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移動式廃棄処理事業について 令和2年2月26日(水) 第20回遺棄化学兵器処理事業に関する有識者会議 資料2

移動式廃棄処理事業について - cao.go.jp · 広州又はその代替地において廃棄予定。 3. 2022年に、遼源にあるacwの廃棄のための技術 的事項及び適切な廃棄方法に関する検討を完

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移動式廃棄処理事業について

令和2年2月26日(水)第20回遺棄化学兵器処理事業に関する有識者会議

資料2

Page 2: 移動式廃棄処理事業について - cao.go.jp · 広州又はその代替地において廃棄予定。 3. 2022年に、遼源にあるacwの廃棄のための技術 的事項及び適切な廃棄方法に関する検討を完

1.廃棄処理事業の概要

2.廃棄処理数の実績推移

3.2019年度事業実績

4.2020年度事業予定

5.移動式廃棄処理事業に関する今後の課題

項 目

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内蒙古自治区

黒龍江省

吉林省

遼寧省

● 南京

河南省

浙江省

安徽省

武漢 ●

湖北省

江西省湖南省

● 広州

広東省

福建省

山東省

北京市

上海市

●ハルビン

ハルバ嶺

●石家荘

朝鮮半島

江蘇省

ロシア

河北省

山西省

太原 ●

廃棄処理事業の概要

太原(山西省)処理予定:2021年~2022年

広州(広東省)処理予定:2021年~2022年

石家荘(河北省)

南京(江蘇省)

武漢(湖北省)

場所 期間 処理済数

南京 2010年~2012年 35,681

石家荘 2012年~2016年 2,567

武漢 2014年~2015年 264

ハルバ嶺 2014年~ 17,361

ハルビン 2019年~ 1,828

計57,701

廃棄処理事業完了

廃棄処理事業予定

廃棄処理事業実施中

ハルビン(黒龍江省) (2020年1月現在)

2

ハルバ嶺(吉林省)

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10,000

20,000

30,000

40,000

50,000

60,000

廃棄処理数の実績推移(2020年1月現在)

3

廃棄処理数

【単位:発】

年度 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019

廃棄処理数 (各年) 9,229 25,974 728 1,133 486 1,690 6,384 3,983 3,015 5,079

廃棄処理数 (累計) 9,229 35,203 35,931 37,064 37,550 39,240 45,624 49,607 52,622 57,701

(化学兵器禁止機関(OPCW)報告数)

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○ 2019年5月から廃棄処理を実施し、初年度は1,828発を廃棄済。

○ 2022年までにハルビン周辺の砲弾を含む約6,000発を廃棄予定。

設備格納庫

チャンバー ハルビン処理場全景

設備収納庫

4

○現行廃棄計画(2017年3月採択)において、ハルバ嶺を除き、北部に残存する遺棄化学

兵器について、移動式廃棄処理設備により2022年までにハルビンで処理することに合意。

○ 2013年に処理場の設計等を開始、2015年に敷地造成等、2017年に処理場内の建物

等の建設に着手し、2019年に竣工。

【経緯等】

【進捗状況】

2019年度事業実績① ハルビン廃棄処理事業(初年度)

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○ 現行廃棄計画(2017年3月採択)において、太原及び広州の遺棄化学兵器について、移動式廃棄処理設備により2022年までに処理することに合意。

○廃棄期限までの、従来より機動的且つ効率的な設備運用を検討した結果、太原及び広州事業への高機動型移動式処理設備の導入を決定。

○ 2019年度に両処理場の用地が確定。2020年中に造成工事を実施予定。

○現在、運用面などについて具体的な調整を実施中。

○ 2021年から太原、その後広州で事業を実施。それぞれで約300発の砲弾の廃棄を予定。

2019年度事業実績② 太原、広州事業(高機動型処理設備の初導入)

広州

太原

広州と太原の位置

【経緯等】

5

【進捗状況】

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高機動型処理設備Ⅰ型

高機動型処理設備Ⅱ型

・準備時間、展開・撤収時間が短縮

・輸送が容易(20ftコンテナサイズ)

・処理場面積の縮小・建物の建設が不要・廃棄物量の削減・運転体制の縮小

〇各種砲弾類を処理〇少量の危険廃棄物

等の処理も可能

〇きい剤補給容器(ドラム缶)を処理

〇危険廃棄物等の処理が可能

従来の処理場(石家荘処理場)

処理場面積の縮小

高機動型処理場

従来型との違い(特徴)

1.5万㎡程度まで縮小可能

2019年度事業実績② 太原、広州事業(高機動型処理設備の概要)

6

約3万㎡

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2019年度事業実績③ 遼源事業

遼源

保管庫(テント)の外観)

〇 1970年代初頭、大量(74トン)の化学剤が石灰と混ぜられた状態で2基の貯液槽に貯蔵。〇 2011年、外務省調査の結果、旧日本軍の遺棄化学兵器としてOPCWに申告。〇 現行廃棄計画(2017年3月採択)において、2022年中に廃棄のための技術的事項及び

適切な廃棄方法に関する検討を了し、廃棄計画の作成を行うことに合意。〇 2017年より内閣府による調査を開始(保管庫周辺の状況調査、土量調査)。

【経緯等】

○ 2018年度に引き続き、貯液槽を覆っている一部上部土砂の除去作業を実施。〇 貯液槽の躯体調査を実施し、コンクリートの健全性等を確認。〇 弾性波トモグラフィにより、貯液槽内の状況を調査。

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地下貯液槽(参考図)

【進捗状況】

遼源の位置

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○南京における廃棄処理事業によって発生し、南京保管庫に保管中

の廃棄物を、独の処分場に試験的に輸送し、最終処分を行う事業に

ついて、引き続き中・独の関連当局と調整中。

【進捗状況】

2019年度事業実績④廃棄物の最終処分に係る検討(廃棄物パイロット輸送の実施)

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輸送梱包済み廃棄物(南京保管庫) 岩塩鉱内部の廃棄物の保管状況

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4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月

広州処理場の建設

遼源事業

廃棄物の最終処分

2020年 2021年

ハルビン廃棄処理事業

太原処理場の建設

廃棄処理(第1期) 廃棄処理(第2期) 維持・管理除染

敷地造成等詳細設計

敷地造成等詳細設計

高機動設備の設置等

詳細調査

試験輸送に向けた調整

敷地造成等工事

敷地造成等工事

9

2020年度事業予定

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移動式廃棄処理事業に係る今後の課題

10」

1. 2016年末現在でOPCWに申告された遺棄化学兵器(ACW)について、できる限り2022年中の廃棄完了の目標を達成することを目指して、最善の努力を払う。

(参考)廃棄計画(2017年~2022年)の概要 今後の課題

○既存の移動式処理設備の円滑な廃棄作業の継続

〇2022年度の高機動Ⅱ型の導入・展開

○2021年度の高機動Ⅰ型の導入・展開

○2021年度の高機動Ⅰ型の導入・展開

○2020~2021年度 貯液槽内部の詳細調査の実施

○~2022年 廃棄計画の策定

(注)本廃棄計画については、化学兵器禁止条約上の廃棄期限であった2012年4月以降も本廃棄事業を継続するにあたって、廃棄完了の目標年等について、日中間で合意し、OPCW執行理事会の承認を受けているもの。

1. 2016年末現在でOPCWに申告された遺棄化学兵器(ACW)について、できる限り2022年中の

廃棄完了の目標を達成することを目指して、最善の努力を払う。

(1)ハルビンの処理場

ハルビン等黒龍江省の保管庫に保管されているACWは、ハルビンの処理場において廃棄予定。

(2)太原の処理場

太原及び肥城の保管庫に保管されているACWは、太原の処理場において廃棄予定。

(3)広州又は代替地の処理場

広州及び南寧の保管庫に保管されているACWは、広州又はその代替地において廃棄予定。

3. 2022年に、遼源にあるACWの廃棄のための技術的事項及び適切な廃棄方法に関する検討を完了するとともに、当該ACWの廃棄計画を作成。

2. 上記を実施するため、移動式廃棄処理設備が下記のとおり展開される。