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理学部:情報科学科専門科目 1 ・・・

理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

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Page 1: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

理学部:情報科学科専門科目 1・・・

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2020 春学期・火3・1学年・2単位

科 目 代数・幾何Ⅰ

(Linear Algebra and Geometry Ⅰ)

金子 寛担当教員

コースナンバー:I13-1131

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

代数・幾何Ⅰでは、代数・幾何Ⅱとあわせて線形代数の基礎と応用について学ぶ。線形性という自然な数学的構造を学ぶ。線形性を正しく理解することにより数学をより深くかつ明確に理解することができる。例えば正比例は大変有用な概念だがそれを拡張したものが線形写像となる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 平面および空間のベクトルの演算と性質を学ぶ。特に内積の概念を理解し、計算できるようになる。教科書1.1~1.2

2 平面および空間のベクトルの線形独立性と線形従属性について理解し、計算できるようになる。教科書1.2~1.3

3 行列の定義および和の演算の基本的性質を理解し、和の演算について計算できるようになる。教科書2.1

4 行列の積の基本的性質を理解し、計算できるようになる。教科書2.2

5 転置行列と逆行列の基本的性質を理解し、2次の場合に逆行列を計算できるようになる。教科書2.3~2.4

6 消去法による連立方程式の解法を理解し、変数が少ない場合に解を求められるようになる。教科書2.5.1

7 消去法による逆行列の計算を理解し、2次と3次の逆行列を求めることができるようになる。教科書2.5.2

8 行列の階数の概念を理解し、実際に階数を求める。また連立1次方程式との関連も理解する。教科書2.5.3~2.5.5

9 2次と3次の行列式の性質を理解し、計算できるようになる。教科書3.1.1

10 行列式の一般的な定義を理解し、その性質を理解する。教科書3.1.2

11 行列式の基本変形を理解し、それを応用して行列式の計算をできるようになる。教科書3.2

12 余因子を用いた行列式の展開を理解し、計算できるようになる。教科書3.3

13 余因子を用いた逆行列の表現を理解し、逆行列を求められるようになる。教科書3.4

14 クラメルの公式を理解し、1次方程式を解くことができるようになる。また2次と3次の行列式の図形的意味を理解し、外積の基本的な性質を理解する。教科書3.5~3.7

15 学習到達度の確認。

【3】 到達目標

行列および行列式の基本的性質が理解できる。また、それを行列および行列式の計算に適用できる。ベクトルに関する基本概念およびそれに付随する量などを計算することができる。

【4】 授業概要および授業方法

以下の課題に取り組む。2次元と3次元以上のベクトル、行列とその演算、連立1次方程式の消去法による解法、逆行列、2次と3次以上の行列式の基本性質の理解とその計算を行うことができる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業時に指定した課題に取り組み、次回授業までに復習しておくこと。授業ごとに4時間の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

理科系の基礎線形代数、高遠他、培風館

【7】 評価方法およびフィードバック

期末テスト(80%)、小テストおよびレポート(20%)小テストは授業内で解答例と併せて返却する。

【8】 オフィスアワー

授業終了後に教室で質問を受け付ける。

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【9】 関連科目

高校課程のベクトル

〔予め学んでおくとよい科目〕

代数・幾何Ⅱ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

科目”総合文化セミナーIX、Mathematicaによる数学入門”では、数式処理ソフト「Mathematica」を用いて、この科目で学んだことや大学初年次に習う数学の理解をさらに深めていくことができる。

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2020 春学期・火2・1学年・2単位

科 目 代数・幾何Ⅰ

(Linear Algebra and Geometry Ⅰ)

塚田 真担当教員

コースナンバー:I13-1131

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報を取り扱う上で線形性という概念は避けて通ることはできない。この授業の目的は、線形という用語が何を表しているかを正確に理解することにある。この授業に続く代数・幾何IIにおいて行列を用いた様々な計算方法を学ぶが、それらの計算を学ばなければならない動機付けを行うとともに、抽象的な数学理論がどのように組み立てられていくかを具体的に体験することを目標とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 線形空間の定義と例

2 線形空間の定義と例の演習

3 部分空間と生成系

4 部分空間と生成系の演習

5 線形独立性

6 線形独立性の演習

7 基底と次元

8 基底と次元の演習

9 線形空間の基底による表現

10 線形空間の基底による表現の演習

11 線形写像

12 線形写像の演習

13 内積とノルム

14 内積とノルムの演習

15 線形空間の定義と例から内積とノルムまでの総まとめと試験

【3】 到達目標

線形空間の抽象的な定式化の重要性を理解し、数学の基本である公理、定義、定理、証明の繰り返しの議論展開に慣れることを目標とする。

【4】 授業概要および授業方法

ベクトルについては高校でも学ぶが、情報科学におけるベクトルは2次元3次元ベクトルにとどまらない。情報の取り扱いは大きく分けて離散的取り扱いと連続的取り扱いに分かれる。連続的取り扱いは更に線形的取り扱いと非線形的取り扱いに分かれるが、実際の応用分野では線形的取り扱いが圧倒的な比重をしめる。視聴覚情報処理、信号処理、統計処理はほとんど線形計算であると言って過言でない。この授業では、これらの情報の線形的取り扱いを念頭において、線形空間の抽象的取り扱いの方法を学ぶ。ここで学んだことは代数・幾何IIで学ぶ行列から固有値に至るの計算の基本となる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

配布するプリントに基づき、授業1回に対して3時間程度の予習・復習が必要ですが、復習により多くの時間をかけたほうが効果的だと思います。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「入門線形代数」(上坂・塚田著、近代科学社)この他に、毎回プリントを配布する。

【7】 評価方法およびフィードバック

演習の成績と定期試験の点数の総合評価とする。毎回のテストは、出席者全員が異なる問題で行いますので、自分の力で解かなければなりません。翌週採点して返却するので、間違っていたときは正しい答えが導きだせるようにやりなおしてみてください。小テストはファイルしておいてください。期末試験で教科書ノートとともに、持ち込み可とします。毎回のテストで40%、期末試験で60%の点数配分となります。

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【8】 オフィスアワー

授業終了後

【9】 関連科目

高等学校でベクトルを学んでることが望ましいが、この授業内で必要なことは説明する。

〔予め学んでおくとよい科目〕

代数・幾何Ⅱ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

集合・写像についての知識が必要であり、授業でも最小限触れるが、より詳しくは情報数理ⅠAを併せて履修することが望ましい。

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2020 秋学期・火3・1学年・2単位

科 目 代数・幾何Ⅱ

(Linear Algebra and Geometry Ⅱ)

金子 寛担当教員

コースナンバー:I13-2131

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

代数・幾何Ⅱでは、代数・幾何Ⅰとあわせて線形代数の基礎と応用について学ぶ。線形性という自然な数学的構造を学ぶ。線形性を正しく理解することにより数学をより深くかつ明確に理解することができる。例えば正比例は大変有用な概念だがそれを拡張したものが線形写像となる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 線形変換の概念と表現行列を理解する。教科書4.1

2 合成変換、逆変換と行列との関係を理解する。教科書4.2

3 直交変換を2次元、3次元の例を通して理解する。教科書4.3~4.4

4 線形写像の定義を理解し、行列との関係を理解する。教科書4.5

5 線形変換の固有値・固有ベクトルを2次元の例を通して理解する。教科書5.2

6 行列の対角化を2次元の例を通して理解する。教科書5.3

7 行列の対角化を3次の例を通して理解する。教科書5.4

8 対称行列の直交行列の対角化を3次の例を通して理解する。またケーリー・ハミルトンの定理を理解する。教科書5.4~5.5

9 数ベクトル空間の概念および基と次元を理解する。教科書6.1~6.2

10 部分空間の概念を理解する。教科書6.3

11 線形変換の核および像を理解し次元定理を理解する。教科書6.4

12 基の変換行列を理解する。教科書6.5

13 内積空間を理解しグラム・シュミットの直交化法を理解する。教科書6.6

14 ジョルダン標準形の概略を理解する。教科書7.2

15 学習到達度の確認。

【3】 到達目標

線形空間と線形写像の概念を理解する。固有値問題を理解する。また、実際に固有値と固有ベクトルを計算できる。

【4】 授業概要および授業方法

以下の課題に取り組む。ベクトル空間、ベクトルの独立と従属、ベクトル空間の次元と基底、線形変換の表現行列、行列の固有値と固有ベクトル、行列の対角化、対称行列の対角化の概念を理解でき実際に計算できるようにする。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業時に指定された課題に取り組み、次回授業までに復習しておくこと。授業ごとに4時間の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

理科系の線形代数、高遠他、培風館

【7】 評価方法およびフィードバック

期末テスト(80%)、小テストおよびレポート(20%)。小テストは授業内で解答例と併せて返却する。

【8】 オフィスアワー

授業終了後に教室で質問を受け付ける。

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【9】 関連科目

代数・幾何Ⅰ

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理科学特論B1 数理科学特論B2

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

科目”総合文化セミナーIX、Mathematicaによる数学入門”では、数式処理ソフト「Mathematica」を用いて、この科目で学んだことや大学初年次に習う数学の理解をさらに深めていくことができる。

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2020 秋学期・火2・1学年・2単位

科 目 代数・幾何Ⅱ

(Linear Algebra and Geometry Ⅱ)

塚田 真担当教員

コースナンバー:I13-2131

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

代数・幾何Ⅰを受けて、本格的な線形代数学を学ぶ。線形独立、次元、逆行列、行列式、直交、固有値などの概念を理解して計算できるようになることが主要なテーマである。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 行列

2 行列の演習

3 行列式

4 行列式の演習

5 階数

6 階数の演習

7 連立一次方程式の解法

8 連立一次方程式の解法の演習

9 逆行列の計算

10 逆行列の計算の演習

11 内積空間

12 内積空間の応用

13 固有値、固有ベクトル

14 固有値、固有ベクトの演習

15 行列から固有値、固有ベクトルまでの総まとめと試験

【3】 到達目標

行列、行列式、階数、連立方程式、逆行列、グラム・シュミットの直交化、固有値・固有ベクトルについて、その概念の意味を理解するとともに、計算できるようになる(手計算またはプログラミングによって)ことを目標とする。

【4】 授業概要および授業方法

前半は主に線形性だけに関連する事項(行列、行列式、階数、連立方程式、逆行列)を学ぶ。更に、内積やノルムの概念が加わることにより派生する幾つかの概念を理解して、それらを利用した計算について学ぶ。最後に、線形代数における最も重要な考え方の一つである固有値・固有ベクトルについて重要性を理解して、それらを計算する方法について学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

配布するプリントに基づき、授業1回に対して3時間程度の予習・復習が必要ですが、復習により多くの時間をかけたほうが効果的だと思います。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「入門線形代数」(上坂・塚田著、近代科学社)この他に、毎回プリントを配布する。

【7】 評価方法およびフィードバック

演習の成績と定期試験の点数の総合評価とする。毎回のテストは、出席者全員が異なる問題で行いますので、自分の力で解かなければなりません。翌週採点して返却するので、間違っていたときは正しい答えが導きだせるようにやりなおしてみてください。小テストはファイルしておいてください。期末試験で教科書ノートとともに、持ち込み可とします。毎回のテストで40%、期末試験で60%の点数配分となります。

【8】 オフィスアワー

授業終了後

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Page 9: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【9】 関連科目

代数・幾何Ⅰ

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅡA

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 春学期・火4・1学年・2単位

科 目 基礎解析Ⅰ

(Fundamental AnalysisⅠ)

安冨 真一担当教員

コースナンバー:I13-1121

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

数学A1では、数学A2とあわせて微分積分の基礎と応用について学ぶ。微分積分は専門科目を学ぶ上でも重要な数学的な道具である。また定理の証明を通じて論理的な思考力を涵養する。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 関数の極限の概念を理解し具体的な関数について計算できるようにする。関数の微分係数と導関数について理解する。教科書1章,2章1節。

2 導関数の性質として積および商の公式、合成関数の公式(連鎖律)を理解し具体的な関数に対して計算できるようにする。教科書2章2節。

3 三角関数の導関数を導き、また三角関数の微分の計算ができるようにする。教科書2章3節。逆三角関数の概念を理解し逆三角関数の導関数を導出を理解する。逆三角関数の導関数の計算を行うことができるようにする。教科書2章4節。

4 指数関数および対数関数の導関数を導出を理解する。それらの関数の導関数の計算を行うことができるようにする。また媒介変数の微分について理解する。教科書2章5節~7節。

5 関数の連続と平均値の定理についてその意味を理解できるようにする。ロピタルの定理の導出を理解でき実際の計算に適用できるようにする。教科書2章8節~10節。

6 微分法の応用として関数の極大・極小値を求めることができる。関数に対して増減表を作成してそのグラフを書くことができるようになる。教科書2章11節。

7 グラフの凹凸と2階導関数の関係を理解でき関数のグラフの作成に適用できる。関数の変曲点を求めることができる。教科書2章11節。

8 関数の級数展開について理解できる。教科書4章1,2節。

9 マクローリン展開、テイラー展開が理解でき,基本的な関数についてそれを求めることができる。教科書4章3節。

10 オイラーの公式をマクローリン展開からの導出を理解し,それを用いて具体的な計算を行う。教科書4章4節。

11 不定積分の定義を理解し基本的な性質および代表的な関数の不定積分を求めることができるようにする。教科書3章1~2節。

12 定積分の概念を理解し不定積分との関係(微分積分学の基本定理)を理解する。教科書3章3節。置換積分の公式を理解し実際の計算に適用できるようにする。教科書3章4節。

13 部分積分の公式の導出を理解し、実際の積分の計算に適用できる。教科書3章5節。有理関数の積分方を理解でき計算することができる。教科書3章6節。

14 広義積分の概念を理解でき、簡単な場合広義積分を求めることができる。教科書3章8節。

15 期末テストとまとめ

【3】 到達目標

微分および積分の基本的な概念および定理が理解できる。基本となる関数に対して微分および積分の計算ができる。関数の展開について基本的な概念および定理が理解できる。

【4】 授業概要および授業方法

以下の課題に取り組む。関数の極限と連続関数、指数関数、対数関数、三角関数などの基本極限公式、関数の微分と高次導関数、微分の応用、積分、積分の応用。毎回の授業で東邦大学eラーニングサイトを利用した復習テストを行う。宿題として東邦大学eラーニングサイトの小テストを課す。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

テキストの演習問題を適宜解くこと。宿題に取り組む時間、復習する時間として120分程度は必要。予習およびe-learningに60分必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

理科系のための基礎微分積分、高遠他、培風館ドリルと演習シリーズ 微分積分、教材研究グループTAMS、電気書院東邦大学eラーニングサイト上に適宜教材を配置する

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【7】 評価方法およびフィードバック

定期テスト(70%)、課題点(20%)、e-learning(10%)毎回の小テストについては解答の状況の講評と解説を行う発表に対して講評を行う。

【8】 オフィスアワー

火曜日、17時 ~ 19時

【9】 関連科目

高校の数学Ⅰ、Ⅱの内容は適宜復習しておいてください

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理科学特論B1 基礎解析Ⅱ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

東邦大学eラーニングサイトの該当のコースに各種資料・小テストなどを置くので積極的に活用されたい。演習では多くの学生に発表してもらうようにしていく

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2020 春学期・火4・1学年・2単位

科 目 基礎解析Ⅰ

(Fundamental AnalysisⅠ)

石村 隆一担当教員

コースナンバー:I13-1121

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

基礎解析Ⅰでは、基礎解析Ⅱとあわせて微分積分の基礎と応用について学ぶ。論理的な思考力と計算力を身につけることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 高校までに学んだ関数とグラフに関して復習する。教科書1章。さらに関数の極限の概念を理解し具体的な関数について計算できるようにする。

2 関数の微分係数と導関数について理解する。教科書2章1節。

3 導関数の性質として積および商の公式、合成関数の公式(連鎖律)を理解し具体的な関数に対して計算できるようにする。教科書2章2節。

4 三角関数の導関数を導き、また三角関数の微分の計算ができるようにする。教科書2章3節。

5 逆三角関数の概念を理解し逆三角関数の導関数を導出を理解する。逆三角関数の導関数の計算を行うことができるようにする。教科書2章4節。

6 指数関数および対数関数の導関数を導出を理解する。それらの関数の導関数の計算を行うことができるようにする。また媒介変数の微分方について理解する。教科書2章5節~7節。

7 関数の連続と平均値の定理についてその意味を理解できるようにする。ロピタルの定理の導出を理解でき実際の計算に適用できるようにする。教科書2章8節~10節。

8 微分法の応用として関数の極大・極小値を求めることができる。関数に対して増減表を作成してそのグラフを書くことができるようになる。教科書2章11節。

9 グラフの凹凸と2階導関数の関係を理解でき関数のグラフの作成に適用できる。関数の変曲点を求めることができる。教科書2章11節。不定積分の定義を理解し基本的な性質および代表的な関数の不定積分を求めることができるようにする。教科書3章1~2節。

10 定積分の概念を理解し不定積分との関係(微分積分学の基本定理)を理解する。教科書3章3節。置換積分の公式を理解し実際の計算に適用できるようにする。教科書3章4節。

11 部分積分の公式の導出を理解し、実際の積分の計算に適用できる。教科書3章5節。有理関数の積分方を理解でき計算することができる。教科書3章6節。

12 代表的な無理関数、三角関数の積分の計算をすることができる。教科書3章6節。

13 積分の応用として関数のグラフに囲まれた領域の面積の計算をすることができる。教科書3章7節。

14 広義積分の概念を理解でき、簡単な場合広義積分を求めることができる。教科書3章8節。

15 学習到達度の確認

16

17

18

19

20

21

22

23

24

25

26

27

28

29

30

- 11 -

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【3】 到達目標

微分および積分の基本的な概念および、様々な関数に対して微分・積分の計算を身につける。

【4】 授業概要および授業方法

関数の極限と連続関数、指数関数、対数関数、三角関数などの基本極限公式、関数の微分と高次導関数、微分の応用、積分、積分の応用。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

毎回の授業の復習と次回の予習を180分行うこと

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:(1)理系のための基礎微分積分、高遠他著、培風館(2)微分積分エッセンス 石村著 牧野書店

【7】 評価方法およびフィードバック

期末テスト(90%)、e-learning(10%)で評価する毎回の黒板での学生の発表に対し解説を行う

【8】 オフィスアワー

火曜4限

【9】 関連科目

高等学校までの数学

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理科学特論B1 基礎解析Ⅱ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

授業中に行う黒板に出ての発表を重視します

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2020 秋学期・火4・1学年・2単位

科 目 基礎解析Ⅱ

(Fundamental AnalysisⅡ)

安冨 真一担当教員

コースナンバー:I13-2121

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

基礎解析Ⅱでは、基礎解析Ⅰに続いて微分積分の基礎と応用および多変数の微分積分について学ぶ。微分積分は専門科目を学ぶ上でも重要な数学的な道具である。また定理の証明を通じて論理的な思考力を涵養する。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 2変数関数のグラフおよびその偏導関数の概念を理解できる。また基本的な関数について偏導関数を計算できる。教科書6章1節。

2 全微分と合成関数の偏微分(連鎖律)を理解し具体的な計算を行う。教科書6章2節。

3 高次偏導関数を理解し具体的な計算を行う。教科書6章3節。

4 2変数関数の極値と偏微分の関係を理解し簡単な場合にその極値を求めることができる。教科書6章4節。

5 偏微分法と陰関数の関係を理解し,Lagrangeの未定乗数法の概念を理解できるようにする。簡単な場合条件付き極値問題に適用できるようにする。教科書6章4節。

6 2重積分の定義を理解できるようにし基本的な公式を理解する。教科書7章1節。

7 2重積分と累次積分の関係を理解し基本的な場合に計算することができる。教科書7章2節。

8 関数のグラフで囲まれた部分で定義された関数の2重積分を累次積分を用いて表現でき、積分順序の変更を行うことができる。教科書7章2節。

9 極座標変換の場合の積分の変換公式の導出を理解し実際の問題に適用できる。教科書7章3節。

10 一般的な2重積分における変数変換公式を理解し、簡単な場合に適用できる。教科書7章3節。また2重積分を用いて体積を求める問題に適用できる。

11 2変数の広義積分を理解し1変数の広義積分への応用例を理解する。教科書7章4節。

12 1変数関数の積分の復習を行う.基本的な有理関数,無理関数,三角関数の積分の計算をすることができる。教科書3章6節。

13 変数分離型の場合の微分方程式を解くことができる。教科書5章2節。

14 基本的な1階線形微分方程式を解くことができる。教科書5章4節。

15 期末試験とまとめ

【3】 到達目標

多変数の微分および積分の基本的な概念および定理が理解できる。上記の概念を実際の基本的な問題について適用し計算できる。

【4】 授業概要および授業方法

以下の課題に取り組む。関数の展開、変数分離型の微分方程式、1階線形微分方程式,2変数関数の偏微分、全微分と高次偏導関数、2変数関数の極値問題、2変数関数の2重積分の概念および基本的な場合の計算ができるようにする。毎回の授業で東邦大学eラーニングサイトを利用した復習テストを行う。宿題として東邦大学eラーニングサイトの小テストを課す。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

テキストの演習問題を適宜解いておくこと。宿題に取り組む時間、復習する時間として180分程度は必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

理科系のための基礎微分積分、高遠他、ドリルと演習シリーズ 微分積分、教材研究グループTAMS、電気書院東邦大学eラーニングサイト上に適宜教材を配置する

【7】 評価方法およびフィードバック

定期テスト(80%)、課題点(20%)毎回の小テストについては解答の状況の講評と解説を行う

【8】 オフィスアワー

火曜日、17時 ~ 19時

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Page 15: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【9】 関連科目

基礎解析Ⅰ

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理科学特論B1

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

東邦大学e-ラーニングサイト上の該当のコースに各種資料・小テストなどを置くので活用されたい。演習では多くの学生に発表してもらうようにしていく

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2020 秋学期・火4・1学年・2単位

科 目 基礎解析Ⅱ

(Fundamental AnalysisⅡ)

石村 隆一担当教員

コースナンバー:I13-2121

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

基礎解析Ⅱでは、基礎解析Ⅰに続いて微分積分の基礎と応用および多変数の微分積分について学ぶ。計算力と論理的な思考力をみにつけることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 関数の級数展開について理解できる。教科書4章1~2節。

2 マクローリン展開、テイラー展開が理解でき,基本的な関数についてそれを求めることができる。教科書4章3節。

3 オイラーの公式をマクローリン展開からの導出を理解し,それを用いて具体的な計算を行う。教科書4章4節。

4 変数分離型の場合の微分方程式を解くことができる。教科書5章2節。

5 2変数関数のグラフおよびその偏導関数の概念を理解できる。また基本的な関数について偏導関数を計算できる。教科書6章1節。

6 全微分と合成関数の偏微分(連鎖律)を理解し具体的な計算を行う。教科書6章2節。

7 2変数関数の極値と偏微分の関係を理解し簡単な場合にその極値を求めることができる。教科書6章4節。

8 偏微分法と陰関数の関係を理解し,Lagrangeの未定乗数法の概念を理解できるようにする。簡単な場合条件付き極値問題に適用できるようにする。教科書6章4節。

9 2重積分の定義を理解できるようにし基本的な公式を理解する。教科書7章1節。

10 2重積分と累次積分の関係を理解し基本的な場合に計算することができる。教科書7章2節。

11 関数のグラフで囲まれた部分で定義された関数の2重積分を累次積分を用いて表現でき、積分順序の変更を行うことができる。教科書7章2節。

12 極座標変換の場合の積分の変換公式の導出を理解し実際の問題に適用できる。教科書7章3節。

13 一般的な2重積分における変数変換公式を理解し、簡単な場合に適用できる。教科書7章3節。また2重積分を用いて体積を求める問題に適用できる。

14 2変数の広義積分を理解し1変数の広義積分への応用例を理解する。教科書7章4節。

15 学習到達度の確認

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【3】 到達目標

多変数の微分・積分の基本的な概念の理解および基本的な問題の計算力を身につけること。

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【4】 授業概要および授業方法

関数の展開、変数分離型の微分方程式、2変数関数の偏微分、全微分と高次偏導関数、2変数関数の極値問題、2変数関数の2重積分の概念および基本的な計算法を学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

毎回の授業の復習と次回の予習を180分行うこと

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:(1)理系のための基礎微分積分、高遠他著、培風館(2)微分積分エッセンス 石村著 牧野書店参考書:微分方程式 石村他著 牧野書店

【7】 評価方法およびフィードバック

期末テスト(90%)、e-learning(10%)で評価する毎回の黒板での学生の発表に対し解説を行う

【8】 オフィスアワー

火曜4限

【9】 関連科目

基礎解析Ⅰ

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理科学特論B1

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

授業中に行う黒板に出ての発表を重視します

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2020 秋学期・木3・1学年・2単位

科 目 確率論入門

(Introduction to Probability Theory)

豊田 昌史担当教員

コースナンバー:I13-2151

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

データ解析の基礎として組み合わせ確率論の枠組みを理解し, 次いで確率変数の概念を理解する. さらに期待値, 分散の計算法の習得し, 諸分布のあらまし, 大数の法則の概念を把握することを目標とする.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 確率論入門の位置づけ復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

2 確率事象および確率の概念復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

3 さまざまな事象と確率のみたす性質復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

4 条件付き確率とベイズの定理(因果関係の把握への応用)復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

5 確率的独立性復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

6 確率空間と確率変数復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

7 確率変数の期待値(平均)と分散復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

8 確率変数間の共分散と相関関係復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

9 離散分布と連続分布の期待値と分散復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

10 二項分布、ポアソン分布、幾何分布等の期待値と分散復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

11 一様分布、指数分布等の期待値と分散復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

12 正規分布とその期待値、分散復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

13 大数の法則復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

14 中心極限定理復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

15 試験とまとめ予習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題のうち, 重要だと強調した問題や苦手な問題を事前に解きなおす.

【3】 到達目標

条件付確率の定義と乗法定理について説明できる。ベイズの定理を説明できる。確率変数の定義を述べることができる。確率分布関数と確率密度関数の関係を理解できる。確率分布の具体例として、一様分布、二項分布、指数分布、ポアソン分布がどのようなものか説明できる。一様分布、二項分布、正規分布、指数分布、ポアソン分布の平均と分散が計算できる。大数の法則について説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

初等確率論について学ぶ. 組み合わせ確率に始まり, 確率変数, その期待値, 分散, 具体的確率分布として, 二項分布, ポアソン分布, 指数分布, 正規分布などについて学ぶ. 最後に簡単な極限定理について述べる. また, 統計データの整理, 分析との関係にも必要最低限配慮する予定である.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業終了後, その日のノートをまとめ直し, さらに学んだ演習を復習し他の類題を解く必要がある. これに必要な時間は, 授業ごとに180分である.

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【6】 教科書・参考書・参考資料

[教科書]使用しない[参考書]薩摩順吉, 確率・統計, 岩波書店馬場裕, 確率と統計の基礎・基本, 牧野書店

【7】 評価方法およびフィードバック

レポート(20%)と期末試験(80%)で評価する. 演習問題の解説を授業内に行う.

【8】 オフィスアワー

春学期:月曜日2限秋学期:火曜日2限

【9】 関連科目

特にありません

〔予め学んでおくとよい科目〕

確率過程論

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし.

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「確率論・統計学」の講義科目〈必修〉

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2020 秋学期・木2・1学年・2単位

科 目 確率論入門

(Introduction to Probability Theory)

高田 英行担当教員

コースナンバー:I13-2151

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

授業の目的:情報科学を学ぶ上で基礎となる確率論について、高校数学からの橋渡しをする。学習成果:データ解析の基礎として組み合わせ確率論の枠組みを理解し、確率変数や確率分布の概念を理解する。さらに期待値、分散・共分散の計算法を習得し、さまざまな分布の概略や大数の法則の概念を把握することを目標とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 確率論入門の位置づけ(統計資料の整理、クロス集計等との関係)

2 確率事象及び確率の概念ポイント:とにかく数学用語に早く慣れることが大事です。

3 条件付き確率とベイズの定理(因果関係の把握への応用)ポイント:ベイズの定理の導出法を解説しますので、その流れをよく理解してください。

4 確率的独立性

5 確率変数ポイント:確率変数という名の「関数」を導入します。

6 確率変数の期待値(平均)と分散ポイント:具体的な計算を講義中に演習しますので、実際に自分でも手を動かして計算してください。

7 確率変数間の共分散と相関関係ポイント:散布図でイメージを解説しますので、そのあとでもう一度この日の講義内容を復習すればより理解が深まります。

8 離散分布と連続分布の期待値と分散

9 二項分布、ポアソン分布、幾何分布等の期待値と分散(標準偏差)、及び応用具体的な確率分布を紹介しつつ、その期待値と分散の計算をしてみせます。実際に自分でも手を動かして計算してください。

10 一様分布、指数分布等の期待値と分散(標準偏差)、及び応用具体的な確率分布を紹介しつつ、その期待値と分散の計算をしてみせます。実際に自分でも手を動かして計算してください。

11 正規分布とその期待値、分散(標準偏差)2変数関数の多重積分を使います。直交座標系から極座標系への変数変換とヤコビアンについて予習しておくと、より理解しやすくなります。

12 正規分布の応用:偏差値、誤差データの解析

13 大数の法則ポイント:数学的にきちんとした理解は難しいですが、直感的な理解はやさしいので、講義中の解説を聞き逃さないようにしてください。

14 中心極限定理ポイント:数学的にきちんとした理解は非常に難しい上に、直感的な理解も難しくなります。どうしてそのようなことを考えるのか?という発想(着眼点)を解説するので、講義中の解説を聞き逃さないようにしてください。

15 総括とまとめ

【3】 到達目標

条件付確率の定義と乗法定理について説明できる。ベイズの定理を説明できる。確率変数の定義を正確に述べることができる。確率分布関数と確率密度関数の関係を理解できる。確率分布の具体例として一様分布・二項分布・正規分布・指数分布・ポアソン分布がどのようなものか説明できる。一様分布・二項分布・正規分布・指数分布・ポアソン分布の平均と分散が計算できる。大数の法則について説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

初等確率論について学ぶ。組み合わせ確率に始まり、確率の定義と基本法則、確率変数、確率分布、独立性、期待値と分散・共分散に習熟し、具体的な確率分布として二項分布、ポアソン分布、指数分布、正規分布などについて学ぶ。これらの知識をもとに大数の法則と中心極限定理を学ぶ。また、各項では、統計データの整理、分析との関係にも必要最低限配慮する予定である。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

毎回、講義資料を配布します。講義中に必ず理解するよう集中して聴いてください。復習は講義があった当日中に行い(120分)、理解できないところは質問するようにしてください。次回の講義の理解のために予習のポイントを都度指示するので、講義資料をもとに予習を行って下さい(60分)。

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【6】 教科書・参考書・参考資料

[参考書]薩摩順吉:確率・統計(理工系の数学入門コース)(岩波書店)立花俊一、田川正賢、成田清正:エクササイズ確率・統計(共立出版)中村忠、山本英二:理工系確率統計(サイエンス社)

【7】 評価方法およびフィードバック

授業中のレポート課題10%、中間テスト30%、期末試験60%による。中間テストの模範解答はテスト終了後の講義中に解説を行う。

【8】 オフィスアワー

木曜2限(4号館4階:4421)

【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

確率過程論

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

受講者へのメッセージ:具体的な計算を多く経験することで新しい概念に慣れるよう配慮します。自分でも実際に手を動かして計算してみてください。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「確率論・統計学」の講義科目〈必修〉

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Page 22: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・火2・1学年・2単位

科 目 情報数理ⅠA

(Information Mathematics ⅠA)

木村 泰紀担当教員

コースナンバー:I13-1141

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

数理科学や情報科学の理論を厳密に展開するには、集合と論理の言葉や記号が必要である。本講義では、集合の取り扱い方の基本を学び、その上で論理的にきちんとした議論を進める作法を身に付けることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 集合の記法:集合とは何かを理解し、具体的な集合の記述や包含関係の証明などができるようになる

2 集合の演算:共通部分と合併および補集合の概念を理解し、ドモルガンの法則を説明することができるようになる

3 数学の論理:数学における論理とは何かを理解し、簡単な命題の真偽が判別できるようになる

4 命題論理:命題論理の概念を理解し、真理値表を用いた論理演算ができるようになる

5 推論規則:命題論理における推論規則を用いて、適切な推論ができるようになる

6 述語論理:全称記号や存在記号の意味を理解し、具体的な命題を記述できるようになる

7 命題の証明:与えられた命題の証明方法について理解し、簡単な命題の証明ができるようになる

8 総括と演習 (1):中間試験および第1週から第7週までの講義内容に関する演習とその解説をおこなう

9 集合族の共通部分と合併:一般の集合族に対する共通部分と合併の定義を理解できるようになる

10 直積集合と冪集合:直積集合と冪集合の概念を理解し、有限集合の直積集合や冪集合を記述できるようになる

11 写像:写像とは何かを理解し、説明できるようになる

12 単射と全射:単射と全射の概念および性質を理解し、関連する命題を証明できるようになる

13 濃度:濃度の概念を理解し、与えられた二つの集合の濃度を比較できるようになる

14 無限集合:対角線論法等を用いた無限集合に対する濃度の比較方法を身につける

15 総括と演習 (2):第9週から第14週までの講義内容に関する演習とその解説をおこなう

【3】 到達目標

集合や写像に関する諸概念の定義を説明することができる。集合や写像の記号を用いて数学の諸命題を記述することができる。集合や写像に関する基本的な命題を証明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

集合の記法、部分集合、共通部分、合併、補集合の基本概念から出発し、数学における論理の計算、証明の方法について学ぶ。さらに、集合族の共通部分や合併、直積集合、冪集合について学ぶ。続いて、集合の間の写像の取り扱い、特に、単射、全射、全単射の概念を理解する。写像を通じて集合の濃度の概念を導入し、可算集合や非可算集合を理解する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

各講義で配布される演習問題を解き、ウェブページで配布される解答によって自己採点を行うことで理解を確認する。(180分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

【教科書】指定しない【参考書】松坂和夫:集合位相入門(岩波書店)1968年【参考資料】講義時に配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

評価は中間試験(30%)および期末試験(70%)による。中間試験の実施後、試験の解説をおこなう。

【8】 オフィスアワー

月曜日 10時40分~12時10分

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【9】 関連科目

なし

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅠB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の講義科目〈必修〉

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2020 春学期・火3・1学年・2単位

科 目 情報数理ⅠA

(Information Mathematics ⅠA)

豊田 哲也担当教員

コースナンバー:I13-1141

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

数理科学や情報科学の理論を厳密に展開できるようになるには、「論理」を理解することが必須である。更に、数学では論理を扱いやすくするために「集合」の概念が導入される。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 「命題(1)」真理値と真理値表復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

2 「命題(2)」論理同値復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

3 「命題(3)」恒真命題・矛盾命題復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

4 「命題(4)」全称記号,存在記号復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

5 「命題(5)」全称記号、存在記号の入った命題の否定復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

6 「集合と写像(1)」集合,部分集合, 共通部分、和集合、補集合復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

7 「集合と写像(2)」写像, 1対1(単射), 上への(全射)復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

8 「集合と写像(3)」任意個の集合族復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

9 中間試験とまとめ予習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題のうち, 重要だと強調した問題や苦手な問題を事前に解きなおす.

10 「集合と写像(4)」直積集合とべき集合復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

11 「濃度(1)」同値関係と順序関係復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

12 「濃度(2)」濃度の比較復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

13 「濃度(3)」無限集合復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

14 「命題, 写像, 濃度」まとめの演習復習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

15 期末試験とまとめ予習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題のうち, 重要だと強調した問題や苦手な問題を事前に解きなおす.

【3】 到達目標

命題(述語が入ったものも含む)の計算ができる. (例えば, 2つの命題が同値であることを真理値を用いて証明できる. 述語も入った命題の否定をかける. )集合や写像を説明し, それらの計算ができる.(例えば, 具体的な集合の共通部分や和集合, 直積集合, べき集合をかける. 単射と全射の違いを説明できる. )濃度の比較ができる. (例えば, ある可算集合と自然数の集合との間の全単射写像を説明できる.)

【4】 授業概要および授業方法

命題, 集合や写像, 濃度を扱う. 命題では, 真理値や命題の同値, 述語の入った命題を扱う. 集合と写像では, 共通部分や和集合, 直積集合やべき集合を扱う. また, 集合の像と定義域との関係を扱う. 写像を通じて集合の濃度の概念を導入し, 可算集合や非可算集合を理解する.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業終了後, その日のノートをまとめ直し, さらに学んだ演習を復習し他の類題を解く必要がある. これに必要な時間は, 授業ごとに180分である.

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【6】 教科書・参考書・参考資料

毎回教科書は使用しない.[参考書]中島匠一:集合・写像・論理-数学の基本を学ぶ,共立出版.[参考書]佐藤泰介,高橋篤司,伊東利哉,上野修一:情報基礎数学,オーム社.

【7】 評価方法およびフィードバック

中間試験(20%)と期末試験(80%)で評価する.演習問題の解説を授業内に行う.

【8】 オフィスアワー

月曜日4限

【9】 関連科目

なし

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅠB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の講義科目〈必修〉

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Page 26: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・金2・1学年・1単位

科 目 情報数理演習ⅠA

(Seminar in Information Mathematics ⅠA)

白石 路雄担当教員

コースナンバー:I13-1142

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報数理ⅠAの講義内容について、演習問題を解くことで理解を深めることが本講義の目的である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 集合の記法:集合の記述や包含関係に関する演習問題を解く

2 集合の演算:集合の共通部分と合併、補集合に関する演習問題を解く

3 数学の論理:数学における論理に関する演習問題、および、簡単な命題の真偽を判別する演習問題を解く

4 命題論理:真理表を用いた論理演算に関する演習問題を解く

5 推論規則:命題論理における推論規則を用いる演習問題を解く

6 述語論理:全称記号や存在記号が含まれる命題に関する演習問題を解く

7 命題の証明:簡単な命題の証明に関する演習問題を解く

8 総括とまとめ(1):中間試験とその解説をおこなう

9 集合族の共通部分と合併:一般の集合族に対する共通部分と合併に関する演習問題を解く

10 直積集合と冪集合:有限集合の直積集合や冪集合に関する演習問題を解く

11 写像:写像に関する演習問題を解く

12 単射と全射:単射と全射の概念および性質に関する演習問題を解く

13 濃度:濃度の比較に関する演習問題を解く

14 無限集合:無限集合に対する濃度に関する演習問題を解く

15 総括とまとめ(2):期末試験とその解説をおこなう

【3】 到達目標

集合や写像に関する諸概念の定義に関する演習問題を解くことができる。集合や写像の記号を用いた数学の諸命題に関する演習問題を解くことができる。集合や写像に関する基本的な命題の証明に関する演習問題を解くことができる。

【4】 授業概要および授業方法

情報数理ⅠAでの講義内容について、簡単に復習をした後に、問題を解く演習を行う。授業内において、演習問題の解き方について解説を行う。

授業方法:毎回プリントを配布し、情報数理ⅠAでの講義内容についての復習を行う。各自で演習問題を解いた後、解き方について解説を行う。解答については回収し、翌週返却する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

各回行った演習問題について解き直すとともに、次回の演習の際に前提となる概念について復習しておくこと。1回ごとに復習には90分を要する。

【6】 教科書・参考書・参考資料

毎回プリントを配布する。

【7】 評価方法およびフィードバック

毎回おこなう練習問題を50点、中間試験を25点、期末試験を25点とし、合計60点以上を合格とする。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

木曜日 (10:40~12:10)、および、金曜日 (9:30~10:30)

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【9】 関連科目

なし

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅠB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の演習科目〈必修〉

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2020 春学期・金2・1学年・1単位

科 目 情報数理演習ⅠA

(Seminar in Information Mathematics ⅠA)

並木 誠担当教員

コースナンバー:I13-1142

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

授業「情報数理IA」は, 情報科学科で学ぶ内容を理解するのに必要な概念を扱う. 本授業では, 授業「情報数理IA」で扱う概念に関連する問題の演習を行う.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 「命題(1)」真理値と真理値表予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

2 「命題(2)」論理同値予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

3 「命題(3)」恒真命題・矛盾命題予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

4 「命題(4)」全称記号,存在記号予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

5 「命題(5)」全称記号、存在記号の入った命題の否定予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

6 「集合と写像(1)」集合,部分集合, 共通部分、和集合、補集合予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

7 「集合と写像(2)」写像, 1対1(単射), 上への(全射)予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

8 「命題計算, 述語計算, 集合と写像」まとめの演習予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

9 「集合と写像(3)」任意個の集合族予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

10 「集合と写像(4)」直積集合予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

11 「濃度(1)」同値関係と順序関係予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

12 「濃度(2)」集合の濃度の比較予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

13 「濃度(3)」無限集合予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

14 「命題計算, 述語計算, 集合と写像, 濃度」まとめの演習予復習では, 「情報数理IA」および授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題を解きなおす.

15 期末試験とまとめ予習では, 授業中に行った演習問題および配布したプリントの演習問題のうち, 重要だと強調した問題や苦手な問題を事前に解きなおす.

【3】 到達目標

命題(述語が入ったものも含む)の計算ができる. (例えば, 2つの命題が同値であることを真理値を用いて証明できる. 述語も入った命題の否定をかける. )集合や写像を説明し, それらの計算ができる.(例えば, 具体的な集合の共通部分や和集合, 直積集合, べき集合をかける. 単射と全射の違いを説明できる. )濃度の比較ができる. (例えば, ある可算集合と自然数の集合との間の全単射写像を説明できる.)

【4】 授業概要および授業方法

本授業は演習が主である. 内容は, 命題, 集合や写像, 濃度の演習を扱う. 命題では, 真理値や命題の同値, 述語の入った命題を扱う. 集合と写像では, 共通部分や和集合, 直積集合やべき集合を扱う. また, 集合の像と定義域との関係を扱う. 写像を通じて集合の濃度の概念を導入し, 可算集合や非可算集合を理解する.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

本授業は「情報数理IA」で学ぶ範囲の演習である.各回で出題の範囲となる情報数理IAの内容の復習が必要である.また, 授業終了後, その日のノートをまとめ直し, さらに学んだ演習を復習し他の類題を解く必要がある. これに必要な時間は, 授業ごとに180分である.

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【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用しない.参考書:高橋渉, 現代解析学入門, 近代科学社参考書:リプシュッツ, マグロウヒル大学演習集合論, マグロウヒル出版参考書:長谷川貴之, 国語式数学I, サイエンティスト社

【7】 評価方法およびフィードバック

レポート(40%)と期末試験(60%)で評価する.演習問題の解説を授業内に行う.

【8】 オフィスアワー

月曜日4限(豊田)金曜日3限(笠原)

【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅠB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

「情報数理IA」と併せて履修することが望ましい.

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の演習科目〈必修〉

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2020 秋学期・金2・1学年・2単位

科 目 情報数理ⅠB

(Information Mathematics ⅠB)

足立 智子担当教員

コースナンバー:I13-2141

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報数理IAでは、論理、集合、写像、濃度について学んだ。この授業ではそれを発展させて、同値関係、順序関係とそれに関連する概念を理解し、証明の手順を修得することが最大の目標である。数学の基本は何といっても数の体系を理解することである。自然数からはじまり複素数にいたるまで最小限知っておかなければならないことを学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 関係、二項関係

2 反射律、対称律、推移律

3 同値関係

4 同値類と商集合、分割

5 同値関係に関するまとめとテスト

6 同値関係に関するテストのフィードバック、反対称律

7 順序関係

8 極大と極小、最大と最小

9 上限と下限、束

10 順序関係に関するまとめとテスト

11 順序関係に関するテストのフィードバック、自然数

12 整数と有理数

13 実数、複素数

14 数に関するまとめとテスト

15 数に関するテストのフィードバック、総まとめ

【3】 到達目標

同値関係、順序関係の証明の手順を修得する。商集合を理解することは、数学における抽象的考え方を理解できるかできないかの試金石の一つである。これを正しく理解することに努める。最大最小、上界下界、上限下限の違いを理解する。数の体系および数の表現について学ぶ。

【4】 授業概要および授業方法

同値関係、順序関係に関連した概念を学ぶ。また、数の表現や数の体系について系統的に学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業毎に3時間程度の予習復習が必要ですが、復習により多くの時間をかけたほうが効果的だと思います。

【6】 教科書・参考書・参考資料

参考書:「マグロウヒル大学演習 離散数学―コンピュータサイエンスの基礎数学―」Lipschutz著、成嶋弘監訳、オーム社

【7】 評価方法およびフィードバック

単元ごとにテストをします。必要に応じて、レポートや演習を課します。成績は、テスト:演習:レポート等=7:1:2です。テストで間違いが多かった箇所について解説し、テストのフィードバックをします。

【8】 オフィスアワー

授業の後

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【9】 関連科目

情報数理ⅠA

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅡA 情報数理ⅡB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の講義科目〈必修〉

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Page 32: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・火2・1学年・2単位

科 目 情報数理ⅠB

(Information Mathematics ⅠB)

木村 大輔担当教員

コースナンバー:I13-2141

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本科目では二項関係,同値関係,順序関係,そして数の概念について概説する.これらは情報科学全般にわたり必須となる数学的基礎である.二項関係は数学全般で広く用いられる基本的な概念であり,大学数学を学ぶ上で必須である.同値関係は「(何らか意味での)同じ関係」を表現し,順序関係は「(何らかの意味での)大小関係」を表現する.これらは日常生活でも様々な場所で出会う馴染みの概念であり,広範な応用がある.本科目の諸概念について具体例を挙げたり,基本的性質について説明ができる程度の理解を目標とする.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 春学期「情報数理IA」の復習集合の諸概念,べき集合や直積集合などについて復習をする.

2 春学期「情報数理IA」の復習写像,集合の濃度,可算集合などについて復習をする.

3 「二項関係」2つの集合の間の要素同士の関係について学ぶ.与えられた二項関係の逆関係や2つの二項関係の合成関係を考え,それらの性質について解説する.

4 「同値関係」前回学んだ二項関係の特別なものとして,反射的関係,対称的関係,推移的関係などについて学ぶ.これらの性質を全てもつ関係として同値関係を考える.また,この同値関係が直観的に何を意味するものなのかを解説する.

5 「同値関係と同値類」同値関係について,その性質を説明する.同値関係の意味を説明し,同値類の概念について学ぶ.いくつかの具体例を通して,同値類の直観的な意味を理解することを目指す.

6 「同値関係の商集合」前回の内容を踏まえ,同値関係の商集合について学ぶ.いくつかの具体例を通して,商集合の直観的な意味を理解することを目指す.

7 「順序関係」二項関係の特別なものとして順序関係について学ぶ.順序関係とはどのようなものであるか,何を表現したものかを直観的に理解することを目指す.

8 「順序集合(1)」順序関係をもつ集合として順序集合について学ぶ.順序集合を図式として表現したハッセ図を紹介する.

9 「順序集合(2)」直積集合における順序関係について学ぶ.特に直積順序と辞書式順序について解説する.

10 「順序集合の最大元,最小元,極大元,極小元」同じ集合であっても順序関係の持ちかたによっては異なる順序集合となることを見る.与えられた順序集合における最大元,最小元,極大元,極小元について解説する.

11 「順序集合の上限,下限」順序集合における上界,下界,上限,下限について学ぶ.

12 「束」前回学んだ順序集合を踏まえ,特別な場合としての束を考える.束とはどのようなものであるか,どのような性質をもつかについて解説する.また,束の中でも更に特別な性質も満たす分配束やブール束についても学ぶ.

13 「自然数」分かっているようで実は分かっていない自然数の概念について学ぶ.ここでは従来の自然数の知識を全て忘れてゼロから自然数を再構成することを目指す.そのための出発点としてペアノの公理系について解説し,自然数がどのように作られるかについて解説する.最後に 1+1=2 であることを厳密に示す.

14 「整数と有理数」分かっているようで実は分かっていない整数と有理数の概念について学ぶ.前回構成した自然数を用いて今回は整数と有理数を再構成する.ここで道具となるのは同値類と同値関係,商集合の概念である.整数については (-1) * (-1) = 1 であることを厳密に示す.有理数については,その稠密性について解説する.

15 学習到達度の確認

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【3】 到達目標

集合の濃度について理解し,可算集合と非可算集合の違いが説明できるようにする.同値関係および同値類の概念を理解し,それらの説明ができるようにする.順序集合について,最大・最小,極大・極小,上限・下限の違いを理解する.数の定義およびそれらの性質の違いについて理解する.

【4】 授業概要および授業方法

大学数学の基礎となる集合の濃度,順序関係,数の概念について学ぶ.集合の濃度については,様々な種類の無限があることを解説する.同値関係は様々な例を通してその直観を説明する.順序関係は,同じ集合にも順序関係の導入の仕方によって異なる順序構造をもつことを見る.数の概念について,系統的に学ぶ.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

講義では毎回プリントを配布するのでよく復習をすること.また,同時に情報処理演習IBのための演習問題を配布する.十分な復習および演習には2~3時間が必要.しっかり問題を解いて答案を演習の時間に提出すること.

【6】 教科書・参考書・参考資料

(参考書)「マグロウヒル大学演習 離散数学 コンピュータサイエンスの基礎数学」(S. Lipschuts著 成嶋弘 監訳 オーム社)

【7】 評価方法およびフィードバック

最終回に行う理解度確認試験により評価する.レポートやそのフィードバックは情報数理演習IB で行うため,この講義では特に行わない.情報数理演習IB を履修しない者には,個別に演習問題レポート提出,採点,返却の形で対応する.

【8】 オフィスアワー

授業終了後の時限(金曜日14:30~16:00)

【9】 関連科目

情報数理ⅠA

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅡA 情報数理ⅡB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の講義科目〈必修〉

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2020 秋学期・火3・1学年・1単位

科 目 情報数理演習ⅠB

(Seminar in Information Mathematics ⅠB)

木村 泰紀担当教員

コースナンバー:I13-2142

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報数理IBで学ぶ事項について、演習問題によって理解を深めることを目的とする。情報科学に必要な数学の厳密な展開を考慮して学習する。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 情報数理IAの復習:集合・写像の概念と基本的性質について演習問題を解く

2 二項関係:二項関係の概念について演習問題を解くことで理解する

3 反射律、対称律、反対称律、推移律:二項関係の持つ性質について理解し、問題演習を行う

4 同値関係、同値類:同値関係について理解し、問題演習を行う

5 商集合、分割:同値類によって定義される商集合と集合の分割に関する問題演習を行う

6 同値関係に関するまとめ:同値関係全般に関する復習と問題演習を行う

7 順序関係、全順序関係:順序関係について理解し、問題演習を行う

8 最大と最小、極大と極小:最大元や最小元、極大元や極小元について理解し、具体的な求め方等の問題演習を行う

9 上限と下限、束:上限や下限および束の概念について理解し、問題演習を行う

10 順序関係に関するまとめ:順序関係全般に関する復習と問題演習を行う

11 自然数、整数、有理数:自然数や整数、有理数の概念およびその演算に関する問題演習を行う

12 実数、複素数:自然数と複素数の概念およびその演算に関する問題演習を行う

13 数に関するまとめ:数に関する諸概念の復習をし、問題演習を行う

14 全体のまとめ:本演習で取り上げたテーマ全般に関してまとめ、復習を行う

15 総合演習と最終レポート課題:全テーマに関する総合演習を行い、最終レポート課題について解説する

【3】 到達目標

二項関係の定義と性質を正しく理解し、与えられた同値関係による商集合や順序関係に対する最大・最小元および極大・極小元等を求められる。さまざまな数の集合の性質を正しく理解する。

【4】 授業概要および授業方法

二項関係と数の概念について問題演習を通して学び、理解を深める。演習問題は毎回出題し、解説を行う。レポート課題を数回出題し、理解の確認を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

情報数理IBの授業や出題された演習問題、参考書等を用いて予習および復習をすること。1回の授業に対し、90分の予習・復習が必要である。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕マグロウヒル大学演習 離散数学(Lipschutz著、成嶋弘監訳、オーム社)

【7】 評価方法およびフィードバック

評価はレポート課題による。毎回の演習およびまとめの授業の際に解答についての講評を行う。

【8】 オフィスアワー

火曜日4限

【9】 関連科目

情報数理ⅠA

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅡA 情報数理ⅡB

〔この科目に続く内容の科目〕

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【10】その他

演習を行うため、毎回の出席を原則とする。また、レポート課題の剽窃等の不正行為は厳正に対処する。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の演習科目〈必修〉

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2020 秋学期・金2・1学年・1単位

科 目 情報数理演習ⅠB

(Seminar in Information Mathematics ⅠB)

木村 大輔担当教員

コースナンバー:I13-2142

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報科学全般において必要とされる数学に関して,主として集合の同値関係,順序集合,および数の概念について演習を交えながら学習する.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 「集合と直積集合の演習」集合の概念とその諸性質(和集合,共通部分,補集合)について復習問題を解く.具体的な集合から直積集合やベキ集合を求める演習を行う.

2 「写像についての演習」与えられた写像に関して,定義域や値域,像や逆像を求める演習を行う.また,与えられた写像が単射,全射,全単射であること (でないこと) を証明する演習問題を行う.

3 「有限集合の濃度」直積集合やベキ集合を含む様々な有限集合の濃度の求める演習を行う.

4 「無限集合の濃度」無限集合についての濃度を比較する問題演習を行う.2つの無限集合間の写像が全単射であることを証明する.

5 「二項関係」与えられた二項関係について,その逆関係や合成関係を求める演習を行う.二項関係の表現として矢線図や有向グラフを描き,それらをどう用いるかを学ぶ.

6 「同値関係」与えられた二項関係が反射的関係,対称的関係,推移的関係であるか (でないか) を示す問題演習を行う.

7 「同値関係と同値類」与えられた同値関係について,その同値類を求める問題演習を行う.

8 「同値関係の商集合」与えられた同値関係について,その同値類および商集合を求める問題演習を行う.

9 「順序関係(1)」与えられた二項関係が順序関係であることを示す問題演習を行う.また,順序集合を表現するハッセ図を描き,それをどのように用いるかを学ぶ.

10 「順序関係(2)」直積集合における順序関係に関する問題演習を行う.

11 「順序集合と最大元,最小元,極大元,極小元,上限,下限」与えられた順序集合のハッセ図からその最大元,最小元,極大元,極小元,上限,下限を求める問題演習を行う.

12 「束」与えられた順序集合が束であるか (でないか) を確かめる問題演習を行う.また,2つの要素の上限と下限をそれぞれ求め,与えられた束でどのような性質が満たされるかを確かめる.

13 「自然数」自然数上での加法,乗法の定義に基づいて計算を厳密に実行する練習を行う.自然数上の数学的帰納法の演習問題を解く.

14 「整数と有理数」整数上での加法,減法,乗法の定義に基づいて計算を厳密に実行する練習を行う.有理数上での加法,減法,乗法,除法の定義に基づいて計算を厳密に実行する練習を行う.

15 「総復習」いままでの演習問題をふり返り,総復習を行う.

【3】 到達目標

集合の濃度についての演習を通して,可算集合と非可算集合の代表例を挙げられるようにする.与えられた無限集合について,それが可算か非可算であるかの判断ができるようにする.順序集合の最大・最小,極大・極小,上限・下限を求めることができる.演習を通して,数の概念とその性質を理解する.

【4】 授業概要および授業方法

大学数学の基礎となる集合の濃度,順序関係,数の概念について演習を通して理解を深める.演習問題を毎回出題する.問題の解答はその翌回に解説する.解説は採点の為だけではなく,各自の理解が不足しているポイントを洗い出すことを目的としている.後日そのポイントを重点的に復習することを非常に強く推奨する.

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【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

本講義は情報数理IB で学ぶ範囲の演習である.各回の出題の範囲となる情報数理IBの内容について毎週1~2時間程度の復習が必要である.また,演習問題を解くために1時間程度の時間が必要である.

【6】 教科書・参考書・参考資料

[参考書] マグロウヒル大学演習 離散数学 (Lipschutz著、成嶋弘監訳、オーム社)

【7】 評価方法およびフィードバック

毎週の演習問題を解いたレポートの提出,および情報数理IB の期末試験により総合的に判断する.解いた演習問題は,翌回に解説するので自己採点してもらう.レポートは自己採点の後に提出してもらい,さらに次の回に返却する.評価方法は,提出分で10%,期末試験で90%の割合で評価する.

【8】 オフィスアワー

金曜日14:30~16:00

【9】 関連科目

情報数理ⅠA

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報数理ⅡA 情報数理ⅡB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

備考:本講義は演習を行うため,可能な限り毎回出席すること.レポートについての剽窃には厳正に対処する.発覚した場合には情報数理IBも含め,単位を認めない.

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の演習科目〈必修〉

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2020 春学期・月3・1学年・2単位

科 目 プログラミングA

(Programming A)

菊地 賢一、金岡 晃、木村 大輔担当教員

コースナンバー:I13-1111

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

コンピュータを用いて計算処理を行うには、プログラムが必要不可欠である。本授業では、プログラムの作成方法を初歩から学び、プログラミングの基礎力を身につけることを目標とする。プログラミング言語としては、広く用いられているJava言語を使用する。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 プログラミング入門(金岡、菊地、木村、山内)

2 Javaの基本(金岡、菊地、木村、山内)

3 変数(金岡、菊地、木村、山内)

4 式(金岡、菊地、木村、山内)

5 演算子(金岡、菊地、木村、山内)

6 条件分岐(金岡、菊地、木村、山内)

7 複雑な条件判断(金岡、菊地、木村、山内)

8 繰り返し入門(金岡、菊地、木村、山内)

9 繰り返しいろいろ(金岡、菊地、木村、山内)

10 繰り返しのネスト(金岡、菊地、木村、山内)

11 配列(金岡、菊地、木村、山内)

12 配列の応用(金岡、菊地、木村、山内)

13 多次元配列(金岡、菊地、木村、山内)

14 複雑なプログラム(金岡、菊地、木村、山内)

15 まとめ(金岡、菊地、木村、山内)

【3】 到達目標

プログラミング技術の基礎を身につけ、基本的なプログラムを作成できる。

【4】 授業概要および授業方法

本授業では、Java言語のプログラミング技術を学ぶ。また、授業内容に関連した演習を伴って進められる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業の前後には、教科書の内容の予習、復習を180分行うこと。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「やさしいJava第7版」(高橋麻奈著、ソフトバンク)

【7】 評価方法およびフィードバック

平常点を50点、定期試験を50点とし、60点以上を合格とする。授業内で課した課題に対して、講評を行う。

【8】 オフィスアワー

授業終了後に教室で質問を受け付ける。

【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

プログラミングB

〔この科目に続く内容の科目〕

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Page 39: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【10】その他

特になし

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉(2016年度入学生以降)免許法施行規則第66条の6「情報機器の操作」に定める科目担当形態:クラス分け

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2020 春学期・月4・1学年・1単位

科 目 プログラミング演習A

(Programming ExerciseA)

菊地 賢一、金岡 晃、木村 大輔担当教員

コースナンバー:I13-1112

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本授業では、プログラミングAの授業で習った内容に対して、プログラミング演習を行うことにより、プログラミングの理解を深めることを到達目標とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 プログラミング入門とその演習(金岡、菊地、木村、山内)

2 Javaの基本に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

3 変数に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

4 式に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

5 演算子に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

6 条件分岐に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

7 複雑な条件判断に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

8 繰り返し入門とその演習(金岡、菊地、木村、山内)

9 繰り返しいろいろに関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

10 繰り返しのネストに関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

11 配列に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

12 配列の応用に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

13 多次元配列に関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

14 複雑なプログラムに関する演習(金岡、菊地、木村、山内)

15 まとめ(金岡、菊地、木村、山内)

【3】 到達目標

プログラミング技術の基礎を身につけ、基本的なプログラムを作成できる。

【4】 授業概要および授業方法

本授業では、プログラミングAの授業に合わせて、プログラミング演習を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業の前後には、教科書の内容の予習、復習を90分行うこと。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「やさしいJava第7版」(高橋麻奈著、ソフトバンク)

【7】 評価方法およびフィードバック

平常点を50点、定期試験を50点とし、60点以上を合格とする。授業内で課した課題に対して、講評を行う。

【8】 オフィスアワー

授業終了後に教室で質問を受け付ける。

【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

プログラミングB

〔この科目に続く内容の科目〕

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Page 41: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【10】その他

特になし

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の演習(実習を含む。)科目〈必修〉(2016年度入学生以降)担当形態:クラス分け

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2020 秋学期・月3・1学年・2単位

科 目 プログラミングB

(Programming B)

松島 俊明、我妻 伸彦、杉野 貴明担当教員

コースナンバー:I13-2111

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本授業では、プログラミング言語として普及しているJava言語のプログラミングを習得し、さまざまな問題を解くプログラムを作成する力を身につけることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 変数、式と演算子 (松島、望月、我妻)

2 条件判断文と繰り返し文を使ったプログラム (松島、望月、我妻)

3 配列を使ったプログラム (松島、望月、我妻)

4 クラスの宣言 (松島、望月、我妻)

5 オブジェクトの作成 (松島、望月、我妻)

6 メソッドの基本 (松島、望月、我妻)

7 メソッドの引数と戻り値 (松島、望月、我妻)

8 メンバへのアクセス制限とメソッドのオーバーロード (松島、望月、我妻)

9 授業前半のまとめと総括 中間試験 (松島、望月、我妻)

10 コンストラクタ (松島、望月、我妻)

11 クラス変数とクラスメソッド (松島、望月、我妻)

12 クラスライブラリの利用 (松島、望月、我妻)

13 クラス型変数とオブジェクトの配列 (松島、望月、我妻)

14 総合演習 (松島、望月、我妻)

15 授業後半のまとめと総括 期末試験 (松島、望月、我妻)

【3】 到達目標

プログラミング作法を理解し,プログラム言語の種類と特徴が説明できる.Java言語を使って,条件判断,繰り返し,配列等を用いた基本的なプログラム作成が容易にできる.Java言語を使ってクラスを用いたプログラムを作成することができる.

【4】 授業概要および授業方法

本授業では、プログラミングAで学んだ内容を前提とし、Java言語のプログラミング技術を学ぶ。本授業では、授業内容に関連した演習を伴って進められる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:教科書の対応する章を読んでおくこと。復習:教科書の確認問題を解いておくこと。合計3時間程度を想定している。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「やさしいJava第7版」(高橋麻奈著、ソフトバンク)〔参考書〕「Java言語プログラミングレッスン第3版(上)(下)」(結城浩著、ソフトバンク)

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験を50点、中間試験・レポートまたは演習課題・授業態度を50点とし、合計が60点以上を合格とする。授業内に練習問題の解説と確認を行う。詳細は開講時に説明する。

【8】 オフィスアワー

松島:木13:00~16:00, 金13:00~16:00(4633室),我妻: 水13:00~16:00, 金13:00~16:00, 望月: 月12:30~13:00(3号館5階非常勤講師室)

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【9】 関連科目

プログラミングA

〔予め学んでおくとよい科目〕

プログラミングC

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

プログラミング演習Bとの同時履修を前提とする.教員毎に別クラスに分かれて授業を行う.

【11】教員免許教科「中学校及び高等学校 数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ」の講義科目〈必修〉(2013~2015年度入学生)

教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉(2016年度入学生以降)

担当形態:クラス分け

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2020 秋学期・月4・1学年・1単位

科 目 プログラミング演習B

(Programming Exercise B)

松島 俊明、我妻 伸彦、杉野 貴明担当教員

コースナンバー:I13-2112

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本授業では、プログラミング言語として普及しているJava言語のプログラミングを習得し、さまざまな問題を解くプログラムを作成する力を身につけることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 変数、式と演算子 (松島、望月、我妻)

2 条件判断文と繰り返し文を使ったプログラム (松島、望月、我妻)

3 配列を使ったプログラム (松島、望月、我妻)

4 クラスの宣言 (松島、望月、我妻)

5 オブジェクトの作成 (松島、望月、我妻)

6 メソッドの基本 (松島、望月、我妻)

7 メソッドの引数と戻り値 (松島、望月、我妻)

8 メンバへのアクセス制限とメソッドのオーバーロード (松島、望月、我妻)

9 授業前半のまとめと総括 中間試験 (松島、望月、我妻)

10 コンストラクタ (松島、望月、我妻)

11 クラス変数とクラスメソッド (松島、望月、我妻)

12 クラスライブラリの利用 (松島、望月、我妻)

13 クラス型変数とオブジェクトの配列 (松島、望月、我妻)

14 総合演習 (松島、望月、我妻)

15 授業後半のまとめと総括 期末試験 (松島、望月、我妻)

【3】 到達目標

プログラミング作法を理解し,プログラム言語の種類と特徴が説明できる.Java言語を使って,条件判断,繰り返し,配列等を用いた基本的なプログラム作成が容易にできる.Java言語を使ってクラスを用いたプログラムを作成することができる.

【4】 授業概要および授業方法

本授業では、プログラミングAで学んだ内容を前提とし、Java言語のプログラミング技術を学ぶ。本授業では、授業内容に関連した演習を伴って進められる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:教科書の対応する章を読んでおくこと。復習:教科書の確認問題を解いておくこと。合計2時間程度を想定している。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「やさしいJava第7版」(高橋麻奈著、ソフトバンク)〔参考書〕「Java言語プログラミングレッスン第3版(上)(下)」(結城浩著、ソフトバンク)

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験を50点、中間試験・レポートまたは演習課題・授業態度を50点とし、合計が60点以上を合格とする。授業内に練習問題の解説と確認を行う。詳細は開講時に説明する。

【8】 オフィスアワー

松島:木13:00~16:00, 金13:00~16:00(4633室),我妻: 水13:00~16:00, 金13:00~16:00, 望月: 月12:30~13:00(3号館5階非常勤講師室)

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【9】 関連科目

プログラミング演習A

〔予め学んでおくとよい科目〕

プログラミング演習C

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

プログラミングBとの同時履修を前提とする.教員毎に別クラスに分かれて授業を行う.

【11】教員免許教科「中学校及び高等学校 数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ」の講義科目〈必修〉(2013~2015年度入学生)

教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉(2016年度入学生以降)

担当形態:クラス分け

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2020 秋学期・月3・1学年・2単位

科 目 コンピュータアーキテクチャ

(Computer Architecture)

佐藤 文明担当教員

コースナンバー:I13-2161

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

この講義では「コンピュータとは何か・何ができるのか・どうやってやるのか」を理解し、説明できるようになることが目的です。具体的には、コンピュータのハードウェアが、どのようにして命令を処理するのか、どのように計算をするのか、また処理を高速化するためにどのような工夫をしているのかを説明できるようにします。これは、2年次以降に学ぶ様々な情報処理やプログラミングの基本となります。

なお、基本情報技術者試験の対象内容を含む科目です。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 はじめに、データ表現(1)(教科書 第1章、第2章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第1節~第3節)*授業内容、構成、評価基準について*整数の2進表現と計算*負数の表現*基数変換(10進数、16進数、8進数と2進数との相互変換)

2 データ表現(2)(教科書 第2章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第4節~第6節)*浮動小数点表現*データ表現の長所と問題点*コード

3 論理回路(1)(教科書 第3章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第7節)*集合、ブール代数*基本素子、組合せ回路*回路の簡単化

4 論理回路(2)(教科書 第3章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第7節)*半加算器、全加算器*エンコーダ、デコーダ*順序回路、フリップフロップ、レジスタ、カウンタ

5 プロセッサ(1)(教科書 第4章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第1節、第2節)*コンピュータの構成*プロセッサの構成回路

6 プロセッサ(2)(教科書 第4章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第1節、第2節)*命令形式*命令の実行*各種の命令

7 中間テストとまとめ

8 記憶装置(1)(教科書 第5章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第3節)*主記憶装置*メモリの種類*キャッシュ*仮想記憶

9 記憶装置(2)(教科書 第5章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第4節)*補助記憶装置*磁気テープ*磁気ディスク*CD,DVD*フラッシュメモリ

10 入出力 (教科書 第6章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第5節)*入出力装置*入出力インタフェース*割り込みを使った周辺装置との通信

11 コンピュータの性能と信頼性(教科書 第7章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第6節~第11節)*コンピュータの性能の尺度*コンピュータの性能の推移*コンピュータの信頼性

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12 CASL-IIによるプログラミング(1)(参考書 CASLII)*計算式と代入*条件分岐*繰り返し*配列

13 CASL-IIによるプログラミング(2)(参考書 CASLII)*スタックとは*サブルーチン

14 CASL-IIによるプログラミング(3)(参考書 CASLII)*具体的な問題への適用*基本情報の過去問への挑戦

15 最終試験とふりかえり

【3】 到達目標

*コンピュータの中で、データ(本授業では数値のみ扱う)がどのように表現され、数の演算がどう行われるかを説明できる。*コンピュータの処理の基本ステップである「命令」がどういうものであるか、また命令が処理されるときのコンピュータ内部での手順を説明できる。*コンピュータに備わっているいろいろな「メモリ」について、種類とそれぞれの原理・性質を列挙し説明できる。*メモリを高速化する技術である「キャッシュメモリ」の考え方・動作原理と、その性能の数理モデルを説明できる。*処理を高速化する「パイプライン」の考え方と性能のモデルを説明できる。*コンピュータが外部の装置とタイミングを取る「割込み」の、考え方と、どう使われるのかを説明できる。*いろいろな入出力装置がどのように動作するのか、どのようにコンピュータと接続されるのかを、説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

コンピュータの内部の仕組・動作の原理を、教科書・資料を用いて学習する。学生は授業前に予習をして、基本的な内容(特に「どうなっているか」)を読み取る。更に理解できないことを整理しておき授業内で議論する材料にする。授業時間内は予習内容を前提として、より詳細な考え方の説明、具体的な演習などを行っていく。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習は、指定された教科書や資料を読み、2時間程度をかけてノート等に整理しておくこと。授業時間内は、これらを既に整理してあるものとして話を進めます。また、復習には、1時間程度で、教科書の演習問題を解いたり、専門用語などを図書館やインターネット等にある資料で確認してください。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:「図解コンピュータ概論[ハードウェア]改訂4版」(橋本、小林、天野、中後著、オーム社)参考書:「徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度」(月江信弘、 株式会社インプレス)    「アセンブラ言語CASLⅡ」(東田幸樹・広瀬啓雄・山本 芳人著、工学図書)

【7】 評価方法およびフィードバック

授業中の学習態度 10% + 中間試験 30% + 期末試験 60% で評価します。中間試験は、実施後の授業内で返却し講評を行います。

【8】 オフィスアワー

水曜日9:30~12:00、木曜日9:30~12:00

【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

コンパイラとプログラミング言語 オペレーティングシステム

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

このクラスは再履修をする学生向けのクラスです。1年生は、月曜2限の講義を履修してください。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉

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2020 秋学期・月2・1学年・2単位

科 目 コンピュータアーキテクチャ

(Computer Architecture)

佐藤 文明担当教員

コースナンバー:I13-2161

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

この講義では「コンピュータとは何か・何ができるのか・どうやってやるのか」を理解し、説明できるようになることが目的です。具体的には、コンピュータのハードウェアが、どのようにして命令を処理するのか、どのように計算をするのか、また処理を高速化するためにどのような工夫をしているのかを説明できるようにします。これは、2年次以降に学ぶ様々な情報処理やプログラミングの基本となります。

なお、基本情報技術者試験の対象内容を含む科目です。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 はじめに、データ表現(1)(教科書 第1章、第2章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第1節~第3節)*授業内容、構成、評価基準について*整数の2進表現と計算*負数の表現*基数変換(10進数、16進数、8進数と2進数との相互変換)

2 データ表現(2)(教科書 第2章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第4節~第6節)*浮動小数点表現*データ表現の長所と問題点*コード

3 論理回路(1)(教科書 第3章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第7節)*集合、ブール代数*基本素子、組合せ回路*回路の簡単化

4 論理回路(2)(教科書 第3章、参考書 基本情報技術者教科書 第1章第7節)*半加算器、全加算器*エンコーダ、デコーダ*順序回路、フリップフロップ、レジスタ、カウンタ

5 プロセッサ(1)(教科書 第4章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第1節、第2節)*コンピュータの構成*プロセッサの構成回路

6 プロセッサ(2)(教科書 第4章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第1節、第2節)*命令形式*命令の実行*各種の命令

7 中間テストとまとめ

8 記憶装置(1)(教科書 第5章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第3節)*主記憶装置*メモリの種類*キャッシュ*仮想記憶

9 記憶装置(2)(教科書 第5章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第4節)*補助記憶装置*磁気テープ*磁気ディスク*CD,DVD*フラッシュメモリ

10 入出力 (教科書 第6章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第5節)*入出力装置*入出力インタフェース*割り込みを使った周辺装置との通信

11 コンピュータの性能と信頼性(教科書 第7章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第6節~第11節)*コンピュータの性能の尺度*コンピュータの性能の推移*コンピュータの信頼性

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12 CASL-IIによるプログラミング(1)(参考書 CASLII)*計算式と代入*条件分岐*繰り返し*配列

13 CASL-IIによるプログラミング(2)(参考書 CASLII)*スタックとは*サブルーチン

14 CASL-IIによるプログラミング(3)(参考書 CASLII)*具体的な問題への適用*基本情報の過去問への挑戦

15 最終試験とふりかえり

【3】 到達目標

*コンピュータの中で、データ(本授業では数値のみ扱う)がどのように表現され、数の演算がどう行われるかを説明できる。*コンピュータの処理の基本ステップである「命令」がどういうものであるか、また命令が処理されるときのコンピュータ内部での手順を説明できる。*コンピュータに備わっているいろいろな「メモリ」について、種類とそれぞれの原理・性質を列挙し説明できる。*メモリを高速化する技術である「キャッシュメモリ」の考え方・動作原理と、その性能の数理モデルを説明できる。*処理を高速化する「パイプライン」の考え方と性能のモデルを説明できる。*コンピュータが外部の装置とタイミングを取る「割込み」の、考え方と、どう使われるのかを説明できる。*いろいろな入出力装置がどのように動作するのか、どのようにコンピュータと接続されるのかを、説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

コンピュータの内部の仕組・動作の原理を、教科書・資料を用いて学習する。学生は授業前に予習をして、基本的な内容(特に「どうなっているか」)を読み取る。更に理解できないことを整理しておき授業内で議論する材料にする。授業時間内は予習内容を前提として、より詳細な考え方の説明、具体的な演習などを行っていく。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習は、指定された教科書や資料を読み、2時間程度をかけてノート等に整理しておくこと。授業時間内は、これらを既に整理してあるものとして話を進めます。また、復習には、1時間程度で、教科書の演習問題を解いたり、専門用語などを図書館やインターネット等にある資料で確認してください。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:「図解コンピュータ概論[ハードウェア]改訂4版」(橋本、小林、天野、中後著、オーム社)参考書:「徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度」(月江信弘、 株式会社インプレス)    「アセンブラ言語CASLⅡ」(東田幸樹・広瀬啓雄・山本 芳人著、工学図書)

【7】 評価方法およびフィードバック

授業中の学習態度 10% + 中間試験 30% + 期末試験 60% で評価します。中間試験は、実施後の授業内で返却し講評を行います。

【8】 オフィスアワー

水曜日9:30~12:00、木曜日9:30~12:00

【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

コンパイラとプログラミング言語 オペレーティングシステム

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

このクラスは1年生向けのクラスです。過年度生は、過年度生クラスを履修してください。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉

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2020 春学期・水2・2学年・2単位

科 目 情報数理ⅡA

(Information Mathematics ⅡA)

白柳  潔担当教員

コースナンバー:I13-3211

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報科学の学習に必要となる数学、特に、代数系の概念や手法を理解すると共に、論理的・抽象的思考法を身につけることを目的とする。その中で、数学の体系を公理的に取り扱う意義について学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 整数、整除関係、約数、倍数などの基本事項を解説する。

2 代数でよく使われる除法の定理やユークリッドの互除法について解説する。

3 整数の基本となる素数や素因数分解定理について解説する。

4 整数の合同を定義し、基礎的な合同式の解法について解説する。

5 いろいろな合同式の解法について解説する。

6 群の定義について解説する。

7 群の例1:巡回群について解説する。

8 群の例2:二面体群や対称群などについて解説する。

9 部分群の定義や部分群であるための判定条件について解説する。

10 部分群による同値関係やそれによる類別について解説する。

11 正規部分群を定義し、正規部分群で割った群である剰余群について解説する。

12 群の準同型写像の定義を与え、実例を示す。

13 2つの群が同型であることを示す準同型定理について解説する。

14 これまで学んだことについて復習する。

15 試験とまとめ

【3】 到達目標

1.任意に与えられた合同式を解くことができる。2.群の概念に慣れ親しみ、実例を挙げることができる。3.剰余群と準同型定理を理解し、2つの群の間の同型を証明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

整数の基本的性質から始め、素数、合同式、剰余類などについて学ぶ。その上で、整数の集合を抽象化した代数系の一つである群の理論について学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業で習ったことは必ずその日のうちに復習すること。また、授業中に出された練習問題は必ず解くこと。一回の授業につき、合計180分かけること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用しない。〔参考書〕「群・環・体入門」(新妻弘・木村哲三著 共立出版)    「代数学I 群と環」(桂利行著 東京大学出版会)

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験(80%)と受講態度(20%)によって、総合的に評価する。試験の前週に模擬試験を行い、その後解答を配布して改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

水曜3限 ただし、原則第4週のみ木曜2限(4441研究室)

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【9】 関連科目

情報数理ⅠB

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報代数学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「幾何学」の講義科目〈必修〉(2013~2015年度入学生)

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2020 春学期・月2・2学年・1単位

科 目 情報数理演習ⅡA

(Seminar in Information Mathematics ⅡA)

白柳  潔担当教員

コースナンバー:I13-3212

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

これは、情報数理ⅡAに対応する演習である。情報科学の学習に必要となる数学、特に、代数系の概念や手法を理解するとともに、演習を通じて論理的・抽象的思考を身につけることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 整数、整除関係、約数、倍数についての問題を解く。

2 除法の定理、ユークリッドの互除法についての問題を解く。

3 素数、素因数分解定理についての問題を解く。

4 やさしい合同式を解く。

5 やや難解な合同式を解く。

6 与えられた集合が群であるかという問題を解く。

7 巡回群についての問題を解く。

8 二面体群や対称群についての問題を解く。

9 与えられた集合が部分群かどうかについて判定する問題を解く。

10 部分群による類別についての問題を解く。

11 正規部分群、剰余群についての問題を解く。

12 群の準同型写像についての問題を解く。

13 準同型定理についての問題を解く。

14 まとめと総合復習1

15 まとめと総合復習2

【3】 到達目標

1.任意に与えられた合同式を解くことができる。2.群の概念に慣れ親しみ、実例を挙げることができる。3.剰余群と準同型定理を理解し、2つの群の間の同型を証明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

素数、合同式、剰余類などの具体的な問題を解いた後に、抽象的な群の理論についての演習を行う。なるべく基礎的な問題から始め、徐々に高度な問題を解くようにする。毎回、配布するプリントまたは板書によって出題する。指名された履修者が黒板に出て問題を解き、教員が解説することによって理解を深め、代数系の手法に習熟する。時にはグループごとのディスカッションによって学習する場合もある。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

与えられた問題をすべて解き、理解を深めること。一回の授業につき、予習、復習に最低90分をかけること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用しない。〔参考書〕「群・環・体入門」(新妻弘・木村哲三著 共立出版)    「代数学I 群と環」(桂利行著 東京大学出版会)

【7】 評価方法およびフィードバック

演習の成績(80%)と演習態度(20%)によって総合的に評価する。毎回、履修者の解答にコメントをし、弱点や改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

火曜2時限(4441研究室)

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【9】 関連科目

情報数理ⅠB

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報代数学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「幾何学」の演習科目〈必修〉(2013~2015年度入学生)

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2020 秋学期・木1・2学年・2単位

科 目 情報数理ⅡB

(Information Mathematics ⅡB)

木村 泰紀担当教員

コースナンバー:I13-4211

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

幾何学や解析学における基本的事項である距離空間および位相幾何学の基本的事項である位相空間について学ぶ。特に、点列の収束、完備性、コンパクト性を理解することが重要なテーマである。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ユークリッド空間:ユークリッド空間の諸性質および幾何学的構造を理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

2 非ユークリッド幾何:球面幾何や双曲幾何の初等的概念を理解し、計算ができるようになる

3 距離空間の定義:距離空間の定義を理解し、与えられた空間が距離空間となることを証明できるようになる

4 開集合と閉集合:距離空間の開集合と閉集合について学び、内点や触点、内部や閉包の概念を説明できるようになる

5 点列の収束:点列の収束の定義を理解し、距離空間の諸命題を点列を用いて証明することができるようになる

6 連続写像:写像の連続性を理解し、関連する諸性質について証明できるようになる

7 完備性:コーシー列および距離空間の完備性の定義を理解し、説明できるようになる

8 点列コンパクト性:点列コンパクト性の定義を理解し、関連する諸性質について証明できるようになる

9 位相空間の定義:位相空間とは何かを理解し、与えられた部分集合族が位相空間の構造をもつかどうか判定できるようになる

10 内部と閉包:位相空間における内部と閉包の性質を理解し、距離空間における概念との関係を説明できるようになる

11 位相の生成:位相の生成方法について学び、具体的な集合族からの生成された位相を求めることができるようになる

12 写像の連続性:位相空間における写像の連続性を学び、距離空間における概念との関係を説明できるようになる

13 分離公理:ハウスドルフ空間や正則空間、正規空間を含む分離公理について理解し、その強弱や関連する諸性質について説明できるようになる

14 可算公理:第一および第二可算公理を理解し、その強弱や関連する諸性質について説明できるようになる

15 コンパクト性:開被覆等の諸概念を理解し、位相空間におけるコンパクト性の定義および性質を説明できるようになる

【3】 到達目標

非ユークリッド幾何の諸概念についてせつめいすることができる。距離空間および位相空間の諸概念について定義を説明することができる。距離空間および位相空間の諸概念に対する具体的な例を述べることができる。距離空間および位相空間に関する基本的な命題を証明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

非ユークリッド幾何のの初等的性質、距離空間とそれに付随するさまざまな概念、および一般位相空間について学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

各講義で配布される演習問題を解き、ウェブページで配布される解答によって自己採点を行うことで理解を確認する。(180分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

【教科書】指定しない【参考書】高橋渉:距離空間と位相空間(横浜図書)2001年【参考資料】講義時に配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

評価は期末試験による。授業後に理解度の確認をおこない、不十分な点については次回以降の授業内で解説をする。

【8】 オフィスアワー

水曜日 13時00分~14時30分

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【9】 関連科目

情報数理ⅠB

〔予め学んでおくとよい科目〕

応用幾何学 関数解析学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

情報数理演習ⅡBと同時に受講すること

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「幾何学」の講義科目〈必修〉

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2020 秋学期・月2・2学年・1単位

科 目 情報数理演習ⅡB

(Seminar in Information Mathematics ⅡB)

木村 泰紀担当教員

コースナンバー:I13-4212

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報数理ⅡBで学習する非ユークリッド幾何の初歩、距離空間および位相空間に対し、本科目ではその演習として、これらの空間における諸性質の解析的取り扱いを学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ユークリッド空間:ユークリッド空間の定義と基本的な性質を理解し、関連する諸命題を証明することができる

2 非ユークリッド幾何:球面幾何や双曲幾何の概念と基本的な性質を理解し、関連する諸命題を証明することができる

3 距離空間の定義:距離空間の定義を理解し、いくつかの例を示すことができるようになる

4 開集合と閉集合:距離空間の開集合と閉集合および付随する諸概念について理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

5 点列の収束:点列の収束の定義を理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

6 連続写像:距離空間における写像の連続性の定義を理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

7 完備性:コーシー列および距離空間の完備性について理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

8 点列コンパクト性:部分列および点列コンパクト性について理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

9 位相空間の定義:位相空間の定義を理解し、いくつかの例を示すことができるようになる

10 内部と閉包:位相空間の開集合と閉集合および付随する諸概念について理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

11 写像の連続性:位相空間における写像の連続性の定義を理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

12 分離公理:各種の分離公理を理解し、与えられた空間のみたす公理を具体的に述べることができるようになる

13 可算公理:第一可算公理および第二可算公理を理解し、与えられた空間のみたす公理を具体的に述べることができるようになる

14 コンパクト性:開被覆等やコンパクト性等の諸概念を理解し、関連する諸命題を証明できるようになる

15 総合演習:距離空間および位相空間の総合的な演習をおこなう

【3】 到達目標

幾何学や解析学の理論を展開する上で極めて重要なイプシロン・デルタ論法を含む数学の論理を理解し、関連する諸命題の証明を自ら構成できるようになる。

【4】 授業概要および授業方法

非ユークリッド幾何と距離空間および位相空間の諸概念に関する諸命題の証明方法について学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

情報数理IIBの講義内容を理解しておく。各講義で配布される演習問題を解き、ウェブページで配布される解答によって自己採点を行うことで理解を確認する。また、返却された小テストの答案を復習する。(90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

【教科書】指定しない【参考資料】講義時に配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

評価は毎回実施する小テストによる。小テストは返却し、解説を行う。

【8】 オフィスアワー

水曜日 13時00分~14時30分

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Page 57: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【9】 関連科目

情報数理ⅠB

〔予め学んでおくとよい科目〕

応用幾何学 関数解析学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

情報数理IIBと同時に受講すること

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「幾何学」の演習科目〈必修〉

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Page 58: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・金3・2学年・2単位

科 目 データ解析Ⅰ

(Data Analysis Ⅰ)

菊地 賢一担当教員

コースナンバー:I13-3231

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本講義の目的は、確率論入門を受けて統計学の基本的な概念、知識について学び、統計的データ解析の基本的な手法を習得することである。統計学は、学際的な分野であり、様々な分野に応用されているが、そのための統計学的な基本知識を与えることもその目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 データ解析とは

2 1次元データの記述統計

3 多次元データの記述統計・相関係数

4 確率変数

5 確率分布

6 母集団と標本

7 標本分布

8 統計量

9 正規標本の標本分布

10 標本平均の差の標本分布

11 推定とは

12 点推定

13 区間推定

14 検定

15 回帰分析

【3】 到達目標

統計的データ解析の基本的な手法を用いることができる。

【4】 授業概要および授業方法

統計学の基本的な概念、知識、統計的データ解析の基本的な手法に関する講義を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業の前後には、講義資料の内容の予習、復習を180分行うこと。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕基礎統計学Ⅰ「統計学入門」(東京大学教養学部統計学教室編、東京大学出版会)

【7】 評価方法およびフィードバック

具体的なデータを用いて、実際にデータ解析を行う課題を数回課し、提出されたレポートにより評価を行う。授業内で課した課題に対して、講評を行う。

【8】 オフィスアワー

授業終了後に教室で質問を受け付ける。

【9】 関連科目

確率論入門

〔予め学んでおくとよい科目〕

行動計量学

〔この科目に続く内容の科目〕

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【10】その他

本講義は確率論入門の知識を前提にして講義が展開される。従って、何らかの理由で確率論入門を未履修のものは、同コース程度の確率論の知識を自習しておくこと。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「確率論・統計学」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・水2・2学年・2単位

科 目 情報理論

(Information Theory)

宮下 弘担当教員

コースナンバー:I13-4223

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本講義では情報理論とは情報の本質を確率論, 確率過程論をベースに数学モデルによって明らかにするものであることを理解させる。主として情報源符号化(データ圧縮), 通信路符号化(誤り検出・訂正)の2つの問題に重点を置く。情報理論は数理科学的に重要でありかつ工学的に高速で正確なデータ伝送の実現のために不可欠な学問であることを理解させる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ自然科学の専門分野における基礎学力とスキルの習得

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ガイダンス:情報理論の特徴と概要, 情報源の符号化, 通信路の符号化, 符号理論

2 情報の表現: 集合, 直積, 2進数, アルファベットと符号化

3 確率論の基礎(復習): 事象と確率, 条件付き確率, 事象の独立性, 確率変数, 確率分布, チェビシェフの不等式

4 情報量とその性質: エントロピーとその意味, 同時エントロピー, 条件付きエントロピー, 相互情報量, エントロピーと相互情報量の性質と関係

5 情報源のモデルとエントロピーレート: 確率過程, 定常無記憶情報源, 定常マルコフ情報源とそのエントロピーレート

6 典型系列とその性質: 大数の法則, 漸近等分割性と典型系列, 典型系列を利用した符号化

7 中間試験: 前半のまとめと理解度確認

8 情報源の符号化: 一意復号可能符号, 語頭(瞬時)符号, クラフトの不等式, 情報源符号化逆定理, 情報源符号化定理とその証明

9 ハフマン符号とLZ符号: ハフマン符号の構成法と最良性, LZ符号の構成法と平均符号語長

10 通信路のモデルと通信路容量: 無記憶通信路, 雑音のある(ない)通信路, 2元対称通信路, 誤り率, 通信路容量, 対称通信路の通信路容量

11 通信路の符号化定理: 通信路符号, 符号の伝送速度, 通信路符号化定理の証明

12 通信路符号化逆定理: ファノの不等式, 情報処理不等式, 通信路容量の性質, 通信路符号化逆定理の証明

13 誤り訂正符号(1): 誤り検出と訂正の理論, パリティ検査符号, 線形符号

14 誤り訂正符号(2): ハミング符号, 誤り検出符号, 誤り訂正符号

15 期末試験: 総括とまとめ, 学習到達度の確認

【3】 到達目標

情報理論の考え方とその概要を説明できる。また情報量エントロピーの概念およびエントロピー量の様々な関係を説明できる。データ圧縮アルゴリズムを例題として, 情報源符号化定理の意味を説明できる。その際, 可変長の符号を利用するがその最適なものにハフマン符号がある。木構造を利用してクラフトの不等式を使ってこの符号の構成法を説明できる。一意復号可能符号, 瞬時符号の2つの概念の重要性を認識できる。エントロピーの応用では, 平均符号長の理論的限界を理解し,情報源符号化定理がクラフトの不等式を用いることによって導出可能なことを説明できる。誤り検出・訂正に関しては、パリティチェックの理解を通して, 正確なデータの伝送を目的として, 通信路の雑音に対処するための分散配置の概念を説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

ガイダンスとして情報理論の特徴について論じ, その理論的構造, 他分野との関係を述べる。次に情報理論の基盤である確率論の復習を行い, それを基にエントロピー理論を展開する。これは情報源符号化定理に重要な意味付けを与える。次に通信路のモデル化をおこない通信路符号化定理を理解するがこれもエントロピーと重要な関係があることがわかる。これらの定理による理論的基盤に基づき具体的に利用される符号として, ハフマン符号, パリティー検査符号と線形符号, ハミング符号と誤り訂正符号について述べる。これらは現在のIT社会において様々な形で利用されている。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

適宜, 演習課題を宿題として課すので授業の一環として取り組むこと。授業毎に180分の復習が必要。

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【6】 教科書・参考書・参考資料

植松友彦「情報理論の考え方」 講談社 2012. (教科書)稲井寛 「はじめての情報理論」森北出版 2017.平田廣則 「情報理論のエッセンス」 オーム社 2016.今井秀樹 「情報理論」 オーム社 2014.三木成彦, 吉川英機「情報理論」 コロナ社 1999.毎回, 講義資料を配布する。

【7】 評価方法およびフィードバック

中間試験(40%), 期末試験(60%)で評価する。試験後は結果の講評または模範解答の配布を行う。

【8】 オフィスアワー

授業終了後の講義室において, または電子メール([email protected])で質問を受け付けます。

【9】 関連科目

確率過程論 確率論入門

〔予め学んでおくとよい科目〕

符号理論符号については基礎的な内容とし続く科目, 符号理論に引継ぎます。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

情報理論の基礎を習得する。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・金3・2学年・2単位

科 目 コンピュータ数学

(Mathematics for Computer Science)

並木 誠担当教員

コースナンバー:I13-4231

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

計算機科学の分野に必要とされる数学全般を扱う。特に、定義、定理と証明、計算の流れの重要性を意識して数学を理解することが目的である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 数について、有理数、無理数、2進数

2 演算と数式。指数演算,2項定理,等比級数。

3 複素数、複素平面、代数方程式、ニュートン・ラフソン法。

4 ネイピア数、π、微分、マクローリン展開、オイラーの公式

5 平面のベクトル

6 空間のベクトル

7 中間試験と前半部分の総括

8 行列、行列の演算、逆行列、2次と3次の行列式

9 n次の行列式

10 連立一次方程式, 行列の基本変形,ランク

11 線形空間,部分空間,線形結合,共通空間,線形独立,線形従属,次元,基底

12 内積、ノルム

13 固有値、固有ベクトル、対角化

14 応用問題

15 授業内容のまとめと総括 期末試験

【3】 到達目標

計算機科学の分野で必要とされる数学全般を、定義、定理と証明、計算の流れの重要性そって、人に説明できる程度に理解する。

【4】 授業概要および授業方法

計算機科学に必要な、数や集合、関数、演算、ベクトル、行列等を対象として学習する。詳細は授業計画を見よ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

ベクトル・行列などに習熟しておくこと。授業ごとに180分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:なし参考書:別途、指示する。

【7】 評価方法およびフィードバック

中間試験を40%、期末試験を40%、授業中の演習、小テストを20%で評価する。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行い,課題回収後の模範解答の配布を行う。

【8】 オフィスアワー

授業の始まる前の昼休みや授業が終わった後の5限。

【9】 関連科目

情報数理ⅠA 情報数理ⅠB 情報数理演習ⅠA 情報数理演習ⅠB 代数・幾何Ⅰ 代数・幾何Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理知能科学コースの応用科目すべて。

〔この科目に続く内容の科目〕

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Page 63: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【10】その他

特になし。

【11】教員免許教科「中学校及び高等学校 数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ」の講義科目〈必修〉(2016年度入学生以降)担当形態:単独

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2020 秋学期・金4・2学年・1単位

科 目 コンピュータ数学演習

(Mathematics for Computer Science Exercise)

並木 誠担当教員

コースナンバー:I13-4232

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

計算機科学の分野で必要とされる数学全般を、定義、定理、証明の流れの重要性そって、人に説明できる程度に理解する。理解した数学をコンピュータで実現できるようにすることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 数について、有理数、無理数、2進数に関する演習

2 演算と数式。指数演算,2項定理,等比級数に関する演習

3 複素数、複素平面、代数方程式、ニュートン・ラフソン法に関する演習

4 ネイピア数、π、微分、マクローリン展開、オイラーの公式に関する演習

5 平面のベクトルに関する演習

6 6空間のベクトルに関する演習

7 中間試験と前半の総括

8 行列、行列の演算、逆行列、2次と3次の行列式に関する演習

9 n次の行列式に関する演習

10 連立一次方程式, 行列の基本変形,ランクに関する演習

11 線形空間,部分空間,線形結合,共通空間,線形独立,線形従属,次元,基底に関する演習

12 内積、ノルムに関する演習

13 固有値、固有ベクトル、対角化に関する演習

14 応用問題に関する演習

15 授学習到達度の確認と総括

【3】 到達目標

計算機科学の分野で必要とされる数学全般を、定義、定理、証明の流れの重要性そって、人に説明できる程度に理解する。また、理解した数学をプログラミング言語等でコンピュータを用いて実現する。

【4】 授業概要および授業方法

計算機科学に必要な、数や集合、関数、微分、積分、ベクトル、行列等を対象として学習する。特に演習問題を多く解く。詳細は授業計画を見よ。必要に応じて、コンピュータを使った演習を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

ベクトル・行列などに習熟しておくこと。授業ごとに120分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:なし。参考書:別途指示する。

【7】 評価方法およびフィードバック

中間試験を40%、期末試験を40%、授業中の演習、小テストを20%で評価する。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行い,課題回収後の模範解答の配布を行う。

【8】 オフィスアワー

授業前の昼休みや授業後の5限。

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【9】 関連科目

情報数理ⅠA 情報数理ⅠB 情報数理演習ⅠA 情報数理演習ⅠB 代数・幾何Ⅰ 代数・幾何Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理知能科学コースの応用科目すべて。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

【11】教員免許教科「中学校及び高等学校 数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ」の演習科目〈必修〉(2016年度入学生以降)担当形態:単独

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2020 春学期・木3、4、5・2学年・1単位

科 目 情報科学実験ⅠA

(Information Science Laboratory Work ⅠA)

菊地 賢一、我妻 伸彦担当教員

コースナンバー:I13-3221

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

UNIXとC言語を用いて、プログラミングの基本的な技術を身に付ける。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 UNIX入門(菊地、我妻)

2 Cプログラミング入門(菊地、我妻)

3 変数(菊地、我妻)

4 式(菊地、我妻)

5 演算子(菊地、我妻)

6 条件分岐(菊地、我妻)

7 複雑な条件判断(菊地、我妻)

8 繰り返し入門(菊地、我妻)

9 繰り返しいろいろ(菊地、我妻)

10 繰り返しのネスト(菊地、我妻)

11 配列(菊地、我妻)

12 配列の応用(菊地、我妻)

13 多次元配列(菊地、我妻)

14 複雑なプログラム(菊地、我妻)

15 まとめ(菊地、我妻)

【3】 到達目標

プログラミングの基本的な技術を学習し、プログラムを作成することができる。

【4】 授業概要および授業方法

C言語を用いて、変数、条件分岐、ループ、配列など、プログラミングの基礎的な技術を学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業の前後には、教科書の内容の予習、復習を270分行うこと。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「新・明解C言語 入門編」(柴田望洋著、ソフトバンククリエイティブ)

【7】 評価方法およびフィードバック

課題提出による。授業内で課した課題に対して、講評を行う。

【8】 オフィスアワー

授業終了後に教室で質問を受け付ける。

【9】 関連科目

プログラミングA

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報科学実験ⅠB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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Page 67: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2013~2015年度入学生)担当形態:複数

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2020 秋学期・木3、4、5・2学年・1単位

科 目 情報科学実験ⅠB

(Information Science Laboratory Work IB)

石川 新一、数藤 恭子、木村 大輔、担当教員

コースナンバー:I13-4221

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

プログラミング言語PythonおよびC言語を用いた実習を通じて、情報処理システムの設計と実装の基礎を習得する。いずれも、プログラムを自分で組み立てられる能力を養う。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 C言語1 前期の復習と確認:配列・制御文(新谷、石川、中川)

2 C言語2 関数の役割とプログラム実装(新谷、石川、中川)

3 C言語3 ポインターの概念とプログラム実装(新谷、石川、中川)

4 C言語4 構造体の概念とプログラム実装(新谷、石川、中川)

5 C言語5 ファイルIO(新谷、石川、中川)

6 C言語6 文字列操作(新谷、石川、中川)

7 情報処理システム作成1(新谷、石川、中川)上記要素を組み合わせたシステム実装。課題内容は理解度を加味して決定する。また、理解度によっては、各要素の復習を行うこともある。

8 情報処理システム作成2(新谷、石川、中川)同上。

9 情報処理システム作成3(新谷、石川、中川)同上。

10 授業内容のまとめと総括 期末試験(新谷、石川、中川)

11 Python1 入門(数藤、木村)

12 Python2 入門(数藤、木村)

13 Python3 システムの構築(数藤、木村)

14 Python4 システムの構築(数藤、木村)

15 全体のまとめ

【3】 到達目標

Pythonを用いたプログラミングを理解し、データベースの利用や情報検索、システムの構築と管理の基礎的な能力を養う。また、C言語を用いて、与えられた仕様に基づき、簡単な情報処理プログラムを実装し、動作確認を行えるようになる。

【4】 授業概要および授業方法

情報科学実験1A(春学期)において学習したC言語の復習をした後、データベースの構築やデータ構造とその検索に必要な基本型、文字列、ポインタ、構造体などの実習を行う。現在でもオーソドックスな言語であるC言語により、情報処理システムを自分で考えて作れる能力を養う。

Pythonの設計思想の根底には、積極的に既存のモジュールを用いてインタフェースのみ人間が分かりやすく書く思想がある。そのため、Pythonを用いることで、データベースの利用や情報検索、システムの構築や管理などを行う基礎的な能力が、容易に習得できる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

特に予習の必要はないが、90分程度の復習を推奨する。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕柴田望洋著、新・明解C言語入門編 ソフトバンククリエイティブ〔参考書〕上坂吉則著、VPythonプログラミング入門、近代科学社

【7】 評価方法およびフィードバック

課題提出もしくは小テストおよび期末試験によって評価する。評価における期末試験の比率は20%~40%とするが、詳細は各教員が別途説明する。課題に関して、問題点の指摘や改善方法などを授業中に個別指導する。

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【8】 オフィスアワー

木曜日12:10-12:50(新谷・数藤)他の担当教員には連絡後に訪問すること。

【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB 情報科学実験ⅠA

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報科学実験Ⅱ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

なし

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2013~2015年度入学生)

教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2016年度入学生以降)

担当形態:複数

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2020 春期・火3、4、5・3学年・1単位

科 目 情報科学実験Ⅱ

(Information Science Laboratory Work Ⅱ)

高田 英行、白柳 潔、豊田 昌史、 並木 誠 、木村 泰紀、中島 悠、足立 智子、岡田 伸一郎、吉原 由香里担当教員

コースナンバー:I13-5221

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報科学実験Ⅰに続いて、基礎的な実験を通して情報科学科の研究分野での課題をより深く学習することが目的である。

(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

Mathematicaを用いた暗号理論 (1) : 古典的なシーザー暗号(足立)ゾムツールによる幾何学模型作成 (1):基礎的な幾何学模型の作成(並木)

2 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

Mathematicaを用いた暗号理論 (2) : RSA暗号(足立)ゾムツールによる幾何学模型作成 (2):発展的な幾何学模型の作成(並木)

3 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

ゾムツールによる幾何学模型作成 (1):基礎的な幾何学模型の作成(並木)Mathematicaを用いた暗号理論 (1 ): 古典的なシーザー暗号(足立)

4 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

ゾムツールによる幾何学模型作成 (2):発展的な幾何学模型の作成(並木)Mathematicaを用いた暗号理論 (2) : RSA暗号(足立)

5 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

LaTeXによる組版 (1):文書作成の基礎(木村(泰))石鹸まくの数理 (1):変分法(高田)

6 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

LaTeXによる組版 (2):数式の組版(木村(泰))石鹸まくの数理 (2):アルミ製ワイヤーを用いた実験(高田)

7 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

石鹸まくの数理 (1):変分法(高田)LaTeXによる組版 (1):文書作成の基礎(木村(泰))

8 プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習

石鹸まくの数理 (2):アルミ製ワイヤーを用いた実験(高田)LaTeXによる組版 (2):数式の組版(木村(泰))

9 囲碁とコンピュータ(岡田・吉原・白柳・中島・豊田)

情報科学における囲碁の役割および囲碁の導入

10 囲碁とコンピュータ(岡田・白柳・中島・豊田)

囲碁ソフトを用いて囲碁のルール、戦い方を学ぶ

11 囲碁とコンピュータ(岡田・白柳・中島・豊田)

囲碁ソフトを用いて囲碁の対局を行う

12 囲碁とコンピュータ(岡田・白柳・中島・豊田)

囲碁の歴史と実際の碁盤・碁石を使ってみる

13 囲碁とコンピュータ(岡田・白柳・中島・豊田)

グループ対局

14 囲碁とコンピュータ(岡田・白柳・中島・豊田)

プロ棋士と学生代表の公開対局、級位認定

15 まとめ

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Page 71: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【3】 到達目標

前半8週の各担当教員による実験では、情報科学科の研究分野での課題をより深く学習し、様々なプログラムを作成できる。後半6週の囲碁とコンピュータでは、囲碁の簡単な問題を解くことができ、実際に19路盤で囲碁を打つことができる。また、コンピュータ囲碁の仕組みを理解する。

【4】 授業概要および授業方法

前半8週の4人の担当教員による実験は、2週ごとにテーマ(担当教員)を変えながら、学ぶ形式をとる。囲碁とコンピュータでは、囲碁のプロ棋士を招いて指導を受ける。実験内容には、プログラミング、マルチメディア表現及び技術に関する実習が含まれる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

配布するプリントに基づき、予習、復習を行う。準備学習時間は実験ごとに 90 分必要とする。

【6】 教科書・参考書・参考資料

プリントを配布する。

【7】 評価方法およびフィードバック

テーマにより異なるが、基本的に課題の完成度(60%)と受講態度(40%)による。課題の講評を行う。

【8】 オフィスアワー

終了後1時間程度

【9】 関連科目

情報科学実験ⅠA 情報科学実験ⅠB

〔予め学んでおくとよい科目〕

情報科学セミナーA 情報科学セミナーB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2016年度入学生以降)担当形態:クラス分け

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2020 春学期・木3・2学年・2単位

科 目 プログラミングC

(Programming C)

白石 路雄担当教員

コースナンバー:I13-3511

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本授業では、システムを構築するのに必要となるプログラミング言語の機能やAPIの使用方法を学ぶ。情報システムやアプリケーションの設計および実装に必要とされる考え方を身につける。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 Java言語の基礎:式と演算子、条件分岐と繰り返しを利用したプログラミング手法について復習する (教科書 第1章~第3章)

2 Java言語の基礎:配列を利用したプログラミング手法について復習する (教科書 第4章)

3 Java言語の基礎:メソッドを利用したプログラミング手法について復習する (教科書 第5章)

4 Java言語の基礎:複数クラスを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第6章)

5 オブジェクト指向言語:オブジェクト指向の概念、および、それに基づくシステムの対象領域の分析手法を学ぶ (教科書第7章・第8章)

6 オブジェクト指向言語:オブジェクト指向の概念、および、それに基づくシステムの対象領域の分析手法をもとにしたプログラミング手法を学ぶ (教科書 第7章・第8章)

7 オブジェクト指向言語:コンストラクタなどのクラス機構の概念、および、それらを利用したプログラミング手法を学ぶ(教科書 第9章)

8 オブジェクト指向言語:継承、および、継承を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第10章)

9 オブジェクト指向言語:抽象クラスとインターフェース、および、それらを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第11章)

10 オブジェクト指向言語:多態性、および、多態性を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第12章)

11 オブジェクト指向言語:カプセル化、および、カプセル化を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第13章)

12 Java言語を利用したシステム設計と構築:例外処理、および、例外処理を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第17章)

13 Java言語を利用したシステム設計と構築:Java言語の標準クラスとコレクション、および、それらを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第14章~第16章)

14 Java言語を利用したシステム設計と構築:ファイル操作、ネットワークプログラミング、および、データベースを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第18章)

15 期末試験、授業内容の統括とまとめ

【3】 到達目標

1. オブジェクト指向の考え方を理解し、説明できる2. インスタンスとクラスについて理解し、説明できる3. クラス型の変数、および、コンストラクタについて理解し、説明できる4. カプセル化について理解し、説明できる5. 継承について理解し、説明できる6. 多態性について理解し、説明できる7. 例外について理解し、説明できる

【4】 授業概要および授業方法

オブジェクト指向に基づいた考え方は、情報システムを設計するために必要となるシステムが対象とする対象領域の分析に欠かせない。また、オブジェクト指向は多くのプログラミング言語で採用されている考え方である。そのため、情報システムの構築にあたっては、オブジェクト指向言語を理解し、使いこなせるようになる必要がある。本講義ではオブジェクト指向言語であるJava言語を用いて、プログラミング技術を習得する。

授業方法:講義ののち、計算機を使用して各自プログラミングに関する課題を解く。また、課題を電子メール等により提出する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

本講義は教科書に従って進める。教科書と参考資料を見て、内容を予習・復習をしておくこと。授業ごとに180分の予習・復習が必要である。

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Page 73: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「スッキリわかるJava入門 第3版」(中山清喬・国本大悟、インプレスジャパン)※ 教科書は必ず購入すること。なお、昨年まで使用していた「第2版」ではなく「第3版」を使用するので注意すること。〔参考資料〕授業中に用いる資料をウェブページで配布する。URLについては初回の授業で指示する。

【7】 評価方法およびフィードバック

毎回の課題50% + レポート25% + 期末試験25% とし、合計60点以上を合格とする。中間試験および期末試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

木曜日 (10:40~12:10)、および、金曜日 (9:30~10:30)

【9】 関連科目

プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

アルゴリズムとデータ構造 オブジェクト指向プログラミング

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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2020 春学期・木4・2学年・1単位

科 目 プログラミング演習C

(Programming Exercise C)

白石 路雄担当教員

コースナンバー:I13-3512

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本授業では、プログラミングCの授業で習った内容に対して、演習を行うことにより理解を深めることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 Java言語の基礎:式と演算子、条件分岐と繰り返しを利用したプログラミング手法について復習する (教科書 第1章~第3章)

2 Java言語の基礎:配列を利用したプログラミング手法について復習する (教科書 第4章)

3 Java言語の基礎:メソッドを利用したプログラミング手法について復習する (教科書 第5章)

4 Java言語の基礎:複数クラスを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第6章)

5 オブジェクト指向言語:オブジェクト指向の概念、および、それに基づくシステムの対象領域の分析手法を学ぶ (教科書第7章・第8章)

6 オブジェクト指向言語:オブジェクト指向の概念、および、それに基づくシステムの対象領域の分析手法を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第7章・第8章)

7 オブジェクト指向言語:コンストラクタなどのクラス機構の概念、および、それらを利用したプログラミング手法を学ぶ(教科書 第9章)

8 オブジェクト指向言語:継承、および、継承を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第10章)

9 オブジェクト指向言語:抽象クラスとインターフェース、および、それらを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第11章)

10 オブジェクト指向言語:多態性、および、多態性を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第12章)

11 オブジェクト指向言語:カプセル化、および、カプセル化を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第13章)

12 Java言語を利用したシステム設計と構築:例外処理、および、例外処理を利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第17章)

13 Java言語を利用したシステム設計と構築:Java言語の標準クラスとコレクション、および、それらを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第14章~第16章)

14 Java言語を利用したシステム設計と構築:ファイル操作、ネットワークプログラミング、および、データベースを利用したプログラミング手法を学ぶ (教科書 第18章)

15 期末試験、授業内容の統括とまとめ

【3】 到達目標

1. オブジェクト指向の考え方に基づいたクラス設計を行うことができる2. インスタンスとクラスを利用したプログラムを記述できる3. クラス型の変数、および、コンストラクタを利用したプログラムを記述できる4. カプセル化を利用したプログラムを記述できる5. 継承を利用したプログラムを記述できる6. 多態性を利用したプログラムを記述できる7. 例外を利用したプログラムを記述できる

【4】 授業概要および授業方法

本授業では、プログラミングCの授業に合わせて、プログラミング演習を行う。

授業方法:計算機を使用して各自プログラミングに関する課題を解く。また、課題を電子メール等により提出する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

本講義は教科書に従って進める。教科書と参考資料を見て、内容を予習・復習をしておくこと。授業ごとに90分の予習・復習が必要である。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「スッキリわかるJava入門 第3版」(中山清喬・国本大悟、インプレスジャパン)※ 教科書は必ず購入すること。なお、昨年まで使用していた「第2版」ではなく「第3版」を使用するので注意すること。〔参考資料〕授業中に用いる資料をウェブページで配布する。URLについては初回の授業で指示する。

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【7】 評価方法およびフィードバック

毎回の課題50% + レポート25% + 期末試験25% とし、合計60点以上を合格とする。個々の演習課題については、演習終了後に回答例を配布し、毎回の講義中に解説を行う。また、中間試験および期末試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

木曜日 (10:40~12:10)、および、金曜日 (9:00~10:30)

【9】 関連科目

プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

アルゴリズムとデータ構造 オブジェクト指向プログラミング

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の演習(実習を含む。)科目〈選択〉(2016年度入学生以降)担当形態:クラス分け

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2020 春学期・月2・2学年・2単位

科 目 UNIXとネットワーク

(UNIX and Networks)

佐藤 文明担当教員

コースナンバー:I13-3531

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

UNIXは現在広く使われているOSの一つであり、その設計思想や開発方法は情報科学者にとって必須の知識であるとともに、基本のスキルである。この講義では、UNIXの操作やプログラミングを通じて、UNIXの設計思想や開発の方法論を身につけることを目的とする。UNIXの実習を通してUNIXの基本コマンドを使うことができるようになる。UNIXと密接な関係にあるC言語の基本構文を説明できるようになる。そして、コンパイラ等の開発環境を使って、C言語によるソフトウェア開発ができるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 UNIXの概要UNIXの開発の経緯、発展の過程、現在の利用状況について説明する。

2 基本コマンド・ファイルシステムUNIXのファイルは、入出力を行うとき、またOSの内部で情報を管理する場合の基本の概念である。UNIXファイルシステムは、WindowsやMacOS等のほとんどのOSに影響を与えている。ファイルシステムの操作などの、UNIXの基本コマンドを解説する。

3 応用コマンド・プロセス管理UNIXでは、プログラムの実行効率を高めるため、複数の処理が同時に実行されている。プロセスをプロセス管理などのUNIXのコンセプトと、管理コマンドについて説明する。

4 エディタの使い方UNIXに標準的に装備されているテキスト入力ツールであるエディタについて説明する。

5 コンパイラの使い方UNIXの標準的なCコンパイラの動作とその使い方を説明する。

6 C言語の概要C言語の開発の経緯、C言語とJava,C++等の他の言語との関係について説明する。変数、代入文、基本演算、画面表示の方法などについて説明する。

7 C言語の基礎(1)C言語の条件分岐、繰り返し等の制御構造について説明する。

8 C言語の基礎(2)配列、文字列などのC言語のデータ構造について説明する。

9 C言語の基礎(3)関数などのC言語のモジュール構造について説明する。

10 C言語の応用(1)ポインタ、構造体といったC言語特有のデータ構造について説明する。

11 C言語の応用(2)ポインタ、構造体の関数間の受け渡しについて説明する。

12 UNIXのシェルシェルの役割とシェルスクリプトについて説明する。

13 UNIXとネットワークUNIXにおけるネットワークコマンドについて説明する。

14 ネットワークプログラミングソケットを使ったネットワークプログラミングについて説明する。

15 総括とまとめUNIXの基本コマンドの復習と、C言語の特徴的な構文について復習とまとめを行う。

【3】 到達目標

UNIXにおけるOSとしての役割、設計思想が説明できる。UNIXにおける階層構造を持つファイル管理方法について説明できる。UNIXにおけるプロセスの管理方法について説明できる。UNIXにおけるメモリ管理の方法について説明できる。UNIXにおける基本コマンドが利用できる。UNIXでのネットワークの取り扱いについて説明できる。UNIX上でC言語の開発ができる。C言語の文法の重要な要素が説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

UNIXの基本操作、ネットワークコマンドの操作を通じて、UNIXオペレーティングシステムの機能や概念を習得する。また、UNIXオペレーティングシステムと密接に関係するプログラミング言語であるC言語の概要と、プログラミング演習を行う。

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【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:各回に対応するUNIXコマンド・C言語の文法を教科書を読んで調べておくこと。(約90分)復習:C言語の演習問題・サンプルプログラムを入力して動作確認すること。(約90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「C言語」杉浦茂樹他著、共立出版、「Linux標準教科書」LPIジャパン(PDFで無料配布)〔参考書〕「はじめてのUNIX入門」 小林真也監修、近藤光志、阿萬裕久、木下浩二共著、森北出版。〔参考書〕「UNIXという考え方」 Mike Gancarz著、芳尾桂 監訳、オーム社。〔参考書〕「新版 明解C言語 入門編」 柴田望洋著、ソフトバンククリエイティブ。

【7】 評価方法およびフィードバック

授業への参加度(10)レポート・中間テスト(30)・最終テスト(60)により評価する。レポート、授業で行った中間・確認テスト等は返却し改善点などを講評する。

【8】 オフィスアワー

水曜日1、2時限、木曜日4、5時限(4511教室)

【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B プロジェクトⅡA プロジェクトⅡB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

「コンピュータネットワーク」、「オペレーティングシステム」と関連性が高いので、併せて履修することが望ましい。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報通信ネットワーク(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・木3・2学年・2単位

科 目 アルゴリズムとデータ構造

(Algorithms and Data Structures)

金岡 晃担当教員

コースナンバー:I13-4511

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

プログラムを作る上で必ず学ばなければならない基礎の一つであるデータ構造とアルゴリズムを学ぶ。プログラミングの基礎となる、基本的な種々のデータ構造とそれらに関連する基本的なアルゴリズムを理解することを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 データ構造とアルゴリズムの基礎

2 アルゴリズムの効率、線形構造

3 スタックと待ち行列

4 文字列照合(KMP法)

5 文字列照合(BM法)

6 木構造、木の走査

7 二分木、決定木

8 中間試験とまとめ

9 グラフ構造と最短路問題

10 解の探索

11 データ整列(ヒープソート法)

12 データ整列(クイックソート法)

13 データ探索(ハッシュ法)

14 データ探索(木構造探索法)

15 定期試験とまとめ

【3】 到達目標

(a)各種のデータ構造(線形構造、木構造、グラフ構造、リスト構造)を理解する。(b)線形構造(スタック、待ち行列)を利用した基本的な探索法(縦型探索法、横型探索法)を理解する。(c)文字列照合の代表的なアルゴリズム(KMP法、BM法)を理解する。(d)グラフの最短路問題の代表的なアルゴリズム(Dijkstra法、Floyd法)を理解する。(e)解探索の代表的なアルゴリズム(分枝限定法、Aアルゴリズム)を理解する。(f)データ整列の代表的なアルゴリズム(ヒープソート法、クイックソート法)を理解し、比較する。(g)データ探索の代表的なアルゴリズム(ハッシュ法、木構造探索法)を理解する。

【4】 授業概要および授業方法

各種のデータ構造とそれらに関連する基本的なアルゴリズムを学ぶ。データ構造とアルゴリズムは、プログラムを作る上で必ず学ばなければならない基礎の一つであり、少しでも本格的な良いプログラムを作ろうと思えば、データ構造とアルゴリズムに関する知識が欠かせない。このようなプログラミングの基礎となる、基本的な種々のデータ構造とそれらに関連する基本的なアルゴリズムを解説する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:毎回、次回の内容に該当する資料を提示するので、それを熟読する。授業ごとに90分の予習が必要。復習:毎回、今回の該当に該当する演習問題を提示するので、それを解く(評価外)。解説は次回で行う。授業ごとに90分の復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕斎藤信男・西原清一、データ構造とアルゴリズム、コロナ社、2800円(1998)〔参考書〕星守、データ構造、昭晃堂、3400円(2002)    平田富夫、アルゴリズムとデータ構造、森北出版、2200円(2002、改訂版)

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【7】 評価方法およびフィードバック

中間試験(50点)、定期試験(50点)を総合して評価し、60点以上を合格とする。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

火曜日のAM10:00~12:00ただしメールで個別に時間を予約するものとする。

【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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Page 80: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・木4・2学年・1単位

科 目 アルゴリズムとデータ構造演習

(Seminar in Algorithms and Data Structures)

金岡 晃担当教員

コースナンバー:I13-4512

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

プロログラムを作る上で必ず学ばなければならない基礎の一つであるデータ構造とアルゴリズムを学ぶ。プログラミングの基礎となる、基本的な種々のデータ構造とそれらに関連する基本的なアルゴリズムを理解することを目的とした「アルゴリズムとデータ構造」の演習により、理解を促進することを目的とする。

(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)多様性を受け入れる態度(3)科学的倫理をわきまえていること(3)自然に対する畏敬の念、生命の尊重、人間としての謙虚な心をもつこと(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 データ構造とアルゴリズムの基礎

2 アルゴリズムの効率、線形構造

3 スタックと待ち行列

4 文字列照合(KMP法)

5 文字列照合(BM法)

6 木構造、木の走査

7 二分木、決定木

8 中間試験とまとめ

9 グラフ構造と最短路問題

10 解の探索

11 データ整列(ヒープソート法)

12 データ整列(クイックソート法)

13 データ探索(ハッシュ法)

14 データ探索(木構造探索法)

15 定期試験とまとめ

【3】 到達目標

(a)各種のデータ構造(線形構造、木構造、グラフ構造、リスト構造)を理解する。(b)線形構造(スタック、待ち行列)を利用した基本的な探索法(縦型探索法、横型探索法)を理解する。(c)文字列照合の代表的なアルゴリズム(KMP法、BM法)を理解する。(d)グラフの最短路問題の代表的なアルゴリズム(Dijkstra法、Floyd法)を理解する。(e)解探索の代表的なアルゴリズム(分枝限定法、Aアルゴリズム)を理解する。(f)データ整列の代表的なアルゴリズム(ヒープソート法、クイックソート法)を理解し、比較する。(g)データ探索の代表的なアルゴリズム(ハッシュ法、木構造探索法)を理解する。

【4】 授業概要および授業方法

「アルゴリズムとデータ構造」に対応する演習である。各種のデータ構造とそれらに関連する基本的なアルゴリズムを学ぶ。データ構造とアルゴリズムは、プログラムを作る上で必ず学ばなければならない基礎の一つであり、少しでも本格的な良いプログラムを作ろうと思えば、データ構造とアルゴリズムに関する知識が欠かせない。このようなプログラミングの基礎となる、基本的な種々のデータ構造とそれらに関連する基本的なアルゴリズムを演習する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:毎回、次回の内容に該当する教科書ページを提示するので、それを熟読する。授業ごとに90分の予習が必要。復習:毎回、今回の内容に該当する演習問題を提示するので、それを実際にプログラミングを行う。授業ごとに90分の復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕斎藤信男・西原清一、データ構造とアルゴリズム、コロナ社、2800円(1998)〔参考書〕星守、データ構造、昭晃堂、3400円(2002)    平田富夫、アルゴリズムとデータ構造、森北出版、2200円(2002、改訂版)

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Page 81: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【7】 評価方法およびフィードバック

演習課題(60点)、中間試験(20点)、定期試験(20点)を総合して評価し、60点以上を合格とする。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。演習課題に関しても授業内で回答を解説し、複数グループの例を提示し講評を行う。

【8】 オフィスアワー

火曜日のAM10:00~12:00ただしメールで個別に時間を予約するものとする。

【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の演習(実習を含む。)科目〈選択〉

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Page 82: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・集中・3学年・2単位

科 目 社会情報学

(Social Informatics)

田中 久子担当教員

コースナンバー:I13-5491

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

近年殆どの人が,スマートフォン,パソコン,インターネット等のICT(Information and Communication Technology)を活用するようになっており,情報の入手が飛躍的に速く,全世界から集めることが出来るようになっている。更に,最近ではスマートフォン等を用いてYouTube等へ画像をアップロードすることが簡単にできるようになり,大多数の人々がテレビやラジオから流れてくる情報を一方的に受信する従来の立場から,自ら発信することも可能となっている。これらの情報化社会の発達は利便性を高めると共に,著作権やプライバシーの侵害等の問題も引き起こしている。本講義では,情報化時代を生きるために必要な知識と自ら考える力を養えるようにする。さらに,人工知能(AI),IoT(Internet of Things),ロボット,自動運転車,フィンテック等の最新技術により現在進行中の社会の劇的な変化についても,考察していく。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)多様性を受け入れる態度(3)科学的倫理をわきまえていること(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 イントロダクション,インターネットと情報社会・授業を進める上での注意点や今後の授業予定について説明する。・インターネットやスマホを活用することにより利便性が高まるが,反面新たな問題点も生じていることを説明する。

2 ユビキタス社会のプライバシー・「いつでも,どこでも,何でも,誰でも」がインターネット等に繋がることにより様々なサービスが提供される『ユビキタス社会』が実現されようとしている。・ユビキタス社会では,知らないうちに他人の「プライバシー」を侵害することがあることや,侵害しないための留意点等について説明する。

3 防犯カメラとプライバシー・現在では至る所に「防犯カメラ」が設置されており,犯罪の抑止や犯罪者の検挙に効果を上げている反面,プライバシーの侵害も指摘されている。・防犯カメラを題材としてICTを活用する際の利便性と副作用について説明し,両者のバランスをどこに取れば良いかを考える。

4 インターネット社会における個人情報保護・「個人情報保護法」がどのように制定されたかや,学校の連絡網が作成できない等の過剰な反応があり混乱した現状等について説明し,適切に個人情報を使うためにはどうすれば良いかを考える。・個人情報保護法の改正と,『ビッグデータ』の活用について説明する。

5 No.1-4の補足説明と第1回試験

6 技術者倫理の事例研究(1) ~技術者の自律DVD視聴~・情報工学科の学生がインターンシップ先の企業において実習生として経験したことを通して「技術者の自律」とは何かについて考える。

7 情報公開と機密情報・情報には「公開すべき情報」と「公開すべきでない情報」があるが,その線引きをどこに,誰が行うかは,難しい問題である。・『米国外交機密文書』の情報漏洩等の事例を取り上げ,情報の公開をどのように行えば良いかを考える。

8 動画共有サイトと著作権・動画共有サイト等に画像をアップロードすることは最近では日常的に行われているが,他人が著作権を所有している画像も多く存在している。・著作権は何故存在するか,著作権に配慮した画像等のアップロードはどうすれば良いか等について説明する。

9 著作権の保護と表現の自由・他の人が著作権を所有している画像に自分のオリジナリティを加味して修正した画像をインターネット等で送信することは簡単にできるようになったが,著作権保護への配慮も必要であることを説明し,パロディはどこまで許されるのか,著作権法はどのように改正されると良いか等について考える。

10 No.6-9の補足説明と第2回試験

11 インターネット社会における知的財産保護・インターネットを利用する際には著作権以外にも多くの「知的財産権」が関係しているので,関連する知的財産権について説明する。

12 技術者倫理の事例研究(2)~ソーラーブラインドDVD視聴~・主人公の所属する会社が他社と共同開発を行っている事例(一般家庭で使用されるブラインドにソーラーパネルを組み込み簡単で安価な屋内での太陽光発電を実現するソーラーブラインド)を通して「技術者のジレンマ」について考察する。

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13 インターネット社会における情報セキュリティとサイバー犯罪・インターネットは当初『オープンであること』を大事にする思想の下に発展し,「セキュリティ」に関しては考慮されてこなかったが、その後商業利用が始まり,セキュリティの問題がクローズアップされてきた経緯がある。・何故セキュリティが必要かを説明し,どのようにすれば健全なインターネット社会が実現できるかを考える。・コンピュータやスマホやインターネット等を悪用した犯罪である「サイバー犯罪」が増加している現状を説明し,どのようにすれば防止できるかを考える。

14 情報セキュリティと暗号・認証・高度なセキュリティ対策として「暗号技術」「電子署名」「電子認証」等があることを説明し,それらの活用方法について考える。・新しいICT技術の出現を、情報セキュリティの観点から検討する。

15 No.11-14の補足説明と第3回試験

【3】 到達目標

ICTを活用する際に考慮しなければならない「著作権」や「個人情報保護法」等の法律について,時代の変化に伴って制定や改正がされていくことを知っており、法律で決められていることの概要を説明することができる。情報を発信する行為が他人の「プライバシー」等の権利を侵害するという問題が,ICTを活用する場合に多く発生することを知っており,情報を発信する「表現の自由」と他人の権利の保護とのバランスをどこにとれば良いかを自ら判断して,その判断の理由を説明することができる。ネットバンキング被害や個人情報流出等,ICTを活用する上で安全性に関する問題が多く発生している現状と,これらの問題への対策の概要を知っており,「セキュリティ」を考慮しながらICTを有効に活用する手法について,その必要性を含めて説明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

各回毎に1つ以上の事例を取り上げ,「法的側面」「技術的側面」「倫理的側面」のそれぞれから問題点や対策方法について説明すると共に,受講生が自ら考える時間を設ける。具体的には,「個人情報とプライバシー」「知的財産権」「情報セキュリティ」を主な内容とし,上記の3つの側面から事例を通して理解を深める。インターネットに掲載されている話題を読み解いたり,関連するケースを取り扱ったDVDを視聴したりすることにより,受講生が自らの問題として考えられるようにする。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

新聞記事,テレビ,インターネット等で「個人情報とプライバシー」「知的財産権」「情報セキュリティ」に関する話題を見つけて目を通すこと。集中講義の前に、12回分の課題を発表する。1回分の準備(予習)に、90分必要。集中講義の後に、15回分の復習(各回90分)が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用せず,毎回資料を配布する。参考書の主なものは以下の3冊である。1.「情報倫理入門(改訂新版)」土屋俊/大谷卓史,2014年9月30日発行,株式会社アイ・ケイ・コーポレーション2.「情報セキュリティ入門(改訂版)~情報倫理を学ぶ人のために」佐々木良一/会田和弘,2014年10月10日発行,共立出版株式会社3.「情報社会・セキュリティ・倫理」電子情報通信学会編,2012年3月16日発行,株式会社コロナ社

【7】 評価方法およびフィードバック

授業中の演習レポート(12回分で54%)及び試験(3回分で46%)の割合で評価する。各レポートを提出した次の授業で解説を行う。

【8】 オフィスアワー

質問や意見等は,授業後に教室で受ける。

【9】 関連科目

論理的思考力を涵養できる科目

〔予め学んでおくとよい科目〕

「個人情報とプライバシー」「知的財産権」「情報セキュリティ」に関する科目

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

各授業とも、学籍番号で座席を指定する。学生証を提示すること。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報社会及び情報倫理」の講義科目〈必修〉

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2020 春学期・金3、4、5・2学年・1単位

科 目 プロジェクトⅠA

(Project ⅠA)

新谷 幹夫、ホセ・ナチェル、金岡 晃、松島 俊明担当教員

コースナンバー:I13-3521

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

実践的なテーマに基づく、情報システム開発の演習を通して、目標設定、計画、実行、評価の基本的な流れを習得する。テーマとしては、(1)JavaScriptによるシステム開発、(2)PageRankアルゴリズムの実装と生体情報処理への応用、(3)PageRankアルゴリズムの実装と生体情報処理への応用、(4)文字認識システムの作成を予定している。情報システム開発の演習を通して、ネットワーク、データベース、JavaScript、PHPなどのWebサービス開発用の言語についての基礎を習得する。自ら目標設定し、開発工程を管理し、グループメンバと協力して一つの目標を達成する経験を通して、プロジェクトの推進方法を理解し、メンバーと協力してプロジェクトに参画できるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 プロジェクトテーマの概要説明-1(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、ネットワーク、データベース、JavaScript、PHPなどの言語、APIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

2 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

グループごとに、開発する情報システムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングに参画し、基本的な作業分担を引き受ける。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

3 システム開発、評価(1) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

4 システム開発、評価(2) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

5 システム開発、評価(3) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

6 システム開発、試験、発表準備 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

7 成果発表(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発した情報システムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

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8 プロジェクトテーマの概要説明-2(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、ネットワーク、データベース、JavaScript、PHPなどの言語、APIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

9 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

グループごとに、開発する情報システムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングに参画し、基本的な作業分担を引き受ける。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

10 システム開発、評価(1) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

11 システム開発、評価(2) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

12 システム開発、評価(3) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

13 システム開発、試験、発表準備 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

14 成果発表(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発した情報システムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

15 まとめ (新谷、ナチェル、金岡、松島)

プロジェクトで得られた知識や成果をレポートにまとめ、次のプロジェクトに活かせる点を考察する。

【3】 到達目標

開発システムの仕様をグループメンバで相談して自ら目標設定することができる。開発工程を管理し、グループメンバの進捗状況にあわせて分担の見直しができる。開発した成果を報告書にまとめ、プレゼンを作成して発表できる。

【4】 授業概要および授業方法

開発するシステムの概要、目標とする仕様が与えられる。それに基づいて、具体的な目標、システム設計、開発計画の立案、システム製作、評価、発表までを行う。1学期に2テーマを行う。プロジェクトⅠA、ⅠBまたはプロジェクトⅡA、ⅡBを通して、合計4テーマを実施する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:関連するテーマについて、インターネットで調べておくこと。   また、各テーマごとに指示された予習項目を準備しておくこと。(90分)復習:各回で説明された講義内容を確認しておくこと。   また、指示された宿題をしておくこと。(90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

プリントを配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

原則として、プロジェクト参加状況50%、授業態度25%、実験成果25%として評価する。プロジェクトの進め方、成果・作品等は改善点などを講評する。

【8】 オフィスアワー

松島: 月13:00-16:00, 火10:00~11:30, 木15:30~16:30 (4633室)ナチェル:火10:40~13:30, 木10:40~12:00, 金11:00~12:00 (4411室)新谷:金11:00-12:00金岡:火10:00~12:00。ただし電子メールで個別に時間を予約するものとする。(4621室)

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【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

「プログラミングC」、「アルゴリズムとデータ構造」も関連する科目であるので、併せて履修すること。

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2016年度入学生以降)担当形態:クラス分け

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2020 秋学期・金3、4、5・2学年・1単位

科 目 プロジェクトⅠB

(Project ⅠB)

白石 路雄、中島 悠、豊田 哲也、日紫喜 光良担当教員

コースナンバー:I13-4521

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

実践的なテーマに基づく、マルチメディアシステム開発の演習を通して、目標設定、計画、実行、評価の基本的な流れを習得する。テーマとしては、(1)コンピュータグラフィックス、(2)マインドストームを用いたロボット制御入門、(3)Webデータマイニング、(4)クラウドコンピューティング入門、を予定している。マルチメディアシステム開発を通して、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎を習得する。自ら目標設定し、開発工程を管理し、グループメンバと協力して一つの目標を達成する経験を通して、プロジェクトの推進方法を理解し、メンバーと協力してプロジェクトに参画できるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 プロジェクトテーマの概要説明-1(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

2 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

グループごとに、開発するマルチメディアシステムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングに参画し、基本的な作業分担を引き受ける。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

3 システム開発、評価(1) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

4 システム開発、評価(2) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

5 システム開発、評価(3) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

6 システム開発、試験、発表準備 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

7 成果発表(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発したマルチメディアシステムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

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Page 88: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

8 プロジェクトテーマの概要説明-2(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

9 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

グループごとに、開発するマルチメディアシステムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングに参画し、基本的な作業分担を引き受ける。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

10 システム開発、評価(1) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

11 システム開発、評価(2) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。

12 システム開発、評価(3) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

13 システム開発、試験、発表準備 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議に参加する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

14 成果発表(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発したマルチメディアシステムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

15 まとめ (白石、中島、佐藤、日紫喜)

プロジェクトで得られた知識や成果をレポートにまとめ、次のプロジェクトに活かせる点を考察する。

【3】 到達目標

開発システムの仕様をグループメンバで相談して自ら目標設定することができる。開発工程を管理し、グループメンバの進捗状況にあわせて分担の見直しができる。開発した成果を報告書にまとめ、プレゼンを作成して発表できる。

【4】 授業概要および授業方法

開発するシステムの概要、目標とする仕様が与えられる。それに基づいて、具体的な目標、システム設計、開発計画の立案、システム製作、評価、発表までを行う。1学期に2テーマを行う。プロジェクトⅠA、ⅠBまたはプロジェクトⅡA、ⅡBを通して、合計4テーマを実施する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:関連するテーマについて、インターネットで調べておくこと。   また、各テーマごとに指示された予習項目を準備しておくこと。(90分)復習:各回で説明された講義内容を確認しておくこと。   また、指示された宿題をしておくこと。(90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

プリントを配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

原則として、プロジェクト参加状況50%、授業態度25%、実験成果25%として評価する。プロジェクトの進め方、成果・作品等は改善点などを講評する。

【8】 オフィスアワー

水曜13:00~16:10 (中島)

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【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

「プログラミングC」、「アルゴリズムとデータ構造」も関連する科目であるので、併せて履修すること。

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2016年度入学生以降)担当形態:クラス分け

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Page 90: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・金3、4、5・3学年・1単位

科 目 プロジェクトⅡA

(Project ⅡA)

新谷 幹夫、ホセ・ナチェル、金岡 晃、松島 俊明担当教員

コースナンバー:I13-5521

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

実践的なテーマに基づく、情報システム開発の演習を通して、目標設定、計画、実行、評価のプロセスを管理し、リーダーシップをもって効果的にプロジェクトを運用する方法を習得する。テーマとしては、(1)JavaScriptによるシステム開発、(2)PageRankアルゴリズムの実装と生体情報処理への応用、(3)PageRankアルゴリズムの実装と生体情報処理への応用、(4)文字認識システムの作成を予定している。情報システム開発の演習を通して、ネットワーク、データベース、JavaScript、PHPなどのWebサービス開発用の言語についての基礎を習得する。自ら目標設定し、開発工程を管理し、グループメンバと協力して一つの目標を達成する経験を通して、プロジェクトの推進方法を理解し、メンバーの能力や特性に基づき適切に役割分担してプロジェクトを効果的に運用できるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 プロジェクトテーマの概要説明-1(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、ネットワーク、データベース、JavaScript、PHPなどの言語、APIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

2 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

グループごとに、開発する情報システムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングを設定し、メンバーの特性に応じて適切な作業分担を割り当てる。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

3 システム開発、評価(1) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

4 システム開発、評価(2) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

5 システム開発、評価(3) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

6 システム開発、試験、発表準備 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

7 成果発表(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発した情報システムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

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Page 91: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

8 プロジェクトテーマの概要説明-2(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、ネットワーク、データベース、JavaScript、PHPなどの言語、APIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

9 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

グループごとに、開発する情報システムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングを設定し、メンバーの特性に応じて適切な作業分担を割り当てる。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

10 システム開発、評価(1) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

11 システム開発、評価(2) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

12 システム開発、評価(3) (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

13 システム開発、試験、発表準備 (新谷、ナチェル、金岡、松島)

計画に沿って、情報システム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、ネットワークやデータベース、JavaScriptやPHP言語、APIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

14 成果発表(新谷、ナチェル、金岡、松島)

開発した情報システムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

15 まとめ (新谷、ナチェル、金岡、松島)

プロジェクトで得られた知識や成果をレポートにまとめ、次のプロジェクトに活かせる点を考察する。

【3】 到達目標

開発システムの仕様をグループメンバで相談して自ら目標設定することができる。開発工程を管理し、グループメンバの進捗状況にあわせて分担の見直しができる。開発した成果を報告書にまとめ、プレゼンを作成して発表できる。

【4】 授業概要および授業方法

開発するシステムの概要、目標とする仕様が与えられる。それに基づいて、具体的な目標、システム設計、開発計画の立案、システム製作、評価、発表までを行う。1学期に2テーマを行う。プロジェクトⅠA、ⅠBまたはプロジェクトⅡA、ⅡBを通して、合計4テーマを実施する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:関連するテーマについて、インターネットで調べておくこと。   また、各テーマごとに指示された予習項目を準備しておくこと。(90分)復習:各回で説明された講義内容を確認しておくこと。   また、指示された宿題をしておくこと。(90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

プリントを配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

原則として、プロジェクト参加状況50%、授業態度25%、実験成果25%として評価する。プロジェクトの進め方、成果・作品等は改善点などを講評する。

【8】 オフィスアワー

松島: 月13:00-16:00, 火10:00~11:30, 木15:30~16:30 (4633室)ナチェル:火10:40~13:30, 木10:40~12:00, 金11:00~12:00 (4411室)金岡:火10:00~12:00。ただし電子メールで個別に時間を予約するものとする。(4621室)

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Page 92: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

「プログラミングC」、「アルゴリズムとデータ構造」も関連する科目であるので、併せて履修すること。

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2016年度入学生以降)担当形態:クラス分け

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Page 93: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・金3、4、5・3学年・1単位

科 目 プロジェクトⅡB

(Project ⅡB)

白石 路雄、中島 悠、豊田 哲也、日紫喜 光良担当教員

コースナンバー:I13-6521

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

実践的なテーマに基づく、マルチメディアシステム開発の演習を通して、目標設定、計画、実行、評価のプロセスを管理し、リーダーシップをもって効果的にプロジェクトを運用する方法を習得する。テーマとしては、(1)コンピュータグラフィックス、(2)マインドストームを用いたロボット制御入門、(3)Webデータマイニング、(4)クラウドコンピューティング入門、を予定している。マルチメディアシステム開発を通して、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎を習得する。自ら目標設定し、開発工程を管理し、グループメンバと協力して一つの目標を達成する経験を通して、プロジェクトの推進方法を理解し、メンバーの能力や特性に基づき適切に役割分担してプロジェクトを効果的に運用できるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 プロジェクトテーマの概要説明-1(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

2 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

グループごとに、開発するマルチメディアシステムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングを設定し、メンバーの特性に応じて適切な作業分担を割り当てる。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

3 システム開発、評価(1) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

4 システム開発、評価(2) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

5 システム開発、評価(3) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

6 システム開発、試験、発表準備 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

7 成果発表(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発したマルチメディアシステムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

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8 プロジェクトテーマの概要説明-2(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発テーマの概要、前提とするツールや開発環境、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIの説明を行う。また、完成されたシステムが備えるべき条件、成果報告の形式、プロジェクトの進め方を説明する。

9 具体的な目標設定、システム設計、開発計画立案 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

グループごとに、開発するマルチメディアシステムの基本設計、開発計画、役割分担を立案するプロジェクトミーティングを設定し、メンバーの特性に応じて適切な作業分担を割り当てる。リーダーの役割、メンバの役割について確認する。

10 システム開発、評価(1) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

11 システム開発、評価(2) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。

12 システム開発、評価(3) (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験を実施する。

13 システム開発、試験、発表準備 (白石、中島、佐藤、日紫喜)

計画に沿って、マルチメディアシステム開発を実施する。各メンバの進捗に応じて、役割分担の見直しを実施する。メンバの知識レベルの違いを少なくするため、3D表現の基礎、アニメーション表現の基礎、Web画面レイアウトの基礎、およびAPIやアルゴリズムの知識をグループメンバと共有する会議を設定する。各メンバが開発した部品の統合作業、結合試験、全体システム試験を実施する。成果発表の準備を行う。

14 成果発表(白石、中島、佐藤、日紫喜)

開発したマルチメディアシステムの特徴、機能構成、役割分担の状況、開発計画の進行状況等を発表し、プロジェクトがどのように実施されたかを報告する。また、開発システムをデモすることによって、発表内容どおりにシステムが開発されていることを証明する。

15 まとめ (白石、中島、佐藤、日紫喜)

プロジェクトで得られた知識や成果をレポートにまとめ、次のプロジェクトに活かせる点を考察する。

【3】 到達目標

開発システムの仕様をグループメンバで相談して自ら目標設定することができる。開発工程を管理し、グループメンバの進捗状況にあわせて分担の見直しができる。開発した成果を報告書にまとめ、プレゼンを作成して発表できる。

【4】 授業概要および授業方法

開発するシステムの概要、目標とする仕様が与えられる。それに基づいて、具体的な目標、システム設計、開発計画の立案、システム製作、評価、発表までを行う。1学期に2テーマを行う。プロジェクトⅠA、ⅠBまたはプロジェクトⅡA、ⅡBを通して、合計4テーマを実施する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:関連するテーマについて、インターネットで調べておくこと。   また、各テーマごとに指示された予習項目を準備しておくこと。(90分)復習:各回で説明された講義内容を確認しておくこと。   また、指示された宿題をしておくこと。(90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

プリントを配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

原則として、プロジェクト参加状況50%、授業態度25%、実験成果25%として評価する。プロジェクトの進め方、成果・作品等は改善点などを講評する。

【8】 オフィスアワー

水曜13:00~16:10 (中島),火曜日10:40~12:10または木曜日10:40~12:10 (白石)

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【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

「プログラミングC」、「アルゴリズムとデータ構造」も関連する科目であるので、併せて履修すること。

【11】教員免許教科「高等学校 情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の実験(実習を含む。)科目〈選択〉(2016年度入学生以降)担当形態:クラス分け

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2020 春学期・金2・2学年・2単位

科 目 コンピュータネットワーク

(Computer Networks)

金岡 晃担当教員

コースナンバー:I13-3311

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

広く使われているインターネットの原理や技術について幅広く理解することを目標とする。それを通じて、インターネットの原則である(1)サービスの高度さに比べて比較的単純で誰にでも分かる技術の積上げから成っていること、(2)全体を管理する1つのシステムが居るのではなく参加者全員が協力して制御すること(自律分散)、の考え方に触れる。ネットワークの階層構成、各層の機能の概要、具体的な通信手順について説明できるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 コンピュータネットワークの概要(参考書:コンピュータネットワーク第1章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第2節・第3節)

2 物理層:データ通信の基礎 等(参考書:コンピュータネットワーク第2章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第1節)

3 物理層:変調と多重化 等(参考書:コンピュータネットワーク第2章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第1節)

4 データリンク層:データリンクの基礎、誤り検出・訂正(参考書:コンピュータネットワーク第3章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第1節)

5 データリンク層:データリンクプロトコル(参考書:コンピュータネットワーク第3章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第1節)

6 メディア・アクセス副層(参考書:コンピュータネットワーク第4章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第3節)

7 ネットワーク層:ルーティング 他(参考書:コンピュータネットワーク第5章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第3節・第4節)

8 ネットワーク層:インターネットにおけるネットワーク層(参考書:コンピュータネットワーク第5章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第3節・第4節)

9 中間試験とまとめ

10 トランスポート層:トランスポートサービス、輻輳制御、UDP(参考書:コンピュータネットワーク第6章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第4節)

11 トランスポート層:TCP(参考書:コンピュータネットワーク第6章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第4節)

12 アプリケーション層:DNS、電子メール(参考書:コンピュータネットワーク第7章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第4節・第6節)

13 アプリケーション層:WWW、ストリーミング、コンテンツ配信(参考書:コンピュータネットワーク第7章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第4節)

14 ネットワークセキュリティ(参考書:コンピュータネットワーク第8章、基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第5節)

15 Wireshark実習(参考書:基礎からの基本情報技術者試験突破テキスト テクノロジ系の第3編6章第5節)

【3】 到達目標

ネットワークの階層構造を説明できる。階層構造の各層の機能を説明できる。インターネットのしくみが理解できる。代表的な通信手順を説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

講義を中心とする。最初に階層モデル(機能の積み上げモデル)を理解し、次いでそれぞれの階層の機能の詳細と実現の方法について学ぶ。理解の確認のために、中間テストを行う。

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【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:毎回、次回の内容に該当する資料や参考URLを提示するので、それを熟読する。授業ごとに90分の予習が必要。復習:毎回、今回の該当に該当する演習問題を提示するので、それを解く(評価外)。解説は次回で行う。授業ごとに90分の復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕A.S.Tanenbaum著、水野忠則訳 「コンピュータネットワーク第5版」  プレンティスホール   :大滝みや子 他「徹底攻略 基本情報技術者教科書」インプレス社   :竹下隆史他「マスタリングTCP/IP入門編第4版」 オーム社   :橘康雄・井上尚司訳 「詳解TCP/IP Vol.1」W.Richard Steven著、ピアソンエデュケーション

【7】 評価方法およびフィードバック

学習態度(20点)と、中間試験(30点)、期末試験(50点)の合計点を評価とする。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。また試験に対して履修者全体のできていなかった点や、改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

火曜日10:00~12:00。ただしメールにより事前にアポイントメントを取ること。

【9】 関連科目

なし

〔予め学んでおくとよい科目〕

オペレーティングシステム

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報通信ネットワーク(実習を含む。)」の講義(実習を含む。)科目〈必修〉

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2020 春学期・金2・2学年・2単位

科 目 コンピュータネットワーク

(Computer Networks)

佐藤 文明担当教員

コースナンバー:I13-3311

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

今日、広く使われているインターネットの原理や技術について幅広く理解することを目標とする。それを通じて、インターネットの原則である(1)サービスの高度さに比べて比較的単純で誰にでも分かる技術の積上げから成っていること、(2)全体を管理する1つのシステムが居るのではなく参加者全員が協力して制御すること(自律分散)、の考え方に触れる。ネットワークの階層構成、各層の機能の概要、具体的な通信手順について説明できるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 授業概要説明・ネットワークの歴史・ユビキタス情報社会とネットワーク(教科書:第1章)ネットワークがどんな要素技術で構成されているかを説明する。

2 ネットワークサービスの事例(教科書:第2章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第1節、第3章第8節、第5章第10節)ネットワークを使った応用事例、各種サービスについて説明する。

3 ネットワークアーキテクチャ(教科書:第3章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第5節、第5章第2節)ネットワークの構成要素、階層構成について、標準的なモデルであるOSI参照モデルと、インターネットのモデルであるTCP/IPについて説明する。また、ネットワークモニタなどを使った実験により、ネットワークに流れるパケットの内容を観察する。

4 応用層(教科書:第4章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第5節、第6章第9節)高信頼通信であるトランスポート層を前提として、電子メールや、Web、DNSなどの応用システムごとに用意された通信手順について説明する。また、ネットワークコマンドを使って、DNSの名前解決、TELNET、Webサーバへのアクセスなどを実習する。

5 トランスポート層(教科書:第5章、徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第6節)遠隔地にあるコンピュータ間を、複数のネットワークを跨って、しかも高い信頼性で通信を可能とする機能を実現するトランスポート層を解説する。

6 ネットワーク層(教科書:第6章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第7節、第5章第9節)遠隔地にあるコンピュータ間を、複数のネットワークを跨って、相手に情報を届ける機能を実現するネットワーク層を解説する。また、ネットワークアドレスの一つであるIPアドレスがどのように設定されているかをネットワークコマンドによって確認したり、DHCPを使った自動設定や手動設定の実習を行う。

7 データリンク層(教科書:第7章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第4節)コンピュータを直接接続して情報をやりとりする機能を実現するデータリンク層について解説する。

8 ローカルエリアネットワーク(教科書:第8章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章2節、第5章第3節)1つの拠点内で複数のコンピュータを多数接続するためのネットワークであるLANについて解説する。また、実習によりLANのアドレスがどのようにIPアドレスと結び付けられているかを確認する。

9 ワイドエリアネットワーク(教科書:第9章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第8節、第5章第10節)遠隔地に離れた拠点間をどのような通信サービスを使って接続するか、インターネットにどのように接続するか、ADSLや光ファイバによる接続技術について解説する。

10 物理層(教科書:第10章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第4節)電気信号、電磁波、光などの物理現象を使って、どのように情報を伝送するかの技術を説明する。

11 無線とモバイルネットワーク(教科書:第6章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第3節、第5章第10節)無線通信を用いたネットワーク、携帯電話等の説明を行う。

12 マルチメディア通信(教科書:第12章)ネットワークを使って動画や音声などを通信するための技術を説明する。

13 ネットワークセキュリティ(教科書:第13章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第6章第5節、第6章第6節、第6章第7節、第6章第8節、第6章第9節、第6章第10節)ネットワークやサービスを正しく安全に利用するために利用者を確認する技術(認証)、情報を他人が見てもわからない状態にして送受信する技術(暗号)、コンピュータウィルス等のネットワークへの脅威と防御に関する技術を説明する。

14 ネットワーク運用と管理(教科書:第14章、参考書:徹底攻略基本情報技術者教科書 第5章第8節)ネットワークを安全に効率よく運用するためのネットワーク管理技術と冗長化技術について説明する。また、ネットワークの設定や、パケットの送受信状況の統計値などの取得方法について実習する。

15 総括とまとめインターネットのネットワーク構成について復習と総まとめを行う。達成目標への到達度を評価する。

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【3】 到達目標

ネットワークの階層構造を説明できる。階層構造の各層の機能を説明できる。インターネットのしくみが説明できる。代表的な通信手順を説明できる。ネットワークの状態や設定を行うための基本的なネットワークコマンドの使用方法が分かる。ネットワークアドレスの設定ができる。

【4】 授業概要および授業方法

講義を中心とし、一部ネットワークコマンドの実習を行う。最初に階層モデル(機能の積み上げモデル)を理解し、次いでそれぞれの階層の機能の詳細と実現の方法について学ぶ。理解の確認のために、中間テストを行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:各回に対応する教科書・参考書の章を予め読んで授業に臨むこと。(約90分)復習:各回に対応する演習問題・基本情報の過去問を解いておくこと。(約90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕白鳥則郎監修 宇田隆哉他著 「情報ネットワーク」 共立出版〔参考書〕月江伸弘「徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度」株式会社インプレス   :竹下隆史他「マスタリングTCP/IP入門編第4版」 オーム社   :橘康雄・井上尚司訳 「詳解TCP/IP Vol.1」W.Richard Steven著、ピアソンエデュケーション   :A.S.Tanenbaum著、水野忠則訳 「コンピュータネットワーク第5版」  プレンティスホール

【7】 評価方法およびフィードバック

中間テスト・授業態度・出席・課題・中間テスト(40点)と、期末試験(60点)の合計点を評価とするレポート、授業で行った中間・確認テスト等は返却し改善点などを講評する。

【8】 オフィスアワー

火曜日1・2限、水曜日1・2限(4511室)

【9】 関連科目

コンピュータアーキテクチャ

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B プロジェクトⅡA プロジェクトⅡB

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

「オペレーティングシステム」、「UNIXとネットワーク」も関連する科目ですので、併せて履修することが望ましい。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報通信ネットワーク(実習を含む。)」の講義(実習を含む。)科目〈必修〉

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Page 100: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・月4・2学年・2単位

科 目 オペレーティングシステム

(Operating System)

河野 健二担当教員

コースナンバー:I13-4311

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

Unix や Windows などのオペレーティングシステム(OS)は、長きにわたって培われてきた諸技術や概念の集大成である。本講義では OS 基本概念と実装技術、およびその内部構造についての基礎知識を学ぶ。また、OS の理解を通じて、コンピュータの動作原理についての理解も深める.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ガイダンスとオペレーティングシステムの概要

2 オペレーティングシステム:I/O デバイスと割込み

3 オペレーティングシステム:プロセスとスレッド (1)

4 オペレーティングシステム:プロセスとスレッド (2)

5 オペレーティングシステム:スケジューリング

6 オペレーティングシステム:並行プログラミング (1)

7 オペレーティングシステム:並行プログラミング (2)

8 オペレーティングシステム:並行プログラミング (3)

9 オペレーティングシステム:メモリ管理と仮想記憶 (1)

10 オペレーティングシステム:メモリ管理と仮想記憶 (2)

11 ミドルウェア

12 ファイルシステム (1)

13 ファイルシステム (2)

14 開発ツール

15 オープンソースソフトウェア・達成度チェック

【3】 到達目標

本講義では OS 基本概念と実装技術、およびその内部構造についての基礎知識を学ぶ。また、OS の理解を通じて、コンピュータの動作原理についての理解も深める.

【4】 授業概要および授業方法

講義形式で行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習は不要だが復習はしておくこと.特に教科書等をしっかり読んで理解すること.授業ごとに 180 分程度の復習が必要.

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書・河野健二著「オペレーティングシステムの仕組み」朝倉書店参考書・徹底攻略 基本情報技術者教科書(インプレス社) ISBN: 9784295007791

【7】 評価方法およびフィードバック

授業の中で理解度チェックのミニ・テストを行い,解答の解説等を行う.評価は筆記試験で行う.

【8】 オフィスアワー

質問等は電子メールで受け付ける。

【9】 関連科目

コンピュータアーキテクチャ コンピュータネットワーク特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

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Page 101: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉

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Page 102: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・月5・2学年・2単位

科 目 オペレーティングシステム

(Operating System)

佐藤 文明担当教員

コースナンバー:I13-4311

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

UNIXやWindowsなどのオペレーティングシステム(OS)の仕組とそこで使われている技術を理解し、説明できるようになることを授業の目的とします。具体的な内容は到達目標に掲げてあります。

なお、この講義は基本情報処理技術者試験の内容を含みます。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 OSの概要1 (教科書 第1章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第12節)*授業の目標*OSとは何か*OSの歴史*様々なOS

2 OSの概要2 (教科書 第2章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第12節)*ハードウェアの概要*OSの基本要素*システムコール*言語と単位

3 プロセス1 (教科書 第3章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第13節、第14節)*プロセスとは*プロセスの構造*プロセスの状態*プロセスのスケジューリング*スレッドとは

4 プロセス2 (教科書 第4章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第13節、第14節、第4章第6節)*プロセス間通信*競合状態と相互排他*基本的な複数プロセスの問題

5 メモリ管理1 (教科書 第5章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第15節)*メモリの基礎*仮想記憶

6 メモリ管理2 (教科書 第6章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第15節)*ページ読み込み方式*ページ置換え方式*ページ置換えアルゴリズム

7 中間試験・まとめと復習

8 ファイルシステム1 (教科書 第7章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第16節)*ファイルシステムとは*ファイル*ディレクトリ

9 ファイルシステム2 (教科書 第8章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第16節)*ファイルシステムの実装*ファイルシステムの機能

10 入出力 (教科書 第9章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第5節)*入出力デバイス*I/Oソフトウェア*ディスク*ユーザインタフェース*その他の入出力

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Page 103: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

11 デッドロック  (教科書 第10章、参考書 基本情報技術者教科書 第4章第6節)*デッドロックとは*デッドロックの検出と回復*デッドロックの回避*デッドロックの防止*デッドロック関連の問題*哲学者の問題

12 セキュリティ (教科書 第11章、参考書 基本情報技術者教科書 第6章第1節~第10節)*セキュリティの基本*暗号の基礎*情報の保護技術*システムへの攻撃*システムの防御

13 マルチメディアシステム (教科書 第12章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第20節)*マルチメディアとは*マルチメディアファイル*マルチメディアプロセススケジューリング*マルチメディアファイルシステム

14 OSの事例、Linux、Android (教科書 第13章、第14章、参考書 基本情報技術者教科書 第3章第12節)*Linuxの概要*Linuxカーネル構造*Linuxプロセス*LinuxのI/Oスケジューリング*Linuxのメモリ管理、仮想ファイルシステム、ネットワーク*Android*Androidの基本構造*Androidのアプリケーション開発

15 期末試験とふりかえり

【3】 到達目標

以下のことを理解し説明できるようにします。*オペレーティングシステムとの目的・位置づけ、一般的な構造*実行管理の役割と、具体的な仕組、プロセスの考え方*プロセスの実行スケジューリングの考え方と、用いられるアルゴリズム*並行処理・プロセス間同期およびそれに伴うデッドロック・その解決法*デバイスの管理、バッファリング・ブロッキング・スプーリング・ディスクスケジューリングの概念*ページングによる記憶管理方式、仮想記憶、デマンドページングの考え方と仕組*ページ参照の局所性と置換えアルゴリズム(置換えアルゴリズムの効率について簡単な解析ができる)*ファイルシステムの役割と仕組、構成要素*ファイルの名前空間の管理とディレクトリシステム、内容領域管理の役割と仕組*OSの提供するユーザインターフェースについて、CUIとGUI、国際化と地域化、文字コードやインプットメソッド*OSの提供する保護とセキュリティ、暗号と認証

【4】 授業概要および授業方法

学生は授業前に予習をして、基本的な内容(特に「どうなっているか」)を読み取る。更に理解できないことを整理しておき、授業内で議論する材料にする。授業時間内は予習内容を前提として、様々な仕組みの背後にある考え方、技術選択の理由などを議論し、オペレーティングシステムをより深く考える。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習は、教科書、参考書の対応する章を読み、ノートに整理しておくこと(90分)。復習は、教科書の演習問題、参考書の演習問題、基本情報技術者試験の過去問を解くことで知識の確認をすること(90分)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「オペレーティングシステム」 菱田、寺西、峰野、水野 共立出版〔参考書〕「徹底攻略 基本情報技術者 教科書 令和2年度」 月江伸弘 株式会社インプレス    「オペレーティングシステム入門[新版]」 古市栄治 日本理工出版会 4-89019-482-7    「オペレーティングシステム」 吉澤康文 昭晃堂 4-7856-3119-8    「オペレーティングシステムの基礎」 大久保英嗣 サイエンス社 4-7819-0860-8

【7】 評価方法およびフィードバック

授業中の学習態度 10% + 中間試験 30% + 期末試験 60% で評価します。中間試験は、実施後の授業内で返却し講評を行います。期末試験は各問題に対する全体的な講評をWeb等で公開します。

【8】 オフィスアワー

火曜日 9:00~10:30、水曜日 9:00~12:30、または個別にアポイントを取ってください

【9】 関連科目

コンピュータアーキテクチャ UNIXとネットワーク コンピュータネットワーク

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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Page 104: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「コンピュータ及び情報処理(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉

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2020 秋学期・火1・2学年・2単位

科 目 ソフトウェア工学

(Software Engineering)

数藤 恭子担当教員

コースナンバー:I13-4341

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

大規模なソフトウェアを系統的に開発し、効率よく運用・保守するための様々な技術を学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ソフトウエア工学の概要

2 システム開発のプロセス・要求の分析

3 要件定義・システム方式設計

4 要件定義・システム方式設計(構造化分析)

5 オブジェクト指向分析

6 オブジェクト指向分析

7 ソフトウェア詳細設計

8 前半の到達度の確認(中間テスト)

9 コーディング

10 ソフトウェアテストと品質管理

11 開発とプロジェクト管理

12 開発とプロジェクト管理

13 ソフトウェアの保守

14 知的財産の管理

15 到達度の確認(期末テスト)

【3】 到達目標

1.ソフトウェア開発モデルを説明できる2.要求分析を行い、要求仕様を作ることができる3.基本設計及び詳細設計ができる4.個別及び統合テストの技術を身につける5.保守・管理を行うことができる

【4】 授業概要および授業方法

ソフトウェア開発の上流工程から下流工程まで基礎知識とその実践的応用(具体)例を修得する。また、ソフトウェアの品質管理、プロジェクトマネジメントの方法論、ソフトウェア技術者のスキル標準と倫理規程を修得する。上記の5つの目標に相当する分野の説明が終わるごとに簡単なテストを行い、知識習得の確認を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:次回分、教科書に目を通しておくこと。授業ごとに180分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

「基礎からの基本情報処理技術者試験突破テキスト(テクノロジ系)」(並木通男監修、実教出版)(主に第5編)「ソフトウェア工学の基礎(未来へつなぐデジタルシリーズ【13】)」(神長裕明 他、共立出版)

【7】 評価方法およびフィードバック

定期試験の成績で評価する。中間試験に対して履修者全 体のできていなかった点や、改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

水曜3、4限

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【9】 関連科目

プログラミングB コンピュータネットワーク 情報テクノロジ 情報マネジメント

〔予め学んでおくとよい科目〕

オブジェクト指向プログラミング

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

上記以外の関連科目として、オペレーティングシステム 、情報ストラテジも履修すると良い。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉

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2020 春学期・火3・2学年・2単位

科 目 情報テクノロジ

(Information Technology)

松島 俊明担当教員

コースナンバー:I13-3341

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報処理技術の内、既存の授業(コンピュータアーキテクチャ、コンピュータネットワーク、ソフトウエア工学、プログラミングB、オペレーティングシステム)でカバーされていないテクノロジ関連の項目を学ぶ。これにより、情報処理技術全般に関する基礎学力と専門知識を習得することができる。なお、既存の上記5科目と、この科目によって基本情報処理技術者試験のテクノロジ系の全領域をカバーすることになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 基礎理論(コンピュータのデータ表現・コンピュータの演算)

2 基礎理論(回路・応用数学)

3 基礎理論(情報理論)

4 アルゴリズムとプログラミング(データ構造)

5 アルゴリズムとプログラミング(アルゴリズム)

6 アルゴリズムとプログラミング(アルゴリズム)

7 コンピュータシステム(システム構成要素)

8 コンピュータシステム(ソフトウェア)

9 データベース(データベース設計・データベース管理システム)

10 データベース(データベース言語)

11 データベース言語(SQL・データベース応用)

12 情報セキュリティ(情報セキュリティ管理)

13 情報セキュリティ(情報セキュリティ技術)

14 情報セキュリティ(脆弱性と対策)

15 期末試験とまとめ

【3】 到達目標

1.コンピュータに必要な数学を使いこなすことができる。2.システムの構成およびその評価指標について説明ができる。3.データベースの設計、及び利用ができる。4.セキュリティ技術を理解し、説明できる。5.データ構造とアルゴリズムの設計ができる。6.インタフェース技術を理解し説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

情報処理技術者に必要とされる情報技術のうち、基礎理論、システム構成と評価、マルチメディア技術、データベース、情報セキュリティ、データ構造とアルゴリズム、ヒューマンインターフェースについて学習する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

教科書を見て予習をしておくこと。1回の授業で約180分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕月江伸弘著,徹底攻略基本情報技術者教科書,インプレス

【7】 評価方法およびフィードバック

原則として、定期試験の成績を100%として評価する。定期試験実施後、模範解答を公表する。

【8】 オフィスアワー

月13:00-16:00, 火10:00~11:30, 木15:30~16:30 (4633室)

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【9】 関連科目

プログラミングB コンピュータアーキテクチャ

〔予め学んでおくとよい科目〕

ソフトウェア工学 オペレーティングシステム 情報ストラテジ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

基本情報免除講座の要件を満たすためには、上記以外にコンピュータネットワーク、情報マネジメントの履修が必要である。また、本講義で学ぶ内容は各分野の概要であるので、より深く理解するためには関連専門科目を履修すること。

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2020 春学期・時間外・2学年・2単位

科 目 情報マネジメント

(Information Management)

松田 隆一担当教員

コースナンバー:I13-3351

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

 基本情報技術者試験の午前テストが免除となる対象科目の”マネジメント系とストラテジ系”分野をこの講義によりカバーする。午後の試験問題にも役立つ内容である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 基本情報技術者試験共通キャリアフレームワークの小分類毎に授業をする。毎回、最後に小テストを行う。第1回 1プロジェクトマネジメント

2 第2回 2プロジェクト統合マネジメント    3プロジェクトステークホルダマネジメント    4プロジェクトスコープマネジメント

3 第3回 5プロジェクト資源マネジメント    6プロジェクトタイムマネジメント

4 第4回 7プロジェクトコストマネジメント    8プロジェクトリスクマネジメント

5 第5回 9プロジェクト品質マネジメント    10プロジェクト調達マネジメント

6 第6回 11プロジェクトコミュニケーションマネジメント    1サービスマネジメント    2サービスの設計・移行

7 第7回 3サービスマネジメントプロセス

8 第8回 4サービスの運用

9 第9回 5ファシリティマネジメント    11システム監査

10 第10回 2内部統制     1経営・組織論

11 第第11回 2応用数学

12 第12~13回 2OR・IE

13 第12~13回 2OR・IE

14 第14~15回 3会計・財務

15 第14~15回 3会計・財務

【3】 到達目標

 マネジメント系およびストラテジ系の午前問題を理解し回答できるようになる。 基本情報技術者試験の過去の問題と同等レベルの問題を解いて、合格基準の60点以上をとれるようになる。

【4】 授業概要および授業方法

 参考書として、”徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度”を使用して、経済産業大臣が告示で定める履修項目を学習する。毎回、履修項目に関連する基本情報技術者試験と同等レベルの問題演習を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

「授業ごとに 90 分の予習・90 分の復習が必要。」”徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度”を読んでおくこと

【6】 教科書・参考書・参考資料

参考書:徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度

【7】 評価方法およびフィードバック

 毎回の小テスト「小テストの実施後、授業内で試験の解説を行う。」

【8】 オフィスアワー

講義開始から演習課題の最終提出期間までの間、質問等は電子メールにて随時受け付ける。

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【9】 関連科目

情報テクノロジ特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

ソフトウェア工学 社会情報学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

 基本情報技術者試験の過去問題を自己学習しておくことを進める

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2020 秋学期・時間外・2学年・2単位

科 目 情報ストラテジ

(Information Strategy)

松田 隆一担当教員

コースナンバー:I13-4351

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

 基本情報技術者試験の午前テストが免除となる対象科目の”マネジメント系とストラテジ系”分野をこの講義によりカバーする。午後の試験問題にも役立つ内容である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 基本情報技術者試験共通キャリアフレームワークの小分類毎に授業を行う。毎回、最後に小テストを行う。第1~2回 1情報システム戦略

2 第1~2回 1情報システム戦略    2業務プロセス

3 第3回 3ソリューションビジネス

4 第4回 4システム活用促進・評価    1システム化計画    2要件定義

5 第5回 3調達計画・実施    1経営戦略手法

6 第6回 2マーケティング

7 第7回 3ビジネス戦略と目標・評価0    4経営管理システム

8 第8回 1技術開発戦略の案    2技術開発計画

9 第9回 1ビジネスシステム

10 第10回 2エンジニアリングシステム

11 第11回 3e-ビジネス    4民生機器

12 第12回 5計測・制御に関する理論    5産業機器    1知的財産権

13 第13回 2情報セキュリティ管理    3セキュリティ技術評価6    4情報セキュリティ対策

14 第14回 2セキュリティ関連法規     3労働関連・取引関連法規

15 第15回 4その他の法律・ガイドライン・技術者倫理    5標準化関連

【3】 到達目標

 マネジメント系およびストラテジ系の午前問題を理解し回答できるようになる。 基本情報技術者試験の過去の問題と同等レベルの問題を解いて、合格基準の60点以上をとれるようになる。

【4】 授業概要および授業方法

 参考書として、”徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度”を使用して、経済産業大臣が告示で定める履修項目を学習する。毎回、履修項目に関連する基本情報技術者試験と同等レベルの問題演習を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

「授業ごとに 90 分の予習・90 分の復習が必要。」”徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度”を読んでおくこと

【6】 教科書・参考書・参考資料

参考書:徹底攻略 基本情報技術者教科書 令和2年度

【7】 評価方法およびフィードバック

 毎回の小テスト小テストの実施後、授業内で試験の解説を行う。」

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【8】 オフィスアワー

講義開始から演習課題の最終提出期間までの間、質問等は電子メールにて随時受け付ける。

【9】 関連科目

情報マネジメント特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

基本情報技術者試験の過去問題を自己学習しておくことを進める。上記以外の関連科目として、ソフトウエア工学も履修すると良い。

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2020 春学期・火1・2学年・2単位

科 目 信号処理

(Signal Processing)

伊藤 登担当教員

コースナンバー:I13-3361

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

 信号とは、重要な情報をもつ物理量のことである。例えば、体温、心電図、音声、画像、映像などは典型的な信号の例である。信号から重要な情報を抽出したり、信号を加工して変形させたりする操作は信号処理という。本授業では、世の中に存在する様々な信号を関数の形で表し、それらの関数を様々な周波数をもつ正弦波の和、あるいは複素指数関数の和で表現できることを習得してもらうことを目的とする。このような周波数成分の分析はスペクトル解析と呼ばれる。信号の中にどのような周波数成分(正弦波)が入っているかを調べ、周波数成分の分布が分かっていれば、重要な情報を抽出することができ、雑音のような不要な成分を除去することも可能である。信号のスペクトル解析は信号処理手法の中で最も重要な基本技術の一つであるため、信号処理の分野への挑戦はまずスペクトル解析から始めなければならない。「信号処理」の履修者は本授業を通して連続時間信号(周期信号と非周期信号)のスペクトル解析手法(フーリエ解析)を習得することができる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 本講義の概要、連続時間信号と離散時間信号の例、連続時間信号の離散化、標本化周波数、標本化周期などの基礎概念と計算

2 連続時間周期信号のsinとcosによるフーリエ級数展開の概念・意味と展開例

3 上記の展開に関する簡単な計算例(幾つかの計算例を用いて展開の計算法とその結果の物理的な意味を理解してもらう。)

4 上記の複雑な展開例

5 上記の高度な展開例

6 連続時間周期信号のsinのみによるフーリエ級数展開の導出と物理的な意味

7 連続時間周期信号の複素指数関数によるフーリエ級数展開の導出とその物理的な意味

8 上記の簡単な展開例

9 上記の複雑な展開例

10 上記の高度な展開例

11 周期信号の複素フーリエ級数展開から非周期信号のフーリエ変換の導出とフーリエ変換の物理的な意味

12 連続時間非周期信号のフーリエ変換の簡単な計算例

13 連続時間非周期信号のフーリエ変換の複雑な計算例

14 連続時間非周期信号の逆フーリエ変換の計算例

15 本授業の総括と学習到達度の確認

【3】 到達目標

スペクトル解析は信号処理の基礎である。信号処理の履修者はこの科目を履修後、周期信号のフーリエ級数展開(実フーリエ級数展開と複素フーリエ級数展開)及び非周期信号のフーリエ変換を計算できることが本授業の到達目標である。

【4】 授業概要および授業方法

本授業では、主に連続時間周期信号の様々なフーリエ級数展開(実フーリエ級数展開と複素フーリエ級数展開)、連続時間非周期信号のフーリエ変換とその逆変換を講義する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

1年生までに勉強した微分・積分と複素数に関する数学の基礎をもう一度復習し、様々な計算ができるように準備しておくことが重要である。具体的には、毎回授業の前日までに、4時間以上をかけて前回の計算例をもう一度復習し、自分で計算できるように復習すること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕特に指定しないが、授業中ノートをとることが必須である。〔参考書〕信号処理入門(佐藤幸男著、オーム社出版局)

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【7】 評価方法およびフィードバック

評価方法:およそレポート30%+期末試験70%フィードバック:レポート問題の正解だけを予め提示し、レポート回収後、問題のある解法を学生に注意し、正しい解法を説明する。

【8】 オフィスアワー

木曜日 13:00~18:00(4531教室)

【9】 関連科目

基礎解析Ⅰ 基礎解析Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

線形システム

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 春学期・月2・3学年・2単位

科 目 コンパイラとプログラミング言語

(Compilers and Programming Languages)

金岡 晃担当教員

コースナンバー:I13-5311

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

コンパイラは、プログラミング言語を用いて記述されたプログラムを、コンピュータが解釈実行可能な機械語プログラムに翻訳するソフトウェアである。本授業では、簡単なプログラミング言語を取り上げ、コンパイラの設計方法について理解を深めることを到達目標とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 コンパイラの概要

2 コンパイラの構成

3 プログラミング言語の形式的な記述

4 字句解析の概要と非決定性有限オートマトン

5 決定性有限オートマトン

6 字句解析プログラム

7 中間試験とまとめ

8 構文解析の概要、上向き構文解析

9 下向き構文解析

10 構文解析プログラム

11 中間表現と意味解析

12 Java仮想マシンとその機械語

13 条件分岐文と繰返し文のコード生成

14 関数呼出しのコード生成

15 期末試験とまとめ

【3】 到達目標

コンパイラの設計方法について理解を深める。

【4】 授業概要および授業方法

人間が作るプログラムは人間に対する可読性があるが機械に対しての可読性はない。機械に対する可読性を持たせて実行可能なプログラムへと変換するためには、さまざまな処理が必要となる。人間が作成したプログラム(ソースプログラム)に対する字句解析による字句の分割、分割された字句に対する構文解析、そして機械語への変換という処理が大まかな流れとなる。また構文を解析するにあたっては、そのプログラミング言語がそれぞれの構文でどういった意味を持つか、という言語自体の形式的な記述も必要となる。本授業では、人間が作るプログラムが機械で動かすプログラムに変換されるコンパイルについて、その内部の流れとその詳細を学ぶ。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:毎回、次回の内容に該当する教科書ページを提示するので、それを熟読する。授業ごとに90分の予習が必要。復習:毎回、今回の該当に該当する演習問題を提示するので、それを解く(評価外)。解説は次回で行う。授業ごとに90分の復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕 「コンパイラとバーチャルマシン」(今城哲二他著、オーム社)

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験・中間試験を80点、学習態度を20点とし、合計が60点以上を合格とする。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。また試験に対して履修者全体のできていなかった点や、改善点に関する講評を行う。

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【8】 オフィスアワー

火曜日のAM10:00~12:00ただし電子メールで個別に時間を予約するものとする。

【9】 関連科目

コンピュータアーキテクチャ

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 春学期・時間外・3学年・2単位

科 目 オブジェクト指向プログラミング

(Object-oriented Programming)

大里 延康担当教員

コースナンバー:I13-5331

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

オブジェクト指向の基本概念を理解し、オブジェクト指向的なプログラミングの考え方を身につける。プログラムの例に即してその有効性を具体的に知る。また、オブジェクト指向技術の今日のさまざまな発展を理解する。受講後、受講者自身が「システム開発をオブジェクト指向でやってみよう」と考えるようになることを目指す。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)多様性を受け入れる態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 イントロダクション オブジェクト指向の必要性,現状,歴史などを見る。

2 オブジェクト指向プログラミング概観 簡単な問題例を示し,オブジェクト指向プログラミングの流れを見る。

3 オブジェクト指向の諸概念 オブジェクト,インスタンス,クラス,メッセージ,メソッド等の概念やその役割を説明する。

4 継承 モジュール化の手段としての継承の概念を説明する。

5 ポリモルフィズム 多様なオブジェクトに適用できるアルゴリズムを設計する基本となる概念を説明する。

6 C++におけるオブジェクト指向 これまでに説明したオブジェクト指向の諸概念を,実際の言語に即して説明する。

7 Javaにおけるオブジェクト指向 Java言語の特徴を,オブジェクト指向言語としての側面から説明する。

8 オブジェクト指向プログラミング実習(CLOSによる)(以下,3~4コマ分を充てる) 簡単な実例のプログラムの改造を通じて,オブジェクト指向の概念の理解を深める。

9 オブジェクト指向プログラミング実習(CLOSによる) 簡単な実例のプログラムの改造を通じて,オブジェクト指向の概念の理解を深める。

10 オブジェクト指向プログラミング実習(CLOSによる) 簡単な実例のプログラムの改造を通じて,オブジェクト指向の概念の理解を深める。

11 オブジェクト指向プログラミング実習(C++およびJavaによる) 多様な言語でのオブジェクト指向の実際を体験する目的でC++やJavaを取り上げ,実際に動かしてみる。

12 オブジェクト指向的なものの見方 オブジェクト指向に基づくプログラムの設計をするための考え方を説明する。

13 オブジェクト指向システムの実現 プログラミング言語においてオブジェクト指向がどのように実現されているかを説明する。

14 分散オブジェクト指向 オブジェクト指向の発展形のひとつである並行オブジェクト指向を概観する。

15 試験とまとめ

【3】 到達目標

オブジェクト指向の基本的な概念を理解し,説明できる。オブジェクト指向の実際のいくつかのプログラミング言語における実現法を説明できる。オブジェクト指向の機能を実際のプログラミング言語に関して体験する。オブジェクト指向で構成された簡単なプログラムを読解できる。オブジェクト指向の機能を提供している言語処理系を手元のコンピュータにインストールして利用できる。オブジェクト指向の概念にもとづく簡単なプログラムを作ることができる。オブジェクト指向に基づくシステム設計法の概要を説明できる。

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【4】 授業概要および授業方法

オブジェクト指向の入門的解説を行ない、その基本概念を紹介するとともに、オブジェクト指向によるプログラミングの実例を示しながらそれらの概念がどのように有効性を持つかを具体的に述べ、プログラミングの実習も行う。また、オブジェクト指向技術の今日のさまざまな発展を紹介し、ネットワークを背景とする分散処理技術との融合による分散オブジェクト指向技術についても述べる。

授業方法:プリントを配布し、それに沿って講義を進める。中間において理解度を確認するための簡単な試験を行う。座学での概念を実際に各自で確認することを目指すプログラミング実習を実施する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

準備学習として,プログラミング関連科目およびコンピュータアーキテクチャについての復習をしておくこと。関連科目等の予習時間として30時間程度を必要とする。講義初回に配布する資料を,以降各回の授業の準備として熟読してくること。集中講義期間中の授業前後にプログラミングの自己学習を含み,30時間程度の授業時間外学習(予習15時間,復習15時間)を必要とする。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕プリント資料を配布する。〔参考書〕S.E.キーン著「COMMON LISPオブジェクト指向(CLOS)」トッパン、    Tucker!著「憂鬱なプログラマのためのオブジェクト指向開発講座」翔泳社、    小林健一郎著「これならわかるC++―挫折しないプログラミング入門」講談社

【7】 評価方法およびフィードバック

試験70%、実習課題レポート20%,小テストおよび学習態度10%として評価する。小テストは理解度測定を目的とし,授業内で模範解答を示してフィードバックを行う。

【8】 オフィスアワー

集中講義期間中の授業終了後に質問を受け付ける。

【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB プログラミング演習A プログラミング演習B プログラミングC プログラミング演習C アルゴリズムとデータ構造

〔予め学んでおくとよい科目〕

なし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

この授業では少なくともひとつのプログラミング言語によるプログラミングの経験があり、手続き、関数、変数、データ構造など、プログラミングに関する基礎的な概念についての知識を仮定している。

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Page 119: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・金2・3学年・2単位

科 目 データベース論

(Database Theory)

中島 悠担当教員

コースナンバー:I13-5351

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

データベースシステムとは、特定の目的に沿って集められたデータを効率よくかつ安全に保存・管理・アクセスするサービスを提供するシステムである。この講義では、データの性質を記述するデータモデルの考え方、現在広く使われているリレーショナルモデルの理論的背景、データの取得・操作を行うためのSQL、データベースシステムを構成する諸技術(データベースシステムの物理的側面、トランザクション処理)を学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 授業概要・データベースとは

2 リレーショナル代数・リレーショナルモデル1

3 リレーショナルモデル2

4 第1正規形,第2正規形,第3正規形

5 ERモデル

6 データモデル・スキーマ

7 中間のまとめ

8 SQL 1 (座学)

9 SQL 2 (演習1 SELECTなど)

10 SQL 3 (演習2 JOINなど)

11 SQL 4 (演習3 副問合せ/相関副問合せなど)

12 トランザクション処理/同時実行制御/障害回復

13 データベースアプリケーション設計/開発

14 まとめ

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

(1)リレーショナルモデルとERモデルの考え方を理解し、説明することが出来る。(2)関係代数・正規化の概念と操作を理解し、実行することができる。(3)SQLの概要を理解し、簡単な問合せを記述できる。(4)データベースの物理的な実現技術とトランザクション処理を理解し、説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

配付資料と教科書に沿って、授業計画に挙げた項目について講義する。はじめに現在広く使われているリレーショナルモデルに基づくデータベースの設計について学ぶ。つづいて、問い合わせ言語SQLを用いてデータベースのデータを取得したり操作したりする方法を学ぶ。さらに、データベースシステムの物理的側面やトランザクション処理など情報システムとしてのデータベースの側面について学ぶ。また、この授業では演習課題を課す。詳細は講義時に説明する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業後に復習および演習問題の解答をしておくこと(毎回3時間程度)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕 「体系的に学ぶデータベースのしくみ第2版」(山本森樹、日経BPソフトプレス) ISBN:978-4891006655〔参考書〕 「リレーショナルデータベース入門[新訂版]」 (増永良文、サイエンス社) ISBN:978-4781910246講義資料を配付予定。

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験(100%)を評価とする。授業内に練習問題の解説を行う。詳細は開講時に説明する。

【8】 オフィスアワー

水13:00~16:10(第4を除く) (4641室)

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【9】 関連科目

コンピュータアーキテクチャ アルゴリズムとデータ構造

〔予め学んでおくとよい科目〕

「プロジェクト」と関連が深い。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

なし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉

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Page 121: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・金2・3学年・2単位

科 目 データベース論

(Database Theory)

豊田 哲也担当教員

コースナンバー:I13-5351

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

データベースシステムは,特定の目的に沿って集められたデータを効率よくかつ安全に保存・管理・アクセスするサービスを提供するシステムであり,近年注目を集めるデータサイエンスの基盤的技術の一つである.この講義では,データの性質を記述するデータモデルの考え方,現在広く使われているリレーショナルモデルの理論的背景,データの取得・操作を行うためのSQL,データベースシステムを構成する諸技術(データベースシステムの物理的側面,トランザクション処理)を学ぶ.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 授業概要・データベースとは

2 リレーショナル代数,リレーショナルモデル1

3 リレーショナルモデル2

4 第1正規形,第2正規形,第3正規形

5 ERモデル

6 データモデル・スキーマ

7 中間のまとめ

8 SQL 1(座学)

9 SQL 2(演習1 SELECTなど)

10 SQL 3(演習2 JOINなど)

11 SQL 4(演習3 副問い合わせ/相関副問い合わせなど)

12 トランザクション処理/同時実行制御/障害回復

13 データベースアプリケーション設計/開発

14 まとめ

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

(1)リレーショナルモデルとERモデルの考え方を理解し,説明することができる.(2)関係代数・正規化の概念と操作を理解し,実行することができる.(3)SQLの概要を理解し,簡単な問い合わせを記述できる.(4)データベースの物理的な実現技術とトランザクション処理を理解し,説明できる.

【4】 授業概要および授業方法

配布資料と参考書に沿って,授業計画に挙げた項目について講義する.はじめに現在広く使われているリレーショナルモデルに基づくデータベースの設計について学ぶ.つづいて,問い合わせ言語SQLを用いてデータベースのデータを取得したり操作したりする方法を学ぶ.さらに,データベースシステムの物理的側面やトランザクション処理など情報システムとしてのデータベースの側面について学ぶ.また,この授業では演習課題を課す.詳細は講義時に説明する.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業後に復習および演習問題の解答をしておくこと(毎回3時間程度).

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用せず,講義資料を配布予定.[参考書]増永良文:リレーショナルデータベース入門[第3版],サイエンス社[参考書]ミック:SQL 第2版 ゼロからはじめるデータベース操作(プログラミング学習シリーズ),翔泳社

【7】 評価方法およびフィードバック

演習課題(20%)と期末試験(80%)を評価とする.授業内に練習問題の解説を行う.詳細は開講時に説明する.

【8】 オフィスアワー

月曜4限

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【9】 関連科目

コンピュータアーキテクチャ アルゴリズムとデータ構造

〔予め学んでおくとよい科目〕

「プロジェクト」と関連が深い.

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

なし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む.)」の講義科目(必修)

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2020 秋学期・水2・3学年・2単位

科 目 人工知能

(Artificial Intelligence)

中島 悠担当教員

コースナンバー:I13-6341

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

人工知能は、探索や推論、学習といった人間の知的活動を計算機上で実現しようという試みである。この授業では人工知能の様々な理論とそれらの実装について学ぶ。本授業を通じて、与えられた問題を人工知能技術で解決する能力を養い、知的情報処理の基本的手法を習得すると共に、それらの技術をシステムに実装する力を身につける。人工知能の技法を学習することで、ソフトウェア開発やデータ分析をする際に、技術書や論文を参照しながら、探索や機械学習などの知的な情報処理を適用できるようになることを目標とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 授業概要・人工知能の歴史

2 探索(1) ~ 問題空間の定式化、深さ優先探索、幅優先探索など基礎的な探索

3 探索(2) ~ 問題空間の定式化、深さ優先探索、幅優先探索など基礎的な探索

4 探索(3) ~ ヒューリスティック探索、最良優先探索、A*など発見的知識を用いた探索

5 探索(4) ~ And/Orグラフとゲーム探索、ゲーム木、ミニマックス法などのゲーム探索

6 推論(1) ~ 知識表現と推論、意味ネットワークと推論

7 推論(2) ~ プロダクションシステム、プロダクションシステムの記述、構成と実行

8 中間のまとめ

9 機械学習(1) ~ 説明に基づく学習などの演繹的な機械学習

10 機械学習(2) ~ 同定木の学習など帰納的な機械学習

11 機械学習(3) ~ 遺伝的アルゴリズムなどソフトコンピューティング

12 応用(1) ~ 情報の推薦,協調フィルタリング

13 応用(2) ~ マルチエージェントシミュレーション

14 まとめ

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

(1)探索による問題解決を理解し、説明できる。(2)プロダクションシステムを理解し、説明することができる。(3)説明に基づく学習や同定木の学習などの機械学習手法を理解し、説明することができる。(4)Webやシミュレーションに応用されている人工知能技術を理解し、説明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

配付資料と教科書に沿って、授業計画に挙げた項目について講義する。知的なソフトウェアの構築の足がかりとなる、人間の知的な情報処理を計算機上に実現する人工知能の基礎技術を説明する。人工知能の分野における基礎概念と基本技法および、それらの実装方法について解説する。前半部では、主に探索および知識表現と推論に関係する技術を学ぶ。後半部では、機械学習について学んだあと、人工知能技術の応用について学ぶ。また、講義では演習課題を課す。詳細は講義時に説明する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業後に復習および演習問題の解答をしておくこと(毎回3時間程度)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕 「人工知能 (新世代工学シリーズ)」 (溝口理一郎・石田亨、オーム社) ISBN:978-4274132001講義資料を配付予定。

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験(100%)を評価とする。授業内に練習問題の解説を行う。詳細は開講時に説明する。

【8】 オフィスアワー

水13:00~16:10(第4を除く) (4641室)

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Page 124: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【9】 関連科目

コンピュータアーキテクチャ アルゴリズムとデータ構造

〔予め学んでおくとよい科目〕

「プロジェクト」と関連が深い。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

なし

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Page 125: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・火2・3学年・2単位

科 目 自然言語処理

(Natural Language Processing)

数藤 恭子担当教員

コースナンバー:I13-5321

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

我々が日常で用いている言語をコンピュータが理解するために必要な技術の基礎を理解する。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 自然言語処理の概要

2 形態素解析(文の構造と単語への分解)

3 形態素解析(品詞のタグ付け)

4 構文解析

5 構文解析

6 意味解析

7 文脈解析

8 前半の復習(中間テスト)

9 文の類似度

10 文のベクトル表現

11 情報検索・話題の推定

12 ニューラルネットワーク

13 演習

14 演習

15 まとめ・総復習

【3】 到達目標

自然言語処理の基礎として、単語の並びの解析や品詞のタグ付けの手法など文の解析方法を学ぶ。言語解析を扱う道具として登場する、確率モデルやグラフ表現などの意味を正しく理解する。演習課題で自然言語処理のごく基本的なプログラムに触れ、アルゴリズム及び入出力の仕組みを理解する。

【4】 授業概要および授業方法

自然言語処理の基礎として、単語の並びの解析や品詞のタグ付けの手法、文の意味やトピックの抽出方法などを解説する。後半では、自然言語処理のごく基本的なプログラムについて解説し理解を深める。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業ごとに180分の予習・復習が必要。予習としては主に前回までの授業プリントの見直しを行い、理解が不十分な箇所は授業で質問をすること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

プリントを配布。参考書:「自然言語処理概論」黒橋他(サイエンス社)・「Pythonによるテキストマイニング入門」山内(オーム社)

【7】 評価方法およびフィードバック

中間テスト(50%)、期末テスト(50%)。課題回収後の模範解答の配布。

【8】 オフィスアワー

水曜日4限 金曜日4限

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Page 126: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【9】 関連科目

確率論入門なし

〔予め学んでおくとよい科目〕

なし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

上記以外の関連科目として、人工知能も履修すると良い。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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Page 127: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・木2・3学年・2単位

科 目 コンピュータビジョン

(Computer Vision)

数藤 恭子担当教員

コースナンバー:I13-5341

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

コンピュータビジョンは、人間の視覚と脳での処理が行う高度な知覚・認識と同等の認識処理をコンピュータ上で実現するための 技術である。本講義では、画像中の物体を認識する手法や2次元の画像と3次元である実世界を対応づける手法などコンピュータ ビジョンの基礎を扱う。 この授業の目標は、画像認識を応用してどんな応用システムをつくりたいか考えたり、それを実現するにはどのような手法を使え ばいいのかを自分で調べたりできるようになること、そのための基本的な用語や知識を習得することである。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 コンピュータビジョンの概要(分野の流れと技術紹介、技術開発の課題)

2 基本的な画像処理(フィルタリング)

3 物体認識とその応用(特徴抽出、特徴量子化)

4 物体認識とその応用(特徴空間における学習と識別)

5 物体認識とその応用(ディープラーニング)

6 3次元位置計測、情報復元とその応用(射影幾何)

7 3次元位置計測、情報復元とその応用(3次元計測の技術と応用例)

8 前半の到達度の確認(中間テスト)

9 3次元位置計測、運動と形状の復元(3次元計測の技術と応用例)

10 動画像処理(動物体の抽出やオプティカルフロー )

11 動画像処理(時系列情報の解析)

12 様々な認識タスクと応用事例(物体検出、物体認識、セグメンテーション)

13 演習(特徴ベクトルの抽出とマッチング)

14 演習(射影幾何)

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

画像処理、認識技術の様々なアプローチを知り、将来的に自分で使えるようになる手がかりをつくることが目標である。特徴抽出 等の画像処理の基本手法、認識処理、画像と3次元空間との幾何的な対応づけについて、処理の流れと利用目的を理解する。

【4】 授業概要および授業方法

初回はコンピュータビジョンの技術がどのようなところで使われ発展してきたのか、今何ができて、何ができないのかなどを実例 と共に解説する。2回目以降は、画像からの特徴抽出の手法、その特徴を用いて画像中の物体を認識する手法、2次元の画像情報 と3次元である実世界を対応づける手法、動画像処理の手法を扱う。後半は演習室でプログラムを動かす実習形式の授業を実施する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業ごとに180分の予習・復習が必要。また、授業内容に関する質問をすることを奨励する。毎回なるべく一つは考えてみること。 授業中にわからないことをその場で聞いてもよいし、予習・復習で質問を考えてくることも勉強になる。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は別途指示、資料は適宜配布する。

【7】 評価方法およびフィードバック

演習の内容をまとめたレポート(30%)・中間テスト(30%)・期末試験(40%)質問に対する回答、レポートに対する改善点、中間テストの解説を授業内で実施する。

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【8】 オフィスアワー

水曜日3,4限

【9】 関連科目

メディア情報処理特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 秋学期・時間外・3学年・2単位

科 目 情報産業論

(Topics on Information Industry)

松田 隆一担当教員

コースナンバー:I13-6351

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

当該授業を通して、次のことができるようにする。①高度情報化社会と情報産業の関わりについて理解し、その特徴及び問題点について検討する。②情報技術者に必要な知識・技術の体系について理解し、将来のキャリアデザインを検討する。③情報技術者に必要な職業倫理及び企業のコンプライアンス遵守の必要性を理解する。④情報システム開発および運用工程を理解し、その工程に沿って事例研究を行う。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 社会の情報化

工業社会から情報社会への変化、コンピュータの発展、産業・行政・教育・生活の各分野へどう適用が拡大したか

2 情報化社会の事例と問題点

企業における情報システム、インターネットの普及、電子商取引(EC)の事例と問題は何か

3 1、2に関する課題演習

第1、2回の講義内容確認とIT製品やサービスの新企画を検討する

4 情報化への情報産業の役割

情報サービス業の分類、構造と役割は何か、実際の情報サービス会社のインタビュー事例

5 情報技術者の仕事と役割

情報技術者の人材類型、キャリアフレームワークはどういうものか、グローバル環境でどう位置づけになるか

6 4、5に関する課題演習

第4、5回の講義内容確認と情報産業(教育を含む)に関連するキャリア形成について検討する

7 情報セキュリティと情報産業に関わる法

情報セキュリティの脅威とリスクマネジメント、知的財産の体系、情報セキュリティ関連法規や基準は何か

8 情報技術者に求められる職業倫理

企業のコンプライアンスと情報技術者に必要な職業倫理とは何か、行動規範を達成する欲求モデルの段階はどのレベルか

9 情報技術者に必要な知識・技術の体系

ソフトウェアベンダおよびユーザ企業などに共通な情報処理技術者のスキルディクショナリー体系と、具体的な技術要素とは何か

10 7~9に関する課題演習

第7,8,9回の講義内容確認とセキュリティ事故の体験、見聞とどうIT技術を身につけていくか検討する

11 情報システム開発に関する作業概要

共通フレーム2007に基づくソフトウェア開発プロセス毎に必要な役割と課題、特に上流工程の重要性、スコープ管理、リスク管理とは何か

12 情報システム運用に関する作業概要

システム運用の体系ITILを元に、サービスサポート、サービスデリバリなど運用業務の内容、開発と運用の関係はどうあるべきか

13 情報システム開発の事例紹介

講師が実際に携わった情報システムを例に、オフショア開発、マルチベンダ、リリースまでのリスク管理を紹介する

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14 情報システム開発に事例研究

グループに分かれて、仮想プロジェクトの開発計画(スケジュール、費用、要員配置、リスク管理など)を作成し、発表後、状況の変化による計画書の見直しを行い発表することで、プロジェクトの運営、プロジェクトマネージャの役割について体験をするグループワークを行う

15 レポート

講義による実際の開発、運用に対する認識の変化、ITへの関わり方を検討する

【3】 到達目標

工業社会から情報社会への移行による、マーケティング及び生産方式の変化を説明できる。インターネットのインパクトを3つ以上説明できる。情報サービス業の特徴と課題を説明できる。情報処理技術者の職種毎に、キャリアマップと習得すべきスキルと関連づけて説明できる。プロジェクトマネージャの役割の重要さ、困難さ、達成感について体感に基づき、説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

コンピュータの発展の歴史、社会への情報化の普及、および、どのような課題を有しているかを理解する。また、そのITを支える情報産業とはどのようなものか、そこで働く技術者にはどのような知識とスキルを要求され、どのようにキャリアを築くか理解する。加えて、IT職種の中でも、ニーズの高いプロジェクトマネージャが行うプロジェクト計画書の作成・変更についてグループワークを行い、その実務の一端を体験する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

「授業ごとに 90 分の予習・90 分の復習が必要。」情報革命に至る農業、産業革命の歴史を調べる。自分が経験してきた情報システムをリストアップし、その利便性と問題を考察する。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕必要に応じて資料を配布〔参考書〕総務省「令和元年版 情報通信白書」

【7】 評価方法およびフィードバック

授業態度、演習成果で評価する。具体的には、授業態度と全ての課題及びレポートの提出を50点と換算し、この点数に各課題、レポートの内容をそれぞれ5段階に評価した点数を加点(最大で50点)する。「演習の実施後、授業内で演習の解説を行う。」、「グループワークの発表実施後、改善点に関する講評を行う。」

【8】 オフィスアワー

講義開始から演習課題の最終提出期間までの間、質問等は電子メールにて随時受け付ける。

【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

なし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

情報の教員を目指す者以外にも、情報処理技術者を目指すもので、その現状を知りたい者にもすすめる。関連科目として、社会情報学も履修すると良い。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報と職業」の講義科目〈必修〉

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2020 春学期・木1・2学年・2単位

科 目 確率過程論

(Stochastic processes)

高田 英行担当教員

コースナンバー:I13-3451

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

授業の目的:我々は、将来何が起こるかわからない中で意思決定をせまられて生きている。不確実性を含んだこの世界の出来事を数学的に記述し論理的に解析することによって、少しでも合理的な意思決定ができるのだとすれば、そのような「道具」を学ぶ意義は大いにある。何が予測できて何が予測できないのか、筋道たてて論理的に考えるためにも数学は助けになる。そのための数学的「道具」の一つがマルコフ連鎖である。この講義では、離散時間のマルコフ連鎖と連続時間のマルコフ連鎖について応用例を紹介しながら入門的な講義を行う。学習成果:確率的に変動するシステムをマルコフ連鎖を用いて記述し、解析することができる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 導入この講義で学ぶ「マルコフ連鎖」とはどのような場面で利用されるのか、マーケティングを例に解説する。数学的な厳密さよりも直感的なイメージを優先する。

2 離散時間マルコフ連鎖(1)離散時間マルコフ連鎖の例を交えながらその定義を解説する。「マルコフ性」の概念をしっかり理解することが最も重要である。

3 離散時間マルコフ連鎖(2)マルコフ連鎖の推移確率を並べてできる推移確率行列を解説する。行列とベクトルについて慣れることも重要となる。

4 チャップマン・コルモゴロフ方程式マルコフ連鎖の推移確率とチャップマン・コルモゴロフ方程式について解説を行う。

5 離散時間マルコフ連鎖の応用例離散時間マルコフ連鎖の応用例として、噂が広まって行く様子の数学的モデルを紹介する。行列の対角化を行うので、線形代数の該当する箇所(固有値・固有ベクトル・行列の対角化など)を復習しておくこと。

6 離散時間マルコフ連鎖の応用例離散時間マルコフ連鎖の応用例として、ウェブ広告のアトリビューション分析を紹介する。

7 マルコフ連鎖の状態の分類既約なマルコフ連鎖、周期的なマルコフ連鎖、再帰的な状態、一時的な状態、などの概念を導入する。これにより、マルコフ連鎖を大きく分類・整理し、どの部分を学習の対象としているのか意識することができる。同値関係を使うので、復習しておくこと。

8 吸収マルコフ連鎖離散時間マルコフ連鎖の具体例として「吸収マルコフ連鎖」について解説する。吸収マルコフ連鎖とは、ある状態に推移してしまったら最後、その状態から決して抜け出すことができないような状態を持っているマルコフ連鎖のことを言う。この講義では簡単のため離散時間の吸収マルコフ連鎖を扱う。応用として、ウイルス感染の数学モデルを紹介する。

9 ランダムウォーク離散時間マルコフ連鎖の具体例として「ランダムウォーク」について解説する。時間と空間を細かく分割していく様な極限を考えることによって、ランダムウォークからブラウン運動が構成できることを示す。その際、拡散方程式の基本解として正規分布の密度関数が現れる点に感動してほしい。

10 中間試験とまとめ(離散時間マルコフ連鎖について出題する)

11 ポアソン過程次回の講義で連続時間マルコフ連鎖を導入するが、そのために必要となる概念である「ポアソン過程」について解説する。標準的な教科書に載っているポアソン過程の定義がどのような発想で考えだされたのか理解できるよう、発見的な構成法を示す。

12 連続時間マルコフ連鎖(1)連続時間マルコフ連鎖を数学的に厳密に導入し、その推移確率がどのように表されるか、推移確率が満たす微分方程式(チャップマン・コルモゴロフの微分方程式と呼ばれる)がどのようなものか解説する。

13 連続時間マルコフ連鎖(2)前回に引き続き、推移確率が満たす微分方程式(チャップマン・コルモゴロフの微分方程式と呼ばれる)がどのようなものか解説する。最後に、連続時間マルコフ連鎖の定常分布を導出する。行列の指数関数を扱うので、線形代数の教科書などで予習をしておくこと。

14 出生死滅過程「出生死滅過程」という連続時間マルコフ連鎖の一種を数学的に厳密に導入し、その推移の仕方を解説する。そこから類推し、一般の連続時間マルコフ連鎖の推移の仕方を解説する。これにより、連続時間マルコフ連鎖についての基本的事項を全て学習したことになる。

15 期末試験とまとめ(連続時間マルコフ連鎖について出題する)

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【3】 到達目標

マルコフ性の概念を数学的な定義として正確に記述し、その直感的な意味付けができる。離散時間マルコフ連鎖の推移確率行列の意味を理解し、高次の推移確率が計算できる。離散時間マルコフ連鎖のチャップマン・コルモゴロフ方程式を導出することができ、その直感的な意味を説明できる。離散時間の吸収マルコフ連鎖の推移確率行列の構造を理解できる。ランダムウォークの構成法と拡散方程式との関係を理解できる。ポアソン過程の定義を基に、平均と分散を算出することができる。連続時間マルコフ連鎖の推移確率が満たす微分方程式の導出法を理解できる。連続時間マルコフ連鎖の推移の仕方を理解できる。

【4】 授業概要および授業方法

はじめに離散時間のマルコフ連鎖を学び、確率論的な考え方に慣れてから連続時間のマルコフ連鎖へと進む。推移確率行列によるマルコフ連鎖の表現から始まり、定常状態の導出、吸収マルコフ連鎖について具体的な計算を通して理解を深める。マルコフ連鎖が実際に社会で応用されている様子を見るため、マーケティングへの応用、 ウェブ広告の貢献度分析に関する例で解説を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

確率論入門で学んだ確率変数、確率密度関数、分布関数などの基本的な概念、および、平均と分散などの基本統計量の定義については確率過程論の講義が始まる前に復習してください(約180分)。講義が開講されてからは、各講義の最後に復習のポイントを挙げるので講義があった日に復習を行い(90分)、次週の講義の前に疑問点を解消しておいてください。また、次回の講義をよりよく理解するための予習のポイントも随時指示を出すので、予習をしてください(90分)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

(参考書) 成田清正:例題で学べる確率モデル 共立出版 小和田正:確率過程とその応用(実教出版)どちらも習志野メディアセンターにあります。

【7】 評価方法およびフィードバック

成績評価は「2回の試験(90%)とレポート課題(10%)」で行う。試験回収後に模範解答の解説を授業中に行う。

【8】 オフィスアワー

木曜2限目(4号館4階 4421)

【9】 関連科目

確率論I

〔予め学んでおくとよい科目〕

確率解析学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「確率論・統計学」の講義科目〈選択〉

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2020 春学期・木3・3学年・2単位

科 目 確率解析学

(Stochastic calculus)

高田 英行担当教員

コースナンバー:I13-5451

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

授業の目的:我々は、将来何が起こるかわからない中で意思決定をせまられて生きている。不確実性を含んだこの世界の出来事を数学的に記述し論理的に解析することによって、少しでも合理的な意思決定ができるのだとすれば、そのような「道具」を学ぶ意義は大いにある。そのための数学的道具として、確率解析学の入門的な講義を行う。

学習の成果:偶然が支配する現象の解析に用いられている「確率微分方程式」について直感的な理解ができることを最終目標にする。金融工学に興味のある学生はこの講義でその基礎の数学の部分を学ぶことができる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 確率論の基礎I(確率空間、確率変数)確率を用いて不確実性を議論する上で必要となる概念「確率空間」を導入する。そして、確率空間の上で定義される関数である「確率変数」の数学的に厳密な定義をし、より理解しやすいよう直感的な解説を行う。まずは、確率論で出てくる用語に慣れることが大事である。

2 確率論の基礎II(離散分布と連続分布、期待値と積率母関数)確率変数が従う確率分布として、取り得る値が離散的な場合と連続的な場合と2種類あることを解説する。離散的な確率変数の期待値は離散和で表され、連続的な確率変数の期待値は積分で表されることを復習したあと、モーメントの概念を解説する。最後に、モーメントを”かたまり”のまま扱うことが出来る積率母関数について解説する。積率母関数はあとで期待値の計算などを行う際に強力な道具となるので、ここでよく理解しておくことが望ましい。

3 確率論の基礎III(条件付期待値、分散・共分散)2つの互いに関係し合っている確率変数があったとき、いっぽうの確率変数についてある制限を付け加えたときの、もういっぽうの確率変数の期待値がどのようなものか、解説する。これが「条件付期待値」の概念である。ひとつの確率変数の分散の概念を復習し、2つの確率変数の間の関連性を記述するための「共分散」を解説する。

4 確率論の基礎IV(正規分布)確率解析学を学ぶ上で(”唯一の” と言っても過言ではないほど)重要な「正規分布」について解説を行う。あとでブラウン運動を定義する際に再び登場するので、この段階でしっかりとしたイメージを持つことが重要である。

5 確率過程の定義と特性この講義の本題である確率過程の定義を行う。一般に「確率過程」とは、時間でパラメータ付けられた確率変数の列のことである。初回の講義の「確率変数」についてよく復習しておくこと。離散時間の確率過程の具体的な例として「ランダムウォーク(日本語では酔歩と言う)」を解説する。直感的に理解しやすい概念であるので、この講義中に理解してしまうことが求められる。いくつかの具体的な計算を演習で行うので、実際に手を動かして計算することでよりよい理解へとつながる。

6 条件付期待値とマルチンゲール「確率過程」のあるクラスであるマルチンゲールについて解説を行う。マルチンゲールとは、公平なギャンブルを数学的にモデル化した概念で、確率解析学の主役級の概念である。マルチンゲールを定義するためには条件付期待値を用いるので、第3回目の講義内容を復習しておくこと。どのようなランダムウォークがマルチンゲールとなるかを理解できることがこの講義の目標のひとつである。

7 ブラウン運動I連続時間の確率過程の具体的な例として「ブラウン運動」を解説する。第4回目の講義「正規分布」についてよく復習しておくこと。「ブラウン運動」とは、小さな粒子がジグザグにランダムに動き回る様子を数学的に厳密に定義したもので、慣れるまでに相当の学習と時間を要する。ブラウン運動は、ランダムウォークのある種の極限として得られることを解説するので、まずはこの方式で直感的な理解を深めること。

8 ブラウン運動IIブラウン運動の顕著な性質を学ぶ。ブラウン運動する粒子が通った軌跡は、決してとぎれない(即ち、連続な経路をもつ)が、いたるところでジグザグしているので微分ができない(従って接線をひくことができない)という奇妙な性質をもつ。直感的な解説を行うのでブラウン運動について自分の中でうまくとらえることがこの講義の目標である。

9 ブラウン運動IIIブラウン運動がマルチンゲールであることを学ぶ。第7回目の講義でランダムウォークがマルチンゲールであることを見たが、復習しておくこと。ここでも具体的な計算を多く演習するので、実際に手を動かして計算することで理解を深めてほしい。さらに、ブラウン運動の二次変分について解説を行う。通常の連続な関数の二次変分はゼロであるが、ブラウン運動の二次変分はゼロにはならない。この事実はこの次でブラウン運動に関する積分を定義する上で非常に重要な役割を演じる。1年生の確率論入門で学んだ「大数の法則」を用いるので、復習しておくこと。

10 中間テストとまとめ(1)(条件付き期待値とブラウン運動を出題範囲とする。テスト終了後の講義中に解説を行う。)

11 ブラウン運動に関する積分Iブラウン運動に関する積分を数学的に厳密に定義する。その前に、大学1、2年生で学んだ微分積分のうち、リーマン積分の復習から行う。次に、リーマン・スティルチェル積分について解説する。最後に、ブラウン運動をブラウン運動で積分する(即ち、被積分関数がブラウン運動)とはどういうことか解説を行う。第10回目の講義で解説するブラウンの二次変分について復習しておくこと。

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12 ブラウン運動に関する積分IIより一般的な被積分関数について、ブラウン運動に関する積分をどのように定義するのか解説を行う。かなり難しい内容を含むので、講義中はよく先生の話す内容を聞き漏らさないようにすうrこと。

13 確率微分方程式と伊藤の公式I確率変数を滑らかな関数で変換すると、別の新たな確率過程ができあがる。ではその新しい確率過程はどのような確率法則に従っているのであろうか? という疑問に応えてくれるのが「伊藤の公式」である。

14 確率微分方程式と伊藤の公式II第13回目の講義に引き続き、通常の微分積分学で「合成関数の微分」に相当する概念が「確率解析学」ではどのようになるか解説する。具体的な確率微分方程式を解くことも行う。

15 中間テストとまとめ(2)(テストは確率積分、確率微分方程式、伊藤の公式などを出題範囲とする。テスト終了後の講義中に解説を行う。レポート課題は総合的な内容とする。)

【3】 到達目標

確率過程の具体的な例として、ランダムウォークとブラウン運動について、定義と性質を説明できる。マルチンゲールの概念を説明でき、ランダムウォークとブラウン運動がマルチンゲールであることを示すことができる。ブラウン運動の二次変分について、定義と結果を説明できる。ブラウン運動に関する積分の定義を説明できる。伊藤の公式の導出方法を示すことができる。伊藤の公式の使い方を説明できる。典型的な確率微分方程式を解くことができる。

【4】 授業概要および授業方法

確率論入門、確率過程論を基礎として、確率論の復習からはじめ、ランダムウォーク、マルチンゲール、ブラウン運動、確率積分、伊藤の公式、確率微分方程式などの概念を解説する。通常の微分積分学との違いが確率解析学が強力な道具であることの証でもある。秋学期に開講する「ファイナンス数学」では1980年代~90年代に大きく発展した金融工学について解説するが、「確率解析学」は、金融工学を理解するための数学的基礎となる。2学年までの微分積分と線形代数の知識を随所で使う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

確率論入門で学んだ確率変数、確率密度関数、分布関数などの基本的な概念、および、平均と分散などの基本統計量の定義については確率解析学の講義が始まる前に復習してください(180分程度)。講義が開講されてからは、毎回資料を配布するので、前回配布された資料の復習に90分、その日の講義の復習に90分を使って復習を行い、次週の講義の前に疑問点を解消しておいてください。より詳細の復習のポイントはこのシラバスの授業計画に記載しているので参考にしてください。

【6】 教科書・参考書・参考資料

(参考書) 松原望:入門確率過程 東京図書石村直之:確率微分方程式入門 数理ファイナンスへの応用 共立出版成田清正:例題で学べる確率モデル 共立出版上記3冊は習志野メディアセンターにあります。もし貸し出し中で、すぐに見たい場合は私の研究室にもあるので個別に訪ねて下さい。2週間程度であれば貸し出します。

【7】 評価方法およびフィードバック

レポート課題を回収後に模範解答を授業内で解説を行う。成績評価は「2回の試験(90%)とレポート課題(10%)」による。本学テスト期間中の期末テストは行わない。

【8】 オフィスアワー

木曜2限目(4号館4階 4421)

【9】 関連科目

確率過程論 確率論入門

〔予め学んでおくとよい科目〕

ファイナンス数学ファイナンス数学をよく理解するための前提知識も習得します。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

講義内容の習得には、数式をひとつひとつ丁寧に理解していく学習と平行して、図を描いて直感的に考えることも大切です。手間のかかる作業ですが、理解を深めるため、ぜひ実行してみてください。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「確率論・統計学」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・水1・2学年・2単位

科 目 微分方程式論

(Differential Equation Theory)

伊藤 登担当教員

コースナンバー:I13-4411

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

連続時間線形システムの時間領域での数学モデルとして微分方程式と畳み込み積分がある。学生は本授業を履修後、以下の目的を達成できる。① 連続時間線形システムの出力を畳み込み積分で計算でき、畳み込み積分の意味を理解できる。② ラプラス(Laplace)変換とその逆変換について学び、ラプラス変換と逆変換を計算できる。③ ラプラス変換とその逆変換を用いて微分方程式を解くことができる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 基礎数学の復習と線形微分方程式による電気系・機械系の入出力関係の表現

2 畳み込み積分による線形システムの時間領域表現とその計算

3 畳み込み積分の複雑な計算例

4 フーリエ変換の一般化:ラプラス変換ラプラス変換の定義と計算例

5 ラプラス変換の性質

6簡単なラプラス変換の計算

7 複雑なラプラス変換の計算

8 高度なラプラス変換の計算

9 逆ラプラス変換の導入と計算

10 複雑な逆ラプラス変換の計算

11 高度な逆ラプラス変換の計算

12 ラプラス変換と逆ラプラス変換による簡単な微分方程式の解法

13 ラプラス変換と逆ラプラス変換による複雑な微分方程式の解法

14 ラプラス変換と逆ラプラス変換による高度な微分方程式の解法

15 本授業の総括と学習到達度の確認

【3】 到達目標

以下は本講義の到達目標である。

① 連続時間線形システムの出力を畳み込み積分で計算でき、畳み込み積分の意味を理解できること。② ラプラス変換と逆ラプラス変換について学び、ラプラス変換とその逆変換を計算できること。③ ラプラス変換とその逆変換を用いて微分方程式を解くことができること。

【4】 授業概要および授業方法

本授業では、まず数学の予備知識として複素数の演算(加減乗除)と表現を復習してから電気系と機械系の入出力関係を表す微分方程式を導入する。次に、連続時間線形システムの時間領域(時間の世界)での出力を計算するための数学の道具としての畳み込み積分を紹介し、幾つかの計算例を用いて畳み込み積分の計算法を示す。最後に、ラプラス変換と逆ラプラス変換を導入し、数多くの計算例を紹介する。最後に、ラプラス変換とその逆変換による線形微分方程式の解法を詳しく講義する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

微分・積分の計算をもう一度復習し、微分・積分を計算できるように準備すること。また、次の授業の前日までに180分以上をかけて前回の授業の内容を徹底的に理解すること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕すぐわかるフーリエ解析(石村園子著、東京図書)

【7】 評価方法およびフィードバック

評価方法:レポート30%+期末試験70%フィードバック:レポート問題の正解を予め提示し、レポート回収後、問題のある解法を学生に注意し、正しい解法を説明する。

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【8】 オフィスアワー

木曜日 13:00~18:00(4531教室)

【9】 関連科目

信号処理

〔予め学んでおくとよい科目〕

線形システム

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 春学期・金1・3学年・2単位

科 目 複素関数論

(Complex Analysis)

木村 泰紀担当教員

コースナンバー:I13-5421

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

複素関数論は解析学における基本的な理論であり、高等数学を学ぶ上で必須の知識である。本講義では複素変数の微分積分学である複素関数論の基本を学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 複素数:複素数の基本的な演算

2 極表示:直交表示と極表示の定義およびそれらの相互変換の方法

3 複素関数:複素関数の定義と簡単な例

4 複素関数の微分:複素関数の微分可能性およびその計算方法

5 指数関数と三角関数:具体的な複素関数の定義と微分

6 複素関数の積分:複素積分の定義および簡単な例

7 周回積分:周回積分の意味といくつかの例

8 積分経路の変形:積分経路の変形と積分値の不変性

9 正則関数の性質:正則関数の定義と例および性質

10 テイラー展開:テイラー展開の具体的な計算方法

11 ローラン展開:ローラン展開の定義と意味および具体的な関数に対する計算方法

12 留数:留数の定義とそれを用いた複素積分の計算

13 留数の計算:具体的な複素関数に対する留数の計算

14 実積分への応用:複素積分を応用することで値が得られる実積分の計算

15 演習:講義で学んだこと全般に対する演習

【3】 到達目標

初等関数に関する複素数の計算ができる与えられた複素関数の複素微分可能性を判定できる複素積分の計算ができる留数解析による定積分の計算ができる

【4】 授業概要および授業方法

複素数の概念から始まり、初等関数の複素化について説明する。次に複素関数の微分、正則関数の概念を経て、複素積分を定義し、コーシーの積分定理にいたる。さらに特異点の概念を経て留数解析による定積分の計算におよぶ。最後に実積分への応用を取り上げる予定である。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

各講義で配布される演習問題を解き、ウェブページで配布される解答によって自己採点を行うことで理解を確認する。(180分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

【教科書】指定しない【参考書】表実:キーポイント複素関数(岩波書店)1992年【参考資料】講義時に配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

評価は期末試験による。授業後に理解度の確認をおこない、不十分な点については次回以降の授業内で解説をする。

【8】 オフィスアワー

月曜日 10時40分~12時10分

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【9】 関連科目

情報数理ⅡB 情報数理演習ⅡB

〔予め学んでおくとよい科目〕

関数解析学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「解析学」の講義科目〈選択〉(2013~2015年度入学生)                  〈必修〉(2016年度入学生以降)

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2020 春学期・金3・3学年・2単位

科 目 実関数論

(Real Analysis)

豊田 昌史担当教員

コースナンバー:I13-5411

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

具体的な計算力をつけるのと, 抽象的な思考の扱いに慣れるのが目標である. 具体的には, フーリエ級数の計算を学ぶ. また, ルベーグ積分について学び, リーマン積分を使って定義される関数空間とフーリエ級数の関係について学ぶ.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 フーリエ級数(1)リーマン積分、ルベーグ積分、フーリエ級数

2 フーリエ級数(2)フーリエ級数展開できる関数

3 フーリエ級数(3)絶対収束するフーリエ級数、フーリエ級数の項別微分

4 フーリエ級数(4)フーリエ解析で使われるルベーグ積分の諸定理

5 ルベーグ積分(1)連続関数

6 ルベーグ積分(2)連続関数とそのリーマン積分

7 ルベーグ積分(3)階段関数とその積分

8 ルベーグ積分(4)零集合

9 ルベーグ積分(5)階段関数の積分の拡張

10 ルベーグ積分(6)ルベーグ積分の定義

11 ルベーグ積分(7)ルベーグ積分の性質

12 関数空間(1)L1空間

13 関数空間(2)ヒルベルト空間

14 関数空間(3)L2空間と完全正規直交基底

15 全体のまとめフーリエ級数, ルベーグ積分, 関数空間

【3】 到達目標

・フーリエ級数を計算できる.・ルベーグ積分の定義を述べることができ, 基本的な定理は説明できるようになる.・L2空間の関数空間の定義を述べることができ, フーリエ級数との関係を説明できる.

【4】 授業概要および授業方法

関数を三角関数の和で表すことを考える. そのため, フーリエ級数の計算を学ぶ. その後, ルベーグ積分を学ぶ. 高校から大学一年生までの授業で学んだ積分はリーマン積分と呼ばれる.リーマン積分できる関数のクラスは, ルベーグ積分できる関数のクラスに含まれる. 最後にルベーグ積分を用いて定義される関数空間について学び, フーリエ級数との関係を調べる.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業終了後, その日のノートをまとめ直し, さらに学んだ演習を復習し他の類題を解く必要がある. これに必要な時間は, 授業ごとに180分である.

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用しない.参考書:梅垣・大矢・塚田著「測度・積分・確率」共立出版参考書:洲之内治男「ルベーグ積分入門」内田老鶴舗参考書:新井仁之「新・フーリエ解析と関数解析学」培風館

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【7】 評価方法およびフィードバック

レポート(30%)および期末試験(70%)で評価する. 演習問題の解説を授業内に行う.

【8】 オフィスアワー

春学期:月曜日2限秋学期:火曜日2限

【9】 関連科目

情報数理ⅡA 情報数理ⅡB

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B 関数解析学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし.

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「解析学」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・木2・3学年・2単位

科 目 関数解析学

(Functional Analysis)

木村 泰紀担当教員

コースナンバー:I13-6411

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

関数解析学は微分方程式論や凸解析学等とも密接な関わりを持つ数学の重要な理論であり、微分積分学や線形代数学の知識を駆使して理論が展開される非常に興味深い分野でもある。本講義では関数解析学の基礎となるヒルベルト空間と線形作用素の性質を学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ユークリッド空間とユニタリ空間:既知の空間の諸性質の復習

2 ヒルベルト空間の定義:内積空間およびそこから導入されるノルムと完備性

3 ヒルベルト空間の例:数列空間l^2と関数空間L^2

4 平行四辺形公式と直交系:ヒルベルト空間上で成り立つ諸性質およびその証明

5 完全正規直交系:基底の定義およびその直交性と完全性

6 作用素のノルム:有界線形作用素とそのノルムの定義および簡単な例

7 直交分解:閉部分空間とその直交性を用いた分解の定義と例

8 演習:講義前半で学習した内容の演習

9 共役作用素:有界線形汎関数からなるヒルベルト空間の定義

10 自己共役作用素:自己共役性の定義と有限次元での例

11 正規作用素:作用素の正規性とその例

12 ユニタリ作用素:ユニタリ作用素の定義と有限次元での例

13 射影作用素:射影作用素の定義とその性質

14 完全正規直交系の存在:選択公理を用いた完全正規直交系の存在定理と証明

15 演習:講義後半で学習した内容の演習

【3】 到達目標

関数解析学の基礎、特にヒルベルト空間の基本的な性質とさまざまな線形作用素の性質を理解し、関連する命題の証明ができるようになる。

【4】 授業概要および授業方法

ユークリッド空間やユニタリ空間等、既知の空間の性質を復習し、その一般化としてのヒルベルト空間について学習する。次に、ヒルベルト空間上の有界線形作用素がなす空間上に作用素ノルムを導入し、その性質を学ぶ。講義の後半ではさまざまな有界線形作用素の性質について学習する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

各講義で配布される演習問題を解き、ウェブページで配布される解答によって自己採点を行うことで理解を確認する。(180分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

【教科書】指定しない【参考資料】講義時に配布する

【7】 評価方法およびフィードバック

評価は期末試験による。授業後に理解度の確認をおこない、不十分な点については次回以降の授業内で解説をする。

【8】 オフィスアワー

水曜日 13時00分~14時30分

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【9】 関連科目

情報数理ⅡA 情報数理ⅡB

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「解析学」の講義科目〈必修〉(2013~2015年度入学生)                  〈選択〉(2016年度入学生以降)

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2020 春学期・金4・2学年・2単位

科 目 グラフ理論

(Graph Theory)

並木 誠担当教員

コースナンバー:I13-3431

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

グラフ理論で用いられる用語・概念・諸性質を理解し、グラフとネットワークに関する種々の問題の解決法を学び、データ構造の取り扱い、ネットワーク解析、最適化理論等へ応用できるようになることを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 グラフの定義と例:数学的定義、部分グラフ、頂点の次数など

2 様々なグラフの種類:2部グラフ、完全グラフ、k正則グラフ等

3 グラフの同型性:同型の定義と同型性判定

4 木(Tree)の定義と性質、木を使ったデータ構造

5 最小木問題とどん欲アルゴリズム

6 最短路問題:最短路問題とダイクストラ法

7 平面グラフ:平面グラフの特徴付け、オイラーの公式

8 双対グラフ:平面グラフの双対グラフ

9 オイラー閉路:オイラー閉路の存在と構成、応用問題

10 ハミルトン閉路:ハミルトン閉路の存在と構成、応用問題

11 巡回セールスマン問題:列挙解法、近似解法

12 グラフの辺彩色:辺着色と辺彩色、彩色数

13 グラフの点彩色:彩色数、完璧グラフ、彩色多項式

14 その他のトピック:平面上の点のマッチング

15 期末試験とまとめ

【3】 到達目標

グラフ理論での用語や概念を人に説明できる程度に理解する。

【4】 授業概要および授業方法

90分の授業のうち、最初の70―75分位で講義を行い、残りの20分程度の時間で、その日の講義内容に関する演習を行う。また、授業の数回はコンピュータを使ってグラフを描いたり、最適化を行う予定である。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:集合,写像などの離散数学に慣れ親しんでおく.復習:アルゴリズムが頭の中で追えるように時間をかけてアルゴリズムに慣れ親しむ.授業ごとに 180 分の予習・復習が必要.

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「Pythonによる数理最適化入門」、並木誠著、2018年、朝倉書店〔参考書〕「グラフ理論入門」、R.J.ウィルソン著/西関隆夫他訳、2001年、近代科学社    「グラフ理論への入門」、J.A.Bondy and U.S.R.Murty著/立花俊一他訳、1991年、共立出版

【7】 評価方法およびフィードバック

授業中の演習(30%)と期末テスト(70%)により評価する。演習の模範解答を配布する。

【8】 オフィスアワー

木曜日 14:40~16:10(4643教室)

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【9】 関連科目

情報数理ⅠA 情報数理ⅠB 情報数理演習ⅠA 情報数理演習ⅠB

〔予め学んでおくとよい科目〕

数理計画法 生命医科学情報ネットワーク

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「幾何学」の講義科目〈選択〉

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Page 145: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・月3・3学年・2単位

科 目 情報代数学

(Computer Algebra)

白柳  潔担当教員

コースナンバー:I13-6431

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

情報科学において必要な代数学とその計算法(アルゴリズム)について学ぶことを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 環、可換環の定義について解説する。

2 整域、体の定義について解説する。

3 環と体の基本的な実例を与える。

4 イデアルの定義と例について解説する。

5 有理整数環の単項イデアル性の意味と証明について解説する。

6 環の準同型写像の定義と例について解説する。

7 環の準同型定理の証明とその応用について解説する。

8 多項式環の定義と例について解説する。

9 除法の定理、因数定理の証明とその応用について解説する。

10 最大公約数や最大公約式を求めるユークリッドの互除法について解説する。

11 多項式環の単項イデアル性の証明について解説する。

12 既約多項式、既約分解の定義と既約性の証明について解説する。

13 Berlekampの多項式因数分解アルゴリズムの正当性と停止性について解説する。

14 数式処理全般について概観する。

15 試験とまとめ

【3】 到達目標

環の概念を理解し、その実例を挙げることができる。また、剰余環のイメージを掴んで準同型定理を理解し、2つの環の間の同型を証明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

環の概念と基本的性質について学ぶ。特に、数式処理の基盤となる多項式環の諸性質について学ぶ。その中で、Euclidの互除法など、コンピュータを用いて代数的対象を計算するためのアルゴリズムを理解する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業で習ったことは、必ずその日のうちに復習すること。また、授業中に出された練習問題は必ず解くこと。一回の授業につき、180分かけること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用しない。〔参考書〕「群・環・体入門」(新妻弘・木村哲三著、共立出版)「代数学I 群と環」(桂利行著 東京大学出版会)「グレブナ基底と代数多様体入門(上)イデアル・多様体・アルゴリズム」(D.コックス/J.リトル/D.オシー著、シュプリンガー・フェアラーク東京)

【7】 評価方法およびフィードバック

試験(80%)と受講態度(20%)により、総合的に評価する。試験の前週に模擬試験を行い、その後解答を配布して改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

月曜4限(4441研究室)

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【9】 関連科目

情報数理ⅡA 情報数理ⅡB 代数・幾何Ⅰ 代数・幾何Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の講義科目〈必修〉

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2020 春学期・月3・3学年・2単位

科 目 応用幾何学

(Applied Geometry)

野田 健夫担当教員

コースナンバー:I13-5431

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

曲線や曲面の曲がり具合・曲がり方を、微分積分の手法を応用して数理的に定式化するのが微分幾何学である。曲線・曲面の微分幾何は自然に多様体とリーマン幾何に一般化され、その概念は一般相対論など多くの分野で応用されている。この授業では多様体の幾何構造を記述する接続の定義を学び、測地線・曲率・捩率といったリーマン幾何学の基礎的な概念を理解することを目的とする。時間が許せば確率分布空間の幾何構造を記述する情報幾何学の考え方にも触れる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 双対空間とテンソル:線形空間に対し,その線形汎関数全体の集合を双対空間とよばれる.さらに線形空間と双対空間いくつかの組から構成されるのがテンソルである.この回では線形空間の基底から導かれる双対空間の基底とテンソルの成分表示について学ぶ.

2 ユークリッド空間の幾何(1):標準的な内積を導入した線形空間をユークリッド空間とよぶ.ユークリッド空間において,一般的な曲線座標まで想定した座標変換による接ベクトルの成分表示の変換公式を学ぶ.

3 ユークリッド空間の幾何(2):直交座標ではベクトルを平行移動しても成分は不変であるが,これは一般の座標では成り立たない.ベクトルの平行移動およびベクトル場の微分を一般の座標系で考察し,共変微分と接続係数の概念を導出する.

4 曲面と多様体(1):3次元空間内の曲面は局所的に2つのパラメータで表される空間として抽象的に定義することができ,パラメータの取り換えは座標変換とよばれる.この回は曲面の接ベクトルの成分表示と座標変換による成分の対応について学ぶ.

5 曲面と多様体(2):曲面を一般の次元に抽象化したものが多様体である.多様体の定義は外部の空間を想定せず,局所座標と座標変換による内在的な記述でなされる.さらに接ベクトルと接ベクトル空間も内在的に定義する.

6 曲面と多様体(3):多様体の接ベクトル空間の双対空間を考えることにより,余接ベクトルと余接ベクトル空間を定義する.また多様体の各点に接ベクトル・余接ベクトルが1つ付随する対応を,それぞれベクトル場・1次微分形式とよぶ.

7 曲面と多様体(4):第1回の授業で線形空間と双対空間からテンソルを導いたように,多様体の接ベクトル空間と余接ベクトル空間からテンソル場の概念を導入する.

8 多様体のアフィン接続(1):まず多様体上の共変微分を条件を満たす写像として抽象的に定義し,局所座標における接続係数を導く.逆に条件を満たす接続係数を定めることは多様体の共変微分を定義することを意味し,これをアフィン接続とよぶ.アフィン接続から多様体上の接ベクトルの平行移動や測地線の概念が定義される.

9 多様体のアフィン接続(2):アフィン接続は共変微分である.通常の微積分の偏微分のように2階の共変微分を考えると,偏微分と異なり一般には順序交換ができない.この共変微分の順序交換による違いは曲率として定義され,多様体の曲がり方を定式化する対象となる.

10 多様体のアフィン接続(3):アフィン接続の導入された多様体の幾何学的特徴を表す量として前回導入した曲率と対をなす概念として,捩率を導入する.曲率と捩率が共にゼロになるとき,多様体は平坦であるとよばれる.

11 多様体のアフィン接続(4):多様体上の接ベクトルの組に定義される内積をリーマン計量とよび,リーマン計量の導入された多様体をリーマン多様体とよぶ.ベクトルを平行移動するときリーマン計量による内積が不変であるという自然な要請を満たすアフィン接続をリーマン接続あるいはレビ・チビタ接続として定義する.

12 多様体のアフィン接続(5):多様体の部分集合がそれ自体多様体であるとき部分多様体とよばれる.リーマン多様体の部分多様体は,接ベクトルのリーマン接続による共変微分が部分多様体にとどまるとき自己平行,また測地線が部分多様体にとどまるとき全測地的とよばれる.一般に自己平行な部分多様体は全測地的であることが分かる.

13 情報幾何学入門(1):正規分布が平均と標準偏差の2つのパラメータで決まるように,複数のパラメータで記述される確率分布全体の集合は多様体とみなすことができる.そのような多様体の幾何学的性質が必ずしも自明でないことを学ぶ.

14 情報幾何学入門(2):確率分布空間を多様体とみなし,その幾何構造を記述する接続について学ぶ.

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

1.ユークリッド空間の一般の座標変換におけるベクトルの成分の変化を理解し計算できるようになる。2.曲面を例として多様体の定義を理解し、具体的な多様体の局所座標系を記述できるようになる。3.アフィン接続の抽象的な定義を理解し、接続係数から測地線の方程式を導出できるようになる。4.アフィン接続に対して定まる曲率と捩率の定義を理解し説明できるようになる。5.リーマン計量によって定まるリーマン接続がどのようなものであるか説明できるようになる。

【4】 授業概要および授業方法

ユークリッド空間の座標変換とベクトルの成分表示の関係から始め、曲面および多様体上の接ベクトル空間に概念を一般化する。その後、ベクトルの平行移動としてアフィン接続を定義し、リーマン幾何学の基本概念について学ぶ。東邦大学eラーニングサイト上のコースを用いて授業資料の掲示やオンライン小テストを行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業時に出された課題に取り組み、次回授業までに復習しておくこと。授業ごとに180分の予習・復習が必要。

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Page 148: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用せず、必要に応じて資料を配布する。授業の流れは主に藤原彰夫『情報幾何学の基礎』(牧野書店)の第1章~第3章に沿って進める。この他に授業内容に関連する参考書として次を挙げる:立花俊一『リーマン幾何学』(朝倉書店)細野忍『微分幾何』(朝倉書店)矢野健太郎『接続の幾何学』(森北出版)

【7】 評価方法およびフィードバック

課題演習15%、オンライン小テスト15%、期末試験70%演習課題には解説を配布し、試験結果について改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

月曜 16:00~17:30

【9】 関連科目

数理科学特論B2 代数・幾何Ⅰ 代数・幾何Ⅱ 基礎解析Ⅰ 基礎解析Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

受講生の興味・理解度によって難易度・進度を調節して授業を進める。特に、最後の2回の情報幾何学の内容については言及しない可能性もある。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「幾何学」の講義科目〈選択〉

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2020 春学期・木4・3学年・2単位

科 目 形式論理学

(Formal Logic)

木村 大輔担当教員

コースナンバー:I13-5481

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

教育目標: 情報科学全体の基礎となる形式論理の基本的な考え方をしっかり身につけるために,最も基本である命題論理から始めて,述語論理までを学習する.

まず,「命題とは何か」から始まり「命題の真偽」や「論理同値」について学ぶ.その後,論理的に推論をして正しい結論を得る手続き「証明」の仕組みについて解説する.後半では命題よりも豊かな表現が可能な「述語」について解説する.

本講義では,通常の数学で行われるような抽象的な記号操作を扱うが,この操作が一体何をしているのかを感覚的に理解できるように,我々が日常的に用いている日本語の文章による例を多く挙げながら解説していく予定である.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 命題論理(1).「形式論理学」とはどういう学問かという説明から始まり,その中で中心的役割を果たす「命題」について解説する.

2 命題論理(2).命題についての基本的な内容を日常的に見られる文章を用いながら解説する.論理同値・恒真命題・矛盾命題について考える.

3 命題論理(3).正しい命題を導くための方法である「証明」について解説をする.証明とは,予め定められた規則に従って1歩ずつ目的に向かって進んでいく将棋やチェスのようなゲームみたいなものである.推論規則は合計10個ほどある.これらを1つずつ解説していく.

4 命題論理(4).「証明」について,背理法を除く推論規則の紹介.簡単な練習問題を交えながら解説を行う.

5 命題論理(5).「証明」について,背理法について.簡単な練習問題を交えながら引き続き解説を行う.

6 命題論理(6).これまで扱ってきた命題に関する諸概念や証明についての復習.総合的な練習問題を考える.

7 述語論理(1).命題論理は単純で理解しやすいが,その反面,記述できる事柄は十分ではない.そこで今回からはもっと様々な事柄が記述できる述語論理を考える.述語論理についての導入として,「任意の」「存在する」という2つの量化子について解説をする.

8 述語論理(2).述語論理における論理式について具体的な例を交えながら解説をする.

9 述語論理(3).述語論理の意味論について解説をする.述語論理式が表現する内容は文脈によって真偽が変化する.このことに関して具体的な例を交えながら説明をする.

10 述語論理(4).述語論理の意味論について続き.更に具体例を見ながら説明を行う.

11 述語論理(5).述語論理について,ここまでの内容について復習をする.

12 述語論理(6).後半のまとめとしてレポートもしくは中間試験を行う.

13 復習.命題論理の復習を行う.

14 復習.述語論理の復習を行う.

15 理解度確認試験とまとめ

【3】 到達目標

命題とは何か,述語とは何かを説明することができること (目標1)日常的な文章を論理式として書き直すことができること (目標2)論理同値とは何かを説明できること (目標3)日常的な文章を論理同値な別の文章に正しく言い換えができること (目標4)証明についての感覚を身につけ,論理的な推論が出来るようになること (目標5)

【4】 授業概要および授業方法

情報学の基礎となる論理学について基本的内容を学ぶ.日常的な論理的思考を論理学でどのように形式化するかに重点をおいて具体例を交えながら解説をしていく.様々な演習問題を通して理解を深める.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

講義時には毎回資料を配布する.ほぼ毎回レポート演習問題を課すので,自力で問いて提出すること.毎回の講義には,復習と演習問題を合計して180分程度の時間が必要である.

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【6】 教科書・参考書・参考資料

[参考書]「新しい論理序説」本橋信義 著 朝倉書店

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験によって評価する.各回のレポート演習問題を解いて提出することで加点することもある.提出されたレポートは採点した後,模範解答と共に返却する.

【8】 オフィスアワー

木曜日 4時限目・5時限目.その他は予約による.

【9】 関連科目

情報数理ⅠA 情報数理ⅠB 情報数理ⅡA 情報数理ⅡB

〔予め学んでおくとよい科目〕

数学全般

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「代数学」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・月2・3学年・2単位

科 目 符号理論

(Coding Theory)

足立 智子担当教員

コースナンバー:I13-6461

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本講義では誤り訂正符号の基礎事項、線形符号の構成方法、符号化、復号化について習得する。また、有限体上の多項式の知識を用いて、ハミング符号とその発展形についても概観する。正確なデータの伝送の実現のために、符号理論は不可欠な基盤である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 符号理論の概観:通信路モデルと誤り訂正

2 最尤復号法

3 最小距離と符号語数

4 誤り訂正符号

5 重み一定符号

6 線形符号

7 線形符号の復号誤り確率

8 試験とまとめ

9 試験結果のフィードバック、パリティチェック

10 ハミング符号

11 巡回符号と最小距離

12 符号生成多項式

13 2のべき乗の有限体での符号

14 試験とまとめ

15 試験結果のフィードバックと総まとめ

【3】 到達目標

誤り訂正符号の基礎事項、線形符号の構成方法、符号化、復号化について習得する。正確なデータの伝送の実現のために、符号理論は不可欠な基盤である。

【4】 授業概要および授業方法

符号ならびに線形符号の基礎を理解する。有限体上の多項式の知識を用いて、ハミング符号とその発展形についても概観する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業前に参考書を読み、予習すること。授業後には、授業で習った範囲を、必ず復習すること。授業1回に対して、180分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

参考書:藤原良・神保雅一著、符号と暗号の数理、共立出版池田和興著、例題が語る符号理論、共立出版

【7】 評価方法およびフィードバック

適宜、授業時間内に、試験を実施する。また、必要に応じて、授業時間内に演習を行う。さらに、レポートを課す。試験(70%)、演習(10%)、レポート(20%)の総合評価とする。試験に対して、履修者全体のできていなかった点や、改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

月曜日 1時限

- 150 -

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【9】 関連科目

情報理論

〔予め学んでおくとよい科目〕

特にありません

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

符号理論の基本的アイデアの習得を狙う。必要に応じて演習を行う。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「情報システム(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・金2・2学年・2単位

科 目 メディア情報処理

(Image and Auditory Processing)

松島 俊明担当教員

コースナンバー:I13-4461

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

コンピュータ技術の発展により、数値情報・文字情報の処理から画像や音といった情報量が非常に多い対象もコンピュータで処理できるようになった。本講義では、これらメディア情報の表現方法と処理方法について学び、理解することを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 画像情報の表現と種類

2 画像の二値化

3 二値画像処理(階調画像の擬似表示、等)

4 二値画像処理(近傍・隣接・連結・距離、等)

5 二値画像処理(細線化・領域・輪郭・直線の検出・ハフ変換、等)

6 空間フィルタリング(平滑化・エッジ抽出、等)

7 画像の直交変換

8 アダマール変換

9 中間試験とまとめ

10 音楽情報処理の概要

11 音楽情報の計算機可読表現

12 音響情報の特徴

13 音響情報の処理

14 音響情報の周波数解析

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

基本的な画像処理の方法と内容について説明できる.基本的な音楽情報の処理方法と内容について説明できる.

【4】 授業概要および授業方法

画像情報の表現、空間フィルタリングによるエッヂ抽出、直交変換等などの基本的な画像処理手法について講義する。また、音楽情報処理について、演奏情報、楽譜情報、音響情報の3つの視点から講義する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業中に出題された課題を次の授業までに各自で解いておくこと。1回につき約180分の復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕鳥脇純一郎:画像理解のためのディジタル画像処理【Ⅰ】【Ⅱ】、昭晃堂、ISBN4-7856-2003-X、4-7856-2004-8〔参考書〕安居院、中島:画像情報処理、森北出版、ISBN4-627-80680-9〔参考書〕C.Roads:コンピュータ音楽-歴史・テクノロジー・アート、東京電機大学出版局、ISBN4501532106参考資料:長嶋洋一他:コンピュータと音楽の世界、共立出版、ISBN-10:4320029429

【7】 評価方法およびフィードバック

原則として、中間試験と定期試験の合計の成績を100%として評価する。中間試験の実施後、授業内で試験の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

木13:00~16:00, 金13:00~16:00(4633室)

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【9】 関連科目

特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の講義科目〈必修〉

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2020 秋学期・時間外・2学年・2単位

科 目 データ解析Ⅱ

(Data Analysis Ⅱ)

阿部 慶賀担当教員

コースナンバー:I13-4471

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

教育目標:本講義では、社会調査の意義から具体的な実施方法・技術的注意点までを理解し、社会調査の基礎的技法・観点の獲得を目的とする。また、原理や手法を理解するだけでなく、簡単な測定や実際の調査事例に触れ、演習を通して社会調査の技法への理解を深める。

期待される学習成果:多変量解析(重回帰分析、数量化理論Ⅰ類)およびWebアンケートによるデータ収集技術の習得。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 社会調査とは何か・社会調査の意義と必要性

2 社会調査の方法1 記述統計とデータの要約・可視化

3 社会調査の方法2 1変量の記述統計量とその性質

4 社会調査の方法3 多変量の記述統計量とその性質

5 単回帰分析と重回帰分析

6 数量化理論Ⅰ類

7 主成分分析

8 判別分析と数量化Ⅱ類

9 自由記述データ分析の初歩

10 言語統計解析への応用

11 量的調査(事例編)

12 量的調査(演習編)

13 質的調査(事例編)

14 質的調査(演習編)

15 総括

【3】 到達目標

1)記述統計の基礎的概念を理解し、説明できること。2)データの性質に応じて適切な多変量解析手法を選択できること。3)自ら収集したデータを用いて、多変量解析を行い、結果からデータの示唆することを考察できること。

【4】 授業概要および授業方法

 前半では講義中心、後半では演習を中心とする予定である。入門的内容として初学者の受講を想定しているが、あらかじめ初歩の統計学の知識を身につけていることが望ましい。集中講義という形式をとる以上、期間中の欠席が致命的な遅れとなりかねないため、全日程で出席できるよう時間を確保すること。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

本講義ではPCを利用して分析を行うため、学内ICT環境の利用ができるよう準備すること。初歩の線形代数、微積分は理解しているという前提で進めるため、あらかじめ復習、確認をしておくこと。集中講義の性質上、講義期間開始前に180分程度の予習、毎回の講義開始前に30分程度の復習を行うことが望まれる。

【6】 教科書・参考書・参考資料

講義では配布資料にそって解説、演習を行う。初歩の統計学的知識に自信がない場合は、小島寛之 著「完全独習 統計学入門」、および涌井良幸・涌井貞美 著「図解でわかる多変量解析」などを通読しておくことを勧める(教科書として用いるわけではないので、購入は義務づけない)。

【7】 評価方法およびフィードバック

受講者自身で作成したwebアンケートから得た具体的なデータによる演習課題(40%)、および最終レポート課題(40%)、各回の復習小テスト(20%)によって評価する。webアンケートの作成、分析については作業過程で随時評価とフィードバックを行う。最終レポート課題へのフィードバックについては集中講義日程の都合上、メール等web上で個別対応を行う。復習小テストは実施後側採点と解説を行う。

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【8】 オフィスアワー

集中講義の形式をとる都合上、質疑応答や相談はメール上で行う。

【9】 関連科目

データ解析Ⅰ

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特に無し

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2020 春学期・水2・3学年・2単位

科 目 数値解析

(Numerical Analysis)

足立 智子担当教員

コースナンバー:I13-5441

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

世の中の諸現象、物理、化学的な自然現象や経済などの社会現象を数理モデル化しある種の解、たとえば平衡状態や均衡状態、最適な状態などを求めることが要求されている。本授業では、数理モデル化をする上でもっとも重要な数学の道具、線形代数を用いて、数値解析の知識を理解し、適切なアルゴリズムで近似解を求める手法を修得することが目的である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 数値解析とは

2 適切なアルゴリズム(桁落ち・情報落ちの回避)

3 連立一次方程式の直接解法(ガウスの消去法、後退代入過程)

4 連立一次方程式の直接解法(ガウスの消去法、前進消去過程)

5 計算量

6 試験とまとめ

7 試験結果のフィードバック、収束と誤差

8 ベクトルノルムと行列ノルム

9 ニュートン法による方程式の解法

10 はさみうち法による方程式の解法

11 ラグランジュ補間とその誤差

12 固有値の計算(ヤコビ法)

13 ヤコビ法の収束と誤差

14 試験とまとめ

15 試験結果のフィードバックと総まとめ

【3】 到達目標

数理モデル化し、適切なアルゴリズムで近似解を求められるようになること。具体的には、元数の多い連立一次方程式の演算量を軽減する手法を身につけること、行列の固有値の近似解を求めることができること等が挙げられる。

【4】 授業概要および授業方法

基礎的で重要な数理モデル全般を題材に扱い、線形代数を用いて正しくモデル化し、ある種の解を求める。具体的には、次のことが挙げられる。システム解析や偏微分方程式の数値解を求めるときには、元数の多い連立一次方程式を用いて数理モデル化する。これを解くには、演算量が膨大になるため、速くて誤差の少ない解法を用いる必要がある。本授業では、このような手法を修得する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業前に、参考書を読み、予習すること。授業後には、授業で習った範囲は必ず復習すること。授業1回に対して、180分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕「数値計算[新訂版]」(州之内治男著、石渡恵美子改訂、サイエンス社)

【7】 評価方法およびフィードバック

授業時間を用いて、定期的に試験を行う。また、授業時間内に演習を行う。さらに、レポートを課す。試験(70%)、演習(10%)、レポート(20%)により、総合的に評価する。試験に対して履修者全体のできていなかった点や、改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

授業の後の時間

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【9】 関連科目

代数・幾何Ⅰ 代数・幾何Ⅱ 基礎解析Ⅰ 基礎解析Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

授業時間内に適宜演習を行う。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「解析学」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・火2・3学年・2単位

科 目 数理計画法

(Mathematical Programming)

並木 誠担当教員

コースナンバー:I13-6441

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

数理計画問題とは、「与えられた制約条件のもとで、ある目的関数を最大化(或は最小化)するような解を求めよ」という問題である。線形計画問題、非線形計画問題、組み合わせ最適化問題等の代表的な数理計画問題の性質、解法等を理解し、さらに様々な問題への応用力を身につける。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 導入:数理計画問題とは

2 線形計画問題の例:生産計画問題、輸送問題、定式化

3 線形計画問題の概観:作図解法による線形計画問題の概観

4 シンプレックス法:シンプレックス辞書を用いた数値計算

5 シンプレックス法の性質:幾何学的解釈

6 双対理論:双対問題の導入

7 双対理論の諸定理:双対定理、基本定理、相補性定理

8 非線形計画問題の導入:関数が非線形であるとは

9 数学的予備知識:勾配ベクトル、ヘッセ行列、テーラー展開

10 最適性の条件:正定値行列、停留点等の概念を導入

11 制約なし最適化問題:ニュートン法

12 制約あり最適化問題:KKT条件、ラグランジュの未定乗数法

13 非線形計画問題の応用:回帰直線の求め方

14 その他のトピックス:組み合わせ最適化問題など

15 学習到達度の確認と総括

【3】 到達目標

数理計画法での用語や概念を理解し、応用問題などに自由に使える程度になるまで習熟することが目標である。

【4】 授業概要および授業方法

90分の授業のうち、最初の70~75分位で講義を行い、残りの15―20分くらいでその日の講義内容に関する演習を行う。また、必要に応じてコンピュータを利用した講義および演習を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:線形代数,解析学などをよく使うので慣れ親しんでおくこと.復習:学んだ数理計画のアルゴリズムを何らかのコンピュータ言語で実装できるとよい.プログラミングしてみること.授業ごとに180分の予習・復習が必要.

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「Pythonによる数理最適化入門」、並木誠著、2018年、朝倉書店〔参考書〕「線形計画法」並木誠(著)2008、朝倉書店。    「最適化法」田村明久、村松正和(著)2002、共立出版。    「線形計画法」今野浩(著)1987、日科技連。    「非線形最適化の基礎」福島雅夫(著)2001、朝倉書店。

【7】 評価方法およびフィードバック

授業中に行う演習(30%)と期末試験(またはレポート)(70%)により評価する。演習課題の模範解答の配布する.

【8】 オフィスアワー

授業終了後(4643教室)

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【9】 関連科目

情報数理ⅠA 情報数理ⅠB 情報数理演習ⅠA 情報数理演習ⅠB コンピュータ数学 コンピュータ数学演習

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし。

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「幾何学」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・木3・3学年・2単位

科 目 ファイナンス数学

(Finance Mathematics)

高田 英行担当教員

コースナンバー:I13-6451

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

授業の目的:ファイナンスの直訳は「金融」である。金融が扱うモノは株式や為替など将来どのように変動していくのか予想がつかない。このような不確実性に対して金融機関ではどのように対処しているのか、数学を使って奮闘する様子を解説する。純粋数学が実社会に応用され大成功しているひとつの例を具体的に見せることも目的である。数学的基礎は「確率解析学」であるので、春学期の「確率解析学」を受講していることが望ましい。「金融」としての意味と「確率論」としての意味を対比させながら理解することに重点をおく。金融に関する知識がなくても理解できるよう進める。学習成果:金融工学の王道であるデリバティブ(日本語訳:金融派生商品)の価格付け理論を説明できるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ファイナンスの基礎概念(金利と現在価値、株式、債券、オプション、金融リスク、リスクヘッジ、リスクマネジメント)

2 オプション価格評価I(一期間二項モデル)モデルの定式化の解説を行う。

3 オプション価格評価II(一期間二項モデル)具体的にオプション価格の計算を行う。

4 オプション価格評価III(一期間二項モデル)無裁定価格理論とはなにか解説を行う。レポート課題(1)

5 オプション価格評価IV(多期間二項モデルからブラック・ショールズモデルへ)

6 オプション価格評価V(多期間二項モデルからブラック・ショールズモデルへ)

7 ブラウン運動Iブラウン運動の定義をし、さまざまな性質について解説する。

8 ブラウン運動IIブラウン運動の顕著な性質である「二次変分」について解説を行う。

9 確率積分

10 確率微分方程式と伊藤の公式レポート課題(2)

11 ブラック・ショールズモデルI(確率微分方程式を使った定式化)定式化と金融としての意味の解説に重点を置く。

12 ブラック・ショールズモデルII(確率微分方程式を使った定式化)

13 ブラック・ショールズモデルIII(確率微分方程式を使った定式化)

14 ブラック・ショールズモデルIV(確率微分方程式を使った定式化)レポート課題(3)

15 全体の総まとめ

【3】 到達目標

金融用語の「オプション」や「市場リスク」について説明できる。二項ツリーモデルによるオプション価格の導出法を説明できる(これについてはレポート課題を出します)。無裁定価格理論の考えを説明できる。多期間二項ツリーモデルを用いてオプション価格の導出法を説明できる。マルチンゲール理論に基づく「ブラック・ショールズモデル」の導出法を説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

ファイナンスの基礎的な概念について紹介したあと裁定機会について解説し、時間と空間が離散的な二項モデルを用いてオプション価格を導出する。二項モデルの極限としてブラック・ショールズモデルを導出する過程で中心極限定理が重要な役割を果たすことを見る。連続時間のモデルを理解するためブラウン運動と確率積分を導入し、確率微分方程式を用いたモデルを紹介する。最後にマルチンゲール理論に基づく「ブラック・ショールズモデル」の導出を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

高度な内容になりますので、予習よりも復習に時間を割いてください。毎回、ノートをとり、言葉の定義、式展開の手順、金融としての意味付けをよく復習してください(180分)。難しくてもあきらめずに考えると理解できる内容もありますので、講義が終わった直後に質問するなど、教員をうまく活用してください。

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【6】 教科書・参考書・参考資料

(参考書) 石村直之:確率微分方程式入門 数理ファイナンスへの応用 共立出版 成田清正:例題で学べる確率モデル 共立出版上記2冊は習志野メディアセンターにあります。(参考資料) 野口悠紀雄:金融工学、こんなに面白い 文春新書

【7】 評価方法およびフィードバック

3回程度のレポートによる。レポートの解説を授業内に行う。期末試験は行わない。

【8】 オフィスアワー

木曜2限目(4号館4階 4421)

【9】 関連科目

確率解析学 確率論入門春学期に開講される「確率解析学」を履修しておくこと。

〔予め学んでおくとよい科目〕

大学院向けに開講される金融工学特論

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 秋学期・時間外・3学年・2単位

科 目 社会調査法

(Social Research Methods)

久保 沙織担当教員

コースナンバー:I13-6491

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本講義の目的は、社会調査法の概要を学び、実際に社会調査をおこなう上で必要な知識と技術を身につけることである。社会調査法は、実社会においてマーケティング・リサーチ、意識調査や世論調査など幅広い分野において必要とされる知識・技術であり、事実、科学的な調査・分析を行うことのできる人材への社会の期待は大きい。本講義ではそれらの現状を念頭に、具体的な実例を挙げながら講義を進めていく。本講義における主な学習内容は、1.社会調査における目的と倫理を理解すること2.社会調査が実社会においてどのように関わっているかを知ること3.実際の社会調査の進め方について学ぶこと4.社会調査において統計理論がなぜ必要とされているかを知り、正しい調査方法を学ぶこと5.調査によって得られたデータをどのように整理・管理・分析するかの方法を身につけることの5点である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 社会調査の果たす役割

2 世論調査と市場調査と視聴率調査

3 全数調査と標本調査

4 社会調査のプロセス

5 社会調査における倫理

6 調査目的の設定と仮説の構成・検証

7 量的調査と質的調査

8 調査票による調査の方法(郵送・電話・面接)

9 質問文・調査票の作り方

10 標本抽出の方法

11 標本数と誤差

12 調査の実施方法と留意点

13 調査データの整理・保持

14 調査データの統計的分析

15 まとめ

【3】 到達目標

自ら調査テーマを決定し、質問紙を作成できるようになること。社会調査のプロセスを理解し、実際に質問紙調査を実施するためのスキルを身に付けること。質問紙調査によって得られたデータについて、正しい統計的解釈ができるようになること。

【4】 授業概要および授業方法

本講義では、社会調査法の概要を説明するとともに、社会調査によって資料やデータを収集し、分析し得る形にまで整理していく具体的な方法を実習を含めて解説する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業資料を読み、復習を行うこと。学習した内容に関するレポートまたは課題を提出すること。準備学習時間は授業ごとに180分必要とする。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕教員が用意した資料によって講義を進める。〔参考書〕調査法講義(シリーズ「調査の科学」)豊田秀樹著 朝倉書店 ISBN-13:978-4254127317

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【7】 評価方法およびフィードバック

毎回のレポートや課題(70%)と最終課題(30%)により評価する。課題に対する講評・解説は授業内で行う。

【8】 オフィスアワー

講義室にて対応

【9】 関連科目

データ解析Ⅱ特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

授業には全て出席することを望む。

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2020 春学期・時間外・3学年・2単位

科 目 社会調査演習Ⅰ

(Information Science Seminar Ⅰ)

和嶋 雄一郎担当教員

コースナンバー:I13-5492

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

 本講義の目的は,様々な社会的現象に関して,統計学的視点から分析,考察する考え方を養うことを目的とする。特に,本講義ではデータをまとめ方,得られたデータから有用な情報を引き出すための統計学的な考え方を身につけることを目標とする。また統計的考え方を身につけるだけではなく,データ収集,分析する作業を自ら行うことによって,実際に応用できる技能も身につけることも目標として考えている。講義期間中にはデータ収集,データ分析,報告書の作成,そして最後に調査内容についてプレゼンテーションが求められる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

以下のような予定で講義を進める予定である1 ガイダンス2 データの記述Ⅰ3 データの記述Ⅱ4 調査データに孕む注意点5 報告書の作成法6 データの収集・要約Ⅰ7 データの収集・要約Ⅱ8 調査法9 調査デザイン10 調査内容・仮説の設定11 アンケートの作成12 調査の集計・分析Ⅰ13 調査の集計・分析Ⅱ14 調査報告会15 まとめ

【3】 到達目標

社会調査におけるデータ収集,データ分析,報告書の作成,調査内容についてプレゼンテーションを正しく行えるようになること。

【4】 授業概要および授業方法

本講義は,統計学に関する講義のみならず,コンピュータを用いた実習を行うので,毎回出席することが望まれる。また講義期間中に何回かレポート課題の提出が求められる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業用ウェブページに記載する資料を予習することまた、指示する箇所を復習すること。復習を中心に、授業ごとに180分の予習・復習を必要とする。

【6】 教科書・参考書・参考資料

毎回配布する講義資料に則り,講義は進めていくが,以下の文献を参考にするとよい。・統計学入門(東京大学教養学部統計学教室編,東京大学出版会)・初等統計学(P.G.ホーエル著,浅井晃,村上正義共訳,培風館)・心理統計学の基礎(南風原朝和著,有斐閣アルマ)

【7】 評価方法およびフィードバック

期間中に課すレポート内容によって評価する。なお事前に規定した出席回数に満たない学生のレポートは評価を行わない。履修者全体について、課題に対する総評を行う(よくできていた点、できていなかった点、改善点等)。

【8】 オフィスアワー

emailにて随時

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【9】 関連科目

確率論入門

〔予め学んでおくとよい科目〕

社会調査演習Ⅱ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

実習が伴う講義なので毎回講義に出席することが求められる。秋学期に開講される情報科学講究Ⅱと合わせて履修することが望まれる。

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2020 秋学期・時間外・3学年・2単位

科 目 社会調査演習Ⅱ

(Information Science Seminar Ⅱ)

和嶋 雄一郎担当教員

コースナンバー:I13-6492

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本講義の目的は,様々な社会的現象に関して,統計学的視点から分析,考察する考え方を養うことを目的とする。特に,本講義ではデータ自身が持つデータを統計的視点から客観的・科学的な分析手法を習得することを目標とする。また,データ収集,分析する作業を自ら行うことによって,実際に応用できる技能も身につけることも目標として考えている。期間中にデータ収集,データ分析,報告書の作成,そして最後に調査内容についてプレゼンテーションが求められる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

以下の予定で講義を進める予定である。1 ガイダンス2 統計的仮説検定の考え方Ⅰ3 統計的仮説検定の考え方Ⅱ4 検定Ⅰ5 検定Ⅱ6 相関・回帰Ⅰ7 相関・回帰Ⅱ8 調査内容・仮説の設定Ⅰ9 調査内容・仮説の設定Ⅱ10 アンケートの作成11 調査の集計・分析Ⅰ12 調査の集計・分析Ⅱ13 調査報告会Ⅰ14 調査報告会Ⅱ15 まとめ

【3】 到達目標

社会調査におけるデータ収集,データ分析,報告書の作成、調査内容についてのプレゼンテーションが正しく行えるようになること

【4】 授業概要および授業方法

本講義は,統計学に関する講義のみならず,コンピュータを用いた実習を行うので,毎回出席することが望まれる。また講義期間中に何回かレポート課題の提出が求められる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

情報科学講究Ⅰの復習、もしくは履修していないものはその内容を自習すること。復習を中心にして、授業ごとに180分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

毎回配布する講義資料に則り,講義は進めていくが,以下の文献を参考にするとよい。・統計学入門(東京大学教養学部統計学教室編,東京大学出版会)・初等統計学(P.G.ホーエル著,浅井晃,村上正義共訳,培風館)・心理統計学の基礎(南風原朝和著,有斐閣アルマ)

【7】 評価方法およびフィードバック

期間中に課すレポート内容によって評価する。なお事前に規定した出席回数に満たない学生のレポートは評価を行わない。履修者全体について、課題に対する総評を行う(よくできていた点、できていなかった点、改善点等)。

【8】 オフィスアワー

emailにより随時

【9】 関連科目

社会調査演習Ⅰ

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

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Page 168: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【10】その他

実習が伴う講義なので毎回講義に出席することが求められる。春学期に開講される情報科学講究Ⅰを履修していないものは,情報科学講究Ⅰの内容を自習すること。

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2020 春学期・金4・3学年・2単位

科 目 行動計量学

(Behavior Metrics)

菊地 賢一担当教員

コースナンバー:I13-5471

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本講義の目的は、データ解析Ⅰで習得した統計学の基礎的な知識を用いて、より高度な統計的データ解析の手法を習得することである。統計学は学際的な分野であり、様々な分野に応用されているが、本講義では特に自然科学、工学的な分野における実験データや、社会学、心理学的な分野における調査データなどを分析するための多変量解析の手法について解説を行う。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 母集団と標本

2 標本分布

3 統計量

4 正規標本の標本分布

5 標本平均の差の標本分布

6 推定とは

7 点推定

8 区間推定

9 仮説検定とは

10 標本平均の検定

11 標本平均の差の検定

12 連関の検定

13 重回帰分析

14 分散分析

15 まとめ

【3】 到達目標

データ解析Ⅰの講義内容をベースにして、より高度な統計的データ解析を行うことができる。

【4】 授業概要および授業方法

データ解析Ⅰで講義した統計学の基礎的な知識をベースとして、より高度な統計的データ解析の手法に関する講義を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業の前後には、講義資料の内容の予習、復習を180分行うこと。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔参考書〕基礎統計学Ⅰ「統計学入門」(東京大学教養学部統計学教室編、東京大学出版会)

【7】 評価方法およびフィードバック

具体的なデータを用いて、実際にデータ解析を行う課題を数回課し、提出されたレポートにより評価を行う。授業内で課した課題に対して、講評を行う。

【8】 オフィスアワー

授業終了後に教室で質問を受け付ける。

【9】 関連科目

データ解析Ⅰ

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

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【10】その他

本講義は、データ解析Ⅰの知識を前提にして講義が展開される。従って、何らかの理由でデータ解析Ⅰを未履修のものは同コース程度の統計学の知識を自習しておくこと。

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Page 171: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・水1・3学年・2単位

科 目 線形システム

(Linear System)

伊藤 登担当教員

コースナンバー:I13-5711

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

ディジタル信号処理(Digital Signal Processing:DSP)は現在の情報通信技術(ICT)を支える基幹技術であり、情報通信と様々なデータ処理(情報処理)の分野においてその有効性を発揮している。「ディジタル」の世界とは「0」と「1」の世界で、コンピュータに代表されるディジタル回路の中で、すべての情報は「0」と「1」の集まりで表現され、処理される。安価で高速なディジタルシステムの出現は画像・映像のような信号処理、情報通信、計測制御、医療、地球科学、天文学などのほぼすべての分野に画期的なIT革命をもたらしている。従来のアナログシステムと比べ、ディジタル方式は柔軟性、高処理精度、高安定性と再現性などの優れた特徴を持っているため、従来のアナログ方式で実現不可能であった情報処理も容易に実現できる。本講義では、ディジタルシステムの代表であるディジタルフィルタを中心に話を進めて行く。ディジタルフィルタの概念と働きを紹介し、現実の世界に存在するアナログ信号をどのようにディジタルフィルタのようなディジタルシステムを用いて処理するかを理解してもらう。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 アナログ信号の定義アナログ信号の標本化(sampling)離散時間信号の意味ディジタル信号の定義

2 アナログフィルタの構成要素とアナログフィルタリングの概念ディジタルフィルタの構成要素と構成図

3 線形時不変(Linear Time-Invariant:LTI)システムの判定条件と判定例

4 LTIシステムの時間領域表現:差分方程式差分方程式に基づくLTIシステムの出力計算

5 LTIシステムの時間領域表現:畳み込み畳み込みによるLTIシステムの出力計算

6 畳み込みの複雑な計算例

7 LTIシステムの周波数特性の概念とその計算

8 離散時間信号のz変換の導入とその簡単な計算例

9 離散時間信号のz変換の性質と複雑な計算例

10 離散時間信号の逆z変換の導入と性質

11 離散時間信号の逆z変換の計算例

12 LTIシステムの周波数領域表現:伝達関数

13 伝達関数に基づくLTIシステムの安定性判別

14 伝達関数に基づくLTIシステムの周波数特性の計算とその物理的な意味

15 本授業の総括と学習到達度の確認

【3】 到達目標

以下は本授業の到達目標である。

① 畳み込みによる信号処理システム(ディジタルフィルタ)の時間領域での出力を計算できること。② ディジタルフィルタの周波数特性の物理的な意味を理解し、周波数特性を計算できること。③ ディジタルフィルタの安定性を判別できること。

【4】 授業概要および授業方法

本授業は主に以下の内容によって構成される。

① アナログ信号とその標本化(sampling)② 離散時間信号とディジタル信号の概念と区別③ 信号処理システム(ディジタルフィルタ)の構成要素と働き④ 現実の世界に存在するアナログ信号をどのようにディジタルフィルタ)で処理するか⑤ 時間領域(世界)でのディジタルフィルタの出力の計算:畳み込み⑥ ディジタルフィルタの周波数特性の解析⑦ ディジタルフィルタの安定性と安定性判別

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Page 172: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

本授業では、離散時間信号と離散時間システムの特性を取り扱う。毎回授業終了後、次の授業の前日までに180分以上をかけて前回の授業の内容を徹底的に復習し、理解するように準備すること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕特に指定しないが、授業中ノートをとることが必須である。〔参考書〕MATLAB対応ディジタル信号処理(樋口・川又共著、昭晃堂)

【7】 評価方法およびフィードバック

評価方法:レポート30%+期末試験70%フィードバック:レポート回収後、問題のある解法を学生に注意し、正しい解法を説明する。

【8】 オフィスアワー

木曜日 13:00~18:00(4531教室)

【9】 関連科目

信号処理

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「数学」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「解析学」の講義科目〈選択〉

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Page 173: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・火3・3学年・2単位

科 目 神経回路理論

(Theory of Neural Networks)

我妻 伸彦担当教員

コースナンバー:I13-5781

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

生体神経系で、情報がどのように処理・伝達されていくかを解説し、脳の典型的な論理を神経回路レベルで捉えることを目指す。これにより、私たちの精神活動を支えている体内の電気信号に対する認識が深まり、人間における情報処理の特性とメカニズムを考えられるようになる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)多様性を受け入れる態度(3)科学的倫理をわきまえていること(3)自然に対する畏敬の念、生命の尊重、人間としての謙虚な心をもつこと(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 導入

2 ニューロンの構造と機能

3 ニューロンの状態と膜電位、情報伝達の仕組み

4 シナプス結合とニューロンの連絡

5 ニューロンの等価回路とその数理

6 ニューロンの数理モデル1

7 ニューロンの数理モデル2

8 網膜の情報処理と回路構造

9 網膜の数理モデル

10 大脳視覚野の神経回路構造

11 第1次視覚野の情報処理と回路構造

12 第1次視覚野の数理モデル

13 中高次視覚野

14 初期視覚系の計算モデルと畳み込み

15 試験とまとめ

【3】 到達目標

ニューロンの構造と機能を説明できる。光の情報が、どのようにして視覚として知覚されるかを説明できる。網膜や第1次視覚野の情報処理を数理的に説明できる。私たちが映像をどのように認識するか、論じられる。

【4】 授業概要および授業方法

神経系の基本素子であるニューロンの構造の仕組みを理解することからはじめて、神経回路網の基本的な情報処理の役割を紹介する。また、脳の情報処理機能の中で最もよく研究されている視覚系については詳しく説明する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習は特に必要ないが、毎回行う小テストと講義の内容を復習しておくこと(所要時間は180分程度)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は特に指定しない。参考書は初回講義で紹介。毎回、参考資料をプリントにして配布。

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験80% + 毎回の小テストと授業態度20%小テストは添削をして返却する。

【8】 オフィスアワー

火曜日 16:00-17:00水曜日 16:00-17:00(毎月第4週を除く)

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【9】 関連科目

なし

〔予め学んでおくとよい科目〕

なし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

小テスト時に、わからない問題があれば質問すること。

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2020 秋学期・月3・3学年・2単位

科 目 パターン認識

(Pattern Recognition)

数藤 恭子担当教員

コースナンバー:I13-6741

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

人間は目や耳から得た文字、画像、音声、音楽等の情報を容易に認識し理解することができる。このような生物の持つ情報処理機能をコンピュータで実現するのがパターン認識である。本講義では、パターン認識の原理と実際の適用方法について理解することを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 パターン認識と特徴空間

2 統計的特徴抽出

3 コードブックと辞書

4 最近傍決定則

5 ベイズ決定則

6 線形識別関数と確率的識別関数

7 最尤推定法

8 前半のまとめ(中間テスト)

9 教師つき学習と教師なし学習

10 クラスタリング

11 クラスタリング

12 ニューラルネットワーク

13 ニューラルネットワーク

14 認識結果の評価の仕方

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

統計的パターン認識の目標を理解する.学習と識別といった基本的な概念を特徴空間,特徴ベクトルなどの用語を用いて説明することができる.具体的な問題に対して,パターン認識の適切な手法を選択することができる.

【4】 授業概要および授業方法

パターン認識の主な手法である統計的パターン認識と構造的パターン認識を中心に、実例を交えながら講義を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

1回の授業につき180分の復習が必要。プリントの見直しや問題の解き直しを行うこと。

【6】 教科書・参考書・参考資料

【参考書】石井健一郎 他「わかりやすいパターン認識」「続・わかりやすいパターン認識」(オーム社)【参考書】原田達也 「画像認識」(講談社 機械学習プロフェッショナルシリーズ)

【7】 評価方法およびフィードバック

中間テスト(50%)、期末テスト(50%)。中間テスト実施後に授業内で解説を行う。

【8】 オフィスアワー

水曜日3,4限

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【9】 関連科目

確率論入門

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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2020 秋学期・火2・3学年・2単位

科 目 シミュレーション

(Computer Simulation)

佐藤 文明担当教員

コースナンバー:I13-6711

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

シミュレーションとは、実際に実験することができない社会システムや環境問題、実験に大きなコストがかかる現象などのふるまいを分析するために、特にある特性に着目して扱いやすい問題に変換し(モデル化)、そのモデルを用いて模擬実験し、観測して定量評価することである。シミュレーションは、新しい技術の有効性をコンピュータを用いて分析し評価する際の基礎的な技術となる。この授業では、モデリングとシミュレーションの基礎的な概念と技術を習得することが目標である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 シミュレーションとはシミュレーションが使われている対象領域や、シミュレーションの簡単な分類について説明する。

2 モデリングシミュレーションでは、必要とされる正確さや計算コストに応じて、適切な粒度のモデル化を行っていく必要がある。そのための考え方を説明し、実際のモデル化の例を説明する。

3 乱数とシミュレーション対象とする問題の状態が確率的にしか定まらない場合(起こりやすさの割合しかわからない)、乱数を使ってシステムの状態変化をシミュレーションする。この場合、どのように乱数を作るかがシミュレーションの精度にも関係する。コンピュータによる乱数の作り方(疑似乱数)、その特性を評価する方法などを説明する。

4 待ち行列モデル待ち行列モデルとは、券売機や、銀行窓口にできる行列の長さや待ち時間を評価するための数理モデルである。待ち行列は、日常よく目にする行列を評価するだけでなく、コンピュータサーバの負荷の評価にも利用されている。待ち行列のモデル、公式などを説明する。

5 待ち行列モデルのシミュレーション待ち行列のシミュレーションを行うためのプログラムの構成方法や、Excelによる数値計算方法を説明する。

6 連続型シミュレーション連続的なシステムのシミュレーションモデルは、多くの場合微分方程式で表現されていることが多い。各種の微分方程式の概要や、それを数値計算するアルゴリズムについて説明する。

7 生態系のシミュレーション計算生物学といわれるような、コンピュータシミュレーションによって生態系をシミュレーションする研究が幅広く行われるようになってきた。被食者-捕食者が同居する生態系のシミュレーションモデル、ロトカボルテラ方程式のシミュレーション例を紹介する。

8 物理現象のシミュレーション物理現象でよく利用されている様々な方程式と、そのシミュレーションについて述べる。弦の振動(波動方程式)、熱の伝達(熱伝導方程式)、定常状態の温度分布(ポアソン方程式)などを紹介する。

9 社会現象のシミュレーション(セルオートマトン)方程式で表現できない社会現象のシミュレーションでは、人や車などの構成要素の行動を個々にモデル化し、それらの多数の組み合わせとして社会現象をモデル化する方法がとられる。モデル化の方式の一つとして、セルオートマトンの特徴と事例を紹介する。

10 社会現象のシミュレーション(マルチエージェントシミュレーション)方程式で表現できない社会現象のシミュレーションでは、人や車などの構成要素の行動を個々にモデル化し、それらの多数の組み合わせとして社会現象をモデル化する方法がとられる。モデル化の方式の一つとして、確率的に動作するエージェントと呼ばれる実行単位を使ったマルチエージェントシミュレーションについて紹介する。

11 シミュレーションによる問題の最適化(遺伝的アルゴリズム)生物の環境への適応は、遺伝によって行われている。遺伝のメカニズムをシミュレーションすることで、問題の最適な解を探索する方法が遺伝的アルゴリズムである。

12 シミュレーションによる問題の最適化(蟻コロニー最適化、シミュレーテッドアニーリング)単純な知能しか持たないように思われる蟻が多数集まることで最適な経路を効率的に見つける方法が、蟻コロニー最適化と呼ばれる方法である。また、焼きなましと呼ばれる金属の微細構造の欠陥をなくす方法をモデル化した問題の最適化手法がある。これらの方法を解説する。

13 シミュレーションによる問題の最適化(強化学習、ニューラルネットワーク、深層学習)試行錯誤をくりかえして、よりよい行動方針を獲得する手法である強化学習について説明する。また、脳の神経間の情報伝達をモデル化して、学習するアルゴリズムがニューラルネットワークである。これらの方法につて、説明する。

14 シミュレーション結果の分析シミュレーションは、シミュレーションシステムを開発した時点ではまだ終わっていない。シミュレーション結果を分析し、その分析結果をフィードバックして、モデル化やシミュレーション条件の妥当性を見直す必要がある。シミュレーションの最終手順として、結果を分析する考え方や統計的な手法について説明する。

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15 総括とまとめ授業全体のまとめと、到達目標達成度の評価を実施する。

【3】 到達目標

モデリングとシミュレーションの基礎的な概念を説明できる。問題の種類や条件に応じて、適切なモデル化手法を選択できる。代表的なシミュレーションモデルに基づくシミュレータを作成することができる。シミュレーションパラメータの選択方法や、シミュレーション結果の評価方法について注意すべき点を説明できる。代表的なシミュレータについて、特徴を説明できる。

【4】 授業概要および授業方法

シミュレーション原理の講義による解説と、シミュレーションプログラムや表計算ソフトによるシミュレーションの実習をコンピュータ実習室にて行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:対応する教科書の章を読んでおくこと。(約90分)復習:対応する章の演習問題を解くこと。(約90分)

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書: 佐藤他、「シミュレーション」、共立出版(2013).

【7】 評価方法およびフィードバック

授業への参加度(10%)、レポート・課題(30%)、最終試験(60%)レポート、授業で行った確認テスト等は返却し改善点などを講評する。

【8】 オフィスアワー

火曜(10:00~12:00)、木曜(10:30~12:00)

【9】 関連科目

プログラミングA プログラミングB 数値解析

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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2020 春学期・金1・2学年・2単位

科 目 メディア創作概論

(Introduction to Media Creation)

川島 基展担当教員

コースナンバー:I13-3731

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

・CG制作のプロフェッショナルになるために必要となる知識の習得を目的とする。・CG-ARTS協会のクリエーター検定(エキスパート)の内容にも準拠しており、資格取得の助けにもなる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 <授業ガイダンス>▼学習項目・映像コンテンツ制作の基礎知識・CG技術の歴史・映像コンテンツの制作プロセス・制作スタッフの構成・役割

2 <プリプロダクション>▼学習項目・企画立案・デザイン・設定書の作成・シナリオ作成・映像演出の基礎・プリビジュアライゼーション

3 <モデリング>▼学習項目・モデリング手法の概要・モデリングの実際・質感設定、マッピング技法

4 <キャラクタモデリング>▼学習項目・キャラクタアニメーションとモデリング・リギング、キャラクタセットアップ

※ 第1回レポート課題提示

5 <アニメーション1>▼学習項目・CGアニメーション手法の概要・キーフレームアニメーション・プロシージャルアニメーション・サンプリングアニメーション

6 <アニメーション2>▼学習項目・キャラクタアニメーション手法の概要・キャラクタアニメーションの実際・フェイシャルアニメーション

7 <シーン構築1>▼学習項目・シーンのレイアウト・カメラワーク・ライティング・さまざまな映像演出技法

8 <シーン構築2>▼学習項目・レンダリングの基礎・フォトリアリスティックレンダリング技法・ノンフォトリアリスティックレンダリング技法

※ 第2回レポート課題提示

9 <ポストプロダクション>▼学習項目・コンポジット・映像編集・マスタリング

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10 <ミニプロジェクト1>▼学習項目・ディジタル映像表現を活用したCG制作の実践

※ ミニプロジェクト課題提示

11 <ミニプロジェクト2>▼学習項目・ディジタル映像表現を活用したCG制作の実践

12 <ヴァーチャルリアリティ>▼学習項目・Augumented Reality・プロジェクションマッピング・立体視/ヘッドマウントディスプレイによるヴァーチャルリアリティ

13 <ゲームグラフィックス>▼学習項目・ゲームコンテンツ表現技術のトレンド・ゲームコンテンツ開発のケーススタディ

14 <次世代の映像制作手法>▼学習項目・ヴィジュアライゼーション技術・キャラクタアニメーション技術・レンダリング技術

15 <リクエスト講義・総括>▼学習項目・最新技術・業界の動向など、履修者の要望に応じてトピックスを設定・ここまでの講義で解説したいずれかの技術を活用して、ミニ作品を作り、発表する。・総括

【3】 到達目標

・プロのCGクリエーターになるために必要な知識を修得する。・将来、ディジタル映像表現に関連する産業に携わるときに活用可能な知識を修得する。

【4】 授業概要および授業方法

・CGクリエーターが用いるテクニックおよび各スタッフの連携方法について、実例を交えて分かりやすく解説する。・映像制作技術の基本的な原理と、ディジタル映像表現のさまざまな技法を、講義と実習課題による体験を通じて実践的に学習する。・授業や個人でCGアニメーション制作を経験している学生はもちろん、CGに興味があり、これから理解を深めたい学生でも学習できる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

・履修期間も含め、映画・ビデオゲーム・アニメなど、国内外のあらゆる映像コンテンツに興味を持ち、鑑賞するように心掛けてください。・授業ごとに 180 分の予習・復習が必要です。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:・ディジタル映像表現 -CGによるアニメーション制作- [改訂新版]  (財団法人 画像情報教育振興協会(CG-ARTS協会)・その他、独自に作成した教科書・教材を使用する。参考書:・授業中に適宜、紹介する。

【7】 評価方法およびフィードバック

次の項目により、成績を評価する。・授業中に提示するミニレポート・ミニテスト[各10点] → ミニテストでは、クリエーター検定を想定した練習問題を提示する → ミニテストの解答については、提出締切後の授業中に解説する・2つの実習課題[各50点] → 最終回に課題作品の発表会を行い、講評する単位認定要件は160点以上とする。

【8】 オフィスアワー

原則として、授業終了後とする。事前にアポイントをとること。

【9】 関連科目

Webページの閲覧、メールのやりとりなど、最低限のコンピュータ・リテラシーと社会的なマナーは身につけておいてください。また、なるべく多くの映画やゲーム、アニメーション作品などを鑑賞しておくと、本講義の理解が深まりますし、将来プロフェッショナルになるためにも役立ちます。

〔予め学んでおくとよい科目〕

コンピュータグラフィックス CGクリエーション演習 CGクリエーション CGプログラミング秋学期の「CGクリエーション」では、CGクリエーターになるための実践トレーニングを行います。本講義の知識が大いに役立ちますので、履修を検討している方は本講義も履修しておいてください。

〔この科目に続く内容の科目〕

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Page 181: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【10】その他

第1回講義にて、指定教科書の入手方法について告知します。履修を検討している方は、必ず、出席してください。

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Page 182: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・金1、2・2学年・1単位

科 目 CGクリエーション

(CG Creation)

川島 基展担当教員

コースナンバー:I13-4731

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

・プロのCGクリエーターになるために必要となるスキルの習得を目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 <授業ガイダンス>▼学習項目・授業ガイダンス・映像コンテンツ制作入門・グループワーク課題内容説明・制作チーム編成・参考作品上映

2 <プリプロダクション1>▼学習項目・企画立案・Autodesk Mayaの基本オペレーション

3 <モデリング1>▼学習項目・映像演出の基礎・静物モデリング1:小道具のモデリング

4 <モデリング2>▼学習項目・作品企画チェック・静物モデリング2:小道具のモデリング

5 <マテリアル設定1>▼学習項目・作品演出チェック・シェーディング・マッピング1:マテリアル設定の基礎

6 <マテリアル設定2>▼学習項目・シェーディング・マッピング2:UVマッピング

7 <キャラクタモデリング1>▼学習項目・キャラクタモデリング1:キャラクタモデリングのセオリー

8 <キャラクタモデリング2>▼学習項目・キャラクタモデリング2:キャラクタモデリングの実践

9 <キャラクタセットアップ>▼学習項目・キャラクタセットアップの基礎・スキニング・リギング

10 <キャラクタアニメーション>▼学習項目・キャラクタアニメーションのセオリー・キャラクタアニメーションの実践

11 <シーン構築>▼学習項目・レイアウト・カメラワーク・ライティング・レンダリング

12 <ヴィジュアルエフェクト1>▼学習項目・ダイナミクスシミュレーション1:フルイドシミュレーションによる爆発の表現

13 <ヴィジュアルエフェクト2>▼学習項目・ダイナミクスシミュレーション2:さまざまなヴィジュアルエフェクト表現

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Page 183: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

14 <ポストプロダクション>▼学習項目・コンポジット・映像編集・マスタリング

15 <作品発表会・総括>▼学習項目・作品発表・講評・総括

【3】 到達目標

・プロのCGクリエーターになるための制作スキルの基礎を修得する。

【4】 授業概要および授業方法

・ショートアニメーションの制作体験を通じて、CG制作のテクニックおよびチーム連携のスキルを身につける。・授業や個人でCGアニメーション制作を経験している学生はもちろん、CGに興味があり、これから理解を深めたい学生でも学習できる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

・履修期間も含め、映画・ビデオゲーム・アニメなど、国内外のあらゆる映像コンテンツに興味を持ち、鑑賞するように心掛けてください。・授業時間外で週5時間程度の自習時間が必要になります。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:独自に作成した教科書・教材を使用する。参考書:授業中に随時、紹介する。

【7】 評価方法およびフィードバック

次の項目により、成績を評価する。・企画書・プリプロダクションの完成度:20点・グループワーク作品の完成度:40点・グループワークへの貢献度:40点総合点60点以上かつ,期限までに、企画書・設定書どおりに作品を提出することを単位認定の最低要件とする。・最終回で課題作品の発表会を行い、その場で講評する。

【8】 オフィスアワー

原則として授業終了後とする。事前にアポイントをとること。

【9】 関連科目

メディア創作概論CGクリエーションの分野について初めて学ぶ方は、前期の「メディア創作概論」を履修しておいてください。本講義の内容と密接に関わっています。

〔予め学んでおくとよい科目〕

コンピュータグラフィックス CGクリエーション演習 CGプログラミング

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

毎週のグループワークおよび課題に取り組むために、授業時間外で週5時間程度の自習時間が必要になります。履修に際しては、他の授業やアルバイト、部活等につき考慮し、各自で時間管理をしておいてください。決して楽ではありませんが、終了時にはスキル面、コミュニケーション面での大きな成長がありますし、そのためのしっかりした指導を行います。

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2020 春学期・金2・3学年・1単位

科 目 CGクリエーション演習

(CG Creation Seminar)

川島 基展担当教員

コースナンバー:I13-5731

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

・プロのCGクリエーター/ゲームクリエーターになるために必要となる実用レベルの技法について、実習を交えて学習する。・「CGクリエーション」で学んだAutodesk MayaなどのCGコンテンツ制作ソフトウェアに加え、近年、ゲーム・映像・VRといった分野での業界ニーズが高まっているUnreal Engine 4を用いたリアルタイムグラフィクス表現技術を学ぶ。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)・将来、映像コンテンツないしゲームコンテンツ開発のプロフェッショナルになるために必要なスキルを習得する

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 <授業ガイダンス>▼学習項目・授業ガイダンス・課題内容説明・UE4を用いたプロトタイピング

2 <レベルデザインの基礎>▼学習項目・制作チーム編成・レベルデザインのセオリー・UE4でのレベルデザイン

3 <グラフィックアセットモデリング①>▼学習項目・Static Mesh・Skeletal Mesh・Texture Map

4 <グラフィックアセットモデリング②>▼学習項目・Landscapeを用いたオープンワールド表現

5 <物理ベースレンダリング>▼学習項目・PBRの原理・シェーダデザインの基礎

6 <リアルタイムレンダリングのテクニック ①>▼学習項目・UE4でのリアリスティックライティング

7 <リアルタイムレンダリングのテクニック ②>▼学習項目・リフレクション、ポストプロセス

8 <アニメーションテクニック①>▼学習項目・アクションパターン実装・AIテクニック

9 <アニメーションテクニック②>▼学習項目・パーティクルエフェクト

10 <インタラクションデザイン①>▼学習項目・トリガー・ゲームパッド、キー入力

11 <インタラクションデザイン②>▼学習項目・シネマティクス

12 <GUIデザイン①>▼学習項目・UMGを用いたUIデザイン

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Page 185: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

13 <GUIデザイン②>▼学習項目・UIインタラクション

14 <マスタリング>▼学習項目・パフォーマンスチューニング・ビルド設定

15 <作品発表会・総括>▼学習項目・作品発表・講評・総括

【3】 到達目標

・プロのCGクリエーター/ゲームクリエーターになるにあたり新卒者が要求されるスキルレベルに到達する。

【4】 授業概要および授業方法

・小規模なゲームコンテンツ制作トレーニングを通じて、CGコンテンツ制作のテクニックおよびチーム連携のスキルを身につける。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

・履修期間も含め、映画・ビデオゲーム・アニメなど、国内外のあらゆる映像コンテンツに興味を持ち、鑑賞するように心掛けてください。・国内外で開催される映像コンテンツ関連の業界イベントや学会等に関心を持ち、積極的に参加するようにしてください。・授業時間外で週5時間以上の自習時間が必要になります。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:独自に作成した教科書・教材を使用する。参考書:授業中に随時、紹介する。

【7】 評価方法およびフィードバック

次の項目により、成績を評価する。・企画書・仕様書・プリプロダクションの完成度:20点・グループワーク作品の完成度:40点・グループワークへの貢献度:40点総合点60点以上かつ,期限までに、企画書・設定書どおりに作品を提出することを単位認定の最低要件とする。最終回で課題作品の発表会を行い、その場で講評する。

【8】 オフィスアワー

原則として授業終了後とする。事前にアポイントをとること。

【9】 関連科目

メディア創作概論 CGクリエーション「メディア創作概論」および「CGクリエーション」の単位を取得済みか、それと同等の知識・技能を身に付けていることを前提とします。

〔予め学んでおくとよい科目〕

コンピュータグラフィックス

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

毎週のグループワークおよび課題に取り組むために、授業時間外で週5時間以上の自習時間が必要になります。履修に際しては、他の授業やアルバイト、部活等につき考慮し、各自で時間管理をしておいてください。決して楽ではありませんが、終了時にはスキル面、コミュニケーション面での大きな成長がありますし、そのためのしっかりした指導を行います。

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Page 186: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 秋学期・木3・3学年・1単位

科 目 CGプログラミング

(Computer Graphics Programming)

白石 路雄担当教員

コースナンバー:I13-6731

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

この授業では、コンピュータグラフィックスにおける基本的な理論がどのように実際のコンピュータ上のプログラムとして実現されているのかを学習することを通じて、コンピュータグラフィックスにおける理論についての理解を深める。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 Windows上のIDEの操作方法、C++言語の基本、および、OpenGLの概要について学ぶ。

2 OpenGLを使った基本的なプログラミングを行う。

3 シェーダプログラムとは何か学習する。また、簡単なシェーダプログラムを記述する。

4 ポリゴンの描画方法を学び、頂点を描画する、また、内部を塗りつぶす基礎的なプログラムを記述する。

5 ポリゴンの表現方法として、頂点インデックスを利用した描画方法について学び、それを利用したプログラムを記述する。

6 ポリゴンモデルのクラスによる表現について学ぶ、また、ファイルから読み込む手法について学ぶ。

7 モデリング変換とは何か学習し、モデル行列を用いたプログラムを記述する。

8 複数の変換からなる合成変換とは何か学習し、それを利用したプログラムを記述する。

9 シェーディングモデルの基礎となる拡散反射について学習し、それを利用したプログラムを記述する。

10 フォンのシェーディングモデルについて学習し、それを利用したプログラムを記述する。

11 投影変換と透視投影について学習し、それを利用したプログラムを記述する。

12 アニメーションの基礎について学び、簡単なプログラムを記述する。

13 カメラワークについて学習し、簡単なプログラムを記述する。

14 Cook-Torranceモデルなど複雑なシェーディングモデルをシェーダプログラムとして実装する。

15 カートゥーンレンダリングなどのシェーダプログラムの応用について学ぶ。

【3】 到達目標

1. コンピュータグラフィックスの基本的な理論について理解し説明できる2. コンピュータグラフィックスの標準的なAPIの使用方法について理解し説明できる

【4】 授業概要および授業方法

本講義では、コンピュータグラフィックスを利用したシステムを開発するのに標準的なAPIであるOpenGLを用いたプログラミング手法について学ぶ。OpenGLはOS XやWindowsなどのデスクトップ環境で使用されており、そのサブセットであるOpenGL ESはiOSやAndroidで利用されている。講義ではWindowsでのアプリケーションをターゲットとし、C++言語を用いて、実習を交えながら講義を行う。Java言語についての理解は必要だが、C++言語についての前提知識は必要としない。

授業方法:各回で、コンピュータグラフィックスの基本的な理論について説明を行い、それに関連したプログラムを書く。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

講義内で課された課題について、プログラムの動作を変更して調べるなど、180分の復習が必要である。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用せずに講義中に示す参考資料をもとに進める。

【7】 評価方法およびフィードバック

授業内課題(毎回) 50% + 期末レポート 50% とする。授業内課題に対しては、個々に改善点などをフィードバックする。

【8】 オフィスアワー

火曜日10:40~12:10、木曜日10:40~12:10、その他は予約による (秋学期期間)

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Page 187: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【9】 関連科目

コンピュータグラフィックス

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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Page 188: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・木3・3学年・2単位

科 目 コンピュータグラフィックス

(Computer Graphics)

新谷 幹夫担当教員

コースナンバー:I13-5721

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

本講義では、形状表現理論および画像生成理論などコンピュータグラフィックス(CG)の基本概念を学び、映像メディア処理、医用メディア処理などの諸分野において必要とされるCGの要素技術を習得することを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 イントロダクション(学習の動機づけ)

2 CGの歴史とハードウェア

3 線分描画アルゴリズム

4 塗りつぶし処理アルゴリズム

5 クリッピング処理アルゴリズム

6 曲線と曲面の表現(陰関数表現とパラメトリック表現)

7 パラメトリック曲線(Bezier曲線)の性質

8 パラメトリック曲面の性質

9 光線追跡法アルゴリズム

10 透視変換と座標変換

11 隠れ面処理アルゴリズム

12 陰付け処理アルゴリズム

13 大局照明モデルの概要

14 視覚系と色度

15 総括とまとめ

【3】 到達目標

資料を参照しつつCGの基本概念を説明できるようになること

【4】 授業概要および授業方法

ラスター処理、モデリング、レンダリング処理などの基本的事項を中心に講義を行い、適宜、実習課題などを課す。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業で開設したアルゴリズムの実装を実習課題として課し、その実装および報告を求める。各実習課題ごとに10時間、授業毎に180分程度の予習・復習が必要である。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「コンピュータグラフィックス」(藤代編、CG-ARTS協会)

【7】 評価方法およびフィードバック

定期試験を50点、レポートと授業における発表状況を50点とし、合計が60点以上を合格とする。レポート課題に対して解説し、改善点に関してコメントする。

【8】 オフィスアワー

金曜日 12:10~13:00(新谷)

【9】 関連科目

メディア創作概論 CGクリエーション代数・幾何Ⅰ、Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

CGプログラミング

〔この科目に続く内容の科目〕

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【10】その他

「CGエンジニア検定」の認定科目であり、受講生には同検定の受験を勧める。

教員免許教科「情報」教育職員免許法施行規則に定める区分教科に関する科目「マルチメディア表現及び技術(実習を含む。)」の講義科目〈選択〉

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Page 190: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

2020 春学期・火4・2学年・2単位

科 目 医学概論

(Introduction to Medical Sciences)

日紫喜 光良担当教員

コースナンバー:I13-3751

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

なぜ必要か:健康情報システムまたは医療情報システムを構築・運用するためには、医療関連職種とのコミュニケーションが必要であり、意味のあるコミュニケーションを行なうためには、相手の職種に応じた基本的かつ包括的な人体および医療についての知識が必要であるから。どう役立つのか:どのような情報システムが必要かを顧客との対話において明らかにする際に、そのような知識がない場合は相手の話の理解は表面的で、言われたままを要求事項として挙げることになり、結果として相手が「本当にほしかったのはこういう機能ではない」と不満をもつことになる。しかし、知識があれば、相手の意図が推察でき、より本質的な提案をすることが可能になる。何が必要か:人体の知識、とりわけ人体の構造と機能についての知識。人体の構造と機能に直接に関係した主要な傷病についての知識。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 テーマ:人体での場所の記述方法について解説する目標:次の各項目について説明できる(1)人体体表各部位の名称(2)臓器の名称(3)体表からの方向を示す線と面(4)系統(器官系)(5)細胞・組織・器官(臓器)の関係予習:「人体の構造と機能」第1章、第3章のA

2 テーマ:骨格系目標:以下の項目を説明できること(1)骨の機能、形状、「リモデリング」(2)関節の構造、可能な動き、機能維持(3)さまざまな骨(4)代表的な傷病予習:「人体の構造と機能」第3章B,C

3 テーマ:筋系目標:以下の項目を説明できること(1)筋収縮の機構(2)関節の動きと筋との関係、とくに肘関節、股関節、膝関節(3)全身の筋または筋群と神経支配予習:「人体の構造と機能」第3章D,E

4 テーマ:循環器系目標:以下の項目を説明できること(1)心臓の位置と構造(2)心臓の自律的収縮のための刺激伝達系と心電図との関係(3)心臓の収縮・拡張と心音・血圧との関係(4)血液循環(5)全身の血管・リンパ管(6)胎児循環予習:「人体の構造と機能」第6章

5 テーマ:呼吸器系目標:以下の項目を説明できること(1)換気のしくみと指標(2)肺胞の特徴と酸素化の原理(3)ヘモグロビンの酸素運搬機能に影響する要因(4)血液ガス分析の目的と指標(5)気道の構造(6)肺と胸郭の構造(7)気道閉塞の原因、閉塞性肺疾患予習:「人体の構造と機能」第10章

6 テーマ:消化器系目標:以下の項目について説明できること:口腔、食道、腹膜と腹腔、小網、胃、十二指腸、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓予習:「人体の構造と機能」第11章

7 テーマ:泌尿器系目標:以下の項目を説明できること(1)泌尿器系の構成(2)尿の経路(3)腎臓の位置と構造(4)ネフロンの構造(5)尿の生成機構(6)尿の調節機構予習:「人体の構造と機能」第13章

8 テーマ:生殖器系目標:以下の項目を説明できること(1)女性生殖器の構造(2)男性生殖器の構造(3)性周期と性ホルモン予習:「人体の構造と機能」第16章

9 テーマ:内分泌系目標:以下の項目を説明できること(1)内分泌器官と分泌されるホルモン(2)ホルモンの機能(3)ホルモン分泌の調節予習:「人体の構造と機能」第15章

10 テーマ:神経系目標:以下の項目を説明できること(1)中枢神経系と末梢神経系(2)胚発生と神経系の発生(3)脳の構造(4)脳の各部分の機能(5)運動性伝導路(6)感覚性伝導路(7)脳神経(8)脊髄神経(9)自律神経予習:「人体の構造と機能」第4章

11 テーマ:感覚器系目標:以下の項目を説明できること(1)眼球の構造(2)眼球運動(3)遠近調節ならびに近視・遠視と矯正(4)視覚伝導路と障害による視野欠損(5)平衡覚・聴覚と伝導路予習:「人体の構造と機能」第5章

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12 テーマ:体液・血液目標:以下の項目を説明できること(1)体液の構成ならびに酸・塩基平衡の異常(2)血球細胞と分化過程(3)血液凝固のしくみと凝固系(4)血液型(5)血栓症とワーファリンの機能(6)疾患における特徴的な血球像予習:「人体の構造と機能」第7,8章

13 まとめ(1)目標:これまでの講義で時間等の理由で取り扱えなかったため今回解説した項目について説明できること

14 まとめ(2)目標:講義で扱う、特に重要な項目について説明できること

15 最終試験とまとめ

【3】 到達目標

人体の構造と機能について、基礎的な質問に適切な用語を用いて答えられる。

【4】 授業概要および授業方法

人体の構造と機能、ならびに関連する疾病について、人体の部位または疾病の原因別に解説する。授業法としては、Webに掲示した講義資料を提示して講義をおこなう。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

教科書と授業資料を見て内容を予習・復習をしておくこと。授業ごとに180分の予習・復習が必要

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:山科正平 "新しい人体の教科書"(ブルーバックス)上・下 (2017)教科書:岡田忍、佐伯由香 "疾病の成立と回復促進" NHK出版(2017)教科書:国民衛生の動向2019/2020参考書:内田さえ、佐伯由香、原田玲子 "人体の構造と機能 第5版" (2018)その他参考書:講義ごとに提示

【7】 評価方法およびフィードバック

最終テストにより評価する。随時必要に応じて小テストを行い、解答をその場でフィードバックする。

【8】 オフィスアワー

火曜日13時30分~14時30分 ただし 講義で指定するメールアドレスに連絡を取り予約することが望ましい。

【9】 関連科目

中学・高校の生物学

〔予め学んでおくとよい科目〕

医療情報学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特記すべき事項なし

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2020 春学期・水2・2学年・2単位

科 目 生命科学概論

(Life Science)

我妻 伸彦担当教員

コースナンバー:I13-3771

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

例えば、遺伝子組換え食品などを闇雲に拒否するのではなく、それが作られるに至った背景なども考え、科学的な知識に基づいて理解・判断できるようにするなど、生命科学を身近に感じ、理解を深める。これにより、科学技術の進展と連動して生じる社会問題についても、主体的に考えられる。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)多様性を受け入れる態度(3)科学的倫理をわきまえていること(3)自然に対する畏敬の念、生命の尊重、人間としての謙虚な心をもつこと(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 導入 生命科学が、広く全ての学問の基本体系となるとはどういうことか。 「生きているもの」と「生きていないもの」の違いを考える。

2 生命とは何か 真核細胞と原核細胞 細胞の共生説の考え方

3 生命の誕生と進化 ミラーの実験と発見された宇宙空間物質 地球の歴史と生物出現の概略

4 ヒトと他の生物種との関係 生物体を構成する元素 生物の組織

5 DNAと生命の連続性 DNAの構造と存在 ヒトの染色体

6 遺伝と遺伝子 グリフィスの実験とエイブリーの実験 遺伝子DNAからタンパク質が合成される過程

7 遺伝子組換え技術 従来の品種改良と遺伝子組換えによる品種改良の違い 安全性

8 クローン技術と生命倫理 ニンジンのカルス培養 細胞の分化 クローン技術の可能性

9 環境ホルモン ホルモンの働き 環境ホルモンが生物へ及ぼす影響(例-ダイオキシン)

10 感染と免疫人類と感染症の戦い微生物と感染免疫とは何か

11 地球温暖化 温暖化が引き起こされる機構 オゾン層破壊のしくみ

12 温室効果ガス 温室効果ガスの削減 バイオ燃料による問題

13 放射線1 原子と原子核の構成 自然界に存在する同位体 放射性崩壊

14 放射線2 放射線の性質 細胞に対する影響

15 試験とまとめ

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Page 193: 理学部:情報科学科専門科目 ・・・ 12020 春学期・火2・1学年・2単位 科 目 代数・幾何Ⅰ (Linear Algebra and Geometry Ⅰ) 担当教員 塚田 真 コースナンバー:I13-1131

【3】 到達目標

真核細胞の共生起源説が説明できる。DNAの構造とDNAを基にしてタンパク質を合成する過程を説明できる。遺伝子組換え植物をどのように作るか説明できる。地球温暖化の機構と、成層圏のオゾンと生物の生息域について論じられる。放射線の生物体への影響を論じられる。

【4】 授業概要および授業方法

近年、iPS細胞の作成をはじめとする新しい発見・解明が相次ぎ、生命科学は広く全ての学問の基本体系となる様相を呈している。本講義は、高校で生物学を学んでこなかった学生を念頭に、生命現象・生物のしくみをやさしく丁寧に解説する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習は特に必要ないが、毎回行う小テストと講義の内容を復習しておくこと(所要時間は180分程度)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は特に指定しない。毎回、参考資料をプリントにして配布。

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験80%+毎回の小テストと授業態度20%小テストは添削して返却する。

【8】 オフィスアワー

火曜日 16:00-17:00水曜日 16:00-17:00(毎月第4週を除く)

【9】 関連科目

なし

〔予め学んでおくとよい科目〕

基礎分子生物学

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

小テスト時に、わからないところを質問すること。

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2020 秋学期・火4・2学年・2単位

科 目 医療情報学

(Medical Informatics)

日紫喜 光良担当教員

コースナンバー:I13-4751

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

なぜ必要か:情報システムの進歩はヘルスケア(健康管理・医療・介護を包括する概念)を大きく変える可能性がある一方で、事実上の国営である医療・介護特有の問題への対処なしには情報システムを運用できない。そこで、情報システムの一般的な進歩と、医療・介護特有の問題との、2面から考察することで、よりよいヘルスケアの実現をめざすことができる。どう役立つのか:顧客との対話において、顧客が実際に必要としているものへの、よりよい洞察をおこなうために役立つであろう。何を学ぶのか:医療の倫理と情報倫理、医療・介護に関係する社会的基盤(法と規則)、医療・介護のための情報基盤の可能性、医療のしくみ、医療情報システムの概要、健康・医療・介護情報へのアクセス、その他注意:授業計画については実際は大きな変更を加える可能性があるので注意すること。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 序論:医療情報学の対象目標:次の項目を説明できること(1)医療情報学の対象(2)医療の質の指標(3)ヘルスケア情報システムの種類(4)ヘルスケアの意思決定の方法論

2 医の倫理と情報倫理目標:次の項目を説明できること(1)医の倫理の歴史(2)プライバシーの権利の内容(3)OECDガイドライン(4)個人情報保護法ならびに守秘義務の適用除外規定(5)守秘義務規定(6)一次利用と二次利用

3 安全な医療の提供目標:次の項目を説明できること(1)医療安全対策の歴史(2)医療安全管理の原則と種類(3)ヒューマンエラーの原因・種類・対策(4)フェイルセーフとフールプルーフ(5)エラーマネジメントにおける先手管理と後手管理(6)事故分析手法

4 医療制度目標:次の項目を説明できること(1)医療従事者の身分法(2)業務独占と名称独占(3)医師法と医療法の目的ならびに概要(4)医療法における医療提供施設(5)医療計画の対象(6)診療録等の保存年数(7)日本の医療保険の特徴と種類(8)保険診療のしくみ(9)介護保険制度

5 病院のしくみと管理目標:次の項目を説明できること(1)病院の定義(2)病院数と診療所数の推移(3)各部門の概要(4)医療のトータルクオリティマネジメント(5)職種横断的チーム

6 遠隔医療目標:次の項目を説明できること(1)病院の定義(2)病院数と診療所数の推移(3)各部門の概要(4)医療のトータルクオリティマネジメント(5)職種横断的チーム

7 人間による意思決定の特徴と問題目標:次の項目を説明できること(1)速い思考(システム1)と遅い思考(システム2)の違い(2)システム1がもたらす特徴的な認知の例(3)リスクへの態度の特徴

8 臨床検査目標:次の項目を説明できること(1)検査の分類と例(2)基準値ならびに基準範囲(3)感度と特異度(4)スクリーニング(5)精度管理(6)血液検査の種類と目的

9 病院情報システム概論目標:次の項目を説明できること(1)病院情報システムの役割(2)部門システムの例と概要(3)病院情報システムの安全性の確保

10 病院情報システムの導入目標:次の項目を説明できること(1)導入の流れ(2)組織体制(3)仕様書(4)検収と瑕疵(5)調達方式(6)各部門の業務の特徴と部門システムの要件との関係

11 病院情報システムの運用目標:次の項目を説明できること(1)データ管理(2)マスタ管理(3)資源管理(4)利用者管理(5)障害対応(6)運用管理規定(7)システム評価

12 電子カルテとその他の情報システム目標:次の項目を説明できること(1)電子カルテの普及(2)電子保存の要求事項(3)健診の種類(4)電子カルテの機能

13 医療情報の標準化目標:次の項目を説明できること(1)用語・コードの標準化(2)医療情報交換の標準化(3)業務ワークフローの標準化(4)標準化ストレージ

14 まとめ目標:特に重要な項目について知識を確認する。

15 最終試験とまとめ

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【3】 到達目標

医療をとりまく諸制度について簡単な質問に適切な用語を用いて答えられること。医療情報システムの役割と医療情報システムの導入・運用について簡単な質問に適切な用語を用いて答えられること。

【4】 授業概要および授業方法

医療制度ならびに病院情報システムを中心として、医療安全や、遠隔医療など関連するトピックについて幅広く講義をおこなう。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

教科書と授業資料を見て内容を予習・復習をしておくこと。授業ごとに180分の予習・復習が必要

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕(1)講義で指定する、(2)医療情報技師能力検定試験過去問題集

【7】 評価方法およびフィードバック

最終試験により評価する。必要に応じて小テストを行いその場で解説することによってフィードバックする。

【8】 オフィスアワー

火曜日13時30分~14時30分 ただし 講義で指定するメールアドレスに連絡を取り予約することが望ましい。

【9】 関連科目

医学概論

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究など

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特記すべき事項なし。

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2020 春学期・水2・3学年・2単位

科 目 薬学情報学

(Pharmaceutical Information)

吉尾 隆、松尾 和廣、平賀 秀明、日紫喜 光良担当教員

コースナンバー:I13-5771

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

医薬品情報とは、医薬品を使用する際に必要とされる効能効果、用法用量、副作用や飲み合わせなどに関する情報を指す。医薬品は、これらの医薬品情報に基づいて適正に使用されることで、本来の目的が達成される。この講義では、医薬品の創出・収集・評価・解析・加工および提供に関するプロセスの基礎知識を習得することと、医薬品を扱う分野における情報システムの役割、応用事例を理解することが目標である。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 医薬品とは (吉尾)

2 医薬品の開発過程で得られる情報 (吉尾)

3 医療情報源について (松尾)

4 添付文書について(松尾)

5 診療報酬に関する情報 (平賀)

6 OTC医薬品について (平賀)

7 薬学情報と患者情報 (吉尾)

8 薬の体内での働き(松尾)

9 薬の働きや動きを変化させる条件 (松尾)

10 EBM (吉尾)

11 カルテ(電子カルテを含む)について (吉尾)

12 テレファーマシー(telepharmacy) (日紫喜)

13 人工知能と薬剤師の未来 (日紫喜)

14 演習(日紫喜)

15 試験とまとめ(吉尾、松尾、平賀)、(日紫喜)

【3】 到達目標

医薬品の種類、適切に使用するための情報を理解すること。

【4】 授業概要および授業方法

この講義では、医薬品の基礎的な解説から、添付文章等の医薬品情報の基礎知識、そして診療報酬や電子カルテといった情報システムの基礎知識も交えて講義する。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

医薬品情報に関する書籍などに予め触れておくと良い。また、講義の前に下記の講義スケジュールを確認し、配布された資料を一読する(予習90分)。講義後に配布資料の復習をし、参考書等で不足の内容について知識を補う(復習90分)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

適宜資料を配付する。必要に応じて、授業の中で教科書を指定する。

【7】 評価方法およびフィードバック

授業への参加度(30%)、最終試験(70%)を総合的に判断する。また、試験に対しては、模範解答を配布するなどして、履修者全体のできていなかった点や、改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

授業終了後を基本とするが、在室中であれば、随時可能。吉尾:C609、松尾:C606、平賀:C602、日柴喜:4631

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【9】 関連科目

医療情報学特になし

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

医薬品集(治療薬マニュアル)などを見ておくと理解がし易い。

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2020 春学期・木5・4学年・2単位

科 目 生命医科学情報ネットワーク

(Medical Life Science Information Network)

ホセ・ナチェル担当教員

コースナンバー:I13-7751

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

この授業は、ヒトの疾患を調べるために生体内ネットワークに基づく計算手法と遺伝子発現解析を学ぶ。この授業は学んだ基礎分子生物学とバイオインフォマティクスの知識を組み合わせ、生物情報ネットワークに応用する。細胞においてはさまざまな生体分子ネットワークがあり、データベースから再構築する方法を習得することを目的とする。また、生体分子ネットワークと疾患の関係も知っている必要があり、解析方法及び遺伝病を特定することを学ぶことも目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 システム生物学と生命医学ネットワーク:生命分子と相互作用をグラフ(頂点と辺)で表現する

2 生物学的ネットワークの組織化原理: 複雑ネットワークの特徴量で組織化原理を紹介する

3 生物学的ネットワークの組織化原理: 数理モデル化で組織化原理を紹介する

4 インタラクトームネットワークとヒトの疾患:さまざまな生命データから統合されたネットワークを作成する

5 ヒトのディジゾーム(diseasome)とは何かを説明する。

6 疾病遺伝子の同定:(理論)拡散アルゴリズムの説明

7 疾病遺伝子の同定: (応用)統合ネットワークを用いた疾患遺伝子候補の優先順位付け

8 疾病のモジュールの同定:(理論)モジュール性の特徴量や焼き鈍し法(シミュレーティド・アニーリングアルゴリズム)

9 疾病のモジュールの同定:(応用)生物情報ネットワークにおける疾患の生体分子モジュールの抽出

10 ネットワーク上のアルゴリズムで予測した結果:検証方法と仮説検定

11 疾患のネットワークに基づく知識の応用:DrugBankデータベースからネットワーク薬理学を作成する

12 疾患のネットワークに基づく知識の応用:疾病の分類

13 遺伝子発現データの統合的分析

14 医科学へのシステム生物学と計算生物学の応用

15 総括とまとめ

【3】 到達目標

1.コンピュータ手法とアルゴリズムを利用して、生体内ネットワークを解析できる。2.ネットワークの表現を利用して、生物学的なデータを説明できる。3.生体分子ネットワークによって、人間の疾患を説明できる。4.ヒト遺伝病を特定する方法を説明できる。5.疾患の遺伝子発現データを解析できる。6.疾患の生体分子モジュールを特定する方法を説明できる。7.生物学的データによって、アルゴリズム性能を評価できる。8.基礎分子生物学とバイオインフォマティクスの知識を組み合わせ、生物情報ネットワークに応用できる。

【4】 授業概要および授業方法

ヒトの細胞では、病気は単一の遺伝子異常の結果とは限らず、複雑な分子ネットワークの摂動から生じ得る。 この講義では、複雑生物情報ネットワークでの創薬ターゲットの同定、および、ヒト疾患遺伝子の予測、疾患の分類のためのネットワークに基づく最先端の計算手法を学ぶ。これらの情報処理の手法とアプローチはコンピュータを用いて実装することができる。授業方法は毎回黒板とスライドで数理モデルや計算アルゴリズムを説明し、学生が自分のノートに内容を書くことである。新しい特徴量やアルゴリズムを深く理解するため、授業中に演習を行って、学生が計算してみる。毎回の授業前に前回の授業の資料・英語の関連論文やノートで予習すること、宿題を準備する。授業内で課題の解説を行う。講義で研究論文(国際ジャーナル(英語の関連研究論文)を含む)をいくつか指定する。学生が読んだ後、英語の論文の目的・目標及び重要な結果についてディスカッションする。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

自分のノートに授業の内容を書くこと。毎回の授業前に前回の授業の資料・英語の関連論文やノートで予習すること。毎回の授業前までに前回の復習をしっかりすること。従って、授業ごとに2時間の予習・復習が必要。また、問題・データ解析の授業の課題ごとに2時間必要とする。

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【6】 教科書・参考書・参考資料

特定の教科書は使用しない。講義で参考書や研究論文(国際ジャーナル(英語の関連研究論文)を含む)をいくつか紹介・指定する。毎回資料を配布する。

【7】 評価方法およびフィードバック

課題・レポート(50%)+ 期未テスト(50%)により総合的に評価する。課題・テストの実施後、授業内で問題の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

火曜日(3限)、水曜日 午前(13:00~16:00)(第4週を除く)、その他随時、講義で指定するメールアドレスに連絡を取り予約すること。

【9】 関連科目

グラフ理論 アルゴリズムとデータ構造 アルゴリズムとデータ構造演習 基礎分子生物学 バイオインフォマティクス基礎論データベース論

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 春学期・火5・2学年・2単位

科 目 基礎生化学

(Basics in Biochemistry)

日紫喜 光良担当教員

コースナンバー:I13-3761

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

なぜ必要か:(1)健康や病気を扱うテレビやインターネットの情報はますます多くなっている。それだけでなく、さまざまな製品やサービスも、健康とどのように関係するかで消費者に訴求している。消費者として、それらが伝えようとする情報の有用性や真偽を予測することは重要である。 また、メディアや製品やサービスの提供者という役割で、医療を業としない人々も健康についての情報を発信しているので、健康について正しい知識を持ち、価値のある情報を発信し、誤った情報を発信しないように心がけることが重要である。基礎生化学では生体の物質的基盤について概観し基本的な知識を習得することによって、情報の判断に役立てることをめざす。(2)秋学期の基礎分子生物学および3年次のバイオインフォマティクス基礎論に備え、生体を構成する分子の構造・機能・代謝等について基盤的な知識を習得することは有用であろう。どう役立つのか:エネルギーと代謝についての基礎的な知識を持てば、世間に流布するさまざまな情報で明らかにウソとわかるものを区別できるだろう。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 テーマ:生体内のエネルギー産生目標:動物細胞内の構造物の名称を日本語と英語で列挙できる。ミトコンドリアの構造と機能を説明できる。ATPの役割を説明できる。ATPの生成のメカニズムについて説明できる。予習:「シンプル生化学」1 序論,14 生体と酸素,15 エネルギー代謝復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:原核生物、真核生物、細胞膜、細胞質、細胞内小器官、高エネルギーリン酸結合、アデノシン三リン酸(ATP)、クレアチンリン酸、ミトコンドリア、酸化的リン酸化、チトクローム、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD+)

2 テーマ:栄養素目標:以下の項目を説明できること:(1)炭水化物の分類(2)タンパク質の種類(3)脂質を構成する脂肪酸の種類と脂質の性質(4)血糖を維持する必要性の理由(5)栄養素の代謝に関係する臓器(6)栄養素の代謝調節に関係するホルモンとはたらき(7)その他の栄養素(8)その他の栄養素の過剰と不足予習:「シンプル生化学」2 糖質 4タンパク質 3脂質 7 ビタミン,18 水と無機質の代謝,21 器官の生化学,25 栄養の生化学,復習:講義で指定する用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:

3 テーマ:炭水化物(糖質)とは目標:以下の項目を説明できること(1)単糖分子の分類(構造と性質の観点から)(2)主な単糖(3)主な二糖及び代表的な多糖(4)主な複合糖質予習:「シンプル生化学」2 糖質復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:炭水化物、◯炭糖、アルドース、ケトース、フィッシャー投影式、異性体、エナンチオマー、ジアステレオマー、エピマー、キラル中心、アノマー、還元糖、グリコシド結合、複合糖質、グリコサミノグリカン

4 テーマ:炭水化物の消化吸収。炭水化物の代謝(1)解糖系とグリコーゲン合成目標:以下の項目を説明できること(1)炭水化物の消化(2)炭水化物の吸収と肝臓への輸送(3)血糖の細胞への取り込み(4)解糖系とその調節(5)グリコーゲン合成のための代謝経路予習:「シンプル生化学」10 糖質の代謝復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:乳糖不耐症、ピルビン酸、乳酸、グルコキナーゼ、ヘキソキナーゼ、ホスホフルクトキナーゼ-1、ピルビン酸キナーゼ、フルクトース1,6-ビスリン酸、グルコーストランスポーター、グルコース6-リン酸、ホスホエノールピルビン酸、ソルビトール、フルクトース2,6-ビスリン酸、ホスホフルクトキナーゼ-2

5 テーマ:炭水化物の代謝(2)TCAサイクル(クエン酸回路)目標:以下の項目を説明できること(1)アセチルCoAは何からできるか(2)TCAサイクルから何が産出されるか(3)TCAサイクルの中間代謝物には何があるか(4)中間代謝物の由来としてはアセチルCoA以外に何があるか(5)TCAサイクルはどのような代謝経路に接続しているか(6)TCAサイクルは何によって調節されるか予習:「シンプル生化学」 10 糖質の代謝復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:アセチルCoA、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ複合体、オキサロ酢酸、クエン酸、α-ケトグルタル酸、スクシニルCoA、フマル酸、マロン酸、リンゴ酸

6 テーマ:糖新生とグリコーゲン分解目標:以下の項目を説明できること(1)糖新生と解糖系とで異なる酵素は何か(2)糖新生とグリコーゲン分解の調節(3)アミノ酸代謝と糖新生の関係(4)乳酸、脂質代謝と糖新生の関係予習:「シンプル生化学」 10 糖質の代謝復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:グリセロール、Coriサイクル、ピルビン酸カルボキシラーゼ、ビオチン、フルクトースビスホスファターゼ-1、フルクトース2,6-ビスリン酸、アデニリルシクラーゼ、cAMP、プロテインキナーゼA、グルカゴン、インスリン

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7 テーマ:ペントースリン酸経路目標:以下の項目を説明できること(1)NADPHの用途(2)ペントースリン酸系路(3)ペントースリン酸経路のその他の産物(4)グルコース以外の単糖の代謝予習:「シンプル生化学」 10 糖質の代謝 14 生体と酸素復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:NADPH、P450、G6PD、リボース5-リン酸、グルタチオン、ハインツ小体、G6PD欠損症、フルクトース、ガラクトース、フルクトキナーゼ

8 テーマ:脂質代謝目標:以下の項目を説明できること(1)脂質とは(2)脂質の消化と吸収、排出(3)リポタンパク質による輸送(4)脂質の分解と合成(5)代謝の調節予習:「シンプル生化学」11 脂質の代謝)復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:トリアシルグリセロール、飽和/不飽和脂肪酸、中鎖脂肪酸、胆汁、リポタンパク質、キロミクロン、VLDL、リポタンパク質リパーゼ、LDL、HDL、アポタンパク質、腸肝循環、胆汁酸、胆汁酸塩、カルニチンシャトル、β酸化、アセチルCoA、マロニルCoA、脂肪酸シンターゼ、ホルモン感受性リパーゼ、スタチン、コレステロール

9 テーマ:タンパク質の合成と分解目標:以下の項目を説明できること(1)タンパク質の代謝回転(ターンオーバー)(2)アミノ酸の種類 (3)アミノ酸の代謝経路予習:「シンプル生化学」 12 アミノ酸の代謝復習:次の用語について講義資料と教科書で概念を整理すること:アミノ基転移酵素、グルタミン酸デヒドロゲナーゼ、AST、ALT、尿素回路、尿素、グルタミン

10 テーマ:窒素を含むアミノ酸以外の化合物の代謝目標:以下の項目を説明できること(1)カテコラミンなどの代謝(2)ヘムの合成(3)ヘムの分解(4)核酸の構造と代謝予習:「シンプル生化学」20 生体色素復習:次の用語その他講義で指定する事項について講義資料と教科書で概念を整理すること:5-アミノレブリン酸(ALA)、コプロポルフィリン、ヘム、ビリルビン、ウロビリン、ホスホリボシルピロリン酸(PRPP)、プリン、ピリミジン、尿酸、IMP、デオキシチミジン

11 テーマ:肝、筋、脳、脂肪組織での代謝の統合目標:以下の項目を説明できること(1)低血糖の結果、対処、原因(2)グルカゴン・インスリンの分泌と作用(3)摂食・絶食サイクルと臓器間連携予習:「シンプル生化学」 16 代謝の相互関係と調節復習:次の用語その他講義で指定する事項について講義資料と教科書で概念を整理すること:インスリン、グルカゴン、ランゲルハンス島、プロインスリン、C-ペプチド、インスリンレセプター、グルコーストランスポーター

12 テーマ:代謝統合の破綻(肥満と糖尿病)目標:以下の項目を説明できること(1)糖尿病とは。1型糖尿病と2型糖尿病(2)インスリン抵抗性と2型糖尿病(3)肥満と疾患リスク(4)体重調節機構予習:「シンプル生化学」21 器官の生化学復習:次の用語その他講義で指定する事項について講義資料と教科書で概念を整理すること:3大合併症、1型糖尿病、2型糖尿病、ケトアシドーシス、インスリン抵抗性

13 テーマ:まとめ(1)目標:講義で採り上げた項目について説明できること

14 テーマ:まとめ(2)目標:講義で採り上げた重要な用語について説明できること

15 最終試験とまとめ

【3】 到達目標

三大栄養素の代謝について、基本的な質問に適切な用語を用いて答えられること。栄養素の生体での機能について基本的な質問について適切な用語を用いて答えられること。

【4】 授業概要および授業方法

まず、細胞において「エネルギー」とは何を意味するのか、何を源とするのかを解説する。次に、三大栄養素(炭水化物、脂質、タンパク質)が食物からどのようにして体内に取り込まれ(消化)、どのように細胞内で分解・合成される(代謝)のかを解説する。それがどのような要因で調節されるか(例えば、インスリンやグルカゴンといったホルモン)を解説する。それらを前提として、臓器(主に肝臓、筋肉、脂肪、脳)でどのような代謝が空腹時あるいは摂食後に行われるか、その正常な状態が破綻したとき(例えば肥満、糖尿病)何が起きるかについて解説する。授業方法として、Webサイトに掲載する講義資料を提示する講義を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

教科書と授業資料を見て内容を予習・復習をしておくこと。とくに、課題文の穴埋めをすること。授業ごとに180分の予習復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕講義で指定する。ただし講義の構成はイラストレーテッド生化学(丸善)に沿っておこなう。

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験により評価する。理解度チェック及びフィードバックのために随時小テストならびに解答解説をおこなう。

【8】 オフィスアワー

火曜日13時30分~14時30分 ただし 講義で指定するメールアドレスに連絡を取り予約することが望ましい。

【9】 関連科目

中学・高校の生物学

〔予め学んでおくとよい科目〕

基礎分子生物学

〔この科目に続く内容の科目〕

- 200 -

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【10】その他

特記すべき事項なし。

- 201 -

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2020 秋学期・火5・2学年・2単位

科 目 基礎分子生物学

(Basics in Molecular Biology)

ホセ・ナチェル担当教員

コースナンバー:I13-4761

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

この授業では、細胞生物学と分子生物学における重要事項を理解することを目指して入門レベルの内容を学ぶ。バイオインフォマティクスとシステム生物学を勉強するために分子生物学の知識は重要である。この科目では、細胞の基本的な要素を理解することを目的とする。また、生命が細胞内での分子メカニズムにより維持されていることを理解することも目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 分子生物学を学習する目的

2 DNA構造と複製を説明する。

3 転写過程:DNAからメッセンジャーRNA(mRNA)分子が合成されるメカニズムについて説明する。

4 転写調節: 遺伝子の活性がどのように制御されるのかについて説明する

5 翻訳過程・翻訳後修飾:どのように行われているのかについて説明する

6 タンパク質の構造と解析: アミノ酸の配列(1次構造)からタンパク質の高次構造までを学ぶ。また、Protein Data Bank(データベース)を使用して、演習と課題を行う。

7 遺伝子の協調的発現:概念と特徴量 + (中間テストとまとめ)

8 DNAの損傷とDNA修復:どのように行われているのかについて説明する

9 遺伝子クローニングと組換えDNA: 概念、メカニズムと技術を説明する。

10 細胞内代謝物:複雑な代謝経路における化学化合物と化学反応を説明する(I)

11 細胞内代謝物:複雑な代謝経路における化学化合物と化学反応に関する計算演習と課題 (II)

12 シークエンシング: 概念と手法を学ぶ

13 遺伝子発現データとヒトゲノムプロジェクトから医学へ

14 ゲノミクスと生命情報データベースとは何かを説明する。また、データの検索の仕方を説明する。

15 総括とまとめ

【3】 到達目標

1. この科目を受講することにより、基本的な生命のメカニズムを説明できる。2. また、細胞の基本的な要素(DNA・遺伝子,タンパク質、化学化合物)を説明できる。3. それとともに、この科目に続くバイオインフォマティクスの科目で情報学のアルゴリズムを学習して、この生命科学のデータを解析できる。4. 遺伝子発現技術、データ種類と応用について説明できる。5. 代謝経路における化学反応の速度を計算することができる。

【4】 授業概要および授業方法

最初に、DNA、RNA、タンパク質、遺伝子および化学物質などの、細胞を構成する主要な分子を学ぶ。その後に、生体情報処理に関連する主要な生物学的メカニズムを学ぶ。また、ゲノムシークエンシングと遺伝子発現技術・データ種類及びデータベース情報システムを学ぶ。授業方法は毎回黒板とスライドで分子生物学とデータ解析の内容を説明する。毎回資料(スライド)をアップロードするが、学生が自分のノートに内容を書くようにする。ほぼ毎回小テスト・課題の実施する。ただし、ある課題は2~4人―組でグループで解決する場合もある。そして、授業内で問題の解説を行う。また、1回は授業中で学んだ知識の後、データベースを使用して、課題として、PCの活用で演習を行う。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

毎回資料(スライド)をアップロードしますが、自分のノートに授業の内容を書くこと。毎回の授業前に前回の授業の資料やノートで予習すること。毎回の授業前までに前回の復習をしっかりすること。従って、授業ごとに2時間の予習・復習が必要。また、授業の課題ごとに2時間必要とする。

【6】 教科書・参考書・参考資料

特定の教科書は使用しない。〔参考書〕アメリカ版大学生物の教科書(1~3巻)D. サダヴァ他 (ブルーバックス)」(講談社)ISBN-10: 4062576724〔参考書〕遺伝子医療革命:ゲノム科学がわたしたちを変える」フランシス・S・コリンズ(NHK出版)ISBN-10: 4140814551毎回資料(スライド)をアップロードする。

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【7】 評価方法およびフィードバック

中間テスト(1回)(20%)+ 期未テスト(50%)+ 毎回の小テスト・課題(30%) により総合的に評価する。中間試験・小テストの実施後、授業内で問題の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

月曜日 午後(16:00~18:00)、火曜日2限、その他随時(予約による)

【9】 関連科目

医学概論 基礎生化学

〔予め学んでおくとよい科目〕

バイオインフォマティクス基礎論 人工知能 データベース論 生命医科学情報ネットワーク

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

医療情報学の科目の内容と関連性が高い。

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2020 春学期・火4・3学年・2単位

科 目 バイオインフォマティクス基礎論

(Fundamentals of Bioinformatics)

ホセ・ナチェル担当教員

コースナンバー:I13-5751

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

生物・生命科学への応用を中心に考えた「インフォマティクス」(情報学)分野である。大量のデータから意味のある知見を情報処理によって抽出する技術を、さまざまな手法・原理とともに学ぶ。実験的な手法により、ゲノム、プロテオーム、トランスクリプトームと分子生物学のデータ量は毎年新しく増えている。このデータを解析するにあたり、バイオインフォマティクスのアルゴリズムを知っている必要がある。バイオインフォマティクスは、コンピュータ科学、数学、工学、及びデータベースシステムを用いて、生物学的データを処理し解析する為の方法である。それゆえバイオインフォマティクスは、実際の生活の中においてもアプリケーションを持ち、学際的な領域であると言われている。また、迅速かつ効率的にデータを分析するためのコンピュータ情報処理技術が身に付く。さらに、この授業では理論及び実例とプログラミング演習を通して、二つの世界、情報科学と分子生物学の両方にまたがる学際的な分野に精通することを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 バイオインフォマティクス総論

2 大域アラインメント: 動的計画法による2個のDNA(タンパク質)配列を比較して、類似性を計算する (教科書の第2章)

3 ローカルアラインメント:一部だけのDNA(タンパク質)アラインメントやその計算法を紹介する。(第2章)(演習・課題編)

4 マルチプルアラインメントと配列解析:配列モチーフ(共通の配列パターン)や表現法 (第2-3章)

5 配列解析:隠れマルコフモデルに関してViterbiアルゴリズムで配列の特徴を予測する (例:コーディング領域や非コード領域を予測)(第3章)

6 配列解析:前向きアルゴリズムと後向きアルゴリズムで配列の特徴を予測する (例:配列が出力される確率を計算する)(第3章)

7 進化系統樹推定:生物種間の進化的関係は系統と呼ばれる。この系統樹の構造を予測するアルゴリズムを紹介する + (中間テストとまとめ)

8 高次構造予測:動的計画法によるRNAの2次構造予測のアルゴリズムの説明する (第5章)

9 高次構造解析・比較:動的計画法によるRNAの2次構造予測の演習とRNA2次構造比較する (第5章)

10 遺伝子発現解析: 遺伝子発現データを用いた細胞の状態を分類できる。手法や特徴量を説明する (演習・課題編)

11 複雑生物情報ネットワーク構造解析:さまざまな生命分子(頂点集合)と相互作用(辺集合)から合成された複雑生物ネットワークを紹介して、重要な解析法や特徴量を説明する (第6章)

12 ニューラルネットワークを紹介して、生物学的データを解析する (1、理論編)。〔参考書1と2〕

13 ニューラルネットワークを紹介して、生物学的データを解析する (2、演習・課題編)〔参考書1と2〕

14 ゲノムデータベースを利用した生物学的データと配列解析: 実際の配列データを利用して、演習を行う。

15 総括とまとめ

【3】 到達目標

1.データベースにあるDNAやタンパク質配列データを使用し、配列アラインメントを計算できる。2.進化系統樹推定のアルゴリズムによって、生物進化を説明できる。3.高次構造の解析や推定のアルゴリズムによって、生物学的機能を説明できる。4.複雑生物情報ネットワーク解析を学んで、生物学的に重要な分子を特定できる。5.二つの長いタンパク質の配列が似ているか似ていないか早く計算できる。6.遺伝子変異と配列がどんな関係があるのか説明できる。7.配列解析から生体分子の機能を特定できる。8.ニューラルネットワークを学んで、生物学的データ(配列データや常・異常のトランスクリプトームデータなど)を解析できる。

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【4】 授業概要および授業方法

バイオインフォマティクスは、コンピュータ科学や情報処理技術を応用することによって分子生物学や医学分野に貢献する学問分野で、生物学的データの管理や分析に起因する諸問題の解決のために、高度なデータベース技術の開発や、計算手法、アルゴリズム、統計的手法または理論の開発を含む。この授業では、DNAやタンパク質配列、分子構造、生物学的ネットワーク、生化学反応を含む、大量のゲノム、プレトオームまたはポストゲノムデータを解析するためのバイオインフォマティクスツールやアルゴリズムを学ぶ。授業方法は毎回黒板とスライドで数理モデルや計算アルゴリズムを説明し、学生が自分のノートに内容を書くことである。アルゴリズムを深く理解するため、授業中に演習を行って、学生が実際に計算する実習を行う。また、毎回資料(スライド)をアップロードする。毎回の授業前に前回の授業の資料やノートで予習し、宿題を準備する。最後の2回はPC教室に移動して、データベースから実際のデータを使用して、学んだアルゴリズムでパソコン実習をする。PCの活用は二人一組でグループを組んで作業する。ただし、レポートを個人で提出すること。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

自分のノートに授業の内容を書くこと。毎回の授業前に前回の授業の資料やノートで予習すること。授業中に問題解決の量が増えていますので毎回の授業前までに前回の復習をしっかりすること。従って、授業ごとに2時間の予習・復習が必要。また、問題・データ解析の授業の課題ごとに2時間必要とする。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕「バイオインフォマティクスの数理とアルゴリズム」阿久津達也 共立出版 4-320-12178-2 3000円〔参考書1〕「イラストで学ぶ ディープラーニング」 山下 隆義 講談社 2800円〔参考書2〕「TensorFlowで学ぶディープラーニング入門 ~畳み込みニューラルネットワーク徹底解説」中井悦司2690円 マイナビ出版 参考書3 :「バイオインフォマティクスのためのアルゴリズム入門」P.A.Pevzner他、渋谷哲朗訳 共立出版〔参考書4〕 「バイオインフォマティクス基礎講義」 A.M.Lesk、岡崎康司他訳、MEDSi 4-89592-343-6毎回資料(スライド)をアップロードする。

【7】 評価方法およびフィードバック

中間テスト(1回) (20%), 期未テスト(50%), 毎回の小テスト・課題(30%) により総合的に評価する。中間試験・課題の実施後、授業内で問題の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

月曜日 午後(12:00~14:00)、火曜日5限(授業後)、その他随時(予約による)

【9】 関連科目

グラフ理論 情報数理ⅠA 情報数理ⅡB アルゴリズムとデータ構造演習 医学概論 基礎分子生物学

〔予め学んでおくとよい科目〕

卒業研究A 卒業研究B 生命医科学情報ネットワーク

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

人工知能の科目の内容と関連性が高い。データベース論の科目と併せて履修することが望ましい。

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2020 春学期・木2・1学年・2単位

科 目 物理学概論

(Fundamental Physics)

松島 俊明担当教員

コースナンバー:I13-1913

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

物理学は自然現象を観測して得られた事実から、その奥に存在する法則を見つけ出す学問である。本講義では基礎的な物理学の分野である力学に関する学習を通して、自然現象を数学的に記述する基礎力を習得することを目的とする。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 物理量の考え方

2 誤差と有効数字

3 速度と加速度

4 運動と微分・積分

5 等加速度運動

6 運動の法則

7 力と力の釣り合い

8 さまざまな力

9 運動方程式

10 バネの運動方程式

11 落下する物体の運動方程式

12 衝突と運動量保存則

13 仕事とエネルギー

14 エネルギー保存則

15 学習到達度の確認

【3】 到達目標

物理量、誤差および有効数字について正しく理解できるようになる.力学に関する基礎的な事項を理解し,説明できるようになる.物体に働く力を明記できるようになる.微分方程式を解いて物体の運動を求めることができるようになる.運動量保存則,力学的エネルギー保存則を利用して異なる状態での運動を求めることができるようになる。

【4】 授業概要および授業方法

物理量,誤差,有効数字の考え方について学んだ後,力学についての基礎的な内容について学習する.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

教科書を見て予習をしておくこと。授業時間内に出題される課題を次の授業時間までに各自で解いておくこと。1回の授業で約180分の予習・復習が必要。

【6】 教科書・参考書・参考資料

〔教科書〕永田一清「新・基礎力学」(サイエンス社)

【7】 評価方法およびフィードバック

原則として、定期試験の成績を100%として評価する。定期試験実施後、試験の解説を行う。

【8】 オフィスアワー

月13:00-16:00, 火10:00~11:30, 木15:30~16:30 (4633室)

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【9】 関連科目

履修者は高校数学IIIで学習する微分および積分の知識があることを前提とする。

〔予め学んでおくとよい科目〕

特になし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特になし

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2020 春学期・水4・1学年・2単位

科 目 数学入門A

(Introduction to Mathematics A)

山上 京子担当教員

コースナンバー:U00-1381

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

高校数学の数学Ⅲを履修していない学生、特に情報科の学生は教職を志望する者を対象とします。数学Ⅲで扱う微分法またそれを利用した積分法を中心に学びます。大学専門分野で必要となる知識、技術の習得を目標とします。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)常に問題を科学的に分析・解釈しようとし、そのための科学的探究を試みる態度(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 数学入門Aについての内容や授業の進め方の説明また、高校の数学Ⅱまでの確認テストと解説

2 関数の極限と導関数の求め方

3 積・商の微分法、合成関数の微分法

4 三角関数の導関数対数・指数関数の導関数

5 小テスト接線・法線の方程式

6 極大・極小とグラフ

7 2次導関数、変曲点とグラフ、微分の方程式・不等式への応用

8 中間考査と解説・前半総括

9 不定積分とその基本公式 色々な関数の不定積分

10 置換積分と部分積分の求め方

11 三角関数の不定積分・分数関数の不定積分、小テスト

12 定積分とその基本公式

13 定積分の置換積分法

14 定積分の部分積分法

15 期末考査と解説微分積分の総括

【3】 到達目標

1 一般的な関数の導関数を定義から作ることができる。2 三角関数、対数関数、指数関数の導関数を定義から作ることができる。3 2で作った公式を使って色々な関数を微分することができる。4 微分を接線、グラフ、方程式、不等式等に利用することができる。5 微分を応用し、不定積分を定義から作ることができる。6 定積分の計算ができる。7 区分求積法で面積を求めることができる。

【4】 授業概要および授業方法

導関数の意味を理解し、定義から公式を導き出し、色々な関数の導関数を求める方法を習得させる。微分をグラフ等に応用しながら極限と微分の意味を理解させる。微分と不定積分の関係を理解させる。複雑な定積分の計算を正確に求めさせる。区分求積法を学ぶことによって、面積を求める方法の意味を理解させる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

主に復習に時間をかけ、学習したテーマを確実に習得し、次回の授業内容に備える。復習には最低180分は必要です。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:「数学Ⅲ」 (東京書籍)参考書:「チャート式 基礎からの数学Ⅲ」

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験40%、中間試験35%、授業ごとの習得度テスト25%で評価。また、授業内で行ったテストの解説を行う。

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【8】 オフィスアワー

水曜日4限

【9】 関連科目

それぞれの分野の高校で学習した内容を復習しておいてください。

〔予め学んでおくとよい科目〕

秋学期数学入門B

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特にありません。

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2020 秋学期・水4・1学年・2単位

科 目 数学入門B

(Introduction to Mathematics B)

山上 京子担当教員

コースナンバー:U00-2381

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

高校で数学Ⅲを履修していない学生の中で春学期に数学入門Aを履修した学生、なかでも情報科の学生は教職を志望する者を対象とします。この学期では既習の基礎解析の積分の分野を発展させた積分法を学習します。また、平面上の曲線や複素数平面も学びます。大学専門分野でこれらの知識が必要になったときにそれを補うことを目標とします。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)根拠を求めて、科学的な手法で実験・実証を計画・実行する能力(1)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 面積(1)2曲線で囲まれた図形の面積

2 面積(2)色々な曲線で囲まれた図形の面積

3 面積(3)陰関数で表された図形の面積、媒介変数で表された図形の面積

4 体積(1)立体の体積

5 体積(2)立体の体積

6 体積(3)回転体の体積

7 中間考査と解説・前半の総括

8 式と曲線(1)放物線 (2)楕円 (3)双曲線

9 2次曲線の平行移動、曲線の媒介変数表示(サイクロイド・リサージュ曲線等)

10 複素数の意味と性質、共役複素数、絶対値

11 複素数平面

12 複素数の極形式

13 ド・モアブルの定理

14 平面図形と複素数

15 期末考査と解説・総括

【3】 到達目標

1、積分や区分求積法を使って面積を求めることができる。2、立体図形の体積を求めることができる。3、回転体の体積を求めることができる。4、曲線を軌跡ととらえ、それぞれの曲線を2次方程式で表わすことができる。5、複素数平面上で和、差を求めることができる。6、複素数の極形式を作り、ド・モアブルの定理に活用する事ができる。7、複素数を使って図形的な問題を解くことができる。

【4】 授業概要および授業方法

積分の意味を理解させ、曲線で囲まれた部分の面積や体積を積分を使って求めることに適用できることを理解させ、習得させる。さまざまな曲線を軌跡ととらえ、座標平面上で式に表わすことが出来るようにする。また、式をきれいに変形をして一般化する方法を学ばせる。数の範囲を広げた複素数について理解させ、平面を使っての演算を習得させる。複素数の演算の幾何学的意味を理解させる。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

主に復習に時間をかけて次回の復習小テストに備えてください。復習には180分以上必要です。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:「数学Ⅲ」(東京書籍)参考書:「チャート式数学Ⅲ」

【7】 評価方法およびフィードバック

期末で試験40%、中間試験35%、授業ごとの習得度テスト25%で評価。また、授業内で行ったテストの解説を行う。

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【8】 オフィスアワー

水曜日4限

【9】 関連科目

数学入門Aで学んだ内容

〔予め学んでおくとよい科目〕

特にありません。

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

特に有りません。

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2020 春学期・土4・1学年・2単位

科 目 教職数学Ⅰ(数学教育概論)

(Introduction to Mathematics Education)

辻山 洋介担当教員

コースナンバー:T15-1421

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

数学の授業を行うためには,授業で扱う内容の背景にある数学やその系統性を,授業者自身が学んでおく必要がある。本授業では,中高で扱われる数学の知識や技能を系統的に理解し直すこと,知識や技能を活用してどのような探究が可能となるのかを学んだ上で,指導法の基礎である,工夫した説明ができるようになることや,他者と互いに理解や探究を深め合えるようになることを目標とする。主として中学2・3年と高校の数学Ⅰ・数学Aの内容を用いて,その内容を大学の理学・教職の視点から見直していく。また,指導法の基礎である「説明を工夫すること」や「生徒とともに理解や探究を深めること」について,この範囲の教科内容を概観することを通して,領域に依存する点と汎用的な点を確認する。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ・数学教育における基礎学力としての数学の知識,基礎的な教材研究の方法,及び基礎的な指導法の習得

<教育目標>

専門分野における十分な基礎知識・基本技能(1)関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)根拠に基づいて科学的な推論を行い、結論を導く能力(1)問題解決のために積極的に他者と協働する態度(3)・中学・高校における数学の背景や系統性を捉え,他者に説明したりその内容について議論することができる。・中学生や高校生を他者として想定して,探究した内容や過程を説明することができる。

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ガイダンス:数学の学習者としての発表・議論と指導の関係/中高学校数学の系統性(1)系統性を「内容と方法」を視点として捉える

2 中学校「数と式」の指導法の理解

3 中学校「図形」の指導法の理解

4 中学校「関数」の指導法の理解

5 中学校「資料の活用」の指導法の理解

6 中学校数学科の指導法の振り返り/中高学校数学の系統性(2)系統性を「説明と証明」を視点として捉える

7 高等学校数学Ⅰ「数と式」の指導法の理解

8 高等学校数学Ⅰ「二次関数」の指導法の理解

9 高等学校数学Ⅰ「図形と計量」の指導法の理解

10 高等学校数学Ⅰ「データの分析」の指導法の理解:表計算ソフトを用いた指導に焦点を当てて

11 高等学校数学A「場合の数と確率」の指導法の理解

12 高等学校数学A「整数の性質」の指導法の理解

13 高等学校数学A「図形の性質」の指導法の理解

14 高等学校数学科の指導案の作成

15 模擬授業の実施と総括

【3】 到達目標

1.中学校数学および高等学校数学Ⅰ・数学Aにおいて扱う内容を,数学および学校数学の系統から捉えることができる。2.中学校数学および高等学校数学Ⅰ・数学Aの学習を通じて育成すべき知識・技能,見方・考え方,主体的な態度を,具体的に理解し説明できる。3.上記2の知識・技能,見方・考え方を活用し,数学の問題を多方面から見たり発展的に考えたりすることができる。4.自分の問題解決の結果や過程を他者に説明したり,他者の説明をもとに新たな見方や考え方を得たりして,協働で数学の探究に取り組むことができる。5.自分の問題解決の結果や過程,及び協働で取り組んだ数学の探究の結果や過程を,中学生や高校生を想定して説明することができる。

【4】 授業概要および授業方法

中学2・3年と高校数学Ⅰ・数学Aの問題を具体的に解決する。そして,解決の結果と,解決に必要な知識・技能,見方・考え方,態度及びそれらの活用や解決に基づく探究を学生同士で発表して議論する活動や,個人や協働による問題解決の過程や結果を中学生や高校生を想定して説明する活動を中心に授業を進める。その活動を通じて,中高数学の内容を系統的に理解しながら,数学的活動の教育的な意義を実体験を通して学んでゆく。主に検定教科書の問題を扱い,全国学力・学習状況調査や教育課程実施状況調査,教員採用試験などの問題も適宜取り入れる。授業内・外の課題や小テストに取り組み,既習の知識・技能を確認しながら,より高い知識・技能の獲得につなげる。

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【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

予習:授業前の課題に取り組むこと。また,発表前には教科書等の問題とその解決を多面的に分析するとともに,発表の内容と方法を工夫して準備すること(90分)。復習:授業や課題を通じて生じた疑問を明らかにし,これまでの学習を振り返ること(90分)。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書:中学校学習指導要領解説数学編(最新版)、高等学校学習指導要領解説数学編(最新版)岡本和夫ほか著『未来へひろがる 数学1~3』(啓林館)俣野博ほか著『数学Ⅰ』『数学A』(東京書籍)

【7】 評価方法およびフィードバック

授業内・外の課題への取り組み(25%),発表・議論への貢献(25%),小テスト及び期末テスト(50%)で評価する。授業内の課題は学生による発表・議論を踏まえて,授業内に解説する。授業外の課題はレポートとして提出を要請し,確認後に授業で返却する。小テストは授業で返却するとともに,典型的な誤答について授業中に解説する。期末テストは試験実施後に模範的な解答を示す。

【8】 オフィスアワー

土曜昼休み(事前に予約ください)

【9】 関連科目

数学入門B 数学入門A(数学Ⅲ・C未履修者)

〔予め学んでおくとよい科目〕

数学教育演習Ⅰ 数学教育演習Ⅱ 数学教育演習Ⅲ 数学教育課程論(2020年度開講せず) 教職数学Ⅱ 教職数学Ⅲ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

3年次秋学期終了時点までに本科目を履修し,かつ単位を取得していることは,教育実習に参加するための要件の一つである。詳しくは教育実習の前提科目を確認すること。

【11】教育職員免許法施行規則に定める区分<必修科目>2018年度以前生 科目:教科に関する科目(中学校及び高等学校 数学) 授業形態:単独 施行規則に定める区分:数学

<必修科目>2019年度以降生 〔科目〕教科及び教科の指導法に関する科目 〔事項〕各教科の指導法(情報機器及び教材の活用を含む。)

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2020 春学期・月1・2学年・2単位

科 目 教職数学Ⅱ

(Mathematics for Teachers Ⅱ)

豊田 昌史担当教員

コースナンバー:I13-3911

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

数学教員になるためには, 数学に関する知識・能力を持っていることが大前提となる. 本授業では, 数学に関する知識・能力を高めるために自己教育(self education)の方法論を学び取ることを目的とする. 具体的には, 数学に関する知識、考え方を自ら習得し, 他者に伝える能力を鍛錬. 数学教員に必要な能力を自ら高められることを目標とする.

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(3)他者と協力して課題を解決する力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)コミュニケーション能力・リーダーシップ、外国語を含む文章の読み書き能力(3)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ガイダンス

2 方程式・式と証明

3 図形と方程式

4 三角関数

5 指数関数・対数関数

6 微分と積分

7 数列

8 ベクトル

9 平面上の曲線

10 複素平面

11 関数と極限

12 微分

13 積分

14 微分・積分の応用

15 学習到達度の確認と総括

【3】 到達目標

数学Ⅱ・Bの内容に関する理解を深め, 人に説明できる.数学Ⅲの内容に関する理解を深め, 人に説明できる.

【4】 授業概要および授業方法

高校数学Ⅱ, B、Ⅲの問題を解きなおす. 他人に説明するためのノートをまとめる. 実際に, 人に説明する.

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

授業終了後, その日のノートをまとめ直し, さらに学んだ演習を復習し他の類題を解く必要がある. これに必要な時間は, 授業ごとに180分である.

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は使用しない.参考書:俣野博・河野俊丈編「数学Ⅱ、数学B、数学Ⅲ」、東京書籍

【7】 評価方法およびフィードバック

期末試験(60%)発表・演習・レポート(40%) 演習問題の解説を授業内に行う.

【8】 オフィスアワー

春学期:月曜日2限秋学期:火曜日2限

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【9】 関連科目

教職数学Ⅰ(数学教育概論)

〔予め学んでおくとよい科目〕

教職数学Ⅲ

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

教育実習の前提条件を再確認すること.

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2020 秋学期・月5・2学年・2単位

科 目 教職数学Ⅲ

(Mathematics for Teachers Ⅲ)

白柳 潔担当教員

コースナンバー:I13-4911

【1】 授業の目的と学習成果〔教育目標・具体的な項目〕

教職数学Ⅰと教職数学Ⅱの総まとめであるとともに、実際の教員採用試験(専門教養数学科)の内容と傾向を把握し、その対策の準備を行うことを目的とする。問題を解いて自分の弱点を知り、それを克服するための練習量を積むことによって、採用試験合格の可能性を高める。また、実地で生徒に教えるための訓練として、聴衆の前で問題の解き方を説明し、プレゼン能力を涵養する。

(1)十分な知識・技能と、科学的な探究心・思考力・批判力をもつ(2)自ら主体的に学ぶ力をもつ

<教育目標>

関連する分野における概括的な基礎知識・基本技能(1)問題を多角的に把握し、問題解決に必要な知識・技能を同定し、不足する知識・技能を自覚し、自ら獲得できる力(2)

<具体的な項目>

【2】 授業計画

内  容No.

1 ガイダンス:問題担当のグループ分けと授業の実施方法について述べる。

2 方程式と数についての問題を解く。

3 平面図形についての問題を解く。

4 ベクトルについての問題を解く。

5 三角関数についての問題を解く。

6 確率・場合の数についての問題を解く。

7 集合・論理についての問題を解く。

8 空間座標についての問題を解く。

9 行列と数列についての問題を解く。

10 微分についての問題を解く。

11 積分についての問題を解く。

12 教員採用試験の過去問を解く。(Ⅰ)

13 教員採用試験の過去問を解く。(Ⅱ)

14 教員採用試験の過去問やNo.2~No.11で取り残した重要問題を解く。

15 総括とまとめ

【3】 到達目標

1.数学Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ、A、Bの各問題をまんべんなく時間内に解くことができる。2.問題の解き方を聴衆の前で論理的にわかりやすく説明することができる。質問にも的確に応じることができる。3.教員採用試験の模擬問題や過去問を解き、合格点を超えることができる。

【4】 授業概要および授業方法

毎回、宿題として出された問題をいくつか解いてきて、当番は黒板上で他の履修者と教員に対して問題の解き方を説明する。その際、中高生に対してわかりやすく説明するような姿勢で臨む。質問に的確に答えるために十分な準備が求められる。宿題は当番だけではなく、全員に必須である。

【5】 授業外学修(予習・復習)および必要時間

当番でない学生も次回の問題群から10題以上を解いてくること。授業で取り扱った問題は必ず復習し、自分で解けるようにしておくこと。予習、復習に180分以上かけること。

【6】 教科書・参考書・参考資料

教科書は特に設けず、問題のプリントを配布する。問題は、主に一ツ橋書店の専門教養数学科から採る。参考書としては、七賢出版の教員採用試験や協同出版の(各都道府県の)教員採用試験過去問題集を参考にするとよい。

【7】 評価方法およびフィードバック

試験(60%)、プレゼン(20%)、受講態度(20%)により、総合的に評価する。毎回、履修者(当番)の解答にコメントをし、弱点や改善点に関する講評を行う。

【8】 オフィスアワー

金曜2限

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【9】 関連科目

入門数学演習(2020年度開講せず) 教職数学Ⅰ(数学教育概論) 教職数学Ⅱ

〔予め学んでおくとよい科目〕

該当なし

〔この科目に続く内容の科目〕

【10】その他

教育実習の前提条件に、「3年次秋学期終了時点で教職数学Ⅱ、Ⅲおよび(数学Ⅲ未履修者対象の)数学入門A、Bのすべてを履修し、かつ単位を取得していること」が含まれているので注意すること。

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