66
平成 平成 平成 平成25年度 年度 年度 年度 学位 学位 学位 学位申請手続要項 申請手続要項 申請手続要項 申請手続要項 岩手県立大学大学院看護学研究科 岩手県立大学大学院看護学研究科 岩手県立大学大学院看護学研究科 岩手県立大学大学院看護学研究科 平成 平成 平成 平成25年4月1日

学位申請手続要項 - 岩手県立大学 · 学位論文発表会(公開・3月のみ実施) 学位論文(最終版)提出 学位論文発表審査会(学内公開)

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平成平成平成平成22225555年度年度年度年度

学位学位学位学位申請手続要項申請手続要項申請手続要項申請手続要項

岩手県立大学大学院看護学研究科岩手県立大学大学院看護学研究科岩手県立大学大学院看護学研究科岩手県立大学大学院看護学研究科

平成平成平成平成22225555年年年年4444月月月月1111日日日日

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1

目次目次目次目次

学位(博士)論文審査スケジュール ・・・ 2

学位(修士)論文・課題研究審査スケジュール ・・・ 3

◆様式集

指導教員変更願(様式第1号) ・・・ 6

研究テーマ報告書 (様式第 2号) ・・・ 7

研究倫理審査申請書(様式第3号) ・・・ 8

研究倫理審査申請書(動物実験用)(様式第4号) ・・・ 10

研究倫理審査判定通知書 (様式第5号) ・・・ 12

研究倫理審査判定異議申立書 (様式第 6号) ・・・ 13

研究倫理審査承認証明書 (様式第7号) ・・・ 14

学位論文題名報告書(様式第8号) ・・・ 15

学位論文題名変更報告書(様式第9号) ・・・ 16

学位論文予備審査申請書(様式第10号) ・・・ 17

学位論文要旨(和文)(様式第11号) ・・・ 18

学位論文要旨(英文)(様式第12号) ・・・ 19

承諾書 (様式第 13号) ・・・ 20

学位論文予備審査結果通知書(様式第14号) ・・・ 21

学位申請書(博士)(様式第15号) ・・・ 22

学位論文審査報告書 (様式第16号) ・・・ 23

学位授与審査結果通知書(様式第 17号) ・・・ 24

学位申請書(修士)(様式第18号) ・・・ 25

学位論文作成要領(様式B) ・・・ 26

◆資料集

学位論文研究計画作成要領(資料A) ・・・ 34

岩手県立大学大学院看護学研究科学位授与手続要領(資料B) ・・・ 35

岩手県立大学大学院看護学研究科研究倫理規程(資料C) ・・・ 42

岩手県立大学大学院看護学研究科における疫学研究倫理指針(資料D) ・・・ 45

研究倫理の手引き (資料E) ・・・ 56

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2

【【【【学位学位学位学位((((博士博士博士博士))))論文審査スケジュール論文審査スケジュール論文審査スケジュール論文審査スケジュール】】】】

入学年度

入学時

11月

5月又は11月

6月又は12月

修了年度

11月

1月~2月

(9月修了の場合は7~8月)

3月

(又は9月)

学位授与

研究計画書・関係書類提出

研究テーマ報告

研究計画検討会(非公開)

学位論文発表会(公開・3月のみ実施)

学位論文(最終版)提出

学位論文発表審査会(学内公開)

学位申請

研究計画書(最終版)提出

学位論文予備審査申請

研究倫理審査申請

学生が行う手続・発表等 研究科委員会が行う事項

主指導教員の決定

副指導教員の決定

研究計画の確認

研究倫理審査

予備審査合否判定(副論文の審査を含む)

学位論文審査(審査員)・閲覧

学位論文審査(研究科委員会)

修了判定

学位論文予備審査会(非公開)

学位論文審査員決定

論文内容要旨提出(3000字程度、A4版印刷物及び電子データ)

学位論文(保存版)提出

学位論文公開(1年以内の学術雑誌への掲載)

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3

【【【【学位学位学位学位((((修士修士修士修士))))論文・課題研究審査スケジュール論文・課題研究審査スケジュール論文・課題研究審査スケジュール論文・課題研究審査スケジュール】】】】

入学年度

入学時

12月

1月

(又は次年度5月)

2月

(又は次年度6月)

修了年度

12月

(9月修了の場合は6月)

1月~2月

(9月修了の場合は7~8月)

3月

(又は9月)

【注意事項】

① 書類(学位論文を含む。)の提出は、次によること。

・ 提出書類及び部数は、「岩手県立大学大学院看護学研究科学位授与手続要領」による。

・ 書類の提出期限は各年度当初に配布する「看護学研究科スケジュール」によるものとし、締切時刻は全て12時とする。

・ 書類の提出先は、原則として看護学部事務室とする。

② 研究倫理審査、学位論文予備審査、学位論文審査結果通知は、学生が各自看護学部事務室で受領すること。

③ 研究計画検討会及び学位論文発表審査会の発表時間は、次のとおりとする。

博士後期課程:発表30分、質疑応答20分 博士前期課程:発表20分、質疑応答10分

④ 学位論文発表会審査会等において「学内公開」とあるのは、学部教員及び本研究科所属学生への公開をいう。

⑥ 研究計画変更に伴う研究倫理審査申請は、原則として毎月第3火曜日(研究科推進会議開催前日)を締切日とし、翌月第4

水曜日(研究科委員会開催)以降に結果を通知する。

学位授与

研究計画書・関係書類提出

研究テーマ報告

研究計画検討会(学内公開)

学位論文発表会(公開・3月のみ実施)

学位論文(最終版)提出

学位論文発表審査会(学内公開)

学位申請

研究計画書(最終版)提出

学位論文題名報告

研究倫理審査申請

学生が行う手続・発表等 研究科委員会が行う事項

主指導教員の決定

副指導教員の決定

研究計画の確認

研究倫理審査

学位論文審査員決定

学位論文審査(審査員)・閲覧

学位論文審査(研究科委員会)

修了判定

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4

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5

様式集様式集様式集様式集

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6

様式第1号(第2条関係)

指導教員変更願

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

看護学研究科 看護学専攻 課程

領域・分野

学籍番号

氏 名 印

下記のとおり指導教員を変更したいので願い出ます。

1 現行

(1) 研究テーマ

(2) 主指導教員 専門分野 職位 氏名

2 変更後

(1) 研究テーマ

(2) 主指導教員 専門分野 職位 氏名

3 変更理由

(A4)

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7

様式第2号(第3条関係)

研究テーマ報告書

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

看護学研究科 看護学専攻 課程

領域・分野

学籍番号

氏 名 印

主指導教員

氏 名 印

下記のとおり研究テーマを報告します。

1 研究テーマ

(A4)

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8

様式第3号(第6条関係)

研究倫理審査申請書(新規・変更)

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

申請者

学籍番号

氏名 印

※受付番号:

研究課題名

所属研究領域

及び研究分野

領域 分野

指導教員

添付書類

1.研究計画書 :□ 添付 □ 該当なし

2.依頼書、説明書 :□ 添付 □ 該当なし

3.同意書 :□ 添付 □ 該当なし

4.調査用紙等 :□ 添付 □ 該当なし

5.その他 ( )

研究期間 年 月 日 ~ 年 月 日

変 更

申 請 の

場 合

変更事項

変更理由

1.研究の概要

1)研究の目的・意義

2)対象者(数)及び

対象者として選定

した理由

3)研究方法

4)実施場所

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9

5)成果の公表方法

6)研究経費支出種目

(研究資金)

2.研究における倫理的配慮

1)対象となる個人の

人権の擁護

2)対象となる人の理

解を求め、同意を得

る方法

3) 対象となる人への

危険・不利益

4) 対象となる人への

利益(謝礼を除く)

5) 予測される学問的

・社会的な貢献

6) 資料・試料の保管

・廃棄方法

7)謝礼

3.その他

(A4)

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10

様式第4号(第6条関係)

研究倫理審査申請書(動物実験用)(新規・変更)

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

申請者

学籍番号

氏名 印

※受付番号:

研究課題名

所属研究領域

及び研究分野

領域 分野

指導教員

添付書類 1.動物実験計画書: □添付 □該当なし

2.その他 ( )

研究期間 年 月 日 ~ 年 月 日

変 更

申請の

場 合

変更事

変更理

1.研究の概要

1)研究の目的・

意義

2.研究における動物への配慮

1)施設等 飼養保管施設 実験室

2)動物実験を

必要とする

理由

□ 1.代替手段がない □ 2.代替手段の制度が不十分

□ 3.代替手段では経費がかかる

□ 4.その他( )

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11

3)使用動物

動物種 系統 性別 頭数 微生物学的品

質 入手先

4)実験内容

5)エンドポイ

ント

6) 人への安全

・周囲環境

への影響等

7)苦痛の軽減

8)安楽死の方

□ 1.麻酔吸入( )

□ 2.頚椎脱臼 □ 3.断頭 □ 4.脱血

□ 5.その他 ( )

9)死体の処理

□ 1.凍結保存後業者に引き渡し

□ 2.その他( )

10)予測され

る学問的・

社会的な貢

11) その他

(A4)

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12

様式第5号(第8条関係)

(元号) 年 月 日

申請者

学籍番号

氏名

看護学研究科長 印

研究倫理審査判定通知書

審査の結果、下記のとおり判定したので通知します。

受付番号

研究課題名

判 定 □承認 □条件付承認 □変更の勧告 □不承認

承認番号

条件、勧告又は

不承認の理由等

承認された研究期間 年 月 日 ~ 年 月 日

(A4)

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13

様式第6号(第9条関係)

研究倫理審査判定異議申立書

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

申請者

学籍番号

氏名 印

年 月 日付の研究倫理審査判定通知に対して、次のとおり異議がありますので、再

審査をお願いいたします。

※受付番号:

研究課題名

理 由

添付書類

注意事項 1 理由は、詳細に記載すること。

2 関係資料を添付すること。

(A4)

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14

様式第7号(第10条関係)

研究倫理審査承認証明書

下記の研究は、研究倫理審査の結果、承認されたものであることを証明します。

承認番号

1 研究課題名

2 所 属

3 学 籍 番 号

4 氏 名

5 研 究 期 間

6 備 考

(元号) 年 月 日

岩手県立大学大学院看護学研究科長

氏 名 印

(A4)

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15

様式第8号(第12条関係)

学位論文題名報告書

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

看護学研究科 看護学専攻 課程

領域・分野

学籍番号

氏 名 印

主指導教員

氏 名 印

下記のとおり学位論文の題名を報告します。

1 学位論文題名

(A4)

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16

様式第9号(第12条関係)

学位論文題名変更報告書

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

看護学研究科 看護学専攻 課程

領域・分野

学籍番号

氏 名 印

主指導教員

氏 名 印

下記のとおり学位論文の題名を変更したので報告します。

1 変更前の学位論文題名

2 変更後の学位論文題名

3 変更の理由

(A4)

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17

様式第10号(第13条関係)

学位論文予備審査申請書

(元号) 年 月 日

岩手県立大学看護学研究科長 様

看護学研究科 看護学専攻 博士後期課程

学籍番号

氏 名 印

博士論文予備審査を受けたいので、下記の書類を添えて申請します。

提出書類

1 博士論文(予備審査用) 部

2 博士論文要旨(和文)(予備審査用) 部

3 博士論文要旨(英文)(予備審査用) 部

4 副論文1編 部

(A4)

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18

様式第11号(第13条、第17条、第18条、第24条、第31条関係)

学位論文要旨(和文)

題名:

専攻領域・分野:

学籍番号 氏名:

要 約

【目的】

【方法】

【結果】

【考察】

キーワード:(5 語以内)

* 24 ドット以上のワードプロセッサーを用いて、A4 版横書き 2枚以内とすること。

字数・行数は 40 字 30 行(改行ピッチ6~8mm、10~11 ポイント)とする。

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19

様式第12号(第13条、第17条、第18条、第24条、第31条関係)

学位論文要旨(英文)

Title:

Field:

No. Name:

Abstract

Key words:(5 words)

* 24 ドット以上のワードプロセッサーを用いて、A4 版横書き 2枚程度とすること。

字数・行数は 40 字 30 行(改行ピッチ6~8mm、10~11 ポイント)とする。

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20

様式第13号(第14条関係)

承 諾 書

1 論文題目

2 発表年月日 年 月発行

3 雑誌名

4 巻号 第 巻 、第 号

5 頁 頁 ~ 頁 掲載

6 著者名

上記の論文を の学位(博士)申請の副論文として提出することに異議ありま

せん。

(元号) 年 月 日

氏名 印

(A4)

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21

様式第14号(第15条関係)

学位論文予備審査結果通知書

学位(博士)論文予備審査の結果、以下のとおり判定したので通知します。

論文題名

研究領域

学籍番号

判 定

(元号) 年 月 日

岩手県立大学大学院看護学研究科長

氏 名 印

(A4)

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22

様式第15号(第17条関係)

学位申請書(博士)

(元号) 年 月 日

岩手県立大学長 様

看護学研究科 看護学専攻 博士後期課程

学籍番号

氏 名 印

指導教員

氏 名 印

岩手県立大学学位規程第4条の規定に基づき、下記の書類を添えて学位の授与を申請します。

1 申請する学位 博士(看護学)

2 提出書類

(1)博士論文 部

(2)博士論文要旨(和文) 部

(3)博士論文要旨(英文) 部

(4)副論文 1 編 部

(A4)

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23

様式第16号(第20条関係)

学位論文審査報告書

(元号) 年 月 日

看護学研究科長 様

論文審査委員会

主査 印

副査 印

副査 印

論文等題名

学籍番号 氏名

論文審査及び修了試験の結果

(A4)

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24

様式第17号(第22条関係)

学位授与審査結果通知書

学位授与審査の結果、以下のとおり判定したので通知します。

申請学位

博士(看護学) ・ 修士(看護学)

論文題名

研究領域

学籍番号

判 定

(元号) 年 月 日

岩手県立大学大学院看護学研究科長

氏 名 印

(A4)

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25

様式第18号(第24条関係)

学位申請書(修士)

(元号) 年 月 日

岩手県立大学長 様

看護学研究科 看護学専攻 博士前期課程

学籍番号

氏 名 印

指導教員

氏 名 印

岩手県立大学学位規程第4条の規定に基づき、下記の書類を添えて学位の授与を申請します。

1 申請する学位 修士(看護学)

2 提出書類

(1)修士論文又は特定の課題についての研究の成果 部

(2)修士論文等要旨(和文) 部

(A4)

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26

様式B

学位論文作成要領学位論文作成要領学位論文作成要領学位論文作成要領

学位論文(以下、論文)の作成は、この要領を参考にすること。

1.論文の形式

1)論文の形式は、24 ドット以上のワードプロセッサーを用いて、A4 版横書き、字数・行数

は 40 字 30 行(改行ピッチ6~8mm、10~11 ポイント)とする。

2)論文の審査用の表紙

35mm の余白

35mm の余白

40 字×30 行

30m

m

の余白

(西暦)○○年度修士論文

(西暦)○○年度課題研究

(西暦)○○年度博士論文

題 名

(英文タイトル:博士論文のみ)

領域・分野

学籍番号

氏名

30m

m

の余白

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27

3) 修士論文最終版について

(1)片面刷りで製本する。

(2)表紙は研究科で準備したものを使う。

(3)内表紙には、論文題名、学籍番号、氏名を記載する。

(4)内表紙の次に要約とする。

(5)要約の次に目次とする。

(6)目次の次から本文とし、下部の中央に頁番号をつける。

<修士論文表紙・背表紙>

題名

(和)

氏名

西暦年度 修士論文

課題研究

題 名

岩手県立大学大学院

看護学研究科

氏 名

<内表紙・目次>

題 名

領域・分野

学籍番号

氏 名

要約

キーワード

Key words:

―目 次―

○○○----------------1

○○○----------------7

第Ⅰ章序論

―1―

2013年度

二〇一三年度

西暦年度

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28

4)博士論文保存版について

(1)片面刷りで製本する。

(2)黒色のカバーとする。表紙、背表紙とも西暦(年度)、論文題名、氏名を金文字で記載する。

(3)内表紙には、西暦(年度)、論文題名(和文・英文)、指導教員名、氏名を記載する。

(4)内表紙の次に要約とし、和文 2ページ、英文 2ページの順とする。

(5)要約の次に目次とする。

(6)目次の次から本文とし、下部中央に頁番号をつける。

<博士論文表紙・背表紙> <内表紙>

(和)

西暦年度 博士論文

題 名(和)

岩手県立大学大学院

看護学研究科

氏 名

西暦年度 博士論文

題 名(和)

題 名(英)

指導教員○○○

岩手県立大学大学院

看護学研究科

氏 名

<要約・目次・本文>

要約(2 頁)

キーワード

Abstract(2 頁)

Key words:

- 目次 -

○○○-----------------1

○○○---------------- 7

本文

-1-

二〇一三年度

2013年度

西暦年度

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29

2 論文の内容

論文は、原則として以下の事項から構成される様に作成する。なお、図表および資料につい

ては、審査用の場合には最後にそれらごとに一括して提出しても良いが審査終了後の製本では

本文内の適当な箇所に挿入する。

第Ⅰ章 序論(または研究目的)

第Ⅱ章 文献(先行研究)検討

第Ⅲ章 研究方法

・研究仮説

・用語の定義

・概念枠組み

第Ⅳ章 結果

第Ⅴ章 考察(研究の限界を含む)

第Ⅵ章 結論

謝辞

文献(引用文献)

資料(付録)

3 謝辞

4 頁の記載

頁は、要約から文献の最終頁まで、-1-、-2-、-n-のようにつける。資料には、文

献欄と区別し、-ⅰ-、-ⅱ-、-n-の番号をつける。それらの記入場所は、下中央とする。

5 本文の作成

1)要約

要約は、和文(1,600~2,000 字)とする。また、キーワードを和文・英文それぞれによる

5語を要約の下段に記載する。

(Key words は、Medical subject headings(国立医学中央図書館)を参照可)

(例) キーワード:高齢者、心拍出量、心拍数

Key words:elderly people, cardiac output, heart rate

2)見出し

各章には小見出しをつける。見出しと区分は、Ⅰ.1.1)(1)① の順序とする。

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30

6 図表と資料の添付

図表および資料は、白紙(本文と同質)を用いて作成し、それぞれに一連番号を付し、また、

それらの内容を示す標題(図は下、表は上)をつける。表の大きさは、最大A3サイズまでと

する。

なお、図表は、製本した論文には本文内の適当な箇所に挿入するが、審査用の論文の場合に

は、最後にそれらごとに一括して提出してもよい。

ただし、

①本文の右余白欄に、図表の番号を図3・表4のように記入する。

②末尾に一括したそれぞれの図表および資料の上段には、本文に挿入すべき頁番号をつける。

7 註記

註記は、脚注としてその頁の下あるいは最後にまとめて記載する。また、本文中の註記には

+、++を右肩に上付 1/4 角をつけ、文献番号1)、5)や統計学上の有意水準*、***とは区別

する。

8 文献

1)文献欄での記載順序

文献欄には、著者名のアルファベット順に列記する。ただし、同著者の文献は、年代の古い

順に記載する。

2)本文での文献記載方法

本文中には、著者名(姓)と著者名の後に発行年次を括弧表示する。文末に記載する場合は、

著者名(姓)と発行年次を括弧表示する。

(例)

・本文中では、林(2004)、島田と林(2003)、石久保ら(2002)、Yeo and Hayashi(1996)

・文末では、(林,2004)、(島田,林,2003)、(石久保ら,2002)、(Yeo& Hayashi,1996)、

(Hamric et al.,1996)

3)文献欄での記載方法

文献欄での記載方法は、概ね以下のとおりとする。この場合、共著者は 6 名までとする。

①定期刊行物(雑誌)

a.著者名(発行年次、西暦年数):論文の表題.掲載雑誌名(List of journals indexed in index

medicos, 医学中央雑誌・収録雑誌略名表に準拠した略名可),号もしくは巻(号)(1 号か

ら連続号の場合には省略可):最初の頁-最後の頁.

(例)

・水流聡子,中西睦子,植田喜久子,桂俊樹,眞嶋朋子(1995):臨床看護から見た日常生

活行動レベルの評価.日本看護科学学会,15,58-66.

・Yeo, S. A., Hayashi, R.H., Wan, Y., Rejman, E., Black, B. & Eakin, B. et al.(1996):

Effect of gestational duration on metabolic response to arm exercise. Bull. Osaka

Pref. Coll. of Nurs. 2, 1-8.

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31

②単行本

a.著者名(発行年次、西暦年数):書名(版数 初版は省略可),出版社名,発行地

b.著者名(発行年次、西暦年数):論文の表題,書名(版数 初版は省略可),頁数,出版

社名,発行地(欧文は編集者や監修者名の前に In,後に(Ed.)または(Eds.)を記載

(例)

・芝祐順(1979):因子分析法(第 2版),東京大学出版会,東京.

・Morse, J. M. & Field, P. A. (1995):Qualitative research methods of health professionals

(2nd ed.). 21-41, SAGE Pubcations, Calfornia.

・迫田環,植田喜久子,田村典子,村上明子,阪本恵子,鴨井君和(1993):行動形成プログ

ラム A バイタルサイン・罨法.阪本恵子編著,看護教育と看護実践に役立つ行動形成プロ

グラム,28-31,廣川書店,東京.

・Spross, J. A., & Baggerly, J.(1989):Models of advanced nursing practice. In A. B.

Hamric & J. A. Spross(Eds.), The clinical nurse specialist in theory and practice(2nd

ed.), 21-24, W. B. Saunders Company, Philadelphia.

③訳本

a.原著者名(原著の発行年次):原著名.出版社名,発行地./訳者名(翻訳書の発行年次):

翻訳書の書名(版数),出版社名,発行地.

b.原著者名(原著の発行年次):原著名.出版社名,発行地./訳者名(翻訳書の発行年次):

翻訳書の書名(版数),頁数,出版社名,発行地.

(例)

・Fawcett, J.(1989):Analysis and evaluation of concept models of nursing(2nd ed.). F. A.

Davis Company, Philadelphia./小島操子監訳(1990):看護モデルの理解 分析と評価,

医学書院,東京.

・Polit, D. F., Hungler, B. P.(1987):Nursing research, Principles and methods. J.B.

Lippincott Company, Philadelphia./近藤潤子監訳(1994):看護研究-原理と方法,239-256,

医学書院,東京.

9 資料

資料は、文献欄と区別して作成する。

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32

10 学位論文の要約の提出

題名:

専攻領域・分野:

学籍番号・氏名:

要約

【目的】

【方法】

【結果】

【考察】

キーワード:

Key words:

学位論文内に綴り込む場合には不要

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33

資料集資料集資料集資料集

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34

資料 A

学位論文研究計画作成要学位論文研究計画作成要学位論文研究計画作成要学位論文研究計画作成要領領領領

岩手県立大学大学院看護学研究科学位論文の研究計画申請のために提出する研究計画申請書

は、次の項目を含むものとする。

(修士論文・課題研究・博士論文)(修士論文・課題研究・博士論文)(修士論文・課題研究・博士論文)(修士論文・課題研究・博士論文)研究計画書研究計画書研究計画書研究計画書

1. 1. 1. 1. 提出年月日:提出年月日:提出年月日:提出年月日:平成 年 月 日

2. 2. 2. 2. 所属分野:所属分野:所属分野:所属分野:

3. 3. 3. 3. 学籍番号:学籍番号:学籍番号:学籍番号:

4. 4. 4. 4. 氏名:氏名:氏名:氏名:

5. 5. 5. 5. 指導教員:指導教員:指導教員:指導教員:主指導教員の氏名を記入する。

6. 6. 6. 6. 研究テーマ:研究テーマ:研究テーマ:研究テーマ:

学位論文の研究テーマとして、原則的には既に提出済みのテーマを記載する。ただし、

主指導教員の承認を得た上で変更することは可能である。

7. 7. 7. 7. 目的と目的と目的と目的と意義意義意義意義::::

どのような先行研究があるか、この研究によってどのような成果や新しい発見が予測で

きるのか、看護研究としての意義を具体的に記入する。

8. 8. 8. 8. 研究の枠組み:研究の枠組み:研究の枠組み:研究の枠組み:

a.研究デザイン

記述的研究か、分析的な研究か、実験的研究かなどの研究タイプと、取り上げる要因

あるいは変数の構成。

b.対象

研究対象をどのように選択するか、その選択基準とサンプリグ方法。

c.データ収集法

どのような変数(観察要因など)をどのような方法で測定し、それをどのようにデー

タ収集するかを具体的に記入する。 質問紙を使用する場合は、その質問紙素案を添

付する。

d.分析方法

データをどのように解析するか記入する。

9. 9. 9. 9. 研究期間研究期間研究期間研究期間 (元号) 年 月 日~(元号) 年 月 日

10. 10. 10. 10. 研究倫理研究倫理研究倫理研究倫理

研究上の倫理的配慮はどのようになされているか具体的に記入する。

[[[[注意注意注意注意]]]]

1. 表題は、修士論文、課題研究、博士論文のうち該当するものを記入すること。

2. 1~10 項目は必ず網羅し、ワープロ等を使用し、A4版横書き、1 行 40字、1頁 40 行、本

文を 5頁程度でまとめること。

3. 研究に必要な倫理の詳細については、「岩手県立大学看護学研究科研究倫理の手引き」(資

料C)を参照すること。

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岩手県立大学大学院看護学研究岩手県立大学大学院看護学研究岩手県立大学大学院看護学研究岩手県立大学大学院看護学研究科学位授与手続要領科学位授与手続要領科学位授与手続要領科学位授与手続要領

第1章第1章第1章第1章 総則総則総則総則

(趣旨)

第1条 この要領は、岩手県立大学大学院学則(以下「学則」という。)、岩手県立大学学位規程

(以下「学位規程」という。)その他の諸規程に定めるもののほか、看護学研究科(以下「研究

科」という。)における学位授与に関する手続について定めるものとする。

(主指導教員)

第2条 学生の研究指導の責任者として、学生ごとに主指導教員を定める。

2 主指導教員は、看護学研究科委員会(以下「研究科委員会」という。)の議を経て看護学研究

科長(以下「研究科長」という。)が定めるものとし、主指導教員を変更する場合においても同

様とする。

3 学生は、主指導教員を変更する必要が生じた場合には、指導教員変更願(様式第1号)によ

り研究科長に申請するものとする。

4 博士前期課程の学生にあっては、主指導教員が担当する専門分野科目2単位以上を履修しな

ければならない。

第2章第2章第2章第2章 研究計画の確認研究計画の確認研究計画の確認研究計画の確認

(研究テーマ報告及び副指導教員)

第3条 学生は、学位取得のために行おうとする研究のテーマについて、主指導教員の承認を得

て、研究テーマ報告書(様式第2号)により研究科長に報告しなければならない。

2 研究科長は、主指導教員が必要と認める場合には、前項の研究テーマの報告に基づき、研究

科委員会の議を経て学生の副指導教員を決定するものとする。

(研究計画の確認)

第4条 前条第1項の研究テーマに関する報告を行った学生は、当該研究計画の妥当性及び実施

可能性等について研究科委員会による確認(以下「研究計画の確認」という。)を受けなければ

ならない。

2 研究計画の確認に必要とする書類及び提出部数は、次のとおりとする。

研究計画書及び関係書類 研究科委員会委員数に1を加えた部数

(研究計画検討会)

第5条 研究科長は、研究計画の確認のため研究計画検討会を実施するものとする。

2 研究計画検討会は、博士後期課程にあっては非公開、博士前期課程にあっては岩手県立大学

看護学部教員及び研究科所属の学生に公開とし、申請者による研究計画の発表及び研究科委員

会委員からの質疑をもって行う。

第3章第3章第3章第3章 研究倫理審査研究倫理審査研究倫理審査研究倫理審査

(研究倫理審査)

第6条 学生は、学位取得のために行おうとする研究の内容について、倫理的妥当性に関する審

査(以下「研究倫理審査」という。)を受けなければならない。

2 研究倫理審査の申請書類及び提出部数は、次のとおりとする。

資料 B

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36

(1) 研究倫理審査申請書(様式第3号又は様式第4号)

研究科委員会委員数に1を加えた部数

(2) 研究計画書及び関係書類 研究科委員会委員数に1を加えた部数

3 研究倫理審査申請における研究期間は、当該申請者の在学予定期間を超えることができない。

(研究倫理審査会)

第7条 研究倫理審査は、研究科委員会委員のうちから研究科長が指名する委員による研究倫理

審査会(以下「審査会」という。)において行う。

2 研究倫理審査の基準及び研究倫理審査会に関する事項は、別に定める。

(研究倫理審査の判定)

第8条 研究科長は、審査会から研究倫理審査結果の報告を受けた場合には、研究科委員会の議

を経て当該研究倫理審査の判定を決定するものとする。

2 研究科長は、前項の判定結果について、研究倫理審査判定通知書(様式第5号)により申請

者に通知するものとする。

3 前項の通知に当たり、判定が条件付承認、変更の勧告又は不承認に場合には、その理由等を

記載しなければならない。

(審査の異議申し立て)

第9条 学生は、前条の研究倫理審査判定通知において不承認の判定を受けた場合には、研究倫

理審査判定異議申立書(様式第6号)により研究科長に対し異議申し立てを行うことができる。

2 前項の異議申し立てに関する審査は、研究科委員会において行う。

(研究倫理審査承認証明)

第10条 研究科長は、研究倫理審査において承認と認められた学生に対し、研究倫理審査承認

証明書(様式第7号)を交付するものとする。

(研究計画の変更)

第11条 学生は、承認された研究計画に変更が生じたときは、研究科長に対し研究倫理審査の

再審査を申請しなければならない。

2 前項の再審査申請の手続は、第6条から第10条までの規定を準用する。

第第第第4444章章章章 論文題名報告論文題名報告論文題名報告論文題名報告

(論文題名報告)

第12条 修士の学位を申請しようとする学生は、修士の学位論文又は特定の課題に関する研究

の成果(以下「修士論文等」という。)の題名について、あらかじめ学位論文題名報告書(様式

第8号)により研究科長に報告するものとする。

2 学位論文題名報告書を提出した後に修士論文等の題名を変更する場合(当該修士論文等の審

査の過程において題名変更の指導を受けた場合を除く。)には、学位論文題名変更報告書(様式

第9号)により研究科委員会の承認を得なければならない。

3 前項の規定は、博士の学位論文予備審査申請後に博士の学位論文の題名を変更する場合にお

いて準用する。

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第第第第5555章章章章 博士の学位申請博士の学位申請博士の学位申請博士の学位申請

(博士論文予備審査)

第13条 本研究科の博士後期課程に在学する学生が博士の学位を申請しようとする場合は、あ

らかじめ学位論文の提出の可否に関する審査(以下「予備審査」という。)を受けなければなら

ない。

2 予備審査の申請書類及び提出部数は、次のとおりとする。

(1) 学位論文予備審査申請書(様式第10号) 1部

(2) 学位論文(予備審査用) 1部

(3) 学位論文等要旨(和文)(様式第11号) 研究科委員会委員数に1を加えた部数

(4) 学位論文等要旨(英文)(様式第12号) 研究科委員会委員数に1を加えた部数

(5) 副論文1編 1部

(副論文)

第14条 前条第2項第5号の副論文は、次のすべてに該当することを要件とする。

(1) 学位論文に関連する内容の論文であること。

(2) 予備審査会実施予定日の前日から起算して 8 年前の日以降に発表された査読付き原著論

文であること。ただし、学会誌に掲載されたものについては、研究報告を含めることがで

きる。

(3) 学術雑誌等に掲載予定である場合には、掲載証明書の添付があること。

(4) 共著論文である場合には、申請者が筆頭著者であり、かつ、副論文としての提出に関し

共著者全員から承諾書(様式第13号)が得られていること。

(予備審査会)

第15条 研究科長は、予備審査申請書類の提出があった場合には、学位論文及び副論文を研究

科委員会委員への閲覧に供した後、予備審査会を実施するものとする。

2 予備審査会は非公開とし、申請者からの論文発表及び研究科委員会委員からの質疑をもって

行う。

3 研究科委員会は、予備審査会及び申請書類の内容に基づき、研究の進捗状況及び学位論文と

しての完成の見込等に留意のうえ、予備審査の合否を審査する。

4 研究科長は、予備審査の結果について、学位論文予備審査結果通知書(様式第14号)により

申請者に通知するものとする。

(研究指導科目の単位認定)

第16条 博士後期課程における研究指導科目の単位は、前条の予備審査に合格した者に対し認

定する。

(博士の学位申請)

第17条 予備審査に合格した学生が博士の学位を申請しようとする場合の申請書類及び提出部

数は、次のとおりとする。

(1) 学位申請書(博士)(様式第15号)1部

(2) 学位論文 4部

(3) 学位論文要旨(和文)(様式第11号) 4部

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(4) 学位論文要旨(英文)(様式第12号) 4部

(5) 副論文1編 1部

(学位論文審査)

第18条 学位規程第6条第1項に規定する論文審査委員会における学位論文の審査は、提出さ

れた学位論文の内容の審査及び口頭試問により行う。

2 学位を申請した学生は、前項の審査において学位論文の修正が必要となった場合には、別に

定める期日までに修正後の学位論文を提出しなければならない。

3 前項の場合における書類の提出部数は、次のとおりとする。

(1) 学位論文 4部

(2) 学位論文要旨(和文)(様式第11号) 研究科委員会委員数に1を加えた部数

(3) 学位論文要旨(英文)(様式第12号) 研究科委員会委員数に1を加えた部数

(博士の学位論文の審査基準)

第19条 博士の学位論文の審査基準は、次のとおりとする。

(1) 研究の目的、方法、結果及び考察の一貫性並びに妥当性

(2) 看護学研究としての独創性及び有用性(新しい看護学の理論構築並びに看護方法及び技

術の開発)

(3) 論文発表及び当該発表時の質問への対応

(論文審査報告)

第20条 学位規程第8条に規定する論文審査委員会の報告は、学位論文審査報告書(様式第16

号)により行うものとする。

(学位論文発表審査会)

第21条 研究科長は、論文審査委員会から審査結果の報告があったときは、学位論文発表審査

会を実施するものとする。

2 学位論文発表審査会は岩手県立大学看護学部教員及び研究科所属の学生に公開とし、修了試

験を兼ねる。

(学位授与の審議)

第22条 学位規程第9条第1項に規定する議決は投票により行うものとし、有効投票数の過半

数をもって合格と判定する。

2 前項の投票の結果、可否同数の場合には、研究科長の決するところによる。

3 研究科長は、前条の学位授与の審議の結果について、学位授与審査結果通知書(様式第 17

号)により申請者に通知するものとする。

(学位論文の体裁及び書類提出時期)

第23条 学位論文の体裁及び学位申請関係書類の提出時期は、研究科長が別に定める。

第第第第6666章章章章 修士の学位申請修士の学位申請修士の学位申請修士の学位申請

(修士の学位申請)

第24条 修士の学位を申請しようとする場合の申請書類及び提出部数は、次のとおりとする。

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(1) 学位申請書(修士)(様式第18号) 1部

(2) 学位論文又は特定の課題に関する研究の成果 4部

(3) 学位論文要旨(和文)(様式第11号) 4部

(修士の学位論文等の審査基準)

第25条 修士の学位論文等の審査基準は、次のとおりとする。

(1)研究の目的、方法、結果及び考察の一貫性並びに妥当性

(2)看護学研究としての独創性及び発展可能性

(3)論文発表及び当該発表時の質問への対応

(修士の学位申請への準用)

第26条 第 18条(第3項第3号を除く。)及び第20条から第23条までの規定は、修士の学位

申請について準用する。

第第第第7777章章章章 論文博士論文博士論文博士論文博士

(論文博士の論文審査申請資格)

第27条 学位規程第3条第4項に基づく学位論文の提出による博士の学位の取得(以下「論文

博士」という。)を申請することができる者は、次のいずれかに該当し、かつ、学位論文審査申

請に当たり研究科委員会委員の推薦を得ていることを要件とする。

(2) 本研究科の博士後期課程において、学則第14条第3項に規定する年数の在学並びに授業

科目の履修及び単位数の取得をし、必要な研究指導を受けて退学(以下「単位取得退学」

という。)した経歴を有すること。

(3) 大学院の修士課程若しくは博士前期課程修了者又はこれらと同等の学力を有すると認め

られる者で、4年以上の看護学の研究歴を有すること。

(4) 大学を卒業した者で、7年以上の看護学の研究歴を有すること。

(5) 前各号に該当しない者で、10年以上の看護学の研究歴を有すること。

2 前項第2号から第4号までの研究歴とは、次のいずれかに該当する期間をいう。

(1) 大学、大学院又は短期大学の専任教員として看護学専門分野の研究指導に従事した期間

(2) 官公庁又は企業等の研究機関において看護学の研究に従事した期間

(3) 大学院博士後期課程の学生又は大学院の研究生として研究に従事した期間

(4) その他前3号に相当するものとして研究科委員会が認めた期間

(論文博士申請資格審査)

第28条 論文博士の申請をしようとする者は、論文博士申請資格審査を受けなければならない。

2 論文博士申請資格審査を受けようとする者の申請書類及び提出部数は、次のとおりとする。

(1) 論文博士申請資格審査願(様式第19号)1部

(2) 履歴書(様式第20号)1部

(3) 学歴及び研究歴を証明する書類 1部

(論文博士の学位申請資格の審査)

第29条 論文博士の申請資格の審査は、研究科委員会において行う。

2 研究科長は、前項の申請資格審査の結果について、論文博士申請資格審査結果通知書(様式

第21号)により申請者に通知するものとする。

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40

(論文博士の学力確認)

第30条 学位規程第3条第4項による学力の確認は、提出された学位論文を中心として、看護

学に関する事項及び外国語について口答又は筆答試問により行う。

2 学位規程第6条第1項に該当する場合には、前項の外国語の試問を免除する。

(論文博士申請書類)

第31条 論文博士の申請をしようとする場合の提出書類及び提出部数は、次のとおりとする。

(1) 学位申請書(論文博士)(様式第22号)1部

(2) 学位論文 5部

(3) 学位論文要旨(和文)(様式第11号)5部

(4) 学位論文要旨(英文)(様式第12号)5部

(5) 論文博士資格審査結果通知書の写し 1部

(6) 副論文3編 4部

(7) 学位論文審査料の払込を証する書類(学位規程第 4 条第 3 項に該当する場合を除く。)1

(学位審査手続等の準用)

第32条 第 18条から第23条までの規定は、論文博士の学位申請について準用する。

(単位取得後退学者への課程博士授与)

第33条 第 27条第1項第1号に該当する者が、本学を退学した日の翌日から起算して3年以内

に博士の学位授与の申請をし、当該学位の授与を認められた場合には、学位規程第3条第3項

に該当するものとして扱う。

第第第第8888章章章章 雑則雑則雑則雑則

(教職員の責務等)

第34条 学位審査に関与する教職員は、不適切な便宜の授受又は指導形態等が発生することの

無いよう、透明性、客観性の確保に努めなければならない。

2 前項に関する通報、相談等の対応は、公立大学法人岩手県立大学における研究活動上の不正

行為の防止等に関する規程及び公立大学法人岩手県立大学ハラスメントの防止及び対策に関す

る規程に準じて行うものとする。

(雑則)

第35条 この要領に定めるもののほか、学位授与に必要な事項は、研究科委員会の議を経て研

究科長がこれを定める。

(附則)

1 この要領は、平成23年 4月 1日から施行する。

2 この要領の施行の日の前日において現に本研究科博士後期課程に在学する学生の研究指導科

目の単位認定方法については、第16条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 次の内規及び要領は、廃止する。

(1) 岩手県立大学大学院看護学研究科論文博士内規(平成 18 年 4 月 26 日看護学研究科委員

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41

会承認)

(2) 看護学研究科の学生の学位論文等研究倫理審査要領(平成 19 年 9 月 26 日看護学研究科

委員会承認)

附 則

この要領は、平成23年 10月 26日から施行する。

附 則

この要領は、平成25年 4月 1日から施行する。

〔様式第1号~様式第18号 8~24ページに掲載〕

〔様式第19号~様式第22号 省略〕

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42

岩手県立大学大学院看護学研究科研岩手県立大学大学院看護学研究科研岩手県立大学大学院看護学研究科研岩手県立大学大学院看護学研究科研究倫理規程究倫理規程究倫理規程究倫理規程

(目的)

第1条 この規程は、岩手県立大学大学院看護学研究科学位授与手続要領(以下「要領」という。)

第7条第2項の規定に基づき、学生(研究生を含む。)の研究倫理審査(以下「審査」という。)

の基準及び研究倫理審査会について必要な事項を定める。

(審査の観点)

第2条 審査の実施にあたっては、特に次の各号の観点に留意しなければならない。

(1) 対象となる人の人権の擁護

(2) 対象となる人に理解を求め同意を得る方法

(3) 当該研究によって生ずる個人等への不利益および危険性

(4) 対象となる人にかかる強制力の排除および軽減

(5) 要項等によって定められた対象となる動物への配慮

(6) 著作権等が設定されているものを使用する場合の許諾

(7) 取得したデータの保管と消去

(8) その他、当該研究において特に必要と判断された倫理的観点

(疫学研究、動物研究の倫理審査)

第3条 疫学研究については、別に定める「岩手県立大学大学院看護学研究科における疫学研究

倫理指針」に基づき審査する。

2 動物研究については「公立大学法人岩手県立大学動物実験規程」に基づき審査する。なお、

当該規程における「動物実験責任者および管理者」については、「研究指導教員」に読み替え

る。

(研究倫理審査会の組織)

第4条 要領第7条第1項の研究倫理審査会(以下「審査会」という。)は、3名の委員をもって

組織する。

2 審査に際し必要と認められる場合には、前項の委員のほか、研究科委員会構成員である教員

(以下「内部委員」という。)又は研究科委員会構成員以外の者であって、当該研究に関する

専門的知識を有する者(以下「外部委員」という。)を加えることができる。

3 内部委員及び外部委員の委嘱に当たっては、審査会長が研究科長に依頼し、研究科委員会に

おける承認を得るものとする。

(審査会長)

第5条 審査会に審査会長を置き、委員の互選により定める。

2 審査会長は、会務を総理し審査会の議長となる。

(審査会の招集及び議事)

第6条 審査会の会議は、審査会長が招集する。

2 審査会は、委員全員の出席をもって開会し、議事はその3分の2以上の合意により決定する。

3 審査会長は、必要に応じ審査を申請した者(以下「申請者」という。)を部会に出席させ、意

見等を聴くことができる。

資料 C

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43

(審査の判定)

第7条 審査の判定は、次の区分により行う。

(1) 承認 研究倫理上の問題が無いもの。

(2) 条件付承認 研究計画の軽微な修正により承認の水準であると認められるもの。研究倫

理の再審査を要せず、研究科長が修正後の研究計画書を確認するものとする。

(3) 変更の勧告 研究計画について勧告に基づいた大幅な修正が必要となるもの。研究倫理

の再審査を要するものとする。

(4) 不承認 研究倫理上の問題があり、研究の実施が認められないもの。

(審査結果報告)

第8条 審査会長は、審査が完了したときは、研究倫理審査報告書(様式第1号)により研究科

長に報告するものとする。

(記録の保存期間)

第9条 審査に関する書類の保存期間は、10年間とする。

(常設研究倫理審査会)

第10条 過去に審査を受けた者の研究計画の変更等による再度の審査については、研究科委員

会に常設する研究倫理審査会(以下「常設審査会」という。)においてこれを行う。

2 常設審査会の審査会長は、研究科長が指名する。

3 常設審査会委員の任期は1年とし、再任を妨げない。

4 欠員補充等により選任された常設審査会委員の任期は、その残任期間とする。

5 第 4条から前条までの規定(第5条第1項を除く。)は、常設審査会について準用する。

6 常設審査会委員が申請者の指導教員である場合には、研究科長は当該委員に代わる委員を指

名することができる。

(実施状況の報告及び調査)

第11条 研究科長は、承認された研究計画の実施状況について、当該研究を行う学生に対し定

期又は随時に報告を求めることができる。

(実施計画の修正、研究の変更又は中止の命令)

第12条 研究科長は、前条の報告を受けた結果、研究倫理上の問題があると認められる場合に

は、研究科委員会の意見を聴いたうえで、当該研究計画の修正又は研究の変更若しくは中止を

命ずることができる。

(庶務担当者)

第13条 審査会及び常設審査会の庶務は、看護学部事務室において行う。

(補則)

第14条 この規程に定めるもののほか、この規程の実施に関し必要な事項は、研究科長が別に

定める。

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附 則

1 この規程は、平成22年 10月 27日から施行する。

2 休学中の学生については、当分の間、復学する前であっても、この規程に定める手続きを行

うことができる。この場合において、研究期間については研究科委員会において承認されたも

のとみなす。

3 第 9条の書類保存期間等については、平成 27年 9月の研究科委員会において再検討するこ

ととする。

附 則

この規程は、平成23年 4月 1日から施行する。

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岩手県立大学大学院看護学研究科における疫学研究倫理指針岩手県立大学大学院看護学研究科における疫学研究倫理指針岩手県立大学大学院看護学研究科における疫学研究倫理指針岩手県立大学大学院看護学研究科における疫学研究倫理指針

はじめに

本指針は、文部科学省及び厚生労働省による「疫学研究に関する倫理指針」(平成19年 8月

16日全部改正)から、看護学研究科として必要性の無い部分を一部削除し作成した。

前文

疫学研究は、疾病のり患を始め健康に関する事象の頻度や分布を調査し、その要因を明らかに

する科学研究である。疾病の成因を探り、疾病の予防法や治療法の有効性を検証し、又は環境や

生活習慣と健康とのかかわりを明らかにするために、疫学研究は欠くことができず、医学の発展

や国民の健康の保持増進に多大な役割を果たしている。

疫学研究では、多数の研究対象者の心身の状態や周囲の環境、生活習慣等について具体的な情

報を取り扱う。また、疫学研究は医師以外にも多くの関係者が研究に携わるという特色を有する。

そこで、研究対象者の個人の尊厳と人権を守るとともに、研究者等がより円滑に研究を行うこと

ができるよう、ここに倫理指針を定める。

この指針は、世界医師会によるヘルシンキ宣言や、我が国の個人情報の保護に関する法律等を

踏まえ、疫学研究の実施に当たり、研究対象者に対して説明し、同意を得るなど個人情報の保護

を原則とする。また、疫学研究に極めて多様な形態があることに配慮して、この指針においては

基本的な原則を示すにとどめており、研究者等が研究計画を立案し、その適否について倫理審査

委員会が判断するに当たっては、この原則を踏まえつつ、個々の研究計画の内容等に応じて適切

に判断することが求められる。

疫学研究が、社会の理解と信頼を得て、一層社会に貢献するために、すべての疫学研究の関係

者が、この指針に従って研究に携わることが求められている。同時に、健康の保持増進のために

必要な疫学研究の実施について、広く一般社会の理解が得られることを期待する。

第1 基本的考え方

1 目的

この指針は、国民の健康の保持増進を図る上での疫学研究の重要性と学問の自由を踏まえつ

つ、個人の尊厳及び人権の尊重、個人情報の保護その他の倫理的観点並びに科学的観点から、

疫学研究に携わるすべての関係者が遵守すべき事項を定めることにより、社会の理解と協力を

得て、疫学研究の適正な推進が図られることを目的とする。

2 適用範囲

この指針は、人の疾病の成因及び病態の解明並びに予防及び治療の方法の確立を目的とする

疫学研究を対象とし、これに携わるすべての関係者に遵守を求めるものである。

ただし、次のいずれかに該当する疫学研究は、この指針の対象としない。

① 法律の規定に基づき実施される調査

② ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針(平成 16 年文部科学省・厚生労働省・経

済産業省告示第 1号)に基づき実施される研究

③ 資料として既に連結不可能匿名化されている情報のみを用いる研究

④ 手術、投薬等の医療行為を伴う介入研究

資料 D

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<適用範囲に関する細則>

1 本則ただし書①には、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」の規定に基づく感染

症発生動向調査など、法律により具体的に調査権限が付与された調査が該当する。

2 指針の適用範囲内と範囲外の事例について整理すると、次のとおりである。

研究事例

指針の対象 指針の対象外

(診療と研究)

・ある疾病の患者数等を検討するため、複数の医療

機関に依頼し、当該疾病の患者の診療情報を収集・

集計し、解析して新たな知見を得たり、治療法等を

調べる行為。

※なお、既存資料等や既存資料等から抽出加工した

資料の提供のみについては、第4の3の規定が適用さ

れる。

(診療と研究)

・特定の患者の疾病について治療方法を検討するた

め、当該疾病を有する患者の診療録等診療情報を調

べる行為。これを踏まえ、当該患者の治療が行われ

る。

(医薬品と食品)

・被験者(患者又は健常者)を2群に分け、一方の群は

特定の食品(健康食品、特定保健用食品等を含む)を

摂取し、他方の群は通常の食事をすることにより、

当該食品の健康に与える影響を調べる行為。

(医薬品と食品)

・被験者(患者又は健常者)を2群に分け、一方の

群は、特定の医薬品を投与し、他方の群

には、偽薬(プラセボ)を投与することにより、当

該医薬品の健康に与える影響を調べる行為。

(連結不可能匿名化されている情報)

・患者調査と国民栄養調査を組み合わせて、地域別

の生活習慣病の受療率とエネルギー摂取量から、両

者の関係を調べる行為。

(保健事業との関係)

・保健事業(脳卒中情報システム事業やいわゆるがん

登録事業を含む。以下本表において同じ。)により得

られた検診データ又は生体試料などを用いて、特定

の疾病の予防方法、疾病の地域特性等を調査する研

究。(保健事業として行われるものを除く。)

(保健事業との関係)

・市町村、都道府県、保健所等が地域において行う

保健事業(精度管理を含む。)や、産業保健又は生

体試又は学校保健の分野において産業医又は学校医

が法令に基づくその業務の範囲内で行う調査、脳卒

中情報システム事業やいわゆるがん登録事業等。

(臨床の場における疫学研究)

・診断・治療等の医療行為について、当該方法有効

性・安全性を評価するため、診療録等診療情報を収

集・集計して行う観察研究。

(臨床の場における疫学研究)

・新たな治療方法の有効性・安全性を調べる目的で、

被験者に対して行う介入研究。

(実習)

・一定のカリキュラムの下で行われ、結果に至るま

での過程を習得することを目的とした実習。

3 研究者等が遵守すべき基本原則

(1) 疫学研究の科学的合理性及び倫理的妥当性の確保

① 研究者等は、研究対象者の個人の尊厳及び人権を尊重して疫学研究を実施しなけれ

ばならない。

② 研究者等は、科学的合理性及び倫理的妥当性が認められない疫学研究を実施しては

ならず、疫学研究の実施に当たっては、この点を踏まえた明確かつ具体的な研究計

画書を作成しなければならない。

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③ 研究者等は、疫学研究を実施しようとするときは、研究計画について、研究機関の

長の許可を受けなければならない。これを変更しようとするときも同様とする。

〈研究機関の長に関する細則〉

研究機関の長とは、例えば、以下のとおりである。

・病院の場合は、病院長。

・保健所の場合は、保健所長。

・大学医学部の場合は、医学部長。

・企業等の研究所の場合は、研究所長。

〈研究計画書に記載すべき事項に関する細則〉

研究計画書に記載すべき事項は、一般的に以下のとおりとするが、研究内容に応じて変更できる。

ただし、指針において記載することとされている事項及び倫理審査委員会の審査を受けることとされている

事項については必ず記載しなければならない。

・研究対象者の選定方針

・研究の意義、目的、方法、期間、個人情報保護の方法

・研究機関の名称(共同研究機関を含む。)

・研究者等の氏名

・インフォームド・コンセントのための手続(インフォームド・コンセントを受けない場合はその理由及び当

該研究の実施について公開すべき事項の通知又は公表の方法)

・インフォームド・コンセントを受けるための説明事項及び同意文書

・研究に参加することにより期待される利益及び起こりうる危険並びに必然的に伴う不快な状態

・危険又は必然的に伴う不快な状態が起こりうる場合の、当該研究に伴う補償等の対応

・当該研究に係る資金源、起こりうる利害の衝突及び研究者等の関連組織との関わり

・研究対象者からインフォームド・コンセントを受けないで試料等を利用する場合、研究が公衆衛生の向上

のために特に必要がある場合であって、本人の同意を得ることが困難である理由。代諾者を選定する場合

にはその考え方

・資料の保存及び使用方法並びに保存期間

・研究終了後の資料の保存、利用又は廃棄の方法(他の研究への利用の可能性と予測される研究内容を含む。)

④ 研究者等は、法令、この指針及び研究計画に従って適切に疫学研究を実施しなけれ

ばならない。

⑤ 研究者等は、研究対象者を不合理又は不当な方法で選んではならない。

(2) 個人情報の保護

① 研究者等は、研究対象者に係る情報を適切に取り扱い、その個人情報を保護しなけ

ればならない。

② 研究者等は、職務上知り得た個人情報を正当な理由なく漏らしてはならない。その

職を退いた後も同様とする。

(3) インフォームド・コンセントの受領

① 研究者等は、疫学研究を実施する場合には、事前に、研究対象者からインフォーム

ド・コンセントを受けることを原則とする。

② 研究者等は、研究対象者に対する説明の内容、同意の確認方法その他のインフォー

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ムド・コンセントの手続に関する事項を研究計画書に記載しなければならない。

〈インフォームド・コンセントの受領に関する細則〉

研究対象者に対する説明の内容は、一般的に以下の事項を含むものとする。

・研究機関名、研究者等の氏名

・研究対象者として選定された理由

・当該研究の目的、意義及び方法、期間

・研究への参加が任意であること。

・当該研究の実施に同意しない場合であっても何ら不利益を受けることはないこと。

・研究対象者が当該研究の実施に同意した場合であっても随時これを撤回できること。

・当該研究に参加することにより期待される利益及び起こりうる危険並びに必然的に伴う不快な状態

・危険又は必然的に伴う不快な状態が起こりうる場合の、当該研究に伴う補償等の対応

・当該研究に係る資金源、起こりうる利害の衝突及び研究者等の関連組織との関わり

・個人情報の取扱い

・研究対象者等からの開示の求めに対し開示ができないことがあらかじめ想定される事項がある場合は、当

該事項及び理由

・研究対象者を特定できないようにした上で、研究の成果が公表される可能性があること。

・代諾者から同意を受ける場合は、研究の重要性、必要不可欠性

・個人情報を第三者(代諾者を除く。)へ提供する可能性があり、第4の 1(9)①のアからエに掲げる事項以外

当該内容(第三者へ提供される個人情報の項目など)

・個人情報等の取扱に関する苦情の申出先

・資料の保存及び使用方法並びに保存期間

・研究終了後の資料の保存、利用又は廃棄の方法(他の研究への利用の可能性と予測される研究内容を含む。)

(4) 研究成果の公表

研究責任者は、研究対象者の個人情報の保護のために必要な措置を講じた上で、疫学研

究の成果を公表しなければならない。

(5) 指導者の責務

大学その他の教育機関において、学生等に対し疫学研究の指導を行う者は、(1)から(4)

までに掲げる事項その他必要な事項を遵守の上、疫学研究を実施するよう、学生等に対し

指導及び監督しなければならない。

第2 倫理審査委員会等〔削除〕

第 3 インフオームド・コンセント等

1 研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続等

研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続等は、原則として次に定めるとこ

ろによる。ただし、疫学研究の方法及び内容、研究対象者の事情その他の理由により、これに

よることができない場合には、倫理審査委員会の承認を得て、研究機関の長の許可を受けたと

きに限り、必要な範囲で、研究対象者からインフォームド・コンセントを受ける手続を簡略化

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すること若しくは免除すること又は他の適切なインフォームド・コンセント等の方法を選択す

ることができる。

〈インフォームド・コンセントの簡略化等に関する細則〉

倫理審査委員会は、インフォームド・コンセント等の方法について、簡略化若しくは免除を行い、又は原

則と異なる方法によることを認めるときは、当該疫学研究が次のすべての要件を満たすよう留意すること。

① 当該疫学研究が、研究対象者に対して最小限の危険を超える危険を含まないこと。

② 当該方法によることが、研究対象者の不利益とならないこと。

③ 当該方法によらなければ、実際上、当該疫学研究を実施できず、又は当該疫学研究の価値を著しく損ね

ること。

④ 適切な場合には、常に、次のいずれかの措置が講じられること。

ア 研究対象者が含まれる集団に対し、資料の収集・利用の目的及び内容を、その方法も含めて広報する

こと。

イ できるだけ早い時期に、研究対象者に事後的説明(集団に対するものも可)を与えること。

ウ 長期間にわたって継続的に資料が収集又は利用される場合には、社会に、その実情を、資料の収集又

は利用の目的及び方法も含めて広報し、社会へ周知される努力を払うこと。

⑤ 当該疫学研究が社会的に重要性が高いと認められるものであること。

(1) 介入研究を行う場合

① 人体から採取された試料を用いる場合

ア 試料の採取が侵襲性を有する場合(採血の場合等をいう。以下同じ。)

文書により説明し文書により同意を受ける方法により、研究対象者からインフォーム

ド・コンセントを受けることを原則とする。

イ 試料の採取が侵襲性を有しない場合

研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることを原則とする。この場合に

おいて、文書により説明し文書により同意を受ける必要はないが、研究者等は、説明の

内容及び受けた同意に関する記録を作成しなければならない。

② 人体から採取された試料を用いない場合

ア 個人単位で行う介入研究の場合

研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることを原則とする。この場合に

おいて、文書により説明し文書により同意を受ける必要はないが、研究者等は、説明の

内容及び受けた同意に関する記録を作成しなければならない。

イ 集団単位で行う介入研究の場合

研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることを必ずしも要しない。この

場合において、研究者等は、当該研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開し、

及び研究対象者となる者が研究対象者となることを拒否できるようにしなければなら

ない。

<研究対象者となることを拒否した者に関する細則>

1 研究対象者となることを拒否した者については、個人情報は収集しないが、集計に当たっての母集団に

加えることができるものである。

2 この場合の情報公開は、特に研究対象者が情報を得やすい形で行われることが必要である。

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(2) 観察研究を行う場合

① 人体から採取された試料を用いる場合

ア 試料の採取が侵襲性を有する場合

文書により説明し文書により同意を受ける方法により、研究対象者からインフォーム

ド・コンセントを受けることを原則とする。

イ 試料の採取が侵襲性を有しない場合

研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることを原則とする。この場合に

おいて、文書により説明し文書により同意を受ける必要はないが、研究者等は、説明の

内容及び受けた同意に関する記録を作成しなければならない。

② 人体から採取された試料を用いない場合

ア 既存資料等以外の情報に係る資料を用いる観察研究の場合

研究対象者からインフォームド・:コンセントを受けることを必ずしも要しない。こ

の場合において、研究者等は、当該研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開

し、及び研究対象者となる者が研究対象者となることを拒否できるようにしなければな

らない。

イ 既存資料等のみを用いる観察研究の場合

研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることを必ずしも要しない。この

場合において、研究者等は、当該研究の目的を含む研究の実施についての情報を公開し

なければならない。

<インフォームド・コンセントを受けない場合において、当該研究の実施について公開すべき事項に関す

る細則〉

インフォームド・コンセントを受けない場合に、研究の実施について情報公開する場合は、以下の事項が

含まれていること。なお、これらの事項については、研究計画書に記載すること。

・当該研究の意義、目的、方法

・研究機関名

・保有する個人情報に関して、第4の 1(10)②、(11)①、(12)①又は(13)の①若しくは②の規定による求めに

応じる手続((16)の規定により手数料の額を定めたときは、その手数料の額を含む)

・保有する個人情報に関して、第4の 1(17)の規定による、問い合わせ、苦情等の窓口の連絡先に関する情報

・第4の 1(10)②の規定による利用目的の通知、(11)の規定による開示又は(14)の規定による理由の説明を行

うことができない場合は当該事項及びその理由

2 代諾者等からインフォームド・:コンセントを受ける手続

研究対象者からインフォームド・コンセントを受けることが困難な場合には、公衆衛生の向

上のために特に必要がある場合であって、当該研究対象者について疫学研究を実施することが

必要不可欠であることについて、倫理審査委員会の承認を得て、研究機関の長の許可を受けた

ときに限り、代諾者等(当該研究対象者の法定代理人等研究対象者の意思及び利益を代弁できる

と考えられる者をいう。)からインフォームド・コンセントを受けることができる。

〈代諾者等からのインフォームド・コンセントに関する細則〉

研究対象者本人からインフォームド・コンセントを受けることが困難であり、代諾者等からのインフォー

ムド・コンセントによることができる場合及びその取扱いは、次のとおりとする。

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① 研究対象者が認知症等により有効なインフォームド・コンセントを与えることができないと客観的

に判断される場合

② 研究対象者が未成年者の場合(研究対象者が16歳以上の場合であって、有効なインフォームド・コ

ンセントを与えることができることについて、倫理審査委員会の承認を得て、研究を行う機関の長

の許可を受けた場合を除く。)。ただし、この場合においても、研究責任者は、研究対象者本人に分

かりやすい言葉で十分な説明を行い、理解が得られるよう努めなければならない。また、研究対象

者が16歳未満であって、代諾者からのインフォームド・コンセントにより研究を開始した場合にお

いて、研究対象者が16歳に達した以降も研究を継続する場合には、研究対象者が16歳に達し有効

な研究対象者が16歳に達し有効なインフォームド・コンセントを与えることができると客観的に判

断された時点において、原則として当該研究対象者から改めてインフォームド・コンセントを受け

なければならない。

③ 研究対象者が死者であって、その生前における明示的な意思に反していない場合

第4 個人情報の保護等

1 個人情報の保護に関する措置〔削除〕

2 資料の保存等

(1) 資料の保存等

① 研究責任者は、疫学研究に関する資料を保存する場合には、研究計画書にその方法等

を記載するとともに、個人情報の漏えい、混交、盗難、紛失等が起こらないよう適切

に、かつ、研究結果の確認に資するよう整然と管理しなければならない。

② 研究責任者は、研究計画書に定めた資料の保存期間を過ぎた場合には、研究対象者等

の同意事項を遵守し、匿名化して廃棄しなければならない。

③ 研究責任者は、保存期間が定められていない資料を保存する場合には、疫学研究の終

了後遅滞なく、研究機関の長に対して、次に掲げる事項について報告しなければなら

ない。これらの内容に変更が生じた場合も同様とする。

ア 資料の名称

イ 資料の保管場所

ウ 資料の管理責任者

エ 研究対象者等から得た同意の内容

(2) 人体から採取された試料の利用

研究者等は、研究開始前に人体から採取された試料を利用する場合には、研究開始時ま

でに研究対象者等から試料の利用に係る同意を受け、及び当該同意に関する記録を作成す

ることを原則とする。ただし、当該同意を受けることができない場合には、次のいずれか

に該当することについて、倫理審査委員会の承認を得て、研究を行う機関の長の許可を受

けたときに限り、当該試料を利用することができる。

① 当該試料が匿名化(連結不可能匿名化又は連結可能匿名化であって対応表を有してい

ない場合をいう。)されていること。

② 当該試料が①に該当しない場合において、試料の提供時に当該疫学研究における利用

が明示されていない研究についての同意のみが与えられている場合は、次に掲げる要

件を満たしていること。

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ア 当該疫学研究の実施について試料の利用目的を含む情報を公開していること。

イ その同意が当該疫学研究の目的と相当の関連性があると合理的に認められること。

③ 当該試料が①及び②に該当しない場合において、次に掲げる要件を満たしていること。

ア 当該疫学研究の実施について資料の利用目的を含む情報を公開していること。

イ 研究対象者となる者が研究対象者となることを拒否できるようにすること。

ウ 公衆衛生の向上のために特に必要がある場合であって、研究対象者等の同意を得るこ

とが困難であること。

3 他の機関等の資料の利用

(1) 研究実施に当たっての措置

研究責任者は、所属機関外の者から既存資料等の提供を受けて研究を実施しようとする

ときは、提供を受ける資料の内容及び提供を受ける必要性を研究計画書に記載して倫理審

査委員会の承認を得て、研究を行う機関の長の許可を受けなければならない。

(2) 既存資料等の提供に当たっての措置

既存資料等の提供を行う者は、所属機関外の者に研究に用いるための資料を提供する場

合には、資料提供時までに研究対象者等から資料の提供及び当該研究における利用に係る

同意を受け、並びに当該同意に関する記録を作成することを原則とする。ただし、当該同

意を受けることができない場合には、次のいずれかに該当するときに限り、資料を所属機

関外の者に提供することができる。

① 当該資料が匿名化されていること(連結不可能匿名化又は連結可能匿名化であって対

応表を提供しない場合)。ただし、当該資料の全部又は一部が人体から採取された試料

である場合には、所属機関の長に対し、その旨を報告しなければならない。

② 当該資料が①に該当しない場合において、次に掲げる要件を満たしていることについ

て倫理審査委員会の承認を得て、所属機関の長の許可を受けていること。

ア 当該研究の実施及び資料の提供について以下の情報をあらかじめ研究対象者等に通

知し、又は公開していること。

・ 所属機関外の者への提供を利用目的とすること

・ 所属機関外の者に提供される個人情報の項目

・ 所属機関外の者への提供の手段又は方法

・ 研究対象者等の求めに応じて当該研究対象者が識別される個人情報の研究機関外

の者への提供を停止すること

イ 研究対象者となる者が研究対象者となることを拒否できるようにすること。

③ 社会的に重要性の高い疫学研究に用いるために人の健康に関わる情報が提供される場

合において、当該疫学研究の方法及び内容、当該情報の内容その他の理由により①及

び②によることができないときには、必要な範囲で他の適切な措置を講じることにつ

いて、倫理審査委員会の承認を得て、所属機関の長の許可を受けていること。

<既存資料等の提供に当たっての措置に関する細則>

1 既存資料等の提供を行う者の所属する機関に倫理審査委員会が設置されていない場合において、②又

は③の倫理審査委員会の承認を得ようとするときは、他の機関、公益法人、学会等に設置された倫理審査

委員会に審査を依頼することができる。

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2 倫理審査委員会は、③により、他の適切な措置を講じて資料を提供することを認めるときは、当該疫

学研究及び資料の提供が、インフォームド・コンセントの簡略化等に関する細則の①から⑤までのすべて

の要件を満たすよう留意すること。

4 研究結果を公表するときの措置

研究者等は、研究の結果を公表するときは、個々の研究対象者を特定できないようにしな

ければならない。

第5 用語の定義

この指針における用語の定義は次のとおりとする。

(1) 疫学研究

明確に特定された人間集団の中で出現する健康に関する様々な事象の頻度及び分布並び

にそれらに影響を与える要因を明らかにする科学研究をいう。

<疫学研究の定義に関する細則>

疫学研究指針の対象となる研究の最低限の要件を、以下のとおりとする。

・有効性や予後等の知見が未知であるか、又は既知の知見の検証

・対象者本人のみが受益を受けるよりも、広く社会に貢献することに比重を置く

(2) 介入研究

疫学研究のうち、研究者等が研究対象者の集団を原則として 2群以上のグループに分け、

それぞれに異なる治療方法、予防方法その他の健康に影響を与えると考えられる要因に関

する作為又は無作為の割付けを行って、結果を比較する手法によるものをいう。

(3) 観察研究

疫学研究のうち、介入研究以外のものをいう。

(4) 資料

疫学研究に用いようとする血液、組織、細胞、体液、排泄物及びこれらから抽出した

DNA等の人体から採取された試料並びに診断及び治療を通じて得られた疾病名、投薬名、

検査結果等の人の健康に関する情報その他の研究に用いられる情報(死者に係るものを含

む。)をいう。

(5) 個人情報

生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述

等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、

それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。

(6) 保有する個人情報

研究を行う機関の長が、開示、内容の訂正、追加又は削除、利用の停止、消去及び第三

者への提供の停止を行うことの出来る権限を有する個人情報であって、その存否が明らか

になることにより公益その他の利益が害されるものとして次に掲げるもの又は 6月以内に

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消去することとなるもの以外をいう。

① 当該保有する個人情報の存否が明らかになることにより、研究対象者又は第三者の生

命、身体又は財産に危害が及ぶおそれがあるもの

② 当該保有する個人情報の存否が明らかになることにより、違法又は不当な行為を助長

し、又は誘発するおそれがあるもの0

③ 当該保有する個人情報の存否が明らかになることにより、国の安全が害されるおそれ、

他国若しくは国際機関との信頼関係が損なわれるおそれ又は他国若しくは国際機関と

の交渉上不利益を被るおそれがあるもの

④ 当該保有する個人情報が明らかになることにより、犯罪の予防、鎮圧又は捜査その他

の公共の安全と秩序の維持に支障が及ぶおそれがあるもの

(7) 匿名化

個人情報から個人を識別することができる情報の全部又は一部を取り除き、代わりにそ

の人と関わりのない符号又は番号を付すことをいう。資料に付随する情報のうち、ある情

報だけでは特定の人を識別できない情報であっても、各種の名簿等の他で入手できる情報

と組み合わせることにより、その人を識別できる場合には、組合せに必要な情報の全部又

は一部を取り除いて、その人が識別できないようにすることをいう。

(8) 連結可能匿名化

必要な場合に個人を識別できるように、その人と新たに付された符号又は番号の対応表

を残す方法による匿名化をいう。

(9) 連結不可能匿名化

個人を識別できないように、その人と新たに付された符号又は番号の対応表を残さない

方法による匿名化をいう。

(10) 研究者等

研究責任者、研究機関の長その他の疫学研究に携わる関係者(研究者等に対し既存資料等

の提供を行う者であって、当該提供以外に疫学研究に関与しないものを除く。)をいう。

(11) 研究責任者

個々の研究機関において、疫学研究を遂行するとともに、その疫学研究に係る業務を統

括する者をいう。

(12) 研究機関

疫学研究を実施する機関(研究者等に対し既存資料等の提供を行う者であって、当該提供

以外に疫学研究に関与しないものの所属する機関を除く。)をいう。

(13) 研究を行う機関

研究機関を有する法人及び行政機関(行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律

第 2 条に規定する行政機関をいう。)等の事業者及び組織をいう。

(14) 研究を行う機関の長

研究を行う機関に該当する法人の代表者及び行政機関の長などの事業者及び組織の代表

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者をいう。

(15) 共同研究機関

研究計画書に記載された疫学研究を共同して行う研究機関をいう。

(16) 倫理審査委員会

疫学研究の実施の適否その他疫学研究に関し必要な事項について、研究対象者の個人の

尊厳及び人権の尊重その他の倫理的観点及び科学的観点から調査審議するため、研究機関

の長の諮問機関として置かれた合議制の機関をいう。

(17) インフォームド・コンセント

研究対象者となることを求められた者が、研究者等から事前に疫学研究に関する十分な

説明を受け、その疫学研究の意義、目的、方法、予測される結果や不利益等を理解し、自

由意思に基づいて与える、研究対象者となること及び資料の取扱いに関する同意をいう。

(18) 既存資料等

次のいずれかに該当する資料をいう。

① 疫学研究の研究計画書の作成時までに既に存在する資料

② 疫学研究の研究計画書の作成時以降に収集した資料であって収集の時点においては当

該疫学研究に用いることを目的としていなかったもの

第6 細則

この指針に定めるもののほか、この指針の施行に関し必要な事項は、別に定める。

第7 見直し

この指針は、必要に応じ、又は施行後5年を目途としてその全般に関して検討を加えた上で、

見直しを行うものとする。

第8 施行期日

この指針は、平成19年 11月 1日から施行する。

附則

岩手県立大学大学院看護学研究科における本指針は、平成22年 10月 27日から施行する。

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研究倫理の手引き研究倫理の手引き研究倫理の手引き研究倫理の手引き

平成 14年 12月 18日

岩手県立大学大学院看護学研究科

Ⅰ.はじめにⅠ.はじめにⅠ.はじめにⅠ.はじめに

医療の高度化に伴い,看護研究も多様化してきており,各種医療機器や新たな研究手法による

実践的・実証的研究が盛んに行なわれている.実践的研究において,研究対象は,健常者や高齢

者,小児,重篤な患者,自己決定が出来ない患者など多岐にわたっており人権擁護の視点から倫

理的配慮は極めて重要である.また,看護技術などに関する実証的研究では,実験動物を用いた

基礎研究も精力的に行われており,動物福祉の観点から,教員および学生が適正で科学的な研究

を遂行するための指針が必要となってきている.さらに,研究科の充実とともに組織的な取り組

みで学術的研究が展開される場合も多く,学部として共通した倫理に関する指針の必要性が高ま

ってきている.

この手引きは,上記の状況を踏まえ,教員および学生等が,看護研究における倫

理的問題を共有し,科学的かつ人道的な研究を行なうための基本原則を示すもので

ある.

Ⅱ.Ⅱ.Ⅱ.Ⅱ. 研究遂行にあたっての倫理研究遂行にあたっての倫理研究遂行にあたっての倫理研究遂行にあたっての倫理

1.基本的心構え

看護学は,科学の一分野として,他の分野と同様に,科学全体の発展と人類の幸福に寄与

するものである.そのために看護研究者は,科学的学問としてのルールを守り,科学者とし

ての倫理と正義と作法を持って研究活動を推進していかなければならない.

すべての研究者は,自らの良心にのっとって,完全に公平の立場で研究を行う責任を負っ

ているが,研究にはリスクと利益の両方があり,そのバランスをはかる必要がある.実際に

は,倫理的であると同時に科学的にも厳密であるように研究を組み立てようとすると,しば

しば葛藤が生じる.このような潜在的な葛藤を知ることによって,対象者の利益と研究の価

値のどちらもが損なわれないようにすることが必要である.また,倫理的な葛藤は研究のい

ずれの段階でも生じる可能性があり,研究者は倫理的な問題の生じる可能性に敏感であり,

原則に照らして熟慮することが必要である.

2.科学的客観性

1)文化的,政治的,経済的な信念を含め,社会的かつ個人的な信念が基本的な部分で自己の科

学的判断の基礎となっていることを認識する.研究方法およびデータの解析は,個人の先入

観が入り込む余地をできるだけ小さくするように工夫をする.

2)自らが得た結果をほかの科学者が簡単に再現できるように公表する.

3)研究活動中あるいは研究の結果で利害が衝突する場合は,外部の助言者を招くなどにより,

偏った考え方が研究に入り込まないようにする.

[例]企業からの資金援助や,特定機関や団体からの協力を得ている場合の結果の公表など.

資料 E

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3.内外の倫理委員会等との協力

研究を行なう主機関またはそれに代る適切な機関へ正確な情報を提供して承認を得る.研究

は承認された研究計画に沿って行なう.

[解説]大学,病院,ケア施設,その他の公的機関では,倫理検討委員会を設置することが

望ましい.多くの倫理検討委員会では,研究実施を最終的に許可するまでの手順,人を対

象とする研究が満たすべき条件を記入する書式や,一般的な同意書の書き方についてのガ

イドラインなどを用いて,研究者のための指導的役割を担っている.

4.研究計画および研究結果の公表において,いかなる虚偽もないこと

1)研究のテーマを対象者に明かすことによって質問紙への回答や行動に通常と違う何らかの

変化や影響が生じる可能性がある場合,その表現を変えることの是非について検討する.

2)ずさんな研究行為のために生じた間違いは,自らの評判のみならず,学問分野に対する社

会からの信頼を失墜させる,ということを自覚する.

[例]質の低い研究,二重投稿や分断投稿など,“怪しげな結果を発表している”という評

判によって,他の論文の内容も疑われる.

3)研究者の不正行為が社会に及ぼす影響について認識する.

[例]データや結果を勝手に作り上げる「捏造」,データや結果を改変したり偽って報告す

る「偽造」,引用を正しくせずに他の科学者のアイデアや言葉を使う「剽窃」など.

4)同僚の不正行為を目撃した者は行動しなければならない義務を負っている.信頼できる友

人や指導教官と話し合うなど,適切な助言を得てこれに対処すること.

5.研究への他者の貢献を公平に認めること

共同研究では,発表の際の筆者順などに関して,その研究への貢献度を公平に判断する.

[例]・プロジェクトの計画および推進,分析,論文作成をどのように行なったかを公平に

評価する.

・著者とするか謝辞に記すかを十分に検討し,本人と合意していること.

6.研究の財源,金銭的協力者に対して正直であること

1)何らかの財源を得て行なった研究に関しては,その研究の成果を報告し,公表する必要が

ある.

2)財源の使用については,公明正大に行なう.

7.研究結果の発表や公表を通して,自らの科学的学問主体を啓発すること

科学的な知識体系は,他者の成果の利用,他者との協力,正しい公表と議論,審査,検証,

選択および判断と合意によって築かれていくため,この過程に貢献するような研究姿勢を涵養

する.

8.自らの研究の間違いは,結果の公表後であっても正す勇気を持つこと

他者による自分の研究結果の歪曲や,自らの間違いを発見した場合は,できれば間違った結

果が印刷されている学術雑誌上で,必ずそのことを公表し,公に解明する.

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Ⅲ.人を対象とした研究Ⅲ.人を対象とした研究Ⅲ.人を対象とした研究Ⅲ.人を対象とした研究

1.基本的心構え

研究者は,研究の計画と実施において,適切で最もふさわしい対象と方法を選択するととも

に,研究内容と方法が倫理的に認められるものであるかを,慎重に検討する責務がある.

2.対象者への倫理的配慮

1)対象者に不利益を与えない

(1)研究に参加するあるいは不参加であることによって,不利益を受けないこと.

〔例〕研究参加者が受ける医療・教育を優遇されることがあってはならない(特に介入研究).

(2)研究参加によって生じる,あるいは危惧される不利益やリスクを最小限にするように,研

究が計画されている.

〔解説〕身体的・精神的負担や不利益を,生じる可能性のあるリスクを含めて検討する.

〔例〕看護技術の評価研究…健常者で人体に害を及ぼさずに測定できることが確認されている

生理学的指標を用いる.

〔解説〕不利益を与えないためには,研究者の研究遂行能力が問われる.また基本的にその分

野の専門家であることが望ましい.

〔例〕看護介入の評価では介入者の看護能力,聞き取り調査では調査者の態度や面接技法など

が問われる.

(3)研究に先立って,対象者が受ける潜在的・顕在的利益が,潜在的・顕在的リスクを上回っ

ていること.

〔解説〕研究参加により直接的に個人の利益とはならない場合があるが,社会的にどのような

貢献となるのかを,対象者の受けるリスクとのバランスで検討する.

2)研究参加に伴う情報が十分開示されている

(1)研究参加に伴う利益とリスクが,対象者の理解度に合わせて提供されていること.

(2)提供する情報としては,以下のものが必要とされる.

①研究目的

②どのような協力を行うのか,どのようなデータを使うのか

③研究協力による利益(本人に直接的なものと,そうでないもの)

④研究協力による手間,身体的負担,副作用,不快感,リスク

⑤研究協力をすることによる特別な事柄,研究方法や研究手順によって本人に起こる状態,

通常の診療やケアとの違いがあるかどうか

⑥研究協力を拒否することの権利とそれによる通常の診療やケアに影響がないこと

⑦協力してからの権利(研究についての質問の自由,途中での協力辞退や自分のデータがど

のように分析されたのかを知る権利など)

⑧合併症,副作用などが生じた時の対応やそのシステム

⑨データの収集や処理等におけるプライバシーの確保

⑩研究論文の公表方法および,対象者やデータ収集協力施設に対して,どのように研究結果

を報告するのか

(3)上記が,研究協力依頼書等の書面を用い説明されていること,また書面には対象者が問い

合わせることが可能な研究者の氏名・所属・連絡先を明記すべきである.

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3)自己決定および研究協力拒否の権利が保証されている

(1)研究参加を自由に拒否する権利を尊重した研究依頼や参加意志の確認方法を選択している.

(2)研究途中での辞退が可能であること,研究経過の中で一部拒否することが可能であること,

またそれが対象者に伝えられていること.

〔例〕研究協力の一部拒否とは…答えたくない質問には答えなくて良いことを伝える,面接に

協力はするが,録音は拒否する等.

(3)独自に意思決定するに十分な能力を備えていない対象者の場合,対象者の状況や特殊性に

応じた研究参加の手続きがとられ,人権の擁護が配慮されている.

〔解説〕乳幼児,若年者,虚弱者,重症の疾患を有する者,高齢者,精神的に不安定な状態に

ある者,施設入所者,入院患者,妊婦等の対象者の場合,保護者や近親者あるいは施設の

責任者など,対象者の立場に立って意思決定できる者,あるいは本人とそのような者を含

めてインフォームド・コンセントを行い,了解を得る.

(4)対象者と研究者間,あるいは対象者と研究参加を依頼する者との間に利害関係が考えられ

る場合,研究参加の依頼ができるだけ中立的な立場で行われること.

〔解説〕研究参加の強要と,心情的な圧迫や拘束が起こりやすい.

〔例〕学生と教員,病棟師長と入院患者など.直接的に当事者が参加の意志を尋ねない,尋ね

たとしても他者が意思を確認するなどの工夫がある.

4)プライバシー,匿名性,機密性確保の権利が保証されている

(1)不必要な個人情報をとらない.

(2)提供されたデータの機密を,データの収集・処理段階から具体的にどのように守るのかを

検討し,責任を持つこと.必要であれば,鍵のかかる場所を確保して個人データを保存す

る.またデータが補助者を含め,誰の目に触れることになるのかを予測し,プライバシー

確保の検討をする.また研究終了後,個人データ(特に名簿類や録音・録画テープや逐語

録などの一次データ)をどのように処理するのかを検討すること.

(3)研究の目的以外にはデータを使用しないことが保証されている.

(4)研究がどのように公表される予定があるのかを明確にし,対象者に伝える.

(5)個人データから個人が特定できないようにして公表する方法をとり,これを対象者に約束

する.

(6)対象者は,自分の協力で構築された研究成果が,どこで発表され,どのように利用される

のかを知る権利があり,これに応えること.

Ⅳ.実験動物を用いた研究Ⅳ.実験動物を用いた研究Ⅳ.実験動物を用いた研究Ⅳ.実験動物を用いた研究

1.研究の目的

人を対象とした研究では目的が達成できない場合や看護実践に有用な基礎的知見を得るために,

実験動物を用いた研究を実施することが可能である.研究者は,実験動物の必要性について計画

書に明記する必要がある.また,研究を実施する際には科学的かつ倫理的に適正な手法を用いる

ことが重要である.

2.基本的心構え

1)実験前の馴化期間および実験中は,不要なストレスを与えないように配慮する必要がある.

ストレス下の動物を用いた実験では,血液データなどにバラツキが生じることが多い.

2)動物実験は,目的を明確にし、適切な動物を選択して実施すべきである.実験条件を比較的

容易に揃えることが出来るために,一回の実験で,多くのデータが得られるような複雑なプ

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ロトコールで実施することも可能であるが,このようなことは極力避けるべきである.煩雑

な実験では,しばしば実験手技にミスが発生しやすくなる.

3.動物の飼育管理

実験動物は,適切な設備が整った専用の飼育室(学部棟2階飼育室)において飼育管理しなけれ

ばならない.研究者は,実験中の動物について搬入時から実験終了時に至るすべての期間にわた

って注意深く動物の状態を観察し,必要に応じて適切な処置を施さなければならない.

本学部で飼育可能な実験動物は,マウス,ラット,モルモット,ウサギである.

4.動物入荷時の検査項目

動物入荷時は,各動物のケージ毎に所定のラベルを貼付し実験名,研究者名を記載する.その

後,全身状態を良く観察し体重減少や下痢等の異常所見がないことを確認する.

5.飼育条件

1)飼育ケージ

ケージの広さは,自由に動き回れて,正常な姿勢が保てることが必要とされる.例えば本学部で

は,マウス,ラット,モルモットについては,市販の小動物用飼育ケージ(34.6×24.8×18.3 cm)

を使用し,ウサギについては市販のウサギ用飼育ケージ(45.3×30.2×34.7 cm)を使用している.

これらは,米国NIH のガイドラインに記載されているケージサイズを十分満たすものである.

2)飼料

実験動物用飼料は,動物の個体発生から,生後各生理期を経て死ぬまでの過程に影響を与え,

動物の反応発現に影響を与える.そこで,次の条件を備える必要がある.①組成を一定にして飼

育期間の各生理期(離乳,発育,成熟,妊娠,授乳期) に応じて,適正量の栄養素を含むこと,②

動物の反応に一定性をもたせ,実験成績の再現性を高めるため,飼料因子の変動幅を一定範囲に

保持していることなどが重要である.

3)給水

通常の実験に供する飲水は水道法に基づいた水質が確保されていれば良い.なお,本学部では,

水道水を自動給水装置にて個別に与えている.したがって,飼育中は定期的にノズルを点検し装

置の管理に努める必要がある.

4)清掃

飼育棚,床,排水溝,排気口など飼育室は常に清潔と整頓に心がけ,エサの食べこぼしやホコリ,

ゴミなどの清掃を行う必要がある.

6.実験操作・方法

研究者は,適切な麻酔方法や保定操作により,動物に無用な苦痛を与えないように努めなけれ

ばならない.また,動物数は可能な限り少なくするように努力する必要がある.

研究の目的によっては,下記に示す群構成Ⅰ(生物・医学分野で実施)よりも群構成Ⅱで実施する

ことにより,看護研究においては有用な知見が得られる場合があることを考慮すべきである.

群構成Ⅰ(個体間での比較) 群構成Ⅱ(同一個体での比較)

① 対照群(無処置群) :5匹

② 処置群(看護ケア群) :5匹

使用動物10匹

対照群(無処置群)→処置群(看護ケア群)

対照期間 処置期間

使用動物5匹

7.実験終了後の処置

研究者は,実験が終了した動物の処置は,深麻酔等により動物に苦痛を与えない方法により行

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わなければならない.例えば,ペントバルビタールナトリウムを使用した場合,100mg/kg 以上

の用量を静脈内投与あるいは腹腔内投与し実施する.研究者は,実験動物の遺骸について動物霊

園等に引き渡すなどの適切な方法により処理するとともに供養しなければならない.

資料

【看護研究の倫理原則】

『Ethical Guidelines for Nursing Research』ICN,(1996)より

善行(対象者や社会にとって善いことを行なう)

無害(対象者に危害を加えない)

忠誠(信頼を築く)

正義(公平・平等にする)

正直(対象者に真実を告げる)

守秘(参加者の個人情報を守る)

【研究指導】

『サイコロジストのための倫理綱領および行動規範』アメリカ心理学会,冨田正利,深澤道子訳

(社団法人日本心理学会,1996)より

○教員※は,自分の指導,コントロール下でリサーチに従事している人達の倫理的行動に責任が

ある.

○教員※は,研究活動中の学生に対してフィードバックを提供するための適切なプロセスを確立

する.

○複数の著者が関与した論文が,ある1人の学生の学位論文を相当程度基礎にして書かれている

場合には,その学生が主著者として記載される.

(※原文サイコロジストを教員と読み替えている)

【ガイドライン・指針等】

研究活動・公表・出版・遺伝子解析研究の倫理に関する指針のスタンダード

・International Nurses Council: Ethical Guidelines for Nursing Research. 1996.

(邦訳は,看護研究のための倫理のガイドライン,インターナショナルナーシングレビュー,

20(1),60-66,1997.)

・文部科学省・厚生労働省: 疫学調査に関する倫理指針.2002.

(http//www.mhlw.go.jp/general/seido/kousei/i-kenkyu/sisin2.html)

・International Committee of Medical Journal Editors:Uniform of Requirements for

Manuscripts Submitted to Biomedical Journals ; the Vancouver style.2001改訂.

(邦訳は,生物医学雑誌への投稿規程①,医学のあゆみ,201(10),790-798,2002.生物医

学雑誌への投稿規程②,医学のあゆみ,201(11),862-867,2002.)

・World Medical Association:Declaration of Helsinki.2000修正.

(邦訳は,ヘルシンキ宣言―ヒトを対象とする医学研究の倫理的原則,看護研究,34(2),70-72,

2001.)

・The Nuremberg Military Tribunal’s decision:Nuremberg Code.1947.

・厚生科学審議会先端医療技術評価部会:遺伝子解析研究に附随する倫理問題等に対応するため

の指針,平成12年 4月 28日.

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【参考文献】

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サーチと臨床,有斐閣,2000.

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Learning Activities, Tools and Resources,Delmar, 1995. 濱畑章子,片岡由美子訳:看護

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・米国科学アカデミー編,池内了訳:科学者をめざす君たちへ―科学者の責任ある行動とは,科

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・Denise F. Polit, Bernadett P. Hungler: Nursing Research; Principles and Methods, J. B.

Lipincott Company, 1987. 近藤潤子監訳:看護研究 原理と方法,医学書院,1997.

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・動物実験に関する日本薬理学会指針,日本薬理学会,1997.

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・獣医実験動物学,光岡知足他編,川島書店,1997.

・動物の愛護及び管理に関する法律,昭和58年.

・実験動物の飼育及び保管に関する規準,総理府告示,昭和55年.

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