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算数・数学における
関係図の系統的指導の手引き
⽇南町⽴⽇南⼩学校
⽇南町⽴⽇南中学校
平成29年4⽉
ページ
1
2〜5
6
7〜12 ⼩3年上
P111かくれた数はいくつ(2) (指導案)
13〜18 ⼩4年上
P34もとの数はいくつ (指導案)
20〜26 ⼩5年 P50 小数÷小数 (指導案)
27 P61 ⽂字の式 〜⽂字式と数量〜
28 P100 ⽅程式 〜⽐例式の利⽤〜
29 P129 変化と対応 〜⽐例、反⽐例の利⽤〜
30 P162 平⾯図形 〜円とおうぎ形の計量〜
31 中3年 P202 標本調査 〜標本調査の活⽤〜
32 中1年 P211 ⼒による現象
33 P174 化学変化と物質の質量
34 P209 電流の性質
目 次
年間指導計画・構想図(算数・数学、理科)
関係図の系統的指導の手引きについて
⼿ 引 き 〜理科〜
中2年
内 容
⼿ 引 き 〜算数・数学〜
関係図 学年別⼀覧表
中1年
算数・数学における関係図の系統的指導の手引きについて
1 児童生徒の課題と重点指導の位置づけについて
⽇南町児童⽣徒の算数、数学における実態から、割合の問題等で⽴式、演算決定ができ
ないなど、ともなって変わる量(⽐例)の関係をとらえることに課題が⾒られる。
この課題を解決するために問題場⾯を関係図や変化表に表すことは、⽴式、演算決定の
⼿がかりとなるとともに、⽴式や解決の⼿続きの説明するためのツールともなり得る。
関係図、変化表の扱いを重点指導事項として年間指導計画に位置づけ、⼩中学校で共有
して系統的に指導していけるようにこの手引きを作成した。
2 手引きの構成
○年間指導計画(単元⼀覧)
関連する単元は太字で示す
○教科構想図
9年間を⾒通した教科目標、重点指導事項等、算数・数学科の構想
○系統的指導の手引き
具体的指導の場面ごとに次の点についてまとめている。
・ねらい・・・・関係図や表を扱えるようにするためのねらい
・系統性・・・・関連ある単元
・関係図・表・・指導する関係図・表のかき方
・学習の流れ・・基本的な授業の流れ
・留意事項・・・関係図・表の指導をする際に特に留意すること
※これらのことをふまえて授業実践していく。
3 実践と計画の⾒直し
平成29年度は、これら計画をもとに実践を⾏い、改善すべきこと等あれば朱書きで
修正を図っていく。
- 1 -
- 2 -
前期前期前期前期 中期中期中期中期 後期後期後期後期
基礎的・基本的な知識及び技能・考え方
を確実に習得する時期
習得した知識・及び技能を活用して思考
力判断力・表現力をつける時期
計算力の向上
数量の関係を洞察する力や論証する力、
数学的な表現力を高める
○四則計算が確実にできる力をつける。 ○整数,小数,分数の意味と表し方,数
についての感覚を豊かにする言葉や表
現力を育てる。 ○具体物を抽象化する表現の仕方を習
得させる。 ○表,図,グラフなどを用いて自分の考
えを表現する力をつける。
○分数,小数の計算力を高める。 ○図,式,グラフなどを目的に応じて活
用し,考えをまとめる力をつける。
○基本的な計算処理能力(正負の計算,
文字式,四則計算,方程式)を定着させ,
計算ルールを活用して,効率よく問題を
解く力をつける。 ○計算の意味や図の性質などを書き表
したり説明したりして,数学的な見方・
考え方を養う。 ○観察,操作や実験などの活動を通し
て,図形についての理解を深め,簡単な
図形の性質を利用して,適切な判断,的
確な表現,処理などができるようにす
る。
○関係表に表すことにより数量を整理
したり、関係表を使って数量の関係を
明確にしていけるようにする。
○連立方程式を加減法・代入法で解くこ
と、根号を含む計算、二次方程式を解
くことができるようにする。
○8年次の「図形の調べ方」から論証に
関する学習が本格的に始まる。生徒の
論理的思考力が育つよう、生徒自身が
記述や口頭で表現する活動を設けな
がら、繰り返し学習させ、これらの力
を高める。
日南小・中学校 各教科等構想図 算数・数学
子子子子どものどものどものどもの実態実態実態実態 ・一斉授業では,理解度に差があり,個別の対応が必要である。 ・事象を数理的にとらえ,筋道を立てて論理的に考えることが苦手である。 日南町日南町日南町日南町のののの子子子子どもたちにつけたいどもたちにつけたいどもたちにつけたいどもたちにつけたい算数算数算数算数・・・・数学数学数学数学のののの力力力力 ○基礎基本を身につけ,正確に計算する力。 ○算数的,数学的活動(図や表に表す活動等)を通して必要な情報(数量関係等)を読み取り,論理的に
考察できる力。 ○図や表を活用して根拠を示しながら考えをまとめたり,説明したりする力。
・数量や図形などに関する基礎的な概念や原理・法則についての理解を深める。 ・数学的な表現や処理の仕方を習得し,数理的に考察し表現する能力を高める。 ・数学的活動の楽しさやよさを実感し,活用して考えたり判断したりしようと する態度を育てる。
重点重点重点重点をををを置置置置くくくく指導指導指導指導
9999年間年間年間年間をををを見通見通見通見通したしたしたした教科目標教科目標教科目標教科目標
- 3 -
- 4 -
前期前期前期前期 中期中期中期中期 後期後期後期後期
いろいろな自然の事物・現象
にふれる時期
基礎的・基本的な知識・技能を習得す
る時期
自然の事物・現象の中に規則性
を見いだし、科学的に考える力
を習得する時期
○身近な自然に親しみ、自然
を愛する態度を養う。
○身近な自然事象を通し、科
学的知識を身につけ、活用す
る力をつける。
○身近な自然事象を追求し、
変化の要因や関係性を導き出
す力を養う。
○基礎的・基本的語句や内容を理解し
ようとする力を養う。
○観察・実験の仕方や器具の扱い方を
習得し、結果をまとめる力を養う。
○自然事象を科学的・論理的に思考す
る能力を育てる。
○基礎的・基本的語句や内容、
原理・法則を理解しようとする
力を養う。
○目的をふまえて観察・実験に
取り組み、その結果をまとめ、
表現する力を養う。
○自然事象について、原理・法
則を理解し、科学的かつ論理的
に思考する能力を育てる。 日南小・中学校 各教科等構想図
理 科 子子子子どものどものどものどもの実態実態実態実態 ・観察・実験には興味をもって取り組むが、論理的考察し目的に沿って結果を表現していくことはあ
まり得ではない。
・日常的な身近な自然との関わりが少ないため、学習内容を日常生活と関連付けて考える力が弱い。
日南町日南町日南町日南町のののの子子子子どもたちにつけたいどもたちにつけたいどもたちにつけたいどもたちにつけたい理科理科理科理科のののの力力力力 ○基礎的・基本的知識・技能を確実に習得する力 ○自然の事物・現象への理解を深め、科学的にとらえ、考える力
○自然に対する興味・関心を高める。 ○目的意識を持って観察・実験を行う。 ○自然の事物・現象についての理解を深め、科学的な見方や
考え方を養う。
重点重点重点重点をををを置置置置くくくく指導指導指導指導
9999年間年間年間年間をををを見通見通見通見通したしたしたした教科目標教科目標教科目標教科目標
- 5 -
3 年 4年 5年 6年 中学校
かくれた数はいくつ(2)上 p.111 何倍でしょう下 p.115
何倍でしょう上 p.40
関係図関係図関係図関係図・・・・関係表関係表関係表関係表 学年別一覧表学年別一覧表学年別一覧表学年別一覧表
もとの数はいくつ下 p.34 小数のかけ算下 p.38 小数のわり算下 p.44
小数×小数 p.37 小数÷小数 p.51 どんな計算になるのかな p.86 割合を使って p.182-197 分数(2)p.152-157 割合 p.170-173 百分率 p.174-176
分数×分数 p.41 分数のかけ算を使って p.49 分数÷分数 p.55 分数のわり算を使って p.49 割合を使って p.49 関係表
- 6 -
学年学年学年学年 4444年年年年((((上上上上)))) P.P.P.P.34343434
単元単元単元単元 「「「「もとのもとのもとのもとの数数数数はいくつはいくつはいくつはいくつ」」」」
ねらいねらいねらいねらい 3333要素要素要素要素2222段階段階段階段階((((××××÷÷÷÷,+,+,+,+----))))のののの問題問題問題問題をををを逆思考逆思考逆思考逆思考でででで解決解決解決解決するためのするためのするためのするための関係図関係図関係図関係図のかきのかきのかきのかき
方方方方をををを身身身身につけるにつけるにつけるにつける。。。。
系統性系統性系統性系統性 化学変化化学変化化学変化化学変化とととと物質物質物質物質のののの質量質量質量質量((((中中中中 2222 理科理科理科理科))))
問題問題問題問題
図図図図のかきのかきのかきのかき方方方方
○問題文から未知と既知の数量を見つける。(問題提示場面)
<既知の数量> ノート6冊 代金代金代金代金960960960960円円円円 100円のジュース
<未知の数量> ノート1ノート1ノート1ノート1冊冊冊冊のののの値段値段値段値段 ノート6ノート6ノート6ノート6冊冊冊冊のののの値段値段値段値段
○関係図に表す(練り上げ場面)
①求めたいもの(ノート1冊の値段)をかきだす
②場面の移り変わり,時系列に伴ってどのように変わっていくかを矢印を使
ってかく
③かき出した数量間の関係について,どのようなはたらきが加わったのかを
矢印の上にかく
④逆向きの矢印をかき,矢印の下に関係をかく
留意事項留意事項留意事項留意事項
・オペレータの合成はできない。(「何倍でしょう」との相違点)
・図に表す時に,このような見方ができるかどうか,演算が正しく判断できる
かどうかを意識して指導する。
・練り上げ後は,数値を変えてかいたり,活用問題をしたりするなかで,自力
で扱えるようにする。
・図と式を関連付けさせて説明させたり,関係図を用いて確かめさせたりする
活動を取り入れながら,筋道立てて考える場面を取り入れる。
- 13 -
学年学年学年学年 中1 P61
単元単元単元単元 文字の式 ~ 文字式と数量 ~
系統性系統性系統性系統性 小6 分数のかけ算を使って( P49 )、中1 方程式( P100 )
ねらいねらいねらいねらい 『関係表』の使い方(数量数量数量数量をををを整理整理整理整理してしてしてして、、、、そのそのそのその関係関係関係関係をををを明確明確明確明確にするためのにするためのにするためのにするための
ツールツールツールツール)に慣れさせる。
【例題】
新品の小麦粉袋から a g 取り出して使用したが、これは全体の20%に
当たる量だったという。小麦粉袋には何 g の小麦が入っていただろうか。
○存在存在存在存在するするするする数量数量数量数量をををを確認確認確認確認することすることすることすること
・問題場面に存在する数量は何? ・・・ a g と20 %、全体 x g と100100100100%%%% ※未知量や全体の割合(100%)の存在にも目を向けさせる。
○『『『『関係表関係表関係表関係表』』』』にににに表表表表すことすことすことすこと(((( ==== 数量数量数量数量のののの整理整理整理整理 ))))
・それらの数量を整理してみよう。その際次のような『関係表』を使うと色々
と有効に活用できるので慣れていこう! % 20 111100000000
小麦粉 a x
○数量数量数量数量のののの関係関係関係関係をををを明確明確明確明確にすることにすることにすることにすること
・この『関係表』を基にして、%と小麦粉の重さの関係を考えてみよう! 元元元元のののの量量量量を100を100を100を100等分等分等分等分した1した1した1した1個分個分個分個分がががが1111%、%、%、%、1111%%%%のののの量量量量を2つを2つを2つを2つ集集集集めためためためた量量量量がががが2222%%%%・・・・・・・・・・・・
このことから、%と小麦粉の重さが比例関係にあることは明白! だとすれば、
この関係を利用しても問題解決ができる!
○数量関係数量関係数量関係数量関係をををを利用利用利用利用してしてしてして問題解決問題解決問題解決問題解決をををを図図図図ることることることること
・100 %は20 %の5倍であるから、x も a g の5 倍になる。だから、
x = a × 5 (g)
留意事項留意事項留意事項留意事項
・例題を考える中で、実際に『関係表』が使われていくプロセスを示していく。
・未知量は積極的に文字や式で表すことを確認しておく。
・%(百分率)は元の量と比例関係になるように構成されていることと、全体全体全体全体はははは
100100100100 %%%%であるであるであるであることを明確にしておく。
・ここでは比例式の計算が使えないので、整数倍になるように問題設定する。
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