯体研究の歴史   配位説3 金属元素の諸性質   元素の周期性   安定な酸化状態4 金属錯体の立体構造   金属錯体の立体構造を支配する要因5 金属錯体の結合理論I   金属錯体の電子状態に対する考え方6 金属錯体の結合理論II   自由原子の電子状態7 金属錯体の結合理論III   結晶場理論8 金属錯体の色とスペクトルおよび中間テスト   田辺̶菅野ダイヤグラム9 金属錯体の磁性   電子配置と磁性10 金属錯体の安定性   キレート効果11 金属錯体の反応性   置換活性と置換不活性12 配位子から見た錯体化学   金属イオンに対する配位子の役割13 発展する錯体化学の分野(1)   生物無機化学   14 発展する錯体化学の分野(2)   金属錯体ユニットの集積化と固体化学15 発展する錯体化学の分野(3)   金属錯体の機能

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2019-6030000670-01物質機能化学B

川田 知

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.金属錯体の立体構造を支配する要因を説明できる。 (A-1)

2.結晶場理論を使って金属錯体の電子状態、電子配置を説明できる。 (B-2)

3.田辺̶菅野ダイヤグラムを使って金属錯体の電子遷移を解析できる。 (A-2)

4.金属錯体の安定性、反応性を支配する要因を説明できる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.金属錯体の立体構造を支配する要因を説明できる。 (A-2)

2.結晶場理論を使って金属錯体の電子状態、電子配置を説明できる。 (A-2)

3.田辺̶菅野ダイヤグラムを使って金属錯体の電子遷移を解析できる。 (A-2)

4.金属錯体の安定性、反応性を支配する要因を説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000670-01物質機能化学B

川田 知

◎物理ナノサ:A-2

1.金属錯体の立体構造を支配する要因を説明できる。 (A-2)

2.結晶場理論を使って金属錯体の電子状態、電子配置を説明できる。 (A-2)

3.田辺̶菅野ダイヤグラムを使って金属錯体の電子遷移を解析できる。 (A-2)

4.金属錯体の安定性、反応性を支配する要因を説明できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000671-01物質機能化学C

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:水・1時限  試験時間割:後日発表  

栗崎 敏、山口 敏男

◎--- 概要 ---◎

 天然に存在する物質や人工的に合成された物質の性質や機能は、そのミクロ構造に深く係わっている。また、生理活性物質や金属酵素などの機能発現は関与する金属イオンや配位子の酸化還元反応に起因している。したがって、機能性物質の合成や設計のためには、物質の構造や性質を分子レベルで調べることが必須である。物質機能化学Cでは、併行して開講される物質機能化学実験の内容(サイクリックボルタンメトリー、X線回折、NMR)に関する理論や原理および応用を学ぶ。 サイクリックボルタンメトリー(CV)は物質の酸化還元反応に関する最も一般的な実験法である。授業では、電位を印加したときの電極・溶液界面における反応について学び、電極面における電子移動反応、溶液拡散層における物質移動反応を学ぶ。次いで、CVの測定によって得られる電流電位曲線とその応用および他のいくつかの電気化学測定法について学ぶ。 X線回折法は無機および有機金属錯体の構造決定に広く使用されている方法である。授業ではX線回折法の理論および基礎的な結晶学について学ぶ。次に、X線回折測定に用いるX線の発生原理と回折装置の概要について学ぶ。その後、測定したデータの消滅則から空間群を決定し結晶の持つ対称性を求める方法や3次元構造を決定する方法について、実際に物質機能化学実験で使用している解析ソフトを用いて説明する。 NMR法は有機化合物の同定に広く用いられているが、錯体の構造研究にも有効な手段である。フーリエ変換核磁気共鳴の原理を復習し、金属錯体を測定対象として、化学シフトやスピンースピン結合定数からの錯体の立体構造の予測、錯体の磁性の違いによる化学シフト変化について述べる。また、NMR法から得られる別の情報として緩和時間測定の原理を紹介し、緩和時間から錯体の配位子のダイナミクスについて学ぶ。

◎--- 到達目標 ---◎

錯体の電気化学的性質等の物性と錯体の機能発現との関わりを説明できる。 (知識・理解)

X線回折法の原理、特徴と操作法を説明できる。(知識・理解)

パルスNMR法の原理と化学シフトおよび緩和時間の測定法を説明できる。(知識・理解)

CV、X線回折法およびパルスNMR法から得られた結果を考察し説明することが出来る(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 講義で使用する資料は事前にFUポータルからダウンロード・印刷しておくこと。また、事前に配られた資料を読んで予習し、専門用語等の意味を理解しておくこと。(90分) 授業終了時に示す課題についてレポートを作成すること。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 CV、X線回折、NMR法の原理や理論を理解し、自分の言葉で説明できるかを評価の基準とする。評価は定期試験(100%)によっておこなう。

◎--- テキスト ---◎

物質機能化学実験で配布されるテキスト「物質機能化学実験」(無料)および配布プリント。

◎--- 参考書 ---◎

サイクリックボルタンメトリー藤島・相澤・井上著「電気化学測定法(上)」(技報堂出版)逢坂・小山・大坂著「電気化学法 基礎測定マニュアル」(講談社)X線回折大場 茂・矢野重信編著「X線構造解析」(朝倉書店)桜井敏雄著「X線結晶解析の手引き」(裳華房)Stout・Jensen著、飯高洋一訳「X線構造解析の実際」(東京化学同人)NMR安藤喬志・宗宮創著「これならわかるNMR:そのコンセプトと使い方」(化学同人)宗像恵他著「多核NMR入門:状態分析へのアプローチ」(講談社)J. W. Akitt著、広田穣訳「NMR入門」(東京化学同人)Edwin D. Becker著、斎藤肇・神藤平三郎訳「高分解能NMR」(東京化学同人)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 本講義は物質機能化学実験とリンクしている。本講義に関する連絡や配布資料はFUポータルの授業管理を通して行うので定期的に閲覧すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1 錯体の基礎と機能(山口)2 錯体の吸収スペクトル、安定度定数(山口)3 電極反応と電流電位曲線(栗崎)4 サイクリックボルタンメトリー(CV)の原理と応用(栗崎)5 錯体の酸化還元と標準電極電位(栗崎)6 X線回折法の基礎(栗崎)7 X線の発生と装置(栗崎)8 結晶格子(栗崎)9 空間群(栗崎)10 単結晶X線構造解析法(栗崎)11 パルスNMRの原理(山口)12 化学シフトと立体構造(山口)13 緩和時間と分子ダイナミクス(山口)14 金属錯体のNMR(1)(山口)15 金属錯体のNMR(2)(山口)

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2019-6030000671-01物質機能化学C

栗崎 敏、山口 敏男

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.錯体の電気化学的性質等の物性と錯体の機能発現との関わりを説明できる。 (A-1)

2.X線回折法の原理、特徴と操作法を説明できる。 (A-2)

3.パルスNMR法の原理と化学シフトおよび緩和時間の測定法を説明できる。 (A-2)

4.CV、X線回折法およびパルスNMR法から得られた結果を考察し説明することが出来る (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.錯体の電気化学的性質等の物性と錯体の機能発現との関わりを説明できる。 (A-2)

2.X線回折法の原理、特徴と操作法を説明できる。 (A-2)

3.パルスNMR法の原理と化学シフトおよび緩和時間の測定法を説明できる。 (A-2)

4.CV、X線回折法およびパルスNMR法から得られた結果を考察し説明することが出来る (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000671-01物質機能化学C

栗崎 敏、山口 敏男

◎物理ナノサ:A-2

1.錯体の電気化学的性質等の物性と錯体の機能発現との関わりを説明できる。 (A-2)

2.X線回折法の原理、特徴と操作法を説明できる。 (A-2)

3.パルスNMR法の原理と化学シフトおよび緩和時間の測定法を説明できる。 (A-2)

4.CV、X線回折法およびパルスNMR法から得られた結果を考察し説明することが出来る (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000627-01物理化学B

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

勝本 之晶

◎--- 概要 ---◎

 物理化学Bでは,熱力学第二法則を学び,私たちが実際に目にする自発変化の解析に熱力学を用いる方法の基礎を築きます.始めに,物質の状態を記述するのに便利なヘルムホルツエネルギーとギブズエネルギーを導入します. 続いて,不可逆過程や自発変化を解析することの重要性を実例を挙げながら説明し,自発変化の厳密な定義を理解します.特に,等温等積条件や等温等圧条件における自発変化を解析できるようにするために,ヘルムホルツエネルギーやギブズエネルギーの役割を注意深く解説します.次に,化学における自発変化の解析に特に重要である,自発混合課程におけるエントロピー,ヘルムホルツエネルギーやギブズエネルギーの変化量を計算する方法を理解します. 最終的には,相平衡条件がどのようにして導かれるかを理解し,ギブズの相律を学びます.このことにより,一成分系の相図はもちろん多成分系の相図を理解するための基礎が身に付きます. この講義を通して,受講者は平衡状態が実現するのにエンタルピーとエントロピーがまったく異なる役割を果たしていることを知るでしょう. 講義は基本的に板書によって進行しますが,必要に応じて補足プリントを配布します.ノートをしっかりとって復習できるようにしてください.

◎--- 到達目標 ---◎

熱力学第二法則を理解し,自発変化の定義を説明できる.(知識・理解)

エントロピー,内部エネルギー,ヘルムホルツエネルギー,ギブズエネルギーによって自発変化を定義できる. (知識・理解)

気体の断熱膨張や混合におけるエントロピー変化量を計算できる.(技能)

相平衡の条件とギブズの相律を説明できる.(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 予習では「授業計画」を参照しながら,テキストや参考書の関連項目に目を通すことを心がけると良いでしょう.テキストを読んだだけでは分からないところや,説明に引っかかりがあったところを覚えておくと,より効果的に講義を受けることができます. 復習は,予習よりも比重を高くする必要があります.講義で分かりにくかった箇所について,その理由を考えてください.自分の知識不足が原因なら,テキストや参考書,配布資料が役に立つでしょう.説明に飛躍があって理解できないのならば,どんどん質問するようにしてください.また,配布された演習問題に繰り返し取り組み,習熟度を上げてください.

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

①評価基準:期末試験による.②評価方法:期末試験100%.熱力学第二法則,ヘルムホルツエネルギー,ギブズエネルギー,気体の断熱膨張と混合によるエントロピー変化,化学ポテンシャルを理解しているかどうかを成績判定の基準とします.

◎--- テキスト ---◎

マッカーリ・サイモン物理化学(下)D. A. McQuarrieJ. D. Simon著(東京化学同人)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

物理化学Aの内容をしっかりと理解しておかないと,講義に全くついてゆけなくなってしまいますので,物理化学Aを受講し単位を修得していることが望ましいです.分からなくなったときにいつでも復習できるよう,物理化学Aの内容をきちんとまとめたノートを用意しておきましょう.また,後半になるにつれてペースが上がってきます.数式を展開することだけに集中せず,数式の背景にある物理化学的イメージを持つことを忘れないようにしてください.本講義の内容を十分修得しないと,物理化学Cの理解は不可能です.しっかりと講義を聞き,分からないところは積極的に質問しましょう.

◎--- 授業計画 ---◎

1. 物理化学Aの復習2. ヘルムホルツエネルギー3. ギブズエネルギー4. マクスウェルの関係式5. 実在気体の相転移6. 純物質の相図とギブズエネルギー7. クラウジウス・クラペイロンの式8. 熱力学の第二法則9. 孤立系の自発変化と内部エネルギー変化10. 自発変化とエントロピー11. 自発変化とヘルムホルツエネルギー,ギブズエネルギー12. 理想気体の断熱自由膨張13. 理想気体の等温自由膨張14. 理想気体の混合15. 相平衡の条件とギブズの相律

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2019-6030000627-01物理化学B

勝本 之晶

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.熱力学第二法則を理解し,自発変化の定義を説明できる. (A-2)

2.エントロピー,内部エネルギー,ヘルムホルツエネルギー,ギブズエネルギーによって自発変化を定義できる.  (A-2)

3.気体の断熱膨張や混合におけるエントロピー変化量を計算できる. (B-2)

4.相平衡の条件とギブズの相律を説明できる. (A-1)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.熱力学第二法則を理解し,自発変化の定義を説明できる. (A-2)

2.エントロピー,内部エネルギー,ヘルムホルツエネルギー,ギブズエネルギーによって自発変化を定義できる.  (A-2)

3.気体の断熱膨張や混合におけるエントロピー変化量を計算できる.

4.相平衡の条件とギブズの相律を説明できる.

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000627-01物理化学B

勝本 之晶

◎物理ナノサ:A-2

1.熱力学第二法則を理解し,自発変化の定義を説明できる. (A-2)

2.エントロピー,内部エネルギー,ヘルムホルツエネルギー,ギブズエネルギーによって自発変化を定義できる.  (A-2)

3.気体の断熱膨張や混合におけるエントロピー変化量を計算できる.

4.相平衡の条件とギブズの相律を説明できる.

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000642-01物理化学C

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:水・2時限  試験時間割:後日発表  

勝本 之晶

◎--- 概要 ---◎

 物理化学Cは,様々な化学現象の理解に熱力学を用います.蒸気圧降下,沸点上昇,凝固点降下,浸透圧など高校化学でなじみの深い現象や化学合成や分析に多用する蒸留や再結晶,分液の原理を熱力学的に理解することができるでしょう.さらに化学反応における平衡定数が熱力学的背景について知ることもできます.高校の化学で習ったすべての化学的現象の熱力学的メカニズムが明らかになるのが,物理化学Cの面白いところです. この講義では,通常の受動型学習に加え,能動型学習(アクティブ・ラーニング)の手法を一部を取り入れます.前半では、通常講義と同じく教員が板書などを用いて熱力学と化学現象についての説明を行いますが,その間に数人で構成されるチームを募ります.各チームでは,熱力学に関連したテーマを設定し,それにもとづく30分程度の授業を準備してもらいます.講義の後半では,これらのチームによる授業を実際に行ってもらいます.この活動には最大30点の評価を与えますが,活動に参加するかどうかは任意です.

◎--- 到達目標 ---◎

多成分系の相図の見方を理解し,説明できる. (知識・理解)

浸透圧,凝固点降下,沸点上昇を熱力学的に解析できる.(技能)

蒸留の原理,ラウールの法則,化学平衡を化学熱力学によって記述し,説明することができる.(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 予習では「授業計画」を参照しながら,テキストや参考書の関連項目に目を通すことを心がけると良いでしょう.テキストを読んだだけでは分からないところや,説明に引っかかりがあったところを覚えておくと,より効果的に講義を受けることができます. 復習は,予習よりも比重を高くする必要があります.講義で分かりにくかった箇所について,その理由を考えてください.自分の知識不足が原因なら,テキストや参考書,配布資料が役に立つでしょう.説明に飛躍があって理解できないのならば,どんどん質問するようにしてください.また,配布された演習問題に繰り返し取り組み,習熟度を上げてください. 能動型学習に取り組む場合は,特に授業時間外の学習が大事になります.

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

①評価基準:期末試験および能動型学習への取り組み方による.②評価方法:期末試験70%,能動型学習への取組と成果発表30%.

 気液平衡,液液平衡,固液平衡,希薄溶液の性質,化学平衡,吸熱反応・発熱反応を理解しているかどうかを成績判定の基準とします.

◎--- テキスト ---◎

マッカーリ・サイモン物理化学(下)D. A. McQuarrieJ. D. Simon著(東京化学同人)

◎--- 履修上の留意点 ---◎

物理化学A,Bの内容をしっかりと理解しておかないと,講義についてゆくのが難しくなります.分からなくなったときにいつでも復習できるよう,物理化学A,Bの内容をきちんとまとめたノートを用意しておきましょう.ただ,根本にあるのは化学現象がなぜ起こるか,知的好奇心であることには変わりありません.難しくとも知りたいと思う気持ちを忘れないようにしましょう.

◎--- 授業計画 ---◎

1. 自発変化と熱力学:物理化学Bの復習I2. 混合エントロピー:物理化学Bの復習II3. 理想溶液,無熱溶液4. 混合溶液の相図5. 溶液の気液平衡と蒸留6. 溶液の固液平衡と再結晶7. 液液相平衡と二相分離8. 演習9. 凝固点降下と沸点上昇10. ラウールの法則とヘンリーの法則11. 混合エントロピーのモデル化12. 標準反応エンタルピー13. 標準反応ギブズエネルギーと化学平衡14. 吸熱反応・発熱反応15. まとめ

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2019-6030000642-01物理化学C

勝本 之晶

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.多成分系の相図の見方を理解し,説明できる.  (A-1)

2.浸透圧,凝固点降下,沸点上昇を熱力学的に解析できる. (B-2)

3.蒸留の原理,ラウールの法則,化学平衡を化学熱力学によって記述し,説明することができる. (A-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.多成分系の相図の見方を理解し,説明できる.  (A-2)

2.浸透圧,凝固点降下,沸点上昇を熱力学的に解析できる.

3.蒸留の原理,ラウールの法則,化学平衡を化学熱力学によって記述し,説明することができる. (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000642-01物理化学C

勝本 之晶

◎物理ナノサ:A-2

1.多成分系の相図の見方を理解し,説明できる.  (A-2)

2.浸透圧,凝固点降下,沸点上昇を熱力学的に解析できる.

3.蒸留の原理,ラウールの法則,化学平衡を化学熱力学によって記述し,説明することができる. (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000672-01物理化学D

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・3時限  試験時間割:後日発表  

祢宜田 啓史

◎--- 概要 ---◎

 物理化学Dでは二つのことを学ぶ。一つは化学反応の速さであり、もう一つは溶液中のイオンの移動についてである。物理化学A、BおよびCでは、時間の経過によって系の状態が変化しない状態、すなわち、平衡状態の熱力学について学んできたが、ここでは、時間とともに変化する現象を扱う。 化学反応は我々に身近な現象であり化学で扱う主要な分野であるが、意外にその本質は理解されていない。特に原子分子レベルからの理解はこれからの研究の進展に大きな期待がかかるところである。その導入として、歴史的な研究の経過をたどりながら、速度式が簡単な微分方程式で与えられることを学ぶ。すなわち、一次反応、二次反応、逐次反応などがどのような速度式で与えられ、それぞれの反応がどのような特徴を持つかを把握する。また、反応速度の温度依存性を反応の遷移状態という考えを基にArrheniusの式から理解する。最後は、反応速度理論を学び化学反応速度の理解を深める。 イオンの移動に関しては、まず、電気伝導度測定から得られる電気伝導度、伝導率、モル伝導率、当量伝導率がどのような意味を持つ量かを把握する。次に、電解質とは何かを明確にしながら、電解質に関するKohlraushの平方根則やイオン独立移動の法則、Arrheniusの電離説などの重要な法則や概念を学ぶ。更に、輸率の測定法とその意味を理解し、輸率から求められるイオンの移動度などから電解質中における個々のイオンの存在状態の特徴について考える。

◎--- 到達目標 ---◎

化学反応速度の定義を理解している(知識・理解)

1次反応について、その機構と反応速度式を理解している(知識・理解)

2次反応について、その機構と反応速度式を理解している(知識・理解)

可逆反応について、その速度式を書け、濃度の時間変化を求めることができる(知識・理解)

定常状態近似とはどのようなものかを理解しており、それを使って濃度を近似的に求めることができる(知識・理解)

反応速度に関する衝突理論を理解している(技能)

反応速度に関する遷移状態理論を理解している(知識・理解)

電解質溶液の、伝導度、伝導率、モル伝導率、当量伝導率の求め方を理解している(知識・理解)

強電解質と弱電解質の違いをイオンへの解離から説明できる(知識・理解)

Kohlrauschのイオン独立移動の法則は何かを理解している(技能)

弱電解質において、当量伝導率から、解離度を求める方法を理解している(知識・理解)

Ostwaldの希釈律を説明することができる(知識・理解)

電解質溶液における、イオンの移動度と伝導率の関係を説明することができる(知識・理解)

輸率とイオン当量伝導率の関係を説明することができる(知識・理解)

Hittorf法による輸率の測定法について説明できる(知識・理解)

水素イオンや水酸化物イオンの異常に大きな移動度を説明できる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 講義中に出てきた化学用語の意味を、もう一度、自分なりに把握するようにしておく。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 大学で習う化学反応や電解質に関する基本な考え方や式を理解しているかどうかを成績評価基準とする。定期試験の結果(8割)と授業中に行う演習結果(2割)で評価する。

◎--- テキスト ---◎

秋貞英雄・井上 亨・杉原剛介共著「基礎物理化学」(学術図書)第9章および10章

◎--- 授業計画 ---◎

1 化学反応の速度-反応速度式と反応次数2 速度式の決定法(1)-1次反応3 速度式の決定法(2)-2次反応(1)4 速度式の決定法(3)-2次反応(2)5 反応機構と速度式(1)-逐次反応6 反応機構と速度式(2)-定常状態近似7 反応速度の温度依存性-Arrhenius式8 衝突理論9 遷移状態理論10 電解質溶液の伝導率11 伝導率の濃度変化ー強電解質12 伝導率の濃度変化-弱電解質13 伝導率測定による電離定数の決定14 イオンの移動度と伝導率15 輸 率

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2019-6030000672-01物理化学D

祢宜田 啓史

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.化学反応速度の定義を理解している (A-1)

2.1次反応について、その機構と反応速度式を理解している (A-2)

3.2次反応について、その機構と反応速度式を理解している (A-2)

4.可逆反応について、その速度式を書け、濃度の時間変化を求めることができる (A-2)

5.定常状態近似とはどのようなものかを理解しており、それを使って濃度を近似的に求めることができる (A-2)

6.反応速度に関する衝突理論を理解している (B-2)

7.反応速度に関する遷移状態理論を理解している (A-2)

8.電解質溶液の、伝導度、伝導率、モル伝導率、当量伝導率の求め方を理解している (A-2)

9.強電解質と弱電解質の違いをイオンへの解離から説明できる (A-2)

10.Kohlrauschのイオン独立移動の法則は何かを理解している (B-2)

11.弱電解質において、当量伝導率から、解離度を求める方法を理解している (A-2)

12.Ostwaldの希釈律を説明することができる (A-2)

13.電解質溶液における、イオンの移動度と伝導率の関係を説明することができる (A-2)

14.輸率とイオン当量伝導率の関係を説明することができる (A-2)

15.Hittorf法による輸率の測定法について説明できる (A-2)

16.水素イオンや水酸化物イオンの異常に大きな移動度を説明できる (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000672-01物理化学D

祢宜田 啓史

◎化学ナノサ:A-2

1.化学反応速度の定義を理解している (A-2)

2.1次反応について、その機構と反応速度式を理解している (A-2)

3.2次反応について、その機構と反応速度式を理解している (A-2)

4.可逆反応について、その速度式を書け、濃度の時間変化を求めることができる (A-2)

5.定常状態近似とはどのようなものかを理解しており、それを使って濃度を近似的に求めることができる (A-2)

6.反応速度に関する衝突理論を理解している (A-2)

7.反応速度に関する遷移状態理論を理解している (A-2)

8.電解質溶液の、伝導度、伝導率、モル伝導率、当量伝導率の求め方を理解している (A-2)

9.強電解質と弱電解質の違いをイオンへの解離から説明できる (A-2)

10.Kohlrauschのイオン独立移動の法則は何かを理解している (A-2)

11.弱電解質において、当量伝導率から、解離度を求める方法を理解している (A-2)

12.Ostwaldの希釈律を説明することができる (A-2)

13.電解質溶液における、イオンの移動度と伝導率の関係を説明することができる (A-2)

14.輸率とイオン当量伝導率の関係を説明することができる (A-2)

15.Hittorf法による輸率の測定法について説明できる (A-2)

16.水素イオンや水酸化物イオンの異常に大きな移動度を説明できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000672-01物理化学D

祢宜田 啓史

◎物理ナノサ:A-2

1.化学反応速度の定義を理解している (A-2)

2.1次反応について、その機構と反応速度式を理解している (A-2)

3.2次反応について、その機構と反応速度式を理解している (A-2)

4.可逆反応について、その速度式を書け、濃度の時間変化を求めることができる (A-2)

5.定常状態近似とはどのようなものかを理解しており、それを使って濃度を近似的に求めることができる (A-2)

6.反応速度に関する衝突理論を理解している (A-2)

7.反応速度に関する遷移状態理論を理解している (A-2)

8.電解質溶液の、伝導度、伝導率、モル伝導率、当量伝導率の求め方を理解している (A-2)

9.強電解質と弱電解質の違いをイオンへの解離から説明できる (A-2)

10.Kohlrauschのイオン独立移動の法則は何かを理解している (A-2)

11.弱電解質において、当量伝導率から、解離度を求める方法を理解している (A-2)

12.Ostwaldの希釈律を説明することができる (A-2)

13.電解質溶液における、イオンの移動度と伝導率の関係を説明することができる (A-2)

14.輸率とイオン当量伝導率の関係を説明することができる (A-2)

15.Hittorf法による輸率の測定法について説明できる (A-2)

16.水素イオンや水酸化物イオンの異常に大きな移動度を説明できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000623-01無機分析化学B

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:水・2時限  試験時間割:後日発表  

安藤 功

◎--- 概要 ---◎

 物質の新しい機能の創成や分析方法においては,主に錯形成反応,酸塩基反応,酸化還元反応が利用されている。これらの反応は高校でも学んできた基本的かつ重要な事項である。高校では現象の理解にとどまっている。しかし,物質の機能を造り出したり機能の理解においては,これらの反応に含まれている基本原理を深く理解することが重要である。 無機分析化学Bでは,一年次後期に「無機分析化学実験」で行った実験例と結びつけて様々な反応に含まれている基本原理を学ぶ。まず,実験テーマ中の銅複塩および銅錯体の合成に関連して,錯体の名称,銅錯体の構造,錯イオン溶液の色などについて学ぶ。水溶液のpHの項目では,電池の起電力と電極電位の関係を理解し,ガラス電極によるpH測定の原理を学ぶ。また,弱酸・弱塩基の酸解離平衡と酸解離定数および緩衝作用の原理について学ぶ。pH指示薬の色の変化と吸収スペクトルの関係を理解し,酸解離定数の測定の基本原理を学ぶ。銅化合物中の銅の定量と環境水中のCOD(化学的酸素消費量)の測定の実験は,いずれも溶液中の酸化還元反応を利用している。そこで,「酸化還元」の項目では標準電極電位と酸化還元反応の関係を学び,過マンガン酸カリウム滴定およびヨウ素滴定の原理を理解する。

◎--- 到達目標 ---◎

複塩と錯塩(錯体)の違いを説明できる。(知識・理解)

ガラス電極を理解しpHの測定原理を説明できる。(技能)

弱酸・弱塩基の解離平衡を理解し,緩衝作用の原理を説明できる。(知識・理解)

pHによる物性(着色物質の吸収スペクトル)の変化を理解し,酸解離定数の測定法を説明できる。(技能)

酸,塩基および水の解離平衡を理解し,酸・塩基の水溶液のpHが計算できる。(知識・理解)

標準電極電位をもちいて,酸化還元反応の進行方向を説明できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

・事前に,「無機分析化学実験」で行なった実験項目および提出したレポートの考察事項を復習しておくこと。(90分)・講義中に行なった演習問題で,理解できなかったところを参考書等により復習すること。(30分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

①評価基準 講義中に紹介した実験例に含まれる結晶の形成,錯形成,錯体の性質および酸塩基や酸化還元に関する基礎的事項を理解できているかを評価の基準とする。②評価方法,割合 中間試験の成績を50%,定期試験の成績を50%で評価します。

◎--- テキスト ---◎

「無機分析化学B概要」および無機分析化学B演習問題をテキストとして使用する。第1回の講義までに「無機分析化学B概要」および無機分析化学B演習問題をhttp://www.sc.fukuoka-u.ac.jp/̃ic/text/からダウンロードしておくこと。また,「無機分析化学実験その2」実験書を参照するので持参すること。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 講義中に演習問題を行うので関数電卓を持参すること。

◎--- 授業計画 ---◎

1 複塩と錯体(1):銅複塩・銅錯体の構造、合成2 複塩と錯体(2):光の吸収と溶液の色、錯イオン水溶液の色3 水溶液のpH (1):電池の起電力と電極電位4 水溶液のpH (2):ガラス電極によるpH測定の原理5 水溶液のpH (3):弱酸・弱塩基の酸解離平衡,酸解離定数Kaと酸解離指数pKa6 水溶液のpH (4):緩衝液7 水溶液のpH (5):溶液の吸収スペクトル,吸光光度法による酸解離定数の測定8 中間テスト9 水溶液のpH (6):強酸,強塩基の水溶液のpH10 水溶液のpH (7):弱酸,弱塩基,塩の水溶液のpH11 水溶液のpHに関する演習と解説12 酸化還元 (1):標準電極電位と酸化剤・還元剤13 酸化還元 (2):酸化還元滴定A:環境水のCOD測定14 酸化還元 (3):酸化還元滴定B:ヨウ素滴定15 酸化還元に関する演習と解説

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2019-6030000623-01無機分析化学B

安藤 功

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.複塩と錯塩(錯体)の違いを説明できる。 (A-1)

2.ガラス電極を理解しpHの測定原理を説明できる。 (B-2)

3.弱酸・弱塩基の解離平衡を理解し,緩衝作用の原理を説明できる。 (A-2)

4.pHによる物性(着色物質の吸収スペクトル)の変化を理解し,酸解離定数の測定法を説明できる。 (B-2)

5.酸,塩基および水の解離平衡を理解し,酸・塩基の水溶液のpHが計算できる。 (A-2)

6.標準電極電位をもちいて,酸化還元反応の進行方向を説明できる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.複塩と錯塩(錯体)の違いを説明できる。

2.ガラス電極を理解しpHの測定原理を説明できる。

3.弱酸・弱塩基の解離平衡を理解し,緩衝作用の原理を説明できる。

4.pHによる物性(着色物質の吸収スペクトル)の変化を理解し,酸解離定数の測定法を説明できる。

5.酸,塩基および水の解離平衡を理解し,酸・塩基の水溶液のpHが計算できる。 (A-2)

6.標準電極電位をもちいて,酸化還元反応の進行方向を説明できる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000623-01無機分析化学B

安藤 功

◎物理ナノサ:A-2

1.複塩と錯塩(錯体)の違いを説明できる。

2.ガラス電極を理解しpHの測定原理を説明できる。

3.弱酸・弱塩基の解離平衡を理解し,緩衝作用の原理を説明できる。

4.pHによる物性(着色物質の吸収スペクトル)の変化を理解し,酸解離定数の測定法を説明できる。

5.酸,塩基および水の解離平衡を理解し,酸・塩基の水溶液のpHが計算できる。 (A-2)

6.標準電極電位をもちいて,酸化還元反応の進行方向を説明できる。

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000641-01有機化学C

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:月・1時限  試験時間割:後日発表  

大熊 健太郎

◎--- 概要 ---◎

 有機化学の反応を調べるうえで欠くことのできないのは、有機電子論である。1930年代に、イギリスのIngold により求核置換反応の研究の過程で提案され、近代的な有機化学の草分けとなった。本講義では有機電子論の修得を第一とし、その基本から徹底的に学ぶことになる。初めは難しいかもしれないが、慣れるにつれて理解しやすくなり、初めての有機反応でさえも生成物の予測ができるようになる。すなわち電子の動きで有機反応の仕組みを理解できることになる。 基礎有機化学実験で取り上げる芳香族求電子置換反応を例として、電子論の実際を学ぶ。芳香族化合物の合成を学生諸君の力で計画できるように進めていきたい。 求核置換反応でその実際を学び、芳香族化合物に進んでゆきたい。有機化学は覚えることが多いと思われているが,実際には電子論を応用すればそのかなりの部分が説明でき関連づけられる。 ここでは電子論の基礎を学ぶが、これを適用すれば最新の合成や反応でさえも容易に解釈や説明が可能となる。

◎--- 到達目標 ---◎

分子構造を理解できる(知識・理解)

化学結合を理解できる(知識・理解)

化学結合と反応の起こりやすさとの関係を説明することができる(知識・理解)

ルイス構造と反応機構(巻き矢印)を理解できる(知識・理解)

基本的な有機反応(求核置換反応)を理解できる(知識・理解)

基本的な反応(芳香族求電子置換反応)を理解できる(知識・理解)

行っている実験と学んだ有機反応との関係を理解し、活用できる(技能)

未知の有機反応の結果を予測できる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

 配られるプリントと教科書をよく読んで講義に臨んで欲しい。特に復習が重要です。自分で電子論が理解できるようになるまで繰り返し書いてみてください。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 中間テスト(4割)、定期試験(4割)、講義中の質問の受け答え(1割)、および宿題の提出割合(1割)を合わせて評価する。

◎--- テキスト ---◎

 一部分、次のテキストを使用する。残りはプリントを用いる。ブルース著、大船他訳、有機化学(上)(下)(化学同人)

◎--- 参考書 ---◎

有機化学ワークブック 奥山格著 (丸善)有機化学       ソロモン (廣川書店)有機化学       ボルハルトショア(化学同人)

◎--- 授業計画 ---◎

1、序論(炭素を含む分子の構造について)2、電子論の基本について復習する3、本論 求核置換反応の復習  1次反応と2次反応の違いを中心に説明する。4,有機電子論(巻き矢印の使い方) ルイス構造がとても重要であることを理解する。5,ベンゼンとその誘導体 ベンゼンの命名法と天然物誘導体について説明する。6,芳香族求電子置換反応 求電子置換反応も有機電子論で説明できることを理解する。7,芳香族アミン類 アニリン誘導体の生成法について説明する。 ジアゾニウム塩の合成 アニリンからジアゾニウム塩の生成について説明し、その合成法を検討する。8, 多置換ベンゼンの合成 ベンゼンを出発物質として置換基の導入法を説明する。

9,中間テスト

10、複素環化合物 キノリン、インドール類の合成法について簡単に説明する。11,カルボニル化合物及びアルコール類の命名 これらの化合物の命名法の基本を学ぶ。12,カルボニル化合物の合成 カルボニル化合物の合成法について基本的なものを説明する。13,カルボニル化合物の反応 〔還元〕 還元によるアルコール類の生成について説明する。14、カルボニル化合物の反応 〔グリニャール反応〕 グリニャール試薬の合成と性質についてまず説明し、カルボニル化合物との反応を幾つかに分類して説明する。15、簡単な天然物の合成法

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2019-6030000641-01有機化学C

大熊 健太郎

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.分子構造を理解できる (A-1)

2.化学結合を理解できる (A-2)

3.化学結合と反応の起こりやすさとの関係を説明することができる (A-2)

4.ルイス構造と反応機構(巻き矢印)を理解できる (A-2)

5.基本的な有機反応(求核置換反応)を理解できる (A-2)

6.基本的な反応(芳香族求電子置換反応)を理解できる (A-2)

7.行っている実験と学んだ有機反応との関係を理解し、活用できる (B-2)

8.未知の有機反応の結果を予測できる (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.分子構造を理解できる (A-2)

2.化学結合を理解できる (A-2)

3.化学結合と反応の起こりやすさとの関係を説明することができる (A-2)

4.ルイス構造と反応機構(巻き矢印)を理解できる (A-2)

5.基本的な有機反応(求核置換反応)を理解できる (A-2)

6.基本的な反応(芳香族求電子置換反応)を理解できる (A-2)

7.行っている実験と学んだ有機反応との関係を理解し、活用できる (A-2)

8.未知の有機反応の結果を予測できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000641-01有機化学C

大熊 健太郎

◎物理ナノサ:A-2

1.分子構造を理解できる (A-2)

2.化学結合を理解できる (A-2)

3.化学結合と反応の起こりやすさとの関係を説明することができる (A-2)

4.ルイス構造と反応機構(巻き矢印)を理解できる (A-2)

5.基本的な有機反応(求核置換反応)を理解できる (A-2)

6.基本的な反応(芳香族求電子置換反応)を理解できる (A-2)

7.行っている実験と学んだ有機反応との関係を理解し、活用できる (A-2)

8.未知の有機反応の結果を予測できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000675-01有機材料合成化学

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:木・2時限  試験時間割:後日発表  

大熊 健太郎

◎--- 概要 ---◎

 有機化合物を取り扱うことは化学教室のほとんど全ての研究室で行われている。したがって、研究を行う際に簡単な合成を行うことが出発点となることがある。有機合成の基本は炭素-炭素結合の形成反応にある。その方法は数多く開発されているのでその幾つかを学び有機化学がいかにして発展してきたかをたどっていきたい。この講義では、主に炭素アニオンの反応性について学ぶ。有機材料の合成に必要な基本的な反応を学ぶことになる。 アルデヒドケトンの項ではケト-エノールの互変異性を学び、酸性度によりエノール体が容易に生成することを学ぶ。 塩基の作用により、容易にエノラートが生成するので、その反応性について学ぶ。 合成の実際を通して、今まで学んだことがどれほど利用されるかを学ぶ。実際に研究室で行ない発表された研究論文を例にして、反応機構や含まれている炭素炭素結合反応について学ぶ。 20世紀になって、有機化学がいかに発展したかについて幾人かのノーベル賞受賞者の研究の過程を学び、有機電子論がいかに大きな役割を果たしてきたかを検証する。 講義中に疑問をもったなら直ちに質問をして欲しい。講義は学生たちの積極的な参加により良い成果を生むものである。毎回、質問カードを配るのでそれに書いても良い。

◎--- 到達目標 ---◎

有機合成の基本的な反応を理解できる。(知識・理解)

有機合成の反応と結合との関係を理解できる。(知識・理解)

反応機構を用いて得られた結果を説明できる。(知識・理解)

幾つかの炭素-炭素結合の生成反応を理解できる。(知識・理解)

基本的な転位反応を理解できる。(知識・理解)

幾つかの反応の組み合わせで複雑な有機化合物が生成することを理解できる。(知識・理解)

生成物から逆にたどって適切な出発物質を選ぶことができる。(技能)

反応機構を用いて未知の反応を予測できる。(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

プリントを配り、宿題も課するのでよく復習する。宿題は返却されたら必ず復習する。

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

中間テスト(40%)、定期試験(40%)、講義中の質疑およびコメント(10%)、宿題(10%)を合わせて評価する。

◎--- テキスト ---◎

プリントを準備し、講議する。

◎--- 参考書 ---◎

ボルハルトショアー  現代有機化学      化学同人奥山格        有機化学ワークブック  丸善 ブルース       有機化学 化学同人

◎--- 授業計画 ---◎

1,序論炭素-炭素結合の生成について、基本的な方法を示す2,転位反応(酸あるいは塩基による転位反応を学ぶ)3,アルデヒドケトン1(酸素求核種の付加、イミンの生成) カルボニル化合物に直接攻撃する反応をまとめる。4,アルデヒドケトン2(ケトエノール互変異性、酸化還元) エノール体が存在することを学び次のエノラートと結びつける5,エノラートアニオン1(アルドール反応) エノラートの生成により炭素-炭素結合が生成することを学ぶ。塩基触媒による炭素-炭素結合反応を学ぶ6,エノラートアニオン2(クライゼン反応、アルキル化) エステルも同様に炭素-炭素結合の生成が可能であることを学ぶ7,エノラートアニオン3(マイケル反応、ロビンソン環化) 二つの反応を同時に行うことにより、複雑な化合物が合成できることを学ぶ 逆合成法による解析 複雑な有機化合物の合成が単純な素反応の繰り返しであることを、逆合成法により学ぶ。8,中間テスト9,分子内環化反応(ベンゼンに縮環した複素環化合物の合成を学ぶ)10,芳香族求核置換反応(高校の教科書でよく出てくるフェノールの合成から求核置換反応について詳しく学ぶ)11,ベンザインの生成と反応  (ベンザインの発見と研究室で見出されたベンザインの反応を学ぶ)12,金属触媒を用いた炭素炭素結合反応 Suzuki, Sonogashira カップリング反応について学ぶ13,炭素陰イオン(硫黄イリド、リンイリドの生成) 炭素アニオンの一種であるイリドの生成とその性質について学ぶ14,高分子化合物の合成法(重合反応の各段階を学ぶ)15、天然物及び有機材料の合成反応の例

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2019-6030000675-01有機材料合成化学

大熊 健太郎

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.有機合成の基本的な反応を理解できる。 (A-1)

2.有機合成の反応と結合との関係を理解できる。 (A-2)

3.反応機構を用いて得られた結果を説明できる。 (A-2)

4.幾つかの炭素-炭素結合の生成反応を理解できる。 (A-2)

5.基本的な転位反応を理解できる。 (A-2)

6.幾つかの反応の組み合わせで複雑な有機化合物が生成することを理解できる。 (A-2)

7.生成物から逆にたどって適切な出発物質を選ぶことができる。 (B-2)

8.反応機構を用いて未知の反応を予測できる。 (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.有機合成の基本的な反応を理解できる。 (A-2)

2.有機合成の反応と結合との関係を理解できる。 (A-2)

3.反応機構を用いて得られた結果を説明できる。 (A-2)

4.幾つかの炭素-炭素結合の生成反応を理解できる。 (A-2)

5.基本的な転位反応を理解できる。 (A-2)

6.幾つかの反応の組み合わせで複雑な有機化合物が生成することを理解できる。 (A-2)

7.生成物から逆にたどって適切な出発物質を選ぶことができる。 (A-2)

8.反応機構を用いて未知の反応を予測できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000675-01有機材料合成化学

大熊 健太郎

◎物理ナノサ:A-2

1.有機合成の基本的な反応を理解できる。 (A-2)

2.有機合成の反応と結合との関係を理解できる。 (A-2)

3.反応機構を用いて得られた結果を説明できる。 (A-2)

4.幾つかの炭素-炭素結合の生成反応を理解できる。 (A-2)

5.基本的な転位反応を理解できる。 (A-2)

6.幾つかの反応の組み合わせで複雑な有機化合物が生成することを理解できる。 (A-2)

7.生成物から逆にたどって適切な出発物質を選ぶことができる。 (A-2)

8.反応機構を用いて未知の反応を予測できる。 (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000901-01理科教育法Ⅰ

期別:前期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:有り  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:前期:金・3時限  試験時間割:後日発表  

香月 義弘

◎--- 概要 ---◎

 現行学習指導要領における学習指導は、基礎的・基本的な知識や技能の習得、課題を解決するために必要な思考力、判断力、表現力などの育成、学習意欲の向上を目指している。理科では、学習指導要領改訂により学習内容の増加と授業時間数の大幅増加や、小・中・高等学校を通じた「エネルギー」、「粒子」、「生命」、「地球」など理科の内容の一貫性・構造化が図られており、科学の基本的な見方・考え方や科学的な概念の理解など基礎的・基本的な知識・技能の確実な定着や科学的な思考力・表現力の育成のための探究的な学習活動の充実が求められている。新学習指導要領理科は、理科で身に付けたい資質・能力を育成する観点から、自然の事物・現象に関わり、理科の見方・考え方を働かせ、見通しをもって、観察、実験を行うことなどをとおして、自然の事物・現象を科学的に探究するために必要な資質・能力(「知識及び技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性等」)の育成を目指している。 理科教育では、知的好奇心や探究心をもって、自然に親しみ、目的意識をもって観察・実験などを行うことにより、科学的に調べる能力や態度を育てるとともに、科学的な見方や考え方(自然観)を養う。中等理科の授業では、観察・実験、探究活動などをとおして、理科・各科目の概念や原理・法則を理解するとともに、探究の過程や科学の方法を習得し、科学的態度や自然観を育成することが求められる。 本講義では、中等理科教育の現状と課題、理科教育課程の変遷及び中学校・高等学校学習指導要領理科・各科目の目標や内容等について理解を深め、中等理科授業のための指導内容、教授学習法、評価法を学習し、理科学習指導に必要な基礎的な知識や技能を習得する。理科教育の基礎理論や理科授業の理論をもとに、授業デザイン・教材研究等により学習指導案を作成し、模擬授業・協議を実施して授業分析・授業相互評価を行い、教材研究力・授業デザイン力・授業展開力の向上を図る。 高等学校理科教師や教育センターでの勤務経験を活かし、理科教師としての理科教育の理論や理科授業の理論と授業実践・指導方法等について講義します。

◎--- 到達目標 ---◎

中等理科教育の現状と課題を理解できる。(態度・志向性)

理科教育課程の変遷を理解できる。(態度・志向性)

高等学校学習指導要領理科改訂の趣旨と要点を理解できる。(態度・志向性)

高等学校理科・各科目の目標と内容を理解できる。(態度・志向性)

理科教育の基礎理論や理科授業の理論に関する基礎的な知識を習得することができる。(態度・志向性)

理科の基本的な学習指導や学習評価を理解できる。(態度・志向性)

理科の授業技術が向上するように授業展開・方法の工夫改善を考えることができる。(態度・志向性)

学習指導案を作成でき、模擬授業をとおして基礎的な授業技術や理科指導を習得することができる。(態度・志向性)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

・学習指導要領理科解説を事前に読み、分からないことを調べてお くこと。(90分)・学習指導要領理科解説の内容が理解できるように努めること。・理科教育や理科授業の理論は、必ず講義内容を復習しておくこ  と。(60分)・学習指導案は、単元全体の学習内容について授業デザイン・教材 研究を十分に行って作成すること。・模擬授業では、学習指導案に基づいて、授業構成・授業展開、板 書計画、教材・教具、ワークシート、配付資料、評価などを準備 し、事前にリハーサルをしておくこと。 (90分)・模擬授業では、事前に学習指導案を十分に理解して臨むこと。(60分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

 理科教師としての理科教育や理科指導に関する基本事項を理解できる。模擬授業では、学習指導案、模擬授業の実際、授業相互評価表が評価される。課題レポートは、講義内容や理科教育に関係する資料等を調査研究し、根拠をもった内容になっているかを評価の基準とする。・定期試験(5割程度)、学習指導案、模擬授業、授業相互評価  表、課題レポート、授業への取組(発表、協議、意欲・態度)(5割程度)により総合的に評価する。 

◎--- テキスト ---◎

文部科学省、中学校学習指導要領解説-理科編-、大日本図書、平成20年、113円、ISBN978-4-477-01979-6文部科学省、高等学校学習指導要領解説-理科編・理数編-、実教出版、平成21年、346円、ISBN978-4-407-31926-2中学校理科、高等学校理科の教科書(在学中に使用したものでよい)資料を配付する。

◎--- 参考書 ---◎

中学校学習指導要領解説-理科編-(学校図書、平成29年) ISBN 978-4-7625-0613-0評価規準の作成、評価方法等の工夫改善のための参考資料-高等学校理科-(教育出版) ISBN 978-4-316-30065-8C30授業に活かす!理科教育法(左巻健男・内村浩編、東京書籍) ISBN 978-4487-80335-4高等学校学習指導要領理科編(文部科学省、平成30年)その他、参考書は講義の中で随時紹介する。図書館に多くの参考書がある。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

 将来、中等理科教師を目指している者を対象としている。日頃から教育の動向や理科教育に関心をもつように心がけてほしい。理科教育の本質や理科学習指導法を理解し、授業を行う上での基礎的な知識や技能を身に付ける必要がある。 全員が学習指導案を作成し、班ごとに模擬授業・協議を行う。協議では、模擬授業をよく観察・記録し授業の工夫改善の視点で積極的に質問や意見を述べる。 中等理科教師として、中学校理科、高等学校物理、化学、生物、地学の内容を観察・実験を含めて理解する必要がある。

◎--- 授業計画 ---◎

1 中等理科教育の現状と課題  中学校学習指導要領理科の目標と内容2 理科教育課程の変遷    3 高等学校現行・新学習指導要領理科改 訂の趣旨と要点  4 科学と人間生活、物理基礎・物理、化 学基礎・化学の目標と内容5 生物基礎・生物、地学基礎・地学の目 標と内容  観察・実験、探究活動、課題研究6 学習指導案作成の要点と授業デザイン  理科授業の指導技術7 理科の学習指導  理科教育とアクティブ・ラーニング 8 教育評価と理科の学習評価 9 理科の教材研究・教材開発   理科教育とICTの活用10 模擬授業(物理領域)と協議・評価11 模擬授業(化学領域)と協議・評価12 模擬授業(生物領域)と協議・評価13 模擬授業(地学領域、科学と人間生 活)と協議・評価14 模擬授業(探究活動、環境教育)と協 議・評価 15 理科授業の工夫改善と指導技術の向上  全体のまとめ

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2019-6030000901-01理科教育法Ⅰ

香月 義弘

◎化学化学:C-1,C-2

1.中等理科教育の現状と課題を理解できる。 (C-1)

2.理科教育課程の変遷を理解できる。 (C-1)

3.高等学校学習指導要領理科改訂の趣旨と要点を理解できる。 (C-1)

4.高等学校理科・各科目の目標と内容を理解できる。 (C-1)

5.理科教育の基礎理論や理科授業の理論に関する基礎的な知識を習得することができる。 (C-2)

6.理科の基本的な学習指導や学習評価を理解できる。 (C-2)

7.理科の授業技術が向上するように授業展開・方法の工夫改善を考えることができる。 (C-2)

8.学習指導案を作成でき、模擬授業をとおして基礎的な授業技術や理科指導を習得することができる。 (C-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-1,A-2,C-2

1.中等理科教育の現状と課題を理解できる。 (A-1)

2.理科教育課程の変遷を理解できる。 (A-1)

3.高等学校学習指導要領理科改訂の趣旨と要点を理解できる。 (A-1)

4.高等学校理科・各科目の目標と内容を理解できる。 (A-2)

5.理科教育の基礎理論や理科授業の理論に関する基礎的な知識を習得することができる。 (C-2)

6.理科の基本的な学習指導や学習評価を理解できる。 (A-1)

7.理科の授業技術が向上するように授業展開・方法の工夫改善を考えることができる。 (C-2)

8.学習指導案を作成でき、模擬授業をとおして基礎的な授業技術や理科指導を習得することができる。 (C-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000901-01理科教育法Ⅰ

香月 義弘

◎物理物理科:A-2,B-3,C-1,C-3

1.中等理科教育の現状と課題を理解できる。 (A-2)

2.理科教育課程の変遷を理解できる。 (A-2)

3.高等学校学習指導要領理科改訂の趣旨と要点を理解できる。 (A-2)

4.高等学校理科・各科目の目標と内容を理解できる。 (C-3)

5.理科教育の基礎理論や理科授業の理論に関する基礎的な知識を習得することができる。 (C-1)

6.理科の基本的な学習指導や学習評価を理解できる。 (C-3)

7.理科の授業技術が向上するように授業展開・方法の工夫改善を考えることができる。 (B-3)

8.学習指導案を作成でき、模擬授業をとおして基礎的な授業技術や理科指導を習得することができる。 (B-3)

◎ 物理科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 物理学の基礎的な知識とその基盤となる数学の知識をもち、科学技術の中での物理学の位置付けを理解している。A-2 人文科学、社会科学、自然科学などの基本的な知識をもち、外国語の基本的な理解力をもっている。A-3 心身ともに健康であるための知識をもっている。  B 【技能】 B-1 物理学の論理的思考方法を身に付けている。B-2 物理現象に関する基本的な実験技術と、情報リテラシーとして基本となる技術を身に付けている。B-3 基本的なコミュニケーションや、プレゼンテーション技術を身に付けている。  C 【態度・志向性】 C-1 物理学をはじめ、様々な学問を自ら学習しようとする態度をもっている。C-2 物理学の知識をはじめ、学んだ知識を社会で活用しようとする志向性をもっている。C-3 学んだ知識を活用して、科学技術や教育など、様々な分野で貢献しようとする姿勢をもっている。

◎物理ナノサ:A-1,A-2,C-2

1.中等理科教育の現状と課題を理解できる。 (A-1)

2.理科教育課程の変遷を理解できる。 (A-1)

3.高等学校学習指導要領理科改訂の趣旨と要点を理解できる。 (A-1)

4.高等学校理科・各科目の目標と内容を理解できる。 (A-2)

5.理科教育の基礎理論や理科授業の理論に関する基礎的な知識を習得することができる。 (C-2)

6.理科の基本的な学習指導や学習評価を理解できる。 (A-1)

7.理科の授業技術が向上するように授業展開・方法の工夫改善を考えることができる。 (C-2)

8.学習指導案を作成でき、模擬授業をとおして基礎的な授業技術や理科指導を習得することができる。 (C-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000901-01理科教育法Ⅰ

香月 義弘

◎地球:A-3,B-1,B-3

1.中等理科教育の現状と課題を理解できる。 (A-3)

2.理科教育課程の変遷を理解できる。 (B-3)

3.高等学校学習指導要領理科改訂の趣旨と要点を理解できる。 (B-3)

4.高等学校理科・各科目の目標と内容を理解できる。 (B-1)

5.理科教育の基礎理論や理科授業の理論に関する基礎的な知識を習得することができる。 (A-3)

6.理科の基本的な学習指導や学習評価を理解できる。 (B-1)

7.理科の授業技術が向上するように授業展開・方法の工夫改善を考えることができる。 (B-3)

8.学習指導案を作成でき、模擬授業をとおして基礎的な授業技術や理科指導を習得することができる。 (B-3)

◎ 地球圏科学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 地球圏を構成する「気圏」、「水圏」、「岩石圏」、「生物圏」についての知識をもっている。A-2 「地球科学」、「地球物理学」または「生物科学」の専門知識を身につけている。A-3 地球とその環境で観察される現象を正しく理解できる。  B 【技能】 B-1 地球圏で起こる現象に関する知識・理解を適切に運用できる。B-2 各圏間の相互関連性を探求する実験や観察、情報活用ができる。B-3 自身の考えを論理的に構成して、明快なプレゼンテーションができる。  C 【態度・志向性】 C-1 地球とその環境に関する課題を自ら学修する態度をもっている。C-2 幅広い知識と視野にもとづいて地球規模の問題解決に取り組む意欲をもっている。C-3 地球とその環境に関する知識・理解および技能で社会に貢献する姿勢をもっている。

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2019-6030000645-01量子化学A

期別:前期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:前期:水・1時限  試験時間割:後日発表  

仁部 芳則

◎--- 概要 ---◎

量子化学と聞いて、あまりなじみが無い分野かもしれない。量子化学は分子や原子の様々な性質を物理の基本法則である量子力学を基にして解釈する方法である。量子力学は分子や原子などのミクロの世界に成り立つ物理法則であり、分子を扱う化学において、分子の化学結合の本質や分子の性質を理解するための必要不可欠な基礎的科目である。 量子力学という物理の基本法則を基にした科目なので、この講義では必然的に高校で学んだ基礎的な物理法則が随所に出てくる。中には、高校時代に物理を充分学んでいない学生もいるので、量子力学を学ぶために必要な基礎的な物理法則についても授業において学ぶ。 講義の内容は古典論からいかにして量子論が生まれたか、歴史的に重要な実験にふれながら、物質が粒子としてだけでなく波の性質をもっていることを理解する。この物質に伴う波の満たす方程式であり、かつ量子力学における基本方程式であるシュレーディンガー方程式について学ぶ。その方程式を解いて得られる波動関数、固有値についての解釈の仕方、意味について学習する。続いて、水素原子をはじめとして、原子中の電子のエネルギー準位及び軌道について学び、電子の配置されるs軌道やp軌道などの形状について学ぶ。さらに、中性の原子がなぜ安定に結合をつくるのかを理解し、様々な分子の結合について学ぶ。最後に原子が結合する際に生じる極性について、結合を形成する分子の軌道エネルギーを用いて量子論的に解釈する方法を学ぶ。 授業は主にパワーポイントを用いて行なわれる。パワーポイントの内容は事前にプリントして配られる。 授業の最後に、授業の疑問点やまとめをミニッツペーパーとして提出する。次回の授業の始めに、復習を兼ねてミニッツペーパーの内容を解説し、次の課題に入る。

◎--- 到達目標 ---◎

古典論と量子論の違いについて説明できる(知識・理解)

古典論で理解不可能な実験の説明に量子論を適用できる(技能)

演算子、波動関数、固有値の関係を説明できる(知識・理解)

水素原子の軌道関数と軌道の形について説明できる(知識・理解)

分子の結合を分子軌道から得られる、結合次数を使って説明できる(知識・理解)

原子が結合する際に生じる極性について、波動関数と軌道エネルギーを用いて説明できる(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業の前に、各回の授業内容に必要な数学的、または物理的基礎について予習しておく。(120分)授業後に、授業の内容を復習する。また、授業内容について疑問に感じたこと等を整理しておき、次回の授業で質問するか、またはミニッツペーパーに記入する。(120分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

ミニッツペーパーの内容20%、定期試験80%で評価する。

◎--- テキスト ---◎

マッカーリ・サイモン 物理化学(上)分子論的アプローチISBN4-8079-0508-2

◎--- 参考書 ---◎

量子力学や量子化学と名の付いた教科書は多数図書館にあり、この講義の内容は、それらの教科書にも載っているので参考にするとよい。

◎--- 履修上の留意点 ---◎

授業において数学、物理の知識が要求される。従って、大学1、2年次の数学、物理の講義科目を履修しておくことが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1 はじめに・量子化学の化学における位置づけ・量子化学を学ぶために必要な基礎的事項2~3 古典論から量子論へ・古典物理学の破綻・黒体輻射、光電効果、水素原子のスペクトル・ボーアモデル・ドブロイの物質波4 古典的波動方程式・弦の振動・波動方程式の解法5~6 シュレーディンガー方程式と箱の中の粒子・シュレーディンガー方程式の導出・波動関数の意味・不確定性原理7~8 量子論の仮説と原理・物理量と演算子・演算子と固有値・エルミート演算子と固有値9~12 水素様原子の量子論的取扱い・水素様原子のシュレーディンガー方程式・電子の角運動量・波動関数を決定する量子数・波動関数の形13 多電子原子・多電子原子のシュレーディンガー方程式・電子スピン・パウリの排他原理14 化学結合・分子軌道法・二原子分子の分子軌道・結合次数15 まとめ

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2019-6030000645-01量子化学A

仁部 芳則

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.古典論と量子論の違いについて説明できる (A-1)

2.古典論で理解不可能な実験の説明に量子論を適用できる (B-2)

3.演算子、波動関数、固有値の関係を説明できる (A-1)

4.水素原子の軌道関数と軌道の形について説明できる (A-1)

5.分子の結合を分子軌道から得られる、結合次数を使って説明できる (A-2)

6.原子が結合する際に生じる極性について、波動関数と軌道エネルギーを用いて説明できる (A-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.古典論と量子論の違いについて説明できる (A-2)

2.古典論で理解不可能な実験の説明に量子論を適用できる (A-2)

3.演算子、波動関数、固有値の関係を説明できる (A-2)

4.水素原子の軌道関数と軌道の形について説明できる (A-2)

5.分子の結合を分子軌道から得られる、結合次数を使って説明できる (A-2)

6.原子が結合する際に生じる極性について、波動関数と軌道エネルギーを用いて説明できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000645-01量子化学A

仁部 芳則

◎物理ナノサ:A-2

1.古典論と量子論の違いについて説明できる (A-2)

2.古典論で理解不可能な実験の説明に量子論を適用できる (A-2)

3.演算子、波動関数、固有値の関係を説明できる (A-2)

4.水素原子の軌道関数と軌道の形について説明できる (A-2)

5.分子の結合を分子軌道から得られる、結合次数を使って説明できる (A-2)

6.原子が結合する際に生じる極性について、波動関数と軌道エネルギーを用いて説明できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000646-01量子化学B

期別:後期  単位数:2  開講年次: 2   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:初級  試験実施:有り   授業時間割:後期:火・2時限  試験時間割:後日発表  

仁部 芳則

◎--- 概要 ---◎

 量子化学Aで学んだ量子論を基に化学への様々な応用法について学ぶ。量子力学の波動方程式を厳密に解くことができる系は非常に限られているので、実在の分子に適用する場合は近似的な方法を使わざるを得ない。その中でも分子軌道法は現在最も多く使われ、コンピューターの発達とともにその適用範囲は年々広くなっている。分子軌道は量子論の変分原理に基づいて決定される。この講義では変分原理に基づいて分子軌道を決定する変分法について学ぶ。分子軌道に対しては精度の高い近似から比較的簡単な近似などいろいろあるが、ここではπ電子に適用される最も簡単なヒュッケル分子軌道法について学び、エチレン、ブタジエン、ベンゼン等について学習する。得られた分子軌道およびπ電子エネルギーによって、分子中のπ電子の分布状態、結合の強さ、π電子による非局在化エネルギーについて理解する。これらは不飽和化合物の構造や反応性を解釈する上で非常に重要であり、化学の分野でも広く用いられている。ヒュッケル近似を使った簡単な計算により、分子軌道やエネルギーが得られる事を理解し、得られた軌道からπ電子密度や、π結合次数等の値を求めることによって分子中の原子間結合距離や分子の安定性等を議論する方法を学ぶ。 分子の回転、振動、及び電子エネルギー準位間の遷移により生ずる分子スペクトルを解析する手法を分子分光学と呼び、この手法により、分子のエネルギー準位が決まり、それを解析することによって分子の構造、結合の強さ、解離エネルギー、電子構造等の分子の情報を得ることができる。様々なスペクトルを解析する際、分子の対称性の知識があれば、解析を非常にスマートに、また、効率的に行うことができる。また、量子化学において様々な物理量を計算する場合、波動関数を含む積分計算を行うことがしばしばあるが、複雑な積分計算も分子の対称性を使うことによって容易に結果を予測することができる。この対称性は数学の分野において、群論と呼ばれる方法を基礎においている。まず、分子の対称性について学び、分子への応用するための対称操作、対称性の分類法、指標、既約表現、可約表現及び直積などについて学ぶ。また、可約表現を簡約することによって、分子中の個々の 原子の運動を既約表現に分類する方法を学び、同様の手法をπ分子軌道にも適用する。 授業の最後に、授業の疑問点やまとめをミニッツペーパーとして提出する。次回の授業の始めに、復習を兼ねてミニッツペーパーの内容を解説し、次の課題に入る。

◎--- 到達目標 ---◎

近似的に波動関数を求める変分法、摂動法について説明できる(知識・理解)

変分法により分子軌道を求める方法を説明できる(知識・理解)

ヒュッケル近似について理解し、実験に現れる吸収スペクトルと対応させることができる(技能)

π電子軌道の結合次数と結合の強さについて理解し、実験により得られた原子間の結合の強さを説明できる(知識・理解)

分子の対称性を決める対称操作について説明できる(知識・理解)

対称操作の指標と既約表現の関係について説明できる(知識・理解)

可約表現について理解し、可約表現を簡約することで実験に現れる振動モードの種類と数を予想できる(知識・理解)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業の前に、各回の授業内容に必要な数学的、または物理的基礎について予習しておく。(120分)授業後に、授業の内容を復習する。また、授業内容について疑問に感じたこと等を整理しておき、次回の授業で質問するか、またはミニッツペーパーに記入する。(120分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

ミニッツペーパーの内容20%、定期試験80%で評価する。

◎--- テキスト ---◎

マッカーリ・サイモン 物理化学(上) 分子論的アプローチISBN4-8079-0508-2

◎--- 履修上の留意点 ---◎

量子化学Aを履修し、量子化学の基礎的な内容を理解していることが望ましい。数学による記述が多いので、数学関連の講義を受講しておくことが望ましい。とくに、行列及び行列式の性質や計算法について充分理解しておく。

◎--- 授業計画 ---◎

1  量子論の基礎的内容の復習2   変分原理及び変分法の考え方3  箱の中の粒子に対する変分法の適用4  変分法による水素分子の分子軌道の決定5  摂動論の考え方6  混成軌道の表し方7  分子軌道を求めるための永年方程式・永年行列式8  π軌道に対するヒュッケル近似、π電子エネルギー9  π電子密度・π結合次数による化学結合の考察10 分子の対称性11 対称操作の種類及び意味12 対称操作と既約表現13 振動モード、分子軌道等の既約表現による分類14 既約表現の直積、可約表現、可約表現の簡約15 まとめ

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2019-6030000646-01量子化学B

仁部 芳則

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.近似的に波動関数を求める変分法、摂動法について説明できる (A-1)

2.変分法により分子軌道を求める方法を説明できる (A-1)

3.ヒュッケル近似について理解し、実験に現れる吸収スペクトルと対応させることができる (B-2)

4.π電子軌道の結合次数と結合の強さについて理解し、実験により得られた原子間の結合の強さを説明できる (A-2)

5.分子の対称性を決める対称操作について説明できる (A-1)

6.対称操作の指標と既約表現の関係について説明できる (A-1)

7.可約表現について理解し、可約表現を簡約することで実験に現れる振動モードの種類と数を予想できる (A-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.近似的に波動関数を求める変分法、摂動法について説明できる (A-2)

2.変分法により分子軌道を求める方法を説明できる (A-2)

3.ヒュッケル近似について理解し、実験に現れる吸収スペクトルと対応させることができる (A-2)

4.π電子軌道の結合次数と結合の強さについて理解し、実験により得られた原子間の結合の強さを説明できる (A-2)

5.分子の対称性を決める対称操作について説明できる (A-2)

6.対称操作の指標と既約表現の関係について説明できる (A-2)

7.可約表現について理解し、可約表現を簡約することで実験に現れる振動モードの種類と数を予想できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

Page 258: 宇宙天体物理学「物理科学コース」 2019-6020000666-01 固武 慶 … · 2019-03-07 · 宇宙天体物理学「物理科学コース」 2019-6020000666-01 固武 慶

2019-6030000646-01量子化学B

仁部 芳則

◎物理ナノサ:A-2

1.近似的に波動関数を求める変分法、摂動法について説明できる (A-2)

2.変分法により分子軌道を求める方法を説明できる (A-2)

3.ヒュッケル近似について理解し、実験に現れる吸収スペクトルと対応させることができる (A-2)

4.π電子軌道の結合次数と結合の強さについて理解し、実験により得られた原子間の結合の強さを説明できる (A-2)

5.分子の対称性を決める対称操作について説明できる (A-2)

6.対称操作の指標と既約表現の関係について説明できる (A-2)

7.可約表現について理解し、可約表現を簡約することで実験に現れる振動モードの種類と数を予想できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

Page 259: 宇宙天体物理学「物理科学コース」 2019-6020000666-01 固武 慶 … · 2019-03-07 · 宇宙天体物理学「物理科学コース」 2019-6020000666-01 固武 慶

2019-6030000668-01量子化学C

期別:後期  単位数:2  開講年次: 3   授業形態:講義  実務経験:  科目水準:中級  試験実施:有り   授業時間割:後期:金・1時限  試験時間割:後日発表  

仁部 芳則

◎--- 概要 ---◎

波動関数を求めることにより、定常状態におけるエネルギー準位を求めることができる。これらのエネルギー準位を実験的に求めるためには、電磁波(光)を用いて、分子による電磁波の吸収や放出の現象を観測する分子分光法と呼ばれる方法が用いられる。この分子分光法を用いる方法は化学のみならず、薬学や医学等、様々な分野において物質の分析等に使用され、材料等の評価をする際に必要不可欠な分析法であり、様々な分析機器に応用されている。本講義では分光学の基礎理論を学び、具体例として振動スペクトル、電子スペクトルの基礎について理解を深める。 分子のある状態に関するエネルギーは、分子の並進運動、回転運動、振動運動及び分子中の電子の運動によって決定される。このうち、分子の並進運動以外はすべて量子化されており、個々の分子のエネルギー準位は離散的であり、それぞれの運動状態によって異なるエネルギー準位構造をもつ。この中で、振動運動は分子を構成する原子間の結合の強さによって決まるので、振動スペクトルの観測によって分子中の原子の結合力に関する情報が得られる。振動スペクトルを観測する方法として、赤外吸収スペクトルとラマンスペクトルの2つの観測方法があり、本講義ではそれぞれのスペクトルに現れる振動準位の違いおよび解析法について学ぶ。また、気体分子においては振動状態の変化と共に回転状態も変化する振動回転スペクトルが観測されるが、その解析から分子構造を決定する方法についても学ぶ。 電子の運動状態の変化に必要な電磁波のエネルギーは可視光や紫外光に相当する。この領域の吸収には振動遷移も現れるが、そのスペクトル構造からどのような情報が得られるか学ぶ。また、電子遷移を観測する際、本来禁制である遷移が弱いながら吸収スペクトルとして観測されるが、この理由を量子論的な考察によって理解する。分子が電子励起状態に励起されると、りん光又は蛍光を放出する。これらの発光寿命及びエネルギーはそれぞれ大きく異なっているが、その理由をスピンを表す波動関数から説明できることを学ぶ。 授業の最後に、授業の疑問点やまとめをミニッツペーパーとして提出する。次回の授業の始めに、復習を兼ねてミニッツペーパーの内容を解説し、次の課題に入る。

◎--- 到達目標 ---◎

分子の基準振動について理解し、その波動関数及びエネルギー準位について説明できる(知識・理解)

電磁波による状態間の遷移の量子論的な意味について説明できる(知識・理解)

赤外・ラマンスペクトルの選択律から、振動遷移に現れる振動バンドの解析ができる(知識・理解)

電子遷移の量子論的な意味及び選択律を説明できる(知識・理解)

電子スペクトルに現れる振動構造から分子構造の変化を読み取ることができる(技能)

一重項状態と三重項状態の違いについて理解し、実験で得られる発光寿命との関連付けができる(技能)

光励起された分子の緩和過程と、実験で得られた量子収率を関連付けて解析できる(技能)

◎--- 授業時間外の学習(予習・復習) ---◎

授業の前に、各回の授業内容に必要な数学的、または物理的基礎について予習しておく。(120分)授業後に、授業の内容を復習する。また、授業内容について疑問に感じたこと等を整理しておき、次回の授業で質問するか、またはミニッツペーパーに記入する。(120分)

◎--- 成績評価基準および方法 ---◎

ミニッツペーパーの内容20%、定期試験80%で評価する。

◎--- テキスト ---◎

マッカーリ・サイモン 物理化学(上)分子論的アプローチISBN4-8079-0508-2

◎--- 履修上の留意点 ---◎

量子化学A,Bを履修していることが望ましい。数学および物理の基礎的な知識が必要なので、これらの講義を受講しておくことが望ましい。量子化学A、量子化学B、基礎量子化学実験、構造物理化学実験を履修しておくことが望ましい。

◎--- 授業計画 ---◎

1.分子分光学の基礎的事項・量子化学の基礎的事項の復習・分子分光法について2.分子の振動の波動関数及びエネルギー・振動の波動関数及びエネルギー準位・分子内座標と基準座標3.分子振動への群論の適用・振動モードの対称表現・全対称振動と非全対称振動4.赤外吸収・双極子モーメント・赤外吸収の理論・赤外吸収の選択率5.ラマン散乱・分極率・ラマン散乱の理論・ラマン散乱の選択率6.分子の回転エネルギー及び回転遷移・剛体回転子・角運動量と回転のエネルギー準位・回転のエネルギー準位・2原子分子の回転スペクトル7.振動回転スペクトル・振動回転のエネルギー状態・振動回転遷移8.2原子分子の振動の非調和性と解離エネルギー9.電子スペクトルの構造・電子の軌道と対称性・電子遷移の理論・電子遷移の選択率10.(π、π*)電子遷移・エチレンの電子遷移・芳香族化合物の電子遷移11.(n、π*)電子遷移・カルボニル化合物の電子遷移・含窒素芳香族化合物の電子遷移12.電子スペクトルの溶媒効果・(n、π*)遷移の溶媒効果13.禁制遷移と振電相互作用・許容遷移と禁制遷移・禁制遷移と振電相互作用14.蛍光とりん光・一重項状態と三重項状態のスピン波動関数・電子励起状態の緩和過程15.まとめ

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2019-6030000668-01量子化学C

仁部 芳則

◎化学化学:A-1,A-2,B-2

1.分子の基準振動について理解し、その波動関数及びエネルギー準位について説明できる (A-1)

2.電磁波による状態間の遷移の量子論的な意味について説明できる (A-1)

3.赤外・ラマンスペクトルの選択律から、振動遷移に現れる振動バンドの解析ができる (A-2)

4.電子遷移の量子論的な意味及び選択律を説明できる (A-1)

5.電子スペクトルに現れる振動構造から分子構造の変化を読み取ることができる (B-2)

6.一重項状態と三重項状態の違いについて理解し、実験で得られる発光寿命との関連付けができる (B-2)

7.光励起された分子の緩和過程と、実験で得られた量子収率を関連付けて解析できる (B-2)

◎ 化学科  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 化学現象を原子・分子構造などに基づいて考察できる。 A-2 実験結果を解釈するための定量的な方法を理解し、説明できる。A-3 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、実社会と化学のつながりを理解するための幅広い知識をもっている。  B 【技能】 B-1 化学の基礎知識を、実験や解析に応用することができる。 B-2 実験から得られた結果を考察し、論理的に発表および議論することができる。 B-3 英語で化学に関する情報を収集し、活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 科学的思考に基づいて問題の解決に取り組み、実社会に貢献する姿勢をもっている。C-2 化学の専門知識と科学の基礎知識を平易な言葉で人に伝えようとする姿勢をもっている。 C-3 集団の中で個人の役割を理解し、自主的かつ協調性を持って行動しようとする姿勢をもっている。

◎化学ナノサ:A-2

1.分子の基準振動について理解し、その波動関数及びエネルギー準位について説明できる (A-2)

2.電磁波による状態間の遷移の量子論的な意味について説明できる (A-2)

3.赤外・ラマンスペクトルの選択律から、振動遷移に現れる振動バンドの解析ができる (A-2)

4.電子遷移の量子論的な意味及び選択律を説明できる (A-2)

5.電子スペクトルに現れる振動構造から分子構造の変化を読み取ることができる (A-2)

6.一重項状態と三重項状態の違いについて理解し、実験で得られる発光寿命との関連付けができる (A-2)

7.光励起された分子の緩和過程と、実験で得られた量子収率を関連付けて解析できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(化学)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。

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2019-6030000668-01量子化学C

仁部 芳則

◎物理ナノサ:A-2

1.分子の基準振動について理解し、その波動関数及びエネルギー準位について説明できる (A-2)

2.電磁波による状態間の遷移の量子論的な意味について説明できる (A-2)

3.赤外・ラマンスペクトルの選択律から、振動遷移に現れる振動バンドの解析ができる (A-2)

4.電子遷移の量子論的な意味及び選択律を説明できる (A-2)

5.電子スペクトルに現れる振動構造から分子構造の変化を読み取ることができる (A-2)

6.一重項状態と三重項状態の違いについて理解し、実験で得られる発光寿命との関連付けができる (A-2)

7.光励起された分子の緩和過程と、実験で得られた量子収率を関連付けて解析できる (A-2)

◎ ナノサイエンス・インスティテュート(物理)  ディプロマ・ポリシー(DP) A 【知識・理解】 A-1 人文科学・社会科学・自然科学についての基本的な知識を身につけているとともに、社会と理学との関わりを理解している。A-2 物理学および化学の基本的・専門的知識を持ち、それらを説明することができる。A-3 ナノサイエンスに関連する分野における基礎的な知識を持ち、その研究内容を理解している。  B 【技能】 B-1 物理学・化学ならびにそれらを基礎としたナノサイエンスに関連する実験を実践できる。B-2 実験結果や調査結果などを整理・分析し、発表・議論することができる。B-3 科学英語を含む基礎的な英語を理解し活用することができる。  C 【態度・志向性】 C-1 自然科学・ナノサイエンスに関する知識と理解を自ら深化・発展させようとする姿勢をもっている。C-2 ナノサイエンスの基礎知識を基盤とし、科学的知識をわかりやすく人に伝える能力を養う姿勢をもっている。C-3 研究や実験・実習等を通して集団における自己の役割を理解し、協調的に行動しようとする姿勢をもっている。