26
調査7-2-1 添付資料 環境観測技術衛星(ADEOS-Ⅱ)「みどりⅡ」運用異常 に関する機械的挙動と姿勢変動の検討状況について 図表集 平成 15 12 15 独立行政法人 宇宙航空研究開発機構

環境観測技術衛星(ADEOS-Ⅱ)「みどりⅡ」運用異常 …2003/12/16  · 10/24-0.020-0.015-0.010-0.005 0.000 0.005 0.010 0.015 0.020 12/14 01/13 02/12 03/14 04/13 05/13

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調査7-2-1 添付資料

環境観測技術衛星(ADEOS-Ⅱ)「みどりⅡ」運用異常

に関する機械的挙動と姿勢変動の検討状況について

図表集

平成 15年 12月 15日 独立行政法人

宇宙航空研究開発機構

1

図2-1 事象 A と事象 B の推定姿勢角の差

-0.020

-0.015

-0.010

-0.005

0.000

0.005

0.010

0.015

0.020

10/24 15:30 10/24 15:40 10/24 15:50 10/24 16:00 10/24 16:10 10/24 16:20 10/24 16:30 10/24 16:40

AC4177 EST ATT R DEG(10/24-10/20)

-0.020

-0.015

-0.010

-0.005

0.000

0.005

0.010

0.015

0.020

10/24 15:30 10/24 15:40 10/24 15:50 10/24 16:00 10/24 16:10 10/24 16:20 10/24 16:30 10/24 16:40

AC4178 EST ATT P DEG(10/24-10/20)

-0.020

-0.015

-0.010

-0.005

0.000

0.005

0.010

0.015

0.020

10/24 15:30 10/24 15:40 10/24 15:50 10/24 16:00 10/24 16:10 10/24 16:20 10/24 16:30 10/24 16:40

AC4179 EST ATT Y DEG(10/24-10/20)

-20.00

0.00

20.00

40.00

60.00

80.00

100.00

120.00

140.00

10/24 15:30 10/24 15:40 10/24 15:50 10/24 16:00 10/24 16:10 10/24 16:20 10/24 16:30 10/24 16:40

EP9002 S/A GEN CUR A

事象A

事象B

AC4178 推定姿勢角(ピッチ) [deg]の差(10/24-10/20)

AC4179 推定姿勢角(ヨー) [deg]の差(10/24-10/20)

EP9002 太陽電池パドル発生電流 [A]

AC4177 推定姿勢角(ロール) [deg]の差(10/24-10/20)

北極

ペルー沖

発生電力低下終了

発生電力低下開始

ロール

ピッチ

ヨー

図2-2 「みどりⅡ」における発生電流と姿勢のトレンド

98

100

102

104

106

108

110

112

12/14 01/13 02/12 03/14 04/13 05/13 06/12 07/12 08/11 09/10 10/10

発生

電流

[A]

PDL発生電流(1系[+0.86A補正]+2系[-0.21A補正],食明け+1分目の1分間の平均)

10/24

-0.020-0.015-0.010-0.0050.0000.0050.0100.0150.020

12/14 01/13 02/12 03/14 04/13 05/13 06/12 07/12 08/11 09/10 10/10

推定

ロー

ルレ

ート

[deg/

sec]

推定ロールレート(日陰入り10分間の最大値) 推定ロールレート(日陰入り10分間の最小値)

AMSR回転数変動のため 10/24

-0.0100

-0.0075

-0.0050

-0.0025

0.0000

0.0025

0.0050

0.0075

0.0100

12/14 01/13 02/12 03/14 04/13 05/13 06/12 07/12 08/11 09/10 10/10

推定

ピッ

チレ

ート

[deg/

sec]

推定ピッチレート(日陰入り10分間の最大値) 推定ピッチレート(日陰入り10分間の最小値)

10/24

-0.0100-0.0075-0.0050-0.00250.00000.00250.00500.00750.0100

12/14 01/13 02/12 03/14 04/13 05/13 06/12 07/12 08/11 09/10 10/10

推定

ヨー

レー

ト[d

eg/

sec]

推定ヨーレート(日陰入り10分間の最大値) 推定ヨーレート(日陰入り10分間の最小値)

面内制御を日陰入り10分頃行っているため

ヨーマヌーバを日陰入り10分頃行っているため 10/24

3

図 2-3 発生電力変動時の FFT データ(IRU) (1/2)

面外1次

面内1次

面外 2 次

面外 3 次

捻れ1次

日陰明け

日陰明け

アレイトリム

アレイトリム

日陰入り

日陰入り

発生電力低下

発生電力低下

4

図 2-3 発生電力変動時の FFT データ(IRU) (2/2)

面外1次

面外 3 次

日陰明け

アレイトリム

日陰入り

発生電力低下

面外1次 面内1次 面外2次 面外3次 ねじれ1次解析値(パドル搭載状態) 0.10~0.11 0.11~0.13 0.14~0.15 0.22 0.097

(Hz)

PDL周波数のトレンド

0.000

0.050

0.100

0.150

0.200

0.250

02/12/10

03/01/09

03/02/08

03/03/10

03/04/09

03/05/09

03/06/08

03/07/08

03/08/07

03/09/06

03/10/06

振動

数 

(Hz)

面外1次 面内1次 面外2次 面外3次 ねじれ1次

10/24の拡大図

0.000

0.050

0.100

0.150

0.200

0.250

03/10/24 11:00

03/10/24 13:00

03/10/24 15:00

03/10/24 17:00

03/10/24 19:00

面外1次 面内1次 面外2次

面外3次 ねじれ1次

発生電力低下

図2-4     パドル固有振動数長期トレンド

注 : スパイクノイズはシャント電流と相関が高く、電気的なノイズと推察される

図2-5 発生電力変動前後のストロークデータ

10月16日ストロークモニタ

60

80

100

120

140

160

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

スト

ロー

ク [

mm

] 事象B事象A

10月20日ストロークモニタ

60

80

100

120

140

160

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

スト

ロー

ク [

mm

]

10月24日ストロークモニタ

60

80

100

120

140

160

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

スト

ロー

ク [

mm

]

10月24日ストロークモニタ (前4回帰分平均との差)

-20

-15

-10

-5

0

5

10

15

20

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

スト

ロー

ク [

mm

]

図2-6 軌道上ストロークのトレンドと打ち上げ前予測

ストロークモニタ(2003/10/24UT)

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

200

8:00 8:10 8:20 8:30 8:40 8:50 9:00 9:10 9:20 9:30 9:40 9:50

時間[時:分]

PSM

[m

m]

ストロークモニタ(打ち上げ前予測値)

50

70

90

110

130

150

170

190

210

8:00 8:10 8:20 8:30 8:40 8:50 9:00 9:10 9:20 9:30 9:40 9:50

PSM

(mm

) 張力8kgfケース

張力5kgfケース

日照 日照

ストロークモニタ(長期トレンド)

0

20

40

60

80

100

120

140

160

180

12/14 1/13 2/12 3/14 4/13 5/13 6/12 7/12 8/11 9/10 10/10

日付

PSM

.(m

m)

最大

最小

平均10/24

100Wの発生電力変動に伴うテレメトリの化け

図2-7 ストロークデータの設計/製造結果/軌道上データの関係

0mm50mm100mm150mm200mm250mm

設計

試験結果(減速制御予測)

試験結果(定常予測)

テレメトリ

詳細

設計

フラ

イト

モデ

ル試

験フ

ライ

トモ

デル

試験

軌道

引き込み側引き出し側

余裕

製造誤差(初期位置許容範囲)

引き出し(軌道上)

引き込み(軌道上)

引き出し(予測)

引き出し(予測)

引き込み(予測)

引き込み(予測)

温度マージン

温度マージン

線膨張率マージン

線膨張率マージン

温度マージン

初期設定位置

線膨張率マージン

余裕

引き出し(予測)

引き込み(予測)

温度マージン

線膨張率マージン

注 : 張力モニタに使用している歪ゲージがバネヒンジから剥離しているため、本データは張力の絶対値を示すものではない

図2-8 発生電力変動前後の張力データ

10月16日張力モニタ

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

張力

[kg

f]

10月20日張力モニタ

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

張力

[kg

f]

10月24日張力モニタ

6

7

8

9

10

11

12

13

14

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

張力

[kg

f]

10月24日張力モニタ (前5回帰分平均との差)

-6

-4

-2

0

2

4

6

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40

張力

値の

差 [

kgf]

回帰による日陰明け時刻の差

事象A発生時刻 発生電力低下&事象B発生時刻

図2-9 軌道上張力データのトレンド

注:張力モニタに使用している歪ゲージがバネヒンジから剥離しているため、本データは張力の絶対値を示すものではない

テンションモニタ(2003/10/24UT)

0

5

10

15

8:00 8:10 8:20 8:30 8:40 8:50 9:00 9:10 9:20 9:30 9:40 9:50

時間[時:分]

PTM

[KG

F]

日照 日照日陰

8

テンションモニタ(長期トレンド)

0

5

10

15

12/14 1/13 2/12 3/14 4/13 5/13 6/12 7/12 8/11 9/10 10/10

日付

PTM

.(KG

F)

最大

最小

平均

10/24

10

11

上側から 下側から

図2-10 張力データ計測概念図

R 1 R 2

R g1 R g2

R1 R2

Rg1 Rg2

バネヒンジ(SUS 製)

温度補償用歪みゲージ

張力測定用歪みゲージ

図2-11

太陽電池パドル温度(テンションコントロール機構部)の1,2回帰(4,8日)前との比較

PAD TEMP1(2003/10/20)

-40

-20

0

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP1

PAD TEMP1(2003/10/16)

-40

-20

0

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP1

PAD TEMP1(2003/10/24)

-40

-20

0

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP1

PAD TEMP1(10/24-10/20)

-10

-5

0

5

10

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP1

12

図2-12 テンションコントロール機構部温度データの長期トレンド

テンションコントロール機構部温度長期トレンド(PD2002)

-40

-30

-20

-10

0

10

20

30

12/14 1/13 2/12 3/14 4/13 5/13 6/12 7/12 8/11 9/10 10/10

温度

[℃

最大最小平均

10/24

13

図2-13

太陽電池パドル温度(ブランケット温度)の1,2回帰(4,8日)前との比較

PAD TEMP2,3(2003/10/20)

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP2

PAD TEMP3

PAD TEMP2,3(2003/10/16)

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP2

PAD TEMP3

PAD TEMP2,3(2003/10/24)

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP2

PAD TEMP3

PAD TEMP2,3(10/24-10/20)

-10

-5

0

5

10

15:30 15:40 15:50 16:00 16:10 16:20 16:30 16:40 16:50 17:00

温度

(℃)

PAD TEMP2

PAD TEMP3

14

図2-14 太陽電池パドル(ブランケット温度)データの長期トレンド

ブランケット温度長期トレンド

-120

-100

-80

-60

-40

-20

0

20

40

60

80

100

12/14 1/13 2/12 3/14 4/13 5/13 6/12 7/12 8/11 9/10 10/10

温度

[℃

PAD TEMP2:最大

PAD TEMP2:最小

PAD TEMP2:平均

PAD TEMP3:最大

PAD TEMP3:最小

PAD TEMP3:平均

10/24

15

16

2002/12/26 撮像(日陰中)

2003/2/10 撮像

図2-1 5(1/5) 食明け直後の VMS 撮像画像

17

2003/3/16 撮像

2003/4/16 撮像

図2-1 5(2/5) 食明け直後の VMS 撮像画像

18

2003/5/24 撮像

2003/6/7 撮像

図2-1 5(3/5) 食明け直後の VMS 撮像画像

19

2003/7/7 撮像

2003/8/17 撮像

図2-1 5(4/5) 食明け直後の VMS 撮像画像

20

2003/9/23 撮像

2003/10/24 撮像

図2-1 5(5/5) 食明け直後の VMS 撮像画像

21

加速度データ信号ラインパドル温度1

③ブーム側ブランケット(ブランケット41-50)

先端

図2-16 部分破断とした場合のあり得る箇所

50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

①ブランケット中央部

パドル温度 3パドル温度 2

加速度データ電源ラインストロークモニタ

*パドル先端まで(+)(-)あわせて20本の信号線が埋め込まれている。

この場所が破断すると最大6*2=12回路が切れる

最低でも50回路が残存

この場所が破断すると最大で18*2=36回路が切れる最低でも26回路が残存

この場所が破断すると51回路分が切れる

11回路が残存

50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

②先端側ブランケット(ブランケット1-40)

この範囲で1系25回路、2系で26回路がそれぞれ切断

ブーム

この範囲が切れてもでは11回路より多く残存する。

信号線があるので、この範囲では電力線の切断はない

2系

1系

2系

1系

2系

1系

22図2-17. 部分破断とした場合の破断モード

ブランケット43

50 49 48 47 46 45 44 43 42 41 40 39 38 37 36 35 34 33 32 31 30 29 28 27 26 25 24 23 22 21 20 19 18 17 16 15 14 13 12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1

②ブランケットが部分破断した場合(例ブランケット43) 破断

箇所(例)

10mm

17mm

9m

m

①ヒンジ部が部分破断した場合(例)

(17-10)×2=14mm伸びる

半田一列破断

14+9×2=32mm伸びる

ここで止まる必要がある

ダブラ(ダブラ内にセルを搭載)

電力線信号線

2系5回路残存

1系6回路残存

破断箇所(例)

水色枠はダブラバスバー

ピンヒンジ破断

図2-13 ③の範囲

ADEOS-II 軌道上衛星不具合一覧

不具合ステータス

1太陽電池パドル張力モニタ値の規格外れ

2002/12/14 完了太陽電池パドルの挙動をモニタするデータの一部(張力モニタ)が規格を外れた。

4点ある歪センサの温度差による0点校正が、一部の剥離等によりできないことによる出力異常。

データの監視を継続している。なお、パドルの固有振動数、発生電力、ストローク等からパドル自身および張力機構動作は健全であることを確認。

2高性能マイクロ波放射計(AMSR)の信号異常

2002/12/14 完了AMSRの信号処理時刻タイミングに異常があったことを示す信号が見られた。

サバイバルモードに移行させるストアードコマンドシーケンス中のエラーフラグクリアコマンド発行タイミングが適切でなかったため、移行中の過渡的な状態により発生するエラーフラグをクリア出来なかった。

エラーフラグクリアのコマンドを再送信し、エラーフラッグが正常にクリアされたことを確認。

3ロール軸まわり姿勢制御スラスタ噴射頻度の超過

2002/12/15 完了ロール軸まわりの姿勢制御スラスタ(1N)の噴射頻度が予想値の1.5~3倍となっていた。

初期の自然外乱等の推定量が小さかった。

特になし。(衛星はリアクションホイールを用いた定常制御モードで問題なく運用されている。)

4 USB送受信の乱れ 2003/01/03 完了AMSRランアップ開始後にコマンド送信不受理が複数回発生する等、Sバンド送受信に乱れが生じた。

AMSRアンテナの回転に伴う反射電波が干渉した。

地上局可視の後半でコマンドの送信を行うこと等で対処。(通常DRTSを使用して運用する場合は影響なし)

5 ミッションデータパケット欠損 - 完了データレコーダ(MDR)によって取得したミッションデータにパケット欠損が発生していることが複数のパスで確認された。

新たに発生したMDR特異点(エラー発生点)が原因。

パケット欠損は発生するが、データへの影響度は小さいことから現状のまま使用。

・・・運用異常との関連性を検討

No. 処置状況不具合項目 発生日 不具合内容 推定原因

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ADEOS-II 軌道上衛星不具合一覧

不具合ステータス

6 AOCS関連 - 完了

IRUデータに、1日1回スパイク上の異常なデータが見られる。

AOCSソフトウェアにおいて、演算に使用するバイト数誤りとC&DHとAOCS間のデータ処理用の信号同期がずれた際の処理アルゴリズムに誤りがあrった為と推定。

ソフトウェアを修正した。

7①2003年1月28日、PCDデータのGPSRタイミングパルス時刻に一時的な変動

①GPSRのクロックドリフトの極性が負の場合のAOCSソフトウェアにおけるデータ変換処理アルゴリズムに原因があると推定。

8②2003年1月28日、PCDデータのGPSR航法時刻データの上位と下位データの反転が一時的に発生した。

②C&DHとGPSR間のデータ処理用の信号が同期がずれた際のGPSRソフトウェア内のデータ処理アルゴリズムに原因があると推定。

9③2003年1月31日、PCDデータのGPSRタイミング信号時刻が一次的に0になった。

③GPS衛星からの航法メッセージがある特定パターンになる場合、GPSRが誤認識するGPSRソフトウェアアルゴリズムに原因があると推定。

10④2003年2月5日、PCD異常調査用のコマンドをAOCSに送信したところ、AOCSのSDテレメトリが乱れた。

④コマンド送信時になんらかの原因により、AOCS内のパラメータが変更されたためと推定。

④同様の運用を行う場合は、AOCSのメモリダンプを行い、状況を確認する手順を追加。

11⑤2003年4月13日、PCDデータのGPSR関連データが一次的に0になった。

⑤GPSRのアンテナからGPSR内のDSP間でなんらかの異常が発生した為。

⑤ソフトウェアを修正した。

12①2003年1月7日、GPS衛星を全てロックロスしGPSRの航法が停止した。

①計算負荷が高いGPS衛星の軌道情報解読処理が、制限時間を超過したためタスクが停止した為と推定。

①計算負荷を低減したソフトウェアに改修した。

13②2003年5月5日、GPS衛星を全てロックロスしGPSRの航法が停止した。

②GPSRのアナログ部に原因があると推定しているが、詳細原因究明中。

②GPSRハードウェアの健全性は維持されていると判断し、再立ち上げ運用を実施。

14 ③完了

③2003年9月7日、捕捉している6つのGPS衛星中、3つのロック状態が劣化し、最終的に全GPS衛星をロックロス、GPSRの航法が停止した。

③SEU等により、GPSR内のDSP処理異常が発生した為と推定。

③GPSRハードウェアの健全性は維持されていると判断し、再立ち上げ運用を実施。

・・・運用異常との関連性を検討

①~③ソフトウェアを修正した。

完了-

No. 処置状況不具合項目 発生日 不具合内容

GPSR関連 -

PCD関連

推定原因

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ADEOS-II 軌道上衛星不具合一覧

不具合ステータス

15 発生電力変動 2003/03/20長期トレンド評価により、発生電力が100W単位で低下および復帰する事象が確認された。

一次処置はなし。原因究明中

16パドルテンションコントロール機構部温度低下(PAD TEMP1)

2003/03/22 完了

PAD_TEMP1は通常約0℃で安定しているが、この日を境に-15℃まで低下し安定した。なお、温度低下前後のPDL先端画像データを比較したところプレシャーボード内側のテドラカプトンフィルムに斜めのしわらしきものを確認した。

部分的な荷重負荷および熱サイクルによりプレシャーボードのMLIの一部がはがれ、露出したことによる温度低下および、断熱シートを止めているテープのズレによるテドラカプトンフィルムのしわと推定する

特になし。VMS画像により継続モニタする。

17パドルテンションコントロール機構部温度上昇(PAD TEMP1)

2003/06/01完了

(再確認中)

6月1日から7月上旬にかけて、PD2002(PAD TEMP1)が食明け時に飽和出力を示すことがある。

本温度上昇は、食中に発生しており、外部熱入力、熱特性から考えTCM部温度が一時的に上昇することは考えにくい。また。本事象発生の前中後を通してTCM動作を含めパドル関連テレメトリに異常は認められない。従って、本不具合事象は、温度センサを含めた信号ラインの不具合と推測される。

18 発生電力低下 2003/10/25

10月24日UTからのKSA単独運用、およびUT23:03からのKSA単独運用において、KSAのリンクが確立しない旨の連絡がSNよりあったため、新GNマスパロマス局をアサインし、衛星状態を確認したところ軽負荷モードに移行していることを確認した。また、その後にテレメデータを確認したところ10月24日16:15UT前後、日照中のアレイトリム直前に約3分間で発生電力が約6kWから約1kWに低下していた。

原因究明中

・・・運用異常との関連性を検討

No. 処置状況不具合項目 発生日 不具合内容 推定原因

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