25
沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」 ー虹色・未来への架け橋ー 今、学校で学んでいる全てのこと(勉強、運動、友達との こと、係り活動、など)が、将来の自分を作っているから、 「未来への架け橋」としました。また、その架け橋が、み んな、一人一人の色で、きれいに輝いて欲しいので、「虹色」 としました。 (第6学年児童) 沖縄県教育委員会 平成24年度~平成28年度 学力向上推進期間

沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

  • Upload
    others

  • View
    8

  • Download
    0

Embed Size (px)

Citation preview

Page 1: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

沖縄県学力向上主要施策

「夢・にぬふぁ星プランⅢ」ー虹色・未来への架け橋ー

今、学校で学んでいる全てのこと(勉強、運動、友達との

こと、係り活動、など)が、将来の自分を作っているから、

「未来への架け橋」としました。また、その架け橋が、み

んな、一人一人の色で、きれいに輝いて欲しいので、「虹色」

としました。

(第6学年児童)

沖 縄 県 教 育 委 員 会

平成24年度~平成28年度

学力向上推進期間

Page 2: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

はじめに

今日、我が国における少子高齢化社会の到来や、産業・経済の構造的変化、雇用形態の多様

化・流動化など、幼児児童生徒を取り巻く環境は、日々大きく変化しています。このような社

会背景の中で、本県の幼児児童生徒には、何事にも臆することなく夢に向かって挑戦し続け、

自らの道を切り拓く態度の育成が強く求められています。

本県は、昭和63年度「知・徳・体の調和のとれた人間の育成を目指し幼児児童生徒一人一人

の学力を伸ばす」ことを目標に、学力向上対策をスタートさせ、今日まで県民総ぐるみの取組

を展開しております。

この間、本県の幼児児童生徒は、文化・スポーツ面において、多くの実績を挙げることがで

き、学力面でも確実に結果を出してきました。しかし、県学力到達度調査や全国学力・学習状

況調査の結果から「生きる力」の重要な要素である「確かな学力」の向上と「基本的な生活習

慣の形成」について課題があることが明らかになりました。

県教育委員会としましては、これらの課題を解決するために、平成24年度より始まる新たな

学力向上主要施策において、これまでの成果を踏まえつつ、「踏襲は退歩、挑戦こそ前進」の気

概を持ち、「確かな学力」の向上に焦点化した取組を展開してまいります。

本施策の内容については、幼児児童生徒の「確かな学力」などの「生きる力」を育むために

「キャリア教育の視点を踏まえた『確かな学力』の向上」「『わかる授業』の構築による『確か

な学力』の向上」「学力向上マネジメントによる『目標管理型評価システム』」の三つの柱を施

策の中心として位置付けております。

市町村教育委員会においては、県の取組目標との連鎖や域内の教育課題を明確にし、各学校

の学力向上の推進に係る取組を支援していただきますようお願いいたします。

また、各学校においては、県教育委員会や市町村教育委員会の目標を踏まえ、学校評価等に

より学力向上に係る目標を明確にし、全校体制で取組の方向性を一つにした課題解決を目指し

ていただくようお願いいたします。

なお、今回の施策の名称については、学力向上の取組をより身近なものにすることから児童

生徒、保護者、教職員を対象に公募し、102点の応募をいただきました。その結果、これまでの

「夢・にぬふぁ星プラン」の精神の継続と更なる充実を願い、テーマを『夢・にぬふぁ星プラ

ンⅢ』に、サブテーマとして、現在の学びが将来の夢の実現につながることをメッセージにし

た『虹色・未来への架け橋』(6年生児童作品)を採用させていただきました。

最後に、施策の策定にあたって検討委員として御助言等をいただいた琉球大学、沖縄県市町

村教育長協会、沖縄県小中高等学校校長会、沖縄県PTA連合会、沖縄県高等学校PTA連合

会、沖縄県商工会連合会、日本青年会議所沖縄地区協議会、沖縄県教職員組合、沖縄県高等学

校教職員組合等の各代表者の皆様には衷心より感謝申し上げます。

本施策の取組が沖縄県の子どもたちの未来への架け橋となるよう、学校、家庭、地域の皆様

には更なる御協力をお願いいたします。

平成23年10月

沖縄県教育委員会

教育長 大 城 浩

Page 3: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

目 次

Ⅰ 施策の策定に当たって

1 学力向上主要施策の位置付け 1

2 施策策定の背景 1

3 施策の趣旨 2

4 施策推進の期間 2

Ⅱ 施策の基本的な考え方

「生きる力」を育む教育活動(施策の基本構想図) 3

Ⅲ 学力向上主要施策「夢・にぬふぁ星プランⅢ-虹色・未来への架け橋-」

目標 4

取組の重点 4

1 キャリア教育の視点を踏まえた「確かな学力」の向上の推進 4

2 「わかる授業」の構築による「確かな学力」の向上の推進 5

3 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」の推進 8

Ⅳ 学力向上に係る取組事項一覧 11

Ⅴ 推進体制

学校、家庭、地域、教育行政が連携した取組 12

Ⅵ キャリア教育の視点を踏まえた「確かな学力」の向上の取組 13

1 教育行政の取組 13

2 学校の取組 13

3 家庭・地域の取組 14

Ⅶ 「わかる授業」構築のための取組 15

1 教育行政の取組 15

2 学校の取組 15

3 家庭・地域の取組 16

Ⅷ 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」の取組

1 教育行政と学校との目標連鎖 17

2 校内における「目標管理型評価システム」の流れ 17

3 目標を連鎖させた「取組構想」 18

資料1 平成24年度学力向上推進のための取組構想(義務教育課・教育事務所) 19

資料2 学力向上推進のための取組構想(市町村教育委員会) 20

資料3 学力向上推進のための取組構想(学校) 21

資料4 学力向上推進「取組目標」の評価(学校の例) 22

Page 4: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 1 -

Ⅰ 施策の策定に当たって

教育基本法 沖縄21世紀ビジョン基本計画(案)学校教育法等の諸法規 (平成24~33年度)幼稚園教育要領 幼児児童生徒の実態学習指導要領 学校・地域の実態

沖縄県教育振興基本計画(案) 保護者や地域の要望(平成24~33年度) めざす幼児児童生徒像

学校教育における 生涯学習・社会教育指導の努力点 推進の努力点

「学力向上主要施策」に関する意識調査の結果に基づいた評価及び全国学力・学

習状況調査結果より明確になった点

学力向上主要施策

1 学力向上主要施策の位置付け

2 施 策 策 定 の 背 景

保護者の声・学力向上対策の取組は、今後も必要だと思う。

(89%)・児童生徒一人一人に各学年の学習内容を確実に身に付けさせる取組を希望している。(74%)

児童生徒の声

・国語、算数・数学が将来社会に出た時に役立つと思っている。(82%)

・国語、算数・数学の勉強が好きである。(59%)〈肯定的に捉えている児童生徒〉

教師の声・学力向上のため、学習時間の設定、家庭学習の点検の徹底が必要と考える。 (47%)

・学力向上のため、学校行事の精選や見直しが必要と考える。(46%)

・授業力向上のための研修会が必要と考える。

(34%)

保護者、児童生徒、教師の声から、授業改善を通して、普段の授業の中でも、生活と結びついた学習を行うことで、児童生徒に「学ぶ意義」を実感させ、意識づける取組や家庭の教育力の向上を図る取組、主体的な研修会を実施する必要がある。

1 キャリア教育の視点を踏まえた「確かな学力」の向上の推進・夢や希望を持たせ、学ぶ意欲の向上を図る。・学んだことを実生活に活用する力の育成を図る。2 「わかる授業」の構築による「確かな学力」の向上の推進・教師一人一人が主体的に研修に参画できるシステムを構築する。・授業の充実のために教育課程の「量」や「質」の管理を行う。・各種調査を活用した授業づくりを行う。3 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」の推進・マネジメントサイクルを確立し、成果につながる取組を行う。

Page 5: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 2 -

・本施策は、「生きる力」を育むことで時代に対応した人材の育成を目指す。

・「生きる力」を育むには、「確かな学力」の向上を図る必要がある。そこで、下記に

示す本県の教育課題の解決を図るため、具体的・効果的な取組を推進する。

(1) 「各種調査」や学校訪問から見える課題

○ 「考えを引き出し、思考を深める発問や指導」などが充実していない。

○ 児童生徒の思考に沿った「ノート指導」などが充実していない。

○ 自分の考えを書いたり、伝え合ったりする指導が充実していない。

○ 記述式の問題で、無解答率が高い。

○ 国語、算数・数学の平均正答率は全国平均を下回っている。特に、数学の正

答率が「習得」「活用」ともに低く、下位層の割合が高い。(全国学力・学習

状況調査)

○ 朝食摂取や就寝・起床時間などの生活リズムに係る「基本的な生活習慣の

形成」に課題がある。

○ 家庭学習時間の確保を考えたとき、小学校のスポーツ少年団や中学校の部活

動の活動時間に課題がある。

○ 帰宅後の読書の時間が短い。

(2) 課題解決の取組

○ キャリア教育の視点を踏まえた学力向上の取組を行うことで、幼児児童生徒

一人一人に夢や希望を持たせ、学ぶ意欲の向上を図る。

○ 「確かな学力」の向上のために「わかる授業」の構築を図る。

○ 学校では「学習規律」の徹底、家庭・地域では「学習を支える力」の育成を行う。

○ 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」を実施し、意図的

・計画的で結果につながる取組を行う。

○ 家庭や地域においては、幼児児童生徒の基本的な生活習慣の形成を図る。

○ 家庭での読書活動の充実を図り、幼児児童生徒の言語に関する能力等を育む。

○ 児童生徒の家庭における学習時間を確保するために、小学校のスポーツ少年

団や中学校の部活動の終了時刻厳守、休部日の設定等、教育行政、学校、地

域が連携して共通確認の上、実践を行う。

推進期間は、平成24年度から平成28年度までの5年間とする。

4 施 策 推 進 の 期 間

3 施 策 の 趣 旨

Page 6: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 3 -

Ⅱ 施策の基本的な考え方

「生きる力」を育成するために、本施策においては、キャリア教育の視点を踏まえた学

力向上の取組を行う。それは、学校と家庭・地域との連携を円滑にし、夢や希望を持たせ

る取組を行うことで、幼児児童生徒に「学ぶ意義」を実感させるとともに、「学ぶ意欲」

を向上させ、主体的に学習に取り組む態度を育成することで、学力向上につながると考え

るからである。

「生きる力」を育む教育活動(施策の基本構想図)

学力の3つの重要な要素(学校教育法第30条第2項)準用規定:中・高・特支

【確かな学力】 ○ 基礎的・基本的な知識・技能の習得

○ 知識・技能を活用して課題を解決するために必要な思考力・判断力・

表現力等、その他の能力の育成

○ 主体的に学習に取り組む態度の育成(学習意欲)

(学習規律) ○ 教科等の学習に向かう基本的な姿勢

【 豊 か な 心 】 ○自らを律しつつ、他人とともに協調し、他人を思いやる心や感動する心など

【健やかな体】 ○ たくましく生きるための健康や体力など

(基本的な生活習慣) ○ 生命尊重、健康、安全、規則正しい生活、礼儀作法、社会生活など

基本的な生活習慣

家庭教育

生きる力の育成

学校での学びの

還元

日常的な授業

参画

意図的計画的な地域人材等の活用により学ぶ意義や目的意識の向上を図る。

「早寝・早起き・朝ごはん」や、家庭学習時間の設定、家庭読書の充実を図る。

経験や体験活動を通して、人や社会と関わり人間関係形成能力を育成する。 基本的な生活習慣

社会教育

学校での学びが社会で活かされることを実感できる「わかる授業」の構築による授業改善を行う。

キャリア教育

キャリア教育

基本的な生活習慣学習規律

学校教育確かな学力

豊かな心・健やかな体

基本的な生活習慣

家庭教育

基本的な生活習慣

家庭教育

生きる力の育成

学校での学びの

還元

日常的な授業

参画

意図的計画的な地域人材等の活用により学ぶ意義や目的意識の向上を図る。

「早寝・早起き・朝ごはん」や、家庭学習時間の設定、家庭読書の充実を図る。

経験や体験活動を通して、人や社会と関わり人間関係形成能力を育成する。 基本的な生活習慣

社会教育

基本的な生活習慣

社会教育

学校での学びが社会で活かされることを実感できる「わかる授業」の構築による授業改善を行う。

キャリア教育

キャリア教育

基本的な生活習慣学習規律

学校教育確かな学力

豊かな心・健やかな体

基本的な生活習慣学習規律

学校教育確かな学力

豊かな心・健やかな体

Page 7: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 4 -

Ⅲ 学力向上主要施策「夢・にぬふぁ星プランⅢ -虹色・未来への架け橋-」

学校及び教育行政機関においては、共通の認識と目標を持って学力向上を推進することが重要であり、

本施策においては、目標を達成するため、下記に示す事項を重点的に取り組んでいく。

○ 幼児児童生徒一人一人に夢や希望を持たせ、目的意識や学ぶ意欲を向上させるために

は、キャリア教育の視点を踏まえた「確かな学力」の向上を推進する必要がある。

○ 学校は、「わかる授業」の構築による「確かな学力」の向上に焦点化した取組を推進す

る必要がある。

○ 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」を構築し、学力向上に係る

学校課題の解決を図る取組を推進する必要がある。

1 キャリア教育の視点を踏まえた「確かな学力」の向上の推進

学力向上のために、キャリア教育の視点を踏まえることの意義は、以下の点である。

○ 学校と家庭・地域との連携を円滑にし、夢や希望を持たせる取組を行い、幼児児童生

徒に「学ぶ意義」や「働く意義」を実感させる。

○ 日常の授業において「学ぶ意欲」を向上させ、主体的に学習に取り組む態度の育成を図る。

(1) 目的意識の高揚と学習意欲の向上

日常の授業の中で、「学ぶこと」が実生活とどのように関わるかを理解させることや、学

校で行われている体験活動などをキャリア教育の視点を踏まえて教科等と結びつけること

で、学ぶ意義を実感させることができる。また、学校の諸活動をキャリア教育の視点で意

図的・計画的な取組にすることで、児童生徒一人一人の目的意識の高揚を図り、学習意欲

の向上を図ることができる。

(2) 「なりたい自分」と「なれる自分」を広げ、「学ぶ意義」や「働く意義」を実感させる授業

キャリア教育の視点を踏まえた授業とは、日常の授業の中で目的意識の高揚や学習意欲の向上

を図りながら「『なりたい自分』と『なれる自分』を広げることを意図した授業」として捉える

ことができる。「なりたい自分」を広げるとは、なってみたい職業の種類を増やすことである。

また「なれる自分」を広げるとは、「なりたい自分」になるために、様々な知識や技能を身につ

ける過程において、「手段」を獲得することである。

児童生徒の中で、「なりたい自分」と「なれる自分」の広がりを通して、二つの円の重なりを増

やすことが、学校の役割と考える。児童生徒は、「なりたい自分」と「なれる自分」の重なりから

目 標

幼児児童生徒一人一人の「確かな学力」を向上させ、「生きる力」を育む。

取組の重点

Page 8: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 5 -

進路に関するレパートリーを広げ、自らの進路を主体的に選択することができるようになるのである。

そのために、各学校が、計画的・継続的に「学ぶ意義」や「働く意義」を実感させる授業につ

いて、実践的な研究を深めることが重要である。

○「なりたい自分」を広げる授業とは、授業

の中で将来の夢や希望を形づくる学習である。

具体的には、日常の授業の中で、授業内容

と実社会がつながっていることを実感させた

り、職業の視点で夢や希望を持たせる授業で

ある。

○「なれる自分」を広げる授業とは、「なりた

い自分」になるために、児童生徒が様々な知

識や技能を身につける努力の必要性を感じ取

れる授業である。つまり、児童生徒一人一人

が明確な目標を持ち、進路選択の幅を広げる

授業である。

2 「わかる授業」の構築による「確かな学力」の向上の推進

「確かな学力」の向上においては、「わかる授業」の構築による授業改善の充実を図る必要が

ある。そのためには、教師一人一人が主体的に研修に参画できるシステムの構築や教育課程の

「量」や「質」の管理、各種調査を活用した授業づくりの推進、学級経営(ホームルーム経営)の充

実、学習規律の徹底などの取組が重要となる。

(1) 教師一人一人が主体的に参画できる研修システムの構築

「わかる授業」を構築するためには、教師一人一人の教材理解と児童生徒の実態に応じた効

果的な指導方法について日常的な研修が必要となる。そのためには、教育行政や研究団体等が

主催する研修会との連携を図ることや教師が日常的に主体的な研究や研修に参画できるシステ

ムを構築し、授業力の向上を図るとともに、研修成果の共有化を図り、それを波及させ、取組

を強化し、推進することが重要である。

○ 地区別ブロック型研究会による指導方法等工夫改善に係る加配教員(以下加配教員)

の主体的取組の促進

・学校間、校種間の日常的な研究会の実施

・相互授業参観の計画的実施

○ 教科コーディネーターの効果的活用の取組促進

・教育事務所、市町村教育委員会における積極的な活用

○ 校内研修において教師一人一人が主体的に参画する取組の促進

なれる自分なりたい自分

進路選択の幅

幼稚園

小学校低学年

小学校高学年

中学校

高 校発

なれる自分なりたい自分

進路選択の幅

幼稚園

小学校低学年

小学校高学年

中学校

高 校

Page 9: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 6 -

(2) 教育課程の「量」と「質」の管理

教育課程は、「確かな学力」「豊かな心」「健やかな体」をバランスよく育むように、年間の実

施可能総時数や各教科等の授業時数を踏まえ、それぞれのねらいが達成されるよう適切に配当し、

編成することが重要になる。また、各教科等における目標の達成状況から、評価を行い、教育課

程の実施における課題を明確にし、対応策を講ずることや効果的な取組を全職員で共有するなど、

自校の実態に応じた教育課程の編成・充実を図ることが重要である。

① 「量の管理:授業時数の確保」

授業日数や授業週数、授業の1単位時間との関連を図り、適切に授業時数を配当すること

により、指導に必要な時間を確保する。

ア 週、月、学期毎に授業時数の管理や学習状況を週案等で把握し、改善を図る。

イ 計画的に教育課程の点検及び評価を実施し、改善を図る。

② 「質の管理:教科等の目標に沿った年間学習指導計画の作成」

指導方法や教材等の工夫を行い、授業の質的な改善を図る必要がある。

ア 幼児児童生徒の実態に応じた年間学習指導計画を作成し、計画に沿った指導の展開を図る。

イ 児童生徒の学習の定着状況を評価し、学習内容の構成や効果的な指導方法の改善を図る。

(3) 各種調査を活用した授業づくりの推進

○ 各種調査(県学力到達度調査、全国学力・学習状況調査等)結果を踏まえた共通実践

○ 教師一人一人の教材分析の充実と授業力の向上

各学校においては、各種調査を活用し、児童生徒の学習課題の要因を明らかにしながら、児童

生徒の学習の取りこぼしがないよう具体的な取組方法について、共通実践事項として取り組む必

要がある。

① 校内研修会や教科会、学年会等において、各種調査の分析・考察を行うとともに、出題の

意図や構成を共通理解し、授業への活用を図る。

② 課題解決に係る取組を教育計画や年間学習指導計画に反映させ、授業改善を図る。

③ 各教科における児童生徒一人一人の課題を明確にし、個に応じた指導の充実を図る。

(4) 授業の基盤となる支持的風土をつくる学級経営

学級(教科)担任は、「取組構想」(P21参照)を踏まえ、学級経営の目標や方向性、内容、そ

して担当者の取組目標を設定し、実践する必要がある。

教師と児童生徒の信頼関係や児童生徒相互の温かい人間関係を築き、子ども同士が自分の考え

や思いなどを本音で語り合える支持的風土づくりは、個々を大切にする学級経営の基盤である。

学校生活において、児童生徒一人一人が相互の考えを理解し合い、共に考える学級の風土と相

互の関係性を大切にしてこそ、集団の中で一人一人のよさや可能性を最大限に発揮させていくこ

とができると考える。

① 授業の中でお互いに相手のよさを認め合い、個々の考えなどが交流できるような、学習集

団を形成する。

Page 10: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 7 -

② 学校生活全体を通して、各個人のよさや可能性が集団に埋没しないよう集団へ関わり、各

個人の役割と責任を明確にした取組の充実を図り、集団への所属感や自己有用感を育む。

③ 学校生活における諸活動を通して、児童生徒一人一人が自己決定できる場を設定するとと

もに、自分自身で判断し、責任をもって行動できる能力を培う。

(5) 学習を支える力の育成

「確かな学力」の向上を図るためには、日々の授業の充実と家庭学習の習慣化が大切であり、

学校と家庭の学びの往還による効果的な学習活動が展開されるようにすることが重要である。

そのためには、学校、家庭、地域が相互に連携し合い、幼児児童生徒の学習を支える力を育

成する必要がある。

各学校においては、学習規律を徹底することが重要であり、学年段階に応じて、意図的・計

画的に指導することや普段の授業の中で、児童生徒一人一人の自己指導能力を高める工夫を行

う必要がある。また、家庭と地域では、両者が一体となって「家庭学習時間の設定」や「規範

意識」「挨拶」「マナー」など幼児児童生徒の学習基盤を整えることが重要である。

<学校・家庭・地域における「学習を支える力」の育成>

<学校>(主に学習規律) 共通実践事項 <家庭・地域>

□学習の準備 □家庭学習の充実 □家庭学習時間の設定

□チャイム・ベル席 □学習用具の完備 □家庭学習、日記等の確認

(チャイムと同時の授業開始) □時間厳守 □家庭での約束事の設定

□学習態度 □読書活動 □学習用具の準備についての確認

□話す・聞く態度 □整理整頓 など □配布物、提出物の確認など

□書く・読む態度 □挨拶・返事

□片付け(ロッカー、机、教室) □規範意識

□机や椅子の整理 など □朝食、家族団らんの充実など

Page 11: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 8 -

3 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」の推進

(1) 学校教育における「目標管理型評価システム」の構築

学校教育において、PDCAのマネジメントサイクルに基づく学力向上の取組は、

これまでも推進されてきたが、「C・A」にあたる「評価・改善」の取組の弱さが課

題として指摘されている。

「目標管理型評価システム」の構築は、組織における一人一人の個別の取組が、

最終的に学校の成果として表れるものである。具体的には、個別に「何を」「いつ

までに」「どのような結果にする」という明確な取組目標の設定を行う必要がある。

ただし、それらの取組目標は組織全体の取組目標と連鎖させなければならない。

この際、学校長の経営ビジョンがより重要となる。学校評価等から集約された学

力に係る学校課題を、所属職員の取組目標に連鎖させることが「目標管理型評価シ

ステム」の構築に欠かせない。

(2) 「目標管理型評価システム」への期待

「目標管理型評価システム」は、自身をマネジメントする能力が育まれ、職員一

人一人に目標達成に向けて最善を尽くす意識を高めさせる。そして、学校内での協

働意欲やコミュニケーション等、組織の活性化にもつながり、結果として、学校の

「評価・改善」が主体的に取り組まれ、成果につながってくる。

また、教育行政と学校が「目標管理型評価システム」により取組の目標連鎖を図

ることで、教育課題が明確となり、取組の方向を同一にすることが可能となる。

これは、幼児児童生徒一人一人に「確かな学力」などの生きる力を育むための目

標達成に大きく機能し、そのプロセスを含めた学習活動の充実は、生きて働く力の

育成につながるものと期待できる。

「目標管理型評価システム」とは

個々の担当者が所属長の示した目標と自身の取組目標とを連鎖させ、所属長と

相談の上、個人の取組目標の決定を行い、取組過程を各人が自ら主体的に管理す

る手法である。

また、取組目標の設定や達成のための具体的な手だては、本人の自主性を最大

限に尊重する。このことが本人の強い動機付けとなり、結果的に主体性が発揮さ

れ、大きな成果が得られると考える。

「目標管理型評価システム」のメリット

○ 職員一人一人が何を具体的にすべきなのかを明確に取り組むことができる。

○ 取組目標の達成への強い動機付けとなる。

○ 一人一人が達成した目標は、学年、学校、ひいては地域社会の成果として反映される。

○ 組織内のコミュニケーションが活性化し、同一方向に導くことができる。

○ 結果と目標を比較し、取組のスクラップとビルドの視点を持つことができる。

Page 12: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 9 -

(2) 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」の取組

① マネジメントの三つの役割と学力向上

マネジメントの三つの役割 学校における学力向上

② 「取組目標」設定の3つの視点

取組目標の中には、各担当者の取組計画に、「何を」「いつまでに」「どのような結果にする」という3つの視点を入れることが必要である。

○「何を」:自分の担っている役割の中で最も重要度の高いもの(波及効果が高いもの)○「いつまでに」:成果を得られると考える締め切り日の設定○「どのような結果にする」:数値目標に対する結果

③ 学校教育におけるマーケティングの視点

マーケティングとは、学校評価等により、学校長が、児童生徒や保護者、教師の願いや要望等を学校課題として明らかにすることである。

○ 教師は、何を求めて教壇実践を行っているのか。○ 子どもは、何を学びたいのか。○ 保護者は、どのような教育を求めているのか。

④ 学校教育におけるイノベーションの視点

学校長は、学校評価等を活用したマーケティングにより学校課題を明確にし、課題解決を図る必要がある。イノベーションとは、学校の課題解決のために新たな取組を創造し、学校経営ビジョンとして提示することである。学校長の経営ビジョンの下、各教師は、学校の取組目標に連鎖させ、個別の創造的な取組を考え、実践する必要がある。

⑤ 学力向上推進の視点

学力向上の推進にあたっては、教育行政と学校とが取組目標を連鎖させ、同一方向で取り組むことが重要である。市町村教育委員会と学校は主体性を生かした計画を立て、学校や地域の課題に対応した具体的で日常的な取組を行い、実効性のある取組となるよう、学校、家庭、地域が相互に連携することが大切である。

主体性、課題性、具体性、日常性、実効性、連携

組織に特有の使命を果たす

仕事を通じて働く人を活かす

社会の問題に貢献する

子どもの学力を保障する

校長は、副校長、教頭、主幹教諭各教諭を活かす

教育課題を解決する

Page 13: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 10 -

家 庭・地 域

参画

説明責任、結果責任

協 力

学力向上マネジメントを用いた「目標管理型評価システム」の取組

「目標管理型評価システム」

校長の学校経営ビジョンの具現化

Page 14: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 11 -

Ⅳ 学力向上に係る取組事項一覧

県教育委員会、市町村教育委員会、学校においては、本県の幼児児童生徒の学力の現状を踏まえ、「確かな学力」の向上のため、相互の連携を図り、中・長期的に下記の事項について取り組む。

義務教育課の取組 生涯学習振興課の取組 保健体育課の取組 県立学校教育課の取組

1 地区別ブロック型研究 1 基本的生活習慣の形成 1 望ましい部活動の在り方 1 学校計画訪問の充実

事業の推進 のため、「早寝・早起き・ として、各学校における

2 教科コーディネーター 朝ごはん」に係る取組の 部活動規定等の遵守 2 各種研修の実施による教

配置事業の推進 推進 員の指導力向上推進

3 県学力到達度調査の実施 2 毎月第3日曜日の「家庭

4 学校計画訪問の充実 2 家庭における「家庭学習 の日」の趣旨を踏まえ、 3 学力向上推進に係る研究校

5 教育資源活用の推進 の時間」の設定 対外試合等への配慮に関 指定

6 秋田県人事交流事業の する周知

推進 3 家庭における読書活動の 4 キャリア教育の充実によ

7 学力向上推進本部会議 充実(ファミリ-読書) 3 学校における食育の充実 るインターンシップ事業の

の開催 について啓発を図り、朝 推進

8 県内大学との連携 4 地域のボランティアによ 食摂取等、幼児児童生徒

9 学力向上推進に係る研 る学校支援 の食生活習慣の改善の推進 5 進学希望実現事業の推進

究指定校への支援

10 全国学力・学習状況調 6 高校入試・達成度テスト

査の活用 作問の充実改善による学

11 スポーツ少年団の終了 力向上の推進

時刻の厳守、定期テス

ト前の部活動停止によ

る学習時間の確保

12 取組構想の策定

市町村教育委員会による取組

1 教員の授業改善を支えるブロック研究会への指導・助言

2 指導方法等工夫改善加配教員等の活用状況についての指導・助言

3 県学力到達度調査や全国学力・学習状況調査の活用

4 学校訪問・要請訪問

5 スポーツ少年団の終了時刻の厳守、定期テスト前1週間程度の部活動停

止による学習時間の確保

6 キャリア教育の視点を踏まえた教育課程編成等に対する指導助言

7 「目標管理型評価システム」実施のための取組構想の策定

幼小中学校の取組 県立高等学校の取組

1 教師の指導力向上のための主体的な校内研修の充実 1 校内における連続的な授業改善に係る研究推進

2 目的意識の高揚や学ぶ意欲の向上につながる「地域教育資 体制の構築

源」の活用 2 授業における「計画・実践・検証・改善」等の研究推

3 授業と連動した宿題の与え方の工夫・改善 体制の構築

4 家庭学習の支援と保護者への啓発 3 授業力向上のための同教科及び他教科との授業相互

5 校種間・学校間の連携 参観の実施

6 読書活動の推進 4 キャリア教育の視点を踏まえた教育課程の編成及

7 早寝・早起き・朝ごはんの奨励 び実施

8 時間にけじめのある小学校のスポーツ少年団の活動や 5 高校入試問題・達成度テストの結果分析から各

中学校の定期テスト前1週間程度の部活停止による学 学校の課題を把握し、授業改善を推進

習時間の確保 6 読書の推奨や新聞等の活用充実の推進

9 キャリア教育の視点を踏まえた教育課程編成 7 時間にけじめのある部活動の推進

10 「目標管理型評価システム」実施のための取組構想の 8 進学率・就職率の向上を図る取組の推進

策定

Page 15: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 12 -

Ⅴ 推進体制

「確かな学力」の向上に焦点化した取組を推進するためには、県教育委員会、市町村教育委員

会、学校、家庭、地域がそれぞれの役割を明確にし、幼児児童生徒の学力向上のために相互に連携

し合い、取組を推進する必要がある。

沖 縄 県 教 育 委 員 会

沖 縄 県 教 育 庁学力向上推進本部会議

総務課:沖縄県教育振興基本計画(案)の策定・推進・評価財務課:諸施策推進に係る予算計画・執行

学校教育指導主管課 生涯学習・社会教育主管課

【義務教育課・県立学校教育課・各教育事務所】 【保健体育課】

□キャリア教育の視点を踏まえた取組 □望ましい運動部活動のあり方

□「わかる授業」の構築を支援するなど「確かな学力」 □望ましい食習慣の育成等の食育指導の充実

の向上に向けた取組

□学力向上推進に係る「総括目標」「取組目標」 【生涯学習振興課】

「推進目標」の設定 □基本的な生活習慣の形成に向けた家庭・地域

【県立総合教育センター】 への支援

□教職員研修の充実による授業力向上の支援 □生活リズムの確立

市町村教育委員会

□キャリア教育の視点を踏まえた「確か □県の目標と地域の実態を踏

な学力」の向上に係る取組 まえた「目標」の設定

(総括目標、取組目標、推進目標)

県立高等学校 幼小中学校 家 庭・地 域

□キャリア教育の視点を踏ま □キャリア教育の視点を踏まえ □家庭学習時間の設定

えた学力向上の取組 た学力向上の取組

□「わかる授業」の構築による「確 □帰宅時刻の設定・厳守

□「わかる授業」の構築によ かな学力」の向上の取組

る「確かな学力」の向上 □県や市町村、学校の実態を □起床・就寝時刻の徹底

踏まえた「目標」の設定

□学習を支える力(学習規 (総括目標、取組目標、推進目標) □朝食摂取の徹底

律の徹底) □当該学年で身に付ける学習

内容の指導の徹底 □地域で子どもを「見守る活動」

□学習規律の徹底 等の実施

□授業と連動した「宿題」の

工夫・改善

学校、家庭、地域、教育行政が連携した取組

Page 16: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 13 -

Ⅵ キャリア教育の視点を踏まえた「確かな学力」の向上の取組

学力向上のために、キャリア教育の視点を踏まえることの意義は、以下の点である。

○ 学校と家庭・地域との連携を円滑にし、夢や希望を持たせる取組を行い、幼児児

童生徒に「学ぶ意義」や「働く意義」を実感させる。

○ 日常の授業において「学ぶ意欲」を向上させ、主体的に学習に取り組む態度の育成を

図る。

1 教育行政の取組

(1) 「学力向上推進委員会」(仮称)の設置を促進し、キャリア教育の視点を踏

まえた学力向上の取組を推進する。

(2) 児童生徒の目的意識の高揚や学ぶ意欲の向上を図るため、教科等指導との

関連を図り、事前事後指導の充実した職場見学や職場体験、インターンシップ等の

取組を推進する。

(3) 児童生徒に「学ぶ意義」や「働く意義」を実感させるため、「地域教育資源」

の活用を推進する。

(4) 学校における体験活動を推進するため、様々な機関との交流活動等の取組を推

進する。

(5) 生徒の目的意識の高揚を図り、早い時期から自らの進路(進学・就職)を

意識させる取組を推進する。

2 学校の取組

(1) 幼稚園

① キャリア教育につながる幼児の姿を意識して、保育の改善を図り、幼稚園

教育でねらいとしている心情・意欲・態度を培う。

② 友達と一緒に活動する楽しさを味わい、友だちのよさに気付く活動を行う。

③ あいさつや返事ができるようにする。

④ 手伝いや当番活動を喜んで行い、人の役に立つ喜びを味わう活動を行う。

⑤ 地域に親しみを持ち、身近に働く人々の様子に興味を持たせる。

⑥ 自分の役割を意識して、自分のことは自分でできるよう指導の工夫をする。

⑦ 最後までやり遂げた喜びを感じるよう教師の援助の工夫をする。

⑧ 自分で好きな遊びを見つけて楽しむことができる環境構成をする。

(2) 小・中学校

① キャリア教育の視点を踏まえた教育課程の編成

教科等の年間学習指導計画にキャリア教育の視点を踏まえ、単元の内容を

検討し、「地域教育資源」の位置付けを行い、「学ぶ意義」や「働く意義」を

実感させ、学習意欲の向上を図る教育課程を編成する。

② 児童生徒にとって「学ぶこと」が実社会とつながっていることを実感できる日常

Page 17: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 14 -

的な学習や体験活動等を通して、「なりたい自分」と「なれる自分」を広げることのでき

る授業を実施し、児童生徒の進路選択の幅を広げる。

③ キャリア教育の視点を踏まえて、職場見学や職場体験のあり方を見直し、

教科等の内容と関連づけることで、取組の充実を図り、「学ぶ意義」や「働

く意義」を実感させ、勤労観や職業観の育成を図る。

④ 「地域教育資源」の活用にあたっては、保護者等が学習に参画するための

具体的な計画を立案する。

(3) 高等学校

① キャリア教育の視点を踏まえた教育課程の編成

教育活動全体にキャリア教育の視点を踏まえることによって、発達段階に

応じて学ぶ意義を理解させ、学習意欲の向上を図る系統的な教育課程を編成

する。

② キャリア教育の推進

生徒が自己の在り方生き方を考え、主体的に進路を選択することができるよう、

学校の教育活動全体を通じて、計画的・組織的なキャリア教育を推進する。

③ 教職員のキャリア教育についての理解促進と資質向上

有効かつ円滑にキャリア教育を実施するため、中核的役割を担う教員の養成に

努めるとともに、学校全体で計画的、組織的、継続的な取組を推進する。

④ キャリア教育と関連付けた授業の展開

「学習内容」と「実生活」をつなげたキャリア教育の視点を踏まえた授業を日

常的に展開する。

⑤ 学校と家庭や地域、企業等との連携の充実

キャリア教育の視点に立って、インターンシップと教科等の内容をつなぐ

ことで企業の人材活用の充実を図り、「学ぶ意義」や「働く意義」を考えさせ、勤労観

や職業観の育成を図る。

3 家庭・地域の取組

(1) 地域活動等を通して自主性や社会性を育成するとともに、児童生徒の勤労

観や職業観を身につける機会となる職場見学や職場体験、インターンシップ等への

理解と協力を行う。

(2) 家庭においては、子どもに「働くこと」と「勉強すること」は密接な関係

があることなど、将来の夢や希望について子どもと語り合う。

(3) 保護者や地域住民は、学校教育に関わりながら、学校の要請に応じて積極

的に学校教育に参画し、学校を支援する。

(4) 学校が、地域の社会教育施設等を活用して体験活動を実施する際には、学

校との円滑な連携・協力を図る。

Page 18: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 15 -

Ⅶ 「わかる授業」構築のための取組

児童生徒の「確かな学力」の向上を図るために、教師は、日々の授業で、基礎的・

基本的な知識・技能の習得を図り、それらを活用して課題を解決するために必要な

思考力・判断力・表現力等の育成や主体的に学習に取り組む態度を育成することが

求められている。

そのためには、「わかる授業」の構築が重要であり、日常的な授業改善が必要で

ある。また、教育課程の「量」と「質」の管理を適切に行い、学力向上のための教

育環境を整えることも大切である。さらに、学校や家庭・地域においては、「学習

を支える力」の育成を図り、児童生徒の学習に向かう姿勢を形成することが重要で

ある。

1 教育行政の取組

(1) 小中学校においては、「地区別ブロック型研究」を推進し、地区毎に教科等

の研究会との連携を図ることで指導方法等工夫改善に係る加配教員(以下加

配教員)一人一人の授業力向上を図る。また、加配教員が校内研修に積極的

に関わることで教師の授業力向上のための取組を推進する。

(2) 「加配教員」及び「教科コーディネーター」の適切な活用が図れるよう研修会等を通し

て取組を推進する。

(3) 学校訪問等において、「確かな学力」の向上についての指導・助言を行う。

(4) 「授業」と連動した「宿題」の与え方についての取組を推進する。

(5) 小学校でのスポーツ少年団や中学校の部活動においては、終了時刻厳守、

定期テスト1週間前程度の部活動停止期間の設定等、児童生徒の家庭におけ

る学習時間を確保する取組を推進する。

(6) 家庭における教育力の向上を図り、幼児児童生徒の基本的な生活習慣や学習習慣を

形成する取組を推進する。

(7) 地域全体で「確かな学力」の向上を支援する体制づくりを行い、学校教育

の充実に「地域教育資源」を活用する取組を推進する。

(8) 県教育委員会は、「目標(総括目標、取組目標、推進目標)」を示し、市町村

教育委員会と学校との「目標連鎖」による連携を図り、学力向上推進の取組

と成果を明確にする。

2 学校の取組

(1) 幼稚園

① 物との多様なかかわりの中で、物の性質や仕組みについて考えたり、気付

いたりする活動を意識して取り組む。

② 言葉を通して他者と関わったり、絵本や物語などに親しみ、言葉による表

現を楽しむ活動を推進する。

③ 幼児が互いにかかわりを深め、協同する経験を積み重ね、「協同的な学び

Page 19: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 16 -

合い」へ発展するよう年間指導計画に位置付ける。

④ 園内研修の充実を図るために近隣園等との合同研修会を実施する。

⑤ 幼稚園と小学校の教職員との合同研修会を実施する。

(2) 小・中学校

① 「地区別ブロック型研究会」での成果を校内で波及させ、教師一人一人の

授業改善への意識を高める。

② 指導力向上のために教師一人一人が主体的に参画する校内研修のあり方を工夫する。

③ 「指導方法等工夫改善に係る加配教員」や「教科コーディネーター」等の

効果的な活用を図ることで、校内の授業改善を促進する。

④ 小学校でのスポーツ少年団や中学校の部活動においては、終了時刻厳守、

定期テスト1週間前程度の部活動停止期間の設定等、児童生徒の家庭におけ

る学習時間の確保を行う。

⑤ 「県学力到達度調査」や「全国学力・学習状況調査」の分析結果からの課題に対応する。

⑥ 「学習規律の徹底」を図るための具体的な取組を行う。

⑦ 学校は、県教育委員会や市町村教育委員会の「目標」との連鎖を図り、学

校の実態を考慮した学校の目標(総括目標・取組目標・推進目標)を設定し、実

践する。

(3) 高等学校

① 学力向上を推進するために、校内における「計画・実践・検証・改善」等

のシステム構築を図る。

② 授業力向上のための教科及び学年研修を推進する。

③ 高校入試問題及び達成度テストの結果分析を行い、同教科で課題を把握し

授業改善に役立てる。

④ 部活動時間の厳守、休養日の設定により学習時間を確保する。

⑤ キャリア教育の充実を図り、進学率・就職内定率の向上を図る。

3 家庭・地域の取組

(1) 家庭においては、幼児児童生徒の基本的な生活習慣を形成するために、「早

寝・早起き・朝ごはん」を徹底する。

(2) 各家庭は、「帰宅時刻」「家庭学習の時間」を設定する。

(3) 幼児児童生徒の言語に関する能力を育成するために、「読書県おきなわ」の

取組を通して、家庭における読書活動等を充実させる。(毎月第3日曜日を「フ

ァミリー読書の日」として、家族読書を奨励)

(4) 地域のボランティア等により、学校の教育活動を積極的に支援する取組を

行う。

Page 20: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 17 -

Ⅷ 学力向上マネジメントによる「目標管理型評価システム」の取組1 教育行政と学校との目標連鎖

2 校内における「目標管理型評価システム」の流れ

<学校評価等による学校課題の明確化> <学校の目標の決定>

<実践> <個人の取組目標の設定>

校長は、県や市町村との目標連鎖を考慮するとともに、学校評価等により、学校課題を明確にし、目標の提案準備を行う。(マーケティング)

職員会議等で職員と学校の目標の共通理解を図る。

校長と面談を行い、個別の取組目標を設定する。(イノベーション)

個人の取組目標に基づいた創造的な実践活動

取組目標の達成:達成感、成就感

<学校の目標>

児童生徒や家庭・地域の実態を踏まえ、市町村教育委員会や県の目標(総括目標・

取組目標・推進目標)との連鎖を考慮する。また、児童生徒、保護者、地域の願いや要望

を考慮した学校課題を明らかにし、学校の目標(総括目標・取組目標・推進目標)につ

いて、職員との共通理解を図り、その後、個別の取組目標を設定し、実践を行う。

<県教育委員会の目標>

県民の願いや県教育委員会の重

点事項等を踏まえ、県の目標(総

括目標・取組目標・推進目標)の

設定を行う。

<市町村教育委員会の目標>

域内の学校や地域の実態を踏まえ、

市町村教育委員会の目標(総括目標・取

組目標・推進目標)の設定を行う。県の

目標(総括目標・取組目標・推進目標)

との連鎖を図り、事業を推進する。

Page 21: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 18 -

3 目標を連鎖させた「取組構想」

義務教育課、教育事務所の取組構想 市町村教育委員会の取組構想

県教育委員会は、重点事項を踏まえて目標 市町村教育委員会は、域内の実態に応じ

(総括目標、取組目標、推進目標)を設定し、本 て県の目標(総括目標、取組目標、推進目標)

県の学力向上推進の施策の方向性を示す。 と連鎖させた目標(総括目標、取組目標、推進

目標)を設定し、各事業に取り組む。

平成24年度学力向上推進に係る取組評価・改善策(案) 学校の取組構想

学校は、設定した目標(総括目標、取組目 学校は、県や市町村教育委員会の目標(総

標、推進目標)について、学校評価等を活用 括目標、取組目標、推進目標)との連鎖を図

し評価を行い、新たな課題を見出し、改善を り、学校の実態に応じた目標(総括目標、取組

行う。 目標、推進目標)を設定し、実施する。

Page 22: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 19 -

資料-1

平成24年度 学力向上推進のための取組構想義務教育課・教育事務所

義務教育課 幼児児童生徒の学力を5年以内に全国水準に高める。総括目標

〔主要な取組1〕 取組の重点 〔主要な取組2〕

地区別ブロック型研 ○キャリア教育の視点を踏まえた学力向上の推進 教科コーディネーター究推進事業 配置事業〔取組目標〕 ○「わかる授業」の構築による「確かな学力」の向上の 〔取組目標〕

○ブロック型研究会を 推進

月1回程度実施し、指 ○近隣の学校からの要請及導方法工夫改善教諭 ○学力向上マネジメントによる「目標管理型評価シ び、市町村教育委員会、

の90%以上が研究授 ステム」の推進 教育事務所主催の研修

業を実施する。 会で5回以上講話等を

○配置校においては、 実施する。各教科コー

研究の成果を校内研 ディネーターの実施率

究会で共有し、成果 を100%とする。を次年度の年間計画

へ明記する。

「夢・にぬふぁ星プランⅢー虹色・未来への架け橋ー」

〔主要な取組3〕 1 キャリア教育の視点を踏まえた学力向上 〔主要な取組4〕

県学力到達度調査事業 (1)キャリア教育の視点を踏まえた目的 教育庁学校訪問推進事業〔取組目標〕 意識の高揚と学習意欲の向上 〔取組目標〕

(2)「学ぶ意義」や「働く意義」を実感○全小中学校において、各 させる授業 ○全ての訪問校において改

設問毎の正答率を80% 2 「わかる授業」の構築による「確かな学力」 善事項が100%達成でき

以上にする。 の向上 る取組を実施する。

(1)教師一人一人が主体的に参画できる○全小中学校において、無 研修システムの構築 ○該当の市町村教育委員会

解答率を H23年度より半 (2)教育課程の「量」と「質」の管理 においては、「成果と課

減させる。 (3)各種調査を活用した授業づくり 題」について校長研修会

(4)支持的風土をつくる学級経営 等で報告し、共通の改善

事項について、域内の全

小中学校で改善を図る。

3 学力向上マネジメントによる「目標管理

型評価システム」

〔主要な取組5〕 地区別教科等研究会との連携〔取組目標〕

地域教育資源の活用事業〔取組目標〕 ○ブロック研究会への参加

を働きかける。手立てと

○全小中学校で「地域教育 して、ブロック研究会へ

資源」の活用を年間学習 可能な限り参加を依頼

指導計画の中に位置づけ する。

る。

○全小中学校、校内研修会

で「地域教育資源」を活

用した教科に係る授業研 連携教育の推進究会を年1回以上実施す ○幼小中連携(合同研修)

る。 ○学校・家庭・地域との

連携

・家庭学習時間の確保・基本的生活習慣の形成

【義務教育課の推進目標】

県民(児童生徒、保護者、地域住民、教職員)の願いである全国最下位を脱し、全国に追いつき、追い越す要求に応えるために、○県学力到達度調査において、学習の取りこぼしをなくすため、正答率30%未満の児童生徒の割合を半減させる。○県学力到達度調査の無解答率を H23年度より半減させる。

その他の取組事項

6 秋田県人事交流の推進7 学力向上推進本部会議の開催8 県内大学との連携9 学力向上推進に係る研究指定校への支援

10 全国学力・学習状況調査の活用

Page 23: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 20 -

資料-2

平成○○年度 学力向上推進のための取組構想○○教育委員会

学校・家庭・地域の力を最大限に生かす域内の教育力強 み 弱 み

地区別ブロック 〔取組目標〕型研究 内〔取組目標〕 部

○各地区でブロッ 環ク型研究会月1 境回程度、90%以上

授業公開を行う。

教科コーディネータ 〔取組目標〕 チャンス 懸 念〔取組目標〕 外○近隣の学校や行 部政での研修会に 環おける講話等を 境5回以上行う。

県学力到達度調査 〔取組目標〕〔取組目標〕

○各設問毎の正答

率を80%以上。○無解答率をH23年 各市町村の学力向上推進基本方針度より半減させ

る。 ○教育庁学校訪問 〔取組目標〕 ○〔取組目標〕 ○

○訪問校の改善事項

の達成率100%

○該当市町村は校長

研修会等で100%報告を実施する。 学力向上のための 学力向上のための 学力向上のための地域教育資源 〔取組目標〕 教育環境の整備1 教育環境の整備2 教育環境の整備3〔取組目標〕○全小中学校で年間

学習指導計画の

中で位置づけ、教

科に係る授業研

究会を年1回以

上実施する。

【市町村教育委員会の推進目標】

○○○

【義務教育課の推進目標】

県民(児童生徒、保護者、地域住民、教職員)の願いである全国最下位を脱し、全国に追いつき、追い越す要求に応

えるために、

○県到達度調査において、学習の取りこぼしをなくすため、正答率30%未満の児童生徒の割合を半減させる。

○県到達度調査の無解答率を H23年度より半減させる。

教育委員会

総括目標

県の主要な取組 市町村の取組

Page 24: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 21 -

資料-3

平成○○年度 学力向上推進のための取組構想○○小中学校

幼児児童生徒、保護者、教師、地域の力を最大限に生かす学校の教育力

〔取組目標〕 強 み 弱 み〔取組目標〕 内○ 部

環境

〔取組目標〕 チャンス 懸 念〔取組目標〕 外○ 部○ 環

〔取組目標〕

〔取組目標〕

○ 自校の学力向上推進基本方針

○○

〔取組目標〕 ○〔取組目標〕

学力向上のための 学力向上のための 学力向上のための教育環境の整備1 教育環境の整備2 教育環境の整備3

〔取組目標〕

〔取組目標〕

【自校の推進目標】

○○○

【市町村の推進目標】

○○○

学校の総括目標

市町村の取組 学校の取組

Page 25: 沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」kyouikukateisousoku.up.seesaa.net/image/E381ABE381ACE381...沖縄県学力向上主要施策 「夢・にぬふぁ星プランⅢ」

- 22 -

資料-4

平成○○年度 学力向上推進「取組目標」の評価(例)(学校例)

【推進目標】

「県学力到達度調査において、全教科県平均を上回り、無解答を0にする。」

取組事項 指標 達成状況

【取組1】 ・100%の教諭(臨任含む)が、指導案を作成し、複 ・100% :A指導案作成を行っての 数名に授業を公開する。 ・90%以上100%未満:B授業公開の実施 ・90%未満 :C

【取組2】 ・全学級が授業開始前の1分間黙想を実施する。 ・100% :A授業開始1分前黙想の ・90%以上100%未満:B実施 ・90%未満 :C

【取組3】 ・全学級が学期1回、学級担任(副担任)と児童生 ・100% :A教師と児童生徒との触 徒との触れ合い活動を実施する。 ・90%以上100%未満:Bれ合い活動の実施 ・90%未満 :C

【取組4】 ・全教諭が、授業と宿題とを関連づけ、翌日の授 ・90%以上100% :A宿題と授業とを関連づ 業に宿題を活用する場面を設定する。 ・80%以上90%未満 :Bける取組の実施 ・80%未満 :C

【取組5】 ・全学級が、「地域教育資源」を活用した授業を週 ・90%以上100% :A「地域教育資源」を活 案に位置づけ実施する。 ・80%以上90%未満 :B用した授業の実施 ・80%未満 :C

<推進目標評価:例> ※各項目ともA:4点、B:3点、C:2点として算出

取組 点数 総合 評価 評価基準取組1 3 A:達成取組2 2 20~17~15~10

13 C B:概ね達成取組3 4

A B C取組4 2

C:未達成取組5 2

<推進目標の総括>

県学力到達度調査において、全教科県平均を上回ったが、無解答を0にすることはできなかった。その要因として、取組2、取組4、取組5の目標に到達できなかった点が挙げられる。学習規律の更なる徹底と宿題の効果的な活用及び「地域教育資源」の具体的な活用について方向性を明確に示す必要がある。

<未達成への今後の対応:例>

○取組2、4、5の分析を学力向上推進委員会で行い、取組のどこが弱いのかを12月までに全職員へ提示し、意見の集約を図る。○次年度の取組事項の継続を打ち出し、早期の対応を行う。

2 H25年度に向けた取組の改善事項(例)※職員との共通理解後にまとめる。

○ 取組1、取組3達成事項として、日常的な取組へ移行させる。学年経営案、学級経営案、専科(教科)経営案等へ反映させる。

【取組2:改善案】 【取組4:改善案】 【取組5:改善案】・黙想開始2分前に音楽をか ・新学期直後に全校朝会の中 ・宿題と連動させた研究授け、1分前黙想の準備に入 で、劇化による課題を共通 業を実施する。る。 理解し、その後全校統一の

学級活動で指導を行う。

<新規の取組>

(新1) 師弟同行清掃:教師と児童生徒とが毎日、一緒に清掃を行う。教師は、曜日により清掃箇所を移動する。

(新2) 単元が、実社会にどのように関わっているかについて研究授業と研究会を実施する。