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塩害対策工法の概要( SSI工法 )
【 NETIS登録 N-SSI工法 KK-100009-VR 】
基本設計 公益財団法人鉄道総合技術研究所東日本高速道路株式会社中日本高速道路株式会社西日本高速道路株式会社
Suppressing Salt Injury Method
株式会社ジェイアール総研エンジニアリング
塩害の原因と区分
塩害による鉄筋腐食の例
外的塩害 内的塩害
・飛来塩分・凍結防止剤
などからの塩化物(NaCl,CaCl2)
・海砂・混和材
などからの塩化物(NaCl,CaCl2)
鉄筋表面の不働態の破壊
鉄筋の腐食
水
塩害による鉄筋腐食のメカニズム
Cl- Cl- Cl-
鉄筋 鉄筋
かぶりコンクリート かぶりコンクリート
錆
不動態皮膜
Fe2+1/2O2+H2O+e
-
→2OH-
e-
塩分による不動態皮膜の破壊 鉄の溶解による錆の生成
錆の生成Fe2++2OH- → Fe(OH)2
FeOOH
塩害対策工法(鉄筋腐食の抑制)
① 電気化学的工法
・ 電気防食工法(鉄筋の不活性化)
・ 脱塩工法(躯体の塩分除去)
・ 犠牲陽極法(犠牲陽極埋込による鉄筋保護)
② 断面修復工法
・ 防錆材塗布工法(鉄筋に直接塗布)
・ 防錆材混入工法(断面修復材に混入)
・ S S I 工法(「塩分吸着剤」を活用)
塩害に対する補修後の再劣化メカニズム
断面修復工法における一般防錆材の限界
塩化物イオン(Cl-
)≦亜硝酸イオン(NO2-
)
一般防錆材の考え方
〈 2kg/㎥ レベルを超えると 〉
■ 鉄筋表面の残存錆中に塩分が残存(錆の完全除去は困難)
■ 鉄筋背面の躯体中に塩分が残存(躯体の塩分除去は困難)
再 劣 化
「塩分吸着剤」の構造と特性
イオン交換反応
Cl-を吸着 NO2-を放出
(NO2-),nH2O
(Ca ,Al ) (OH)2Cl-
Cl-NO2-
NO2-
S S I 工法の施工概念図
「塩分吸着剤」の防錆効果(補修イメージ)
(補修材)防錆モルタル、普通モルタル
高塩分モルタル(躯体)
接合供試体 補正自然電位の経時変化
乾湿繰返し試験(サイクル)補正自然電位(
mV)
鉄筋の腐食抑制効果(補修イメージ)
(腐食面積率<10%) (腐食面積率≒80%)
大型供試体(床版を模擬)による確認試験
大型供試体の長期暴露試験
暴露試験場所 暴露試験状況
暴露試験場所
防錆材の鉄筋腐食抑制効果の比較
防錆材:一般防錆材
(鉄筋の一部に腐食が進行)
防錆材:「塩分吸着剤」 (SSI工法)
(鉄筋の腐食は抑制)
(補修後3年経過時のはつり調査)
鉄筋表面の状態と塩化物(Cl-)分布の比較
防錆材:一般防錆材
防錆材:「塩分吸着剤」 (SSI工法)
塩分の深さ方向分布の比較塩
分量
(kg
/m
3)
深さ(mm)
補修材 躯体
防錆材:一般防錆材
塩分
量(kg
/m
3)
深さ(mm)
補修材 躯体
防錆材:「塩分吸着剤」(SSI工法)
0 20 40 60 80 100 0 20 40 60 80 100
Graph1
55
1515
2525
3535
4545
5555
6565
7575
8585
9595
系列 1
系列 1
0.5
0.5
0.3
0.3
0.8
0.8
3.3
3.3
3.7
3.7
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
Sheet1
系列 1
50.5
150.3
250.8
353.3
453.7
553.8
653.8
753.8
853.8
953.8
Graph1
55
1515
2525
3535
4545
5555
6565
7575
8585
9595
系列 1
系列 1
0.8
0.8
0.1
0.1
2.8
2.8
2
2
2.8
2.8
3.2
3.2
3.6
3.6
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
3.8
Sheet1
系列 1
50.8
150.1
252.8
352
452.8
553.2
653.6
753.8
853.8
953.8
断面修復材の遮塩性能の比較
「塩分吸着剤」無添加
(塩分は内部まで浸透)
「塩分吸着剤」添加(1%)
(塩分は表層でトラップ)
(ポリマーセメントモルタルの塩水浸漬1箇月後の結果)
白色:塩分浸透領域
黒色:塩分未浸透領域
表層で塩分をトラップし内部への浸入を防止している
SS I 工法施工による塩害の抑止
■ 「塩分吸着剤」入り鉄筋防錆材を施工すると、
・ 鉄筋及び鉄筋周辺の塩化物イオンを吸着し、亜硝酸イオンを放出
⇒ 鉄筋周辺を防錆環境に改善
■ 「塩分吸着剤」入り断面修復材を施工すると、
・ 外部からの塩化物イオンの浸入を表層でトラップ
⇒ 内部コンクリートと鉄筋を保護
長 期 耐 久 性 を 実 現
塩化物イオン
既設コンクリート
防錆ペースト「塩分吸着剤」入り断面修復材
施工方法
施工法の種類と特徴
吹き付け工法大面積を効率よく、安定した付着性を確保して施工できる
躯体形状に沿った型枠施工が必要である
吹き付け機材が必要である
左官工法
小面積施工に向いており、上向きや大面積は難しい
大がかりな機材が不要で簡便に施工できる
充填工法型枠に断面修復材を充填するため、作業時間を短縮できる
工程フロー
躯体処理(はつり)
鉄筋処理(ケレン)
清掃
水湿し
防錆ペースト施工
断面修復材施工
表面仕上材施工
SJ1
RP200/310/310G
施工写真(1)
はつり・高圧洗浄後 防錆ペースト塗布状況
道路橋 鈑桁床版下面SSI工法補修工事
施工写真(2)
遮塩モルタル塗布状況 遮塩モルタル塗布後
道路橋 鈑桁床版下面SSI工法補修工事
施工時の温度条件
1.施工時の気温は5℃~35℃の範囲としてください。
2.気温が4℃以下の場合は施工を避けてください。やむを得ず施工を行う場合は、以下の方法で施工してください。
①施工時の気温が0℃以下では施工しない。②練り混ぜ水に、10℃~35℃程度の温水を使用し、
練上がり温度を5℃~20℃に調整する。③外気温や施工範囲を考慮し、施工箇所を5℃以上に保温する。
3.酷暑時の施工における練上がり温度は、35℃以下(吹き付け施工・グラウト施工の場合は 30℃以下)となるように、練り混ぜ水に冷水を用いるなどして調整してください。
施工実績など
規格・実績
■ NEXCO 施工管理要領 保全編
■ JCI コンクリートのひび割れ調査,補修・補強指針-2013
● 施工実績 ⇒ 全国で600件超
(橋脚の補修・追跡調査)
■ JR東日本 維持管理参考資料Ⅱ 補修補強編(コンクリート構造物補修の参考資料)
■ 国土交通省 NETIS登録 N-SSI工法 KK-100009-VR
■ 東京都建設局 新技術情報DB 登録番号1201008
■ 東京都港湾局 新材料・新工法DB 登録番号26010
(断面修復 鉄筋防錆の要求性能)
■ NEXCO 設計要領 第二集 橋梁保全編 平成28年8月
■ 静岡県 交通基盤部 新材料・新工法DB 登録番号1435
■ 広島県 長寿命化技術登録 登録番号28-03-031435
施工実績(2017年6月現在)
北海道 35 19 1 6 0 61
東北 8 48 7 37 0 100
関東 11 0 28 25 9 73
信越・北陸 42 54 12 92 1 201
東海 7 8 4 16 8 43
近畿 23 6 9 9 7 54
中国 21 2 3 15 1 42
四国 0 0 1 12 1 14
九州・沖縄 9 2 12 33 8 64
合計 156 139 77 245 35 652
合計地区国交省
農林水産省民間
その他自治体鉄道NEXCO
問い合わせ:
塩害対策工法研究会 会員
塩害対策工法研究会 会員
〒145-0071東京都大田区田園調布3-41-2TEL:03-5483-0010 FAX:03-5483-0888www.fcr-corporation.co.jp
塩害対策工法の概要�( SSI工法 )スライド番号 2スライド番号 3スライド番号 4スライド番号 5スライド番号 6スライド番号 7スライド番号 8スライド番号 9鉄筋の腐食抑制効果(補修イメージ)スライド番号 11スライド番号 12スライド番号 13スライド番号 14塩分の深さ方向分布の比較スライド番号 16スライド番号 17スライド番号 18スライド番号 19スライド番号 20スライド番号 21スライド番号 22スライド番号 23スライド番号 24スライド番号 25スライド番号 26問い合わせ:��塩害対策工法研究会 会員��塩害対策工法研究会 会員��〒145-0071�東京都大田区田園調布3-41-2�TEL:03-5483-0010 FAX:03-5483-0888�www.fcr-corporation.co.jp���〒145-0071�東京都大田区田園調布3-41-2�TEL:03-5483-0010 FAX:03-5483-0888�www.fcr-corporation.co.jp��